JP6095870B2 - 内視鏡用処置具 - Google Patents

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Description

本発明は、内視鏡用処置具に関する。
本願は、2015年3月25日に、日本に出願された特願2015−062429号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、内視鏡に取り付けて使用される内視鏡用処置具として、採石用のバスケット鉗子が知られている。採石用のバスケット鉗子は、結石等を保持して摘出する処置に使用される。
たとえば特許文献1には、螺旋状をなす複数の弾性ワイヤにより構成されるバスケット部が設けられた内視鏡用処置具が開示されている。
また、大きな結石等を体内で破砕して摘出するための破砕装置が知られている。たとえば特許文献2には、コイル状の可撓管と、この可撓管の先端に配された硬質の先端チップと、可撓管内から突没可能なバスケットとを有する破砕装置が開示されている。
特許文献2に開示された破砕装置は、バスケットを構成する複数のバスケットワイヤを入り込ませる複数の逃げ溝を先端チップに有している。
国際公開第2012/141213号パンフレット 特公昭62−41724号公報
特許文献1に開示された内視鏡用処置具では、バスケットの内部に結石等が入り込んだ状態でバスケットを縮小させようとすると、バスケットを伸縮させる操作ワイヤが挿通されるシースの先端部分と結石との間に弾性ワイヤが挟まれた状態となる。この状態では、弾性ワイヤとシースの先端部分との摩擦抵抗や引っかかりにより弾性ワイヤを移動させにくくなる場合が考えられる。
ここで、特許文献2に開示された逃げ溝を有する先端チップは、結石等の破砕時に結石と先端チップとの間にバスケットワイヤが挟み込まれないように結石等を支えることで、バスケットワイヤの引き込みを容易とし、確実に結石を破砕できる。
しかしながら、特許文献1に開示された内視鏡処置具に対して、特許文献2に開示された先端チップを適用しようとすると、結石等と先端チップとの間に弾性ワイヤが挟み込まれるのを防ぐことはできるが、先端チップの逃げ溝の角に弾性ワイヤが干渉して弾性ワイヤが動きにくくなることで結石を破砕しにくくなってしまう虞がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、螺旋状のワイヤを有するバスケットでも容易に結石を破砕することができる内視鏡用処置具を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、内視鏡のチャンネルに挿通可能なシースと、前記シースから突没自在であり、同一方向に巻かれた螺旋状をなす複数の弾性ワイヤで形成されたバスケット部と、前記バスケット部に接続され、前記シースに対して進退可能となるように前記シースに挿通された操作ワイヤと、前記シースの先端に取り付けられた先端カバーと、を備え、前記先端カバーは、前記シースの内部と連通するように前記シース側に向けて開口された第一開口部と、前記第一開口部とは反対側に向けて開口された第二開口部と、前記第一開口部と前記第二開口部との間に位置し、前記弾性ワイヤを挿通可能な内径を有する内周面と、前記先端カバーの周方向において全周に亘って、前記内周面から前記第二開口部に向かうにつれて内径が大きくなるように湾曲した形状であり、前記先端カバーの周方向に前記弾性ワイヤが摺動可能な湾曲面と、を有し、前記弾性ワイヤは、前記操作ワイヤに接続された基端部と、前記基端部とは反対側の先端部と、前記基端部と前記先端部との間において前記バスケット部の最大外径を規定する最大径部と、を有し、前記先端カバーの中心線を含む断面における前記湾曲面の曲率半径は、前記基端部と前記最大径部との間における前記弾性ワイヤの曲率半径よりも小さく、前記弾性ワイヤの前記シースへの引き込み動作に応じて、前記弾性ワイヤと前記湾曲面との接触位置が前記先端カバーの前記周方向へ移動する、ことを特徴とする内視鏡用処置具である。
前記弾性ワイヤは、曲率半径と曲げ方向との少なくともいずれかが互いに異なる第一湾曲部,第二湾曲部,及び第三湾曲部を、前記基端部と前記最大径部との間で前記基端部から前記最大径部に向かってこの順に有し、前記第三湾曲部の曲率半径は、前記第一湾曲部の曲率半径と前記第二湾曲部の曲率半径とのいずれよりも小さくてもよい。
前記先端カバーは、前記第二開口部から前記先端カバーの中心線方向に突出し前記先端カバーの周方向に隙間を有して配された複数の突起部を有していてもよく、複数の前記突起部のうち前記先端カバーの周方向に離れて位置する2つの突起部の間に前記湾曲面が設けられていてもよい。
前記突起部は、前記先端カバーの周方向における第一方向に向けられた第一側面と、前記先端カバーの周方向において前記第一方向とは反対方向に向けられた第二側面と、を有していてもよく、前記先端カバーの周方向に離れて位置する2つの突起部において互いに向かい合っている前記第一側面及び前記第二側面は、前記先端カバーの内周側よりも前記先端カバーの外周側の隙間が広く、且つ前記弾性ワイヤの螺旋方向に延びていてもよい。
前記複数の突起部の間に生じる溝部は、前記先端カバーの周方向に互いに離間して配されていてもよく、前記溝部の数は、複数の前記弾性ワイヤの本数より少なくてもよい。
本発明によれば、螺旋状のワイヤを有するバスケットでも容易に結石を破砕することができる。
本発明の第1実施形態の結石破砕装置における破砕具を示す側面図である。 同破砕具の先端部分の構成を一部断面で示す拡大図である。 図2のA−A線における断面図である。 図2のB−B線における断面図である。 同破砕具のバスケット部に設けられた弾性ワイヤの構造を示す模式図である。 同破砕具の先端カバーと弾性ワイヤとの形状の関係を示す部分断面図である。 同弾性ワイヤの作用を説明するための模式図である。 同破砕具のバスケット部の動作を説明するための模式図である。 同結石破砕装置の操作部を示す平面図である。 図9のC−C線における断面図である。 同実施形態の結石破砕装置の作用を説明するための図である。 同結石破砕装置の作用を説明するための図である。 同結石破砕装置の作用を説明するための図である。 同結石破砕装置の作用を説明するための図である。 同結石破砕装置の作用を説明するための図である。 本発明の第2実施形態の結石破砕装置の破砕具を一部断面で示す側面図である。 同破砕具の正面図である。 同破砕具の先端カバーと弾性ワイヤとの位置関係を説明するための模式図である。 同実施形態の結石破砕装置の作用を説明するための図である。 同結石破砕装置の作用を説明するための図である。 同結石破砕装置の作用を説明するための図である。 同結石破砕装置の作用を説明するための図である。 同結石破砕装置の作用を説明するための図である。 同結石破砕装置の作用を説明するための図である。 同実施形態の破砕具の他の構成例を示す正面図である。 同構成例における先端カバーと弾性ワイヤとの位置関係を説明するための模式図である。 同実施形態の破砕具のさらに他の構成例を示す正面図である。
(第1実施形態)
本発明の内視鏡用処置具の第1実施形態である結石破砕装置について説明する。図1は、本実施形態の結石破砕装置における破砕具を示す側面図である。図2は、同破砕具の先端部分の構成を一部断面で示す拡大図である。図3は、図2のA−A線における断面図である。図4は、図2のB−B線における断面図である。図5は、同破砕具のバスケット部に設けられた弾性ワイヤの構造を示す模式図である。図6は、同破砕具の先端カバーと弾性ワイヤとの形状の関係を示す部分断面図である。図7は、同弾性ワイヤの作用を説明するための模式図である。図8は、同破砕具のバスケット部の動作を説明するための模式図である。図9は、同結石破砕装置の操作部を示す平面図である。図10は、図9のC−C線における断面図である。
図1及び図9に示す本実施形態の結石破砕装置1は、内視鏡の処置具チャンネルに挿通して用いられ、たとえば胆管等の管腔組織内に生じた結石を破砕する手技に用いられる。結石破砕装置1は、術者などが体外側で操作をする操作部2を有している。操作部2には、破砕具3が装着可能である。
図1及び図2に示すように、破砕具3は、操作部2に着脱自在なユニット本体4と、ユニット本体4の先端から延び、長尺で可撓性を有する挿入部5と、挿入部5の先端から突没自在な処置部であるバスケット部6とを有している。
バスケット部6は、体内で結石などの異物T(図8参照)を捕獲して体外へと排出させるために設けられている。バスケット部6は、操作ワイヤ17の遠位端に固定された複数の弾性ワイヤ7と、弾性ワイヤ7の中間部の一部において複数の弾性ワイヤ7をまとめる第一係止部13と、弾性ワイヤ7の遠位端において複数の弾性ワイヤ7をまとめる第二係止部14と、バスケット部6の内部を通じて挿入部5内まで延びるセンターワイヤ16とを有する。
バスケット部6は、第一係止部13から第二係止部14までの間に位置する弾性ワイヤ7によって全体として籠状に構成されている。
バスケット部6を構成する弾性ワイヤ7の形状は、各弾性ワイヤ7が螺旋状であれば特に限定されない。以下では、弾性ワイヤ7の具体的な構成の一例を示す。
図3から図6までに示す弾性ワイヤ7は、単線若しくは撚り線の超弾性合金など高い弾性を有する材料によって構成されている。バスケット部6の籠状部分における複数の弾性ワイヤ7は、各々が互いに同方向に向いて巻かれた螺旋形状をなしている。弾性ワイヤ7の材料としては、たとえばニッケルチタン合金を採用することができる。なお、弾性ワイヤ7としてステンレス鋼やステンレス合金などが採用されていてもよい。本実施形態では、8本の弾性ワイヤ7によってバスケット部6が構成されているが、結石の取り込み易さや取りこぼしにくさを考慮して複数の弾性ワイヤでバスケット部6が構成されていればよい。本実施形態の弾性ワイヤ7は、断面円形の単線のワイヤである。なお、弾性ワイヤ7が撚り線である場合には、弾性ワイヤ7の径方向断面における弾性ワイヤ7の素線の束が全体として略円形であればよい。なお、弾性ワイヤ7の断面形状は特に限定されない。たとえば弾性ワイヤ7が断面多角形のワイヤであってもよい。
さらに、複数の弾性ワイヤ7は、バスケット部6の近位端と遠位端とを結ぶ直線を中心線Oとして、図3及び図4に示すように、中心線Oの周りに等間隔に配置されている。また、バスケット部6における中心線Oの位置は、操作ワイヤ17(図2参照)の中心軸線を遠位側へ延長した延長線の位置と略一致する。
図2に示す第一係止部13および第二係止部14は、複数の弾性ワイヤ7が内部に挿通された望ましくは筒状部材である。第一係止部13および第二係止部14は、ロウ付けや溶接、カシメ、樹脂溶着、接着剤及びその組み合わせ等によって、複数の弾性ワイヤ7と固定されている。また、第一係止部13および第二係止部14は、弾性ワイヤ7に固定される筒状部材を備えた構成には限られず、弾性ワイヤ7同士が直接固定されることで構成されていてもよい。第一係止部13および第二係止部14によって、複数の弾性ワイヤ7は、外力が掛かっていない状態で籠状に広がるように保持されている。籠状に広がった弾性ワイヤ7の隙間は、結石など処置の対象となる異物Tをバスケット部6の内部に取り込むための隙間となっている。また、バスケット部6の初期状態の隙間が小さくても、結石取り込み時に弾性ワイヤ7が変形し、異物Tの入り込む隙間が生じて結石を取り込むことができる。
第二係止部14の遠位端には、生体組織に第二係止部14や弾性ワイヤ7が刺さったり引っかかったりするのを防止する目的で、球形若しくはエッジのない形状の保護部材15が取り付けられている。保護部材15と第二係止部14は一体部材で作られてもよい。
センターワイヤ16は、バスケット部6の形状を保持する芯材として機能する。センターワイヤ16は、外力がかかっていない状態で直線状となる弾性部材からなる。センターワイヤ16の先端は保護部材15に固定されている。センターワイヤ16の基端は挿入部5内に位置している。センターワイヤ16の基端は、バスケット部6が完全に挿入部5から突出している状態においても、挿入部5の内部に位置している。
バスケット部6は、操作ワイヤ17を挿入部5の中心軸線方向へ進退動作させることにより、挿入部5の遠位端から突出したり、挿入部5内に引き込まれたりする。
バスケット部6が挿入部5から突出したときには、弾性ワイヤ7の復元力により、バスケット部6は籠状となる。
また、バスケット部6が挿入部5の遠位端の開口から挿入部5内へ引き込まれるときには、バスケット部6の弾性ワイヤ7が、挿入部5の内面により押される。これにより、弾性ワイヤ7は、バスケット部6が挿入部5の内径より小さくなるように弾性変形する。
このように、バスケット部6は、操作ワイヤ17が挿入部5の中心軸線方向へ進退動作されることにより、操作ワイヤ17の中心軸線に直交する径方向へ開閉動作する。
バスケット部6に外力が掛かっていない状態では、バスケット部6の径方向の寸法は、第一係止部13と第二係止部14との中間位置よりも第二係止部14に近い位置で最大となる。以下、バスケット部6の径方向の寸法が最大となる部分を最大径部P1(図2参照)と称する。
本実施形態では、最大径部P1の外径寸法d1は、バスケット部6を使用した処置の場となる管腔組織の形状を考慮して決められていてよい。たとえば、胆石を摘出するために好適な最大径部P1の外径寸法d1(図8参照)は、胆管BDの管壁の全周に亘って複数の弾性ワイヤ7がそれぞれ当たる寸法に設定されている。なお、胆管以外の管腔組織に対して結石破砕装置1が使用される場合には、対象となる管腔組織の内径に基づいて最大径部P1の外径寸法d1が適宜設定される。
バスケット部6の各弾性ワイヤ7は、操作ワイヤ17の遠位端から第二係止部14に行くにしたがって、巻きピッチ(弾性ワイヤ7の螺旋に沿って円周方向に一定角度進んだときに弾性ワイヤ7が第二係止部14側へ進む量)が漸次小さくなる螺旋状に形成されている。本実施形態では、各弾性ワイヤ7は、第一係止部13から第二係止部14の間で円周方向に約225°の範囲で巻かれている。また、弾性ワイヤ7の傾きによって円周方向に巻かれる角度は適宜設定される。
さらに、バスケット部6に外力が掛かっていない状態において、最大径部P1における複数の弾性ワイヤ7のそれぞれの接線は、図2に示すように、最大径部P1において中心線Oに直交する平面に対してなす角θが45°以下となる角度で傾いている。弾性ワイヤ7の手元側が軸方向を向いているのに対し、最大径部にいくに従って中心線Oに直交する平面に対して横向きに倒れていき、先端側では周方向に巻かれている形状である。
弾性ワイヤ7の基端部分が挿入部5内に配されている状態では、弾性ワイヤ7によって構成されるバスケット部6の籠形状は、弾性ワイヤ7が挿入部5の外にある場合と比較して小さな籠形状である。しかしながら、図7に示すように、バスケット部6の中心線O方向から見たときにおける中心線Oから最大径部P1までの距離は、弾性ワイヤ7が挿入部5内へ移動する前(図7に二点鎖線で示す)と移動した後(図7に実線で示す)で略変化せず最大径部P1の外形寸法d1の半分の半径d2を略維持する。
このため、本実施形態のバスケット部6は、たとえば胆管BD(図8参照)のような管腔組織において、挿入部5に対するバスケット部6の引き込みの程度によらず略一定の外形寸法d1を維持可能である。
弾性ワイヤ7は3次元的に複雑な形状をしており、投影図で示すと変曲点を有している。
図5及び図6に示す投影方向において、弾性ワイヤ7の基端部7bから最大径部P1までの間の領域には、互いに曲率半径が異なる3つの湾曲部8(第一湾曲部9,第二湾曲部10,及び第三湾曲部11)が設けられている。第一湾曲部9,第二湾曲部10,及び第三湾曲部11は、弾性ワイヤ7の基端部7bから最大径部P1へ向かって、弾性ワイヤ7に沿ってこの順に並んでいる。弾性ワイヤ7の基端部7bと最大径部P1との間における弾性ワイヤ7の3つの湾曲部8の曲率半径(第一湾曲部9の曲率半径R1,第二湾曲部10の曲率半径R2,及び第三湾曲部11の曲率半径R3)は、後述する先端カバー23の湾曲面26における後述する曲率半径R0よりも常に大きい。
また、第二係止部14から折られた弾性ワイヤ7の折り曲げ角度は60°以上が望ましい。折り曲げ角度が90°に近いほど、バスケット部6の拡張力が維持されやすい。ただし、弾性ワイヤ7の角度が90°に近づくとバスケット開閉力量が重くなるため、折り曲げ角度は、バスケット開閉力量を考慮して適宜設定される。さらに、第二係止部14のすぐ近くの位置で弾性ワイヤ7が折り曲げられると弾性ワイヤへの折り曲げ負荷がかかり破断しやすくなる、若しくはバスケット開閉力量が重くなる。そのため、第二係止部14に固定される部分の弾性ワイヤ7はなだらかなラウンド形状を有する、複数の折り曲げ部を有する、あるいは直線部を有するなどであってよい。
図2に示すように、バスケット部6において最大径部P1よりも近位側は、結石などの異物Tを取り込むための取り込み部P2となっている。また、バスケット部6において最大径部P1よりも遠位側は、弾性ワイヤ7の巻きピッチが小さく弾性ワイヤ7同士の隙間が小さく構成されており、バスケット部6内に取り込まれた結石がこぼれにくい捕獲部P3となっている。
図2に示すように、挿入部5は、第1のシース部としてのコイルシース20と、このコイルシース20内に第2のシース部として配されたチューブシース21と、コイルシース20の先端の開口に設けられた環状の先端カバー23とを有している。
コイルシース20は、金属製の平板を密巻きにして製造されている。コイルシース20の先端部には、先端カバー23がロー付け、若しくはレーザ溶接等により固定されている。コイルシース20は、結石を破砕する操作として結石破砕装置1にかかる力量に耐える強度を有するとともに、内視鏡のチャンネルに沿って湾曲可能な可撓性を有している。すなわち、コイルシース20は、コイルシース20自身の中心線方向への圧縮力に対して座屈しにくい強度を有し、且つ、コイルシース20自身の中心線が湾曲する方向への変形を許容する。
図2及び図6に示す先端カバー23は、環状の金属からなる。先端カバー23は、コイルシース20と同軸状に並べてコイルシース20に固定されており、コイルシース20と連通している。
先端カバー23は、コイルシース20側に向けて開口された第一開口部23aと、第一開口部23aとは反対側に向けて開口された第二開口部23bと、第一開口部23aと第二開口部23bとを繋ぐ通路部24とを有している。
通路部24は、第一開口部に繋がる内周面25と、内周面と第二開口部とを繋ぐ湾曲面26とを有している。
通路部24の内周面25には、バスケット部6の弾性ワイヤ7が接触可能である。通路部24の内周面25は、弾性ワイヤ7と接することにより、弾性ワイヤ7が弾性変形された状態でバスケット部6を保持する。本実施形態の結石破砕装置1の使用時において挿入部5の先端から突没するバスケット部6の形状は、主に通路部24によって規定される。
通路部24の湾曲面26は、先端カバー23の中心線X1を含む断面において、先端カバー23の肉厚寸法t(本実施形態では、先端カバー23の中心線X1方向から見たときの先端カバーの外周面27と内周面25との間の距離である)よりも大きな曲率半径R0を有して湾曲している。通路部24の湾曲面26は、湾曲面26から第二開口部23bへ行くに従って先端カバー23の内径が漸次大きくなるように湾曲している。湾曲面26は、バスケット部6の弾性ワイヤ7が挿入部5に対して突没する過程で弾性ワイヤ7が摺動可能な面である。通路部24の湾曲面26は、一般的なテーパ面として知られるような円錐の側面に倣った形状の面と比較して、先端カバー23の中心線X1方向に向かって僅かに凸となるように湾曲している。湾曲面26は、平滑な曲面をなして構成されている。
さらに、湾曲面26の形状は、バスケット部6の弾性ワイヤ7の形状に対応して規定されている。一例を挙げると、先端カバー23の中心線X1を含む断面における湾曲面26の曲率半径R0は、弾性ワイヤ7の基端部7bから最大径部P1までの間に設けられた3つの湾曲部8の曲率半径(第一湾曲部9の曲率半径R1,第二湾曲部10の曲率半径R2,及び第三湾曲部11の曲率半径R3)のどれよりも小さい。すなわち、湾曲面26は、弾性ワイヤ7に接触する角や突起の無い曲面であるので、弾性ワイヤ7の摺動の抵抗を生じさせにくい。
チューブシース21は、樹脂製のチューブからなる。チューブシース21内には操作ワイヤ17が進退自在に挿通されている。チューブシース21は、金属製のコイルシース20と金属製の操作ワイヤ17の間に挿入されることでバスケット部6及び操作ワイヤ17を軸線回りに回転させ易くし、かつバスケット部6を開閉させ易くしている。
図1に示すユニット本体4は、略円筒状の本体部30と、コイルシース20及びチューブシース21に固定された略管状の固定部31と、操作部2に破砕具3を係合させるための係合部40とを有する。
本体部30には、操作ワイヤ17を挿通するための挿通孔35が形成されている。挿通孔35の途中には、本体部30の外周部に開口する筒状の口金37が螺着されている。たとえば造影剤が充填されたシリンジを口金37に装着してシリンジから造影剤を押し出すと、口金37から挿通孔35を介して、挿入部5の先端から体内に造影剤を注入することができる。また、本体部30は、挿通孔35の基端側(係合部40が配されている側)へ造影剤等が流れないように、挿通孔35の内面と操作ワイヤ17との間に液密構造を有している。
操作ワイヤ17は、ユニット本体4の本体部30に形成された挿通孔35に挿通されることでユニット本体4を貫通して延びている。操作ワイヤ17は、チューブシース21に挿通されている。操作ワイヤ17の基端には、縮径部41が形成されている。操作ワイヤ17の基端が操作部2に連結されることにより、操作ワイヤ17は、操作部2における後述する操作により進退動作可能である。
次に、このような破砕具3に装着される操作部2について図9及び図10を参照して説明する。なお、以下に示す操作部の説明は、破砕具3を好適に動作させることができる操作部の一例であり、本発明を限定するものではない。
図9及び図10に示す操作部2は、破砕具3が先端側から挿入されて装着される操作部本体51を有している。操作部本体51の基端側は、カバー52,53が操作部本体51を上下に挟むように、ネジ留めされている。操作部本体51は、先端側から、シース接続部54と、筒状のガイド部55と、ガイド部55の基端部にネジ止めされる本体部56と、ガイド部55及び本体部56を軸線方向に貫通するように構成されたガイド孔57と、ガイド孔57に沿って進退可能な把持部90とを、この順に並べて有する。
シース接続部54は、破砕具3の係合部40を受け入れ可能である。シース接続部54は、破砕具3のユニット本体4を操作部2に対して着脱可能に接続することができる。シース接続部54は、破砕具3のユニット本体4に対する係合状態を切り替えるためのシース接続ボタン63を有している。シース接続ボタン63が操作者によって押されている状態では、破砕具3の係合部40がシース接続部54に対して着脱自在となる。操作者によるシース接続ボタン63の押圧が解除されると、破砕具3の係合部40にシース接続部54が係合する。
シース接続部54の基端には、ガイド管70が固定されている。このガイド管70は、操作部本体51のガイド孔57内に同軸上に延びている。このガイド管70には、ガイド管70の外周を覆うようにラック体71が装着されている。
ラック体71は、ガイド部55及び本体部56のそれぞれの内周側に進退自在に支持されている。ラック体71は、カバー53側から螺入されるネジ72によって軸線回りの回転が防止されている。ラック体71は、ラック体71の軸線方向に進退自在である。さらに、ラック体71には、ラック73が軸線方向に所定の長さで形成されている。ラック73と噛み合うピニオン74は、本体部56に固定されたベアリングに回転自在に支持されている。
ピニオン74の軸74Aは、カバー53の外側に延びている。軸74Aの端部にはハンドル75が固定されている。ピニオン74の軸74Aは、公知のラチェット構造により、切替スイッチ80により指定された所定の一方向のみへの回転と、自在な回転とが選択可能である。
ハンドル75は、結石等を破砕するための力量を操作ワイヤ17に伝達するために操作者が回転操作する部材である。詳細は後述するが、本実施形態では、コイルシース20に固定された先端カバー23が結石を支えている状態で操作ワイヤ17を介してバスケット部6に牽引力量をかけて結石を破砕するために、ハンドル75を所定の一方向に回転させる。ハンドル75は、扁平形状を有している。このため、ハンドル75を術者が掴み易く、かつハンドル75に力を加え易くなっている。
把持部90の先端部93は、操作部2の操作部本体51側のガイド孔57に挿入可能になっている。先端部93に開口する孔91は、ガイド管70の内孔と連通するように形成されている。さらに、把持部90において先端部93から基端に向かう途中では、把持部90は、カバー52,53に当接可能な突き当て面94を形成しつつ拡径している。把持部90の外周部と把持部90内の孔91とを連通させる挿入孔97が、把持部90の拡径部分に、軸線と直交するように穿設されている。第2係合部材であるピン95が挿入孔97に挿入されている。ピン95には、長穴98が形成されている。この長穴98に止めピン99が挿入されることで、挿入孔97からのピン95の抜け落ちが防止されている。なお、ピン95が挿入孔97に最も深く挿入された状態では、ピン95の先端部が孔91内に突出するようになっている。
また、挿入孔97よりも基端側には、第1係合部材であるワイヤ接続ボタン96と、ワイヤ接続ボタン96を把持部90に押し込む方向へのストロークを規制するストッパ100とが設けられている。
ワイヤ接続ボタン96を把持部90に押し込む方向へワイヤ接続ボタン96を移動させると、操作ワイヤ17を操作部2に対して自在に着脱することができる。ワイヤ接続ボタン96を把持部90に押し込む方向へワイヤ接続ボタン96を移動させる力を解消すると、ワイヤ接続ボタン96は把持部90から離れる方向の元の位置へと戻って操作ワイヤ17を操作部2に連結される。
次に、結石破砕装置1の作用について、バスケット部6の動作原理を中心に説明する。図11から図15までは、結石破砕装置の作用を説明するための図である。なお、以下では、本実施形態の複数の弾性ワイヤ7が設けられていることによるバスケット部6の動作原理が示されているが、バスケット部6の構成及び動作は以下に示す構成及び動作には限定されない。
図8に示すように、バスケット部6は、たとえば胆管BDなどの管腔組織内へと、内視鏡を用いて案内される。その後、バスケット部6は、バスケット部6内に結石等を取り込むために挿入部5から突出される(図1参照)。バスケット部6が挿入部5から突出すると、弾性ワイヤ7の復元力によって、バスケット部6は図8に示すように管腔組織内で籠状の形状に復元する。籠状の形状となったバスケット部6における各弾性ワイヤ7は、管腔組織の内面に接し、管腔組織によって押し返されることにより弾性変形することで管腔組織と密着している。本実施形態では、バスケット部6の最大径部P1は管腔組織の内面に押し付けられる。
たとえば結石等をバスケット部6の内部に取り込んだ後、バスケット部6がコイルシース20内へと引き込まれることにより、バスケット部6の籠形状は小さくなり、バスケット部6の捕獲部P3に結石等が捕獲される。図11から図14までに模式的に示すように、バスケット部6がコイルシース20内へと引き込まれる過程では、バスケット部6の弾性ワイヤ7は、第一係止部13側から徐々にコイルシース20内へと移動する。バスケット部6がコイルシース20へと引き込まれる過程において、第三湾曲部11が先端カバー23近傍に到達するまでは、図12及び図14に示すように、バスケット部6の外形寸法d1はほぼ変化しない。
また、複数の弾性ワイヤ7はそれぞれバスケット部6を籠状とするように所定の初期形状に復元しようとする復元力を有しているので、複数の弾性ワイヤ7は、コイルシース20の先端に配された先端カバー23の内周面25及び湾曲面26に押し付けられる。複数の弾性ワイヤ7は、先端カバー23の湾曲面26及び内周面25に対して摺動しながらコイルシース20の中へ引き込まれてゆく。複数の弾性ワイヤ7が螺旋状をなしているので、複数の弾性ワイヤ7と湾曲面26との接触位置は、コイルシース20への弾性ワイヤ7の引き込み動作に従って、先端カバー23の周方向へと移動してゆく(図12参照)。この移動は、バスケット部6自体の回転ではなく、複数の弾性ワイヤ7がそれぞれ螺旋状をなしていることによって生じる引き込み過程での相対位置の変化による。
本実施形態では、各弾性ワイヤ7が断面円形のワイヤであり先端カバー23の先端側の内面に湾曲面26が設けられているので、弾性ワイヤ7の外面と湾曲面26とは点接触となっている。さらに本実施形態では湾曲面26が平滑な曲面である。これらにより、湾曲面26に対する各弾性ワイヤ7の摺動抵抗は小さい。
以上に説明したように、本実施形態の結石破砕装置1では、先端カバー23の先端側において複数の弾性ワイヤ7と接する湾曲面26が全周に亘って湾曲形状をなして設けられていることにより、複数の弾性ワイヤ7が引っかかったり各弾性ワイヤ7の摺動の抵抗となったりする事がない。その結果、複数の弾性ワイヤ7をコイルシース20内に引き込む際の抵抗が少なく、複数の弾性ワイヤ7を有するバスケット部6を容易にコイルシース20内に引き込むことができる。
また、本実施形態では、湾曲面26は、先端カバー23の周方向に一続きの環状の面となっている。このため、湾曲面26に接して複数の弾性ワイヤ7が先端カバー23の周方向に容易に移動可能である。その結果、螺旋状の弾性ワイヤ7を有するバスケット部6でも先端カバー23に対して引っかかることなく湾曲面26上を摺動できるので、結石の破砕をするためにかける力が弾性ワイヤ7を介して結石に好適に伝わり、容易に結石を破砕することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。図16は、本発明の第2実施形態の結石破砕装置の破砕具を一部断面で示す側面図である。図17は、同破砕具の正面図である。図18は、同破砕具の先端カバーと弾性ワイヤとの位置関係を説明するための模式図である。
図16から図18までに示す本実施形態の結石破砕装置1Aは、上記第1実施形態に開示された破砕具3とは構成が異なる破砕具3Aを有している。結石破砕装置1Aは、上記第1実施形態に開示された操作部2に取り付けて使用可能である。
図16に示すように、破砕具3Aは、上記第1実施形態に開示された先端カバー23に、先端カバー23の中心線X1と平行な方向に延びる複数の突起部28を有している点で、上記第1実施形態に開示された破砕具3と構成が異なる。
図16及び図17に示すように、突起部28は、先端カバー23の第二開口部23bにおいて先端カバー23の周方向に互いに離間して複数設けられている。
図18に示すように、複数の突起部28のうち互いに隣り合う2つの突起部(たとえば第一突起部28A及び第二突起部28B)の間には、弾性ワイヤ7が少なくとも1本入り込むことが可能な隙間がある。本実施形態では、4つの突起部28(第一突起部28A,第二突起部28B,第三突起部28C,及び第四突起部28D)が、先端カバー23の周方向に均等に並べて設けられている。
複数の突起部28は、弾性ワイヤ7の数に対応して形成されている。たとえば、突起部28の数の整数倍が弾性ワイヤ7の数と一致する。本実施形態では、4つの突起部28と8本の弾性ワイヤ7とが対応し、4つの突起部28の間に生じている隙間(以下、溝部という)に2本の弾性ワイヤ7が入り込むようになっている。
本実施形態において結石を破砕する際には、4つの突起部28の間の溝部に弾性ワイヤ7が入り込むことで、操作部2側の締付力を挿入部5を通して弾性ワイヤ7に作用させる。すなわち、図16に示すように各突起部28における突出端が結石Tを支えた状態となり溝部に弾性ワイヤ7が進退自在に挿入されていることにより、結石Tと先端カバー23との間に弾性ワイヤ7が挟み込まれることなくスムーズに弾性ワイヤ7が移動可能である。
図16及び図17に示すように、本実施形態において、4つの突起部28の間の溝部には上記第1実施形態に開示された湾曲面26が設けられている。
図18に示すように、第一突起部28Aにおいて第二突起部28B側に向けられた第一側面28aAと、第二突起部28Bにおいて第一突起部28A側に向けられた第二側面28bBとは、螺旋状をなす弾性ワイヤ7の形状に略沿って延びる湾曲形状を有している。たとえば、上記の第一側面28aA及び第二側面28bBは、先端カバー23の内周側よりも先端カバー23の外周側の隙間が広く、且つ弾性ワイヤ7の螺旋方向に延びている。
互いに略向かい合う第一側面28aA及び第二側面28bBと関係と同様に、第二突起部28Bと第三突起部28C、第三突起部28Cと第四突起部28D、及び第四突起部28Dと第一突起部28A、についても、それぞれの第一側面及び第二側面は、先端カバー23の内周側よりも先端カバー23の外周側の隙間が広く、且つ弾性ワイヤ7の螺旋方向に延びているという関係を満たしている。
本実施形態の結石破砕装置1Aの作用について説明する。図19から図24までは、本実施形態の結石破砕装置の作用を説明するための図である。
本実施形態の結石破砕装置1Aでは、バスケット部6が挿入部5から完全に突出している状態からバスケット部6を挿入部5内に引き込み始めると、まず、図19及び図20に示すように、弾性ワイヤ7が、複数の突起部28の隙間にそれぞれ入り込む。本実施形態では、隣り合う突起部28の間に2つの弾性ワイヤ7が入り込む。
図21及び図22に示すように、バスケット部6がさらに挿入部5内に引き込まれると、第1実施形態と同様に、最大径部P1における外形寸法は引き込まれる前の外形寸法d1と略等しく維持される。
また、本実施形態においても、上記の第1実施形態と同様に、湾曲面26に対して弾性ワイヤ7は容易に摺動可能である。また、本実施形態では各突起部28の間の隙間である溝部に弾性ワイヤ7が入り込むことにより、先端カバー23の周方向における湾曲面26と弾性ワイヤ7との接点位置の変化は、弾性ワイヤ7が突起部28に当接する位置で制限される(図22参照)。本実施形態の突起部28は、図18に示すように弾性ワイヤ7の螺旋方向に対応した第一側面28aA及び第二側面28bBを有していてもよく、弾性ワイヤ7が突起部28に接触していても弾性ワイヤ7が突起部28の外面に対して引っかかることなく摺動抵抗が低い状態とされていてもよい。
図23及び図24に示すようにさらにバスケット部6が挿入部5内に引き込まれ、第二係止部14が突起部28に近接している状態では、弾性ワイヤ7の螺旋形状はほぼ解消されて単純な湾曲形状に近い形となっている。このため、その後さらにバスケット部6が挿入部5内に引き込まれることにより、バスケット部6は挿入部5内に完全に収容可能である。
本実施形態では、隣り合う突起部28の間に生じた溝部が、弾性ワイヤ7を進退自在に移動させる通路となっており、この通路は、突起部28の突出端に結石Tが当接した状態(図16参照)でも弾性ワイヤ7が進退自在な空間を構成している。その結果、結石を破砕するためにハンドル75を回転させる力量が好適に弾性ワイヤ7を介して結石へと伝わるので、突起部28が設けられていない場合と比較して軽い力で結石を破砕することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
たとえば、上記第2実施形態に開示された先端カバーに代えて、図25及び図26に示すように弾性ワイヤの巻き方向が逆となる螺旋状のバスケット部に対応して突起部の形状が異なる先端カバーがコイルシースに設けられていてもよい。
また、上記第2実施形態において、互いに隣り合う突起部において互いに向かい合う第一側面及び第二側面は、所定の一方向に巻かれた螺旋状の弾性ワイヤを有するバスケット部と、この所定の一方向とは反対方向に巻かれた螺旋状の弾性ワイヤを有するバスケット部との両方に好適に対応するように、図27に示すように、第一側面(たとえば符号28aAで示す)及び第二側面(たとえば符号28bBで示す)が互いに面対称となる湾曲形状の面とされていてもよい。
また上記第2実施形態において先端カバーの突起部間にある湾曲面の形状は何ら限定されない。また先端カバーの突起部間にある面は湾曲面でなくてもよい。
また、上述の各実施形態において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
なお、上記具体的な構成に対する設計変更等は上記事項には限定されない。
本発明は、結石を破砕するための医療器具に利用可能である。
1,1A 結石破砕装置
2 操作部
3,3A 破砕具
4 ユニット本体
5 挿入部
6 バスケット部
7 弾性ワイヤ
8 湾曲部
9 第一湾曲部
10 第二湾曲部
11 第三湾曲部
13 第一係止部
14 第二係止部
15 保護部材
16 センターワイヤ
17 操作ワイヤ
20 コイルシース
21 チューブシース
23 先端カバー
23a 第一開口部
23b 第二開口部
24 通路部
25 内周面
26 湾曲面
28 突起部
28a 第一側面
28A 第一突起部
28aA 第一側面
28b 第二側面
28B 第二突起部
28bB 第二側面
28C 第三突起部
28D 第四突起部
30 本体部
31 固定部
35 挿通孔
37 口金
40 係合部
41 縮径部
42 チップ
51 操作部本体
52 カバー
53 カバー
54 シース接続部
55 ガイド部
56 本体部
57 ガイド孔
63 シース接続ボタン
70 ガイド管
71 ラック体
72 ネジ
73 ラック
74 ピニオン
74A 軸
75 ハンドル
80 切替スイッチ
90 把持部
91 孔
93 先端部
94 面
95 ピン
96 ワイヤ接続ボタン
97 挿入孔
98 長穴
99 ピン
100 ストッパ
O バスケット部の中心線
X1 先端カバーの中心線
t 先端カバーの肉厚寸法
R0 先端カバーの湾曲面の曲率半径
R1 弾性ワイヤの第一湾曲部の曲率半径
R2 弾性ワイヤの第二湾曲部の曲率半径
R3 弾性ワイヤの第三湾曲部の曲率半径

Claims (5)

  1. 内視鏡のチャンネルに挿通可能なシースと、
    前記シースから突没自在であり、同一方向に巻かれた螺旋状をなす複数の弾性ワイヤで形成されたバスケット部と、
    前記バスケット部に接続され、前記シースに対して進退可能となるように前記シースに挿通された操作ワイヤと、
    前記シースの先端に取り付けられた先端カバーと、を備え、
    前記先端カバーは、
    前記シースの内部と連通するように前記シース側に向けて開口された第一開口部と、
    前記第一開口部とは反対側に向けて開口された第二開口部と、
    前記第一開口部と前記第二開口部との間に位置し、前記弾性ワイヤを挿通可能な内径を有する内周面と、
    前記先端カバーの周方向において全周に亘って、前記内周面から前記第二開口部に向かうにつれて内径が大きくなるように湾曲した形状であり、前記先端カバーの周方向に前記弾性ワイヤが摺動可能な湾曲面と、
    を有し、
    前記弾性ワイヤは、
    前記操作ワイヤに接続された基端部と、
    前記基端部とは反対側の先端部と、
    前記基端部と前記先端部との間において前記バスケット部の最大外径を規定する最大径部と、
    を有し、
    前記先端カバーの中心線を含む断面における前記湾曲面の曲率半径は、前記基端部と前記最大径部との間における前記弾性ワイヤの曲率半径よりも小さく、
    前記弾性ワイヤの前記シースへの引き込み動作に応じて、前記弾性ワイヤと前記湾曲面との接触位置が前記先端カバーの前記周方向へ移動する、
    ことを特徴とする内視鏡用処置具。
  2. 前記弾性ワイヤは、
    曲率半径と曲げ方向との少なくともいずれかが互いに異なる第一湾曲部,第二湾曲部,及び第三湾曲部を、前記基端部と前記最大径部との間で前記基端部から前記最大径部に向かってこの順に有し、
    前記第三湾曲部の曲率半径は、前記第一湾曲部の曲率半径と前記第二湾曲部の曲率半径とのいずれよりも小さい
    請求項に記載の内視鏡用処置具。
  3. 前記先端カバーは、前記第二開口部から前記先端カバーの中心線方向に突出し前記先端カバーの周方向に隙間を有して配された複数の突起部を有し、
    複数の前記突起部のうち前記先端カバーの周方向に離れて位置する2つの突起部の間に前記湾曲面が設けられている、
    請求項1に記載の内視鏡用処置具。
  4. 前記突起部は、
    前記先端カバーの周方向における第一方向に向けられた第一側面と、
    前記先端カバーの周方向において前記第一方向とは反対方向に向けられた第二側面と、
    を有し、
    前記先端カバーの周方向に離れて位置する2つの突起部において互いに向かい合っている前記第一側面及び前記第二側面は、前記先端カバーの内周側よりも前記先端カバーの外周側の隙間が広く、且つ前記弾性ワイヤの螺旋方向に延びている
    請求項に記載の内視鏡用処置具。
  5. 前記複数の突起部の間に生じる溝部は、前記先端カバーの周方向に互いに離間して配されており、
    前記溝部の数は、複数の前記弾性ワイヤの本数より少ない
    請求項に記載の内視鏡用処置具。
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