JP6095862B2 - 腐食感知センサ、冷却装置、冷却システム及び車両用電源システム - Google Patents

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Description

本発明は、腐食感知センサ、冷却装置、冷却システム及び車両用電源システムに関する。詳細には、本発明は、冷媒、温媒などの伝熱媒体を用いる熱交換装置(特に、伝熱媒体として冷媒を用いる冷却装置)に適用される腐食感知センサ、並びに当該腐食感知センサを備える冷却装置、冷却システム及び車両用電源システムに関する。
CPU(Central Processing Unit)、LSI(Large Scale Integration)、インバータ、パワー半導体などの被冷却体の冷却に用いる冷却装置として、水などの冷媒を伝熱媒体として用いた水冷式冷却装置が一般に知られている。この冷却装置は、被冷却体からの熱が伝達されるヒートシンク、ヒートシンクとの間で冷媒の流路を形成するジャケット、及びヒートシンクとジャケットとの間を封止するシール部材を備えている。ヒートシンク及びジャケットは、熱伝導率が高い金属材料から形成されており、流路に冷媒を流通させることによって被冷却体が効率良く冷却される。
上記のような冷却装置を車両用電源システムに用いる場合、不純物が少ないイオン交換水と、エチレングリコールなどの凝固点が低い有機溶媒と、金属材料の腐食を抑制する防食剤とを含む混合液が冷媒として用いられる。冷媒の交換は、装置メーカー、自動車メーカー、メンテナンスメーカーなどによって一般に行われる一方、ユーザー自身が行う場合があり、その際にイオン交換水の代わりに水道水が用いられることがある。水道水には、塩化物イオン、金属イオン、溶存酸素などの金属材料の腐食因子が含まれているため、ヒートシンク及びジャケットが腐食して貫通孔が形成されることがある。貫通孔が形成されると、冷却装置から冷媒が漏出するため、冷却装置の性能低下に繋がる。したがって、冷却装置の性能低下を防止する観点から、冷却装置における冷媒漏出を検知することができる手段の開発が望まれている。
そこで、特許文献1には、冷却装置に冷媒を貯留する液溜を設け、液溜に貯留された冷媒液面の位置を、伝播波を用いて測定することにより、冷媒漏出を検知する手段が提案されている。
また、特許文献2には、シール部材の外側に吸液性を有する漏液センサを設けると共に、シール部材と漏液センサとの間に空隙部を形成することにより、シール部材から漏れた冷媒を空隙部に一時的に貯留したのち漏液センサで吸液して漏液を検知する手段が提案されている。
特許第4113700号公報 特開2011−198781号公報
しかしながら、特許文献1は、冷媒漏出の前後における液溜の冷媒の液面位置の変化によって冷媒が漏出したことを検出しており、冷媒漏出を予め防止することができない。また、特許文献2も同様に、冷媒漏出の前後における静電容量又は電気抵抗の変化によって冷媒漏出を検出しており、冷媒漏出を予め防止することができない。さらに、特許文献1及び2は、液溜、空隙部などを冷却装置に設ける必要があるため、冷却装置が大型化する上、複雑な設計も要求される。
なお、上記では伝熱媒体として冷媒を用いる冷却装置を例に挙げて説明したが、伝熱媒体として熱媒を用いる加熱装置などの様々な熱交換装置においても同様の問題が存在する。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、熱交換装置の大型化又は複雑な設計の導入を行うことなく、伝熱媒体の漏出に繋がる部材の腐食を早期且つ正確に検出し、伝熱媒体の漏出を予め防止するとことが可能な腐食感知センサを提供することを目的とする。また、本発明は、当該特性を有する腐食感知センサを備える冷却装置、冷却システム及び車両用電源システムを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記のような問題を解決すべく鋭意研究した結果、熱交換装置における部材の腐食が、伝熱媒体が流通する流路とシール部材との界面を起点として生じるという知見に基づき、シール部材を介して伝熱媒体と接触する検知電極及び対極を有する腐食感知センサを設けることにより、腐食の起点となる当該界面に近い環境に腐食感知センサを存在させることができ、そして検知電極と対極との間のインピーダンスの変化を調べることにより、熱交換装置における部材の腐食を早期且つ正確に検出し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、第1流路形成部材と第2流路形成部材との間に形成された流路に伝熱媒体を流通させて熱交換を行う熱交換装置に用いられる腐食感知センサであって、前記第1流路形成部材と前記第2流路形成部材との間を接続して封止するシール部材と、前記流路の外部から前記流路の内部に向かって前記シール部材に挿通されており、前記シール部材の内部に埋め込みつつ、先端が前記シール部材から露出して前記伝熱媒体と接触する検知電極及び対極と、前記検知電極と前記対極との間に交流電圧を印加する交流電源を有するセンサ部と、前記流路を形成する前記第1流路形成部材又は前記第2流路形成部材の腐食を感知すべく、前記検知電極と前記対極との間に前記交流電圧を印加した際に生じるインピーダンスの変化に基づいて、前記検知電極及び前記対極の表面における腐食反応を検知する制御部とを備え、前記検知電極と前記対極との間に印加される前記交流電圧の周波数が1Hz以下であることを特徴とする腐食感知センサである。
また、本発明は、前記腐食感知センサを備えることを特徴とする冷却装置である。
また、本発明は、前記冷却装置を備えることを特徴とする冷却システムである。
さらに、本発明は、前記冷却システムを備えることを特徴とする車両用電源システムである。
本発明によれば、熱交換装置の大型化又は複雑な設計の導入を行うことなく、伝熱媒体の漏出に繋がる部材の腐食を早期且つ正確に検出し、伝熱媒体の漏出を予め防止するとことが可能な腐食感知センサを提供することができる。また、本発明によれば、当該特性を有する腐食感知センサを備える冷却装置、冷却システム及び車両用電源システムを提供することができる。
実施の形態1に係る腐食感知センサを備える冷却装置を有する冷却システムを示す概略構成図である。 冷却装置において生じる部材の腐食について説明するための図である。 冷却装置と腐食感知センサとの間の接続部周辺の拡大断面図である。 冷却装置と腐食感知センサとの間の接続部周辺の拡大断面図である。 冷却装置と腐食感知センサとの間の接続部周辺の拡大断面図である。 腐食感知センサの検知電極の表面における反応を模擬した一般的な電気的等価回路である。 検知電極に腐食が発生した時のインピーダンスの周波数依存性である。 腐食感知センサを用いて測定したインピーダンスの経時変化を示す。
本発明の腐食感知センサは、伝熱媒体が流通する流路の一部がシール部材によって封止された熱交換装置に用いられる。この腐食感知センサは、シール部材を介して伝熱媒体と接触する検知電極及び対極、並びに検知電極と対極との間に交流電圧を印加する交流電源とを有するセンサ部と、検知電極と対極との間に交流電圧を印加した際に生じるインピーダンスの変化に基づいて流路の腐食を検知する制御部とを備える。
ここで、本明細書において、「熱交換装置」とは、温度差のある2つの流体の間で熱エネルギーの移動及び交換を行うことにより、高温流体の冷却又は低温流体の加熱を行う装置を意味する。熱交換装置としては、特に限定されないが、冷却システムなどに用いられる冷却装置、給湯暖房システム、空調システムなどに用いられる加熱装置などが挙げられる。
以下、本発明の腐食感知センサ、冷却装置及び冷却システムの好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。特に、図面における各構成部材の大きさは、説明のためにわかりやすく表しており、実際の大きさと異なる場合がある。また、以下では、伝熱媒体として冷媒を用いた冷却装置を例に挙げて説明するが、伝熱媒体として温媒を用いた加熱装置にも適用可能であることは言うまでもない。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係る腐食感知センサを備える冷却装置を有する冷却システムを示す概略構成図である。
図1において、冷却システム1は、被冷却体2を冷却する冷却装置3と、冷媒を冷却するラジエータ(放熱器)4と、冷却装置3とラジエータ4との間を接続する循環用配管5と、冷却装置3とラジエータ4との間で冷媒を循環させる循環ポンプ6と、冷却装置3に設けられた腐食感知センサ7とを有する。なお、図1には表されていないが、腐食感知センサ7の検知電極10及び対極11の先端部が冷却装置3内に組み込まれている。
この冷却システム1では、ラジエータ4で冷却された冷媒が、循環ポンプ6の駆動力によって循環用配管5を介して冷却装置3に導入される。冷却装置3に導入された冷媒は被冷却体2と熱交換することによって被冷却体2が冷却される。被冷却体2との熱交換によって温められた冷媒は、循環ポンプ6の駆動力によって循環用配管5を介してラジエータ4に導入され、ラジエータ4で冷却される。このように冷却装置3とラジエータ4との間で冷媒を循環させることにより、被冷却体2を連続的に冷却することができる。
ここで、冷却システム1は、上記のような冷媒の循環を行うシステムであれば特に限定されることなく用いることができる。例えば、冷却システム1は車両用電源システムなどに用いることができる。
被冷却体2としては、特に限定されなく、当該技術分野において公知の発熱素子を用いることができる。被冷却体2の例としては、CPU、LSI、インバータ、パワー半導体などの電子部品が挙げられる。
一般に、冷却システム1の運転時の冷媒の温度は、被冷却体2の種類などによって異なる。例えば、車両用電源システムの場合、通常運転では65℃程度であり、冷却装置3の入口と出口とにおける冷媒の温度差は15℃である。具体的には、冷却装置3の入口では、冷媒の温度が50℃程度であり、冷却装置3の出口では、冷媒の温度が80℃程度である。そして、冷却装置3内の冷媒の流路では、上流(入口)側から下流(出口)側に向かって50℃〜80℃程度の温度勾配が形成される。
冷却装置3とラジエータ4との間を循環する冷媒には、冷媒の流路を構成する部材の腐食因子が含まれていることがあるため、使用の経過に伴って当該部材が腐食して冷媒漏出が起こる。そこで、この冷却システム1では、冷媒漏出の原因となる部材の腐食を検知することができる腐食感知センサ7を冷却装置3に設けることにより、冷媒漏出を予め防止する。
ここで、冷媒の流路を構成する部材の腐食因子とは、金属材料を腐食する成分、例えば、塩化物イオン、溶存酸素、鉄イオン、銅イオンなどのことを意味する。
腐食感知センサ7は、電気化学インピーダンス測定を利用するセンサである。冷却装置3を構成する部材の腐食が発生すると、腐食感知センサ7で検出されるインピーダンスが変化するため、腐食感知センサ7を用いることにより、冷却装置3を構成する部材の腐食を検知することができる。
腐食感知センサ7は、センサ部8と制御部9とを有する。センサ部8と制御部9とは電気的に接続されている。
センサ部8は、検知電極10と、検知電極10に対向して配置される対極11と、検知電極10と対極11との間に交流電圧を印加する交流電源12と、検知電極10及び対極11と交流電源12との間を接続して回路を形成するリード線13と、回路内の電流を検出する電流検出部14と、回路内の印加電圧を検出する印加電圧検出部15とを備えている。
ここで、検知電極10としては、特に限定されないが、冷媒の流路を構成する部材(具体的には、ヒートシンク、ジャケット)に使用されている材料と同じ材料から形成されていることが好ましい。すなわち、検知電極10は、アルミニウム、銅、ステンレス鋼などの金属材料から形成されていることが好ましい。
また、対極11としては、特に限定されないが、化学的安定性が高く且つ電流が流れても腐食し難い材料、又は検知電極10と同じ材料から形成されていることが好ましい。化学的安定性が高く且つ電流が流れても腐食し難い材料としては、金、白金、チタンなどの電気化学的に貴な金属材料が挙げられる。
交流電源12としては、特に限定されないが、インバータなどを有し、周波数を変えることが可能なものであることが好ましい。
交流電源12によって印加される交流電圧は、高いほど電流応答の感度が向上する反面、電極反応(すなわち、検知電極10の腐食)が起こり易くなる。そのため、電流応答の感度と電極反応とのバランスを考慮すると、交流電圧は、10mV以上100mV以下であることが好ましい。
制御部9は、電流検出部14から出力された電流値及び印加電圧検出部15から出力された電圧値に基づいてインピーダンス値を演算する演算部16と、部材の腐食が発生したと判断されるインピーダンス値の閾値(以下、「インピーダンス閾値」という)を設定する閾値設定部17と、演算部16で演算されたインピーダンス値と閾値設定部17で設定されたインピーダンス閾値とを比較して部材の腐食の有無を判定する腐食判定部18と、腐食判定部18の判定結果を表示する表示部19とを備えている。
次に、冷却装置3において生じる部材の腐食について説明する。
図2は、冷却装置3において生じる部材の腐食について説明するための図である。冷却装置3は、ヒートシンク、ヒートシンクとの間で冷媒の流路を形成するジャケット、及びヒートシンクとジャケットとの間を封止するシール部材を備えている。ヒートシンク及びジャケットは、アルミニウム(Al)などの金属材料から一般に形成されている。したがって、図2では、Al材とシール部材との界面で生じる腐食を一例として挙げ、Al材の腐食について説明する。
図2において、シール部材とAl材との界面でAl材の腐食が発生すると、腐食生成物が生成する。腐食生成物は、空孔を有するアルミニウム酸化物であるため、空孔内に冷媒が侵入する。腐食生成物のうち、シール部材側の腐食生成物(点線よりも右側の領域の腐食生成物)では、冷媒が滞留し、溶存酸素が供給されない状態となるため、酸素欠乏領域となる。一方、冷媒側の腐食生成物(点線よりも左側の領域の腐食生成物)では、循環している冷媒によって溶存酸素が常に供給される状態であるため、酸素富化領域となる。そして、酸素富化領域では、酸素の存在によって電位が上昇してカソードとなり、酸素欠乏領域では電位が低下してアノードとなり、酸素濃淡電池が形成される。
具体的には、カソードとなる酸素富化領域では、以下の(a)式で示される還元反応が進行し、電子をアノード側から受け取って消費し、水酸化物イオンを生成する。
2+2H2O+4e-→4OH- (a)
一方、アノードとなる酸素欠乏領域では、以下の(b)式で示されるアルミニウムの酸化反応が進行し、電子及びアルミニウムイオンを生成し、カソードとなる酸素富化領域に電子を供給する。
Al→Al3++3e- (b)
生成したアルミニウムイオンは、以下の(c)式で示される反応によって冷媒中の水と反応し、水酸化アルミニウム及び水素イオンを生成する。
Al3++3H2O→Al(OH)3+3H+ (c)
水素イオンの生成により、空孔内の冷媒のpHが低下して酸性となるため、アルミニウムの腐食が促進される。また、(b)及び(c)の反応により、陽イオンが生成するため、冷媒の電気的中性を保つために、対イオンとなる陰イオンが酸素富化領域から酸素欠乏領域に向かって泳動する。このとき、陰イオンとして冷媒に混入した塩化物イオンが泳動すると、アルミニウムの腐食が促進される。
冷却装置3において生じる部材の腐食は、上記のようなメカニズムによって、ヒートシンクとシール部材との界面及びジャケットとシール部材との界面を起点として主に生じる。そのため、腐食が起こり易い部分を考慮した上で、腐食感知センサ7を冷却装置3に設けることが好ましい。
一般に、ヒートシンクは、冷媒との接触面積を増大させるために流路フィンなどが設けられるため、流路内の冷媒の流速が位置によって大きく異なる。特に、ヒートシンクとシール部材との界面は、流速が速い冷媒と接する部分と流速が遅い冷媒と接する部分とが併存している。そして、流速が遅い冷媒と接する部分では、冷媒中の溶存酸素が供給され難い状態となるため、酸素欠乏領域が生じ易くなる。逆に、流速が早い冷媒と接する部分では、冷媒中の溶存酸素が供給され易い状態となるため、酸素富化領域が生じ易くなる。そして、酸素富化領域では電位が上昇してカソードとなり、酸素欠乏領域では電位が低下してアノードとなるため、酸素濃淡電池が形成される結果、流速が遅い冷媒と接する部分の腐食が促進される。したがって、流路内の腐食を早期に検知するためには、冷媒が流通する流路内において冷媒の流速が最小となる位置に腐食感知センサ7を設けることが好ましい。冷媒が流通する流路内において冷媒の流速が最小となる位置は、当該技術分野において公知の方法、例えば、流体解析によって流速分布を求めることによって決定することができる。実際、冷媒が流通する流路内において冷媒の流速が最小となる位置に腐食感知センサ7を設けた冷却装置3を作製して運転し、腐食を感知した時点で冷却装置3を解体した結果、シール部材との界面近傍のヒートシンクに生じた腐食起点が、冷媒の流速が最小となる位置に設けた腐食感知センサ7の検知電極10でも同様に発生していることを確認した。このように冷媒が流通する流路内において冷媒の流速が最小となる位置(すなわち、流路内において腐食が最も起こり易い位置)に腐食感知センサ7を設けることにより、流路内の腐食を早期に検知することができるため、腐食感知センサ7の信頼性が向上する。
図1では、冷却システム1の全体構成を分かり易くするために、冷却装置3と腐食感知センサ7との間の接続状態を簡略化して表しているため、図3に、冷却装置3と腐食感知センサ7との間の接続部周辺の拡大断面図を示す。
図3において、冷却装置3は、被冷却体2からの熱が伝達されるヒートシンク20と、ヒートシンク20との間で冷媒24の流路を形成するジャケット21と、ヒートシンク20とジャケット21との間を封止するシール部材22とを備えている。また、必須ではないが、ヒートシンク20とジャケット21との間は、密着性を向上させる観点から、ネジ23を用いて締結固定される。
ヒートシンク20は、被冷却体2と流路を流れる冷媒24との熱交換を行う役割を果たす。図示していないが、ヒートシンク20には、流路フィンなどを設けてもよい。流路フィンを設けることにより、冷媒24との接触面積を増大させることができるため、熱交換性能を向上させることができる。
ヒートシンク20及びジャケット21としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。一般的には、ヒートシンク20及びジャケット21は、アルミニウム、銅、ステンレス鋼などの金属材料から形成される。また、ヒートシンク20に流路フィンを設ける場合、ヒートシンク20に流路フィンをロウ付けするか、又は流路フィンを切削加工によって削り出しすればよい。
シール部材22としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。一般的には、シール部材22は、弾性体又は粘着体となってヒートシンク20及びジャケット21と接着することが可能な材料から形成される。具体的には、脱オキシム型、脱アセトン型、脱アルコール型などのシリコーン系シール剤を用いて形成することができる。また、ゴムなどの弾性材料からなるOリングのようなガスケットを用いてもよい。
腐食感知センサ7は、検知電極10及び対極11を、シール部材22を介して冷媒24と接触させるようにして冷却装置3に組み込まれる。具体的には、腐食感知センサ7の検知電極10及び対極11をシール部材22の内部に埋め込みつつ、先端をシール部材22から露出させることで冷媒24と接触させる。このようにして腐食感知センサ7の検知電極10及び対極11を冷却装置3に設けることにより、検知電極10及び対極11が、ヒートシンク20とシール部材22との界面及びジャケット21とシール部材22との界面に近い環境とすることができるため、ヒートシンク20及びジャケット21の腐食を正確に検出することが可能となる。
腐食感知センサ7の感度を高めるためには、検知電極10と対極11とが一定の間隔を置いて配置されると共に、検知電極10及び対極11がヒートシンク20及びジャケット21と絶縁されている必要がある。特に、検知電極10と対極11との間のインピーダンスは検知電極10と対極11との間の距離によって変わるため、検知電極10と対極11との間が一定の間隔でない場合、検知電極10と対極11との間のインピーダンスを正確に検出することができなくなる。また、検知電極10及び対極11がヒートシンク20及びジャケット21と絶縁されていない場合、検知電極10と対極11との間のインピーダンス以外のインピーダンスが検出されたり、検知電極10と対極11との間が短絡したりすることがある。その結果、ヒートシンク20及びジャケット21の腐食に対応するインピーダンスを正確に検知することができなくなる。
検知電極10と対極11とを一定の間隔を置いて配置すると共に、検知電極10及び対極11をヒートシンク20及びジャケット21と絶縁する方法としては、特に限定されず、使用するシール部材22の種類に応じて適宜選択すればよい。例えば、シール部材22としてOリングのような固体状部品を用いる場合、検知電極10と対極11とを一定の間隔を置いて配置することが可能な絶縁性の固体状部品を用いればよい。具体的には、ヒートシンク20とジャケット21との間に当該固体状部品(シール部材22)を挟持してネジ23で締結固定した後、検知電極10及び対極11を当該固体状部品に挿入すればよい。
一方、シリコーン系シール剤のような絶縁性の液状材料を用いてシール部材22を形成する場合、検知電極10及び対極11をヒートシンク20及びジャケット21と絶縁しつつ一定の間隔を置いて固定することが難しい。この場合、図4に示すように、検知電極10と対極11との間に電極離間用スペーサー25、検知電極10とヒートシンク20との間及び対極11とジャケット21との間に絶縁確保用スペーサー26をそれぞれ設ければよい。このような構造は、検知電極10と対極11との間に電極離間用スペーサー25、並びに検知電極10とヒートシンク20との間及び対極11とジャケット21との間に絶縁確保用スペーサー26をそれぞれ配置してネジ23で締結固定した後、絶縁性の液状材料を注入して硬化させることでシール部材22を形成することによって得ることができる。なお、図4では、電極離間用スペーサー25及び絶縁確保用スペーサー26がシール部材22に内包されているが、電極離間用スペーサー25及び絶縁確保用スペーサー26はシール部材22に内包されていなくてもよい。
或いは、シリコーン系接着剤を用い、ヒートシンク20及びジャケット21上に絶縁確保用スペーサー26を介して検知電極10及び対極11を固定すると共に、絶縁性の液状材料を塗布して硬化させることでシール部材22を形成した後、ヒートシンク20及びジャケット21上に形成されたシール部材22同士が接するようにしてネジ23で締結固定してもよい。この方法を用いれば、図5に示すように、検知電極10と対極11との間の電極離間用スペーサー25を省略することができると共に、ヒートシンク20部分とジャケット21部分とを分離することができるため、メンテナンスなどの際に分解することが容易になる。なお、図5では、絶縁確保用スペーサー26がシール部材22に内包されているが、絶縁確保用スペーサー26はシール部材22に内包されていなくてもよい。
電極離間用スペーサー25及び絶縁確保用スペーサー26としては、絶縁性を有していれば特に限定されない。また、電極離間用スペーサー25及び絶縁確保用スペーサー26は、冷媒24と接触する可能性があるため、冷媒24に対して耐性を有することが好ましい。このような特性を有する電極離間用スペーサー25及び絶縁確保用スペーサー26は、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの樹脂、シリコーンゴムなどのエラストマーを用いて形成することができる。
腐食感知センサ7は、電気化学インピーダンス測定を利用して冷却装置3の腐食を検知する。具体的には、検知電極10と対極11との間のインピーダンスの変化に基づいて冷却装置3の腐食を検知する。
電気化学インピーダンス測定では、電気的等価回路を設定し、電極表面における反応が評価される。図6は、腐食感知センサ7の検知電極10表面における反応を模擬した一般的な電気的等価回路である。この電気的等価回路全体のインピーダンスZtotalには、C、Rs、Rct及びZwが含まれる。ここで、Cは電気二重層容量であり、Rsは溶液抵抗であり、Rctは電荷移動抵抗であり、Zwはワールブルグインピーダンスである。特に、Cは、電極表面に蓄えられる電荷の影響に関わるパラメータであり;Rsは、冷媒24の抵抗及び電極の電子抵抗に関わるパラメータであり;Rctは、電極反応のうち電子授受に関わるパラメータであり;Zwは、電極反応のうちの物質移動及び拡散移動に関わるパラメータである。
図6の電気的等価回路に交流電圧を印加し、その電流応答から検出されるインピーダンスは、式(1)及び(2)を用いることにより、印加する交流電圧の角周波数ωに依存する式(3)で表される。
Figure 0006095862
Figure 0006095862
Figure 0006095862
上記の式(3)において、角周波数ωを高くすると、ZtotalはRsに近づき、角周波数ωを低くすると、ZtotalはRs+Rct+Zwに近づく。すなわち、高周波数領域では、Rsに関する情報が得られ、印加する交流電圧の極性反転が速いため、電極表面における反応と関係のない電子抵抗がインピーダンスとして現れる。また、中周波数領域では、Rs、Rct、Zw及びCに関する情報が得られる。さらに、低周波数領域では、Rs、Rct、Zwに関する情報が得られ、印加する交流電圧の極性反転が遅いため、電極表面における反応(腐食反応)の指標となる。したがって、交流電圧の周波数は、低周波数領域であることが好ましい。具体的には、交流電圧の周波数は、好ましくは2Hz未満、より好ましくは1Hz以下である。
ここで、図7に、検知電極10に腐食が発生した時のインピーダンスの周波数依存性を示す。図7において、縦軸のインピーダンスは、運転開始時(腐食発生前)のインピーダンスを100としたときの相対値で表した。
図7に示されているように、交流電圧の周波数が2Hz以上であると、インピーダンスの変化がほとんどなく、腐食を検知することが難しい。これに対して、交流電圧の周波数が2Hz未満であると、インピーダンスが低下するため、腐食を検知することができる。インピーダンスの低下は、交流電圧の周波数が小さくなるほど大きくなり、交流電圧の周波数を小さくすることによって腐食の検知精度を向上させることができる。その一方で、交流電圧の周波数が小さくなると、計測に費やす時間が長くなる。したがって、検知精度と計測時間とのバランスを考慮すると、交流電圧の好ましい周波数は、0.1Hz以上1Hz以下である。
腐食感知センサ7による測定は、冷却システム1の運転中(冷媒24の循環中)に連続して行ってもよいが、冷却システム1のメンテナンス時期を考慮して定期的に行ってもよい。
ここで、図8に、腐食感知センサ7を用いて測定したインピーダンスの経時変化を示す。図8において、縦軸のインピーダンスは、運転開始時(腐食発生前)のインピーダンスを1としたときの相対値で表した。また、この測定において、交流電圧の周波数は低周波数領域とした。
図8に示されているように、冷却システム1の運転開始直後には、冷却装置3を構成する部材の腐食がないため、インピーダンスにほとんど変化がない(ポイントA)。冷却システム1の運転を続けるにつれて冷媒24の流路を構成する部材が腐食し始めたため、インピーダンスが僅かに低下する(ポイントB)。さらに、冷媒24の流路を構成する部材の腐食が進行すると、インピーダンスが更に低下する(ポイントC)。
したがって、ポイントA〜Cのインピーダンスを予め取得し、冷媒24の漏出に繋がる部材の腐食が発生したことを示すインピーダンス又はその低下率に閾値を設定しておき、冷却システム1の実際の運転時に制御部9の演算部9でインピーダンスを常に測定し、当該閾値となった段階で冷却システム1の運転を停止して冷媒24の流路を構成する部材の交換を行うことにより、冷媒24の漏出に繋がる部材の腐食を検出し、冷媒24の漏出を予め防止するとことができる。
インピーダンスの低下率の閾値としては、冷媒24の流路を構成する部材の種類などに応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、初期値に対して、好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上である。インピーダンスの低下率の閾値が5%未満であると、冷却システム1の運転状態によってはインピーダンスのバラツキの範囲内となることがある。その結果、インピーダンスのバラツキと冷媒24の漏出に繋がる部材の腐食との判別が難しくなり、場合によっては腐食を誤検知してしまう可能性がある。
インピーダンス又はその低下率の閾値は、閾値設定部17に予め入力しておき、腐食判定部18において、これらの閾値を、実際の運転時に測定されたインピーダンスと比較することにより、部材の腐食の有無を判定することができる。そして、この判定結果は表示部19によって使用者に知らせることができる。
次に、冷却システム1について、車両用電源システムの運転モードにおける起動停止サイクルを模擬した試験を行い、その効果を検証した。
この試験では、冷却システム1の起動時間を8時間、停止時間を16時間とした起動停止サイクルを2000サイクル実施し、腐食感知センサ7を用いる場合と腐食感知センサ7を用いない場合とを比較することにより、その効果を検証した。腐食感知センサ7を用いる場合については、腐食感知センサ7が腐食を検知した際に、シール部材22周辺の材料(ヒートシンク20、ジャケット21及びシール部材22)及び冷媒24を交換する操作をメンテナンスとして組み込んだ。一方、腐食感知センサ7を用いない場合については、当該メンテナンスを行わなかった。また、冷媒24としては、脱気した水道水を用いた。
その結果、腐食感知センサ7を用いない場合については、起動停止サイクルが750サイクルを超えた時点で冷却システム1の冷却装置3から冷媒24が漏出していることを確認した。そこで、冷却システム1を停止し、冷却装置3を調査したところ、シール部材22周辺の材料において腐食が発生していることを確認した。
一方、腐食感知センサ7を用いる場合については、起動停止サイクルが620サイクル、1440サイクルの時点で腐食感知センサ7が腐食を検知したため、メンテナンスを行った。その結果、起動停止サイクルが2000サイクルを超えても、冷媒24の漏出なしに良好な運転が継続されていることを確認した。したがって、腐食感知センサ7を用いることにより、冷媒24の漏出に繋がる部材の腐食を早期且つ正確に検出し、冷媒24の漏出を予め防止するとことができる。
本実施の形態の腐食感知センサ7を車両電源システムに用いる場合、自動車整備工場などにおいて車両外部に設けた測定装置によって測定する方法と、車両内部に設けた測定装置によって測定する方法とがある。
車両外部に配置した測定装置によって測定する方法の場合、腐食感知センサ7のうちの少なくとも検知電極10及び対極11を車両内部に設けると共に、腐食感知センサ7のそれ以外の部材を測定装置に設けておけばよい。そして、車両の定期点検等の際に、これらの部材を接続して測定を行うことにより、冷却装置3を構成する部材の腐食の有無を判定することができる。
車両内部に設けた測定装置によって測定する方法の場合、検知電極10及び対極11以外の部材を自動車制御部(例えば、IPUなどの制御コンピュータ)に設けておけばよい。この場合は、冷却装置3を構成する部材の腐食の有無を常時判定することができるため、運転パネル部などに警告表示を示す表示部19を設けることにより、精度の高いメンテナンスを行うことができる。
以上のように、本発明によれば、熱交換装置の大型化又は複雑な設計の導入を行うことなく、伝熱媒体の漏出に繋がる部材の腐食を早期且つ正確に検出し、伝熱媒体の漏出を予め防止するとことが可能な腐食感知センサ7を提供することができる。また、実施の形態1によれば、当該特性を有する腐食感知センサ7を備える冷却装置3、冷却システム1及び車両用電源システムを提供することができる。
なお、本国際出願は、2015年3月30日に出願した日本国特許出願第2015−069153号に基づく優先権を主張するものであり、これらの日本国特許出願の全内容を本国際出願に援用する。
1 冷却システム、2 被冷却体、3 冷却装置、4 ラジエータ、5 循環用配管、6 循環ポンプ、7 腐食感知センサ、8 センサ部、9 制御部、10 検知電極、11 対極、12 交流電源、13 リード線、14 電流検出部、15 印加電圧検出部、16 演算部、17 閾値設定部、18 腐食判定部、19 表示部、20 ヒートシンク、21 ジャケット、22 シール部材、23 ネジ、24 冷媒、25 電極離間用スペーサー、26 絶縁確保用スペーサー。

Claims (14)

  1. 第1流路形成部材と第2流路形成部材との間に形成された流路に伝熱媒体を流通させて熱交換を行う熱交換装置に用いられる腐食感知センサであって、
    前記第1流路形成部材と前記第2流路形成部材との間を接続して封止するシール部材と、
    前記流路の外部から前記流路の内部に向かって前記シール部材に挿通されており、前記シール部材の内部に埋め込みつつ、先端が前記シール部材から露出して前記伝熱媒体と接触する検知電極及び対極と、
    前記検知電極と前記対極との間に交流電圧を印加する交流電源を有するセンサ部と、
    前記流路を形成する前記第1流路形成部材又は前記第2流路形成部材の腐食を感知すべく、前記検知電極と前記対極との間に前記交流電圧を印加した際に生じるインピーダンスの変化に基づいて、前記検知電極及び前記対極の表面における腐食反応を検知する制御部と
    を備え、
    前記検知電極と前記対極との間に印加される前記交流電圧の周波数が1Hz以下である
    ことを特徴とする腐食感知センサ。
  2. 前記制御部は、前記シール部材の内部に埋め込まれた前記検知電極及び前記対極の表面、並びに前記シール部材から露出した先端の前記検知電極及び前記対極の表面における腐食反応を検知する請求項1に記載の腐食感知センサ。
  3. 前記伝熱媒体が冷媒であり、前記熱交換装置が、被冷却体からの熱が伝達されるヒートシンク、前記ヒートシンクとの間で前記流路を形成するジャケット、及び前記ヒートシンクと前記ジャケットとの間を封止する前記シール部材を備える冷却装置であることを特徴とする請求項1又は2に記載の腐食感知センサ。
  4. 前記冷却装置が、車両用電源システムの冷却システムに用いられることを特徴とする請求項に記載の腐食感知センサ。
  5. 前記検知電極及び前記対極は、前記ヒートシンク及び前記ジャケットと絶縁されていることを特徴とする請求項又はに記載の腐食感知センサ。
  6. 前記検知電極は、前記ヒートシンク及び前記ジャケットの少なくとも1つと同じ材料から形成されていることを特徴とする請求項のいずれか一項に記載の腐食感知センサ。
  7. 前記腐食感知センサは、前記流路内において前記伝熱媒体の流速が最小となる位置に設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の腐食感知センサ。
  8. 前記検知電極と前記対極との間に印加される前記交流電圧が10mV以上100mV以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の腐食感知センサ。
  9. 前記検知電極は、アルミニウム、銅及びステンレス鋼からなる群から選択される少なくとも1種の金属材料から形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の腐食感知センサ。
  10. 前記制御部は、前記インピーダンスの値が、前記流路の腐食が発生したことを示すインピーダンスの閾値以下となった際に前記流路の腐食を知らせる手段を備えることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の腐食感知センサ。
  11. 前記制御部は、前記インピーダンスの初期値に対する前記インピーダンスの測定値の低下率が5%以上となった際に前記流路の腐食を知らせる手段を備えることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の腐食感知センサ。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の腐食感知センサを備えることを特徴とする冷却装置。
  13. 請求項12に記載の冷却装置を備えることを特徴とする冷却システム。
  14. 請求項13に記載の冷却システムを備えることを特徴とする車両用電源システム。
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