JP6094993B2 - 吸収体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、吸収体の製造方法に関する。
使い捨ておむつや生理用ナプキン、失禁パッド、パンティライナー等の吸収性物品の吸収体の製造方法として、飛散状態で供給した繊維材料を搬送コンベア上に堆積させて吸収性コアを形成したり、ダクト内を流れる空気流に随伴させて飛散状態で供給した繊維材料を、積繊ドラムの外周面に設けた集積用凹部に吸引堆積させて、該集積用凹部の形状に応じた形状の吸収性コアに形成し、その吸収性コアを、薄葉紙や透水性の不織布等からなるコアラップシートで被覆した後、切断して吸収体とする技術が知られている。
また、形成した吸収性コアを、薄葉紙や透水性の不織布等からなるコアラップシートで被覆した後、プレスロール等で加圧圧縮することによって、厚みの薄い吸収体を製造することも行われている。厚みの薄い吸収体は、吸収性物品の製品の厚みの減少につながる。厚みの薄い吸収性物品は、消費者が持ち運び易くなったり、輸送や包装のコストを削減できたり、流通段階や消費者における保管性を向上させたりする等の利点を有する。
しかし、繊維材料を飛散状態で供給して形成した吸収性コアは、坪量にムラがある場合も多く、そのような吸収性コアを、プレスロール等で加圧圧縮すると坪量が高い部分が硬化し、吸収性コアに硬化部分が生じやすくなる。吸収性コアの硬化が生じると、吸収性コアを用いた吸収性物品を使用する際の、肌触りやフィット感が低下する。
特許文献1には、積繊ドラムで成形した吸収性コアを、圧縮ニップで圧縮した後、その圧縮された吸収性コアを、少なくとも一方のロールが弾性材料を具備する後続ニップに通過させることによって、硬化部分を減少させる技術が記載されている。
また、特許文献2には、積繊ドラムで成形した吸収性コアを、一枚のコアラップシート上に載置した後、該吸収性コアを、一対のロールを備えたプレス装置で加圧することによって、コアラップシートの両側部の、吸収性コアの他面側への折り返しの安定性を高め得ることが記載されている。
特表2012−510849号公報 特開2012−16584号公報
しかし、特許文献1の技術は、吸収性コアに充分な剪断力が作用しないために、吸収性コアの硬化部分の除去効果が充分とは言えない。
また、特許文献2におけるプレス装置等による吸収性コアの加圧は、吸収性コアに積極的に平面方向の剪断力を加えるものではなく、吸収性コアの加圧圧縮による硬化部分の問題を解消できない。
従って、本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る吸収体の製造方法を提供することにある。
本発明は、飛散状態で供給した繊維材料を堆積させて吸収性コアに形成する工程を具備する吸収体の製造方法であって、形成した前記吸収性コアを、周速に速度差を設けた一対のロール間に通す工程を具備する、吸収体の製造方法を具備する、吸収体の製造方法を提供するものである。
本発明の吸収体の製造方法によれば、吸収性コアに硬化部分が生じさせにくい。
図1は、本発明の第1〜第5実施態様の実施に好ましく用い得る吸収体の製造装置を示す概略図である。 図2は、坪量均一化工程及び圧縮剪断工程に用いるロールの回転方向や速度の説明図である。 図3は、本発明の他の実施態様の実施に用いる吸収体の製造装置を示す概略図である。
以下、本発明をその好ましい実施態様に基づき図面を参照して説明する。
本発明の吸収体の製造方法の第1実施態様は、図1に示すように、空気流に随伴させて供給した繊維材料41を、積繊装置11の積繊ドラム13の外周面に設けた集積用凹部12に堆積させて吸収性コア40に成形する工程を具備し、該吸収性コア40の上下面がコアラップシート5A,5Bで被覆された構成の吸収体4を製造する。
図1には、本実施態様の実施に好ましく用い得る吸収体の製造装置10が示されている。吸収体の製造装置10は、図1に示すように、積繊ドラム13を備えたドラム式の積繊装置11と、積繊ドラム13から離型された後の吸収性コア40に対して、表面を平にする処理を行う坪量均一化装置8と、表面を平にする処理後の吸収性コア40に対して圧縮剪断処理を行う圧縮剪断装置9とを備えている。
坪量均一化装置8は、前後に配置されたバキュームコンベア1,2のベルトの移動速度とは独立に回転速度を制御可能な一対のロール81,82を備えるとともに、一方のロール81と他方のロール82は回転方向及び周速を互いに独立に制御可能である。圧縮剪断装置9は、前後に配置されたバキュームコンベア2,3のベルトの移動速度とは独立に回転速度を制御可能な一対のロール91,92を備えるとともに、一方のロール91と他方のロール92は回転方向及び周速を互いに独立に制御可能である。
積繊装置11は、外周面に複数の集積用凹部12が所定の間隔で形成された積繊ドラム13と、吸収性コアの形成材料(以下、コア形成材料ともいう)として、繊維材料41及び吸水性ポリマー42を、空気流に随伴させて、積繊ドラム13の外周面に供給するダクト14とを備えている。図1には、コア形成材料として、パルプ繊維等の繊維材料41と吸水性ポリマー42とを供給する場合が示されており、繊維材料41が、繊維材料を随伴する空気の流れとして示されている。ダクト14は、積繊ドラム13の外周面の一部を覆う一端部と、パルプ繊維等の繊維材料41を導入する繊維材料導入装置15に接続された他端部とを有しており、それらの間に吸水性ポリマー42の導入装置16が設けられている。繊維材料導入装置15は、例えば、シート状の木材パルプを粉砕して解繊パルプとし、その解繊パルプをパルプ繊維としてダクト内に送り込む粉砕器を備えている。
積繊ドラム13は、円筒状をなし、図1中の矢印R1方向に回転駆動されるようになされている。積繊ドラム13の外周面には、製造する吸収性コア40に付与すべき形状に対応する形状の集積用凹部12,12・・が形成されている。
積繊ドラム13には、吸気ファン(図示せず)が接続されており、該吸気ファンの駆動により、積繊ドラム内の仕切られた空間D〜Fを負圧に維持可能になされている。個々の集積用凹部12の底面には、多数の細孔(図示せず)が形成されており、個々の集積用凹部12が負圧に維持された空間D〜F上を通過している間、該集積用凹部の底面部の細孔が吸引孔として機能する。それによって、集積用凹部内に繊維材料41及び吸水性ポリマー42が吸引されて堆積して、該集積用凹部に対応する形状の吸収性コア40に成形される。
積繊装置11によれば、集積用凹部12の底面から吸引しつつ、ダクト14内に、繊維材料41及び吸水性ポリマー42を供給することによって、それらが集積用凹部12内に所定形状に堆積して吸収性コア40に成形される。そして、成形された吸収性コア40は、積繊ドラム13の回転により下部へと搬送され、エアー吐出装置19からのエアーの吐出によって、集積用凹部12から離型されてバキュームコンベア1上に移行する。
バキュームコンベア1上には、吸収性コア40の移行前に予めコアラップシート5Aが供給されており、集積用凹部12から離型された吸収性コア40は、コアラップシート5A上に載置された状態で、坪量均一化装置8により坪量均一化工程を行う部位へと搬送される。
(坪量均一化工程)
そして、バキュームコンベア1によって搬送された吸収性コア40に対して、坪量均一化装置8により、該吸収性コア40の坪量ムラを減少させる坪量均一化工程が施される。
坪量均一化装置8は、相対向する周面を有する一対のロール81,82を備えている。坪量均一化装置8を用いた坪量均一化工程は、図2に示すように、吸収性コア40を、周速に速度差を設けた一対のロール81,82間に、少なくとも一方のロール81が吸収性コア40の表面に直接接触するように通すことによって行う。
前述したように、繊維材料等を飛散状態で供給して形成した吸収性コアは、坪量にムラがある場合も多く、本実施形態のように、集積用凹部12に繊維材料等を吸引により堆積させて形成した吸収性コアにおいても、集積用凹部12に繊維材料等が堆積する際に坪量にムラが生じ易い。そして、その坪量ムラがあるまま吸収性コア40をプレスロール等により加圧圧縮して厚みを薄くした場合には、坪量が高い部分が硬くなって、吸収性コアが部分的に硬くなる吸収性コアの硬化が生じる。これに対し、本実施態様におけるような坪量均一化工程を予め行っておくと、吸収性コア40の坪量ムラがなくなり、後にプレスロール等により加圧圧縮されても、吸収性コアに硬化部分が生じにくくなる。
第1実施態様においては、また、坪量均一化処理として、吸収性コア40の表面の凹凸を無くして表面を平らにする処理を施している。表面を平にする処理においては、吸収性コア40の表面の凸部から凹部へと繊維が移動し、それによって、吸収性コア40の表面の凹凸が消失したり凹凸の程度が減少する。
本発明の第1実施態様においては、図2に示すように、坪量均一化装置8の一対のロール81,82を、何れも、吸収性コア40の搬送方向Xに対して順方向に回転させてあり、その順方向に回転する両ロール81,82の周速を比較したときに、吸収性コア40に直接接触するロールである第1ロール81の周速V1uが、吸収性コア40との間にコアラップシート5Aが介在して吸収性コア40に直接接触しないロールである第2ロール82の周速V1dよりも速くなっている。ロールの回転方向が、吸収性コアの搬送方向Xに対して順方向とは、吸収性コアに接する部位における該ロールの周面の移動方向が、吸収性コアの移動方向と同じ方向であることを意味し、反対に、吸収性コアの搬送方向Xに対して逆方向とは、吸収性コアに接する部位における該ロールの周面の移動方向が、吸収性コアの搬送方向とは逆方向であることを意味する。
第1ロール81の周速V1uは、第2ロール82の周速V1dに対する速度比(V1u/V1d)が、好ましくは1.1以上、更に好ましくは1.5以上であり、また、好ましくは5.0以下、更に好ましくは8.0以下であり、また、好ましくは1.1以上8.0以下、更に好ましくは1.5以上5.0以下である。
また、第1ロール81の周速V1uは、一対のロール81,82間を通過する際の吸収性コア40の搬送速度V1に対する速度比(V1u/V1)が、好ましくは1.1以上、更に好ましくは1.5以上であり、また、好ましくは5.0以下、更に好ましくは8.0以下であり、また、好ましくは1.1以上8.0以下、更に好ましくは1.5以上5.0以下である。
ここで、本発明の他の実施態様である第2及び第3実施態様について説明すると、第2及び第3実施態様は、第1実施態様とは、坪量均一化工程における一対のロール81,82の回転方向及び/又は周速が異なり、それ以外は第1実施態様と同様である。なお、第1〜第3実施形態の何れにおいても、第2ロール82の周速V1dは、吸収性コア40の搬送速度V1と同一であることが好ましい。第1〜第3実施態様において、吸収性コア40の搬送速度V1は、バキュームコンベア1,2のベルトの移動速度である。また、バキュームコンベア1とバキュームコンベア2とは、ベルトの移動速度が同じである。
第2実施態様においては、第1実施態様と同様に、坪量均一化装置8の一対のロール81,82を、何れも、吸収性コア40の搬送方向Xに対して順方向に回転させるが、その順方向に回転する両ロール81,82の周速は、第1実施態様とは逆に、吸収性コア40に直接接触する第1ロール81の周速V1uを、吸収性コア40との間にコアラップシート5Aが介在して吸収性コア40に第2ロール82の周速V1dよりも遅くしてある。
この場合、第1ロール81の周速V1uは、第2ロール82の周速V1dに対する速度比(V1u/V1d)が、好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.3以上であり、また、好ましくは0.9以下、更に好ましくは0.7以下であり、また、好ましくは0.1以上0.9以下、更に好ましくは0.3以上0.7以下である。
第3実施態様においては、吸収性コア40との間にコアラップシート5Aが介在して吸収性コア40に直接接触しない第2ロール82を、吸収性コア40の搬送方向Xに対して順方向に回転させる一方、吸収性コア40に直接接触する第1ロール81の回転方向を、吸収性コア40の搬送方向Xに対して逆方向に回転させる。
即ち、第3実施態様においては、一対のロール81,82のうちの一方のロールである第2ロール82と他方のロールである第1ロール81とを逆向きに回転させている。このように、一対のロールの回転方向を異ならせた場合、吸収性コア40に対して接触する方向が異なるため、第1ロール81と第2ロール82と回転速度(周速)が仮に同じであっても、吸収性コア40に対して速度差を持って通すことができる。
なお、第2ロール82の周速V1dを、一対のロール81,82間を通過する際の吸収性コア40の搬送速度V1と同一の速度とした場合、第2ロール82とは逆方向に回転させる第1のロール81の周速度(回転方向を無視した絶対値|V1u|)は、搬送速度V1に対する速度比(|V1u|/V1)が、好ましくは、0.2以上、更に好ましくは0.3以上であり、また、好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下であり、また、好ましくは0.2以上5.0以下、更に好ましくは0.3以上4.0以下である。
再び、本発明の第1実施態様について説明する。
坪量均一化工程においては、用いる一対のロール81,82それぞれの表面の材料の物性(表面エネルギーや摩擦係数など)によって、吸収性コアとロール間の吸着力や摩擦力が異なり、吸収性コアの平らにされる条件も異なる。そのため、一対のロール81,82それぞれの表面の材料としては、吸収性コアを平らにするのに適した選定をすることが好ましい。また、一方のロール81と他方のロール82で、表面の形成材料が同じでも良いし異なっていても良い。
坪量均一化工程に用いる一対のロール81,82としては、例えば、全体又は表面がステンレスや銅等の金属製、若しくは表面が金属コーティングされているものや、全体又は表面がプラスティック製、若しくは表面がプラスティックコーティングされているもの、全体又は表面がゴム製のもの等を好ましく用いることができる。また、その周面は平滑なものが好ましい。
坪量均一化工程、特に坪量均一化のために表面を平らにする処理を行う場合には、吸収性コアの表面を平らにすることが目的であるので、一対のロール81,82間のクリアランスは、後述する圧縮剪断工程の一対のロール91,92の直前で求められる吸収性コアの厚さ分のクリアランスが望ましい。
具体的には、一対のロール81,82間のクリアランス(ロールの周面どうし間の距離)は、吸収性コア40の厚さt1又は集積用凹部12の深さに対する割合が、好ましくは50%以上、更に好ましくは70%以上であり、また、好ましくは99%以下、更に好ましくは95%以下であり、また、好ましくは50%以上99%以下、更に好ましくは70%以上95%以下である。
吸収性コア40の厚さt1は、一対のロール81,82に導入する前の吸収性コア40を水平面上に載置し、その上にプレートを載せ、2.5g/cm2の荷重を加えた状態下に測定する。
第1実施態様においては、坪量均一化工程後の吸収性コア40は、図1及び図2に示すように、バキュームコンベア2によって、圧縮剪断装置9によって圧縮剪断処理を行う部位へと搬送される。
(圧縮剪断工程)
そして、バキュームコンベア2によって搬送された吸収性コア40に対して、圧縮剪断装置9により、吸収性コア40を厚み方向に圧縮しつつ該吸収性コア40に平面方向の剪断力を加える圧縮剪断処理が施される。
圧縮剪断装置9は、相対向する周面を有する一対のロール91,92を備えている。圧縮剪断装置9による圧縮剪断処理は、図2に示すように、周速に速度差を設けた一対のロール91,92間で、吸収性コア40を厚み方向に適度に圧縮することにより行う。
前述したように、繊維材料等を飛散状態で供給して形成した吸収性コアは、坪量にムラがある場合も多く、前述の坪量均一化工程における処理によっては坪量ムラが完全には除去できない場合がある。その場合には、吸収性コア40を、周速に差を設けない通常のプレスロールで厚みを薄くした場合には、坪量が高い部分が硬くなって、吸収性コアに硬化部分が生じることがある。また、第1実施態様とは異なり、積繊ドラムから離型させた吸収性コアに前述の坪量均一化工程を行うことなく、周速に差を設けない通常のプレスロールで厚みを薄くした場合も、吸収性コアに硬化部分が生じる。このような吸収性コアの硬化部分は、パルプ繊維等の繊維材料などの吸収性コアの形成要素がネットワークを形成することで発生する。
第1実施態様においては、坪量均一化工程後の吸収性コア40に対して、圧縮剪断工程において吸収性コア40に剪断力を加えることで、該吸収性コア40に硬化部分が生じていたとしても、硬化部分における形成要素がネットワークを破壊ないし緩やかなものとし、硬化部分を柔軟化することができる。
本発明の第1実施態様においては、図2に示すように、圧縮剪断装置9の一対のロール91,92を、何れも、吸収性コア40の搬送方向Xに対して順方向に回転させてあり、その順方向に回転する両ロール91,92の周速は、吸収性コア40に直接接触する第1ロール91の周速V2uが、吸収性コア40との間にコアラップシート5Aが介在して吸収性コア40に直接接触しない第2ロール92の周速V2dよりも速くなっている。
第1ロール91の周速V2uは、第2ロール92の周速V2dに対する速度比(V2u/V2d)が、好ましくは1.1以上、更に好ましくは1.5以上であり、また、好ましくは8.0以下、更に好ましくは5.0以下であり、また、好ましくは1.1以上8.0以下、更に好ましくは1.5以上5.0以下である。
また、第1ロール91の周速V2uは、一対のロール91,92間を通過する際の吸収性コア40の搬送速度V2に対する速度比(V2u/V2)が、好ましくは1.1以上、更に好ましくは1.5以上であり、また、好ましくは8.0以下、更に好ましくは5.0以下であり、また、好ましくは1.1以上8.0以下、更に好ましくは1.5以上5.0以下である。
ここで、本発明の他の実施態様である第4及び第5実施態様について説明すると、第4及び第5実施態様は、第1実施態様とは、圧縮剪断工程における一対のロール91,92の回転方向及び/又は周速が異なり、それ以外は第1実施態様と同様である。なお、第1〜第5実施形態の何れにおいても、第2ロール92の周速V2dは、前述した吸収性コア40の搬送速度V2と同一であることが好ましい。第1〜第5実施態様において、吸収性コア40の搬送速度V2は、バキュームコンベア2,3のベルトの移動速度である。また、バキュームコンベア1〜3は、ベルトの移動速度が同じである。
第4実施態様においては、第1実施態様と同様に、圧縮剪断装置9の一対のロール91,92を、何れも、吸収性コア40の搬送方向Xに対して順方向に回転させるが、その順方向に回転する両ロール91,92の周速は、第1実施態様とは逆に、吸収性コア40に直接接触する第1ロール91の周速V2uを、吸収性コア40との間にコアラップシート5Aが介在して吸収性コア40に第2ロール92の周速V2dよりも遅くしてある。
この場合、第1ロール91の周速V2uは、第2ロール92の周速V2dに対する速度比(V2u/V2d)が、好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.3以上であり、また、好ましくは0.9以下、更に好ましくは0.7以下であり、また、好ましくは0.1以上0.9以下、更に好ましくは0.3以上0.7以下である。
第5実施態様においては、吸収性コア40との間にコアラップシート5Aが介在して吸収性コア40に直接接触しない第2ロール92を、吸収性コア40の搬送方向Xに対して順方向に回転させる一方、吸収性コア40に直接接触する第1ロール91の回転方向を、吸収性コア40の搬送方向Xに対して逆方向に回転させる。
即ち、第5実施態様においては、一対のロール91,92のうちの一方のロールである第2ロール92と他方のロールである第1ロール91とを逆向きに回転させている。このように、一対のロールの回転方向を異ならせた場合、吸収性コア40に対して接触する方向が異なるため、第1ロール81と第2ロール82と回転速度(周速)が仮に同じであっても、吸収性コア40に対して速度差を持って通すことができる。
なお、第2ロール92の周速V2dを、一対のロール91,92間を通過する際の吸収性コア40の搬送速度V2と同一の速度とした場合、第2ロール92とは逆方向に回転させる第1のロール91の周速度(回転方向を無視した絶対値|V2u|)は、搬送速度V2に対する速度比(|V2u|/V2)が、好ましくは、0.2以上、更に好ましくは0.3以上であり、また、好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下であり、また、好ましくは0.2以上5.0以下、更に好ましくは0.3以上4.0以下である。
再び、本発明の第1実施態様について説明する。
圧縮剪断工程においては、用いる一対のロール91,92それぞれの表面の材料の物性(硬さや摩擦係数など)によって、吸収性コアとの接触面積や摩擦力が異なり、吸収性コアの硬化部分に働く剪断力も異なる。そのため、一対のロール91,92それぞれの表面の材料としては、吸収性コアの条件に応じた材料に適した選定をすることが好ましい。また、一方のロール91と他方のロール92で、表面の形成材料が同じでも良いし異なっていても良い。
圧縮剪断工程に用いる一対のロール91,92としては、例えば、ロールの表面がステンレスや銅などの金属であるか、または金属コーティングされているものや、プラスティック製であるものか、またはプラスティックコーティングされているもの、ゴム製もの等が好ましく用いることができる。また、その周面は平滑なものが好ましい。
また、圧縮剪断工程は、ロール91と吸収性コア40とのクリアランスが大きければ剪断力を吸収性コアに伝え切れず、小さい場合は強すぎる剪断・圧縮力のため吸収性コアが破壊する恐れがある。そのため、吸収性コアの硬化部分のみに作用するようなクリアランスが望まれる。
斯かる観点から、一対のロール91,92間のクリアランス(ロールの周面どうし間の距離)は、吸収性コア40の厚さt1に対する割合が、好ましくは30%以上、更に好ましくは50%以上であり、また、好ましくは90%以下、更に好ましくは70%以下であり、また、好ましくは30%以上90%以下、更に好ましくは50%以上70%以下である。
また、一対のロール91,92を通した後の吸収性コア40の厚みt4は、一対のロール91,92を通す前の吸収性コア40の厚みt3の、好ましくは30%以上、更に好ましくは50%以上であり、また、好ましくは90%以下、更に好ましくは70%以下であり、また、好ましくは30%以上90%以下、更に好ましくは50%以上70%以下である。
吸収性コア40の厚さt1,t3は、それぞれを水平面上に載置し、その上にプレートを載せ、2.5g/cm2の荷重を加えた状態下に測定する。なお、好ましい実施態様において、吸収性コア40の厚みt2と吸収性コア40の厚みt3は同一である。
本発明の第1実施態様について説明すると、第1実施態様においては、図1に示すように、圧縮剪断装置9による圧縮剪断処理後の吸収性コア40の上面にコアラップシート5Bが載置され、吸収性コア40及び該吸収性コア40を挟むコアラップシート5A,5Bからなる積層体とされた後、公知の切断装置(図示せず)によって切断されて、個々の吸収性物品に組み込まれる長さの吸収体4となる。
なお、バキュームコンベア1,2及び3は、何れも、複数のロールに掛け渡されて周回するベルト61と、該ベルト61の裏側から被搬送物を吸引し、被搬送物をベルト61の表面に吸着しつつ搬送可能となるバキュームボックス62とを備え、被搬送物を、ベルトの移動速度と同じ速度で搬送する。また、本発明の第1〜第5実施態様においては、バキュームコンベア1,2及び3は、ベルト61の移動速度を同速度としてあり、坪量均一化装置8により処理する際の吸収性コアの第1搬送速度V1と、圧縮剪断装置9により処理する際の吸収性コアの第2搬送速度V2とが同じとなっている。
第1〜第5実施態様の製造方法においては、前述の通り、坪量均一化工程において、吸収性コアの坪量ムラを減少させて、硬化部分が生じる原因となる坪量ムラを減少させており、しかも、圧縮剪断工程において、吸収性コアに剪断力を加えつつ圧縮することによって、硬化部分が生じていてもその硬化部分を柔軟化することができる。
そのため、吸収性コアに硬化部分のない吸収体を効率よく製造することができる。
また、第1、第4、第5及び第6実施態様においては、坪量均一化工程において、吸収性コアに直接接触させる第1ロール81を、吸収性コアの搬送方向に対して順方向に回転させるとともに、その周速V1uを、吸収性コアの搬送速度V1よりも高速としている。そのため、両ロール81,82間を通過するまでに、吸収性コアの表面を平らにする回数が増加し、それによって積繊ムラがなくなり、吸収体の坪量は均一化される。
他方、第3実施態様においては、坪量均一化工程において、吸収性コアに直接接触させる第1ロール81を、吸収性コアの搬送方向に対して逆方向に回転させている。そのため、坪量ムラ、特に高坪量部の押し出すように表面を平らにする処理となる。その結果、第1ロール81を、吸収性コアの搬送方向に対して正方向に回転させる場合に比して、吸収性コアに硬化部分が一層生じにくくなる。
また、第1〜第4実施態様においては、圧縮剪断工程において、一対のロール91,92のそれぞれを、吸収性コアの搬送方向に対して順方向に回転させるとともに、それらの周速V2u及び周速V2dを、吸収性コアの搬送速度V2よりも高速としている。そのため、両ロール91,92間を通過するまでに、吸収性コアの表面に加えられる剪断回数が増加し、表面に存在する硬化部分が減少又は消滅し、吸収性コアは柔軟化する。高速で回転することで吸収性コア表面に加えられる剪断回数、つまり硬化部分を形成しているネットワークへ力を加える回数が増加するため有効である。結果、ネットワークが破壊される確率が高まり、表面に存在する硬化部分が減少又は消滅し、吸収性コアは柔軟化する。また、両ロール91,92の周速どうしも異なるため、吸収性コアの表面のみならず内部もほぐされ、硬化部分がないか又は大幅に減少した吸収体が製造可能である。
他方、第5実施態様においては、圧縮剪断工程において、吸収性コアに直接接触する第1ロール91を、吸収性コアの搬送方向に対して逆方向に回転させている。そのため、ロールの回転力からなる接線力が吸収性コアに作用し、より強い剪断力が吸収体に加わる。その結果、第1ロール91を、吸収性コアの搬送方向に対して正方向に回転させる場合に比して、吸収性コアに硬化部分が一層生じにくくなるか又は残りにくくなる。
以上、本発明をその好ましい複数の実施態様に基づき説明したが、本発明は上述した実施態様に制限されずに、適宜変更可能である。
例えば、圧縮剪断装置9による圧縮剪断処理は、図3に示すように、表裏両面をコアラップシート5A,5Bで被覆した後に行っても良い。
また、第1〜第5実施態様におけるように、坪量均一化工程後に圧縮剪断工程を行うのに代えて、第1〜第5実施態様の何れかと同様に坪量均一化工程を行った後に、吸収性コア40を、周速に差を設けない通常のプレスロールにより加圧圧縮しても良い。これらの場合も、硬化部分が生じる原因となる坪量ムラを減少するため、吸収性コアやそれを用いた吸収体に硬化部分が生じにくくなる。
また、第1〜第5実施態様におけるように、坪量均一化工程後に圧縮剪断工程を行うのに代えて、積繊ドラムから離型させた吸収性コアに、周速に差を設けない通常のプレスロールによる加圧圧縮加工を行った後に、第1〜第5実施態様の何れかにおける圧縮剪断工程を行っても良い。周速に差を設けない通常のプレスロールにより吸収性コアの硬化部分が生じても、第1〜第5実施態様における圧縮剪断工程により斯かる硬化部分を柔軟化させることができる。
また、坪量均一化工程及び圧縮剪断工程の何れか一方のみを単独でおこなっても良い。
また、吸収性コア40の両面を別々のコアラップシート5A,5Bで被覆するのに代えて、吸収性コア40の片面を被覆する一枚のコアラップシートの両側部等を該吸収性コア40の他面側に折り返すことによって、該吸収性コアの両面を被覆させても良い。
また、本発明における吸収性コアは、積繊ドラム13を用いない方法で形成したものであっても良く、例えば、積繊用の無端状のコンベアベルト上に繊維材料41等を堆積して吸収性コア40を形成してもよい。その場合においても、コンベアベルト上への繊維材料41等の供給は、飛散状態させた繊維材料を、裏面側から吸引したコンベアベルト上に堆積させることが好ましい。また、このようなコンベアベルトと回転ドラムとを組み合わせた例えば特開平11−140725号公報などに記載の積繊装置を用いてもよい。
また、吸収性コア40は、パルプ繊維等の繊維材料を含み、吸水性ポリマーを含まないものであっても良い。また、繊維材料としてはパルプ繊維が好ましいが、パルプ繊維に代えて、あるいはパルプ繊維とともに、吸収体の製造に従来用いられている親水性の合成繊維等の各種の公知の繊維を用いることができる。
なお、パルプ繊維としては、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)等の木材パルプのセルロース繊維や、木綿パルプ、ワラパルプ等の非木材パルプのセルロース繊維が挙げられる。セルロース繊維は、天然繊維であっても、レーヨン、キュプラ等の再生繊維であっても良い。これらのパルプ繊維は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
吸水性ポリマーとしては、当該技術分野において従来用いられている各種のものを用いることができ、例えば、ポリアクリル酸ソーダ、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、ポリアクリル酸ソーダ架橋体、(デンプン−アクリル酸)グラフト重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物、ポリアクリル酸カリウム、並びにポリアクリル酸セシウム等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。吸水性ポリマーとしては、通常は粒子状のものが用いられる。粒子状の吸水性ポリマーには、その形状の違いから、不定形タイプ、塊状タイプ、俵状タイプ、球粒凝集タイプ、球状タイプ等があるが、何れのタイプも用いることができる。
また、コアラップシートとしては、湿式抄造法により製造した薄葉紙(ティッシュペーパー)や、透水性の不織布等を用いることができる。なお、アラップシートは、吸収体から吸収性コアの形成材料が漏れ出ることを防止する機能を有する。
本発明で製造される吸収体は、例えば、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド、パンティライナー等の吸収性物品の吸収体として好ましく用いられるが、それに制限されるものではない。
上述した実施形態に関し、さらに以下の吸収体の製造方法を開示する。
<1>
飛散状態で供給した繊維材料を堆積させて吸収性コアに形成する工程を具備する吸収体の製造方法であって、
形成した前記吸収性コアを、周速に速度差を設けた一対のロール間に通す工程を具備する、吸収体の製造方法。
<2>
前記一対のロール間に通す前記工程として、
形成した前記吸収性コアを、周速に速度差を設けた一対のロール間に通し、該吸収性コアを厚み方向に圧縮しつつ該吸収性コアに平面方向の剪断力を加える圧縮剪断工程を具備する、前記<1>記載の吸収体の製造方法。
<3>
前記一対のロール間に通す前記工程として、
形成した前記吸収性コアを、周速に速度差を設けた一対のロール間に、少なくとも一方のロールが該吸収性コアの表面に直接接触するように通して、該吸収性コアの坪量ムラを減少させる坪量均一化工程を具備する、前記<1>又は<2>記載の吸収体の製造方法。
<4>
前記<3>記載の坪量均一化工程後に、前記<2>記載の圧縮剪断工程を行う、前記<3>記載の吸収体の製造方法。
<5>
前記一対のロールのうちの一方のロールの周速を、前記吸収性コアの搬送速度と同じとする、前記<1>〜<4>の何れか1項に記載の吸収体の製造方法。
<6>
前記一対のロールのうちの一方のロールの周速を、前記吸収性コアの搬送速度と同じとし、他方のロールの周速を、該吸収性コアの搬送速度とは異ならせる、前記<1>〜<4>の何れか1項記載の吸収体の製造方法。
<7>
前記他方のロールの周速を、前記吸収性コアの搬送速度より速い速度か遅い速度にする、前記<6>記載の吸収体の製造方法。
<8>
前記一対のロールのうちの一方のロールと他方のロールを逆向きに回転させる、前記<1>〜<5>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<9>
前記一対のロールを、何れも、前記吸収性コアの搬送方向に対して順方向に回転させる、前記<1>〜<7>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<10>
前記一対のロールは、吸収性コアとの間にコアラップシートが介在して吸収性コアに直接接触しないロールであり、前記他方のロールは、吸収性コアに直接接触するロールである、前記<1>〜<9>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<11>
前記吸収性コアに形成する工程においては、空気流に随伴させて供給した繊維材料を、積繊ドラムの外周面に設けた集積用凹部に堆積させて吸収性コアに成形する、前記<1>〜<10>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<12>
前記積繊ドラムから離型された後の吸収性コアに対して、坪量均一化工程又は圧縮剪断工程を行う、前記<11>記載の吸収体の製造方法。
<13>
前記吸収性コアは、積繊用の無端状のコンベアベルト上に繊維材料を堆積して形成するか、該コンベアベルトと回転ドラムの組み合わせた積繊装置により形成される、前記<1>〜<10>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<14>
前記圧縮剪断工程後の吸収性コアの上面にコアラップシートが載置され、吸収性コア及び該吸収性コアを挟むコアラップシートからなる積層体とされた後、公知の切断装置によって切断されて、個々の吸収性物品に組み込まれる長さの吸収体とする、前記<1>〜<13>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<15>
前記圧縮剪断工程は、吸収性コアの表裏両面をコアラップシートで被覆した後に行う、前記<1>〜<14>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<16>
前記坪量均一化工程は、前後に配置されたバキュームコンベアのベルトの移動速度とは独立に回転速度を制御可能な一対のロールを備えるとともに、一方のロールと他方のロールは回転方向及び周速を互いに独立に制御可能である坪量均一化装置を用いる、前記<1>〜<14>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<17>
前記バキュームコンベア上には、吸収性コアの移行前に予めコアラップシートが供給されており、集積用凹部から離型された吸収性コアは、コアラップシート上に載置された状態で、坪量均一化工程を行う部位へと搬送される、前記<16>に記載の吸収体の製造方法。
<18>
前記圧縮剪断工程は、前後に配置されたバキュームコンベアのベルトの移動速度とは独立に回転速度を制御可能な一対のロールを備えるとともに、一方のロールと他方のロールは回転方向及び周速を互いに独立に制御可能である圧縮剪断装置を用いる、前記<1>〜<17>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<19>
前記吸収性コアの搬送速度は、バキュームコンベアのベルトの移動速度である、前記<16>〜<18>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<20>
前記坪量均一化工程において、一対のロールを何れも、吸収性コアの搬送方向に対して順方向に回転させ、且つ他方のロール(第1ロール)の周速V1uを、一方のロール(第2ロール)の周速V1dよりも速くする場合、
第1ロール(他方のロール)の周速V1uは、第2ロール(一方のロール)の周速V1dに対する速度比(V1u/V1d)が、好ましくは1.1以上、更に好ましくは1.5以上であり、また、好ましくは5.0以下、更に好ましくは8.0以下であり、また、好ましくは1.1以上8.0以下、更に好ましくは1.5以上5.0以下である、前記<1>〜<20>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<21>
前記坪量均一化工程において、第1ロール(他方のロール)の周速V1uは、前記一対のロール間を通過する際の吸収性コアの搬送速度V1に対する速度比(V1u/V1)が、好ましくは1.1以上、更に好ましくは1.5以上であり、また、好ましくは5.0以下、更に好ましくは8.0以下であり、また、好ましくは1.1以上8.0以下、更に好ましくは1.5以上5.0以下である前記<1>〜<20>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<22>
前記坪量均一化工程において、一対のロールを何れも、吸収性コアの搬送方向に対して順方向に回転させ、且つ他方のロール(第1ロール)の周速V1uを、一方のロール(第2ロール)の周速V1dよりも遅くする場合、第1ロールの周速V1uの第2ロールの周速V1dに対する速度比(V1u/V1d)が、好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.3以上であり、また、好ましくは0.9以下、更に好ましくは0.7以下であり、また、好ましくは0.1以上0.9以下、更に好ましくは0.3以上0.7以下である前記<1>〜<21>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。。
<23>
前記坪量均一化工程において、第2ロールの周速V1dを、一対のロール間を通過する際の吸収性コアの搬送速度V1と同一の速度とした場合、第2ロール82とは逆方向に回転させる第1のロール81の周速度(回転方向を無視した絶対値|V1u|)は、搬送速度V1に対する速度比(|V1u|/V1)が、好ましくは、0.2以上、更に好ましくは0.3以上であり、また、好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下であり、また、好ましくは0.2以上5.0以下、更に好ましくは0.3以上4.0以下である、前記<1>〜<22>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<24>
前記坪量均一化工程において、前記一対のロール間のクリアランスは、吸収性コアの厚さt1又は集積用凹部12の深さに対する割合が、好ましくは50%以上、更に好ましくは70%以上であり、また、好ましくは99%以下、更に好ましくは95%以下であり、また、好ましくは50%以上99%以下、更に好ましくは70%以上95%以下である、前記<1>〜<23>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<25>
前記圧縮剪断工程において、一対のロールを何れも、吸収性コアの搬送方向に対して順方向に回転させてあり、他方のロール(第1ロール)の周速V2uが、一方のロール(第2ロール)の周速V2dよりも速くなっている場合、
第1ロールの周速V2uの第2ロールの周速V2dに対する速度比(V2u/V2d)が、好ましくは1.1以上、更に好ましくは1.5以上であり、また、好ましくは8.0以下、更に好ましくは5.0以下であり、また、好ましくは1.1以上8.0以下、更に好ましくは1.5以上5.0以下である、前記<1>〜<24>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<26>
前記圧縮剪断工程において、第1ロールの周速V2uの吸収性コアの搬送速度V2に対する速度比(V2u/V2)が、好ましくは1.1以上、更に好ましくは1.5以上であり、また、好ましくは8.0以下、更に好ましくは5.0以下であり、また、好ましくは1.1以上8.0以下、更に好ましくは1.5以上5.0以下である、前記<1>〜<25>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<27>
前記圧縮剪断工程において、一対のロールを何れも吸収性コアの搬送方向に対して順方向に回転させ、他方のロール(第1ロール)の周速V2uを、一方のロール(第2ロール)の周速V2dよりも遅くする場合、
第1ロールの周速V2uの第2ロールの周速V2dに対する速度比(V2u/V2d)が、好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.3以上であり、また、好ましくは0.9以下、更に好ましくは0.7以下であり、また、好ましくは0.1以上0.9以下、更に好ましくは0.3以上0.7以下である、前記<1>〜<26>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<28>
前記圧縮剪断工程において、一方のロール(第2ロール)の周速V2dを、吸収性コアの搬送速度V2と同一の速度とし、一方のロール(第2ロール)とは逆方向に回転させる他方のロール(第1のロール)の周速度(回転方向を無視した絶対値|V2u|)は、搬送速度V2に対する速度比(|V2u|/V2)が、好ましくは、0.2以上、更に好ましくは0.3以上であり、また、好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下であり、また、好ましくは0.2以上5.0以下、更に好ましくは0.3以上4.0以下である、前記<1>〜<27>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<29>
前記圧縮剪断工程において、一対のロール間のクリアランスは、吸収性コアの厚さt1に対する割合が、好ましくは30%以上、更に好ましくは50%以上であり、また、好ましくは90%以下、更に好ましくは70%以下であり、また、好ましくは30%以上90%以下、更に好ましくは50%以上70%以下である、前記<1>〜<28>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<30>
前記圧縮剪断工程において、一対のロールを通した後の吸収性コアの厚みt4は、一対のロールを通す前の吸収性コアの厚みt3の、好ましくは30%以上、更に好ましくは50%以上であり、また、好ましくは90%以下、更に好ましくは70%以下であり、また、好ましくは30%以上90%以下、更に好ましくは50%以上70%以下である、前記<1>〜<29>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<31>
前記坪量均一化工程に用いる一対のロールは、全体又は表面がステンレスや銅等の金属製、若しくは表面が金属コーティングされているものや、全体又は表面がプラスティック製、若しくは表面がプラスティックコーティングされているもの、全体又は表面がゴム製のもの等を好ましく、その周面は平滑なものが好ましい、前記<1>〜<30>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<32>
前記圧縮剪断工程に用いる一対のロールは、ロールの表面がステンレスや銅などの金属であるか、または金属コーティングされているものや、プラスティック製であるものか、またはプラスティックコーティングされているもの、ゴム製もの等が好ましく、その周面は平滑なものが好ましい、前記<1>〜<31>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
10 吸収体の製造装置
11 積繊装置
12 集積用凹部
13 積繊ドラム
14 ダクト
15 繊維材料導入装置
16 導入装置
1,2,3 バキュームコンベア
61 ベルト
62 バキュームボックス
4 吸収体
40 吸収性コア
41 繊維材料
42 吸水性ポリマー
5A,5B コアラップシート
8 坪量均一化装置
81 第1ロール(ロール)
82 第2ロール(ロール)
9 圧縮剪断装置
91 第1ロール(ロール)
92 第2ロール(ロール)

Claims (7)

  1. 飛散状態で供給した繊維材料を堆積させて吸収性コアに形成する工程を具備する吸収体の製造方法であって、
    形成した前記吸収性コアを、周速に速度差を設けた一対のロール間に、少なくとも一方のロールが該吸収性コアの表面に直接接触するように通して、該吸収性コアの坪量ムラを減少させる坪量均一化工程、及び
    形成した前記吸収性コアを、周速に速度差を設けた一対のロール間に通し、該吸収性コアを厚み方向に圧縮しつつ該吸収性コアに平面方向の剪断力を加える圧縮剪断工程を具備し、
    前記坪量均一化工程においては、前記一対のロールのうちの一方のロールの周速を前記吸収性コアの搬送速度と異ならせ、該一方のロールを該吸収性コアの表面に直接接触させるとともに、他方のロールを該吸収性コアの搬送方向に対して順方向に回転させ、該他方のロールの周速を前記吸収性コアの搬送速度と同じとした状態下に、前記吸収性コアに坪量均一化処理を行い、
    前記圧縮剪断工程においては、前記一対のロールの両方を、該吸収性コアの搬送方向に対して順方向に回転させ、該一対のロールそれぞれの周速を前記吸収性コアの搬送速度より速い速度とし、且つ該一対のロールのうちの一方のロールの周速を他方のロールの周速よりも速い速度とした状態下に、前記吸収性コアに圧縮剪断処理を行う、吸収体の製造方法
  2. 前記坪量均一化工程後に前記圧縮剪断工程を行う、請求項1記載の吸収体の製造方法。
  3. 前記坪量均一化工程においては、前記一対のロールの両方を、該吸収性コアの搬送方向に対して順方向に回転させるとともに、前記一方のロールの周速を、前記吸収性コアの搬送速度より速い速度か遅い速度にする、請求項1又は2に記載の吸収体の製造方法。
  4. 前記坪量均一化工程においては、前記一対のロールのうちの前記一方のロールと前記他方のロールを逆向きに回転させる、請求項1〜の何れか1項記載の吸収体の製造方法。
  5. 前記吸収性コアに形成する工程においては、空気流に随伴させて供給した繊維材料を、積繊ドラムの外周面に設けた集積用凹部に堆積させて吸収性コアに成形する、請求項1〜の何れか1項記載の吸収体の製造方法。
  6. 飛散状態で供給した繊維材料を堆積させて吸収性コアに形成する工程を具備する吸収体の製造方法であって、
    形成した前記吸収性コアを、周速に速度差を設けた一対のロール間に通す工程を具備し、
    前記一対のロール間に通す前記工程においては、前記一対のロールのうちの一方のロールと他方のロールを逆向きに回転させる、吸収体の製造方法。
  7. 前記一対のロール間に通す前記工程として、
    形成した前記吸収性コアを、周速に速度差を設けた一対のロール間に、少なくとも一方のロールが該吸収性コアの表面に直接接触するように通して、該吸収性コアの坪量ムラを減少させる坪量均一化工程、及び
    形成した前記吸収性コアを、周速に速度差を設けた一対のロール間に通し、該吸収性コアを厚み方向に圧縮しつつ該吸収性コアに平面方向の剪断力を加える圧縮剪断工程の少なくとも一方を具備する、請求項6に記載の吸収体の製造方法。
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