JP6094993B2 - 吸収体の製造方法 - Google Patents
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また、形成した吸収性コアを、薄葉紙や透水性の不織布等からなるコアラップシートで被覆した後、プレスロール等で加圧圧縮することによって、厚みの薄い吸収体を製造することも行われている。厚みの薄い吸収体は、吸収性物品の製品の厚みの減少につながる。厚みの薄い吸収性物品は、消費者が持ち運び易くなったり、輸送や包装のコストを削減できたり、流通段階や消費者における保管性を向上させたりする等の利点を有する。
また、特許文献2には、積繊ドラムで成形した吸収性コアを、一枚のコアラップシート上に載置した後、該吸収性コアを、一対のロールを備えたプレス装置で加圧することによって、コアラップシートの両側部の、吸収性コアの他面側への折り返しの安定性を高め得ることが記載されている。
また、特許文献2におけるプレス装置等による吸収性コアの加圧は、吸収性コアに積極的に平面方向の剪断力を加えるものではなく、吸収性コアの加圧圧縮による硬化部分の問題を解消できない。
本発明の吸収体の製造方法の第1実施態様は、図1に示すように、空気流に随伴させて供給した繊維材料41を、積繊装置11の積繊ドラム13の外周面に設けた集積用凹部12に堆積させて吸収性コア40に成形する工程を具備し、該吸収性コア40の上下面がコアラップシート5A,5Bで被覆された構成の吸収体4を製造する。
坪量均一化装置8は、前後に配置されたバキュームコンベア1,2のベルトの移動速度とは独立に回転速度を制御可能な一対のロール81,82を備えるとともに、一方のロール81と他方のロール82は回転方向及び周速を互いに独立に制御可能である。圧縮剪断装置9は、前後に配置されたバキュームコンベア2,3のベルトの移動速度とは独立に回転速度を制御可能な一対のロール91,92を備えるとともに、一方のロール91と他方のロール92は回転方向及び周速を互いに独立に制御可能である。
積繊ドラム13には、吸気ファン(図示せず)が接続されており、該吸気ファンの駆動により、積繊ドラム内の仕切られた空間D〜Fを負圧に維持可能になされている。個々の集積用凹部12の底面には、多数の細孔(図示せず)が形成されており、個々の集積用凹部12が負圧に維持された空間D〜F上を通過している間、該集積用凹部の底面部の細孔が吸引孔として機能する。それによって、集積用凹部内に繊維材料41及び吸水性ポリマー42が吸引されて堆積して、該集積用凹部に対応する形状の吸収性コア40に成形される。
バキュームコンベア1上には、吸収性コア40の移行前に予めコアラップシート5Aが供給されており、集積用凹部12から離型された吸収性コア40は、コアラップシート5A上に載置された状態で、坪量均一化装置8により坪量均一化工程を行う部位へと搬送される。
そして、バキュームコンベア1によって搬送された吸収性コア40に対して、坪量均一化装置8により、該吸収性コア40の坪量ムラを減少させる坪量均一化工程が施される。
坪量均一化装置8は、相対向する周面を有する一対のロール81,82を備えている。坪量均一化装置8を用いた坪量均一化工程は、図2に示すように、吸収性コア40を、周速に速度差を設けた一対のロール81,82間に、少なくとも一方のロール81が吸収性コア40の表面に直接接触するように通すことによって行う。
また、第1ロール81の周速V1uは、一対のロール81,82間を通過する際の吸収性コア40の搬送速度V1に対する速度比(V1u/V1)が、好ましくは1.1以上、更に好ましくは1.5以上であり、また、好ましくは5.0以下、更に好ましくは8.0以下であり、また、好ましくは1.1以上8.0以下、更に好ましくは1.5以上5.0以下である。
この場合、第1ロール81の周速V1uは、第2ロール82の周速V1dに対する速度比(V1u/V1d)が、好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.3以上であり、また、好ましくは0.9以下、更に好ましくは0.7以下であり、また、好ましくは0.1以上0.9以下、更に好ましくは0.3以上0.7以下である。
即ち、第3実施態様においては、一対のロール81,82のうちの一方のロールである第2ロール82と他方のロールである第1ロール81とを逆向きに回転させている。このように、一対のロールの回転方向を異ならせた場合、吸収性コア40に対して接触する方向が異なるため、第1ロール81と第2ロール82と回転速度(周速)が仮に同じであっても、吸収性コア40に対して速度差を持って通すことができる。
なお、第2ロール82の周速V1dを、一対のロール81,82間を通過する際の吸収性コア40の搬送速度V1と同一の速度とした場合、第2ロール82とは逆方向に回転させる第1のロール81の周速度(回転方向を無視した絶対値|V1u|)は、搬送速度V1に対する速度比(|V1u|/V1)が、好ましくは、0.2以上、更に好ましくは0.3以上であり、また、好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下であり、また、好ましくは0.2以上5.0以下、更に好ましくは0.3以上4.0以下である。
坪量均一化工程においては、用いる一対のロール81,82それぞれの表面の材料の物性(表面エネルギーや摩擦係数など)によって、吸収性コアとロール間の吸着力や摩擦力が異なり、吸収性コアの平らにされる条件も異なる。そのため、一対のロール81,82それぞれの表面の材料としては、吸収性コアを平らにするのに適した選定をすることが好ましい。また、一方のロール81と他方のロール82で、表面の形成材料が同じでも良いし異なっていても良い。
坪量均一化工程に用いる一対のロール81,82としては、例えば、全体又は表面がステンレスや銅等の金属製、若しくは表面が金属コーティングされているものや、全体又は表面がプラスティック製、若しくは表面がプラスティックコーティングされているもの、全体又は表面がゴム製のもの等を好ましく用いることができる。また、その周面は平滑なものが好ましい。
具体的には、一対のロール81,82間のクリアランス(ロールの周面どうし間の距離)は、吸収性コア40の厚さt1又は集積用凹部12の深さに対する割合が、好ましくは50%以上、更に好ましくは70%以上であり、また、好ましくは99%以下、更に好ましくは95%以下であり、また、好ましくは50%以上99%以下、更に好ましくは70%以上95%以下である。
吸収性コア40の厚さt1は、一対のロール81,82に導入する前の吸収性コア40を水平面上に載置し、その上にプレートを載せ、2.5g/cm2の荷重を加えた状態下に測定する。
(圧縮剪断工程)
そして、バキュームコンベア2によって搬送された吸収性コア40に対して、圧縮剪断装置9により、吸収性コア40を厚み方向に圧縮しつつ該吸収性コア40に平面方向の剪断力を加える圧縮剪断処理が施される。
圧縮剪断装置9は、相対向する周面を有する一対のロール91,92を備えている。圧縮剪断装置9による圧縮剪断処理は、図2に示すように、周速に速度差を設けた一対のロール91,92間で、吸収性コア40を厚み方向に適度に圧縮することにより行う。
第1ロール91の周速V2uは、第2ロール92の周速V2dに対する速度比(V2u/V2d)が、好ましくは1.1以上、更に好ましくは1.5以上であり、また、好ましくは8.0以下、更に好ましくは5.0以下であり、また、好ましくは1.1以上8.0以下、更に好ましくは1.5以上5.0以下である。
また、第1ロール91の周速V2uは、一対のロール91,92間を通過する際の吸収性コア40の搬送速度V2に対する速度比(V2u/V2)が、好ましくは1.1以上、更に好ましくは1.5以上であり、また、好ましくは8.0以下、更に好ましくは5.0以下であり、また、好ましくは1.1以上8.0以下、更に好ましくは1.5以上5.0以下である。
この場合、第1ロール91の周速V2uは、第2ロール92の周速V2dに対する速度比(V2u/V2d)が、好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.3以上であり、また、好ましくは0.9以下、更に好ましくは0.7以下であり、また、好ましくは0.1以上0.9以下、更に好ましくは0.3以上0.7以下である。
即ち、第5実施態様においては、一対のロール91,92のうちの一方のロールである第2ロール92と他方のロールである第1ロール91とを逆向きに回転させている。このように、一対のロールの回転方向を異ならせた場合、吸収性コア40に対して接触する方向が異なるため、第1ロール81と第2ロール82と回転速度(周速)が仮に同じであっても、吸収性コア40に対して速度差を持って通すことができる。
なお、第2ロール92の周速V2dを、一対のロール91,92間を通過する際の吸収性コア40の搬送速度V2と同一の速度とした場合、第2ロール92とは逆方向に回転させる第1のロール91の周速度(回転方向を無視した絶対値|V2u|)は、搬送速度V2に対する速度比(|V2u|/V2)が、好ましくは、0.2以上、更に好ましくは0.3以上であり、また、好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下であり、また、好ましくは0.2以上5.0以下、更に好ましくは0.3以上4.0以下である。
圧縮剪断工程においては、用いる一対のロール91,92それぞれの表面の材料の物性(硬さや摩擦係数など)によって、吸収性コアとの接触面積や摩擦力が異なり、吸収性コアの硬化部分に働く剪断力も異なる。そのため、一対のロール91,92それぞれの表面の材料としては、吸収性コアの条件に応じた材料に適した選定をすることが好ましい。また、一方のロール91と他方のロール92で、表面の形成材料が同じでも良いし異なっていても良い。
圧縮剪断工程に用いる一対のロール91,92としては、例えば、ロールの表面がステンレスや銅などの金属であるか、または金属コーティングされているものや、プラスティック製であるものか、またはプラスティックコーティングされているもの、ゴム製もの等が好ましく用いることができる。また、その周面は平滑なものが好ましい。
斯かる観点から、一対のロール91,92間のクリアランス(ロールの周面どうし間の距離)は、吸収性コア40の厚さt1に対する割合が、好ましくは30%以上、更に好ましくは50%以上であり、また、好ましくは90%以下、更に好ましくは70%以下であり、また、好ましくは30%以上90%以下、更に好ましくは50%以上70%以下である。
また、一対のロール91,92を通した後の吸収性コア40の厚みt4は、一対のロール91,92を通す前の吸収性コア40の厚みt3の、好ましくは30%以上、更に好ましくは50%以上であり、また、好ましくは90%以下、更に好ましくは70%以下であり、また、好ましくは30%以上90%以下、更に好ましくは50%以上70%以下である。
吸収性コア40の厚さt1,t3は、それぞれを水平面上に載置し、その上にプレートを載せ、2.5g/cm2の荷重を加えた状態下に測定する。なお、好ましい実施態様において、吸収性コア40の厚みt2と吸収性コア40の厚みt3は同一である。
そのため、吸収性コアに硬化部分のない吸収体を効率よく製造することができる。
また、第1〜第5実施態様におけるように、坪量均一化工程後に圧縮剪断工程を行うのに代えて、第1〜第5実施態様の何れかと同様に坪量均一化工程を行った後に、吸収性コア40を、周速に差を設けない通常のプレスロールにより加圧圧縮しても良い。これらの場合も、硬化部分が生じる原因となる坪量ムラを減少するため、吸収性コアやそれを用いた吸収体に硬化部分が生じにくくなる。
また、第1〜第5実施態様におけるように、坪量均一化工程後に圧縮剪断工程を行うのに代えて、積繊ドラムから離型させた吸収性コアに、周速に差を設けない通常のプレスロールによる加圧圧縮加工を行った後に、第1〜第5実施態様の何れかにおける圧縮剪断工程を行っても良い。周速に差を設けない通常のプレスロールにより吸収性コアの硬化部分が生じても、第1〜第5実施態様における圧縮剪断工程により斯かる硬化部分を柔軟化させることができる。
また、坪量均一化工程及び圧縮剪断工程の何れか一方のみを単独でおこなっても良い。
なお、パルプ繊維としては、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)等の木材パルプのセルロース繊維や、木綿パルプ、ワラパルプ等の非木材パルプのセルロース繊維が挙げられる。セルロース繊維は、天然繊維であっても、レーヨン、キュプラ等の再生繊維であっても良い。これらのパルプ繊維は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
吸水性ポリマーとしては、当該技術分野において従来用いられている各種のものを用いることができ、例えば、ポリアクリル酸ソーダ、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、ポリアクリル酸ソーダ架橋体、(デンプン−アクリル酸)グラフト重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物、ポリアクリル酸カリウム、並びにポリアクリル酸セシウム等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。吸水性ポリマーとしては、通常は粒子状のものが用いられる。粒子状の吸水性ポリマーには、その形状の違いから、不定形タイプ、塊状タイプ、俵状タイプ、球粒凝集タイプ、球状タイプ等があるが、何れのタイプも用いることができる。
また、コアラップシートとしては、湿式抄造法により製造した薄葉紙(ティッシュペーパー)や、透水性の不織布等を用いることができる。なお、アラップシートは、吸収体から吸収性コアの形成材料が漏れ出ることを防止する機能を有する。
本発明で製造される吸収体は、例えば、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド、パンティライナー等の吸収性物品の吸収体として好ましく用いられるが、それに制限されるものではない。
<1>
飛散状態で供給した繊維材料を堆積させて吸収性コアに形成する工程を具備する吸収体の製造方法であって、
形成した前記吸収性コアを、周速に速度差を設けた一対のロール間に通す工程を具備する、吸収体の製造方法。
前記一対のロール間に通す前記工程として、
形成した前記吸収性コアを、周速に速度差を設けた一対のロール間に通し、該吸収性コアを厚み方向に圧縮しつつ該吸収性コアに平面方向の剪断力を加える圧縮剪断工程を具備する、前記<1>記載の吸収体の製造方法。
<3>
前記一対のロール間に通す前記工程として、
形成した前記吸収性コアを、周速に速度差を設けた一対のロール間に、少なくとも一方のロールが該吸収性コアの表面に直接接触するように通して、該吸収性コアの坪量ムラを減少させる坪量均一化工程を具備する、前記<1>又は<2>記載の吸収体の製造方法。
<4>
前記<3>記載の坪量均一化工程後に、前記<2>記載の圧縮剪断工程を行う、前記<3>記載の吸収体の製造方法。
<5>
前記一対のロールのうちの一方のロールの周速を、前記吸収性コアの搬送速度と同じとする、前記<1>〜<4>の何れか1項に記載の吸収体の製造方法。
<6>
前記一対のロールのうちの一方のロールの周速を、前記吸収性コアの搬送速度と同じとし、他方のロールの周速を、該吸収性コアの搬送速度とは異ならせる、前記<1>〜<4>の何れか1項記載の吸収体の製造方法。
<7>
前記他方のロールの周速を、前記吸収性コアの搬送速度より速い速度か遅い速度にする、前記<6>記載の吸収体の製造方法。
<8>
前記一対のロールのうちの一方のロールと他方のロールを逆向きに回転させる、前記<1>〜<5>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<9>
前記一対のロールを、何れも、前記吸収性コアの搬送方向に対して順方向に回転させる、前記<1>〜<7>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
前記一対のロールは、吸収性コアとの間にコアラップシートが介在して吸収性コアに直接接触しないロールであり、前記他方のロールは、吸収性コアに直接接触するロールである、前記<1>〜<9>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<11>
前記吸収性コアに形成する工程においては、空気流に随伴させて供給した繊維材料を、積繊ドラムの外周面に設けた集積用凹部に堆積させて吸収性コアに成形する、前記<1>〜<10>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<12>
前記積繊ドラムから離型された後の吸収性コアに対して、坪量均一化工程又は圧縮剪断工程を行う、前記<11>記載の吸収体の製造方法。
<13>
前記吸収性コアは、積繊用の無端状のコンベアベルト上に繊維材料を堆積して形成するか、該コンベアベルトと回転ドラムの組み合わせた積繊装置により形成される、前記<1>〜<10>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<14>
前記圧縮剪断工程後の吸収性コアの上面にコアラップシートが載置され、吸収性コア及び該吸収性コアを挟むコアラップシートからなる積層体とされた後、公知の切断装置によって切断されて、個々の吸収性物品に組み込まれる長さの吸収体とする、前記<1>〜<13>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<15>
前記圧縮剪断工程は、吸収性コアの表裏両面をコアラップシートで被覆した後に行う、前記<1>〜<14>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<16>
前記坪量均一化工程は、前後に配置されたバキュームコンベアのベルトの移動速度とは独立に回転速度を制御可能な一対のロールを備えるとともに、一方のロールと他方のロールは回転方向及び周速を互いに独立に制御可能である坪量均一化装置を用いる、前記<1>〜<14>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<17>
前記バキュームコンベア上には、吸収性コアの移行前に予めコアラップシートが供給されており、集積用凹部から離型された吸収性コアは、コアラップシート上に載置された状態で、坪量均一化工程を行う部位へと搬送される、前記<16>に記載の吸収体の製造方法。
<18>
前記圧縮剪断工程は、前後に配置されたバキュームコンベアのベルトの移動速度とは独立に回転速度を制御可能な一対のロールを備えるとともに、一方のロールと他方のロールは回転方向及び周速を互いに独立に制御可能である圧縮剪断装置を用いる、前記<1>〜<17>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<19>
前記吸収性コアの搬送速度は、バキュームコンベアのベルトの移動速度である、前記<16>〜<18>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
前記坪量均一化工程において、一対のロールを何れも、吸収性コアの搬送方向に対して順方向に回転させ、且つ他方のロール(第1ロール)の周速V1uを、一方のロール(第2ロール)の周速V1dよりも速くする場合、
第1ロール(他方のロール)の周速V1uは、第2ロール(一方のロール)の周速V1dに対する速度比(V1u/V1d)が、好ましくは1.1以上、更に好ましくは1.5以上であり、また、好ましくは5.0以下、更に好ましくは8.0以下であり、また、好ましくは1.1以上8.0以下、更に好ましくは1.5以上5.0以下である、前記<1>〜<20>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<21>
前記坪量均一化工程において、第1ロール(他方のロール)の周速V1uは、前記一対のロール間を通過する際の吸収性コアの搬送速度V1に対する速度比(V1u/V1)が、好ましくは1.1以上、更に好ましくは1.5以上であり、また、好ましくは5.0以下、更に好ましくは8.0以下であり、また、好ましくは1.1以上8.0以下、更に好ましくは1.5以上5.0以下である前記<1>〜<20>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<22>
前記坪量均一化工程において、一対のロールを何れも、吸収性コアの搬送方向に対して順方向に回転させ、且つ他方のロール(第1ロール)の周速V1uを、一方のロール(第2ロール)の周速V1dよりも遅くする場合、第1ロールの周速V1uの第2ロールの周速V1dに対する速度比(V1u/V1d)が、好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.3以上であり、また、好ましくは0.9以下、更に好ましくは0.7以下であり、また、好ましくは0.1以上0.9以下、更に好ましくは0.3以上0.7以下である前記<1>〜<21>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。。
<23>
前記坪量均一化工程において、第2ロールの周速V1dを、一対のロール間を通過する際の吸収性コアの搬送速度V1と同一の速度とした場合、第2ロール82とは逆方向に回転させる第1のロール81の周速度(回転方向を無視した絶対値|V1u|)は、搬送速度V1に対する速度比(|V1u|/V1)が、好ましくは、0.2以上、更に好ましくは0.3以上であり、また、好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下であり、また、好ましくは0.2以上5.0以下、更に好ましくは0.3以上4.0以下である、前記<1>〜<22>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<24>
前記坪量均一化工程において、前記一対のロール間のクリアランスは、吸収性コアの厚さt1又は集積用凹部12の深さに対する割合が、好ましくは50%以上、更に好ましくは70%以上であり、また、好ましくは99%以下、更に好ましくは95%以下であり、また、好ましくは50%以上99%以下、更に好ましくは70%以上95%以下である、前記<1>〜<23>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
前記圧縮剪断工程において、一対のロールを何れも、吸収性コアの搬送方向に対して順方向に回転させてあり、他方のロール(第1ロール)の周速V2uが、一方のロール(第2ロール)の周速V2dよりも速くなっている場合、
第1ロールの周速V2uの第2ロールの周速V2dに対する速度比(V2u/V2d)が、好ましくは1.1以上、更に好ましくは1.5以上であり、また、好ましくは8.0以下、更に好ましくは5.0以下であり、また、好ましくは1.1以上8.0以下、更に好ましくは1.5以上5.0以下である、前記<1>〜<24>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<26>
前記圧縮剪断工程において、第1ロールの周速V2uの吸収性コアの搬送速度V2に対する速度比(V2u/V2)が、好ましくは1.1以上、更に好ましくは1.5以上であり、また、好ましくは8.0以下、更に好ましくは5.0以下であり、また、好ましくは1.1以上8.0以下、更に好ましくは1.5以上5.0以下である、前記<1>〜<25>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<27>
前記圧縮剪断工程において、一対のロールを何れも吸収性コアの搬送方向に対して順方向に回転させ、他方のロール(第1ロール)の周速V2uを、一方のロール(第2ロール)の周速V2dよりも遅くする場合、
第1ロールの周速V2uの第2ロールの周速V2dに対する速度比(V2u/V2d)が、好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.3以上であり、また、好ましくは0.9以下、更に好ましくは0.7以下であり、また、好ましくは0.1以上0.9以下、更に好ましくは0.3以上0.7以下である、前記<1>〜<26>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<28>
前記圧縮剪断工程において、一方のロール(第2ロール)の周速V2dを、吸収性コアの搬送速度V2と同一の速度とし、一方のロール(第2ロール)とは逆方向に回転させる他方のロール(第1のロール)の周速度(回転方向を無視した絶対値|V2u|)は、搬送速度V2に対する速度比(|V2u|/V2)が、好ましくは、0.2以上、更に好ましくは0.3以上であり、また、好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下であり、また、好ましくは0.2以上5.0以下、更に好ましくは0.3以上4.0以下である、前記<1>〜<27>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<29>
前記圧縮剪断工程において、一対のロール間のクリアランスは、吸収性コアの厚さt1に対する割合が、好ましくは30%以上、更に好ましくは50%以上であり、また、好ましくは90%以下、更に好ましくは70%以下であり、また、好ましくは30%以上90%以下、更に好ましくは50%以上70%以下である、前記<1>〜<28>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
前記圧縮剪断工程において、一対のロールを通した後の吸収性コアの厚みt4は、一対のロールを通す前の吸収性コアの厚みt3の、好ましくは30%以上、更に好ましくは50%以上であり、また、好ましくは90%以下、更に好ましくは70%以下であり、また、好ましくは30%以上90%以下、更に好ましくは50%以上70%以下である、前記<1>〜<29>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<31>
前記坪量均一化工程に用いる一対のロールは、全体又は表面がステンレスや銅等の金属製、若しくは表面が金属コーティングされているものや、全体又は表面がプラスティック製、若しくは表面がプラスティックコーティングされているもの、全体又は表面がゴム製のもの等を好ましく、その周面は平滑なものが好ましい、前記<1>〜<30>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
<32>
前記圧縮剪断工程に用いる一対のロールは、ロールの表面がステンレスや銅などの金属であるか、または金属コーティングされているものや、プラスティック製であるものか、またはプラスティックコーティングされているもの、ゴム製もの等が好ましく、その周面は平滑なものが好ましい、前記<1>〜<31>の何れか1に記載の吸収体の製造方法。
11 積繊装置
12 集積用凹部
13 積繊ドラム
14 ダクト
15 繊維材料導入装置
16 導入装置
1,2,3 バキュームコンベア
61 ベルト
62 バキュームボックス
4 吸収体
40 吸収性コア
41 繊維材料
42 吸水性ポリマー
5A,5B コアラップシート
8 坪量均一化装置
81 第1ロール(ロール)
82 第2ロール(ロール)
9 圧縮剪断装置
91 第1ロール(ロール)
92 第2ロール(ロール)
Claims (7)
- 飛散状態で供給した繊維材料を堆積させて吸収性コアに形成する工程を具備する吸収体の製造方法であって、
形成した前記吸収性コアを、周速に速度差を設けた一対のロール間に、少なくとも一方のロールが該吸収性コアの表面に直接接触するように通して、該吸収性コアの坪量ムラを減少させる坪量均一化工程、及び
形成した前記吸収性コアを、周速に速度差を設けた一対のロール間に通し、該吸収性コアを厚み方向に圧縮しつつ該吸収性コアに平面方向の剪断力を加える圧縮剪断工程を具備し、
前記坪量均一化工程においては、前記一対のロールのうちの一方のロールの周速を前記吸収性コアの搬送速度と異ならせ、該一方のロールを該吸収性コアの表面に直接接触させるとともに、他方のロールを該吸収性コアの搬送方向に対して順方向に回転させ、該他方のロールの周速を前記吸収性コアの搬送速度と同じとした状態下に、前記吸収性コアに坪量均一化処理を行い、
前記圧縮剪断工程においては、前記一対のロールの両方を、該吸収性コアの搬送方向に対して順方向に回転させ、該一対のロールそれぞれの周速を前記吸収性コアの搬送速度より速い速度とし、且つ該一対のロールのうちの一方のロールの周速を他方のロールの周速よりも速い速度とした状態下に、前記吸収性コアに圧縮剪断処理を行う、吸収体の製造方法。 - 前記坪量均一化工程後に前記圧縮剪断工程を行う、請求項1記載の吸収体の製造方法。
- 前記坪量均一化工程においては、前記一対のロールの両方を、該吸収性コアの搬送方向に対して順方向に回転させるとともに、前記一方のロールの周速を、前記吸収性コアの搬送速度より速い速度か遅い速度にする、請求項1又は2に記載の吸収体の製造方法。
- 前記坪量均一化工程においては、前記一対のロールのうちの前記一方のロールと前記他方のロールを逆向きに回転させる、請求項1〜3の何れか1項記載の吸収体の製造方法。
- 前記吸収性コアに形成する工程においては、空気流に随伴させて供給した繊維材料を、積繊ドラムの外周面に設けた集積用凹部に堆積させて吸収性コアに成形する、請求項1〜4の何れか1項記載の吸収体の製造方法。
- 飛散状態で供給した繊維材料を堆積させて吸収性コアに形成する工程を具備する吸収体の製造方法であって、
形成した前記吸収性コアを、周速に速度差を設けた一対のロール間に通す工程を具備し、
前記一対のロール間に通す前記工程においては、前記一対のロールのうちの一方のロールと他方のロールを逆向きに回転させる、吸収体の製造方法。 - 前記一対のロール間に通す前記工程として、
形成した前記吸収性コアを、周速に速度差を設けた一対のロール間に、少なくとも一方のロールが該吸収性コアの表面に直接接触するように通して、該吸収性コアの坪量ムラを減少させる坪量均一化工程、及び
形成した前記吸収性コアを、周速に速度差を設けた一対のロール間に通し、該吸収性コアを厚み方向に圧縮しつつ該吸収性コアに平面方向の剪断力を加える圧縮剪断工程の少なくとも一方を具備する、請求項6に記載の吸収体の製造方法。
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