JP6093829B1 - ランタン化合物を含む医薬組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】慢性腎臓病患者における高燐血症の改善に有効な唾液又は少量の水により口腔内で崩壊させて経口投与する炭酸ランタン又はその薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物の提供。【解決手段】炭酸ランタン又はその薬学的に許容される塩と、クロスポビドン及びヒドロキシプロピルセルロース等の崩壊剤と、無水ケイ酸等の流動化剤と、ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤と、アスパルテーム等の甘味料とを配合し、錠剤硬度が100ニュートン以上で、摩損度が0.5%未満である医薬組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、炭酸ランタン又はその薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物に関する。
炭酸ランタンは、慢性腎臓病患者における高リン血症の改善に有効であること、またその高い安全性が知られている。
炭酸ランタンを含有する製剤としては、ホスレノール(登録商標)チュアブル錠及びホスレノール(登録商標)顆粒分包が市販されているが、慢性腎臓病患者は、通常、摂水量を厳しく制限されており、また、咀嚼や嚥下が困難な患者も多いため、水なしで容易に服用できる製剤の開発が望まれている。
水なしで容易に服用できる製剤としては、唾液又は少量の水により口腔内で崩壊させて経口投与する、口腔内崩壊製剤(Orally Disintegrating Preparation;OD製剤ともいう)が知られている。これらの剤形は錠剤やフィルム剤が多く、特に汎用剤形の錠剤、つまり口腔内崩壊錠(Orally Disintegrating Tablet;OD錠ともいう)においては、速やかな崩壊性と高い硬度という、相反する製剤特性を両立する必要があり、多種多様な製剤技術や関連製品が公開・市販されている。例えば、特開平5−271054号公報には、薬効成分と糖類と前記糖類の粒子表面が湿る程度の水分とを含む混合物を打錠して得られる口腔内崩壊型錠剤が記載されている。国際公開第95/20380号パンフレットには、成形性の低い糖類及び成形性の高い糖類を含有してなる、口腔内において速やかな崩壊性を有する口腔内崩壊型圧縮成型物が記載されている。さらに近年では、薬効成分と混合後、滑沢剤を加え、直接粉末圧縮法(直打法)により簡単にOD錠が得られる、プレミックス型添加剤も利用可能となってきている。具体例としては、GRANFILLER−D(登録商標)、SmartEx(登録商標)、Ludiflash(登録商標)などが知られる。
また、特表平11−503119号公報には、炭酸ランタンを含有する医薬組成物において、La(CO・xHOで表される炭酸ランタンが、xが3.8〜4.5の値であるとき、最も効率よくリン酸結合し、リン酸塩として除去されることが記載されている。また、炭酸ランタン4HOのXRD分析が示されている。
また、特表2013−544267号公報には、炭酸ランタン又は炭酸ランタン水和物とタルクなどの潤滑剤とを封入するゼラチンシェルを含む経口医薬品カプセルについての発明が記載されているが、口腔内崩壊錠についての記載はない。
また、特表2015−504878号公報には、唾液又は唾液程度の量の水で、口腔内で崩壊させて経口投与されるバルサルタンス又はその薬学的に許容される塩、崩壊剤、流動化剤及び滑沢剤を含有する医薬組成物からなる錠剤について記載されている。しかし、具体的に記載されている例は、硬度が満足に得られない内核とそれを保護する外層からなる二層構造を有するOD錠剤に限られている。
特開平5−271054号公報 国際公開第95/20380号パンフレット 特表平11−503119号公報 特表2013−544267号公報 特表2015−504878号公報
発明者らが検討したところ、炭酸ランタンを薬効成分とした場合、前記特許文献1、前記特許文献2、さらには前記プレミックス型添加剤を含む公知の方法では、OD錠を製造したとしても、速やかな崩壊性、高い硬度及び低い摩損度を両立できずに、使用に適するものにならないことが明らかとなった。
まず、炭酸ランタンを薬効成分とする医薬組成物の製法として、水が介在する手法は不適切である。炭酸ランタンは種々の数の水和物を形成し、その物性や安定性が異なることが知られているため、製剤の製造工程において水の使用や加湿、あるいは乾燥すべきではない。特許文献1では、水を少量含む糖類を主体とした湿潤顆粒を圧縮成形した後、乾燥し錠剤を製する。また、特許文献2では、低圧で打錠した後に加湿・乾燥を行う。これらの製造工程を経た後の炭酸ランタンの水和状態を制御することは困難である。
プレミックス型添加剤を用いて直打法により錠剤を製する場合、水を介在せず製造することが可能であるが、高含量化・小型化が課題となる。炭酸ランタンの臨床用量は、1回当たりの服用量がランタンとして250〜750mg(炭酸ランタン4水和物換算で477〜1431mg)と非常に高く、服用感に優れたOD錠とするためには、炭酸ランタン又はその薬学的に許容される塩(以降、原薬)の製剤中の含有率を概ね70質量%以上とする必要がある。ところが、発明者らが検討したところ、前記プレミックス型添加剤を用いて調製した錠剤は、このような高い原薬含有率では速やかな崩壊性と高い硬度、さらには低い摩損度を両立することができなかった。なお、高含量化・小型化は、水が介在する製法にも共通の課題である。
さらに、いずれの公知の技術においても共通となる課題は、炭酸ランタンに由来する微量の不純物や分解物の定量的評価である。一般にOD製剤は、その製剤特性上、吸湿しやすく、物性変化はもちろん、化学的な安定性に懸念がある。高い品質の担保を可能とするためには、高感度な純度試験法の確立が必須であるが、炭酸ランタンは無機化合物であるため、粉末X線回折法により行う必要がある。一方、崩壊性と硬度の両立のため、OD錠の処方に汎用される糖類(糖ないし糖アルコール)は、いずれも鋭い粉末X線回折ピークを有し、炭酸ランタンに由来する微量の不純物や分解物の検出感度を著しく低下させる。実際、特許文献1や特許文献2では糖類の使用が必須であるし、前記プレミックス型添加剤の具体例として挙げたGRANFILLER−D(登録商標)、SmartEx(登録商標)及びLudiflash(登録商標)は、いずれもD−マンニトールが主成分である。
このように、従来の方法では、炭酸ランタンを薬効成分とする、服用感に優れ、高品質なOD製剤、つまり、速やかな崩壊性、高い硬度及び低い摩損度を両立したOD錠を得ることは困難であった。
本発明により、炭酸ランタンを薬効成分とする、服用感に優れ、高品質なOD製剤が得られる。当該OD製剤は、速やかな崩壊性と高い硬度、さらには低い摩損度を両立し、炭酸ランタンに由来する微量の不純物や分解物の定量的評価が可能で、通常の包装形態で安定である。
このように、炭酸ランタンを薬効成分とする、服用感に優れ、高品質なOD製剤を得るためには、多くの解決すべき課題が存在するが、発明者らが鋭意検討した結果、以下に示す通り、これらの課題をすべて解決できることを見出した。
本発明は、容易に経口投与することができ、炭酸ランタンを薬効成分とする医薬組成物を提供する。具体的には、本発明は、唾液又は少量の水により、口腔内で崩壊させて経口投与する、炭酸ランタン又はその薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物を提供する。
本発明の医薬組成物は、服用量が正確な錠剤や分包(顆粒剤、細粒剤、散剤)が好ましく、携帯時にかさばらない錠剤が特に好ましい。
本発明の一形態は、錠剤である前記医薬組成物である。
本発明の医薬組成物に使用される炭酸ランタンは、物理的・化学的・生物学的特性が既知の、一般式La(CO・xHO(式中、x=3〜8)で表される化合物が好ましく、x=4〜5が特に好ましい。当該炭酸ランタン又はその薬学的に許容される塩の医薬組成物中の含有率は、既述の通り、高い臨床用量と優れた服用感を両立するためには、70質量%以上が好ましく、優れた錠剤特性(速やかな崩壊性、高い硬度、低い摩損度)を得るためには、70〜90質量%の範囲内が特に好ましい。
本発明の一形態は、前記炭酸ランタンが、一般式La(CO・xHO(式中、xは3〜8である)で表される、前記医薬組成物である。
本発明の一形態は、前記xが4〜5である前記医薬組成物である。
本発明の一形態は、前記炭酸ランタン又はその薬学的に許容される塩の医薬組成物中の含有率が70〜90質量%であることを特徴とする、前記医薬組成物である。
本発明の医薬組成物は崩壊剤を含有することができ、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、コムギデンプン、コメデンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン及び部分アルファー化デンプンからなる群より選択される少なくとも一種を含むのが好ましく、優れた錠剤特性(速やかな崩壊性、高い硬度、低い摩損度)のためには、少なくともクロスポビドンを含むのがより好ましく、少なくともクロスポビドン及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを含むのが特に好ましい。当該クロスポビドンの医薬組成物中の含有率は5〜12質量%の範囲内が好ましく、当該低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの医薬組成物中の含有率は1〜12質量%の範囲内が好ましい。崩壊剤がクロスポビドンのみである場合、その含有率は10〜15質量%の範囲内が好ましく、崩壊剤が低置換度ヒドロキシプロピルセルロースのみである場合、その含有率は10〜25質量%の範囲内が好ましい。
本発明の一形態は、崩壊剤を含有する前記医薬組成物である。
本発明の一形態は、前記崩壊剤が、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、コムギデンプン、コメデンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン及び部分アルファー化デンプンからなる群より選択される少なくとも一種を含む、前記医薬組成物である。
本発明の一形態は、前記崩壊剤が、少なくともクロスポビドンを含む、前記医薬組成物である。
本発明の一形態は、前記崩壊剤が、少なくともクロスポビドン及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを含む、前記医薬組成物である。
本発明の一形態は、前記クロスポビドンの医薬組成物中の含有率が5〜12質量%であることを特徴とする、前記医薬組成物である。
本発明の一形態は、前記低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの医薬組成物中の含有率が1〜12質量%であることを特徴とする、前記医薬組成物である。
本発明の医薬組成物は流動化剤を含有することができ、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、重質無水ケイ酸、水酸化アルミナマグネシウム、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク及びメタケイ酸アルミン酸マグネシウムからなる群より選択される少なくとも一種を含むのが好ましく、少なくとも軽質無水ケイ酸を含むのが特に好ましい。当該流動化剤の医薬組成物中の含有率は0.5〜2.0質量%の範囲内が好ましい。
本発明の一形態は、流動化剤を含有する前記医薬組成物である。
本発明の一形態は、前記流動化剤が、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、重質無水ケイ酸、水酸化アルミナマグネシウム、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク及びメタケイ酸アルミン酸マグネシウムからなる群より選択される少なくとも一種を含む、前記医薬組成物である。
本発明の一形態は、前記流動化剤が、少なくとも軽質無水ケイ酸を含む、前記医薬組成物である。
本発明の一形態は、前記流動化剤の医薬組成物中の含有率が0.5〜2.0質量%であることを特徴とする、前記医薬組成物である。
本発明の医薬組成物は滑沢剤を含有することができ、カルナウバロウ、含水二酸化ケイ素、含水無晶形酸化ケイ素、乾燥水酸化アルミニウムゲル、ケイ酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、酸化マグネシウム、重質無水ケイ酸、ショ糖脂肪酸エステル、水酸化アルミニウムゲル、ステアリルアルコール、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、セタノール、タルク、炭酸マグネシウム、沈降炭酸カルシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、無水ケイ酸水加物及びメタケイ酸アルミン酸マグネシウムからなる群より選択される少なくとも一種を含むのが好ましく、少なくともステアリン酸マグネシウムを含むのが特に好ましい。当該滑沢剤の医薬組成物中の含有率は0.5〜2.0質量%の範囲内が好ましい。
本発明の一形態は、滑沢剤を含有する前記医薬組成物である。
本発明の一形態は、前記滑沢剤が、カルナウバロウ、含水二酸化ケイ素、含水無晶形酸化ケイ素、乾燥水酸化アルミニウムゲル、ケイ酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、酸化マグネシウム、重質無水ケイ酸、ショ糖脂肪酸エステル、水酸化アルミニウムゲル、ステアリルアルコール、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、セタノール、タルク、炭酸マグネシウム、沈降炭酸カルシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、無水ケイ酸水加物及びメタケイ酸アルミン酸マグネシウムからなる群より選択される少なくとも一種を含む、前記医薬組成物である。
本発明の一形態は、前記滑沢剤が、少なくともステアリン酸マグネシウムを含む、前記医薬組成物である。
本発明の一形態は、前記滑沢剤の医薬組成物中の含有率が0.5〜2.0質量%であることを特徴とする、前記医薬組成物である。
本発明の医薬組成物は、その服用感の向上のため、甘味剤を含有することができ、アスパルテーム、エリスリトール、果糖、キシリトール、黒砂糖、サッカリン、サッカリンナトリウム水和物、スクラロース、精製白糖、精製白糖球状顆粒、D−ソルビトール、デキストレイト、乳糖水和物、白糖、ブドウ糖、マルチトール、マルトース水和物、D−マンニトール及びタウマチンからなる群より選択される少なくとも一種を含むのが好ましく、少なくともアスパルテームを含むのが特に好ましい。当該甘味剤は、服用単位毎の甘味のバラツキを防ぐため、顆粒状より粉末状が好ましい。ここで「顆粒状」、「粉末状」とは、例えば、アルピネ製のエアジェットシーブに代表される減圧吸引型篩い分け機を用いて粒度を測定するとき、前者は概ね90質量%以上が目開き250μmの篩上に残り、後者は概ね90質量%以上が目開き250μmの篩を通過する。当該甘味剤の医薬組成物中の含有率は0.5〜2.0質量%の範囲内が好ましい。
本発明の一形態は、甘味剤を含有する前記医薬組成物である。
本発明の一形態は、前記甘味剤が、アスパルテーム、エリスリトール、果糖、キシリトール、黒砂糖、サッカリン、サッカリンナトリウム水和物、スクラロース、精製白糖、精製白糖球状顆粒、D−ソルビトール、デキストレイト、乳糖水和物、白糖、ブドウ糖、マルチトール、マルトース水和物、D−マンニトール及びタウマチンからなる群より選択される少なくとも一種を含む、前記医薬組成物である。
本発明の一形態は、前記甘味剤が少なくともアスパルテームを含む、前記医薬組成物である。
本発明の一形態は、前記甘味剤が粉末状であることを特徴とする、前記医薬組成物である。
本発明の一形態は、前記甘味剤の医薬組成物中の含有率が0.5〜2.0質量%であることを特徴とする、前記医薬組成物である。
また、炭酸ランタンを薬効成分とする上で特に重要なのが、炭酸ランタンに由来する微量の不純物や分解物の定量的評価である。既述の通り、一般にOD製剤は、その製剤特性上、吸湿しやすく、物性変化はもちろん、化学的な安定性に懸念がある。高い品質の担保を可能とするためには、高感度な純度試験法の確立が必須であるところ、炭酸ランタンは無機化合物であるため、粉末X線回折法により行う必要がある。従って、当該医薬組成物の処方成分は、粉末X線回折測定による高感度分析の妨げになってはいけない。
本発明の医薬組成物は、保存期間中の安定性を含め、高い品質の担保を可能とするため、炭酸ランタン又はその薬学的に許容される塩を除き、医薬組成物中の含有率が2.0質量%を超える添加剤が、明確な粉末X線回折ピークを有さない成分のみで構成するのが好ましい。ここで「明確な粉末X線回折ピークを有さない」とは、当業者間では既知の現象であるが、「ハローパターン(Halo Pattern)を示す」とほぼ同義であり、構造の大部分又は全部が非晶質ないしガラス様であるが故、測定範囲(2θ)全体に渡り明確な回折ピークを有さず、ときに幅広い強度分布をもつ光輪状のパターンを示す現象を意味する。こうした特性を有する成分のみで医薬組成物を構成することにより、炭酸ランタンに由来する微量の不純物や分解物の定量的評価が可能であり、保存期間中の安定性を含め、高い品質の担保が可能となる。
本発明の一形態は、炭酸ランタン又はその薬学的に許容される塩を除き、医薬組成物中の含有率が2.0質量%を超える配合成分のいずれも、明確な粉末X線回折ピークを有さないことを特徴とする、前記医薬組成物である。
本発明の医薬組成物がOD錠である場合には、崩壊が速やかでなければならない。ここで「速やか」とは、例えば、崩壊試験法(日局一般試験法)に準じ、精製水を用いて試験を行うとき、補助盤ありで60秒間以内、補助盤なしで30秒間以内である。また、例えば、錠剤を舌と上顎の間に載せ、軽く圧迫し、錠剤が唾液を吸って完全に崩壊し、塊を感じなくなるまでに要した時間を口腔内崩壊時間とするとき、舌を動かさない場合で60秒間以内、舌を動かした場合で30秒間以内である。
錠剤として一定の強度を有することも重要である。市販のOD錠の中には、崩壊は速やかだが、簡単に割れたり欠けたりするものがある。このような錠剤は取り扱いが非常に困難であり、総合的に通常の錠剤より利便性に優れていると言えるのか、疑問である。通常の錠剤と変わらない取り扱いが可能な、「高い」硬度とは、例えば、錠剤硬度計を用いて測定したとき、100N以上である。また、「低い」摩損度とは、例えば、錠剤の摩損度試験法(日局参考情報)に従い、試験を行うとき、0.5%未満(明らかなひび・割れ・欠けなし)である。
本発明の一形態は、錠剤硬度が100ニュートン以上であることを特徴とする、前記医薬組成物である。
本発明の一形態は、摩損度が0.5%未満であることを特徴とする、前記医薬組成物である。
本発明の医薬組成物は一定の流通期間における安定性も担保する必要がある。「安定」とは、例えば、元封開封後のPTP包装において、30℃/相対湿度65%の環境下、少なくとも3ヵ月間、明確な品質の変化がないことである。また、例えば、最終包装形態のPTP/アルミピロー包装において、40℃/相対湿度75%の環境下、少なくとも6ヵ月間、明確な品質の変化がないことである。「明確な品質の変化」は、日米EU医薬品規制調和国際会議(International Conference on Harmonisation of Technical Requirements for Registration of Pharmaceuticals for Human Use;略称ICH)の策定した安定性試験ガイドラインに定義されている。すなわち、一般に、試験開始時から含量が5%以上変化した場合、特定の分解生成物が判定基準を超えた場合、外観、物理的項目及び機能性試験が判定基準から逸脱した場合(例えば、色、硬度、溶出試験)を意味する。
本発明の医薬組成物は、一定の流通期間における安定性を担保するため、ポリ塩化ビニル又はポリプロピレン製のフィルムを用いて成形したPTPに充填することができる。必要に応じて、このどちらかにポリクロロトリフロロエチレンを積層したフィルムを用い、防湿性を高めることもできる。またさらにアルミニウム袋に充填することができる。
本発明の一形態は、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン又はこのどちらかにポリクロロトリフロロエチレンを積層したフィルムを用いて成形したPTP(Press Through Package)に充填することにより、30℃/相対湿度65%の環境下、少なくとも3ヵ月間、明確な品質の変化がないことを特徴とする、前記医薬組成物である。
本発明の一形態は、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン又はこのどちらかにポリクロロトリフロロエチレンを積層したフィルムを用いて成形したPTPに充填し、さらにアルミニウム袋に充填することにより、40℃/相対湿度75%の環境下、少なくとも6ヵ月間、明確な品質の変化がないことを特徴とする、前記医薬組成物である。
粉末X線回折パターン(原薬、比較例1) 粉末X線回折パターン(原薬、比較例7) 粉末X線回折パターン(原薬、比較例8) 粉末X線回折パターン(原薬、実施例2)
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
[製剤方法]
原薬(例えば70〜90質量%の炭酸ランタン水和物)、崩壊剤(例えば5〜12質量%のクロスポビドン、1〜12質量%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース)、甘味剤(例えば0.5〜2.0質量%のアスパルテーム)及び流動化剤(例えば0.5〜2.0質量%の軽質無水ケイ酸)を混合し、さらに滑沢剤(例えば0.5〜2.0質量%のステアリン酸マグネシウム)を加えて混合する。それぞれの原材料は、あらかじめ、適当な孔径の篩を用いて整粒しておくと良い。均一に混合できる限り、混合機のタイプは問わない。汎用されるV型混合機など、容器回転式混合機で十分である。次いでロータリー打錠機等を用い、直接粉末圧縮法(直打法)により、適切な硬度が得られる打錠圧で所定の質量の錠剤を製造する。錠剤は吸湿を避け、速やかにPTP包装、次いでアルミピロー包装し、保管する。PTPフィルムは、汎用されるポリ塩化ビニルやポリプロピレンが使用でき、必要に応じて高防湿性のポリクロロトリフロロエチレン(Aclar(登録商標))を積層したフィルムを用いることができる。アルミピローに乾燥剤を同梱することもできる。
[評価方法]
錠剤の厚みは、ダイヤルシックネスゲージを用いて測定した。
錠剤の硬度は、Schleuniger硬度計を用いて測定した。錠剤硬度の目標品質は、通常の錠剤と変わらない取り扱いを目指し、100N以上とした。
摩損度は、錠剤の摩損度試験法(日局参考情報)に従い、試験を行った。摩損度の目標品質は、通常の錠剤と変わらない取り扱いを目指し、0.5%未満(明らかなひび・割れ・欠けなし)とした。
日局崩壊時間は、崩壊試験法(日局一般試験法)に従い、精製水を用いて試験を行った(補助盤あり・なし)。日局崩壊時間の目標品質は、補助盤ありで60秒間以内、補助盤なしで30秒間以内とした。
口腔内崩壊時間は、錠剤を舌と上顎の間に載せ、軽く圧迫し、錠剤が唾液を吸って完全に崩壊し、塊を感じなくなるまでに要した時間を口腔内崩壊時間とした。舌を動かさない場合を静的、舌を動かした場合を動的とした。口腔内崩壊時間の目標品質は、静的で60秒間以内、動的で30秒間以内とした。
粉末X線回折は、錠剤をメノウ製乳棒・乳鉢を用いて微細な粉末とし、粉末X線回折測定法(日局一般試験法)に従い、試験を行った。粉末X線回折法の目標品質は、炭酸ランタンに由来する微量の不純物や分解物の定量的評価が可能なこととした。
[プレミックス型添加剤を利用したOD製剤]
市販のプレミックス型添加剤の中でも、高含量化・小型化に適していると言われるGRANFILLER−D(登録商標)を用いた検討結果を表1に示す。
あらかじめ適当な孔径の篩を用いてそれぞれ整粒しておいた原薬、プレミックス及び流動化剤を混合し、さらにあらかじめ適当な孔径の篩を用いて整粒しておいた滑沢剤を加えて混合した。ロータリー打錠機を用い、直打法により、1錠あたり炭酸ランタン水和物477mg(ランタン250mgに相当)を含む、直径10mmの錠剤を得た(比較例1)。
打錠圧に応じ、錠剤硬度は高く、摩損度は低くなったが、同時に崩壊時間(日局、口腔内)が延長した。また、摩損度試験においては、高い比率で明らかなひび・割れ・欠けが認められた。このように、少なくとも目的とする70質量%以上という高い原薬含有率においては、速やかな崩壊性と高い硬度、さらには低い摩損度を両立することはできなかった。なお、本品の粉末X線回折パターンには、原薬と異なる多くの強いピークが検出された(図1)。GRANFILLER−D(登録商標)に含まれる糖アルコール、D−マンニトールに由来すると考えられるが、このようなパターンから炭酸ランタンに由来する微量の不純物や分解物を評価することは不可能である。
Figure 0006093829
[スーパー崩壊剤を利用したOD製剤]
いわゆるスーパー崩壊剤と言われる、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン又は低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを用いた検討結果を表2に示す。
あらかじめ適当な孔径の篩を用いてそれぞれ整粒しておいた原薬、崩壊剤、賦形剤及び流動化剤を混合し、さらにあらかじめ適当な孔径の篩を用いて整粒しておいた滑沢剤を加えて混合した。ロータリー打錠機を用い、直打法により、1錠あたり炭酸ランタン水和物477mg(ランタン250mgに相当)を含む、直径10mmの錠剤を得た(比較例2〜6)。
崩壊剤無配合では、錠剤は全く崩壊しなかった(比較例2)。スーパー崩壊剤の配合により崩壊するようにはなったが、10.0質量%までの配合比率で崩壊時間(日局、口腔内)の目標品質に達したのは、クロスポビドンを配合した錠剤のみであった(比較例5)。ただし、摩損度試験において、高い比率で明らかなひび・割れ・欠けが認められた。加えて、いずれの処方も、粉末X線回折ピークを有するデキストレイトを賦形剤として19.9質量%(崩壊剤無配合の比較例2では29.9%)という高い比率で配合しているため、炭酸ランタンに由来する微量の不純物や分解物を評価することは困難であった。
Figure 0006093829
[炭酸ランタンに由来する微量の不純物や分解物の定量的評価が可能なOD製剤]
崩壊時間(日局、口腔内)が比較的良好であった、比較例5(表2)の処方をベースとした改良検討の結果を表3に示す。
あらかじめ適当な孔径の篩を用いてそれぞれ整粒しておいた原薬、崩壊剤、賦形剤、甘味剤及び流動化剤を混合し、さらにあらかじめ適当な孔径の篩を用いて整粒しておいた滑沢剤を加えて混合した。ロータリー打錠機を用い、直打法により、1錠あたり炭酸ランタン水和物477mg(ランタン250mgに相当)を含む、直径10mmの錠剤を得た(比較例7〜8、実施例1〜6)。
デキストレイトを、OD錠で最も汎用される賦形剤D−マンニトールに置き換えた処方は、変更前とほぼ同等の錠剤物性を示したものの(比較例7)、デキストレイトを用いたとき以上に鋭い粉末X線回折の夾雑ピークを有し、炭酸ランタンに由来する微量の不純物や分解物を評価することは不可能であった(図2)。デキストレイトの半量を、粉末X線回折ピークを有さない結晶セルロースに置き換えた処方は、同等以上(錠剤硬度、摩損度)の物性値を示したが(比較例8)、デキストレイトに由来する粉末X線回折ピークは、この配合比率(9.9%)まで下げても、依然として評価に影響するレベルであった(図3)。
次に、賦形剤(デキストレイト、D−マンニトール等、糖/糖アルコールすべて)を完全に排した処方を検討した。これら賦形剤は甘味剤としての側面もあるため、別途、ショ糖の200倍の甘味を有するアスパルテームを、粉末X線回折測定に影響しない比率まで配合した。
アスパルテーム1.8質量%の配合(実施例2)で十分な甘味が得られ、その粉末X線回折パターンは原薬そのものとほぼ一致した(図4)。このように、添加剤に由来する夾雑ピークが存在しないため、炭酸ランタンに由来する微量の不純物や分解物の定量的評価が可能となった。一方で、粉末状のアスパルテームを用いた場合、その配合量に応じて崩壊時間が延長したが、錠剤毎の甘味にバラツキがなかった(実施例1、2)。顆粒状のアスパルテームを用いると崩壊時間は改善したが、錠剤毎の甘味のバラツキについては、粉末状のアスパルテームのほうが優れていた(実施例3、4)。粉末状のアスパルテームに戻し、崩壊剤クロスポビドンを多量(21.8質量%)の低置換度ヒドロキシプロピルセルロースに置き換えた処方は、日局崩壊時間は目標品質を満たしたものの、口腔内崩壊時間が延長した(実施例5)。崩壊剤クロスポビドンとクロスカルメロースナトリウムを組み合わせた処方も同様であった(実施例6)。
Figure 0006093829
[複数の崩壊剤を組み合わせたOD製剤]
日局崩壊時間以外の目標品質を満たした、実施例2(表3)の処方をベースとした改良検討の結果を表4及び5に示す。
あらかじめ適当な孔径の篩を用いてそれぞれ整粒しておいた原薬、崩壊剤、甘味剤及び流動化剤を混合し、さらにあらかじめ適当な孔径の篩を用いて整粒しておいた滑沢剤を加えて混合した。ロータリー打錠機を用い、直打法により、1錠あたり炭酸ランタン水和物477mg(ランタン250mgに相当)又は炭酸ランタン水和物954mg(ランタン500mgに相当)を含む、直径10mm又は13mmの錠剤を得た(実施例7〜18)。
崩壊剤として、クロスポビドンと低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを特定の比率で組み合わせることにより、すべての目標品質(錠剤硬度、摩損度、崩壊時間(日局、口腔内)、微量不純物・分解物の評価)を満たした。
Figure 0006093829
Figure 0006093829
[安定性]
厚み300μmのポリプロピレン製フィルムを用いて成形したポケットに、実施例7、8、13、16、17及び18で製した錠剤を充填し、アルミニウム箔でシールし、PTP包装品を得た。PTP包装品の目標品質は、30℃/相対湿度65%の環境下、少なくとも3ヵ月間、明確な品質の変化がないこととした。
PTP包装品をさらにアルミニウム袋に充填し、シリカゲルを同梱した。これをヒートシールし、PTP/アルミピロー包装品を得た。PTP/アルミピロー包装品の目標品質は、40℃/相対湿度75%の環境下、少なくとも6ヵ月間、明確な品質の変化がないこととした。
PTP包装品を30℃/相対湿度65%で3ヵ月間、またPTP/アルミピロー包装品を40℃/相対湿度75%で6ヵ月間、恒温恒湿器に保存し、化学的及び物理的安定性を評価した。その結果、いずれの処方・保存条件においても、開始時から明確な変化を示さず、安定であった(表6)。
Figure 0006093829

Claims (27)

  1. 唾液又は少量の水により、口腔内で崩壊させて経口投与することを特徴とする、崩壊剤及び医薬組成物中の含有率が70〜90質量%で炭酸ランタン又はその薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物。
  2. 錠剤である、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 前記炭酸ランタンが、一般式La(CO・xHO(式中、xは3〜8である)で表される、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
  4. xが4〜5である、請求項3に記載の医薬組成物。
  5. 前記崩壊剤が、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、コムギデンプン、コメデンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン及び部分アルファー化デンプンからなる群より選択される少なくとも一種を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  6. 前記崩壊剤が、少なくともクロスポビドンを含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  7. 前記崩壊剤が、少なくともクロスポビドン及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  8. 前記クロスポビドンの医薬組成物中の含有率が5〜12質量%であることを特徴とする、請求項のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  9. 前記低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの医薬組成物中の含有率が1〜12質量%であることを特徴とする、請求項のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  10. さらに流動化剤を含有する、請求項1〜のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  11. 前記流動化剤が、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、重質無水ケイ酸、水酸化アルミナマグネシウム、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク及びメタケイ酸アルミン酸マグネシウムからなる群より選択される少なくとも一種を含む、請求項10に記載の医薬組成物。
  12. 前記流動化剤が、少なくとも軽質無水ケイ酸を含む、請求項10又は11に記載の医薬組成物。
  13. 前記流動化剤の医薬組成物中の含有率が0.5〜2.0質量%であることを特徴とする、請求項1012のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  14. さらに滑沢剤を含有する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  15. 前記滑沢剤が、カルナウバロウ、含水二酸化ケイ素、含水無晶形酸化ケイ素、乾燥水酸化アルミニウムゲル、ケイ酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、酸化マグネシウム、重質無水ケイ酸、ショ糖脂肪酸エステル、水酸化アルミニウムゲル、ステアリルアルコール、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、セタノール、タルク、炭酸マグネシウム、沈降炭酸カルシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、無水ケイ酸水加物及びメタケイ酸アルミン酸マグネシウムからなる群より選択される少なくとも一種を含む、請求項14に記載の医薬組成物。
  16. 前記滑沢剤が、少なくともステアリン酸マグネシウムを含む、請求項14又は15に記載の医薬組成物。
  17. 前記滑沢剤の医薬組成物中の含有率が0.5〜2.0質量%であることを特徴とする、請求項1416のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  18. さらに甘味剤を含有する、請求項1〜17のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  19. 前記甘味剤が、アスパルテーム、エリスリトール、果糖、キシリトール、黒砂糖、サッカリン、サッカリンナトリウム水和物、スクラロース、精製白糖、精製白糖球状顆粒、D−ソルビトール、デキストレイト、乳糖水和物、白糖、ブドウ糖、マルチトール、マルトース水和物、D−マンニトール及びタウマチンからなる群より選択される少なくとも一種を含む、請求項18に記載の医薬組成物。
  20. 前記甘味剤が、少なくともアスパルテームを含む、請求項18又は19に記載の医薬組成物。
  21. 前記甘味剤が粉末状であることを特徴とする、請求項1820のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  22. 前記甘味剤の医薬組成物中の含有率が0.5〜2.0質量%であることを特徴とする、請求項1821のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  23. 炭酸ランタン又はその薬学的に許容される塩を除き、医薬組成物中の含有率が2.0質量%を超える配合成分のいずれも、明確な粉末X線回折ピークを有さないことを特徴とする、請求項1〜22のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  24. 錠剤硬度が100ニュートン以上であることを特徴とする、請求項2〜23のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  25. 摩損度が0.5%未満であることを特徴とする、請求項2〜24のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  26. ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン又はこのどちらかにポリクロロトリフロロエチレンを積層したフィルムを用いて成形したPTP(Press Through Package)に充填することにより、30℃/相対湿度65%の環境下、少なくとも3ヵ月間、明確な品質の変化がないことを特徴とする、請求項1〜25のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  27. ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン又はこのどちらかにポリクロロトリフロロエチレンを積層したフィルムを用いて成形したPTPに充填し、さらにアルミニウム袋に充填することにより、40℃/相対湿度75%の環境下、少なくとも6ヵ月間、明確な品質の変化がないことを特徴とする、請求項1〜26のいずれか一項に記載の医薬組成物。
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