JP5610865B2 - 固形製剤 - Google Patents
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上記の問題に対して、様々な検討がなされている。
すなわち、本発明は、下記の通りである。
a)が50〜90質量部、b)とc)を合わせて5〜50質量部、d)が0.1〜15質量部であり、
b):c)の質量比が4:6〜9:1であることを特徴とする固形製剤。
(2)a)生薬エキス末または漢方エキス末が、「セオラスPH−101」(旭化成ケミカルズ製)、「AVICEL、PH−101」(FMC社製)、「EMCOCEL、50M」(JRS社製)、「VIVAPOR、101P」(JRS社製)、「COMPRECEL、101QD」(明台社製)から選ばれる結晶セルロースとの等量混合物を圧縮して得られる錠剤硬度80Nの錠剤の崩壊時間が5〜60分の生薬エキス末または漢方エキス末であることを特徴とする上記(1)に記載の固形製剤。
(3)糖類がトレハロースであることを特徴とする上記(1)又は(2)記載の固形製剤。
(4)崩壊剤がクロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、アルファー化澱粉、部分アルファー化澱粉のいずれか1種以上であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の固形製剤。
(5)崩壊剤がクロスカルメロースナトリウムと部分アルファー化澱粉であり、クロスカルメロースナトリウムと部分アルファー化澱粉の質量比が1/3〜3/1であることを特徴とする上記(4)記載の固形製剤。
(6)a)生薬エキス末又は漢方エキス末が、防風通聖散である上記(1)〜(5)のいずれかに記載の固形製剤。
(7)固形製剤に対して、a)を50〜90質量部含むことを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の固形製剤。
(8)c)結晶セルロースが、平均重合度が130〜450、75μm以下の粒子の平均L/Dが1.2〜4.5、平均粒子径が20〜250μm、見掛け比容積が2〜7cm3/g、見掛けタッピング比容積が2.4〜4.5cm3/g、安息角が55°以下の結晶セルロースであることを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の固形製剤。
(9)c)結晶セルロースが、セルロース一次粒子が凝集してなる二次凝集構造を有し、粒子内細孔容積が0.265cm3/g〜2.625cm3/gであり、I型結晶を含有し、平均粒子径が30μmを超え250μm以下、比表面積が0.1m2/g以上20m2/g未満、安息角が25°以上44°未満の結晶セルロースであることを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれかに記載の固形製剤。
(10)a)「セオラスPH−101」(旭化成ケミカルズ製)、「AVICEL、PH−101」(FMC社製)、「EMCOCEL、50M」(JRS社製)、「VIVAPOR、101P」(JRS社製)、「COMPRECEL、101QD」(明台社製)から選ばれる結晶セルロースとの等量混合物を圧縮して得られる錠剤硬度80Nの錠剤の崩壊時間が5〜60分である生薬エキス末または漢方エキス末と、b)糖類と、c)平均重合度が130〜450、75μm以下の粒子の平均L/Dが1.2〜4.5、平均粒子径が20〜250μm、見掛け比容積が2〜7cm3/g、見掛けタッピング比容積が2.4〜4.5cm3/g、安息角が55°以下である結晶セルロースと、d)崩壊剤と、を混合し、直接打錠することで、固形製剤を製造する方法。
(11)c)結晶セルロースが、セルロース一次粒子が凝集してなる二次凝集構造を有し、粒子内細孔容積が0.265cm3/g〜2.625cm3/gであり、I型結晶を含有し、平均粒子径が30μmを超え250μm以下、比表面積が0.1m2/g以上20m2/g未満、安息角が25°以上44°未満であることを特徴とする上記(10)記載の固形製剤を製造する方法。
本発明は、a)生薬エキス末又は漢方エキス末、b)糖類、c)結晶セルロース、d)崩壊剤を、特定量比で含む固形製剤である。
一般的に、生薬エキス末または漢方エキス末(エキス末)には、べたつきが有るものと無いものがある。本実施形態においては、べたつきがあるエキス末を好適な対象としている。ここで、べたつきがあるとは、指で粉体に触れた時に粉体が指に張り付くことをいう。このべたつきの度合いは、錠剤の崩壊時間と密接に関係しており、べたつきの強いものほど、錠剤の崩壊時間が遅延する傾向がある。
本実施形態で使用される糖類は、白糖、ブドウ糖、乳糖、果糖、マルトース、トレハロース、マンニトールやソルビトールなどが挙げられる。特に水溶性が高い糖類が好ましく、トレハロース、マンニトールやソルビトールが好ましい。成形性が高く、吸湿性が低く、取扱い易いことから、トレハロースの使用が最も好ましい。トレハロースは、グルコースがα−1,1結合した、非還元性二糖類である。白色の結晶又は非結晶性の粉末が好ましい。市販品としてはトレハロースG、SG(林原生物化学研究所)、トレハロースP、G(旭化成ケミカルズ)などが挙げられる。
本実施形態で使用される結晶セルロースは、白色の結晶性粉末であり、繊維性植物からパルプとして得たα−セルロースを鉱酸で部分的に解重合し、精製したものである。固形製剤の成形性を高め、固形製剤の摩損を低減させるために結晶セルロースが有効である。
本実施形態で使用される崩壊剤としては、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、アルファー化澱粉、部分アルファー化澱粉、クロスカルメロースカルシウム、カルメロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース類、カルボキシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチが挙げられる。これらは、2種以上組み合わせても良い。好ましくは、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、アルファー化澱粉、部分アルファー化澱粉である。また、クロスカルメロースナトリウムと部分アルファー化澱粉を用いる場合、これらを単独で使用するよりも、これらを1/3〜3/1の質量比で混合して併用すると、崩壊性が向上するため好ましい。
本実施形態の固形製剤は、a)生薬エキス末又は漢方エキス末を50〜90質量部、b)糖類とc)結晶セルロースを合わせて5〜50質量部、d)崩壊剤を0.1〜15質量部含む。また、b):c)の質量比が4:6〜9:1である。
本実施形態の固形製剤は、上記したa)生薬エキス末または漢方エキス末、b)糖類、c)結晶セルロース、d)崩壊剤以外の成分を含んでも良い。
そのような成分としては他の賦形剤、結合剤、流動化剤、滑沢剤、矯味剤、香料、着色料、甘味剤、界面活性剤などが挙げられる。
過去
流動化剤としては含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。
矯味剤としてはグルタミン酸、フマル酸、コハク酸、クエン酸、クエン酸ナトリウム、酒石酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、塩化ナトリウム、l−メントールなどが挙げられる。
香料としてはオレンジ、バニラ、ストロベリー、ヨーグルト、メントール等が挙げられる。
次に混合粉体から固形製剤を得る方法について説明する。
直接打錠法では、上述の生薬エキス末または漢方エキス末、糖類、結晶セルロース、崩壊剤を含む粉体を一般的な方法で混合し、打錠機に投入し、圧縮成形することで、簡便に固形製剤が得られる。
固形製剤とは、粉体混合物を圧縮成形して得られたものであり、具体的には、錠剤、顆粒剤、丸剤等が挙げられる。本実施形態において、好ましくは錠剤である。
物性の測定方法及び条件は以下の通りである。
第15改正日本薬局方結晶セルロースの確認試験(3)を用いた。
粉体30gを100cm3のガラス製メスシリンダーに疎充填し、ゴム板を敷いた衝撃の低い台の上で、手でタッピングを行う。タッピングは数cmの高さから台に垂直に落とすようにして行い、粒子層の圧密が止まるまで行う。タッピング終了後、粒子層の容積を読み取り、30gで除する。3回測定し、その平均値を求めた。
マイクロメリティクス(株)製、商品名「TriSTAR」を用い、吸着ガスとして窒素を使用しBET法により測定した。各結晶セルロース粉体を約1gずつセルに仕込み測定した。測定に用いた各結晶セルロース粉体は、110℃で3時間減圧乾燥したものを使用した。
島津製作所(株)製「オートポア9520型」(商品名)を用い、水銀ポロシメトリーにより細孔分布を求めた。測定に用いた各結晶セルロース粉体は、室温で15時間減圧乾燥したものを使用した。初期圧20kPaの測定によって得られた細孔分布から、細孔径0.1〜15μmの範囲にある明確なピーク部分を粒子内細孔容積として計算した。
100cm3のメスシリンダーを使用し、各結晶セルロース粉体を定量フィーダーなどを用いて2〜3分かけて粗充填し、粉体層上面を筆のような軟らかい刷毛で水平にならし、その容積を読み取り、これを粉体試料の重量で割った値を見かけ比容積とした。粉体の重量は、容積が70〜100cm3になるように適宜設定した。
各セルロース試料を、カーボンテープを貼った試料台に載せ、白金-パラジウムを真空蒸着(この際の蒸着膜の膜厚は20nm以下)し、日本電子(製)「JSM−5510LV」(商品名)を使用し、加速電圧6kV、倍率250〜1500倍で観察した場合に、一次粒子が連続して凝集し、一次粒子の境界が明確であり、確認できる細孔の中央細孔径が0.1μm以上である一次粒子が凝集した二次凝集粒子構造を有するものを○とし、それ以外の構造を取るものを×とした。
杉原式安息角測定器(スリットサイズ奥行10×幅50×高さ14mm、幅50mmの位置に分度器を設置)を使用し、定量フィーダーを使用し、粉体を3g/分でスリットに投下した際の動的自流動性を測定した。装置底部と粉体の形成層の角度が安息角である。
シュロインゲル硬度計で、錠剤を破壊するのに必要な荷重を求め、錠剤10個の平均値を算出した。錠剤硬度70〜300Nが実用範囲内であり、良好な錠剤硬度である。
日本薬局方収載の一般試験法「崩壊試験法」に従って実施した。試験液には水を用い、ディスクを使用しない方法で、錠剤の崩壊時間を測定し、錠剤6個の平均値を算出した。崩壊時間2〜20分が実用範囲内であり、良好な崩壊時間である。
第15改正日本薬局方、製剤総則に従って実施した。一定速度の25rpmで回転する円筒中に錠剤を20錠入れ、中板により錠剤の落下を繰り返した。8分間回転させ、円筒内の錠剤を取り出した。破損分離した粉及び小粒子を篩別除去して質量を測定し、減少した質量をもとの質量に対する百分率で示した。摩損度0.5%以下が実用範囲内であり、良好な摩損度である。
打錠(ロータリー打錠)により得られた錠剤10錠の重量を測定し、平均重量と、重量の標準偏差を求め、(標準偏差/平均重量)×100(%)で定義される変動係数を重量CVという。重量CVが小さいほど、重量のばらつきが小さいことを意味する。重量CV1%以下が実用範囲内であり、良好な重量CVである。
防風通聖散料エキス−F(アルプス薬品工業):330.0g、糖類としてトレハロースP(旭化成ケミカルズ):237.6g、結晶セルロースとしてセオラスUF−702(旭化成ケミカルズ):26.4g、崩壊剤としてクロスポビドンであるポリプラスドンXL−10(ISPジャパン):6.0gをポリ袋に入れ、手で3分間振り混ぜ、さらに滑沢剤として植物性ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業):3.0gを加え、30秒混合した。この混合粉体をロータリー打錠機(リブラ2;菊水製作所)に仕込み、打錠圧12kNで重量280mg、直径8.5mmΦ、12Rの錠剤を作製した。打錠障害なく打錠でき、得られた錠剤は硬度119N、崩壊時間9.3分、摩損度0.37%であり、重量CV0.49%であり、硬度、崩壊性、摩損度ともに良好であった。
トレハロースP(旭化成ケミカルズ):105.6g、結晶セルロースとしてセオラスUF−702(旭化成ケミカルズ):158.4gに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、錠剤を作製した。打錠障害なく打錠でき、得られた錠剤は硬度127N、崩壊時間16.5分、摩損度0.27%であり、重量CV0.40%であり、硬度、崩壊性、摩損度ともに良好であった。
防風通聖散料エキス−F(アルプス薬品工業):354.0g、トレハロースP(旭化成ケミカルズ):216.0g、結晶セルロースとしてセオラスUF−702(旭化成ケミカルズ):24.0g、ポリプラスドンXL−10(ISPジャパン):6.0gをポリ袋に入れ、手で3分間振り混ぜ、さらに植物性ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業):3.0gを加え、30秒混合した。この混合粉体をロータリー打錠機(リブラ2;菊水製作所)に仕込み、打錠圧12kNで重量280mg、直径8.5mmΦ、12Rの錠剤を作製した。打錠障害なく打錠でき、得られた錠剤は硬度117N、崩壊時間9.8分、摩損度0.38%であり、重量CV0.52%であり、硬度、崩壊性、摩損度ともに良好であった。
トレハロースP(旭化成ケミカルズ):168.0g、結晶セルロースとしてセオラスUF−702(旭化成ケミカルズ):72.0gに変更したこと以外は、実施例3と同様にして、錠剤を作製した。打錠障害なく打錠でき、得られた錠剤は硬度123N、崩壊時間12.4分、摩損度0.32%であり、重量CV0.48%であり、硬度、崩壊性、摩損度ともに良好であった。
トレハロースP(旭化成ケミカルズ):96.0g、結晶セルロースとしてセオラスUF−702(旭化成ケミカルズ):144.0gに変更したこと以外は、実施例3と同様にして、錠剤を作製した。打錠障害なく打錠でき、得られた錠剤は硬度127N、崩壊時間17.8分、摩損度0.27%であり、重量CV0.43%であり、硬度、崩壊性、摩損度ともに良好であった。
防風通聖散料エキス−F(アルプス薬品工業):390.0g、トレハロースP(旭化成ケミカルズ):162.0g、結晶セルロースとしてセオラスUF−702(旭化成ケミカルズ):18.0g、ポリプラスドンXL−10(ISPジャパン):30.0gをポリ袋に入れ、手で3分間振り混ぜ、さらに植物性ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業):3.0gを加え、30秒混合した。この混合粉体をロータリー打錠機(リブラ2;菊水製作所)に仕込み、打錠圧12kNで重量280mg、直径8.5mmΦ、12Rの錠剤を作製した。打錠障害なく打錠でき、得られた錠剤は硬度116N、崩壊時間11.8分、摩損度0.41%であり、重量CV0.98%であり、硬度、崩壊性、摩損度ともに良好であった。
トレハロースP(旭化成ケミカルズ):72.0g、結晶セルロースとしてセオラスUF−702(旭化成ケミカルズ):108.0gに変更したこと以外は、実施例6と同様にして、錠剤を作製した。打錠障害なく打錠でき、得られた錠剤は硬度123N、崩壊時間18.3分、摩損度0.32%であり、重量CV0.91%であり、硬度、崩壊性、摩損度ともに良好であった。
防風通聖散料エキス−F(アルプス薬品工業):354.0g、トレハロースP(旭化成ケミカルズ):240.0g、ポリプラスドンXL−10(ISPジャパン):6.0gをポリ袋に入れ、手で3分間振り混ぜ、さらに植物性ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業):3.0gを加え、30秒混合した。この混合粉体をロータリー打錠機(リブラ2;菊水製作所)に仕込み、打錠圧12kNで重量280mg、直径8.5mmΦ、12Rの錠剤を作製した。打錠障害なく打錠でき、得られた錠剤は硬度110N、崩壊時間9.5分、摩損度0.55%であり、重量CV0.56%であり、摩損度が実用範囲内にならなかった。
防風通聖散料エキス−F(アルプス薬品工業):354.0g、トレハロースP(旭化成ケミカルズ):72.0g、結晶セルロースとしてセオラスUF−702(旭化成ケミカルズ):168.0g、ポリプラスドンXL−10(ISPジャパン):6.0gをポリ袋に入れ、手で3分間振り混ぜ、さらに植物性ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業):3.0gを加え、30秒混合した。この混合粉体をロータリー打錠機(リブラ2;菊水製作所)に仕込み、打錠圧12kNで重量280mg、直径8.5mmΦ、12Rの錠剤を作製した。打錠障害なく打錠でき、得られた錠剤は硬度132N、崩壊時間20.4分、摩損度0.24%であり、重量CV0.42%であり、崩壊性が実用範囲内にならなかった。
防風通聖散料エキス−F(アルプス薬品工業):390.0g、トレハロースP(旭化成ケミカルズ):150.0g、ポリプラスドンXL−10(ISPジャパン):60.0gをポリ袋に入れ、手で3分間振り混ぜ、さらに植物性ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業):3.0gを加え、30秒混合した。この混合粉体をロータリー打錠機(リブラ2;菊水製作所)に仕込み、打錠圧12kNで重量280mg、直径8.5mmΦ、12Rの錠剤を作製した。打錠障害なく打錠でき、得られた錠剤は硬度114N、崩壊時間10.6分、摩損度0.58%であり、重量CV0.99%であり、摩損度が実用範囲内にならなかった。
防風通聖散料エキス−F(アルプス薬品工業):390.0g、結晶セルロースとしてセオラスUF−702(旭化成ケミカルズ):150.0g、ポリプラスドンXL−10(ISPジャパン):60.0gをポリ袋に入れ、手で3分間振り混ぜ、さらに植物性ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業):3.0gを加え、30秒混合した。この混合粉体をロータリー打錠機(リブラ2;菊水製作所)に仕込み、打錠圧12kNで重量280mg、直径8.5mmΦ、12Rの錠剤を作製した。打錠障害なく打錠でき、得られた錠剤は硬度131N、崩壊時間22.0分、摩損度0.26%であり、重量CV0.85%であり、崩壊性が実用範囲内にならなかった。
防風通聖散料エキス−F(アルプス薬品工業):420.0g、トレハロースP(旭化成ケミカルズ):126.0g、結晶セルロースとしてセオラスUF−702(旭化成ケミカルズ):54.0gをポリ袋に入れ、手で3分間振り混ぜ、さらに植物性ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業):3.0gを加え、30秒混合した。この混合粉体をロータリー打錠機(リブラ2;菊水製作所)に仕込み、打錠圧12kNで重量280mg、直径8.5mmΦ、12Rの錠剤を作製した。打錠障害なく打錠でき、得られた錠剤は硬度121N、崩壊時間20.8分、摩損度0.34%であり、重量CV0.96%であり、崩壊性が実用範囲内にならなかった。
実施例1〜10及び比較例1〜5を表5に示す。
防風通聖散料エキス−F(アルプス薬品工業):534.0g、トレハロースP(旭化成ケミカルズ):54.0g、結晶セルロースとしてセオラスUF−711(旭化成ケミカルズ):6.0g、ポリプラスドンXL−10(ISPジャパン):6.0gをポリ袋に入れ、手で3分間振り混ぜ、さらに植物性ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業):3.0gを加え、30秒混合した。この混合粉体をロータリー打錠機(リブラ2;菊水製作所)に仕込み、打錠圧12kNで重量280mg、直径8.5mmΦ、12Rの錠剤を作製した。打錠障害なく打錠でき、得られた錠剤は硬度116N、崩壊時間17.1分、摩損度0.41%であり、硬度、崩壊性、摩損度ともに良好であった。
防風通聖散料エキス−F(アルプス薬品工業):534.0g、トレハロースP(旭化成ケミカルズ):24.0g、結晶セルロースとしてセオラスUF−711(旭化成ケミカルズ):36.0g、ポリプラスドンXL−10(ISPジャパン):6.0gをポリ袋に入れ、手で3分間振り混ぜ、さらに植物性ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業):3.0gを加え、30秒混合した。この混合粉体をロータリー打錠機(リブラ2;菊水製作所)に仕込み、打錠圧12kNで重量280mg、直径8.5mmΦ、12Rの錠剤を作製した。打錠障害なく打錠でき、得られた錠剤は硬度117N、崩壊時間19.8分、摩損度0.38%であり、硬度、崩壊性、摩損度ともに良好であった。
防風通聖散料エキス−F(アルプス薬品工業):480.0g、トレハロースP(旭化成ケミカルズ):24.0g、結晶セルロースとしてセオラスUF−711(旭化成ケミカルズ):36.0g、ポリプラスドンXL−10(ISPジャパン):60.0gをポリ袋に入れ、手で3分間振り混ぜ、さらに植物性ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業):3.0gを加え、30秒混合した。この混合粉体をロータリー打錠機(リブラ2;菊水製作所)に仕込み、打錠圧12kNで重量280mg、直径8.5mmΦ、12Rの錠剤を作製した。打錠障害なく打錠でき、得られた錠剤は硬度120N、崩壊時間19.1分、摩損度0.36%であり、硬度、崩壊性、摩損度ともに良好であった。
防風通聖散料エキス−F(アルプス薬品工業):390.0g、トレハロースP(旭化成ケミカルズ):126.0g、結晶セルロースとしてセオラスUF−702(旭化成ケミカルズ):54.0g、ポリプラスドンXL−10(ISPジャパン):30.0gをポリ袋に入れ、手で3分間振り混ぜ、さらに植物性ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業):3.0gを加え、30秒混合した。この混合粉体をロータリー打錠機(リブラ2;菊水製作所)に仕込み、打錠圧12kNで重量280mg、直径8.5mmΦ、12Rの錠剤を作製した。打錠障害なく打錠でき、得られた錠剤は硬度120N、崩壊時間14.1分、摩損度0.36%、重量CV0.94であり、硬度、崩壊性、摩損度ともに良好であった。
防風通聖散料エキス−F(アルプス薬品工業):390.0g、トレハロースP(旭化成ケミカルズ):126.0g、結晶セルロースとしてセオラスUF−711(旭化成ケミカルズ):54.0g、ポリプラスドンXL−10(ISPジャパン):30.0gをポリ袋に入れ、手で3分間振り混ぜ、さらに植物性ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業):3.0gを加え、30秒混合した。この混合粉体をロータリー打錠機(リブラ2;菊水製作所)に仕込み、打錠圧12kNで重量280mg、直径8.5mmΦ、12Rの錠剤を作製した。打錠障害なく打錠でき、得られた錠剤は硬度124N、崩壊時間16.1分、摩損度0.32%、重量CV0.61であり、硬度、崩壊性、摩損度ともに良好であった。
結晶セルロースとして、セオラスKG−802(旭化成ケミカルズ)に変更したこと以外は、実施例12と同様にして、錠剤を作製した。打錠障害なく打錠でき、得られた錠剤は硬度127N、崩壊時間16.3分、摩損度0.26%、重量CV0.65であり、硬度、崩壊性、摩損度ともに良好であった。
崩壊剤として、アルファー化澱粉であるSWELSTAR PD−1(旭化成ケミカルズ)に変更したこと以外は、実施例12と同様にして、錠剤を作製した。打錠障害なく打錠でき、得られた錠剤は硬度123N、崩壊時間16.5分、摩損度0.32%、重量CV0.61であり、硬度、崩壊性、摩損度ともに良好であった。
崩壊剤として、クロスカルメロースナトリウムであるキッコレートND−200(旭化成ケミカルズ)に変更したこと以外は、実施例12と同様にして、錠剤を作製した。打錠障害なく打錠でき、得られた錠剤は硬度124N、崩壊時間16.4分、摩損度0.31%、重量CV0.62であり、硬度、崩壊性、摩損度ともに良好であった。
崩壊剤として、クロスカルメロースナトリウムであるキッコレートND−200(旭化成ケミカルズ):15.0g及び部分アルファー化澱粉であるPCS PC−10(旭化成ケミカルズ):15.0g(クロスカルメロースナトリウム:部分アルファー化澱粉=1:1)に変更したこと以外は、実施例12と同様にして、錠剤を作製した。打錠障害なく打錠でき、得られた錠剤は硬度123N、崩壊時間13.1分、摩損度0.32%、重量CV0.6であり、硬度、崩壊性、摩損度ともに良好であった。
漢方エキス末である防風通聖散料エキス−F(アルプス薬品工業)から、生薬エキス末であるギムネマエキスパウダーMG(丸善製薬株式会社)に変更したこと以外は、実施例12と同様にして、錠剤を作製した。打錠障害なく打錠でき、得られた錠剤は硬度120N、崩壊時間15.5分、摩損度0.36%、重量CV0.58であり、硬度、崩壊性、摩損度ともに良好であった。
漢方エキス末である防風通聖散料エキス−F(アルプス薬品工業)から、紫胡桂枝湯乾燥エキス−F(アルプス薬品工業)に変更したこと以外は、実施例12と同様にして、錠剤を作製した。打錠障害なく打錠でき、得られた錠剤は硬度122N、崩壊時間19.5分、摩損度0.33%、重量CV0.65であり、硬度、崩壊性、摩損度ともに良好であった。
実施例11〜18の結果を表7に示す。
Claims (7)
- a)べたつきがある生薬エキス末または漢方エキス末、b)糖類、c)結晶セルロース、d)崩壊剤を含む粉体混合物を圧縮成形して得られる固形製剤であって、
a)が50〜90質量部、b)とc)を合わせて5〜50質量部、d)が0.1〜15質量部であり、b):c)の質量比が4:6〜9:1であり、
a)べたつきがある生薬エキス末または漢方エキス末が、「セオラスPH−101」(セオラス:旭化成ケミカルズ株式会社登録商標)との等量混合物を圧縮した際に、錠剤硬度80Nの錠剤の崩壊時間が5〜60分の性質を示す生薬エキス末または漢方エキス末であり、
b)糖類が、トレハロースであり、
c)結晶セルロースが、平均重合度が130〜450、75μm以下の粒子の平均L/Dが1.2〜4.5、平均粒子径が20〜250μm、見掛け比容積が2〜7cm3/g、見掛けタッピング比容積が2.4〜4.5cm3/g、安息角が55°以下の結晶セルロースであり、
d)崩壊剤が、クロスカルメロースナトリウム、クロスポピドン、アルファー化澱粉、部分アルファー化澱粉、クロスカルメロースカルシウム、カルメロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、及びヒドロキシプロピルスターチからなる群から選ばれる1種以上の化合物であることを特徴とする固形製剤。 - 崩壊剤がクロスカルメロースナトリウムと部分アルファー化澱粉であり、クロスカルメロースナトリウムと部分アルファー化澱粉の質量比が1/3〜3/1であることを特徴とする請求項1記載の固形製剤。
- a)べたつきがある生薬エキス末又は漢方エキス末が、防風通聖散である請求項1〜2のいずれかに記載の固形製剤。
- 固形製剤に対して、a)を50〜90質量部含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の固形製剤。
- c)結晶セルロースが、セルロース一次粒子が凝集してなる二次凝集構造を有し、粒子内細孔容積が0.265cm3/g〜2.625cm3/gであり、I型結晶を含有し、平均粒子径が30μmを超え250μm以下、比表面積が0.1m2/g以上20m2/g未
満、安息角が25°以上44°未満の結晶セルロースであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の固形製剤。 - a)「セオラスPH−101」(セオラス:旭化成ケミカルズ株式会社登録商標)との等量混合物を圧縮した際に、錠剤硬度80Nの錠剤の崩壊時間が5〜60分の性質を示す、べたつきがある生薬エキス末または漢方エキス末と、
b)トレハロースと、
c)平均重合度が130〜450、75μm以下の粒子の平均L/Dが1.2〜4.5、平均粒子径が20〜250μm、見掛け比容積が2〜7cm3/g、見掛けタッピング比容積が2.4〜4.5cm3/g、安息角が55°以下である結晶セルロースと、
d)崩壊剤と、
を混合し、直接打錠によって圧縮成形することを特徴とする固形製剤の製造方法。 - c)結晶セルロースが、セルロース一次粒子が凝集してなる二次凝集構造を有し、粒子内細孔容積が0.265cm3/g〜2.625cm3/gであり、I型結晶を含有し、平均粒子径が30μmを超え250μm以下、比表面積が0.1m2/g以上20m2/g未満、安息角が25°以上44°未満であることを特徴とする請求項6記載の製造方法。
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