JP6092071B2 - 内燃機関用のピストン - Google Patents
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Description
図4には、本発明によるピストン10がシリンダ孔31の壁32と共働する様子が示されている。点火時に燃焼室内においてピストン頂部11の上で生ぜしめられるガス圧が、ピストン10を傾倒させた場合に、ピストン10に対して作用する横方向力が、矢印Kで象徴的に示されている。この場合本発明によるピストン10に対しては次のことが確認された。すなわち本発明によるピストン10では、その負荷に合わせられた構造によって著しく薄いボックス壁厚さが実現可能であり、特にピンボス21の領域及びボックス壁18,19の領域並びにスカート壁16,17の領域における亀裂形成のおそれが、著しく減じられている。さらにピストン10の重量、ひいてはピストン10の運動させられる質量を、従来技術に比べて著しく減じることができる。
[2]また、本発明は、ピンボス(21)を反スラスト側(GDS)に配置されたスカート壁(17)と結合するボックス壁区分(18b,19b)の間隔が、ピンボス(21)の領域において、反スラスト側(GDS)におけるスカート壁(17)の領域におけるよりも小さい、上記[1]記載のピストンである。
[3]さらに、本発明は、反スラスト側(GDS)に配置されたスカート壁(17)へのボックス壁区分(18b,19b)の結合部が、円弧状、直線、S字形、U字形、凸面状又は凹面状に形成されている、上記[1]又は[2]記載のピストンである。
[4]さらに、本発明は、スラスト側(DS)に配置されたスカート壁(16)とピンボス(21)とを結合するボックス壁区分(18a,19a)の間隔が、ピンボス(21)の領域において、スラスト側(DS)におけるスカート壁(16)の領域におけると同じか又はそれよりも大きい、上記[1]から[3]までのいずれか記載のピストンである。
[5]さらに、本発明は、スラスト側(DS)に配置されたスカート壁(16)がその中央領域において、ボックス壁(18,19)に対応配置された縁部領域におけるよりも、薄く形成されている、上記[1]から[4]までのいずれか記載のピストンである。
[6]さらに、本発明は、スラスト側(DS)に配置されたスカート壁(16)がその中央領域において、ボックス壁(18,19)に対応配置された縁部領域におけるよりも50%まで薄く形成されている、上記[5]記載のピストンである。
[7]さらに、本発明は、スラスト側(DS)に配置されたスカート壁(16)の厚さが、該スカート壁(16)の中央領域から縁部領域に向かって連続的に増大している、上記[5]又は[6]記載のピストンである。
[8]さらに、本発明は、少なくともスラスト側(DS)に配置されたスカート壁(16)が、少なくともその外周面の領域において、リング部分(13)よりも強い湾曲を有している、上記[1]から[7]までのいずれか記載のピストンである。
[9]さらに、本発明は、ボックス壁(18,19)が、ピストン頂部(11)の下面(11b)との結合部の領域において、互いに間隔をおいて延びており、該間隔が、ボス天頂における内側のピンボス縁部の間隔にほぼ相当している、上記[1]から[8]までのいずれか記載のピストンである。
[10]さらに、本発明は、ボックス壁(18,19)が、ピストン頂部(11)の下面(11b)との結合部の方向で、鋭角(α)を成している、上記[1]から[9]までのいずれか記載のピストンである。
[11]さらに、本発明は、各ボックス壁(18,19)がピストン(10)の長手方向軸線(A)との間に、5°〜30°の角度(β)を成している、上記[10]記載のピストンである。
[12]さらに、本発明は、ボックス壁(18,19)がその下側領域においてその自由な下縁部に向かって、均一な壁厚(d)を有しているか又は、ボックス壁(18c)の壁厚が、その自由な下縁部に向かって直線的に連続的に増大している、上記[1]から[11]までのいずれか記載のピストンである。
[13]さらに、本発明は、ピストンボス(21)を起点としてスカート壁(16,17)に向かって延びるボックス壁(18,19)が、増大する壁厚を有している、上記[1]から[12]までのいずれか記載のピストンである。
[14]さらに、本発明は、ボス孔(22)の側部を画成するリブ(23)が設けられていて、該リブ(23)が、リング部分(13)の下側領域から有利にはボス孔(22)の水平な中心軸線(B)にまで延びている、上記[1]から[13]までのいずれか記載のピストンである。
[15]さらに、本発明は、リブ(23)がボス孔(22)の天底まで延びている、上記[14]記載のピストンである。
[16]さらに、本発明は、リブ(23)が直線的に又は円弧状に延びている、上記[14]又は[15]記載のピストンである。
[17]さらに、本発明は、ピストン(10)が軽金属合金から、有利にはアルミニウム合金から製造されている、上記[1]から[16]までのいずれか記載のピストンである。
[18]さらに、本発明は、ピストン(10)がオット機関用のピストンである、上記[1]から[17]までのいずれか記載のピストンである。
Claims (10)
- 内燃機関用のピストン(10)であって、ピストン頂部(11)と環状の火炎ウェブ(12)と、リング溝(14)を有する環状のリング部分(13)と、ピストンスカート(15)とが設けられており、該ピストンスカート(15)が、ピストン(10)のスラスト側(DS)と反スラスト側(GDS)とに配置された2つのスカート壁(16,17)と、リング部分(13)に対して後退させられていてスカート壁(16,17)を結合する2つのボックス壁(18,19)とを有しており、該ボックス壁(18,19)が、ボス孔(22)を有するピンボス(21)を備えており、スラスト側(DS)に配置されたスカート壁(16)が、ピストン(10)の周方向において、反スラスト側(GDS)に配置されたスカート壁(17)に比べて短い形式のものにおいて、
直線的に又は円弧状に延びるリブ(23)が設けられており、該リブ(23)が、ボス孔(22)の側部を画成していて、該リブ(23)が、リング部分(13)の下側領域からボス孔(22)の水平な中心軸線(B)にまで延びているか、又はボス孔(22)の天底まで延びており、
ピンボス(21)を反スラスト側(GDS)に配置されたスカート壁(17)と結合するボックス壁区分(18b,19b)の間隔が、ピンボス(21)の領域において、反スラスト側(GDS)におけるスカート壁(17)の領域における間隔よりも小さく、
スラスト側(DS)に配置されたスカート壁(16)とピンボス(21)とを結合するボックス壁区分(18a,19a)の間隔が、ピンボス(21)の領域において、スラスト側(DS)におけるスカート壁(16)の領域における間隔よりも大きく、
ボックス壁(18,19)が、ピストン頂部(11)の下面(11b)との結合部の領域において、互いに間隔をおいて延びており、該間隔が、ボス天頂における内側のピンボス縁部の間隔にほぼ相当しており、
ボックス壁(18,19)が、ピストン頂部(11)の下面(11b)との結合部の方向で、鋭角(α)を成しており、
ボックス壁(18,19)の壁厚が、その自由な下縁部に向かって直線的に連続的に増大していることを特徴とする、内燃機関用のピストン。 - 反スラスト側(GDS)に配置されたスカート壁(17)へのボックス壁区分(18b,19b)の結合部が、円弧状、直線、S字形、U字形、凸面状又は凹面状に形成されている、請求項1記載のピストン。
- スラスト側(DS)に配置されたスカート壁(16)がその中央領域において、ボックス壁(18,19)に対応配置された縁部領域における厚みよりも、薄く形成されている、請求項1又は2記載のピストン。
- スラスト側(DS)に配置されたスカート壁(16)がその中央領域において、ボックス壁(18,19)に対応配置された縁部領域における厚みよりも50%まで薄く形成されている、請求項3記載のピストン。
- スラスト側(DS)に配置されたスカート壁(16)の厚さが、該スカート壁(16)の中央領域から縁部領域に向かって連続的に増大している、請求項3又は4記載のピストン。
- 少なくともスラスト側(DS)に配置されたスカート壁(16)が、少なくともその外周面の領域において、リング部分(13)よりも強い湾曲を有している、請求項1から5までのいずれか1項記載のピストン。
- 各ボックス壁(18,19)がピストン(10)の長手方向軸線(A)との間に、5°〜30°の角度(β)を成している、請求項1記載のピストン。
- ピストンボス(21)を起点としてスカート壁(16,17)に向かって延びるボックス壁(18,19)が、増大する壁厚を有している、請求項1から7までのいずれか1項記載のピストン。
- ピストン(10)がアルミニウム合金から製造されている、請求項1から8までのいずれか1項記載のピストン。
- ピストン(10)がオット機関用のピストンである、請求項1から9までのいずれか1項記載のピストン。
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