JP6090350B2 - 変速機の変速操作機構 - Google Patents

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Description

本発明は、シフトレバーをニュートラル位置に復帰させるセレクトリターン機構を備えた変速機の変速操作機構に関し、自動車用手動変速機の技術分野に属する。
一般に、自動車用手動変速機には、運転者によるシフトレバーの操作ノブの操作に応じて変速機構を所望の変速段に設定するための変速操作機構が設けられている。シフトレバーは、車幅方向に延びるセレクトレーンと、セレクトレーン上の複数の位置から前後方向に延びる複数のシフトレーンとからなる操作経路上を移動できるようになっている。
上記変速操作機構としては、シフトレバーに取り付けられたケーブル等を介して変速操作を行うものと、シフトレバーが変速機ケースに支持されており、これによりケーブル等を介さないで直接に変速操作を行うことが可能な所謂ダイレクトチェンジ方式のものとが知られている。ダイレクトチェンジ方式の変速操作機構では、変速機構の動作が運転者の手に直接に伝わるため、運転者は、ケーブル等を介して変速操作を行うものに比べて快適な操作フィーリングを得ることができる。
ダイレクトチェンジ方式の変速操作機構では、シフトレバーの下方に、その操作に連動して回動および軸方向移動するコントロールロッドが設けられている。コントロールロッドは、シフトレバーのセレクトレーンに沿った操作(セレクト操作)により回動し、これにより複数のシフトレーンから一つのレーンが選択される。続いて、一つのシフトレーンが選択された状態で、そのシフトレーンに沿ってシフトレバーが前後方向に操作(シフト操作)されることにより、コントロールロッドは軸方向に移動する。なお、セレクトレーンの中央部に設定されるシフトレバーのニュートラル位置から前後方向に延びるシフトレーン(例えば前進6段の変速機の場合は3、4速用レーン)上でシフト操作を行う場合、セレクト操作は行われない。
こうしたシフトレバーのセレクト操作によりコントロールロッドが回動し、さらにシフト操作により軸方向に移動すると、変速機内に設けられたシフトロッドやシフトフォーク等を介して対応するギヤ列が動力伝達状態とされ、所望の変速段が得られる。
ところで、変速操作機構には、セレクト方向へ操作されたシフトレバーが、セレクト操作位置からニュートラル位置に復帰するようにリターン力を作用させるセレクトリターン機構が設けられる。
特許文献1に開示されたセレクトリターン機構(図9)では、ねじりばね530を用いてシフトレバー510にリターン力を作用させている。なお、図9は、シフトレバー510のセレクト操作完了後の状態を示す。具体的には、ねじりばね530は、コントロールロッド520に巻回されたコイル部と、その両端から延びてX状に交差するアーム部とを有し、当該アーム部の両端はコントロールロッド520の軸方向に折り曲げられている。そして、アーム部の一端532はシフトレバー510に係止され、他端533は、コントロールロッド520の端部に固定されたロッドエンド521に係止されている。
セレクト操作によりシフトレバー510とロッドエンド521とが互いに逆方向に揺動すると、ねじりばね530の両側のアーム部が開き、これにより当該アーム部が閉じる方向、すなわちシフトレバー510をニュートラル位置に復帰させる方向にリターン力が作用するようになっている。
また、この種のセレクトリターン機構のばねについては、運転者に快適な操作フィーリングを与えるため、セレクト操作の初期にもシフトレバーに対して適度なリターン力が作用することが好ましい。それゆえ、シフトレバーがニュートラル位置にある状態(ニュートラル状態)において、ねじりばねは弾性力が作用しない自然の状態から所定角度撓んだ状態にセットされる(所定のセット荷重が加えられる)のが一般的である。
特開平7−332486号公報
特許文献1の構成では、ねじりばね530の両端の係止部532,533がそれぞれ係止されているシフトレバー510とロッドエンド521とが、シフトレバー510のセレクト操作により互いに逆方向に揺動する。それゆえ、シフトレバー510とロッドエンド521に対する係止部532,533の係止位置がそれぞれニュートラル状態に対して変位し、係止部532,533がシフトレバー510とロッドエンド521に対してそれぞれ摺動する。この摺動に伴うフリクションに起因して、シフトレバー510のセレクト操作時に運転者の操作フィーリングが悪化する。
また、特許文献1の構成では、シフトレバー510とロッドエンド521とがセレクト操作により互いに逆方向に揺動するため、シフトレバー510の(操作ノブの)ストローク量に対するねじりばね530の両側のアーム部がなす角度(開き角)の増加量が大きくなる。それゆえ、シフトレバー510のストローク量に対するリターン力の増加率も大きくなり、セレクト操作の初期に比べて後期に大きな操作力が必要となってしまう。
さらにこのとき、セレクト操作完了時にシフトレバー510とロッドエンド521に作用するリターン力が大きくなるため、シフト操作時におけるシフトレバー510と係止部532との間のフリクションも大きくなり、シフトレバーのシフト操作時の操作フィーリングが悪化する。
これに対しては、ねじりばね530としてばね定数の小さなものを選択し、セレクト操作に伴うリターン力のニュートラル状態からの増加率を抑制することが考えられる。しかしこの場合、ばね材の線形が細くなって強度が確保できないという問題が新たに生じる。また、ねじりばね530のばね定数を小さくすると、開き角の増加に対するリターン力の増加率が小さくなるため、適切なセット荷重を得ようとすると組み付け性が悪化するといった問題が生じる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、シフトレバーをニュートラル位置に復帰させるセレクトリターン機構を備えた変速機の変速操作機構において、シフトレバーの操作時に、運転者に快適な操作フィーリングを与えることなどを課題とする。
上記目的を達成するために、本願の請求項1に記載の発明は、
シフトレバーと、該シフトレバーのセレクト操作により回動し、該シフトレバーのシフト操作により軸方向に移動するコントロールロッドと、前記シフトレバーをセレクト操作位置からニュートラル位置に復帰させるセレクトリターン機構とを備えた変速機の変速操作機構であって、
前記セレクトリターン機構は、
前記コントロールロッドに巻回されたコイル部と、該コイル部の両端から延びる一対のアーム部とを有し、該一対のアーム部が閉じる方向に弾性力が生じるように構成されたねじりばねと、
前記コントロールロッドに設けられ、前記一対のアーム部の開き角を所定角度以上の大きさに規制する規制部と、
前記コントロールロッドの回動時に、前記ねじりばねの回動後方側のアーム部の回動を阻止し、前記開き角を前記所定角度より増加させる回動阻止部とを有し、
変速機ケースに設けられ、シフトパターンに対応する溝が形成されて前記シフトレバーの動作経路を規制するガイドプレートを備え、
前記回動阻止部は、前記ガイドプレートの枠部であることを特徴とする。
また、請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、
ニュートラル状態で、前記ねじりばねの一方のアーム部と他方のアーム部とは、前記コントロールロッドの軸心を通る鉛直線に対して、軸方向視で対称に設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、ニュートラル状態で規制部により所定角度以上の大きさに規制されたアーム部の開き角は、シフトレバーのセレクト操作時にコントロールロッドが回動すると、回動阻止部の作用により所定角度より増加し、これによりシフトレバーに弾性力(リターン力)が作用する。
このとき、ねじりばねの回動前方側のアーム部にはシフトレバーのセレクト操作に伴う摺動が生じないので、セレクト操作時に2点で摺動が生じる従来技術に比べて操作フィーリングを向上させることができる。
またこのとき、上記開き角は、回動阻止部の作用によりねじりばねの回動前方側からは増加するが、回動後方側からは増加しない。それゆえ、シフトレバーに作用するリターン力がセレクト操作に伴ってニュートラル状態から増加する量は、従来技術よりも小さくなる。これにより、セレクト操作の初期から後期にかけて必要となる操作力の大きさをより一定に近づけることができる。
さらにこのとき、セレクト操作完了時にシフトレバーに作用するリターン力は従来技術よりも小さくなり、したがってシフト操作に伴うフリクションも小さくなる。これにより、シフト操作時の操作フィーリングを従来技術よりも向上させることができる。
また、回動阻止部がガイドプレートの枠部であることにより、ガイドプレートによりシフトレバーの動作経路を好適に規制しつつ、請求項1の効果を簡素な構成により達成できる。
また、請求項に記載の発明によれば、ニュートラル状態で、ねじりばねの一方のアーム部と他方のアーム部とが鉛直線に対して対称に設けられていることにより、ねじりばね等に作用する重力の影響を受けずに、シフトレバーのニュートラル位置を容易に保持できる。
本発明の第1実施形態による変速操作機構の全体図である。 例示的なシフトパターンの説明図である。 図1のA1−A1線断面図である。 図3のセレクト操作完了後を示す図である。 本発明の第1実施形態により得られる効果の説明図である。 本発明の第2実施形態による変速操作機構の全体図である。 図6のA2−A2線断面図である。 図7のセレクト操作完了後を示す図である。 従来技術による変速操作機構のセレクトリターン機構を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。以下の説明では、「上」、「下」など特定の方向を示す用語を用いるが、これらの用語は図面との関係で発明の理解を容易にするために用いているに過ぎず、本発明を限定するものではない。
(第1実施形態)
図1から図3を参照して、変速操作機構1の全体構成を説明する。
変速操作機構1は、縦置き式の手動変速機に搭載される所謂ダイレクトチェンジ方式の変速操作機構であって、変速機構を所望の変速段に設定するものである。変速操作機構1は、運転者の操作に応じてセレクト操作とシフト操作を行うシフトレバー10と、シフトレバー10のセレクト操作により回動し、シフト操作により軸方向に移動するコントロールロッド20とを備える。変速操作機構1は、第1ケース部材101と第2ケース部材102とを有する変速機ケース100内に形成される空間Vに収容されている。
シフトレバー10は、軸線に沿って延びる方向(長手方向)の中間部に設けられた大球部11と、上端に設けられた操作ノブ(図示せず)と、下端に設けられた小球部12とを有する。大球部11は、内周面が球面状に形成された環状部材13により揺動自在に支持されており、これにより、シフトレバー10は軸線が通る揺動中心部Oを中心に揺動するようになっている。
シフトレバー10は、図2に例示的に示すシフトパターンに沿って移動できるようになっている。図2のシフトパターンは、車幅方向に延びるセレクトレーンr1を有し、前後方向に延びる前進用のシフトレーンとして、1−2速シフトレーンr2、3−4速シフトレーンr3および5−6速シフトレーンr4を有する。また、後退用シフトレーンr5は、1−2速シフトレーンr2に隣接して設けられている。第1実施形態で、シフトレバー10は、押し下げ操作が行われたときにのみ後退用シフトレーンr5へのセレクト操作を許可するように構成されている。このシフトパターンにおけるニュートラル位置は、セレクトレーンr1と3−4速シフトレーンr3との交点上にある。
ただし、シフトパターンは図2に示したものに限定されず、例えば5段変速機が搭載された場合には異なるシフトパターンとなる。
大球部11と環状部材13とにより、シフトレバー10の球面軸受部が構成される。環状部材13は第2ケース部材102の軸受部103内に保持されており、これによりシフトレバー10は環状部材13を介して変速機ケース100に支持される。シフトレバー10の小球部12は、コントロールロッド20の端部に固定されたロッドエンド21に揺動自在に係合している。
コントロールロッド20は、エンジン側(紙面左側)から反エンジン側(紙面右側)に延びている。コントロールロッド20は、空間Vの反エンジン側端部でブッシュ104に、空間Vのエンジン側端部でブッシュ105に、それぞれ回動および軸方向移動可能に支持されている。ブッシュ104,105は、それぞれ第1ケース部材101に圧入されている。このようにして、コントロールロッド20は、変速機ケース100に回動および軸方向移動可能に支持されている。また、ブッシュ105に隣接して、コントロールロッド20と第1ケース部材101との間にオイルシール106が設けられている。
ロッドエンド21は、コントロールロッド20にピンで固定された円筒部22と、円筒部22の上方に配置されてシフトレバー10の小球部12を受ける箱部23と、円筒部22から下方および軸方向エンジン側に延びる、側面視で(図1の方向から見て)略L字状の延設部24とを有する。このように、延設部24を円筒部22から一旦下方に延ばすことにより、延設部24とC型リング25との干渉を確実に防止している。
ロッドエンド21の軸方向エンジン側にはねじりばね30が設けられている。ねじりばね30は、コントロールロッド20に巻回された(またはコントロールロッド20が挿通する)コイル部31と、コイル部31の両端から延びる一対のアーム部32,33とを有する。ニュートラル状態(図3を参照)で、ねじりばね30の一方のアーム部32と他方のアーム部33とは、コントロールロッド20の軸心Mを通る鉛直線に対して、軸方向視で(図3の方向から見て)左右対称に設けられている。これにより、ねじりばね30等に作用する重力の影響を受けずに、シフトレバー10のニュートラル位置を容易に保持できる。
また、アーム部32,33は、ロッドエンド21の延設部24を挟んで、ニュートラル状態では真っ直ぐ下方に延びている。すなわち、コントロールロッド20の直径Dと延設部24の幅w1(図3を参照)とは略等しい大きさである。なお、延設部24の幅w1の大きさを変更することにより、アーム部32,33が延設部24を挟んで、下方(鉛直方向)から側方に向かって傾斜して互いに非平行に延びるようにしてもよい。延設部24の下方では、アーム部32,33に挟まれるようにして、第1ケース部材101上であって空間Vの底面上にプレート部材40が固定されている。
ねじりばね30の軸方向エンジン側には、コントロールロッド20に形成された溝(図示せず)に嵌まり込んだC型リング25が設けられている。ねじりばね30は、ロッドエンド21の円筒部22とC型リング25とにより、軸方向の移動が規制される。
なお、第1実施形態では、第2実施形態で説明するガイドプレートに言及していないが、例えばコントロールロッド20と変速機ケース100との間、コントロールロッド20上などの位置にガイドプレートが設けられていてもよい。
第1実施形態では、ねじりばね30、プレート部材40およびロッドエンド21の延設部24により、シフトレバー10をセレクト操作位置からニュートラル位置に復帰させるセレクトリターン機構が実現される。
次に、このセレクトリターン機構の更なる構成と作用について、図3と図4を参照して説明する。図3はシフトレバー10のニュートラル状態を示し、図4は1−2速シフトレーンr2にセレクト操作を行った後のシフトレバー10の状態を示すものとする。
ねじりばね30は、セレクト操作の初期にもシフトレバー10に対して適度なリターン力を作用させるために、予めアーム部32,33が自然の状態から外方へ所定角度撓んだ状態で、ロッドエンド21の延設部24を挟んでセットされる(セット荷重が加えられる)。このように、ねじりばね30は、ニュートラル状態で、アーム部32,33が閉じる方向に弾性力(リターン力)が生じるように構成されている。このリターン力は、ロッドエンド21の延設部24により受けられる。このように、第1実施形態で、延設部24は、アーム部32,33の開き角を所定角度以上の大きさに規制する規制部として機能する。
プレート部材40の幅wpは、ねじりばね30のアーム部32,33とプレート部材40との間に若干の隙間c1,c2が生じるように、延設部224の幅w1よりも小さい値とされる。隙間c1の大きさと隙間c2の大きさとは同じであってもよいし、異なっていてもよい。図2に示したシフトパターンの場合、3−4速シフトレーンr3上でシフト操作を行う場合にはセレクト操作が行われないところ、隙間c1,c2が設けられていることにより、3−4速シフトレーンr3上でシフト操作が行われたときにアーム部32,33とプレート部材40との間にフリクションが全くあるいは殆ど生じないようにすることができる。
図4に示すように、シフトレバー10のセレクト操作が行われると、シフトレバー10は揺動中心部Oを中心として揺動し、これに連動してシフトレバー10とは逆方向にロッドエンド21とコントロールロッド20が回動する。また、ロッドエンド21が回動すると、その延設部24と共にねじりばね30のアーム部32,33が回動する。
このとき、回動後方側のアーム部32は、まず隙間c1に相当する角度だけ回動し、その後はプレート部材40に当接し、それ以上の回動が阻止される。一方、回動前方側のアーム部33は、セレクト操作完了時まで、ロッドエンド21の延設部24と共に回動を続ける。このとき、ねじりばね30の回動前方側のアーム部33にはシフトレバー10の摺動が生じない。
上記のようにして、回動前方側からねじりばね30の開き角が増加し、ロッドエンド21を介してシフトレバー10にリターン力が作用する。このように、第1実施形態で、プレート部材40は、ねじりばね30の回動後方側のアーム部32の回動を阻止し、延設部24により規制された開き角を増加させる回動阻止部として機能する。なお、図4に示すように1,2速シフトレーンr2側へセレクト操作を行うときにはアーム部32が回動後方側、アーム部33が回動前方側となるが、5,6速シフトレーンr4側へセレクト操作を行うときにはその逆となる。
図2から判るように、運転者は、後退用シフトレーンr5を選択しようとするときには、ニュートラルNから離れた後退用シフトレーンr5まで、セレクト操作の後期には(他のシフトレーンを選択する場合よりも)大きいリターン力を受けながらセレクト操作を行う必要がある。さらに、第1実施形態では、後退用シフトレーンr5を選択するために、運転者はシフトレバー10の操作ノブを押し下げる必要がある。これらにより、運転者は後退用シフトレーンr5の選択を慎重に行うことになり、安全性が向上する。
なお、1,2速シフトレーンr2を選択する場合と5,6速シフトレーンr4を選択する場合とでシフトレバー10に異なるリターン力が作用するようにして、運転者が両シフトレーンr2,r4にセレクト操作するときに異なる操作フィーリングを得ることができるようにしてもよい。
次に、図5を用いて、第1実施形態により得られる効果の1つを従来技術と比較して説明する。
図5のグラフの横軸は、シフトレバーの操作ノブのストローク量Sを示し、縦軸はシフトレバーに作用するリターン力Rを示す。また、一点鎖線は図9に示す従来技術を示し、実線は第1実施形態を示す。従来技術と第1実施形態とで、ねじりばねのばね定数は同じである。また、両ねじりばねに加えられるセット荷重は同じである。また、対象となるセレクト操作位置は、3,4速シフトレーンr3以外の同じレーンである。横軸のSfinはセレクト操作完了時のストローク量を示し、縦軸のRsetはねじりばねに加えられるセット荷重を示す。
従来技術(一点鎖線)では、運転者によりセレクト操作が開始されると、シフトレバー510がねじりばね530に当接した時点でシフトレバー510にセット荷重Rsetが作用する。セレクト操作に伴って、シフトレバー510とロッドエンド521とが互いに逆方向に揺動するため、ストローク量Sに対するねじりばね530の両側のアーム部の開き角の増加量が大きくなる。このように従来技術では、ストローク量Sに対するリターン力Rの増加率(一点鎖線の傾き)も大きくなり、セレクト操作の初期に比べて後期は大きな操作力が必要となる。
一方、第1実施形態では、ねじりばね30の回動後方側のアーム部32がプレート部材40に当接した時点で、シフトレバー10にセット荷重Rsetが作用する。セレクト操作時、回動後方側のアーム部32は、プレート部材40により回動が阻止される一方、回動前方側のアーム部33は、セレクト操作完了時まで回動を続ける。すなわち、アーム部32,33の開き角は回動前方側からは増加するが、回動後方側からは増加しない。
それゆえ、第1実施形態で、シフトレバー10に作用するリターン力Rがニュートラル状態からセレクト操作完了時にかけて増加する量Δrは、従来技術で増加する量ΔRよりも小さくなる。すなわち、第1実施形態では、シフトレバー10のセレクト操作の初期から後期にかけて必要となる操作力の大きさを、従来技術よりも一定に近づけることができる。またこれにより、セレクト操作完了時にシフトレバー10に作用するリターン力は従来技術よりも小さくなり、したがってシフトレバー10のシフト操作に伴うフリクションも小さくなる。
(第2実施形態)
図6から図8を参照して、本発明の第2実施形態による変速操作機構201の構成を説明する。図6、図7、図8は、それぞれ図1、図3、図4に対応する。第2実施形態の説明と対応する図面において、第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
ロッドエンド221は、コントロールロッド20に係合する円筒部222と、円筒部222の上方に配置されてシフトレバー10の小球部12を受ける箱部223と、円筒部222から下方および軸方向エンジン側に延びる、側面視で(図6の方向から見て)略L字状の延設部224と、延設部224から下方に延びるピン部225とを有する。
ねじりばね30のアーム部32,33は、コイル部31側の基部32a,33aと、基部32a,33aに接続された先端部32b,33bとを有する。基部32a,33aは、ロッドエンド221の延設部224を挟んで、下方(鉛直方向)から側方に向かって傾斜して互いに非平行に延びている。すなわち、延設部224の幅w2はコントロールロッド20の直径Dよりも大きい。先端部32b,33bは、基部32a,33bの延びる方向からアーム部32,33の内方に折り曲げられて下方に真っ直ぐ延びている。
延設部224の下方には、ねじりばね30の先端部32b,33bに挟まれるようにして、第1ケース部材101上であって空間Vの底面上にガイドプレート240が固定されている。ガイドプレート240には図2に示すシフトパターンに対応するパターン溝241が形成されており、ロッドエンド221のピン部225がパターン溝241に挿通されている。パターン溝241は、ガイドプレート240の枠部242により画定される。ガイドプレート240は、挿通されたロッドエンド221のピン部225を介して、シフトレバー10の動作経路をパターン溝241内に規制する機能を有する。
ガイドプレート240の幅wgは、ねじりばね30の先端部32b,33bとガイドプレート240の枠部242との間に若干の隙間c3,c4が生じる大きさとされる。隙間c3の大きさと隙間c4の大きさとは同じであってもよいし、異なっていてもよい。
次に、このセレクトリターン機構の作用について、第1実施形態と異なる点について図8を参照して説明する。
図8に示すように、シフトレバー10のセレクト操作が行われると、シフトレバー10は揺動中心部Oを中心として揺動し、シフトレバー10とは逆方向にロッドエンド221とコントロールロッド20が回動する。また、ロッドエンド221が回動すると、その延設部24と共にねじりばね30のアーム部32,33が回動する。
このとき、回動後方側のアーム部32は、まず隙間c3に相当する角度だけ回動し、その後は先端部32bでガイドプレート240の枠部242に当接し、それ以上の回動が阻止される。一方、回動前方側のアーム部33は、セレクト操作完了時まで、ロッドエンド221の延設部224と共に回動を続ける。これにより、回動前方側からねじりばね30の開き角が増加し、ロッドエンド221を介してシフトレバー10にリターン力が作用する。このように、第2実施形態で、ガイドプレート240の枠部242は、ねじりばね30の回動後方側のアーム部32の回動を阻止し、延設部224により規制された開き角を増加させる回動阻止部として機能する。なお、1,2速シフトレーンr2側へセレクト操作を行うときにはアーム部32が回動後方側、アーム部33が回動前方側となるが、5,6速シフトレーンr4側へセレクト操作を行うときにはその逆となる。
このように、第2実施形態では、ガイドプレート240の枠部242を回動阻止部として利用することにより、全体を簡素な構成としている。
以上、上記実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。また、上記実施形態には種々の変形、改良が加えられてよく、従って上記実施形態には種々の変形例が存在する。
例えば、上記実施形態では、第1ケース部材101上に設けられたプレート部材40(またはガイドプレート240)をねじりばね30のアーム部32,33が挟む構成について説明したが、例えば鉛直方向に沿って延びる2つの板部材を設け、延設部24(224)の幅w1(w2)を図示したものよりさらに大きくして、セレクト操作時には回動後方側のアーム部が板部材の上縁部に当接してその回動が阻止される構成としてもよい。この2つの板部材は、第1ケース部材101上に直接に設けられていてもよく、あるいは第2実施形態で説明したガイドプレート240と一体に設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、縦置き式の変速機に適用される変速操作機構1について説明したが、横置き式の変速機にも本発明を適用可能である。
以上のように、本発明によれば、シフトレバーをニュートラル位置に復帰させるセレクトリターン機構を備えた変速機の変速操作機構において、シフトレバーの操作時に、運転者に快適な操作フィーリングを与えることが可能となるから、この種の変速操作機構を備えた車両の製造産業分野において本発明が好適に利用される可能性がある。
1,201 変速操作機構
10 シフトレバー
20 コントロールロッド
21,221 ロッドエンド
24,224 延設部(規制部)
30 ねじりばね
31 コイル部
32,33 アーム部
40 プレート部材(回動阻止部)
100 変速機ケース
240 ガイドプレート
241 パターン溝
242 枠部(回動阻止部)

Claims (2)

  1. シフトレバーと、該シフトレバーのセレクト操作により回動し、該シフトレバーのシフト操作により軸方向に移動するコントロールロッドと、前記シフトレバーをセレクト操作位置からニュートラル位置に復帰させるセレクトリターン機構とを備えた変速機の変速操作機構であって、
    前記セレクトリターン機構は、
    前記コントロールロッドに巻回されたコイル部と、該コイル部の両端から延びる一対のアーム部とを有し、該一対のアーム部が閉じる方向に弾性力が生じるように構成されたねじりばねと、
    前記コントロールロッドに設けられ、前記一対のアーム部の開き角を所定角度以上の大きさに規制する規制部と、
    前記コントロールロッドの回動時に、前記ねじりばねの回動後方側のアーム部の回動を阻止し、前記開き角を前記所定角度より増加させる回動阻止部とを有し、
    変速機ケースに設けられ、シフトパターンに対応する溝が形成されて前記シフトレバーの動作経路を規制するガイドプレートを備え、
    前記回動阻止部は、前記ガイドプレートの枠部であることを特徴とする
    変速機の変速操作機構。
  2. ニュートラル状態で、前記ねじりばねの一方のアーム部と他方のアーム部とは、前記コントロールロッドの軸心を通る鉛直線に対して、軸方向視で対称に設けられていることを特徴とする、
    請求項に記載の変速機の変速操作機構。
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