以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るエラー通知システム5の設置状態の一例を示す配置図である。エラー通知システム5は、オフィスなどの領域4を管理エリアとして設置される。なお、領域4は広大な工場等であってもよい。本実施の形態では領域4は、複数の部屋で構成されているものとし、図中では部屋と部屋との区切りを点線で示す。
エラー通知システム5は、本発明のエラー通知装置としての機能を備えたエラー通知サーバ60と、複数台の通信端末40(40A〜40E)と、複数台の画像形成装置10(10A、10B)と、複数台の位置情報検出装置70がLAN(Local Area Network)等のネットワークで接続されて構成されている。少なくとも通信端末40と他の装置との間は無線LANや近距離無線通信などの無線通信により接続される。
エラー通知サーバ60は、画像形成装置10からエラー発生を示すエラー情報を受信し、そのエラーの種類や発生した画像形成装置10の位置、エラー解除に必要な資材置き場の位置に応じて、該エラーの発生を通知するエリアを決定し、そのエリア内に居る通信端末40にのみ、該エラーの発生を通知する機能を備えている。また、通知後に、該通知したエラーの解除を担当する旨の応答をいずれかの通信端末から受信した場合に、通知先のエリア内の他の通信端末に、解除を担当する旨の応答を受けたこと、すなわち、エラー解除を担当する者が現われてエラーの解除中であることを通知する機能を有する。
また、エラー通知サーバ60は、通知先のエリア内に、通信端末40が複数台ある場合には、各通信端末へ送信するエラーの通知に、該通知が複数台の通信端末へ送信されていることを示す情報を含めるようになっている。具体的には、他の通信端末の識別情報(識別IDや名称等)を通知するようになっている。
なお、通信端末40(40A〜40E)のうち任意のいずれか1台を指す場合は、通信端末40と表記し、画像形成装置10(10A、10B)のうち任意のいずれか1台を指す場合は、画像形成装置10と表記する。
画像形成装置10は、エラー通知サーバ60が管理対象としている装置であり、原稿を光学的に読み取ってその複製画像を記録紙に印刷するコピージョブ、読み取った原稿の画像データをファイルにして保存したり外部装置へ送信したりするスキャンジョブ、PC(Personal Computer)から送出されたデータに係る画像を記録紙に印刷して出力するプリントジョブなどのジョブを実行する機能を備えた、所謂、複合機である。画像形成装置10は、トナーを色材として記録紙上に画像を形成する。また、感光体などのIU(Imaging Unit)を使用してトナー像を形成する。画像形成装置10で使用される消耗品にはトナーやIUがある。なお、図中では、画像形成装置10AをMFP1、画像形成装置10BをMFP2と表記する場合もある。本実施の形態では、画像形成装置10でエラー(用紙切れ、トナー切れ、紙詰まり等)が発生した場合、そのエラーに係る情報(エラー情報)をエラー通知サーバ60に送信する。
図1に示す領域4の中には、エラー通知システム5と共に、画像形成装置10に補充するための用紙が置いてある紙置き場100、予備のトナーが置いてあるトナー置き場110、予備のIU(Imaging Unit)が置いてあるイメージングユニット置き場120等の消耗品置き場がある。ユーザは、消耗品置き場から消耗品を持ってきて画像形成装置10に補充したり交換したりする。
位置情報検出装置70は、通信端末40や画像形成装置10、消耗品置き場の位置情報を検出する。本実施の形態では、複数台の位置情報検出装置70が複数箇所に分散配置されており、各々が検出した通信端末40や画像形成装置10の位置情報を予め定めた一台の位置情報検出装置70に集めて合成し解析することで、領域4全体の中での各装置の位置を認識するようになっている。合成し解析して得た各装置の位置情報は、エラー通知サーバ60に送信される。また、消耗品置き場や画像形成装置10には位置を特定するための信号を送信する発信装置が設けられており、位置情報検出装置70はこれらの発信装置から送信される信号を受信することで消耗品置き場等の位置を検出するようになっている。
本実施の形態では、位置検出の方法として電波強度から推定する方法を用いるが、位置検出の方法はGPS(Global Positioning System)機能など、他の方法を用いてもよい。以後の実施の形態の説明では、説明を簡略化する為に複数台の位置情報検出装置70を一台の装置として説明する。
なお、画像形成装置10や紙置き場100、トナー置き場110、イメージングユニット置き場120など、その位置が固定されて移動しない場合には、これらの位置情報を予めエラー通知サーバ60に登録し、位置情報検出装置70では検出対象外としてもよい。
通信端末40は、持ち歩きが可能な無線通信端末であり、表示部51と操作部52を含む操作表示部50を備えている(図5参照)。本実施の形態では、画像形成装置10でのエラーの発生をエラー通知サーバ60から通知される(エラー解除依頼を受信する)と、そのエラーの内容を示す画面を表示してエラーの発生をユーザに通知する。また通信端末40は、エラーの解除の担当者となる操作をユーザから受け付け、その解除担当者となる操作を受けた旨をエラー通知サーバ60へ送信する機能を備えている。
エラー通知サーバ60は、前述したように、画像形成装置10から、エラー情報を受信した場合、そのエラー情報の示すエラー(エラーの種類、エラーが発生した画像形成装置10)に応じたエリア内の通信端末40に、該画像形成装置10でのエラーの発生を通知する(エラー解除依頼を送信する)機能を果たす。
エラーの種類は、大別して3つある。消耗品切れのエラー(用紙切れ、トナー切れ等)と、消耗品の補充なしにユーザが復旧可能なエラー(紙詰まり、カバーが開いたまま等)と、部品交換の必要なエラーである。なお、本実施の形態では、部品交換が必要なエラーとは、業者にエラーの解除を依頼する必要のあるエラーであるものとする。たとえば、レーザに異常が発生した場合には、そのレーザに係る部品、もしくはレーザ自体を交換する為に、業者に交換を依頼する必要がある。
画像形成装置10から受信したエラー情報の示すエラーが、消耗品切れのエラーである場合は、その消耗品を補充する為に、その消耗品の置き場に寄ることが想定されるので、その消耗品の置き場付近のエリア内の通信端末40に、エラー解除依頼を送信する。
画像形成装置10から受信したエラー情報の示すエラーが、消耗品の補充なしにユーザが復旧可能なエラーである場合は、そのエラーを解消する為に画像形成装置10に直接向かうことが想定されるので、エラーの発生した画像形成装置10の付近のエリア内の通信端末40に、エラー解除依頼を送信する。
画像形成装置10から受信したエラー情報の示すエラーが、部品交換が必要なエラーである場合、予め管理者として設定しておいた通信端末40に、エラーの通知と合わせて、業者へのサービスコールの依頼を送信する。
図2は、エラー通知システム5において、画像形成装置10Aで用紙切れのエラーが、画像形成装置10Bでトナー切れのエラーが発生した場合において、エラー通知サーバ60がエラーの発生を通知している様子を示す。
図2では、エラー通知サーバ60は、画像形成装置10Aでの用紙切れのエラーの発生を、紙置き場100の付近にある通信端末40A、通信端末40Cに通知する(エラー解除依頼を送信する)。用紙を補充する為にはユーザは紙置き場100に立ち寄るので、紙置き場100付近の通信端末40にエラーの発生を通知する。
また、エラー通知サーバ60は、画像形成装置10Bでのトナー切れのエラーの発生を、トナー置き場110付近にある通信端末40Bと通信端末40Eに通知する(エラー解除依頼を送信する)。トナーを補充する為にはユーザはトナー置き場110に立ち寄るので、トナー置き場110付近の通信端末40にエラーの発生を通知する。このように、エラー通知サーバ60は、発生したエラーの種類に応じて、エラーを通知するエリアを変える。
図3は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置10の概略構成を示すブロック図である。画像形成装置10は、当該画像形成装置10の動作を統括的に制御するCPU(Central Processing Unit)11を有している。CPU11にはバスを通じてROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、不揮発メモリ14と、ハードディスク装置15と、画像処理部16と、画像読取部17と、プリンタ部18と、ファクシミリ通信部19と、ネットワーク通信部20と、エラー検出部21と、操作パネル30とを備えている。
CPU11は、OS(Operating System)プログラムをベースとし、その上で、ミドルウェアやアプリケーションプログラムなどを実行する。また、CPU11は、画像形成装置10全体を制御する制御部としての機能を果たす。
ROM12には、各種のプログラムが格納されており、これらのプログラムに従ってCPU11が各種処理を実行することで画像形成装置10の各機能が実現される。また、ROM12には、画像形成装置10の一連の制御をCPU11が実行するためのプログラムが格納されている。
RAM13は、CPU11がプログラムに基づいて処理を実行する際に各種のデータを一時的に格納するワークメモリや画像データを格納する画像メモリなどとして使用される。
不揮発メモリ14は、電源をオフにしても記憶内容が破壊されないメモリ(フラッシュメモリ)であり、各種設定情報の保存などに使用される。ハードディスク装置15は、大容量の不揮発の記憶装置であり、OSプログラムや各種アプリケーションプログラム、ユーザ情報、印刷データや画像データ、ジョブ履歴などが保存される。
画像処理部16は、画像の拡大縮小、回転などの処理のほか、印刷データをイメージデータに変換するラスタライズ処理、画像データの圧縮、伸張処理などを行う。
画像読取部17は、原稿を光学的に読み取って画像データを取得する機能を果たす。画像読取部17は、例えば、原稿に光を照射する光源と、その反射光を受けて原稿を幅方向に1ライン分読み取るラインイメージセンサと、ライン単位の読取位置を原稿の長さ方向に順次移動させる移動ユニットと、原稿からの反射光をラインイメージセンサに導いて結像させるレンズやミラーなどからなる光学経路と、ラインイメージセンサの出力するアナログ画像信号をデジタルの画像データに変換する変換部などを備えて構成される。
プリンタ部18は、画像データに応じた画像を記録紙上に画像形成する機能を果たす。ここでは、記録紙の搬送装置と、感光体ドラムと、帯電装置と、レーザーユニットと、現像装置と、転写分離装置と、クリーニング装置と、定着装置とを有し、電子写真プロセスによって画像形成を行う、所謂、レーザープリンタとして構成されている。画像形成は他の方式でもかまわない。
ファクシミリ通信部19は、ファクシミリ機能を備えた外部装置と公衆回線を通じて画像データを送受信する機能を果たす。
ネットワーク通信部20は、LANなどのネットワークを通じてエラー通知サーバ60との間でデータを通信する機能を果たす。後述のエラー検出部21が検出したエラーに係るエラー情報をエラー通知サーバ60に送信する。
エラー検出部21は、画像形成装置10内で発生したエラーを検出する。たとえば、自装置のカバーが開けたままの状態であるとか、紙詰まりの発生、消耗品切れ(用紙切れ、トナー切れ等)、部品の交換時期(廃トナーが満杯状態等)等の情報を検出する。
操作パネル30は、表示部31と、操作部32とを備えている。このうち操作部32は、スタートボタンなどのスイッチ部33とタッチパネル部34とを備えている。表示部31は、液晶ディスプレイ(LCD…Liquid Crystal Display)などで構成され、各種の操作画面、設定画面などを表示する機能を果たす。本実施の形態では、操作パネル30が表示する表示内容の制御、操作パネル30による操作の受け付けに関する制御はCPU11が行う。
タッチパネル部34は、表示部31上に設けられている。タッチパネル部34は、タッチペンや指などで押下された表示部31上のタッチ位置(座標位置)を検出する。
図4は、エラー通知サーバ60の概略構成を示すブロック図である。エラー通知サーバ60は、当該エラー通知サーバ60の動作を統括的に制御するCPU61を有している。CPU61にはバスを通じてROM62と、RAM63と、不揮発メモリ64と、ハードディスク装置65と、ネットワーク通信部66を備えている。
CPU61は、OSプログラムをベースとし、その上で、ミドルウェアやアプリケーションプログラムなどを実行する。また、CPU61は、エラー通知サーバ60全体を制御する制御部としての機能を果たす。
ROM62には、各種のプログラムが格納されており、これらのプログラムに従ってCPU61が各種処理を実行することでエラー通知サーバ60の各機能が実現される。また、ROM62には、エラー通知サーバ60の一連の制御をCPU61が実行するためのプログラムが格納されている。
RAM63は、CPU61がプログラムに基づいて処理を実行する際に各種のデータを一時的に格納するワークメモリなどとして使用される。
不揮発メモリ64は、電源をオフにしても記憶内容が破壊されないメモリ(フラッシュメモリ)であり、各種設定情報の保存などに使用される。ハードディスク装置65は、大容量の不揮発の記憶装置であり、OSプログラムや各種アプリケーションプログラム、位置情報、後述する通知エリアテーブル130(A、B)や、エラー通知に係る詳細な設定内容などが保存される。
ネットワーク通信部66は、LANなどのネットワークを通じて画像形成装置10や、位置情報検出装置70、その他の外部装置との間でデータを通信する機能を果たす。画像形成装置10からエラー情報を受信した場合、CPU61がそのエラー情報の示すエラーに応じて、エラーの発生を通知するエリアを決定する。
図5は、通信端末40の概略構成を示すブロック図である。通信端末40は、当該通信端末40の動作を統括的に制御するCPU41を有している。CPU41にはバスを通じてROM42と、RAM43と、不揮発メモリ44と、ハードディスク装置45と、ネットワーク通信部46と、操作表示部50とを備えている。
CPU41は、OSプログラムをベースとし、その上で、ミドルウェアやアプリケーションプログラムなどを実行する。また、CPU41は、通信端末40全体を制御する制御部としての機能を果たす。
ROM42には、各種のプログラムが格納されており、これらのプログラムに従ってCPU41が各種処理を実行することで通信端末40の各機能が実現される。また、ROM42には、通信端末40の一連の制御をCPU41が実行するためのプログラムが格納されている。
RAM43は、CPU41がプログラムに基づいて処理を実行する際に各種のデータを一時的に格納するワークメモリなどとして使用される。
不揮発メモリ44は、電源をオフにしても記憶内容が破壊されないメモリ(フラッシュメモリ)であり、各種設定情報の保存などに使用される。ハードディスク装置45は、大容量の不揮発の記憶装置であり、OSプログラムや各種アプリケーションプログラムなどが保存される。
ネットワーク通信部46は、LANなどのネットワークを通じて、エラー通知サーバ60や画像形成装置10、その他の外部装置との間でデータを通信する機能を果たす。エラー通知サーバ60からエラーが発生した通知を受け取った場合は、そのエラーの内容等(エラーの種類、エラーの発生した画像形成装置10)を表示部51に表示する。
操作表示部50は、表示部51と、操作部52とを備えている。このうち操作部52は、スタートボタンなどのスイッチ部53とタッチパネル部54とを備えている。表示部51は、液晶ディスプレイなどで構成され、各種の操作画面、設定画面などを表示する機能を果たす。
タッチパネル部54は、表示部51上に設けられている。タッチパネル部54は、タッチペンや指などで押下された表示部51上のタッチ位置(座標位置)を検出する。
本実施の形態では、CPU41は、ネットワーク通信部46がエラー通知サーバ60から受信したエラー通知(エラー解除依頼)に基づいて操作表示部50に各種の画面を表示させる。また、エラーの解除を担当する旨の操作を受けた場合は、その旨をエラー通知サーバ60へ送信する。また、エラー通知サーバ60から受信したエラー通知に含まれる情報に基づいて、自端末が受信したエラー解除依頼と同じエラー解除依頼を受信した他の通信端末40の情報を表示部51に表示する。他の通信端末のユーザがエラー解除中(解除予定)であることを示す情報をエラー通知サーバ60から受信した場合には、その旨を自端末の表示部51に表示する。
図6は、エラー通知システム5の機能構成を示している。エラー通知システム5は、設定部67と、通信端末用画像作成部68と、送信部66Bと、MFP情報取得部66Aと、名称情報71と、位置情報検出部72と、送信部73と、複数台の通信端末40(図5では説明の都合上、通信端末40Aと通信端末40Bのみを示す)と、送信先管理部69と、消耗品管理サーバ74で構成されている。
設定部67と、通信端末用画像作成部68と、送信部66Bと、MFP情報取得部66Aと、送信先管理部69はエラー通知サーバ60の持つ機能であり、名称情報71と、位置情報検出部72と、送信部73は位置情報検出装置70の持つ機能である。なお、消耗品管理サーバ74は無くてもよい。
名称情報71は、位置情報検出装置70に登録されている各通信端末40や画像形成装置10の識別ID(Identification)や、各消耗品置き場の名称の情報である。位置情報検出部72は、自装置付近の装置等(通信端末40、画像形成装置10、消耗品置き場等)の位置を検出しその位置を示す位置情報を生成する。この位置情報には検出された装置の識別IDが含まれる。送信部73は、位置情報検出部72が検出した位置情報と、該位置情報に含まれる識別IDに対応付けて登録されている名称情報71とを関連付けて画像形成装置10に送信する。
消耗品管理サーバ74は、各消耗品置き場にストックされている各消耗品の数に係る情報を、エラー通知サーバ60に送信する。たとえば、紙置き場100に用紙のストックが無くなった際に、その旨を送信する。ストックされている消耗品の数の管理方法は、ユーザが手動で行ってもよいし(PCに入力する等して)、各消耗品置き場にストック数を自動検出する機構を設けて管理する等、適宜な方法であればよい。
設定部67は、エラーの種類別にそのエラーの通知先となる所定のエリアの設定や、そのエリアの大小の設定、エラーの種類ごとにエラー通知を行うか否か等について設定を受け付け、その設定内容を登録する(図中S1)。また、位置情報検出装置70から各通信端末40や、各画像形成装置10、各消耗品置き場の位置情報を取得する(図中S2)。なお、画像形成装置10、消耗品置き場のように位置移動しないものについては、たとえば、配置が決定した後に、それらの位置を検出してその位置情報を一度登録すれば、毎回検出しなくてもよい。
MFP情報取得部66Aは、画像形成装置10にてエラーが発生した場合、そのエラーに係る情報(エラー情報)を取得する(図中S2)。
通信端末用画像作成部68は、MFP情報取得部66Aがエラー情報を取得したら、そのエラーに応じて通信端末40の表示部51に表示させる画面のデータを作成する(図中S3)。この画面には、エラーの種類や、そのエラーが発生した画像形成装置10の情報が含まれる。なお、消耗品管理サーバ74から受信した消耗品の在庫のあり/なしの情報等も画面の中に含めてもよい。これにより、消耗品のストックが無い場合に消耗品置き場に向かう手間が省かれる。
送信部66Bは、通信端末用画像作成部68が作成した画面(S3で作成した画面のデータ)を含むエラー解除依頼を通信端末40に送信する。送信先となる通信端末40は、MFP情報取得部66Aが取得したエラー情報の示すエラーの種類に対応付けて設定部67に登録されているエリア内の通信端末40である。通知先のエリア内に、複数台の通信端末40がある場合は、その複数台の通信端末40全てにエラー解除依頼を送信する(エラーの発生を通知する)(図中S4)。
なお、MFP情報取得部66Aが取得したエラー情報の示すエラーの種類が、エラーの発生を通知しないよう設定されている種類である場合は、S3で作成した画面を破棄する。
送信先管理部69は、S3で作成された画面のデータ(エラー解除依頼)の送信先となる通信端末40の情報を管理し、送信部66Bを使用してその情報を通信端末40に送信する。たとえば、通信端末40A、通信端末40Bの2台が送信先である場合に、その2台が送信先である旨を、その2台に送信する。これにより、エラー解除依頼を受信した各通信端末40にて、同じエラー解除依頼を受信した他の通信端末40の存在を確認することができる。
また、送信先管理部69は、エラー解除依頼の送信後に、そのエラーの解除を担当する旨の応答を一の通信端末40から受信した場合に、その応答を受けた旨を、送信部66Bを使用して、エラー解除依頼の送信先となった他の通信端末40に送信する。たとえば、通信端末40Aと通信端末40Bにエラー解除依頼が送信された後に、通信端末40Aからエラーの解除を担当する旨の応答を受け付けた場合、通信端末40Aを持つユーザがエラーを解除中である旨を通信端末40Aと通信端末40B(もしくは通信端末40Bのみ)に送信して表示させる。これにより、エラー解除依頼を受信した通信端末40Bを持つユーザは、エラーの解除に向かう前に、すでにエラーを解除中のユーザがいることを確認することができる。
なお、エラーが解除されたら画像形成装置10は、エラーが解除されたことをエラー通知サーバ60に通知する。この通知を受け付けたらエラー通知サーバ60は、その解除されたエラーに係るエラー解除依頼の送信先であった全ての通信端末40に、エラーの解除が完了した旨を送信する。これを受信した通信端末40は、そのエラーに係る画面の表示を終了する。
以下、通信端末40に表示される画面について具体例を挙げて説明する。
図7は、図2に示す位置関係にある状態で、画像形成装置10A(図中ではMFP1と示す)にて用紙切れのエラーが発生した場合における通信端末40Aと通信端末40Cの表示状態を示している。用紙切れのエラーに対する通知先のエリアは用紙置き場の近傍に設定されており、該通知先のエリアに存在する通信端末40A、40Cにエラー通知が行われる。
図7(A)は、通信端末40Aを示す。画像形成装置10A(図中ではMFP1と示す)にて用紙切れのエラーが発生した旨と、同じエラー解除依頼を受信した通信端末40として通信端末40C(図中では通信端末Cと示す)が表示されている。
図7(B)は、通信端末40Cを示す。画像形成装置10A(図中ではMFP1と示す)にて用紙切れのエラーが発生した旨と、同じエラー解除依頼を受信した通信端末40として通信端末40A(図中では通信端末Aと示す)が表示されている。
通信端末40Aもしくは通信端末40Cに表示されている解除実行釦55が押下されたら、その解除実行釦55を押下された通信端末40を持つユーザが画像形成装置10Aで発生したエラーの解除を担当中である旨(解除中である旨)が、同じエラー解除依頼を受信した全ての通信端末40に表示される。誰がエラーの解除中なのかを共有情報とすることで、複数人のユーザがエラーの解除に向かってしまうといった事態を防止することができる。
図8は、図7において、通信端末40Aの解除実行釦55が押下された場合の通信端末40Aと通信端末40Cの表示状態を示す。図8(A)は通信端末40Aの表示状態を示す。通信端末40Aには、解除担当中(実行中)である旨と、解除中止釦56が表示されている。図8(B)は、通信端末40Cの表示状態を示す。通信端末40Cには、通信端末40Aを持つユーザがエラーの解除を担当中(解除の実行中)である旨が表示されている。エラーの解除が完了する前に、解除中止釦56が押下されたら、通信端末40A、通信端末40Cの表示は図7の状態に戻る。
図9は、図2に示す位置関係にある状態で、画像形成装置10B(図中ではMFP2と示す)でトナー切れのエラーが発生した場合における通信端末40Bと通信端末40Dと通信端末40Eの表示状態を示している。トナー切れのエラーに対する通知先のエリアはトナー置き場の近傍に設定されている。エラーが発生したとき、通信端末40B、40Eはエラーの通知先のエリアに存在し、通信端末40Dは通知先のエリアに存在していない。
図9(A)は、通信端末40Bを示す。画像形成装置10B(図中ではMFP2と示す)にてトナー切れのエラーが発生した旨と、同じエラー解除依頼を受信した通信端末40として通信端末40E(図中では通信端末Eと示す)が表示されている。
図9(B)は通信端末40Dを示す。通信端末40Dは、エラー解除依頼を受信していないので、画像形成装置10で発生したエラーとは無関係の画面を表示している(図中では何も表示していない状態を示す)。
図9(C)は、通信端末40Eを示す。画像形成装置10B(図中ではMFP2と示す)にてトナー切れのエラーが発生した旨と、同じエラー解除依頼を受信した通信端末40として通信端末40B(図中では通信端末Bと示す)が表示されている。
図9では、通信端末40Bと通信端末40Eはトナー置き場110から近い位置にあるが、通信端末40Dはトナー置き場110から遠い位置にあるので、トナー切れのエラーに係るエラー解除依頼の送信先として選ばれていない。このように、エラーを解除する可能性の低いユーザの持つ通信端末40には、エラー解除依頼を送信しない。
なお、図7と同じく、通信端末40Bもしくは通信端末40Eに表示されている解除実行釦55が押下されたら、その解除実行釦55が押下された通信端末40を持つユーザが画像形成装置10Bで発生したエラーの解除を担当中(解除の実行中)である旨が、同じエラー解除依頼を受信した全ての通信端末40(通信端末40Bと通信端末40E)に表示される。誰がエラーの解除中なのかを共有情報とすることで、複数人のユーザがエラーの解除に向かってしまうといった事態を防止することができる。
図10は、部品交換が必要なエラーが発生した場合に、管理者として設定されている通信端末40にエラーの発生が通知された(エラー解除依頼が送信された)場合の一例を示す。図10では、通信端末40Aが管理者として設定されている通信端末40であるものとする。図10の通信端末40Aには、画像形成装置10A(図中ではMFP1と示す)にてレーザ異常のエラーが発生した旨と共に、業者へサービスコールをする指示が表示されている。レーザ異常のエラーは、部品交換が必要なエラー、すなわち業者にエラーの解除を依頼する必要のあるエラーである。なお、業者へサービスコールをする指示と共に、そのサービスセンターの電話番号も合わせて表示されている。
このように、部品交換が必要なエラーが発生した場合は、管理者として設定されている特定の通信端末40に、エラーの発生が通知される(エラー解除依頼が送信される)。
エラー通知サーバ60にて、エラーの種類別にそのエラーの通知先となる所定のエリアを対応付ける設定や、そのエリアの大小、エラーの種類別にエラーが発生した通知を行うか否か等について詳細な設定を行う際には、外部端末の表示部(PCや、所定の通信端末40等でもよい)に表示される専用画面にて、設定操作を受け付け、その専用画面で受け付けた設定内容をエラー通知サーバ60に送信することで、その設定内容が登録される。図11には、その専用画面であるエラー通知詳細設定画面80を示す。
図11のエラー通知詳細設定画面80には、エラーON/OFF設定項目欄81と、通知範囲レベル設定項目欄82と、管理者設定項目欄83が表示されている。
エラーON/OFF設定項目欄81には、フロントカバーオープン、サイドカバーオープン、紙詰・定着/排紙部、紙詰・2次元転写部、紙詰・トレイ1、IUエンド、廃トナーボトルフル、トナー切れ、用紙切れ、非正規トナー、レーザ異常等のエラー名と、そのエラー名の示すエラーが発生した場合にエラー解除依頼を送信するか否か(エラーの発生を通知するか否か)の切り替えを受け付ける円形の選択釦とから成るエラー名項目81A〜81Kが表示されている。選択釦はON(エラー解除依頼を送信する)の場合は黒、OFF(エラー解除依頼を送信しない)の場合は白抜きになる。
エラーON/OFF設定項目欄81に表示される各種のエラーは、その種類別、および発生した装置別に、エラー解除依頼を送信する(エラーの発生を通知する)エリア(もしくは管理者となる通信端末40)が対応付けられて登録されている。
図12は、その対応付けが登録されているテーブル130Aとテーブル130Bを示す。画像形成装置10Aで発生するエラーはテーブル130Aに、画像形成装置10Bで発生するエラーはテーブル130Bに登録されており、テーブル130Aとテーブル130Bは、エラー通知サーバ60のハードディスク装置65に格納されている。なお、テーブル130Aとテーブル130Bのうち、任意の一方を指す場合は、テーブル130と示す。
テーブル130には、エラーの種類別に、エラーの種類と通知エリアと管理者への通知を行うか否かが対応付けて登録されている。たとえば、テーブル130Aには、画像形成装置10Aにて発生するフロントカバーオープンのエラー(消耗品の補充なしにユーザが復旧可能なエラー)に対して、画像形成装置10Aの付近のエリアが通知エリアとして登録されている。テーブル130Bには、画像形成装置10Bにて発生するIUエンドのエラー(消耗品切れのエラー)に対して、イメージングユニット置き場120(エラーの要因となる消耗品置き場)の付近のエリアが通知エリアとして登録されている。なお、本例では、レーザ異常等の部品の交換が必要なエラーには、通知エリアではなく、管理者へ通知することが登録されている。図中の丸印は管理者へ通知することを示し、×印は管理者へ通知しないことを示している。
なお、エラーON/OFF設定項目欄81の選択釦にて、エラー解除依頼を送信するか否かの設定は、図12に示すテーブル130とは別に登録される。
エラー通知サーバ60のCPU61(図4参照)は、エラー情報を受信した場合、そのエラー情報の送信元の画像形成装置10(エラーの発生したMFP)に対応するテーブル130を参照して、そのエラー情報の示すエラーの種類に対応付けて登録されている通知エリア内に居る通信端末40、もしくは管理者へエラー解除依頼を送信する。具体的には、画像形成装置10Aからエラー情報を受信した場合は、テーブル130Aを参照し、画像形成装置10Bからエラー情報を受信した場合は、テーブル130Bを参照して通知先を決定する。
なお、図12のテーブルには、MFP1、IU置き場など、通知エリアの名称が登録されており、この名称に対応する装置や置き場などの実際の位置は位置情報検出装置70によって検出される。エリアの広さは後述する通知範囲レベルによって設定される。各エラーの種類に対応するエラーの通知エリアは、該当するテーブルから取得したそのエラーの種類に対応付けて登録されている通知エリアの名称が示す装置や置き場の位置(位置情報検出装置70によって検出された位置)を基準(たとえば、中心)として通知範囲レベルで設定された広さを持つ範囲になる。なお、基準はエリアの中心、左端、右端等に設定変更可能になっている。また、画像形成装置10やトナー置き場などの位置が予め登録されている場合は、その位置が基準の位置として使用される。
図11に戻って説明を続ける。通知範囲レベル設定項目欄82には、画像形成装置10A(MFP1)、画像形成装置10B(MFP2)、紙置き場100、トナー置き場110、イメージングユニット置き場120等のエラー解除依頼を送信するエリアの名称を示すエリア項目82A〜82Eが表示されており、各エリアの範囲の大小(レベル)を変更することができる。
エリア項目82A〜82Eには、エラー解除依頼を送信するエリアの名称と、そのエリアに対して現在設定されているレベルと、レベルを変更する際に押下される下向き三角形状の変更釦が表示されている。変更釦が押下されると、設定可能なレベルの一覧が表示され(実施の形態ではレベル1〜レベル3まで)、その中から任意の1つを選択することが可能になっている。
図13は、紙置き場100付近にエラー解除依頼を送信する場合において、エリアの範囲をレベル別に示している。範囲円101はレベル1に設定した場合の範囲を、範囲円102はレベル2に設定した場合の範囲を、範囲円103はレベル3に設定した場合の範囲を示している。広さはレベル1<レベル2<レベル3となる。
エラーが発生した場合、そのエラーに対応付けされているエリアにおいて、設定されているレベルの範囲内に通信端末40があるか否かを判定し、あれば、その通信端末40にエラー解除依頼を送信する。無い場合は、レベルを1つ上げ、範囲内に通信端末40があるか否かを再度調べる。レベルを最大にしても範囲内に通信端末40が無い場合は、エラー解除依頼の送信を中止してもよいし、管理者に設定されている通信端末40にエラー解除依頼を送信してもよい。
図11に戻って説明を続ける。管理者設定項目欄83では、通信端末40A〜通信端末40Eの各名称と選択釦とからなる端末項目83A〜83Eが並べて表示されており、選択釦により、1または複数台の通信端末40を管理者として設定することができる。選択釦はON(管理者に設定する)の場合は黒、OFF(管理者に設定しないエラー解除依頼を送信しない)の場合は白抜きになる。
エラー通知詳細設定画面80の下部には、OK釦84とキャンセル釦85があり、OK釦84が押下されたら、その時点で設定されている内容を確定し、エラー通知サーバ60に送信する。エラー通知サーバ60は、この設定内容を受信したら、ハードディスク装置65に保存し、エラー解除依頼の送信する/しないの決定やエラーを通知するエリア(もしくは送信先)を決定する際に使用する。なお、新たな設定内容を受信したら、以前に保存した設定内容に上書き保存する。キャンセル釦85が押下されたら、それまでに設定された内容をキャンセル(放棄)する。
図14、図15は、エラー通知サーバ60が行う処理の流れを示す。まずエラー情報を受信したら(ステップS101)、そのエラーが、エラーの発生を通知するエラーか否かを調べる。通知しないエラーとは、エラー通知詳細設定画面80のエラーON/OFF設定項目欄81の選択釦にて、通知しない、の選択を受けてその旨が登録されているエラーや、予め通知する必要のないエラーとされているエラー(たとえば、エンジンの温度上昇による印刷の一時停止のエラー等は、時間経過と共に回復するので通知する必要が無い。)等である。
エラーの発生を通知しないエラーであれば(ステップS102;No)、処理を終了する。エラーの発生を通知するエラーであれば(ステップS102;Yes)、位置情報検出装置70から位置情報を取得する(ステップS103)。なお、すべてのエラーについて、少なくとも管理者の通信端末40へ送信するように構成されてもよい。
ステップS101で検知したエラーが、管理者として設定されている通信端末40のみにエラーの発生を通知するよう設定されているエラーであれば(ステップS104;Yes)、その通信端末40に、そのエラーに係るエラー解除依頼を送信して(ステップS105)、処理を終了する。たとえば、図12のテーブル130の場合、「廃トナーボトル フル」のエラーが該当する。
ステップS101で検知したエラーが、登録されている所定のエリア内の通信端末40にエラーの発生を通知するよう設定されているエラーであれば(ステップS104;No)、そのエラーに対応付けられているエリアの、設定されているレベルの範囲(後述するステップS107で拡大された場合は拡大後の範囲)内に通信可能な通信端末40があるか否かを調べる(ステップS106)。
該当するエリアの設定されているレベルの範囲内に通信可能な通信端末40が無い場合は(ステップS106;No)、そのレベルを1つ上げて(ステップS107)ステップS106に戻って処理を継続する。なお、ステップS107でレベルを上げた場合は、処理終了時に、処理開始時の時点で設定されていたレベルに戻す。
該当するエリアの現時点のレベルの範囲内に通信可能な通信端末40がある場合は(ステップS106;Yes)、その通信端末40が1台か否かを調べる(ステップS108)。すなわち、位置情報検出装置70によって検出された通信端末40の中から該当するエリアの現時点のレベルの範囲内に居る通信端末40を抽出し、その台数を調べる。
1台であれば(ステップS108;No)、その通信端末40にエラー解除依頼を送信してエラーの発生を知らせる画面を表示させる(ステップS109)。具体的には、エラー通知サーバ60から該当する通信端末40に対してその通信端末40用に作成した画面のデータを送信し、該データに対応する画面を通信端末40に表示させる。
その後、エラーが解除されるのを待つ(ステップS110;No)。ステップS101で受信したエラー情報の送信元の画像形成装置10からエラーが解除された通知を受信したら(ステップS110;Yes)、ステップS109でエラー解除依頼を送信した通信端末40に対してエラーに係る画面の解除指令を送信し(ステップS112)、処理を終了する。解除指令を受信した通信端末40は、エラーの発生を通知する画面の表示を終了する。
該当するエリアの現時点のレベルの範囲内に通信可能な通信端末40が複数台あった場合は(ステップS108;Yes)、まず、その複数台の通信端末40に、該複数台のうちの他の通信端末(情報共有機)の情報を付与したエラー解除依頼を送信して、図7に示すようなエラーの通知画面を表示させる(ステップS113)。図15は、この続きの処理を示す。
図15ではまず、ステップS113で送信したエラー解除依頼に係るエラーの解除を担当する応答がいずれかの通信端末40から送信されてくるのを待つ(ステップS114;No)。該応答を受信したら(ステップS114;Yes)、ステップS113のエラー解除依頼の送信先のうち、その応答を送信した通信端末40を除いた他の通信端末40全てに、エラーの解除を担当中の通信端末40がある旨を送信する(ステップS115)。この時、エラーの解除を担当中の通信端末40には、エラーの解除を担当中である旨(図8(A)に示すような画面)が表示される。また、ステップS113で送信先となった通信端末40のうち他の通信端末40には、図8(B)に示すように、エラーの解除を担当中の通信端末40の情報(識別IDや通信端末の名称やユーザ名等)が表示される。
エラーの解除が完了する前に(ステップS116;No)、エラーの解除担当を取り消す旨の通知を、エラーの解除を担当している通信端末40から受信した場合は(ステップS117;Yes)、エラーの解除を担当する通信端末が無くなった旨を、ステップS113で送信先となった通信端末40のうちの他の通信端末40に送信して表示を更新させ(ステップS118)、ステップS114に戻って処理を継続する。たとえば、他の通信端末40の表示を、図8(B)から図7(B)に示すような画面に戻す。また、エラーの解除担当を取り消す旨の通知を送信した通信端末についても、解除担当でなくなったことがわかるように画面を更新する(たとえば、図8(A)から図7(A)に示すような画面に戻す)。
エラーの解除担当を取り消す旨の通知を受信しなければ(ステップS117;No)、ステップS116に戻って処理を継続する。エラーの解除が完了した通知をエラーの発生元の画像形成装置10から受け付けたら(ステップS116;Yes)、ステップS113でエラー解除依頼の送信先となった全ての通信端末40にエラーに係る画面の解除指令を送信し(ステップS119)、処理を終了する。解除指令を受信した各通信端末40はエラーの発生を通知する画面の表示を終了させる。
なお、ステップS114において、ステップS113で送信したエラー解除依頼に係るエラーの解除を担当する応答がいずれかの通信端末40から送信されてくるよりも前に、エラーの解除が完了した通知をエラーの発生元の画像形成装置10から受信する場合がある。具体的には、エラーの発生元の画像形成装置10の付近にいたユーザがエラーの発生に気づいて、ステップS113で送信したエラー解除依頼に係るエラーの解除を担当する応答がいずれかの通信端末40から送信されてくるよりも前に、エラーを解除してしまう場合等が考えられる。そのような場合には、エラーの解除が完了した通知を受信した直後に、ステップS113でエラー解除依頼の送信先となった全ての通信端末40にエラーに係る画面の解除指令を送信し、処理を終了する。
以上のように実施の形態のエラー通知サーバ60は、画像形成装置10で発生したエラーの種類に応じて、そのエラーの種類に対応付けされているエリア内の通信端末40のみにエラーの発生を通知するので、エラーの解除にあまり関係のないユーザにはエラーが通知されないので、各ユーザは不要なエラーの通知に煩わされることがない。また、複数の通信端末40にエラー通知(エラー解除依頼)を送信する場合には、該エラー通知が複数の通信端末40に送信されていることをエラー通知に含めたので、エラー通知を受信した通信端末のユーザは自分以外にもエラー通知を受けたユーザの居ることを認識できる。
また、複数の通信端末にエラー通知(エラー解除依頼)を送信した後、その中のいずれかの通信端末からエラー解除を担当する旨の応答を受けた場合には、エラー通知の他の送信先に該応答を受けたことを通知するので、既にエラーの解除に向かっている者が居るにもかかわらず、別の者がさらにエラーの解除に向かってしまうという作業の無駄な重複が回避される。
また、エラー通知の有無をエラーの種類毎に設定変更できるので、たとえば、画像形成装置10の前に居る使用者の行為によってのみ生じるようなエラー(たとえば、フロントカバーオープン)については、通信端末40へエラー通知を送信しないようにすることができる。
また、エリアの範囲のレベルを設定できるので、装置や置き場の極近くに居るユーザにのみエラーを通知したり、広い範囲のユーザにエラーを通知したりするといったことを管理者等の意図に沿って設定変更することができる。
さらに、通知先のエリアの設定されているレベルの範囲内に通信端末40が存在しない場合に、範囲のレベルを順に高めるようにしたので、エラーの解除に都合の良いエリアに居るユーザを優先しつつ、その範囲に通信端末40が存在しなければ範囲を広げることでエラーの早期解除が図られる。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
本発明の実施の形態では、エラー通知システム5において、エラー通知装置としての役割を果たすエラー通知サーバ60と、画像形成装置10は別体に設けられていたが、画像形成装置10とエラー通知サーバ60を一台の装置にまとめて、エラー通知装置としての機能を果たしてもよい。また、各画像形成装置10が、自装置でのエラーの発生を、そのエラーの種類に応じて対応付けられているエリア内の通信端末40に通知するような構成であってもよい。すなわち、画像データに基づいて記録紙に画像を形成する機能と、自装置で発生したエラーを検出する機能と、エラーを検出した場合にそのエラーの種類に対応付けられているエリア内の通信端末40にエラーの発生を通知するエラー通知装置としての機能を備える画像形成装置であってもよい。
本発明の実施の形態では、エラー通知サーバ60が管理対象とするエラーの発生元となる装置を画像形成装置10としたが、これに限定されるものでない。エラーの発生元となる装置は、印刷機や通信装置等の任意の装置でも構わない。
本発明の実施の形態では、エラーの発生を通知する(エラー解除依頼を送信する)際には、エリア内の通信端末40を特定してから、その特定した通信端末40に通知を行っていたが、送信する地理的範囲を限定してエラー通知を送信することが可能であれば、通信端末40を特定せずに、該当する送信エリア内にエラー通知をブロードキャストで送信するようにしてもよい。
本発明の実施の形態では、エラーの発生を通知する(エラー解除依頼を送信する)場合、そのエラーの内容を合わせて通知していたが、エラーが発生したことのみの通知でもよい。
本発明の実施の形態では、複数台の通信端末40にエラー解除依頼を送信する場合、その送信先となった複数台の通信端末40の識別IDを合わせて送信していたが、送信先となった複数台の通信端末40を個々に特定可能な識別ID等の情報を含めずに、単に送信先が複数あることのみを通知してもよし、台数のみを通知するようにしてもよい。
本発明の実施の形態では、エラー解除依頼の送信後に、その送信先から、エラーの解除を担当する旨の応答があった場合、その応答を行った通信端末40の識別IDが、他の送信先に通知されていたが、エラーを解除中のユーザがいるか否かだけを通知してもよい。この通知は、応答を行った通信端末40を含めた、エラー解除依頼の送信先となった全ての通信端末40に対して行ってもよいし、エラー解除依頼の送信先の中で該応答を行った通信端末40を除く他の通信端末40に対してのみ行ってもよい。
本発明の実施の形態では、エラー情報を受信した際に位置情報を取得していたが、位置情報は定期的に取得してもよい。
消耗品切れのエラーが発生した際に、消耗品置き場のストック数等に応じて、そのエラーに対応付けられて登録されているエリアではなく、管理者に設定されている通信端末40にエラー情報を送信してもよい。たとえば、消耗品切れのエラーが発生した時に、消耗品置き場にストックが無い場合、消耗品置き場付近のエリア内の通信端末40ではなく、管理者に設定されている通信端末40に対して、エラー通知と共に消耗品の補充指示を送信する。
エラーの種類別に対応付けされるエリアの名称もしくは管理者となる通信端末40は(図12のテーブルの内容は)固定されてもよい。
通知する範囲のレベルの設定は、管理対象の装置や消耗品置き場別に設定するほか、たとえば、エラーの種類毎に設定可能にしてもよい。