JP6086925B2 - ナルメフェン塩酸塩の回収方法 - Google Patents

ナルメフェン塩酸塩の回収方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6086925B2
JP6086925B2 JP2014545252A JP2014545252A JP6086925B2 JP 6086925 B2 JP6086925 B2 JP 6086925B2 JP 2014545252 A JP2014545252 A JP 2014545252A JP 2014545252 A JP2014545252 A JP 2014545252A JP 6086925 B2 JP6086925 B2 JP 6086925B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nalmefene hydrochloride
nalmefene
aqueous
aqueous composition
naltrexone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014545252A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015504856A (ja
Inventor
ファベリ,カーラ ドゥ
ファベリ,カーラ ドゥ
スティバネッロ,マリアーノ
Original Assignee
ハー・ルンドベック・アクチエゼルスカベット
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=48573602&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP6086925(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by ハー・ルンドベック・アクチエゼルスカベット filed Critical ハー・ルンドベック・アクチエゼルスカベット
Publication of JP2015504856A publication Critical patent/JP2015504856A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6086925B2 publication Critical patent/JP6086925B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D489/00Heterocyclic compounds containing 4aH-8, 9 c- Iminoethano-phenanthro [4, 5-b, c, d] furan ring systems, e.g. derivatives of [4, 5-epoxy]-morphinan of the formula:
    • C07D489/06Heterocyclic compounds containing 4aH-8, 9 c- Iminoethano-phenanthro [4, 5-b, c, d] furan ring systems, e.g. derivatives of [4, 5-epoxy]-morphinan of the formula: with a hetero atom directly attached in position 14
    • C07D489/08Oxygen atom
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/435Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom
    • A61K31/47Quinolines; Isoquinolines
    • A61K31/485Morphinan derivatives, e.g. morphine, codeine
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/30Drugs for disorders of the nervous system for treating abuse or dependence

Description

本発明は、ナルメフェン塩酸塩(nalmefene hydrochloride)[17−(シクロプロピルメチル)−4,5−α−エポキシ−6−メチレンモルフィナン−3,14−ジオール塩酸塩]を、ナルメフェンおよびある特定の不純物を含有する水性組成物から回収するための改良された方法に関する。
ナルメフェンは、特異なμ、δ、およびκ受容体特性を有する既知のオピオイド系調節剤であり、それは、投与されたオピオイドアゴニストとオピオイド系由来の内因性アゴニストの両方の薬理作用を抑制することができる。ナルメフェンの臨床有用性は、これらのオピオイドアゴニストの作用を迅速に(且つ選択的に)逆戻りさせるその能力によるものである。
ナルメフェンは、アルコール依存症の管理に使用するために塩酸塩として開発され、患者がアルコールに対する渇望を感じたときに10〜40mgの用量を投与すると良好な効果が認められた(Karhuvaara et al.,Alcohol.Clin.Exp.Res.,(2007),Vol.31(7):1179−1187;Trial watch:Nalmefene reduces alcohol use in phase III trial,Nature reviews Drug discovery(2011)Vol.10(8):566)。さらに、病的賭博および買い物依存症などのその他の依存症の治療に関するナルメフェンの研究も行われた。
ナルメフェンは、オピエートアンタゴニストであるナルトレキソンと構造的に類似しているオピエート誘導体である。ナルトレキソンと比較したナルメフェンの利点としては、半減期が長いこと、経口バイオアベイラビリティが高いこと、および用量依存的な肝毒性がないことが挙げられる。
ナルメフェンは、ナルトレキソンからウィッティヒ反応により生成することができる。ナルトレキソンからウィッティヒ反応によりナルメフェンを製造する方法は、Hahnらにより(J.Med.Chem.,(1975)Vol.18:259−262、Mallinckrodt(米国特許第4,751,307号明細書)、Meltznerら、(米国特許第4,535,157号明細書)およびH.Lundbeckにより(国際公開第2010/136039号パンフレット)記載されている。前述の方法を使用することによりナルメフェンの遊離塩基が得られ、これを、その後、従来の方法を使用することにより塩酸塩に変換することができる。
国際公開第2010/063292号パンフレットは、ナルメフェン塩酸塩二水和物およびその製造方法を開示している。二水和物の形態は、非吸湿性であるため、貯蔵および製剤化条件下でのAPI安定性が向上することから、ナルメフェン塩酸塩の好ましい結晶形である。ナルメフェン塩酸塩二水和物は、国際公開第2010/063292号パンフレットに開示されているように、水溶液からナルメフェン塩酸塩の再スラリー化または再結晶を行うことにより製造することができる。国際公開第2010/063292号パンフレットに開示されている再スラリー化法により、ナルメフェン塩酸塩を水溶液と混合して懸濁液を得、その後、この混合物を撹拌し、固体を単離する。再結晶法により、ナルメフェン塩酸塩を水溶液と混合し、加熱して、実質的に均質な溶液を得、その後、この溶液を冷却し、続いてナルメフェン塩酸塩の種晶を加え、その後、形成した固体を単離する。
ナルメフェン塩酸塩は水に可溶であるため、下記の反応スキームで示す前記再スラリー化法および再結晶法から得られる母液中でかなりの量の生成物が失われる。ナルメフェン塩酸塩の最大25〜35%が母液中に残存する可能性がある。
従って、母液からの回収を向上させる方法は、工程収率を大きく向上させ、従って、全製造費用を低減することになる。
さらに、ある特定の不純物が母液中に濃縮される。母液中の不純物は2群に分けることができる。モルフィナン関連化合物、主にナルトレキソンと、ナルトレキソンからウィッティヒ反応によりナルメフェンを合成したときに生成されるリン副生成物(phosphorous by-product)である。特に、ナルメフェンの合成前駆体であるナルトレキソンは、化学的特性がナルメフェンの化学的特性と非常に類似しているため、回収工程でナルトレキソンを選択的に除去することは困難である。
再スラリー化法および再結晶法の母液から沈殿していないナルメフェン塩酸塩を回収する方法の1つが国際公開第2010/063292号パンフレットに開示されている。国際公開第2010/063292号パンフレットの回収方法は、母液を塩基性化した後、有機溶媒で抽出することを含む。有機溶媒を単離し、塩化水素で酸性化することによりナルメフェンを有機溶媒から沈殿させる。
ナルメフェン塩酸塩二水和物の製造方法から得られる母液などの、ナルメフェンおよびある特定の不純物を含有する水性組成物からナルメフェン塩酸塩を回収するための新規で改良された方法を見い出す必要がある。特に、ナルメフェン塩酸塩を高純度の形態で得る新規で改良された方法が必要とされている。
本発明は、ナルメフェンおよびある特定の不純物を含有する水性組成物からナルメフェン塩酸塩を回収するための改良された方法に関する。一実施形態では、水性組成物は、水中でのナルメフェン塩酸塩の再結晶または再スラリー化から生じる母液を含む。
一実施形態では、本発明は、ナルメフェン塩酸塩およびナルトレキソンを含有する水性組成物からナルメフェン塩酸塩を回収する方法に関し、前記方法は、ナルトレキソン亜硫酸水素付加物(bisulfite adduct)および固体のナルメフェン塩酸塩を含む水性懸濁液からナルメフェン塩酸塩を単離することを含む。
一実施形態では、本発明は、ナルメフェン塩酸塩二水和物またはナルメフェン塩酸塩一水和物の製造方法に関し、前記方法は、本発明の方法でナルメフェン塩酸塩を回収することを含む。
一実施形態では、本発明は、式

で表される化合物に関する。
定義
本明細書全体を通して、「ナルメフェン」および「ナルトレキソン」という用語は、遊離塩基および薬学的に許容される塩などのあらゆる形態の化合物を含むものとする。遊離塩基および薬学的に許容される塩には、無水物の形態および水和物などの溶媒和した形態が含まれる。無水物の形態および溶媒和物には、非晶形および結晶形が含まれる。
本発明に関して、「亜硫酸水素塩(bisulfite salt)」および「水性媒体中で亜硫酸水素アニオン(bisulfite anion)を生成する好適な塩」という用語は、水性媒体に溶解したとき、亜硫酸水素(hydrogensulfite)アニオンHSO を生成する塩を示すものとする。例としては、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウムおよび亜硫酸水素カルシウムが挙げられるが、これらに限定されるものではない。特に、亜硫酸水素ナトリウムが挙げられる。
本発明に関して、「化学的に純粋な」という用語は、当該技術分野におけるその通常の意味を有する。従って、得られた化合物が少なくとも98%化学的に純粋である場合、含まれる化学的不純物は最大で2%である。化学的純度は、例えば、HPLCにより求めることができる。本発明に関して、純度はHPLC面積%で求められる。
本発明に関して、「水性懸濁液」という用語は、固体粒子および溶解した物質を含有する不均質な水性混合物を示す。特に、部分的に固相に存在するナルメフェン塩酸塩および主に溶液中に存在するナルトレキソン亜硫酸水素付加物を含有する水性懸濁液が挙げられる。
本発明に関して、「水溶液」という用語は、一相のみで構成された均質な水性混合物を示す。本発明の水溶液中には、1種または複数種の溶質が水性溶媒に溶解している。特に、溶解したナルメフェン塩酸塩、およびナルトレキソンを含むある特定の不純物を含有する水溶液が挙げられる。
本発明に関して、「水性組成物」という用語は、水性懸濁液または水溶液のいずれかであってもよい水性組成物を示す。一実施形態では、本発明の「水性組成物」はナルメフェン塩酸塩およびナルトレキソンを含み、前記ナルメフェン塩酸塩および/またはナルトレキソンは、固相に存在してもよいおよび/または溶液中に存在してもよい。特定の実施形態では、「水性組成物」は、ナルメフェン塩酸塩、およびナルトレキソンを含むある特定の不純物を含有する母液を含む。
本発明に関して、「母液」という用語は、懸濁液から固体を分離した後に残る溶液を示す。本発明の実施例1〜4では、母液は、国際公開第2010/063292号パンフレットに開示されているナルメフェン塩酸塩二水和物を製造するための再スラリー化法および/または再結晶法により得られた水溶液である。
本発明に関して、「蒸発残留物」という用語は、混合物から溶媒を完全に除去した後に得られる、ある量の残留物を示す。本発明の実施例では、「蒸発残留物」は、ナルメフェン塩酸塩、ならびに、ナルトレキソンおよびリン副生成物などの不純物を含む。
本発明に関して、「リン副生成物」という用語は、ナルトレキソンからウィッティヒ反応によりナルメフェンを合成したときに存在し得るリン化合物(phosphorous compound)、主にホスフィンオキサイド類を示す。特に、トリフェニルホスフィンオキサイドおよびメチルジフェニルホスフィンオキサイドが挙げられる。
発明の詳細な説明
本発明の発明者らは、ナルメフェン塩酸塩[17−(シクロプロピルメチル)−4,5−α−エポキシ−6−メチレンモルフィナン−3,14−ジオール塩酸塩]を、ナルメフェンと、ナルトレキソンを含むある特定の不純物とを含む水性組成物から回収するための改良された方法を見い出した。本方法は、国際公開第2010/063292号パンフレットに開示されているナルメフェン塩酸塩二水和物を製造するための再スラリー化法または再結晶法の母液からナルメフェン塩酸塩を回収するのに特に有用である。ナルメフェン塩酸塩のその他の任意の結晶化法から得られる、例えば、ナルメフェン塩酸塩一水和物の製造から得られる水性母液からナルメフェン塩酸塩を回収するために本方法を使用することもできる。本発明の回収方法は、母液中に存在する主なナルメフェン関連不純物であるナルトレキソンを選択的に除去すること;母液からナルメフェン塩酸塩を回収すること、およびナルメフェン塩酸塩を高純度の形態で単離することなどの幾つかの利点を含む。
本発明者らは、以下の反応スキーム:

に従って亜硫酸水素付加物を形成することにより、ナルトレキソンを効率的に除去できることを見い出した。カルボニル部分を含有する化合物しか亜硫酸水素アニオンと反応できないため、ナルメフェンはこのような反応を経ることができない。ナルトレキソンの亜硫酸水素付加物は、ナルトレキソン自体より溶解性が高いため、この不純物の除去が可能となる。
簡潔に言えば、水性組成物からナルメフェン塩酸塩を回収する方法は、水性懸濁液からナルメフェンを単離することを含み、前記懸濁液はナルトレキソン亜硫酸水素付加物および固体のナルメフェン塩酸塩を含む。
一実施形態では、本発明は、工程(b)〜工程(e)を含む。工程(b)は、水性組成物を濃縮することを含む。この工程は、水性組成物が最初に水溶液である場合、例えば、水性組成物が母液である場合、特に重要である。工程(b)により、水性組成物は溶液状態から懸濁液状態になる。特定の実施形態では、水性組成物を減圧濃縮する。
工程(c)は、水性組成物を亜硫酸水素塩、または水性媒体中で亜硫酸水素アニオンを生成する好適な塩と混合することを含む。特定の実施形態では、亜硫酸水素塩は亜硫酸水素ナトリウムである。
工程(b)および工程(c)は、同時におよび/または任意の順番で順次行うことができる。好ましい実施形態では、工程(b)および工程(c)を順次、工程(b)から始め、続いて工程(c)を行う。工程(b)で得られた懸濁液を、任意選択により希釈することができる。
工程(b)および工程(c)を順次、工程(b)から始め、続いて工程(c)を行う一実施形態では、工程(c)で得られた反応混合物を約60〜65℃で少なくとも1時間維持して、ナルトレキソンの亜硫酸水素付加物の形成を最適化するが、それは液相中に溶解したままとなる。
工程(d)で懸濁液を冷却する。工程(e)でナルメフェン塩酸塩を懸濁液から単離する。一実施形態では、ナルメフェン塩酸塩を濾過により単離し、有機溶媒および/または水で洗浄する。この工程に好適な有機溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素、エステル、エーテル、ケトン、および芳香族炭化水素が挙げられる。別の実施形態では、本方法は、その後、固体を、例えば、ジクロロメタンおよびアセトンから選択される1種または複数種の好適な有機溶媒で洗浄する工程(f)を含む。
ホスフィンオキサイド類(主に、トリフェニルホスフィンオキサイド)は、ナルトレキソンからウィッティヒ反応によりナルメフェンを合成した場合、母液中に存在し得る別の不純物群である。前記ホスフィンオキサイド類は、有機溶媒で抽出することにより母液から選択的に除去することができる。
従って、水性組成物が水溶液である別の実施形態では、本方法は、水性組成物を好適な有機溶媒、例えば、ハロゲン化炭化水素、エステル、エーテル、芳香族炭化水素、およびケトンからなる群から選択される溶媒で抽出する最初の工程(a)を含む。特定の実施形態では、水性組成物をジクロロメタンで抽出する。抽出後、水相を単離し、例えば、工程(b)〜工程(e)に従って処理する。
一実施形態では、前記水性組成物は、国際公開第2010/063292号パンフレットでナルメフェン塩酸塩二水和物の製造に関して開示されている、例えば、国際公開第2010/063292号パンフレットの実施例1、3、5および6により例示されている再スラリー化法または再結晶法などのナルメフェン塩酸塩二水和物の製造方法から得られる母液を含む。
別の実施形態では、前記水性組成物は、例えば、国際公開第2010/063292号パンフレットの実施例2により例示されている、ナルメフェン塩酸塩一水和物の製造方法から得られる母液を含む。
本発明に従って得られるナルメフェン塩酸塩を、例えば、国際公開第2010/063292号パンフレットに開示されている再結晶法および再スラリー化法に従ってさらに処理し、対応する二水和物を得ることができる、または本発明に従って得られるナルメフェン塩酸塩をさらに処理し、対応する一水和物を得ることができる。
前記ナルメフェン塩酸塩二水和物または一水和物を医薬組成物の製造に使用することができる。前記医薬組成物は、少なくとも1種類の薬学的に許容される医薬品添加物(excipient)、担体および/または賦形剤(diluent)をさらに含んでもよく、経口投与用の錠剤などの固体剤形であってもよい。一実施形態では、本発明は、このような医薬組成物に関する。
固体医薬製剤の製造方法は、当該技術分野で周知である。例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st ed.,Lippincott Williams & Wilkins(2005)を参照されたい。錠剤などの固体製剤は、有効成分を補助剤および/または賦形剤などの通常の担体と混合した後、その混合物を打錠機で圧縮することにより製造することができる。補助剤および/または賦形剤の非限定例としては:コーンスターチ、ラクトース、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ゼラチン、ラクトース、ガムおよび同類のものが挙げられる。その他の任意の適切な補助剤または添加剤、例えば、着色剤、芳香剤、および保存剤を使用することもできるが、但し、それらは有効成分と適合性があるものとする。従って、本発明の医薬組成物は、典型的には、有効量のナルメフェン塩酸塩、および1種または複数種の薬学的に許容される担体を含む。
本発明に従って得られるナルメフェン塩酸塩二水和物または一水和物は任意の好適な方法で、例えば、経口投与または非経口投与することができ、このような投与に好適な任意の形態で、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、シロップ剤、または注射用溶液剤もしくは分散液剤の形態で提供することができる。一実施形態では、医薬組成物は、治療有効量のナルメフェンを含む。「治療有効量」という用語は、患者に投与したとき、有効な反応(即ち、研究者、獣医、医師またはその他の臨床医が求める組織、系、動物またはヒトの生物学的または医学的反応)を生じさせるのに十分な化合物または医薬組成物の量/用量を指す。「治療有効量」は、とりわけ、疾患およびその重症度、ならびに治療を受ける患者の年齢、体重、身体状態および反応性に応じて変わる。さらに、本発明の化合物を1種または複数種の化合物と組み合わせる場合、「治療有効量」は変わり得る。このような場合、所与の化合物の量は、少なくなり得、例えば有効量未満となり得る。
好ましくは、単位剤形の医薬組成物中のナルメフェン塩酸塩の量は、約10mg〜約100mg、例えば約10mg〜約60mg、例えば約10mg〜約40mg、または約20mgである。
特に、本発明の方法により得られるナルメフェン塩酸塩を含む医薬組成物を、アルコール依存症患者のアルコール消費の低減に使用し得ることが考えられる。別の実施形態では、本発明の方法により得られるナルメフェン塩酸塩を含む組成物を、アルコール依存症患者のアルコール消費を低減する医薬の製造に使用することができる。別の実施形態では、本発明は、本発明の方法により得られるナルメフェン塩酸塩を治療有効量、それを必要とする患者に投与することを含む、アルコール依存症の治療方法に関する。
「アルコール依存症」という用語は、当業者に公知の用語である。Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders(DSM−IVTR)(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders,4th edition text revision,American Psychiatric Publishing,2000)の改訂第4版で、「アルコール依存症」という用語は、同じ12ヶ月の期間中にアルコールに関連する7つの生活障害項目のうち3つ以上が存在することと定義されている。これらの障害としては、耐性、アルコールを中断したときまたは摂取量を減らしたときの離脱症候群のエビデンス、多くの時間をアルコールの使用に費やすことにに関連する生活機能の潜在的な支障、および身体的または精神的問題のエビデンスがあるにもかかわらず再び使用することが挙げられる。
本明細書で引用される刊行物、特許出願および特許を含む参考文献は全て、本明細書の他の箇所で特定の文献が個別に組み込まれているか否かにかかわらず、参照によりその全体が本明細書に組み込まれ、且つ、各参考文献が参照により組み込まれることが個々に具体的に示され、本明細書中にその内容全体が記載される場合と同程度まで(法が許す最大限の範囲まで)本明細書に組み込まれるものとする。
本発明の説明に関して「1つの(a)」および「1つの(an)」および「その(the)」という用語ならびに類似の指示対象の使用は、特記しない限りまたは文脈により明確に否定されない限り、単数形と複数形の両方を包含するものと解釈すべきである。例えば、「化合物」という語句は、特記しない限り、本発明または記載する特定の態様の様々な「化合物」を指すものと理解すべきである。
本発明の任意の態様、または1つもしくは複数の要素に関して「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」もしくは「含有する(containing)」などの用語を使用する態様についての本明細書における説明は、特記しない限りまたは文脈により明確に否定されない限り、本発明の類似の態様、またはその1つもしくは複数の特定の要素「からなる」、「から本質的になる」もしくは「を実質的に含む」態様を支持するものとする(例えば、特定の要素を含むと本明細書に記載される組成物は、特記しない限りまたは文脈により明確に否定されない限り、その要素からなる組成物も記載しているものと解釈すべきである)。
本明細書に記載の本発明の様々な態様、実施形態、実施および特徴は、個別にまたは任意の組み合わせで特許請求され得ることを理解されたい。
本発明の実施形態
以下に、本発明の実施形態を開示する。第1の実施形態をE1と表し、第2の実施形態をE2などのように表す。
E1.ナルメフェン塩酸塩およびナルトレキソンを含有する水性組成物からナルメフェン塩酸塩を回収する方法であって、ナルトレキソン亜硫酸水素付加物および固体のナルメフェン塩酸塩を含む水性懸濁液からナルメフェン塩酸塩を単離する工程を含む方法。
E2.前記水性組成物が水溶液である、実施形態1に記載の方法。
E3.ナルメフェン塩酸塩を得るために、以下の工程;
(b)水性組成物を濃縮する工程、
(c)水性組成物を亜硫酸水素塩と、または水性媒体中で亜硫酸水素アニオンを生成する好適な塩と混合する工程であって、
工程(b)および工程(c)を同時におよび/または任意の順番で順次行うことができる工程、
(d)工程(b)および工程(c)から得られた混合物を冷却する工程、
(e)工程(d)で得られた混合物から固体を単離する工程、
を含む、実施形態1〜2のいずれか1つに記載の方法。
E4.工程(b)および工程(c)を同時に行う、実施形態3に記載の方法。
E5.工程(b)および工程(c)を順次、工程(c)から始め、続いて工程(b)を行う、実施形態3に記載の方法。
E6.工程(b)および工程(c)を順次、工程(b)から始め、続いて工程(c)を行う、実施形態3に記載の方法。
E7.工程(b)の後、工程(c)の前に行われる工程(b’);
(b’)水性組成物を水で希釈する工程、
を行う、実施形態6に記載の方法。
E8.工程(b)および工程(c)の前に行われる最初の工程(a);
(a)水性組成物を有機溶媒で抽出した後、水層を単離する工程、
を含み、
工程(b)または工程(c)の水性組成物が工程(a)から単離された水層を含む、実施形態3〜7のいずれか1つに記載の方法。
E9.工程(a)を1〜3回繰り返す、実施形態8に記載の方法。
E10.工程(a)の有機溶媒がジクロロメタンである、実施形態8〜9のいずれか1つに記載の方法。
E11.工程(b)の濃縮が減圧蒸留により行われる、実施形態3〜10のいずれか1つに記載の方法。
E12.工程(c)の亜硫酸水素塩が亜硫酸水素ナトリウムである、実施形態3〜11のいずれか1つに記載の方法。
E13.工程(c)で得られた混合物を約20〜100℃の温度範囲で少なくとも1時間維持する、実施形態6〜12のいずれか1つに記載の方法。
E14.工程(c)で得られた混合物を約20〜100℃の温度範囲で約1〜6時間の時間範囲で維持する、実施形態13に記載の方法。
E15.前記温度範囲が約20〜80℃、例えば約50〜70℃、例えば約50〜55℃または約55〜60℃または約60〜65℃または約65〜70℃である、実施形態14に記載の方法。
E16.前記時間範囲が約2〜5時間、例えば約2.5〜4.5時間、例えば約3〜4時間である、実施形態14〜15のいずれか1つに記載の方法。
E17.温度が0〜20℃の範囲、例えば0〜10℃の範囲、例えば0〜5℃の範囲になるまで工程(d)の冷却を行う、実施形態3〜16のいずれか1つに記載の方法。
E18.工程(e)における形成された固体の単離が濾過により行われる、実施形態3〜17のいずれか1つに記載の方法。
E19.続いて、
(f)工程(e)で得られた固体を1種または複数種の好適な有機溶媒で洗浄する工程、
を行う、実施形態3〜18のいずれか1つに記載の方法。
E20.工程(f)における洗浄がジクロロメタンおよび/またはアセトンで行われる、実施形態19に記載の方法。
E21.ナルメフェン塩酸塩およびナルトレキソンを含有する前記水性組成物が、ナルメフェン塩酸塩二水和物の製造方法から得られる母液を含む、実施形態1〜20のいずれか1つに記載の方法。
E22.前記母液が、国際公開第2010/063292号パンフレットに開示されている再スラリー化法または再結晶法から得られる、実施形態21に記載の方法。
E23.ナルメフェン塩酸塩およびナルトレキソンを含有する前記水性組成物が、ナルメフェン塩酸塩一水和物の製造方法から得られる母液を含む、実施形態1〜20のいずれか1つに記載の方法。
E24.ナルメフェン塩酸塩およびナルトレキソンを含有する前記水性組成物が、最初に、ナルメフェンの量の1%未満(HPLC面積による)の量のナルトレキソンを含む、実施形態1〜23のいずれか1つに記載の方法。
E25.ナルメフェン塩酸塩およびナルトレキソンを含有する前記水性組成物が、最初に、ナルメフェンの量の10%未満(HPLC面積による)の量のリン副生成物を含む、実施形態1〜24のいずれか1つに記載の方法。
E26.回収されたナルメフェン塩酸塩が、少なくとも99%化学的に純粋である、実施形態1〜25のいずれか1つに記載の方法。
E27.実施形態1〜26のいずれか1つに記載の方法から直接回収されたナルメフェン塩酸塩。
E28.回収されたナルメフェン塩酸塩をさらに処理してナルメフェン塩酸塩二水和物またはナルメフェン塩酸塩一水和物にする、実施形態1〜26のいずれか1つに記載の方法。
E29.ナルメフェン塩酸塩二水和物またはナルメフェン塩酸塩一水和物の製造方法であって、実施形態1〜26のいずれか1つに記載の方法でナルメフェン塩酸塩を回収することを含む方法。
E30.実施形態28〜29のいずれか1つに記載の方法から直接得られるナルメフェン塩酸塩二水和物またはナルメフェン塩酸塩一水和物。
E31.実施形態28〜29のいずれか1つに記載の方法から得られるナルメフェン塩酸塩二水和物またはナルメフェン塩酸塩一水和物を含む医薬組成物。
E32.式

で表される化合物。
E33.化合物がナルトレキソン亜硫酸水素付加物である、実施形態32に記載の化合物。
以下の非限定的な実施例により本発明を説明する。
本発明に関して、化学的純度は、HPLCで下記の条件を使用して測定する。
カラム.........Kinetex Phenomenex C18、100×4.6mm f.t 2.5μmまたは同等物
移動相A:....オクタンスルホン酸ナトリウム(FW216.28)1.1gを水1Lに溶解し、希釈したHPOでpHを2.3に調節したもの
移動相B:....アセトニトリル
移動相C:....水
カラム温度....35℃
検出器........UV、230nm
注入量........10μl
流量..........1.2mL/分
分析時間......45分
実施例1.水溶液からのナルメフェン塩酸塩の回収。
以下の組成(HPLC面積%):ナルメフェン92.08%、ナルトレキソン0.49%、メチルジフェニルホスフィンオキサイド0.77%、トリフェニルホスフィンオキサイド4.0%を有する「蒸発残留物」約36gを含有するナルメフェンHCl水性母液(400g)を亜硫酸水素ナトリウム0.34gで処理し、減圧濃縮して、溶媒323gを留去した。濃縮混合物を0℃に冷却し、この温度で終夜維持した。固体を濾過し、アセトン(34mL)で洗浄して、ナルメフェンHCl 21gを得た。HPLC分析(面積%):ナルメフェン98.92%、ナルトレキソン0.09%、メチルジフェニルホスフィンオキサイド0.04%、トリフェニルホスフィンオキサイド0.16%。
実施例2.水溶液からのナルメフェン塩酸塩の回収(有機溶媒での抽出を含む)。
以下の組成(HPLC面積%):ナルメフェン92.08%、ナルトレキソン0.49%、メチルジフェニルホスフィンオキサイド0.8%、トリフェニルホスフィンオキサイド4.0%を有する「蒸発残留物」約36gを含有するナルメフェンHCl水性母液(400g)をジクロロメタン(250mL)で抽出した。次いで、水層を減圧濃縮し、懸濁液を得た。亜硫酸水素ナトリウム(0.3g)を加え、混合物を60〜65℃で3時間維持した。懸濁液を0〜5℃に冷却して、固体を濾過し、ジクロロメタン(50mL)およびアセトン(約30mL)で洗浄して、ナルメフェンHCl 28gを得た。HPLC分析(面積%):ナルメフェン99.36%、ナルトレキソン0.12%。メチルジフェニルホスフィンオキサイドおよびトリフェニルホスフィンオキサイドは検出限界未満であった。
実施例3.水溶液からのナルメフェン塩酸塩の回収(有機溶媒での抽出を含む)。
以下の組成(HPLC面積%):ナルメフェン90.97、ナルトレキソン0.23%、メチルジフェニルホスフィンオキサイド1.1%、トリフェニルホスフィンオキサイド4.9%を有する「蒸発残留物」約16kgを含有するナルメフェンHCl水性母液(145kg)をジクロロメタン(230L)で抽出した。次いで、水層を減圧濃縮し、溶媒128kgを留去した。懸濁液を水(7kg)で希釈した。亜硫酸水素ナトリウム0.15kgを添加し、混合物を60〜65℃で4時間維持した。懸濁液を0〜5℃に冷却し、4時間撹拌した。固体を濾過し、ジクロロメタン(15L)およびアセトン(15L)で洗浄し、ナルメフェンHCl 12.8kgを得た。HPLC分析(面積%):ナルメフェン99.12%、ナルトレキソン0.05%。メチルジフェニルホスフィンオキサイドおよびトリフェニルホスフィンオキサイドは検出限界未満であった。
実施例4.比較例(亜硫酸水素塩を添加せず、有機溶媒での抽出を行わない)。
以下の組成(HPLC面積%):ナルメフェン92.08%、ナルトレキソン0.49%、メチルジフェニルホスフィンオキサイド0.77%、トリフェニルホスフィンオキサイド4.0%を有する「蒸発残留物」約44gを含有するナルメフェンHCl水性母液(400g)を減圧濃縮し、溶媒323gを留去した。濃縮混合物を0℃に冷却し、この温度で終夜維持した。固体を濾過し、アセトン(34mL)で洗浄して、ナルメフェンHCl 28.5gを得た。HPLC分析(面積%):ナルメフェン97.42%、ナルトレキソン0.24%、メチルジフェニルホスフィンオキサイド0.06%、トリフェニルホスフィンオキサイド1.9%。
実施例4のデータを実施例1〜3のデータと比較すると、本発明の方法により最終生成物中のナルトレキソンの量が効率的に低減することが明確に分かる。実施例2および実施例3から、有機溶媒で抽出することによりメチルジフェニルホスフィンオキサイドおよびトリフェニルホスフィンオキサイドの量が低減することがさらに分かる。

本発明は以下の態様を含み得る。
[1]
ナルメフェン塩酸塩およびナルトレキソンを含有する水性組成物からナルメフェン塩酸塩を回収する方法であって、ナルトレキソン亜硫酸水素付加物および固体のナルメフェン塩酸塩を含む水性懸濁液からナルメフェン塩酸塩を単離する工程を含む方法。
[2]
前記水性組成物が水溶液である、請求項1に記載の方法。
[3]
ナルメフェン塩酸塩を得るために、以下の工程;
(b)前記水性組成物を濃縮する工程;
(c)前記水性組成物を亜硫酸水素塩と、または水性媒体中で亜硫酸水素アニオンを生成する好適な塩と混合する工程であって、
工程(b)および工程(c)を同時におよび/または任意の順番で順次行うことができる工程、
(d)前記工程(b)および工程(c)から得られた混合物を冷却する工程、
(e)前記工程(d)で得られた混合物から前記固体を単離する工程、
を含む、請求項1または2のいずれか一項に記載の方法。
[4]
工程(b)および工程(c)を同時に行う、請求項3に記載の方法。
[5]
工程(b)および工程(c)を順次、工程(c)から始め、続いて工程(b)を行う、請求項3に記載の方法。
[6]
工程(b)および工程(c)を順次、工程(b)から始め、続いて工程(c)を行う、請求項3に記載の方法。
[7]
工程(b)および工程(c)の前に行われる最初の工程(a);
(a)前記水性組成物を有機溶媒で抽出した後、前記水層を単離する工程、
を含み、
前記工程(b)または工程(c)の水性組成物が前記工程(a)から単離された水層を含む、請求項3〜6のいずれか一項に記載の方法。
[8]
前記工程(a)の有機溶媒がジクロロメタンである、請求項7に記載の方法。
[9]
前記工程(b)の濃縮が減圧蒸留により行われる、請求項3〜8のいずれか一項に記載の方法。
[10]
前記工程(c)の亜硫酸水素塩が亜硫酸水素ナトリウムである、請求項3〜9のいずれか一項に記載の方法。
[11]
続いて、
(f)前記工程(e)で得られた固体を1種または複数種の好適な有機溶媒で洗浄する工程、
を行う、請求項3〜10のいずれか一項に記載の方法。
[12]
ナルメフェン塩酸塩およびナルトレキソンを含有する前記水性組成物が、ナルメフェン塩酸塩二水和物の製造方法から得られる母液を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
[13]
ナルメフェン塩酸塩およびナルトレキソンを含有する前記水性組成物が、ナルメフェン塩酸塩一水和物の製造方法から得られる母液を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
[14]
ナルメフェン塩酸塩二水和物またはナルメフェン塩酸塩一水和物の製造方法であって、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法によりナルメフェン塩酸塩を回収することを含む方法。
[15]

で表される化合物。

Claims (14)

  1. ナルメフェン塩酸塩およびナルトレキソンを含有する水性組成物からナルメフェン塩酸塩を回収する方法であって、ナルトレキソン亜硫酸水素付加物および固体のナルメフェン塩酸塩を含む水性懸濁液からナルメフェン塩酸塩を単離する工程を含む方法。
  2. 前記水性組成物が水溶液である、請求項1に記載の方法。
  3. ナルメフェン塩酸塩を得るために、以下の工程;
    (b)前記水性組成物を濃縮する工程;
    (c)前記水性組成物を亜硫酸水素塩と、または水性媒体中で亜硫酸水素アニオンを生成する好適な塩と混合する工程であって、
    工程(b)および工程(c)を同時におよび/または任意の順番で順次行うことができる工程、
    (d)前記工程(b)および工程(c)から得られた混合物を冷却する工程、
    (e)前記工程(d)で得られた混合物から前記固体を単離する工程、
    を含む、請求項1または2のいずれか一項に記載の方法。
  4. 工程(b)および工程(c)を同時に行う、請求項3に記載の方法。
  5. 工程(b)および工程(c)を順次、工程(c)から始め、続いて工程(b)を行う、請求項3に記載の方法。
  6. 工程(b)および工程(c)を順次、工程(b)から始め、続いて工程(c)を行う、請求項3に記載の方法。
  7. 工程(b)および工程(c)の前に行われる最初の工程(a);
    (a)前記水性組成物を有機溶媒で抽出した後、前記水層を単離する工程、
    を含み、
    前記工程(b)または工程(c)の水性組成物が前記工程(a)から単離された水層を含む、請求項3〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記工程(a)の有機溶媒がジクロロメタンである、請求項7に記載の方法。
  9. 前記工程(b)の濃縮が減圧蒸留により行われる、請求項3〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記工程(c)の亜硫酸水素塩が亜硫酸水素ナトリウムである、請求項3〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記工程(e)に続いて、
    (f)前記工程(e)で得られた固体を1種または複数種の好適な有機溶媒で洗浄する工程、
    を行う、請求項3〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. ナルメフェン塩酸塩およびナルトレキソンを含有する前記水性組成物が、ナルメフェン塩酸塩二水和物の製造方法から得られる母液を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. ナルメフェン塩酸塩およびナルトレキソンを含有する前記水性組成物が、ナルメフェン塩酸塩一水和物の製造方法から得られる母液を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  14. ナルメフェン塩酸塩二水和物またはナルメフェン塩酸塩一水和物の製造方法であって、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法によりナルメフェン塩酸塩を回収することを含む方法。

JP2014545252A 2011-12-06 2012-12-06 ナルメフェン塩酸塩の回収方法 Active JP6086925B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201161567148P 2011-12-06 2011-12-06
US61/567,148 2011-12-06
DKPA201100948 2011-12-06
DKPA201100948 2011-12-06
PCT/EP2012/074623 WO2013083685A1 (en) 2011-12-06 2012-12-06 Process for recovery of nalmefene hydrochloride

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015504856A JP2015504856A (ja) 2015-02-16
JP6086925B2 true JP6086925B2 (ja) 2017-03-01

Family

ID=48573602

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014545252A Active JP6086925B2 (ja) 2011-12-06 2012-12-06 ナルメフェン塩酸塩の回収方法

Country Status (32)

Country Link
US (1) US8841452B1 (ja)
EP (1) EP2788357B1 (ja)
JP (1) JP6086925B2 (ja)
KR (1) KR20140103288A (ja)
CN (1) CN104093721B (ja)
AR (1) AR089080A1 (ja)
AU (1) AU2012347261B2 (ja)
BR (1) BR112014013541B1 (ja)
CA (1) CA2857096C (ja)
CL (1) CL2014001454A1 (ja)
CO (1) CO6970605A2 (ja)
CY (1) CY1118785T1 (ja)
DK (1) DK2788357T3 (ja)
ES (1) ES2622156T3 (ja)
HK (1) HK1202874A1 (ja)
HR (1) HRP20170497T1 (ja)
HU (1) HUE033717T2 (ja)
IL (1) IL232826A (ja)
IN (1) IN2014KN01211A (ja)
JO (1) JO3251B1 (ja)
LT (1) LT2788357T (ja)
ME (1) ME02668B (ja)
MX (1) MX354331B (ja)
PL (1) PL2788357T3 (ja)
PT (1) PT2788357T (ja)
RS (1) RS55817B1 (ja)
RU (1) RU2631652C2 (ja)
SG (1) SG11201402956UA (ja)
SI (1) SI2788357T1 (ja)
TW (1) TWI560170B (ja)
WO (1) WO2013083685A1 (ja)
ZA (1) ZA201404100B (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105646508B (zh) * 2016-02-17 2018-02-27 南京卓康医药科技有限公司 一种盐酸纳美芬一水合物的制备方法
US10927121B1 (en) 2019-12-20 2021-02-23 Southwest Research Institute Technologies for removing residual solvent from nalmefene hydrochloride and producing crystalline nalmefene hydrochloride monohydrate, monosolvate, or crystalline nalmefene hydrochloride dihydrate
US20240109907A1 (en) 2021-01-28 2024-04-04 Rhodes Technologies Process for crystallizing nalmefene hydrochloride

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2577947A (en) * 1951-12-11 Manufacture of dihydrocodeinone
US3814768A (en) * 1971-11-26 1974-06-04 Lewenstein E 6-methylene-6-desoxy dihydro morphine and codeine derivatives and pharmaceutically acceptable salts
US3896226A (en) * 1971-11-26 1975-07-22 Lewinstein Evalina 6-methylene-6-desoxy dihydro morphine and codeine derivatives and pharmaceutically acceptable salts thereof, and use of the same as a narcotic antagonist
US4535157A (en) 1983-11-01 1985-08-13 Key Pharmaceuticals, Inc. Process for making 6-desoxy-6-methylenenaloxone and 6-desoxy-6-methylenenaltrexone
US4751307A (en) 1985-01-17 1988-06-14 Mallinckrodt, Inc. Wittig-reaction processes
US5869669A (en) * 1996-07-26 1999-02-09 Penick Corporation Preparation of 14-hydroxynormorphinones from normorphinone dienol acylates
WO2001034608A1 (en) * 1999-11-09 2001-05-17 Abbott Laboratories Hydromorphinone and hydrocodeinone compositions and methods for their synthesis
WO2003077867A2 (en) * 2002-03-14 2003-09-25 Euro-Celtique, S.A. Naltrexone hydrochloride compositions
CA2644095A1 (en) * 2006-03-02 2007-09-13 Mallinckrodt Inc. Processes for preparing morphinan-6-one products with low levels of alpha, beta-unsaturated ketone compounds
AU2007329453B2 (en) * 2006-12-04 2013-04-04 Noramco, Llc Process for preparing oxycodone having reduced levels of 14-hydroxycodeinone
WO2008094574A2 (en) 2007-01-30 2008-08-07 Biogen Idec Ma Inc. Furanone compounds and methods of making and using the same
UA102128C2 (en) * 2008-12-05 2013-06-10 Х. Луннбек А/С Nalmefene hydrochloride dihydrate
SI2435439T1 (sl) * 2009-05-25 2016-06-30 H. Lundbeck A/S Priprava nalmefen hidroklorida iz naltreksona
CN101768164B (zh) * 2010-01-25 2011-09-14 海南数尔药物研究有限公司 一种高纯度的盐酸纳洛酮化合物

Also Published As

Publication number Publication date
AU2012347261A1 (en) 2014-06-19
RS55817B1 (sr) 2017-08-31
TW201335110A (zh) 2013-09-01
HUE033717T2 (en) 2017-12-28
CA2857096A1 (en) 2013-06-13
TWI560170B (en) 2016-12-01
EP2788357B1 (en) 2017-03-01
ZA201404100B (en) 2015-11-25
IL232826A0 (en) 2014-08-03
CN104093721B (zh) 2016-05-18
WO2013083685A1 (en) 2013-06-13
ME02668B (me) 2017-06-20
MX2014006705A (es) 2014-07-09
ES2622156T3 (es) 2017-07-05
CL2014001454A1 (es) 2014-10-03
RU2014126489A (ru) 2016-01-27
PT2788357T (pt) 2017-04-24
RU2631652C2 (ru) 2017-09-26
CO6970605A2 (es) 2014-06-13
HRP20170497T1 (hr) 2017-06-02
BR112014013541B1 (pt) 2022-02-15
DK2788357T3 (en) 2017-04-24
US8841452B1 (en) 2014-09-23
KR20140103288A (ko) 2014-08-26
PL2788357T3 (pl) 2017-07-31
MX354331B (es) 2018-02-27
SG11201402956UA (en) 2014-07-30
US20140296525A1 (en) 2014-10-02
CA2857096C (en) 2021-01-19
AU2012347261B2 (en) 2016-12-01
IL232826A (en) 2016-10-31
LT2788357T (lt) 2017-04-25
BR112014013541A2 (pt) 2017-06-13
HK1202874A1 (en) 2015-10-09
IN2014KN01211A (ja) 2015-10-16
JO3251B1 (ar) 2018-09-16
AR089080A1 (es) 2014-07-30
EP2788357A1 (en) 2014-10-15
CY1118785T1 (el) 2017-07-12
JP2015504856A (ja) 2015-02-16
SI2788357T1 (sl) 2017-06-30
CN104093721A (zh) 2014-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101716522B1 (ko) 날트렉손으로부터의 날메펜 히드로클로라이드의 제조
US8530495B2 (en) Nalmefene hydrochloride dihydrate
JP6215399B2 (ja) ナルトレキソンの製造方法
JP6086925B2 (ja) ナルメフェン塩酸塩の回収方法
KR101837795B1 (ko) 날트렉손의 제조 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160614

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160616

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160913

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170131

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6086925

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R153 Grant of patent term extension

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R153

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250