JP6085054B1 - 鋼の連続鋳造圧延方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 均質な真空中空鋳片から種々の寸法・形状の鋼片へ圧延する際、充分な生産能率の確保と圧延の安定を図る。【解決手段】 連続鋳造方法において鋳型断面アスペクト比βを大きくして能率を確保する。鋳型角部を面取りして冷却途上の過冷を防止し直接圧延を容易にする。楔形歯によって鋳片を切断し真空中空の粗鋼片を得る。該粗鋼片の圧延では、βの増加と中空に起因して初パスの幅方向圧下においてタオレや挫屈変形が発生する。スラブ状鋳型の長片を凸型又は凹型に湾曲させ、挫屈方向と挫屈量を安定させる。ロール間隙の迅速調節可能な2段逆転式により外形本位に圧下し種々の寸法に仕上げる。空洞が残存するので楔形歯によって封鎖切断する。【選択図】 図2

Description

本発明は、一つの断面寸法の連続鋳造鋳片から種々の断面寸法・形状の鋼片に成形する方法に関するものである。
鋼片とは板・条・平・棒・線材等の熱間圧延鋼材に供される素材である。製品断面が板状の場合スラブ、板以外の製品で製品断面積又は断面寸法が比較的大きく素材断面も大きい(例;250mm角以上)場合該素材はブルーム、小さい(200mm角以下)場合はビレット、扁平状の場合はシートバーと称されている。
ブルームやビレットの製造方法には2種が併存している。それぞれ連続鋳造によって製造される。一方は高炉が立地するような大規模製鋼工場においてなさされ、一旦大断面ブルームに鋳造しその後分塊圧延により所望寸法のブルームやビレットに成形する。
他方はニアネットシェイピングであって、所望寸法のブルームやビレットを直接連続鋳造によって得る。
前者では規模の効果の他品質面で鍛錬効果が得られる。具体的には、
1)製品の延靭性が向上する、
2)表面欠陥が薄くなる、
3)欠陥の延伸により探傷・除傷が容易になる。
問題は、
1)分塊圧延設備を初め加熱炉、連続鋳造設備それぞれ大型になり建設費が巨額であり中小規模の鉄鋼事業には適さない。
2)多品種少量生産には非効率になる。
品質が特に優先される量産特殊鋼の工場でも前者の方法が採用されていて、多様な設備を保有し、種々の設備を組み合わせて少量多品種に対応している。
後者即ちニアネットシェイピングでは工程短縮によりコスト有利になる。実効設備費用でも不利ではなく、生産規模が中小の電炉工場に適する。
問題は、表面欠陥・芯部欠陥等に関して品質に劣る。従って中級品以下の鋼種を対象に適用されている。
鋼材の流通面を概観する。今日では内外とも事務的障壁(系列・関税・為替等)の軽減、技術的障壁(輸送コスト・納期・仕様・規格・品質保証等)の改善が進み流通が容易になって価格競争が厳しくなっている。圧延製品ではそうであるが鋼片では需要はあるもののあまり流通しない。その理由は、
1)どの鉄鋼メーカーにおいても製鋼と圧延は一体になっていて圧延専業はほとんど消滅し、量のまとまった需要家は多くない。
2)製品規格は世界共通的であっても素材は各社各様である。製鋼能力の不足や自社の一部製品の素材品質に問題があって外部から鋼片を調達する場合、逆に製鋼の余剰を外販する場合、それぞれ価格上は納得しても鋼片寸法(断面・長さ)はたいてい間尺に合わない。
3)素材品質は原料・製鋼方法により微妙に異なる。低級品には双方容易に対応しても高級品はもめ事が多い。最終顧客への品質保証にも問題が。
以上から鋼片の需要は国際的に手堅いものがあるものの多品種少量になる傾向があり、高品質で多様な鋼片が一般価格で供給されることが期待されている。
品質に関して分塊方式に劣らず、且つ中小規模の生産で種々の寸法の鋼片を造り分ける方法を検討する。
特許文献1(先行例1)にはスラブからブルーム又はビレットを製造する例が見られる。それによるとスラブ状の連続鋳造鋳片を引き抜き、インラインのサイジングプレスによって幅を圧下し厚さを増加させ、方形のブルーム又はビレットに成形する。適用される原理は以下である。
プレス加工において圧下歪みは延伸と拡幅に分配される。圧下に際して金型と被加工材との間の摩擦は表層部の変形を抑制するように作用する。接触長さが大きい方向には塑性流れが少なく短い方向には流れ易い。従って金型アスペクト比(=軸方向接触長さ/幅方向接触長さ)が大きくなるほど延伸分が少なく、拡幅分が多くなる。定量的関係式は開示されている。当該方式では適切な寸法の金型を設定することにより1種の厚さのスラブから広範な寸法のブルーム又はビレットが得られる。
問題は、第1に小断面ビレット(110〜130mm角)へ成形する場合、通常のサイジングプレスの圧下量(300〜400mm)ではスラブ幅(=ビレット寸法+圧下量)は自ずと制限され鋳造能率に劣る。小規模工場(例;50t/h)に適しても中規模(100t/h以上)には対処することはできない。能率を確保するためスラブ幅を拡大し、且つサイジングプレスの圧下量を倍増させようとすると困難な拡大新設計が必要になり高額な上にさらに高額になる。能率を確保するため2ストランドにするとプレスを含め設備費が増大する。
第2に、圧下により拡幅が発生する。スラブ厚さは製品厚さより小さくしなければならない。小断面ビレットには薄スラブ(110mm未満)が必要で製品寸法に対応して数種の寸法のスラブが必要になる。
第3に、製品寸法の変更には鋳型・圧下量更に金型の変更が必要であって、鋳込中に変更することはできない。多品種生産には適さない。
特許文献2(先行例2)には極めて均質性に優れた鋼片の多品種生産が可能な方法が開示されている。それによると鋳片引抜軌跡を3/4周まで湾曲、以後伸直する。適切な条件設定により真空中空鋳片が形成される。該鋳片を封鎖切断して中空鋼片が得られる。偏析は一切発生せず柱状晶のみの均質組織が得られる。該中空鋼片を2段逆転式圧延機により反転圧延し、自在に所望の外形寸法の鋼片とする。その際フラットロールを使用すること、反転毎のロール間隙調節機構を組み込むことが要件となっている。
本方法の長所は、
1)圧延のパス毎にロール間隙が調節可能であり鋳込途中でも寸法変更が容易になる。
2)設備費・操業費とも無理のない軽分塊工程が附加されるので内質だけでなく表面品質も分塊材に追随することができる。
本方法の問題点を挙げる。素材は単ストランドの特殊な連続鋳造方法で製造された中空の小断面ブルームであり、それ以下の種々の寸法の鋼片に成形可能である。原理的に鋳造能率の大きい鋳造方法と言え、鋳片断面アスペクト比は1又はそれに近く、該能率は充分ではない。従って小規模工場には対処できても中規模には不足する。
ところで鋳造能率は鋳片断面アスペクト比にほぼ比例するものであり、該アスペクト比を大きくすることにより能率を強化することができる。
そうすると今度は初回の幅方向の圧下に際して図6に示すように中空であるため1)タオレ(A)が発生し易い、2)挫屈変形(B,C,D)が発生し易い。これらが散発すると成形が極めて困難になる。初めに厚さ方向に圧下すると一層アスペクト比が増加する。挫屈の発生は鋳片断面アスペクト比ではなく長片のアスペクト比に依存するものであるから回避する条件は厳しい。
特開平10−328711 特許第4544544号
連続鋳造された大断面ブルームの分塊方式と同等の品質を持つ鋼片を多品種生産でしかも中小規模の製鋼工場において比較的低設備費・低コストで製造することが可能な方法・設備が期待されている。
先行例2の均質な真空中空鋳片を製造する連続鋳造方法と該中空鋳片の空洞の残存を許容する圧延方法とを組み合わせてブルーム状の鋳片から種々の寸法のブルーム又はビレットに圧延する鋼片製造方法は品質には優れ、しかも多サイズ生産には極めて効率的である。 しかるに生産能率は小規模(約50t/h)であるから特殊鋼には適用することができても中規模の普通鋼には対処することができない。
能率強化のため鋳型断面アスペクト比を大きくすると中空であるため初回圧延においてタオレや挫屈により圧延が安定せず成形は困難になる。
本願発明は当該方法において鋳造能率(=圧延能率)を強化するとともに圧延では挫屈に伴う異常変形を防止し、多種多様の成形を安定させることを課題とする。
第1の発明は、真空空洞を持つ連続鋳造鋳片を封鎖切断して得られた鋳造直後の粗鋼片を平ロールを保持した逆転式2段圧延機によって適宜90°転回を加え且つパス毎に該ロール間隙を調節し反転圧延して所望寸法の鋼片に成形する方法において、該鋳片を鋳込む鋳型の横断面形状を、1)アスペクト比が2.5以上6.0以下とし、2)幅中央部の厚さを端部厚さの4%以上15%以下、又は−4%以下とし、3)4隅を10C以上30C以下の面取りとすることを特徴とする連続鋳造圧延方法である。
ここでCとは角頂点から45°面取り面への距離(mm単位)を意味する。
端部厚さとは図2中27で示される面取り部分を外したところの厚さである。
第2の発明は、得られた鋼片を細分化するための切断に際して鋳片を挟んで対向する1対の楔形歯を圧入して残存する空洞を封鎖しつつ切断することを特徴とする第1発明に記載した連続鋳造圧延方法である。
1) 鋳型断面のアスペクト比が大きくなって鋳造能率が増強される。単ストランドで約100t/h以上の鋳造能率が容易に得られ中規模の製鋼工場に適する。
2) 原理的に中心偏析が無く且つ柱状晶のみから成る均一組織の連続鋳造鋳片を圧延して鋼片としているので分塊材と同等以上の品質が得られる。多くの場合真空空洞は残存することになるが後続の製品への熱間圧延の過程で消滅して欠陥とはならない。
3) 中空鋳片の断面形状は厚さ方向にわずかに膨らんで(又は凹んで)いるので、初回の幅方向への圧下に際して両長片は内側(又は外側)に挫屈することなく外側(又は内側)に多少の挫屈を含んで圧下され圧延が安定する。
4) 圧延機の荷重は被加工材の圧下幅に比例する。中空鋳片の実効圧下幅は凝固殻厚の2倍である。殻厚は40〜70mmが適切であり、従って被加工材の圧下幅は拡幅を含めても約200mm以下に収まる。これは通常のビレット用程度の圧延機によって対処することができ、設備費は分塊圧延法に比較して格段に優れる。
5) 平ロールを使用しロールギャップ調整機構を持つので圧下量と転回を適宜組み合わせることにより種々の寸法のブルーム・ビレット・シートバー及びビームブランクが容易に得られる。
6) 鋳型の4隅には図面上の『面取り』が設けてあって、鋳片の角部は幅広く45°傾斜で欠落(面取り)していて鋳造直後の圧延に大変都合が良い。通常板組立鋳型が使用されるので鋳片の角部は直角に近く冷却途上で過剰に冷却し、直後の圧延ではワレが発生しやすい。角部の加熱(種々のエッジヒーターが使用される)がなされることが多い。大きく面取りしてあるから過冷が阻止され直接圧延に耐える。
本発明に供される真空中空鋳片を製造する連続鋳造方法の概念図である。 本発明の連続鋳造圧延方法における要件である断面アスペクト比の大きい鋳片の断面形状を例示し、Aは凸型、Bは凹型である。鋳型の形状は該鋳片に外接する。 本発明に供される真空中空鋳片の製造に際して空洞を封入する鋳片切断方法を説明する概念図である。 本発明に使用される圧延機の概略構造図である。 鋳片から3種の鋼片に造り分けるパススケジュールを例示する。 スラブ状中空鋳片を幅方向に圧下する際のタオレAと挫屈変形B,C及びDをの状態を示す。
以下本発明を図面に従って説明する。図1において、全体構造は一種の湾曲式連続鋳造であり、鋳片の引抜軌跡は3/4周の湾曲部と後続する水平伸直部から成る。タンデイシュ1から鋳型2に供給された溶鋼3は該鋳型2内で冷却され、凝固殻を形成しながらピンチロール5により適切な速度で連続的に引抜かれて鋳片4を形成する。該鋳片4は2次冷却帯6を経て1/2周点を越え、更に鋳込面から大気圧相当の溶鋼高さ(約1.4m)に達して溶融芯が脱落し真空の中空鋳片7となる。該鋳片7は最上点の3/4周点で伸直ロール8により水平に伸直される。
次いで該鋳片7は切断機9により所定長さに切断される。その際、図3に示すように1対の楔形切断歯31を鋳片7を挟んで対称的に圧入して噛み切る方法でなされる。圧入の進行につれ当該部ではまず凝固殻内面32が互いに圧接して真空の空洞33が封入される。その後分断し、粗鋼片10が形成される。封入と切断が1台の機械で同時に且つ容易になされる。
当該連続鋳造方法の特徴は、1)凝固終点が無く無偏析であり且つ鋳込温度制御により柱状晶のみの均質な凝固組織が得られること、2)凝固の遅い内部を持たないので鋳造能率(t/h)が極めて大きく単ストランドでなされること、及び3)中空材であることから特殊な形状や用途への可能性があることである。
粗鋼片10は所望の形状・寸法の鋼片(ブルーム・ビレット・シートバー・ビームブランク)の素材として直ちに図4に示す次工程の成形圧延ラインに供される。該圧延ラインは主に平ロールを持つ1台の逆転式圧延機42と該圧延機42の前後に配置され圧延材を逆転送給する走行台41,44と圧下面を変更するための圧延材を挟んで軸回りに90度回転させる転倒機43とから構成される。該圧延機42はロール間隙を調節できる迅速送り機構(図示せず)を持ち1パス毎に迅速に所定値に調節される。平ロール圧延によって圧延面は各パスとも平坦に圧下される。
粗鋼片10は適宜転回し、ロールギャップ調節し、迅速に反転走行して圧下し逐次所望の寸法に成形する。圧下方向と圧下率の設定に関しては中実化は前提条件とせず外形本位で行う。パススケジュールはオンラインで変更されるので随時寸法変更が可能である。当然同一チャージ(溶鋼単位)内での変更も可能で小ロット生産が容易である。圧延速度・反転時間・パス数は鋳造能率に負けないよう設計する。
圧延能率上、粗鋼片の単重は大きい方(例;4t)が有利である。鋼片は適宜切断される。空洞が残存している場合があるので封入する必要がる。切断は図3に示すように楔形歯を対向圧入する方法でなされる。切断面34は平滑になり、以後の製品圧延において端末ロスが減少する。
当該圧延方法の一つの特徴は極めて軽量の分塊圧延となっていることである。圧延機の荷重は被加工材の圧下幅に比例する。中空鋳片の実効圧下幅は凝固殻厚の2倍である。殻厚は40〜70mmが適切であり、従って被加工材の圧下幅は拡幅を含めても約200mm以下に収まる。これは通常のビレット用程度の圧延機によって対処することができ、設備費は分塊圧延法に比較して格段に優れる。
本願発明では図2に示す鋳片の断面形状は特に重要である。第1に、所望の鋳造能率P(例;単ストランドで100t/h以上)を得るため鋳型の断面アスペクト比β(=長片長さ/単片長さ)を特定した。能率Pはβにほぼ比例する。表1に例示するようにβ≒3.5でP≒100t/hに対処可能になる。
βの値を2.5以上6.0以下と特定した理由は、2.5未満では能率に不満が残ること、6.0であれば広幅シートバーや狭幅スラブにも対処可能であり、それ以上は当面不要と見なされるからである。
第2に、鋳型長片面を凸型(又は凹型)に形成することにより、挫屈性変形を制御下に置いて圧延第1パスの変形を安定化した。
鋳型の長片は通常平行である。平行で中空で且つアスペクト比βが大きいと容易にタオレ(図6A)や挫屈(同B,C,D)が発生する。図6B型の挫屈は以後の圧延で曲り、ネジレを誘発し易く不都合である。
挫屈防止にはβの抑制、殻厚の増加は有効だが制約もある。本発明では鋳型長片の湾曲により長片の挫屈方向を一方に誘導し挫屈量を抑制し、後続圧延が可能な挫屈性変形に制御する。凸型により樽形に、凹型により鼓形の断面に成形される。
湾曲度として凸型の場合、鋳型長片の中央部厚(図2中26)を端部厚(同27)の4%以上と特定した理由は、通常鋳片には引抜伸直ロールによる圧下が加わりわずかに凹む。4%未満では平行に近くなり挫屈方向が不安定になるからである。上限を15%以下とした理由は、当該値までは必要としないが前記伸直ロールの圧下の作用を考慮して多少大きく設定した。
凹型の場合、鋳型長片の中央部厚を端部厚の−4%以下と特定した理由は、未満では挫屈方向の制御に不安定になるからであり、下限値を特定しなかった理由は、小さいほど凹みが早く進むが両長片が衝突して湾曲度に関係なく以後は凹まず圧下が進むからである。
第3に、鋳片角部の形状は重要である。通常角部には表面ワレ、皮下ワレが発生し易い。それを防止するため極力Rを小さくする。スラブやブルーム用の板組立鋳型は直角であり当該問題には最適とされている。弱点は鋳片冷却途上で角部が過冷になり直後の圧延でワレが発生し易い。対策としてエッジヒーターによる再加熱がなされることが多い。本願発明では10C以上30C以下の面取りがなされ過冷問題が解決される。Cとは機械製図用語であり、45°面取りにおいて角頂点から切除面への距離(mm)を示す。
下限特定理由は、切除面(45°傾斜)の幅が14mm(10C)以上であれば過冷は軽減されさらに解決に向かうからである。
面取りが過大になるとロール接触幅が小さくなり、ロールへの噛み込みが不正確だとタオレを誘発し易くなる。従って過冷が防止される範囲で小さい方が良く、最小殻厚約40mmに対応してそれ以下とすべく上限値を30Cとした。
面取りによるワレの増加の危惧に対しては、ワレが鋳型の熱変形に深く関わっている事実から、形状安定鋳型(特許第5635717号)の適用が奨められる。
図2において22は短片、23は長片、24は凝固殻、25は空洞を示す。
図5は、本発明によってスラブ状の中空粗鋼片からブルームA、ビームブランクB、ビレットCを製造する場合のパススケジュールを例示する。数字はパス番号(0は粗鋼片)、文字Wは幅方向圧下、Tは厚さ方向圧下をを表す。Aにおいて適宜厚さ方向の圧下によりシートバー(図示せず)をも製造可能となる。その際空洞消滅まで圧下してはならない。圧延荷重が過大になるからである。
以上は特別の困難はなく実施することができる。
本発明を実施する場合の連続鋳造と圧延の具体的な設備仕様と操業条件の例を先行例2と比較して表1に整理する。鋳造能率の算出方法は特許第3218361号に詳述されている。先行例と比較し、鋳造能率の増強が容易であることが解る。
Figure 0006085054
本発明の連続鋳造圧延方法によると高品質の鋼片を低設備費、低操業費で1種の鋳片寸法から多種の鋼片に造り分けること極めて容易になる。中小規模の鉄鋼生産いわゆるミニミルに適合する。
1:タンディシュ 2:鋳型 3:溶鋼 4:鋳片 5:ピンチロール 6:2次冷却帯 7:中空鋳片 8:伸直ロール 9:切断機 10:粗鋼片 21:粗鋼片 22:短片 23:長片 24:凝固殻 25:空洞 26:中央部厚さ 27:端部厚さ 31:楔型歯 32:凝固殻 33:空洞 34切断面 41,44:搬送台 42:逆転式圧延機 43:転倒機

Claims (2)

  1. 真空空洞を持つ連続鋳造鋳片を封鎖切断して得られた鋳造直後の粗鋼片を平ロールを保持した逆転式2段圧延機によって適宜90°転回を加え且つパス毎に該ロール間隙を調節し反転圧延して所望寸法の鋼片に成形する方法において、該鋳片を鋳造する鋳型の鋳込面形状を、1)アスペクト比が2.5以上6.0以下とし、2)幅中央部厚さを端部厚さを基準にして端部厚さの4%以上15%以下、又は−4%以下大きく設定し、3)4隅を10C以上30C以下の面取りとすることを特徴とする連続鋳造圧延方法。
  2. 得られた鋼片を細分化するための切断に際して鋳片を挟んで対向する1対の楔形歯を圧入して残存する空洞を封鎖しつつ切断することを特徴とする請求項1に記載した連続鋳造圧延方法。
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