JP6084498B2 - アーク溶接ロボット制御装置及びアーク溶接ロボット制御方法 - Google Patents

アーク溶接ロボット制御装置及びアーク溶接ロボット制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、アーク溶接ロボット制御装置及びアーク溶接ロボット制御方法に関するものである。
溶接ワイヤのスローダウン処理を溶接開始点ではなく溶接開始点に到達する前に先行して行うアーク溶接ロボット制御装置は、特許文献1及び特許文献2により公知である。
特許文献1では、溶接トーチが溶接開始点に到達する前に先行して溶接ワイヤのスローダウンを開始して、溶接開始時のワイヤ突き出し長まで予めワイヤを送給してからアークスタートを行うことにより、溶接開始点でのスローダウンの時間をできるだけ短くして無駄時間を削減するようにしている。
特許文献2では、溶接開始時の溶接ワイヤのスローダウンを、第1スローダウンでは早く行い、次の第2スローダウンでは遅く行うようにしている。このことにより、スローダウン時間を短くしつつ良好なアークスタート性を確保するようにしている。
特開平10−244483号公報 特開2011−200867号公報
しかしながら、特許文献1では、溶接トーチが溶接開始点に達する前に先行して溶接ワイヤのスローダウンを開始するタイミングを、自由に設定できるパラメータ(先行処理時間)として扱い、このパラメータをユーザがロボット制御装置に入力するようにしている。すなわち、スローダウンを開始するタイミングをユーザが実際に計測して求める必要があるために、多くの工数を必要とする。
また、特許文献1では、前記先行処理時間を溶接開始点毎に設定することができないため、複数の溶接開始点を有するアーク溶接プログラムでは、無駄時間を十分に省けなかったり、突き出し長が長くなりすぎてアークスタート性が悪化する場合がある。
また、ワイヤの送給経路上にはワイヤの遊びがある。この遊びはロボットの姿勢によって大きく異なる。そのため、特許文献2では、第1スローダウンに要する先行処理時間は溶接開始点毎に調整が必要となる。しかし、特許文献2では、第1スローダウン時間の調整方法については言及されていない。また、特許文献2では、溶接箇所が複数あると、溶接開始点毎に前記先行処理時間を調整するのに非常に手間がかかる。
本発明の目的は、アークスタートの際の無駄時間を省いて生産性を高めることができ、また、ワイヤの先行スローダウンを行ったとしても、良好なアークスタートを得ることができて溶接施工品質の向上を行うことができ、さらに、作業プログラムの教示時間の短縮を図ることができるアーク溶接ロボット制御装置及びアーク溶接ロボット制御方法を提供することにある。
上記問題点を解決するために、本発明のアーク溶接ロボット制御装置は、溶接トーチを溶接プログラムに従って移動させ、溶接ワイヤを母材と短絡させてアークを発生させるアーク溶接ロボット制御装置において、前記溶接トーチが溶接開始点に到達してから、溶接ワイヤと母材との短絡が発生する迄のアークスタート時間を記憶する第1記憶部と、前記溶接プログラムを試行動作モードで再生して、前記溶接トーチが前記溶接開始点に到達した状態で前記溶接ワイヤのスローダウンを行い、前記溶接ワイヤのスローダウン開始時点から前記溶接ワイヤが前記母材と接触して通電する時点までの試行スローダウン時間を計測する計測部と、
前記試行スローダウン時間を記憶する第2記憶部と、前記溶接プログラムを通常動作モードで再生して、前記試行スローダウン時間が前記アークスタート時間よりも長い場合、前記溶接トーチが前記溶接開始点に到達する以前に前記溶接ワイヤのスローダウンを開始させて、前記試行スローダウン時間内に前記アークスタート時間を含むように前記溶接トーチを前記溶接開始点に移動させる制御部を備えるものである。
また、前記溶接プログラムを試行動作モードで再生を行う試行動作モード制御部であって、前記溶接プログラムの実行ステップに溶接開始命令があるときに前記溶接トーチが前記溶接開始点に到達した状態で前記溶接ワイヤのスローダウンを開始させる試行動作モード制御部を備え、前記制御部は、前記溶接プログラムを通常動作モードで再生する際に、前記溶接開始命令がある実行ステップ以前の実行ステップであって、前記溶接トーチの移動命令がある実行ステップを探索してその移動命令による移動時間と、前記アークスタート時間と、前記試行スローダウン時間に基づいて、前記溶接ワイヤのスローダウンを開始すべき最適な実行ステップとを決定する解析部を備え、前記制御部は、前記解析部により決定した実行ステップで前記溶接ワイヤのスローダウンを開始させるようにしてもよい。
また、前記溶接プログラムには、溶接開始点が記述された複数の実行ステップを含み、前記アークスタート時間は、前記複数の溶接開始点に共通のアークスタート時間としてもよい。
また、前記溶接プログラムには、溶接開始点が記述された複数の実行ステップを含み、前記アークスタート時間は、溶接開始点毎に設定されて前記第1記憶部が記憶しているようにしてもよい。
また、前記計測部は、試行スローダウン時間の計測を複数回行って、その平均値を算出し、前記第2記憶部は、前記平均値の試行スローダウン時間を記憶し、前記溶接プログラムを通常動作モードで再生する際に、前記制御部は、前記平均値の試行スローダウン時間が前記アークスタート時間よりも長い場合、前記溶接トーチが前記溶接開始点に到達する以前に前記溶接ワイヤのスローダウンを開始させて、前記試行スローダウン時間内に前記アークスタート時間を含むように前記溶接トーチを前記溶接開始点に移動させるようにしてもよい。
また、本発明のアーク溶接ロボット制御方法は、溶接トーチを溶接プログラムに従って移動させ、溶接ワイヤを母材と短絡させてアークを発生させるアーク溶接ロボット制御方法において、前記溶接トーチが溶接開始点に到達してから溶接ワイヤと母材との短絡が発生する迄のアークスタート時間を第1記憶部に予め記憶する段階と、前記溶接プログラムを試行動作モードで再生して、前記溶接トーチが溶接開始点に到達した状態で前記溶接ワイヤのスローダウンを行い、前記溶接ワイヤのスローダウン開始時点から前記溶接ワイヤが前記母材と接触して通電する時点までの試行スローダウン時間を計測する段階と、前記溶接プログラムを通常動作モードで再生して、前記アークスタート時間よりも前記試行スローダウン時間が長い場合、前記溶接トーチが前記溶接開始点に到達する以前に前記溶接ワイヤのスローダウンを開始させて、前記試行スローダウン時間内に前記アークスタート時間を開始させるように前記溶接トーチを前記溶接開始点に移動させる段階を含むものである。
本発明によれば、アーク溶接の無駄時間を省いて生産性を高めることができ、また、溶接ワイヤの先行スローダウンを行ったとしても、良好なアークスタートを得ることができて溶接施工品質の向上を行うことができ、さらに、作業プログラムの教示時間の短縮を図ることができる。
一実施形態のアーク溶接ロボット制御装置を含む制御システムを示す構成図。 アーク溶接ロボット制御装置の内部構成を示す制御ブロック図。 アーク溶接ロボット制御装置の溶接制御部が試行動作モードで実行するフローチャート。 アーク溶接ロボット制御装置が実行するフローチャート。 アーク溶接ロボット制御装置が実行するフローチャート。 試行動作モード時のワイヤ送給速度とTCP速度のタイミングチャート。 通常動作モード時のワイヤ送給速度とTCP速度のタイミングチャート。
(1.実施形態の構成)
図1〜図7を参照して、本発明を具体化した一実施形態のアーク溶接ロボット制御装置(以下、単にロボット制御装置という)を含むアーク溶接ロボット制御システム及び溶接ロボットの制御方法を説明する。
図1、図2に示すようにアーク溶接ロボット制御システムは、フロアに設置されたマニピュレータ10と、前記マニピュレータ10を制御するロボット制御装置20と、ロボット制御装置20に通信ケーブルLを介して接続された溶接電源装置30とを備えている。
(マニピュレータ10)
図1に示すように、マニピュレータ10は、フロアに固定されるベース部材11と、それに複数の軸を介して連結された複数のアーム12と、各アーム12を駆動する駆動モータ16(図2参照)とによって構成されている。なお、図2で示す駆動モータ16は、代表的に1つの駆動モータのみが図示されている。前記駆動モータ16には、図示しないロータリエンコーダを備え、前記駆動モータ16の現在位置の検出が可能である。
図1に示すようにマニピュレータ10先端のアーム12に設けられた手首部の先端には、母材であるワークWに対してアーク溶接を行う溶接トーチ14が取付けられている。マニピュレータ10は、制御ケーブルを介してロボット制御装置20に接続されている。
マニピュレータ10の各アーム12に設けられた前記駆動モータ16は、ロボット制御装置20からロボット制御ケーブルを介して送信される駆動信号によって回転駆動される。この各駆動モータ16が回転駆動されることにより、マニピュレータ10の各アーム12が変位し、結果的に溶接トーチ14が上下前後左右に移動可能としている。
溶接トーチ14は、溶接ワイヤ13をワークWの所定の溶接位置に導く。溶接ワイヤ13とワークWには溶接電源装置30からそれぞれ電圧印加用の電源ケーブルL1,L2が接続されており、溶接電源装置30によって溶接ワイヤ13の先端とワークWとの間に高電圧を印加してアークを発生させ、そのアークの熱で溶接ワイヤ13およびワークWを溶融させることにより、ワークWに対して溶接が施される。
(ロボット制御装置20)
ロボット制御装置20は、マニピュレータ10の動作を制御するためのものである。ロボット制御装置20は、予め記憶されている作業プログラム及び図示しない前記ロータリエンコーダからの検出信号による座標情報等に基づいて、マニピュレータ10の各駆動モータ16を駆動制御して、溶接トーチ14を動作開始点から単数又は複数の溶接区間、前記溶接区間の溶接終了点から退避位置に移動させる。
図2に示すように、ロボット制御装置20は、コンピュータ及びメモリ等によって構成されている。
すなわち、図2に示すように、ロボット制御装置20は、制御ブロックで示すと、解析部21、メモリ部22、モーション制御部23、スタック24、サーボ制御部25、サーボドライバ26、溶接制御部28及び溶接監視バッファ27を含む。
メモリ部22は、書き換え可能な記憶装置であって、マニピュレータ10の動作が定められた作業プログラム等が格納されている。前記作業プログラムは、溶接プログラムに相当する。この作業プログラムは、溶接ロボットの一連の移動や動作等をある所定の単位動作ごとに区切って表した複数の教示ステップ(以下では、教示ステップを実行ステップということがある)から構成されている。例えば、教示ステップには、マニピュレータ10の溶接トーチ14を、あるポジション(教示点)から別のポジション(教示点)に移動させる移動命令等が記述される。また、教示ステップには、そのような移動命令とともに、溶接を開始させる溶接開始命令、或いは溶接終了命令等が記述されている。
また、ロボット制御装置20は、図示しないティーチペンダント(教示装置)と接続されており、前記ティーチペンダントのモード切替の操作入力により、前記作業プログラムを試行動作モード又は通常動作モードのいずれかで再生することが可能である。
前記試行動作モード及び通常動作モードにおいて、解析部21は、メモリ部22に格納されている作業プログラムの教示ステップに含まれている軌道命令(座標情報、速度情報、動作命令等のデータからなる)を教示ステップ毎に順次読み出し、読み出した内容を解析して、それをモーション制御部23に通知するものである。
モーション制御部23は、スタック24に格納された動作命令を読み出し、それに基づいて溶接トーチ14の軌道計画を立案して、駆動モータ16の回転角や回転速度等の情報をサーボ制御部25に対して通知する。
前記スタック24は、いわゆる先入れ先出し(FIFO:first-in first-out)用のメモリであり、解析部21が解析した教示ステップ順に、解析部21から送られた軌道命令を解析情報として格納するものである。
サーボ制御部25は、駆動モータ16を回転駆動すべく駆動信号をサーボドライバ26に送るものである。サーボドライバ26は、サーボ制御部25からの指令に基づいて各駆動モータ16に対して駆動指令を出力するものである。
溶接制御部28は、モーション制御部23からの溶接開始命令を受けた場合、溶接電源装置30に対してワイヤ送給装置40にスローダウン、及び通常送給を行わせるための制御信号を出力する。
溶接電源装置30は、前記制御信号に基づいてワイヤ送給装置40のスローダウン制御、通常送給制御を行う。
また、溶接制御部28は、モーション制御部23からの溶接に関する命令を受けて溶接用に電力制御を行うための制御信号を溶接電源装置30に出力する。
溶接電源装置30は、図示しない溶接電源を備えており、前記溶接用に電力制御を行うための制御信号に基づき、前記溶接電源によって溶接トーチ14とワークW(母材)との間に高電圧が供給される。また、溶接電源装置30は、溶接ワイヤ13がワークWと接触し、溶接トーチ14がワークWと短絡して溶接電流が流れたときには、電流通電信号WCRを溶接制御部28に出力する。
図1に示すように、ワイヤ送給装置40は、駆動ロール41と加圧ロール42を備え、加圧ロール42が図示しないバネにより駆動ロール41側へ常時付勢されて溶接ワイヤ13を両ロールに挟み込み、その摩擦力で溶接ワイヤ13をはさんで、図示しないワイヤリールから引っ張り出す正送給及び逆送給が可能にされている。駆動ロール41は駆動源としてのモータ43にて回転駆動される。
前記ロボット制御装置20の溶接制御部28は計測部に相当し、モーション制御部23は制御部に相当する。メモリ部22は、第1記憶部及び第2記憶部に相当する。また、溶接制御部28は、試行動作モード制御部に相当する。
(2.実施形態の作用)
次に、図3〜図7を参照してアーク溶接ロボット制御システムの作用を説明する。
(試行動作モード)
オペレータは、図示しないティーチペンダントのモード切替の操作入力により、ロボット制御装置20に対して試行動作モードを設定し、作業プログラムを再生する。なお、試行動作モードにおける溶接トーチ14のロボットの動作制御については、従来と同様であるため、説明を省略する。
以下では、本実施形態における溶接制御部28における処理について説明する。
図1に示すように、試行動作モードでは、ワークWが載置された状態で、図3に示すフローチャートを溶接ロボット制御装置20の溶接制御部28が所定の制御周期で実行する。
(S10) S10では、溶接制御部28は、モーション制御部23からの命令を解釈する。
(S12) S12では、溶接制御部28は、前記モーション制御部23からの命令が溶接開始命令か否かを判定し、溶接開始命令である場合には、S14に移行し、溶接開始命令でない場合には、S22に移行する。
(S14) S14では、溶接制御部28は、溶接電源装置30に溶接開始命令(制御信号)を通知し、試行スローダウン時間Tas_tryの計測を開始する。ここで、前記溶接電源装置30に溶接開始命令(制御信号)を通知した時点は、溶接ワイヤのスローダウン開始時点に相当する一例である。
前記溶接開始命令を受けた溶接電源装置30は、前記溶接開始命令に基づいてワイヤ送給装置40のモータ43のスローダウン制御を行う。このスローダウン制御により、溶接ワイヤ13は、通常送給制御のときの溶接時送給速度よりも遅いスローダウン速度で正送給される。また、溶接電源装置30は、図示しない溶接電源により、溶接トーチ14とワークWとの間に高電圧を印加する。
(S16) S16では、溶接制御部28は、溶接電源装置30から電流通電信号WCRのオン入力があるまで待機し、電流通電信号WCRのオン入力があった場合,S18に移行する。
(S18) S18では溶接制御部28は、試行スローダウン時間Tas_tryの計測を終了し、S20に移行する。
(S20) S20では溶接制御部28は、溶接監視バッファ27に計測した試行スローダウン時間Tas_tryと、作業プログラムの識別番号と、教示ステップ番号を登録して、このフローチャートを一旦終了する。
(S22) S12から移行したS22では、溶接制御部28は、対応する命令を実行し、このフローチャートを一旦終了する。
上記の試行動作モードでは、作業プログラムの教示ステップに溶接開始命令がある毎に、S14〜S20の処理が行われて、計測した試行スローダウン時間Tas_tryと、作業プログラムの識別番号と、教示ステップ番号が溶接監視バッファ27に登録されることになる。
この試行動作モードが終了すると、前記溶接監視バッファ27に登録した各試行スローダウン時間Tas_tryを、対応する作業プログラムの溶接開始命令が記述された該当教示ステップに記録する。
(通常動作モード)
次に、図4及び図5を参照して通常動作モードについて説明する。オペレータは、図示しないティーチペンダントのモード切替の操作入力により、ロボット制御装置20に対して通常動作モードを設定し、作業プログラムを再生する。
図4は解析部21が通常動作モードで実行するフローチャートである。
(S50) S50では、解析部21は作業プログラムの1つの教示ステップを解析する。
(S52) S52では、解析部21は、S50で解析した教示ステップに溶接開始命令がある場合は、S54に移行し、溶接開始命令がない場合は、S80に移行する。
(S54) S54では、解析部21は、作業プログラムの当該教示ステップに記述された試行スローダウン時間Tas_tryを読み出す。併せて、解析部21は、ポインタをスタック24の先頭に指定する。
(S56) S56では、解析部21は、前記スタック24において前記ポインタの指定する教示ステップの解析情報(軌道命令)を参照する。
(S58) S58では、解析部21は、ポインタの指定する教示ステップの解析情報に移動命令があるか否かを判定し、移動命令がない場合はS66にジャンプし、移動命令がある場合には、S60に移行する。
(S60) S60では、解析部21は、当該教示ステップの解析情報である前記移動命令、速度情報、及び座標情報に基づいて目的のポジション(教示点)までの移動時間Tmvを算出する。
(S62) S62では、解析部21は、Tas_try−Tmvを演算して、その結果を新たな試行スローダウン時間Tas_tryとして更新する。
(S64) S64では、解析部21は、S62で更新した試行スローダウン時間Tas_tryがアークスタート時間Tasよりも長いか否かを判定し、アークスタート時間Tas<試行スローダウン時間Tas_tryの場合は、S66に移行し、そうでない場合には、S68に移行する。アークスタート時間Tasは、ロボットが溶接開始点である教示点に到達した時点から電流通電信号WCRがオンするまでの時間である。アークスタート時間Tasはメモリ部22に予め格納されている。
アークスタート時間Tasを設ける理由は下記の通りである。
ロボットが同一の溶接開始点に同一のアプローチを行ったとしても、溶接ワイヤ13の送給経路上の溶接ワイヤ13の遊び量は常に一定にはならない。仮にアークスタート時間Tasを0とした場合、送給経路上のワイヤ遊び量の差異によってロボットが溶接開始点前に溶接ワイヤ13が母材のワークに接触してしまうと、アークスタート性に悪影響を与えることになる。これは、溶接ワイヤと母材の相対速度が、「溶接ワイヤのスローダウン速度」+「ロボットの移動速度」となり、実質的に溶接ワイヤのスローダウン速度が速くなってしまうからである。このような状態を回避するために、アークスタート時間Tas(>0)が設けられている。
また、ロボットが溶接開始点に高速でアプローチした場合、溶接開始点において溶接トーチ先端に残留振動が発生する場合がある。この溶接トーチ先端の残留振動もアークスタート性に悪影響を与える。そこで、アークスタート時間Tas(>0)を設けることにより、アークスタート時間Tas内で前記残留振動が収束するための時間を確保する意味もある。本実施形態ではアークスタート時間Tasは、各溶接開始点に共通の値にしている。
(S66) S66では、解析部21は、ポインタを1つ進めてスタック24の次のステップを指定し、S56に戻る。なお、S64からS66に移行した場合、試行スローダウン時間Tas_tryがアークスタート時間Tasよりも長いため、まだ前の教示ステップからスローダウンを開始できる可能性があるとして、ポインタを1つ進めてスタック24の次のステップを指定しているのである。
(S68) S64からS66に移行する場合は、アークスタート時間Tasよりも試行スローダウン時間Tas_tryが短い、または等しい場合であ。この場合は、S68で、解析部21は、ポインタの指定している教示ステップをスローダウン開始ステップに決定して、「スローダウン開始待ち時間Tsw=移動時間Tmv−アークスタート時間Tas」を算出する。
(S70) S70では、解析部21は、登録したスローダウン開始ステップとスローダウン開始待ち時間Tswをそれぞれをモーション制御部23に通知する。
(S72) S72では、解析部21は、カレントステップが指している溶接開始命令以降の教示ステップを解析する。
(S74) S74では、解析部21は、溶接終了ステップまでの解析を終了した後、モーション制御部23にスタック24の解析情報を順に通知する。
(S76) S76では、解析部21は、カレントステップを溶接終了命令がある教示ステップまで進めた後、S50に戻る。
(S80) S52からS80に以降した場合は、解析部21は、解析情報をスタック24に積み、S82に移行する。
(S82) S82では、解析部21は、カレントステップを進めて、S84に移行する。
(S84) S84では、解析部21は、進めたカレントステップが終了ステップか否かを判定し、カレントステップが終了ステップの場合は、このフローチャートを終了し、カレントステップが終了ステップの場合は、S50に戻る。
次に、図5を参照して、モーション制御部23の処理を説明する。図5は、モーション制御部23が通常動作モードで実行するフローチャートであり、所定の制御周期で実行する。
(S100) S100では、モーション制御部23は、解析部21から通知された実行ステップを読み出す。
(S102) S102では、モーション制御部23は、読み出した内容が移動命令であるか否かを判定し、移動命令でない命令の場合はS118に移行し、移動命令である場合はS104に移行する。
(S104) S104では、モーション制御部23は、ロボットの移動命令を実行してS106に移行する。
(S106) S106では、モーション制御部23は、当該実行ステップ(教示ステップ)がスローダウン開始ステップか否かを判定し、当該実行ステップがスローダウン開始ステップでない場合には、S114にジャンプし、当該実行ステップがスローダウン開始ステップである場合には、S108に移行する。
(S108) S108では、モーション制御部23は、移動時間tの計測を開始する。
(S110) S110では、モーション制御部23は、計測している移動時間tがスローダウン開始待ち時間Tswになるまで待機し、移動時間tがスローダウン開始待ち時間Tswを越えた場合、S112に移行する。
(S112) S112では、モーション制御部23は、溶接制御部28にスローダウン開始命令を通知する。前記スローダウン開始命令を受けた溶接電源装置30は、ワイヤ送給装置40のスローダウン制御を行う。このスローダウン制御により、溶接ワイヤ13は、スローダウン速度で正送給される。
(S114) S114では、モーション制御部23は、当該実行ステップにおけるロボットの移動が完了するまで待機し、完了した場合にはS116に移行する。
(S116) S116では、実行ステップを1つ進めて、一旦のこのフローチャートを終了する。
(S118) S102からS108に移行すると、移動命令以外の命令を実行してS116に移行する。従って、当該実行ステップに溶接開始命令がある場合には、モーション制御部23は、溶接電源装置30に溶接開始命令を通知する。この溶接開始命令により、溶接電源装置30は、図示しない溶接電源により、溶接トーチ14とワークWとの間に高電圧を印加する。
次に、図6及び図7を参照して、上記フローチャートを使用した一例を説明する。
図6は、教示ステップStep1で高速のTCP速度(速度情報)の移動命令があり、教示ステップStep2で中速のTCP速度の移動命令があった後、教示ステップStep3で溶接開始命令がある場合の作業プログラムを試行動作モードで実行した場合の例である。
図6に示す教示ステップStep3で溶接開始命令があると(図3のS12で「YES」)、溶接制御部28は、溶接電源装置30に溶接開始命令(制御信号)を通知し、試行スローダウン時間Tas_tryの計測を開始する。そして、アーク発生があって電流通電信号WCRがオンとなるまで、試行スローダウン時間Tas_tryの計測が継続する。この後、溶接制御部28はワイヤ送給装置40の通常送給制御を行って溶接ワイヤ13を溶接時送給速度で正送給する。
図6に示すように、モーション制御部23は、電流通電信号WCRのオン入力後は、TCP速度を作業プログラムの溶接区間を規定する教示ステップに記述されている溶接速度でロボットを制御する。
図7は、図6で使用した前記作業プログラムを通常動作モードで実行した場合である。この例では、図4に示すS68で教示ステップStep1が、スローダウン開始ステップに決定されたものとする。
図7に示すように教示ステップStep1に入ると、スローダウン開始待ち時間Tswが計測が開始され、スローダウン開始待ち時間Tswを経過すると、溶接電源装置30がワイヤ送給装置40のスローダウン制御を行う。その後、計測した試行スローダウン時間Tas_try内において、教示ステップStep3で溶接開始命令があると、図示しない溶接電源により、溶接トーチ14とワークWとの間に高電圧が印加される。そして、試行スローダウン時間Tas_try経過後に、電流通電信号WCRがオンとなる。
図7に示すように、計測した試行スローダウン時間Tas_tryからアークスタート時間Tasを差し引いた先行スローダウン時間は、スローダウン制御が開始される時から教示ステップStep3で溶接開始命令が出される時迄の時間である。この例では、先行スローダウン時間分をアーク溶接の無駄時間として省くことができる。
本実施形態によれば、下記の特徴がある。
(1) 本実施形態の溶接ロボット制御装置20は、溶接トーチ14が溶接開始点に到達してから、溶接ワイヤ13とワークW(母材)との短絡が発生する迄のアークスタート時間Tasを記憶するメモリ部22(第1記憶部)と、作業プログラム(溶接プログラム)を試行動作モードで再生するときに、溶接トーチ14が溶接開始点に到達した状態で溶接ワイヤ13のスローダウンを行い、溶接ワイヤ13のスローダウン開始時点から溶接ワイヤ13がワークW(母材)と接触して通電する時点までの試行スローダウン時間Tas_tryを計測する溶接制御部28(計測部)を備える。前記メモリ部22は、試行スローダウン時間Tas_tryを記憶する。
また、溶接ロボット制御装置20は、前記作業プログラム(溶接プログラム)を通常動作モードで再生して、試行スローダウン時間Tas_tryがアークスタート時間Tasよりも長い場合、溶接トーチ14が前記溶接開始点に到達する以前に溶接ワイヤ13のスローダウンを開始させて、試行スローダウン時間Tas_try内にアークスタート時間Tasを含むように溶接トーチ14を前記溶接開始点に移動させるモーション制御部23(制御部)を備える。
この結果、本実施形態の溶接ロボット制御装置によれば、作業者が溶接開始点毎に調整しなくても、ロボットは、溶接開始点への到達に先行して溶接ワイヤのスローダウンを開始することができる。このため、無駄時間を省くことができ、生産性を高めることができる。また、溶接ワイヤの先行スローダウンを行ったとしても、アークスタート時間を確保しているため、良好なアークスタートを得ることができて溶接施工品質の向上を行うことができる。また、溶接開始点毎にどれだけ先行して溶接ワイヤのスローダウンを開始するかの値を自動的に取得することができるため、従来と異なり、溶接ワイヤのスローダウンを開始するタイミングをユーザが計測して求める必要がなく、作業プログラムの教示時間の短縮を図ることができる。
(2) 本実施形態の溶接ロボット制御装置20は、作業プログラム(溶接プログラム)を試行動作モードで再生を行うとともに、前記作業プログラムの実行ステップに溶接開始命令があるときに溶接トーチ14が溶接開始点に到達した状態で溶接ワイヤ13のスローダウンを開始させる溶接制御部28(試行動作モード制御部)を備える。
また、モーション制御部23(制御部)は、作業プログラムを通常動作モードで再生する際に、溶接開始命令がある実行ステップ以前の実行ステップであって、溶接トーチ14の移動命令がある実行ステップを探索してその移動命令による移動時間Tmvと、アークスタート時間Tasと、試行スローダウン時間Tas_tryに基づいて、溶接ワイヤ13のスローダウンを開始すべき最適な実行ステップとを決定する解析部21を備える。そして、モーション制御部23(制御部)は、解析部21により決定した実行ステップで溶接ワイヤ13のスローダウンを開始させるようにしている。この結果、本実施形態の溶接ロボット制御装置は、スローダウンを開始すべき最適な実行ステップを決定することができて、前記(1)の効果を容易に実現することができる。
(3) 本実施形態の溶接ロボット制御装置20では、作業プログラムには、溶接開始点が記述された複数の実行ステップを含み、アークスタート時間Tasは、前記複数の溶接開始点に共通のアークスタート時間としている。
この結果、溶接開始点が記述された複数の実行ステップに対して予め設定するアークスタート時間Tasの設定は単数で済み、アークスタート時間Tasの設定登録を簡単に行うことができる。
(4) 本実施形態のアーク溶接ロボット制御方法では、溶接トーチ14が溶接開始点に到達してから溶接ワイヤ13とワークW(母材)との短絡が発生する迄のアークスタート時間Tasをメモリ部22に予め記憶するようにしている。
また、作業プログラムを試行動作モードで再生して、溶接トーチ14が溶接開始点に到達した状態で溶接ワイヤ13のスローダウンを行い、溶接ワイヤ13のスローダウン開始時点から溶接ワイヤ13がワークW(母材)と接触して通電する時点までの試行スローダウン時間Tas_tryを計測するようにしている。
さらに、作業プログラムを通常動作モードで再生して、アークスタート時間Tasよりも試行スローダウン時間Tas_tryが長い場合、溶接トーチ14が前記溶接開始点に到達する以前に溶接ワイヤ13のスローダウンを開始させて、試行スローダウン時間Tas_try内にアークスタート時間Tasを開始させるように溶接トーチ14を前記溶接開始点に移動させるようにしている。この結果、本実施形態のアーク溶接ロボット制御方法は、アーク溶接の無駄時間を省いて生産性を高めることができ、また、溶接ワイヤの先行スローダウンを行ったとしても、アークスタート時間を確保しているため、良好なアークスタートを得ることができて溶接施工品質の向上を行うことができる。さらに、従来と異なり、溶接ワイヤのスローダウンを開始するタイミングをユーザが計測して求める必要がなく、自動的に、試行スローダウン時間を計測できるため作業プログラムの教示時間の短縮を図ることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、下記のように構成してもよい。
・ 前記実施形態では、アークスタート時間Tasは、各溶接開始点に共通の値にしたが、溶接開始点毎に異なるアークスタート時間Tasとしてもよい。この場合、溶接開始点(教示ステップ)毎のアークスタート時間Tasが、メモリ部22にそれぞれ予め格納されているものとする。そして、図4のS64では、当該溶接開始点のアークスタート時間Tasを使用して、S62で更新された試行スローダウン時間Tas_tryと比較判定を行うようにする。
・ 前記実施形態では、図5のフローチャートのS112で、スローダウン開始命令を通知するようにした。これに代えて、S112で、溶接開始命令とスローダウン命令を溶接制御部28に出すようにしてもよい。この場合、溶接制御部28は、スローダウン開始命令に応じてスローダウンを即実行し、溶接開始命令については、試行スローダウン時間Tas_tryからアークスタート時間Tasを差し引いた時間である先行スローダウン時間経過後に、前記溶接開始命令に応じて図示しない溶接電源により、溶接トーチ14とワークWとの間に高電圧を印加する。なお、この場合、S102では、「移動命令」及び「溶接開始命令」について、「YES」と判定するようにする。
・ 前記実施形態では、試行スローダウン時間Tas_tryの計測を1回で行うようにしたが、試行動作モードにおいて溶接開始点毎に試行のスローダウンを行わせて、複数個の試行スローダウン時間をメモリ部22に記憶した後、その平均値を試行スローダウン時間としてもよい。
・ なお、前記実施形態において、試行動作モード時に、アークスタートに失敗してしまった場合には、試行スローダウン時間が伸びて正しい値を取得できないことがある。このような場合に対応できるように、前記実施形態の構成に加えて、閾値以上に試行スローダウン時間が計測された際には、アークスタートが失敗したとして、その計測した試行スローダウン時間を溶接監視バッファ27には登録しないようにする。この場合は、先行スローダウンを行うための時間算出は使用しないものとする。
・ 前記実施形態において、さらに、計測した試行スローダウン時間を先行スローダウン時間の計算に使用するかどうかを図示しないティーチペンダントで自由に設定できるようにしてもよい。
・ また、前記試行動作モード時に、前回溶接終了時の状態を参照することにより、例えば溶着が発生したり、異常が発生していた場合は試行スローダウン時間を計測しないようにしてもよい。例えば、前回溶接終了時には、溶接状態を監視する監視部を有するようにして、その監視結果によって、溶着が合ったり、他の異常があった場合には、それを履歴フラグ等により記録し、次の試行動作モード時に、その履歴フラグがある場合には、試行スローダウン時間を計測しないようにする。
・ 通常動作モード時に、実際の先行スローダウン時間とアークスタート時間を計測し、その結果で試行動作モードで算出された各値を補正してもよい。
例えば、下記の2例での使い方がある。
(1) 通常動作モードでの再生時、設定したアークスタート時間Tasよりも計測アークスタート時間が長いとき、又は短いときは実際のスローダウン時間(スローダウン開始からWCRがオンするまで)を試行スローダウン時間として次回再生以降の通常再生時に使用する。
(2) 通常動作モードでの再生時、スローダウンを開始してからアーク発生までの時間を計測し、そのスローダウン時間が、試行スローダウン時間よりも長いとき、又は短いときは次回以降の先行スローダウンを行わないようにする。
10…マニピュレータ、13…溶接ワイヤ、14…溶接トーチ、
20…アーク溶接ロボット制御装置、
22…メモリ部(第1記憶部、第2記憶部)、
23…モーション制御部(制御部)、
28…溶接制御部(試行動作モード制御部)、
24…スタック、27…溶接監視バッファ、30…溶接電源装置、
40…ワイヤ送給装置。

Claims (6)

  1. 溶接トーチを溶接プログラムに従って移動させ、溶接ワイヤを母材と短絡させてアークを発生させるアーク溶接ロボット制御装置において、
    前記溶接トーチが溶接開始点に到達してから、溶接ワイヤと母材との短絡が発生する迄のアークスタート時間を記憶する第1記憶部と、
    前記溶接プログラムを試行動作モードで再生して、前記溶接トーチが前記溶接開始点に到達した状態で前記溶接ワイヤのスローダウンを行い、前記溶接ワイヤのスローダウン開始時点から前記溶接ワイヤが前記母材と接触して通電する時点までの試行スローダウン時間を計測する計測部と、
    前記試行スローダウン時間を記憶する第2記憶部と、
    前記溶接プログラムを通常動作モードで再生して、前記試行スローダウン時間が前記アークスタート時間よりも長い場合、前記溶接トーチが前記溶接開始点に到達する以前に前記溶接ワイヤのスローダウンを開始させて、前記試行スローダウン時間内に前記アークスタート時間を含むように前記溶接トーチを前記溶接開始点に移動させる制御部を備えたアーク溶接ロボット制御装置。
  2. 前記溶接プログラムを試行動作モードで再生を行う試行動作モード制御部であって、前記溶接プログラムの実行ステップに溶接開始命令があるときに前記溶接トーチが前記溶接開始点に到達した状態で前記溶接ワイヤのスローダウンを開始させる試行動作モード制御部を備え、
    前記制御部は、前記溶接プログラムを通常動作モードで再生する際に、前記溶接開始命令がある実行ステップ以前の実行ステップであって、前記溶接トーチの移動命令がある実行ステップを探索してその移動命令による移動時間と、前記アークスタート時間と、前記試行スローダウン時間に基づいて、前記溶接ワイヤのスローダウンを開始すべき最適な実行ステップとを決定する解析部を備え、
    前記制御部は、前記解析部により決定した実行ステップで前記溶接ワイヤのスローダウンを開始させる請求項1に記載のアーク溶接ロボット制御装置。
  3. 前記溶接プログラムには、溶接開始点が記述された複数の実行ステップを含み、
    前記アークスタート時間は、前記複数の溶接開始点に共通のアークスタート時間である請求項1または請求項2に記載のアーク溶接ロボット制御装置。
  4. 前記溶接プログラムには、溶接開始点が記述された複数の実行ステップを含み、
    前記アークスタート時間は、溶接開始点毎に設定されて前記第1記憶部が記憶している請求項1または請求項2に記載のアーク溶接ロボット制御装置。
  5. 前記計測部は、試行スローダウン時間の計測を複数回行って、その平均値を算出し、
    前記第2記憶部は、前記平均値の試行スローダウン時間を記憶し、
    前記溶接プログラムを通常動作モードで再生する際に、前記制御部は、前記平均値の試行スローダウン時間が前記アークスタート時間よりも長い場合、前記溶接トーチが前記溶接開始点に到達する以前に前記溶接ワイヤのスローダウンを開始させて、前記試行スローダウン時間内に前記アークスタート時間を含むように前記溶接トーチを前記溶接開始点に移動させる請求項1乃至請求項4のうちいずれか1項に記載のアーク溶接ロボット制御装置。
  6. 溶接トーチを溶接プログラムに従って移動させ、溶接ワイヤを母材と短絡させてアークを発生させるアーク溶接ロボット制御方法において、
    前記溶接トーチが溶接開始点に到達してから溶接ワイヤと母材との短絡が発生する迄のアークスタート時間を第1記憶部に予め記憶する段階と、
    前記溶接プログラムを試行動作モードで再生して、前記溶接トーチが溶接開始点に到達した状態で前記溶接ワイヤのスローダウンを行い、前記溶接ワイヤのスローダウン開始時点から前記溶接ワイヤが前記母材と接触して通電する時点までの試行スローダウン時間を計測する段階と、
    前記溶接プログラムを通常動作モードで再生して、前記アークスタート時間よりも前記試行スローダウン時間が長い場合、前記溶接トーチが前記溶接開始点に到達する以前に前記溶接ワイヤのスローダウンを開始させて、前記試行スローダウン時間内に前記アークスタート時間を開始させるように前記溶接トーチを前記溶接開始点に移動させる段階を含むアーク溶接ロボット制御方法。
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