JP6082693B2 - 喫煙感受性加齢黄斑変性易罹患性の判定方法及び判定キット - Google Patents

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Description

本発明は、加齢黄斑変性易罹患性判定マーカーに基づく加齢黄斑変性易罹患性判定方法及び加齢黄斑変性易罹患性判定キットに関する。
加齢黄斑変性(Age−related Macular Degeneration:AMD)は、高齢者の眼底において、網膜中心部の黄斑部に組織の変性や血管新生が起こり、視機能障害に至る加齢性眼科疾患であり、我が国を含む先進国において増加傾向にある疾患である。現在、50歳以上の人口の約0.9%が罹患していると考えられ、数百万人単位の高齢者のQOL(Quality of Life)が著しく損なわれる疾患として注目されている。
しかし、加齢黄斑変性に対する治療としては、視力低下発症後のものが主体であるため、病期進行してからの治療については効果が限られているのが現状である。
加齢黄斑変性の発症リスク因子としては、近年、補体系の抑制因子である補体H因子(CFH)(非特許文献1〜3参照)、及びセリンプロテアーゼ遺伝子HTRA1近傍(非特許文献4〜5参照)の遺伝子多型が同定され、加齢黄斑変性が遺伝的背景により強く影響を受ける可能性が示唆されている。
しかしながら、これらの遺伝子多型が加齢黄斑変性発症に関与するメカニズムの詳細については不明な点が多く、加齢黄斑変性の診断及び治療の分子標的として必要充分であるか否かについては明らかではない。
これに対し、CFHをコードする遺伝子の多型部位における変異の存在又は非存在を、一塩基多型(SNP)を用いて測定する加齢黄斑変性を発症する被検体の性向を決定するための診断方法が開示されている(特許文献1参照)。
しかしながら、この方法を用いても加齢黄斑変性疾患易罹患性の判定の確立及び精度が十分ではない点で問題であった。
加齢黄斑変性の発症は、前記遺伝的な要因だけでなく、喫煙や食生活等の疾患関連性が指摘されていることから、多数の遺伝子が関連する遺伝的要因と、環境要因との両者が関与する多因子疾患であると考えられる。
日本人においては、白人種に比べて、特に新生血管を伴う滲出型加齢黄斑変性が多いことが知られている。
しかしながら、従来報告された遺伝子多型からだけでは日本人加齢黄斑変性の特徴は説明できず、特に滲出型加齢黄斑変性発症のメカニズムに特異的に関与する遺伝子多型及びそれを用いた判定用マーカーが診断・治療において必要とされている。
また、加齢黄斑変性には、遺伝因子の他、環境因子として、喫煙歴が関連することが報告されてきた。
しかしながら、加齢黄斑変性において喫煙歴との関連が示された遺伝子多型については、これまでに報告されていない。
したがって、著しい視力低下をきたす加齢黄斑変性の発症及び進行、喫煙感受性加齢黄斑変性や喫煙感受性滲出型加齢黄斑変性の易罹患性を高い確率で予測可能であり、加齢黄斑変性の早期予防や、既に発症した患者に対する最適な薬剤治療法の選択に好適に利用可能であり、加齢黄斑変性の罹患の難易を簡便に判定可能な加齢黄斑変性易罹患性判定方法及び加齢黄斑変性易罹患性判定キットの提供が強く望まれているのが現状である。
特表2008−529536号公報
Klein RJ et al., Science, 2005, 308(5720), 385−389 Edwards AO et al., Science, 2005, 308(5720), 421−424 Haines JL et al., Science, 2005, 308(5720), 419−421 Yang Z et al., Science, 2006, 314(5801), 992−993 Dewan A et al., Science, 2006, 314(5801), 989−992
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、著しい視力低下をきたす加齢黄斑変性の易罹患性を、高い精度及び確率で予測可能であり、加齢黄斑変性の早期予防や、既に発症した患者に対する最適な薬剤治療法の選択に好適に利用可能であり、加齢黄斑変性の罹患の難易を簡便に判定可能な加齢黄斑変性易罹患性判定方法及び加齢黄斑変性易罹患性判定キットを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討した結果、以下のような知見を得た。即ち、脳由来神経栄養因子(BDNF)受容体NTRK2/TrkB遺伝子の一塩基多型rs4075561をマーカーとして用い、前記一塩基多型を検出することで、前記一塩基多型から高い確率及び精度で加齢黄斑変性、喫煙感受性加齢黄斑変性、及び喫煙感受性滲出型加齢黄斑変性の罹患の難易を判定可能であること、LRP1B遺伝子の一塩基多型rs9287326をマーカーとして用い、前記一塩基多型を検出することで、前記一塩基多型から高い確率及び精度で加齢黄斑変性、喫煙感受性加齢黄斑変性、及び喫煙感受性滲出型加齢黄斑変性の罹患の難易を判定可能であること、前記rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型をマーカーとして用い、該一塩基多型を検出することで、前記一塩基多型から高い確率及び精度で加齢黄斑変性、喫煙感受性加齢黄斑変性、及び喫煙感受性滲出型加齢黄斑変性の罹患の難易を判定可能であること、前記rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型をマーカーとして用い、該一塩基多型を検出することで、前記一塩基多型から高い確率及び精度で加齢黄斑変性、喫煙感受性加齢黄斑変性、及び喫煙感受性滲出型加齢黄斑変性の罹患の難易を判定可能であること、また、前記各一塩基多型間での組合せ、又は、前記各一塩基多型と、補体H因子(CFH)遺伝子の一塩基多型、AMD感受性遺伝子座2(ARMS2)の一塩基多型、及びセリンプロテアーゼ遺伝子HTRA1近傍の一塩基多型の少なくともいずれかの一塩基多型との組合せにより更に高い精度及び確立で判定可能であることを知見し、本発明の完成に至った。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 被検体由来のDNA含有試料において、NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561のアレルG又はその相補鎖におけるアレルCを検出する検出工程(I)と、
前記rs4075561がアレルGを有する場合に加齢黄斑変性易罹患性であると判定する判定工程とを含むことを特徴とする加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
<2> 検出工程(I)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:1及び配列番号:2で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する工程である前記<1>に記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACTGGGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:1)
5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACTTGGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:2)
<3> 被検体由来のDNA含有試料において、
LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326のアレルC又はその相補鎖におけるアレルG、NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型、LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型、HTRA1遺伝子近傍の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs11200638のアレルA又はその相補鎖におけるアレルT、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs800292のアレルC又はその相補鎖におけるアレルG、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1410996のアレルC又はその相補鎖におけるアレルG、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1061170のアレルC又はその相補鎖におけるアレルG、及びARMS2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs10490924のアレルT又はその相補鎖におけるアレルAの少なくともいずれかを検出する処理を含む追加の検出工程(i)を更に含み、
判定工程が、更に、前記rs9287326がアレルCを有する場合、前記rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が前記rs4075561と連鎖不平衡関係にあるアレルを有する場合、前記rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が前記rs9287326と連鎖不平衡関係にあるアレルを有する場合、前記rs11200638がアレルAを有する場合、前記rs800292がアレルCを有する場合、前記rs1410996がアレルCを有する場合、前記rs1061170がアレルCを有する場合、及び前記rs10490924がアレルTを有する場合の少なくともいずれかの場合に加齢黄斑変性易罹患性であると判定する前記<1>から<2>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
<4> 追加の検出工程(i)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:3及び配列番号:4で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<3>に記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGTAACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:3)
5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGTCACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:4)
<5> NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が、前記rs4075561に対する連鎖不平衡係数(D’値)0.5超えである、米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075562、rs4075274、rs4504715、rs4406490、rs4358872、rs4401950、rs11795386、rs17088001、rs17088013、rs17088022、rs17088028、rs1948308、rs7036090、rs4394479、rs2378676、rs10125141、rs10115908、rs17418241、rs1387926、rs3739570、rs1387923、rs11140830、rs1073049、rs1586681、rs11140831、rs972604、rs10435949、rs11791017、rs9886759、rs17334250、rs587861、rs17088105、rs11140837、rs1038763、rs11140840、rs17419081、rs17334480、rs7019906、rs12338789、rs12555053、rs684006、rs1490402、rs7032009、rs555685、rs12683954、rs12350350、rs475335、rs596201、rs534196、rs7862675、rs1038762、rs2808708、rs2780931、rs614886、rs1982841、rs12000011、rs10868246、rs4419891、rs4242630、rs4305979、rs4631550、rs4394478、rs4242632、rs4142909、rs1490407、rs1490405、rs1490404、rs10116750、rs4142910、rs7853433、rs12378021、rs1490403、rs678654、及びrs474899から選択される少なくともいずれかである前記<3>から<4>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
<6> NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が、前記rs4075561に対する連鎖不平衡係数(D’値)0.7超えである、米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075562、rs4075274、rs4504715、rs4406490、rs4358872、rs4401950、rs11795386、rs17088001、rs17088013、rs17088022、rs17088028、rs1948308、rs7036090、rs4394479、rs2378676、rs10125141、rs10115908、rs17418241、rs1387926、rs3739570、rs1387923、rs11140830、rs1073049、rs1586681、rs11140831、rs972604、rs10435949、rs11791017、rs9886759、rs17334250、rs587861、rs17088105、rs11140837、rs1038763、rs11140840、rs17419081、rs17334480、rs7019906、rs12338789、rs12555053、rs684006、rs1490402、rs7032009、rs555685、rs12683954、rs12350350、rs475335、rs596201、rs534196、rs7862675、rs1038762、rs2808708、rs2780931、rs614886、及びrs1982841から選択される少なくともいずれかである前記<3>から<5>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
<7> LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が、前記rs9287326に対する連鎖不平衡係数(D’値)0.5超えである前記<3>から<6>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
<8> 追加の検出工程(i)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:5及び配列番号:6で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<3>から<7>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−GGCGCGGGCTTTCTGCCAGCTCCGCGGACGCTGCCTTCGTCCAGCCGCAGAGGCCCCGCGGTCAGGGTCCCGCG−3’(配列番号:5)
5’−GGCGCGGGCTTTCTGCCAGCTCCGCGGACGCTGCCTTCGTCCGGCCGCAGAGGCCCCGCGGTCAGGGTCCCGCG−3’(配列番号:6)
<9> 追加の検出工程(i)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:7及び配列番号:8で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<3>から<8>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−CCCTGGATATAGATCTCTTGGAAATGTAATAATGGTATGCAGGAAGGGAGA−3’(配列番号:7)
5’−CCCTGGATATAGATCTCTTGGAAATATAATAATGGTATGCAGGAAGGGAGA−3’(配列番号:8)
<10> 追加の検出工程(i)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:9及び配列番号:10で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<3>から<9>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−TCTACATCAGTGGTATAGCTGAGTGGCATGAGGTAGTCAGGGACTGAGTCA−3’(配列番号:9)
5’−TCTACATCAGTGGTATAGCTGAGTGACATGAGGTAGTCAGGGACTGAGTCA−3’(配列番号:10)
<11> 追加の検出工程(i)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:11及び配列番号:12で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<3>から<10>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−GGCAACGTCTATAGATTTACCCTGTACAAACTTTCTTCCATGATTTTGATTATATCCATTTTCCAAATAAGGAAAATAACATTTTCCTAA−3’(配列番号:11)
5’−GGCAACGTCTATAGATTTACCCTGTACAAACTTTCTTCCATAATTTTGATTATATCCATTTTCCAAATAAGGAAAATAACATTTTCCTAA−3’(配列番号:12)
<12> 追加の検出工程(i)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:13及び配列番号:14で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<3>から<11>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−TTTATCACACTCCATGATCCCAGCTTCTAAAATCCACACTGAGCTCTGCTT−3’(配列番号:13)
5’−TTTATCACACTCCATGATCCCAGCTGCTAAAATCCACACTGAGCTCTGCTT−3’(配列番号:14)
<13> 被検体由来のDNA含有試料において、LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する検出工程(II)と、
前記rs9287326がアレルCを有する場合に加齢黄斑変性易罹患性であると判定する判定工程とを含むことを特徴とする加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
<14> 検出工程(II)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:3及び配列番号:4で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する工程である前記<13>に記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGTAACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:3)
5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGTCACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:4)
<15> 被検体由来のDNA含有試料において、
NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561のアレルG又はその相補鎖におけるアレルC、NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型、LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型、HTRA1遺伝子近傍の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs11200638のアレルA又はその相補鎖におけるアレルT、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs800292のアレルC又はその相補鎖におけるアレルG、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1410996のアレルC又はその相補鎖におけるアレルG、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1061170のアレルC又はその相補鎖におけるアレルG、及びARMS2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs10490924のアレルT又はその相補鎖におけるアレルAの少なくともいずれかを検出する処理を含む追加の検出工程(ii)を更に含み、
判定工程が、更に、前記rs4075561がアレルGを有する場合、前記rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が前記rs4075561と連鎖不平衡関係にあるアレルを有する場合、前記rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が前記rs9287326と連鎖不平衡関係にあるアレルを有する場合、前記rs11200638がアレルAを有する場合、前記rs800292がアレルCを有する場合、前記rs1410996がアレルCを有する場合、前記rs1061170がアレルCを有する場合、及び前記rs10490924がアレルTを有する場合の少なくともいずれかの場合に加齢黄斑変性易罹患性であると判定する前記<13>から<14>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
<16> 追加の検出工程(ii)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:1及び配列番号:2で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<15>に記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACTGGGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:1)
5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACTTGGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:2)
<17> NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が、前記rs4075561に対する連鎖不平衡係数(D’値)0.5超えである、米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075562、rs4075274、rs4504715、rs4406490、rs4358872、rs4401950、rs11795386、rs17088001、rs17088013、rs17088022、rs17088028、rs1948308、rs7036090、rs4394479、rs2378676、rs10125141、rs10115908、rs17418241、rs1387926、rs3739570、rs1387923、rs11140830、rs1073049、rs1586681、rs11140831、rs972604、rs10435949、rs11791017、rs9886759、rs17334250、rs587861、rs17088105、rs11140837、rs1038763、rs11140840、rs17419081、rs17334480、rs7019906、rs12338789、rs12555053、rs684006、rs1490402、rs7032009、rs555685、rs12683954、rs12350350、rs475335、rs596201、rs534196、rs7862675、rs1038762、rs2808708、rs2780931、rs614886、rs1982841、rs12000011、rs10868246、rs4419891、rs4242630、rs4305979、rs4631550、rs4394478、rs4242632、rs4142909、rs1490407、rs1490405、rs1490404、rs10116750、rs4142910、rs7853433、rs12378021、rs1490403、rs678654、及びrs474899から選択される少なくともいずれかである前記<15>から<16>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
<18> NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が、前記rs4075561に対する連鎖不平衡係数(D’値)0.7超えである、米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075562、rs4075274、rs4504715、rs4406490、rs4358872、rs4401950、rs11795386、rs17088001、rs17088013、rs17088022、rs17088028、rs1948308、rs7036090、rs4394479、rs2378676、rs10125141、rs10115908、rs17418241、rs1387926、rs3739570、rs1387923、rs11140830、rs1073049、rs1586681、rs11140831、rs972604、rs10435949、rs11791017、rs9886759、rs17334250、rs587861、rs17088105、rs11140837、rs1038763、rs11140840、rs17419081、rs17334480、rs7019906、rs12338789、rs12555053、rs684006、rs1490402、rs7032009、rs555685、rs12683954、rs12350350、rs475335、rs596201、rs534196、rs7862675、rs1038762、rs2808708、rs2780931、rs614886、及びrs1982841から選択される少なくともいずれかである前記<15>から<17>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
<19> LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が、前記rs9287326に対する連鎖不平衡係数(D’値)0.5超えである前記<15>から<18>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
<20> 追加の検出工程(ii)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:5及び配列番号:6で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<15>から<19>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−GGCGCGGGCTTTCTGCCAGCTCCGCGGACGCTGCCTTCGTCCAGCCGCAGAGGCCCCGCGGTCAGGGTCCCGCG−3’(配列番号:5)
5’−GGCGCGGGCTTTCTGCCAGCTCCGCGGACGCTGCCTTCGTCCGGCCGCAGAGGCCCCGCGGTCAGGGTCCCGCG−3’(配列番号:6)
<21> 追加の検出工程(ii)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:7及び配列番号:8で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<15>から<20>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−CCCTGGATATAGATCTCTTGGAAATGTAATAATGGTATGCAGGAAGGGAGA−3’(配列番号:7)
5’−CCCTGGATATAGATCTCTTGGAAATATAATAATGGTATGCAGGAAGGGAGA−3’(配列番号:8)
<22> 追加の検出工程(ii)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:9及び配列番号:10で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<15>から<21>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−TCTACATCAGTGGTATAGCTGAGTGGCATGAGGTAGTCAGGGACTGAGTCA−3’(配列番号:9)
5’−TCTACATCAGTGGTATAGCTGAGTGACATGAGGTAGTCAGGGACTGAGTCA−3’(配列番号:10)
<23> 追加の検出工程(ii)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:11及び配列番号:12で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<15>から<22>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−GGCAACGTCTATAGATTTACCCTGTACAAACTTTCTTCCATGATTTTGATTATATCCATTTTCCAAATAAGGAAAATAACATTTTCCTAA−3’(配列番号:11)
5’−GGCAACGTCTATAGATTTACCCTGTACAAACTTTCTTCCATAATTTTGATTATATCCATTTTCCAAATAAGGAAAATAACATTTTCCTAA−3’(配列番号:12)
<24> 追加の検出工程(ii)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:13及び配列番号:14で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<15>から<23>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−TTTATCACACTCCATGATCCCAGCTTCTAAAATCCACACTGAGCTCTGCTT−3’(配列番号:13)
5’−TTTATCACACTCCATGATCCCAGCTGCTAAAATCCACACTGAGCTCTGCTT−3’(配列番号:14)
<25> 被検体由来のDNA含有試料において、NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する検出工程(III)と、
前記rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が、前記rs4075561と連鎖不平衡関係にあるアレルを有する場合に加齢黄斑変性易罹患性であると判定する判定工程とを含むことを特徴とする加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
<26> NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が、前記rs4075561に対する連鎖不平衡係数(D’値)0.5超えである、米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075562、rs4075274、rs4504715、rs4406490、rs4358872、rs4401950、rs11795386、rs17088001、rs17088013、rs17088022、rs17088028、rs1948308、rs7036090、rs4394479、rs2378676、rs10125141、rs10115908、rs17418241、rs1387926、rs3739570、rs1387923、rs11140830、rs1073049、rs1586681、rs11140831、rs972604、rs10435949、rs11791017、rs9886759、rs17334250、rs587861、rs17088105、rs11140837、rs1038763、rs11140840、rs17419081、rs17334480、rs7019906、rs12338789、rs12555053、rs684006、rs1490402、rs7032009、rs555685、rs12683954、rs12350350、rs475335、rs596201、rs534196、rs7862675、rs1038762、rs2808708、rs2780931、rs614886、rs1982841、rs12000011、rs10868246、rs4419891、rs4242630、rs4305979、rs4631550、rs4394478、rs4242632、rs4142909、rs1490407、rs1490405、rs1490404、rs10116750、rs4142910、rs7853433、rs12378021、rs1490403、rs678654、及びrs474899から選択される少なくともいずれかである前記<25>に記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
<27> NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が、前記rs4075561に対する連鎖不平衡係数(D’値)0.7超えである、米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075562、rs4075274、rs4504715、rs4406490、rs4358872、rs4401950、rs11795386、rs17088001、rs17088013、rs17088022、rs17088028、rs1948308、rs7036090、rs4394479、rs2378676、rs10125141、rs10115908、rs17418241、rs1387926、rs3739570、rs1387923、rs11140830、rs1073049、rs1586681、rs11140831、rs972604、rs10435949、rs11791017、rs9886759、rs17334250、rs587861、rs17088105、rs11140837、rs1038763、rs11140840、rs17419081、rs17334480、rs7019906、rs12338789、rs12555053、rs684006、rs1490402、rs7032009、rs555685、rs12683954、rs12350350、rs475335、rs596201、rs534196、rs7862675、rs1038762、rs2808708、rs2780931、rs614886、及びrs1982841から選択される少なくともいずれかである前記<25>から<26>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
<28> 被検体由来のDNA含有試料において、
NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561のアレルG又はその相補鎖におけるアレルC、LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326のアレルC又はその相補鎖におけるアレルG、LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型、HTRA1遺伝子近傍の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs11200638のアレルA又はその相補鎖におけるアレルT、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs800292のアレルC又はその相補鎖におけるアレルG、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1410996のアレルC又はその相補鎖におけるアレルG、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1061170のアレルC又はその相補鎖におけるアレルG、及びARMS2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs10490924のアレルT又はその相補鎖におけるアレルAの少なくともいずれかを検出する処理を含む追加の検出工程(iii)を更に含み、
判定工程が、更に、前記rs4075561がアレルGを有する場合、前記rs9287326がアレルCを有する場合、前記rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が前記rs9287326と連鎖不平衡関係にあるアレルを有する場合、前記rs11200638がアレルAを有する場合、前記rs800292がアレルCを有する場合、前記rs1410996がアレルCを有する場合、前記rs1061170がアレルCを有する場合、及び前記rs10490924がアレルTを有する場合の少なくともいずれかの場合に加齢黄斑変性易罹患性であると判定する前記<25>から<27>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
<29> 追加の検出工程(iii)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:1及び配列番号:2で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<28>に記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACTGGGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:1)
5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACTTGGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:2)
<30> 追加の検出工程(iii)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:3及び配列番号:4で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<28>から<29>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGTAACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:3)
5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGTCACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:4)
<31> LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が、前記rs9287326に対する連鎖不平衡係数(D’値)0.5超えである前記<28>から<30>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
<32> 追加の検出工程(iii)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:5及び配列番号:6で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<28>から<31>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−GGCGCGGGCTTTCTGCCAGCTCCGCGGACGCTGCCTTCGTCCAGCCGCAGAGGCCCCGCGGTCAGGGTCCCGCG−3’(配列番号:5)
5’−GGCGCGGGCTTTCTGCCAGCTCCGCGGACGCTGCCTTCGTCCGGCCGCAGAGGCCCCGCGGTCAGGGTCCCGCG−3’(配列番号:6)
<33> 追加の検出工程(iii)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:7及び配列番号:8で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<28>から<32>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−CCCTGGATATAGATCTCTTGGAAATGTAATAATGGTATGCAGGAAGGGAGA−3’(配列番号:7)
5’−CCCTGGATATAGATCTCTTGGAAATATAATAATGGTATGCAGGAAGGGAGA−3’(配列番号:8)
<34> 追加の検出工程(iii)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:9及び配列番号:10で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<28>から<33>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−TCTACATCAGTGGTATAGCTGAGTGGCATGAGGTAGTCAGGGACTGAGTCA−3’(配列番号:9)
5’−TCTACATCAGTGGTATAGCTGAGTGACATGAGGTAGTCAGGGACTGAGTCA−3’(配列番号:10)
<35> 追加の検出工程(iii)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:11及び配列番号:12で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<28>から<34>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−GGCAACGTCTATAGATTTACCCTGTACAAACTTTCTTCCATGATTTTGATTATATCCATTTTCCAAATAAGGAAAATAACATTTTCCTAA−3’(配列番号:11)
5’−GGCAACGTCTATAGATTTACCCTGTACAAACTTTCTTCCATAATTTTGATTATATCCATTTTCCAAATAAGGAAAATAACATTTTCCTAA−3’(配列番号:12)
<36> 追加の検出工程(iii)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:13及び配列番号:14で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<28>から<35>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−TTTATCACACTCCATGATCCCAGCTTCTAAAATCCACACTGAGCTCTGCTT−3’(配列番号:13)
5’−TTTATCACACTCCATGATCCCAGCTGCTAAAATCCACACTGAGCTCTGCTT−3’(配列番号:14)
<37> 被検体由来のDNA含有試料において、LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する検出工程(IV)と、
前記rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が、前記rs9287326と連鎖不平衡関係にあるアレルを有する場合に加齢黄斑変性易罹患性であると判定する判定工程とを含み、
前記rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が、前記rs9287326に対する連鎖不平衡係数(D’値)0.5超えであることを特徴とする加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
<38> 被検体由来のDNA含有試料において、
NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561のアレルG又はその相補鎖におけるアレルC、LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326のアレルC又はその相補鎖におけるアレルG、NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型、HTRA1遺伝子近傍の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs11200638のアレルA又はその相補鎖におけるアレルT、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs800292のアレルC又はその相補鎖におけるアレルG、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1410996のアレルC又はその相補鎖におけるアレルG、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1061170のアレルC又はその相補鎖におけるアレルG、及びARMS2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs10490924のアレルT又はその相補鎖におけるアレルAの少なくともいずれかを検出する処理を含む追加の検出工程(iv)を更に含み、
判定工程が、更に、前記rs4075561がアレルGを有する場合、前記rs9287326がアレルCを有する場合、前記rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が前記rs4075561と連鎖不平衡関係にあるアレルを有する場合、前記rs11200638がアレルAを有する場合、前記rs800292がアレルCを有する場合、前記rs1410996がアレルCを有する場合、前記rs1061170がアレルCを有する場合、及び前記rs10490924がアレルTを有する場合の少なくともいずれかの場合に加齢黄斑変性易罹患性であると判定する前記<37>に記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
<39> 追加の検出工程(iv)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:1及び配列番号:2で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<38>に記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACTGGGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:1)
5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACTTGGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:2)
<40> 追加の検出工程(iv)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:3及び配列番号:4で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<38>から<39>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGTAACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:3)
5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGTCACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:4)
<41> NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が、前記rs4075561に対する連鎖不平衡係数(D’値)0.5超えである、米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075562、rs4075274、rs4504715、rs4406490、rs4358872、rs4401950、rs11795386、rs17088001、rs17088013、rs17088022、rs17088028、rs1948308、rs7036090、rs4394479、rs2378676、rs10125141、rs10115908、rs17418241、rs1387926、rs3739570、rs1387923、rs11140830、rs1073049、rs1586681、rs11140831、rs972604、rs10435949、rs11791017、rs9886759、rs17334250、rs587861、rs17088105、rs11140837、rs1038763、rs11140840、rs17419081、rs17334480、rs7019906、rs12338789、rs12555053、rs684006、rs1490402、rs7032009、rs555685、rs12683954、rs12350350、rs475335、rs596201、rs534196、rs7862675、rs1038762、rs2808708、rs2780931、rs614886、rs1982841、rs12000011、rs10868246、rs4419891、rs4242630、rs4305979、rs4631550、rs4394478、rs4242632、rs4142909、rs1490407、rs1490405、rs1490404、rs10116750、rs4142910、rs7853433、rs12378021、rs1490403、rs678654、及びrs474899から選択される少なくともいずれかである前記<38>から<40>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
<42> NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が、前記rs4075561に対する連鎖不平衡係数(D’値)0.7超えである、米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075562、rs4075274、rs4504715、rs4406490、rs4358872、rs4401950、rs11795386、rs17088001、rs17088013、rs17088022、rs17088028、rs1948308、rs7036090、rs4394479、rs2378676、rs10125141、rs10115908、rs17418241、rs1387926、rs3739570、rs1387923、rs11140830、rs1073049、rs1586681、rs11140831、rs972604、rs10435949、rs11791017、rs9886759、rs17334250、rs587861、rs17088105、rs11140837、rs1038763、rs11140840、rs17419081、rs17334480、rs7019906、rs12338789、rs12555053、rs684006、rs1490402、rs7032009、rs555685、rs12683954、rs12350350、rs475335、rs596201、rs534196、rs7862675、rs1038762、rs2808708、rs2780931、rs614886、及びrs1982841から選択される少なくともいずれかである前記<38>から<41>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
<43> 追加の検出工程(iv)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:5及び配列番号:6で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<38>から<42>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−GGCGCGGGCTTTCTGCCAGCTCCGCGGACGCTGCCTTCGTCCAGCCGCAGAGGCCCCGCGGTCAGGGTCCCGCG−3’(配列番号:5)
5’−GGCGCGGGCTTTCTGCCAGCTCCGCGGACGCTGCCTTCGTCCGGCCGCAGAGGCCCCGCGGTCAGGGTCCCGCG−3’(配列番号:6)
<44> 追加の検出工程(iv)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:7及び配列番号:8で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<38>から<43>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−CCCTGGATATAGATCTCTTGGAAATGTAATAATGGTATGCAGGAAGGGAGA−3’(配列番号:7)
5’−CCCTGGATATAGATCTCTTGGAAATATAATAATGGTATGCAGGAAGGGAGA−3’(配列番号:8)
<45> 追加の検出工程(iv)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:9及び配列番号:10で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<38>から<44>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−TCTACATCAGTGGTATAGCTGAGTGGCATGAGGTAGTCAGGGACTGAGTCA−3’(配列番号:9)
5’−TCTACATCAGTGGTATAGCTGAGTGACATGAGGTAGTCAGGGACTGAGTCA−3’(配列番号:10)
<46> 追加の検出工程(iv)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:11及び配列番号:12で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<38>から<45>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−GGCAACGTCTATAGATTTACCCTGTACAAACTTTCTTCCATGATTTTGATTATATCCATTTTCCAAATAAGGAAAATAACATTTTCCTAA−3’(配列番号:11)
5’−GGCAACGTCTATAGATTTACCCTGTACAAACTTTCTTCCATAATTTTGATTATATCCATTTTCCAAATAAGGAAAATAACATTTTCCTAA−3’(配列番号:12)
<47> 追加の検出工程(iv)が、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:13及び配列番号:14で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理を含む前記<38>から<46>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
5’−TTTATCACACTCCATGATCCCAGCTTCTAAAATCCACACTGAGCTCTGCTT−3’(配列番号:13)
5’−TTTATCACACTCCATGATCCCAGCTGCTAAAATCCACACTGAGCTCTGCTT−3’(配列番号:14)
<48> 加齢黄斑変性が、喫煙感受性加齢黄斑変性である前記<1>から<47>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
<49> 喫煙感受性加齢黄斑変性が、喫煙感受性滲出型加齢黄斑変性である前記<48>に記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法である。
<50> NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561のアレルG又はその相補鎖におけるアレルCを検出する手段を含むことを特徴とする加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
<51> NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561のアレルG又はその相補鎖におけるアレルCを検出する手段が、前記rs4075561を含む、配列番号:1及び配列番号:2で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<50>に記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACTGGGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:1)
5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACTTGGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:2)
<52> LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段、NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する手段、LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する手段、HTRA1遺伝子近傍の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs11200638のアレルA又はその相補鎖におけるアレルTを検出する手段、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs800292のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1410996のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1061170のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段、及びARMS2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs10490924のアレルT又はその相補鎖におけるアレルAを検出する手段の少なくともいずれかを更に含む前記<50>から<51>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
<53> LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段が、前記rsrs9287326を含む、配列番号:3及び配列番号:4で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<52>に記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGTAACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:3)
5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGTCACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:4)
<54> HTRA1遺伝子近傍の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs11200638のアレルA又はその相補鎖におけるアレルTを検出する手段が、前記rs11200638を含む、配列番号:5及び配列番号:6で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<52>から<53>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−GGCGCGGGCTTTCTGCCAGCTCCGCGGACGCTGCCTTCGTCCAGCCGCAGAGGCCCCGCGGTCAGGGTCCCGCG−3’(配列番号:5)
5’−GGCGCGGGCTTTCTGCCAGCTCCGCGGACGCTGCCTTCGTCCGGCCGCAGAGGCCCCGCGGTCAGGGTCCCGCG−3’(配列番号:6)
<55> CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs800292のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段が、前記rs800292を含む、配列番号:7及び配列番号:8で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<52>から<54>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−CCCTGGATATAGATCTCTTGGAAATGTAATAATGGTATGCAGGAAGGGAGA−3’(配列番号:7)
5’−CCCTGGATATAGATCTCTTGGAAATATAATAATGGTATGCAGGAAGGGAGA−3’(配列番号:8)
<56> CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1410996のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段が、前記rs1410996を含む、配列番号:9及び配列番号:10で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<52>から<55>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−TCTACATCAGTGGTATAGCTGAGTGGCATGAGGTAGTCAGGGACTGAGTCA−3’(配列番号:9)
5’−TCTACATCAGTGGTATAGCTGAGTGACATGAGGTAGTCAGGGACTGAGTCA−3’(配列番号:10)
<57> CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1061170のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段が、前記rs1061170を含む、配列番号:11及び配列番号:12で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<52>から<56>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−GGCAACGTCTATAGATTTACCCTGTACAAACTTTCTTCCATGATTTTGATTATATCCATTTTCCAAATAAGGAAAATAACATTTTCCTAA−3’(配列番号:11)
5’−GGCAACGTCTATAGATTTACCCTGTACAAACTTTCTTCCATAATTTTGATTATATCCATTTTCCAAATAAGGAAAATAACATTTTCCTAA−3’(配列番号:12)
<58> ARMS2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs10490924のアレルT又はその相補鎖におけるアレルAを検出する手段が、前記rs10490924を含む、配列番号:13及び配列番号:14で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<52>から<57>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−TTTATCACACTCCATGATCCCAGCTTCTAAAATCCACACTGAGCTCTGCTT−3’(配列番号:13)
5’−TTTATCACACTCCATGATCCCAGCTGCTAAAATCCACACTGAGCTCTGCTT−3’(配列番号:14)
<59> LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段を含むことを特徴とする加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
<60> LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段が、前記rs9287326を含む、配列番号:3及び配列番号:4で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<59>に記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGTAACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:3)
5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGTCACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:4)
<61> NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561のアレルG又はその相補鎖におけるアレルCを検出する手段、NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する手段、LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する手段、HTRA1遺伝子近傍の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs11200638のアレルA又はその相補鎖におけるアレルTを検出する手段、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs800292のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1410996のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1061170のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段、及びARMS2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs10490924のアレルT又はその相補鎖におけるアレルAを検出する手段の少なくともいずれかを更に含む前記<59>から<60>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
<62> NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561のアレルG又はその相補鎖におけるアレルCを検出する手段が、前記rs4075561を含む、配列番号:1及び配列番号:2で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<61>に記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACTGGGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:1)
5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACTTGGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:2)
<63> HTRA1遺伝子近傍の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs11200638のアレルA又はその相補鎖におけるアレルTを検出する手段が、前記rs11200638を含む、配列番号:5及び配列番号:6で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<61>から<62>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−GGCGCGGGCTTTCTGCCAGCTCCGCGGACGCTGCCTTCGTCCAGCCGCAGAGGCCCCGCGGTCAGGGTCCCGCG−3’(配列番号:5)
5’−GGCGCGGGCTTTCTGCCAGCTCCGCGGACGCTGCCTTCGTCCGGCCGCAGAGGCCCCGCGGTCAGGGTCCCGCG−3’(配列番号:6)
<64> CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs800292のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段が、前記rs800292を含む、配列番号:7及び配列番号:8で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<61>から<63>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−CCCTGGATATAGATCTCTTGGAAATGTAATAATGGTATGCAGGAAGGGAGA−3’(配列番号:7)
5’−CCCTGGATATAGATCTCTTGGAAATATAATAATGGTATGCAGGAAGGGAGA−3’(配列番号:8)
<65> CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1410996のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段が、前記rs1410996を含む、配列番号:9及び配列番号:10で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<61>から<64>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−TCTACATCAGTGGTATAGCTGAGTGGCATGAGGTAGTCAGGGACTGAGTCA−3’(配列番号:9)
5’−TCTACATCAGTGGTATAGCTGAGTGACATGAGGTAGTCAGGGACTGAGTCA−3’(配列番号:10)
<66> CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1061170のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段が、前記rs1061170を含む、配列番号:11及び配列番号:12で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<61>から<65>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−GGCAACGTCTATAGATTTACCCTGTACAAACTTTCTTCCATGATTTTGATTATATCCATTTTCCAAATAAGGAAAATAACATTTTCCTAA−3’(配列番号:11)
5’−GGCAACGTCTATAGATTTACCCTGTACAAACTTTCTTCCATAATTTTGATTATATCCATTTTCCAAATAAGGAAAATAACATTTTCCTAA−3’(配列番号:12)
<67> ARMS2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs10490924のアレルT又はその相補鎖におけるアレルAを検出する手段が、前記rs10490924を含む、配列番号:13及び配列番号:14で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<61>から<66>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−TTTATCACACTCCATGATCCCAGCTTCTAAAATCCACACTGAGCTCTGCTT−3’(配列番号:13)
5’−TTTATCACACTCCATGATCCCAGCTGCTAAAATCCACACTGAGCTCTGCTT−3’(配列番号:14)
<68> NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する手段を含むことを特徴とする加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
<69> NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561のアレルG又はその相補鎖におけるアレルCを検出する手段、LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段、LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する手段、HTRA1遺伝子近傍の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs11200638のアレルA又はその相補鎖におけるアレルTを検出する手段、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs800292のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1410996のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1061170のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段、及びARMS2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs10490924のアレルT又はその相補鎖におけるアレルAを検出する手段の少なくともいずれかを更に含む前記<68>に記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
<70> NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561のアレルG又はその相補鎖におけるアレルCを検出する手段が、前記rs4075561を含む、配列番号:1及び配列番号:2で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<69>に記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACTGGGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:1)
5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACTTGGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:2)
<71> LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段が、前記rsrs9287326を含む、配列番号:3及び配列番号:4で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<69>から<70>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGTAACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:3)
5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGTCACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:4)
<72> HTRA1遺伝子近傍の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs11200638のアレルA又はその相補鎖におけるアレルTを検出する手段が、前記rs11200638を含む、配列番号:5及び配列番号:6で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<69>から<71>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−GGCGCGGGCTTTCTGCCAGCTCCGCGGACGCTGCCTTCGTCCAGCCGCAGAGGCCCCGCGGTCAGGGTCCCGCG−3’(配列番号:5)
5’−GGCGCGGGCTTTCTGCCAGCTCCGCGGACGCTGCCTTCGTCCGGCCGCAGAGGCCCCGCGGTCAGGGTCCCGCG−3’(配列番号:6)
<73> CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs800292のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段が、前記rs800292を含む、配列番号:7及び配列番号:8で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<69>から<72>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−CCCTGGATATAGATCTCTTGGAAATGTAATAATGGTATGCAGGAAGGGAGA−3’(配列番号:7)
5’−CCCTGGATATAGATCTCTTGGAAATATAATAATGGTATGCAGGAAGGGAGA−3’(配列番号:8)
<74> CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1410996のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段が、前記rs1410996を含む、配列番号:9及び配列番号:10で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<69>から<73>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−TCTACATCAGTGGTATAGCTGAGTGGCATGAGGTAGTCAGGGACTGAGTCA−3’(配列番号:9)
5’−TCTACATCAGTGGTATAGCTGAGTGACATGAGGTAGTCAGGGACTGAGTCA−3’(配列番号:10)
<75> CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1061170のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段が、前記rs1061170を含む、配列番号:11及び配列番号:12で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<69>から<74>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−GGCAACGTCTATAGATTTACCCTGTACAAACTTTCTTCCATGATTTTGATTATATCCATTTTCCAAATAAGGAAAATAACATTTTCCTAA−3’(配列番号:11)
5’−GGCAACGTCTATAGATTTACCCTGTACAAACTTTCTTCCATAATTTTGATTATATCCATTTTCCAAATAAGGAAAATAACATTTTCCTAA−3’(配列番号:12)
<76> ARMS2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs10490924のアレルT又はその相補鎖におけるアレルAを検出する手段が、前記rs10490924を含む、配列番号:13及び配列番号:14で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<69>から<75>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−TTTATCACACTCCATGATCCCAGCTTCTAAAATCCACACTGAGCTCTGCTT−3’(配列番号:13)
5’−TTTATCACACTCCATGATCCCAGCTGCTAAAATCCACACTGAGCTCTGCTT−3’(配列番号:14)
<77> LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する手段を含み、
前記rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が、前記rs9287326に対する連鎖不平衡係数(D’値)0.5超えであることを特徴とする加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
<78> NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561のアレルG又はその相補鎖におけるアレルCを検出する手段、LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段、NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する手段、HTRA1遺伝子近傍の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs11200638のアレルA又はその相補鎖におけるアレルTを検出する手段、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs800292のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1410996のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1061170のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段、及びARMS2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs10490924のアレルT又はその相補鎖におけるアレルAを検出する手段の少なくともいずれかを更に含む前記<77>に記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
<79> NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561のアレルG又はその相補鎖におけるアレルCを検出する手段が、前記rs4075561を含む、配列番号:1及び配列番号:2で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<78>に記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACTGGGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:1)
5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACTTGGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:2)
<80> LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段が、前記rsrs9287326を含む、配列番号:3及び配列番号:4で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<78>から<79>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGTAACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:3)
5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGTCACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:4)
<81> HTRA1遺伝子近傍の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs11200638のアレルA又はその相補鎖におけるアレルTを検出する手段が、前記rs11200638を含む、配列番号:5及び配列番号:6で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<78>から<80>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−GGCGCGGGCTTTCTGCCAGCTCCGCGGACGCTGCCTTCGTCCAGCCGCAGAGGCCCCGCGGTCAGGGTCCCGCG−3’(配列番号:5)
5’−GGCGCGGGCTTTCTGCCAGCTCCGCGGACGCTGCCTTCGTCCGGCCGCAGAGGCCCCGCGGTCAGGGTCCCGCG−3’(配列番号:6)
<82> CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs800292のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段が、前記rs800292を含む、配列番号:7及び配列番号:8で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<78>から<81>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−CCCTGGATATAGATCTCTTGGAAATGTAATAATGGTATGCAGGAAGGGAGA−3’(配列番号:7)
5’−CCCTGGATATAGATCTCTTGGAAATATAATAATGGTATGCAGGAAGGGAGA−3’(配列番号:8)
<83> CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1410996のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段が、前記rs1410996を含む、配列番号:9及び配列番号:10で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<78>から<82>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−TCTACATCAGTGGTATAGCTGAGTGGCATGAGGTAGTCAGGGACTGAGTCA−3’(配列番号:9)
5’−TCTACATCAGTGGTATAGCTGAGTGACATGAGGTAGTCAGGGACTGAGTCA−3’(配列番号:10)
<84> CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1061170のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段が、前記rs1061170を含む、配列番号:11及び配列番号:12で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<78>から<83>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−GGCAACGTCTATAGATTTACCCTGTACAAACTTTCTTCCATGATTTTGATTATATCCATTTTCCAAATAAGGAAAATAACATTTTCCTAA−3’(配列番号:11)
5’−GGCAACGTCTATAGATTTACCCTGTACAAACTTTCTTCCATAATTTTGATTATATCCATTTTCCAAATAAGGAAAATAACATTTTCCTAA−3’(配列番号:12)
<85> ARMS2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs10490924のアレルT又はその相補鎖におけるアレルAを検出する手段が、前記rs10490924を含む、配列番号:13及び配列番号:14で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む前記<78>から<84>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
5’−TTTATCACACTCCATGATCCCAGCTTCTAAAATCCACACTGAGCTCTGCTT−3’(配列番号:13)
5’−TTTATCACACTCCATGATCCCAGCTGCTAAAATCCACACTGAGCTCTGCTT−3’(配列番号:14)
<86> 加齢黄斑変性が、喫煙感受性加齢黄斑変性である前記<50>から<85>のいずれかに記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
<87> 喫煙感受性加齢黄斑変性が、喫煙感受性滲出型加齢黄斑変性である前記<86>に記載の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットである。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、著しい視力低下をきたす加齢黄斑変性の易罹患性を、高い精度及び確率で予測可能であり、加齢黄斑変性の早期予防や、既に発症した患者に対する最適な薬剤治療法の選択に好適に利用可能であり、加齢黄斑変性の罹患の難易を簡便に判定可能な加齢黄斑変性易罹患性判定方法及び加齢黄斑変性易罹患性判定キットを提供することができる。
図1は、第9番染色体長腕9q21.33領域におけるNTRK2遺伝子の位置(図1中、矢印で示す部分)を示す図である。 図2は、NCBI Build 36(hg 18)のchr9:86450000−87000000に含まれるNTRK2遺伝子のエクソン−イントロン構造と、NTRK2遺伝子SNP rs4075561の位置(図2中、下向きの矢印で示す部分)と、東アジア人(日本人+漢族中国人)における連鎖不平衡ブロックを示す図である。 図3は、NCBI Build 36(hg 18)のchr9:86763166−86844877に相当する領域における、NTRK2遺伝子座の3’側領域と、東アジア人(日本人+漢族中国人)における連鎖不平衡ブロックと、該連鎖不平衡ブロックに含まれる既知の一塩基多型のdbSNP IDとを示す図である。
(加齢黄斑変性易罹患性の判定方法)
本発明の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法は、検出工程と、判定工程と、を少なくとも含み、必要に応じて、更に追加の検出工程などのその他の工程を含む。
本発明の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法の態様としては、前記検出工程が、NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561のアレルG又はその相補鎖におけるアレルCを検出する検出工程(I)である態様(以下、「第1の態様」と称することがある。)、LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する検出工程(II)である態様(以下、「第2の態様」と称することがある。)、前記rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する検出工程(III)である態様(以下、「第3の態様」と称することがある。)、前記rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する検出工程(IV)である態様(以下、「第4の態様」と称することがある。)が挙げられる。
これらの態様の中でも、前記第1の態様、前記第2の態様が好ましく、前記第1の態様がより好ましい。前記好ましい態様であると、加齢黄斑変性易罹患性を高い確率及び精度で判定することができ、前記より好ましい態様であると、喫煙感受性加齢黄斑変性易罹患性、又は喫煙感受性滲出型加齢黄斑変性を高い確率及び精度で判定することができる。
<検出工程>
前記第1の態様における前記検出工程は、被検体由来のDNA含有試料において、神経栄養性チロシン受容体キナーゼタイプ2(NTRK2)遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561のアレルG又はその相補鎖におけるアレルCを検出する工程(以下、「検出工程(I)」と称することがある。)である。
前記第2の態様における前記検出工程は、被検体由来のDNA含有試料において、低比重リポタンパク質受容体ファミリーであるLRP1B(low−density lipoprotein receptor−related protein 1b)遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する工程(以下、「検出工程(II)」と称することがある。)である。
前記第3の態様における前記検出工程は、前記rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する工程(以下、「検出工程(III)」と称することがある。)である。
前記第4の態様における前記検出工程は、前記rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する工程(以下、「検出工程(IV)」と称することがある。)である。
−一塩基多型−
一塩基多型(single nucleotide polymorphism:SNP)とは、一般的には、遺伝子の塩基配列が1カ所だけ異なる状態及びその部位をいう。また、多型とは、一般的には、母集団中1%以上の頻度で存在する2以上の対立遺伝子(アレル)をいう。本発明において、「SNP」は、好ましくは、当業者が自由に利用可能な公開されたデータベースに登録されたSNPであって、そのリファレンス番号から特定できるSNPである。このようなデータベースとしては、例えば、米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)のSNPデータベース、IMS−JST(東京大学、科学技術振興財団)のJSNP(登録商標)データベースなどが挙げられる。本発明におけるSNPは、上記NCBIのSNPデータベースのリファレンス番号であるdbSNP IDにより特定できる。以下、本発明においては、特定のSNPを、このNCBIのSNPデータベースのdbSNP IDで記載する。
[NTRK2遺伝子、及びrs4075561]
−NTRK2遺伝子−
前記NTRK2遺伝子は、脳由来神経栄養因子(BDNF)受容体をコードする遺伝子であり、別名、TrkB遺伝子ともいう。前記NTRK2遺伝子は、図1及び2に示す通り、第9番染色体の長腕q21.33領域に位置し、遺伝子向きは染色体方向に順向きである。
−NTRK2遺伝子の一塩基多型rs4075561−
NTRK2遺伝子のSNPであるrs4075561(以下、「SNP1」と称することがある)は、前記NTRK2遺伝子の3’側イントロン領域(例えば、NM_001018065.2などの短型NTRK2遺伝子では3’下流領域)に位置する一塩基多型であり、その存在位置は、chr9:86785591−86785591である。なお、rs4075561は、NCBIのSNPデータベースのdbSNP ID番号である。
なお、NTRK2遺伝子イントロンのrs4075561は、複数の転写因子(例えば、FOXD1、NR2E3、RORAなど)が結合する転写因子結合部位における結合能変化に関与する塩基位置に相当すると予想され、転写調節に関連するSNPである可能性が考えられる。
以下に示す配列番号:1及び配列番号:2で表される塩基配列は、rs4075561(SNP1)を含む塩基配列であり、配列番号:1及び配列番号:2で表される塩基配列中、下線部を付した箇所がrs4075561(SNP1)の部位である。また、SNP1の易罹患性アレル(リスクアレル)は、「G」である。
5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACT[G/T]GGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:1及び配列番号:2)
5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACTGGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:1)
5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACTGGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:2)
前記検出工程(I)は、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:1及び配列番号:2で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する工程であることが好ましい。
[LRP1B遺伝子、及びrs9287326]
−LRP1B遺伝子−
前記LRP1B遺伝子は、低比重リポタンパク質受容体ファミリーに属するLRP1Bをコードする遺伝子である。前記LRP1B遺伝子は、第2番染色体の長腕q22.1−22.2領域に位置し、遺伝子向きは染色体方向に逆向きである。
−LRP1B遺伝子の一塩基多型rs9287326−
LRP1B遺伝子のSNPであるrs9287326(以下、「SNP2」と称することがある)は、前記LRP1B遺伝子の第1イントロン領域に位置する一塩基多型であり、その存在位置は、chr2:142358643−142358643(ヒトゲノムバージョン:hg18)である。なお、rs9287326は、NCBIのSNPデータベースのdbSNP ID番号である。
なお、LRP1B遺伝子イントロンのrs9287326は、複数の転写因子(例えば、CREB1、ESR1、PAX2など)が結合する転写因子結合部位における結合能変化に関与する塩基位置に相当すると予想され、転写調節に関連するSNPである可能性が考えられる。
以下に示す配列番号:3及び配列番号:4で表される塩基配列は、rs9287326(SNP2)を含む塩基配列であり、配列番号:3及び配列番号:4で表される塩基配列中、下線部を付した箇所がrs9287326(SNP2)の部位である。また、SNP2の易罹患性アレル(リスクアレル)は、「C」である。
5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGT[A/C]ACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:3及び配列番号:4)
5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGTACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:3)
5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGTACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:4)
前記検出工程(II)は、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:3及び配列番号:4で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する工程であることが好ましい。
[SNP1と連鎖不平衡関係にあるSNP]
−連鎖不平衡−
生物集団において2つの密に連鎖した遺伝子座における特定の対立遺伝子の組み合わせ出現頻度が、それぞれの遺伝子頻度から推定される期待値と異なる場合を連鎖不平衡という。連鎖不平衡が起こるためには、2つの遺伝子座の物理的距離が非常に近いことが必須である。
本発明においては、2つのSNPにおける特定のアレルの組み合わせが、ある集団内で頻度が高く、2つのSNPの挙動が独立ではない関係を、「連鎖不平衡関係にあるSNP」という。また、ハプロタイプとは、一倍体染色体上の連続した遺伝子群又は遺伝子領域のことである。同一染色体上で統計学的に見て関連のある、つまり遺伝的に連鎖しているSNPなどの組合せをいう。
ここで、「前記rs4075561(SNP1)と連鎖不平衡関係にあるSNP」としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、2つのSNP間の連鎖不平衡係数(D’値)が、0.5を超えていることが好ましく、0.7を超えていることがより好ましい。
また、「連鎖不平衡係数(D’値)」は、同一染色体上に存在する遺伝子座AのSNP及び遺伝子座BのSNPについて、2つのSNPの間に関連性がある(連鎖不平衡が存在する)場合、2つのSNPのアレルの組合せにより生じる4つのハプロタイプ頻度が、各アレル頻度の積の値からどれだけずれるかの連鎖不平衡の尺度として定義されている連鎖不平衡係数:D値を規格化したものであり、D’値は組み換えの歴史を表す尺度として用いられる。
連鎖不平衡係数:D値は、下記数式(1)〜(4)より導かれた下記数式(5)により算出される。D値の範囲は、−0.25〜0.25である。
遺伝子座Aのアレル頻度:P
遺伝子座Bのアレル頻度:P
各ハプロタイプ頻度:PAB、PAb、PaB、Pab
D = PAB−PAB = P+D 数式(1)
D = P−PAbAb = P−D 数式(2)
D = P−PaBaB = P−D 数式(3)
D = Pab−Pab = P+D 数式(4)
D=PAB・Pab−PAb・PaB 数式(5)
連鎖不平衡係数(D’値)は、下記数式(6)及び(7)より導かれた下記数式(8)及び(9)により算出される。D’値の範囲は、0〜1である。
min = max (−P, −P
= (−1)×min (P, P) 数式(6)
max = min (P, P) 数式(7)
D’ = |D / Dmax| (D>0の場合) 数式(8)
D’ = |D / Dmin| (D<0の場合) 数式(9)
なお、連鎖不平衡係数(D’値)は、「国際HapMap計画(International HapMap Project)」のホームページから入手することができる。例えば、日本人集団の連鎖不平衡(LD)データ「JPT」は、http://hapmap.ncbi.nlm.nih.gov/index.html.ja、ゲノムバージョン:NCBI B38 assembly, dbSNP b126で入手することができる。
前記rs4075561(SNP1)と連鎖不平衡関係にある一塩基多型としては、rs4075561に対する連鎖不平衡係数(D’値)0.5超えである、rs4075562、rs4075274、rs4504715、rs4406490、rs4358872、rs4401950、rs11795386、rs17088001、rs17088013、rs17088022、rs17088028、rs1948308、rs7036090、rs4394479、rs2378676、rs10125141、rs10115908、rs17418241、rs1387926、rs3739570、rs1387923、rs11140830、rs1073049、rs1586681、rs11140831、rs972604、rs10435949、rs11791017、rs9886759、rs17334250、rs587861、rs17088105、rs11140837、rs1038763、rs11140840、rs17419081、rs17334480、rs7019906、rs12338789、rs12555053、rs684006、rs1490402、rs7032009、rs555685、rs12683954、rs12350350、rs475335、rs596201、rs534196、rs7862675、rs1038762、rs2808708、rs2780931、rs614886、rs1982841、rs12000011、rs10868246、rs4419891、rs4242630、rs4305979、rs4631550、rs4394478、rs4242632、rs4142909、rs1490407、rs1490405、rs1490404、rs10116750、rs4142910、rs7853433、rs12378021、rs1490403、rs678654、及びrs474899から選択される少なくともいずれかであることが好ましい。
また、前記rs4075561(SNP1)と連鎖不平衡関係にある一塩基多型としては、rs4075561に対する連鎖不平衡係数(D’値)0.7超えである、rs4075562、rs4075274、rs4504715、rs4406490、rs4358872、rs4401950、rs11795386、rs17088001、rs17088013、rs17088022、rs17088028、rs1948308、rs7036090、rs4394479、rs2378676、rs10125141、rs10115908、rs17418241、rs1387926、rs3739570、rs1387923、rs11140830、rs1073049、rs1586681、rs11140831、rs972604、rs10435949、rs11791017、rs9886759、rs17334250、rs587861、rs17088105、rs11140837、rs1038763、rs11140840、rs17419081、rs17334480、rs7019906、rs12338789、rs12555053、rs684006、rs1490402、rs7032009、rs555685、rs12683954、rs12350350、rs475335、rs596201、rs534196、rs7862675、rs1038762、rs2808708、rs2780931、rs614886、及びrs1982841から選択される少なくともいずれかであることがより好ましい。
また、2つのSNPが連鎖不平衡関係にあることを示す他の指標としては、「r値」が挙げられる。
前記r値は、変異の成り立ちを表す尺度として捉えられているものである。
前記r値は、「国際HapMap計画(International HapMap Project)」のホームページから入手することができる。例えば、日本人集団の連鎖不平衡(LD)データ「JPT」は、http://hapmap.ncbi.nlm.nih.gov/index.html.ja、ゲノムバージョン:NCBI B38 assembly, dbSNP b126で入手することができる。
前記rs4075561(SNP1)と連鎖不平衡関係にある一塩基多型のrs4075561に対する連鎖不平衡係数(r値)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.2を超えていることが好ましい。
前記rs4075561に対する連鎖不平衡係数(r値)が0.2超えである一塩基多型としては、例えば、rs4075562、rs4075274、rs4406490、rs4358872、rs10868246、rs1948308、rs7036090、rs2378676、rs10125141、rs10115908、rs3739570、rs2291506、rs1387923、rs11140831が挙げられる。
また、前記rs4075561(SNP1)と連鎖不平衡関係にある一塩基多型としては、前記連鎖不平衡係数「D’値」及び「r値」のいずれもが前記好ましい値を満たしていることが好ましい。
[SNP2と連鎖不平衡関係にあるSNP]
前記rs9287326(SNP2)と連鎖不平衡関係にあるSNPとしては、前記rs9287326に対する連鎖不平衡係数(D’値)が0.5超えであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記D’値が0.7を超えていることが好ましい。
また、前記rs9287326(SNP2)と連鎖不平衡関係にあるSNPの前記rs9287326に対する連鎖不平衡係数(r値)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.2を超えていることが好ましい。
前記rs9287326(SNP2)と連鎖不平衡関係にある一塩基多型としては、前記連鎖不平衡係数「D’値」及び「r値」のいずれもが前記好ましい値を満たしていることが好ましい。
前記rs9287326に対する連鎖不平衡係数(D’値)が0.5超えである一塩基多型としては、例えば、rs6429927、rs4662555、rs13429414、rs1991997、rs1991998、rs13408365、rs12611558、rs12621414、rs10165154、rs11884984、rs7602677、rs7593594、rs2381167、rs13418027、rs1561019、rs13012265、rs10496906、rs4662557、rs1435598、rs10183142、rs10496907、rs1529869、rs1898018、rs10198650、rs9789430、rs16847640、rs1369542、rs13013316、rs12466188、rs13011272、rs956958、rs10205836、rs12623563、rs13031056、rs2196353、rs12471235、rs12467014、rs10181838、rs1435616、rs1435612、rs16847729、rs7421755、rs16847733、rs1975248、rs1561022、rs1369540、rs7564502、rs10197277、rs16855095、rs1541974、rs1435607、rs1435609が挙げられる。
前記rs9287326(SNP2)と連鎖不平衡関係にある一塩基多型としては、rs9287326に対する連鎖不平衡係数(D’値)0.7超えである、rs6429927、rs4662555、rs13429414、rs1991997、rs1991998、rs13408365、rs12611558、rs12621414、rs10165154、rs11884984、rs7602677、rs7593594、rs2381167、rs13418027、rs1561019、rs13012265、rs10496906、rs4662557、rs1435598、rs10183142、rs10496907、rs1529869、rs1898018、rs10198650、rs9789430、rs16847640、rs1369542、rs13013316、rs12466188、rs13011272、rs956958、rs10205836、rs12623563、rs13031056、rs2196353、rs12471235、rs12467014、rs10181838、rs1435616、rs1435612、rs16847729、rs7421755、rs16847733、rs1975248、rs1561022、rs1369540、rs7564502、及びrs10197277から選択される少なくともいずれかであることが好ましい。
前記rs9287326(SNP2)と連鎖不平衡関係にある一塩基多型としては、rs9287326に対する連鎖不平衡係数(r値)0.2超えである、rs6429927、rs4662555、rs13429414、rs1991997、rs1991998、rs13408365、rs12611558、rs12621414、rs10165154、rs11884984、rs7602677、rs7593594、rs2381167、rs13418027、rs1561019、rs13012265、rs10496906、rs4662557、rs1435598、rs10183142、rs10496907、rs1529869、rs1898018、rs10198650、rs9789430、rs16847640、rs1369542、rs13013316、rs12466188、rs13011272、rs956958、rs10205836、rs12623563、rs13031056、rs2196353、rs12471235、rs12467014、rs10181838、rs1435616、rs1435612、rs16847729、rs7421755、rs16847733、rs1975248、rs1561022、rs1369540、rs7564502、rs10197277、rs16855095、rs1541974、rs1435607、及びrs1435609から選択される少なくともいずれかであることが好ましい。
−DNA含有試料−
前記DNA含有試料は、前記第1の態様では被検体由来の前記NTRK2遺伝子領域を、前記第2の態様では被検体由来のLRP1B遺伝子領域を、前記第3の態様では前記rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が含まれる領域を、前記第4の態様では前記rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が含まれる領域を、少なくとも含み、後述する追加の検出工程を含む場合は、当該追加の検出工程で検出する一塩基多型が含まれる領域を更に含むものである。
前記検出工程において、前記DNA含有試料は、予めDNAとして調製されたものであってもよく、被検体から採取してDNA調製から行ってもよい。
また、前記DNA含有試料は、DNAの代わりにDNAの転写産物であってもよく、これらの混合溶液であってもよい。
前記DNA含有試料を前記被検体から採取する際に用いる被検体由来の試料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、細胞、組織、血液、血球成分、唾液、リンパ液、毛髪などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、前記被検体由来の試料は、血液及びその分画である血球成分が、採取が簡便であるため好ましい。
前記被検体由来の試料からDNAを抽出する方法としては、特に制限はなく、公知の方法の中から、目的に応じて適宜選択することができる。
また、前記DNA含有試料は、前記抽出したDNAそのものであってもよく、配列番号:1から配列番号:14で表される塩基配列の少なくともいずれかを含む領域を予めPCRで増幅して得られた増幅産物であってもよい。
<判定工程>
前記第1の態様における前記判定工程は、前記rs4075561がアレルGを有する場合に加齢黄斑変性易罹患性であると判定する工程である。なお、前記rs4075561の相補鎖がアレルCを有することと、前記rs4075561がアレルGを有することは同義である。
前記第2の態様における前記判定工程は、前記rs9287326がアレルCを有する場合に加齢黄斑変性易罹患性であると判定する工程である。なお、前記rsrs9287326の相補鎖がアレルGを有することと、前記rs9287326がアレルCを有することは同義である。
前記第3の態様における前記判定工程は、前記rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が、前記rs4075561と連鎖不平衡関係にあるアレルを有する場合に加齢黄斑変性易罹患性であると判定する工程である。
前記第4の態様における前記判定工程は、前記rs9287326と連鎖不平衡関係にあり、前記rs9287326に対する連鎖不平衡係数(D’値)0.5超えである一塩基多型が、前記rs9287326と連鎖不平衡関係にあるアレルを有する場合に加齢黄斑変性易罹患性であると判定する工程である。
なお、後述する追加の検出工程を行う場合、前記判定工程では、前記各態様におけるアレルの有無と、該追加の検出工程で検出するアレルの有無とを組み合わせることにより、加齢黄斑変性易罹患性の判定を行うことができる。
下記の実施例から明らかな通り、NTRK2遺伝子のSNP rs4075561が、加齢黄斑変性罹患性と高い相関を示し、rs4075561が、「G」(アレルG;その相補鎖においてはアレルC)の場合、易罹患性アレル(リスクアレル)であり、「T」(アレルT;その相補鎖においてはアレルA)の場合、難罹患性アレルであり、rs4075561がアレルGを少なくとも1つ(即ち、ヘテロ又はホモで)有する場合に、高い確率及び精度で加齢黄斑変性易罹患性であると判定することができ、アレルGを2つ(即ち、ホモで)有する場合に、更に高い確率及び精度で加齢黄斑変性易罹患性であると判定することができる。
また、LRP1B遺伝子のSNP rs9287326が、加齢黄斑変性罹患性と高い相関を示し、rs9287326が、「C」(アレルC;その相補鎖においてはアレルG)の場合、易罹患性アレル(リスクアレル)であり、「A」(アレルA;その相補鎖においてはアレルT)の場合、難罹患性アレルであり、rs9287326がアレルCを少なくとも1つ(即ち、ヘテロ又はホモで)有する場合に、高い確率及び精度で加齢黄斑変性易罹患性であると判定することができ、アレルCを2つ(即ち、ホモで)有する場合に、更に高い確率及び精度で加齢黄斑変性易罹患性であると判定することができる。
そして、前記rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が、前記rs4075561と連鎖不平衡関係にあるアレルを有する場合、又は前記rs9287326と連鎖不平衡関係にあり、前記rs9287326に対する連鎖不平衡係数(D’値)0.5超えである一塩基多型が、前記rs9287326と連鎖不平衡関係にあるアレルを有する場合も高い確率及び精度で加齢黄斑変性易罹患性であると判定することができる。
<追加の検出工程、及び判定工程>
本発明の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法は、下記(1)〜(9)に示す検出処理の少なくともいずれかを含む追加の検出工程と組み合わせることにより、前記検出工程単独の場合よりも、加齢黄斑変性罹患性の難易を更に高い確率で判定することができる。
すなわち、本発明の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法は、追加の検出工程を含むことが好ましく、前記追加の検出工程としては、後述する検出処理(1)〜(9)の少なくともいずれかを含むことが好ましい。
前記追加の検出工程は、前記検出工程と同時に行ってもよいし、別々に行ってもよい。前記別々に行う場合、その順序は、目的に応じて適宜選択することができる。
また、前記追加の検出工程における各検出処理は、同時に行ってもよいし、別々に行ってもよい。前記別々に行う場合、その順序は、目的に応じて適宜選択することができる。
前記追加の検出工程を含む本発明の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法の前記判定工程は、前記検出工程でリスクアレルが検出された場合に加え、更に前記追加の検出工程でもリスクアレルが検出された場合に加齢黄斑変性易罹患性であると判定する工程である。
−追加の検出工程(i)−
前記追加の検出工程(i)は、前記検出工程が「検出工程(I)」の場合に好適に用いることができる。
前記追加の検出工程(i)は、下記(2)から(9)の少なくともいずれかの検出処理を含む。これらの中でも下記(2)、(5)、(6)、(7)、及び(9)の少なくともいずれかの検出処理であることが好ましく、(5)及び(6)、並びに(5)及び(7)のいずれかの検出処理であることがより好ましい。前記好ましい検出処理であると、更に高い確率で加齢黄斑変性罹患性の難易を判定することができる点で、有利である。
−追加の検出工程(ii)−
前記追加の検出工程(ii)は、前記検出工程が「検出工程(II)」の場合に好適に用いることができる。
前記追加の検出工程(ii)は、下記(1)、及び(3)から(9)の少なくともいずれかの検出処理を含む。これらの中でも下記(1)の検出処理が、更に高い確率で加齢黄斑変性罹患性の難易を判定することができる点で、有利である。
−追加の検出工程(iii)−
前記追加の検出工程(iii)は、前記検出工程が「検出工程(III)」の場合に好適に用いることができる。
前記追加の検出工程(iii)は、下記(1)、(2)、及び(4)から(9)の少なくともいずれかの検出処理を含む。
−追加の検出工程(iv)−
前記追加の検出工程(iv)は、前記検出工程が「検出工程(IV)」の場合に好適に用いることができる。
前記追加の検出工程(iv)は、下記(1)から(3)、及び(5)から(9)の少なくともいずれかの検出処理を含む。
[NTRK2遺伝子、及びrs4075561]
NTRK2遺伝子、及びrs4075561は、上述した通りである。
(1)NTRK2遺伝子の一塩基多型rs4075561(SNP1)
検出処理(1)は、被検体由来のDNA含有試料において、NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561(SNP1)のアレルG又はその相補鎖におけるアレルCを検出する処理である。
前記検出処理(1)を更に含む本発明の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法においては、前記判定工程が、前記検出工程におけるSNPがリスクアレルを有する場合に加え、更に前記rs4075561(SNP1)がアレルGを有する場合に加齢黄斑変性易罹患性であると判定する工程である。なお、前記rs4075561(SNP1)の相補鎖がアレルCを有することと、前記rs4075561がアレルGを有することは同義である。
前記検出処理(1)は、被検体由来のDNA含有試料において、前記配列番号:1及び前記配列番号:2で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する工程であることが好ましい。
[LRP1B遺伝子、及びrs9287326]
LRP1B遺伝子、及びrs9287326は、上述した通りである。
(2)LRP1B遺伝子の一塩基多型rs9287326(SNP2)
検出処理(2)は、被検体由来のDNA含有試料において、LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326(SNP2)のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する処理である。
前記検出処理(2)を更に含む本発明の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法においては、前記判定工程が、前記検出工程におけるSNPがリスクアレルを有する場合に加え、更に前記rs9287326(SNP2)がアレルCを有する場合に加齢黄斑変性易罹患性であると判定する工程である。なお、前記rs9287326(SNP2)の相補鎖がアレルGを有することと、前記rs9287326がアレルCを有することは同義である。
前記検出処理(2)は、被検体由来のDNA含有試料において、前記配列番号:3及び前記配列番号:4で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理であることが好ましい。
[SNP1と連鎖不平衡関係にあるSNP]
(3)SNP1と連鎖不平衡関係にあるSNP
検出処理(3)は、被検体由来のDNA含有試料において、NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561(SNP1)と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する処理である。
前記検出処理(3)を更に含む本発明の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法においては、前記判定工程が、前記検出工程におけるSNPがリスクアレルを有する場合に加え、更に前記rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が前記rs4075561と連鎖不平衡関係にあるアレルを有する場合に加齢黄斑変性易罹患性であると判定する工程である。
前記検出処理(3)における前記rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、rs4075561に対する連鎖不平衡係数(D’値)が、0.5を超えていることが好ましく、0.7を超えていることがより好ましい。
前記rs4075561に対する連鎖不平衡係数(D’値)が0.5を超えているSNPとしては、上記<検出工程>の[SNP1と連鎖不平衡関係にあるSNP]に記載したものと同様のものが好ましい。前記rs4075561に対する連鎖不平衡係数(D’値)が0.7を超えているSNPとしては、上記<検出工程>の[SNP1と連鎖不平衡関係にあるSNP]に記載したものと同様のものが好ましい。
また、前記検出処理(3)における前記rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、rs4075561に対する連鎖不平衡係数(r値)が、0.2を超えていることが好ましい。
前記r値が0.2を超えているSNPとしては、上記<検出工程>の[SNP1と連鎖不平衡関係にあるSNP]に記載したものと同様のものが好ましい。
また、前記rs4075561(SNP1)と連鎖不平衡関係にある一塩基多型としては、前記連鎖不平衡係数「D’値」及び「r値」のいずれもが前記好ましい値を満たしていることが好ましい。
[SNP2と連鎖不平衡関係にあるSNP]
(4)SNP2と連鎖不平衡関係にあるSNP
検出処理(4)は、被検体由来のDNA含有試料において、LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326(SNP2)と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する処理である。
前記検出処理(4)を更に含む本発明の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法においては、前記判定工程が、前記検出工程におけるSNPがリスクアレルを有する場合に加え、更に前記rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が前記rs9287326と連鎖不平衡関係にあるアレルを有する場合に加齢黄斑変性易罹患性であると判定する工程である。
前記検出処理(4)における前記rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、rs9287326に対する連鎖不平衡係数(D’値)が、0.5を超えていることが好ましく、0.7を超えていることがより好ましい。
前記rs9287326に対する連鎖不平衡係数(D’値)が0.5を超えているSNPとしては、上記<検出工程>の[SNP2と連鎖不平衡関係にあるSNP]に記載したものと同様のものが好ましい。前記rs9287326に対する連鎖不平衡係数(D’値)が0.7を超えているSNPとしては、上記<検出工程>の[SNP2と連鎖不平衡関係にあるSNP]に記載したものと同様のものが好ましい。
また、前記検出処理(4)における前記rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、rs9287326に対する連鎖不平衡係数(r値)が、0.2を超えていることが好ましい。
前記r値が0.2を超えているSNPとしては、上記<検出工程>の[SNP2と連鎖不平衡関係にあるSNP]に記載したものと同様のものが好ましい。
また、前記rs9287326(SNP2)と連鎖不平衡関係にある一塩基多型としては、前記連鎖不平衡係数「D’値」及び「r値」のいずれもが前記好ましい値を満たしていることが好ましい。
[HTRA1遺伝子、及びrs11200638]
セリンプロテアーゼ遺伝子(HTRA1)は、第10番染色体長腕q26領域に位置する遺伝子であり、rs11200638(以下、「SNP3」と称することがある)は、HTRA1遺伝子のプロモータ領域に位置する一塩基多型である。
(5)HTRA1遺伝子近傍の一塩基多型rs11200638
検出処理(5)は、被検体由来のDNA含有試料において、HTRA1遺伝子近傍の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs11200638(SNP3)のアレルA又はその相補鎖におけるアレルTを検出する処理である。
前記検出処理(5)を更に含む本発明の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法においては、前記判定工程が、前記検出工程におけるSNPがリスクアレルを有する場合に加え、更に前記rs11200638(SNP3)がアレルAを有する場合に加齢黄斑変性易罹患性であると判定する工程である。なお、前記rs11200638(SNP3)の相補鎖がアレルTを有することと、前記rs11200638がアレルAを有することは同義である。
以下に示す配列番号:5及び配列番号:6で表される塩基配列は、rs11200638(SNP3)を含む塩基配列であり、配列番号:5及び配列番号:6で表される塩基配列中、下線部を付した箇所がrs11200638(SNP3)の部位である。また、SNP3の易罹患性アレル(リスクアレル)は、「A」(その相補対は「T」)である。
5’−GGCGCGGGCTTTCTGCCAGCTCCGCGGACGCTGCCTTCGTCC[A/G]GCCGCAGAGGCCCCGCGGTCAGGGTCCCGCG−3’(配列番号:5及び配列番号:6)
5’−GGCGCGGGCTTTCTGCCAGCTCCGCGGACGCTGCCTTCGTCCGCCGCAGAGGCCCCGCGGTCAGGGTCCCGCG−3’(配列番号:5)
5’−GGCGCGGGCTTTCTGCCAGCTCCGCGGACGCTGCCTTCGTCCGCCGCAGAGGCCCCGCGGTCAGGGTCCCGCG−3’(配列番号:6)
前記検出処理(5)は、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:5及び配列番号:6で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理であることが好ましい。
[CFH遺伝子、並びにrs800292、rs1410996及びrs1061170]
補体H因子(CFH)遺伝子は、第1番染色体長腕q31.3領域に位置する遺伝子であり、以下に示す、3種類の一塩基多型が特に加齢黄斑変性罹患性のマーカーとして知られている。
(a)エクソン2の蛋白質62番目のイソロイシンがバリンへ変異したアミノ酸変異(I62V)を伴うコーディング領域のミスセンスSNP:rs800292(以下、「SNP4」と称することがある)。
(b)イントロン14のSNP:rs1410996(以下、「SNP5」と称することがある)。
(c)エクソン9の蛋白質402番目のチロシンがヒスチジンに変異したアミノ酸変異(Y402H)を伴うコーディング領域のミスセンスSNP:rs1061170(以下、「SNP6」と称することがある)。
(6)CFH遺伝子の一塩基多型rs800292
検出処理(6)は、被検体由来のDNA含有試料において、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号rs800292(SNP4)のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する処理である。
前記検出処理(6)を更に含む本発明の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法においては、前記判定工程が、前記検出工程におけるSNPがリスクアレルを有する場合に加え、更に前記rs800292(SNP4)がアレルCを有する場合に加齢黄斑変性易罹患性であると判定する工程である。なお、前記rs800292(SNP4)の相補鎖がアレルGを有することと、前記rs800292がアレルCを有することは同義である。
以下に示す配列番号:7及び配列番号:8で表される塩基配列は、rs800292(SNP4)を含む塩基配列であり、配列番号:7及び配列番号:8で表される塩基配列中、下線部を付した箇所がrs800292(SNP4)の部位である。また、SNP4の易罹患性アレル(リスクアレル)は、「C」であり、配列番号:7で表される塩基配列では、その相補対である「G」である。
5’−CCCTGGATATAGATCTCTTGGAAAT[G/A]TAATAATGGTATGCAGGAAGGGAGA−3’(配列番号:7及び配列番号:8)
5’−CCCTGGATATAGATCTCTTGGAAATTAATAATGGTATGCAGGAAGGGAGA−3’(配列番号:7)
5’−CCCTGGATATAGATCTCTTGGAAATTAATAATGGTATGCAGGAAGGGAGA−3’(配列番号:8)
前記検出処理(6)は、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:7及び配列番号:8で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理であることが好ましい。
(7)CFH遺伝子の一塩基多型rs1410996
検出処理(7)は、被検体由来のDNA含有試料において、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号rs1410996(SNP5)のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する処理である。
前記検出処理(7)を更に含む本発明の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法においては、前記判定工程が、前記検出工程におけるSNPがリスクアレルを有する場合に加え、更に前記rs1410996(SNP5)がアレルCを有する場合に加齢黄斑変性易罹患性であると判定する工程である。なお、前記rs1410996(SNP5)の相補鎖がアレルGを有することと、前記rs1410996がアレルCを有することは同義である。
以下に示す配列番号:9及び配列番号:10で表される塩基配列は、rs1410996(SNP5)を含む塩基配列であり、配列番号:9及び配列番号:10で表される塩基配列中、下線部を付した箇所がrs1410996(SNP5)の部位である。また、SNP5の易罹患性アレル(リスクアレル)は、「C」であり、配列番号:9で表される塩基配列では、その相補対である「G」である。
5’−TCTACATCAGTGGTATAGCTGAGTG[G/A]CATGAGGTAGTCAGGGACTGAGTCA−3’(配列番号:9及び配列番号:10)
5’−TCTACATCAGTGGTATAGCTGAGTGCATGAGGTAGTCAGGGACTGAGTCA−3’(配列番号:9)
5’−TCTACATCAGTGGTATAGCTGAGTGCATGAGGTAGTCAGGGACTGAGTCA−3’(配列番号:10)
前記検出処理(7)は、被検体由来のDNA含有試料において配列番号:9及び配列番号:10で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理であることが好ましい。
(8)CFH遺伝子の一塩基多型rs1061170
検出処理(8)は、被検体由来のDNA含有試料において、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号rs1061170(SNP6)のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する処理である。
前記検出処理(8)を更に含む本発明の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法においては、前記判定工程が、前記検出工程におけるSNPがリスクアレルを有する場合に加え、更に前記rs1061170(SNP6)がアレルCを有する場合に加齢黄斑変性易罹患性であると判定する工程である。なお、前記rs1061170(SNP6)の相補鎖がアレルGを有することと、前記rs1061170がアレルCを有することは同義である。
以下に示す配列番号:11及び配列番号:12で表される塩基配列は、rs1061170(SNP6)を含む塩基配列であり、配列番号:11及び配列番号:12で表される塩基配列中、下線部を付した箇所がrs1061170(SNP6)の部位である。また、SNP6の易罹患性アレル(リスクアレル)は、「C」であり、配列番号:11で表される塩基配列では、その相補対である「G」である。
5’−GGCAACGTCTATAGATTTACCCTGTACAAACTTTCTTCCAT[G/A]ATTTTGATTATATCCATTTTCCAAATAAGGAAAATAACATTTTCCTAA−3’(配列番号:11及び配列番号:12)
5’−GGCAACGTCTATAGATTTACCCTGTACAAACTTTCTTCCATATTTTGATTATATCCATTTTCCAAATAAGGAAAATAACATTTTCCTAA−3’(配列番号:11)
5’−GGCAACGTCTATAGATTTACCCTGTACAAACTTTCTTCCATATTTTGATTATATCCATTTTCCAAATAAGGAAAATAACATTTTCCTAA−3’(配列番号:12)
前記検出処理(8)は、被検体由来のDNA含有試料において配列番号:11及び配列番号:12で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理であることが好ましい。
[ARMS2遺伝子、及びrs10490924]
AMD感受性遺伝子座2(ARMS2)は、第10番染色体長腕q26領域に位置する遺伝子であり、rs10490924(以下、「SNP7」と称することがある)は、蛋白質69番目のアラニンがセリンに変異したアミノ酸変異(A69S)を伴うコーディング領域のミスセンス一塩基多型である。
(9)ARMS2遺伝子の一塩基多型rs10490924
検出処理(9)は、被検体由来のDNA含有試料において、ARMS2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs10490924(SNP7)のアレルT又はその相補鎖におけるアレルAを検出する処理である。
前記検出処理(9)を更に含む本発明の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法においては、前記判定工程が、前記検出工程におけるSNPがリスクアレルを有する場合に加え、更に前記rs10490924(SNP7)がアレルTを有する場合に加齢黄斑変性易罹患性であると判定する工程である。なお、前記rs10490924(SNP7)の相補鎖がアレルAを有することと、前記rs10490924がアレルTを有することは同義である。
以下に示す配列番号:13及び配列番号:14で表される塩基配列は、rs10490924(SNP7)を含む塩基配列であり、配列番号:13及び配列番号:14で表される塩基配列中、下線部を付した箇所がrs10490924(SNP7)の部位である。また、SNP7の易罹患性アレル(リスクアレル)は、「T」(その相補対は「A」)である。
5’−TTTATCACACTCCATGATCCCAGCT[T/G]CTAAAATCCACACTGAGCTCTGCTT−3’(配列番号:13及び配列番号:14)
5’−TTTATCACACTCCATGATCCCAGCTCTAAAATCCACACTGAGCTCTGCTT−3’(配列番号:13)
5’−TTTATCACACTCCATGATCCCAGCTCTAAAATCCACACTGAGCTCTGCTT−3’(配列番号:14)
前記検出処理(9)は、被検体由来のDNA含有試料において、配列番号:13及び配列番号:14で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する処理であることが好ましい。
前記SNPを解析する方法としては、特に制限はなく、公知の方法の中から、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Mori K et al., Invest Ophthalmol Vis Sci, 2007, 48(11), 5315−5319に記載の方法や、特表2008−529536号公報に記載の方法などが挙げられる。
また、前記一塩基多型の検出方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の方法を適宜選択することができ、例えば、ポリメラーゼ連鎖反応法(PCR法)、塩基配列解析、DNAマイクロアレイ、インベーダアッセイ、PCR−RETINA法(PCR−real−time invader assay;特開2008−263974号公報参照)、PCR−制限酵素断片多型法(PCR−RFLP法)などが挙げられる。
また、米国における唾液を用いた遺伝子解析キット(23andMe社)においては、糖尿病や関節リウマチ、各種悪性疾患、パーキンソン病などのリスク判定とともに、AMDに関する3遺伝子(補体系CFH、C2遺伝子、ARMS2遺伝子)のジェノタイピングを行い、AMD発症リスク情報を顧客に提供している。国内においては、京都大学などにおいて、外来診療におけるSmartAmp法を用いたARMS2遺伝子多型検出キットを臨床研究として用いており、迅速遺伝子型判定を実施している。本発明の加齢黄斑変性易罹患性判定方法は、このようなキットと組み合わせて用いることにより、より高い確率及び精度で加齢黄斑変性の罹患の難易を判定可能とするものである。
−喫煙感受性の加齢黄斑変性、及び喫煙感受性の滲出型加齢黄斑変性−
本発明の加齢黄斑変性易罹患性の判定方法は、喫煙感受性の加齢黄斑変性、及び喫煙感受性の滲出型加齢黄斑変性の易罹患性の判定方法として好適に用いることができる。
即ち、前記rs4075561(SNP1)がアレルGを有する場合、又は前記rs9287326(SNP2)がアレルCを有する場合に喫煙感受性の加齢黄斑変性易罹患性であると判定することができる。ここで、前記rs4075561がアレルGを少なくとも1つ(即ち、ヘテロ又はホモで)有する場合、又は前記rs9287326がアレルCを少なくとも1つ(即ち、ヘテロ又はホモで)有する場合に、高い確率及び精度で喫煙感受性の加齢黄斑変性易罹患性であると判定することができ、前記rs4075561がアレルGを2つ(即ち、ホモで)有する場合、又は前記rs9287326がアレルCを2つ(即ち、ホモで)有する場合に、更に高い確率及び精度で喫煙感受性の加齢黄斑変性易罹患性であると判定することができる。
さらに、前記rs4075561がアレルGを有する場合、又は前記rs9287326がアレルCを有する場合に喫煙感受性の滲出型加齢黄斑変性易罹患性であると判定することができる。ここで、前記rs4075561がアレルGを少なくとも1つ(即ち、ヘテロ又はホモで)有する場合、又は前記rs9287326がアレルCを少なくとも1つ(即ち、ヘテロ又はホモで)有する場合に、高い確率及び精度で喫煙感受性の滲出型加齢黄斑変性易罹患性であると判定することができ、前記rs4075561がアレルGを2つ(即ち、ホモで)有する場合、又は前記rs9287326がアレルCを2つ(即ち、ホモで)有する場合に、更に高い確率及び精度で喫煙感受性の滲出型加齢黄斑変性易罹患性であると判定することができる。
これまでに、加齢黄斑変性には、遺伝因子の他、環境因子として、喫煙歴が関連することが報告されてきた。しかしながら、加齢黄斑変性において喫煙歴との関連が示された遺伝子多型については、これまでに報告されておらず、よって、NTRK2遺伝子のSNP rs4075561、及びLRP1B遺伝子のSNP rs9287326が、加齢黄斑変性において喫煙歴との関連が初めて示された遺伝子多型である。
また、日本人においては、白人種に比べて、特に新生血管を伴う滲出型加齢黄斑変性が多いことが知られているが、従来報告された遺伝子多型からだけでは日本人加齢黄斑変性の特徴は説明できるものではなかった。本発明において、新たにNTRK2遺伝子のSNP rs4075561、及びLRP1B遺伝子のSNP rs9287326が、喫煙感受性の滲出型加齢黄斑変性に関与することが示され、よって、喫煙感受性の滲出型加齢黄斑変性罹患性の難易を判定する判定用マーカーとして利用できることが示された。
ここで、「滲出型加齢黄斑変性」とは、血管新生を伴う、広義の滲出型の加齢黄斑変性を指し、ここには、狭義の滲出型加齢黄斑変性と、ポリープ状脈絡膜血管症(PCV)が含まれる。
また、前記rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型、又は前記rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型は、rs4075561、又は前記rs9287326と連鎖不平衡関係にあるため、rs4075561、又は前記rs9287326と同様に、喫煙感受性の加齢黄斑変性及び/又は喫煙感受性の滲出型加齢黄斑変性についての易罹患性の判定に好適に用いることができる。
すなわち、前記rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が、rs4075561のアレルG又はその相補鎖におけるアレルCと連鎖不平衡関係にある易罹患性アレル(リスクアレル)を少なくとも1つ(即ち、ヘテロ又はホモで)有する場合、又は前記rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型が、rs9287326のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGと連鎖不平衡関係にある易罹患性アレル(リスクアレル)を少なくとも1つ(即ち、ヘテロ又はホモで)有する場合に、高い確率及び精度で喫煙感受性の加齢黄斑変性及び/又は喫煙感受性の滲出型加齢黄斑変性であると判定することができ、また、該易罹患性アレルを2つ(即ち、ホモで)有する場合に、更に高い確率及び精度で喫煙感受性の加齢黄斑変性及び/又は喫煙感受性の滲出型加齢黄斑変性であると判定することができる。
<用途>
前記加齢黄斑変性易罹患性判定方法は、後述する本発明の加齢黄斑変性易罹患性判定用キットに好適に利用可能である。
本発明の加齢黄斑変性易罹患性判定方法によれば、加齢黄斑変性の発症及び進行、喫煙感受性加齢黄斑変性や喫煙感受性滲出型加齢黄斑変性を予測可能であり、これにより発症の危険度が高い人に関しては、より頻回に眼科検査を受けることにより加齢黄斑変性の早期予防が可能となり、加齢黄斑変性を既に発症した患者に対しては、最適な薬剤治療法の選択が可能となる。
(加齢黄斑変性易罹患性の判定キット)
本発明の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットの態様としては、前記NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561(SNP1)のアレルG又はその相補鎖におけるアレルCを検出する手段を少なくとも含む態様(以下、「第1の態様」と称することがある。)、前記LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326(SNP2)のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段を少なくとも含む態様(以下、「第2の態様」と称することがある。)、前記rs4075561(SNP1)と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する手段を少なくとも含む態様(以下、「第3の態様」と称することがある。)、前記rs9287326(SNP2)と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する手段を少なくとも含む態様(以下、「第4の態様」と称することがある。)が挙げられる。
これらの態様の中でも、前記第1の態様、前記第2の態様が好ましく、前記第1の態様がより好ましい。前記好ましい態様であると、加齢黄斑変性易罹患性を高い確率及び精度で判定することができ、前記より好ましい態様であると、喫煙感受性加齢黄斑変性易罹患性、又は喫煙感受性滲出型加齢黄斑変性を高い確率及び精度で判定することができる。
これらのキットは、被検体由来のDNA含有試料を用い、PCR法などで簡便に加齢黄斑変性の罹患の難易を判定することができるものである。
[NTRK2遺伝子の一塩基多型rs4075561(第1の態様)]
前記第1の態様の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットは、少なくとも、前記rs4075561のアレルG又はその相補鎖におけるアレルCを検出する手段を含み、更に必要に応じて、追加の検出セット、酵素、PCR用バッファー、容器、使用説明書などのその他の要素を含む。
前記rs4075561のアレルG又はその相補鎖におけるアレルCを検出する手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記rs4075561を含む、配列番号:1及び配列番号:2で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、配列番号:1及び配列番号:2で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する各プローブとのセットを含むことが好ましい。
5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACTGGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:1)
5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACTGGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:2)
[LRP1B遺伝子の一塩基多型rs9287326(第2の態様)]
前記第2の態様の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットは、少なくとも、前記rs9287326のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段を含み、更に必要に応じて、追加の検出セット、酵素、PCR用バッファー、容器、使用説明書などのその他の要素を含む。
前記rs9287326のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記rs9287326を含む、配列番号:3及び配列番号:4で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、配列番号:3及び配列番号:4で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する各プローブとのセットを含むことが好ましい。
5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGTACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:3)
5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGTACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:4)
[SNP1と連鎖不平衡関係にあるSNP(第3の態様)]
前記第3の態様の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットは、少なくとも、前記rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する手段を含み、更に必要に応じて、追加の検出セット、酵素、PCR用バッファー、容器、使用説明書などのその他の要素を含む。
前記rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、rs4075561に対する連鎖不平衡係数(D’値)が、0.5を超えていることが好ましく、0.7を超えていることがより好ましい。
前記rs4075561に対する連鎖不平衡係数(D’値)が0.5を超えているSNPとしては、上記(加齢黄斑変性易罹患性の判定方法)の<検出工程>の[SNP1と連鎖不平衡関係にあるSNP]に記載したものと同様のものが好ましい。前記rs4075561に対する連鎖不平衡係数(D’値)が0.7を超えているSNPとしては、上記(加齢黄斑変性易罹患性の判定方法)の<検出工程>の[SNP1と連鎖不平衡関係にあるSNP]に記載したものと同様のものが好ましい。
また、前記rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、rs4075561に対する連鎖不平衡係数(r値)が、0.2を超えていることが好ましい。
前記r値が0.2を超えているSNPとしては、上記(加齢黄斑変性易罹患性の判定方法)の<検出工程>の[SNP1と連鎖不平衡関係にあるSNP]に記載したものと同様のものが好ましい。
また、前記rs4075561(SNP1)と連鎖不平衡関係にある一塩基多型としては、前記連鎖不平衡係数「D’値」及び「r値」のいずれもが前記好ましい値を満たしていることが好ましい。
[SNP2と連鎖不平衡関係にあるSNP(第4の態様)]
前記第4の態様の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットは、少なくとも、前記rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する手段を含み、更に必要に応じて、追加の検出セット、酵素、PCR用バッファー、容器、使用説明書などのその他の要素を含む。
前記rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型としては、前記rs9287326に対する連鎖不平衡係数(D’値)が0.5超えであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記D’値が、0.7を超えていることが好ましい。
前記rs9287326に対する連鎖不平衡係数(D’値)が0.5を超えているSNPとしては、上記(加齢黄斑変性易罹患性の判定方法)の<検出工程>の[SNP2と連鎖不平衡関係にあるSNP]に記載したものと同様のものが挙げられる。前記rs9287326に対する連鎖不平衡係数(D’値)が0.7を超えているSNPとしては、上記(加齢黄斑変性易罹患性の判定方法)の<検出工程>の[SNP2と連鎖不平衡関係にあるSNP]に記載したものと同様のものが好ましい。
また、前記rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、rs9287326に対する連鎖不平衡係数(r値)が、0.2を超えていることが好ましい。
前記r値が0.2を超えているSNPとしては、上記(加齢黄斑変性易罹患性の判定方法)の<検出工程>の[SNP2と連鎖不平衡関係にあるSNP]に記載したものと同様のものが好ましい。
また、前記rs9287326(SNP2)と連鎖不平衡関係にある一塩基多型としては、前記連鎖不平衡係数「D’値」及び「r値」のいずれもが前記好ましい値を満たしていることが好ましい。
前記PCR法は、前記被検体由来のDNA含有試料(DNA試料)に標識を有するプローブを結合させ、該DNA試料を増幅させ、前記標識のシグナルの有無により前記一塩基多型のアレルを検出する方法である。
前記PCRにおいて、例えば、前記第1の態様では、前記配列番号:1で表される塩基配列に対するプローブの標識と、前記配列番号:2で表される塩基配列に対するプローブの標識とで異なる標識を用いることで、これらのPCR増幅量を区別して検出することができ、他の態様でも同様にして検出することができる。
前記加齢黄斑変性易罹患性判定用キットの使用方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、本発明の前記加齢黄斑変性易罹患性判定方法を用いることが好ましい。
−プライマー及びプライマー対−
前記PCRに用いるプライマー及びプライマー対としては、前記被検体由来のDNA含有試料を鋳型DNAとして、検出対象とするSNPを含むゲノム領域を増幅させるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。そのようなプライマー及びプライマー対としては、鋳型DNA乃至その相補鎖の一部と全ての配列が一致していてもよく、鋳型DNA乃至その相補鎖の一部の配列に対し、1若しくは数個の塩基が欠失、置換、挿入された塩基配列からなるものであってもよい。
前記プライマーの塩基数としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、15塩基〜30塩基が好ましく、17塩基〜25塩基がより好ましく、18塩基〜22塩基が特に好ましい。また、ある程度長いゲノム領域において、複数のプローブを用いたマルチPCRを行う場合は、プライマー対は、同等の温度で鋳型DNAにアニーリング可能なように設計されることが好ましい。
前記プライマー配列を設計する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Primer Express ver 3.0ソフトウェア(アプライドバイオシステムズ社製)、遺伝子相同性探索プログラムBLASTなどを用いて設計する方法などが挙げられる。
前記プライマーの入手方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、合成する方法、市販品を用いる方法などが挙げられる。
−プローブ−
前記プローブとしては、例えば、前記第1の態様では、NTRK2遺伝子のSNP rs4075561の各アレルを検出するものであり、具体的には、前記配列番号:1で表される塩基配列のrs4075561部位を含む領域に相補的な配列を有するプローブと、前記配列番号:2で表される塩基配列のrs4075561部位を含む領域に相補的な配列を有するプローブとの組合せである。また、他の態様でも同様に、検出対象に合わせた組合せとすることができる。
前記プローブの蛍光標識としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、FAM、VIC、Cy3、Cy5、FITC、Texas Redなどが挙げられる。また、前記プローブは、蛍光標識の代わりに放射性標識を有するものであってもよいが、安全性の点で蛍光標識が好ましい。
前記プローブを入手する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、合成する方法、市販品を用いる方法などが挙げられる。
前記市販品を用いる場合、例えば、TaqMan MGBプローブ(Copy Number Assays:アプライドバイオシステムズ社製)などを用いることができる。
−アレルの検出−
前記各態様におけるSNPの各アレルを検出する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、PCR法、塩基配列解析、DNAマイクロアレイ、インベーダアッセイ、PCR−RETINA法、PCR−RFLP法などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、リアルタイムPCR法が簡便に測定できる点で好ましい。
前記リアルタイムPCR法は、前記プローブの蛍光強度を経時的にモニターすることで前記アレルの有無を検出することができるが、該モニターする方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インターカレーター法、TaqMan法、サイクリングプローブ法(Molecular Beacon法)などが挙げられる。これらの中でも、TaqMan法やサイクリングプローブ法が、標的配列に特異的なプローブを使用することにより極めて高い検出特異性を得ることができる点、また複数のプローブを用いたマルチカラー解析を行うことができる点で好ましい。
前記TaqMan法で用いられるプローブは、その両端を蛍光物質と消光物質とで修飾され、標的核酸の増幅領域にハイブリダイズし得るオリゴヌクレオチドであり、アニーリング時に前記標的核酸にハイブリダイズするが消光物質の存在により蛍光を発せず、伸長反応時にDNAポリメラーゼのエキソヌクレアーゼ活性により分解されて蛍光物質が遊離することにより蛍光を発する。したがって、蛍光強度を測定することにより増幅産物の生成量をモニタリングすることができ、それによって元の鋳型DNAの有無を推定することができる。
前記加齢黄斑変性易罹患性の判定キットにおいて、前記プライマー及び前記プローブは、乾燥した状態であってもよく、溶液の状態であってもよい。前記プライマー及び前記プローブが溶液の状態である場合、該溶液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、エタノールなどが挙げられる。
前記プライマー及び前記プローブは、使用時に適宜前記溶液により所望の濃度に調製して用いることができる。前記プライマー及びプローブの濃度としては、特に制限はなく、反応条件などに応じて適宜選択することができる。
<<追加の検出手段>>
本発明の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットは、下記(1)〜(9)に示す追加の検出手段の少なくともいずれかと組み合わせることにより、前記検出手段単独の場合よりも、加齢黄斑変性罹患性の難易を更に高い確率で判定することができる。
すなわち、本発明の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットは、後述する追加の検出手段(1)〜(9)の少なくともいずれかを更に含むことが好ましい。
前記第1の態様では、前記追加の検出手段として、下記(2)から(9)の少なくともいずれかの検出手段を含むことが好ましい。これらの中でも下記(2)、(5)、(6)、(7)、及び(9)の少なくともいずれかの追加の検出手段であることが好ましく、(5)及び(6)、並びに(5)及び(7)のいずれかの追加の検出手段であることがより好ましい。前記好ましい追加の検出手段であると、更に高い確率で加齢黄斑変性罹患性の難易を判定することができる点で、有利である。
前記第2の態様では、前記追加の検出手段として、下記(1)、及び(3)から(9)の少なくともいずれかの検出手段を含むことが好ましい。これらの中でも下記(1)の追加の検出手段が、更に高い確率で加齢黄斑変性罹患性の難易を判定することができる点で、有利である。
前記第3の態様では、前記追加の検出手段として、下記(1)、(2)、及び(4)から(9)の少なくともいずれかの検出手段を含むことが好ましい。
前記第4の態様では、前記追加の検出手段として、下記(1)から(3)、及び(5)から(9)の少なくともいずれかの検出手段を含むことが好ましい。
(1)NTRK2遺伝子の一塩基多型rs4075561
追加の検出手段(1)は、前記rs4075561のアレルG又はその相補鎖におけるアレルCを検出する手段を含み、更に必要に応じて、酵素、PCR用バッファー、容器、使用説明書などのその他の要素を含む。
前記追加の検出手段(1)における前記rs4075561のアレルG又はその相補鎖におけるアレルCを検出する手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記rs4075561(SNP1)を含む、前記配列番号:1及び前記配列番号:2で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、前記配列番号:1及び前記配列番号:2で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する各プローブとのセットを含むことが好ましい。
(2)LRP1B遺伝子の一塩基多型rs9287326
追加の検出手段(2)は、前記rs9287326のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段を含み、更に必要に応じて、酵素、PCR用バッファー、容器、使用説明書などのその他の要素を含む。
前記追加の検出手段(2)における前記rs9287326のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記rs9287326(SNP2)を含む、前記配列番号:3及び前記配列番号:4で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、前記配列番号:3及び前記配列番号:4で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する各プローブとのセットを含むことが好ましい。
(3)SNP1と連鎖不平衡関係にあるSNP
追加の検出手段(3)は、前記rs4075561(SNP1)と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する手段を含み、更に必要に応じて、酵素、PCR用バッファー、容器、使用説明書などのその他の要素を含む。
前記追加の検出手段(3)における前記rs4075561(SNP1)と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記追加の検出手段(3)における前記rs4075561(SNP1)と連鎖不平衡関係にある一塩基多型としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、rs4075561に対する連鎖不平衡係数(D’値)が、0.5を超えていることが好ましく、0.7を超えていることがより好ましい。
前記rs4075561に対する連鎖不平衡係数(D’値)が0.5を超えているSNPとしては、上記(加齢黄斑変性易罹患性の判定方法)の<検出工程>の[SNP1と連鎖不平衡関係にあるSNP]に記載したものと同様のものが好ましい。前記rs4075561に対する連鎖不平衡係数(D’値)が0.7を超えているSNPとしては、上記(加齢黄斑変性易罹患性の判定方法)の<検出工程>の[SNP1と連鎖不平衡関係にあるSNP]に記載したものと同様のものが好ましい。
また、前記追加の検出手段(3)における前記rs4075561と連鎖不平衡関係にある一塩基多型としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、rs4075561に対する連鎖不平衡係数(r値)が、0.2を超えていることが好ましい。
前記r値が0.2を超えているSNPとしては、上記(加齢黄斑変性易罹患性の判定方法)の<検出工程>の[SNP1と連鎖不平衡関係にあるSNP]に記載したものと同様のものが好ましい。
また、前記rs4075561(SNP1)と連鎖不平衡関係にある一塩基多型としては、前記連鎖不平衡係数「D’値」及び「r値」のいずれもが前記好ましい値を満たしていることが好ましい。
(4)SNP2と連鎖不平衡関係にあるSNP
追加の検出手段(4)は、前記rs9287326(SNP2)と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する手段を含み、更に必要に応じて、酵素、PCR用バッファー、容器、使用説明書などのその他の要素を含む。
前記追加の検出手段(4)における前記rs9287326(SNP2)と連鎖不平衡関係にある一塩基多型を検出する手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記追加の検出手段(4)における前記rs9287326(SNP2)と連鎖不平衡関係にある一塩基多型としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、rs9287326に対する連鎖不平衡係数(D’値)が、0.5を超えていることが好ましく、0.7を超えていることがより好ましい。
前記rs9287326に対する連鎖不平衡係数(D’値)が0.5を超えているSNPとしては、上記(加齢黄斑変性易罹患性の判定方法)の<検出工程>の[SNP2と連鎖不平衡関係にあるSNP]に記載したものと同様のものが好ましい。前記rs9287326に対する連鎖不平衡係数(D’値)が0.7を超えているSNPとしては、上記(加齢黄斑変性易罹患性の判定方法)の<検出工程>の[SNP1と連鎖不平衡関係にあるSNP]に記載したものと同様のものが好ましい。
また、前記追加の検出手段(4)における前記rs9287326と連鎖不平衡関係にある一塩基多型としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、rs9287326に対する連鎖不平衡係数(r値)が、0.2を超えていることが好ましい。
前記r値が0.2を超えているSNPとしては、上記(加齢黄斑変性易罹患性の判定方法)の<検出工程>の[SNP2と連鎖不平衡関係にあるSNP]に記載したものと同様のものが好ましい。
また、前記rs9287326(SNP2)と連鎖不平衡関係にある一塩基多型としては、前記連鎖不平衡係数「D’値」及び「r値」のいずれもが前記好ましい値を満たしていることが好ましい。
(5)HTRA1遺伝子近傍の一塩基多型rs11200638
追加の検出手段(5)は、前記HTRA1遺伝子近傍の一塩基多型rs11200638のアレルA又はその相補鎖におけるアレルTを検出する手段を含み、を含み、更に必要に応じて、酵素、PCR用バッファー、容器、使用説明書などのその他の要素を含む。
前記追加の検出手段(5)における前記rs11200638のアレルA又はその相補鎖におけるアレルTを検出する手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記rs11200638(SNP3)を含む、配列番号:5及び配列番号:6で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、配列番号:5及び配列番号:6で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する各プローブとのセットを含むことが好ましい。
5’−GGCGCGGGCTTTCTGCCAGCTCCGCGGACGCTGCCTTCGTCCGCCGCAGAGGCCCCGCGGTCAGGGTCCCGCG−3’(配列番号:5)
5’−GGCGCGGGCTTTCTGCCAGCTCCGCGGACGCTGCCTTCGTCCGCCGCAGAGGCCCCGCGGTCAGGGTCCCGCG−3’(配列番号:6)
(6)CFH遺伝子の一塩基多型rs800292
追加の検出手段(6)は、前記CFH遺伝子の一塩基多型rs800292のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段を含み、更に必要に応じて、酵素、PCR用バッファー、容器、使用説明書などのその他の要素を含む。
前記追加の検出手段(6)における前記rs800292のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記rs800292(SNP4)を含む、配列番号:7及び配列番号:8で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、配列番号:7及び配列番号:8で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する各プローブとのセットを含むことが好ましい。
5’−CCCTGGATATAGATCTCTTGGAAATTAATAATGGTATGCAGGAAGGGAGA−3’(配列番号:7)
5’−CCCTGGATATAGATCTCTTGGAAATTAATAATGGTATGCAGGAAGGGAGA−3’(配列番号:8)
(7)CFH遺伝子の一塩基多型rs1410996
追加の検出手段(7)は、CFH遺伝子の一塩基多型rs1410996のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段を含み、更に必要に応じて、酵素、PCR用バッファー、容器、使用説明書などのその他の要素を含む。
前記追加の検出手段(7)における前記rs1410996のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記rs1410996(SNP5)を含む、配列番号:9及び配列番号:10で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、配列番号:9及び配列番号:10で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する各プローブとのセットを含むことが好ましい。
5’−TCTACATCAGTGGTATAGCTGAGTGCATGAGGTAGTCAGGGACTGAGTCA−3’(配列番号:9)
5’−TCTACATCAGTGGTATAGCTGAGTGCATGAGGTAGTCAGGGACTGAGTCA−3’(配列番号:10)
(8)CFH遺伝子の一塩基多型rs1061170
追加の検出手段(8)は、CFH遺伝子の一塩基多型rs1061170のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段を含み、更に必要に応じて、酵素、PCR用バッファー、容器、使用説明書などのその他の要素を含む。
前記追加の検出手段(8)における前記rs1061170のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記rs1061170(SNP6)を含む、配列番号:11及び配列番号:12で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、配列番号:11及び配列番号:12で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する各プローブとのセットを含むことが好ましい。
5’−GGCAACGTCTATAGATTTACCCTGTACAAACTTTCTTCCATATTTTGATTATATCCATTTTCCAAATAAGGAAAATAACATTTTCCTAA−3’(配列番号:11)
5’−GGCAACGTCTATAGATTTACCCTGTACAAACTTTCTTCCATATTTTGATTATATCCATTTTCCAAATAAGGAAAATAACATTTTCCTAA−3’(配列番号:12)
(9)ARMS2遺伝子の一塩基多型rs10490924
追加の検出手段(9)は、ARMS2遺伝子の一塩基多型rs10490924のアレルT又はその相補鎖におけるアレルAを検出する手段を含み、更に必要に応じて、酵素、PCR用バッファー、容器、使用説明書などのその他の要素を含む。
前記追加の検出手段(9)における前記rs10490924のアレルT又はその相補鎖におけるアレルAを検出する手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記rs10490924(SNP7)を含む、配列番号:13及び配列番号:14で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、配列番号:13及び配列番号:14で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する各プローブとのセットを含むことが好ましい。
5’−TTTATCACACTCCATGATCCCAGCTCTAAAATCCACACTGAGCTCTGCTT−3’(配列番号:13)
5’−TTTATCACACTCCATGATCCCAGCTCTAAAATCCACACTGAGCTCTGCTT−3’(配列番号:14)
前記追加の検出手段(1)〜(9)におけるプライマー、プローブなどについては、各検出手段の標的配列などの事項を除いて、本発明の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットにおいて説明した前記プライマー、前記プローブなどと同様のものを適宜選択することができる。
−喫煙感受性の加齢黄斑変性、及び喫煙感受性の滲出型加齢黄斑変性−
本発明の加齢黄斑変性易罹患性の判定キットは、喫煙感受性の加齢黄斑変性、及び喫煙感受性の滲出型加齢黄斑変性の易罹患性の判定キットとして好適に用いることができる。
<用途>
前記加齢黄斑変性易罹患性判定キットは、加齢黄斑変性の発症及び進行、喫煙感受性加齢黄斑変性や喫煙感受性滲出型加齢黄斑変性の易罹患性を予測するための診断キットとして好適に利用可能である。
これにより、発症の危険度が高い人に関してはより頻回に眼科検査を受けることにより加齢黄斑変性の早期予防が可能となり、また、加齢黄斑変性を既に発症した患者に対しては、最適な薬剤治療法の選択が可能となる。
以下に本発明の実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1:SNP1による加齢黄斑変性易罹患性の判定)
<DNA採取工程>
埼玉医科大学倫理委員会の承認の下、埼玉医科大学病院眼科で受診した加齢黄斑変性罹患者(以下、「AMD罹患群」又は「罹患群」と称することがある。)男女247名と、眼底疾患を有さない非罹患者(以下、「対照群」と称することがある。)男女123名の合計370名より、血液を採取し、DNAサンプルをWizard Genomic DNA Purification Kit(プロメガ社製)を用いて精製した。
<検出工程>
一塩基多型(以下、「SNP」と称することがある。)の解析には、TaqMan(登録商標)SNP Genotyping法(Applied Biosystems社)を用い、使用機器、キット及び試薬として、下記のものを用いた。
−使用機器−
(1)StepOnePlus(登録商標)リアルタイムPCRシステム(Applied Biosystems社製)、又は(2)GeneAmp(登録商標)PCR System 9700(Applied Biosystems社製)で前記DNAサンプルをPCR増幅の上、Applied Biosystems 7000リアルタイムPCRシステム(Applied Biosystems社製)により解析を行った。
−−PCR条件−−
サイクル1 :95℃、10分間
サイクル2〜41:95℃、5秒間の後、60℃、1分間
−キット−
TaqMan(登録商標)SNP Genotyping Assays(Applied Biosystems社製)
−試薬−
TaqMan(登録商標)Genotyping Master Mix(Applied Biosystems社製)
<<NTRK2 SNP(SNP1)及びその標的配列>>
本実施例1では、NTRK2遺伝子のSNPであるrs4075561を検出対象のSNPとした。前記NTRK2遺伝子のSNP rs4075561(以下、「SNP1」と称することがある。)及びその標的配列(以下、「標的配列1」と称することがある。)は、以下の通りである。
なお、NTRK2 SNP rs4075561用検出キットとして、TaqMan(登録商標)SNP Genotyping Assays(Applied Biosystems社製)のAssay ID:C__27996879_20を用いた。
−SNP1−
NTRK2遺伝子のイントロンに位置するSNP:rs4075561
−標的配列1−
5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACT[G/T]GGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:1及び配列番号:2)
5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACTGGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:1)
5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACTGGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:2)
なお、前記NTRK2 SNP rs4075561用検出キットでは、SNP塩基部位にある[G/T]のどちらかと結合(ハイブリダイズ)するよう、アレル1(G)又はアレル2(T)の2種類TaqManプローブが設定されている([G/T]を含む約15塩基対程度の長さのプローブであり、配列詳細は非公開)。また、PCRプライマー(配列詳細は非公開)は、上記SNP1の標的配列1の5’末端から約20塩基の配列がフォワードプライマーとして、3’末端から約20塩基の配列に対する相補的配列がリバースプライマーとして、一対のPCRプライマーが設定される。
前記SNPのアレル検出メカニズムは、以下の通りである。アレル1用TaqManプローブの5’末端にはレポーターのVIC蛍光色素が、アレル2用TaqManプローブの5’末端にはFAM蛍光色素が結合している。また、両プローブの3’末端にレポーター色素からの蛍光を吸収する消光物質(Quencher)が結合しており、PCRが伸長するまではレポーター色素からの蛍光は検出されない。PCR反応が進行するに従い、TaqManプローブが分解され、Quencherから遊離したレポーター色素の蛍光が検出できる。
<SNP1によるAMD易罹患性の判定>
前記AMD罹患群及び対照群における、前記SNP1のアレル頻度を解析し、Fisher正確検定により有意差検定を行った。結果を表1に示す。その結果、P値:0.007128、95%信頼区間:1.138〜2.436、オッズ比:1.667であった。
また、AMD罹患群及び対照群における、遺伝子型の罹患リスクを検討するため、GG対GT+TTの2群間での比較を行った。結果を表2−1及び表2−2に示す。その結果、P値:0.0114、95%信頼区間:1.131〜2.892、オッズ比:1.808であった。
以上より、前記NTRK2遺伝子のSNP rs4075561が、AMD罹患性と高い相関を示し、リスクアレルGを1つでも有する場合に、有意にAMD易罹患性が高いことが明らかとなり、更に、劣性遺伝モデル解析において、すなわち、リスクアレルGをホモで有する場合に、リスクアレルGをホモで有さない場合に対して、AMD易罹患性のオッズ比がアレル頻度解析におけるオッズ比よりも、更に高くなることが明らかとなった。したがって、前記NTRK2遺伝子のSNP rs4075561から高い確率及び精度で加齢黄斑変性の罹患の難易を判定可能であることが示された。
(実施例2:SNP1による喫煙感受性加齢黄斑変性易罹患性の判定)
実施例1におけるAMD罹患群及び対照群の中から、喫煙歴がある対象(AMD罹患群男女178名及び対照群男女48名の合計226名)について、実施例1と同様にAMD易罹患性を判定した。
<SNP1による喫煙感受性AMD易罹患性の判定>
前記喫煙歴ありのAMD罹患群及び対照群における、前記SNP1のアレル頻度を解析し、Fisher正確検定により有意差検定を行った。結果を表3に示す。その結果、P値:0.007296、95%信頼区間:1.175〜3.470、オッズ比:2.031であった。
また、喫煙歴ありのAMD罹患群及び対照群における、遺伝子型の罹患リスクを検討するため、GG対GT+TTの2群間での比較を行った。結果を表4−1及び表4−2に示す。その結果、P値:0.003847、95%信頼区間:1.308〜5.341、オッズ比:2.631であった。
以上より、前記NTRK2遺伝子のSNP rs4075561が、喫煙感受性のAMD罹患性と高い相関を示し、リスクアレルGを1つでも有する場合に、喫煙感受性のAMD易罹患性のオッズ比がAMD全体における易罹患性のオッズ比よりも高くなることが明らかとなり、更に、劣性遺伝モデル解析において、すなわち、リスクアレルGをホモで有する場合に、リスクアレルGをホモで有さない場合に対して、喫煙感受性のAMD易罹患性のオッズ比がAMD全体における易罹患性のオッズ比よりも、有意に高くなることが明らかとなった。したがって、前記NTRK2遺伝子のSNP rs4075561から高い確率及び精度で喫煙感受性加齢黄斑変性の罹患の難易を判定可能であることが示された。
また、後述する「SNP2による喫煙感受性加齢黄斑変性易罹患性の判定」の結果と比較して、前記SNP1では、P値が深く(値が小さく)、喫煙感受性加齢黄斑変性の易罹患性のマーカーとして好適であることが示された。
(実施例3:SNP1による喫煙感受性滲出型加齢黄斑変性易罹患性の判定)
<SNP1による喫煙感受性滲出型AMD易罹患性の判定>
実施例1におけるAMD罹患群及び対象群の中から、以下の各対象を抽出し、実施例1と同様にAMD易罹患性を判定した。
(1) 喫煙歴ありの滲出型AMD罹患群(男女157名)及び喫煙歴ありの対照群(男女48名)における、前記SNP1のアレル頻度を解析し、Fisher正確検定により有意差検定を行った。結果を表5に示す。その結果、P値:0.0035、95%信頼区間:1.27〜3.88、オッズ比:2.23であった。
また、喫煙歴ありの滲出型AMD罹患群及び喫煙歴ありの対照群における、遺伝子型の罹患リスクを検討するため、GG対GT+TTの2群間での比較を行った。結果を表6−1及び表6−2に示す。その結果、P値:0.0030、95%信頼区間:1.39〜5.85、オッズ比:2.84であった。
(2) また、喫煙歴5年を境界としたアレルGの滲出型AMD罹患リスクについて、喫煙歴5年以上の滲出型AMD罹患群(男女153名)及び喫煙歴5年以上の対照群(男女46名)における、前記SNP1のアレル頻度を解析し、Fisher正確検定により有意差検定を行った。結果を表7に示す。その結果、P値:0.0016、95%信頼区間:1.35〜4.25、オッズ比:2.41であった。
また、喫煙歴5年以上の滲出型AMD罹患群及び喫煙歴5年以上の対照群における、遺伝子型の罹患リスクを検討するため、GG対GT+TTの2群間での比較を行った。結果を表8−1及び表8−2に示す。その結果、P値:0.0014、95%信頼区間:1.46〜6.35、オッズ比:3.03であった。
以上より、前記NTRK2遺伝子のSNP rs4075561が、喫煙感受性の滲出型AMD罹患性と高い相関を示し、劣性遺伝モデル解析において、すなわち、リスクアレルGをホモで有する場合に、リスクアレルGをホモで有さない場合に対して、喫煙感受性の滲出型AMD易罹患性のオッズ比がアレル頻度解析におけるオッズ比よりも、更に高くなることが明らかとなった。また、前記NTRK2遺伝子のSNP rs4075561は、喫煙歴5年を境界とした滲出型AMD易罹患性のほうが、喫煙歴ありを基準にした滲出型AMD易罹患性よりも、更に高い相関性を示した。したがって、前記NTRK2遺伝子のSNP rs4075561から高い確率及び精度で喫煙感受性の滲出型加齢黄斑変性の罹患の難易を判定可能であることが示された。
また、後述する「SNP2による喫煙感受性滲出型加齢黄斑変性易罹患性の判定」の結果と比較して、前記SNP1では、P値が深く(値が小さく)、喫煙感受性滲出型加齢黄斑変性の易罹患性のマーカーとして好適であることが示された。
(実施例4:SNPの組合せによる加齢黄斑変性易罹患性の判定−I)
<DNA採取工程>
実施例1と同様に、埼玉医科大学倫理委員会の承認の下、埼玉医科大学病院眼科で受診したAMD罹患群の男女247名と、対照群の男女123名の合計370名より、血液を採取し、DNAサンプルをWizard Genomic DNA Purification Kit(プロメガ社製)を用いて精製した。
<検出工程及び追加の検出工程>
検出対象のSNPを、SNP1に加えて、以下に示すSNP3〜5としたこと以外は、実施例1の検出工程と同様にして、検出工程及び追加の検出工程を行った。
<<SNP3〜5及びそれらの標的配列>>
Mori K et al., Ophthalmology, 2010, 117(5), 928−938に記載の方法により、AMD罹患性との相関が明らかになっているHTRA1遺伝子のSNP rs11200638(以下、「SNP3」と称することがある)、及びCFH遺伝子の2種類のSNP rs800292及びrs1410996(以下、「SNP4」及び「SNP5」と称することがある)について、TaqMan(登録商標)SNP Genotyping Assays(Applied Biosystems社製)を用いて遺伝子型を決定した。
前記HTRA1遺伝子のSNP、及び前記CFH遺伝子の2種類のSNP並びにそれらの標的配列は、以下のSNP3〜SNP5並びに標的配列3〜5にそれぞれ示す通りである。
なお、SNP3は、Applied Biosystems社にてカスタム製造した(Assay ID:RS11200638−RSNPM1)を用いて遺伝子型を決定した。また、SNP4及びSNP5は、TaqMan(登録商標)SNP Genotyping Assays(Applied Biosystems社製)のAssay ID:C___2530382_10及びAssay ID:C___2530294_10をそれぞれ用いて遺伝子型を決定した。
−SNP3−
HTRA1遺伝子のプロモータ領域に位置するSNP:rs11200638
−標的配列3−
5’−GGCGCGGGCTTTCTGCCAGCTCCGCGGACGCTGCCTTCGTCC[A/G]GCCGCAGAGGCCCCGCGGTCAGGGTCCCGCG−3’(配列番号:5及び配列番号:6)
5’−GGCGCGGGCTTTCTGCCAGCTCCGCGGACGCTGCCTTCGTCCGCCGCAGAGGCCCCGCGGTCAGGGTCCCGCG−3’(配列番号:5)
5’−GGCGCGGGCTTTCTGCCAGCTCCGCGGACGCTGCCTTCGTCCGCCGCAGAGGCCCCGCGGTCAGGGTCCCGCG−3’(配列番号:6)
−PCRプライマー−
SNP3−Fw(フォワードプライマー):5’−GGCGCGGGCTTTCTG−3’(配列番号:15)
SNP3−Rv(リバースプライマー):5’−CGCGGGACCCTGACC−3’(配列番号:16)
−プローブ−
SNP3−P1(アレル1(G)用プローブ):5’−CTTCGTCCGCCGCA−3’(配列番号:17)
SNP3−P2(アレル2(A)用プローブ):5’−CTTCGTCCGCCGCA−3’(配列番号:18)
−SNP4−
CFH遺伝子のエクソン2に位置し、CFH蛋白質62番目のイソロイシンがバリンへ変異したアミノ酸変異(I62V)を伴うコーディング領域のミスセンスSNP:rs800292
−標的配列4−
5’−CCCTGGATATAGATCTCTTGGAAAT[G/A]TAATAATGGTATGCAGGAAGGGAGA−3’(配列番号:7及び配列番号:8)
5’−CCCTGGATATAGATCTCTTGGAAATTAATAATGGTATGCAGGAAGGGAGA−3’(配列番号:7)
5’−CCCTGGATATAGATCTCTTGGAAATTAATAATGGTATGCAGGAAGGGAGA−3’(配列番号:8)
−SNP5−
CFH遺伝子のイントロン14に位置するSNP:rs1410996
−標的配列5−
5’−TCTACATCAGTGGTATAGCTGAGTG[G/A]CATGAGGTAGTCAGGGACTGAGTCA−3’(配列番号:9及び配列番号:10)
5’−TCTACATCAGTGGTATAGCTGAGTGCATGAGGTAGTCAGGGACTGAGTCA−3’(配列番号:9)
5’−TCTACATCAGTGGTATAGCTGAGTGCATGAGGTAGTCAGGGACTGAGTCA−3’(配列番号:10)
<SNP1と、SNP3〜5の少なくともいずれかとの組合せによるAMD易罹患性の判定>
SNP1、SNP3、SNP4、及びSNP5のリスクアレル、遺伝子型及び劣性遺伝モデルは、表9に示す通りである。また、AMD罹患群及び対照群の全人数におけるSNP1、SNP3、SNP4、及びSNP5の遺伝子型の人数分布、及びこの結果から作成した劣性遺伝モデルによる分割表を表10に示す。
以下、(1)SNP1単独、(2)SNP1と、SNP3との組合せ、(3)SNP1と、SNP4との組合せ、(4)SNP1と、SNP5との組合せ、(5)SNP1と、SNP3と、SNP4との組合せ、並びに(6)SNP1と、SNP3と、SNP5との組合せについてAMD易罹患性を解析した結果を示す。
(1)SNP1によるAMD易罹患性の判定
AMD罹患群及び対照群と、SNP1の劣性遺伝1及び2との4グループ間でFisher正確検定による加齢黄斑変性の罹患の難易の相関解析を行った。結果を表11に示す。その結果、P値:0.0114、95%信頼区間:1.131〜2.892、オッズ比:1.808であった。
(2)SNP1と、SNP3との組合せによるAMD易罹患性の判定
AMD罹患群及び対照群と、SNP1の劣性遺伝1及び2と、SNP3の劣性遺伝1及び2との8グループ間でカイ二乗検定による加齢黄斑変性の罹患の難易の相関解析を行った。また、オッズ比及びP値による有意差検定を行った。結果を表12に示す。なお、オッズ比は、最もリスクが低い群(表12において、SNP1劣性遺伝1かつSNP3劣性遺伝1の群)を1とする。
表12の結果から、SNP1及びSNP3の2つのSNPがリスクホモである場合には、SNP1単独の場合に比べ、オッズ比が上昇することから、AMD罹患性と相関することが判明しているHTRA1のSNPとSNP1とを組み合わせることにより、SNP1単独よりもAMD罹患の難易を更に高い確率で判定できることがわかった。
(3)SNP1と、SNP4との組合せによるAMD易罹患性の判定
AMD罹患群及び対照群と、SNP1の劣性遺伝1及び2と、SNP4の劣性遺伝1及び2との8グループ間でカイ二乗検定による加齢黄斑変性の罹患の難易の相関解析を行った。また、オッズ比及びP値による有意差検定を行った。結果を表13に示す。なお、オッズ比は、最もリスクが低い群(表13において、SNP1劣性遺伝1かつSNP4劣性遺伝1の群)を1とする。
表13の結果から、SNP1及びSNP4の2つのSNPがリスクホモである場合には、SNP1単独の場合に比べ、オッズ比が上昇することから、AMD罹患性と相関することが判明しているCFH遺伝子のSNPとSNP1とを組み合わせることにより、SNP1単独よりもAMD罹患の難易を更に高い確率で判定できることがわかった。
(4)SNP1と、SNP5との組合せによるAMD易罹患性の判定
AMD罹患群及び対照群と、SNP1の劣性遺伝1及び2と、SNP5の劣性遺伝1及び2との8グループ間でカイ二乗検定による加齢黄斑変性の罹患の難易の相関解析を行った。また、オッズ比及びP値による有意差検定を行った。結果を表14に示す。なお、オッズ比は、最もリスクが低い群(表14において、SNP1劣性遺伝1かつSNP5劣性遺伝1の群)を1とする。
表14の結果から、SNP1及びSNP5の2つのSNPがリスクホモである場合には、SNP1単独の場合に比べ、オッズ比が上昇することから、AMD罹患性と相関することが判明しているCFH遺伝子のSNPとSNP1とを組み合わせることにより、SNP1単独よりもAMD罹患の難易を更に高い確率で判定できることがわかった。
(5)SNP1と、SNP3と、SNP4との組合せによるAMD易罹患性の判定
AMD罹患群及び対照群と、SNP1の劣性遺伝1及び2と、SNP3の劣性遺伝1及び2と、SNP4の劣性遺伝1及び2との16グループ間でカイ二乗検定による加齢黄斑変性の罹患の難易の相関解析を行った。また、オッズ比及びP値による有意差検定を行った。結果を表15に示す。なお、オッズ比は、最もリスクが低い群(表15において、SNP1劣性遺伝1かつSNP3劣性遺伝1かつSNP4劣性遺伝1の群)を1とする。
表15の結果から、SNP1、SNP3、及びSNP4の3つのSNPがリスクホモである場合には、SNP1単独又は2つのSNPの組合せの場合に比べ、オッズ比が上昇することから、AMD罹患性と相関することが判明しているHTRA1遺伝子のSNP及びCFH遺伝子のSNPとSNP1とを組み合わせることにより、SNP1単独又は2つのSNPの組合せよりもAMD罹患の難易を更に高い確率で判定できることがわかった。
(6)SNP1と、SNP3と、SNP5との組合せによるAMD易罹患性の判定
AMD罹患群及び対照群と、SNP1の劣性遺伝1及び2と、SNP3の劣性遺伝1及び2と、SNP5の劣性遺伝1及び2との16グループ間でカイ二乗検定による加齢黄斑変性の罹患の難易の相関解析を行った。また、オッズ比及びP値による有意差検定を行った。結果を表16に示す。なお、オッズ比は、最もリスクが低い群(表16において、SNP1劣性遺伝1かつSNP3劣性遺伝1かつSNP5劣性遺伝1の群)を1とする。
表16の結果から、SNP1、SNP3、及びSNP5の3つのSNPがリスクホモである場合には、SNP1単独又は2つのSNPの組合せの場合に比べ、オッズ比が上昇することから、AMD罹患性と相関することが判明しているHTRA1遺伝子のSNP及びCFH遺伝子のSNPとSNP1とを組み合わせることにより、SNP1単独又は2つのSNPの組合せよりもAMD罹患の難易を更に高い確率で判定できることがわかった。
(実施例5:SNPの組合せによる加齢黄斑変性易罹患性の判定−II)
<DNA採取工程>
実施例1と同様に、埼玉医科大学倫理委員会の承認の下、埼玉医科大学病院眼科で受診したAMD罹患群の男女233名と、対照群の男女123名の合計370名より、血液を採取し、DNAサンプルをWizard Genomic DNA Purification Kit(プロメガ社製)を用いて精製した。
<検出工程及び追加の検出工程>
検出対象のSNPを、SNP1に加えて、以下に示すSNP7としたこと以外は、実施例1の検出工程と同様にして、検出工程及び追加の検出工程を行った。
<<SNP7及びその標的配列>>
Mori K et al., Ophthalmology, 2010, 117(5), 928−938に記載の方法により、AMD罹患性との相関が明らかになっているARMS遺伝子のSNP rs10490924(以下、「SNP7」と称することがある)について、TaqMan(登録商標)SNP Genotyping Assays(Applied Biosystems社製)を用いて遺伝子型を決定した。
前記ARMS遺伝子のSNP並びにその標的配列は、以下のSNP7並びに標的配列7にそれぞれ示す通りである。
なお、SNP7は、TaqMan(登録商標)SNP Genotyping Assays(Applied Biosystems社製)のAssay ID:C__29934973_20を用いて遺伝子型を決定した。
−SNP7−
ARMS2遺伝子の蛋白質69番目のアラニンがセリンへ変異したアミノ酸変異(A69S)を伴うコーディング領域のミスセンスSNP:rs10490924
−標的配列7−
5’−TTTATCACACTCCATGATCCCAGCT[T/G]CTAAAATCCACACTGAGCTCTGCTT−3’(配列番号:13及び配列番号:14)
5’−TTTATCACACTCCATGATCCCAGCTCTAAAATCCACACTGAGCTCTGCTT−3’(配列番号:13)
5’−TTTATCACACTCCATGATCCCAGCTCTAAAATCCACACTGAGCTCTGCTT−3’(配列番号:14)
<SNP1と、SNP7との組合せによるAMD易罹患性の判定>
SNP1、及びSNP7のリスクアレル、遺伝子型、及び劣性遺伝モデルは、表17に示す通りである。また、AMD罹患群及び対照群の全人数におけるSNP1、及びSNP7の遺伝子型の人数分布、及びこの結果から作成した劣性遺伝モデルによる分割表を表18に示す。
<<SNP1によるAMD易罹患性の判定>>
AMD罹患群及び対照群と、SNP1の劣性遺伝1及び2との4グループ間でFisher正確検定による加齢黄斑変性の罹患の難易の相関解析を行った。結果を表19に示す。その結果、P値:0.0112、95%信頼区間:1.116〜2.883、オッズ比:1.793であった。
<<SNP1と、SNP7との組合せによるAMD易罹患性の判定>>
AMD罹患群及び対照群と、SNP1の劣性遺伝1及び2と、SNP7の劣性遺伝1及び2との8グループ間でカイ二乗検定による加齢黄斑変性の罹患の難易の相関解析を行った。また、オッズ比及びP値による有意差検定を行った。結果を表20に示す。なお、オッズ比は、最もリスクが低い群(表20において、SNP1劣性遺伝1かつSNP7劣性遺伝1の群)を1とする。
表20の結果から、SNP1及びSNP7の2つのSNPがリスクホモである場合には、SNP1単独の場合に比べ、オッズ比が上昇することから、両者を組み合わせることにより、SNP1単独よりもAMD罹患の難易を更に高い確率で判定できることがわかった。
(実施例6:SNP1と連鎖不平衡関係にあるSNP)
NTRK2遺伝子のSNP rs4075561(SNP1)と連鎖不平衡(Linkage disequilibrium:LD)の関係にあるSNPについて以下の通り解析を行った。
NTRK2の遺伝子は、図1及び2に示す通り、第9番染色体長腕q21.33領域に位置し、遺伝子向きは染色体方向に順向きであり、SNP1は遺伝子座の終わりに近い位置である3’側のイントロンに存在する(図2中、下向き矢印の位置)。なお、SNP1のdbSNP IDは、rs4075561であり、その存在位置は、chr9:86785591−86785591である。
図2におけるNTRK2遺伝子座の3’側領域を拡大し、SNP1を含む東アジア人(日本人+漢族中国人)集団における連鎖不平衡ブロック(LDブロック:図2中、下向き逆三角形で示す領域;このLDブロックの位置:chr9:86763166−86844877、このLDブロックの長さ:81,712bp)を模式的に示した図について、このLDブロックに含まれる既知の一塩基多型のdbSNP IDと共に、図3に示す。
日本人集団におけるこのLDブロック内のrs4075561と強い連鎖不平衡関係にあるSNPについて、表21−1〜表21−3に示す。
なお、基となるヒトゲノム情報は、UCSC genome browserより、バージョンNCBI36/hg18として取得した。また、東アジア人又は日本人遺伝情報及び連鎖不平衡係数の情報は、International HapMap Projectから取得されたものを用いた。
また、表21−1〜表21−3中、D’値は、連鎖不平衡係数であり、0と1の間の値を取る。連鎖不平衡が無い場合は、D’=0を示し、D’値が高いSNP(D’>0.5が好ましく、D’>0.7がより好ましい)は、SNP1とより連鎖不平衡関係にあることを示す。
また、表21−1〜表21−3中、rも、連鎖不平衡係数であり、0と1の間の値を取る。連鎖不平衡が無い場合は、r=0を示し、r値が高いSNP(r>0.2が好ましい)は、SNP1とより連鎖不平衡関係にあることを示す。
連鎖不平衡関係にあるSNPは、そのSNPを解析することにより、SNP1と同様又はSNP1と相関したAMD罹患の難易を判定でき、よって、AMD罹患の難易を判定するマーカーとして利用できる。
(実施例7:SNP1と、rs10868236との連鎖不平衡解析)
これまでに、アムステルダム大学の研究チームによるゲノムワイド関連解析(GWAS)により、喫煙習慣に関連性のあるSNPとして、NTRK2遺伝子のイントロンに存在するrs10868236が報告されている(Vink et al.,Am J Hum Genet.(2009)84,367−379)。
詳細には、このSNP rs10868236について、今現在の喫煙習慣との関連性を解析した結果、P=9.64×10−5、オッズ比=0.75であった。したがって、NTRK2遺伝子のイントロンSNPの1つが喫煙癖と相関することがVinkらによって示されている。
前記rs10868236について、実施例6と同様に、SNP1に対するrs10868236の連鎖不平衡係数情報を表22に示す。D’値は0.104、r値は0.010であり、rs10868236は、SNP1と若干弱い連鎖不平衡関係にあることが明らかとなった。
(実施例8:SNP2による加齢黄斑変性易罹患性の判定)
<DNA採取工程>
実施例1と同様に、埼玉医科大学倫理委員会の承認の下、埼玉医科大学病院眼科で受診した加齢黄斑変性罹患者(以下、「AMD罹患群」又は「罹患群」と称することがある。)男女247名と、眼底疾患を有さない非罹患者(以下、「対照群」と称することがある。)男女123名の合計370名より、血液を採取し、DNAサンプルをWizard Genomic DNA Purification Kit(プロメガ社製)を用いて精製した。
<検出工程>
一塩基多型(以下、「SNP」と称することがある。)の解析には、実施例1と同様に、TaqMan(登録商標)SNP Genotyping法(Applied Biosystems社)を用い、使用機器(PCR条件を含む)、キット及び試薬も実施例1と同様のものを用いた。
<<LRP1B SNP(SNP2)及びその標的配列>>
本実施例8では、LRP1B遺伝子のSNPであるrs9287326を検出対象のSNPとした。前記LRP1B遺伝子のSNP rs9287326(以下、「SNP2」と称することがある。)及びその標的配列(以下、「標的配列2」と称することがある。)は、以下の通りである。
なお、LRP1B SNP rs9287326用検出キットとして、TaqMan(登録商標)SNP Genotyping Assays(Applied Biosystems社製)のAssay ID:C__9067894_10を用いた。
−SNP2−
LRP1B遺伝子のイントロンに位置するSNP:rs9287326
−標的配列2−
5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGT[A/C]ACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:3及び配列番号:4)
5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGTACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:3)
5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGTACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:4)
なお、前記LRP1B SNP rs9287326用検出キットでは、SNP塩基部位にある[A/C]のどちらかと結合(ハイブリダイズ)するよう、アレル1(A)又はアレル2(C)の2種類TaqManプローブが設定されている([A/C]を含む約15塩基対程度の長さのプローブであり、配列詳細は非公開)。また、PCRプライマー(配列詳細は非公開)は、上記SNP2の標的配列2の5’末端から約20塩基の配列がフォワードプライマーとして、3’末端から約20塩基の配列に対する相補的配列がリバースプライマーとして、一対のPCRプライマーが設定される。
前記SNPのアレル検出メカニズムは、前記実施例1と同様である。
<SNP2によるAMD易罹患性の判定>
前記AMD罹患群及び対照群における、前記SNP2のアレル頻度を解析し、Fisher正確検定により有意差検定を行った。結果を表23に示す。その結果、P値:0.003348、95%信頼区間:1.162〜2.253、オッズ比:1.615であった。
また、AMD罹患群及び対照群における、遺伝子型の罹患リスクを検討するため、AC+CC対AAの2群間での比較を行った(優性遺伝モデル)。結果を表24−1及び表24−2に示す。その結果、P値:0.0105、95%信頼区間:1.138〜2.932、オッズ比:1.827であった。
以上より、前記LRP1B遺伝子のSNP rs9287326が、AMD罹患性と高い相関を示し、リスクアレルCを1つでも有する場合に、有意にAMD易罹患性が高いことが明らかとなり、更に、優性遺伝モデル解析において、すなわち、リスクアレルCを1つでも有する場合に、非リスクアレルAをホモで有する場合に対して、AMD易罹患性のオッズ比がアレル頻度解析におけるオッズ比よりも、更に高くなることが明らかとなった。したがって、前記LRP1B遺伝子のSNP rs9287326から高い確率及び精度で加齢黄斑変性の罹患の難易を判定可能であることが示された。
(実施例9:SNP2による喫煙感受性加齢黄斑変性易罹患性の判定)
実施例8におけるAMD罹患群及び対照群の中から、喫煙歴がある対象(AMD罹患群男女178名及び対照群男女48名の合計226名)について、実施例8と同様にAMD易罹患性を判定した。
<SNP2による喫煙感受性AMD易罹患性の判定>
前記喫煙歴ありのAMD罹患群及び対照群における、前記SNP2のアレル頻度を解析し、Fisher正確検定により有意差検定を行った。結果を表25に示す。その結果、P値:0.0357、95%信頼区間:1.029〜2.824、オッズ比:1.690であった。
また、喫煙歴ありのAMD罹患群及び対照群における、遺伝子型の罹患リスクを検討するため、AC+CC対AAの2群間での比較を行った。結果を表26−1及び表26−2に示す。その結果、P値:0.0374、95%信頼区間:1.006〜4.135、オッズ比:2.043であった。
以上より、前記LRP1B遺伝子のSNP rs9287326が、喫煙感受性のAMD罹患性と高い相関を示し、リスクアレルCを1つでも有する場合に、喫煙感受性のAMD易罹患性のオッズ比がAMD全体における易罹患性のオッズ比よりも高くなることが明らかとなり、更に、優性遺伝モデル解析において、すなわち、リスクアレルCを1つでも有する場合に、非リスクアレルAをホモで有する場合に対して、喫煙感受性のAMD易罹患性のオッズ比がAMD全体における易罹患性のオッズ比よりも、有意に高くなることが明らかとなった。したがって、前記NTRK2遺伝子のSNP rs4075561から高い確率及び精度で喫煙感受性加齢黄斑変性の罹患の難易を判定可能であることが示された。
(実施例10:SNP2による喫煙感受性滲出型加齢黄斑変性易罹患性の判定)
<SNP2による喫煙感受性滲出型AMD易罹患性の判定>
実施例8におけるAMD罹患群及び対象群の中から、以下の各対象を抽出し、実施例8と同様にAMD易罹患性を判定した。
(1) 喫煙歴ありの滲出型AMD罹患群(男女157名)及び喫煙歴ありの対照群(男女48名)における、前記SNP2のアレル頻度を解析し、Fisher正確検定により有意差検定を行った。結果を表27に示す。その結果、P値:0.025、95%信頼区間:1.06〜4.25、オッズ比:2.94であった。
また、喫煙歴ありの滲出型AMD罹患群及び喫煙歴ありの対照群における、遺伝子型の罹患リスクを検討するため、AC+CC対AAの2群間での比較を行った。結果を表28−1及び表28−2に示す。その結果、P値:0.0332、95%信頼区間:1.051〜4.446、オッズ比:2.164であった。
(2) また、喫煙歴5年を境界としたアレルCの滲出型AMD罹患リスクについて、喫煙歴5年以上の滲出型AMD罹患群(男女153名)及び喫煙歴5年以上の対照群(男女46名)における、前記SNP2のアレル頻度を解析し、Fisher正確検定により有意差検定を行った。結果を表29に示す。その結果、P値:0.0110、95%信頼区間:1.138〜3.315、オッズ比:1.923であった。
また、喫煙歴5年以上の滲出型AMD罹患群及び喫煙歴5年以上の対照群における、遺伝子型の罹患リスクを検討するため、AC+CC対AAの2群間での比較を行った。結果を表30−1及び表30−2に示す。その結果、P値:0.020、95%信頼区間:1.087〜4.706、オッズ比:2.261であった。
以上より、前記LRP1B遺伝子のSNP rs9287326が、喫煙感受性の滲出型AMD罹患性と高い相関を示し、優性遺伝モデル解析において、すなわち、リスクアレルCを1つでも有する場合に、非リスクアレルAをホモで有する場合に対して、喫煙感受性の滲出型AMD易罹患性のオッズ比がアレル頻度解析におけるオッズ比よりも、更に高くなることが明らかとなった。また、前記LRP1B遺伝子のSNP rs9287326は、喫煙歴5年を境界とした滲出型AMD易罹患性のほうが、喫煙歴ありを基準にした滲出型AMD易罹患性よりも、更に高い相関性を示した。したがって、前記LRP1B遺伝子のSNP rs9287326から高い確率及び精度で喫煙感受性の滲出型加齢黄斑変性の罹患の難易を判定可能であることが示された。
(実施例11:SNPの組合せによる加齢黄斑変性易罹患性の判定−III)
<DNA採取工程>
実施例8と同様に、埼玉医科大学倫理委員会の承認の下、埼玉医科大学病院眼科で受診したAMD罹患群の男女247名と、対照群の男女123名の合計370名より、血液を採取し、DNAサンプルをWizard Genomic DNA Purification Kit(プロメガ社製)を用いて精製した。
<検出工程及び追加の検出工程>
検出対象のSNPを、SNP2に加えて、SNP1としたこと以外は、実施例8の検出工程と同様にして、検出工程及び追加の検出工程を行った。
なお、SNP1及びその標的配列、並びに遺伝子型の決定は、実施例1と同様に行った。
<SNP2と、SNP1との組合せによるAMD易罹患性の判定>
SNP2、及びSNP1のリスクアレル、遺伝子型、及び劣性遺伝モデルは、表31に示す通りである。また、AMD罹患群及び対照群の全人数におけるSNP2、及びSNP1の遺伝子型の人数分布、及びこの結果から作成した劣性遺伝モデルによる分割表を表32に示す。
以下、SNP2と、SNP1との組合せについてAMD易罹患性を解析した結果を示す。
<<SNP2によるAMD易罹患性の判定>>
AMD罹患群及び対照群と、SNP2の劣性遺伝1及び2との4グループ間でFisher正確検定による加齢黄斑変性の罹患の難易の相関解析を行った。結果を表33に示す。その結果、P値:0.0406、95%信頼区間:1.017〜4.047、オッズ比:1.973であった。
<<SNP2と、SNP1との組合せによるAMD易罹患性の判定>>
AMD罹患群及び対照群と、SNP2の劣性遺伝1及び2と、SNP1の劣性遺伝1及び2との8グループ間でカイ二乗検定による加齢黄斑変性の罹患の難易の相関解析を行った。また、オッズ比及びP値による有意差検定を行った。結果を表34に示す。なお、オッズ比は、最もリスクが低い群(表34において、SNP2劣性遺伝1かつSNP1劣性遺伝1の群)を1とする。
表34の結果から、SNP2及びSNP1の2つのSNPがリスクホモである場合には、SNP2単独の場合に比べ、オッズ比が上昇することから、SNP2と、SNP1とを組み合わせることにより、SNP2単独よりもAMD罹患の難易を更に高い確率で判定できることがわかった。
(実施例12:SNP2と連鎖不平衡関係にあるSNP)
LRP1B遺伝子のSNP rs9287326(SNP2)と連鎖不平衡(LD)の関係にあるSNPについて、検討した。
上記の通り、LRP1B遺伝子は、第2番染色体の長腕q22.1−22.2領域に位置し、遺伝子向きは染色体方向に逆向きであり、SNP2は第1イントロン領域に位置する。なお、SNP2のdbSNP IDは、rsrs9287326であり、その存在位置は、chr2:142358643−142358643である。
対象を日本人集団とし、rs9287326と連鎖不平衡関係にあるSNPを探索した結果を表35−1及び表35−2に示す。
なお、基となるヒトゲノム情報は、UCSC genome browserより、バージョンNCBI36/hg18として取得した。また、日本人遺伝情報及び連鎖不平衡係数の情報は、International HapMap Projectから取得されたものを用いた。
また、表35−1及び表35−2中、D’値は、連鎖不平衡係数であり、0と1の間の値を取る。連鎖不平衡が無い場合は、D’=0を示し、D’値が高いSNP(D’>0.5であり、D’>0.7が好ましい)は、SNP2とより連鎖不平衡関係にあることを示す。
また、表35−1及び表35−2中、rも、連鎖不平衡係数であり、0と1の間の値を取る。連鎖不平衡が無い場合は、r=0を示し、r値が高いSNP(r>0.2が好ましい)は、SNP2とより連鎖不平衡関係にあることを示す。
連鎖不平衡関係にあるSNPは、そのSNPを解析することにより、SNP2と同様又はSNP2と相関したAMD罹患の難易を判定でき、よって、AMD罹患の難易を判定するマーカーとして利用できる。
本発明で示したSNPであるrs4075561、rs9287326、前記rs4075561と連鎖不平衡関係にあるSNP、及び前記rs9287326と連鎖不平衡関係にあるSNPは、著しい視力低下をきたす加齢黄斑変性の発症及び進行を予測可能であるため、加齢黄斑変性判定用のマーカーとして用いることができ、DNAアレイ、塩基配列解析、PCR法又はPCR法によらない迅速DNA増幅法(インベーダーアッセイ)などに好適に利用可能である。
また、本発明の加齢黄斑変性易罹患の性判定方法及び加齢黄斑変性易罹患性の判定キットは、加齢黄斑変性の発症及び進行、喫煙感受性加齢黄斑変性や喫煙感受性滲出型加齢黄斑変性の易罹患性を、予測可能であり、これにより発症の危険度が高い人に関しては、より頻回に眼科検査を受けることにより加齢黄斑変性の早期予防が可能となり、加齢黄斑変性を既に発症した患者に対しては、最適な薬剤治療法の選択に好適に利用可能である。これにより、高齢者の視機能の維持とQOL向上、ひいては高齢者の医療費の削減も期待され、社会全体にも利益還元が期待される。

Claims (12)

  1. 被検体由来のDNA含有試料において、NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561のアレルG又はその相補鎖におけるアレルCを検出する検出工程(I)と、
    前記rs4075561がアレルGを有する場合に喫煙感受性加齢黄斑変性易罹患性であると判定する判定工程とを含むことを特徴とする喫煙感受性加齢黄斑変性易罹患性の判定方法。
  2. 被検体由来のDNA含有試料において、
    LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326のアレルC又はその相補鎖におけるアレルG、HTRA1遺伝子近傍の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs11200638のアレルA又はその相補鎖におけるアレルT、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs800292のアレルC又はその相補鎖におけるアレルG、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1410996のアレルC又はその相補鎖におけるアレルG、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1061170のアレルC又はその相補鎖におけるアレルG、及びARMS2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs10490924のアレルT又はその相補鎖におけるアレルAの少なくともいずれかを検出する処理を含む追加の検出工程(i)を更に含み、
    判定工程が、更に、前記rs9287326がアレルCを有する場合、前記rs11200638がアレルAを有する場合、前記rs800292がアレルCを有する場合、前記rs1410996がアレルCを有する場合、前記rs1061170がアレルCを有する場合、及び前記rs10490924がアレルTを有する場合の少なくともいずれかの場合に喫煙感受性加齢黄斑変性易罹患性であると判定する請求項1に記載の喫煙感受性加齢黄斑変性易罹患性の判定方法。
  3. 被検体由来のDNA含有試料において、LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する検出工程(II)と、
    前記rs9287326がアレルCを有する場合に喫煙感受性加齢黄斑変性易罹患性であると判定する判定工程とを含むことを特徴とする喫煙感受性加齢黄斑変性易罹患性の判定方法。
  4. 被検体由来のDNA含有試料において、
    NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561のアレルG又はその相補鎖におけるアレルC、HTRA1遺伝子近傍の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs11200638のアレルA又はその相補鎖におけるアレルT、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs800292のアレルC又はその相補鎖におけるアレルG、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1410996のアレルC又はその相補鎖におけるアレルG、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1061170のアレルC又はその相補鎖におけるアレルG、及びARMS2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs10490924のアレルT又はその相補鎖におけるアレルAの少なくともいずれかを検出する処理を含む追加の検出工程(ii)を更に含み、
    判定工程が、更に、前記rs4075561がアレルGを有する場合、前記rs11200638がアレルAを有する場合、前記rs800292がアレルCを有する場合、前記rs1410996がアレルCを有する場合、前記rs1061170がアレルCを有する場合、及び前記rs10490924がアレルTを有する場合の少なくともいずれかの場合に喫煙感受性加齢黄斑変性易罹患性であると判定する請求項3に記載の喫煙感受性加齢黄斑変性易罹患性の判定方法。
  5. 喫煙感受性加齢黄斑変性が、喫煙感受性滲出型加齢黄斑変性である請求項1から4のいずれかに記載の喫煙感受性加齢黄斑変性易罹患性の判定方法。
  6. NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561のアレルG又はその相補鎖におけるアレルCを検出する手段を含むことを特徴とする喫煙感受性加齢黄斑変性易罹患性の判定キット。
  7. NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561のアレルG又はその相補鎖におけるアレルCを検出する手段が、前記rs4075561を含む、配列番号:1及び配列番号:2で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む請求項6に記載の喫煙感受性加齢黄斑変性易罹患性の判定キット。
    5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACTGGGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:1)
    5’−CAAAATAGGAGTAAATGCATAAACTTGGGAAACGAAAGTCAGGGTAGGTGC−3’(配列番号:2)
  8. LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段、HTRA1遺伝子近傍の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs11200638のアレルA又はその相補鎖におけるアレルTを検出する手段、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs800292のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1410996のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1061170のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段、及びARMS2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs10490924のアレルT又はその相補鎖におけるアレルAを検出する手段の少なくともいずれかを更に含む請求項6から7のいずれかに記載の喫煙感受性加齢黄斑変性易罹患性の判定キット。
  9. LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段を含むことを特徴とする喫煙感受性加齢黄斑変性易罹患性の判定キット。
  10. LRP1B遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs9287326のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段が、前記rs9287326を含む、配列番号:3及び配列番号:4で表される塩基配列又はそれらの相補塩基配列を検出する共通プライマー対と、各プローブとのセットを含む請求項9に記載の喫煙感受性加齢黄斑変性易罹患性の判定キット。
    5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGTAACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:3)
    5’−AGATAAAGCAAACTATCTTTGAGGTCACACTAACCCGGTGAATAGGAAATC−3’(配列番号:4)
  11. NTRK2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs4075561のアレルG又はその相補鎖におけるアレルCを検出する手段、HTRA1遺伝子近傍の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs11200638のアレルA又はその相補鎖におけるアレルTを検出する手段、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs800292のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1410996のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段、CFH遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs1061170のアレルC又はその相補鎖におけるアレルGを検出する手段、及びARMS2遺伝子の一塩基多型である米国バイオテクノロジー情報センター(NCBI)SNPデータベースのdbSNP ID番号:rs10490924のアレルT又はその相補鎖におけるアレルAを検出する手段の少なくともいずれかを更に含む請求項9から10のいずれかに記載の喫煙感受性加齢黄斑変性易罹患性の判定キット。
  12. 喫煙感受性加齢黄斑変性が、喫煙感受性滲出型加齢黄斑変性である請求項6から11のいずれかに記載の喫煙感受性加齢黄斑変性易罹患性の判定キット。
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