JP6081312B2 - 地盤改良方法 - Google Patents

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本発明は掘削刃と撹拌翼を有する掘削ロッドから固化材液を吐出しつつ、掘削ロッドを回転させて掘削土と固化材を撹拌混合し、地中に地盤改良体を構築する地盤改良方法に関するものである。
掘削刃と撹拌翼を有する掘削ロッドから固化材液を吐出しながら、掘削ロッドを回転させて掘削土と固化材を撹拌混合し、地中に地盤改良体を構築する地盤改良方法では、掘削土中に多量の固化材液が注入されるため、完成する硬化後の地盤改良体の体積が原地盤土の体積より必ず増加する(特許文献1、3参照)。従って例えば目標の地盤改良体の天端のレベルから地盤の掘削と同時に固化材液の吐出を開始した場合には、施工終了後に地盤改良体が目標の天端レベルから盛り上がって硬化するため、硬化した盛り上がり部分を除去しなければならなくなる。
盛り上がり部分は固化材を含む改良土であることで、産業廃棄物として処理しなければならず、費用と手間を要するため、可能な限り、地表面に盛り上がり部分が発生しないような対策が採られる(特許文献1〜3参照)。
特開2006−28854号公報(請求項1、段落0038〜0060、図1) 特開2003−147764号公報(請求項1、段落0008〜0010、図1) 特開2000−212950号公報(請求項1、段落0009〜0012、図1)
特許文献1では地表面寄りの層に、掘削ロッドによる掘削時に固化材の注入をせず、地盤を緩めるだけの空堀り部を形成しているが(請求項1)、空堀り部の形成のために空堀り部以深の地盤中に複数の区間に区分された地盤改良体を区間毎に構築し、区間毎に掘削ロッドの掘進と引き上げが繰り返されるため(図1)、複数の作業工程を要し、工期が長期化せざるを得ない。
特許文献2では地盤改良体の頭部に相当する地表面寄りの層に固化抑制材を吐出し(請求項1)、固化材を希釈化させることにより改良体の硬化を抑制し、改良体を硬化させないことで、硬化する場合より除去をし易くしているが(段落0006)、固化材と固化抑制材が混合した余剰土が改良体頭部の周辺に発生することに変わりはないため、固化材を含む余剰土の処理の問題は避けられない。
特許文献3では改良材の注入によって発生する余剰分の改良体の体積に相当する量の土砂として、スクリューロッドの体積分の土砂をスクリューロッドの地中への貫入時に地表面上に排出させているが(段落0011)、排出される土砂の量をスクリューロッドの体積分に設定するためのスクリューの形状、あるいはピッチ(区間)の要件が明らかにされていないため、排土量の設定は貫入時の回転速度や掘進速度等の調整次第になり(段落0009)、人為的な操作に依存すると考えられる。
本発明は上記背景より、特許文献1の方法より単純な操作により固化材を含む余剰の改良土の発生を抑制する地盤改良方法を提案するものである。
請求項1に記載の発明の地盤改良方法は、掘削刃と撹拌翼を有する掘削ロッドから固化材液を吐出しながら、前記掘削ロッドを回転させて掘削土と固化材を撹拌混合し、地中に地盤改良体を構築する地盤改良方法において、
掘削が開始される地盤面上に中空の枠体を設置し、この枠体内に盛土を充填する工程と、
前記地盤面以深のいずれかの、上方に未改良の土が存在する深度から固化材液を吐出しながら、前記掘削ロッドを回転させ、前記掘削ロッドの先端が前記地盤改良体下端の構築目標深度に到達するまで掘削土と固化材を撹拌混合し、深部改良体を形成する工程と、
前記掘削ロッドを回転させながら前記掘削ロッドの先端が前記枠体内の盛土から露出するまで引き上げる工程と、
前記掘削ロッドを回転させながら前記枠体内の盛土内に挿入し、前記深部改良体寄りの未改良の区間から上方へ向けて固化材液を吐出し、上方に前記盛土が存在する状態で、前記深部改良体上の未改良の土の地盤改良を開始し、前記深部改良体上に浅部改良体を形成する工程とを備えることを構成要件とする。
地盤面は地盤改良体構築のための掘削を開始する面であり、多くの場合、根切り底、あるいは床付け面になるが、掘削開始の基準となる面として地盤面と呼ぶ。枠体は構築される地盤改良体の頭部を含む浅部改良体を形成する盛土を充填するために地盤面上に設置され、内部に周辺地盤の土が盛土として充填される。枠体内に充填される盛土は地盤改良体の内の、深部改良体上の浅部改良体を形成する。枠体は浅部改良体を形成する盛土を充填するために設置されることから、盛土が固化材液と撹拌混合された後には必ずしも存置される必要はない。
盛土は枠体内に必ずしも密実に充填される必要はないが、後述のように浅部改良体を形成する枠体内の盛土の固化材液との撹拌混合を開始するときに下方側の盛土を押さえ込むために枠体の天端を超えて充填されることもある(請求項3)。枠体は盛土を充填するための中空の仕切り材であるが、枠体内の盛土と固化材液との撹拌混合による浅部改良体の形成時には、浅部改良体の外形を成形する型枠として利用される。
浅部改良体は枠体内の盛土のみから形成される場合と、枠体内の盛土と後述の空堀り層の掘削土から形成される場合があり、いずれの場合も、浅部改良体の内、枠体内に形成される分が地盤改良体の頭部に相当する。
枠体内に充填される盛土は深部改良体の形成時以降には、空堀り層が形成される場合の空堀り層の掘削土と共に、深部改良体の地上への流出(噴出)を抑える重し(蓋)としての役割を果たす。深部改良体を形成した後の、その上の浅部改良体の形成時には、枠体内の盛土が固化材液と撹拌混合されて浅部改良体となるが、枠体内の盛土の地盤改良が下方側から上方へ向けて開始されるときに、上方に存在する盛土が一時的に浅部改良体の地上への流出(噴出)を抑える重し(蓋)としての役割を果たす。枠体内の盛土は天端を超えて充填される上方側の盛土を含め、最終的に地盤改良されるが、盛土が下方側から地盤改良されることと、掘削ロッドの通過により盛土自体が緩められているために固化材液の吐出圧力が低圧で済むことで、盛土の天端まで地盤改良されるときの上方への噴出は防止される。
深部改良体の形成工程における「未改良の土」は枠体内に充填される盛土と、後述の空堀り層における空堀りされた掘削土を含み、この未改良の土は深部改良体の形成時に深部改良体の上方への流出を抑える重しとして機能する。深部改良体の形成時に重しとしての役割を果たした枠体内の盛土と空堀り層の掘削土が前記のように浅部改良体になる。
深部改良体の形成工程における「上方に未改良の土が存在する深度」とは、地盤面以深のいずれかの深度であり、「上方に未改良の土が存在する」とは、前記のように構築予定の深部改良体の上方に枠体内に充填された盛土のみが存在する場合の他、図1〜図3に示すように深部改良体6の天端から上方の地表面までの区間に固化材を含まない空堀り(掘削土のみ)の層8が、地盤面上の枠体9内の盛土10と共に存在する場合(請求項2)を言う。
深部改良体6の上方の枠体9内に充填された盛土10が前記した重しとしての機能を果たす上で十分な量を持つ場合には、深部改良体6は地盤面から形成されることもあり、その場合、空堀り層8は必要ではない。枠体9内の盛土10の量が十分でない場合、あるいは重しとしての未改良の土の量に余裕を持たせる場合には、図1に示すように地盤面より地中側へ入った深度から深部改良体6が形成され、その場合に深部改良体6の上に空堀り層8が形成される(請求項2)。空堀り層8が形成される場合には、深部改良体6の形成工程に先立ち、地盤面から掘削ロッド1を回転させて一定深度、固化材液の吐出をすることなく空堀りしたまま掘進させ、深部改良体6の形成位置上に空堀り層8を形成する工程が挿入される(請求項2)。
空堀り層8の掘削土は深部改良体6の形成時に枠体9内への盛土10の充填が完了していない場合に枠体9内の盛土10に代わり、深部改良体6形成後の、深部改良体6の地表面側への流出を阻止する。深部改良体6の形成時に枠体9内への十分な盛土10の充填が完了している場合には空堀り層8の掘削土は盛土10と共に深部改良体6の地表面側への流出を阻止する。
深部改良体6上に存在する未改良の土は深部改良体6の形成工程終了後の、深部改良体6の硬化に伴う膨張を抑制する他、深部改良体6の形成工程から掘削ロッド1の引き上げ工程に移行するときに、流動性を有している深部改良体6が未改良土の層を通過して地表面側へ流出(噴出)しないよう、深部改良体6を押さえ込む働きをする。「未改良の土」は上記のように枠体9内に充填された盛土10と空堀り層8に存在する掘削土のいずれか、あるいは双方になる。
掘削ロッド1は地盤面から掘進を開始するが、地盤面以深のいずれかの深度から固化材液の吐出を開始し、掘削土と固化材を撹拌混合することにより深部改良体6を形成する(深部改良体の形成工程)。空堀り層8を形成する場合には空堀り層8を越えた時点から固化材液が吐出される。この工程では掘削ロッド1の先端(下端)が地盤改良体6下端の構築目標深度に到達するまで、固化材液を吐出しながら掘削ロッド1が掘進させられる。深部改良体6の形成終了の時点では深部改良体6は流動性を有した状態にある。
深部改良体6の形成時には、深部改良体6の上端より上層に少なくとも枠体9内に充填された盛土10、または空堀り層8の掘削土を含む未改良の土が存在することで、深部改良体6の形成中、及び形成後の掘削ロッド1の引き抜き時に硬化前の深部改良体6(固化材を含む改良土)が地上へ流出、あるいは噴出することが阻止され、深部改良体6を未改良土の下に押さえ込み、深部改良体6の体積の増加(膨張)を抑えることが可能になる。特に枠体9の下に空堀り層8を形成した場合(請求項2)には、深度改良体6上層の未改良土の量が多くなるため、未改良土による深度改良体6に対する押さえ込み効果が向上する。
掘削ロッド引き上げ工程後の浅部改良体7の形成工程では、浅部改良体7と深部改良体6を連続させ、一体性を確保するために、掘削ロッド1は少なくとも先端部が硬化前の深部改良体6の区間まで到達させられた後に引き上げられ、深部改良体6の上の未改良土を地盤改良する。このとき、地盤改良される未改良土は、空堀り層8がある場合の空堀り層8の掘削土と枠体9内の盛土10である。
請求項1中、浅部改良体7の形成工程における「上方に盛土が存在する状態で」とは、図3に示すように空堀り層8の掘削土を固化材液と撹拌混合し始めるときにその上方に枠体9内の未改良の盛土10が存在していること、または枠体9内の下方側の盛土10aを固化材液と撹拌混合し始めるときに盛土10aの上方に上方側の盛土10bが存在していることを言う。
後者の場合の「盛土10b」は深部改良体6上に存在する未改良土と同様、枠体9内の下方側の、固化材液と撹拌混合される盛土10aの撹拌混合開始時に、すなわち浅部改良体7の形成開始時に浅部改良体7が地表面側へ流出(噴出)しないよう、浅部改良体7を押さえ込む働きをする。上方側の盛土10bは浅部改良体7の品質確保と強度確保のために、最終的には下方側の盛土10aと共に地盤改良され、浅部改良体7を形成する。下方側の盛土10aと上方側の盛土10bとに明確な境界はない。
地盤面上への枠体9の設置と枠体9内への盛土10充填の時期は深部改良体6の形成工程の開始前である必要はなく、空堀り層8の形成工程がない場合には、硬化前の深部改良体6の流出が生じ得る深部改良体6の形成工程終了前の掘削ロッド1の引き上げ前であればよい。空堀り層8の形成工程がある場合(請求項2)には、硬化前の浅部改良体7の流出が生じ得る浅部改良体7の形成工程以前であればいずれの時点でもよい。空堀り層8が形成された場合を示す図2、図3では深部改良体6形成後の掘削ロッド1の引き上げ後に枠体9内に上方側の盛土10bを充填している。
掘削ロッド1の引き上げ工程後、掘削ロッド1は図4に示すように回転させられながら、枠体9内の盛土10内に落とし込まれた後、枠体9内の下方側の盛土10aを含む未改良の区間の深部改良体6寄り側から固化材液を吐出しながら、上方へ引き上げられることにより上方側の盛土10bまで深部改良体6上の未改良の土を地盤改良し、浅部改良体7を形成する。浅部改良体7の形成工程における「深部改良体寄りの未改良の区間」は空堀り層8がある場合の空堀り層8と枠体9内の盛土10を合わせた区間を指し、前記のように空堀り層8の掘削土と盛土10が地盤改良され、浅部改良体7を形成する。
浅部改良体7の形成開始時にその流出を抑制する盛土10bは枠体9の天端以下に納まっている分である場合と、図3に示すように天端を超えて充填されている分である場合(請求項3)がある。盛土10が枠体9の天端を超えて充填されることは、枠体9の容積を超える体積の量の盛土10が充填されることである。請求項3では枠体9内の盛土10全体(枠体9の天端を超える盛土10bを含めて)が下方寄りから上方へ向けて地盤改良され、浅部改良体7が形成される。
浅部改良体7の形成時、掘削ロッド1は枠体9内の盛土10(盛土10bを含む)を地盤改良することにより地盤改良体5の頭部51を浅部改良体7として地盤面上の枠体9内に形成する。このとき、地盤面下に空堀り層8が形成されている場合には、空堀り層8の掘削土も同時に盛土10と共に地盤改良され、浅部改良体7を形成する。枠体9内の上方側に存在する盛土10bは最終的には地盤改良されながらも、下方側の盛土10aの地盤改良が開始されるときに一時的に重しになる。但し、浅部改良体7の形成時には固化材液の吐出時の圧力が低圧であることで、上方への噴出の可能性は低下するため、盛土10の上方へ向けての地盤改良が進むにつれ、上方側の盛土10bの蓋としての役目は薄れる。
以上のように本発明では地盤改良体5を深度方向(軸方向)に深部改良体6と浅部改良体7とに区分し、深部改良体6と浅部改良体7を、それぞれの上方への流出を阻止する重しとしての盛土10を含む未改良土が存在している状態で形成するため、地盤改良体5の地上への流出を阻止しながら、深部改良体6と浅部改良体7を形成するための掘削ロッド1の1往復の移動操作だけで、深部改良体6と浅部改良体7が一体化した地盤改良体5を構築することが可能になる。
請求項3では枠体9の天端を超える盛土10bが天端までの盛土10aと共に地盤改良されることで、天端を超える分が余剰の浅部改良体7(改良土)として発生するが、枠体9(地盤改良体5の頭部51)が地表面より上に設置されていることで、余剰の浅部改良体7を硬化前に枠体9から除去することが可能になっている。枠体9から除去された余剰の浅部改良体7は硬化前に枠体9周辺の地盤面上に敷き均すことに利用されるため、廃棄物としての処分の必要性を生じさせることがない。
このように請求項3では天端を超える盛土10bまで地盤改良され、余剰の浅部改良体7が生じるものの、余剰分を地盤面上で、浅部改良体7が硬化する以前に周辺の地盤面上に均すことができるため、特許文献2のように地中に改良体の天端が位置する場合の、硬化後の斫り作業とそのための掘削作業が発生せずに済む。
特許文献2では固化材に固化抑制材を併用することで、改良体の硬化を抑制しているが、除去すべき部分は地中に形成されることから、固化抑制材の併用がなければ、除去時には除去すべき部分が硬化していることになるため、斫り作業を必要とする。また斫りをする上では地盤面から除去すべき部分に到達するまで地盤を掘削する(根切り)作業をしなければならない。
これに対し、請求項1等では地盤面上に重しとしての盛土10を充填するための枠体9を設置し、盛土10を浅部改良体7として形成するため、除去すべき余剰分の浅部改良体7が生じたときにも、これを硬化させることなく、枠体9の天端から除去することが可能であり、斫り作業とそのための掘削(根切り)作業が発生しない。余剰の浅部改良体7が発生した場合にも、余剰分(除去分)を硬化前に枠体9周辺の地盤面上に敷き均すことで、廃棄物としての処分の必要性を生じさせずに済む。この場合、浅部改良体7の余剰分を硬化前に枠体9周辺の地盤面上に敷き均すことで、地盤面の不陸を解消させ、表面の安定性を確保することに利用することができるため、余剰分が廃棄の対象になることはない。
地盤改良体を深度方向に深部改良体と浅部改良体とに区分し、深部改良体と浅部改良体を、それぞれの上方への流出を阻止する盛土を含む未改良土が存在している状態で形成するため、地盤改良体の地上への流出を阻止しながら、深部改良体と浅部改良体毎の掘削ロッドの1往復の移動操作だけで、深部改良体と浅部改良体が一体化した地盤改良体を構築することができる。
固化材液を吐出させつつ、掘削ロッドを回転させながら、先端を地盤改良体下端の構築目標深度に到達するまで到達させ、深部改良体を形成した様子を示した縦断面図である。 掘削ロッドを枠体上まで引き抜いたときの様子を示した縦断面図である。 枠体内に枠体の天端を超える量の盛土を充填している様子を示した縦断面図である。 枠体内の盛土を貫通し、深部改良体の上から上方へ向けて固化材液を吐出させつつ、掘削ロッドを回転させながら、枠体内まで上昇させ、浅部改良体を形成している様子を示した縦断面図である。 浅部改良体の形成後、枠体内の未改良のまま残された盛土を、あるいは余剰分の浅部改良体を枠体から除去した様子を示した縦断面図である。
図1は掘削刃2と撹拌翼3を有する掘削ロッド1から固化材液を吐出しつつ、掘削ロッド1を回転させて掘削土と固化材を撹拌混合し、地中に地盤改良体5を構築する方法において、地盤面以深のいずれかの、上方に未改良の土が存在する深度から固化材液を吐出しながら、掘削ロッド1を回転させ、掘削ロッド1の先端が地盤改良体5下端の構築目標深度に到達するまで掘削土と固化材を撹拌混合することにより深部改良体6を形成する工程の作業中(深部改良体6の形成工程)の様子を示す。ここでは掘削ロッド1の先端が地盤改良体5下端の構築目標深度に到達し、掘削ロッド1を引き上げる直前の様子を示している。掘削ロッド1はベースマシン11に支持されたまま、回転させられながら、下降し、上昇する。
深部改良体6の形成工程に続き、図2に示すように掘削ロッド1を回転させながら掘削ロッド1の先端が枠体9内の盛土10から露出するまで引き上げる工程(引き上げ工程)と、図4に示すように掘削ロッド1を回転させながら枠体9内の盛土10内に挿入し、深部改良体6寄りの未改良の区間から上方へ向けて固化材液を吐出し、深部改良体6上の未改良の土を地盤改良し、浅部改良体7を形成する工程(浅部改良体7の形成工程)が実施される。地盤改良体5は深部改良体6と浅部改良体7から構成される。
掘削ロッド1の引き上げ時にも掘削ロッド1の撹拌翼3は深部改良体6を撹拌し続けるため、掘削ロッド1の回転の向きは掘進時と同一か否かは問われない。掘削ロッド1の掘進時に掘削土と固化材液との撹拌混合は完了しているため、掘削ロッド1の引き上げ時には固化材液の吐出は停止させられる。
深部改良体6は固化材液を吐出しながらの掘削ロッド1の掘進と、固化材液の吐出を停止し、回転したままの引き上げの1往復の作業により形成(構築)される。深部改良体6の形成工程での掘削ロッド1の掘進によって浅部改良体7が形成される地盤は緩められているため、浅部改良体7の形成工程での固化材液の吐出圧力は深部改良体6の形成工程での固化材液の吐出圧力より低圧で済む。
深部改良体6の形成後、硬化前の時点で、深部改良体6の体積に対し、枠体9内の盛土10が深部改良体6の上方への流出を抑制するのに十分な量にならないような場合には、深部改良体6を形成する工程の前に、地盤面から掘削ロッド1を回転させて一定深度、空堀りしたまま掘進させ、空堀り層8を形成する工程(空堀り層8の形成工程)が実施され、空堀り層8の掘削土が深部改良体6の上方への流出抑制のために利用される。
この空堀り層8の掘削土は浅部改良体7の形成工程で固化材液と撹拌混合され、浅部改良体7を形成する。図面は空堀り層8を形成した場合の例を示している。この場合、空堀り層8には掘削ロッド1の掘削刃2によって掘削された掘削土が存在し、この掘削土と枠体9内の盛土10が硬化前の深部改良体6を押さえ込む未改良の土になる。空堀り層8の深さは深部改良体6の全長と径にも依るが、深部改良体6の天端から地盤面までに数10cm〜1m程度の距離が確保されていればよい。
掘削ロッド1は固化材液を供給する管を兼ねる中空のロッド本体1aと、ロッド本体1aの先端に突設される掘削刃2と、掘削刃2より上のロッド本体1aに突設される複数本の撹拌翼3を持ち、固化材液はロッド本体1aの先端に形成される吐出口1bから吐出される。図示する例ではロッド本体1aの掘削刃2寄りの区間に、ロッド本体1aの回転時に掘削土が撹拌翼3に塊状態で付着し、撹拌翼3と共に回転することを防止する共回り防止翼4を、ロッド本体1aに対して周方向に相対的に回転自在に装着している。共回り防止翼4はロッド本体1aから最も遠い部分が地盤改良体の構築領域の地盤の周辺地盤中に入り込むことで、ロッド本体1aの回転時に静止状態を維持する。
掘削が開始される地盤面上には、構築予定の地盤改良体5の頭部51を形成する盛土10を充填するための中空の枠体9が設置され、枠体9内に盛土10を充填する作業(枠体9の設置工程)が行われる。図面では深部改良体6の形成工程以前に枠体9の設置と枠体9内への盛土10の充填の作業をしているが、枠体9の設置工程は深部改良体6の形成工程の終了以前に、または図示するように空堀り層8の形成工程がある場合には、浅部改良体7の形成工程以前に行われればよい。地盤改良体5の頭部51は枠体9内に形成される浅部改良体7になるが、図面では地盤面下に空堀り層8を形成していることで、空堀り層8から浅部改良体7が形成されるため、頭部51は浅部改良体7の一部になる。
枠体9は図5に示すように地盤改良体5の頭部51の形状に合わせた形状をし、頭部51以深の地盤改良体5の本体部が円形断面に近い断面形状をすることと、掘削ロッド1は枠体9内でも回転し、枠体9内の盛土10と固化材液を撹拌混合することから、基本的には円柱状に形成される。但し、円柱状でなくても掘削ロッド1の回転による撹拌混合の効果は撹拌翼3の先端が描く円弧より広範囲に及ぶため、枠体9は角柱状等に形成されることもある。枠体9は頭部51の形成領域を区画するだけであり、地盤面を挟んで下方と上方を仕切ることはない。枠体9は単一の、または複数個のせき板から構成される。枠体9は盛土10が固化材液と撹拌混合された後には回収(撤去)されることもある。
枠体9内には深部改良体6の形成(構築)時に硬化前の深部改良体6の地盤面上への流出を阻止する重しとなり、浅部改良体7を構成する盛土10が充填される。枠体9内には、枠体9内の盛土10単独で、または空堀り層8における掘削土と共に、硬化前の深部改良体6の流出を抑えることができるだけの十分な量の盛土10が充填される。
枠体9内に充填される盛土10は図3に示すように枠体9内の下方側に充填され、先行して固化材液と撹拌混合により浅部改良体7を形成する盛土10aと、その上に充填され、盛土10aの固化材液との撹拌混合が開始されるときに、浅部改良体7の上方への流出を阻止する役目を果たす重しとしての盛土10bとに区分される。但し、枠体9内の下方側の盛土10aと上方側の盛土10bとの間には明確な境界面はなく、盛土10aと共に盛土10bも地盤改良され、浅部改良体7を形成する。
図1に示すように掘削ロッド1の先端が地盤改良体5下端の(構築)目標深度に到達し、深部改良体6の形成工程が終了した後には、図2に示すように掘削ロッド1の先端が枠体9内の盛土10を超えて盛土10の上方へ突出するまで、掘削ロッド1が引き上げられる。このとき、深部改良体6の天端上に存在する未改良土は形成直後の流動性を有している深部改良体6の天端から掘削ロッド1が突出するときに同時に地上へ流出しないよう、押さえ込む働きをする。
このときの未改良土は枠体9内の盛土10、もしくは空堀り層8の掘削土であるか、または盛土10と空堀り層8の掘削土からなる。未改良土が空堀り層8の掘削土のみの場合とは、深部改良体6の形成工程が終了した時点で、枠体9内への盛り土10の充填が完了していない場合、あるいは図2に示すように枠体9内の盛土10の量が十分でない場合が該当する。
図2に示す掘削ロッド1の引き上げ後、掘削ロッド1は深部改良体6の直上に隣接して浅部改良体7を形成するために、図4に示すように再度、盛土10の下方側(深部改良体6側)に降下させられ、固化材液を吐出しながら、上方へ向けて未改良土と撹拌混合し、浅部改良体7を形成する。この浅部改良体7形成時の、浅部改良体7の地上への流出の防止に備え、図3に示すように枠体9内には下方側に充填されている盛土10aを一時的に押さえ込むための盛土10bが充填される。
深部改良体6の上方の、浅部改良体7を形成する未改良土は前記のように盛土10、もしくは空堀り層8の掘削土、または盛土10と空堀り層8の掘削土を合わせた分を言う。図面では地盤面下の深部改良体6上に空堀り層8を形成しているため、空堀り層8の掘削土と盛土10が深部改良体6上方の未改良土になる。
図3は枠体9の天端より数10cm程度、上方まで盛土10(10b)を充填している様子を示しているが、枠体9内に充填された盛土10の内、上方側の盛土10bは下方側の盛土10aの撹拌混合開始時に上方への流出を阻止する働きをするが、最終的には下方側の盛土10aと共に地盤改良される。枠体9内への盛土10の量の調節は掘削ロッド1を引き上げている図2の段階以降に行われる。
枠体9内への盛土10の充填後、図4に示すように掘削ロッド1を回転させながら降下させ、先端の掘削刃2が上記した下方側の未改良土中に到達した時点で、固化材液を吐出しながら、掘削ロッド1を引き上げる作業が行われ、深部改良体6の直上に浅部改良体7が形成される。浅部改良体7の形成時、掘削ロッド1は入念な撹拌混合のために上下動させられることもある。地盤面下に空堀り層8が形成されている場合には、固化材液の吐出による地盤改良は空堀り層8から行われる。このとき、硬化前の状態にある深部改良体6と浅部改良体7との連続性を確保するために、掘削ロッド1は少なくとも先端(掘削刃2)、あるいは撹拌翼3が深部改良体6に到達するまで降下させられてから引き上げられ、浅部改良体7が形成される。
図4は枠体9内の下方側の盛り土10aと空堀り層8の掘削土を掘削ロッド1の撹拌翼3が掘削ロッド1から吐出される固化材液と撹拌混合し、浅部改良体7を形成しているときの様子を示している。ここに示すように浅部改良体7を形成するときには、その上方への流出を抑えるのに十分な量の盛土10bが盛土10aの上に充填されるが、上記のように盛土10bも盛土10aと共に地盤改良され、浅部改良体7を形成する。
浅部改良体7の形成開始時、図4に示すように枠体9内では上方側の盛土10bを重しとして存在させながら、下方側の盛土10aから固化材液と撹拌混合され、地盤改良され、そのまま上方側の盛土10bまで地盤改良されることで、浅部改良体7(地盤改良体5の頭部51)が形成される。浅部改良体7形成開始時の流出阻止の役目は枠体9内の上方側の盛土10bが担うが、下方側の盛土10aの固化材液との撹拌混合時には上方側の盛土10bも掘削ロッド1の回転により下方側の盛土10aと共に撹拌混合される。
上方側の盛土10bが下方側の盛土10aと共に撹拌混合され、浅部改良体7を形成することで、図5に示すように枠体9の天端を超える浅部改良体7が枠体9の天端から除去されるが、枠体9が地盤面上に露出していることで、硬化に至る以前に枠体9周辺の地盤面を平坦に均すことに利用されるため、地中に余剰分の改良体が硬化した場合の斫り作業は生じない。
この場合、枠体9の天端を超えて存在する浅部改良体7は余剰分になるため、未硬化の内に枠体9の天端から離脱させられ、枠体9の周辺の地盤面上に敷き均される。図5は枠体9の天端を超えて残された未改良土、または余剰の浅部改良体7を掘削機(バックホウ)12のシャベルを用いて枠体9の天端から削り落とし、枠体9周辺の地盤面への敷き均した様子を示している。
1……掘削ロッド、1a……ロッド本体、1b……吐出口、
2……掘削刃、3……撹拌翼、4……共回り防止翼、
5……地盤改良体、51……頭部、
6……深部改良体、7……浅部改良体、8……空堀り層
9……枠体、10……盛土、10a……下方側の盛土、10b……上方側の盛土、
11……ベースマシン、12……掘削機。

Claims (3)

  1. 掘削刃と撹拌翼を有する掘削ロッドから固化材液を吐出しながら、前記掘削ロッドを回転させて掘削土と固化材を撹拌混合し、地中に地盤改良体を構築する地盤改良方法において、
    掘削が開始される地盤面上に中空の枠体を設置し、この枠体内に盛土を充填する工程と、
    前記地盤面以深のいずれかの、上方に未改良の土が存在する深度から固化材液を吐出しながら、前記掘削ロッドを回転させ、前記掘削ロッドの先端が前記地盤改良体下端の構築目標深度に到達するまで掘削土と固化材を撹拌混合し、深部改良体を形成する工程と、
    前記掘削ロッドを回転させながら前記掘削ロッドの先端が前記枠体内の盛土から露出するまで引き上げる工程と、
    前記掘削ロッドを回転させながら前記枠体内の盛土内に挿入し、前記深部改良体寄りの未改良の区間から上方へ向けて固化材液を吐出し、上方に前記盛土が存在する状態で、前記深部改良体上の未改良の土の地盤改良を開始し、前記深部改良体上に浅部改良体を形成する工程とを備えることを特徴とする地盤改良方法。
  2. 前記深部改良体を形成する工程の前に、前記地盤面から前記掘削ロッドを回転させて一定深度、空堀りしたまま掘進させ、前記深部改良体の形成位置上に空堀り層を形成する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の地盤改良方法。
  3. 前記枠体内に、前記枠体の天端を超える量の盛土を充填し、前記枠体内の盛土を下方寄りから上方へ向けて地盤改良し、前記浅部改良体を形成することを特徴とする請求項1、もしくは請求項2に記載の地盤改良方法。
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