JPH0860655A - ソイル硬化体の形成方法 - Google Patents

ソイル硬化体の形成方法

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JPH0860655A
JPH0860655A JP20169394A JP20169394A JPH0860655A JP H0860655 A JPH0860655 A JP H0860655A JP 20169394 A JP20169394 A JP 20169394A JP 20169394 A JP20169394 A JP 20169394A JP H0860655 A JPH0860655 A JP H0860655A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 固結用液の管理が簡単にできて泥土が地上に
溢れないようにする。泥土を地上に溢れさせないで下孔
の周辺地盤の崩壊を防止する。 【構成】 原地盤の土砂と固結用液とを混合して地盤中
にソイル硬化体を形成するソイル硬化体の形成方法であ
る。形成しようとするソイル硬化体の径にほぼ等しい径
で且つ形成しようとするソイル硬化体よりも深度が浅い
下孔1を地盤2に無水削孔により形成すると共に下孔1
の削孔により生じた掘削土砂を地上に排出除去する。下
孔1に固結用液3を入れる。その後、下孔1の下方地盤
2aを掘削して該掘削土砂と固結用液3とを攪拌混合す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原地盤の土砂と固結用
液とを混合して地盤中にソイル硬化体を形成するソイル
硬化体の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、原地盤の土砂と固結用液とを
混合して地盤中にソイル硬化体を形成する方法が知られ
ている。ところが、原地盤の土砂と固結用液とを混合し
て地盤中にソイル硬化体を形成するに当たり、原地盤の
土砂とセメントミルクのような固結用液との混合物が地
上に溢れ、この地上に溢れた原地盤の土砂とセメントミ
ルクのような固結用液との混合物が地上の作業環境を汚
染し、また、この混合物は産業廃棄物として処分する必
要があり、処分に費用がかかるという問題があり、更
に、セメントミルクのような固結用液が廃棄されるた
め、使用される固結用液の使用量が増え、この点でもコ
ストアップの原因となっている。
【0003】そこで、上記の点を解決するものとして特
開平4ー49314号公報が提案されている。この特開
平4ー49314号公報に示された従来例にあっては、
セメントミルクの注入に先だち、対象地盤を地表から一
定の深さ無水削孔して、削孔内地表面の土砂をセメント
ミルク注入量に見合う量排出除去して下孔を形成し、次
に、無水削孔した下孔を更に掘削機により所定深度まで
掘削し、次に、掘削機先端から所定量のセメントミルク
を注入し、混練し、掘削土とセメントミルクの混合物が
地表面まで上昇したことを確認することでセメントミル
クの注入量の管理をするようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の特開平4ー49
314号公報に示された従来例(以下単に従来例とい
う)は、無水削孔により形成した下孔は掘削土砂が排土
されており、この無水削孔により排土された空洞となっ
た下孔に掘削機の掘削軸を入れて空洞となった下孔の下
方を更に掘削機により所定深度まで掘削して掘削孔を形
成するものであり、このため、下孔の下方を掘削する際
に掘削機の与える振動等により特に下孔の周辺地盤が崩
壊するおそれがある。また、現場における施工の段取り
として、下孔の形成工程と下孔下方の掘削工程とを別々
にする場合、下孔のみを先に先行して次々と掘り、その
後、先行掘りした複数の下孔に順番に掘削機の掘削軸を
入れて空洞となった下孔の下方を掘削することになり、
先行掘りした下孔が空洞のまま放置されている時間が長
くなり、この点でも、工事現場で生じる種々の振動など
により空洞のまま放置されている下孔の周壁が崩壊する
おそれがある。このように下孔の周辺地盤が崩壊する
と、所定の形状のソイル硬化体が形成できないばかりで
なく、従来例のように掘削土とセメントミルクの混合物
が地表面まで上昇したことでセメントミルクの注入量を
管理する方式のものにおいては下孔の周辺地盤の崩壊に
よりセメントミルクと土砂との混合物中におけるセメン
トミルクの割合が相対的に低下してしまうものである。
【0005】そして、上記従来例においては、掘削土と
セメントミルクの混合物が地表面まで上昇したことでセ
メントミルクの使用量の管理をする方式であるので、ど
うしても、下孔は掘削機の掘削軸で下孔の下方を掘削す
る時点まで空洞のままにしておく必要があり、このた
め、従来例の方式でセメントミルクの使用量を管理しよ
うとすれば、空洞となっている下孔が必要であり、空洞
となっている下孔の周辺地盤の崩壊が生じやすいのは上
記の従来例のセメントミルクの注入量の管理方式そのも
のが必然的に内蔵する問題点である。
【0006】なお、地下工事の分野で、掘削孔の地盤崩
壊防止するために、掘削孔内に周辺地盤崩壊防止用の液
状体を充填して地盤崩壊を防止することが従来から一般
的に行われている。しかしながら、従来から行われてい
る掘削孔内に周辺地盤崩壊防止用の液状体を充填して地
盤崩壊を防止するのは、周辺地盤崩壊防止用の液状体と
してベントナイトを使用し、孔内にベントナイトを充填
して孔の周辺地盤の崩壊を防止し、孔内に柱体を造成す
る時点で、ベントナイトを孔から排出する一方柱体の原
料となるセメント系液状物を孔内に注入置換するとい
う、いわゆる置換工法である。したがって、仮に、上記
の従来例において先行掘りされた多数の空洞となった下
孔の周辺地盤の崩壊防止のために、従来から公知の周辺
地盤の崩壊防止の技術を適用しようとした場合、空洞と
なった下孔内にベントナイトを充填して下孔の周辺地盤
の崩壊防止を行うことが考えられる。しかしながら、こ
のものにおいては、後工程で下孔の下方を掘削して所定
深度まで掘削し、セメントミルクを充填してベントナイ
トと置換することになるので、結局、ベントナイトが地
上に溢れ出ることになり、地上に泥土が溢れないように
するという上記従来例の考え方と矛盾し、結局、周辺地
盤防止の技術として公知の置換工法による周辺地盤の崩
壊防止の技術は空洞の下孔を形成するという上記の従来
例には適用できない。
【0007】また、上記従来例においては下孔を無水削
孔した後、下孔の下方をセメントミルクを注入しながら
掘削することもできる旨記載してあるが、下孔の下方を
セメントミルクを注入しながら掘削する場合、地盤の状
態により掘削機の掘削軸の掘削下降速度が一定でなく、
特に硬い地盤、あるいは、石などの障害物がある場合な
ど、掘削軸の掘削下降速度が遅く、掘削軸による掘削下
降時にセメントミルクを注入していくと、掘削孔の単位
掘削距離当たりのセメントミルクの注入量が多くなり、
掘削軸がいまだ目的の深度まで到達しない段階でセメン
トミルクと掘削土砂との混合物が予め設定した地表面レ
ベルに上昇することがある。しかしながら、従来例にあ
っては、上述のように注入するセメントミルクの注入量
の管理は、セメントミルクと掘削土砂との混合物が予め
設定した地表面レベルに上昇することで確認するように
したものであるから、この時点でセメントミルクの注入
を停止し、その後は所定深度までセメントミルクを注入
することなく掘削軸で掘削することになる。つまり、従
来例にあっては、上記セメントミルクと掘削土砂との混
合物が予め設定した地表面レベルに上昇した時点でセメ
ントミルクの注入量の管理をする方法であるから、地盤
の状態によりセメントミルクの注入を停止した時点にお
ける掘削機による掘進の深度はバラバラであり、例え
ば、図8(a)のように先行孔1を形成し、その後に空
洞となった状態の先行孔1の下方を掘削しながらセメン
トミルクを出して攪拌混合していく際、掘削軸4′の下
降速度の違いにより、例えば、図8(b)の深度でセン
メントミルクの注入を停止した場合と、図8(c)の深
度でセメントミクルの注入を停止した場合とを考える
と、(図8(b)の場合のセメントミルクの注入量A)
>(図8(c)におけるセメントミルクの注入量B)と
なる。すなわち、A=(先行孔の容積)−(距離H1
の掘削軸の体積)であり、また、B=(先行孔の容積)
−(距離H2 分の掘削軸の体積)であり、ここで、H1
<H2 であるため、実際上はセメントミルクの注入量B
は掘削軸4′の下降速度のの違いにより異なり、セメン
トミルクの流入量Bを一定に管理できないという問題が
あり、このため、従来例においては先行孔を無水削孔し
た後、先行孔の下方をセメントミルクを注入しながら掘
削するという方法は実際的ではない。尚、図8におい
て、1は先行孔、4′は掘削軸を示している。なお、図
8においてH3 は目的とする掘削深さである。
【0008】一方、掘削機を所定深度まで到達させた後
に、引き上げ時にセメントミルクを注入するものにおい
ても、上記と同様に引き上げの途中でセメントミルクと
掘削土砂との混合物が予め設定した地表面レベルに上昇
すると、セメントミルクの注入を停止し、それ以降はセ
メントミルクを注入しないで引き上げることになる。こ
の場合、引き上げの速度を一定にした場合にはセメント
ミルクの注入を停止した時点における掘削軸の下端のレ
ベルは常に一定位置にできるので、セメントミルクの注
入量は常に一定となり、注入量の管理ができるが、あく
までも引き上げ速度を一定にした場合においてのみ従来
の方式によるセメントミルクの注入量の管理ができるの
であり、引き上げ速度が変わったり、あるいは攪拌混合
を良好にするために掘削軸を任意に上下させながら引き
上げていった場合にはセメントミルクの注入を停止した
時点における掘削軸の下端のレベルが一定とならず、こ
のため、前述の挿入時にセメントミルクを注入する場合
と同じ理由で、セメントミルクの注入量を一定に管理す
ることができないものである。
【0009】このように、従来例のように、セメントミ
ルクと掘削土砂との混合物が予め設定した地表面レベル
に上昇した時点でセメントミルクの注入管理をする従来
例においては、実際には掘削軸を所定深度まで挿入して
掘削する際はセメントミルクを出さず、引き上げ時に掘
削軸からセメントミルクを噴出しながら掘削軸を上下動
させることなく一定の速度で引き上げるというきわめて
制約された条件下でしかセメントミルクの注入量の管理
ができないものである。
【0010】ところが、掘削軸の引き上げ速度が一定で
且つ注入時に上下動させることができないということ
は、セメントミルクと掘削土砂との攪拌混合が充分にで
きないということにつながる。つまり、掘削土砂の性状
によっては、例えば粘性土とセメントミルクとの攪拌混
合の場合と、砂質土とセメントミルクとの攪拌混合の場
合とでは 粘性土の方が砂質土よりもはるかに攪拌混合
時間を長くする必要があり、これを同じにすると、目的
とするような攪拌混合ができない。
【0011】本発明は上記の従来例の問題点に鑑みて発
明したものであって、掘削土砂と固結用液とが混合した
泥土が地上に溢れないように(あるいは溢れても少量で
済む)ようにして、泥土を産業廃棄物として処理する必
要でないか、あるいは、ごく少量の処理でよくて、作業
環境を良くするに当たり、下孔の周辺地盤の崩壊を防止
しながら使用する固結用液の管理が簡単にでき、また、
回転混練軸の上下方向の移動速度や上下繰り返し移動が
固結用液の管理に影響を与えないことを第1の目的と
し、また下孔の周辺地盤の崩壊を防止しながら使用する
固結用液の管理が簡単且つ正確にできることを第2の目
的とし、また、下孔の周辺地盤の崩壊を防止しながら使
用する固結用液の大略の管理が簡単にできるとともに掘
削孔の下部側においても固結用液が不足しないようにで
きることを第3の目的とし、また、使用する固結用液の
全部あるいは大部分を下孔にあらかじめ入れた固結用液
の量で管理し、下孔の下方地盤の掘削及び攪拌混合時に
は回転混練軸から固結用液を噴出しないかあるいは補助
的にしか出さないようにするにも係わらず下孔の下方地
盤の掘削及び攪拌混合を効果的に行うことを第4の目的
とし、更に、ソイル固結体が連続する連続地下壁を泥土
の地上における処分量を極端に少なくして施工できるこ
とを第5の目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決して本発明の目的を達成するため、本発明のソイル硬
化体の形成方法は、原地盤の土砂と固結用液とを混合し
て地盤中にソイル硬化体を形成するソイル硬化体の形成
方法において、形成しようとするソイル硬化体の径にほ
ぼ等しい径で且つ形成しようとするソイル硬化体よりも
深度が浅い下孔1を地盤2に無水削孔により形成すると
共に下孔1の削孔により生じた掘削土砂を地上に排出除
去し、下孔1に固結用液3を入れ、その後、下孔1の下
方地盤2aを掘削して該掘削土砂と固結用液3とを攪拌
混合することを特徴とするものである。
【0013】また、下孔1の下方地盤2aを掘削するに
当たり、掘削に使用する回転混練軸4からは固結用液を
出さずに掘削することも好ましい。また、下孔1の下方
地盤2aを掘削するに当たり、掘削に使用する回転混練
軸4から固結用液3を噴出しながら掘削することも好ま
しい。また、下孔1の下方地盤2aを掘削する際にエア
ー5を噴射しながら掘削土砂と固結用液3とを攪拌混合
することも好ましい。
【0014】また、回転混練軸4が複数本並んだ多軸で
あり、隣り合う回転混練軸4の回転軌跡が平面視で一部
重複するものを用いることも好ましい。
【0015】
【作用】上記のような方法の本発明によれば、形成しよ
うとするソイル硬化体の径にほぼ等しい径で且つ形成し
ようとするソイル硬化体よりも深度が浅い下孔1を地盤
2に無水削孔により形成すると共に下孔1の削孔により
生じた掘削土砂を地上に排出除去し、下孔1に固結用液
3を入れ、その後、下孔1の下方地盤2aを掘削して該
掘削土砂と固結用液3とを攪拌混合することで、掘削土
砂と攪拌混合するために使用する設計量に対応した量
(又はほぼ対応した量)の固結用液3をあらかじめ下孔
1の下方地盤2aの掘削前に下孔1に入れることになっ
て、使用する固結用液3の管理が簡単に行える。つま
り、下孔1の径や深さはあらかじめ分かっているので、
下孔1の容積があらかじめ分かっていることになり、こ
れに基づいて使用する固結用液3は下孔1のどこまで入
れれば良いのかが簡単に求められ(例えば下孔1の上端
まで固結用液3を入れるのか、あるいは上端からどの程
度下方のレベルまで入れるかが求められる)、したがっ
て、使用する固結用液3の管理が簡単に行えるものであ
る。そして、このようにあらかじめ使用する固結用液3
の全部またはほぼ全部をあらかじめ下孔1内に挿入して
おくことで、回転混練軸4による下孔1の下方地盤2a
の掘削、掘削土砂と固結用液3との攪拌混合をするに当
たり、回転混練軸4の上下方向の移動速度や、上下の往
復繰り返し移動等が固結用液3の管理という面で制約を
受けないことになる。また、下孔1の下方地盤2aの掘
削土砂と攪拌混合してソイル硬化体を形成するための材
料である固結用液をそのまま利用して、下孔1の周辺地
盤の崩壊防止を行うことができることなる。
【0016】また、下孔1の下方地盤2aを掘削するに
当たり、掘削に使用する回転混練軸4からは固結用液3
を出さずに掘削するものにおいては、下孔1に入れた固
結用液3を管理するのみで使用する固結用液3の管理が
できて、固結用液3の管理がより正確に行えることにな
る。また、下孔1の下方地盤2を掘削するに当たり、掘
削に使用する回転混練軸4から固結用液3を噴出しなが
ら掘削するものにおいては、固結用液3が入れられた下
孔1の下方地盤2aを掘削して掘削土砂と固結用液とを
攪拌混合する際、下方地盤2aの下位位置においても固
結用液3が不足することがないようにできる。
【0017】また、使用する固結用液に対応した量(ま
たはほぼ対応した量)を下孔1にあらかじめ入れること
で固結用液の使用量の管理をする場合、下孔1の下方地
盤2aの掘削及び攪拌混合に当たっては、下孔の下方地
盤の掘削及び攪拌混合時には回転混練軸4から固結用液
を噴出しないかあるいは補助的にしか出さないものであ
るが、このようにすると、下孔1の下方地盤2aの掘削
を掘削時に固結用液を噴射しながら掘削するものに比べ
て掘削がしにくく、また、固結用液を噴射しながら攪拌
混合するものに比べて攪拌混合効率が悪いが、下孔1の
下方地盤2aを掘削する際にエアー5を噴射しながら掘
削土砂と固結用液3とを攪拌混合するものにおいては、
下孔1の下方地盤2aを掘削する際にエアー5でも掘削
できると共にエアー5により攪拌して掘削土砂と固結用
液3とを効果的に攪拌混合でき、しかも、この際に、回
転混練軸4の上下方向の移動速度が上記固結用液3の管
理に影響されず(または殆ど影響されず)、地盤の状態
に応じてエアー5の噴出量が異なり(つまり地盤の状態
に応じて回転混練軸4の上下方向の移動速度が違うとそ
の位置におけるエアー5の噴出量が異なる)、固結用液
3の管理に影響されず地盤の状態に応じて下孔1の下方
地盤2aの掘削を容易にし、攪拌混合効率を容易にでき
ることになる。
【0018】また、回転混練軸4が複数本並んだ多軸で
あり、隣り合う回転混練軸4の回転軌跡が平面視で一部
重複するものにおいては、ソイル固結体が連続する連続
地下壁を泥土の地上における処分をしなくて良いかまた
は処分量を極端に少なくして施工できることになる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を添付図面に示す実施例に基づ
いて詳述する。図1乃至図3には本発明の一実施例が示
してある。まず、スクリューオーガ6のような掘削装置
により地盤2に下孔1を形成する。この下孔1は形成し
ようとするソイル硬化体の径にほぼ等しい径で且つ形成
しようとするソイル硬化体よりも深度が浅いものであ
る。下孔1の形成に当たっては無水削孔により形成する
ものであり、スクリューオーガ6などの掘削機により下
孔1の掘削時に掘削土砂は地上に排出除去するものであ
る。下孔1の掘削深さは下孔1の容積がソイル硬化体の
形成に使用する固結用液3の使用量に見合う容積となる
ようにしてもよく、あるいはソイル硬化体の形成に使用
する固結用液3の使用量を入れることができる容積以上
としてもよく、あるいは、先に浅いトレンチを掘り、そ
のトレンチの底に下孔1を掘るような工事の場合には、
固結用液3の一部がトレンチ内に流れることが許容でき
るので、この場合には、ソイル硬化体の形成に使用する
固結用液3の使用量より少し少ない容積であっても良
い。
【0020】下孔1の無水削孔により生じた掘削土は図
1又は図2のように地上に排出されるが、この地上に排
出された土砂8は液が混じっていないので、そのまま土
砂として処理でき、現場内における埋め戻し用の土砂な
どとして処理したり、あるいは現場外に運んで処理する
にしても、土砂であるので、泥土のような産業廃棄物と
しての処理に比べて、処理コストが格段に安いものであ
る。
【0021】無水削孔により形成された下孔1内にはセ
メントミルクあるいはセメントミルクを主体とし他の材
料を混入したセメント系液のような固結用液3が入れら
れる。この場合、図1(a)乃至(e)の順序でスクリ
ューオーガ6により下孔1を掘削して掘削土砂を排土し
て、完全にスクリューオーガ6を下孔1から引き抜いた
後で、該スクリューオーガ6の下端から下孔1内に固結
用液3を入れたり、あるいは、別の固結用液3の注入手
段などにより固結用液3を下孔1に入れたりして図1
(f)のようにすることができる。この場合には、目で
直接固結用液3の下孔1への注入状態を確認しながら注
入できることになる。また、他の方法としては、図2
(a)乃至(c)の順序でスクリューオーガ6を回転し
ながら所定の下孔1の深度まで掘削し、次に該スクリュ
ーオーガ6を回転しながら上昇させる際スクリューオー
ガ6の下方位置に掘削土砂が排出された空隙が生じるた
め、図2(d)のようにスクリューオーガ6を引き上げ
ていく際にスクリューオーガ6の下端から固結用液3を
上記スクリューオーガ6の下端の下方位置に形成される
空隙に順次固結用液3を入れて図2(e)のようにする
こともできる。
【0022】ここで、下孔1に入れる固結用液3の量は
この下孔1を利用して形成されるソイル硬化体の形成に
必要な量に対応した量、またはほぼ対応した量を入れる
ものである。下孔1を形成し、これに上記のようにして
固結用液3を入れた後、すぐに掘削機の回転混練軸4
(下孔1を形成するためのスクリューオーガ6とは異な
るものを使用する)で下孔1の下方地盤2aを掘削する
工程に移行してもよいが、下孔1のみを次々に形成し、
これに固結用液3を入れ、一定数の下孔1形成後に、順
次掘削機の回転混練軸4で下孔1の下方地盤2aを掘削
する工程に移行してもよい。
【0023】いずれにしろ、下孔1を無水削孔により形
成し、下孔1の削孔により生じた掘削土砂を地上に排出
除去し、空洞となった下孔1内に固結用液3を入れて下
孔1内の周辺地盤の崩壊を防止した状態で、図3(a)
乃至(c)のような順序で、下孔1内に回転混練軸4を
挿入し、下孔1の下方地盤2aを所定深度まで掘削する
ものであり、この際、回転混練軸4に設けた攪拌手段7
により下方地盤2aの掘削土砂と下孔1内に入れて下孔
1の周辺地盤の崩壊防止の役目をしている固結用液3と
を攪拌混合するものである。したがって、下孔1内に入
れられた液は下孔1の周辺地盤の崩壊防止の役目をする
と共に下孔1の下方地盤2aの掘削土砂と攪拌混合され
るための固結用液の役目を兼用していることになり、こ
の結果、崩壊防止の役目をしている液又は該液を主体と
した泥土が地上に溢れることなく(溢れるとしてもごく
少量)、固結用液3と掘削土砂とが攪拌混合された混合
物20を孔内に形成できることになる。なお、図3
(d)のような回転混練軸4の引き上げ時にも回転混練
軸4を回転しながら引き上げることで掘削土砂と固結用
液3との攪拌混合を行うようにしてもよい。このように
して地盤中に掘削土砂と固結用液3とが攪拌混合された
混合物20が充填されるので柱状体9が形成され(図3
(e)参照)、この柱状体9は硬化することでソイル硬
化体が形成されるのである。この柱状体9は隣合う柱状
体9と平面視で一部重複するようにして多数連続して形
成することで地中壁を形成することができるものであ
る。ここで、実施例において用いる回転混練軸4には攪
拌手段7を有し且つ下端部にビット10を設けてある。
【0024】図3の実施例においては、固結用液3を入
れた下孔1の下方地盤2aを回転混練軸4で掘削する際
に、回転混練軸4からは固結用液3を出さずに掘削する
例を示している。この実施例においては、下孔1の下方
地盤2aを掘削する際に回転混練軸4からは固結用液3
を出さないので、ソイル硬化体を形成するための固結用
液3としては下孔1内にあらかじめ入れる固結用液3の
みが使われることになり、このため、使用する固結用液
3の管理は下孔1に入れた固結用液3を管理するのみで
管理ができて、固結用液3の管理が簡単且つ確実に行え
るものである。
【0025】図4の実施例においては、固結用液3を入
れた下孔1の下方地盤2aを回転混練軸4で掘削する際
に、回転混練軸4から補助的に固結用液3を出しながら
掘削及び攪拌混合する例を示している。この実施例にお
いては、固結用液3が入れられた下孔1の下方地盤2a
を掘削して掘削土砂と固結用液3とを攪拌混合する際、
下方地盤2aの下位位置は上方位置に比べて固結用液3
が不足しがちになる場合があるが、このような場合にお
いて下方地盤2aの下方位置においても固結用液3が不
足しないようにでき、あらかじめ下孔1内に固結用液3
を入れ、その後に下孔1の下方地盤2aを掘削、攪拌混
合してソイル硬化体を形成するものにおいて、上下方向
の全長にわたり、掘削土砂と固結用液3との攪拌混合が
できるものである。この場合、下方地盤2aの掘削、攪
拌混合に当たり、回転混練軸4から固結用液3を出すよ
うにしたと言えども、この場合、回転混練軸4から出さ
れる固結用液3は補助的なものであり、あくまでも、ソ
イル硬化体を形成するための固結用液3としては、使用
される固結用液3の大部分が下孔1内にあらかじめ入れ
た固結用液3が占めるものであり、このため、地盤2の
状態による回転混練軸4の掘進速度の違いによる回転混
練軸4から吐出される固結用液3の吐出量の違いがあっ
ても、この回転混練軸4の掘進速度の違いによる吐出量
の差は全体の使用量からみれば少なく、したがって、使
用する固結用液3の大部分を下孔1にあらかじめ入れた
固結用液3の量で管理できるのであり、掘削土砂と固結
用液3との混合物が仮に溢れることがあったとしても、
その量は従来に比べてごく僅かであり、産業廃棄物とし
て処理するとしても、ごく僅かな処理量で良いものであ
る。
【0026】図5、図6には本発明の更に他の実施例が
示してある。この実施例においては、下孔1の下方地盤
2aを掘削すると共に掘削土砂と固結用液3とを攪拌混
合するに当たり、回転混練軸4のからエアー5を噴出す
るようにした例が示してある。この場合、エアー5は回
転混練軸4の下端から下方に噴出するようにすると、下
方地盤2aの掘削の役目をすると共に掘削土砂と固結用
液3との攪拌混合をより効果的に行うことができ、特に
下端から噴出されたエアー5は回転混練軸4の下端部分
における掘削、攪拌混合に寄与した後は、上方へ気泡と
なって上昇するため、掘削土砂を上昇させ、上下方向の
各部における固結用液3と掘削土砂との攪拌混合に寄与
するようになっている。したがって、下孔1にあらかじ
め固結用液3を入れた状態で、下孔1の下方地盤2aを
掘削して掘削土砂と下孔1にあらかじめ入れた固結用液
3とを攪拌混合する本発明の方式においては、固結用液
3の管理を主として下孔1に入れた固結用液3の量で管
理できるようにするため、下方地盤2aを掘削する際に
は固結用液3を出さないか、出すとしても補助的にしか
出さないので、その分、下方地盤2aの掘削がしにくく
なるが、これをエアー5を噴出することで、固結用液3
の管理に影響を与えることなく掘削を容易にし、しか
も、固結用液3の管理を主として下孔1にあらかじめ入
れた固結用液3の量で管理するようにした場合、固結用
液3と掘削土砂との混合物は下方側がどうしても掘削土
砂がリッチになる傾向にあるが、これに対し、エアー5
を噴出することで、上方にも下方の掘削土砂を効果的に
移行させて攪拌混合ができることになり、上下方向にお
いて掘削土砂と固結用液3とが良好に攪拌混合されたソ
イル硬化体を形成できることになる。もちろん、エアー
5は回転混練軸4の下端以外の部分からも噴出させて攪
拌混合に寄与させるようにしてもよく、回転混練軸4の
下端と下端以外の部分との複数箇所からエアー5を噴出
させるようにしてもよいものである。図5は下方地盤2
aを回転混練軸4で掘削する際にエアー5のみを噴出す
る場合を示し、図6は下方地盤2aを回転混練軸4で掘
削する際に補助的に固結用液3を出すと共にエアー5を
噴射している例を示す実施例を示している。
【0027】図7に示す実施例においては回転混練軸4
が複数本並んだ多軸掘削機を使用する例が示してある。
ここで、多軸掘削機は隣り合う回転混練軸4の回転軌跡
が平面視で一部重複するようになっている。具体的には
回転混練軸4に設けたビット10及び攪拌手段7の回転
軌跡が隣りの回転混練軸4に設けたビット10及び攪拌
手段7の回転軌跡と平面視で一部重複しているものが用
いられる。図7には上記の多軸掘削機を使用した場合の
一例が示してある。この実施例においては、あらかじめ
図7(a)のように互いに連通している複数の下孔1を
形成し、掘削土砂を地上に排出除去した後、この下孔1
内に図7(b)のように固結用液3を入れ、その後、図
7(c)のように複数の下孔1内に多軸掘削機の複数の
回転混練軸4を挿入し、複数の下孔1の下方地盤2aを
所定深度まで掘削すると共に掘削土砂と固結用液3とを
攪拌混合し、図7(d)の引き上げ工程を経て図7
(e)のように複数の柱状のソイル固結体が連続する連
続地下壁30を形成することができるものである。この
場合、回転混練軸4により下方地盤2aの掘削中に回転
混練軸4から固結用液3を吐出しない場合と、固結用液
3を補助的に吐出する場合とがある。補助的に固結用液
3を吐出する場合、複数の回転混練軸4の全部から吐出
するかあるいは任意の回転混練軸4から吐出するかは、
現場の地盤の状態により設定することができる。また、
下方地盤2aを掘削する際にエアー5を噴出しながら掘
削すると共に掘削土砂と固結用液3とを攪拌混合するよ
うにしてもよい。この場合も、回転混練軸4により下方
地盤2aの掘削中に回転混練軸4から固結用液3を吐出
しない場合と、固結用液3を補助的に吐出する場合とが
ある。また、エアー5、固結用液3を吐出する回転混練
軸4は地盤の状態に応じて任意に設定できる。
【0028】ところで、本発明の上記いずれの実施例に
おいても、複数の下孔1を利用してソイル硬化体に用い
る設計で求めた量(又はほぼ対応した量)の固結用液3
を後工程における回転混練軸4による掘削及び攪拌混合
の前にあらかじめ下孔1に入れるものであるから、使用
する固結用液3の全部又は大部分を下孔1にあらかじめ
入れる固結用液3の量で管理できるものである。つま
り、下孔1の上端まで固結用液を入れたり、あるいは下
孔1から任意の下方位置まで固結用液を入れることで使
用する固結用液の管理ができる(浅いトレンチを地表に
形成し、このトレンチの溝底に一定間隔で下孔1を形成
する場合は、下孔1の上端まで固結用液3を入れたり、
あるいは下孔1から任意の下方位置まで固結用液3を入
れたり、あるいはトレンチの任意の深さまで固結用液3
を入れて管理できる)ものである。そして、これは例え
ば定規を用いたり、あるいは目視により下孔1のどこま
で固結用液3が入ったかにより管理できる。したがっ
て、後工程における回転混練軸4による掘削及び攪拌混
合が、上記固結用液3の管理に影響されない。このた
め、後工程における回転混練軸4で掘削及び攪拌混合す
る場合の回転混練軸4の上下方向の移動速度を地盤2の
状態に応じて自由に選択でき、また、回転混練軸4の上
下移動を何度も繰り返しながら攪拌混合を行うとうこと
も自由にできて地盤の状態に応じて掘削、攪拌混合が良
好にできるものである。この場合、回転混練軸4の掘削
時に固結用液3を補助的に吐出するものにおいても、使
用する固結用液3の大部分は下孔1に入れた固結用液の
量で管理できるものであり、この結果、固結用液3の管
理が容易に行え、地盤2の状態による回転混練軸の上下
方向の移動速度の違いによる吐出される固結用液3の量
の違いは、全体の固結用液の量に占める割合が小さく、
したがって、泥土として排出されるものが生じてもその
量を少なくすることができるものである。
【0029】なお、上記したいずれの実施例において
も、必要に応じてソイル硬化体内にH鋼あるいはその他
の応力材を挿入するようにしてもよいのはもちろんであ
る。
【0030】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の発明にあって
は、叙述のように、形成しようとするソイル硬化体の径
にほぼ等しい径で且つ形成しようとするソイル硬化体よ
りも深度が浅い下孔を地盤に無水削孔により形成すると
共に下孔の削孔により生じた掘削土砂を地上に排出除去
し、下孔に固結用液を入れ、その後、下孔の下方地盤を
掘削して該掘削土砂と固結用液とを攪拌混合するので、
ソイル硬化体の形成に当たって使用する固結用液の全部
又は大部分を下孔にあらかじめ入れる固結用液の量で管
理できるものであり、使用する固結用液の量が回転混練
軸の上下方向の移動速度に関係なく、簡単且つ確実に管
理できるものである。このように使用する固結用液の量
が回転混練軸の上下方向の移動速度に関係なく、簡単且
つ確実に管理できるので、回転混練軸により下孔の下方
地盤の掘削、攪拌混合に当たって、地盤に応じて任意に
回転混練軸の上下移動速度を変えることができて、地盤
の状態に応じて掘削、攪拌混合ができるものである。ま
た、ソイル硬化体の形成に当たって使用する固結用液の
全部又は大部分を下孔にあらかじめ入れる固結用液の量
で管理できるので、固結用液又は固結用液と掘削土砂と
が混合した泥土が地上に溢れないように、あるいは溢れ
ても少量ですむようにでき、産業廃棄物として処理する
必要がないか、あるいは処理する必要があるとしてもご
く少量の処理ですむものであり、使用する固結用液の無
駄がない点、及び、産業廃棄物として処理する必要が無
いかまたは処理するとしてもごく少量である点でコスト
ダウンがはかれるものである。また、下孔にあらかじめ
入れて下孔の周辺地盤の崩壊防止の役目をする固結用液
をそのまま下孔の下方地盤の掘削土砂と攪拌混合してソ
イル硬化体を形成するための材料として利用するので、
崩壊防止の液又は該液と混合した泥土を地上に大量に溢
れさせることなく目的とするソイル硬化体を形成できる
ものである。
【0031】また、請求項2記載の発明にあっては、上
記請求項1記載の発明の効果に加えて、下孔の下方地盤
を掘削するに当たり、掘削に使用する回転混練軸からは
固結用液を出さずに掘削するので、下孔に入れた固結用
液を管理するのみで使用する固結用液の管理ができて、
固結用液の管理がより簡単且つ正確に行えるものであ
る。
【0032】また、請求項3記載の発明にあっては、上
記請求項1記載の発明の効果に加えて下記のような効果
を有している。すなわち、下孔にあらかじめ固結用液を
入れて、この下孔にあらかじめ入れた固結用液の量で使
用する固結用液の大部分の管理を行うようにし、下孔の
下方地盤の掘削及び攪拌混合をする場合、どうしても下
方地盤の下方位置において固結用液が不足しがちになる
が、下孔の下方地盤を掘削するに当たり、掘削に使用す
る回転混練軸から固結用液を噴出しながら掘削するの
で、下方地盤の下位位置においても固結用液が不足しが
ちになるのを防止でき、上下方向の各部において良好に
掘削土砂と固結用液とが攪拌混合したソイル硬化体を形
成することができるものである。
【0033】また、請求項4記載の発明にあっては、上
記請求項1又は請求項2又は請求項3のいずれかに記載
の発明の効果に加えて、下記のような効果を有してい
る。すなわち、下孔にあらかじめ固結用液を入れて、こ
の下孔にあらかじめ入れた固結用液の量で使用する固結
用液の全部又は大部分の管理を行うようにし、下孔の下
方地盤の掘削及び攪拌混合する場合、どうしても下方地
盤の掘削がしにくく又下方地盤の下方位置において固結
用液が不足しがちになり且つ攪拌混合効率が悪くなる傾
向にあるが、下孔の下方地盤を掘削する際にエアーを噴
射するので、エアーにより掘削を容易にし、エアーによ
り攪拌して掘削土砂と固結用液とを効果的に攪拌混合で
きるものであり、しかも、この際に、回転混練軸の上下
方向の移動速度が上記固結用液の管理に影響されず(ま
たは殆ど影響されず)、地盤の状態に応じてエアーの噴
出量が異なり(つまり地盤の状態に応じて回転混練軸の
上下方向の移動速度が違うとその位置におけるエアーの
噴出量が異なる)、この結果、固結用液の管理に影響さ
れず地盤の状態に応じて下孔の下方地盤の掘削を容易に
し、また、地盤の状態に応じた攪拌混合が良好にできる
ものであり、また、エアーが上昇することでエアーによ
り下方の掘削土砂が上方に移行させれらて攪拌混合され
ることになり、上下方向において掘削土砂と固結用液と
を良好に攪拌混合できることになる。
【0034】また、請求項5記載の発明にあっては、上
記請求項2又は請求項3又は請求項4のいずれかに記載
の発明の効果に加えて、回転混練軸が複数本並んだ多軸
であり、隣り合う回転混練軸の回転軌跡が平面視で一部
重複するものを用いるので、ソイル固結体が連続する連
続地下壁を泥土の地上における処分をしなくて良いかま
たは処分量を極端に少なくして施工できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における一実施例における下孔の形成及
び下孔への固結用液を入れる工程を示す説明図である。
【図2】同上の下孔の形成及び下孔への固結用液を入れ
る工程を示す他の実施例の説明図である。
【図3】同上の下孔の下方地盤の掘削及び攪拌混合工程
を示す説明図である。
【図4】同上の下孔の下方地盤の掘削及び攪拌混合工程
において固結用液を補助的に噴出して施工している状態
の説明図である。
【図5】同上のエアーを噴出して施工している状態の説
明図である。
【図6】同上の固結用液を補助的に噴出することとエア
ーを噴出することを併用した例を示す説明図である。
【図7】多軸掘削機を用いて施工する場合の一例を示す
一連の工程を示す説明図である。
【図8】従来例の問題点を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 下孔 2 地盤 2a 下方地盤 3 固結用液 4 回転混練軸 5 エアー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原地盤の土砂と固結用液とを混合して地
    盤中にソイル硬化体を形成するソイル硬化体の形成方法
    において、形成しようとするソイル硬化体の径にほぼ等
    しい径で且つ形成しようとするソイル硬化体よりも深度
    が浅い下孔を地盤に無水削孔により形成すると共に下孔
    の削孔により生じた掘削土砂を地上に排出除去し、下孔
    に固結用液を入れ、その後、下孔の下方地盤を掘削して
    該掘削土砂と固結用液とを攪拌混合することを特徴とす
    るソイル硬化体の形成方法。
  2. 【請求項2】 下孔の下方地盤を掘削するに当たり、掘
    削に使用する回転混練軸からは固結用液を出さずに掘削
    することを特徴とする請求項1記載のソイル硬化体の形
    成方法。
  3. 【請求項3】 下孔の下方地盤を掘削するに当たり、掘
    削に使用する回転混練軸から固結用液を噴出しながら掘
    削することを特徴とする請求項1記載のソイル硬化体の
    形成方法。
  4. 【請求項4】 下孔の下方地盤を掘削する際にエアーを
    噴射しながら掘削土砂と固結用液とを攪拌混合すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3のいず
    れかに記載のソイル硬化体の形成方法。
  5. 【請求項5】 回転混練軸が複数本並んだ多軸であり、
    隣り合う回転混練軸の回転軌跡が平面視で一部重複する
    ものを用いることを特徴とする請求項2又は請求項3又
    は請求項4記載のソイル硬化体の形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100521888B1 (ko) * 2002-03-28 2005-10-17 히데다카 오노데라 소일시멘트 말뚝 시공방법
DE19704337B4 (de) * 1997-02-05 2005-11-17 Siemens Ag Verfahren und Einrichtung zur Verlaufsregelung eines Walzbandes
CN104878755A (zh) * 2015-06-05 2015-09-02 刘玉燕 腰圆成桩机
CN105002892A (zh) * 2015-06-05 2015-10-28 刘玉燕 腰圆成桩机

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CN105002892B (zh) * 2015-06-05 2016-12-21 重庆晨宇机床制造有限公司 腰圆成桩机

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