JPH0868047A - ソイル硬化体の形成方法 - Google Patents

ソイル硬化体の形成方法

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JPH0868047A
JPH0868047A JP20169594A JP20169594A JPH0868047A JP H0868047 A JPH0868047 A JP H0868047A JP 20169594 A JP20169594 A JP 20169594A JP 20169594 A JP20169594 A JP 20169594A JP H0868047 A JPH0868047 A JP H0868047A
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JP
Japan
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ground
soil
hole
liquid
rotary kneading
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JP20169594A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiro Kunito
光弘 國藤
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Ask Kenkyusho KK
Original Assignee
Ask Kenkyusho KK
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Publication date
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Piles And Underground Anchors (AREA)
  • Bulkheads Adapted To Foundation Construction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 下孔を形成して下孔の掘削土を地上に排出す
るに当たり、スクリューオーガの回転トルクを小さくで
きて小型の装置で施工できる。後工程における回転軸の
下孔への挿入が簡単且つ確実に行える。 【構成】 原地盤の土砂と固結用液3とを混合して地盤
中にソイル硬化体を形成するソイル硬化体の形成方法で
ある。上部が形成しようとするソイル硬化体の径とほぼ
同じ径の回転混練軸ガイド孔部1aとなり且つ回転混練
軸ガイド孔部1aの下方が形成しようとするソイル硬化
体の径よりも径の小さい小径孔部1bとなった下孔1を
地盤2に無水削孔により形成する。下孔1削孔により生
じた掘削土砂を地上に排出除去する。その後、回転混練
軸4を回転混練軸ガイド孔部1aに挿入して下進するこ
とで小径孔部1bの外周地盤2bを掘削し、掘削土砂と
固結用液3とを攪拌混合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原地盤の土砂と固結用
液とを混合して地盤中にソイル硬化体を形成するソイル
硬化体の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、原地盤の土砂と固結用液とを
混合して地盤中にソイル硬化体を形成する方法が知られ
ている。ところが、原地盤の土砂と固結用液とを混合し
て地盤中にソイル硬化体を形成するに当たり、原地盤の
土砂とセメントミルクのような固結用液との混合物が地
上に溢れ、この地上に溢れた原地盤の土砂とセメントミ
ルクのような固結用液との混合物が地上の作業環境を汚
染し、また、この混合物は産業廃棄物として処分する必
要があり、処分に費用がかかるという問題があり、更
に、セメントミルクのような固結用液が廃棄されるた
め、使用される固結用液の使用量が増え、この点でもコ
ストアップの原因となっている。
【0003】そこで、上記の点を解決するものとして特
開平4ー49314号公報が提案されている。この特開
平4ー49314号公報に示された従来例にあっては、
セメントミルクの注入に先だち、対象地盤を地表から一
定の深さ無水削孔して、削孔内地表面の土砂をセメント
ミルク注入量に見合う量排出除去して下孔を形成し、次
に、無水削孔した下孔を更に掘削機により所定深度まで
掘削し、次に、掘削機先端から所定量のセメントミルク
を注入し、混練し、掘削土とセメントミルクの混合物が
地表面まで上昇したことでセメントミルクの注入量を確
認するようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の特開平4ー49
314号公報に示された従来例(以下単に従来例とい
う)は、無水削孔により形成した下孔は形成しようとす
るソイル硬化体の径と同じ径のものであり、下孔の掘削
土砂は排土されており、この無水削孔により排土された
空洞となった下孔に掘削機の掘削軸を入れて空洞となっ
た下孔の下方を更に掘削機により所定深度まで掘削して
掘削孔を形成するものである。
【0005】ところで、無水削孔で掘削する場合、掘削
すべき径が大きいとスクリューオーガの回転に当たり大
きなトルクを必要とするという問題があり、スクリュー
オーガ装置が大型化するという問題がある。また、上記
従来例においては、無水削孔により形成した下孔は掘削
機による下孔の下方地盤を掘削する途中は空洞のままで
あるため、下孔の下方を掘削する際に掘削機の与える振
動等により特に下孔の外周地盤が崩壊するおそれがあ
る。また、現場における施工の段取りとして、下孔の形
成工程と下孔下方の掘削工程とを別々にする場合、下孔
のみを先に先行して次々と掘り、その後、先行掘りした
複数の下孔に順番に掘削機の掘削軸を入れて空洞となっ
た下孔の下方を掘削することになり、先行掘りした下孔
が空洞のまま放置されている時間が長くなり、この点で
も、工事現場で生じる種々の振動などにより空洞のまま
放置されている下孔の外周地盤が崩壊するおそれがあ
る。このように下孔の周壁が崩壊すると、所定の形状の
ソイル硬化体が形成できないばかりでなく、従来例のよ
うに掘削土とセメントミルクの混合物が地表面まで上昇
したことでセメントミルクの注入量を管理する方式のも
のにおいては下孔の外周地盤の崩壊によりセメントミル
クと土砂との混合物中におけるセメントミルクの割合が
相対的に低下してしまうものである。
【0006】そして、上記従来例においては、掘削土と
セメントミルクの混合物が地表面まで上昇したことでセ
メントミルクの使用量の管理をする方式であるので、ど
うしても、下孔は掘削機の掘削軸で下孔の下方を掘削す
る時点まで空洞のままにしておく必要があり、このた
め、従来例の方式でセメントミルクの使用量を管理しよ
うとすれば、空洞となっている下孔が必要であり、空洞
となっている下孔の外周地盤の崩壊が生じやすいのは上
記の従来例のセメントミルクの注入量の管理方式そのも
のが必然的に内蔵する問題点である。
【0007】なお、地下工事の分野で、掘削孔の地盤崩
壊防止するために、掘削孔内に外周地盤崩壊防止用の液
状体を充填して地盤崩壊を防止することが従来から一般
的に行われている。しかしながら、従来から行われてい
る掘削孔内に外周地盤崩壊防止用の液状体を充填して地
盤崩壊を防止するのは、外周地盤崩壊防止用の液状体と
してベントナイトを使用し、孔内にベントナイトを充填
して孔の外周地盤の崩壊を防止し、孔内に柱体を造成す
る時点で、ベントナイトを孔から排出する一方柱体の原
料となるセメント系液状物を孔内に注入置換するとい
う、いわゆる置換工法である。したがって、仮に、上記
の従来例において先行掘りされた多数の空洞となった下
孔の外周地盤の崩壊防止のために、従来から公知の外周
地盤の崩壊防止の技術を適用しようとした場合、空洞と
なった下孔内にベントナイトを充填して下孔の外周地盤
の崩壊防止を行うことが考えられる。しかしながら、こ
のものにおいては、後工程で下孔の下方を掘削して所定
深度まで掘削し、セメントミルクを充填してベントナイ
トと置換することになるので、結局、ベントナイトが地
上に溢れ出ることになり、地上に泥土が溢れないように
するという上記従来例の考え方と矛盾し、結局、外周地
盤防止の技術として公知の置換工法による外周地盤の崩
壊防止の技術は空洞の下孔を形成するという上記の従来
例には適用できない。
【0008】また、上記従来例においては下孔を無水削
孔した後、下孔の下方をセメントミルクを注入しながら
掘削することもできる旨記載してあるが、下孔の下方を
セメントミルクを注入しながら掘削する場合、地盤の状
態により掘削機の掘削軸の掘削下降速度が一定でなく、
特に硬い地盤、あるいは、石などの障害物がある場合な
ど、掘削軸の掘削下降速度が遅く、掘削軸による掘削下
降時にセメントミルクを注入していくと、掘削孔の単位
掘削距離当たりのセメントミルクの注入量が多くなり、
掘削軸がいまだ目的の深度まで到達しない段階でセメン
トミルクと掘削土砂との混合物が予め設定した地表面レ
ベルに上昇することがある。しかしながら、従来例にあ
っては、上述のように注入するセメントミルクの注入量
の管理は、セメントミルクと掘削土砂との混合物が予め
設定した地表面レベルに上昇することで確認するように
したものであるから、この時点でセメントミルクの注入
を停止し、その後は所定深度までセメントミルクを注入
することなく掘削軸で掘削することになる。つまり、従
来例にあっては、上記セメントミルクと掘削土砂との混
合物が予め設定した地表面レベルに上昇した時点でセメ
ントミルクの注入量の管理をする方法であるから、地盤
の状態によりセメントミルクの注入を停止した時点にお
ける掘削機による掘進の深度はバラバラであり、例え
ば、図10(a)のように先行孔1を形成し、その後に
空洞となった状態の先行孔1の下方を掘削しながらセメ
ントミルクを出して攪拌混合していく際、掘削軸4′の
下降速度の違いにより、例えば、図10(b)の深度で
センメントミルクの注入を停止した場合と、図10
(c)の深度でセメントミクルの注入を停止した場合と
を考えると、(図10(b)の場合のセメントミルクの
注入量A)>(図10(c)におけるセメントミルクの
注入量B)となる。すなわち、A=(先行孔の容積)−
(距離H1 分の掘削軸の体積)であり、また、B=(先
行孔の容積)−(距離H 2 分の掘削軸の体積)であり、
ここで、H1 <H2 であるため、実際上はセメントミル
クの注入量Bは掘削軸4′の下降速度のの違いにより異
なり、セメントミルクの流入量Bを一定に管理できない
という問題があり、このため、従来例においては先行孔
を無水削孔した後、先行孔の下方をセメントミルクを注
入しながら掘削するという方法は実際的ではない。尚、
図10において、1は先行孔、4′は掘削軸を示してい
る。なお、図10においてH3 は目的とする掘削深さで
ある。
【0009】一方、掘削機を所定深度まで到達させた後
に、引き上げ時にセメントミルクを注入するものにおい
ても、上記と同様に引き上げの途中でセメントミルクと
掘削土砂との混合物が予め設定した地表面レベルに上昇
すると、セメントミルクの注入を停止し、それ以降はセ
メントミルクを注入しないで引き上げることになる。こ
の場合、引き上げの速度を一定にした場合にはセメント
ミルクの注入を停止した時点における掘削軸の下端のレ
ベルは常に一定位置にできるので、セメントミルクの注
入量は常に一定となり、注入量の管理ができるが、あく
までも引き上げ速度を一定にした場合においてのみ従来
の方式によるセメントミルクの注入量の管理ができるの
であり、引き上げ速度が変わったり、あるいは攪拌混合
を良好にするために掘削軸を任意に上下させながら引き
上げていった場合にはセメントミルクの注入を停止した
時点における掘削軸の下端のレベルが一定とならず、こ
のため、前述の挿入時にセメントミルクを注入する場合
と同じ理由で、セメントミルクの注入量を一定に管理す
ることができないものである。
【0010】このように、従来例のように、セメントミ
ルクと掘削土砂との混合物が予め設定した地表面レベル
に上昇した時点でセメントミルクの注入管理をする従来
例においては、実際には掘削軸を所定深度まで挿入して
掘削する際はセメントミルクを出さず、引き上げ時に掘
削軸からセメントミルクを噴出しながら掘削軸を上下動
させることなく一定の速度で引き上げるというきわめて
制約された条件下でしかセメントミルクの注入量の管理
ができないものである。
【0011】ところが、掘削軸の引き上げ速度が一定で
且つ注入時に上下動させることができないということ
は、セメントミルクと掘削土砂との攪拌混合が充分にで
きないということにつながる。つまり、掘削土砂の性状
によっては、例えば粘性土とセメントミルクとの攪拌混
合の場合と、砂質土とセメントミルクとの攪拌混合の場
合とでは 粘性土の方が砂質土よりもはるかに攪拌混合
時間を長くする必要があり、これを同じにすると、目的
とするような攪拌混合ができない。
【0012】本発明は上記の従来例の問題点に鑑みて発
明したものであって、下孔を形成して下孔の掘削土を地
上に排出するに当たり、スクリューオーガの回転トルク
を小さくできて小型の装置で施工できると共に後工程に
おける回転混練軸の下孔への挿入が簡単且つ確実に行え
ることを第1の目的とし、また、掘削土砂と固結用液と
が混合した泥土が地上に溢れないように(あるいは溢れ
ても少量で済む)ようにして、泥土を産業廃棄物として
処理する必要でないか、あるいは、ごく少量の処理でよ
くて、作業環境を良くするに当たり、下孔の外周地盤の
崩壊を防止しながら使用する固結用液の管理が簡単にで
き、また、掘削軸の上下方向の移動速度や上下繰り返し
移動が固結用液の管理に影響を与えず、回転混練軸の挿
入が下孔にガイドされて簡単且つ正確に行え、また、上
下方向において掘削土砂と固結用液とを均一に攪拌混合
できることを第2の目的とし、下孔にあらかじめ入れた
固結用液を用いて掘削土砂と攪拌混合するものであるに
もかかわらず、上下方向において掘削土砂と固結用液と
をより均一に攪拌混合できることを第3の目的とし、ま
た、泥土が地上に溢れないようにして深さの深いソイル
硬化体を形成できることを第4の目的とし、また下孔の
外周地盤の崩壊を防止しながら使用する固結用液の管理
が簡単且つ正確にできることを第5の目的とし、また、
下孔の外周地盤の崩壊を防止しながら使用する固結用液
の大略の管理が簡単にできるとともに後工程における掘
削を容易にし且つ掘削土砂と固結用液との攪拌混合を良
好に行えることを第6の目的とし、また、使用する固結
用液の全部あるいは大部分を下孔にあらかじめ入れた固
結用液の量で管理し、後工程における掘削及び攪拌混合
時には回転混練軸から固結用液を噴出しないかあるいは
補助的にしか出さないようにするにも係わらず後工程に
おける掘削及び攪拌混合を効果的に行うことを第7の目
的とし、更に、ソイル固結体が連続する連続地下壁を泥
土の地上における処分量を極端に少なくして施工できる
ことを第8の目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決して本発明の目的を達成するため、本発明のソイル硬
化体の形成方法は、原地盤の土砂と固結用液3とを混合
して地盤中にソイル硬化体を形成するソイル硬化体の形
成方法において、上部が形成しようとするソイル硬化体
の径とほぼ同じ径の回転混練軸ガイド孔部1aとなり且
つ回転混練軸ガイド孔部1aの下方が形成しようとする
ソイル硬化体の径よりも径の小さい小径孔部1bとなっ
た下孔1を地盤2に無水削孔により形成すると共に下孔
1の削孔により生じた掘削土砂を地上に排出除去し、そ
の後、回転混練軸4を回転混練軸ガイド孔部1aに挿入
して下進することにより小径孔部1bの外周地盤2bを
掘削し、該掘削土砂と固結用液3とを攪拌混合すること
を特徴とするものである。
【0014】また、下孔1を、地盤2に無水削孔により
形成すると共に下孔1の削孔により生じた掘削土砂を地
上に排出除去し、下孔1に固結用液3を入れ、その後、
回転混練軸4を回転混練軸ガイド孔部1aに挿入して下
進することにより小径孔部1bの外周地盤2bを掘削
し、下孔1に入れていた固結用液3と掘削土砂とを攪拌
混合することも好ましい。
【0015】また、下孔1を、形成しようとするソイル
硬化体の深度とほぼ同じ程度の深度にすることも好まし
い。また、下孔1を形成しようとするソイル硬化体の深
度よりも浅く形成し、下孔1に固結用液3を入れ、その
後、小径孔部1bの外周地盤2b及び小径孔部1bの下
方地盤2aを形成しようとするソイル硬化体の深さまで
掘削して上記下孔1に入れた固結用液3と小径孔部1b
の外周地盤2b及び下方地盤2aの掘削土砂とを攪拌混
合することも好ましい。
【0016】また、小径孔部1bの外周地盤2b乃至下
方地盤2aを掘削するに当たり、掘削に使用する回転混
練軸4から固結用液3を出さずに掘削することも好まし
い。また、小径孔部1bの外周地盤2b乃至下方地盤2
aを掘削するに当たり、掘削に使用する回転混練軸4か
ら固結用液3を噴出しながら掘削することも好ましい。
【0017】また、小径孔部1bの外周地盤2b乃至下
方地盤2aを掘削するに当たり、回転混練軸4からエア
ー5を噴射することも好ましい。また、回転混練軸4が
複数本並んだ多軸であり、隣り合う回転混練軸4の回転
軌跡が平面視で一部重複するものを用いることも好まし
い。
【0018】
【作用】上記のような方法の本発明によれば、上部が形
成しようとするソイル硬化体の径とほぼ同じ径の回転混
練軸ガイド孔部1aとなり且つ回転混練軸ガイド孔部1
aの下方が形成しようとするソイル硬化体の径よりも径
の小さい小径孔部1bとなった下孔1を地盤2に無水削
孔により形成すると共に下孔1の削孔により生じた掘削
土砂を地上に排出除去し、その後、回転混練軸4を回転
混練軸ガイド孔部1aに挿入して下進することにより小
径孔部1bの外周地盤2bを掘削し、該掘削土砂と固結
用液3とを攪拌混合することで、下孔1に回転混練軸4
を入れて掘削しながら掘削土砂と固結用液3とを攪拌混
合するに当たり、ソイル硬化体を形成するための回転混
練軸4を回転混練軸ガイド孔部1aに簡単に入れて、こ
れをガイドとして小径孔部1b部分に挿入し小径孔部1
bの外周地盤2bを掘削できるものであって、地上に掘
削土砂と固結用液3とが混合された泥土が排出されない
か(あるいは排出されてもごく少量排出される)ように
して地中にソイル硬化体を形成するに当たり、小さな回
転トルクで回転混練軸4を回転して掘削及び攪拌混合す
ることができることになる。そして、下孔1は上部が形
成しようとするソイル硬化体の径とほぼ同じ径の回転混
練軸ガイド孔部1aとなっているので、下孔1の形成の
後工程で回転混練軸4を挿入する際、回転混練軸ガイド
孔部1aに抵抗なく簡単且つ正確に挿入し、これをガイ
ドとして下降させ、下孔1の小径孔部1bの外周地盤2
bを回転混練軸4により掘削できることになる。このよ
うに、地上に泥土が排出されない(かあるいは排出され
てもごく少量排出される)ようにするためにあらかじめ
無水削孔で下孔1を形成して掘削土砂を地上に排出し、
しかも回転混練軸4の挿入を容易にするために、下孔1
を全長にわたり形成しようとするソイル硬化体の径とほ
ぼ同じ径とすることが考えられるが、これだと、大径の
下孔1を深く掘り且つ掘削土砂を排土する必要があり、
大径の下孔1の深さが深いと大径の小孔1の掘削及び排
土に当たり大きな回転トルクのスクリューオーガが必要
であるが、本発明によれば、下孔1の上部のみが形成し
ようとするソイル硬化体の径とほぼ同じ径の大径部と
し、下部は小径孔部1bとすることで、スクリューオー
ガの回転トルクが小さくてすむことになる。
【0019】また、下孔1を、地盤2に無水削孔により
形成すると共に下孔1の削孔により生じた掘削土砂を地
上に排出除去し、下孔1に固結用液3を入れ、その後、
回転混練軸4を回転混練軸ガイド孔部1aに挿入して下
進することにより小径孔部1bの外周地盤2bを掘削
し、下孔1に入れていた固結用液3と掘削土砂とを攪拌
混合することで、掘削土砂と攪拌混合するために使用す
る設計量に対応した量(又はほぼ対応した量)の固結用
液3をあらかじめ下孔1の外周地盤2bの掘削前に下孔
1に入れることになって、使用する固結用液3の管理が
簡単に行える。つまり、下孔1の径や深さはあらかじめ
分かっているので、下孔1の容積があらかじめ分かって
いることになり、これに基づいて使用する固結用液3は
下孔1のどこまで入れれば良いのかが簡単に求められ
(例えば下孔1の上端まで固結用液3を入れるのか、あ
るいは上端からどの程度下方位置のレベルまで入れるか
が求められる)、したがって、使用する固結用液3の管
理が簡単に行えるものである。そして、このようにあら
かじめ使用する固結用液3の全部またはほぼ全部をあら
かじめ下孔1内に挿入しておくことで、回転混練軸4に
よる下孔1の外周地盤2bの掘削、掘削土砂と固結用液
3との攪拌混合をするに当たり、回転混練軸4の上下方
向の移動速度や、上下の往復繰り返し移動等が固結用液
3の管理という面で制約を受けないことになる。また、
下孔1の外周地盤2bの掘削土砂と攪拌混合してソイル
硬化体を形成するための材料である固結用液をそのまま
利用して、下孔1の外周地盤の崩壊防止を行うことがで
きることなる。また、小径孔部1bの上下方向の全長に
わたり、外周地盤2bを掘削しながら下孔1に入れてい
る固結用液3と攪拌混合することになり、上下方向の全
長にわたり均一に掘削土砂と固結用液3との攪拌混合が
できることになる。
【0020】そして、下孔1を、形成しようとするソイ
ル硬化体の深度とほぼ同じ程度の深度にすることで、形
成されるソイル硬化体はほぼ全長にわたり均一に掘削土
砂と固結用液3との攪拌混合されたものとなり、全長に
わたり小さな回転トルクで回転混練軸4を回転して掘削
及び攪拌混合ができる。また、下孔1を形成しようとす
るソイル硬化体の深度よりも浅く形成し、下孔1に固結
用液3を入れ、その後、小径孔部1bの外周地盤2b及
び小径孔部1bの下方の地盤を形成しようとするソイル
硬化体の深さまで掘削して上記下孔1に入れた固結用液
3と小径孔部1bの外周地盤2b及び下方地盤2aの掘
削土砂とを攪拌混合するものにおいては、深さの深いソ
イル硬化体を形成できることになる。
【0021】また、小径孔部1bの外周地盤2b乃至下
方地盤2aを掘削するに当たり、掘削に使用する回転混
練軸4から固結用液3を出さずに掘削するものにおいて
は、下孔1に入れた固結用液3を管理するのみで使用す
る固結用液3の管理ができて、固結用液3の管理がより
正確に行えることになる。また、小径孔部1bの外周地
盤2b乃至下方地盤2aを掘削するに当たり、掘削に使
用する回転混練軸4から固結用液3を噴出しながら掘削
するものにおいては、固結用液3が入れられた小径孔部
1bの外周地盤2bを掘削して掘削土砂と固結用液とを
攪拌混合する際の掘削及び攪拌混合が良好に行え、下孔
1の下方地盤2aを掘削する際にも固結用液3を噴出す
るものにおいては下方地盤2aの下位位置においても固
結用液3が不足することがないようにできる。
【0022】また、使用する固結用液に対応した量(ま
たはほぼ対応した量)を下孔1にあらかじめ入れること
で固結用液の使用量の管理をする場合、下孔1の外周地
盤2b又は下方地盤2aの掘削及び攪拌混合に当たって
は、回転混練軸4から固結用液を噴出しないかあるいは
補助的にしか出さないものであるが、このようにする
と、掘削がしにくく、また、固結用液を大量に噴射しな
がら攪拌混合するものに比べて攪拌混合効率が悪いが、
掘削する際にエアー5を噴射しながら掘削土砂と固結用
液3とを攪拌混合するものにおいては、外周地盤2b又
は下孔1の下方地盤2aを掘削する際にエアー5でも掘
削できると共にエアー5により攪拌して掘削土砂と固結
用液3とを効果的に攪拌混合でき、しかも、この際に、
回転混練軸4の上下方向の移動速度が上記固結用液3の
管理に影響されず(または殆ど影響されず)、地盤の状
態に応じてエアー5の噴出量が異なり(つまり地盤の状
態に応じて回転混練軸4の上下方向の移動速度が違うと
その位置におけるエアー5の噴出量が異なる)、固結用
液3の管理に影響されず地盤の状態に応じて外周地盤2
b又は下孔1の下方地盤2aの掘削を容易にし、攪拌混
合効率が向上することになる。
【0023】また、回転混練軸4が複数本並んだ多軸で
あり、隣り合う回転混練軸4の回転軌跡が平面視で一部
重複するものにおいては、ソイル固結体が連続する連続
地下壁を泥土の地上における処分をしなくて良いかまた
は処分量を極端に少なくして施工できることになる。
【0024】
【実施例】以下、本発明を添付図面に示す実施例に基づ
いて詳述する。図1乃至図3には本発明の一実施例が示
してある。まず、スクリューオーガ6のような掘削装置
により地盤2に下孔1を形成する。この下孔1は上部が
形成しようとするソイル硬化体の径とほぼ同じ径の回転
混練軸ガイド孔部1aとなり且つ回転混練軸ガイド孔部
1aの下方が形成しようとするソイル硬化体の径よりも
径の小さい小径孔部1bとなっている。下孔1の形成に
当たっては無水削孔により形成するものであり、スクリ
ューオーガ6などの掘削機により下孔1の掘削時に掘削
土砂は地上に排出除去するものである。ここで、スクリ
ューオーガ6を用いる場合、図1、図2に示すように下
部が小径スクリュー部6a、上部が大径スクリュー部6
bが連続するものを用いることができる。これを用いる
と、一工程の掘削で下部が小径孔部1bとなり且つ上部
が回転混練軸ガイド孔部1aとなった下孔1が形成でき
るものである。もちろん、径の異なるスクリューオーガ
6を用いて2工程で下孔1を形成してもよい。また、実
施例のように回転混練軸ガイド孔部1aを短く、小径孔
部1bを長くするのが好ましい。下孔1の掘削深さは下
孔1の容積がソイル硬化体の形成に使用する固結用液3
の使用量に見合う容積となるようにしてもよく、あるい
はソイル硬化体の形成に使用する固結用液3の使用量を
入れることができる容積以上としてもよく、あるいは、
先に浅いトレンチを掘り、そのトレンチの底に下孔1を
掘るような工事の場合には、固結用液3の一部がトレン
チ内に流れることが許容できるので、この場合には、ソ
イル硬化体の形成に使用する固結用液3の使用量より少
し少ない容積であっても良い。いずれにしろ、下孔1は
上部のみが形成しようとするソイル硬化体と同形である
が、下部は形成しようとするソイル硬化体よりも小径で
あるので、深く掘って掘削土砂を排土するものであって
も、掘削が容易であり、スクリューオーガのような掘削
装置の回転トルクが小さくてすむものである。下孔1の
掘削深さは、形成しようとするソイル硬化体とほぼ同じ
深さの場合と、形成しようとするソイル硬化体よりも浅
い場合とがある。図1、図2は下孔1の掘削深さが、形
成しようとするソイル硬化体とほぼ同じ深さの場合を示
している。
【0025】下孔1の無水削孔により生じた掘削土は図
1又は図2のように地上に排出されるが、この地上に排
出された土砂8は液が混じっていないので、そのまま土
砂として処理でき、現場内における埋め戻し用の土砂な
どとして処理したり、あるいは現場外に運んで処理する
にしても、土砂であるので、泥土のような産業廃棄物と
しての処理に比べて、処理コストが格段に安いものであ
る。
【0026】無水削孔により形成された下孔1内にはセ
メントミルクあるいはセメントミルクを主体とし他の材
料を混入したセメント系液のような固結用液3が入れら
れる。この場合、図1(a)乃至(e)の順序でスクリ
ューオーガ6により下孔1を掘削して掘削土砂を排土し
て、完全にスクリューオーガ6を下孔1から引き抜いた
後で、該スクリューオーガ6の下端から下孔1内に固結
用液3を入れたり、あるいは、別の固結用液3の注入手
段などにより固結用液3を下孔1に入れたりして図1
(f)のようにすることができる。この場合には、目で
直接固結用液3の下孔1への注入状態を確認しながら注
入できることになる。また、他の方法としては、図2
(a)乃至(c)の順序でスクリューオーガ6を回転し
ながら所定の下孔1の深度まで掘削し、次に該スクリュ
ーオーガ6を回転しながら上昇させる際スクリューオー
ガ6の下方位置に掘削土砂が排出された空隙が生じるた
め、図2(d)のようにスクリューオーガ6を引き上げ
ていく際にスクリューオーガ6の下端から固結用液3を
上記スクリューオーガ6の下端の下方位置に形成される
空隙に順次固結用液3を入れて図2(e)のようにする
こともできる。
【0027】ここで、下孔1に入れる固結用液3の量は
この下孔1を利用して形成されるソイル硬化体の形成に
必要な量に対応した量、またはほぼ対応した量を入れる
ものである。上記必要とする固結用液3の量は予め設計
により求めることができる。下孔1を形成し、これに上
記のようにして固結用液3を入れた後、すぐに、掘削機
の回転混練軸4(下孔1を形成するためのスクリューオ
ーガ6とは異なるこのを用いる)で下孔1の外周地盤2
bを掘削する工程に移行してもよいが、下孔1のみを次
々に形成し、これに固結用液3を入れ、一定数の下孔1
形成後に、順次掘削機の回転混練軸4で下孔1の外周地
盤2bを掘削する工程に移行してもよい。
【0028】いずれにしろ、下孔1を無水削孔により形
成し、下孔1の削孔により生じた掘削土砂を地上に排出
除去し、空洞となった下孔1内に固結用液3を入れて下
孔1内の外周地盤の崩壊を防止した状態で、図3(a)
乃至(c)の順序で、下孔1の上部の大径となった回転
混練軸ガイド孔部1aに回転混練軸4を入れ、これをガ
イドとして回転混練軸4を下降させて小径孔部1bの外
周地盤2bを小径孔部1bの上端から下端に至るまで掘
削するものであり、この際、回転混練軸4に設けた攪拌
手段7により外周地盤2bの掘削土砂と下孔1内に入れ
て下孔1の外周地盤の崩壊防止の役目をしている固結用
液3とを攪拌混合するものである。したがって、下孔1
内に入れられた液は下孔1の外周地盤2bの崩壊防止の
役目をすると共に外周地盤2bの掘削土砂と攪拌混合さ
れるための固結用液の役目を兼用していることになり、
この結果、崩壊防止の役目をしている液又は該液を主体
とした泥土が地上に溢れることなく(溢れるとしてもご
く少量)、固結用液3と掘削土砂とが攪拌混合された混
合物20を孔内に充填できる。そして、本発明において
は、小径孔部1bの全長にわたり外周地盤2bを掘削し
て下孔1にあらかじめ入れている固結用液と攪拌混合す
るので上下方向において掘削土砂と固結用液3とをでき
るだけ均一に攪拌混合できることになる。この掘削及び
攪拌混合に当たって、形成しようとするソイル硬化体と
同径の回転混練軸ガイド孔部1aをガイドとして回転混
練軸4を挿入し、回転混練軸4を小径孔部1bに挿入し
ながら小径孔部1bの外周地盤2bを掘削及び攪拌混合
するので、大径の掘削を行うにもかかわらず外周地盤2
bのみの掘削でよく、この結果、回転混練軸4による掘
削及び攪拌混合が小さなトルクで行え、しかも回転混練
軸ガイド孔部1aがガイドの役目をして回転混練軸4の
中心と小径孔部1bの中心とを一致させることができ
て、このため、回転混練軸4は更に小径孔部1bをガイ
ドとしながら掘進できることになり、簡単且つ確実に掘
削ができることになる。なお、図3(d)のような回転
混練軸4の引き上げ時にも回転混練軸4を回転しながら
引き上げることで掘削土砂と固結用液3との攪拌混合を
行うようにしてもよい。このようにして地盤中に掘削土
砂と固結用液3とが攪拌混合された混合物20を孔内に
充填して柱状体が形成され(図3(e)参照)、この柱
状体は硬化することでソイル硬化体が形成されるのであ
る。この柱状体は隣合う柱状体と平面視で一部重複する
ようにして多数連続して形成することで地中壁を形成す
ることができるものである。ここで、実施例において用
いる回転混練軸4には攪拌手段7を有しており、また、
下端部にはビット10を設けてある。
【0029】図3の実施例においては、固結用液3を入
れた小径孔部1bの外周地盤2bを回転混練軸4で掘削
する際に、回転混練軸4からは固結用液3を出さずに掘
削する例を示している。この実施例においては、小径孔
部1bの外周地盤2bを掘削する際に回転混練軸4から
は固結用液3を出さないので、ソイル硬化体を形成する
ための固結用液3としては下孔1内にあらかじめ入れる
固結用液3のみが使われることになり、このため、使用
する固結用液3の管理は下孔1に入れた固結用液3を管
理するのみで管理ができて、固結用液3の管理が簡単且
つ確実に行えるものである。
【0030】図4の実施例においては、固結用液3を入
れた小径孔部1bの外周地盤2bを回転混練軸4で掘削
する際に、回転混練軸4から補助的に固結用液3を出し
ながら掘削及び攪拌混合する例を示している。この実施
例においては、固結用液3が入れられた小径孔部1bの
外周地盤2bを掘削して掘削土砂と固結用液3とを攪拌
混合する際、補助的に吐出する固結用液で外周地盤2b
の掘削を容易にし且つ掘削土砂と固結用液3との攪拌混
合を良好にできることになる。この場合、外周地盤2b
の掘削、攪拌混合に当たり、回転混練軸4から固結用液
3を出すようにしたと言えども、回転混練軸4から出さ
れる固結用液3は補助的なものであり、あくまでも、ソ
イル硬化体を形成するための固結用液3としては、使用
される固結用液3の大部分が下孔1内にあらかじめ入れ
た固結用液3が占めるものであり、このため、地盤の状
態による回転混練軸4の掘進速度の違いによる回転混練
軸4から吐出される固結用液3の吐出量の違いがあって
も、この回転混練軸4の掘進速度の違いによる吐出量の
差は全体の使用量からみれば少なく、したがって、使用
する固結用液3の大部分を下孔1にあらかじめ入れた固
結用液3の量で管理できるのであり、掘削土砂と固結用
液3との混合物が仮に溢れることがあったとしても、そ
の量は従来に比べてごく僅かであり、産業廃棄物として
処理するとしても、ごく僅かな処理量で良いものであ
る。
【0031】図5、図6には本発明の更に他の実施例が
示してある。この実施例においては、小径孔部1bの外
周地盤2bを掘削すると共に掘削土砂と固結用液3とを
攪拌混合するに当たり、回転混練軸4からエアー5を噴
出するようにした例が示してある。この場合、エアー5
は噴出により外周地盤2bを掘削して掘削土砂と固結用
液3とを攪拌するが、掘削位置から上方に気泡になって
上昇するため、掘削土砂と固結用液との混合物を上昇さ
せ上下方向において再混合を行い、上下方向の各部にお
ける固結用液3と掘削土砂との攪拌混合に寄与するよう
になっている。したがって、下孔1にあらかじめ固結用
液3を入れた状態で、下孔1の外周地盤2bを掘削して
掘削土砂と下孔1にあらかじめ入れた固結用液3とを攪
拌混合する本発明の方式においては、固結用液3の管理
を主として下孔1に入れた固結用液3の量で管理できる
ようにするため、外周地盤2bを掘削する際には固結用
液3を出さないか、出すとしても補助的にしか出さない
ので、その分、外周地盤2bの掘削がしにくくなるが、
これをエアー5を噴出することで、固結用液3の管理に
影響を与えることなく掘削を容易にし、しかも、固結用
液3の管理を主として下孔1にあらかじめ入れた固結用
液3の量で管理するようにした場合、固結用液3と掘削
土砂との混合物は下方側がどうしても掘削土砂がリッチ
になる傾向にあるが、これに対し、エアー5を噴出する
ことで、上方にも下方の掘削土砂を効果的に移行させて
攪拌混合ができることになり、上下方向において掘削土
砂と固結用液3とが良好に攪拌混合されたソイル硬化体
を形成できることになる。もちろん、エアー5は回転混
練軸4の下端以外の部分からも噴出させて攪拌混合に寄
与させるようにしてもよく、回転混練軸4の下端と下端
以外の部分との複数箇所からエアー5を噴出させるよう
にしてもよいものである。図5は外周地盤2bを回転混
練軸4で掘削する際にエアー5のみを噴出する場合を示
し、図6は外周地盤2bを回転混練軸4で掘削する際に
補助的に固結用液3を出すと共にエアー5を噴射してい
る例を示す実施例を示している。
【0032】上記実施例においては、下孔1の掘削深さ
が、形成しようとするソイル硬化体とほぼ同じ深さの場
合の例につき説明したが、下孔1の掘削深さを形成しよ
うとするソイル硬化体よりも浅くしてもよい。図7
(a)乃至(e)にはその一例の施工順序が示してあ
る。この実施例においては、下孔1の深さが形成しよう
とするソイル硬化体よりも浅く形成する点以外は、上部
が形成しようとするソイル硬化体の径とほぼ同じ径の回
転混練軸ガイド孔部1aとなり且つ回転混練軸ガイド孔
部1aの下方が形成しようとするソイル硬化体の径より
も径の小さい小径孔部1bとなった下孔1を形成し、下
孔1の掘削土砂を地上に排出除去し、その後、下孔1に
固結用液3を入れるのは上記実施例と同様である。そし
て、下孔1に回転混練軸4を入れて小径孔部1bの外周
地盤2bを掘削しながら掘削土砂と下孔1に入れた固結
用液3とを攪拌混合する。回転混練軸4が下孔1の底ま
で到達すると下孔1の下方地盤2aを回転混練軸4によ
り掘削しながら掘削土砂と下孔1に入れている固結用液
とを攪拌混合する。所定の深度まで掘削及び攪拌混合す
ると回転混練軸4を引き上げる。この回転混練軸4の引
き上げ時にも攪拌混合を行うようにしてもよい。上記回
転混練軸4の挿入時及び引き上げ時に、上下移動を繰り
返しながら挿入したり、引き上げたりすることで、均一
な攪拌混合ができることになる。図7の実施例では外周
地盤2b及び下方地盤2aを掘削及び攪拌混合する際に
固結用液3を補助的に吐出しないで掘削及び攪拌混合す
る例を示しているが、外周地盤2b及び下方地盤2aの
両方またはいずれか一方の掘削時に固結用液3を回転混
練軸4から補助的に吐出するようにしてもよい。特に、
下方地盤2aを掘削する場合にはどうしても掘削土砂に
対する固結用液3の割合が少なくなる場合もあるので、
この場合は下方地盤2aを掘削する際に固結用液3を噴
出するようにすることも好ましい。
【0033】また、この実施例においても回転混練軸4
で掘削する際にエアー5を噴射してもよい。ここで、外
周地盤2bの掘削及び攪拌混合時及び下方地盤2aの掘
削及び攪拌混合時にエアー5を噴射することができる。
この場合、特に、下方地盤2aの掘削時にエアー5を噴
射すると、下方地盤2aの掘削土砂と固結用液3との混
合攪拌を効果的に行うことができ、下方地盤2aの掘削
土砂と固結用液3との混合物をエアー5が上昇力により
上方に移行させて再混合ができることになって、上下方
向の各部において良好な攪拌混合ができることになる。
なお、外周地盤2bの掘削及び攪拌混合時にはエアー5
は出さす、下方地盤2aの掘削及び攪拌混合時にのみエ
アー5を噴出するようにしてもよい。図8以降の図面に
示す実施例においては回転混練軸4が複数本並んだ多軸
掘削機を使用する例が示してある。ここで、多軸掘削機
は隣り合う回転混練軸4の回転軌跡が平面視で一部重複
するようになっている。具体的には回転混練軸4に設け
たビット10及び攪拌手段7の回転軌跡が隣りの回転混
練軸4に設けたビット10及び攪拌手段7の回転軌跡と
平面視で一部重複しているものが用いられる。図8には
上記の多軸掘削機を使用した場合の一例が示してある。
この実施例においては、あらかじめ図8(a)のように
上部が形成しようとするソイル硬化体の径とほぼ同じ径
の回転混練軸ガイド孔部1aとなり且つ回転混練軸ガイ
ド孔部1aの下方が形成しようとするソイル硬化体の径
よりも径の小さい小径孔部1bとなった下孔1を形成
し、掘削土砂を地上に排出除去した後、この下孔1内に
図8(b)のように固結用液3を入れ、その後、図8
(c)のように複数の下孔1の回転混練軸ガイド孔部1
a内に多軸掘削機の複数の回転混練軸4を挿入し、回転
混練軸ガイド孔部1aをガイドとしながら小径孔部1b
の外周地盤2bを掘削すると共に掘削土砂と固結用液3
とを攪拌混合し、図8(d)の引き上げ工程を経て図8
(e)のように複数の柱状のソイル固結体が連続する連
続地下壁を形成することができるものである。この場
合、回転混練軸4により外周地盤2bの掘削中に回転混
練軸4から固結用液3を吐出しない場合と、固結用液3
を補助的に吐出する場合とがある。補助的に固結用液3
を吐出する場合、複数の回転混練軸4の全部から吐出す
るかあるいは任意の回転混練軸4から吐出するかは、現
場の地盤の状態により設定することができる。また、外
周地盤2bを掘削する際にエアー5を噴出しながら掘削
すると共に掘削土砂と固結用液3とを攪拌混合するよう
にしてもよい。この場合も、回転混練軸4により外周地
盤2bの掘削中に回転混練軸4から固結用液3を吐出し
ない場合と、固結用液3を補助的に吐出する場合とがあ
る。また、エアー5、固結用液3を吐出する回転混練軸
4は地盤の状態に応じて任意に設定できる。
【0034】上記実施例においては、多軸掘削機を使用
する場合に下孔1を形成しようとするソイル硬化体とほ
ぼ同じ深さとした例を示したが、下孔1の深さを形成し
ようとするソイル硬化体よりも浅く形成してもよい。こ
の場合は、あらかじめ図9(a)のように上部が形成し
ようとするソイル硬化体の径とほぼ同じ径の回転混練軸
ガイド孔部1aとなり且つ回転混練軸ガイド孔部1aの
下方が形成しようとするソイル硬化体の径よりも径の小
さい小径孔部1bとなった下孔1を形成し、掘削土砂を
地上に排出除去した後、この下孔1内に図9(b)のよ
うに固結用液3を入れ、その後、図9(c)のように複
数の下孔1の回転混練軸ガイド孔部1a内に多軸掘削機
の複数の回転混練軸4を挿入し、回転混練軸ガイド孔部
1aをガイドとしながら小径孔部1bの外周地盤2bを
掘削すると共に掘削土砂と固結用液3とを攪拌混合し、
回転混練軸4が下孔1の下方に至ると、引き続いて回転
混練軸4により下孔1の下方地盤2aを掘削すると共に
掘削土砂と固結用液3とを攪拌混合し、図9(d)の引
き上げ工程を経て図9(e)のように複数の柱状のソイ
ル固結体が連続する連続地下壁を形成することができる
ものである。この場合、固結用液3を補助的に使用する
か、使用しないか、あるいはエアー5を使用するか、し
ないかは上記実施例と同上に任意に選択できるものであ
るが、下方地盤2aの掘削時には固結用液3を補助的に
使用するかあるいはエアー5を噴射するのが好ましい。
【0035】なお、上記したいずれの実施例において
も、必要に応じてソイル硬化体内にH鋼あるいはその他
の応力材を挿入するようにしてもよいのはもちろんであ
る。なおまた、上記各実施例においては、下孔1を掘削
して掘削土砂を地上に排出除去した後に下孔1内にあら
かじめ固結用液3を入れ、その後、回転混練軸4で掘削
及び攪拌混合する実施例を示しているが、下孔1を掘削
して掘削土砂を地上に排出除去し、その後、回転混練軸
4で掘削する際にのみ固結用液3を供給することもでき
る。この場合は、固結用液3の使用量の管理、下孔1の
崩壊防止という点では上記各実施例には劣るが、下孔1
の上部に形成しようとするソイル硬化体とほぼ同じ径の
回転混練軸ガイド孔部1aを形成し、下部に小径孔部1
bを形成し、この下孔1の掘削土砂を地上に排出したこ
とによる本発明の請求項1の作用、効果は上記各実施例
のものと共通している。
【0036】なお、上記いずれの実施例においても、下
孔1を削孔して掘削土砂を地上に排出した後に、下孔1
の上部の大径の回転混練軸ガイド孔部1aに筒状ケーシ
ングを入れ、回転混練軸4の挿入直前に抜き取るように
し、その間回転混練軸ガイド孔部1aの外周地盤の崩壊
を更に防止するようにしてもよい。回転混練軸4の引き
上げ後はソイル硬化体の硬化前に筒状ケーシングは引き
抜くものである。
【0037】ところで、本発明の上記いずれの実施例に
おいても、複数の下孔1を利用してソイル硬化体に用い
る設計で求めた量(又はほぼ対応した量)の固結用液3
を後工程における回転混練軸4による掘削及び攪拌混合
の前にあらかじめ下孔1に入れるものであるから、使用
する固結用液3の全部又は大部分を下孔1にあらかじめ
入れる固結用液3の量で管理できるものである。つま
り、下孔1の上端まで固結用液を入れたり、あるいは下
孔1から任意の下方位置まで固結用液を入れることで使
用する固結用液の管理ができる(浅いトレンチを地表に
形成し、このトレンチの溝底に一定間隔で下孔1を形成
する場合は、下孔1の上端まで固結用液3を入れたり、
あるいは下孔1から任意の下方位置まで固結用液3を入
れたり、あるいはトレンチの任意の深さまで固結用液3
を入れて管理できる)ものである。そして、これは例え
ば定規を用いたり、あるいは目視により下孔1のどこま
で固結用液3が入ったかにより管理できる。したがっ
て、後工程における回転混練軸4による掘削及び攪拌混
合が、上記固結用液3の管理に影響されない。このた
め、後工程における回転混練軸4で掘削及び攪拌混合す
る場合の回転混練軸4の上下方向の移動速度を地盤2の
状態に応じて自由に選択でき、また、回転混練軸4の上
下移動を何度も繰り返しながら攪拌混合を行うとうこと
も自由にできて地盤の状態に応じて掘削、攪拌混合が良
好にできるものである。この場合、回転混練軸4の掘削
時に固結用液3を補助的に吐出するものにおいても、使
用する固結用液3の大部分は下孔1に入れた固結用液の
量で管理できるものであり、この結果、固結用液3の管
理が容易に行え、地盤2の状態による回転混練軸の上下
方向の移動速度の違いによる吐出される固結用液3の量
の違いは、全体の固結用液の量に占める割合が小さく、
したがって、泥土として排出されるものが生じてもその
量を少なくすることができるものである。
【0038】なお、上記したいずれの実施例において
も、必要に応じてソイル硬化体内にH鋼あるいはその他
の応力材を挿入するようにしてもよいのはもちろんであ
る。
【0039】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の発明にあって
は、叙述のように、上部が形成しようとするソイル硬化
体の径とほぼ同じ径の回転混練軸ガイド孔部となり且つ
回転混練軸ガイド孔部の下方が形成しようとするソイル
硬化体の径よりも径の小さい小径孔部となった下孔を地
盤に無水削孔により形成すると共に下孔の削孔により生
じた掘削土砂を地上に排出除去し、その後、回転混練軸
を回転混練軸ガイド孔部に挿入して下進することにより
小径孔部の外周地盤を掘削し、該掘削土砂と固結用液と
を攪拌混合するので、地上に掘削土砂と固結用液とが混
合された泥土が排出されないか(あるいは排出されても
ごく少量排出される)ようにできて、産業廃棄物として
処理する必要がないか、あるいは処理する必要があると
してもごく少量の処理ですむものであり、使用する固結
用液の無駄がない点、及び、産業廃棄物としての処理が
無いかまたは処理するとしてもごく少量である点でコス
トダウンがはかれるものである。しかも、上記のよう
に、地上に掘削土砂と固結用液とが混合された泥土が排
出されないか(あるいは排出されてもごく少量排出され
る)ようにして地中にソイル硬化体を形成するに当た
り、回転混練軸を回転混練軸ガイド孔部に簡単且つ正確
に入れることができ、これをガイドとして小径孔部部分
に挿入して小径孔部の外周地盤を掘削できるものであっ
て、小さな回転トルクで回転混練軸を回転して掘削及び
攪拌混合することができるものである。このように、地
上に泥土が排出されないか(あるいは排出されてもごく
少量排出される)ようにするためにあらかじめ無水削孔
で下孔を形成して掘削土砂を地上に排出し、しかも回転
混練軸の挿入を容易にするために、下孔を全長にわたり
形成しようとするソイル硬化体の径とほぼ同じ径とする
ことが考えられるが、これだと、大径の下孔を深く掘り
且つ掘削土砂を排土する必要があり、大径の下孔の深さ
が深いと掘削及び排土に当たり大きな回転トルクのスク
リューオーガが必要であるが、本発明によれば、下孔の
上部のみが形成しようとするソイル硬化体の径とほぼ同
じ径の大径部とし、下部は小径孔部とすることで、下孔
形成のためのスクリューオーガの回転トルクが小さくて
すむものであり、また、下孔形成後に回転混練軸を挿入
してソイル硬化体を形成する際に、回転混練軸の回転ト
ルクも小さくてすむものである。
【0040】本発明の請求項2記載の発明にあっては、
上記請求項1記載の発明の効果に加えて、下孔を地盤に
無水削孔により形成すると共に下孔の削孔により生じた
掘削土砂を地上に排出除去し、下孔に固結用液を入れ、
その後、回転混練軸を回転混練軸ガイド孔部に挿入して
下進することにより小径孔部の外周地盤を掘削し、下孔
に入れていた固結用液と掘削土砂とを攪拌混合するの
で、ソイル硬化体の形成に当たって使用する固結用液の
全部又は大部分を下孔にあらかじめ入れる固結用液の量
で管理できるものであり、使用する固結用液の量が回転
混練軸の上下方向の移動速度に関係なく、簡単且つ確実
に管理できるものである。このように使用する固結用液
の量が回転混練軸の上下方向の移動速度に関係なく、簡
単且つ確実に管理できるので、回転混練軸により掘削及
び攪拌混合するに当たって、地盤に応じて任意に回転混
練軸の上下移動速度を変えることができて、地盤の状態
に応じて掘削、攪拌混合ができるものである。また、ソ
イル硬化体の形成に当たって使用する固結用液の全部又
は大部分を下孔にあらかじめ入れる固結用液の量で管理
できるので、固結用液又は固結用液と掘削土砂とが混合
した泥土が地上に溢れないように、あるいは溢れても少
量ですむようにでき、産業廃棄物として処理する必要が
ないか、あるいは処理する必要があるとしてもごく少量
の処理ですむものであり、使用する固結用液の無駄がな
い点、及び、産業廃棄物としての処理が無いかまたは処
理するとしてもごく少量である点でコストダウンがはか
れるものである。また、下孔にあらかじめ入れて下孔の
外周地盤の崩壊防止の役目をする固結用液をそのまま下
孔の下方地盤の掘削土砂と攪拌混合してソイル硬化体を
形成するための材料として利用するので、崩壊防止の液
又は該液と混合した泥土を地上に大量に溢れさせること
なく目的とするソイル硬化体を形成できるものである。
【0041】また、請求項3記載の発明にあっては、上
記請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、下
孔を、形成しようとするソイル硬化体の深度とほぼ同じ
程度の深度にするので、ほぼ全長にわたり均一に掘削土
砂と固結用液とが攪拌混合されたソイル硬化体を形成で
きるものである。また、請求項4記載の発明にあって
は、上記請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加え
て、下孔を形成しようとするソイル硬化体の深度よりも
浅く形成し、下孔に固結用液を入れ、その後、小径孔部
の外周地盤及び小径孔部の下方の地盤を形成しようとす
るソイル硬化体の深さまで掘削して上記下孔に入れた固
結用液と小径孔部の外周地盤及び下方地盤の掘削土砂と
を攪拌混合するので、深さの深いソイル硬化体を形成で
きるものである。
【0042】また、請求項5記載の発明にあっては、上
記請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の発明の効果
に加えて、小径孔部の外周地盤乃至下方地盤を掘削する
に当たり、掘削に使用する回転混練軸から固結用液を出
さずに掘削するので、小径孔部の外周地盤乃至下方地盤
の掘削に使用する回転混練軸からは固結用液を出さずに
掘削することになり、下孔に入れた固結用液を管理する
のみで使用する固結用液の管理ができて、固結用液の管
理がより簡単且つ正確に行えるものである。
【0043】また、請求項6記載の発明にあっては、上
記請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の発明の効果
に加えて、小径孔部の外周地盤乃至下方地盤を掘削する
に当たり、掘削に使用する回転混練軸から固結用液を噴
出しながら掘削するので、掘削及び攪拌混合を容易に
し、また、下孔にあらかじめ固結用液を入れた場合に
は、この下孔にあらかめ入れた使用する固結用液の大部
分の管理を行うようにし、下孔の下方地盤の掘削及び攪
拌混合する際、どうしても下方地盤の下方位置において
固結用液が不足しがちになるが、下孔の下方地盤を掘削
するに当たり、掘削に使用する回転混練軸から固結用液
を噴出しながら掘削するので、下方地盤の下位位置にお
いても固結用液が不足しがちになるのを防止でき、上下
方向の各部において良好に掘削土砂と固結用液とが攪拌
混合したソイル硬化体を形成することができるものであ
る。
【0044】また、請求項7記載の発明にあっては、上
記請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の発明の効果
に加えて、小径孔部の外周地盤乃至下方地盤を掘削する
に当たり、回転混練軸からエアーを噴射するので、エア
ーにより掘削を容易にし、エアーにより攪拌して掘削土
砂と固結用液とを効果的に攪拌混合できるものであり、
しかも、この際に、あらかじめ下孔に固結用液を入れた
ものの場合には、回転混練軸の上下方向の移動速度が上
記固結用液の管理に影響されず(または殆ど影響され
ず)、地盤の状態に応じてエアーの噴出量が異なり(つ
まり地盤の状態に応じて回転混練軸の上下方向の移動速
度が違うとその位置におけるエアーの噴出量が異な
る)、固結用液の管理に影響されず地盤の状態に応じて
下孔の下方地盤の掘削を容易にし、攪拌混合効率を容易
にできるものであり、また、エアーが上昇することでエ
アーにより下方の掘削土砂が上方に移行させれらて攪拌
混合されることになり、上下方向において掘削土砂と固
結用液とを良好に攪拌混合できることになる。特に、下
孔にあらかじめ固結用液を入れた場合、この下孔にあら
かじめ入れた使用する固結用液の全部又は大部分の管理
を行うようにし、下孔の下方地盤の掘削及び攪拌混合す
る際、どうしても下方地盤の掘削がしにくく又下方地盤
の下方位置において固結用液が不足しがちになり且つ攪
拌混合効率が悪くなる傾向にあるが、下孔の下方地盤を
掘削する際にエアーを噴射するので、エアーにより掘削
を容易にし、エアーにより攪拌して掘削土砂と固結用液
とを効果的に攪拌混合できるものであある。
【0045】また、請求項8記載の発明にあっては、上
記請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の発明の効果
に加えて、回転混練軸が複数本並んだ多軸であり、隣り
合う回転混練軸の回転軌跡が平面視で一部重複するもの
を用いるので、ソイル固結体が連続する連続地下壁を泥
土の地上における処分をしなくて良いかまたは処分量を
極端に少なくして施工できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における一実施例における下孔の形成及
び下孔への固結用液を入れる工程を示す説明図である。
【図2】同上の下孔の形成及び下孔への固結用液を入れ
る工程を示す他の実施例の説明図である。
【図3】同上の下孔の外周地盤の掘削及び攪拌混合工程
を示す説明図である。
【図4】同上の下孔の外周地盤の掘削及び攪拌混合工程
において固結用液を補助的に噴出して施工している状態
の説明図である。
【図5】同上のエアーを噴出して施工している状態の説
明図である。
【図6】同上の固結用液を補助的に噴出することとエア
ーを噴出することを併用した例を示す説明図である。
【図7】本発明の他の実施例を示し、下孔の外周地盤及
び下方地盤を掘削する場合の例を示す説明図である。
【図8】多軸掘削機を用いて施工する場合の一例を示す
一連の工程を示す説明図である。
【図9】多軸掘削機を用いて施工する場合の他例を示す
一連の工程を示す説明図である。
【図10】従来例の問題点を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 下孔 1a 回転混練軸ガイド孔部 1b 小径孔部 2a 下方地盤 2b 外周地盤 3 固結用液 4 回転混練軸 5 エアー

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原地盤の土砂と固結用液とを混合して地
    盤中にソイル硬化体を形成するソイル硬化体の形成方法
    において、上部が形成しようとするソイル硬化体の径と
    ほぼ同じ径の回転混練軸ガイド孔部となり且つ回転混練
    軸ガイド孔部の下方が形成しようとするソイル硬化体の
    径よりも径の小さい小径孔部となった下孔を地盤に無水
    削孔により形成すると共に下孔の削孔により生じた掘削
    土砂を地上に排出除去し、その後、回転混練軸を回転混
    練軸ガイド孔部に挿入して下進することにより小径孔部
    の外周地盤を掘削し、該掘削土砂と固結用液とを攪拌混
    合することを特徴とするソイル硬化体の形成方法。
  2. 【請求項2】 下孔を地盤に無水削孔により形成すると
    共に下孔の削孔により生じた掘削土砂を地上に排出除去
    し、下孔に固結用液を入れ、その後、回転混練軸を回転
    混練軸ガイド孔部に挿入して下進することにより小径孔
    部の外周地盤を掘削し、下孔に入れていた固結用液と掘
    削土砂とを攪拌混合することを特徴とする請求項1記載
    のソイル硬化体の形成方法。
  3. 【請求項3】 下孔を、形成しようとするソイル硬化体
    の深度とほぼ同じ程度の深度にすることを特徴とする請
    求項1又は請求項2記載のソイル硬化体の形成方法。
  4. 【請求項4】 下孔を、形成しようとするソイル硬化体
    の深度よりも浅く形成し、下孔に固結用液を入れ、その
    後、小径孔部の外周地盤及び小径孔部の下方の地盤を形
    成しようとするソイル硬化体の深さまで掘削して上記下
    孔に入れた固結用液と小径孔部の外周地盤及び下方地盤
    の掘削土砂とを攪拌混合することを特徴とする請求項1
    又は請求項2記載のソイル硬化体の形成方法。
  5. 【請求項5】 小径孔部の外周地盤乃至下方地盤を掘削
    するに当たり、掘削に使用する回転混練軸から固結用液
    を出さずに掘削することを特徴とする請求項2乃至請求
    項4のいずれかに記載のソイル硬化体の形成方法。
  6. 【請求項6】 小径孔部の外周地盤乃至下方地盤を掘削
    するに当たり、掘削に使用する回転混練軸から固結用液
    を噴出しながら掘削することを特徴とする請求項1乃至
    請求項4のいずれかに記載のソイル硬化体の形成方法。
  7. 【請求項7】 小径孔部の外周地盤乃至下方地盤を掘削
    するに当たり、回転混練軸からエアーを噴射することを
    特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のソ
    イル硬化体の形成方法。
  8. 【請求項8】 回転混練軸が複数本並んだ多軸であり、
    隣り合う回転混練軸の回転軌跡が平面視で一部重複する
    ものを用いることを特徴とする請求項1乃至請求項7の
    いずれかに記載のソイル硬化体の形成方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105019460A (zh) * 2015-07-27 2015-11-04 周兆弟 水泥土搅拌桩机的输料密封箱
JP2020169455A (ja) * 2019-04-02 2020-10-15 株式会社丸徳基業 ソイルセメント連続壁の施工法
JP2021147894A (ja) * 2020-03-19 2021-09-27 小野田ケミコ株式会社 高圧噴射撹拌工法

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