JPH09250131A - 掘削孔の孔内面の安定化工法 - Google Patents

掘削孔の孔内面の安定化工法

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JPH09250131A
JPH09250131A JP8597496A JP8597496A JPH09250131A JP H09250131 A JPH09250131 A JP H09250131A JP 8597496 A JP8597496 A JP 8597496A JP 8597496 A JP8597496 A JP 8597496A JP H09250131 A JPH09250131 A JP H09250131A
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JP
Japan
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hole
ground
excavation
excavation hole
stabilizing
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JP8597496A
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Takahiro Maru
隆宏 丸
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Fujita Corp
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Fujita Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 場所打ち杭造成等のための掘削孔1の孔内面
1aを安定化させる工法において、安定液を用いること
なく、前記孔内面1aを確実に安定化させる。 【解決手段】 場所打ち杭の打設のために形成した掘削
孔1の孔内面1aの周辺地盤Gに、掘削の過程で地盤改
良材を添加することによって、前記孔内面1aを形成す
る筒状部21と、この筒状部21から周辺地盤G中へ放
射状に延びる翼部22とからなる改良体2を形成する。
前記筒状部21は、地盤改良材を深層混合することによ
り形成され、前記翼部22は、掘削孔1内から周辺地盤
G中へ地盤改良材を高圧噴射することにより形成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、場所打ち杭や立坑
を造成するために地盤に形成される掘削孔の孔内面を安
定化させるための工法に関する。
【0002】
【従来の技術】場所打ち杭は、地盤に掘削した掘削孔内
にコンクリートを打設することによって造成される。こ
のような掘削孔の孔内面は、そのままの状態では地下水
圧等によって崩壊しやすいため、掘削過程において安定
化が施される。掘削孔内面を安定化する技術としては、
例えば掘削孔の掘削過程で、この掘削孔に円筒状のケー
シングを挿入して行くことによって孔内面の崩壊を防止
し、所要深さの掘削が終わったらトレミー管を挿入し
て、孔体部に溜るスライムを除去してから、前記掘削孔
に生コンクリートを打設しながら、前記ケーシングおよ
びトレミー管を引き抜いて場所打ち杭を造成するといっ
た方法がある。
【0003】しかし、上述の安定化工法ではケーシング
の挿入や引き抜きに専用の大型重機を必要とするため、
このようなケーシングを使用しない安定化工法として
は、従来、例えば図3に示すように、掘削孔101内に
ベントナイト液等の安定液102を満たす方法が知られ
ている。この安定化工法は、安定液102が地盤103
中へ浸透して行く際に、孔内面101aにベントナイト
等による膜が形成され、この膜を介して、掘削孔101
内の安定液102と地下水圧等を拮抗させることによ
り、孔内面101aの崩壊を防止するものである。な
お、図中104は、地下水位GWLが比較的高い場合に
安定液102のレベルをこの地下水位GWLよりも十分
高くするために設けられるスタンドパイプである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、次のような問題が指摘される。 (1) 掘削孔101内に注入した安定液102のレベル
が、掘削孔101の掘削深さが深くなって行くのに伴っ
て低下すると、周囲の地盤103中の地下水圧が安定液
102の圧力を上回り、その結果、孔内面が不安定とな
って崩壊が起こりやすくなるため、地下水位GWLに対
応して掘削孔内の安定液レベルを厳しく管理する必要が
ある。 (2) 掘削孔101の周辺地盤103の透水性が高い場合
は、孔内面101aにベントナイト等による膜が形成さ
れにくいため、掘削孔内に注入した安定液102が周辺
地盤103の広い範囲に浸透し、生活用地下水(井戸
水)に混入する等、周辺環境に悪影響を及ぼす恐れがあ
る。 (3) 上記のような周辺地盤の透水性等を的確に把握して
安定液との関係を適正に設定することが難しいため、上
述の安定液のレベル管理等も困難である。
【0005】本発明は、上記のような事情のもとになさ
れたもので、その技術的課題とするところは、場所打ち
杭造成等のための掘削孔の孔内面を安定化させる工法に
おいて、安定液を用いることによる周辺地盤への悪影響
を防止できると共に、安定液のレベル管理等の必要がな
く、前記孔内面を確実に安定化することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題は、
本発明によって有効に解決することができる。すなわち
本発明に係る掘削孔の孔内面の安定化工法は、地盤に形
成した掘削孔の周辺地盤に固結材からなる地盤改良材を
添加することによる改良体を施工し、この改良体は、前
記掘削孔の孔内面から前記周辺地盤中へ放射状に延びる
複数の翼部を有する形状とする。すなわち掘削孔の周辺
地盤に形成された改良体は、地盤改良材の添加によって
土粒子が固結されて形成されたソイルセメント等の改良
地盤からなるものであり、前記孔内面となる部分に掘削
に先行して地盤改良材による深層混合処理を施すことに
よって形成することができる。また、複数の翼部は、前
記孔内面となる部分から周辺地盤中へ地盤改良材のスラ
リー液を高圧噴射することによっても形成することがで
きる。
【0007】本発明によれば、掘削孔の周辺地盤に施工
された改良体が、放射状に延びる複数の翼部を有するた
め、各翼部の間の地盤領域は掘削孔側が狭まった形状に
区画され、地下水圧等による掘削孔側への土粒子の移動
が阻止される。このため孔内面強度が向上し、その崩壊
を有効に防止できる。
【0008】改良体には、各翼部と連続して掘削孔の孔
内面の全周に所定厚さの筒状部を形成することが好まし
い。この場合は、掘削孔の孔内面の全周が改良体の筒状
部で構成されることによって、地下水圧等に対する孔内
面自体の強度が向上することに加え、前記筒状部は、掘
削孔の周辺地盤に放射状に食い込んだ状態に形成された
翼部と連続的に形成されるため、各翼部は前記筒状部を
周辺地盤に保持して変形を抑制するアンカーとして機能
し、孔内面の安定性を確実に向上させる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1及び図2は、本発明に係る掘
削孔の孔内面の安定化工法の最も好ましいと思われる一
実施形態を概略的に示すものである。すなわち、この図
において、参照符号1は場所打ち杭を造成するためにバ
ケット式地盤掘削機3によって鉛直方向に掘削された掘
削孔である。この掘削孔1の周辺地盤Gには、セメント
等の固結材を主材とする地盤改良材を添加することによ
って、孔内面1aの全周に所定厚さで形成された筒状部
21と、この筒状部21から前記周辺地盤G中へ放射状
(図示の例では六等配状)に延びる翼部22とからなる
改良体2が形成されている。
【0010】すなわち改良体2は、地盤Gの土粒子が地
盤改良材を介して固結されたソイルセメント状を呈する
ものであって、その筒状部21は、掘削孔1の掘削に先
行して、その孔内面1aとなる部分の原地盤に地盤改良
材を深層混合処理工法により混合し、固結することによ
り形成される。また、前記改良体2の翼部22は、前記
孔内面1aに相当する部分から高圧ジェットにより地盤
改良材のスラリーを高圧噴射することによって形成さ
れ、深さ方向へ板状に連続して延びている。
【0011】改良体2は、地盤改良材の固結に伴って経
時的に強度を増し、地下水圧等に対する所要の抗力を発
現する。そして、この改良体2における筒状部21によ
って孔内面1a自体の強度が向上するほか、前記筒状部
21から放射状に延びる翼部22が非改良の周辺地盤G
の土粒子と複雑に咬み合った状態に形成されて、一種の
アンカーとして筒状部21を保持し、その変形を抑制す
る。しかも各翼部22の間に挟まれた地盤領域は、掘削
孔1側へ向けて徐々に狭まった形状に区画されているた
め、地下水圧等による掘削孔1側への土粒子の移動が阻
止される。したがって、地下水圧等による孔内壁1aの
崩壊が有効に防止されるので、掘削孔内にベントナイト
液等の安定液を注入する必要はなく、清水の注入あるい
は無注入とすることもできる。
【0012】また、地盤改良材のスラリーを地盤G中へ
高圧噴射することによって翼部22を形成する際の前記
スラリーの到達距離は、噴射圧力が一定である場合、地
盤Gが軟弱であるほど長くなる。したがって、これによ
って形成される翼部22の咬み合い面積が軟弱地盤ほど
大きくなるため、原地盤の強度の如何に拘らず、確実に
孔内壁1aの安定化が図られる。
【0013】掘削孔1が所要深さまで掘削された後は、
掘削孔1には、周知のように生コンクリート(図示省
略)を打設することによって、場所打ち杭を造成する。
そしてその過程で、ソイルセメント状の改良体2は、硬
化する前記生コンクリート(コンクリート杭)の外周に
一体化される。
【0014】なお、本発明は、図示の実施形態によって
限定的に解釈されるものではない。例えば、翼部22の
数は、六等配以外であっても良く、例えば四等配状ある
いは八等配状等に形成することができる。また、翼部2
2の数を多く(間隔を狭く)した場合は、連続した筒状
部21が存在しなくても十分な安定効果を得ることがで
きる。また、本発明は、場所打ち杭の造成ばかりでな
く、より径の大きな立坑の造成のための掘削孔の安定を
図る場合も適用可能である。
【0015】
【発明の効果】本発明に係る掘削孔の孔内面の安定化工
法によれば、次のような効果が奏される。 (1) 掘削孔の周辺地盤が改良されることによって孔内面
が安定化するため、安定液を用いることなく前記孔内面
の崩壊を有効に防止することができる。 (2) 掘削孔の周辺地盤に形成される改良体が、孔内面位
置から放射状に延びる複数の翼部を有するものであり、
地盤改良材を大量に用いなくても効率良く孔内面の安定
化を図ることができる。 (3) 掘削孔内に安定液を注入する必要がなく、清水を用
いたりあるいは無注水とすることもできるため、安定液
が周辺地盤の広い範囲に浸透することによる周辺環境へ
の悪影響も防止される。 (4) 従来必要であった安定液の液面レベル管理のための
スタンドパイプの設置が不要になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る掘削孔の孔内面の安定化工法の最
も好ましいと思われる一実施形態を概略的に示す説明図
である。
【図2】上記実施形態における掘削孔の掘削状況を示す
説明図である。
【図3】安定液を用いた従来技術による孔内面の安定化
工法を示す説明図である。
【符号の説明】
1 掘削孔 2 改良体 21 筒状部 22 翼部 G 周辺地盤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤に形成した掘削孔の周辺地盤に固結
    材からなる地盤改良材を添加することによる改良体を施
    工し、 この改良体は、前記掘削孔の孔内面から前記周辺地盤中
    へ放射状に延びる複数の翼部を有する形状とすることを
    特徴とする掘削孔の孔内面の安定化工法。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、 改良体の各翼部は、掘削孔の孔内面となる部分から周辺
    地盤中へ向けて地盤改良材のスラリー液を高圧噴射する
    ことにより形成することを特徴とする掘削孔の孔内面の
    安定化工法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の記載において、 改良体には、各翼部と連続して掘削孔の孔内面の全周に
    所定厚さの筒状部を形成することを特徴とする掘削孔の
    孔内面の安定化工法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかの記載におい
    て、 改良体は、掘削孔の孔内面となる部分に掘削に先行して
    地盤改良材による深層混合処理を施すことによって形成
    することを特徴とする掘削孔の孔内面の安定化工法。
JP8597496A 1996-03-15 1996-03-15 掘削孔の孔内面の安定化工法 Withdrawn JPH09250131A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103967025A (zh) * 2013-01-25 2014-08-06 深圳市勘察测绘院有限公司 人工挖孔扩孔方法以及人工挖孔扩孔稳定结构
CN110306525A (zh) * 2019-08-08 2019-10-08 中国港湾工程有限责任公司 湿陷性黄土地基处理方法

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