JP2003147782A - 既存地下室上に新規建物を建設する基礎構造及びその築造方法 - Google Patents

既存地下室上に新規建物を建設する基礎構造及びその築造方法

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JP2003147782A
JP2003147782A JP2001344175A JP2001344175A JP2003147782A JP 2003147782 A JP2003147782 A JP 2003147782A JP 2001344175 A JP2001344175 A JP 2001344175A JP 2001344175 A JP2001344175 A JP 2001344175A JP 2003147782 A JP2003147782 A JP 2003147782A
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規建物の荷重をコラムから、解体して残し
た既存建物の基礎スラブに確実に伝達することができ、
かつ深層混合処理工法で容易に築造することができる、
既存地下室上に新規建物を建設する基礎構造を提供す
る。 【解決手段】 地下室を有する既存建物が、少なくとも
地下部の地下外壁と基礎スラブを残して解体され、その
基礎スラブ上に流動化処理土が打設され、その流動化処
理土の上に、新規建物の基礎スラブ底面位置近傍まで土
砂が埋め戻されることにより、地下外壁で囲まれた内部
に新規地盤が造成され、ソイルセメントコラムがその新
規地盤に浅くとも流動化処理土に到達するように造成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、地下室を有する
既存建物を取り壊して、既存地下室上に新たに建物を構
築するときの基礎構造及びその築造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】既存構築物を解体して、その場所に新た
に構造物を構築する際は、地下構造物を全部撤去しなけ
ればならず、多大な費用が発生している。特に、地下室
のある建物では地下部の撤去が困難であり、建て替えを
断念する場合も少なくない。それでも地下部の基礎スラ
ブが十分な鉛直耐力を有している場合は、既存建物の地
下部分の外壁を山留め壁として残して解体し、既存の基
礎スラブに新しい建物を支持させるようにすればよい。
【0003】しかし、新しく建てる建物に地下室が無い
場合は、既存建物の地下外壁と基礎スラブを残して解体
した後、良質土で埋め戻して新規建物の支持地盤とする
のが一般的であるが、この場合でも新規建物の荷重が大
きくて、埋め戻し土で支持させることができないとき
は、杭や地盤改良を施す必要がある。
【0004】図6はこのような杭や地盤改良が施された
従来の基礎構造を示しており、1は既存建物の地下外
壁、2は既存建物の地下部の基礎スラブを示す。これは
既存建物の地下外壁1と基礎スラブ2を残して解体した
ものである。この地下外壁1で囲まれた内部は、良質土
で埋め戻されているが、新規建物の荷重が大きく、埋め
戻し土で支持させることができないのでコラム7や、既
製コンクリート杭71、場所打ち杭72等の基礎杭が施
されている状況を示している。なお、図6は模式的に示
したものであり、コラムや既製コンクリート杭や場所打
ち杭が同一構造物に使用されることは一般にはない。8
は新規建物の基礎スラブである。
【0005】このような建物を支持させる基礎工法とし
ては、(1)既製コンクリート杭による杭基礎、(2)
場所打ち杭による杭基礎、(3)深層混合処理工法によ
るコラム(柱状体)地盤改良基礎の3方法が考えられ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、(1)
の既製コンクリート杭による場合は、周辺環境から打ち
込み杭の使用は不可能であり、埋め込み杭の施工方法に
よらざるを得ない。既存の基礎スラブと既製コンクリー
ト杭とでは、掘削装置先端部の構造上基礎スラブと杭先
端根固め部との取り合い(接続)がうまくいかないとい
う課題がある。(2)の場所打ち杭による場合は、アー
スドリル工法が最も安価であるが、やはり掘削装置先端
部の構造上の問題があり、その上に基礎スラブ近傍の掘
削、土砂排出が困難であり、大量のスライムが残るとい
う課題がある。
【0007】そこで、(3)の深層混合処理工法による
コラム地盤改良基礎で行なおうとするものであるが、こ
の(3)の深層混合処理工法によるコラム地盤改良基礎
の場合も、オーガ等の掘削装置の構造上、コラム先端部
を基礎スラブに密着させることができない課題がある。
【0008】深層混合処理工法によるコラムの造成に
は、図9に示すようなオーガ10が使用される。このオ
ーガ10は、中空の掘削ロッド11の先端に、掘削撹拌
翼12、共回り防止翼13、撹拌翼14が設けられると
共に、掘削ロッド11の先端近傍にはセメントミルクの
吐出口16が設けられており、掘削ロッド11の中空部
がセメントミルクの通路となり、この掘削ロッド11の
中空部を通りセメントミルクは吐出口16より吐出され
る。そして、掘削ロッド11の中空部にセメントミルク
を供給し、吐出口16よりセメントミルクを吐出させつ
つオーガ10を回転させながら掘進すると、掘削撹拌翼
12で掘削された地盤土と吐出されたセメントミルク
が、撹拌翼14及び共回り防止翼13の働きで撹拌・混
合され、所定深度に達したら、オーガ10を逆回転させ
て徐々に引き揚げると、ソイルセメントコラムが造成さ
れる。このオーガ10の引き揚げ時には、セメントミル
クを供給させても、停止させてもよい。
【0009】しかしながら、オーガ10の掘削ロッド1
1の先端には、掘削撹拌翼12より先行する先行ビット
15が設けられており、図10に示すように掘削撹拌翼
12の掘削爪121の根元と先行ビット15の先端との
間には、間隔hが生ずる。従って、このオーガ10を使
用してソイルセメントコラムを造成しようとすると、基
礎スラブ2にオーガ10の先行ビット15の先端が当た
ってしまうために、造成されるソイルセメントコラム
は、間隔hの範囲において基礎スラブに密着することは
できない。即ち、造成されたソイルセメントコラムは、
基礎スラブとの間に、間隔hをおいて造成されてしまう
のである。譬え先行ビット15がなくとも、掘削撹拌翼
12には掘削爪121があるため、ソイルセメントコラ
ムの全底面を基礎スラブ2に密着させることは不可能で
ある。
【0010】また、図11に示すように既存建物が既製
コンクリート杭や場所打ち杭等の支持杭70で支持され
ている場合は、地盤が沈下して基礎スラブ2の下方に空
洞22が形成されていることがある。このようなとき
に、既製コンクリート杭や、場所打ち杭を新規建物の基
礎に使用すれば、それらの杭配置が既存の杭70基礎上
に限定されるため、実質上新規建物の設計が不能であ
る。もし、新規建物の既製コンクリート杭あるいは場所
打ち杭を任意の位置に配置すれば、既存建物の基礎スラ
ブ2に集中応力が発生して基礎スラブ2が破壊し、新規
建物が傾斜したり、転倒する危険性がある課題がある。
【0011】この発明は、このような点に鑑み前記課題
を解決し、新規建物の荷重をコラムから、解体して残し
た既存建物の基礎スラブに確実に伝達することができ、
かつ深層混合処理工法において容易に築造することがで
きる、既存地下室上に新規建物を建設する基礎構造及び
その築造方法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、この発明の既存地下室上に新規建物を建設する基礎
構造は、地下室を有する既存建物が、少なくとも地下部
の地下外壁と基礎スラブを残して解体され、その基礎ス
ラブ上に流動化処理土が打設され、その流動化処理土の
上に、新規建物の基礎スラブ底面位置近傍まで土砂が埋
め戻されることにより、地下外壁で囲まれた内部に新規
地盤が造成され、ソイルセメントコラムがその新規地盤
に浅くとも流動化処理土に到達するように造成されてい
る。
【0013】ここで、流動化処理土とは、土又は土砂な
どの被処理土をセメント及び水とを地上で混練して流動
化し易くしたソイルセメント状のものであり、これを既
存建物の地下室であった基礎スラブ上に流し込むことが
できるものである。そして、この流動化処理土が硬化し
た後に土砂が埋め戻されることにより、地下外壁で囲ま
れた内部に新規地盤が形成され、その新規地盤に浅くと
も流動化処理土に到達するソイルセメントコラムが造成
される。これにより流動化処理土の強度をソイルセメン
トコラムとほぼ同程度のものとすることができるため、
流動化処理土の存在により新規建物の荷重を造成したソ
イルセメントコラムから解体して残した既存建物の基礎
スラブに伝達することができるのである。従って、流動
化処理土をソイルセメントとし、コラムをソイルセメン
トとすると、両者の強度は10〜50kgf/cm
度で、ほぼ同一レベルであるため、新規建物の荷重をコ
ラムから既存建物の基礎スラブに確実に伝達することが
できる。因みに、既製コンクリート杭や場所打ち杭で
は、コンクリート強度が200〜1000kgf/cm
レベルであるため、強度が10〜50kgf/cm
程度である流動化処理土が弱点となってしまい、新規建
物の荷重を既存建物の基礎スラブに伝達させることはで
きない。図7は基礎スラブ2上に流動化処理土4を打設
し、その上に良質土(土砂)5を埋め戻した新規地盤3
に、根固め部7aを存在させ既製コンクリート杭71を
埋設した従来例であり、図8は新規地盤3に場所打ち杭
72を造成した従来例である。このように新規地盤3が
基礎スラブ2上に流動化処理土4を打設し、その上に良
質土(土砂)を埋め戻したものであっても、既製コンク
リート杭71や場所打ち杭72では、流動化処理土4と
の強度にレベル差がありすぎて、流動化処理土4が弱点
となってしまい、新規建物の荷重を既存建物の基礎スラ
ブに伝達させることができないのである。
【0014】また、新規建物は、基礎スラブ上に流動化
処理土が打設され、その上に土砂が埋め戻されて造成さ
れているため、深層混合処理工法においてもオーガが流
動化処理土中にまで掘進でき、その結果コラム先端も流
動化処理土内に埋設することが可能となり、両者が一体
化する。流動化処理土の打設高さは、少なくとも図10
に示すh以上であればよい。しかし、それではコンクリ
ート塊や壁の残部等があれば目的を達しないので、通常
は0.5〜1m程度とする。流動化処理土の高さを大き
くするとコストが増大するので、1m程度であれば目的
を達成できる。
【0015】また、地下外壁中に新規建物の基礎スラブ
を構築する場合は、通常地下外壁と基礎スラブの間隔は
狭く、埋め戻し土の転圧、締固めがうまく行かないこと
が考えられる。そうなれば地震時に新規建物の水平変位
が大きくなり、危険である。従って、このような場合に
は、新規建物の基礎スラブ底面位置以浅には、流動化処
理土が充填される。これにより新規建物の基礎スラブと
既存建物の地下外壁から周辺地盤に確実に伝達されるた
め、地震に対しても強固な構造となる。また、ソイルセ
メントコラムの下端部が基礎スラブ上に打設された流動
化処理土中に位置すると、新規建物の荷重をコラムから
既存建物の基礎スラブに、より一層確実に伝達すること
ができる。さらに、地下外壁に、排水孔が設けられてい
ると、埋め戻した土砂5内に浸入した水を排水すること
ができ、環境問題が発生する恐れのある滞水層の形成を
阻止でき、かつ地震時等における液状化防止を図ること
ができる。
【0016】また、この発明の基礎構造の築造方法は、
地下室を有する既存建物を、少なくとも地下部の地下外
壁と基礎スラブを残して解体し、その基礎スラブ上に流
動化処理土を打設し、その流動化処理土の上に新規建物
の基礎スラブ底面位置近傍まで土砂で埋め戻して地下外
壁で囲まれた内部に新規地盤を造成し、その新規地盤に
深層混合処理工法で浅くとも流動化処理土に到達するソ
イルセメントコラムを造成することを特徴とする。
【0017】この築造方法によれば、前記したようなこ
の発明の基礎構造を、深層混合処理工法で容易に築造す
ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面と共に詳細に説明する。図1はこの発明の実施
の形態を模式的に示す断面説明図である。
【0019】同図において、1は地下外壁、2は既存建
物の基礎スラブである。この地下外壁1及び基礎スラブ
2は、地下室を有する既存建物を地下外壁1と基礎スラ
ブとを残して解体されたものである。この基礎スラブ2
上には、流動化処理土(例えば、ソイルセメント)4が
略1mの高さ打設され、その流動化処理土4の上に良質
の土砂5が埋め戻され、地下外壁1で囲まれた内部に新
規地盤3が造成され、この新規地盤3に流動化処理土4
に貫入しているソイルセメントコラム7が造成されてい
る。
【0020】図9及び図10に示すように、この深層混
合処理工法において使用するオーガ10は、中空の掘削
ロッド11の先端に先行ビット15、その上方に掘削撹
拌翼12、共回り防止翼13及び撹拌翼14が設けられ
ると共に、掘削ロッド11の先端近傍にセメントミルク
の吐出口16が設けられており、中空の掘削ロッド11
の中空部がセメントミルクの通路となり、この掘削ロッ
ド11の中空部を通りセメントミルクは吐出口16より
吐出されるものであり、コラムは、掘削ロッド11の中
空部にセメントミルクを供給し、吐出口16より吐出さ
せつつオーガ10を回転させながら掘進すると、掘削撹
拌翼12で掘削された新規地盤土と吐出されたセメント
ミルクが、共回り防止翼13及び撹拌翼14の働きで撹
拌・混合され、所定深度に達したらオーガを逆回転させ
つつ徐々に引き揚げることによって造成されるものであ
る。
【0021】ソイルセメントコラム7は上記のようなオ
ーガ10を使用して新規地盤3に造成されるが、このソ
イルセメントコラム7は、図1に示すように流動化処理
土4に達し、先端は流動化処理土4に埋設して造成され
ることが、両者が一体化し新規建物9の荷重をソイルセ
メントコラム7から基礎スラブ2に確実に伝達すること
ができるので好ましい。そのためには、オーガ10の少
なくとも先端部分は、流動化処理土4中に回転させなが
ら掘進させることができなければならない。
【0022】また、流動化処理土4は、この存在により
新規建物9の荷重をソイルセメントコラム7から既存建
物の基礎スラブ2に伝達することができ、かつ強度がソ
イルセメントコラム7とほぼ同一程度のものがよい。
【0023】また、新規建物9の基礎スラブ8の底面位
置以浅81は、流動化処理土で充填する。これにより地
震時の新規建物の貫性力(水平力)を地下外壁2を介し
て周辺地盤に確実に伝達する。なお、地下外壁1の地下
水位近傍には排水孔6を設けてもよい。これにより地下
外壁1で囲まれた範囲に水が浸入しても排水が可能とな
り、土砂5が地表まで滞水層となり環境問題を発生させ
ることを防ぐとともに、地震時等における液状化が防止
できるので好ましい。
【0024】また、図11に示すように既存建物が既製
コンクリート杭や場所打ち杭等の支持杭70で支持され
ている場合は、地盤が沈下して基礎スラブ2の下方に空
洞22が形成されていることがある。このようなとき
に、既製コンクリート杭や、場所打ち杭を新規建物の基
礎に使用すれば、それらの杭配置が既存の杭70基礎上
に限定されるため、実質上新規建物の設計が不能であ
る。もし、新規建物の既製コンクリート杭あるいは場所
打ち杭を任意の位置に配置すれば、既存建物の基礎スラ
ブ2に集中応力が発生して基礎スラブ2が破壊し、新規
建物が傾斜したり、転倒する危険性がある。ところが、
前記この発明のような新規建物の基礎に流動化処理土4
とソイルセメントコラム7を使用すれば、新規建物の荷
重を既存建物の基礎スラブ2全体に均等に伝えることが
できるため、基礎スラブ2に作用する接地圧を小さくで
き、たとえ既存建物の基礎スラブ2下に、図11に示す
ような空洞22が形成されていても新規建物9が傾斜し
たり転倒することがない。従って、新規建物9は、既存
建物の杭70配置に関係なく、任意にソイルセメントコ
ラム7を配置できるため、新規建物の設計の自由度が高
いというメリットもある。
【0025】流動化処理土4とソイルセメントコラム7
を組み合わせた基礎構造にしても、既存建物の基礎スラ
ブ2に作用する接地圧が大きくなり、基礎スラブ2の破
壊が懸念されるときは、基礎スラブ2に流動化処理土4
の打設前に、図12に示すように基礎スラブ2下の空洞
22セメントミルクやモルタル等(以下、硬化性材料と
いう)23を注入して、空洞22を埋めておけばよい。
そうすれば、後述の支持杭のない既存建物の例と同様な
工程で新規建物の基礎を構築することができる。
【0026】図12は基礎スラブ2の下に形成された空
洞22に硬化性材料23を注入する説明図である。この
硬化性材料23の注入は、基礎スラブ2底面に流動化処
理土を打設する前に、あらかじめ基礎スラブ2下の空洞
22に注入して埋めておく。一般的には、基礎スラブ2
にコアボローリング等で注入孔24を開け、そこから硬
化性材料23をポンプ25で注入する。この時、空洞2
2中の空気や水を抜くために、注入孔24の他に1本乃
至複数の空気抜き孔26を形成しておく。使用する硬化
性材料(セメントミルクやモルタル等)23の強度は、
新規建物9の荷重に耐えるだけの強度にしておく必要が
ある。また、注入する硬化性材料は膨張性のものを使用
すると、空洞を確実に充填することができる。
【0027】次に、上記基礎構造の築造方法を図2乃至
図5を使用して説明する。図2は地下室21を有する既
存の建物20を示し、地下室21は地下外壁1及び基礎
スラブ2等で構成されている。この地下室21を有する
既存の建物20は、図3に示す状態を経て図4に示すよ
うに地下室の地下外壁1と基礎スラブ2を残して解体す
る。
【0028】次にこの解体されて残された地下外壁1及
び基礎スラブ2における基礎スラブ2上に、まず図5
(a)に示すように流動化処理土4を1mの高さ打設す
る。次に図5(b)に示すように前記流動化処理土4の
上に、新規建物の基礎スラブ底面位置まで良質の土砂5
を埋め戻す。ここで埋め戻す土砂5を、新規建物の基礎
スラブ底面位置近傍までとしたのは、土砂5の上に新規
建物の基礎スラブを打設するからであり、その基礎スラ
ブの厚さ分Lだけ残すためである。また、割ぐり、捨て
コンクリート等の地業を考慮したためでもある。この土
砂5と流動化処理土4とで新規地盤3を構成する。
【0029】最後に図5(c)に示すように前記のよう
に造成された新規地盤3に、深層混合処理工法で流動化
処理土4に到達、先端が埋設されたソイルセメントコラ
ム7を造成する。このソイルセメントコラム7の造成
は、前記した図9に示すオーガ10を使用して行なうこ
とは前記した通りである。要するに、オーガ10の中空
の掘削ロッド11の中空部にセメントミルクを供給し、
吐出口16より吐出させつつオーガ10を回転させなが
ら掘進すると、掘削撹拌翼12で掘削された新規地盤3
の土(土砂5または流動化処理土4)と吐出されたセメ
ントミルクが、共回り防止翼13及び撹拌翼14の働き
で撹拌・混合され、流動化処理土4内の所定深度に達し
たら、オーガ10を逆回転させながら引き揚げることに
より先端が流動化処理土4に埋設されたソイルセメント
コラム7が造成される。図5(c)ではソイルセメント
コラム7の先端部が流動化処理土3中に深く到達してい
るが、ソイルセメントコラム7の先端部が少なくとも掘
削撹拌翼12までの高さ程度(厳密には掘削爪121ま
での高さ程度)流動化処理土3中に貫入していればよ
い。ソイルセメントコラムの掘削撹拌装置には図9に示
すもの以外の構造もあるが、いずれにしても最先端部の
構造は似たようなものであり、先行ビット15状のもの
が必ず存在する。しかし、先行ビット15等の高さ部分
(図10でhと示した部分)もすでに流動化処理土であ
るソイルセメントが存在するので、この部分もソイルセ
メントとなる。
【0030】しかして、新規建物9の基礎スラブ8の厚
さ分Lだけ残した新規地盤3上には、図1に示すように
新規建物9の基礎スラブ8が打設されると共に、新規建
物9が建設される。そして、新規建物9の基礎スラブ8
の底面位置以浅における基礎スラブ8と地下外壁1との
間81には、流動化処理土が打設される。図1における
場合のように新規建物9の1階部分と地下外壁1の高さ
が異なるときは、埋め戻し土が詰められる。なお、この
発明は、前記実施の形態に制限されるものではなく、こ
の発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の変更が許容さ
れる。例えば、コラム(柱状体)7は、一本づつ間隔を
おいて造成しても、複数本柱列状もしくは格子状に連結
して設けてもよい。図1及び図5(c)では複数本を柱
列状に連結した場合を示している。また、対向する地下
外壁間に補強材を架設してもよい。
【0031】
【発明の効果】以上詳細に説明した通り、この発明によ
れば次のような効果を奏する。 (1)この発明の既存地下室上に新規建物を建設する基
礎構造は、地下室を有する既存建物が、少なくとも地下
部の地下外壁と基礎スラブを残して解体され、その基礎
スラブ上に流動化処理土が打設され、その流動化処理土
の上に、新規建物の基礎スラブ底面位置近傍まで土砂が
埋め戻され、地下外壁で囲まれた内部に新規地盤が造成
され、この新規地盤に浅くとも流動化処理土に到達する
ソイルセメントコラムが造成されている。従って、流動
化処理土とソイルセメントコラムの強度は、10〜50
kgf/cm程度で、ほぼ同一レベルであるため、新
規建物の荷重をコラムから既存建物の基礎スラブに確実
に伝達することができる。
【0032】(2)また、流動化処理土4を基礎スラブ
2の全面に打設するため、任意の位置にソイルセメント
コラム7を打設することが可能となり、新規建物の設計
の自由度が増大する。
【0033】(3)また、新規建物は、既存建物の基礎
スラブ上に流動化処理土が少なくとも1mの高さ打設さ
れ、その上に土砂が埋め戻されて造成されているため、
深層混合処理工法におけるオーガが、流動化処理土中に
まで掘進でき、コラム先端を流動化処理土内に埋設して
造成することが可能となる。
【0034】(4)また、新規建物の基礎スラブ底面位
置以浅には、流動化処理土が充填される。これにより地
震時の新規建物の貫性力(水平力)を地下外壁を介して
周辺地盤に確実に伝達することができるので、耐震性に
優れた構造となる。
【0035】(5)地下外壁の地下水位近傍に、排水孔
が設けられていると、浸入した水を排水することがで
き、埋め戻した土砂が地表まで滞水層となり環境問題を
発生させることを防ぐとともに、地震時における液状化
防止を図ることができる。
【0036】(6)基礎スラブに作用する接地圧を小さ
くすることができるため、既存建物が支持杭で支持され
て基礎スラブ下に空洞が形成されているような場合で
も、新規建物を安全に支持することができる。
【0037】(7)既存建物の基礎スラブ下の空洞をセ
メントミルクやモルタル等の硬化性材料で充填してやれ
ば、既存建物の基礎スラブがより大きな接地圧に耐える
ことができるようになる。
【0038】(8)従って、新規建物の柱位置を既存建
物の柱位置に合わせる必要がなく、この点からの設計の
自由度も確保できる
【0039】(9)また、この発明の既存地下室上に新
規建物を建設する基礎構造の築造方法は、地下室を有す
る既存建物を、少なくとも地下部の地下外壁と基礎スラ
ブを残して解体し、その基礎スラブ上に流動化処理土を
打設し、その流動化処理土の上に新規建物の基礎スラブ
底面位置近傍まで土砂で埋め戻して地下外壁で囲まれた
内部に新規地盤を造成し、その新規地盤に深層混合処理
工法で浅くとも流動化処理土に到達するソイルセメント
コラムを造成するものであり、また、前記基礎構造上に
新規建物を建設し、新規建物の基礎スラブ底面位置以浅
に、流動化処理土を打設するものである。従って、この
発明の築造方法によれば、深層混合処理工法において容
易に施工できるため、この発明の基礎構造を容易に築造
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を模式的に示す断面説明
図である。
【図2】この発明の既存地下室上に新規建物を建設する
基礎構造の築造方法の工程を示す一部断面説明図であ
る。
【図3】この発明の築造方法の次の工程を示す斜視図で
ある。
【図4】この発明の築造方法の更に次の工程を示す斜視
図である。
【図5】この発明の築造方法のまた更に次の工程を示す
断面説明図で、工程順(a)(b)(c)に示してい
る。
【図6】従来例を示す断面説明図である。
【図7】既製コンクリート杭の場合の従来例を示す拡大
断面説明図である。
【図8】場所打ち杭の場合の従来例を示す拡大断面説明
図である。
【図9】深層混合処理工法で使用するオーガの一例を示
す正面図である。
【図10】深層混合処理工法で使用するオーガの使用状
態を示す正面図である。
【図11】既存建物が支持杭で支持されて基礎スラブ下
に空洞が形成されている状態を示す説明図である。
【図12】既存建物が支持杭で支持されて基礎スラブ下
に形成されて空洞に硬化性材料を注入する状態を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 地下外壁 2 既存建物の基礎スラブ 3 新規地盤 4 流動化処理土 5 埋め戻した土砂 6 排水孔 7 ソイルセメントコラム 7a 根固め部 8 新規建物の基礎スラブ 9 新規建物 10 オーガ 11 中空の掘削ロッド 12 掘削撹拌翼 13 共回り防止翼 14 撹拌翼 15 先行ビット 16 吐出口 20 既存建物 21 既存建物の地下室 71 既製コンクリート杭 72 場所打ち杭 81 新規建物の基礎スラブ底面位置以浅の流動化処理
土を打設する部分 121 掘削爪

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地下室を有する既存建物が、少なくとも
    地下部の地下外壁と基礎スラブを残して解体され、その
    基礎スラブ上に流動化処理土が打設され、その流動化処
    理土の上に、新規建物の基礎スラブ底面位置近傍まで土
    砂が埋め戻されることにより、地下外壁で囲まれた内部
    に新規地盤が造成され、ソイルセメントコラムがその新
    規地盤に浅くとも流動化処理土に到達するように造成さ
    れていることを特徴とする既存地下室上に新規建物を建
    設する基礎構造。
  2. 【請求項2】 新規地盤の新規建物の基礎スラブ底面位
    置以浅には、流動化処理土が充填されていることを特徴
    とする請求項1記載の既存地下室上に新規建物を建設す
    る基礎構造。
  3. 【請求項3】 前記地下外壁の地下水位近傍に、排水孔
    が設けられていることを特徴とする請求項1または2の
    いずれかに記載の既存地下室上に新規建物を建設する基
    礎構造。
  4. 【請求項4】 地下室を有する既存建物を、少なくとも
    地下部の地下外壁と基礎スラブを残して解体し、その基
    礎スラブ上に流動化処理土を打設し、その流動化処理土
    の上に新規建物の基礎スラブ底面位置近傍まで土砂で埋
    め戻して地下外壁で囲まれた内部に新規地盤を造成し、
    その新規地盤に深層混合処理工法で浅くとも流動化処理
    土に到達するソイルセメントコラムを造成することを特
    徴とする既存地下室上に新規建物を建設する基礎構造の
    築造方法。
  5. 【請求項5】 新規建物を建設した後、新規地盤の新規
    建物の基礎スラブ底面位置以浅に、流動化処理土を打設
    することを特徴とする請求項4記載の既存地下室上に新
    規建物を建設する基礎構造の築造方法。
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