JP6080534B2 - 排水から放射性セシウムを除去分離して安定に貯蔵する方法 - Google Patents

排水から放射性セシウムを除去分離して安定に貯蔵する方法 Download PDF

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Description

本発明は、放射性セシウムを含有する排水から放射性セシウムを除去分離し、分離した放射性セシウムをゼオライトに吸着させて安定に貯蔵するとともに、排水を放流可能にする方法に関する。
原子力発電所の事故により放出された放射性物質のうち、とくに重要な放射性セシウム(以下の記述においては、「134Cs、137Cs」と記すことがある。)を、自然界や居住環境から分離除去し、安全に貯蔵して放射能の減衰を待つための、さまざまな除染方法、減容貯蔵の方法が開発されている。出願人は、種々の可燃物に付着ないし吸収された放射性セシウムが、可燃物を都市ゴミ焼却炉で焼却処理したときに飛灰に濃縮され、主灰や飛灰を溶融処理したときは、溶融飛灰に移行すること、これらの焼却灰および飛灰(以下「灰」と略記する。)の中に存在するセシウムは、水に溶けやすい形態であることから、灰からセシウムを水で抽出し、その抽出液からセシウムを適宜の吸着剤に吸着させて分離し、セシウムを吸着した吸着剤を固化処理することによって大幅な減容が可能になることを見出し、その実施技術を確立して、すでに提案した(特許文献1)。
水抽出液からのセシウムイオンの吸着分離を行なう吸着剤としては、まずゼオライト、とくにモルデナイト型のものが挙げられ、有効に使用できることが確認されている。しかし、一定量のゼオライトが吸着できるセシウムの量は、案外少ない。灰の中には、カリウムやナトリウム(以下、カリウムで代表させる)の化合物のような、これも水に溶けやすい物質が多量に含まれており、それらに由来するカリウムのイオンがゼオライトの吸着サイトの大部分を占めるため、セシウムが吸着できるサイトが減ってしまうのがその理由である。
出願人はまた、セシウムとともにカリウムを吸着したゼオライトを水で処理すると、カリウムは溶出するがセシウムはほとんど残留するという事実を見出し、上記の問題への対応策を確立することに成功した。すなわち、放射性セシウムを吸着したゼオライトを水洗して吸着サイトを復活させ、再度吸着に利用するという放射性セシウムの除去方法であって、これもすでに開示した(特許文献2)。
一方、セシウムを選択的に吸着する物質として、古くからプルシャンブルー(紺青)、すなわち、フェロシアン化鉄(II)酸鉄(III)カリウムKFe[Fe(CN)6]によって代表される顔料が有効であることが知られ、これを用いて核燃料再処理廃液から137Csを分離除去する技術が研究されている(非特許文献1)。プルシャンブルー(以下「PB」と略記する。)がセシウムを選択的に吸着するのは、セシウムイオンの水和半径がPBの内部空孔の大きさに合致しているからと考えられている。最近では、ナノ粒子化したPBは、比表面積の増大に伴い吸着能が増大するので、その使用が効果的であるとして、量産技術および性能試験の結果が発表された(非特許文献2)。
発明者らは、セシウムの選択的吸着にPBのナノ粒子による吸着が効率的であること、ナノ粒子はより微細で比表面積が大きいほど有効である、という事実に着目し、PBナノ粒子の生成と同時にセシウムの吸着が行なわれれば、さらに高度な吸着が実現するであろうという期待をもち、それにもとづいて、セシウムイオンが存在する液中でPBを生成させ、かつ、生成しセシウムを選択的に吸着したPBを直ちに凝集沈殿させて系外に取り出すことによって、最も有利な吸着平衡条件を実現することを着想した。実験の結果、期待どおりの成績が得られたので、この放射性セシウム除去方法も提案した(特許文献3)。
特願2011−232269 特願2011−265334 特願2012−599298 見塩規行ほか「日本原子力学会誌」vol.6, No.1 (1964) p.2 (独)産業技術総合研究所プレスリリース 2012年2月8日
PBは安定な化合物で、放射性セシウムを吸着した状態で長い年月保存し減衰を待っても、分解して放射性セシウムを放出するような心配は、実質上しなくてよいと考えられるが、なにぶんPBの化合物名に「シアン」が含まれていることから、放射性セシウムを吸着したPBを貯蔵すること自体に抵抗感をもつ人々も少なくないと懸念される。このような事情を考えれば、PBに吸着させた放射性セシウムを、より安定な吸着材に移して貯蔵することが好ましい。発明者らは、より安定な吸着材として前記のゼオライト、とくにモルデナイト型ゼオライトを再度採用する可能性を探究した。天然ゼオライトであれば、鉱物であるから、きわめて安定であって、吸着した放射性セシウムの減衰を待つ間の貯蔵になんの不安もないし、ゼオライトであれば抵抗感を持つ人もいないはずであって、住民による反対運動などが起こる心配がない。
ゼオライトによる放射性セシウムの吸着を、前掲の特許文献1に開示した焼却灰または溶融飛灰の水洗浄液にゼオライトを接触させて実施したときの問題点は、水洗浄液にはセシウムイオンだけでなく、ナトリウムやカリウムのイオンが大量に存在し、それらがゼオライトの吸着ポイントをブロックするために、セシウム吸着の効率がよくないということであった。焼却灰および溶融飛灰には重金属イオンも含まれるが、通常の処理においてはキレート剤等で除去するので、水洗浄液中の重金属の含有量は、問題になるほどのレベルではない。表1は、溶融飛灰の水洗浄液について溶存イオンを測定したデータの例である。
表1 溶融飛灰の水洗浄液の性状(単位はいずれもmg/L)
Figure 0006080534
ゼオライトによる微量のセシウムの吸着が、共存するナトリウムイオンによってどのように妨げられるかを、純水にCsを16ppm溶解させた液と、Cs16ppmに加えてNa7,000ppmを存在させた液とにゼオライトを種々の量添加し、ゼオライトによるCsの吸着除去の効果をみることによって調べると、つぎのことが確認された。すなわち、Naの共存がなければ、ゼオライト添加量0.2g/L以上でCsイオンがほぼ完全に除去されるのに対し、多量のNaが共存する場合は1g/Lのゼオライトを添加してようやく、Csイオンの60%を除去できたという差である。Csの吸着に対する影響をNaとKとで比較すると、Naの方が、その妨害の程度が低いことがわかった。これは水和イオンの大きさがKの方がCsのそれに近いためと考えられる。
一方、放射線量の観点からゼオライト吸着による減容化効果を考えると、つぎのとおりである。放射線量が85,788Bq/kgである溶融飛灰を水洗浄し、洗浄液にゼオライトを投入して放射性セシウムを吸着させたとき、ゼオライト添加量50g/Lのときに除去率86.6%であり、このときの吸着平衡濃度は1,094Bq/kgであったから、セシウムを吸着したゼオライトの放射線量は、
(8,184Bq/kg−1,094Bq/kg)÷50g/L=141,800Bq/kg
であり、原飛灰(85,788Bq/kg)にくらべて、
141,800Bq/kg÷85,788Bq/kg=1.61(倍)
に止まり、大幅な減容は望めない。
本発明の基本的な目的は、放射性セシウムをゼオライトに吸着させて安定に貯蔵しその間に減衰をはかるという処理に伴っている、減容化の率が低いという問題を解決し、ゼオライトの有効利用を実現するとともに、それによって、PBすなわちフェロシアン化鉄に吸着させて貯蔵する場合にあり得る、「シアン」をその名に含む化合物を使用することによって起り得る世人の心配を払拭するとともに、排水もまた問題なく放流可能であるような処理方法を提供することにある。
本発明の追加的な目的は、基本的な目的を達成する処理方法において、放射性セシウムを含有する排水の中でフェロシアン化鉄を生成させ、生成するそばからその結晶構造に放射性セシウムを吸着させて行くことにより、より高い効率をもって放射性セシウムの吸着が行なわれるようにした処理方法を提供することにある。本発明のさらなる目的は、いったん放射性セシウムを排水から分離するが、それをゼオライトに引き渡して再生されるフェロシアン化鉄を循環使用することにより、資源の有効な利用を可能にした処理方法を提供することにある。
基本的な目的を達成する本発明の、放射性セシウムを含有する排水から放射性セシウムを除去し、安定に貯蔵する方法は、下記の諸工程からなる方法である。
A)放射性セシウムを含有する排水にフェロシアン化鉄を接触させ、フェロシアン化鉄に放射性セシウムを吸着させる工程、
B)放射性セシウムを吸着したフェロシアン化鉄の沈殿を排水から分離し、排水は放射線量を測定して、基準値内であることを確認して放出する工程、
C)分離した、放射性セシウムを吸着したフェロシアン化鉄化合物を水に分散させ、分散液にアルカリを加えてpHを10以上に調整することによってフェロシアン化鉄化合物を分解させ、吸着した放射性セシウムを放出させる工程、
D)放出された放射性セシウムを含有する水溶液にゼオライトを接触させ、ゼオライトに放射性セシウムを吸着させる工程、および、
E)放射性セシウムを吸着したゼオライトを、フェロシアンイオン、ナトリウムイオンおよび硫酸イオンとともに水酸化第二鉄のコロイドを含有する液から分離し、貯蔵処理に回す工程。
追加的な目的を達成する本発明の処理方法は、上記の基本的な目的を達成する処理方法において、工程Aに代えて下記の工程A’を実施する方法である。
A’)放射性セシウムを含有する排水の中で、フェロシアン化ナトリウムと硫酸第二鉄とを反応させてフェロシアン化鉄を生成させるとともに、生成したフェロシアン化鉄の結晶構造に放射性セシウムを吸着させる工程。
さらなる目的を達成する本発明の処理方法は、上記の基本的な目的を達成する処理方法の工程Eに続いて、フェロシアン化鉄の再生工程を含む下記の工程からなる。
A)放射性セシウムを含有する排水にフェロシアン化鉄を接触させ、フェロシアン化鉄に放射性セシウムを吸着させる工程、
B)放射性セシウムを吸着したフェロシアン化鉄の沈殿を排水から分離し、排水は放射線量を測定して、基準値内であることを確認して放出する工程、
C)分離した、放射性セシウムを吸着したフェロシアン化鉄を水に分散させ、分散液にアルカリを加えてpHを10以上に調整することによってフェロシアン化鉄を分解させ、吸着した放射性セシウムを放出させる工程、
D)放出された放射性セシウムを含有する水溶液にゼオライトを接触させ、ゼオライトに放射性セシウムを吸着させる工程、および、
E)放射性セシウムを吸着したゼオライトを、フェロシアンイオンおよび硫酸イオンとともに水酸化第二鉄のコロイドを含有する液から分離し、貯蔵処理に回す工程、
F)工程Eで得た液のpHを4以下に調整して水酸化第二鉄をいったん溶解させたのち、pHを6〜8の中性領域に戻し、フェロシアン化鉄と水酸化第二鉄のフロックとの共沈物を得る工程、
および、
G)フェロシアン化鉄と水酸化第二鉄のフロックとの共沈物に酸を加えてpHを4以下に調整して水酸化第二鉄を再溶解し、ついでpHを中性領域に戻して、フェロシアン化鉄と水酸化第二鉄を工程Aに循環使用すること。
本発明の基本的な目的を達成する処理方法によれば、放射性セシウムを含有する排水からフェリシアン化鉄が選択的に放射性セシウムを吸着するから、カリウムやナトリウムのような他のアルカリ金属の存在により吸着効率が引き下げられることなく、排水中の放射性セシウムを高い比率で濃縮できる。固液分離後の排水に含まれる放射性物質は微量であるし、溶存するフェリシアン化鉄化合物も微量であるから、排水は、所要の処理をほどこしたのち、放流することに支障はないものになっている。放射性セシウムを濃縮した形で吸着したフェロシアン化鉄は、ついでアルカリの作用を受けて分解し、吸着した放射性セシウムを放出するので、それをゼオライトに接触させて吸着させるという受け渡しにより、放射性セシウムはシアン化合物と縁が切れて、ゼオライトというきわめて安定な鉱物に吸着された形で貯蔵され、減衰を待つことになる。ゼオライトによる吸着の場にナトリウムイオンが存在するが、CsとNaとの比率は、排水中におけるそれより格段に低くなっており、かつ、前記したようにNaの妨害作用はKより低いから、単に排水にゼオライトを接触させた場合に比べ、使用効率は桁違いに改善される。
追加的な目的を達成する本発明の処理方法、すなわち、工程Aに代えて工程A’を実施する方法によるときは、放射性セシウムを含有する排水の中で、フェロシアン化鉄を生成させるので、生成したフェロシアン化鉄の結晶構造に直ちに放射性セシウムが吸着される結果、できあがっているフェロシアン化鉄に吸着させる場合に比べ、より高度に吸着が行なわれる。
さらなる目的を達成する本発明の処理方法を採用すれば、上記の基本的な目的を達成する処理方法の工程Eに加えて、分離した液の水酸化第二鉄のコロイドを、pH調整によりいったん溶解し、ついで析出させてフェロシアン化鉄とフロック状の共沈を得る工程(F)と、その共沈物を取り出して排水との接触の循環使用することにより、二次廃棄物の発生を抑えて、排水からの放射性セシウムの除去および安定貯蔵を行なうことができる。
以下に具体的な数値を挙げて、本発明による濃縮効果を示す。いま、放射線濃度が85,000Bq/kgである焼却飛灰を水洗処理した場合、洗浄後の灰は、放射線濃度が5,000Bq/kg以下に低下しているから、固化処理を施して廃棄することができる。放射性セシウムを含有する洗浄水は、そのままゼオライトに接触させて放射性セシウムの吸着をはかっても、洗浄水に共存する大量のアルカリ金属が吸着サイトを占拠してしまうため、実現する濃縮は、1.6分の1になる程度である。ところが、フェロシアン化鉄に放射性セシウムを選択的に吸着させれば、とりわけ、放射性セシウムを含有する排水の中でフェロシアン化鉄を生成させるという効率のよい方法を採用すれば、実に144,500,000Bq/kgという高濃度に濃縮される。これは、処理の対象とした焼却飛灰にくらべて、1700倍に達する濃縮である。
本発明に従い、アルカリを用いてこのフェロシアン化鉄を分解すると、吸着されていた放射性セシウムがイオンとして液中に放出されるから、それをゼオライトに吸着させることにより、アルカリ金属の影響を避けた、効率の高い吸着が実現する。吸着処理後の液は、もはや放射性セシウムを含有しないから、必要な処理を施して廃棄することができる。放射性セシウムを吸着したゼオライトの放射線濃度は3,200,000Bq/kgに達し、これは、洗浄水を直接ゼオライト処理した場合に比べて、23倍の濃縮に相当する。処理対象である焼却飛灰からみれば、37倍の濃縮になる。このようにして、本発明によるときは、放射性セシウムを高度に濃縮した上で、それをゼオライトというきわめて安定な担体に保持させて貯蔵することが可能になる。
本発明のいずれの態様によるときも、放射性セシウムを吸着したゼオライトは天然の鉱物であり、まったく安定な物質であるから、ドラム缶に収容するなど適切な処理をすることにより、放射性セシウムを吸着したまま長い年月貯蔵することができ、放射性物質の減衰を待つことができる。このように、本発明の処理方法によるときは、二次廃棄物の容積がきわめて小さく、高度の減容を実現する。その上で本発明は、「シアン」をその名に含み、CN構造を有する化合物を放射性物質の吸着と貯蔵に使用することを避けた処理が可能になる。
本発明で処理の対象とする放射性セシウムを含有する排水は、ゴミ焼却灰の飛灰または溶融飛灰を水で洗浄して、可溶性成分を溶出させた形で含有する水洗浄液が代表であるが、各種の除染排水なども対象とすることができる。ゴミ焼却灰の飛灰または溶融飛灰は、しばしば重金属を含有し、それが灰の水洗浄で溶出してくることがあるので、対策をとらなければならない。それには多くの場合、重金属イオンに対するキレート剤を作用させることが有効であって、重金属イオンの溶存を実質上なくした水洗浄液を用意することができる。
工程A’を実施する場合、フェロシアン化ナトリウムと硫酸第二鉄とを、吸着すべき放射性セシウムのイオンを含有する水溶液の中で反応させてフェロシアン化を生成させる。この反応は、つぎの式に従う。
3Na4[Fe(CN)6]+2Fe2(SO4)3+過剰な硫酸第二鉄
→ 6Na2SO4+Cs・Fe4[Fe(CN)6]3+過剰分の硫酸第二鉄に相当する水酸化第二鉄
この反応に関しては、フェロシアン化ナトリウムに対する硫酸第二鉄の量が、フェロシアン化鉄が生成する当量よりも過剰であるような割合で存在させることが好ましい。過剰の度合は、上記の反応に関与しなかった硫酸第二鉄が水酸化第二鉄Fe(OH)3となって、その凝集沈殿作用が発揮されるようなものとすべきであって、具体的には、当量の関係に対して、すくなくとも2倍量の硫酸第二鉄を使用することが好ましい。できれば、5〜10倍量を使用することがより好ましい。反応にとって過剰の鉄分は、水酸化第二鉄Fe(OH)3となって、生成した放射性セシウムを吸着したフェロシアン化鉄の沈殿を凝集させるのに役立つからである。しかし、あまりに過剰な、たとえば15〜20倍量の鉄分を添加することは、二次廃棄物の増大を招き、得策とはいえない。
排水へのフェロシアン化カリウムおよび硫酸第二鉄の添加は、どちらも、所定の濃度で調製した水溶液を、撹拌下に排水へ同時に添加することによって行なうのが好ましい。反応時の液のpHは、フェロシアン化鉄の沈殿をFe(OH)3の作用により凝集させる上で都合のよい範囲、通常はpH5〜8となるように選ぶ。この範囲内でも、とくにpH6〜7が好ましい。実際は、たとえば水道水を用いて建造物の洗浄を行なうといった、通常の除染作業によって発生した排水であれば、とくにpHを考慮する必要はない。ゴミ焼却により発生した灰の水洗により放射性セシウムを溶出させた排水は、セシウム以外のアルカリ金属を多量に含んでいるが、そのままでもpHは上記した吸着に好都合な範囲内にある。
凝集沈殿した、セシウムを選択的に吸着したフェロシアン化鉄は、工程Bにおいて、排水から分離する。この分離は、濾過や遠心分離などの固液分離手段によることが好ましいが、単に沈殿を引き抜くことでも可能である。分離した排水は、放射線量を測定して、基準値以内であることを確認して放流することができる。
分離した固体分は、つぎに工程Cにおいて、水に分散させた状態とし、そこへアルカリ、好ましくは水酸化ナトリウムの水溶液を添加して、pHを10以上に高める。そうすると、フェロシアン化鉄はつぎの反応により溶解し、吸着されていた放射性セシウムがイオンとして液中に放出される。
Cs・Fe4[Fe(CN)6]3+12NaOH
→ Cs+12Na+3Fe(CN)6 4−+4Fe(OH)3
工程Dにおいてこの液にゼオライトを接触させることにより、Csが吸着される。上記の反応によって生成する水酸化第二鉄は、コロイド状の微細な粒子の状態なので、ゼオライトとして顆粒状ないしペレット状のものを使用すれば、目の粗い濾過布を用いて、ゼオライトをそれ以外の成分から分離することができる。工程Eは、ゼオライトを分離して貯蔵処理に回す工程である。
ゼオライトを分離した液は、工程Fにおいて、酸を加えてpHを4以下に調整して水酸化第二鉄をいったん溶解させ、ついでpHを中性領域に戻すことにより、フェロシアン化鉄と水酸化第二鉄とを共沈させる。フェロシアン化鉄の再利用を行なわない場合は、この沈殿物を処分すれば、処理は終了する。しかし、安定であるとはいえ、フェロシアン化鉄はシアン化合物であり、その放流には規制がある。また、「シアン」と名がつく物質に対しては、それだけでアレルギー反応を起こす人々があり、放流や貯蔵に対して反対運動が起こり得る。一方、フェロシアン化鉄がもつ放射性セシウム吸着性能を利用しないのは、得策とはいえない。そこで、本発明のさらなる目的を達成する態様に従って、このフェロシアン化鉄と水酸化第二鉄との共沈物を、放射性セシウムを含有する排水、代表的には飛灰の洗浄液に投入し、循環使用することが推奨される。この場合、共沈物に対して酸を加え、pHを4以下に調整し水酸化第二鉄を再度溶解させる、工程Gを行なう必要がある。この再溶解は排水に投入する前に行なってもよいし、投入後に行なってもよい。
以下の実施例において、放射線量の測定は、Canberra社製のLaBr検出器スペクトロサーベイメーター(Inspector 1000)またはゲルマニウム半導体検出器(GC2520)を用いて行なった。
参照例
プルシャンブルーによるセシウムの選択的吸着の効果を、つぎのようにして調べた。ゴミ焼却場の飛灰であって、放射性セシウムに起因する放射線量が85,788Bq/kgを示すものに、重量にして10倍量の蒸留水を加え、24時間撹拌したのち、孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過することにより、飛灰洗浄水を得た。得られた洗浄水の放射線量は、8,900Bq/kgであった。この液のpHは11.6という高い値であったため、塩酸を加えてpH8に調節した。
この洗浄水に、市販のプルシャンブルー(関東化学社製、以下「市販PB」という。)を、濃度が0.05〜1g/Lとなる範囲内の種々の量で添加し、30分間撹拌して市販PBを液に分散させることにより、吸着平衡に達するまで放射性セシウムを吸着させた。洗浄水からセシウムを吸着した市販PBを濾過により分離した後、残った液について放射線量を測定した。市販PBの添加量、処理済み洗浄水に残存する放射性セシウムの濃度との関係、および吸着による低減効果を、あわせて表2に示す。
表2 市販PBによる放射性セシウムの吸着除去
Figure 0006080534
表2をグラフにしたものが、図1である。このグラフにみるように、市販PBを1g/L使用した場合で、液の放射線量がはじめは8,900Bq/kgあったものが、処理後は550Bq/kgにまで減少した。これは、吸着済みPBへの放射性セシウムの濃縮という観点から見れば、
(8,900Bq/kg−550Bq/kg)÷1g/L(kg)=8,350Bq/g
=8,350,000Bq/kg
であるから、原飛灰からは約100倍の濃縮が行なわれたことを意味する。
参照例と同様にして、放射性セシウムを含有する飛灰洗浄水を得た。この洗浄水の放射線量は、7,680Bq/kgであった。フェロシアン化カリウムは、濃度10g/Lの水溶液を用意し、硫酸第二鉄としては、市販の凝集沈殿材である「ポリ鉄」(日鉄鉱業(株)の製品)を用意した。フェロシアン化カリウム水溶液を、pHを調節した上記の飛灰洗浄水に対して、その中で生成するフェロシアン化鉄の濃度が0.01g/L、0.025g/L、0.05g/Lまたは0.1g/Lとなる量添加した。一方、ポリ鉄は、前記の反応式によりフェロシアン化鉄が生成するのに必要な量に対して、5倍モルを添加した。フェロシアン化鉄1モルを生成するのに必要な硫酸第二鉄は2モルであるから、必要なモル数に対し5倍モルとは、過剰な部分として8モル(4倍)を加えたことを意味する。放射性セシウムの除去効果を、表2と同様のデータにより表3に示す。
表3 液中生成フェロシアン化鉄による放射性セシウムの吸着除去
Figure 0006080534
表3の結果をグラフにしたものが、図2である。フェロシアン化鉄生成量が最大の0.1g/Lとなるようにしたときの結果は、放射性セシウムの実質上全量が生成したフェロシアン化鉄に吸着されたとみてよいから、濃縮率としては、
7,680Bq/kg÷0.1g/L=76,800,000Bq/kg
となって、原飛灰の放射線量8,588Bq/kgを基礎にすれば、960倍の濃縮が実現したことになる。
表3のデータが示すように、液中で生成するフェロシアン化鉄の量を0.1g/Lとした場合、放射性セシウムの実質上全量が生成フェロシアン化鉄に吸着されたわけであり、吸着された放射性セシウムの放射線量は、上記のように76,800,000Bq/kgである。この液に水酸化ナトリウムを加えてpHを高め、アルカリ側にした。アルカリ性においては、フェロシアン化鉄がつぎのように分解し、
Fe4[Fe(CN)6]3+12NaOH→12Na++3[Fe(CN)6]4-+4Fe(OH)3
吸着していた放射性セシウムを放出した。一方、水酸化第二鉄はコロイドに変化し、フロック状の沈でんとなった。
水酸化第二鉄を分離した液に関し、pHの上昇が引き起こすフェロシアン化鉄の分解に伴って生成したフェロシアンイオンを、4−ピリジンカルボン酸−ピラゾロン吸光光度法により定量して、全シアン(CN)濃度として表わすことにより、図3のグラフを得た。1モルの[Fe(CN)6]4−(式量212)にはCN(式量26)が6個あるから、シアン成分が26×6=156という式量をもつ。フェロシアン化鉄はFe4[Fe(CN)6]3=859.23(g/モル)で、CN成分に着目すれば、26×18=468(g/モル)となる。0.1gのフェロシアン化鉄には、0.1×(468/859.23)=54.5(mg)のCNが存在する。図3にみるとおり、pHを酸性側から中性領域を超えてアルカリ性側に高めて行くにつれて液中の全シアン濃度が直線的に増大し、pH11において54.5mgに到達したので、フェロシアン化鉄が完全に分解し、放射性セシウムイオンとして放出されたと判断した。
そこで、液に顆粒状のゼオライトを投入し、撹拌して、液中にイオンとして存在する放射性セシウムをゼオライトに吸着させた。目の粗い濾布を用いて濾過することにより、ゼオライトを液から分離した。液は、フェロシアンイオンおよび硫酸イオンとともに、水酸化第二鉄のコロイドを含んでおり、そこへ硫酸を加えてpHを4以下に低下させ、フェロシアン化鉄を再生させるとともに、水酸化第二鉄を溶解させた。その後、水酸化ナトリウムを加えることによりpHを中性領域に戻した。このようにして再生したフェロシアン化鉄と水酸化第二鉄とを前記の飛灰洗浄水に投入して、再度の放射性セシウムの吸着を行なわせた。以下、アルカリ添加による、フェロシアン化鉄の分解−セシウムイオンの放出−ゼオライトによるその吸着、を繰り返し行なった。
放射性セシウムを吸着したゼオライトを分離した液は、上記のように、pHの低下に伴ってフェロシアン化鉄が再生し、析出するので、それを分離した液の中には、もはやフェロシアンイオンは実質上存在せず、必要な処理を施して放流することが可能である。
別の焼却飛灰を対象にして、参照例と同様に、ただし撹拌時間を6時間として、放射性セシウムを含有する飛灰洗浄水3Lを得た。この飛灰洗浄水のpHも11.6という高い値であったから、塩酸を加えてpH7〜8に調節した。この洗浄水の放射線量は、8,200Bq/kgであった。そこへフェロシアン化カリウムを0.129g/L(生成するフェロシアン化鉄の濃度が0.1g/Lとなる量)、硫酸第二鉄を0.093(当量の5倍モル)添加し、生成したフェロシアン化鉄に放射性セシウムを吸着させた。30分間撹拌してから、孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過し、放射性セシウムを吸着したフェロシアン化鉄と水酸化鉄との共沈物を分離した。濾液の放射性セシウムの濃度は、「不検出」となった。
得られた共沈物を3Lの純水に分散させ、水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを11.5まで高めた。この操作により、前記の式に従ったフェロシアン化鉄の分解が起こり、フェロシアン化鉄に吸着されていた放射性セシウムが液中に放出された。このときの液のpHと全シアン濃度との関係は、図3を参照して前述したとおりであって、0.129g/L中の全シアンは54.5ppmであり、液のpH11.5としたときの全シアン濃度の測定値は54ppmであったから、アルカリ性にすることにより、ほぼ100%のフェロシアンイオンが遊離したことになる。pHを11.5に高めたときの液中のNa濃度は、360ppmであった。
上記のようにして放射性セシウムが放出された液にゼオライトを投入し、放射性セシウムを吸着させた。2.5g/Lのゼオライトを添加したとき、放射性セシウムの91.1%が除去された。液のpHを11.5から7に低下させることにより、放射性セシウムは「不検出」となり、その全量がゼオライトに吸着されたことが確認された。この結果は、2.5g/Lのゼオライトに8,200Bq/kgの放射性セシウムが吸着されたことになるので、ゼオライト1kg当たりの放射線濃度としては、
8,200÷2.5=3,280,000(Bq/kg)
となる。
本発明の前提となる参照例のデータであって、ゴミ処理場で発生した溶融飛灰を水で洗浄して、飛灰中の放射性セシウムを水で溶出させることにより発生した放射性セシウムを含有する排水に、市販PBを添加して吸着処理をさせたときの、市販PB添加量と処理済み排水中の残留放射性セシウム濃度の関係を示したグラフ。 本発明の実施例のデータであって、参照例と同様な、飛灰洗浄排水に対し、本発明に従ってフェロシアン化カリウムと硫酸第二鉄とを添加して、液中でフェロシアン化鉄を生成させると同時にそれに放射性セシウムを吸着させて除去したときの、フェロシアン化鉄生成量と処理済み排水中の残留放射性セシウム濃度の関係を示したグラフ(フェロシアン化カリウムに対する硫酸第二鉄の添加量は、当量の5倍モル。)。 本発明の実施例のデータであって、放射性セシウムを吸着したフェロシアン化鉄が存在する液に、水酸化ナトリウムを添加してpHを高めフェロシアン化鉄を分解させて行ったときの、液中の全シアン濃度がpHによってどのように変化するかを示したグラフ。

Claims (7)

  1. 放射性セシウムを含有する排水から放射性セシウムを除去し、安定に貯蔵する方法であって、下記の諸工程からなる方法:
    A)放射性セシウムを含有する排水にフェロシアン化鉄を接触させ、フェロシアン化鉄に放射性セシウムを吸着させる工程、
    B)放射性セシウムを吸着したフェロシアン化鉄の沈殿を排水から分離し、排水は放射線量を測定して、基準値内であることを確認して放出する工程、
    C)分離した、放射性セシウムを吸着したフェロシアン化鉄化合物を水に分散させ、分散液にアルカリを加えてpHを10以上に調整することによってフェロシアン化鉄化合物を分解させ、吸着した放射性セシウムを放出させる工程、
    D)放出された放射性セシウムを含有する水溶液にゼオライトを接触させ、ゼオライトに放射性セシウムを吸着させる工程、および、
    E)放射性セシウムを吸着したゼオライトを、フェロシアンイオン、ナトリウムイオンおよび硫酸イオンとともに水酸化第二鉄のコロイドを含有する液から分離し、貯蔵処理に回す工程。
  2. 放射性セシウムを含有する排水から放射性セシウムを除去し、安定に貯蔵する方法であって、下記の諸工程からなる方法:
    A)放射性セシウムを含有する排水にフェロシアン化鉄を接触させ、フェロシアン化鉄に放射性セシウムを吸着させる工程、
    B)放射性セシウムを吸着したフェロシアン化鉄の沈殿を排水から分離し、排水は放射線量を測定して、基準値内であることを確認して放出する工程、
    C)分離した、放射性セシウムを吸着したフェロシアン化鉄を水に分散させ、分散液にアルカリを加えてpHを10以上に調整することによってフェロシアン化鉄を分解させ、吸着した放射性セシウムを放出させる工程、
    D)放出された放射性セシウムを含有する水溶液にゼオライトを接触させ、ゼオライトに放射性セシウムを吸着させる工程、および、
    E)放射性セシウムを吸着したゼオライトを、フェロシアンイオンおよび硫酸イオンとともに水酸化第二鉄のコロイドを含有する液から分離し、貯蔵処理に回す工程、
    F)工程Eで得た液のpHを4以下に調整して水酸化第二鉄をいったん溶解させたのち、pHを6〜8の中性領域に戻し、フェロシアン化鉄と水酸化第二鉄のフロックとの共沈物を得る工程、
    および、
    G)フェロシアン化鉄と水酸化第二鉄のフロックとの共沈物に酸を加え、pHを4以下に調整して水酸化第二鉄を再溶解し、ついでpHを中性領域に戻して、フェロシアン化鉄と水酸化第二鉄を工程Aに循環使用すること。
  3. 請求項1または2に記載した、放射性セシウムを含有する排水から放射性セシウムを除去し、安定に貯蔵する方法において、工程Aに代えて下記の工程A’を実施する方法:
    A’)放射性セシウムを含有する排水の中で、フェロシアン化ナトリウムと硫酸第二鉄とを反応させてフェロシアン化鉄を生成させるとともに、生成したフェロシアン化鉄の結晶構造に放射性セシウムを吸着させる工程。
  4. 工程A’において、硫酸第二鉄を添加した段階で排水のpHを測定し、pHが6〜7の範囲を逸脱していた場合には、酸またはアルカリを添加してpH6〜7としたのち、強力な撹拌を行なって実施する請求項3の方法。
  5. 放射性セシウムを含有する排水が、ゴミ焼却灰の飛灰または溶融飛灰を水で洗浄して可溶性成分を溶出させて含有する水洗浄液である請求項1ないし4のいずれか一項の方法。
  6. 放射性セシウムを含有する排水が、ゴミ焼却灰の飛灰または溶融飛灰を水で洗浄して可溶性成分を溶出させて含有する水洗浄液に、重金属イオンに対するキレート剤を作用させて、重金属イオンの溶存を実質上なくしたものである請求項1ないし4のいずれか一項の方法。
  7. 工程で使用するゼオライトとして、モルデナイト型ゼオライトを使用する請求項1ないし6のいずれか一項の方法。
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