JP6079743B2 - 車両上部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両上部構造に関する。
特許文献1には、ルーフセンタリインフォースアッパとルーフセンタリインフォースロアとアッパブラケットとを有する車両上部構造が開示されている。この車両上部構造では、ルーフセンタリインフォースロアの車両上下方向の上面にルーフセンタリインフォースアッパが結合され、ルーフセンタリインフォースロアの車両上下方向の下面にアッパブラケットが結合されている。言い換えると、ルーフリインフォースメントの底部のみがガセットに結合された車両上部構造と言える。
実開昭61−007473号公報
しかしながら、上記先行技術による場合、車両側面への衝突時(側面衝突時)、ルーフサイドレールに加わった衝突荷重が腹面の稜線のみで伝達されるため、ガセットが変形し易く、ガセットの断面形状を有効に活用しきれていない。よって、車両上部の変形を抑制するには改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、側面衝突時に車両上部の変形を抑制することができる車両上部構造を得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係る車両上部構造は、車両前後方向に延在されたルーフサイドレールと、車両下方側へ膨出された第1膨出部、及び該第1膨出部から車両前後方向に張り出された第1フランジ部を備え、前記ルーフサイドレールよりも車室内側で車両幅方向に延在されたルーフリインフォースメントと、前記ルーフサイドレールと、前記ルーフリインフォースメントの車両幅方向の端部とに跨って配置されると共に、車両幅方向内側の内端部に車両下方側へ膨出された第2膨出部及び該第2膨出部から車両前後方向に張り出された第2フランジ部を備え、車両幅方向外側の外端部が前記ルーフサイドレールに結合されると共に、前記第2膨出部及び前記第2フランジ部が、前記第1膨出部及び前記第1フランジ部に車両下方側からそれぞれ重ねられて締結されたガセットと、を有し、前記ルーフリインフォースメントは、前記第1膨出部及び前記第1フランジ部を備え前記ガセットに車両上方側から重ねられた第1ルーフリインフォースメントと、前記第1ルーフリインフォースメントに車両上方側から重ねられて前記第1ルーフリインフォースメントとで閉断面を形成する第2ルーフリインフォースメントと、を有し、前記第1フランジ部、前記第2フランジ部、及び前記第2ルーフリインフォースメントが共締めされ、前記第2ルーフリインフォースメントの車両上方側にはルーフパネルが設けられ、前記第2ルーフリインフォースメントの車両幅方向の端部には、車両前後方向に間隔をあけて形成され、前記ルーフサイドレールに向けて延びると共に前記ルーフサイドレールに支持される2つの延出部が形成され、2つの前記延出部には、前記第2ルーフリインフォースメントの車両上下方向における高さを前記延出部の車両上下方向における高さよりも低くする段差部が形成されており、前記第1ルーフリインフォースメント、前記第2ルーフリインフォースメント、及び前記ガセットを締結する締結部材が、車両下方側から締結されている
請求項1に記載の本発明に係る車両上部構造では、ガセットの第2膨出部がルーフリインフォースメントの第1膨出部に締結され、ガセットの第2フランジ部がルーフリインフォースメントの第1フランジ部に締結される。これにより、ガセットとルーフリインフォースメントとが車両前後方向の複数箇所で結合されるので、側面衝突時、ルーフサイドレールを経由して入力された衝突荷重は、ガセット及びルーフリインフォースメントの車両前後方向に沿った全断面で伝達される。このように、ガセット及びルーフリインフォースメントに対して効率良く荷重が伝達されるので、側面衝突時に車両上部の変形を抑制することができる。
請求項2に記載の本発明に係る車両上部構造の前記ルーフリインフォースメントには、前記第1膨出部の底部から車両上方側へ突出された第1突出部が形成され、前記ガセットには、前記第2膨出部の底部から車両上方側へ突出され、車両下方側から前記第1突出部と重なる第2突出部が形成されている。
請求項2に記載の本発明に係る車両上部構造では、第1突出部と第2突出部が重なるので、ガセットとルーフリインフォースメントとの結合強度が向上する。これにより、ガセット及びルーフリインフォースメントに伝達される荷重の上限を上げることができる。また、ガセットとルーフリインフォースメントとの接触面積が増加するので、ガセット及びルーフリインフォースメントにおける衝突荷重の伝達効率を向上させることができる。
請求項3に記載の本発明に係る車両上部構造の前記ガセットは、車両前後方向で前記第1フランジ部に少なくとも2箇所以上締結されると共に、車両前後方向で前記第1突出部を間にして前記第1膨出部に少なくとも2箇所以上で締結されている。
請求項3に記載の本発明に係る車両上部構造では、第1膨出部と第2膨出部とを1本のボルトで締結する構造に比べて締結箇所が多くなるので、ガセット及びルーフリインフォースメントの締結部位の結合強度を増加させることができる。
請求項に記載の本発明に係る車両上部構造では、第1ルーフリインフォースメント、第2ルーフリインフォースメント、及びガセットがボルトにより共締めされる。ここで、第1ルーフリインフォースメントと第2ルーフリインフォースメントが重なった厚肉の部位で、ガセットが共締めされる。これにより、第1ルーフリインフォースメント、第2ルーフリインフォースメント、及びガセットの締結部位の厚みが増加するので、締結部位の結合強度を増加させることができる。さらに、第1ルーフリインフォースメントと第2ルーフリインフォースメントとで閉断面が形成されるので、第1ルーフリインフォースメント及び第2ルーフリインフォースメントに伝達される荷重の上限を上げることができる。
請求項に記載の本発明に係る車両上部構造では、延出部をルーフサイドレールで支持したとき、段差部により、第2ルーフリインフォースメントが延出部に対して車両下方側にオフセット配置される。これにより、第2ルーフリインフォースメントとルーフパネルとの間の空間が広がるので、車両下方側から締結部材を締結するとき、第2ルーフリインフォースメントとルーフパネルとの間に締結部材の配設場所を確保することができる。
以上説明したように、請求項1に記載の車両上部構造によれば、側面衝突時に車両上部の変形を抑制することができるという優れた効果を有する。
請求項2に記載の車両上部構造によれば、ガセット及びルーフリインフォースメントに伝達される荷重の上限を上げることができるという優れた効果を有する。
請求項3に記載の車両上部構造によれば、ガセット及びルーフリインフォースメントの締結部位の結合強度を増加させることができるという優れた効果を有する。
請求項に記載の車両上部構造によれば、ガセット及びルーフリインフォースメント締結部位の結合強度を増加させることができるという優れた効果を有する。
請求項に記載の車両上部構造によれば、第2ルーフリインフォースメントとルーフパネルとの間に締結部材の配設場所を確保することができる。
本実施形態に係る車両上部構造が適用された車両の上部を示す斜視図である。 本実施形態に係る車両上部の要部を車内側から見た斜視図である。 図1の3−3線で切断した切断面を拡大して示す拡大断面図である。 本実施形態に係る車両上部の要部を車外側から見た斜視図である。 図3の5−5線で切断した切断面を拡大して示す拡大断面図である。 対比例に係る車両上部構造の切断面を拡大して示す拡大断面図である。 本実施形態に係る車両上部構造の変形例を示す拡大断面図である。
以下、本発明に係る車両上部構造の実施形態について説明する。なお、各図に適宜示す矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印OUTは車両幅方向外側を示している。
〔車両の全体構成〕
図1には、第1実施形態に係る車両10が示されている。車両10の車両上部12には、ルーフパネル14が設けられている。
図3に示すように、ルーフパネル14は、鋼板等の金属(カーボンやガラス等でもよい)によって断面略ハット状に形成されており、車両幅方向の両端部にフランジ部14Aを備えている。また、フランジ部14Aは、第2ルーフリインフォースメント34の後述する延出部34Bを介して、後述するルーフサイドレール16に結合されている。さらに、ルーフパネル14の第2ルーフリインフォースメント34よりも車両幅方向の内側の部位は、図示しないマスチック接着剤によって第1ルーフリインフォースメント32と結合(接着)されている。
図1に示すように、ルーフパネル14の車両幅方向の両側には、車両前後方向に沿って延在するルーフサイドレール16がそれぞれ設けられている。なお、ルーフサイドレール16の車両幅方向の外側には、サイドアウタパネル42(図3参照)が設けられているが、図1では、サイドアウタパネル42の図示を省略している。
一対のルーフサイドレール16の前端部には、車両幅方向に沿ってフロントヘッダ18が架け渡されている。一対のルーフサイドレール16の後端部には、車両幅方向に沿ってリヤヘッダ20が架け渡されている。また、ルーフサイドレール16の前端部からは、車両前後方向の前側且つ車両上下方向の下側(車両下方側)へ向かってフロントピラー22が延在されている。さらに、ルーフサイドレール16の車両前後方向の中央部からは、車両下方へ向かってピラーとしてのセンタピラー24が延在されている。加えて、ルーフサイドレール16の後端部からは、車両後方且つ車両下方へ向かってリヤピラー26が延在されている。
フロントピラー22の下端部、センタピラー24の下端部、及びリヤピラー26の下端部は、車両前後方向に沿って延在された図示しないロッカにそれぞれ結合されている。さらに、車両上部12には、車両上部構造30が設けられている。
〔要部構成〕
次に、車両上部構造30について説明する。
図2に示すように、車両上部構造30は、既述のルーフサイドレール16と、ルーフリインフォースメントとしての第1ルーフリインフォースメント32及び第2ルーフリインフォースメント34(図4参照)と、ガセット36とを有している。なお、第1ルーフリインフォースメント32は、以下、「第1ルーフR/F32」と称し、第2ルーフリインフォースメント34は、以下、「第2ルーフR/F34」と称する。
ここで、車両上部構造30は、車両上部12の車両幅方向の両側で同様の結合構造となっている。このため、車両幅方向の一方側の車両上部構造30について説明し、他方側の説明を省略する。
<ルーフサイドレール>
図3に示すように、ルーフサイドレール16は、車室13の外側に配置されたルーフサイドレールアウタパネル44と、車室13の内側に配置されたルーフサイドレールインナパネル46とによって構成されている。ルーフサイドレールアウタパネル44の車両上下方向の上端部44Aは、ガセット36と溶接で結合されている。また、ルーフサイドレールアウタパネル44の中央部44B及び下端部44Cは、センタピラー24の一部を構成するセンタピラーアウタパネル48と溶接で結合されている。なお、図3では、断面よりも車両前後方向の前側に位置する部材及び部位を二点鎖線で示している。
ルーフサイドレールインナパネル46の下端部46Aは、センタピラー24の一部を構成するセンタピラーインナパネル52の車両上下方向の上部と溶接で結合されている。さらに、センタピラーアウタパネル48とセンタピラーインナパネル52とが、下端部44C及び下端部46Aよりも車両下方側で結合されている。このようにして、ルーフサイドレール16は、閉断面を形成している。
また、ルーフサイドレールインナパネル46における下端部46Aの車両上下方向における上側(車両上方側)には、車両幅方向の内側に斜め上方へ延びる傾斜部46Bが形成されている。さらに、傾斜部46Bの車両上方側には、車両上方に延びる縦壁部46Cが形成されている。
<第1ルーフR/F>
図3に示すように、第1ルーフR/F32は、ルーフパネル14の補強部材であり、ルーフパネル14よりも車室13の内側(以後、「車室内側」という)で車両幅方向に延在している。また、第1ルーフR/F32は、一対のルーフサイドレール16よりも車室内側に配設されている。さらに、第1ルーフR/F32は、車両幅方向を長手方向とする長尺状で、且つ車両前後方向に沿った断面形状において台形波状に形成されている。加えて、第1ルーフR/F32の車両幅方向の端部は、ルーフサイドレール16へ向かって下方へ緩やかに傾斜されている。
図5に示すように、第1ルーフR/F32は、2つの第1膨出部32Aと、2つの第1膨出部32Aの間に形成された1つの第1突出部32Bと、第1膨出部32Aの車両前後方向の両端部から張り出された2つの第1フランジ部32Cとを備えている。
(第1膨出部)
図5に示すように、第1膨出部32Aは、第2ルーフR/F34と接触する面M(図示の一点鎖線M)を基準面として、車両下方側へ膨出された部位である。また、1つの第1膨出部32Aは、車両幅方向に見て逆台形状に形成されている。さらに、第1膨出部32Aの車両上下方向の下端には、車両前後方向及び車両幅方向に沿った底部32Dが形成されている。
底部32Dには、車両上下方向に貫通した貫通孔32Eが形成されている。本実施形態では、一例として、貫通孔32Eが各底部32Dに2箇所ずつ形成されている。つまり、貫通孔32Eは、各底部32Dの車両幅方向(図5の奥行方向)に間隔をあけて2箇所ずつ形成されている。また、貫通孔32Eの大きさは、第1ボルト56の軸部を挿入可能な大きさとされている。さらに、各底部32Dにおける貫通孔32Eの周縁で、且つ車両上方側には、それぞれウェルドナット32Fが一体で形成されている。
さらに、第1膨出部32Aは、底部32Dの車両前後方向の端部から斜め上方へ延び、第1突出部32Bと共有された傾斜部32Gと、底部32Dの傾斜部32G側とは反対側の端部から斜め上方へ延び、傾斜部32Gよりも傾斜部分が長い傾斜部32Hとを備える。
(第1突出部)
図5に示すように、第1突出部32Bは、底部32Dを基準として、底部32Dから車両上方側へ突出された部位である。また、第1突出部32Bは、車両幅方向に見て台形状に形成されている。さらに、第1突出部32Bは、既述のように、第1膨出部32Aと共有する傾斜部32Gと、台形の上底となる上底部32Iとを有する。上底部32Iの車両上下方向の高さ位置は、後述する第1フランジ部32Cの車両上下方向の高さ位置よりも低い位置となっている。
(第1フランジ部)
図5に示すように、第1フランジ部32Cは、傾斜部32Hの車両上下方向の上端から車両前後方向の前側及び後側に車両前後方向に沿って張り出された板状部である。また、各第1フランジ部32Cには、車両上下方向に貫通した貫通孔32Jが形成されている。貫通孔32Jの大きさは、締結部材としての第2ボルト58の軸部を挿入可能な大きさとされている。
図3に示すように、本実施形態では、一対のセンタピラー24の間に第1ルーフR/F32を配設しているが、これに限らず、第1ルーフR/F32をセンタピラー24に対して車両前後方向の前側又は後側にオフセットした位置に配設してもよい。また、車両前後方向に間隔をあけて複数の第1ルーフR/F32を配設してもよい。さらに、第1ルーフR/F32の車両幅方向の一端側に対して他端側を車両前後方向にオフセットさせて、平面視で第1ルーフR/F32を斜めに配設してもよい。
<第2ルーフR/F>
図4に示すように、第2ルーフR/F34は、車両幅方向を長手方向とする略矩形状の本体部34Aを有する板材である。また、第2ルーフR/F34には、平面視で本体部34Aの長手方向の両側が略U字状に切り欠かれることにより、2つの延出部34Bが形成されている。2つの延出部34Bは、車両前後方向に間隔をあけ、本体部34Aの車両幅方向の端部から車両幅方向の外側に向けて延出されている。
図3に示すように、2つの延出部34Bの車両幅方向外側の端部は、サイドアウタパネル42の車両幅方向内側の端部における車両上方側の面に結合され、ルーフサイドレール16により支持されている。また、2つの延出部34Bにおける本体部34A側の部位には、車両前後方向に見てクランク状に屈曲された段差部34Eが形成されている。ここで、第2ルーフR/F34の車両幅方向の端部における車両上下方向の高さは、段差部34Eが形成されていることにより、延出部34Bの車両上下方向の高さよりも低くなっている。
さらに、図5に示すように、第2ルーフR/F34の車両前後方向の長さは、第1ルーフR/F32の車両前後方向の長さと略同一の長さとされている。そして、第2ルーフR/F34の車両前後方向の両端部は、第1ルーフR/F32における第1フランジ部32Cの車両上下方向の上面に重ね合わされ、レーザ溶接又はスポット溶接により結合されている。これにより、第2ルーフR/F34は、第1ルーフR/F32と共に閉断面を形成し、ルーフパネル14を補強している。
加えて、第2ルーフR/F34の車両前後方向の両端部には、車両上下方向に貫通する貫通孔34Cが形成されている。貫通孔34Cの大きさは、第2ボルト58の軸部を挿入可能な大きさとされている。また、貫通孔34Cは、第2ルーフR/F34の車両前後方向の両端部が、第1フランジ部32Cの車両上下方向の上面に重ね合わされた状態で、貫通孔32Jの内部と連通している。さらに、第2ルーフR/F34における貫通孔34Cの周縁で、且つ車両上方側には、それぞれ締結部材としてのウェルドナット34Dが一体で形成されている。図3に示すように、第2ルーフR/F34の車両上方側には、既述のルーフパネル14が設けられている。
なお、図4に示すように、本実施形態では、第2ルーフR/F34の車両幅方向の両端部をU字状に切り欠くことで、ルーフサイドレール16との接触面積を減少させ、車両10の走行時の異音等を低減させているが、これに限らず、切り欠きを形成しなくてもよい。また、第2ルーフR/F34の切り欠きの形状は、U字状に限らず、略円弧状など他の形状としてもよい。
<ガセット>
図2に示すように、ガセット36は、ルーフサイドレール16に結合される結合部36Aと、結合部36Aから車両幅方向の内側へ向けて延び第1ルーフR/F32の車両幅方向の端部を支持する支持部36Bとが一体化された構成とされている。結合部36Aは、車両幅方向外側に位置する外端部の一例である。支持部36Bは、車両幅方向内側に位置する内端部の一例である。なお、図2では、スポット溶接の箇所を×印で示している。
{結合部}
図2に示すように、ガセット36の結合部36Aは、ルーフサイドレール16の傾斜部46Bにスポット溶接により結合された板状の第1結合部36Cと、縦壁部46Cにスポット溶接により結合された板状の第2結合部36Dとで形成されている。第1結合部36Cは、支持部36Bの車両上下方向の下端から車両下方側へ向けて張出されている。第2結合部36Dは、支持部36Bの車両前後方向の両端部から車両前後方向の前側及び後側へ張り出されている。第1結合部36C及び第2結合部36Dは繋がっており、車両幅方向に見てU字状に形成されている。
{支持部}
図5に示すように、ガセット36の支持部36Bは、2つの第2膨出部36Eと、2つの第2膨出部36Eの間に形成された1つの第2突出部36Fと、第2膨出部36Eの車両前後方向の両端部から張り出された2つの第2フランジ部36Gとを備えている。
(第2膨出部)
図5に示すように、第2膨出部36Eは、第1ルーフR/F32と接触する面N(図示の一点鎖線N)を基準面として、車両下方側へ膨出された部位である。また、1つの第2膨出部36Eは、車両幅方向に見て逆台形状に形成されている。さらに、第2膨出部36Eの車両上下方向の下端には、車両前後方向及び車両幅方向に沿った底部36Hが形成されている。
底部36Hには、車両上下方向に貫通した貫通孔36Iが形成されている。本実施形態では、一例として、貫通孔36Iが各底部36Hに2箇所ずつ形成されている。つまり、貫通孔36Iは、各底部36Hの車両幅方向(図5の奥行方向)に間隔をあけて2箇所ずつ形成されている。また、貫通孔36Iの大きさは、第1ボルト56の軸部を挿入可能な大きさとされている。なお、図2に示すように、底部36Hには、車両上下方向に貫通した貫通孔36Nが形成されている。貫通孔36Nは、溶接等の作業時に使用される孔である。
さらに、図5に示すように、第2膨出部36Eは、傾斜部36Jと、傾斜部36Kとを備えている。傾斜部36Jは、底部36Hの車両前後方向の端部から斜め上方へ延び、第2突出部36Fと共有されている。傾斜部36Kは、底部36Hの傾斜部36J側とは反対側の端部から斜め上方へ延び、傾斜部36Jよりも傾斜部分が長くなっている。
(第2突出部)
図5に示すように、第2突出部36Fは、底部36Hを基準として、底部36Hから車両上方側へ突出された部位である。また、第2突出部36Fは、車両幅方向に見て台形状に形成されている。さらに、第2突出部36Fは、既述のように、第2膨出部36Eと共有する傾斜部36Jと、台形の上底となる上底部36Lとを有する。上底部36Lの車両上下方向の高さ位置は、後述する第2フランジ部36Gの車両上下方向の高さ位置よりも低い位置となっている。
(第2フランジ部)
図5に示すように、第2フランジ部36Gは、傾斜部36Kの車両上下方向の上端から車両前後方向の前側及び後側に車両前後方向に沿って張り出された板状部である。また、各第2フランジ部36Gには、車両上下方向に貫通した貫通孔36Mが形成されている。貫通孔36Mの大きさは、第2ボルト58の軸部を挿入可能な大きさとされている。さらに、車両前後方向における一方の第2フランジ部36Gの端部から他方の第2フランジ部36Gの端部までの長さは、第1ルーフR/F32及び第2ルーフR/F34の車両前後方向の長さと略同一の長さとされている。
なお、ガセット36をセンタピラー24(図1参照)に対して車両前後方向の前側又は後側にオフセットした位置に配設してもよい。また、ガセット36を第1ルーフR/F32及び第2ルーフR/F34に合わせて、車両前後方向に間隔をあけて複数配設してもよい。
ここで、図2に示すように、ガセット36の結合部36Aは、ルーフサイドレールインナパネル46の傾斜部46B及び縦壁部46Cにスポット溶接により結合されている。また、第1ルーフR/F32は、第1膨出部32Aと第2膨出部36E、第1突出部32Bと第2突出部36F、及び第1フランジ部32Cと第2フランジ部36Gを接触させた状態で、ガセット36の車両上方側に重ねられている。
さらに、第2ルーフR/F34は、第1ルーフR/F32のガセット36側とは反対側(車両上方側)に重ねられている。そして、ガセット36及び第1ルーフR/F32が、第1ボルト56で共締めされると共に、ガセット36、第1ルーフR/F32、及び第2ルーフR/F34が、第2ボルト58で共締めされている。
<車両上部構造の組み付け>
図3に示すように、車両上部構造30の組み付けを行う前に、第1ルーフR/F32に車両上方側から第2ルーフR/F34を重ねて結合(接合)する。本実施形態では一例として、スポット溶接によって第1ルーフR/F32と第2ルーフR/F34とを結合する。なお、スポット溶接部の図示は省略している。また、第1ルーフR/F32にルーフパネル14をマスチック接着剤等によって結合(接着)する。なお、図3では、スポット溶接の箇所を×印で示している。
一方、ガセット36の結合部36Aを、ルーフサイドレールインナパネル46の傾斜部46B及び縦壁部46Cにスポット溶接により結合する。
続いて、接合されたルーフパネル14、第1ルーフR/F32、及び第2ルーフR/F34をガセット36の車両上下方向の上面に載せて位置決めする。これにより、第2膨出部36E及び第2フランジ部36Gが、第1膨出部32A及び第1フランジ部32Cに車両下方側から重ねられると共に、第2突出部36Fが、車両下方側から第1突出部32Bに重ねられる。
そして、ガセット36が、ルーフサイドレール16と、第1ルーフR/F32及び第2ルーフR/F34の車両幅方向の端部とに跨って配置される。このとき、ルーフパネル14のフランジ部14Aは、第2ルーフR/F34の延出部34Bを挟んでサイドアウタパネル42の端部の上面に重ね合わされる。そして、延出部34Bは、ルーフサイドレール16に支持される。この状態で、ルーフパネル14のフランジ部14A、第2ルーフR/F34の延出部34B、サイドアウタパネル42の端部、及びルーフサイドレールアウタパネル44の上端部44Aが溶接される。
続いて、図5に示すように、ガセット36の車両下方側から、ウェルドナット32Fに第1ボルト56が締結されると共に、ウェルドナット34Dに第2ボルト58が締結される。ガセット36は、具体的に、車両前後方向で第1フランジ部32Cに2箇所締結されると共に、車両前後方向で第1突出部32Bを間にして、第1膨出部32Aに2箇所で締結される。
なお、ガセット36は、一例として、各第1膨出部32Aの車両幅方向にも2箇所(合計4箇所)締結される。これにより、ガセット36、第1ルーフR/F32、及び第2ルーフR/F34が重なった状態で結合され、第1ルーフR/F32及び第2ルーフR/F34がガセット36に支持されて、車両上部構造30が形成される。
[対比例]
図6には、本実施形態に対する対比例の車両上部構造200を車両幅方向に見た縦断面図が示されている。対比例の車両上部構造200は、本実施形態の第1ルーフR/F32、第2ルーフR/F34、及びガセット36(図5参照)に換えて、第1ルーフR/F202、第2ルーフR/F204、及びガセット206が設けられている。
第1ルーフR/F202は、本実施形態の第1ルーフR/F32(図5参照)に対して、第1フランジ部32Cに貫通孔32Jが形成されていない点が異なり、他の構成は同様となっている。第2ルーフR/F204は、本実施形態の第2ルーフR/F34(図5参照)に対して、貫通孔34Cが形成されていない点が異なり、他の構成は同様となっている。ガセット206は、本実施形態のガセット36(図5参照)に対して、貫通孔36Mが形成されていない点が異なり、他の構成は同様となっている。即ち、対比例の車両上部構造200は、第1フランジ部32C、第2フランジ部36G、及び第2ルーフR/F34が、ボルトで締結されていない。
ここで、対比例の車両上部構造200では、車両側面への衝突時(側面衝突時)、図示しないルーフサイドレールを経由して第1ルーフR/F202、第2ルーフR/F204、及びガセット206に荷重が入力される。
しかし、対比例の車両上部構造200では、既述のように、第1フランジ部32C、第2フランジ部36G、及び第2ルーフR/F34が、ボルトで締結されていない。このため、第1ルーフR/F202、第2ルーフR/F204、及びガセット206に荷重が入力されたとき、腹面の稜線Aのみで荷重が伝達される。この結果、局所的に作用する荷重が大きくなって、図6の二点鎖線で示すように、第1フランジ部32C及び第2フランジ部36Gが、車両前後方向の前側及び後側へ開くように断面変形してしまう。
即ち、対比例の車両上部構造200では、第1ルーフR/F202、第2ルーフR/F204、及びガセット206の車両前後方向に沿った断面形状が崩れることになる。この変形により、対比例の車両上部構造200では、ガセット36から第1ルーフR/F202及び第2ルーフR/F204へ荷重が伝達し難い部位が生じ、車両上部の変形を抑制し難い可能性がある。
<作用並びに効果>
次に、本実施形態の車両上部構造30の作用並びに効果について説明する。
図3に示すように、車両10の車体側部に車両10の側方から荷重Fが入力されると、当該荷重Fは、センタピラー24からルーフサイドレール16へ伝達された後、ルーフサイドレール16に結合されたガセット36に入力される。
ここで、図5に示すように、車両上部構造30では、第1ルーフR/F32とガセット36について、第1膨出部32Aと第2膨出部36Eが第1ボルト56で結合され、第1フランジ部32Cと第2フランジ部36Gが第2ボルト58で結合されている。このため、ガセット36に荷重が入力されたとき、腹面の稜線Aだけでなく、第1フランジ部32C及び第2フランジ部36Gの稜線Bでも荷重が伝達される。なお、腹面の稜線Aとは、図5における第1膨出部32A、第1突出部32B、第2膨出部36E、第2突出部36Fの各頂点に相当する。また、稜線Bとは、第1フランジ部32Cと傾斜部32Hとの稜線、及び第2フランジ部36Gと傾斜部36Kとの稜線である。
このように、車両上部構造30では、稜線Aだけでなく稜線Bでも荷重が伝達される。即ち、車両上部構造30において、入力された荷重(衝突荷重)は、第1ルーフR/F32及びガセット36の車両前後方向に沿った全断面で伝達されるので、既述の対比例に比べて、局所的に作用する荷重が大きくなることが抑制される。そして、第1ルーフR/F32及びガセット36の車両前後方向に沿った断面形状が崩れることが抑制される。これにより、車両上部構造30では、第1ルーフR/F32及びガセット36に対して効率良く荷重が伝達されるので、側面衝突時に車両上部12の変形を抑制することができる。
また、車両上部構造30では、第1ボルト56及び第2ボルト58による締結部位以外の部位で第1突出部32Bと第2突出部36Fが重なっているので、第1ルーフR/F32とガセット36との結合強度が向上する。これにより、第1ルーフR/F32及びガセット36に伝達される荷重の上限を上げることができる。さらに、第1ルーフR/F32とガセット36との接触面積が増加するので、第1ルーフR/F32及びガセット36における荷重(衝突荷重)の伝達効率を向上させることができる。
加えて、図2に示すように、車両上部構造30では、ガセット36が、車両前後方向及び車両幅方向に並んだ4本の第1ボルト56と、車両幅方向に並んだ2本の第2ボルト58とにより、第1ルーフR/F32に締結されている。これにより、第1膨出部32Aと第2膨出部36Eとを1本のボルトで締結する構造に比べて、締結箇所が多くなるので、第1ルーフR/F32とガセット36との締結部位の結合強度を増加させることができる。
また、図5に示す車両上部構造30では、既述のように、第1ルーフR/F32とガセット36が、第1ボルト56により共締めされる。さらに、第1ルーフR/F32と第2ルーフR/F34が重なった厚肉の部位で、ガセット36が第2ボルト58により共締めされる。これにより、第2ボルト58で締結される締結部位の厚みが増加するので、ガセット36、第1ルーフR/F32、及び第2ルーフR/F34の締結部位の結合強度を増加させることができる。また、第1ルーフR/F32と第2ルーフR/F34とで閉断面が形成されるので、第1ルーフR/F32及びガセット36に伝達される荷重の上限を上げることができる。
さらに、図3に示す車両上部構造30では、ルーフパネル14の車両幅方向の端部と延出部34Bとが、サイドアウタパネル42を介してルーフサイドレール16に結合されている。ここで、延出部34Bに段差部34Eが形成されているので、第2ルーフR/F34(本体部34A)の車両幅方向の端部が、延出部34Bに対して車両上下方向の下方側にオフセット配置される。これにより、第2ルーフR/F34とルーフパネル14との間の空間が広がるので、第2ルーフR/F34とルーフパネル14との間に締結用部材としてのウェルドナット34Dの配設場所を確保することができる。
加えて、図3に示す車両上部構造30では、一対のセンタピラー24間に第1ルーフR/F32及び第2ルーフR/F34を配設している。このため、第1ルーフR/F32及び第2ルーフR/F34をセンタピラー24に対して車両前後方向にオフセット配置した構造に比べて、センタピラー24から第1ルーフR/F32及び第2ルーフR/F34までの距離が短くなる。これにより、車両上部構造30では、車両10の車体側部に荷重が入力されたとき、センタピラー24からガセット36を介して、第1ルーフR/F32及び第2ルーフR/F34に効率良く荷重を伝達させることができる。この結果、センタピラー24が車両幅方向の内側へ倒れ込むのを抑制することができ、車室13内の空間を確保することができる。
また、車両上部構造30では、ガセット36に第1ルーフR/F32及び第2ルーフR/F34を載せて、車両下方側から第1ボルト56及び第2ボルト58を締結する構造となっている。これにより、車両上部構造30では、予めルーフパネル14と、第1ルーフR/F32及び第2ルーフR/F34とをサブアッセンブリ化しておくことができるので、車両10の生産性を下げることなく、効率良く荷重を伝達させることができる。
さらに、車両上部構造30では、第1ルーフR/F32及び第2ルーフR/F34と、ガセット36との結合を第1ボルト56及び第2ボルト58で行っている。このため、車両10を組み付ける場所に溶接の設備が無い場合でも、サブアッセンブリ化されたルーフパネル14、第1ルーフR/F32、及び第2ルーフR/F34と、予めルーフサイドレール16に溶接したガセット36とをボルトで締結するだけでよい。これにより、溶接の設備の有無に関わらず車両上部構造30を組み付けることができる。
(変形例)
図7には、変形例に係る車両上部構造70が示されている。車両上部構造70は、図1に示す実施形態に係る車両10において、車両上部構造30(図1参照)に換えて設けられている。なお、車両上部構造30と同様の構成については、同じ符号を付して説明を適宜省略する。同様の構成とは、一部の長さや形状が異なるものの、基本的な機能が同様である構成を含む概念である。
また、図7において、車両上部構造70を車両前後方向に見て、ハッチングで示した断面の部位とは車両前後方向にずれて存在する部位及び部材については、二点鎖線で示している。車両上部構造70は、一例として、車両10の車両幅方向で左右対称とされているため、ここでは左側の車両上部構造70について説明し、右側の車両上部構造70の説明を省略する。
車両上部構造70は、ルーフサイドレール16と、ルーフリインフォースメントとしての第1ルーフリインフォースメント74及び第2ルーフリインフォースメント76と、ガセット78とを有している。なお、第1ルーフリインフォースメント74は、以下、「第1ルーフR/F74」と称し、第2ルーフリインフォースメント76は、以下、「第2ルーフR/F76」と称する。
車両上部構造70では、ルーフサイドレールアウタパネル44の下端部が、センタピラー24の一部を構成するセンタピラーインナパネル72の車両上下方向の上部に溶接で結合されている。また、ルーフサイドレールアウタパネル44の上端部44Aは、サイドアウタパネル42に溶接で結合されている。ルーフサイドレールインナパネル46の下端部46Aは、センタピラーインナパネル72の車両上下方向の上部に溶接で結合されている。また、ルーフサイドレールインナパネル46の縦壁部46Cの上端は、ルーフサイドレールアウタパネル44の上端部44Aに溶接で結合されている。このようにして、ルーフサイドレール16は、閉断面を形成している。
第1ルーフR/F74は、一例として、車両幅方向に見た断面形状が第1ルーフR/F32(図5参照)と同様の形状とされており、第1フランジ部32C及び底部32Dを有している。また、第1ルーフR/F74は、車両幅方向に延びている。さらに、第1ルーフR/F74の車両幅方向外端部には、車両上下方向に貫通した貫通孔32Eが形成されている。加えて、貫通孔32Eの周縁部には、ウェルドナット32Fが一体で形成されている。
第2ルーフR/F76は、一例として、車両上下方向を板厚方向として配置され車両幅方向に延びる板材で構成されている。また、第2ルーフR/F76の車両幅方向外端部には、車両上下方向に貫通した図示しない貫通孔が形成されている。さらに、該貫通孔の周縁部には、ウェルドナット34Dが一体で形成されている。
ガセット78は、一例として、車両幅方向に見た断面形状がガセット36(図5参照)と同様の形状とされており、車両幅方向に沿って延びる第2フランジ部36G及び底部36Hを有している。また、ガセット78には、車両前後方向に見て、底部36Hの車両幅方向外端部から車両上下方向下側へ向けて延びる縦壁部78Aが形成されている。さらに、ガセット78の底部36Hには、車両上下方向に貫通した貫通孔36Iが形成されている。
ガセット78の縦壁部78Aは、一例として、ルーフサイドレールインナパネル46の縦壁部46Cの車両幅方向内側で且つ車両上下方向中央部よりも下側に溶接で結合されている。なお、ガセット78の縦壁部78Aの車両上下方向下端の位置を位置C(点Cで示す)とする。また、傾斜部46Bの車両上下方向中央の位置を位置D(点Dで示す)とする。位置Cは、縦壁部46C上で設定される場合に限らず、傾斜部46B上の位置Dに設定されてもよい。即ち、ガセット78の縦壁部78Aをルーフサイドレールインナパネル46の傾斜部46Bまで延ばしてもよい。
ここで、車両上部構造70の組み付けでは、ルーフサイドレール16にガセット78の縦壁部78Aが溶接で結合される。続いて、接合されたルーフパネル14、第1ルーフR/F74、及び第2ルーフR/F76が、ガセット78の車両上下方向の上面に載せられ位置決めされる。そして、ガセット78の底部36Hと第1ルーフR/F74の底部32Dとが、車両上下方向に重ねられた状態で下側から第1ボルト56により共締めされる。さらに、ガセット78の第2フランジ部36G、第1ルーフR/F74の第1フランジ部32C、及び第2ルーフR/F76が、車両上下方向に重ねられた状態で下側から第2ボルト58により共締めされる。
車両上部構造70では、底部36Hが底部32Dに締結され第2フランジ部36Gが第1フランジ部32Cに締結されることで、入力された衝突荷重が第1ルーフR/F74、第2ルーフR/F76、及びガセット78の車両前後方向に沿った全断面で伝達される。そして、第1ルーフR/F74、第2ルーフR/F76、及びガセット78の車両前後方向に沿った断面形状が崩れることが抑制される。これにより、車両上部構造70では、第1ルーフR/F74、第2ルーフR/F76、及びガセット78に対して効率良く荷重が伝達されるので、側面衝突時に車両上部12の変形を抑制することができる。
また、車両上部構造70では、車両上部構造30(図3参照)に比べて、第1ルーフR/F74及び第2ルーフR/F76が車両上下方向上側に配置される。そして、第1ルーフR/F74及び第2ルーフR/F76が車両上下方向上側に配置されることに合わせて、ガセット78の底部36Hが、ルーフサイドレールインナパネル46の縦壁部46Cの車両上下方向中央部から車両幅方向内側へ延出する。このように、車両上部構造70では、第1ルーフR/F74及び第2ルーフR/F76が車両上下方向上側に配置されることで、車室13の空間を増加させることができる。
(他の変形例)
なお、本実施形態では、車両上部構造30、70について、車両幅方向の両側で同様の結合構造を適用したが、これに限らず、車両幅方向の一方側と他方側とで異なる結合構造を適用してもよい。例えば、車両幅方向の一方側では、レーザ溶接又はスポット溶接によって各部材を結合し、車両幅方向の他方側では、ボルト及びナットによって各部材を結合してもよい。
また、車両上部構造30において、第1膨出部32A及び第2膨出部36Eの車両前後方向の数は、2つに限らず、1つ又は3つ以上の複数であってもよい。さらに、第1突出部32B及び第2突出部36Fの車両幅方向の数は、1つに限らず、2つ以上の複数であってもよい。加えて、第1突出部32B及び第2突出部36Fが形成されていない構造であってもよい。
また、車両上部構造30において、第1ボルト56の数は、車両前後方向で2つに限らず、3つ以上の複数であってもよい(第1フランジ部32C及び第2フランジ部36Gの車両前後方向の前側と後側で第1ボルト56の数が異なっていてもよい)。さらに、第1ボルト56の数は、車両幅方向で1つに限らず、2つ以上の複数であってもよい。
加えて、車両上部構造30において、第2ボルト58の数は、車両前後方向で2つに限らず1つであってもよく、あるいは、3つ以上の複数であってもよい。さらに、第2ボルト58の数は、車両幅方向で2つに限らず、1つであってもよく、あるいは、3つ以上の複数であってもよい。
また、車両上部構造30において、第2ルーフR/F34が設けられていない構造であってもよい。
以上、本発明の実施形態及び変形例に係る車両上部構造について説明したが、これらの実施形態及び変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 車両
13 車室
14 ルーフパネル
16 ルーフサイドレール
30 車両上部構造
32 第1ルーフリインフォースメント(ルーフリインフォースメント)
32A 第1膨出部
32B 第1突出部
32C 第1フランジ部
32D 底部
34 第2ルーフリインフォースメント(ルーフリインフォースメント)
34B 延出部
34D ウェルドナット(締結部材)
34E 段差部
36 ガセット
36A 結合部(外端部)
36B 支持部(内端部)
36E 第2膨出部
36F 第2突出部
36G 第2フランジ部
36H 底部
58 第2ボルト(締結部材)
70 車両上部構造
74 第1ルーフリインフォースメント(ルーフリインフォースメント)
76 第2ルーフリインフォースメント(ルーフリインフォースメント)
78 ガセット

Claims (3)

  1. 車両前後方向に延在されたルーフサイドレールと、
    車両下方側へ膨出された第1膨出部、及び該第1膨出部から車両前後方向に張り出された第1フランジ部を備え、前記ルーフサイドレールよりも車室内側で車両幅方向に延在されたルーフリインフォースメントと、
    前記ルーフサイドレールと、前記ルーフリインフォースメントの車両幅方向の端部とに跨って配置されると共に、車両幅方向内側の内端部に車両下方側へ膨出された第2膨出部及び該第2膨出部から車両前後方向に張り出された第2フランジ部を備え、車両幅方向外側の外端部が前記ルーフサイドレールに結合されると共に、前記第2膨出部及び前記第2フランジ部が、前記第1膨出部及び前記第1フランジ部に車両下方側からそれぞれ重ねられて締結されたガセットと、
    を有し、
    前記ルーフリインフォースメントは、
    前記第1膨出部及び前記第1フランジ部を備え前記ガセットに車両上方側から重ねられた第1ルーフリインフォースメントと、
    前記第1ルーフリインフォースメントに車両上方側から重ねられて前記第1ルーフリインフォースメントとで閉断面を形成する第2ルーフリインフォースメントと、を有し、
    前記第1フランジ部、前記第2フランジ部、及び前記第2ルーフリインフォースメントが共締めされ、
    前記第2ルーフリインフォースメントの車両上方側にはルーフパネルが設けられ、
    前記第2ルーフリインフォースメントの車両幅方向の端部には、車両前後方向に間隔をあけて形成され、前記ルーフサイドレールに向けて延びると共に前記ルーフサイドレールに支持される2つの延出部が形成され、
    2つの前記延出部には、前記第2ルーフリインフォースメントの車両上下方向における高さを前記延出部の車両上下方向における高さよりも低くする段差部が形成されており、
    前記第1ルーフリインフォースメント、前記第2ルーフリインフォースメント、及び前記ガセットを締結する締結部材が、車両下方側から締結されている車両上部構造。
  2. 前記ルーフリインフォースメントには、前記第1膨出部の底部から車両上方側へ突出された第1突出部が形成され、
    前記ガセットには、前記第2膨出部の底部から車両上方側へ突出され、車両下方側から前記第1突出部と重なる第2突出部が形成されている請求項1に記載の車両上部構造。
  3. 前記ガセットは、車両前後方向で前記第1フランジ部に少なくとも2箇所以上締結されると共に、車両前後方向で前記第1突出部を間にして前記第1膨出部に少なくとも2箇所以上で締結されている請求項2に記載の車両上部構造。
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