JP6069284B2 - 車体後部構造 - Google Patents

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本発明は、リヤピラーからクォータピラーまでの車体後部構造に関する。
従来、車両への後突時に、その衝撃から燃料供給部(フィラーパイプ)を保護するフィラーガードを有する車体後部構造が知られている。
この種の技術として特許文献1に記載の車体構造がある。この車体構造は、リヤホイールアーチから車体後方に向けて延出されると共に、リヤドアビームの延長線上に設けられたサイドメンバアッパーと、サイドメンバアッパーの後部からリヤホイールアーチの下方後部へ向けて下り勾配に延出されたサイドメンバロアーとを備える。
更に、リヤホイールアーチ上方のダンパスチフナの内部には、給油用のフィラーパイプを保護するフィラーガードが車体前後方向に配置され、このフィラーガイドの両端がサイドメンバアッパーとリヤドアビームとの間に接続されている。
このような構造により、後突時の荷重(後突荷重)を、後方から前方に向かって、サイドメンバーアッパー、フィラーガード、リヤドアビームの順に車体の前方側に伝達させる。これにより、その後突荷重を分散可能となっている。更に、後突時にフィラーガードによってフィラーパイプの変形を抑制可能となっている。
特開2010−188973号公報
ところで、車体の形状や燃料タンクの位置の違いに応じて、フィラーパイプのレイアウトが異なる。例えば、車体後方側のフィラーパイプが、給油口から下側に急勾配に車体底面側まで下がって延びている構造の車体では、上述した特許文献1の構造のようにフィラーガードを設けることができない。このため、後突荷重を分散させたり、フィラーパイプの変形を抑制したりすることができなくなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、車体のフィラーパイプのレイアウトの違いに拘らず、車体への後突荷重の分散や、フィラーパイプの変形の抑制を行うことができる車体後部構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段として、請求項1に係る発明は、車体側部の意匠面を構成し、燃料供給部を備えるサイドアウタパネルと、前記サイドアウタパネルの後端において上下方向に延びると共に、当該後端から車幅内側に延びるリヤピラーアウタと、前記上下方向に延びると共に、前記リヤピラーアウタの車幅内側端部から車体前方に延びるリヤピラーインナとから成るリヤピラーと、前記リヤピラーから車体前方側に所定間隔離間した位置において上下方向に延びるクォータピラーと、前記リヤピラー及び前記クォータピラーの間に配置されると共に、互いに接合されてホイールハウスを構成するホイールハウスインナ及びホイールハウスアウタと、を備えた車体後部構造であって、前記燃料供給部の近傍において、前記リヤピラーと前記クォータピラーとに跨って接合され、車体前後方向に延びるブラケットと、前記リヤピラーアウタと前記リヤピラーインナとに、両端がそれぞれ接合されて閉断面を形成するバルクヘッドとを備え、前記バルクヘッドは、前記ブラケットと車体前後方向で重なる位置に設けられることを特徴とする。
この構成によれば、互いに離間するリヤピラーとクォータピラーとに跨って、車体前後方向に延びるブラケットが接合されている。この構造により、車体後部に例えば他車が衝突した際の衝突荷重(後突荷重ともいう)を、リヤピラー、ブラケット、クォータピラーの順で伝達し、更に、クォータピラーからリヤドアビーム等に伝達して後突の力を分散させることができる。
しかし、本発明では、バルクヘッドの両端をリヤピラーアウタとリヤピラーインナとに接合し、3つの板状部材で閉断面を形成してリヤピラーを曲がり難くしている。従って、閉断面を有するリヤピラーが後突時に曲がり難いので、後突の力を、リヤピラーからブラケットを介してクォータピラーに伝達し、更にリヤドアビーム等に確実に伝達して分散させることができる。また、リヤピラーが後突時に曲がり難いので、リヤピラーとクォータピラーとの間に配置されるフィラーパイプを後突荷重から保護することができる。これによって、フィラーパイプの変形を抑制することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記バルクヘッドは、前記リヤピラーアウタに接合される第1面部と、前記リヤピラーインナに接合される第2面部と、前記第1面部及び前記第2面部の間で延出する延出面と、前記延出面において前記延出する方向に延在するビードと、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、バルクヘッドの第1面部と第2面部との間の延出面に形成されたビードは、第1面部及び第2面部間の延出方向に延在している。このビードの延在方向は、車体前後方向に対応しているので、後突荷重を、より効率的に車体前方側に伝達させることができる。また、ビードを設けることにより、バルクヘッドの断面係数が大きく確保されるので、バルクヘッドの剛性及び強度をより向上させることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2において、前記バルクヘッドは、前記第1面部及び前記延出面における車体上下方向の中央部を車体後方側に膨出させた膨出部と、前記膨出部の膨出部分の折線により形成される稜線部と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、リヤピラーアウタとリヤピラーインナとの間で荷重を伝達する延出面に膨出部を形成することで、膨出部の山側の折線と、谷側の折線とによる稜線部が形成される。この稜線部は、後突荷重の伝達方向に沿って形成されるので、後突荷重をより効率的に伝達することができる。また、稜線部によりバルクヘッドの剛性及び強度をより向上させることができる。
請求項4に係る発明は、請求項1又は2において、前記バルクヘッドにおいて、前記第1面部は、前記リヤピラーアウタに対して溶接で接合され、前記第2面部は、前記リヤピラーインナに対してボルト及びナットで締結され、前記第2面部の車幅外側面に前記ナットが固定されていることを特徴とする。
この構成によれば、次のような作用効果を得ることができる。まず、リヤピラーインナとの間で一端部同士が接合されたリヤピラーアウタに、バルクヘッドの第1面部を溶接して一体化しておく。一体化されたバルクヘッドの第2面部の貫通孔の周囲に固定されたナットに、車幅内側から第2面部の貫通孔を介してボルトを螺合してボルト締結する。この際、ボルトを螺合する作業を行う車幅内側には、リヤピラー側の開口があるので、良好な作業性を得ることができる。
また、ボルト締結されて互いに当接するバルクヘッドの第2面部とリヤピラーインナの面との双方の当接面は、車体前後方向に沿っているので、後突荷重が、双方の当接面に沿った剪断方向に働くが、双方の当接面はボルト締結されているので、当接面同士が剥がれることがなくなる。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4の何れか1項において、前記ブラケットは、車幅方向に面を向ける板状の両面である一般面部を備えると共に、当該一般面部が前記ホイールハウスインナと前記ホイールハウスアウタとの間に挟持されることを特徴とする。
この構成によれば、ブラケットの一般面部が車幅方向に面を向ける状態に構成されるため、車幅方向の空間が狭くなるフィラーパイプの上方にもブラケットを配置することができる。このため、ブラケットのレイアウト自由度をより高めることができる。なお、ブラケットは、従来技術で説明したフィラーパイプを保護するフィラーガードに相当する。
また、ブラケットの一般面部がホイールハウスインナとホイールハウスアウタとの間に挟持されているので、ブラケットが板3枚を積層した構成となり、ブラケットの剛性及び強度を高めることができる。
よって、ブラケットのレイアウト自由度を高めつつ、後突荷重をリヤピラーからブラケットを介してクォータピラーに伝達し、リヤピラーとクォータピラーとの間に配置されるフィラーパイプ等の部品を保護することができる。
請求項6に係る発明は、請求項5において、前記ホイールハウスの頂部に前記燃料供給部の開口部が配置され、前記ホイールハウスインナは、前記頂部から上方に延びるインナフランジ部を備え、前記ホイールハウスアウタは、前記頂部から上方に延びるアウタフランジ部を備え、前記ブラケットの前記一般面部は、前記インナフランジ部と前記アウタフランジ部との双方の間に介在されて、当該双方に接合される第1接合部を備えることを特徴とする。
この構成によれば、ブラケットの一般面部を、インナフランジ部とアウタフランジ部との間に介在させ、これら3枚を第1接合部で接合するので、ブラケットの剛性及び強度をより高めることができる。
請求項7に係る発明は、請求項5又は6において、前記クォータピラーは、車幅方向に面を向ける側面部と、当該側面部から車幅外側に延びる後面部と、を備え、前記ブラケットは、前記一般面部から車幅内側に延びて前記後面部に当接する当接面を備えることを特徴とする。
この構成によれば、クォータピラーの側面部を、後突荷重の伝達方向と直交する車幅外側に延ばした後面部にブラケットの一般面部が当接されて当接面が形成されている。このブラケットの当接面は、後突荷重の伝達方向と直交するクォータピラーの後面部に当接されている。このため、ブラケットに伝達された後突の力が当接面及び後面部に突き当たることになる。従って、後突荷重をブラケットの当接面及びクォータピラーの後面部で受け止めることができるので、クォータピラーの車体前方のリヤドアビーム等の部品へ、より確実に荷重伝達することができる。
請求項8に係る発明は、請求項7において、前記クォータピラーは、前記後面部から後方に延びる後フランジ部を備え、前記ブラケットは、前記当接面から前記側面部に沿って前方に延びる延長部と、前記後フランジ部に対して前記一般面部が接合される第2接合部と、前記側面部に対して前記延長部が接合される第3接合部と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、第2接合部と第3接合部とで、ブラケットの当接面を車体前後方向に挟むように、ブラケットとクォータピラーとを接合することになる。この接合により、後突荷重の入力時にブラケットの前端部が車幅方向に移動することを抑制することができ、これによって、後突荷重がかかるブラケットの当接面をクォータピラーの後面部に確実に押し当てることができる。従って、より確実に荷重伝達することができる。
請求項9に係る発明は、請求項6〜8の何れか1項において、前記リヤピラーは、車幅方向に面を向けるリヤピラーフランジ部を備え、前記インナフランジ部及び前記アウタフランジ部の何れか一方の後端に切欠部を備え、前記切欠部から露出した前記ブラケットと、前記リヤピラーフランジ部と、当該切欠部を備えない前記インナフランジ部及び前記アウタフランジ部の何れか他方とを接合した第4接合部を備えることを特徴とする。
この構成によれば、ホイールハウスのインナフランジ部又はアウタフランジ部の後端に切欠部を設けることで、切欠部によって4枚接合を回避し、ブラケットと、リヤピラーフランジ部と、切欠部の無いインナフランジ部又はアウタフランジ部との3枚を接合することができる。つまり、接合が不安定となる4枚接合を回避して、安定した接合となる3枚接合とすることができる。また、3枚結合により、ブラケットの後端の接合強度を向上させることができる。
請求項10に係る発明は、請求項1〜9の何れか1項において、前記ブラケットは、車体前後方向に延びるビードを備えることを特徴とする。
この構成によれば、ブラケットの車体前後方向に延びるビードを設けることで、ブラケットの断面係数が大きく確保される。このため、ブラケット単体の剛性及び強度が向上して車幅方向に屈曲変形し難くなり、後突荷重を確実に前方へ伝達することができる。
請求項11に係る発明は、請求項1〜10の何れか1項において、前記ブラケットは、リトラクタ取付部を備えることを特徴とする。
この構成によれば、ブラケットは、ホイールハウスやリヤピラー及びクォータピラーに比べて、小型で板厚や形状自由度の高い部品であり、また、剛性や強度が強い部材である。このことから、ブラケットにリトラクタ取付部を設けることで、リトラクタ装置の取付剛性及び取付強度を向上させることができる。
本発明によれば、車体のフィラーパイプのレイアウトの違いに拘らず、車体への後突荷重の分散や、フィラーパイプの変形の抑制を行うことができる車体後部構造を提供することができる。
本発明の実施形態に係る車両における左側の車体後部構造を車外側から見た側面図である。 車両の左側の車体後部構造を車内側から見た側面図である。 図1に示すA−A断面図である。 図2に示す破線枠Bの部分の拡大図である。 (a)は図4に示すC−C断面の端面図、(b)はバルクヘッドによる閉断面部分を示す端面図である。 リヤピラーに配置されたバルクヘッドを車外側から見た際の斜視図である。 (a)はバルクヘッドの斜視図、(b)は(a)に示すG−G断面図である。 ブラケットの前端部の部分を示す斜視図である。 図4に対応する車体後部構造の溶接による接合状態を示す側面図である。 図9に示すD−D断面図である。 図9に示すE−E断面図である。
<実施形態の構成>
本発明の実施形態について、図1〜図11を参照して詳細に説明する。説明において、同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、方向を説明する場合は、車両の運転者からみた前後左右上下に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態に係る車両における左側の車体後部構造を車外側から見た側面図である。図2は車両の左側の車体後部構造を車内側から見た側面図である。図3は図1に示すA−A断面図である。
図1に示す車両10は、ワゴンタイプであり、図示せぬ燃料タンクは、センタータンクレイアウト方式により搭載されており、センターフロアパネル11の車体前後方向の中間部の下方に設けられている。但し、タンクレイアウトは限定されないものとする。
車両10の車体後部構造10Aは、サイドアウタパネル12と、リヤピラー13と、クォータピラー14と、ホイールハウス15とを備える。なお、図1に示す車外側には、サイドアウタパネル12内に、破線で示すリヤピラー13のリヤピラーアウタ13Oが配置されている。
サイドアウタパネル12は、金属材料からなる板部材に対して例えばプレス加工を施すことにより形成されている。サイドアウタパネル12は、車両10の車体側部における意匠面を構成しており、車両10の左右に設けられた車体骨格(一部図示せず)を車体左右方向の外側から覆うように形成されている。
サイドアウタパネル12に覆われる車体骨格は、車両10の車体上部に配置され、車体前後方向に延びるルーフサイドレール18と、ルーフサイドレール18の前端部から斜め下方に向かって延出するフロントピラーインナ(図示せず)と、ルーフサイドレール18の前後方向中央から下方に向かって延出するセンターピラーインナ19と、ルーフサイドレール18の後端から下方に向かって延出するリヤピラー13と、リヤピラー13よりも車体前方に離間して配置されるクォータピラー14とを備えて構成されている。
図2に示すように、リヤピラー13は、サイドアウタパネル12の後端且つ車内側において、車両10の上下方向に延在している。
リヤピラー13は、車内側に設けられたリヤピラーインナ13Iと、車外側に設けられたリヤピラーアウタ13O(図1)とを備える。リヤピラーインナ13I及びリヤピラーアウタ13Oは、それぞれ金属材料からなる板部材に対して例えばプレス加工を施すことにより形成されている。
リヤピラー13の上端は、ルーフサイドレール18の後端に設けられたリヤクォータパネル16に対して、例えば溶接等により接続されている。リヤピラー13の下端部は、この幅方向の内側に向かって湾曲形成されており、リヤピラー13の下端において車幅方向に延びるリヤパネル23に対して、例えば溶接等により接合されている。
ここで、図4に図2に示す破線枠Bの部分の拡大図を示し、図5(a)に図4のC−C断面の端面図、図5(b)にバルクヘッドによる閉断面部分の端面図を示す。
図5(a)に示すように、リヤピラー13は、車幅方向に延びるリヤピラーアウタ13Oと、車体前後方向に延びるリヤピラーインナ13IとがL字形状に接合されている。リヤピラーインナ13Iと、リヤピラーアウタ13Oとの双方には、後述するバルクヘッド31が双方に跨って接合されている。なお、車体後部構造10Aにおけるバルクヘッド31の配置位置を、図1に破線で示した。
図4に示すように、リヤピラーインナ13Iは、車幅方向に面を向けるリヤピラーフランジ部13fを備える。リヤピラーフランジ部13fは、車体前方に向かって張り出す板状に形成されると共に、上下方向に沿うように延在している。リヤピラーフランジ部13fの車体前後方向に沿う幅は、例えば、リヤピラー13の車体前後方向に沿う幅の1/3程度となっている。
クォータピラー14は、金属材料からなる板部材に対して例えばプレス加工を施すことにより形成されている。このクォータピラー14は、図2に示すように、リヤピラー13よりも車両10の前方に所定間隔離間した位置において上下方向に延在している。
クォータピラー14は、図4に示すように、車幅方向に面を向ける側面部14m(図5参照)と、側面部14mの後端から車幅方向に延び、且つ車体後方に面を向ける後面部14n(図5)と、後面部14nから車体後方に延びる後フランジ部14f(図5)とを備える。このクォータピラー14は、側面部14m、後面部14n及び後フランジ部14fにより、断面視クランク状に形成されている。
クォータピラー14の上端は、図2に示すように、ルーフサイドレール18(図1)の後端に設けられたリヤクォータパネル16に対して一体的に形成されて接続されている。また、クォータピラー14の下端は、ホイールハウスアウタ15Oに対して、例えば溶接等により接続されている。クォータピラー14とリヤピラー13との双方には、金属板によるブラケット32(後述する)が双方に跨って接合されている。なお、車体後部構造10Aにおけるブラケット32の配置位置を、図1に破線で示した。
ホイールハウス15は、クォータピラー14及びリヤピラー13の下端側において、クォータピラー14とリヤピラー13との間に配置されている。ホイールハウス15は、図3に示すように、車内側に設けられたホイールハウスインナ15Iと、車外側に設けられたホイールハウスアウタ15Oとを備える。
図2に示すように、ホイールハウスインナ15Iは、金属材料からなる板部材に対して例えばプレス加工を施すことにより形成されており、図示せぬタイヤの上方を車内側から覆うように湾曲形成された側面視で円弧状の本体部15dと、本体部15dから上方に膨出するように連続形成され、後述するフィラーパイプ(燃料供給部)25(図3)の上端部を内部に収納可能な収納部15eとを備える。
ホイールハウスインナ15Iは、インナフランジ部15fを備える。インナフランジ部15fは、図2に示すように、車幅方向に向いており、ホイールハウスインナ15Iの頂部15pを含むホイールハウスインナ15Iの周縁から外方に向かって張り出す板状に形成されている。インナフランジ部15fのうち、この上側後方の角部は、リヤピラーフランジ部13fに対して車幅方向で重ならないように、R状に切り欠かれた切欠部15g(図4参照)となっている。
図1に示すように、ホイールハウスアウタ15Oは、金属材料からなる板部材に対して例えばプレス加工を施すことにより形成されている。このホイールハウスアウタ15Oは、図示せぬタイヤの上方を車外側から覆うように湾曲形成された側面視で円弧状の本体部15hと、本体部15hから上方に膨出するように連続形成され、フィラーパイプ25の上端部を内部に配置可能な収納部15iとを備える。フィラーパイプ25の上端部は、車両10の図示せぬ燃料タンクから引き出されて上方に向かって延び、図3に示すように、ホイールハウスインナ15Iの収納部15eとホイールハウスアウタ15Oの収納部15iとの間に配置されている。
収納部15iには、貫通孔15j(図1,図6参照)が設けられている。フィラーパイプ25の開口25aは、収納部15iの貫通孔15j及び後述するフュエルアダプタ17の貫通孔17aを通じて、ホイールハウスアウタ15Oの外部に臨んでいる。
ホイールハウスアウタ15Oは、図1に示すようにアウタフランジ部15k(図3参照)を備える。アウタフランジ部15kは、その面が車幅方向に向いており、ホイールハウスアウタ15Oの頂部15mを含む周縁から外方に向かって張り出す板状に形成されている。
ホイールハウス15の上方には、図3に示すように、フュエルアダプタ17が設けられている。フュエルアダプタ17は、有底の箱状部材であり、金属材料からなる板部材にプレス加工や絞り加工等を施すことにより形成されている。フュエルアダプタ17は、底部がホイールハウスアウタ15Oの頂部15mに接合されて、リヤピラー13とクォータピラー14との間に配置される(図1参照)。
フュエルアダプタ17の底部には、フィラーパイプ25の上端部が挿通される貫通孔17aが設けられている。フュエルアダプタ17の内側であって、リヤピラー13とクォータピラー14との間には、フィラーパイプ25の上端部に形成された開口25aが配置される。サイドアウタパネル12におけるフュエルアダプタ17に対応する位置には、給油口12aが形成されている。給油口12aは、図示せぬリッドにより開閉可能となっている。この給油口12aからフィラーパイプ25の開口25aが露出している。この構成により、図示せぬ給油ノズルを、給油口12aから入れてフィラーパイプ25の開口25aに差し込むことができる。
次に、バルクヘッド31について、図6及び図7を参照して説明する。図6はリヤピラー13に配置されたバルクヘッド31を車外側から見た際の斜視図である。図7(a)はバルクヘッドの斜視図、(b)は(a)に示すG−G断面図である。
図6に示すように、バルクヘッド31は、長手形状の板状を成し、この長手方向が上下方向を向く状態にリヤピラー13に配置され、長手方向に延びる両端部31a,31bの内の一端部31aが、リヤピラーアウタ13Oに接合され、他端部31bがリヤピラーインナ13Iに接合されている。このバルクヘッド31の接合により、図5に示すように、リヤピラーインナ13I、リヤピラーアウタ13O及びバルクヘッド21で囲まれる閉断面が形成されている。
バルクヘッド31は、図7(a)に示すように、第1面部31cと、第2面部31dと、延出面31eと、複数のビード31fと、膨出部31gと、稜線部31hとを有する。
第1面部31cは、長手方向に延びる一端部31aにおける面であり、リヤピラーアウタ13Oに接合{図5,図6}される。第2面部31dは、他端部31bにおける面であり、リヤピラーインナ13Iに接合{図5,図6}される。
延出面31eは、第1面部31cと第2面部31dとの間で長手方向と直交する方向に延出する面である。ビード31fは、延出面31eの前記延出方向に沿って延在させると共に、延出面31eに窪ませて形成したものである。膨出部31gは、第1面部31c及び延出面31eにおける上下方向(長手方向)の中央部を車体後方側に膨出させて形成したものである。
稜線部31hは、膨出部31gの形成により、車内側から見て膨出部分の山側の折線と、谷側の折線とにより形成される稜線部分である。このようにバルクヘッド31は、ビード31f及び膨出部31gを備えることにより、バルクヘッド31の断面係数が大きく確保され、バルクヘッド31の強度及び剛性が向上する。また、第2面部31dには、ボルト51を挿通するための複数(本例では3つ)の貫通孔31iが設けられている。
このようなバルクヘッド31は、図6に示すように、第1面部31cがリヤピラーアウタ13Oの所定位置に接合される。この接合は、図5(b)にP11の×印で示すように、スポット溶接により行われる。
また、図6に示すように、第2面部31dの貫通孔31i(図7参照)の周囲にはナット52が固定されている。ナット52は、リヤピラーインナ13Iの車幅外側面に位置している。そこで、車幅内側から第2面部31dの貫通孔31iを介して工具によりボルト51がナット52に螺合される。このボルト51がナット52に螺合された状態を、図5(b)に示す。
このように、ボルト51が、ナット52に螺合されて締め付けるられることにより、複数個所(本例では3か所)がボルト締結される。この際、ボルト51を螺合する作業を行う車幅内側には、リヤピラー13側の開口(図示せず)があるので、作業性が良い。また、バルクヘッド31は、車体前後方向でブラケット32と重なる位置に配置されている。
次に、ブラケット32について説明する。ブラケット32は、図4に示すように、車体前後方向に延在する長尺の板状部材であり、金属材料から成る板部材に、プレス加工等を施すことにより形成されている。ブラケット32の大部分は、平坦に形成されて車幅方向に面を向ける一般面部32aとなっている。
一般面部32aの下縁部には、その前後方向の中間部分において上方に凹むように凹部32bが形成されている。一般面部32aの上縁部には、前後方向の中間部分において上方に突出するようにリトラクタ取付部32cが形成されている。
ブラケット32の前端部32g及び後端部32eは、後端部32eがリヤピラー13のリヤピラーフランジ部13fにスポット溶接等により接合されている。更に、ブラケット32の前端部32gがクォータピラー14の後フランジ部14f、後面部14n及び側面部14mに配置され、後フランジ部14f及び側面部14mにスポット溶接等により接合されている。
リトラクタ取付部32cには、破線で示すリトラクタ装置41が例えばボルト等により締結固定される。リトラクタ装置41は、シートベルト42を引き出し及び巻き取り可能に構成されると共に、車両10に外部衝撃が加わったときにシートベルト42をロックするELR(Emergency Locking Retractor)機構を備える。
ブラケット32の後端部32eには、車体前後方向に延びるビード32kが形成されている。ビード32kは、ブラケット32の後端部32eにおける上下方向中間部分であって、凹部32bよりも車体後方の領域において、車幅方向の外側に窪んで形成されている。ビード32kを備えることにより、ブラケット32の断面係数が大きく確保され、ブラケット32の強度及び剛性が向上する。
また、ブラケット32の後端部32eのうち、インナフランジ部15fの切欠部15gに対応する部分は、車内側から見てインナフランジ部15fにより覆われることなく切欠部15gから車内側に露出する露出部32dとなっている。
図8は、ブラケット32の前端部32gの部分を示す斜視図である。ブラケット32の前端部32gには、クォータピラー14の後面部14nに沿って後面部14nと当接する当接面32hが形成されている。当接面32hは、一般面部32aから車内側に向かって立設され、車体前後方向に面している。
また、ブラケット32は、当接面32hからクォータピラー14の側面部14mに沿うように車体前方に向かって延びる延長部32iを備える。延長部32iは、側面部14m上に配置される。ブラケット32の前端部32gは、一般面部32a、当接面32h及び延長部32iにより、断面視でクランク状に形成される。
次に、上述のように構成されたリヤピラー13、クォータピラー14、ホイールハウスインナ15I、ホイールハウスアウタ15O及びブラケット32の部分の溶接による接合状態について説明する。
図9は、車体後部構造10Aの溶接による接合状態の説明図であって、図4に対応している。但し、図9においては、リトラクタ装置41及びシートベルト42(いずれも図3参照)の図示を省略している。図10は、図9に示すD−D断面図である。図11は、図9に示すE−E断面図である。
図9に×印で示すように、車体後部構造10Aは、第1接合部P1、第2接合部P2、第3接合部P3、第4接合部P4、第5接合部P5及び第6接合部P6を備える。各接合部P1〜P6は、例えばスポット溶接により接合されている。なお、各接合部P1〜P6のスポット数は、図9に示す×印の数に限られるものではなく、任意に設定することが可能である。
図10に示すように、第1接合部P1は、ブラケット32の一般面部32aが、ホイールハウスインナ15Iのインナフランジ部15fとホイールハウスアウタ15Oのアウタフランジ部15kとの間に介在された状態で、ブラケット32の一般面部32aと、インナフランジ部15fと、アウタフランジ部15kとの3枚が、互いに重なった状態で接合されて形成されている。
第4接合部P4は、インナフランジ部15fの切欠部15gから露出したブラケット32の露出部32dと、リヤピラー13のリヤピラーフランジ部13fと、ホイールハウスアウタ15Oのアウタフランジ部15kとの3枚が、互いに重なった状態で接合されて形成されている。
但し、インナフランジ部15fに代え、アウタフランジ部15kの後端に上述の切欠部15gと同様な切欠部を設けてもよい。この場合、アウタフランジ部15kの切欠部から露出したブラケット32の露出部32dと、リヤピラー13のリヤピラーフランジ部13fと、インナフランジ部15fとの3枚が、互いに重なった状態で接合される。この接合部分が、第4接合部P4となる。
図11に示すように、第2接合部P2は、ブラケット32の一般面部32aと、クォータピラー14の後フランジ部14fとの2枚が、互いに重なった状態で接合されて形成されている。
また、第3接合部P3は、ブラケット32の延長部32iと、クォータピラー14の側面部14mとの2枚が、互いに重なった状態で接合されて形成されている。また、ブラケット32の前端部32gは、当接面32hがクォータピラー14の後面部14nに当接した状態でクォータピラー14の側面部14mに接合される。
このようにブラケット32は、図9に示すように、フィラーパイプ25の上端部(図1参照)よりも上方において車体前後方向に延在すると共に、後端部32eがリヤピラー13に接合され、前端部32gがクォータピラー14に接合される。
第5接合部P5は、リヤピラー13のリヤピラーフランジ部13fが、インナフランジ部15fとアウタフランジ部15k(図3参照)との間に介在された状態で、リヤピラーフランジ部13fと、インナフランジ部15fと、アウタフランジ部15kとの3枚が、互いに重なった状態で接合されて形成されている。
第6接合部P6は、クォータピラー14の後フランジ部14fが、インナフランジ部15fとアウタフランジ部15k(図3参照)との間に介在された状態で、リヤピラーフランジ部13fと、インナフランジ部15fと、アウタフランジ部15kとの3枚が、互いに重なった状態で接合されて形成されている。
<実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態の車体後部構造10Aは、車体側部の意匠面を構成し、燃料供給部としてのフィラーパイプ25を備えるサイドアウタパネル12と、サイドアウタパネル12の後端において上下方向に延びると共に、当該後端から車幅内側に延びるリヤピラーアウタ13Oと、同上下方向に延びると共に、リヤピラーアウタ13Oの車幅内側端部から車体前方に延びるリヤピラーインナ13Iとから成るリヤピラー13と、リヤピラー13から車体前方側に所定間隔離間した位置において上下方向に延びるクォータピラー14と、リヤピラー13及びクォータピラー14の間に配置されると共に、互いに接合されてホイールハウス15を構成するホイールハウスインナ15I及びホイールハウスアウタ15Oとを備える。
本実施形態の特徴は、フィラーパイプ25の近傍において、リヤピラー13とクォータピラー14とに跨って接合され、車体前後方向に延びるブラケット32と、リヤピラーアウタ13Oとリヤピラーインナ13Iとに、両端が接合されて閉断面を形成するバルクヘッド31とを備え、バルクヘッド31が、ブラケット32と車体前後方向で重なる位置に設けられていることにある。
この構成によれば、互いに離間するリヤピラー13とクォータピラー14とに跨って、車体前後方向に延びるブラケット32が接合されている。この構造により、後突荷重を、リヤピラー13、ブラケット32、クォータピラー14の順で伝達し、更に、クォータピラー14からリヤドアビーム等に伝達して後突の力を分散させることができる。
本実施形態では、バルクヘッド31の両端をリヤピラーアウタ13Oとリヤピラーインナ13Iとに接合し、3つの板状部材で閉断面を形成してリヤピラー13を曲がり難くしている。従って、閉断面を有するリヤピラー13が後突時に曲がり難いので、後突の力を、リヤピラー13からブラケット32を介してクォータピラー14に伝達し、更にリヤドアビーム等に確実に伝達して分散させることができる。また、リヤピラー13が後突時に曲がり難いので、リヤピラー13とクォータピラー14との間に配置されるフィラーパイプ25を後突荷重から保護することができる。これによって、フィラーパイプ25の変形を抑制することができる。
また、リヤピラー13とで閉断面を形成するバルクヘッド31が、ブラケット32と車体前後方向で重なる位置に設けられるため、後突荷重をバルクヘッド31からブラケット32に伝達させて荷重伝達効率を高めることができる。更には、ブラケット32による閉断面構造でリヤピラー13の剛性が高くなる。このため、リヤピラー13の下方側のホイールハウス15内に配置されたタイヤサスペンションからの突き上げ荷重や、車体後部に捻りや曲げ応力が入力された際の荷重に対する剛性を高めることができる。これによって、タイヤサスペンションによる路面凹凸に対する追従性を向上させる等の走行安定性、並びに、車両のNV性能(振動騒音性能)を向上させることができる。
上述したバルクヘッド31は、リヤピラーアウタ13Oに接合される第1面部31cと、リヤピラーインナ13Iに接合される第2面部31dと、第1面部31c及び第2面部31dの間で延出する延出面31eと、延出面31eにおいて延出する方向に延在するビード31fとを備えている。
この構成によれば、バルクヘッド31の第1面部31cと第2面部31dとの間の延出面31eに形成されたビード31fは、第1面部31c及び第2面部31d間の延出方向に延在している。このビード31fの延在方向は、車体前後方向に対応しているので、後突荷重を、より効率的に車体前方側に伝達させることができる。また、ビード31fを設けることにより、バルクヘッド31の断面係数が大きく確保されるので、バルクヘッド31の剛性及び強度をより向上させることができる。
上述したバルクヘッド31は、第1面部31c及び延出面31eにおける車体上下方向の中央部を車体後方側に膨出させた膨出部31gと、膨出部31gの膨出部31g分の山側の折線と、谷側の折線とにより形成される稜線部31hとを備えている。
この構成によれば、リヤピラーアウタ13Oとリヤピラーインナ13Iとの間で荷重を伝達する延出面31eに膨出部31gを形成することで、膨出部31gの山側の折線と、谷側の折線とによる稜線部31hが形成される。この稜線部31hは、後突荷重の伝達方向と同じ車体前後方向に沿って形成されるので、後突荷重をより効率的に伝達することができる。また、稜線部31hによりバルクヘッド31の剛性及び強度をより向上させることができる。
上述したバルクヘッド31において、第1面部31cは、リヤピラーアウタ13Oに対して溶接で接合され、第2面部31dは、リヤピラーインナ13Iに対してボルト51及びナット52で締結され、ナット52は第2面部31dの車幅外側面においてボルト51に螺合されている。
この構成によれば、次のような作用効果を得ることができる。まず、リヤピラーインナ13Iとの間で一端部同士が接合されたリヤピラーアウタ13Oに、バルクヘッド31の第1面部31cを溶接して一体化しておく。一体化されたバルクヘッド31の第2面部31dの貫通孔31iの周囲に固定されたナット52に、車幅内側から第2面部31dの貫通孔31iを介してボルト51を螺合してボルト締結する。この際、ボルト51を螺合する作業を行う車幅内側には、リヤピラー13側の図示せぬ開口があるので、良好な作業性を得ることができる。
また、ボルト51締結されて互いに当接するバルクヘッド31の第2面部31dとリヤピラーインナ13Iの面との双方の当接面は、車体前後方向に沿っているので、後突荷重が、双方の当接面に沿った剪断方向に働くが、双方の当接面はボルト締結されているので、当接面同士が剥がれることが無くなる。
上述したブラケット32は、車幅方向に面を向ける板状の両面である一般面部32aを備えると共に、一般面部32aがホイールハウスインナ15Iとホイールハウスアウタ15Oとの間に挟持されている。
この構成によれば、ブラケット32の一般面部32aが車幅方向に面を向ける状態に構成されるため、車幅方向の空間が狭くなるフィラーパイプ25の上方にもブラケット32を配置することができる。このため、ブラケット32のレイアウト自由度をより高めることができる。なお、ブラケット32は、従来技術で説明したフィラーパイプ25を保護するフィラーガードに相当する。
また、ブラケット32の一般面部32aがホイールハウスインナ15Iとホイールハウスアウタ15O15O15Oとの間に挟持されているので、ブラケット32が板3枚を積層した構成となり、ブラケット32の剛性及び強度を高めることができる。
よって、ブラケット32のレイアウト自由度を高めつつ、後突荷重をリヤピラー13からブラケット32を介してクォータピラー14に伝達し、リヤピラー13とクォータピラー14との間に配置されるフィラーパイプ25等の部品を保護することができる。
上述したホイールハウス15の頂部にフィラーパイプ25の開口部25aが配置され、ホイールハウスインナ15Iは、頂部から上方に延びるインナフランジ部15fを備え、ホイールハウスアウタ15Oは、頂部から上方に延びるアウタフランジ部15kを備え、ブラケット32の一般面部32aは、インナフランジ部15fとアウタフランジ部15kとの双方の間に介在されて、当該双方に接合される第1接合部P1を備えている。
この構成によれば、ブラケット32の一般面部32aを、インナフランジ部15fとアウタフランジ部15kとの間に介在させ、これら3枚を第1接合部で接合するので、ブラケット32の剛性及び強度をより高めることができる。
上述したクォータピラー14は、車幅方向に面を向ける側面部14mと、当該側面部14mから車幅外側に延びる後面部14nとを備え、ブラケット32の一般面部32aは、後面部14nに当接する当接面32hを備える。
この構成によれば、次のような作用効果を得ることができる。ブラケット32をクォータピラー14の側面部14mに対して車幅方向に溶接等で接合することも考えられるが、この場合、後突荷重が接合面の剪断方向に入力されるため、溶接部分が破断して後突荷重が伝達できなくなる可能性が有る。そこで、クォータピラー14の側面部14mを、後突荷重の伝達方向と直交する車幅外側に延ばして後面部14nを設ける。この後面部14nにブラケット32の一般面部32aを当接させて当接面32hを形成する。このブラケット32の当接面32hは、後突荷重の伝達方向と直交するクォータピラー14の後面部14nに当接されている。このため、ブラケット32に伝達された後突の力が当接面32h及び後面部14nに突き当たることになる。従って、後突荷重をブラケット32の当接面32h及びクォータピラー14の後面部14nで受け止めることができるので、クォータピラー14の車体前方のリヤドアビーム等の部品へ、より確実に荷重伝達することができる。
上述したクォータピラー14は、後面部14nから後方に延びる後フランジ部14fを備え、ブラケット32は、当接面32hから側面部14mに沿って前方に延びる延長部32iと、後フランジ部14fに対して一般面部32aが接合される第2接合部P2と、側面部14mに対して延長部32iが接合される第3接合部P3とを備える。
この構成によれば、第2接合部P2と第3接合部P3とで、ブラケット32の当接面32hを車体前後方向に挟むように、ブラケット32とクォータピラー14とを接合することになる。この接合により、後突荷重の入力時にブラケット32の前端部が車幅方向に移動することを抑制することができ、これによって、後突荷重がかかるブラケット32の当接面32hをクォータピラー14の後面部14nに確実に押し当てることができる。従って、より確実に荷重伝達することができる。
上述したリヤピラー13は、車幅方向に面を向けるリヤピラーフランジを備え、インナフランジ部15f及びアウタフランジ部15kの何れか一方の後端に切欠部15gを備え、切欠部15gから露出したブラケット32と、リヤピラーフランジと、当該切欠部15gを備えないインナフランジ部15f又はアウタフランジ部15kとを接合した第4接合部P4を備える。
この構成によれば、ホイールハウス15のインナフランジ部15f又はアウタフランジ部15kの後端に切欠部15gを設けることで、ブラケット32と、リヤピラーフランジと、切欠部15gの無いインナフランジ部15f又はアウタフランジ部15kとの3枚を接合することができる。これによって、ブラケット32の後端の接合強度を向上させることができる。
上述したブラケット32は、車体前後方向に延びるビード32kを備える。
この構成によれば、ブラケット32の車体前後方向に延びるビード32kを設けることで、ブラケット32の断面係数が大きく確保される。このため、ブラケット32単体の剛性及び強度が向上して車幅方向に屈曲変形し難くなり、後突荷重を確実に前方へ伝達することができる。
上述したブラケット32は、リトラクタ取付部32cを備える。
この構成によれば、ブラケット32は、ホイールハウス15やリヤピラー13及びクォータピラー14に比べて、小型で板厚や形状自由度の高い部品であり、また、剛性や強度が強い部材である。このことから、ブラケット32にリトラクタ取付部32cを設けることで、リトラクタ装置41の取付剛性及び取付強度を向上させることができる。
10 車両
10A 車体後部構造
12 サイドアウタパネル
13 リヤピラー
13O リヤピラーアウタ
13I リヤピラーインナ
13f リヤピラーフランジ部
14 クォータピラー
14f 後フランジ部
14m 側面部
14n 後面部
15 ホイールハウス
15O ホイールハウスアウタ
15I ホイールハウスインナ
15k アウタフランジ部
15f インナフランジ部
15g 切欠部
25 フィラーパイプ
25a 開口部
31 バルクヘッド
31c 第1面部
31d 第2面部
31e 延出面
31f ビード
31g 膨出部
31h 稜線部
32 ブラケット
32a 一般面部
32c リトラクタ取付部
32h 当接面
32i 延長部
32k ビード
51 ボルト
52 ナット
P1 第1接合部
P2 第2接合部
P3 第3接合部
P4 第4接合部

Claims (11)

  1. 車体側部の意匠面を構成し、燃料供給部を備えるサイドアウタパネルと、
    前記サイドアウタパネルの後端において上下方向に延びると共に、当該後端から車幅内側に延びるリヤピラーアウタと、前記上下方向に延びると共に、前記リヤピラーアウタの車幅内側端部から車体前方に延びるリヤピラーインナとから成るリヤピラーと、
    前記リヤピラーから車体前方側に所定間隔離間した位置において上下方向に延びるクォータピラーと、
    前記リヤピラー及び前記クォータピラーの間に配置されると共に、互いに接合されてホイールハウスを構成するホイールハウスインナ及びホイールハウスアウタと、
    を備えた車体後部構造であって、
    前記燃料供給部の近傍において、前記リヤピラーと前記クォータピラーとに跨って接合され、車体前後方向に延びるブラケットと、
    前記リヤピラーアウタと前記リヤピラーインナとに、両端がそれぞれ接合されて閉断面を形成するバルクヘッドとを備え、
    前記バルクヘッドは、前記ブラケットと車体前後方向で重なる位置に設けられることを特徴とする車体後部構造。
  2. 前記バルクヘッドは、
    前記リヤピラーアウタに接合される第1面部と、前記リヤピラーインナに接合される第2面部と、前記第1面部及び前記第2面部の間で延出する延出面と、前記延出面において前記延出する方向に延在するビードと、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の車体後部構造。
  3. 前記バルクヘッドは、
    前記第1面部及び前記延出面における車体上下方向の中央部を車体後方側に膨出させた膨出部と、前記膨出部の膨出部分の折線により形成される稜線部と、
    を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の車体後部構造。
  4. 前記バルクヘッドにおいて、
    前記第1面部は、前記リヤピラーアウタに対して溶接で接合され、前記第2面部は、前記リヤピラーインナに対してボルト及びナットで締結され、前記第2面部の車幅外側面に前記ナットが固定されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車体後部構造。
  5. 前記ブラケットは、
    車幅方向に面を向ける板状の両面である一般面部を備えると共に、当該一般面部が前記ホイールハウスインナと前記ホイールハウスアウタとの間に挟持される
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の車体後部構造。
  6. 前記ホイールハウスの頂部に前記燃料供給部の開口部が配置され、
    前記ホイールハウスインナは、前記頂部から上方に延びるインナフランジ部を備え、
    前記ホイールハウスアウタは、前記頂部から上方に延びるアウタフランジ部を備え、
    前記ブラケットの前記一般面部は、前記インナフランジ部と前記アウタフランジ部との双方の間に介在されて、当該双方に接合される第1接合部を備えることを特徴とする請求項5に記載の車体後部構造。
  7. 前記クォータピラーは、車幅方向に面を向ける側面部と、当該側面部から車幅外側に延びる後面部と、
    を備え、
    前記ブラケットは、前記一般面部から車幅内側に延びて前記後面部に当接する当接面
    を備えることを特徴とする請求項5又は6に記載の車体後部構造。
  8. 前記クォータピラーは、前記後面部から後方に延びる後フランジ部を備え、
    前記ブラケットは、前記当接面から前記側面部に沿って前方に延びる延長部と、前記後フランジ部に対して前記一般面部が接合される第2接合部と、前記側面部に対して前記延長部が接合される第3接合部と、
    を備えることを特徴とする請求項7に記載の車体後部構造。
  9. 前記リヤピラーは、車幅方向に面を向けるリヤピラーフランジ部を備え、
    前記インナフランジ部及び前記アウタフランジ部の何れか一方の後端に切欠部を備え、
    前記切欠部から露出した前記ブラケットと、前記リヤピラーフランジ部と、当該切欠部を備えない前記インナフランジ部及び前記アウタフランジ部の何れか他方とを接合した第4接合部
    を備えることを特徴とする請求項6〜8の何れか1項に記載の車体後部構造。
  10. 前記ブラケットは、車体前後方向に延びるビードを備えることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の車体後部構造。
  11. 前記ブラケットは、リトラクタ取付部を備えることを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の車体後部構造。
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