JP6079424B2 - 定着ベルト、定着装置、及び画像形成装置 - Google Patents

定着ベルト、定着装置、及び画像形成装置 Download PDF

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本発明は、定着ベルト、定着装置、及び画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置では、記録紙に形成された未定着トナー像を定着装置によって定着して画像形成している。
この定着装置としては、例えば、加熱ロールと加熱ロールに接触して配置された加圧ベルトとを備えた構成、又は、加熱ベルトと加熱ベルトに接触して配置された加圧ロールとを備えた構成のベルトニップ方式と呼ばれる定着装置が知られている。
例えば、特許文献1には「表面粗さRaが0.1〜2.0μmの熱硬化型ポリイミドチューブの外周面に、熱収縮性テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)チューブが熱融着した2層構造を有するPFA被覆ベル」が開示されている。
特許文献2には「フッ素系樹脂粒子が内添されたポリイミド系樹脂層の少なくとも一方の面に、フッ素系樹脂層が直接融着された複層ベルト」が開示されている。
特許文献3には「メルトフローレートが互いに異なる複数種類のフッ素樹脂からなる最外層を設ける定着ベルト」が開示されている。
特許文献4には「外周面を構成する第1の層と内周面を構成する第2の層とを有し、第1の層がヒドロキシル基を含まない熱可塑性フッ素ポリマーにより形成され、第2層がヒドロキシル基を含む熱可塑性フッ素ポリマーにより形成された表面層を有するロール」が開示されている。
特開2008−200954号公報 特開2011−180349号公報 特開2007−108635号公報 特開2005−344806号公報
本発明の課題は、耐屈曲性及び耐摩耗性に優れた定着ベルトを提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
ポリイミド樹脂を含むベルト基材と、
前記ベルト基材の外周面に融着して設けられ、不活性のフッ素樹脂を含む表面層であって、前記ベルト基材との融着面を構成する最内層、及び最外面を構成し、メルトフローレート(MFR)が前記最内層のメルトフローレート(MFR)よりも小さい最外層を有する表面層と、
を備えた定着ベルト。
請求項2に係る発明は、
前記ベルト基材の外周面の表面粗さRaが、0.1μm未満である請求項1に記載の定着ベルト。
請求項3に係る発明は、
第1回転体と、前記第1回転体の外面に接して配置される第2回転体と、を備え、
前記第1回転体及び前記第2回転体の少なくとも一方が、請求項1又は2に記載の定着ベルトである定着装置。
請求項4に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、
帯電された前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
前記潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記トナー像を前記記録媒体に定着する定着手段であって、請求項3に記載の定着装置である定着手段と、
を備える画像形成装置。
請求項1に係る発明によれば、最も外側に位置する最外層のメルトフローレートが、最も内側に位置する最内層のメルトフローレート(MFR)よりも大きい表面層を有する場合に比べ、耐屈曲性及び耐摩耗性に優れた定着ベルトが提供される。
請求項2に係る発明によれば、ベルト基材の外周面の表面粗さRaが0.1μm以上の場合に比べ、昇温したときの気泡膨れが抑制された定着ベルトが提供される。
請求項3、4に係る発明によれば、最も外側に位置する最外層のメルトフローレートが、最も内側に位置する最内層のメルトフローレート(MFR)よりも大きい表面層を有する定着ベルトを備える場合に比べ、長期にわたる定着を実現する定着装置、及び画像形成装置が提供される。
本実施形態に係る定着ベルトの一例を示す模式断面図である。 本実施形態に係る定着装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
以下、本発明の一例である実施形態について説明する。
なお、実質的に同一の機能を有する部材には、全図面を通して同じ符合を付与し、重複する説明は適宜省略する場合がある。
[定着ベルト]
図1は、本実施形態に係る定着ベルトの一例を示す模式断面図である。
本実施形態に係る定着ベルト110は、図1に示すように、ポリイミド樹脂を含むベルト基材110Aと、ベルト基材110Aの外周面に融着して設けられ、不活性のフッ素樹脂を含む表面層110Bと、を備える。
表面層110Bは、ベルト基材110Aとの融着面を構成する最内層110B1及び最外面を構成する最外層110B2を有している。そして、最外層110B2のメルトフローレート(MFR)は、最内層110B1のメルトフローレート(MFR)よりも小さい。つまり、最内層110B1のメルトフローレート(MFR)は、最外層110B2のメルトフローレート(MFR)よりも大きい
なお、表面層110Bの最内層110B1とは表面層110B中において最も内側(つまりベルト基材110A側)に存在する層を意味し、表面層110Bの最外層110B2とは表面層110B中において最も外側(つまりベルト基材110Aとは反対側)に存在する層を意味している。
本実施形態に係る定着ベルト110は、上記構成により、耐屈曲性及び耐摩耗性に優れた定着ベルトとなる。
この理由は定かではないが、ベルト基材110Aとの融着面を構成する最内層110B1のメルトフローレートを最外層110B2のメルトフローレートよりも大きくすることにより、不活性のフッ素樹脂を含む表面層110Bと反応性基が少ないポリイミド樹脂を含むベルト基材110Aとを融着する場合であっても、当該融着するとき表面層110Bの最内層110B1が十分に溶融し、表面層の内周面とポリイミド基材110の外周面との融着性(つまり接着性)が高まると考えられる。一方、最外面を構成する最外層110B2のメルトフローレートを最外層110B2のメルトフローレートよりも大きくすることにより、表面硬度が高まると考えられる。このため、耐屈曲性及び耐摩耗性に優れた定着ベルトとなると考えられる。
また、本実施形態に係る定着ベルト110は、不活性のフッ素樹脂を含む表面層110Bと反応性基が少ないポリイミド樹脂を含むベルト基材110Aとを融着していることから、定着ベルトが繰り返し屈曲したときの表面層110Bの破壊や割れが抑制され易いといる利点もある。活性基(反応性基)を持つフッ素樹脂を含む表面層を適応すると、融着するとき活性基(反応性基)が互いに反応し、高分子鎖同士が架橋することにより、表面層に脆弱部が形成する場合がある。表面層に脆弱部を有すると、定着ベルトが繰り返し屈曲したとき、脆弱部を起点として表面層の破壊や割れが発生することがある。このため、本実施形態に係る定着ベルト110は、この点でも有利である。
また、本実施形態に係る定着ベルト110は、ベルト基材110Aへの融着性を付与した最内層110B1と、耐摩耗性を付与した最外層110B2と、により機能分離した表面層110Bを設けているため、メルトフローレート(MFR)が異なる2種以上のフッ素樹脂を含む単層構造の表面層を適用した場合に比べ、耐摩耗性と共に、離型性も高く、この点でも有利である。
また、本実施形態に係る定着ベルト110は、外周面の表面粗さRaが0.1μm未満の平滑面のベルト基材を適用した場合であっても、融着するとき表面層110Bの最内層110B1が十分に溶融し、表面層110Bの内周面とベルト基材110Aの外周面との融着性(つまり接着性)が高まると考えられる。ベルト基材の外周面の表面粗さRaを0.1μm以上とすると、表面層を融着するとき、気泡がベルト基材と表面層との間に気泡が取り込まれ易くなる。この取り込まれた気泡は、昇温したときの気泡膨れの原因となる。このため、本実施形態に係る定着ベルト110は、外周面の表面粗さRaが0.1μm未満の平滑面のベルト基材を適用し、昇温したときの気泡膨れが抑制され、この点でも有利である。
以下、本実施形態に係る定着ベルト110の構成の詳細について説明する。以下、符号は省略して説明する。
(ベルト基材)
ベルト基材は、ポリイミド樹脂を含んで構成されている。
ポリイミド樹脂は、例えば、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との重合体であるポリアミド酸(ポリイミド樹脂前駆体)のイミド化物が挙げられる。ポリイミド樹脂として具体的には、例えば、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との等モル量を溶媒中で重合反応させてポリアミド酸の溶液として得て、そのポリアミド酸をイミド化して得られたものである。なお、ポリイミド樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
テトラカルボン酸二無水物として具体的には、例えば,ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン酸二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
一方、ジアミン化合物の具体例としては、例えば、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジクロロベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、1,5−ジアミノナフタレン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、3,3’−ジメチル4,4’−ビフェニルジアミン、ベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、2,4−ビス(β−アミノ第三ブチル)トルエン、ビス(p−β−アミノ−第三ブチルフェニル)エーテル、ビス(p−β−メチル−δ−アミノフェニル)ベンゼン、ビス−p−(1,1−ジメチル−5−アミノ−ベンチル)ベンゼン、1−イソプロピル−2,4−m−フェニレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、ジ(p−アミノシクロヘキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ジアミノプロピルテトラメチレン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11−ジアミノドデカン、1,2−ビス−3−アミノプロボキシエタン、2,2−ジメチルプロピレンジアミン、3−メトキシヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘプタメチレンジアミン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,17−ジアミノエイコサデカン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,10−ジアミノ−1,10−ジメチルデカン、12−ジアミノオクタデカン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、ピペラジン、HN(CHO(CHO(CH)NH、HN(CHS(CHNH、HN(CHN(CH(CHNH等が挙げられる。
ベルト基材には、導電性粒子(例えばカーボンブラック等)、充填剤(例えばシリカ、硫酸バリウム等)の周知の添加剤を含んでもよい。
ベルト基材の外周面の表面粗さRaは、昇温したときの気泡膨れを抑制する観点から、0.1μm未満がよく、望ましくは0.07μm以下である。
ベルト基材の外周面の表面粗さRaは、表面粗さ計サーフコム1400A(東京精密社製)を用いて、JIS B0601−1994に準拠し、評価長さLnを4mm、基準長さLを0.8mm、カットオフ値を0.8mmとした条件で測定した値である。
ベルト基材の厚さは、例えば、10μm以上100μm以下がよく、望ましくは30μm以上80μm以下である。
(表面層)
表面層は、未活性のフッ素樹脂を含んで構成されている。そして、表面層は、ベルト基材との融着面を構成する最内層と、最内層よりも小さいメルトフローレート(MFR)を示し、且つ最外面を構成する最外層と、を有している。
なお、表面層は、最内層と最外層の少なくとも2層を有していればよく、最内層と最外層との間に、1層又は2層以上の中間層を有していてもよい。但し、この中間層のメルトフローレートは、特に制限はなく、最内層及び最外層のメルトフローレートよりも低くても、高くても、同じであってもよい。
最内層と最外層とのメルトフローレートの差(絶対値)は、耐屈曲性及び耐摩耗性の観点から、0.5g/10min以上30g/10min以下であることがよく、望ましくは1g/10min以上20g/10min以下、より望ましくは2g/10min以上10g/10min以下である。
最内層のメルトフローレートは、耐屈曲性の観点から、3g/10min以上35g/10min以下であることがよく、望ましくは4g/10min以上25g/10min以下、より望ましくは6g/10min以上15g/10min以下である。
最外層のメルトフローレートは、耐摩耗性及び離型性の観点から、1g/10min以上7g/10min以下であることがよく、望ましくは1.5g/10min以上6g/10min以下、より望ましくは2g/10min以上5g/10min以下である。
なお、メルトフローレート(MFR)は、372℃で、5kgf荷重の条件下において、JIS K 7210に準じて測定した値である。
最内層よりも最外層のメルトフローレートを小さく(最外層よりも最内層のメルトフローレートを大きく)するには、例えば、最内層に含まれるフッ素樹脂の重量平均分子量Mwを最内層に含まれるフッ素樹脂層の重量平均分子量Mwよりも大きくする。つまり、例えば、最内層に含まれるフッ素樹脂の重量平均分子量Mwを最外層に含まれるフッ素樹脂の重量平均分子量Mwよりも小さくする。
表面層(最内層及ぶ最外層)に含まれるフッ素樹脂は、不活性のフッ素樹脂である。不活性のフッ素樹脂は、反応性基を持たないフッ素樹脂であり、具体的には、例えば、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリエチレン・テトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロ三フッ化エチレン(PCTFE)、フッ化ビニル(PVF)等が挙げられる。
これらの中でも、耐屈曲性の観点から、最内層に含まれるフッ素樹脂は、PFA、FEP、ETFEが好適である。一方、耐摩耗性及び離型性の観点から、最外層に含まれるフッ素樹脂は、PFA、FEPがよく、特にPFAが好適である。
なお、最内層及び最外層に含まれるフッ素樹脂は、共に、PFAが好適である。
表面層(最内層及ぶ最外層)には、導電性粒子(例えばカーボンブラック等)、充填剤(例えばシリカ、硫酸バリウム等)の周知の添加剤を含んでもよい。
表面層の総厚さは、例えば、5μm以上50μm以下がよく、より望ましくは10μm以上40μm以下である。
但し、最内層の厚さは、例えば、1μm以上5μm以下がよく、より望ましくは2μm以上4μm以下である。
一方、最外層の厚さは、例えば、5μm以上49μm以下がよく、より望ましくは 10μm以上30μm以下である。
本実施形態に係る定着ベルトの製造方法は、例えば、次の通りである。まず、ポリイミド前駆体溶液を塗布、乾燥、加熱を経て、ポリイミド樹脂製のベルト基材を得る。一方で、最内層及び最外層となる少なくとも2層のフッ素樹脂樹脂チューブを押出成形により成形する。このフッ素樹脂チューブ内にベルト基材を嵌め込み、加熱することにより、フッ素樹脂チューブの最内層を溶融させ、ベルト基材の外周面に溶着する。これら工程を経て、本実施形態に係る定着ベルトが得られる。
[定着装置]
本実施形態に係る定着装置としては、種々の構成があり、例えば、第1回転体と、第1回転体の外面に接して配置される第2回転体と、を備える。
そして、前記第1回転体及び前記第2回転体の少なくとも一方として、本実施形態に係る定着ベルトが適応される。
以下に、本実施形態に係る定着装置として、加熱ベルトと加圧ロールと備えた定着装置を説明する。そして、本実施形態に係る定着装置において、本実施形態に係る定着ベルトは、加熱ベルトに適用される。
なお、本実施形態に係る定着装置は、これに限られず、加熱ロール又は加熱ベルトと加圧ベルトとを備えた定着装置、加熱ベルトと加圧ベルトを備えた定着装置であってよい。そして、本実施形態に係る定着ベルトは、加熱ベルト及び加圧ベルトのいずれにも適用され得る。
また、本実施形態に係る定着装置は、これらに限られず、電磁誘導加熱方式の定着装置であってもよい。
以下に、図面を参照しつつ、本実施形態に係る定着装置について説明する。
図2は、本実施形態に係る定着装置の一例を示す概略構成図である。
本実施形態に係る定着装置60は、図2に示すように、例えば、加熱ベルト62(第1回転体の一例)と、加熱ベルト62の外周面に接触する加圧ローラ64(第2回転体の一例)と、加熱ベルト62の内周面に接触し加圧ローラ64と対向する位置に配置される押圧パッド66(押圧部材の一例)と、押圧パッド66を支持する支持部材68と、加熱ベルト62の内周面に接触し、加熱ベルト62の内部で押圧パッド66と対向する位置に設けられた面状発熱体70と、を備える。
加圧ローラ64は、不図示の駆動源により矢印R方向に回転する。また、加熱ベルト62と加圧ローラ64とは、用紙K(記録媒体の一例)が挿通するように接触しており、加圧ローラ64の矢印R方向への回転に伴い、加熱ベルト62は従動回転する。加熱ベルト62の内周面には、加熱ベルト62の外周面と接触している加圧ローラ64の表面を押圧するように、押圧パッド66が配置され、挟込領域Nを形成している。また、押圧パッド66は、加熱ベルト62の内周面に設けられた支持部材68により固定されている。
また、面状発熱体70は、不図示の支持部材により支持された状態で設けられている。
定着装置60による画像定着の動作について説明する。
加圧ローラ64の矢印R方向への回転に伴い、加熱ベルト62が矢印S方向に従動回転し、加熱ベルト62の内周面に接触した面状発熱体70により、加熱ベルト62の外周面が加熱される。
このようにして加熱された加熱ベルト62は、加圧ローラ64との挟込領域Nまで移動する。一方、不図示の搬送手段により矢印P方向へと、未定着トナー像(不図示)が表面に設けられた用紙Kが搬送される。用紙Kが挟込領域Nを通過した際に、未定着トナー像(不図示)は加熱ベルト62により加熱されて用紙K表面に定着され、定着画像となる。このようにして定着画像が表面に形成された用紙Kは、不図示の搬送手段により矢印P方向へと搬送され。定着装置60から排出される。
また、加熱ベルト62の回転に伴って、挟込領域Nにおいて定着処理を終え、外周面の表面温度が低下した加熱ベルト62の領域は、面状発熱体70と接触する領域へ移動し、次の定着処理に備えて再度加熱される。
[画像形成装置]
次に、本実施形態に係る画像形成装置について説明する。
本実施形態の画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、帯電された像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、トナー像を記録媒体に定着する定着手段と、を備える。そして、定着手段として、本実施形態に係る定着装置が適用される。
以下、本実施形態に係る画像形成装置について図面を参照しつつ説明する。
図3は、本実施形態に係る画像形成装置の構成を示した概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置100は、図3に示すように、例えば、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置であって、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kと、各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10と、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー像を記録媒体である用紙Kに一括転写(二次転写)させる二次転写部20と、二次転写された画像を用紙K上に定着させる定着装置60と、を備えている。また、画像形成装置100は、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
この定着装置60が既述の第1実施形態に係る定着装置60である。なお、画像形成装置100は、既述の第2実施形態に係る定着装置80を備える構成であってもよい。
画像形成装置100の各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、表面に形成されるトナー像を保持する像保持体の一例として、矢印A方向に回転する感光体11を備えている。
感光体11の周囲には、帯電手段の一例として、感光体11を帯電させる帯電器12が設けられ、潜像形成手段の一例として、感光体11上に静電潜像を書込むレーザー露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)が設けられている。
また、感光体11の周囲には、現像手段の一例として、各色成分トナーが収容されて感光体11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器14が設けられ、感光体11上に形成された各色成分トナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16が設けられている。
更に、感光体11の周囲には、感光体11上の残留トナーが除去される感光体クリーナ17が設けられ、帯電器12、レーザー露光器13、現像器14、一次転写ロール16及び感光体クリーナ17の電子写真用デバイスが感光体11の回転方向に沿って順次配設されている。これらの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順に、略直線状に配置されている。
中間転写体である中間転写ベルト15は、ポリイミド或いはポリアミド等の樹脂をベース層としてカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させたフィルム状の加圧ベルトで構成されている。そして、その体積抵抗率は10Ωcm以上1014Ωcm以下となるように形成されており、その厚みは、例えば、0.1mm程度に構成されている。
中間転写ベルト15は、各種ロールによって図3に示すB方向に所定の速度で循環駆動(回転)されている。この各種ロールとして、定速性に優れたモータ(図示せず)により駆動されて中間転写ベルト15を回転させる駆動ロール31、各感光体11の配列方向に沿って略直線状に延びる中間転写ベルト15を支持する支持ロール32、中間転写ベルト15に対して一定の張力を与えると共に中間転写ベルト15の蛇行を防止する補正ロールとして機能する張力付与ロール33、二次転写部20に設けられる背面ロール25、中間転写ベルト15上の残留トナーを掻き取るクリーニング部に設けられるクリーニング背面ロール34を有している。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体11に対向して配置される一次転写ロール16で構成されている。一次転写ロール16は、シャフトと、シャフトの周囲に固着された弾性層としてのスポンジ層とで構成されている。シャフトは、鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層はカーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が107.5Ωcm以上108.5Ωcm以下のスポンジ状の円筒ロールである。
そして、一次転写ロール16は中間転写ベルト15を挟んで感光体11に圧接配置され、更に一次転写ロール16にはトナーの帯電極性(マイナス極性とする。以下同様。)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上において重畳されたトナー像が形成されるようになっている。
二次転写部20は、背面ロール25と、中間転写ベルト15のトナー像保持面側に配置される二次転写ロール22と、を備えて構成されている。
背面ロール25は、表面がカーボンを分散したEPDMとNBRのブレンドゴムのチューブ、内部はEPDMゴムで構成されている。そして、その表面抵抗率が10Ω/□以上1010Ω/□以下となるように形成され、硬度は、例えば、70°(アスカーC:高分子計器社製、以下同様。)に設定される。この背面ロール25は、中間転写ベルト15の裏面側に配置されて二次転写ロール22の対向電極を構成し、二次転写バイアスが安定的に印加される金属製の給電ロール26が接触配置されている。
一方、二次転写ロール22は、シャフトと、シャフトの周囲に固着された弾性層としてのスポンジ層とで構成されている。シャフトは鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層はカーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が107.5Ωcm以上108.5Ωcm以下のスポンジ状の円筒ロールである。
そして、二次転写ロール22は中間転写ベルト15を挟んで背面ロール25に圧接配置され、更に二次転写ロール22は接地されて背面ロール25との間に二次転写バイアスが形成され、二次転写部20に搬送される用紙K上にトナー像を二次転写する。
また、中間転写ベルト15の二次転写部20の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト15の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーナ35が接離自在に設けられている。
なお、中間転写ベルト15、一次転写部10(一次転写ロール16)、及び二次転写部20(二次転写ロール22)が、転写手段の一例に該当する。
一方、イエローの画像形成ユニット1Yの上流側には、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにおける画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配設されている。また、黒の画像形成ユニット1Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配設されている。この基準センサ42は、中間転写ベルト15の裏側に設けられた所定のマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは画像形成を開始するように構成されている。
更に、本実施形態に係る画像形成装置では、用紙Kを搬送する搬送手段として、用紙Kを収容する用紙収容部50、この用紙収容部50に集積された用紙Kを所定のタイミングで取り出して搬送する給紙ロール51、給紙ロール51により繰り出された用紙Kを搬送する搬送ロール52、搬送ロール52により搬送された用紙Kを二次転写部20へと送り込む搬送ガイド53、二次転写ロール22により二次転写された後に搬送される用紙Kを定着装置60へと搬送する搬送ベルト55、用紙Kを定着装置60に導く定着入口ガイド56を備えている。
次に、本実施形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。
本実施形態に係る画像形成装置では、図示しない画像読取装置や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図示しない画像処理装置により所定の画像処理が施された後、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって作像作業が実行される。
画像処理装置では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、Y、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、レーザー露光器13に出力される。
レーザー露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザーから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各々の感光体11に照射している。画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各感光体11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザー露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。
画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの感光体11上に形成されたトナー像は、各感光体11と中間転写ベルト15とが接触する一次転写部10において、中間転写ベルト15上に転写される。より具体的には、一次転写部10において、一次転写ロール16により中間転写ベルト15の基材に対しトナーの帯電極性(マイナス極性)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が付加され、トナー像を中間転写ベルト15の表面に順次重ね合わせて一次転写が行われる。
トナー像が中間転写ベルト15の表面に順次一次転写された後、中間転写ベルト15は移動してトナー像が二次転写部20に搬送される。トナー像が二次転写部20に搬送されると、搬送手段では、トナー像が二次転写部20に搬送されるタイミングに合わせて給紙ロール51が回転し、用紙収容部50から所定サイズの用紙Kが供給される。給紙ロール51により供給された用紙Kは、搬送ロール52により搬送され、搬送ガイド53を経て二次転写部20に到達する。この二次転写部20に到達する前に、用紙Kは一旦停止され、トナー像が保持された中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせてレジストロール(図示せず)が回転することで、用紙Kの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
二次転写部20では、中間転写ベルト15を介して、二次転写ロール22が背面ロール25に加圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された用紙Kは、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟み込まれる。その際に、給電ロール26からトナーの帯電極性(マイナス極性)と同極性の電圧(二次転写バイアス)が印加されると、二次転写ロール22と背面ロール25との間に転写電界が形成される。そして、中間転写ベルト15上に保持された未定着トナー像は、二次転写ロール22と背面ロール25とによって加圧される二次転写部20において、用紙K上に一括して静電転写される。
その後、トナー像が静電転写された用紙Kは、二次転写ロール22によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写ロール22の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55へと搬送される。搬送ベルト55では、定着装置60における最適な搬送速度に合わせて、用紙Kを定着装置60まで搬送する。定着装置60に搬送された用紙K上の未定着トナー像は、定着装置60によって熱及び圧力で定着処理を受けることで用紙K上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Kは、画像形成装置の排出部に設けられた排紙収容部(不図示)に搬送される。
一方、用紙Kへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、中間転写ベルト15の回転に伴ってクリーニング部まで搬送され、クリーニング背面ロール34及び中間転写ベルトクリーナ35によって中間転写ベルト15上から除去される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定的に解釈されるものではなく、種々の変形、変更、改良が可能であり、本発明の要件を満足する範囲内で実現可能であることは言うまでもない。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
ベルト基材として、ポリイミド樹脂前駆体のNメチルピロリドン溶液(商品名:Uワニス−S(宇部興産社製)」を」を円筒金型上に塗布し、乾燥させた後、徐々に温度を上げ380℃にて2時間保持して、ポリイミド樹脂前駆体の塗膜を加熱することにより、ポリイミド膜を形成して、層厚60μm、内径30mmの無端ベルトを準備した。この無端ベルトの外周面の表面粗さRaは0.7μmであった。
最内層を構成するフッ素樹脂としてフッ素樹脂(1)[商品名「テフロン(登録商標)PFA 345J(三井デュポンフロロケミカル社製)」,未活性フッ素樹脂(反応性基がないフッ素樹脂)、MFR=7g/10min]と、最外層を構成するフッ素樹脂としてPFA(2)[商品名「テフロン(登録商標)PFA 350J(三井デュポンフロロケミカル社製)」,未活性フッ素樹脂(反応性基がないフッ素樹脂)、MFR=2g/10min]と、を用いて、2層押出機により、内径28mm、最内層の厚み3μm、最外層の厚み25μmのフッ素樹脂チューブを作製した。
得られたフッ素樹脂チューブを拡張し、内型に支持されたベルト基材を挿入し、真空引きを開放して、ベルト基材の外周面にフッ素樹脂チューブを被覆させた。そして、ベルト基材の外周面にフッ素樹脂チューブを被覆させた状態で、常温より温度350℃までの昇温速度を10℃/minとし、350℃にて15分保持させることで、フッ素樹脂チューブの内周面をベルト基材の外周面に融着した。
以上の工程を経て、ベルト基材110Aの外周面に融着して表面層(離型層)が設けられた定着ベルトを作製した。
[実施例2〜6、比較例1〜4]
表1に従って、ベルト基材の表面粗Raさ、並びに、表面層を構成するフッ素樹脂チューブの作製における最内層及び最外層のフッ素樹脂を変えた以外は、実施例1と同様にして、定着ベルトを作製した。
なお、ベルト基材の表面粗さRaは、サンドブラスト処理により調整した。
[評価]
各例で得られた定着ベルトについて、以下に示す評価を行った。結果を表1に示す。
(耐屈曲性)
耐屈曲性は、次のように評価をした。
各例で得られた定着ベルトを長手方向に20mm幅のサンプルを切出し、切り開くことにより、短冊状の評価サンプルを採取した。IPC屈曲耐久試験機(東洋精機製)を用い、評価サンプルの周方向に印加する屈曲ストレスを曲率半径4mmとなるようにセットした後、170℃環境下で1回/secの速度にて屈曲を繰り返した際に、ベルト基材とフッ素樹脂チューブ(表面層)の間に浮きやクラックが発生するまでの時間を評価した。
評価基準は、以下の通りである。
A: 発生時間が72時間以上
B: 発生時間が48時間以上、72時間未満
C: 発生時間が24時間以上、48時間未満
D: 発生時間が12時間以上、24時間未満
E: 発生時間が12時間未満
(耐摩耗性)
耐摩耗性は、次のように評価をした。
各例で得られた定着ベルトを図2に示す定着装置に組み込み、A3サイズの用紙(P紙(富士ゼロックス製)を5万枚通紙した際のフッ素樹脂チューブ(表面層)の摩耗量(膜厚の減少)を評価した。
評価基準は、以下の通りである。
A: 摩耗量が5μm未満
B: 摩耗量が5μm以上、10μm未満
C: 摩耗量が10μm以上
(気泡膨れ)
気泡膨れは、次のように評価をした。
各例における定着ベルトの作製において、融着工程の昇温速度を30℃/minにすることで、より気泡膨れが発生し易くした際の、定着ベルト1本当りの気泡膨れの発生個数を目視にて評価した。
評価基準は、以下の通りである。
A: 気泡膨れの発生なし
B: 気泡膨れの発生が1個以上、5個未満
C: 気泡膨れの発生が5個以上
(離型性)
離型性は、次のように評価をした。
定着器(定着装置)を改造して、各例で得られた定着ベルトを組み込んた電子写真複写機(富士ゼロックス社製Docu Centre Color a450)を用い、A4サイズの普通紙(富士ゼロックス社製P紙)に画像濃度50%の全面ハーフトーン画像を10枚連続複写したときのホットオフセット発生状況を観察し、以下の基準で目視評価した。
評価基準は、以下の通りである。
A: ホットオフセット発生が非常に少ない。
B: ホットオフセット発生が少ない(画像上問題のないレベル)。
C: ホットオフセット発生が多い。
上記結果から、本実施例は、比較例に比べ、耐屈曲性、耐摩耗性、表面層の破壊・割れ、及び離型性の評価について共に良好な結果が得られた。
特に、ベルト基材の表面粗さが1μm未満の実施例5、6等は、1μm以上の実施例1等に比べ、気泡膨れが抑制されていることがわかる。
以下、表1中の略称等の詳細について示す。
・フッ素樹脂(1):(商品名「テフロン(登録商標)PFA 345J(三井デュポンフロロケミカル社製)」、未活性フッ素樹脂(反応性基がないフッ素樹脂)、MFR=7g/10min)
・フッ素樹脂(2):(商品名「テフロン(登録商標)PFA 350J(三井デュポンフロロケミカル社製)」、未活性フッ素樹脂(反応性基がないフッ素樹脂)、MFR=2g/10min、)
・フッ素樹脂(3):PFA(1)とPFA(2)を溶融混練し、MFR=4g/10minとしたもの。
・フッ素樹脂(4):(商品名「テフロン(登録商標)PFA 340J(三井デュポンフロロケミカル社製)」、未活性フッ素樹脂(反応性基がないフッ素樹脂)、MFR=15g/10min、)
・フッ素樹脂(5):(商品名「ネオフロンETFE RP−5000(ダイキン工業社製)」、活性フッ素樹脂(反応性基のあるフッ素樹脂)、MFR=20g/10min、)
60 定着装置
62 加熱ベルト
64 加圧ローラ
66 押圧パッド
68 支持部材
70 面状発熱体
100 画像形成装置
110 定着ベルト
110A ベルト基材
110B 表面層
110B1 最内層
110B2 最外層

Claims (4)

  1. ポリイミド樹脂を含むベルト基材と、
    前記ベルト基材の外周面に融着して設けられ、不活性のフッ素樹脂を含む表面層であって、前記ベルト基材との融着面を構成する最内層、及び最外面を構成し、メルトフローレート(MFR)が前記最内層のメルトフローレート(MFR)よりも小さい最外層を有する表面層と、
    を備えた定着ベルト。
  2. 前記ベルト基材の外周面の表面粗さRaが、0.1μm未満である請求項1に記載の定着ベルト。
  3. 第1回転体と、前記第1回転体の外面に接して配置される第2回転体と、を備え、
    前記第1回転体及び前記第2回転体の少なくとも一方が、請求項1又は2に記載の定着ベルトである定着装置。
  4. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、
    帯電された前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
    前記潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
    前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
    前記トナー像を前記記録媒体に定着する定着手段であって、請求項3に記載の定着装置である定着手段と、
    を備える画像形成装置。
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