JP6078646B2 - イオンミリング装置、及びイオンミリング装置を用いた加工方法 - Google Patents

イオンミリング装置、及びイオンミリング装置を用いた加工方法 Download PDF

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Description

本発明は、イオンミリング装置に係り、特に温度制御機構を備えたイオンミリング装置に関する。
イオンミリング装置は、走査電子顕微鏡や透過電子顕微鏡の観察対象となる試料等の薄膜加工や断面加工を行う装置であり、アルゴンイオンビーム等のビームを金属、ガラス、セラミック等の試料に照射することによって、試料の加工を行う。このような加工は真空室内で行われる。
一方、イオンビームの照射によって試料温度が上昇する。試料温度が過度に上昇すると、試料が損傷してしまう可能性もあるため、特許文献1に開示されているようにペルチェ素子等の冷却源と試料台を接続して、試料を冷却することによって損傷を防止する手法が知られている。また、特許文献1には試料が冷却されている状態で、イオンミリング装置の真空室を大気開放したときに発生する霜や結露を抑制するために、ペルチェ素子に対する供給電流を反転させ、試料を加熱する手法が開示されている。
特開2012−33335号公報
一方、加熱源である特許文献1のペルチェ素子等からの加熱は、熱を伝達するための熱伝達媒体が必要となる。イオンミリング装置のように、試料へのイオンビーム照射角度を変化させつつビーム照射を行う装置には、傾斜ステージ等が設けられているため、熱伝達媒体も試料ステージの移動に追従すべく、金属編線等の容易に屈曲する材料を用いなければならず、熱伝導効率を高くできない。
また、熱伝達媒体と接している部分以外は、熱伝達媒体と接している部分からの間接的な加熱となるため、加熱に相当の時間を要することになる。また、前記の試料室(真空室)の真空度では、試料室内の雰囲気からの熱伝導が少なく、ヒーターの出力を抑えての加熱が必要である。これは加熱時のヒーターによる試料へのダメージを抑えるためヒーターの出力を抑えて加熱する必要があるためである。
以下、大気開放時の結露等を抑制するための温度制御を、短時間で行うことを目的とするイオンミリング装置、及びイオンミリング装置を用いた加工方法について説明する。
上記目的を達成するための一態様として、以下に、真空室と、当該真空室内の真空排気を行う排気装置と、前記真空室内にてイオンビームが照射される試料を支持する試料台を備えたイオンミリング装置であって、前記真空室内を加熱する加熱装置と、前記真空室内にガスを導入するガス源と、当該ガス源を制御する制御装置を備え、当該制御装置は、前記加熱装置による加熱時に、前記真空室内の圧力が所定の状態となるように、前記ガス源を制御するイオンミリング装置を提案する。
また、イオンミリング装置を用いた加工方法であって、イオンミリング装置による加工終了後、イオンミリング装置の真空室内の圧力を、大気より低く、且つイオンミリング装置によるイオンビーム加工時と比較して高くした状態で、前記真空室内を加熱するイオンミリング装置を用いた加工方法を提案する。
上記構成によれば、結露等を抑制しつつ、短時間での大気開放が可能となる。
イオンミリング装置の概要を示す図。 イオンミリング装置に対する試料導入から、試料搬出に至るまでの工程を示すフローチャート。
実施例では、真空室と、当該真空室内の真空排気を行う排気装置と、真空室内にてイオンビームが照射される試料を支持する試料台を備えたイオンミリング装置において、真空室内を加熱する加熱装置と、真空室内にガスを導入するガス源と、当該ガス源を制御する制御装置を備え、当該制御装置は、加熱装置による加熱時に、真空室内の圧力が所定の状態となるように、ガス源を制御することを開示する。
また、実施例では、制御装置が、真空室内の圧力が所定の状態となるようにガス源と排気装置を制御することを開示する。
また、実施例では、ガス源から真空室内に導入されるガスが、単原子分子の希ガス類であることを開示する。
また、実施例では、イオンミリング装置が、真空室内の圧力を計測する測定器を備え、制御装置が、測定器の出力が所定の条件となるようにガス源を制御することを開示する。
また、実施例では、イオンミリング装置が、真空室内の温度を計測する温度計を備え、制御装置が、温度計の出力が所定の条件となるまで、ガス源の制御を行うことを開示する。
また、実施例では、制御装置が、加熱装置による加熱を行っている間、真空室内の圧力が10E0Paから10E−1Paとなるようにガス源を制御することを開示する。
また、実施例では、イオンミリング装置による加工終了後、イオンミリング装置の真空室内の圧力を、大気より低く、且つイオンミリング装置によるイオンビーム加工時と比較して高くした状態で、真空室内を加熱する、イオンミリング装置を用いた加工方法を開示する。
また、実施例では、真空室内にガスを導入し、真空室内の加熱時における真空室内の圧力を所定の状態とすることを開示する。
また、実施例では、真空室内の真空排気を行い、真空室内の加熱時における真空室内の圧力を所定の状態とすることを開示する。
また、実施例では、真空室内にガスを導入し、および真空室内の真空排気を行い、真空室内の加熱時における真空室内の圧力を所定の状態とすることを開示する。
また、実施例では、真空室内の加熱時に、真空室に単原子分子の希ガス類を導入することを開示する。
また、実施例では、真空室内の温度が所定の条件となるまで、真空室内の圧力を所定の状態とすることを開示する。
以下の説明は、試料冷却機能を装備したイオンミリング装置に係り、特にイオンビームの照射対象である試料、または試料を搭載するための試料台、あるいは当該試料台を設置するための試料ホルダ、あるいは試料ホルダを駆動するための駆動機構を介して、冷却源から間接的に試料を冷却する冷却機構を備えた荷電粒子ビーム照射装置に関するものである。
イオンミリング装置には、イオンビーム照射による試料の温度上昇で試料組成の融点を超えて試料表面の温度が上昇して熔融してしまい形状が変形してしまう等の損傷(以下、単にビームダメージと言う)を受けやすい試料の温度上昇の防止または低減を目的として、液体窒素を冷却源として用い、金属編線等の熱伝導を利用し試料ステージを介して間接的に試料を冷却する方法、または、液体窒素を試料ステージ内に流し込み、冷却する方法や、または、ペルチェ素子で試料を冷却する方法がある。
一方、イオンミリング処理後即ちイオンビーム照射処理終了後に、イオンビーム照射中には冷却していた試料を真空室から取り出す際には、試料および冷却伝達手段への結露(結霜)を防止するために、冷却伝達手段にヒーター等の加熱手段、または独立した加熱手段を設け、露点以上に加温することが望ましい。
なお、イオンビーム照射時には、主排気装置(一般的にはドライスクロールポンプやロータリーポンプ、もしくはダイアフラムポンプなどの粗引きポンプとターボ分子ポンプ等から構成される)を継続動作させて試料室(真空室)の圧力を10-2Paから10-4Pa(10E−2Pa〜10E−4Pa)程度の圧力としている。
また、イオンミリング装置では、試料へのイオンビーム照射角度を常時変えるため、所定の角度で試料(試料台)を±40度程度以内で連続反転させる必要があるために「冷却伝達手段」には屈曲できる銅の編線(網線)等を用いている。この編線は熱の伝達効率が小さいため、例えば冷却源として液体窒素を用いた場合には、試料を所定の温度(約−100℃程度)まで冷却するには、約1時間程度かかる。更に、イオンミリング処理終了後に試料を取り出す場合には、試料、試料台、遮蔽板、及び冷却手段が結露(霜)しない温度に上昇させる必要がある。その温度は概ね室温より−7℃以上であり、その温度に昇温させるためには1〜2時間以上の時間を要する。
本実施例では、主にイオンビーム照射処理終了後に、冷却していた試料を真空室から取り出すときに発生する結露(霜)を抑制しつつ、短時間で試料を加熱する方法、及び装置について説明する。
以下の実施例では、比較的簡単な構成で、試料もしくは試料ホルダを結露(霜)しない温度まで短時間で加熱すべく、イオンビーム照射中の真空室内の真空圧力が10-2Paから10-4Pa(10E−2Pa〜10E−4Pa)程度、或いはそれ以下となるように真空排気系(排気手段)を制御し、試料を取り出すときに、主排気手段を停止させ、イオンビーム照射時より圧力が高くなるように、例えば10-0Paから10-1Pa(10E0Pa〜10E−1Pa)を維持するように、副排気手段を制御する。
更に、このような圧力状態で、或いはこのような圧力状態とするために、高純度もしくは水分を除去したドライな単原子分子ガス、具体的には希ガス類のアルゴンガス、ネオンガス、ヘリウムガスを真空容器(真空室)内に導入する。
真空室内にガスを導入することによって、ガス分子が真空室内で自由運動し、真空室の壁等へ衝突するため、この衝突するガス分子が熱媒体となる。このように、自由運動するガス分子を熱媒体とすることによって、加熱対象である試料もしくは試料ホルダ表面からの放熱(熱伝導)の効率が、10-3Paから10-4Pa(10E−3Pa〜10E−4Pa)程度の真空雰囲気と比較して著しく大きくなる。このような状態でヒーターやランプ等を真空室内に設置することで、真空室内の雰囲気による対流を、熱伝達に積極に利用でき、短時間で目的の温度まで試料や試料ホルダを昇温できるようになる。
更に、試料表面へのガスの接触による熱伝導により、試料表面温度の温度上昇を見込めるため、10-3Paから10-4Pa(10E−3Pa〜10E−4Pa)程度に制御した真空雰囲気内で加熱する場合よりもヒーター出力の伝達効率を大きくできるため、試料ホルダを取り出すための加熱時間を20%程度以下まで短縮できる。
また、ガス分子は網線等の熱伝達媒体が届かない部位にも到達可能であるため、真空室内全体の温度制御を行うことができ、結果として所望の温度までの到達時間を飛躍的に短縮することが可能となる。換言すれば、単一原子(単原子分子)の希ガス類、例えばアルゴンガス、ネオンガス、ヘリウムガスを真空室内に注入し、これらの高純度ガスをヒーターの熱伝達媒体とすることによって、真空室内全体の加熱が可能となり、また、加熱対象を均等に加熱することができるため、試料、試料台、遮蔽板、冷却手段が結露または結霜に至らない温度、すなわち概ね室温−7℃以上に昇温させるまでの時間を短縮させることが可能となる。
図1はイオンミリング装置の概要を示す図である。
図1に例示するイオンミリング装置は、真空室105を真空排気または大気開放するための排気手段101(真空ポンプやリークバルブ等)、試料102を搭載し、イオンミリング処理するための試料ステージ103、試料を冷却するための冷却機構104、真空室105内にガスを注入するためのガス供給機構106(ガス源)、熱源となるヒーター107、および真空室105内の真空圧力を測定するための測定器108を備えている。
更に、真空室105内の温度を計測する温度計109、及び測定器108や温度計109による計測結果等に基づいて、上記イオンミリング装置の各構成要素を制御する制御装置110が備えられている。
本実施例においては、イオンビーム照射時には、試料102の損傷を抑制すべく、冷却機構104による試料冷却を行い、イオンビーム照射後、大気開放前に真空室105内部の昇温制御を実行する。より具体的には、イオンビーム照射後、真空室105に設置したガス供給機構106から単原子分子の希ガス類、例えばアルゴンガス、ネオンガス、ヘリウムガスを注入する。このとき、真空室105内の圧力が、10-0Paから10-1Pa(10E0Pa〜10E−1Pa)となるように、ガス供給機構106、及び/又は排気機構101を制御しつつ、ヒーター107(加熱装置)による真空室105内の加熱を実行する。真空室105内には供給されたガス分子が存在するため、ヒーター107の熱がガス分子を介して真空容器105内のイオンミリング装置の各構成要素(試料、試料台、遮蔽板、冷却機構等)を加熱することができる。また、ある程度の真空状態が確保されているため、真空容器105内に結露が発生しない状態のもと、室温より−7℃以上の結露が発生しない温度まで、温度を上げることができる。
図2は、イオンミリング装置に対する試料導入から、加工後の試料取り出しに至るまでの工程を示すフローチャートである。まず、真空室105内にイオンミリング装置の加工対象となる試料102を導入する(ステップ201)。次に制御装置110は、真空室105内の雰囲気が所定の圧力となるまで、測定器108の出力をモニタしつつ、排気機構101を制御して真空排気を実施する(ステップ202)。次に、所定の圧力となった真空室105内の試料102を、冷却機構104を用いて冷却する(ステップ203)。その後、イオンビーム照射による試料加工を行い、所望の加工ができたらイオンビーム照射を終了する(ステップ202、203)。
試料加工終了後、制御装置110は、大気開放時の結露を抑制するための試料加熱処理を実行する。まず、ヒーター107の電源をオンにして加熱を開始する(ステップ206)。但し、真空中は熱伝導率が極めて低いため、ヒーター107から真空空間を挟んで離間した位置に配置されている試料102等の加熱を行うことができない。そこで、熱伝達媒体を真空室105内に供給する。
まず、主真空排気を停止し、副排気装置を稼動させる(ステップ207、208)。なお、ここで言うところの主真空排気と副排気を行う場合には、例えば異なる能力の2つの真空排気系を用意し、それを切り換えて使用するようにしても良いし、1の真空排気系の制御によって、真空状態を切り換えるようにしても良い。副排気を行う場合には、主真空排気時の圧力より高い圧力となるように真空室105内の真空排気を実行する。次に、ガス供給機構106から熱伝達媒体となるガスを導入する(ステップ209)。このような状態とすることによって、冷却機構104によって冷却された対象物(試料や遮蔽板等)とヒーター107との間に、ガス分子が介在することになり、試料等の加熱を加速することが可能となる。
制御装置110は、このようにして加熱制御を行い、温度計109による温度モニタ(ステップ210)結果が所定の温度(例えば室温より−7℃)になったときに、加熱を停止(ステップ211)する。なお、真空室105内が大気状態となった時点で加熱を停止するようにしても良い。真空室105内が大気となった時点で真空室105を大気開放(ステップ212)し、試料を搬出する(ステップ213)。
一方、制御装置110は、ステップ210における温度モニタの結果が所定条件を満たしていない場合にはヒーター107による加熱を継続すると共に、測定器108によって真空室105内の圧力をモニタ(ステップ214)し、圧力Pが所定値(Th)を下回った場合に、ガスの再導入(ステップ215)を行うよう制御する。このような処理を所定の温度条件となるまで継続する。このような制御によれば、真空室105内の雰囲気を熱伝導率が高い状態に維持しつつ、加熱を継続することが可能となる。なお、本例では副排気装置による真空引きを継続した状態としているため、ガス源であるガス供給機構106の制御によって、真空室105内が所定の圧力となるように制御しているが、副排気装置とガス供給機構106の切換制御を行うことによって、加熱中に真空室105内が所定の圧力となるように制御するようにしても良い。例えば、真空室105内の圧力が所定値(Thh)を超えた場合に、副排気装置による真空排気を実行し、真空室105内の圧力が所定値(Thl(<Thh))を下回った場合に、ガス導入を行うように制御しても良い。
真空室105内の圧力を所定の状態に保ちつつ、真空室105内にガスが供給された状態で、ヒーターによる加熱が行える様な制御法全般の適用が可能であり、このような構成とすることによって、結露を発生させない温度状態までの加熱を短時間で行うことが可能となる。
101 排気機構
102 試料
103 試料ステージ
104 冷却機構
105 真空室
106 ガス供給機構
107 ヒーター
108 測定器
109 温度計
110 制御装置

Claims (12)

  1. 真空室と、当該真空室内の真空排気を行う排気装置と、前記真空室内にてイオンビームが照射される試料を支持する試料台を備えたイオンミリング装置において、
    前記試料室内に導入されたガスを介して前記真空室内を加熱する加熱装置と、前記真空室内にガスを導入するガス源と、当該ガス源を制御する制御装置を備え、当該制御装置は、前記加熱装置による加熱時に、前記真空室内の圧力が所定の状態となるように、前記ガス源を制御するイオンミリング装置。
  2. 請求項1において、
    前記制御装置は、前記真空室内の圧力が所定の状態となるように前記ガス源と前記排気装置を制御することを特徴とするイオンミリング装置。
  3. 請求項1において、
    前記ガス源から前記真空室内に導入されるガスは、単原子分子の希ガス類であることを特徴とするイオンミリング装置。
  4. 請求項1において、
    前記真空室内の圧力を計測する測定器を備え、前記制御装置は、前記測定器の出力が所定の条件となるように前記ガス源を制御することを特徴とするイオンミリング装置。
  5. 請求項1において、
    前記真空室内の温度を計測する温度計を備え、前記制御装置は、前記温度計の出力が所定の条件となるまで、前記ガス源の制御を行うことを特徴とするイオンミリング装置。
  6. 請求項1において、
    前記制御装置は、前記加熱装置による加熱を行っている間、前記真空室内の圧力が10E0Paから10E−1Paとなるように前記ガス源を制御することを特徴とするイオンミリング装置。
  7. イオンミリング装置を用いた加工方法であって、イオンミリング装置による加工終了後、イオンミリング装置の真空室内の圧力を、大気より低く、且つイオンミリング装置によるイオンビーム加工時と比較して高くした状態で、前記真空室内の雰囲気を熱伝達に利用して前記真空室内を加熱することを特徴とするイオンミリング装置を用いた加工方法。
  8. 請求項7において、
    前記真空室内にガスを導入し、前記真空室内の加熱時における前記真空室内の圧力を所定の状態とすることを特徴とするイオンミリング装置を用いた加工方法。
  9. 請求項7において、
    前記真空室内の真空排気を行い、前記真空室内の加熱時における前記真空室内の圧力を所定の状態とすることを特徴とするイオンミリング装置を用いた加工方法。
  10. 請求項7において、
    前記真空室内にガスを導入し、および前記真空室内の真空排気を行い、前記真空室内の加熱時における前記真空室内の圧力を所定の状態とすることを特徴とするイオンミリング装置を用いた加工方法。
  11. 請求項7において、
    前記真空室内の加熱時に、前記真空室に単原子分子の希ガス類を導入することを特徴とするイオンミリング装置を用いた加工方法。
  12. 請求項7において、
    前記真空室内の温度が所定の条件となるまで、前記真空室内の圧力を所定の状態とすることを特徴とするイオンミリング装置を用いた加工方法。
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