JP6078637B2 - 荷電粒子線装置およびフィルタ部材 - Google Patents

荷電粒子線装置およびフィルタ部材 Download PDF

Info

Publication number
JP6078637B2
JP6078637B2 JP2015511156A JP2015511156A JP6078637B2 JP 6078637 B2 JP6078637 B2 JP 6078637B2 JP 2015511156 A JP2015511156 A JP 2015511156A JP 2015511156 A JP2015511156 A JP 2015511156A JP 6078637 B2 JP6078637 B2 JP 6078637B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
charged particle
particle beam
sample
diaphragm
filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015511156A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2014167919A1 (ja
Inventor
晋佐 河西
晋佐 河西
祐介 大南
祐介 大南
雅彦 安島
雅彦 安島
宏征 鈴木
宏征 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi High Tech Corp
Original Assignee
Hitachi High Technologies Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi High Technologies Corp filed Critical Hitachi High Technologies Corp
Application granted granted Critical
Publication of JP6078637B2 publication Critical patent/JP6078637B2/ja
Publication of JPWO2014167919A1 publication Critical patent/JPWO2014167919A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/16Vessels; Containers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/026Means for avoiding or neutralising unwanted electrical charges on tube components
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/18Vacuum locks ; Means for obtaining or maintaining the desired pressure within the vessel
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/20Means for supporting or positioning the objects or the material; Means for adjusting diaphragms or lenses associated with the support
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/26Electron or ion microscopes; Electron or ion diffraction tubes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/02Details
    • H01J2237/0203Protection arrangements
    • H01J2237/0213Avoiding deleterious effects due to interactions between particles and tube elements
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/02Details
    • H01J2237/022Avoiding or removing foreign or contaminating particles, debris or deposits on sample or tube
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/20Positioning, supporting, modifying or maintaining the physical state of objects being observed or treated
    • H01J2237/2002Controlling environment of sample
    • H01J2237/2003Environmental cells
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/20Positioning, supporting, modifying or maintaining the physical state of objects being observed or treated
    • H01J2237/2005Seal mechanisms
    • H01J2237/2006Vacuum seals

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Description

本発明は、大気圧または大気圧より若干の負圧状態の所定のガス雰囲気下で観察可能な荷電粒子線装置に関する。
物体の微小な領域を観察するために、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)などが用いられる。一般的に、これらの装置では試料を配置するための筐体を真空排気し、試料雰囲気を真空状態にして試料を撮像する。しかしながら、生物化学試料や液体試料などは真空によってダメージを受け、または状態が変わってしまう。一方で、このような試料を電子顕微鏡で観察したいというニーズは大きく、近年、観察対象試料を大気圧下で観察可能なSEM装置や試料保持装置などが開発されている。
これらの装置は、原理的には電子光学系と試料の間に電子線が透過可能な隔膜を設けて真空状態と大気状態を仕切るもので、いずれも試料と電子光学系との間に隔膜を設ける点で共通する。
例えば、特許文献1には、電子光学鏡筒の電子源側を下向きに、また対物レンズ側を上向きに配置し、電子光学鏡筒末端の電子線の出射孔上にOリングを介して電子線が透過できる隔膜を設けたSEMが開示されている。当該文献に記載された発明では、観察対象試料が含まれる液体を隔膜上に直接載置し、試料の下面から一次電子線を照射して、反射電子または二次電子を検出してSEM観察を行う。試料は、隔膜の周囲に設置された環状部材と隔膜により構成される空間内に保持され、さらにこの空間内には水などの液体が満たされている。
特開2009−238426号公報(米国特許出願公開第2009/0242762号明細書)
大気圧下で観察可能なSEM装置においては、試料観察中に隔膜が損傷した場合、大気圧下の試料側と真空下の荷電粒子光学鏡筒側との気圧差により、試料側から荷電粒子光学鏡筒に大気が流入する。このとき、試料台に固定することが困難な試料、例えば液体やジェル状の試料、または含水試料の場合、試料が荷電粒子光学鏡筒内に吸い込まれる恐れがあり、このとき荷電粒子光学系や検出器が汚染され荷電粒子顕微鏡の性能低下や故障の原因となる。
そのため隔膜損傷時の汚染を防止する保護機構が必要となる。例えば特許文献1では、試料側と荷電粒子光学鏡筒側を隔てる仕切り部材を有し、真空度をモニタすることで隔膜の損傷を察知し、仕切り部材を閉じることにより荷電粒子光学鏡筒への試料の流入を防ぐ機構を備える。しかし、仕切り部材や仕切り部材の駆動系および制御系を追加する必要があり装置構成が複雑化するという問題がある。さらに真空度変化をモニタしてから仕切り部材駆動系が動作するまでの時間のタイムラグは避けられず、その間に汚染が発生するという問題がある。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたもので、大気圧下で観察可能なSEM装置において、簡便な構成によってタイムラグなく荷電粒子光学鏡筒の汚染を防止することが可能な荷電粒子線装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、試料が非真空環境に置かれる荷電粒子線装置において、少なくとも前記一次荷電粒子線が前記試料に照射された状態で当該一次荷電粒子線の経路上に配置され、前記一次荷電粒子線および前記試料から得られる二次的荷電粒子を透過または通過させ、かつ前記隔膜が破損した場合に飛散する飛散物の少なくとも一部を遮蔽するフィルタ部材を備えることを特徴とする。
本発明によれば、簡便な構成によってタイムラグなく効果的に、試料による荷電粒子光学鏡筒の汚染の可能性を低減することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
実施例1の荷電粒子顕微鏡の全体構成図。 フィルタ周辺の詳細図。 フィルタの詳細図。 フィルタ周辺の詳細図。 フィルタの詳細図。 フィルタ周辺の詳細図。 フィルタ周辺の詳細図。 フィルタ周辺の詳細図。 フィルタ周辺の詳細図。 実施例2の荷電粒子顕微鏡の全体構成図。 実施例3の荷電粒子顕微鏡の全体構成図。 実施例4の荷電粒子顕微鏡の全体構成図。
以下、図面を用いて各実施形態について説明する。
以下では、荷電粒子線装置の一例として、荷電粒子線顕微鏡について説明する。ただし、これは本発明の単なる一例であって、本発明は以下説明する実施の形態に限定されるものではない。本発明は、走査電子顕微鏡、走査イオン顕微鏡、走査透過電子顕微鏡、これらと試料加工装置との複合装置、またはこれらを応用した解析・検査装置にも適用可能である。
また、本明細書において「大気圧」とは大気雰囲気または所定のガス雰囲気であって、大気圧または若干の負圧状態の圧力環境のことを意味する。具体的には約105Pa(大気圧)から〜103Pa程度である。
<装置構成>
本実施例では、基本的な実施形態について説明する。図1には、本実施例の荷電粒子顕微鏡の全体構成図を示す。
図1に示される荷電粒子顕微鏡は、主として、荷電粒子光学鏡筒2、荷電粒子光学鏡筒2と接続されこれを支持する筐体(真空室)7、大気雰囲気下に配置される試料ステージ5、およびこれらを制御する制御系によって構成される。荷電粒子顕微鏡の使用時には荷電粒子光学鏡筒2と第1筐体の内部は真空ポンプ4により真空排気される。真空ポンプ4の起動・停止動作も制御系により制御される。図中、真空ポンプ4は一つのみ示されているが、二つ以上あってもよい。荷電粒子光学鏡筒2及び筺体7は図示しない柱等で土台270に固定されることよって支えられているとする。
荷電粒子光学鏡筒2は、荷電粒子線を発生する荷電粒子源8、発生した荷電粒子線を集束して鏡筒下部へ導き、一次荷電粒子線として試料6を走査する光学レンズ1などの要素により構成される。荷電粒子光学鏡筒2は筐体7内部に突き出すように設置されており、真空封止部材123を介して筐体7に固定されている。荷電粒子光学鏡筒2の端部には、上記一次荷電粒子線の照射により得られる二次的荷電粒子(二次電子または反射電子)を検出する検出器3が配置される。
本実施例の荷電粒子顕微鏡は、制御系として、装置使用者が使用するコンピュータ35、コンピュータ35と接続され通信を行う上位制御部36、上位制御部36から送信される命令に従って真空排気系や荷電粒子光学系などの制御を行う下位制御部37を備える。コンピュータ35は、装置の操作画面(GUI)が表示されるモニタと、キーボードやマウスなどの操作画面への入力手段を備える。上位制御部36、下位制御部37およびコンピュータ35は、各々通信線43、44により接続される。
下位制御部37は真空ポンプ4、荷電粒子源8や光学レンズ1などを制御するための制御信号を送受信する部位であり、さらには検出器3の出力信号をディジタル画像信号に変換して上位制御部36へ送信する。図では検出器3からの出力信号をプリアンプなどの増幅器154を経由して下位制御部37に接続している。もし、増幅器が不要であればなくてもよい。
上位制御部36と下位制御部37ではアナログ回路やディジタル回路などが混在していてもよく、また上位制御部36と下位制御部37が一つに統一されていてもよい。なお、図1に示す制御系の構成は一例に過ぎず、制御ユニットやバルブ、真空ポンプまたは通信用の配線などの変形例は、本実施例で意図する機能を満たす限り、本実施例のSEMないし荷電粒子線装置の範疇に属する。
筐体7には、一端が真空ポンプ4に接続された真空配管16が接続され、内部を真空状態に維持できる。同時に、筐体内部を大気開放するためのリークバルブ14を備え、メンテナンス時などに、筐体7の内部を大気開放することができる。リークバルブ14は、なくてもよいし、二つ以上あってもよい。また、筐体7におけるリークバルブ14の配置箇所は、図1に示された場所に限られず、筐体7上の別の位置に配置されていてもよい。
筐体下面には上記荷電粒子光学鏡筒2の直下になる位置に隔膜10を備える。この隔膜10は、荷電粒子光学鏡筒2の下端から放出される一次荷電粒子線を透過または通過させることが可能であり、一次荷電粒子線は、隔膜10を通って最終的に試料台52に搭載された試料6に到達する。隔膜10によって構成される閉空間は真空排気可能である。よって、本実施例では、隔膜10によって真空排気される空間の気密状態が維持されるので、荷電粒子光学鏡筒2を真空状態に維持できかつ試料6を大気圧に維持して観察することができる。また、観察中、試料6を自由に交換できる。
隔膜10は土台9上に成膜または蒸着されている。隔膜10はカーボン材、有機材、金属材、シリコンナイトライド、シリコンカーバイド、酸化シリコンなどである。土台9は例えばシリコンや金属部材のような部材である。隔膜10部は複数配置された多窓であってもよい。一次荷電粒子線を透過または通過させることが可能な隔膜の厚みは数nm〜数μm程度である。隔膜は大気圧と真空を分離するための差圧下で破損しないことが必要である。そのため、隔膜10の面積は数十μmから大きくとも数mm程度の大きさである。隔膜10の形状は正方形でなく、長方形などのような形状でもよい。形状に関してはどのような形状でもかまわない。
隔膜10を支持する土台9は隔膜保持部材155上に具備されている。図示しないが、土台9と隔膜保持部材155は真空シールが可能な接着剤や両面テープ等により接着されているものとする。隔膜保持部材155は、筐体7の下面側に真空封止部材124を介して脱着可能に固定される。隔膜10は、荷電粒子線が透過する要請上、厚さ数nm〜数μm程度以下と非常に薄いため、経時劣化または観察準備の際に破損する可能性がある。また、隔膜10及びそれを支持する土台9は小さい場合直接ハンドリングすることが非常に困難である。そのため、本実施例のように、隔膜10および土台9を隔膜保持部材155と一体化し、土台9を直接ではなく隔膜保持部材155を介してハンドリングできるようにすることで、隔膜10及び土台9の取扱い(特に交換)が非常に容易となる。つまり、隔膜10が破損した場合には、隔膜保持部材155ごと交換すればよく、万が一隔膜10を直接交換しなければならない場合でも、隔膜保持部材155を装置外部に取り出し、隔膜10または土台9ごとの交換を装置外部で行うことができる。
隔膜10は非常に薄いことから、試料の接触や経時劣化により破損する。観察時または観察準備時に隔膜10が破損した場合、大気圧下の試料6側と真空下の荷電粒子光学鏡筒2内との気圧差により、試料6側の空間から荷電粒子光学鏡筒2内に大気が流入する。このとき、試料台52に固定することが困難な試料、例えば粉体や液体、ジェル状の試料や含水試料の場合、試料が荷電粒子光学鏡筒2内に吸い込まれる恐れがある。吸い込まれた試料により荷電粒子光学鏡筒2内や検出器3が汚染され、荷電粒子顕微鏡の性能低下や故障の原因となる。
本構成では、隔膜10の直上にフィルタ200を備える。フィルタ200は隔膜保持部材155上に固定される。フィルタ200は一次荷電粒子線および二次的荷電粒子を通過または透過し、かつ試料等の特定の異物(飛散物ともいう)の少なくとも一部を遮蔽するものである。フィルタ200の構造については後述するが、例えばメッシュ等が使用できる。
汚染防止のために弁を設けることもできるが、装置構成の複雑化や、弁の動作の遅れは避けられない。上記のように、隔膜10直上にフィルタ200を常時配置することにより、簡便な構成でタイムラグなく汚染から保護することができる。ここで、「常時」とは、少なくとも一次荷電粒子線が試料に照射されている状態で当該一次荷電粒子線の経路上にフィルタが配置された状態にあるという意味である。「一次荷電粒子線の経路上に配置された」とは、例えば隔膜と荷電粒子光学鏡筒との間、または隔膜と検出器との間に配置された状態を言う。
筺体7に具備された隔膜10の下部には大気雰囲気下に配置された試料ステージ5を備える。試料ステージ5には少なくとも試料6を隔膜10に接近させることが可能な高さ調整機能をもつZ軸駆動機構を備える。当然のことながら、試料面内方向に動くXY駆動機構を備えてもよい。
以下で説明する実施例において好適な試料6は液体を含んだ試料である。例えば水溶液、有機溶剤、油、ゾル、ゲル、ゼリーなど液体の試料や、これら液体を含有する固体である。本明細書において、試料が「液体」または「液状」であるとは、上記に例を挙げたように、定形性がない試料、すなわち表面が固形の試料以外の試料一般を総称するものとする。以下では、特に断りがない限りこのような液状試料を観察対象として説明する。ただし、この記載は本発明の適用範囲を限定するものではなく、粉体など「液体」以外の試料の場合にも有効である。また、飛散物は試料由来のものに限られず、隔膜が破損した場合の気圧差で真空空間に吸い込まれる物体を広く含むものとする。
図2に、フィルタ200周辺の詳細図を示す。図示ではフィルタ200の一例として、円形の孔201、202を有する板を用いて説明する。一次荷電粒子線71は光軸上にある孔201を通過し、試料6側へ照射される。二次的荷電粒子72は孔202を通過して検出器3に到達する。一方、隔膜10が損傷し筺体7内部に液体試料が侵入した場合、試料の大半はフィルタ200の板面によって吸着されまたは撥ね返される。試料の一部は孔201、202開口部に至るが、孔径を充分小さくすることにより、試料は液体の表面張力や粘性により孔201、202を通過せず、孔201、202内部や図示下側にとどめられる。上記により、一次荷電粒子線および二次的荷電粒子を透過し、異物を遮蔽するフィルタ200が実現される。
前述の通り、孔201、202部においても、液体の表面張力や粘性により試料をトラップすることができるが、以下に、より効果的な構成について説明する。
図3を用いて、フィルタ200の構成について説明する。図3は、フィルタ200を荷電粒子光学鏡筒2側から見た図である。フィルタは一次荷電粒子線および二次的荷電粒子を通過または透過し、かつ試料等の特定の異物は遮蔽する。図1、2においては二つの孔201、202を有する部材を用いたが、反射電子線または二次電子線の通過経路は無数にあるため、フィルタにおいて遮蔽される電子が多数ありS/N比が低下する。反射電子または二次電子が通過する孔202を2個以上複数備えることによりS/N比は改善できる(図3(a))。孔の個数を増やすことにより、孔開口部に試料が至る可能性は高くなるが、前述の通り孔径などの調整により開口面積を最適化することで試料の侵入を防止することができる。
孔201、202の形状および寸法はそれぞれ異なっていてもよい。また、図示では丸孔として説明したが孔形状は丸に限らずその他形状でもよい。異物を遮蔽するためには、孔開口面積は可能な限り小さいほうがよい。一方、孔開口面積が小さいとき、一次荷電粒子線および二次的荷電粒子が遮蔽されS/N比の悪化が懸念される。一次荷電粒子線71がフィルタ200上を通過する範囲は装置固有の値として限定されるので、一次荷電粒子線を通過する孔201の形状や寸法は前記範囲に合わせた矩形等の形状の孔にすることで一次荷電粒子線71を遮蔽することなく良好なS/N比を保ち、最大限異物を遮蔽することもできる。
またフィルタ200として、メッシュを使用することができる(図3(b))。孔を有する板を使用する場合と同様に荷電粒子線はメッシュの開口部を通過し、液体はメッシュによりトラップされる。孔を有する板を使用する場合、孔の個数を無数に増やそうとしても機械加工等の制約により孔寸法や孔間隔等の制限を受ける。メッシュを使うことにより容易に孔数を増やすことができる。フィルタの一部分だけにメッシュ構造を有してもよい。
フィルタ200のメッシュ中央付近に一次荷電粒子線を通過する孔201を設けてもよい(図3(c))。これによってメッシュに視野を遮られることなく試料を観察することができる。
フィルタ200表面に表面処理を施すこともできる。表面処理方法は、遮蔽対象とする試料に合わせて選択すればよい。例えば水を含む試料においてはフィルタ200に親水性の処理を施すことにより効果的に試料をトラップすることが可能になる。上記は一例であり、水を含む試料においてフィルタ200に疎水性を持たせることにより水を弾くという効果も期待できる。すなわち、試料の物性(粘度、表面張力等)に合わせて親水性、疎水性の表面処理を使い分けることで、トラップの効果を高めることが可能となる。ここでいう表面処理とは、めっきや塗装、化成処理等により表面に他物質の被膜を形成することはもちろん、表面粗さ等の機械的性質を調整することも含む。
また、電子線を通過する要請から、フィルタ200の帯電が、一次あるいは二次的電子線に影響を及ぼす可能性があり、フィルタ200は導電性を有することが望ましい。非導電性材料のフィルタ200にも、金属やカーボンの蒸着等により導電性を改良することができる。
図4にフィルタ保持部材205を用いる構成図を示す。フィルタ200は試料が付着した際に洗浄または交換する必要があり、容易に取り外すことができるように取付けることでメンテナンス時の利便性が良好となる。本構成では、フィルタ200はフィルタ保持部材205を介して隔膜保持部材155上に図示しない両面テープや面ファスナー、鋲螺等で取り外し自在に固定される。メンテナンス時には隔膜10とフィルタ200が取り付いた隔膜保持部材155ごと取り外し、装置外部にてフィルタ200を隔膜保持部材155から取り外して洗浄もしくは交換する。フィルタ200に試料が付着しメンテナンスが必要となる場合は、すなわち隔膜10も損傷している。本構成では、同時にメンテナンスが必要な隔膜10とフィルタ200が一度に取り外すことが可能であり、利便性よくメンテナンスを実施することができる。無論、フィルタ200とフィルタ保持部材205は一体に形成されていてもよいし、利便性よくフィルタ200をハンドリングできる場合にはフィルタ保持部材205を用いずフィルタ200を隔膜保持部材155に直接固定してもよい。
隔膜10の面積は前述の通り非常に小さく、またフィルタ200の開口も試料を効果的にトラップするために小さいことから、隔膜10とフィルタ200の開口位置がずれると一次荷電粒子線を通過しなくなる場合がある。そのため、フィルタ200を薄膜保持部材155に取り付ける際、フィルタ200の開口位置と隔膜10の視野範囲とを合わせる必要がある。本構成では、フィルタ部材と隔膜保持部材との位置関係を所定の位置に規定するように、隔膜保持部材155に位置決め部155aを有する。位置決め部155aは、例えばL字状の構造を有する位置出しリブなどである。位置決め部155aにフィルタ200を取り付けたフィルタ保持部材205を押し当てるまたは嵌め込むことで隔膜10とフィルタ200の位置を合わせることができる。無論、フィルタ200とフィルタ保持部材205は一体に形成されていてもよいし、充分な位置精度が望める場合にはフィルタ保持部材205を用いずフィルタ200を隔膜保持部材155に直接固定してもよい。
図5にフィルタ200の詳細を示す。図5(a)はフィルタ200を荷電粒子光学鏡筒2側から見た図で、図5(b)〜(d)は図5(a)のA−A矢視図である。ここでは、一例としてフィルタとして中央に孔201を有するメッシュを用いる構成を用いて説明する(図5(a))。本構成ではフィルタ保持部材205の中央部に梁205aを設け、フィルタ保持部材205の中心となる位置に孔205bを設ける。この孔205bとフィルタ中央の孔201の中心が一致するように、フィルタ200はフィルタ保持部材205に図示しない接着剤、両面テープ、鋲螺類等を用いて機械的に固定される。
フィルタ交換時や保管時等、フィルタ200のメッシュ等は外力により容易に変形し、孔201位置のずれ等を生じる恐れがある。本構成のように梁205aを用いてフィルタ200を支えることでフィルタ200の変形を防ぐことができる。
フィルタ200中心に孔201を有することで一次荷電粒子線の通過を妨げないようにしているが、この孔201から試料が侵入する可能性がある。本構成では、孔201部周囲にフィルタ保持部材205の梁205a部分を有することから、梁205a部分の孔205b内面における摩擦等の流体力学的抵抗により試料の侵入を防ぐことができる(図5(b))。孔の入り口から出口までの距離Lが長いほど流体力学的抵抗は大きく、試料の侵入を防止する効果は大きくなる。これは特に粘度の高い試料たとえばジェル等において効果的である。
梁205a部分により、二次電子線あるいは反射電子線が遮られ、S/N比が低下する。梁205a部分の厚さTを部分的に薄くすることでS/N比を改善することもできる。図5(c)では、フィルタ保持部材205の梁205aのうち孔205bを挟んだ中央部をその他の部分より薄肉とした例を示している。図5(c)のように中心付近の梁を薄肉とすることでS/N比の改善ができる。また、図5(d)では、梁205aのうち孔205bを挟んだ中央部とフィルタ保持部材205の外周部の間を、中央部と外周部とに比べて薄肉とした例を示している。図5(d)のように、中心の孔205b周辺のみ厚肉とし、その周囲を薄肉とすることで、前述の距離Lを保持して孔201からの試料侵入を抑えながら、S/N比を改善することができる。
フィルタ200と隔膜10の位置合わせを、フィルタ保持部材205と隔膜保持部材155の嵌め合い等により行うことは先に述べたが、そのためにはフィルタ200とフィルタ保持部材205の軸が合っている必要がある。本構成では、フィルタ保持部材205中心の孔205bとフィルタ200の中心を合わせることで軸を合わせることが容易にできる。ここでは一例としてフィルタ200にメッシュを用いる構成において説明したが、その他の種類のフィルタにおいても適用可能であることは言うまでもない。
フィルタ200として孔を有する板やメッシュ等が好適であるが、他の種類のフィルタについて説明する。図6に荷電粒子線、特に二次的荷電粒子を通過または透過する薄膜210を使用する構成を示す。図示では、薄膜210は隔膜保持部材155に固定されるが、前記フィルタ200と同様、薄膜はフィルタ保持部材(図示せず)を介し隔膜保持部材155に固定されてもよい。薄膜200中央には、一次荷電粒子線を通過または透過する孔201を有する。フィルタに荷電粒子線を透過する薄膜210を使用することで、孔を有する板やメッシュに比べS/N比の低下を抑えることが可能となる。
薄膜210は、隔膜10と同様、土台210a上に成膜または蒸着されている(図6(a))。薄膜210はカーボン材、有機材、金属材、シリコンナイトライド、シリコンカーバイド、酸化シリコンなどである。土台210aは例えばシリコンや金属部材のような部材である。薄膜210部は複数配置された多窓であってもよい。一次荷電粒子線を透過または通過させることが可能な薄膜の厚みは数nm〜数μm程度であり、試料の付着により薄膜210aが破れる可能性がある。薄膜210を強化するために薄膜表面に桟状の補強材210bを備えてもよい(図6(b))。補強材210bは薄膜210と同一のプロセスで成形してもよいし、薄膜210に補強材210bを接着する等により機械的に接続してもよい。これにより、より強度の高い薄膜210とすることができる。
さらに、孔201周囲を取り囲むように補強材210bを配置することで、前記流体力学的抵抗により効果的に試料の侵入を防ぐことができる。
ここまでに種々のフィルタについて説明したが、これらを複数組み合わせて使用することもできる。図7に薄膜を用いたフィルタ250(以下、薄膜フィルタ)とメッシュを用いたフィルタ251(以下、メッシュフィルタ)の組み合わせ例を示す。薄膜保持部材155上にフィルタ保持部材250aを介して薄膜フィルタ250が固定され、さらにフィルタ保持部材251aを介してメッシュフィルタ251が固定される。すなわち、薄膜フィルタ250とメッシュフィルタ251が直列的に配置されている。試料が隔膜破損部から侵入してきた場合、まず薄膜フィルタ250によりトラップされる。継続した試料の侵入等により薄膜フィルタ250が損傷したとき、メッシュフィルタ251により試料をトラップする。以上のように、複数のフィルタを組み合わせることで、試料の侵入をより安定して防止することが可能である。薄膜フィルタ250とメッシュフィルタ251を例に説明したが、他のフィルタを組み合わせてもよいし、無論同種のフィルタを複数組み合わせることも可能である。さらに、2段に限らず3段以上フィルタを配置することもできる。以上により、安定的に試料の侵入を防ぐことが可能である。
図8に空気抜き孔を備える装置の構成図を示す。隔膜10破損時は荷電粒子光学鏡筒2側と試料6側との差圧により大気が流入することは前述のとおりである。流入した大気は孔201、202部を通過し荷電粒子光学鏡筒2に流入する。このとき、孔201、202部においてトラップした試料は流入する大気により吹き飛ばされ荷電粒子光学鏡筒2内に侵入する恐れがある。本構成では、光軸53から離れた部位に空気抜き孔203を設けてもよい。空気抜き孔203は、フィルタ自体以外の場所に、隔膜10とフィルタ200とに挟まれた空間を筐体7の内部に連通するように設けられる。例えば、隔膜保持部材155に設けられる。この空気抜き孔203を通って、隔膜が破損した場合に差圧により隔膜側から荷電粒子光学鏡筒側に流入する気体の少なくとも一部が筐体内に放出される。放出された気体は真空ポンプによってすぐ排気される。孔201、202に対し空気抜き孔203の開口面積を充分大きくすることで、前記差圧を低減し、孔201、202部においてトラップした試料が荷電粒子光学鏡筒2に侵入することを防止できる。空気抜き孔203近傍には、空気を通過し液体を遮蔽する遮蔽部材204を有してもよい。このとき部材204により空気抜き孔203から侵入する液体をトラップできる。
遮蔽部材204としては、空気を通し液体を遮断する材料が好適であり、例えばスポンジ、多孔質材料、布や紙の吸水材等が挙げられる。
図9を用いてフィルタ200の配置について説明する。ここまで薄膜保持部材155上にフィルタ200を固定する構成において説明してきたが、機能的に、フィルタ200は薄膜10と検出器3の間に配置できれば良く、筺体7上に固定される構成や(図9(a))、荷電粒子光学鏡筒2または検出器3に固定される構成(図9(b))、支持部材252を介して筺体7に固定される構成(図9(c))でもよい。
支持部材252を介して筺体7に固定する場合、真空封止部材253により真空を保持しながら、支持部材252ごとフィルタ200を筺体7外部から着脱できるように固定してもよい。支持部材252には持ち手252aを設けてもよい。この場合筺体7外部の側面等からフィルタ200の着脱作業が容易に行うことができ、メンテナンス性が向上できる。
以下では、一般的な荷電粒子線装置を簡便に大気下にて試料観察できる装置構成に関して説明する。図10には、本実施例の荷電粒子顕微鏡の全体構成図を示す。実施例1と同様、本実施例の荷電粒子顕微鏡も、荷電粒子光学鏡筒2、該荷電粒子光学鏡筒を装置設置面に対して支持する筐体(真空室)7、試料ステージ5などによって構成される。これらの各要素の動作・機能あるいは各要素に付加される付加要素は、実施例1とほぼ同様であるので、詳細な説明は省略する。
本構成では、筐体7(以下、第1筺体)に挿入して使用される第2筐体(アタッチメント)121を備える。第2筐体121は、直方体形状の本体部131と合わせ部132とにより構成される。後述するように本体部131の直方体形状の側面のうち少なくとも一側面は開放面15となっている。本体部131の直方体形状の側面のうち隔膜保持部材155が設置される面以外の面は、第2筺体121の壁によって構成されていてもよいし、第2筺体121自体には壁がなく第1筺体7に組み込まれた状態で第1筺体7の側壁によって構成されても良い。第2筐体121は第1筐体7の側面又は内壁面又は荷電粒子光学鏡筒に位置が固定される。本体部131は、観察対象である試料6を格納する機能を持ち、上記の開口部を通って第1筐体7内部に挿入される。合わせ部132は、第1筐体7の開口部が設けられた側面側の外壁面との合わせ面を構成し、真空封止部材126を介して上記側面側の外壁面に固定される。これによって、第2筐体121全体が第1筐体7に嵌合される。上記の開口部は、荷電粒子顕微鏡の真空試料室にもともと備わっている試料の搬入・搬出用の開口を利用して製造することが最も簡便である。つまり、もともと開いている穴の大きさに合わせて第2筐体121を製造し、穴の周囲に真空封止部材126を取り付ければ、装置の改造が必要最小限ですむ。また、第2筐体121は第1筐体7から取り外しも可能である。
第2筐体121の側面は大気空間と少なくとも試料の出し入れが可能な大きさの面で連通した開放面15であり、第2筐体121の内部(図の点線より右側;以降、第2の空間とする)に格納される試料6は、観察中、大気圧状態に置かれる。なお、図12は光軸と平行方向の装置断面図であるため開放面15は一面のみが図示されているが図12の紙面奥方向および手前方向の第1の筺体の側面により真空封止されていれば、第2の筺体121の開放面15は一面に限られない。第2の筺体121が第1の筺体7に組み込まれた状態で少なくとも開放面が一面以上あればよい。一方、第1筐体7には真空ポンプ4が接続されており、第1筐体7の内壁面と第2筐体の外壁面および隔膜10によって構成される閉空間(以下、第1の空間とする)を真空排気可能である。第2の空間の圧力を第1の空間の圧力より大きく保つように隔膜が配置されることで、本実施例では、第2の空間を圧力的に隔離することができる。すなわち、隔膜10により第1の空間11が高真空に維持される一方、第2の空間12は大気圧または大気圧とほぼ同等の圧力のガス雰囲気に維持されるので、装置の動作中、荷電粒子光学鏡筒2や検出器3を真空状態に維持でき、かつ試料6を大気圧に維持することができる。また、第2筐体121が開放面を有するので、観察中、試料6を自由に交換できる。
第2筐体121の上面側には、第2筐体121全体が第1筐体7に嵌合された場合に上記荷電粒子光学鏡筒2の直下になる位置に隔膜10を備える。この隔膜10は、荷電粒子光学鏡筒2の下端から放出される一次荷電粒子線を透過または通過させることが可能であり、一次荷電粒子線は、隔膜10を通って最終的に試料6に到達する。
第2筐体121の内部には試料ステージ5等が配置され、試料6を自在に移動することができる。
本装置においても、実施例1と同様に荷電粒子光学鏡筒内部の汚染を保護するフィルタ200を有する。実施例1と同様、薄膜10と検出器3の間にフィルタ200を有する。本構成においても、フィルタ200の設置位置は実施例1と同様に隔膜保持部材155上がメンテナンス性において好適であるが、第二筺体121または筺体7、検出器3、荷電粒子光学鏡筒2に配置することも可能である。フィルタに関する構成は実施例1と同様であるため詳細な説明は省略する。
図11には、本実施例の荷電粒子顕微鏡の全体構成図を示す。実施例1、2と同様、本実施例の荷電粒子顕微鏡も、荷電粒子光学鏡筒2、該荷電粒子光学鏡筒を装置設置面に対して支持する第1筐体(真空室)7、第1筐体7に挿入して使用される第2筐体(アタッチメント)121、制御系などによって構成される。これらの各要素の動作・機能あるいは各要素に付加される付加要素は、実施例1や2とほぼ同様であるので、詳細な説明は省略する。
本実施例の荷電粒子顕微鏡の場合、第2筐体121の少なくとも一側面をなす開放面を蓋部材122で蓋うことができるようになっており、種々の機能が実現できる。以下ではそれについて説明する。
<試料ステージに関して>
本実施例の荷電粒子顕微鏡は、試料位置を変更することで観察視野を移動する手段としての試料ステージ5を蓋部材122に備えている。試料ステージ5には、面内方向へのXY駆動機構および高さ方向へのZ軸駆動機構を備えている。蓋部材122には試料ステージ5を支持する底板となる支持板107が取り付けられており、試料ステージ5は支持板107に固定されている。支持板107は、蓋部材122の第2筐体121への対向面に向けて第2筐体121の内部に向かって延伸するよう取り付けられている。Z軸駆動機構およびXY駆動機構からはそれぞれ支軸が伸びており、各々蓋部材122が有する操作つまみ108および操作つまみ109と繋がっている。装置ユーザは、これらの操作つまみ108および109を操作することにより、試料6の第2筐体121内での位置を調整する。
<試料近傍雰囲気に関して>
本実施例の荷電粒子顕微鏡においては、第2筐体内に置換ガスを供給する機能または第一の空間11や装置外部である外気とは異なった気圧状態を形成可能な機能を備えている。荷電粒子光学鏡筒2の下端から放出された荷電粒子線は、高真空に維持された第1の空間を通って、隔膜10を通過し、試料6に荷電粒子線が照射される。大気空間では電子線は気体分子によって散乱されるため、平均自由行程は短くなる。つまり、隔膜10と試料6の距離が大きいと一次荷電粒子線または荷電粒子線照射により発生する二次電子、反射電子もしくは透過電子等が試料及び検出器3まで届かなくなる。一方、荷電粒子線の散乱確率は、気体分子の質量数や密度に比例する。従って、大気よりも質量数の軽いガス分子で第2の空間を置換するか、少しだけ真空引きすることを行えば、電子線の散乱確率が低下し、荷電粒子線が試料に到達できるようになる。また、第2の空間の全体ではなくても、少なくとも第2の空間中の荷電粒子線の通過経路、すなわち隔膜10と試料6との間の空間の大気をガス置換または真空引きできればよい。
以上の理由から、本実施例の荷電粒子顕微鏡では、蓋部材122にガス供給管100の取り付け部(ガス導入部)を設けている。ガス供給管100は連結部102によりガスボンベ103と連結されており、これにより第2の空間12内に置換ガスが導入される。ガス供給管100の途中には、ガス制御用バルブ101が配置されており、管内を流れる置換ガスの流量を制御できる。このため、ガス制御用バルブ101から下位制御部37に信号線が伸びており、装置ユーザは、コンピュータ35のモニタ上に表示される操作画面で、置換ガスの流量を制御できる。また、ガス制御用バルブ101は手動にて操作して開閉してもよい。
置換ガスの種類としては、窒素や水蒸気など、大気よりも軽いガスであれば画像S/Nの改善効果が見られるが、質量のより軽いヘリウムガスや水素ガスの方が、画像S/Nの改善効果が大きい。
置換ガスは軽元素ガスであるため、第2の空間12の上部に溜まりやすく、下側は置換しにくい。そこで、蓋部材122でガス供給管100の取り付け位置よりも下側に第2の空間の内外を連通する開口を設ける。例えば図11では圧力調整弁104の取り付け位置に開口を設ける。これにより、ガス導入部から導入された軽元素ガスに押されて大気ガスが下側の開口から排出されるため、第2筐体121内を効率的にガスで置換できる。なお、この開口を後述する粗排気ポートと兼用しても良い。
上述の開口の代わりに圧力調整弁104を設けても良い。当該圧力調整弁104は、第2筐体121の内部圧力が1気圧以上になると自動的にバルブが開く機能を有する。このような機能を有する圧力調整弁を備えることで、軽元素ガスの導入時、内部圧力が1気圧以上になると自動的に開いて窒素や酸素などの大気ガス成分を装置外部に排出し、軽元素ガスを装置内部に充満させることが可能となる。なお、図示したガスボンベまたは真空ポンプ103は、荷電粒子顕微鏡に備え付けられる場合もあれば、装置ユーザが事後的に取り付ける場合もある。
また、ヘリウムガスや水素ガスのような軽元素ガスであっても、電子線散乱が大きい場合がある。その場合は、ガスボンベ103を真空ポンプにすればよい。そして、少しだけ真空引きすることによって、第2の筐体内部を極低真空状態(すなわち大気圧に近い圧力の雰囲気)にすることが可能となる。つまり、隔膜10と試料6との間の空間を真空にすることが可能である。例えば、第2の筐体121または蓋部材122に真空排気ポートを設け、第2筐体121内を少しだけ真空排気する。その後置換ガスを導入してもよい。この場合の真空排気は、第2筐体121内部に残留する大気ガス成分を一定量以下に減らせればよいので高真空排気を行う必要はなく、粗排気で十分である。
このように本実施例では、試料が載置された空間を大気圧(約105Pa)から約103Paまでの任意の真空度に制御することができる。従来のいわゆる低真空走査電子顕微鏡では、電子線カラムと試料室が連通しているので、試料室の真空度を下げて大気圧に近い圧力とすると電子線カラムの中の圧力も連動して変化してしまい、大気圧(約105Pa)〜103Paの圧力に試料室を制御することは困難であった。本実施例によれば、第2の空間と第1の空間を薄膜により隔離しているので、第2の筐体121および蓋部材122に囲まれた第2の空間12の中の雰囲気の圧力およびガス種は自由に制御することができる。したがって、これまで制御することが難しかった大気圧(約105Pa)〜103Paの圧力に試料室を制御することができる。さらに、大気圧(約105Pa)での観察だけでなく、その近傍の圧力に連続的に変化させて試料の状態を観察することが可能となる。
また、図示しないが、ボンベ103部はガスボンベと真空ポンプを複合的に接続した、複合ガス制御ユニット等でもよい。
本実施例による構成は前述までの構成と比べて、第2筺体内部の第二の空間12が閉じられているという特徴を持つ。そのため、隔膜10と試料6の間にガスを導入し、または真空排気することが可能な荷電粒子線装置を提供することが可能となる。
<その他>
以上説明したように、本実施例では、試料ステージ5およびその操作つまみ108、109、ガス供給管100、圧力調整弁104が全て蓋部材122に集約して取り付けられている。従って装置ユーザは、上記操作つまみ108、109の操作、試料の交換作業、またはガス供給管100、圧力調整弁104の操作を第1筐体の同じ面に対して行うことができる。よって、上記構成物が試料室の他の面にバラバラに取り付けられている構成の荷電粒子顕微鏡に比べて操作性が非常に向上している。
以上説明した構成に加え、第2筐体121と蓋部材122との接触状態を検知する接触モニタを設けて、第2の空間が閉じているまたは開いていることを監視してもよい。
また、二次電子検出器や反射電子検出器に加えて、X線検出器や光検出器を設けて、EDS分析や蛍光線の検出ができるようにしてもよい。X線検出器や光検出器の配置としては、第1の空間11または第2の空間12のいずれに配置されてもよい。
本実施例の装置においても、実施例1、2と同様に荷電粒子光学鏡筒内部の汚染を保護するフィルタ200を有する。実施例1、2と同様、薄膜10と検出器3の間にフィルタ200を有する。本構成においても、フィルタ200の設置位置は実施例1、2と同様に隔膜保持部材155とするのがメンテナンス性において好適であるが、第二筺体121または筺体7、検出器3、荷電粒子光学鏡筒2に配置することも可能である。フィルタに関する構成は実施例1、2と同様であるため詳細な説明は省略する。
以上、本実施例により、実施例1や2の効果に加え、大気圧から置換ガスが導入可能である。また、第一の空間とは異なった圧力の雰囲気下での試料観察が可能である。また、隔膜を取り外して第1の空間と第2の空間を連通させることにより、大気または所定のガス雰囲気下での観察に加えて第一の空間と同じ真空状態での試料観察も可能なSEMが実現される。
本実施例では、実施例1の変形例である荷電粒子光学鏡筒2が隔膜10に対して下側にある構成に関して説明する。図12(a)に、本実施例の荷電粒子顕微鏡の構成図を示す。真空ポンプや制御系などは省略して図示する。また、真空室である筺体7、荷電粒子光学鏡筒2は装置設置面に対して柱や支え等によって支持されているものとする。各要素の動作・機能または各要素に付加される付加要素は、前述の実施例とほぼ同様であるので、詳細な説明は省略する。
大気雰囲気下に配置された試料ステージ5を備える。試料6は試料台52に固定または滴下され、試料台52は、試料ステージ5に固定される。試料ステージ5には少なくとも試料6を隔膜10に接近させることが可能な高さ調整機能をもつZ軸駆動機構を備える。当然のことながら、試料面内方向に動くXY駆動機構を備えてもよい。各軸駆動機構は、操作つまみ108等により任意に動作させることができる。
本装置は、薄膜保持部材155直下、すなわち薄膜10と検出器3の間にフィルタ200を有する。フィルタに関する構成は実施例1〜3と同様であるため詳細な説明は省略する。
図12(b)に試料保持に隔膜10aを使用する構成例を示す。試料6は隔膜10a上に保持され、隔膜10aは土台9部分を介し試料台52に固定される。本構成により試料6の落下を防止しながら観察を行うことが可能となる。
図12(c)に示す構成例のように、試料6は隔膜10上に配置してもよい。本構成では、隔膜10にあらかじめ試料6が接触しているため、試料6を隔膜10に接近させる操作が不要となり操作性が良好となる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。
各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、光ディスク等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1:光学レンズ、2:荷電粒子光学鏡筒、3:検出器、4:真空ポンプ、5:試料ステージ、6:試料、7:筐体、8:荷電粒子源、9:土台、10:隔膜、11:第1の空間、12:第2の空間、14:リークバルブ、15:開放面、16:真空配管、17:ステージ支持台、18:支柱、19:蓋部材用支持部材、20:底板、35:コンピュータ、36:上位制御部、37:下位制御部、43,44,45:通信線、52:試料台、53:荷電粒子線の光軸、
100:ガス供給管、101:ガス制御用バルブ、102:連結部、103:ガスボンベまたは真空ポンプ、104:圧力調整弁、107:支持板、108,109:操作つまみ、121:第2筐体、122:蓋部材、123,124,125,126,128,129:真空封止部材、130:蓋部材、131:本体部、132:合わせ部、154:信号増幅器、155:隔膜保持部材、155a:位置決め部、200:フィルタ、201、202:孔、203:空気抜き孔、204:部材、205:フィルタ保持部材、205a:梁、205b:孔、210:薄膜、210a:土台、210b:補強材、250:薄膜フィルタ、250a:フィルタ保持部材、251:メッシュフィルタ、251a:フィルタ保持部材、252:支持部材、252a:持ち手

Claims (12)

  1. 一次荷電粒子線を試料上に照射する荷電粒子光学鏡筒と、
    荷電粒子線装置の一部を成し、内部が真空ポンプにより真空排気される筐体と、
    前記真空排気される空間の気密状態を維持可能であり、かつ前記一次荷電粒子線を透過または通過させる隔膜と、
    少なくとも前記一次荷電粒子線が前記試料に照射された状態で当該一次荷電粒子線の経路上に配置され、前記一次荷電粒子線および前記試料から得られる二次的荷電粒子を透過または通過させ、かつ前記隔膜が破損した場合に飛散する飛散物の少なくとも一部を遮蔽するフィルタ部材と、を有する荷電粒子線装置。
  2. 前記フィルタ部材は、前記一次荷電粒子線および前記二次的荷電粒子を透過または通過させる開口を有する、請求項1記載の荷電粒子線装置。
  3. 前記一次荷電粒子線を透過または通過させる開口は前記荷電粒子光学鏡筒の光軸上にある、請求項2記載の荷電粒子線装置。
  4. 前記フィルタ部材は、前記二次的荷電粒子を透過または通過させる開口を複数有する、請求項2記載の荷電粒子線装置。
  5. 前記フィルタ部材の少なくとも一部がメッシュ部材である、請求項1記載の荷電粒子線装置。
  6. 前記フィルタ部材は、前記隔膜を保持する隔膜保持部材に着脱可能に設置される、請求項1記載の荷電粒子線装置。
  7. 前記隔膜保持部材は、前記フィルタ部材と前記隔膜の位置関係を所定の位置に配置するための位置決め部を備える、請求項6記載の荷電粒子線装置。
  8. 前記フィルタ部材は、前記一次荷電粒子線を透過または通過させる開口部と、前記二次的荷電粒子を透過または通過させる薄膜とを有する、請求項1記載の荷電粒子線装置。
  9. 前記薄膜の表面に当該薄膜を補強する補強部材を有する、請求項8記載の荷電粒子線装置。
  10. 複数の前記フィルタ部材が前記荷電粒子光学鏡筒の光軸上に直列配置される、請求項1記載の荷電粒子線装置。
  11. 前記開口とは異なる孔であって、前記フィルタ部材と前記隔膜との間の空間を前記筐体内の空間に連通し、前記隔膜が破損した場合に前記隔膜より前記荷電粒子光学鏡筒側に流入する気体の少なくとも一部を前記筐体内部に放出する孔を有する、請求項2記載の荷電粒子線装置。
  12. 一次荷電粒子線を試料上に照射する荷電粒子光学鏡筒と、
    荷電粒子線装置の一部を成し、内部が真空ポンプにより真空排気される筐体と、
    前記真空排気される空間の気密状態を維持可能であり、かつ前記一次荷電粒子線を透過または通過させる隔膜と、を備える荷電粒子線装置に設置されるフィルタ部材であって、
    当該フィルタ部材は、少なくとも前記一次荷電粒子線が前記試料に照射された状態で当該一次荷電粒子線の経路上に配置され、
    前記一次荷電粒子線および前記試料から放出または反射される二次的荷電粒子を透過または通過させ、かつ前記隔膜が破損した場合に飛散する飛散物の少なくとも一部を遮蔽するフィルタ部材。
JP2015511156A 2013-04-12 2014-03-05 荷電粒子線装置およびフィルタ部材 Active JP6078637B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013083458 2013-04-12
JP2013083458 2013-04-12
PCT/JP2014/055538 WO2014167919A1 (ja) 2013-04-12 2014-03-05 荷電粒子線装置およびフィルタ部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6078637B2 true JP6078637B2 (ja) 2017-02-08
JPWO2014167919A1 JPWO2014167919A1 (ja) 2017-02-16

Family

ID=51689333

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015511156A Active JP6078637B2 (ja) 2013-04-12 2014-03-05 荷電粒子線装置およびフィルタ部材

Country Status (5)

Country Link
US (1) US9373480B2 (ja)
JP (1) JP6078637B2 (ja)
CN (1) CN105103262B (ja)
DE (1) DE112014001109B4 (ja)
WO (1) WO2014167919A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10505234B2 (en) 2011-03-14 2019-12-10 Battelle Memorial Institute Battery cell and n situ battery electrode analysis method
US10598609B2 (en) * 2011-03-14 2020-03-24 Battelle Memorial Institute Universal liquid sample device and process for high resolution transmission electron microscope imaging and multimodal analyses of liquid sample materials
US20160123905A1 (en) * 2014-11-04 2016-05-05 Macronix International Co., Ltd. Inspection of inconsistencies in and on semiconductor devices and structures
CN107710377B (zh) 2015-06-29 2019-09-06 株式会社日立高新技术 试样高度调整方法及观察系统
US10056224B2 (en) * 2015-08-10 2018-08-21 Kla-Tencor Corporation Method and system for edge-of-wafer inspection and review
CN107924799B (zh) * 2015-08-21 2019-11-05 株式会社日立高新技术 带电粒子显微镜的观察辅助单元以及使用该观察辅助单元的试料观察方法
EP3610248A1 (en) * 2017-04-10 2020-02-19 Battelle Memorial Institute Universal liquid sample device and process for high resolution transmission electron microscope imaging and multimodal analyses of liquid sample materials
CN110186944B (zh) * 2018-02-23 2021-11-09 台湾电镜仪器股份有限公司 检验容器以及电子显微镜
US11443916B2 (en) * 2020-04-15 2022-09-13 Kla Corporation Thin pellicle material for protection of solid-state electron detectors

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000133186A (ja) * 1998-10-27 2000-05-12 Jeol Ltd ガス雰囲気試料ホルダ
JP2006147430A (ja) * 2004-11-22 2006-06-08 Hokkaido Univ 電子顕微鏡
JP2007066715A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Horon:Kk 試料室差動排気装置
JP2010056011A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Jeol Ltd 粒子線装置
WO2013051357A1 (ja) * 2011-10-05 2013-04-11 株式会社 日立ハイテクノロジーズ 検査又は観察装置及び試料の検査又は観察方法

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2101902A (en) * 2000-12-01 2002-06-11 Yeda Res & Dev Device and method for the examination of samples in a non-vacuum environment using a scanning electron microscope
US7425712B2 (en) * 2005-09-01 2008-09-16 Contrel Technology Co., Ltd. Method of operating liquid in the vacuum or low-pressure environment and observing the operation and device for the operation and observation
JP2007163447A (ja) * 2005-12-09 2007-06-28 Lee Bing Huan 電子顕微鏡用の超薄液体制御板
CN101461026B (zh) * 2006-06-07 2012-01-18 Fei公司 与包含真空室的装置一起使用的滑动轴承
TWI330380B (en) * 2006-12-07 2010-09-11 Nat Univ Tsing Hua A specimen kit for electron microscope and its fabrication process
US8921811B2 (en) * 2007-02-06 2014-12-30 Fei Company High pressure charged particle beam system
EP2919255A1 (en) * 2007-05-09 2015-09-16 Protochips, Inc. Microscopy support structures
EP2565900B1 (en) * 2007-11-13 2016-02-03 Carl Zeiss Microscopy Limited Beam device and system comprising a particle beam device and an optical microscope
JP5215701B2 (ja) 2008-03-26 2013-06-19 日本電子株式会社 試料検査装置及び試料検査方法
EP2105944A1 (en) * 2008-03-28 2009-09-30 FEI Company Environmental cell for a particle-optical apparatus
JP5124507B2 (ja) * 2009-02-16 2013-01-23 株式会社日立ハイテクノロジーズ 電子線装置および電子線装置用試料保持装置
US8178851B2 (en) * 2010-07-30 2012-05-15 E.A. Fischione Instruments, Inc. In situ holder assembly
US9196457B2 (en) * 2011-05-24 2015-11-24 The Trustees Of The University Of Pennsylvania Flow cells for electron microscope imaging with multiple flow streams
JP5707286B2 (ja) * 2011-09-21 2015-04-30 株式会社日立ハイテクノロジーズ 荷電粒子線装置、荷電粒子線装置の調整方法、および試料の検査若しくは試料の観察方法。
JP6207824B2 (ja) * 2012-10-01 2017-10-04 株式会社日立ハイテクノロジーズ 荷電粒子線装置、隔膜の位置調整方法および隔膜位置調整ジグ

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000133186A (ja) * 1998-10-27 2000-05-12 Jeol Ltd ガス雰囲気試料ホルダ
JP2006147430A (ja) * 2004-11-22 2006-06-08 Hokkaido Univ 電子顕微鏡
JP2007066715A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Horon:Kk 試料室差動排気装置
JP2010056011A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Jeol Ltd 粒子線装置
WO2013051357A1 (ja) * 2011-10-05 2013-04-11 株式会社 日立ハイテクノロジーズ 検査又は観察装置及び試料の検査又は観察方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN105103262A (zh) 2015-11-25
DE112014001109B4 (de) 2019-11-14
US20160071685A1 (en) 2016-03-10
DE112014001109T5 (de) 2016-01-07
WO2014167919A1 (ja) 2014-10-16
CN105103262B (zh) 2017-10-10
JPWO2014167919A1 (ja) 2017-02-16
US9373480B2 (en) 2016-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6078637B2 (ja) 荷電粒子線装置およびフィルタ部材
JP5936484B2 (ja) 荷電粒子線装置及び試料観察方法
JP5909431B2 (ja) 荷電粒子線装置
JP5699023B2 (ja) 荷電粒子線装置
JP6035602B2 (ja) 荷電粒子線装置、試料台ユニット、及び試料観察方法
JP6302702B2 (ja) 走査電子顕微鏡および画像生成方法
JP5930922B2 (ja) 荷電粒子線装置及び試料観察方法
JP5825964B2 (ja) 検査又は観察装置及び試料の検査又は観察方法
JP5923412B2 (ja) 観察装置および光軸調整方法
JP5936497B2 (ja) 荷電粒子線装置及び試料観察方法
JP6169703B2 (ja) 隔膜取付部材および荷電粒子線装置
WO2013129196A1 (ja) 荷電粒子線装置及び荷電粒子線照射方法
JP5923632B2 (ja) 荷電粒子線装置
JP6272384B2 (ja) 荷電粒子線装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170116

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6078637

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350