JP6078055B2 - 金属又は合金物体の生産 - Google Patents

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Description

本発明は、物体、特に、金属又は合金で作られた物体の生産に関する。
チタン合金は、航空宇宙、医療、スポーツ、及びレジャー部門を含む、多くの市場部門で使用される。
一般に、チタン合金部品又は部材の製造は、機械加工工程、又は鍛造と機械加工工程との組み合わせによって行われる。一部の部品はまた、キャスティング及び粉末冶金ルートを使用して作られる。
一般に、チタン合金は酸素を固溶体中に含む。酸素は、合金を強化し、硬化させる傾向がある。しかし、合金内の酸素レベルが高すぎる場合、靱性及び延性が低減させられる可能性がある。
チタンは、酸素を吸収する比較的強い親和力を有する。鍛造及び熱処理を含む、チタン合金部材を生産する際に実行される多くの処理操作は、合金内に酸素を導入する傾向がある。しかし、酸素のこの導入は、通常、部材の表面付近の薄い領域に限定される。この層は、所望される場合、機械切削されるか、何らかの他の手法で除去されることが可能である。
粉末冶金製造は、代替のルートに勝る多数の利点をもたらす傾向がある。例えば、ニアネットシェイプ部材が、非常に少ない廃棄物を伴って生産され得る。また、機械加工することは法外に高価である可能性がある比較的複雑な形状が、比較的容易に作られ得る。
しかし、高品質チタン合金粉末は、比較的高価な傾向がある。粉末のコストは、総製造コストの非常に大きな部分である傾向がある。
より安価な合金粉末が入手可能である。これらは、その比較的高い酸素含有量のため構造部品の生産には適していない。
また、チタン合金粉末を例えば粉末の生産において、粉末の処理において、及び、粉末の熱間圧縮又は部分溶融による固体材料化において使用する場合、チタン合金粉末の比較的大きな表面積に起因して、酸素吸収が特に大きな問題となる傾向がある。
チタン合金粉末は、酸素含有量を低減させるために高温で化学処理されてもよい。同様の方法が、チタン合金部材に対してそれらの部材の表面上の、又は表面のすぐ下の酸素汚染を除去するために使用されている。
しかし、チタン粉末については、そのような高温化学処理は、粉末粒子が焼結される強い傾向のため細かい粉末サイズ(例えば、金属射出成形において使用されるもの)には適用可能でない傾向がある。
米国特許出願公開第2005/139483号明細書では、金属塩を精製する方法が開示されている。この方法は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、又はこれらの混合物を融解することによって形成された金属塩を、チタン、チタン合金、ジルコニウム、及びジルコニウム合金のうちの1つ以上と接触させることを含む。金属塩は、チタン又はチタン合金で作られた容器、あるいは、チタン又はチタン合金で裏打ちされた容器内で融解される。
英国特許第797934号明細書では、酸素含有チタン金属から酸素を除去する方法が開示されている。この方法は、アルカリ金属フルオチタネートを引き合わせることを含む。
英国特許第718211号明細書では、チタンシートを1000℃の温度においてカルシウム浴中で処理することが開示されている。
英国特許第698753号明細書では、チタンを流体媒質内で900℃以上の温度においてカルシウム又は水酸化カルシウムと共に処理することを含む、酸素を含むチタンの精製の工程が開示されている。
英国特許第1450039号明細書では、ある形状に固められた金属粉末から酸素を除去する方法が開示されている。金属粉末中に含まれる炭素が、酸素を除去するために使用される。しかし、この工程は、酸化炭素(気体)が物体から除去されることが可能なように、物体が開放多孔性を有する間に実行されなければならない。この脱酸素工程は、完全密度、又はほぼ完全密度の物体に対しては、有用ではない傾向がある。更に、開示された方法は、チタン、又はチタン合金物体には有効ではない傾向がある。
第1の態様では、本発明は、物体を生産する方法を提供し、物体は、金属又は合金で作られており、物体は、所望の形状を有し、物体は、非多孔質物体であり、この方法は、いくらかの金属又は合金を提供し(提供された金属又は合金は、第1の平均溶質レベルを有し)、提供された金属又は合金を使用して、ネットシェイプ又はニアネットシェイプ製造工程を実行して、中間物体を生産し(ここで、中間物体は、所望の形状を有し、中間物体は、非多孔質物体であり、中間物体は、第2の平均溶質レベルを有し、第2の平均溶質レベルは、第1の平均溶質レベル以上であり)、中間物体に対して溶質レベル変更工程を実行して、中間物体の少なくともバルク(すなわち、中間物体の本体の大部分)の溶質レベルを、第3の平均溶質レベルを中間物体にもたらすように変更し、これにより、物体を提供することを含み、ここで、第3の平均溶質レベルは、第2の平均溶質レベルとは異なる。
第3の平均溶質レベルは、第1の平均溶質レベルより低くてもよい。
溶質レベル低減工程は、中間物体が、その形状及び固体密度を実質的に保持するように実行されてもよい。
更なる態様では、本発明は、第1の態様による方法を実行することによって生産される物体を提供する。
更なる態様では、本発明は、物体を処理する方法を提供し、物体は、金属又は合金で作られており、物体は、第1の平均溶質レベルを有し、この方法は、物体に対して溶質レベル変更工程を実行して、物体の表面から溶質を追加又は除去し、これにより、第2の平均溶質レベルと、溶質レベルの、増加した勾配とを有する物体を生産し、第2の平均溶質レベルを有する物体に対して均一化工程を実行して、第2の平均溶質レベルを有する物体内の溶質レベルの勾配を低減させることを含む。
更なる態様では、本発明は、第2の平均溶質レベルを有する物体を生産する方法を提供し、ここで、第2の平均溶質レベルは、所望されるレベルに等しく、又は、所望される範囲内であり、物体は、金属又は合金で作られており、この方法は、第1の平均溶質レベルを有する原材料から、物体を形成して、形成された物体を生産し、形成された物体に対して溶質レベル変更工程を実行して、形成された物体の表面から溶質を追加又は除去し、これにより、形成された物体の平均溶質レベルを、第2の平均溶質レベルに変更し、第2の平均溶質レベルを有する物体に対して均一化工程を実行して、第2の平均溶質レベルを有する物体内の溶質を拡散させることを含む。
溶質レベル変更工程は、物体内の平均溶質レベルを低減させるために実行されてもよい。
溶質レベル変更工程は、溶質レベル減少工程を実行することと、溶質レベル増加工程を実行することとを含んでもよく、ここで、溶質レベル減少工程、及び溶質レベル増加工程は、物体に対して、均一化工程が実行される前に実行され、溶質レベル減少工程は、物体の表面から溶質を除去し、これにより、物体の平均溶質レベルを低減させるために実行され、溶質増加工程は、物体の表面に溶質を追加し、これにより、物体の平均溶質レベルを増加させるために実行され、平均溶質レベルが、溶質レベル減少工程の間に低減させられる量は、平均溶質レベルが、溶質増加工程の間に増加させられる量とは異なる。
金属又は合金は、以下の金属のうちの1つ以上を含んでもよい。チタン、タンタル、バナジウム、ジルコニウム、モリブデン、ニオブ。
金属又は合金は、チタン合金であってもよい。
合金は、Ti−6Al−4Vであってもよい。
溶質は、以下のうちの1つであってもよい。酸素、炭素、水素、又は窒素。
溶質は、酸素であってもよい。
第2の平均溶質レベルは、1000重量パーツパーミリオンと2300重量パーツパーミリオンとの間であってもよい。
第2の平均溶質レベルは、1300重量パーツパーミリオンと1800重量パーツパーミリオンとの間であってもよい。
第2の平均溶質レベルは、1700重量パーツパーミリオンと1800重量パーツパーミリオンとの間であってもよい。
第2の平均溶質レベルは、2000重量パーツパーミリオン未満であってもよい。
第2の平均溶質レベルは、1300重量パーツパーミリオン未満であってもよい。
第1の平均溶質レベルは、2300重量パーツパーミリオンと10000重量パーツパーミリオンとの間であってもよい。
第1の平均溶質レベルは、5000重量パーツパーミリオンと10000重量パーツパーミリオンとの間であってもよい。
第1の平均溶質レベルは、10000重量パーツパーミリオンより高くてもよい。
均一化工程を実行するステップは、第2の平均溶質レベルを有する物体全体を通して物体内の溶質レベルが実質的に均一であるように実行されてもよい。
物体は、金属射出成形工程を使用して粉末形態の合金から作られてもよい。
溶質レベル変更工程を実行するステップは、物体の少なくとも一部を流体にさらすことを含んでもよく、ここで、流体は化学反応物を含み、化学反応物は、合金とは異なるレベルの溶質に対する反応性を有する。
化学反応物は、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム)であってもよい。
流体は、フラックス材料を更に含んでもよく、フラックス材料は、化学反応物と合金との間の反応生成物の、物体の表面からの除去を促進するためのものである。
フラックス材料は、塩化カルシウムであってもよい。
流体は、蒸気であってもよい。
溶質レベル変更工程を実行するステップは、物体を1000℃と1200℃との間まで加熱することを含んでもよい。
均一化工程を実行するステップは、物体を1000℃と1300℃との間まで加熱することを含んでもよい。
物体を1000℃と1300℃との間まで加熱することは、0.5時間と100時間との間にわたって実行されてもよい。
更なる態様では、本発明は、物体を処理する装置を提供し、物体は、金属又は合金で作られており、物体は、第1の平均溶質レベルを有し、この装置は、物体に対して溶質レベル変更工程を実行して、物体の表面から溶質を追加又は除去し、これにより、第2の平均溶質レベルと、溶質レベルの、増加した勾配とを有する物体を生産する手段と、第2の平均溶質レベルを有する物体に対して均一化工程を実行して、第2の平均溶質レベルを有する物体内の溶質レベルの勾配を低減させる手段とを含む。
更なる態様では、本発明は、第2の平均溶質レベルを有する物体を生産する装置を提供し、ここで、第2の平均溶質レベルは、所望されるレベルに等しく、又は、所望される範囲内であり、物体は、金属又は合金で作られており、この装置は、第1の平均溶質レベルを有する原材料から、物体を形成して、形成された物体を生産する、生産手段と、形成された物体に対して溶質レベル変更工程を実行して、形成された物体の表面から溶質を追加又は除去し、これにより、物体の平均溶質レベルを、第2の平均溶質レベルに変更する手段と、第2の平均溶質レベルを有する物体に対して均一化工程を実行して、第2の平均溶質レベルを有する物体内の溶質を拡散させる手段とを含む。
更なる態様では、本発明は、物体内の溶質の濃度を変更する方法を提供し、物体は、金属又は合金で作られており、この方法は、物体の少なくとも一部を蒸気にさらすことを含み、ここで、蒸気は、化学反応物と(化学反応物は、金属又は合金とは異なるレベルの、溶質に対する反応性を有し)、フラックス材料とを含み、フラックス材料は、蒸気中の化学反応物と、合金との間の反応生成物の、物体の表面からの除去を促進するためのものである。
蒸気中の化学反応物と、合金との間の反応生成物は、フラックス材料内で溶解可能であってもよい。
金属又は合金は、以下の金属のうちの1つ以上を含んでもよい。チタン、タンタル、バナジウム、ジルコニウム、モリブデン、ニオブ。
金属又は合金は、チタン合金であってもよい。
金属又は合金は、Ti−6Al−4Vであってもよい。
溶質は、以下のうちの1つであってもよい。酸素、炭素、水素、又は窒素。
溶質は、酸素であってもよい。
物体内の溶質の濃度は、1000重量パーツパーミリオンと2300重量パーツパーミリオンとの範囲内であるように変更されてもよい。
物体内の溶質の濃度は、5000重量パーツパーミリオンと10000重量パーツパーミリオンとの範囲内であることから変更されてもよい。
化学反応物は、合金より高いレベルの、溶質に対する反応性を有してもよい。
化学反応物は、カルシウムであってもよい。
化学反応物は、合金より低いレベルの、溶質に対する反応性を有してもよい。
化学反応物は、酸化カルシウムであってもよい。
フラックス材料は、塩化カルシウムであってもよい。
この方法は、物体を1000℃と1200℃との間まで加熱することを含んでもよい。
物体は、金属射出成形工程を使用して、粉末形態の合金から作られてもよい。
この方法は、物体に対して均一化工程を実行して、物体の少なくとも一部内の溶質のレベルの勾配を低減させることを更に含んでもよい。
更なる態様では、本発明は、物体内の溶質の濃度を変更する装置を提供し、物体は、金属又は合金で作られており、この装置は、物体の少なくとも一部が蒸気にさらされるように、蒸気を生成する手段を含み、ここで、蒸気は、化学反応物と(化学反応物は、金属又は合金とは異なるレベルの、溶質に対する反応性を有し)、フラックス材料とを含み、フラックス材料は、蒸気中の化学反応物と合金との間の反応生成物の、物体の表面からの除去を促進するためのものである。
更なる態様では、本発明は、第2の平均溶質レベルを有する物体を生産する方法を提供し、ここで、第2の平均溶質レベルは、所望される溶質レベルに等しく、又は、所望される範囲内であり、物体は、金属又は合金で作られており、この方法は、第1の平均溶質レベルを有する原材料から、物体を形成して、形成された物体を生産し(形成された物体は、初期多孔性を有し、形成された物体は、開放多孔性を有し)、形成された物体に対して溶質レベル変更工程を実行して、形成された物体から溶質を追加又は除去し、これにより、物体の平均溶質レベルを、第2の平均溶質レベルに変更し、第2の平均溶質レベルを有する物体に対して固化工程を実行して、物体の多孔性を、所望されるレベルに等しいように、又は、所望される範囲内であるように低減させることを含む。
溶質レベル変更工程は、形成された物体内の平均溶質レベルを低減させるために実行されてもよい。
固化工程は、第2の平均溶質レベルを有する物体を焼結することを含んでもよい。
形成された物体は、60%から92%までの範囲内の固体密度を有してもよい。
形成された物体は、70%から80%までの範囲内の固体密度を有してもよい。
固化工程を実行するステップの後、物体は、92%から100%までの範囲内の固体密度を有してもよい。
この方法は、第2の平均溶質レベルを有する物体に対して均一化工程を実行して、第2の平均溶質レベルを有する物体内の溶質を拡散させることを更に含んでもよい。
均一化工程を実行するステップは、第2の平均溶質レベルを有する物体全体を通した溶質レベルが、実質的に均一であるように実行されてもよい。
溶質レベル変更工程は、溶質レベル減少工程を実行することと、溶質レベル増加工程を実行することとを含んでもよく、ここで、溶質レベル減少工程、及び溶質レベル増加工程は、形成された物体に対して、固化工程が実行される前に実行され、溶質レベル減少工程は、形成された物体の表面から溶質を除去し、これにより、形成された物体の平均溶質レベルを低減させるために実行され、溶質増加工程は、形成された物体の表面に溶質を追加し、これにより、形成された物体の平均溶質レベルを増加させるために実行され、平均溶質レベルが、溶質レベル減少工程の間に低減させられる量は、平均溶質レベルが、溶質増加工程の間に増加させられる量とは異なる。
合金は、以下の金属のうちの1つ以上を含んでもよい。チタン、タンタル、バナジウム、ジルコニウム、モリブデン、ニオブ。
合金は、チタン合金であってもよい。
合金は、Ti−6Al−4Vであってもよい。
溶質は、以下のうちの1つであってもよい。酸素、炭素、水素、又は窒素。
溶質は、酸素であってもよい。
第2の平均溶質レベルは、1000重量パーツパーミリオンと2300重量パーツパーミリオンとの間であってもよい。
第2の平均溶質レベルは、1300重量パーツパーミリオンと1800重量パーツパーミリオンとの間であってもよい。
第2の平均溶質レベルは、1700重量パーツパーミリオンと1800重量パーツパーミリオンとの間であってもよい。
第2の平均溶質レベルは、2000重量パーツパーミリオン未満であってもよい。
第2の平均溶質レベルは、1300重量パーツパーミリオン未満であってもよい。
第1の平均溶質レベルは、2300重量パーツパーミリオンと10000重量パーツパーミリオンとの間であってもよい。
第1の平均溶質レベルは、5000重量パーツパーミリオンと10000重量パーツパーミリオンとの間であってもよい。
第1の平均溶質レベルは、10000重量パーツパーミリオンより高くてもよい。
物体を形成するステップは、粉末形態の合金と、金属射出成形工程とを使用して、物体を形成することを含んでもよい。
溶質レベル変更工程を実行するステップは、形成された物体の少なくとも一部を流体にさらすことを含んでもよく、ここで、流体は化学反応物を含み、化学反応物は、金属又は合金とは異なるレベルの溶質に対する反応性を有する。
化学反応物は、カルシウムであってもよい。
流体は、フラックス材料を更に含んでもよく、フラックス材料は、化学反応物と金属又は合金との間の反応生成物の、形成された物体の表面からの除去を促進するためのものである。
フラックス材料は、塩化カルシウムであってもよい。
流体は、蒸気であってもよい。
溶質レベル変更工程を実行するステップは、形成された物体を1000℃と1200℃との間まで加熱することを含んでもよい。
更なる態様では、本発明は、第2の平均溶質レベルを有する物体を生産する装置を提供し、ここで、第2の平均溶質レベルは、所望される溶質レベルに等しく、又は、所望される範囲内であり、物体は、金属又は合金で作られており、この装置は、第1の平均溶質レベルを有する原材料から、物体を形成して、形成された物体を生産する、生産手段と(形成された物体は、初期多孔性を有し、形成された物体は、開放多孔性を有し)、形成された物体に対して溶質レベル変更工程を実行して、形成された物体の表面から溶質を追加又は除去し、これにより、物体の平均溶質レベルを第2の平均溶質レベルに変更する手段と、第2の平均溶質レベルを有する物体に対して固化工程を実行して、物体の多孔性を所望されるレベルに等しいように、又は、所望される範囲内であるように低減させる手段とを含む。
更なる態様では、本発明は、方法を提供し、この方法は、本発明の第1の態様による方法ステップを実行することを含み、ここで、溶質レベル変更工程は、他の態様のうちのいずれかに従って実行される。
更なる態様では、本発明は、方法を提供し、この方法は、本発明の第1の態様、又は本発明の以前の態様による方法ステップを実行することを含み、この方法は、第1の平均溶質レベルを有する原材料から、形成された物体を生産するよう物体を形成して、形成された物体は初期多孔性を有し、形成された物体は開放多孔性を有し、他の態様のいずれかに従って、溶質レベル変更工程、及び固化工程を実行することを更に含む。
チタン合金機械部材を生産する工程の例の特定のステップ(この中で、酸素低減工程の実施形態が実行される)を示す工程流れ図である。 図1に示す工程の間に実行される、部材を形成する工程の特定のステップを示す工程流れ図である。 図2に示す工程を使用して形成された部材の概略図(一定の縮尺率ではない)である。 図2に示す工程を使用して形成された後の部材の第1の断面、及び第2の断面の概略図(一定の縮尺率ではない)である。 図1に示す工程の間に部材に対して実行される、酸素低減工程の実施形態の特定のステップを示す工程流れ図である。 図5に示す工程の間に部材に対して実行される、脱酸素工程の特定のステップを示す工程流れ図である。 図6の工程において使用される脱酸素チャンバの概略図(一定の縮尺率ではない)である。 部材に対して脱酸素工程が実行された後の第1の断面、及び第2の断面の概略図(一定の縮尺率ではない)である。 図5に示す工程の間に部材に対して実行される、再酸化工程の特定のステップを示す工程流れ図である。 部材に対して再酸化工程が実行された後の第1の断面、及び第2の断面の概略図(一定の縮尺率ではない)である。 図5に示す工程の間に部材に対して実行される、酸素均一化工程の特定のステップを示す工程流れ図である。 部材に対して酸素均一化工程が実行された後の第1の断面、及び第2の断面の概略図(一定の縮尺率ではない)である。 チタン合金部材を生産する工程の特定のステップ(この中で、部材が完全に固化される前に、酸素低減工程が実行される)を示す工程流れ図である。 図13の工程の間に行われるような、部材を部分的に固化する工程の特定のステップを示す工程流れ図である。
図1は、チタン合金機械部材(以下、「部材」と称する)を生産する工程の一例の特定のステップ(この中で、酸素低減工程の一実施形態が実行される)を示す工程流れ図である。
ステップs2において、部材が形成される。
部材を形成する一例示的工程については、図2を参照して、後に以下でより詳細に説明する。
ステップs4において、部材に対して酸素低減工程が実行される。
この例では、酸素低減工程は、部材内の酸素のレベル(すなわち、酸素濃度)を低減させるために実行される。
酸素低減工程の一実施形態については、図5を参照して、後に以下でより詳細に説明する。
従って、チタン合金部材を生産する工程が提供される。
図2は、(図1を参照して上述した)部材を生産する工程のステップs2において実行される、部材を形成する工程の特定のステップを示す工程流れ図である。
ステップs6において、金属射出成形工程が実行されて、いわゆる「グリーンパーツ」が生産される。
この例では、従来の金属射出成形工程が実行される。比較的細かく粉末化された合金がバインダ材料と混合されて、いわゆる「フィードストック」が生産される。このフィードストックは、射出成形工程を使用して成形されて、グリーンパーツが生産される。
この例では、合金は、6%のアルミニウム及び4%のバナジウムを有するチタン(Ti−6Al−4V、又は、6−4、6/4、ASTM B348グレード5としても知られている)である。また、この例では、合金は、ある量の酸素を固溶体中に含む。この例では、合金は、0.18%を超える酸素、すなわち、1800重量パーツパーミリオン(ppm)を超える酸素を含む。
ステップs7において、グリーンパーツが冷やされ、離型された後、バインダ材料の一部がグリーンパーツから除去されて、いわゆる「ブラウンパーツ」が生産される。
この例では、例えば、溶剤、熱蒸発、及び/又は、触媒工程を使用することによる、グリーンパーツからバインダ材料を除去する従来の工程が使用される。
この例では、金属射出成形、及びバインダ除去工程によって生産されるブラウンパーツは、約60%の固体密度を有する。言い換えると、ブラウンパーツは、比較的多孔質である。
また、この例では、ブラウンパーツは、パーツ全体を通して実質的に均一な多孔性を有する。ブラウンパーツの表面と内部構造とは、実質的に等しい多孔性を有する。
ステップs8において、ブラウンパーツに対して焼結工程が実行されて、部材が形成される。この例では、従来の焼結工程が使用される。
この例では、ブラウンパーツは、1000℃から1300℃までの範囲内の温度で焼結される。この焼結工程は、ブラウンパーツ内の金属粒子を凝集し、これにより、パーツの固体密度を増加させる傾向がある。
この例では、ブラウンパーツを焼結することによって形成される部材は、92%から100%までの範囲内の固体密度を有する。
また、この例では、この段階(すなわち、焼結工程の後)において、部材は、1800ppmを超える酸素濃度を有する。更に、この酸素濃度は、部材全体を通して実質的に均一である。
このように、部材を形成する工程が提供される。
図3は、図2を参照して上記でより詳細に説明した形成工程を使用して形成された、部材2の概略図(一定の縮尺率ではない)である。
この例では、部材2は、チタン合金の単一の固体片である。
用語「固体(solid)」は、本明細書中では、92%と100%との間の体積当たりの密度(density by volume)(すなわち、固体密度)を有する材料を意味するために使用される。
便宜のため、及び理解を容易にするために、部材2の形状は、後に以下でより詳細に説明するように構成された2つの円筒(以下、「第1の円筒4」及び「第2の円筒6」と称する)を参照して説明されてもよい。但し、この実施形態では、部材2は単一固体片であることを理解されたい。
この例では、第1の円筒4は、約20mmの直径、及び約100mmの長さを有する。
この例では、第2の円筒6は、約9mmの直径、及び約100mmの長さを有する。
この例では、第1の円筒4と第2の円筒6とは、第1の円筒4の一方の端が、第2の円筒6の一方の端と接触するように位置付けられる。更に、この例では、円筒4、6は、それらが同軸であるように位置付けられる、すなわち、円筒4、6は、共通の軸を共有する。従って、部材2の長さは200mmである。
第1の円筒4の断面(以下、「第1の断面」と称する)は、図3では、点線、及び参照番号8によって示されている。
また、第2の円筒6の断面(以下、「第2の断面」と称する)は、図3では、点線、及び参照番号10によって示されている。
図4は、部材2の形成の後(すなわち、図1のステップs2を実行した後)の、第1の断面8、及び第2の断面10の概略図(一定の縮尺率ではない)である。
図4で、比較的高い酸素濃度(すなわち、比較的高い酸素レベル)を有する、断面8、10内の領域は、黒で塗りつぶされている(すなわち、隙間なく塗りつぶされた領域として示されている)。用語「比較的高い酸素濃度(relatively high concentration of oxygen)」は、本明細書中では、1800ppmより高い酸素濃度を有する領域を意味するために使用される。この例では、部材2の形成の後(すなわち、ステップs2の後)、部材2は、1800ppmより高い酸素濃度を有する。更に、この酸素濃度は、部材全体を通して実質的に均一である。言い換えると、部材2は、実質的に均一な、かつ比較的高い酸素レベルを含む。従って、図4では、第1及び第2の断面8、10は、黒く塗りつぶされている。
完全のため、図4ではそのような理由は示されていないが、中程度の酸素濃度(すなわち、中酸素レベル)を有する、断面8、10内の領域は、クロスハッチングによって示される。用語「中酸素レベル(medium oxygen level)」は、本明細書中では、1300ppmから1800ppmまでの範囲内の酸素濃度を有する領域を意味するために使用される。また、比較的低い酸素濃度(すなわち、比較的低い酸素レベル)を有する、断面8、10内の領域は、塗りつぶされない(すなわち、空白の領域として示される)。用語「比較的低い酸素濃度(relatively low concentration of oxygen)」は、本明細書中では、1300ppmより低い酸素濃度を有する領域を意味するために使用される。
ここで図1を再び参照すると、部材2の形成(すなわち、ステップs2)の後、部材2に対して酸素低減工程(ステップs4)が実行される。
図5は、ステップs2において形成された部材に対して実行される酸素低減工程の実施形態の特定のステップを示す工程流れ図である。
ステップs10において、部材2に対して脱酸素工程が実行される。
この脱酸素工程は、部材2から酸素を除去するために実行される。
この実施形態で使用される脱酸素工程については、図6〜図8を参照して、後に以下でより詳細に説明する。
ステップs12において、部材2に対して再酸化工程が実行される。
この再酸化工程は、部材2内に酸素を追加して戻すために実行される。
この実施形態で使用される再酸素工程については、図9及び図10を参照して、後に以下でより詳細に説明する。
ステップs14において、部材2全体を通して酸素濃度レベルを均一化する工程が実行される。これは、部材2全体を通した酸素濃度レベルの均一性を増加させる工程である。部材2内の酸素レベルの均一性の、所望される程度は、例えば、部材2のサービス要件に依存してもよい。この工程は、以下、「酸素均一化工程」と称する。
この実施形態で使用される酸素均一化工程については、図11及び図12を参照して、後に以下でより詳細に説明する。
このように、酸素低減工程が提供される。
酸素低減工程のステップs10を再び参照すると、図6は、ステップs10において部材2に対して実行される脱酸素工程の特定のステップを示す工程流れ図である。
ステップs16において、部材2はチャンバ(この中で部材2の脱酸素が起きる)内に配置される。便宜のため、このチャンバは、以下、「脱酸素チャンバ」と称する。
脱酸素チャンバ、及び脱酸素チャンバ内での部材2の位置付けについては、図7を参照して、後に以下でより詳細に説明する。
ステップs17において、部材2から酸素を除去するために使用される物質が、脱酸素チャンバ内に配置される。
この物質、及びこの物質の脱酸素チャンバ内での配置については、図7を参照して、後に以下でより詳細に説明する。
ステップs18において、脱酸素チャンバが部材2及び物質の両方を完全に含むように、後に以下でより詳細に説明するように、脱酸素チャンバは封止される。
ここで、脱酸素チャンバ、並びに、脱酸素チャンバ内での部材2及び物質の構成について説明する。図6の工程の残りのステップ(ステップs19〜s22)については、この情報の後でより詳細に説明する。
図7は、脱酸素チャンバ12の概略図(一定の縮尺率ではない)である。
この実施形態では、脱酸素チャンバ12は、コンテナ13と、スタンド14とを含む。スタンド14は、全体がコンテナ13内に位置付けられる。
上述のように、部材2は、全体が脱酸素チャンバ12内に配置される。この実施形態では、部材2は、部材2が全体としてコンテナ13の壁の内側にあるように、スタンド14上に配置される。
また、物質16は、コンテナ13の底に配置される。部材2は、コンテナ13内で(スタンド14によって)物質16のレベルの上に保持される。
この実施形態では、物質16は、化学的脱酸素剤とフラックスとを含む。この実施形態では、化学的脱酸素剤及びフラックスは、固体形態で(例えば、粉末又はペレットの形態で)コンテナ内に配置される。
この実施形態では、化学的脱酸素剤は、チタン(すなわち、部材2)より大きな、酸素に対する親和力を有する化学元素である。
用語「より大きな親和力(greater affinity)」は、本明細書中では、より大きなレベルの反応性を意味するために使用される。従って、化学的脱酸素剤は、チタンが有するより大きなレベルの、酸素との反応性を有する化学元素である。同様に、「より小さい(lesser)」親和力は、より低いレベルの活性を意味する。同等のことであるが、用語「より大きな親和力」は、本明細書中では、反応生成物中の、より高いレベルの安定性(すなわち、より多くの負の生成自由エネルギー(more negative free energy of formation))を意味するために使用される。同様に、「より小さい」親和力は、反応生成物中の、より低いレベルの安定性(すなわち、より少ない負の生成自由エネルギー(lower negative free energy of formation))を意味するために使用される。
また、この実施形態では、化学的脱酸素剤は、チタン(すなわち、部材2)と反応も合金化もされない、又は、脱酸素工程の間に合金内に拡散する。この実施形態では、化学的脱酸素剤はカルシウムである。
この実施形態では、フラックスは、部材2の表面への化学的脱酸素剤の移送を有利に補助するために使用される。更に、フラックスは、脱酸素工程の間に部材2の表面から反応生成物を有利に除去する傾向がある。この実施形態では、フラックスは塩化カルシウム塩である。
この実施形態では、物質(すなわち、化学的脱酸素剤、及びフラックス)内の化学的脱酸素剤(カルシウム)の比率は、1mol%から20mol%までの範囲内である。これは、脱酸素工程が特に効果的であることをもたらす傾向がある。好ましくは、フラックス内の化学的脱酸素剤の比率は、15mol%より大きい。
この実施形態では、脱酸素チャンバ12のコンテナ13は、部材2と物質16とを内部に有して封止される。(図6のステップs19を参照して、後に以下でより詳細に説明するように)脱酸素チャンバ12を加熱すると、物質16は融解し、物質16の一部が気化される。気化された物質(以下、「蒸気」と称する)は、図7では、波線として描かれ、参照番号18によって示されている。蒸気18は、部材2に接触する。
ここで図6を再び参照すると、ステップs19において、脱酸素チャンバ12は、物質16を融解し、次に気化させる(これにより、蒸気18を生成する)ために、加熱される。
この実施形態では、脱酸素チャンバ12は、772℃(フラックスの融解温度)と約1660℃(チタン合金(すなわち、部材2)の融解温度)との間まで加熱される。好ましくは、脱酸素チャンバ12は、1000℃と1200℃との間まで加熱される。この温度により、適度に迅速な脱酸素が有利にもたらされる傾向があり、同時に、脱酸素チャンバ装備品(例えば、スタンド14)との反応、及び、非常に高い温度に関連するその他の問題が回避又は軽減される。
物質16が気化するような、脱酸素チャンバ12の加熱は、蒸気18が部材2に接触することをもたらす。物質16(従って、蒸気18)内のカルシウムは、部材2のチタンより大きな酸素に対する親和力を有するため、酸素原子が、蒸気18によって部材2の表面から除去される傾向がある。従って、部材2の表面における酸素濃度は、部材2の中心近くの酸素濃度より低くなる傾向がある。この濃度勾配は、(固体拡散による)部材2の内部から部材2の表面までの酸素のネットフローを生成する傾向がある。
蒸気18内のカルシウムが部材2内の酸素と反応するにつれて、酸化カルシウムが形成される。この酸化カルシウムは、部材2の表面上に沈着する傾向がある。蒸気18内のフラックス(すなわち、気化された塩化カルシウム)は、有利に部材2の表面から酸化カルシウムを溶解する、離れる方に向かわせる、又は何らかの他の方法で除去する傾向がある。例えば、脱酸素の間、部材は、塩化カルシウム/カルシウム溶液の液膜で覆われるようになってもよく、これは、部材が液体フラックス及び反応物内に浸漬される実施形態における、液体フラックスに類似した機能(例えば、酸化カルシウム反応生成物を溶解し、新鮮なカルシウムを表面に供給する機能)を行う傾向がある。カルシウムは、蒸気の形態で部材に接触し、フラックス内に溶解されてもよい。しかし、酸化カルシウムは、比較的揮発性でないため、液膜内に残る傾向がある。この液膜は、部材から流れ落ち、下の液溜に戻ってもよい。脱酸素速度は、カルシウム蒸気のみの中より、塩化カルシウム/カルシウム蒸気内でより大きいということが、実験において見出された。
言い換えると、有利に部材2の表面から酸化カルシウムを溶解する、離れる方に向かわせる、又は何らかの他の方法で除去する傾向がある、蒸気18内のフラックス(すなわち、気化された塩化カルシウム)は、蒸気18による部材2への接近を促進する傾向があり、反応物、及び反応生成物の濃度を維持する傾向があり、これは、反応が所望の速度で継続されることをもたらす。従って、フラックス材料の使用は、部材2からの酸素の除去を有利に促進する傾向がある。
この実施形態では、脱酸素チャンバ12は、第1の所定の期間にわたって加熱される。言い換えると、脱酸素チャンバ12の温度は、第1の所定の期間にわたって、例えば、1000℃と1200℃との間において維持される。この実施形態では、第1の所定の期間は、0.5時間と100時間との間である。例えば、直径9.3mmのTi−6/4バー内の平均酸素レベルが、72時間にわたって、1000℃において、塩化カルシウム内のカルシウムの20mol%溶液を使用して、2000ppmから600ppmに低減させられてもよい。
この実施形態では、第1の所定の期間は、部材2内の所望の酸素レベルを達成するために予め決定される。有利には、この第1の所定の期間、及び/又は使用される物質16の量、及び/又は物質16内の化学的脱酸素剤の濃度は、部材2内の所望の酸素レベルを達成するために決定/変更することが可能な傾向がある。これらは、特定のパラメータ(例えば、部材2内の初期酸素含有量、部材2の太さ、及び、脱酸素チャンバ12が加熱される温度)に依存して決定されてもよい。
この実施形態では、第1の所定の期間、及び/又は化学的脱酸素剤の量は、この期間にわたる部材2の処理の後、部材2が、1300重量ppm未満の平均酸素レベル(すなわち、この明細書の用語における、低酸素レベル)を有するようなものである。
この実施形態では、ステップs19の間(すなわち、脱酸素チャンバ12の加熱の間)、脱酸素チャンバ12は、アルゴンの分圧を使用して排気又はバックフィルされる。アルゴンの分圧は、処理温度におけるコンテナの望ましくない内部加圧を、又は、排気の場合、大気圧によるチャンバの外部加圧を、回避させる傾向がある。この実施形態では、反応物及びアルゴンの分圧は、処理温度においてコンテナ13の全内部圧力が約1気圧であるようなものである。
この実施形態では、コンテナ13、及びスタンド14は、処理温度においてチタンとも脱酸素化学物質のいずれとも合金化されず、不利に反応することもない材料から作られる。この実施形態では、チタンが、コンテナ13、及びスタンド14のために使用される。しかし、他の実施形態では、モリブデン、及び/又は高温鋼材などの高融点金属が使用されてもよい。
ステップs20において、第1の所定の期間が満了した後、脱酸素チャンバ12は冷却のために放置される。
ステップs21において、脱酸素チャンバ12のコンテナ13が開かれ、部材2が取り出される。
ステップs22において、部材2が清浄にされる。この実施形態では、部材2からフラックスを除去するために水が使用され、酸化カルシウム残留物を除去するために希酸(例えば、希塩酸)が使用される。
このように、脱酸素工程が提供される。
図8は、図6を参照して上述したように脱酸素工程が実行された後(すなわち、図5のステップs10を実行した後)の第1の断面8、及び第2の断面10の概略図(一定の縮尺率ではない)である。
図4におけるのと同様に、図8で、比較的高い酸素濃度(すなわち、1800ppmより高い酸素濃度)を有する断面8、10内の領域は、黒で塗りつぶされており、中程度の酸素濃度(すなわち、1300ppmから1800ppmまでの範囲内)を有する領域は、クロスハッチングによって示されており、比較的低い酸素濃度(すなわち、1300ppmより低い酸素濃度)を有する領域は、塗りつぶされていない。
この実施形態では、脱酸素工程の後、部材2は、その第1の断面8において1800ppmより高い酸素濃度を有する、比較的小さな中央の内部部分(以下、「内部コア」と称し、図8では参照番号20によって示されている)を有する。
また、部材2は、その第1の断面8において1300ppmと1800ppmとの間の酸素濃度を有する、内部コア20を囲む領域(以下、「外部コア」と称し、図8では参照番号22によって示されている)を有する。
また、部材2は、その第1の断面8において1300ppmと1800ppmとの間の酸素濃度を有する、部材表面に隣接する領域(以下、「エッジ」と称し、図8では参照番号23によって示されている)を有する。
図8では、明確にするため、及び理解を容易にするために、第1の断面8の3つの領域(すなわち、内部コア20、外部コア22、及びエッジ23)は、明確な離散的境界を有するとして示されている。しかし、実際には、この実施形態では、脱酸素工程の後、部材2の第1の断面8にわたる酸素レベルは、部材2のエッジ/表面における比較的低いレベルから、部材中央における比較的高いレベルまで連続的に変化する。
この実施形態では、脱酸素工程の後、部材2は、その第2の断面10を通して1300ppm未満の酸素濃度を有する。更に、この実施形態では、この酸素濃度は、第2の断面10に対応する部材2の部分全体を通して実質的に均一である。従って、図8では、第2の断面10は塗りつぶされていない。
この実施形態では、脱酸素工程の後、部材2は、1300重量ppm未満の平均酸素レベル(すなわち、低酸素レベル)を有する。言い換えると、脱酸素工程の後、部材内の全ての酸素が部材2全体を通して実質的に均一に拡がった場合、部材2の酸素レベルは低く(すなわち、1300ppm未満に)なる。
従って、この実施形態では、脱酸素工程の間、酸素が、部材2の表面から実質的に均一に除去されるため、異なる太さを有する部材2の領域(すなわち、第1の円筒4、及び第2の円筒6)は、脱酸素工程の後、異なる酸素濃度を有する傾向がある。特に、相対的に細いセクション(第2の円筒6)は、相対的に太いセクション(第1の円筒4)より低い酸素レベルを有する傾向がある。
このように、この実施形態では、脱酸素工程は、部材2内の平均酸素レベルを低減させるために部材2に対して実行される。また、脱酸素コンポーネントは、部材2を横切る酸素レベルの勾配を増加させるために実行される。これは、処理される物体内の酸素レベルの勾配を減少させるために実行される傾向がある(部材内のアルファケースを低減させるために実行されるものなどの)従来の脱酸素工程とは対照的である。
この実施形態では、部材2の再酸化が実行される(すなわち、図5のステップs12が実行される)任意の追加のステップが提供される。この任意の再酸化工程は、部材のより細い部分の酸素レベルを、より太い部分の酸素レベルが増加させられるより比例的に多く増加させる傾向がある。これは、この実施形態において、部材2のより細いセクションの平均酸素レベルをより太いセクションの平均酸素レベルと実質的に等しくなるよう増加させるために実行される。
ここで図5を再び参照して、ステップs12においてこの実施形態で実行される再酸化工程について、ここで説明する。
図9は、ステップs12において部材2に対して実行される再酸化工程の特定のステップを示す工程流れ図である。
ステップs24において、部材2はチャンバ(この中で部材2の再酸化が起きる)内に配置される。便宜のため、このチャンバは、以下、「再酸化チャンバ」と称する。
この実施形態では、再酸化チャンバは、図7を参照して上述した脱酸素チャンバ12と実質的に同じチャンバである(すなわち、再酸化チャンバは、脱酸素チャンバ12の構成要素と同じ手法で構成された、金属コンテナ及びスタンドを含む)。
この実施形態では、部材2は、部材2が全体として再酸化チャンバのコンテナの壁の内側にあるように、再酸化チャンバのスタンド上に配置される。
ステップs25において、部材2内に酸素を導入するために使用される更なる物質が、再酸化チャンバ内に配置される。
この実施形態では、更なる物質は、部材2が更なる物質の下に浸されるように、再酸化チャンバのコンテナの底に配置される。
この実施形態では、更なる物質は、酸化化学物質と、フラックスとを含む。この実施形態では、酸化化学物質、及びフラックスは、固体形態で(例えば、粉末又はペレットの形態で)コンテナ内に配置される。
この実施形態では、酸化化学物質は、酸化カルシウムである。
この実施形態では、再酸化工程において使用されるフラックスは、脱酸素工程において使用されるフラックスと同じ(すなわち、塩化カルシウム)である。フラックスは、有利には、部材2の表面への酸化化学物質の移送を補助する。
この実施形態では、更なる物質内の酸化化学物質の比率は、1mol%から20mol%までの範囲内であり、好ましくは、15〜20mol%の範囲内である。これは、再酸化工程が特に効果的であることをもたらす傾向がある。
この実施形態では、部材の再酸化は、脱酸素工程と同じ化学反応を使用する。この実施形態では、好ましくは、塩化カルシウム内の酸化カルシウムの15〜20mol%溶液が使用される。酸化カルシウムの濃度を増加させ、カルシウムの濃度を低減させることによって、(ルシャトリエの原理に従って)反応の平衡点が変化し、脱酸素ではなく酸化が起きる。
他の実施形態では、部材2の酸化は異なる手法で、例えば、気体酸素を使用して実行されてもよい。しかし、これは、制御するのが困難な傾向がある。他の実施形態では、異なる酸化化学物質、例えば、チタン(すなわち、部材2)よりも酸素に対する親和力が小さい化学元素が、部材2を再酸化するために使用される。他の実施形態では、水蒸気が、部材2を再酸化するために使用される。そのような場合、チタンは、水蒸気と反応する傾向があり、酸素及び水素の両方が、金属内に拡散する。水素は、例えば、真空脱気によって後で除去されてもよい。
ステップs26において、コンテナが部材2及び更なる物質の両方を完全に含むように、再酸化チャンバは封止される。
ステップs19において、再酸化チャンバは、更なる物質を融解するように加熱され、これにより、液化された更なる物質を生成する。
この実施形態では、再酸化チャンバは、772℃(フラックスの融解温度)と約1660℃(チタン合金、すなわち部材2の融解温度)との間まで加熱される。好ましくは、再酸化チャンバは、1000℃と1200℃との間まで加熱される。この温度により、有利に酸化が好適な速度で進行すること、並びに、再酸化チャンバ装備品(例えば、再酸化チャンバのスタンド)との反応、及び、非常に高い温度に関連するその他の問題が回避又は軽減されることがもたらされる傾向がある。
再酸化チャンバの加熱は、更なる物質が融解し、部材2に接触することをもたらす。酸素原子が、更なる物質から除去され(これにより、カルシウムを形成し)、部材2の表面内に導入される傾向がある。従って、部材2の表面における酸素濃度は、再酸化工程によって増加させられる傾向がある。部材2の表面から部材2の内部に向けての酸素のネットフローが生成される傾向がある。
更なる物質内の酸化カルシウムが部材2と反応するにつれて、カルシウムが形成される。このカルシウムは、部材2の表面上に沈着する傾向がある。更なる物質内のフラックス(すなわち、気化された塩化カルシウム)は、有利に部材2の表面からカルシウムを溶解する、又は除去する傾向がある。これは、酸化カルシウムによる部材2への接近を促進する傾向があり、反応物、及び反応生成物の濃度を維持する傾向があり、これは、所望の速度で反応が継続されることをもたらす。従って、フラックス材料の使用は、部材2への酸素の導入を有利に促進する傾向がある。この実施形態では、再酸化チャンバは、第2の所定の期間にわたって加熱される。言い換えると、再酸化チャンバの温度は、第2の所定の期間にわたって、例えば、1000℃と1200℃との間において維持される。この実施形態では、第2の所定の期間は、0.5時間と100時間との間である。例えば、直径9.3mmのTi−6/4バーの酸素レベルは、1000℃における、72時間にわたる、塩化カルシウム内の20mol%酸化カルシウムの溶液内の浸漬によって、2000ppmから、3500ppmに増加させられてもよい。この実施形態では、第2の所定の期間は、部材2内の更なる所望の酸素レベルを達成するために予め決定される。有利には、この第2の所定の期間、及び/又は、使用される更なる物質の量、及び/又は、更なる物質内の酸化化学物質の濃度は、部材2内の更なる所望の酸素レベルを達成するために、決定/変更することが可能な傾向がある。これらは、特定のパラメータ(例えば、部材2内の初期酸素含有量(すなわち、脱酸素工程の後の、部材2内の酸素含有量)、部材2の太さ、及び、再酸化チャンバが加熱される温度)に依存して決定されてもよい。
この実施形態では、第2の所定の期間、及び/又は、酸化化学物質の量は、この期間にわたる部材2の処理の後、部材2が、1300重量ppmと1800重量ppmとの間の平均酸素レベル(すなわち、この明細書の用語における、中酸素レベル)を有するようなものである。
この実施形態では、ステップs27の間(すなわち、再酸化チャンバの加熱の間)、再酸化チャンバは、アルゴンの分圧を使用して排気又はバックフィルされる。アルゴンの分圧は、処理温度における再酸化チャンバのコンテナの望ましくない内部加圧を、又は、排気の場合、大気圧によるチャンバの外部加圧を、回避させる傾向がある。この実施形態では、反応物及びアルゴンの分圧は、処理温度において再酸化チャンバのコンテナの全内部圧力が約1気圧であるようなものである。
ステップs28において、第2の所定の期間が満了した後、再酸化チャンバは冷却のために放置される。
ステップs29において、再酸化チャンバのコンテナが開かれ、部材2が取り出される。
ステップs22において、部材2が清浄にされる。この実施形態では、部材2からフラックスを除去するために水が使用され、カルシウム及び酸化カルシウム残留物を除去するために希酸(例えば、希塩酸)が使用される。
このように、再酸化工程が提供される。
図10は、図9を参照して上述したように再酸化工程が実行された後(すなわち、図5のステップs12を実行した後)の第1の断面8、及び第2の断面10の概略図(一定の縮尺率ではない)である。
図4及び図8におけるのと同様に、図10で、比較的高い酸素濃度(すなわち、1800ppmより高い酸素濃度)を有する断面8、10内の領域は、黒で塗りつぶされており、中程度の酸素濃度(すなわち、1300ppmから1800ppmまでの範囲内)を有する領域は、クロスハッチングによって示されており、比較的低い酸素濃度(すなわち、1300ppmより低い酸素濃度)を有する領域は、塗りつぶされていない。
この実施形態では、再酸化工程の後、第1の断面8の内部コア20は、1800ppmより高い酸素濃度を有する。また、第1の断面8の外部コア22は、1300ppmと1800ppmとの間の酸素濃度を有する。
また、この実施形態では、第1の断面8において、部材2の表面に酸素が導入されている。従って、再酸化工程の後、図8内においてエッジ23と呼ばれた領域は、(部材の表面から)その中に酸素を導入させている。
従って、この実施形態では、再酸化の後、エッジ23は、1300ppmと1800ppmとの間の酸素濃度を有する、部材2の表面に隣接する第1の領域(図10において、参照番号24によって示される)と、1300ppmより低い酸素濃度を有する、第1の領域24と外部コア22との間の第2の領域(図10において、参照番号25によって示される)とを含む。
この実施形態では、第2の断面10において、部材2の表面に酸素が導入されている。
従って、再酸化工程の後、第2の断面10は、1300ppmより低い酸素濃度を有する「内部領域」(図10において、参照番号26によって示される)と、1300ppmと1800ppmとの間の酸素濃度を有する「外部領域」(図10において、参照番号27によって示される)とを含む。外部領域27は、第2の断面10において、部材2の表面に隣接し、内部領域26は、部材2の表面から離れた(すなわち、外部領域27の内側の)第2の断面10の中心近くに位置する。
この実施形態では、再酸化工程の後、部材2は、1300重量ppmと1800重量ppmとの間の平均酸素レベル(すなわち、中酸素レベル)を有する。言い換えると、再酸化工程の後、部材2内の全ての酸素が部材2全体を通して実質的に均一に拡がった場合、部材2の酸素レベルは中程度(すなわち、1300ppmと1800ppmとの間)になる。
図10では、図8におけるのと同様に、明確にするため、及び理解を容易にするために、断面8、10の異なる領域は、明確な離散的境界を有するとして示されている。しかし、実際には、この実施形態では、再酸化工程の後、断面8、10のそれぞれにわたる酸素レベルは、連続的に変化する。
従って、この実施形態では、再酸化工程の間、酸素が部材2の表面に実質的に均一に導入されるため、異なる太さを有する部材2の領域(すなわち、第1の円筒4、及び第2の円筒6)は、異なる(単位体積当たりの)平均速度でそれらの中に導入された酸素を有する傾向がある。従って、この実施形態では、再酸化工程の後、第1及び第2の円筒4、6は、実質的に等しい平均酸素濃度(すなわち、中程度の酸素濃度)を有する。しかし、この段階では、円筒4、6内(すなわち、部材2内)の酸素は、部材2全体を通して均一に拡がっていない。
従って、この実施形態では、再酸化工程は、部材2内の平均酸素レベルを増加させるために部材2に対して実行される。また、再酸化コンポーネントは、部材2(の少なくとも一部)を横切る酸素レベルの勾配を増加させるために実行される。
図5を再び参照すると、再酸化工程(ステップs12)が実行された後、ステップs14の酸素均一化工程が実行される。この工程は、部材2全体を通して酸素濃度レベルを実質的に均一にするために実行される。
ステップs14においてこの実施形態で実行される酸素均一化工程について、ここで説明する。
図11は、ステップs14において部材2に対して実行される酸素均一化工程の特定のステップを示す工程流れ図である。
ステップs32において、部材2はチャンバ(この中で部材2全体を通した酸素レベルの均一化が起きる)内に配置される。便宜のため、このチャンバは、以下、「均一化チャンバ」と称する。
この実施形態では、均一化チャンバは、従来の真空炉である。好ましくは、均一化チャンバは、高融点金属加熱要素を含み、10−5mbarより良好な真空を維持することが可能である。
ステップs34において、均一化チャンバは、均一化工程の間に不活性ガス雰囲気がチャンバ内で維持されるように、不活性ガス(例えば、アルゴン)で満たされる。他の実施形態では、チャンバが不活性ガスで満たされる代わりに、均一化チャンバ内に真空が形成されてもよい。
ステップs36において、部材2は、比較的高い温度まで(均一化チャンバ内で)加熱される。好ましくは、部材2は、1000℃と1300℃との間まで加熱される。この温度範囲は、有利に、非常に高い温度に関連する問題が回避又は軽減されることをもたらす傾向がある。更に、この温度範囲は、比較的速い処理時間をもたらすのに十分なだけ高く、また、部材2の(例えば、それ自体の重みの下での変形、初期融解、過度の結晶粒成長、又はその他の有害な冶金反応による)損傷を回避するのに十分なだけ低い傾向がある。
一般に、酸素均一化工程は、反応化学物質が使用されないため、脱酸素(又は再酸化)工程より高い温度において実行されてもよい。好適な高温炉が存在する。
この実施形態では、部材2は、第3の所定の期間にわたって加熱される。この実施形態では、第3の所定の期間は、0.5時間と100時間との間である。好ましくは、第3の所定の期間は、12時間未満である。これにより、均一化工程が、比較的費用効果が高いことが保証される傾向がある。
有利には、この第3の所定の期間は、特定のパラメータ、例えば、部材2内の初期酸素含有量(すなわち、再酸化工程の後の部材2内の酸素含有量)、部材の様々な部分についての指定された酸素範囲、部材2の太さ、及び均一化温度、に依存して決定/変更することが可能な傾向がある。
この実施形態では、第3の所定の期間は、部材2内の酸素均一化が起きる(すなわち、部材2内の酸素勾配が消滅する、又は低減させられる)ことをもたらすのに十分なだけ長い。従って、実質的に均一な特性を、又は、異なる領域において許容できる量だけ変化する特性を有する部材2が、有利に生産される傾向がある。更に、MIMによって生産されるものなどの、多孔質粉末製品については、酸素均一化の間に実行される加熱工程は、部材を更に焼結する傾向がある。これは、MIM工程において、より短い初期焼結時間を使用することによって、許容される可能性がある。
ステップs38において、第3の所定の期間が満了した後、均一化チャンバは冷却のために放置される。
このように、酸素均一化工程が提供される。
図12は、酸素均一化工程の後(すなわち、図5のステップs14を実行した後)の第1の断面8、及び第2の断面10の概略図(一定の縮尺率ではない)である。
図4、図8、及び図10におけるのと同様に、図12で、比較的高い酸素濃度(すなわち、1800ppmより高い)を有する断面8、10内の領域は、黒で塗りつぶされており、中程度の酸素濃度(すなわち、1300ppmから1800ppmまでの範囲内)を有する領域は、クロスハッチングによって示されており、比較的低い酸素濃度(すなわち、1300ppmより低い)を有する領域は、塗りつぶされていない。
この実施形態では、酸素均一化工程の後、部材2は、中程度の酸素濃度を有する。更に、この酸素濃度は、部材全体を通して実質的に均一である。従って、図12では、第1及び第2の断面8、10は、クロスハッチングされている。
従って、1300重量ppmから1800重量ppmまでの濃度における、実質的に均一な酸素レベルを有する、チタン合金部材を生産する工程が提供される。
上述の工程によってもたらされる利点は、部材が、粉末冶金製造技術を使用して生産されるということである。これは、ニアネットシェイプ部材が、非常に少ない廃棄物を伴って生産されることをもたらす傾向がある。更に、機械加工することは法外に高価な可能性がある、比較的複雑な形状を作ることが、比較的容易である可能性がある。
上述の工程によってもたらされる更なる利点は、比較的安価な合金粉末(それらの高い酸素含有量のため、一般に、構造部品の生産には適していない)を使用して、構造部材(例えば、部材)を生産することが可能な傾向があるということである。低品質かつ低コスト(すなわち、高酸素濃度)の合金を使用して部材が形成されてもよく、これは、次に、酸素を低減及び均一化するために(上述のように)処理されて、比較的より高い品質(すなわち、より低い酸素濃度)の部材が生産される。従来、より高い品質(すなわち、より低い酸素濃度)の部材は、比較的高品質の合金を使用して生産される。これらは比較的高コストである傾向がある。例えば、高品質チタン合金粉末のコストは1キログラム当たり約£150〜£250である場合があるのに対して、より低品質のチタン合金粉末のコストは1キログラム当たり£20〜£100である場合がある。合金粉末のコストは、例えば、これを使用して生産される部材の総製造コストの非常に大きな部分である傾向がある。上述の工程は、従来の方法と比較してかなりのコスト削減をもたらす傾向がある。
上述の工程は、部材内の所望の酸素含有量が、より低いコストで達成され得ることをもたらす傾向がある。
上述の工程は、部材(例えば、チタン合金部材)からバルク酸素を除去する問題に有利に対処する。更に、上述の工程は、工業規模で実行され得る。上述のように、部材からのバルク酸素の除去は、最初に、部材の表面から酸素を除去し(すなわち、部材の表面に近接する部材の部分の酸素レベルを低減させ)、次に、部材全体を通して酸素レベルを均一化することによって実行されてもよい。これにより、部材のバルク(すなわち、本体の大部分)全体を通して、酸素レベルが低減させられる。言い換えると、酸素レベルは、部材の表面において、又は部材の表面に近接して低下させられるだけではない。代わりに、酸素レベルは、部材(のバルク)全体を通して低減させられる傾向がある。従来、チタン粉末の酸素含有量を低減させるために高温化学処理がチタン粉末に適用されている。そのような高温化学処理は、粉末粒子が焼結される強い傾向のため、一般に、(例えば、金属射出成形のために好ましい)細かい粉末サイズには適していない。上述の工程は、任意のサイズの粉末から作られる部材に有利に適用可能である。これは、部材の形成の後で(すなわち、粉末が焼結された後で)処理が実行されるからである。
上述の工程によってもたらされる更なる利点は、部材内の所望の酸素濃度を達成することが可能である傾向があるということである。これは、上述の脱酸素及び再酸化工程を使用して達成され得る。特定の濃度において、酸素は、チタン合金を強化し硬化させる。これは、多くの合金において重要な合金添加物である傾向がある。しかし、合金内の酸素濃度が高すぎる場合、酸素は、合金を脆化させ、靱性及び延性を低減させる傾向がある。
鍛造及び熱処理を含む、多くの従来の処理操作は、合金内に酸素を導入する。この導入された酸素は、通常、部材の外面付近の薄い領域(Ti−6Al−4V合金では「アルファケース」と呼ばれる)に限定される。この薄い層は、機械切削されるか、化学的に除去されることが可能である。しかし、機械加工は高価な傾向があり、化学処理(「ケミカルミリング」と呼ばれる)は、高価な傾向があり、かつ、ますます制限的になる環境及び安全立法の対象となる傾向がある。上述の工程は、より低コストかつ環境的に許容できるアルファケースの除去方法をもたらす傾向がある。
上述の工程によってもたらされる更なる利点は、脱酸素、再酸化、及び酸素均一化工程のうちのいずれも、多数の部材に対して同時に実行されてもよいということである。従って、これらの操作のいずれか又は全てを実行する(部材当たりの)コストは、大幅に低減され得る。
チタン合金部材を生産する上述の工程内の任意の段階において、部材内の酸素レベルを評価又は判定することが可能な傾向がある。従来の技術が、部材内の平均酸素レベルを評価又は判定するために使用されてもよい。例えば、これは、生産される部材と実質的に同一のテスト部材に対して、例えば、TC400シリーズLeco(商標)マシンを使用して「ガス融合による酸素判定(Oxygen Determination by Gas Fusion)」の工程(又はその他の硬度テスト工程)を実行することによって実行されてもよい。また、選択された部材片をテストすることによって部材を通した酸素レベル勾配を評価又は判定するために、従来の技術が使用されてもよい。
上述の実施形態では、ステップs2が完了した後、固体材料に対して酸素低減工程が実施され、部材は92〜100%の範囲内の密度を有する(すなわち、部材は「完全に固化されている(fully consolidated)」)。
ここで、部材が完全に固化される前に酸素低減工程が実行される、更なる実施形態について説明する。
図13は、チタン合金部材を生産する工程の特定のステップ(この中で、部材が完全に固化される前に、酸素低減工程が実行される)を示す工程流れ図である。
ステップs42において、部材が形成され、部分的に固化される。用語「部分的に固化される(partially consolidated)」は、本明細書中では、92%未満、好ましくは、70〜80%の範囲内の固体密度を有する部材を意味するために使用される。他の実施形態では、用語「完全に固化される」、及び/又は、「部分的に固化される」は、異なる範囲の固体密度を意味してもよい。
部材を形成し、部分的に固化する工程について、ここで、図14を参照してより詳細に説明する。図13の工程の残りのステップ(ステップs44及びs46)については、図14の説明の後で説明する。
図14は、図13のステップs42において実行される、部材を部分的に固化する工程の特定のステップを示す工程流れ図である。
ステップs48において金属射出成形工程が実行されて、いわゆる「グリーンパーツ」が生産される。
この更なる実施形態では、金属射出成形工程は、図2のステップs6を参照して上述した通りに実行される。
ステップs50において、グリーンパーツが冷やされ、離型された後、バインダ材料の一部がグリーンパーツから除去されて、いわゆる「ブラウンパーツ」が生産される。
この更なる実施形態では、グリーンパーツからブラウンパーツを生産する工程は、図2のステップs7を参照して上述した通りに実行される。
この更なる実施形態では、生産されるブラウンパーツは、約50〜60%の固体密度を有する。言い換えると、ブラウンパーツは、比較的多孔質である。更に、ブラウンパーツは、パーツ全体を通して実質的に均一な多孔性を有し、「開放多孔性(open porosity)」(これは、内部で相互接続され、かつ、表面に開かれている多孔性である)として知られているものを有する。
ステップs52において、ステップs50において生産されたブラウンパーツが「部分的に焼結される(partially sintered)」。
この更なる実施形態では、従来の焼結工程が使用される。ブラウンパーツは、1000℃から1300℃までの範囲内の温度で焼結される。ブラウンパーツは、92%未満、好ましくは、70〜80%の範囲内の固体密度を有するまで焼結される。他の実施形態では、部分的に固化された部材は、異なる範囲(例えば、60〜92%)内の固体密度を有する。
このように、部材を形成し、部分的に固化する工程が提供される。
ここで図13を再び参照すると、ステップs44において、部分的に固化された(すなわち、92%未満の固体密度を有し、好ましくは70〜80%の範囲内の固体密度を有する)部材に対して、酸素低減工程が実行される。
この更なる実施形態では、酸素低減工程が、部材内の酸素のレベル(すなわち、酸素濃度)を低減させるために、図5を参照して上述した通りに実行される。この工程は、部分的に固化された部材内の酸素濃度を、高レベルから所望の中レベルまで低減させる傾向がある。
部分的に固化された部材(すなわち、依然として比較的多孔質である部材)に対して酸素低減工程を実行することによってもたらされる利点は、脱酸素、及び/又は、再酸化工程ステップの間、脱酸素/再酸化を実行するために使用される流体(すなわち、気化された物質、又は液化された更なる物質)が、部材内に、完全に固化された部材についての場合より深く浸透することが可能である(すなわち、流体が、部分的に固化された部材の結晶粒の間を、完全に固化された部材についての場合より容易に通過する)ということである。従って、比較的多孔質である部材の脱酸素/再酸化は、比較的効率的である傾向がある。これは、脱酸素、及び/又は再酸化工程の時間及びコストを低減させる傾向がある。
部分的に固化された部材に対して酸素低減工程を実行することの更なる利点は、酸素濃度が部材全体を通してより均一になる傾向があるということである。従って、部材内の所望のレベルの酸素均一性を達成するために、部材のより少ない酸素均一化が使用されてもよい。
部分的に固化された部材に対して酸素低減工程を実行することによりもたらされる更なる利点は、部材を完全に焼結/固化する(すなわち、その固体密度が92%から100%までの範囲内であることをもたらす)ための十分に高い温度において、部分的に固化された部材に対して、酸素均一化工程を実行することが可能な傾向があるということである。従って、部材を生産するための工程ステップの数が低減され、これにより部材を生産するコストが低減させられる傾向がある。
ステップs46において、所望される場合、部材を完全に焼結/固化する(すなわち、その固体密度が92%から100%までの範囲内であることをもたらす)ために、(真空又は不活性雰囲気中で)焼結工程が実行される。他の実施形態では、部材を完全に焼結/固化するために、異なるタイプの固化工程が実行されてもよい。例えば、他の実施形態では、熱間等静圧圧縮成形(HIP)工程が実行される。
このように、チタン合金部材を生産する工程(この中で、部分的に固化された部材に対して酸素低減工程が実行される)が提供される。
上記の実施形態では、部材は、図2を参照して上述した通りに(ステップs2において)形成される。特に、部材は金属射出成形工程を含む工程を使用して形成される。しかし、他の実施形態では、部材は異なるネットシェイプ又はニアネットシェイプ製造工程を使用して形成される。用語「ニアネットシェイプ製造工程(near−net shape manufacturing process)」は、本明細書中では、品目の初期生産が、最終的な(正味の)形状と(実質的に)同じ、又はこれに非常に近い(すなわち、許容公差内である)工程を意味するために使用される。これは、物体の表面仕上げの必要性を低減させる傾向がある。例えば、他の実施形態では、部材/物体/品目は、以下のニアネットシェイプ製造工程のうちの1つ以上を使用して生産される:キャスティング、パーマネントモールドキャスティング、粉末冶金、線形摩擦溶接、金属射出成形、ラピッドプロトタイピング、スプレーフォーミング、及び超塑性成形。そのような工程は、他の粉末冶金工程を使用することを含んでもよい。そのような工程は、例えば、熱間等静圧圧縮成形(HIP)、冷間等静圧圧縮成形(CIP)、及び、走査型レーザ又は電子ビームを使用する3D粉末溶融法を含んでもよい。そのような工程は、完全に、又は部分的に固化された金属又は合金部材/物体を形成するために使用されてもよい。そのような工程は、従来のインゴットルートによって生産されたフィードストックを使用してもよく、又は、粉末冶金ルートを介して、より低コストでより高酸素の合金粉末から作られたビレット、プレート、又はバーなどの、固体フィードストック材料を使用してもよい。物体を生産するために使用される金属/合金粉末は、例えば、混合された元素粉末であってもよい。例えば、Ti−6Al−4Vで作られた物体は、チタン、アルミニウム、及びバナジウムの粉末を混合することによって作られた混合された元素粉末から生産されてもよい。混合された元素粉末は、焼結工程の間に、合金化、及び均一化される傾向がある。Ti−6Al−4Vで作られた物体はまた、チタン粉末をAl−Vマスター合金粉末と混合することによって作られた、混合された元素粉末から生産されてもよい。
上記の実施形態では、部材は、6%のアルミニウム及び4%のバナジウムを有するチタンを含む合金(Ti−6Al−4V、又は、6−4、6/4、ASTM B348グレード5としても知られている)から形成される。また、上記の実施形態では、合金は、ある量の酸素を固溶体中に含む。しかし、他の実施形態では、部材は異なる材料から形成される。例えば、他の実施形態では、部材は、純粋な(すなわち、合金でない)金属、又は、上記の実施形態において使用されるものとは異なるタイプの合金から形成される。好ましくは、部材は、好都合な処理温度においてかなりの酸素固溶度及び拡散率を有する金属又は合金であって、(蒸気又は液体の形態の、又は溶液中の)好適な脱酸素金属が存在するような金属又は合金から形成され、ここで、この脱酸素金属の酸素の負の生成自由エネルギーは、脱酸素される金属/合金の酸素の負の生成自由エネルギーより大きい。例えば、部材は、以下の金属のいずれか、又は、以下の金属のうちの1つ以上の合金から形成されてもよい:チタン、タンタル、バナジウム、ジルコニウム、モリブデン、ニオブ。
他の実施形態では、物体/部材は、合金Ti−3Al−2.5Vで作られる。この合金で作られた物体は、(例えば、特定の適用例に使用される場合に)比較的低い最大酸素レベル(例えば、1200ppm以下)を有することが必要とされる場合がある。一般に、金属射出成形(MIM)工程は、約1000ppmの酸素を合金に追加する可能性がある。従って、従来、Ti−3Al−2.5Vで作られた、かつ、比較的低い最大酸素レベルを有する物体を、MIM工程を使用して生産することは、不可能、又は非常に困難な傾向がある。しかし、そのような物体は、上述の工程を使用して作られ得る。例えば、(i)いくらかのTi−3Al−2.5V粉末を提供し、(ii)MIM工程を使用して粉末から物体を生産し、(iii)脱酸素工程を実行し(例えば、図6を参照して上述したように)、(iv)(必要に応じて)均一化工程を実行し(例えば、図11を参照して上述したように)、そのような物体が生産されてもよい。また、例えば、(i)Ti−6Al−4V粉末を、商用純チタン粉末(CP)、及び/又はその他の元素又はマスター合金粉末と組み合わせて、Ti−3Al−2.5Vと実質的に同じ全体組成を有する混合された粉末を作り、(ii)MIM工程を使用して、粉末から物体を生産し、(iii)脱酸素工程を実行し(例えば、図6を参照して上述したように)、(iv)(必要に応じて)均一化工程を実行し(例えば、図11を参照して上述したように)、そのような物体が生産されてもよい。Ti−3Al−2.5Vの組成範囲はかなり広い傾向があり、従って、標準に準拠する物体を生産することは可能な傾向がある。物体内の酸素レベルは、焼結の間に有利に均一化される傾向がある。Ti−3Al−2.5V混合粉末を形成してもよい、Ti−6Al−4V、及びCP材料/粉末、及びその他の好適な元素又はマスター合金粉末は、容易に入手可能かつ比較的安価である傾向があるのに対して、Ti−3Al−2.5Vは、入手するのがより困難かつより高価である傾向がある。
上記の実施形態では、部材は、部材(例えば、1台の機械の中で、又は1台の機械によって使用されるのに好適な部材)である。しかし、他の実施形態では、部材は、金属又は合金から作られた、異なるタイプのエンティティ、物体、又は品目(例えば、インゴット、ビレット、プレート、シート、ワイヤ、又はバー、あるいは、何らかのその他の中間生産物の形態)である。
上記の実施形態では、部材の形状及びサイズは、図3を参照して上記でより詳細に説明した通りである。部材の形状は、端と端を接続して配置された2つの同軸円筒の形状である。第1の円筒は、約20mmの直径、及び約100mmの長さを有し、第2の円筒は、約9mmの直径、及び約100mmの長さを有する。しかし、他の実施形態では、部材のサイズ、及び又は、形状は異なり、すなわち、部材は、任意の適切なサイズ及び形状であってもよい。
上記の実施形態では、部材を形成するステップ(ステップs2)は、単一の部材を形成するために使用される。また、上記の実施形態では、酸素低減ステップ(ステップs4)は、一度に単一の部材に対して実行される。しかし、他の実施形態では、部材を形成するステップは、異なる数の実質的に同一又は異なる部材(複数)を同時に形成するために使用される。また、他の実施形態では、酸素低減ステップ(ステップs4)は、異なる数の実質的に同一又は異なる部材に対して同時に実行される。形成工程、又は酸素低減工程を複数の部材について同時に実施することは、部材当たりの工程のコストを有利に低減させる傾向がある。
上記の実施形態では、部材の焼結は、上記で指定された温度において上記で指定された期間にわたって実行される。しかし、他の実施形態では、部材の焼結は、異なる適切な温度において及び/又は異なる適切な期間にわたって実行される。
上記の実施形態では、1800ppmより高い酸素濃度が、高レベルとして記載された。また、1300ppmと1800ppmとの間の酸素濃度が、中程度の(所望の)レベルとして記載された。また、1300ppm未満の酸素濃度が、低レベルとして記載された。しかし、他の実施形態では、高、中、及び/又は低酸素濃度レベルは異なる。また、他の実施形態では、脱酸素工程は、部材内の平均酸素濃度を任意のレベルから任意の他のレベルまで減少させるために使用される。また、他の実施形態では、再酸化工程は、部材内の平均酸素濃度を任意のレベルから任意の他のレベルまで増加させるために使用される。
例えば、他の実施形態では、所望される(平均)酸素濃度は、1000ppmと2300ppmとの間である。他の実施形態では、所望される酸素濃度は、1300ppmと1800ppmとの間である。他の実施形態では、所望される酸素濃度は、1700ppmと1800ppmとの間である。他の実施形態では、例えば、Ti−6Al−4Vエキストラローインタースティシャル(Extra Low Interstitial)(ELI)物体が所望される場合、所望される酸素濃度は1300ppm以下、又は1000ppm以下である。
また、例えば、他の実施形態では、高(平均)溶質濃度レベル、すなわち、未処理部材の初期溶質濃度レベル、又は(例えば、MIMを使用することによって)部材を形成する原材料の初期溶質濃度レベルは、2300ppmと10000ppmとの間である。他の実施形態では、高溶質濃度レベルは、5000ppmと10000ppmとの間(例えば8000ppm)である。他の実施形態では、高溶質濃度レベルは、10000ppmより高い。高酸素濃度(例えば8000ppm)を有するチタン合金粉末は、有利に安価な傾向があり、そのような粉末から生産される物体は、はるかに低い酸素濃度を有する物体を形成するために、上述の工程を使用して脱酸素されることが可能である。
他の実施形態では、所望される溶質濃度レベルは、(高)初期溶質濃度レベルのある割合である。例えば、所望される溶質濃度レベルは、(高)初期溶質濃度レベルの半分、又は4分の1、又は5分の1であってもよい。
上記の実施形態では、脱酸素チャンバ、再酸化チャンバ、及び均一化チャンバは、それぞれ、上述のように構成される(脱酸素チャンバについては、図7を参照して上述した)。しかし、他の実施形態では、これらのチャンバのうちの1つ以上は、異なるように構成されて(例えば、異なる適切な材料から作られ、あるいは、異なる、又は追加の装備品を有し)、上述の機能を依然として提供する。
上記の実施形態では、(上述のようにステップs10において実行される)脱酸素工程は、(部材が物質のレベルの完全に上方にあるように)脱酸素チャンバのコンテナの底部を物質で満たし、コンテナを封止し、物質が気化されるようにコンテナを加熱することによって実施される。この気化された物質は、部材を脱酸素する。しかし、他の実施形態では、脱酸素チャンバのコンテナは、部材が物質内に部分的に、又は完全に浸されるように物質で満たされる。コンテナは、次に、物質が液化又は気化されるように加熱されてもよい。この液化/気化された物質は、部材を脱酸素する傾向がある。
また、上記の実施形態では、(上述のようにステップs12において実行される)再酸化工程は、(部材が更なる物質内に完全に浸されるように)再酸化チャンバのコンテナを更なる物質で満たし、コンテナを封止し、更なる物質が液化されるようにコンテナを加熱することによって実施される。この液化された更なる物質は、部材を再酸化する。しかし、他の実施形態では、再酸化チャンバのコンテナは、部材が更なる物質内に部分的に浸されるように、又は更なる物質内に全く浸されないように、更なる物質で満たされる。部材が更なる物質内に部分的に浸される場合、コンテナは、次に、物質が液化又は気化されるように加熱されてもよい。この液化/気化された更なる物質は、部材を酸化する傾向がある。部材が更なる物質内に全く浸されない場合、コンテナは、次に、物質が気化されるように加熱されてもよい。この気化された更なる物質は、部材を酸化する傾向がある。
部材が、液化された物質/更なる物質内に全く浸されない(すなわち、部材が、蒸気によって脱酸素又は再酸化される)実施形態においてもたらされる利点は、処理の後、部材が廃棄物(例えば、塩)で薄く覆われるのみであるということである。これは、部材の洗浄/清浄化を容易にする傾向がある。また、処理容器からの部材の取り出しが容易にされる傾向がある。これは、部材が、液化された物質/更なる物質内に完全に、又は部分的に浸漬される実施形態とは対照的である傾向がある。そのような実施形態では、処理の後、部材は、少なくとも部分的に固体廃棄材料で覆われる傾向がある(これは、何らかの方法で(例えば、通常は、湯洗いによって)除去されてもよい)。この、部材の覆いの問題は、廃棄物が凝固する前に部材を液体から分離する方法を提供することによって対処され得る。
部材が、液化された物質/更なる物質内に全く浸されない(すなわち、部材が蒸気によって脱酸素又は再酸化される)実施形態においてもたらされる更なる利点は、より少ない物質/更なる物質が使用される傾向があるということである。これは、コスト削減をもたらす傾向がある。
上記の実施形態では、物質は、化学的脱酸素剤、及びフラックスを含む。しかし、他の実施形態では、物質は、異なる適切な構成成分の組を含む。例えば、他の実施形態では、フラックスは使用されない。また、他の実施形態では、上記の実施形態で使用される相対比率とは異なる化学的脱酸素剤とフラックスとの相対比率が使用される。
上記の実施形態では、更なる物質は、酸化化学物質、及びフラックスを含む。しかし、他の実施形態では、更なる物質は、異なる適切な構成成分の組を含む。例えば、他の実施形態では、フラックスは使用されない。また、他の実施形態では、上記の実施形態で使用される相対比率とは異なる酸化化学物質とフラックスとの相対比率が使用される。
上記の実施形態では、物質内の化学的脱酸素剤は、カルシウムである。しかし、他の実施形態では、1つ以上の異なる化学的脱酸素剤がカルシウムの代わりに、又はカルシウムに加えて使用される。例えば、ナトリウム、又は異なるアルカリ土類金属が使用されてもよい。
上記の実施形態では、更なる物質内の酸化化学物質は、酸化カルシウムである。しかし、他の実施形態では、1つ以上の異なる酸化化学物質が酸化カルシウムの代わりに、又は酸化カルシウムに加えて使用される。例えば、酸化ナトリウムが使用されてもよい。
上記の実施形態では、物質及び更なる物質内で使用されるフラックスは、塩化カルシウムである。しかし、他の実施形態では、脱酸素及び再酸化工程のいずれか、又は両方において、1つ以上の異なるフラックス材料が塩化カルシウムの代わりに、又は塩化カルシウムに加えて使用される。例えば、塩化ナトリウムが使用されてもよい。塩化ナトリウム/塩化カルシウム共融混合物は、塩化カルシウムより低い融解温度を有する。これは、いくつかの工程において望ましい場合がある。
上記の実施形態では、物質及び更なる物質は、後で液化/気化される、固体粉末/ペレットである。しかし、他の実施形態では、物質、及び/又は更なる物質のフラックス、及び又は化学反応物は、異なる状態を有してもよい。例えば、蒸気形態のフラックスが使用されてもよい。
上記の実施形態では、脱酸素工程は、脱酸素チャンバを、好ましくは、1000℃〜1200℃まで0.5〜100時間にわたって加熱することを含む。脱酸素工程を比較的高い温度(例えば、1100℃)において実行することは、生産された部品に伴う酸素が、その部品内により均一に有利に分散される(すなわち、生産された部品全体を通した酸素濃度が、より均一化される)ことをもたらす傾向がある。これは、一部の物体について、更なる均一化を実行する必要性をなくす、又は低減する可能性がある。しかし、他の実施形態では、脱酸素工程の間、脱酸素チャンバは、異なる適切な温度まで加熱される。また、他の実施形態では、脱酸素工程は、異なる適切な期間にわたって実行される。
上記の実施形態では、再酸化工程は、再酸化チャンバを、好ましくは、1000℃〜1200℃まで0.5〜100時間にわたって加熱することを含む。しかし、他の実施形態では、再酸化工程の間、再酸化チャンバは、異なる適切な温度まで加熱される。また、他の実施形態では、再酸化工程は、異なる適切な期間にわたって実行される。
上記の実施形態では、酸素均一化工程は、脱酸素チャンバを、好ましくは、1000℃〜1300℃まで0.5〜100時間にわたって加熱することを含む。しかし、他の実施形態では、酸素均一化工程の間、均一化チャンバは、異なる適切な温度まで加熱される。また、他の実施形態では、均一化工程は、異なる適切な期間(例えば、50時間と100時間との間、又は、70時間と100時間との間)にわたって実行される。
上記の実施形態では、部材は、フラックスを除去するために水を使用して、その他の残留物を除去するために希酸を使用して清浄にされる。しかし、他の実施形態では、部材は、異なる適切な工程を使用して清浄にされる。また、他の実施形態では、部材は清浄にされない。
上記の実施形態では、部材の脱酸素(又は、再酸化)の間、酸素は、部材の表面から実質的に均一に除去(又は、追加)される。しかし、他の実施形態では、これらの工程の間、酸素は、実質的に均一に除去又は追加されない。例えば、他の実施形態では、脱酸素、及び/又は再酸化工程の間、部材の一部が蒸気からマスキングされてもよい(又は、蒸気と接触しないようにされてもよい)。
上記の実施形態では、脱酸素及び再酸化工程は、関連する期間の後、関連するチャンバの加熱を停止することによって停止される。しかし、他の実施形態では、部材の脱酸素、及び/又は再酸化は、異なる方法によって停止されてもよい。例えば他の実施形態では、特定の比率の酸素が除去/導入されるための十分な脱酸素/再酸化化学物質のみを供給することによって、所望される平均酸素含有量が達成されてから反応物が尽きてもよく、又は、化学反応が平衡に達してもよい。
上記の実施形態では、上述の工程は、部材部品からバルク酸素を除去(又は追加)するために実施される。しかし、他の実施形態では、工程は、部材から異なる侵入型溶質を除去又は追加するために実施されてもよい。例えば他の実施形態では、工程は、部材から炭素、水素、又は窒素を除去するために実施される。
上述のフローチャートに示された工程ステップのいくつかは、省略されてもよく(例えば、ステップs12の再酸化工程、又は均一化工程s14)、あるいは、そのような工程ステップは、上記で提示した、図に示された順序とは異なる順序で実行されてもよいということに留意されたい。更に、全ての工程ステップは、便宜のため、及び理解を容易にするために、別個の時間的に順次的なステップとして示されたが、それにもかかわらず、工程ステップのうちのいくつかは、実際には同時に、又は少なくともある程度まで時間的に重なり合って実行される。
上記の実施形態では、部材/物体全体を通して酸素濃度レベルを均一化するために(例えば、ステップs14において)独立した均一化工程が実行される。しかし、他の実施形態では、そのような工程は実行されない。例えば、生産された物体内の酸素濃度の変化が許容され得るため、均一化工程は実行されなくてもよい。また、例えば、生産された物体内の酸素は、脱酸素、及び/又は再酸化工程によって十分に均一化されているため、均一化工程は実行されなくてもよい。

Claims (13)

  1. 物体を生産する方法であって、
    前記物体はチタン又はチタン合金で作られており、前記物体は所望の形状を有し、前記物体は非多孔質物体であり、
    前記方法は、
    いくらかのチタン又はチタン合金を提供し、前記提供されたチタン又はチタン合金は、第1の平均酸素レベルを有し、
    前記提供されたチタン又はチタン合金を使用して、ネットシェイプ又はニアネットシェイプ製造工程を実行して、中間物体を生産し、ここで、
    前記中間物体は、前記所望の形状を有し、
    前記中間物体は、非多孔質物体であり、
    前記中間物体は、第2の平均酸素レベルを有し、前記第2の平均酸素レベルは第1の平均酸素レベル以上であり、
    前記中間物体の表面からある量の酸素を除去して、第3の平均酸素レベルを有する前記中間物体を提供するように脱酸素工程を実行し、前記第3の平均酸素レベルは前記第2の平均酸素レベルより低く、
    その後、前記中間物体内の酸素レベルの均一性を増加させるように前記中間物体に対して均一化工程を実行して、これにより、前記物体を提供すること
    を含み、
    前記脱酸素工程は、
    前記中間物体からある量の酸素を除去し、これにより、前記中間物体の平均酸素レベルを前記第3の平均酸素レベルよりも低減させ、
    その後、
    前記中間物体にある量の酸素を追加し、これにより、前記中間物体の平均酸素レベルを前記第3の平均酸素レベルまで増加させることを含み、ここで、
    前記中間物体の平均酸素レベルが低減させられる量は、前記中間物体の平均酸素レベルが増加させられる量より大きい、
    方法。
  2. 前記脱酸素工程及び前記均一化工程は、前記中間物体がその形状及び固体密度を実質的に保持するように実行される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記脱酸素工程は、前記中間物体の少なくとも部分を流体にさらすことを含み、ここで、前記流体は化学反応物を含み、前記化学反応物は、前記チタン又はチタン合金とは異なるレベルの酸素に対する反応性を有する、請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. 前記化学反応物はカルシウムである、請求項3に記載の方法。
  5. 前記流体はフラックス材料を更に含み、前記フラックス材料は、前記化学反応物と前記チタン又はチタン合金との間の反応生成物の前記物体の表面からの除去を促進するためのものである、請求項3又は請求項4に記載の方法。
  6. 前記流体は蒸気である、請求項3〜請求項5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 生産された前記物体、及び前記中間物体は、それぞれ92%から100%までの範囲内の固体密度を有する、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記チタン又はチタン合金のある量は、粉末形態で提供される、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記ネットシェイプ又はニアネットシェイプ製造工程は、キャスティング、パーマネントモールドキャスティング、粉末冶金、線形摩擦溶接、金属射出成形、ラピッドプロトタイピング、スプレーフォーミング、及び超塑性成形からなる群から選択される、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記ネットシェイプ又はニアネットシェイプ製造工程は、金属射出成形である、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の方法。
  11. ある量の酸素を追加するステップは、ある量の酸素を除去するステップの後で実行され る、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記均一化工程は、前記物体内の酸素レベルが、物体全体を通して実質的に均一となる ように実行される、請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記均一化工程を実行するステップは、前記物体を1000℃と1300℃との間まで 、0.5時間と100時間との間にわたって加熱することを含む、請求項1〜請求項12 のいずれか一項に記載の方法。
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