JP6078032B2 - 車載用警告装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載された車載用警告装置に関する。
従来、車両には、シートベルト未装着、半ドア、窓開放等を監視対象とし、監視対象が所定の条件を満たした場合に、その監視対象を警告対象であると判定し搭乗者に対して警告を発する警告装置がある。この警告装置による警告は、インストルメントパネルに設置されたパネルメータや、ウインドウガラスの上部に設置された表示器を用い、警告表示を点灯させることで行われた。
また、車両以外の乗り物として、旅客機等の室内では、離発着時に、各搭乗者の座席に設置されたシートベルト着用の警告灯を点灯させることで警告が行われた。
この種の先行技術として、着座センサによって搭乗者の着座が検知され、かつ、シートベルトの装着が検出されない場合、ECUは、座席毎に、搭乗者がシートベルト非装着状態であると判断し、搭乗者に向かって照射光を照射して警告するシートベルト警告装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2014−151727号公報
しかしながら、従来の警告装置では、複数の監視対象に関して警告を発する警告灯は運転席の近傍に配置されていたので、運転席以外の座席に着座する乗員は、警告が発せされていることに気付くことが難しい場合があった。このため、運転者はわざわざ警告対象となっている状態を解消するための行動を取る必要があった。つまり、運転者が乗員に対し、シートベルト着用を指示したり、半ドアであることを告げたり、窓を閉じることを教えていた。また、乗員に向かって警告のために照射光を照射しても、乗員がその照射先を見ていなければ警告に気づかないという問題があった。
また、旅客機等の室内の場合、操縦士がシートベルト着用の警告灯を一方的に点灯させていた。従って、既にシートベルトを着用している搭乗者に対しても、警告灯の点灯が行われた。また、搭乗者がシートベルトを着用しても、操縦士が消灯操作を行うまで警告灯は点灯を継続するようになっていた。
このように、従来の警告装置では、運転席から離れた座席に着座する乗員に対し、直接に警告することが難しかった。とりわけ、後部座席に着座する乗員は、警告に気づかない可能性が高いという問題があった。
本発明は、従来の問題を解決するためになされたものであり、監視対象の少なくとも1つに警告対象が起きた場合、警告を解除するための操作をすべき乗員に対し、当該乗員がいずれの座席に着座していても直接警告を発することができる車載用警告装置を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するために、本発明に係る車載用警告装置は、下記(1)〜()を特徴としている。
(1) 車両に搭載された車載用警告装置であって、
各座席に対応して設置され、少なくとも1つの監視対象の状態を検出する状態検出部と、
前記監視対象に警告対象となる状態が発生したか否かを判定する警告判定部と、
各前記座席に対応して設置された警告灯と、
前記警告対象となる状態と判定された場合に、前記警告灯を点灯させる制御部と、
を備え、
複数の後部座席に一対一に対応する複数の前記警告灯は、前記車両の天井における各前記後部座席の前方且つ上方の位置にてその後部座席に着座した乗員の視界に入るようにそれぞれ個別に設置され、
前記制御部は、
前記警告対象となった監視対象を検出した前記状態検出部に対応する座席に着座する乗員に対する前記警告灯を点灯させ、
前記警告対象となる状態が解消した場合に前記警告灯を消灯する、
こと。
(2) 上記(1)の構成の車載用警告装置であって、前記座席毎に乗員が着座したことを検出する乗員検出部を備え、
前記制御部は、前記座席に乗員が着座したことが検出され、かつ、当該座席において前記警告対象となる状態が発生したと判定された場合に前記警告灯を点灯する、
こと。
(3) 上記(1)または(2)の構成の車載用警告装置であって、前記制御部は、前記警告対象となる状態が解消されない場合には、一定時間の経過後に前記警告灯を消灯する、
こと。
(4) 上記(1)または(2)の構成の車載用警告装置であって、前記制御部は、前記警告対象となる状態が解消されない場合には、運転者による前記車両の発進操作に関する所定の信号が検出された場合に前記警告灯を消灯する、
こと。
(5) 上記(1)ないし(4)のいずれかの構成の車載用警告装置であって、運転席の近傍に設置され、点灯した前記警告灯に対応する座席位置と当該警告灯による警告の内容とを関連付けて表示する表示器をさらに備える、
こと。
) 上記(1)ないし()のいずれかの構成の車載用警告装置であって、前記警告対象は、窓が開いている状態を含む、こと。
) 上記(1)ないし()のいずれかの構成の車載用警告装置であって、前記警告灯は、前記警告対象の種類に応じた警告を発する、こと。
上記(1)の構成の車載用警告装置によれば、車載用警告装置は、監視対象の少なくとも1つに警告対象となる状態が起きた場合、その近傍の座席に着座している乗員に対し、直接に警告を発することができる。これにより、座席に着座する各乗員に警告を気付かせ、当該乗員が運転者の指示によらずすぐさまその警告を解除する操作を行うように促すことができる。
更には、警告灯が天井に設置されているので、警告灯として、一般的な天井取付タイプの形状を有するものを用いることができ、汎用性を高めることができる。
上記(2)の構成の車載用警告装置によれば、各座席に設置された着座センサで乗員が着座していることを検出するので、乗員検知と警告を連動させて、正確に警告することが可能となる。従って、無駄な警告を発することなく対処でき、また、省電力に繋がる。
上記(3)の構成の車載用警告装置によれば、警告灯が不要に点灯を継続することを防止することができる。
上記(4)の構成の車載用警告装置によれば、警告灯が不要に点灯を継続することを防止することができる。
上記(5)の構成の車載用警告装置によれば、他の座席で発する警告と同様の警告を運転席近傍の表示器でも発するので、運転者が全ての警告を知ることができ、運転の可否を容易に判断することができる。
上記()の構成の車載用警告装置によれば警告対象が窓が開いていることである場合、窓を閉めるように促すことができる。
上記()の構成の車載用警告装置によれば、各乗員は警告灯の発光色から、警告対象を把握することができる。従って、乗員は、すぐさま警告を解除する操作を開始できる。
本発明によれば、監視対象の少なくとも1つに警告対象が起きた場合、その近傍の座席に着座している乗員に対し、直接に警告を発することができる。従って、この座席に着座する各乗員が警告に気付き、自身ですぐさまその警告を解除する操作を行うように、促すことができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は実施の形態における車載用警告装置5のハードウェア構成を示す図である。 図2は制御機能搭載コネクタ10に繋がるハーネスの結線を示す図である。 図3はLED用のコネクタ61のハーネス51の配置を示す図である。 図4は警告動作手順を示すフローチャートである。 図5は車室7内の天井7Aに配された警告灯21、及びフロントガラス8A側に配されたディスプレイ42及びパネルメータ41における警告時の表示状態を示す図である。 図6は変形例における警告灯の発光色が登録された点灯テーブル60の登録内容を示す図である。 図7は変形例のステップS4における警告灯の点灯動作手順を示すフローチャートである。
以下、本実施形態に係る車載用警告装置について図面を参照して説明する。本実施形態の車載用警告装置は、車両に搭載され、車室内の各座席で検出した監視対象が警告対象であると判定した場合に、その座席に着座する乗員に直接に警告を発するものである。
図1は実施の形態における車載用警告装置5のハードウェア構成を示す図である。車載用警告装置5は、車両に搭載された各部を統括的に制御するECU(Electronic Control Unit)30と通信可能に接続された、制御機能搭載コネクタ10を中心に構成される。
ECU30には、速度センサ31、エンジン回転数センサ32等の他、車載カメラ33、スピーカ34及び操作スイッチ(SW)35が接続される。速度センサ31は車両の速度を検出する。エンジン回転数センサ32はエンジン回転数を検出する。車載カメラ33は、天井に設置され、車室内を上方から撮像する。スピーカ34は警告等の音声を発する。操作スイッチ35は、運転者等によって操作された指示をECU30に伝達する。
制御機能搭載コネクタ10は、各種のデバイスが接続される複数のコネクタ61、63を有し、各コネクタ61、63に接続された各デバイスを制御するマイクコンピュータ(図示せず)を内蔵する。制御機能搭載コネクタ10には、座席毎に、つまり座席12、13、14、15、16それぞれに、複数のデバイスが同様に接続される。座席12は運転席である。座席13は助手席である。座席14は運転席側の後部座席である。座席15は助手席側の後部座席である。座席16は中央の後部座席である。
複数のデバイスとして、制御機能搭載コネクタ10には、LED用のコネクタ61を介して警告灯21が接続される。また、制御機能搭載コネクタ10には、バックルスイッチ22、半ドア検知SW23、窓開閉SW24及び着座センサ25がぞれぞれSW用のコネクタ63を介して接続される。
後部座席用の警告灯21は、各座席の前部と対向する天井7A(図5参照)に設置されたLED光源であり、座席に着座した乗員の視界に入るように、向けられている。なお、運転席及び助手席用の警告灯21については、インストルメントパネルに設置されている。これらの警告灯21は、シートベルト未装着の警告を発する場合には、例えば図5に示すようなシートベルト着用サインを点灯する。
バックルスイッチ22は、シートベルト装置のバックルに内蔵され、シートベルトのタングプレートがバックルに装着されると、オンになり、シートベルトが抜かれるとオフになって、シートベルトが未装着であること(以下、シートベルト未装着という)を検出する。
半ドア検知SW23は、ドアが半ドアであることを検知するものであり、ドアが半ドアであるとオンになり、ドアが完全に閉まるとオフになる。窓開閉SW24は、窓の開閉を検知するものであり、窓が開いている(以下、窓開放という)とオンになり、窓が完全に閉まるとオフになる。なお、後部座席が3人掛けのソファシートになっている場合、真ん中の座席については、対応する半ドア検知SW及び窓開閉SWは存在しない。また、バックルスイッチ22、半ドア検知SW23及び窓開閉SW24は複数の状態検出部に相当する。
制御機能搭載コネクタ10は、これらのスイッチから入力される信号に基づいて、監視対象の状態のうち少なくとも1つに警告対象となる状態が発生したか否かを判定するようになっている。つまり、制御機能搭載コネクタ10は、警告判定部に相当する。
着座センサ25(乗員検出部)は、各座席12〜16にそれぞれ埋め込まれており、乗員が着座する座席に架かる荷重を検出し、この荷重が閾値を超えたか否かの信号を制御機能搭載コネクタ10に出力する。この閾値は、超えた場合に乗員が着座していると判断される値である。
また、制御機能搭載コネクタ10には、ディスプレイ42及びパネルメータ41がECU30を介して接続される。ディスプレイ42は、ルームミラーの上方に設置され(図5参照)、各座席におけるシートベルトの未装着に対する警告画像を、座席位置に対応させて表示する(図5参照)。例えば、座席13の乗員がシートベルトを装着していないときは、図5に示すように、警告画像がディスプレイ42の左上に表示され、座席14の乗員がシートベルトを装着していないときは、警告画像がディスプレイ42の右下に表示される。パネルメータ41は、インストルメントパネルの下方に設置され、各種情報の1つとして、車両のドアの開閉を表す画像を表示する(図5参照)。
また、制御機能搭載コネクタ10には、LED用のコネクタ61を介してイルミネーション45が接続される。イルミネーション45は、装飾用のライトとして機能する。
図2は制御機能搭載コネクタ10に繋がるハーネス51、53、54の結線を示す図である。点灯用のデバイスである警告灯21及びイルミネーション45が装着されるLED用のコネクタ61は、ハーネス51を介して制御機能搭載コネクタ10に接続される。SW・センサ用のデバイスであるバックルSW22、半ドア検知SW23、窓開閉SW24及び着座センサ25が装着されるSW用のコネクタ63は、ハーネス53を介して制御機能搭載コネクタ10に接続される。また、ディスプレイ42及びパネルメータ41は、ハーネス54を介して制御機能搭載コネクタ10に直接に接続される。
図3はLED用のコネクタ61のハーネス51の配置を示す図である。警告灯21が装着されるLED用のコネクタ61のハーネス51は、車室7内の天井7A(図5参照)の裏側において、車両8の後部座席のやや前方に延在するように張り巡らされている。
上記構成を有する車載用警告装置5の動作を示す。図4は警告動作手順を示すフローチャートである。まず、制御機能搭載コネクタ10は、座席毎に監視対象の状態を取得する(S1)。ここでは、監視対象であるシートベルト、ドア及び窓の状態は、それぞれバックルスイッチ22、半ドア検知SW23及び窓開閉SW24によって取得される。なお、監視対象の数及び種類は、任意に設定可能である。例えば、窓を省き、シートベルトとドアだけを監視対象としてもよい。
制御機能搭載コネクタ10は、各座席に埋め込まれた着座センサ25の状態を検出し、座席毎の乗員検知を行う(S2)。次に、制御機能搭載コネクタ10は、監視対象の状態が警告対象となっており、かつ、警告対象の近傍にある座席に乗員が居るか否かを判定する(S3)。
監視対象の状態が警告対象となっており、かつ、近傍の座席に乗員が居る場合、制御機能搭載コネクタ10は、警告灯21を点灯させる(S4)。つまり、制御機能搭載コネクタ10は、制御部に相当する。これにより、この座席に着座する乗員は、自身の座席について警告が発せられたことを知る。そして、乗員はこの警告を解除するための操作を行う。例えば、乗員は、シートベルト未装着である場合、シートベルトを装着し、半ドアである場合、ドアを一旦開いてから完全に締め直し、窓開放である場合、窓を完全に閉める操作を行う。これらの操作が完了すると、警告対象となる状態が解消される。
なお、ステップS4の処理では、運転席以外の座席で警告灯が点灯する場合、制御機能搭載コネクタ10は、運転席の警告灯21を同時に点灯させる。これにより、運転者は警告が発せられたことを知ることができ、運転の可否を判断できる。また、この時、制御機能搭載コネクタ10は、ディスプレイ42またはパネルメータに警告対象となる画像を表示させる。この後、制御機能搭載コネクタ10は、再びステップS1の処理に戻る。
一方、ステップS3で警告対象となる状態が解消されている、または、乗員が不在である場合、制御機能搭載コネクタ10は、警告灯を消灯する(S5)。この後、制御機能搭載コネクタ10はステップS1の処理に戻る。なお、ステップS5の処理後、制御機能搭載コネクタ10は本動作を終了させてもよい。
なお、本実施形態では、乗員の有無を検知し、座席に乗員が居る場合に、警告を発する構成について説明したが、乗員を検知することなく、警告を発してもよい。この場合、制御機能搭載コネクタ10は、ステップS2の処理を省き、ステップS3では、警告対象があるか否かを判定する処理を行う。これにより、車載用警告装置の構成を簡単化することができ、比較的安価に車両に搭載することができる。また、この場合には、乗員が座席にいない場合にもシートベルト未装着に関し警告対象があると判定することになるため、車両が走行を開始してから所定時間、例えば60秒が経過すると警告を終了するようにする。
また、制御機能搭載コネクタ10は、乗員の有無を検知するか否かにかかわらず、警告灯が点灯されてから所定の条件が成立した場合に、警告灯を消灯するようにしてもよい。所定の条件とは、一例として上記のような所定時間の経過である。また、他の例としては、運転者による車両の発進操作に関する所定の信号が検出された場合である。発進操作に関する所定の信号の例としては、フットブレーキあるいはサイドブレーキがOFFになったことを表す信号、車両がオートマチックトランスミッション車両(AT車)の場合にシフトレンジがDレンジに移行したことを表す信号、アクセル開度が0より大きくなったことを表す信号、スロットル開度がアイドリング時より大きくなったことを表す信号、車速が0より大きくなったことを表す信号などがあげられる。
図5は車室7内の天井7Aに配された警告灯21、及びフロントガラス8A側に配されたディスプレイ42及びパネルメータ41における警告時の表示状態を示す図である。後部座席は3人掛けのソファーシートであり、天井7Aには、車両8の幅方向に、後部座席用の3つの警告灯21が設置される。警告等21は、また、ディスプレイ42及びパネルメータ41には、それぞれシートベルト未装着の画像及び半ドアの画像が表示される。運転者は、ディスプレイ42及びパネルメータ41を見ることで、すぐさま警告が発せられていることを知ることができる。
このように、車載用警告装置5では、複数の監視対象のいずれかに警告対象が起きた場合、その近傍にある座席と対向する、天井7Aに設置された警告灯21あるいはインストルメントパネルに設置された警告灯21が点灯する。この座席に着座する乗員は、身近にある警告灯21が点灯したので、自身の座席について警告が発せられたことを知る。そして、乗員は、この警告を解除する操作を行うことになる。例えば、乗員は、シートベルト未装着である場合、シートベルトを装着し、半ドアである場合、ドアを一旦開いてから完全に締め直し、窓開放である場合、窓を完全に閉める操作を行う。警告対象となる状態が解消されると、警告灯21は自動的に消灯する。
従って、車載用警告装置は、複数の監視対象の少なくとも1つに警告対象が起きた場合、その近傍の座席に着座している乗員に対し、直接に警告を発することができる。これにより、座席に着座する各乗員が警告に気付き、自身ですぐさまその警告を解除する操作を行うように、促すことができる。
また、各座席に設置された着座センサで乗員が着座していることを検出するので、乗員検知と警告を連動させて、正確に警告することが可能となる。従って、無駄な警告を発することなく対処でき、また、省電力に繋がる。
また、他の座席で発する警告と同様の警告を運転席側の警告灯でも発するので、運転者が全ての警告を知ることができ、運転の可否を容易に判断することができる。
また、警告灯が天井に設置されているので、警告灯として、一般的な天井取付タイプの形状を有するものを用いることができ、汎用性を高めることができる。
また、警告対象がシートベルト未装着である場合、シートベルトの装着を促すことができる。また、警告対象が半ドアである場合、ドアを完全に閉じるように促すことができる。また、警告対象が窓が開いていることである場合、窓を閉めるように促すことができる。
(変形例)
上記実施形態では、例えば、シートベルト未装着を検出した場合にシートベルト着用サインを表示する場合を例に説明したが、変形例では、警告灯の点灯色によって警告対象を把握することが可能である場合を示す。上記実施形態では、LED光源は単色であったが、変形例のLED光源は、任意のカラー色を発光可能なように、赤(R)、緑(G)、青(B)色の光を発する3つのLED素子から構成される。
図6は変形例における警告灯の発光色が登録された点灯テーブル60の登録内容を示す図である。この点灯テーブル60では、警告対象がシートベルト未装着である場合(図中、NGと表記)、警告灯の発光色はオレンジ色である。また、警告対象が半ドアである場合、警告灯の発光色は赤色である。また、警告対象が窓開放である場合、警告灯の発光色は黄色である。
さらに、警告対象が2つ以上検出された場合、例えば警告対象がシートベルト未装着と半ドアの2つである場合、警告灯の発光色は、オレンジ色と赤色とで周期的に変化する。また、警告対象がシートベルト未装着と窓開放の2つである場合、警告灯の発光色は、オレンジ色と黄色とで周期的に変化する。また、警告対象が半ドアと窓開放の2つである場合、警告灯の発光色は、赤色と黄色とで周期的に変化する。
さらに、警告対象がシートベルト未装着と半ドアと窓開放の3つである場合、警告灯の発光色は、オレンジ色、赤色、黄色の順で周期的に変化する。
なお、ここでは、2つ以上の警告対象の場合、発光色を周期的に変化させたが、変化させることなく、別の色(例えば紫色)で発光させてもよい。
図7は変形例のステップS4における警告灯の点灯動作手順を示すフローチャートである。その他のステップS1〜S3、S5の処理は前述した通りである。即ち、ステップS3で、監視対象の状態が警告対象となっており、かつ、近傍の座席に乗員が居る場合、制御機能搭載コネクタ10は、警告対象の種類を判別する(S41)。ここでは、警告対象の種類として、シートベルト未装着、半ドア、窓開放のいずれかが判別される。
制御機能搭載コネクタ10は、この警告対象の種類をもとに、点灯テーブル60を参照し、警告対象の種類に応じて警告灯を点灯させる(S42)。例えば、警告対象の種類が半ドアである場合、警告灯21は赤色で点灯する。この後、制御機能搭載コネクタ10は元の処理に復帰する。
このように、各乗員は警告灯の発光色から、警告対象を把握することができる。従って、乗員は、すぐさま警告を解除する操作を開始できる。また、警告対象が2つ以上あっても、それぞれの警告対象を個別に把握することができる。
なお、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態は、本発明の技術的範囲内で種々の変形や改良等を伴うことができる。
例えば、上記実施形態では、着座センサを用いて乗員が座席に着座したか否かを検出していたが、着座センサの代わりに、天井等に設置された車載カメラで車室内を撮像し、画像を解析して各座席に着座している乗員を検出するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、警告は警告灯の点灯で行われたが、警告灯の点灯とともに音声をスピーカから発音させてもよい。
また、上記実施形態では、警告灯は天井に設置されていたが、天井に限らず、座席に着座する乗員の視界に入るような位置に設置されていればよい。一例として、後部座席の場合、警告灯は前席のヘッドレストに取り付けられてもよい。また、前側の座席の場合、警告灯はインストルメントパネルに設置されてもよい。また、警告灯は車室内の側部に設置されてもよい。
また、上記実施形態では、警告対象として、シートベルト未装着、半ドア、窓開放を例示したが、これらに限定されず、煙センサによって感知される喫煙等であってもよい。
ここで、上述した本発明に係る車載用警告装置の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]〜[8]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 車両に搭載された車載用警告装置(5)であって、
各座席に対応して設置され、少なくとも1つの監視対象の状態を検出する状態検出部(バックルスイッチ22、半ドア検知SW23、窓開閉SW24)と、
前記監視対象に警告対象となる状態が発生したか否かを判定する警告判定部(制御機能搭載コネクタ10)と、
各前記座席に対応して設置された警告灯(21)と、
前記警告対象となる状態と判定された場合に、前記警告灯(21)を点灯させる制御部(制御機能搭載コネクタ10)と、
を備え、
前記制御部(制御機能搭載コネクタ10)は、
前記警告対象となった監視対象を検出した前記状態検出部(バックルスイッチ22、半ドア検知SW23、窓開閉SW24)に対応する座席に着座する乗員に対する前記警告灯(21)を点灯させ、
前記警告対象となる状態が解消した場合に前記警告灯を消灯する、
ことを特徴とする車載用警告装置(5)。
[2] 前記座席毎に乗員が着座したことを検出する乗員検出部(着座センサ25)を備え、
前記制御部(制御機能搭載コネクタ10)は、前記座席に乗員が着座したことが検出され、かつ、当該座席において前記警告対象となる状態が発生したと判定された場合に前記警告灯(21)を点灯させる、
ことを特徴とする上記[1]に記載の車載用警告装置(5)。
[3] 前記制御部(制御機能搭載コネクタ10)は、前記警告対象となる状態が解消されない場合には、一定時間の経過後に前記警告灯(21)を消灯する、
ことを特徴とする上記[1]または[2]に記載の車載用警告装置。
[4] 前記制御部(制御機能搭載コネクタ10)は、前記警告対象となる状態が解消されない場合には、運転者による前記車両の発進操作に関する所定の信号が検出された場合に前記警告灯(21)を消灯する、
ことを特徴とする上記[1]または[2]に記載の車載用警告装置。
[5] 運転席の近傍に設置され、点灯した前記警告灯(21)に対応する座席位置と当該警告灯(21)による警告の内容とを関連付けて表示する表示器(ディスプレイ42)をさらに備える、
ことを特徴とする上記[1]ないし[4]のいずれかに記載の車載用警告装置(5)。
[6] 後部座席に対応する前記警告灯(21)は、前記車両の天井に配置された、
ことを特徴とする上記[1]ないし[5]のいずれかに記載の車載用警告装置(5)。
[7] 前記警告対象は、シートベルトが未装着である状態、ドアが半ドアである状態、及び窓が開いている状態、の少なくともいずれか1つの状態を含む、
ことを特徴とする上記[1]ないし[6]のいずれかに記載の車載用警告装置(5)。
[8] 前記警告灯(21)は、前記警告対象の種類に応じた警告を発する、
ことを特徴とする上記[1]ないし[7]のいずれかに記載の車載用警告装置(5)。
5 車載用警告装置
7 車室
7A 天井
8 車両
8A フロントガラス
10 制御機能搭載コネクタ
12、13、14、15 座席
21 警告灯
22 バックルスイッチ
23 半ドア検知SW
24 窓開閉SW
25 着座センサ
30 ECU
31 速度センサ
32 エンジン回転数センサ
33 車載カメラ
34 スピーカ
35 操作スイッチ
41 パネルメータ
42 ディスプレイ
45 イルミネーション
51、53 ハーネス
60 点灯テーブル
61、63 コネクタ

Claims (7)

  1. 車両に搭載された車載用警告装置であって、
    各座席に対応して設置され、少なくとも1つの監視対象の状態を検出する状態検出部と、
    前記監視対象に警告対象となる状態が発生したか否かを判定する警告判定部と、
    各前記座席に対応して設置された警告灯と、
    前記警告対象となる状態と判定された場合に、前記警告灯を点灯させる制御部と、
    を備え、
    複数の後部座席に一対一に対応する複数の前記警告灯は、前記車両の天井における各前記後部座席の前方且つ上方の位置にてその後部座席に着座した乗員の視界に入るようにそれぞれ個別に設置され、
    前記制御部は、
    前記警告対象となった監視対象を検出した前記状態検出部に対応する座席に着座する乗員に対する前記警告灯を点灯させ、
    前記警告対象となる状態が解消した場合に前記警告灯を消灯する、
    ことを特徴とする車載用警告装置。
  2. 前記座席毎に乗員が着座したことを検出する乗員検出部を備え、
    前記制御部は、前記座席に乗員が着座したことが検出され、かつ、当該座席において前記警告対象となる状態が発生したと判定された場合に前記警告灯を点灯する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車載用警告装置。
  3. 前記制御部は、前記警告対象となる状態が解消されない場合には、一定時間の経過後に前記警告灯を消灯する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の車載用警告装置。
  4. 前記制御部は、前記警告対象となる状態が解消されない場合には、運転者による前記車両の発進操作に関する所定の信号が検出された場合に前記警告灯を消灯する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の車載用警告装置。
  5. 運転席の近傍に設置され、点灯した前記警告灯に対応する座席位置と当該警告灯による警告の内容とを関連付けて表示する表示器をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の車載用警告装置。
  6. 前記警告対象は、窓が開いている状態を含む、
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の車載用警告装置。
  7. 前記警告灯は、前記警告対象の種類に応じた警告を発する、
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の車載用警告装置。
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