JP6076552B1 - 画像読取装置及び画像読取方法 - Google Patents

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Abstract

画像読取装置(1)は、第1方向に配列された複数の撮像素子をそれぞれ有し、前記第1方向に配列されたN個のセンサーチップと、原稿上において前記第1方向に並ぶN個の読取範囲を前記N個のセンサーチップにそれぞれ縮小結像させるN個の光学系と、前記N個のセンサーチップによって生成された画像データであって、前記N個の読取範囲の画像データの内の隣り合う読取範囲が重複する領域であるオーバーラップ領域の前記画像データを用いて、隣り合う読取範囲のオーバーラップ領域の第1方向の位置を求め、求められた第1方向の位置から読取画像の倍率と2つの画像データが結合される位置である合成位置を得て、N個の読取範囲の画像データの第1方向の倍率を補正する画像処理を行い、該画像処理が行われたN個の読取範囲の画像データを結合して合成画像データ(D44)を生成する画像処理部(4)とを備える。

Description

本発明は、原稿を光学的に走査して画像データを生成する画像読取装置及び画像読取方法に関するものである。
コピー機、スキャナ、及びファクシミリ等に適用される画像読取装置として、読取対象物としての原稿を一次元撮像素子(ラインセンサ)で走査し、原稿に対応する画像データを生成する密着イメージセンサーが実用されている。密着イメージセンサーは、主走査方向に直線状に配列された複数のセンサーチップを有し、これら複数のセンサーチップの各々は、予め決められ配列ピッチで主走査方向に直線状に配列された複数の撮像素子を有している。しかしながら、複数のセンサーチップの内の隣り合うセンサーチップ間には、撮像素子が配置されないため、撮像素子の配列ピッチが細かい場合に、隣り合うセンサーチップ間の位置に対応するデータの欠落が目立ち、読取画像の画質が低下する問題があった。
この改善策として、隣り合うセンサーチップ間の撮像素子の配列ピッチが、センサーチップ内の撮像素子の配列ピッチの2倍になるように複数のセンサーチップを直線状に配列し、隣り合うセンサーチップ間で欠落したデータを信号処理によって補間する装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1は、隣り合うセンサーチップ間に対応するデータ欠落位置の両側の2画素のデータの平均値を補間データとする装置、及び、隣り合うセンサーチップ間に対応するデータ欠落位置の両側の2画素ずつ(合計4画素)のデータから導出される4次式の近似曲線を使って計算された値を補間データとする装置を説明している。
特開2003−101724号公報(段落0039−0067、図3から図5)
しかしながら、上記特許文献1に記載の装置では、隣り合うセンサーチップ間のデータ欠落位置に対応する原稿上の位置に、高周波数の画像情報が存在する場合には、データ欠落位置の正確な画像を再現することができないという問題がある。
本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたものであり、隣り合うセンサーチップ間に対応する位置のデータの欠落を無くし、読取画像の品質を向上することができる画像読取装置及び画像読取方法を提供することを目的とする。
本発明に係る画像読取装置は、第1方向に配列された複数の撮像素子をそれぞれ有し、前記第1方向に配列されたN個(Nは2以上の整数)のセンサーチップと、原稿上において前記第1方向に並ぶN個の読取範囲を隣り合う読取範囲の端同士で一部の領域が重なり合うオーバーラップ領域を持つように、前記N個のセンサーチップにそれぞれ縮小結像させるN個の光学系と、前記第1方向に並ぶN個の読取範囲の画像データの内、前記オーバーラップ領域における画像データを用いて、前記隣り合う読取範囲のオーバーラップ領域の最も相関が高い位置を求め、前記位置と前記オーバーラップ領域において予め決められている合成基準位置とに基づき、読取画像の倍率と2つの画像データが結合される位置である合成位置を得て、前記N個の読取範囲の画像データの前記第1方向の倍率を補正する画像処理を行い、該画像処理が行われた前記N個の読取範囲の画像データを結合して合成画像データを生成する画像処理部とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、主走査方向に配列されたN個のセンサーチップの内の隣り合うセンサーチップ間に対応する位置のデータの欠落をN個の光学系によって無くすると共に、N個の光学系によって発生するN個の画像データの歪(合成位置のズレ)をデータ処理によって解消することができる。このため、原稿の読取範囲に対応する高画質な合成画像データを生成することができる。
本発明の実施の形態1に係る画像読取装置の概略構成を示す機能ブロック図である。 (a)は、基準位置にある原稿から撮像部の各センサーチップに向かう光の範囲を示す側面図であり、(b)は、同図(a)の場合に各センサーチップに向かう光の範囲(原稿上の範囲)及び各センサーチップによって読み取られる読取範囲を示す平面図である。 図1に示される撮像部の複数のセンサーチップを概略的に示す平面図である。 (a)は、基準位置にある原稿から各センサーチップに向かう光の範囲(原稿上の範囲)と原稿の図形パターンの一例を示す図であり、(b)は、同図(a)の場合に各センサーチップに入射する画像の一例を示す図であり、(c)は、同図(b)の場合に各センサーチップが生成する画像データを示す図である。 (a)は、基準位置よりも撮像部に近い位置にある原稿から各センサーチップに向かう光の範囲を示す側面図であり、(b)は、同図(a)の場合に各センサーチップに向かう光の範囲(原稿上の範囲)及び各センサーチップによって読み取られる読取範囲を示す平面図である。 (a)は、基準位置よりも撮像部に近い位置にある原稿から各センサーチップに向かう光の範囲(原稿上の範囲)と原稿の図形パターンの一例を示す図であり、(b)は、同図(a)の場合に各センサーチップに入射する画像を示す図であり、(c)は、同図(b)の場合に各センサーチップが生成する画像データを示す図である。 (a)は、基準位置よりも撮像部から遠い位置にある原稿から撮像部の各センサーチップに向かう光の範囲を示す側面図であり、(b)は、同図(a)の場合に各センサーチップに向かう光の範囲(原稿上の範囲)及び各センサーチップによって読み取られる読取範囲を示す平面図である。 (a)は、基準位置よりも撮像部から遠い位置にある原稿から各センサーチップに向かう光の範囲(原稿上の範囲)と原稿の図形パターンの一例を示す図であり、(b)は、同図(a)の場合に各センサーチップに入射する画像を示す図であり、(c)は、同図(b)の場合に各センサーチップが生成する画像データを示す図である。 図1に示される類似度算出部の動作を説明するための図である。 (a)から(f)は、図1に示される合成位置推定部の動作を説明するための図である。 (a)から(c)は、基準位置に原稿がある図4(a)から(c)の場合における、合成部の動作を説明するための図である。 (a)から(c)は、基準位置よりも撮像部に近い位置に原稿がある図6(a)から(c)の場合における、合成部の動作を説明するための図である。 (a)から(c)は、基準位置よりも撮像部から遠い位置に原稿がある図8(a)から(c)の場合における、合成部の動作を説明するための図である。 本発明の実施の形態2に係る画像読取装置の構成の一例を示すハードウェア構成図である。 実施の形態2に係る画像読取装置の演算装置により実行される処理(実施の形態2に係る画像読取方法)の一例を概略的に示すフローチャートである。 実施の形態1に係る画像読取装置における合成部の一構成例を示すブロック図である。 実施の形態1に係る合成部における合成倍率設定部の一構成例を示すブロック図である。 実施の形態3に係る画像読取装置の合成部における合成倍率設定部の一構成例を示すブロック図である。 (a)から(c)は、実施の形態3の合成部において、基準位置よりも撮像部に近い位置に原稿がある場合における、合成部の動作を説明するための図である。 (a)から(c)は、実施の形態3の合成部において、基準位置よりも撮像部から遠い位置に原稿がある場合における、合成部の動作を説明するための図である。
《1》実施の形態1.
《1−1》実施の形態1の構成
図1は、本発明の実施の形態1に係る画像読取装置1の概略構成を示す機能ブロック図である。図1に示されるように、画像読取装置1は、撮像部2、A/D(アナログ/デジタル)変換部3、及び画像処理部4を備えている。また、画像処理部4は、画像メモリ41、類似度算出部42、合成位置推定部43、及び合成部44を備えている。なお、画像読取装置1は、原稿を搬送する搬送部と、装置全体の制御を行う制御部とを備えてもよい。搬送部と制御部としてのプロセッサについては、後述の実施の形態2において説明する。
撮像部2は、基板上に直線状に配列されたN個(Nは2以上の整数)のセンサーチップを有している。N個のセンサーチップの各々は、直線状に配列された複数の撮像素子を有している。複数の撮像素子の配列方向(第1方向)を主走査方向と言う。N個のセンサーチップの各々は、これらN個のセンサーチップの撮像素子が直線状に配列されるように、主走査方向に配列される。また、撮像部2は、N個のセンサーチップに、原稿上の複数の読取範囲の画像をそれぞれ縮小結像させるN個の光学系(セル)を有している。N個の光学系の各々は、例えば、レンズ及び絞りから構成される。N個の光学系により、直線状に配列されたN個のセンサーチップの内の隣り合うセンサーチップ間に対応する位置のデータの欠落を無くしている。すなわち、N個のセンサーチップの内の隣り合うセンサーチップによって読み取られる隣り合う2つの読取範囲(読取領域とも記す)において、隣り合う読取領域の端同士で一部の領域が重なり合うように、N個のセンサーチップ及びN個の光学系を配置しており、これらの重なっている読取範囲(重複する領域)が重複領域(オーバーラップ領域)となる。
撮像部2で光学的に原稿を走査することによって生成された画像信号SIは、A/D変換部3でデジタルの画像データDIに変換され、画像データDIは画像処理部4に入力され、画像処理部4における画像メモリ41に格納される。
図2(a)は、基準位置Pにある原稿26からレンズ24、開口部23aを持つ絞り23、及びレンズ22を通して撮像部2の各センサーチップ21に向かう光の範囲28を示す側面図である。図2(b)は、同図(a)の場合に、各センサーチップ21に向かう光の範囲(原稿26上の範囲)29及び各センサーチップ21によって読み取られる読取範囲2Aを示す平面図である。なお、図において、主走査方向をx軸で示し、これに直交する副走査方向をy軸で示す。
撮像部2のN個の光学系の各々は、レンズ22、開口部23aを有する絞り23、及びレンズ24を備えている。以下の説明で、kは、1以上N以下の整数である。N個のセンサーチップの内のk番目のセンサーチップ21は、21(k)とも表記する。N個のレンズ22の内のk番目のレンズは、22(k)とも表記する。N個のレンズ24の内のk番目のレンズは、24(k)とも表記する。(k−1)番目及び(k+1)番目のセンサーチップ及びレンズについても、同様に、括弧内に配列順を示す番号を表記する。
画像読取装置1は、原稿26に光を照射する照明27を備えてもよい。照明27は、例えば、光源としてのLED(Light Emitting Diode)と、LEDから出射される光を原稿26の照明光に変換するための樹脂等の導光体とで構成することができる。この導光体は、例えば、原稿26の幅と同等の長さを有する円柱状の導光体である。原稿26によって反射された光は、レンズ24で集光される。レンズ24で集光された光は、絞り23で不必要な光を遮光し、絞り23の開口部23aで必要な光を通過させる。絞り23の開口部23aを通過した光は、レンズ22を通ってセンサーチップ21の複数の撮像素子に到達する。
図2(a)において破線で示される範囲28(k−1)及び図2(b)において破線で示される範囲29(k−1)は、センサーチップ21(k−1)に到達する光の範囲を示している。図2(a)において破線で示される範囲28(k)及び図2(b)において破線で示される範囲29(k)は、センサーチップ21(k)に到達する光の範囲を示している。図2(a)において破線で示される範囲28(k+1)及び図2(b)において破線で示される範囲29(k+1)は、センサーチップ21(k+1)に到達する光の範囲を示している。
N個のセンサーチップ21の内の隣り合うセンサーチップによって読み取られる原稿26上の隣り合う2つの読取範囲(例えば、図2(b)において、読取範囲2A(k−1)と読取範囲2A(k)、及び、読取範囲2A(k)と読取範囲2A(k+1)など)は、一部の領域(図2(b)において、幅L1の領域)が重なり合うように、N個のセンサーチップ21及びN個の光学系は配置されている。これらのx軸方向の幅L1分で重なっている読取範囲(重複する領域)が重複領域(オーバーラップ領域)となる。
図2(a)では、原稿26は、図2(a)が描かれている紙面に垂直な方向であって、奥から手前に向かう方向(+y軸方向)又は手前から奥に向かう方向(−y軸方向)に、搬送される。ただし、原稿26は、静止したままであり、撮像部2が奥から手前に向かう方向(+y軸方向)又は手前から奥に向かう方向(−y軸方向)に搬送されてもよい。言い換えれば、原稿26と撮像部2とが、相対的に副走査方向(第2方向)に移動するように、原稿26と撮像部2との少なくとも一方が、移動する。
図3は、撮像部2の複数のセンサーチップ21を概略的に示す平面図である。図3には、N個のセンサーチップ21の内のセンサーチップ21(k−1)と21(k)が示されている。N個のセンサーチップ21の各々は、撮像素子の上に赤色(R)の光学フィルタが配置された複数の赤色用撮像素子(R撮像素子)211と、撮像素子の上に緑色(G)の光学フィルタが配置された複数の緑色用撮像素子(G撮像素子)212と、撮像素子の上に青色(B)の光学フィルタが配置された複数の青色用撮像素子(B撮像素子)213と、読み出し回路214とを備えている。なお、k番目のセンサーチップ21(k)については、R撮像素子211(k)、G撮像素子212(k)、B撮像素子213(k)、読み出し回路214(k)とも表記する。他のセンサーチップ21についても同様に、括弧内に配列順を示す番号を表記する。
原稿26で反射した光は、センサーチップ21の各色の撮像素子に集光され、R撮像素子211は、集光された光のうち赤色の光を光電変換し、G撮像素子212は、集光された光のうち緑色の光を光電変換し、B撮像素子213は、集光された光のうち青色の光を光電変換する。光電変換により得られた電気信号は、読み出し回路214により順に読み出され、信号SIとして出力される。
k−1番目のセンサーチップ21(k−1)のR撮像素子とk番目のセンサーチップ21(k)のR撮像素子とは、同一直線上に並び、k−1番目のセンサーチップ21(k−1)のG撮像素子とk番目のセンサーチップ21(k)のG撮像素子とは、同一直線上に並び、k−1番目のセンサーチップ21(k−1)のB撮像素子とk番目のセンサーチップ21(k)のB撮像素子とは、同一直線上に並ぶように、k−1番目のセンサーチップ21(k−1)とk番目のセンサーチップ21(k)とは、配列される。他の隣り合うセンサーチップ間にも同様の位置関係がある。
なお、図3では、センサーチップ21に、複数のR撮像素子の列、複数のG撮像素子の列、複数のB撮像素子の列が、この順で縦に配列されている例を示したが、それぞれの位置が入れ替わってもよい。また、カラー画像を取得しない場合には、光学フィルタのない1列構成の複数の撮像素子を備えたセンサーチップを使用してもよい。
図2(a)及び(b)は、基準位置Pにある原稿26が、図中の+y軸方向又は−y軸方向に搬送される場合を示している。基準位置Pは、予め決められた位置であり、例えば、ガラス面25から予め決められた距離、離れた位置である。ここで、予め決められた位置である基準位置Pは、ユーザーなどにより予め設定されている値であり、処理を行う前に予め基準となるガラス面25からの距離を計測などして設定しておく(図示は省略する)。
図2(b)の光の範囲29は、原稿26上における、それぞれのレンズ24が集光する光の範囲を示している。光の範囲29(k−1)は、レンズ24(k−1)が集光する光の範囲である。光の範囲29(k)は、レンズ24(k)が集光する光の範囲である。光の範囲29(k+1)は、レンズ24(k+1)が集光する光の範囲である。
図3に示されるセンサーチップ21は、複数の撮像素子が直線状に配列されているため、レンズ24で集光される光の範囲29のうち、読取範囲2Aの光をセンサーチップ21で受光し、光電変換する。読取範囲2A(k−1)は、センサーチップ21(k−1)で受光する。読取範囲2A(k)は、センサーチップ21(k)で受光する。読取範囲2A(k+1)は、センサーチップ21(k+1)で受光する。読取範囲2A(k−1)と読取範囲2A(k)は、x軸方向の幅L1、重なっている。読取範囲2A(k)と読取範囲2A(k+1)も同様に、x軸方向の幅L1、重なっている。これらのx軸方向の幅L1分で重なっている読取範囲がオーバーラップ領域となる。
図4(a)から(c)は、原稿26が基準位置(図2(a)のP)をy軸方向に搬送される場合にセンサーチップ21によって読み取られる画像について説明するための図である。図4(a)は、基準位置Pにある原稿26からレンズ24、絞り23、及びレンズ22を通して撮像部2の各センサーチップ21に向かう光の範囲(原稿26上の範囲)29と原稿26の図形パターン(例えば、複数の「Λ」状図形が繰り返されるジグザグ状パターン)の一例を示す図であり、図4(b)は、同図(a)の場合に各センサーチップ21に入射する画像の一例を示す図であり、図4(c)は、同図(b)の場合に各センサーチップ21が生成する画像データを示す図である。
図4(a)から(c)では、原稿26に、複数の「Λ」状図形が横に並んだ図形パターンが印刷されている場合について説明する。説明を分かりやすくするために、原稿26が基準位置Pをy軸方向に搬送される場合には、1個の「Λ」状図形のx軸方向の幅(横幅)が、隣り合うセンサーチップ21によって読み取られる読取範囲2Aの重なり領域のx軸方向の幅L1に一致する。すなわち、図4(a)において、1個の「Λ」状図形のx軸方向の幅はL1に等しい。
図4(a)から(c)では、原稿26の読取面を上向きにした状態で、y軸方向に搬送される。基準位置Pは、例えば、ガラス面25を基準に決められている。図4(a)から(c)では、原稿26が、基準位置Pの位置を搬送され、図4(c)で示されたオーバーラップ領域OV2のx軸方向の幅と、1個の「Λ」状図形のx軸方向の幅とが一致するように、オーバーラップ領域OV2のx軸方向の範囲を設定する。この基準位置Pでのオーバーラップ領域OV2の幅は、基準位置Pと同様、ユーザーなどにより予め設定される(図示は省略する)。
次に、原稿26が(基準位置−d)mmの位置をy軸方向に搬送される場合について説明する。ここで、dは、正の値である。図5(a)は、基準位置Pよりも撮像部2にdmm近い位置にある原稿26からレンズ24、絞り23、及びレンズ22を通して撮像部2の各センサーチップ21に向かう光の範囲を示す側面図である。図5(b)は、同図(a)の場合に各センサーチップ21に向かう光の範囲(原稿26上の範囲)29及び各センサーチップ21によって読み取られる読取範囲2Aを示す平面図である。
レンズ24が集光する光の範囲28は、レンズ24からガラス面25及び原稿26に近づくに従って広がる。図5(a)及び(b)における原稿26は、図2(a)及び(b)の場合よりも、レンズ24に近いため、原稿26上の光の範囲29が、図2(a)及び(b)に示される場合の範囲より小さい。したがって、読取範囲2A(k−1)、2A(k)、2A(k+1)のx軸方向の幅は狭く、読取範囲2A(k−1)と読取範囲2A(k)との重なり領域(オーバーラップ領域)のx軸方向の幅L2は、図2(a)及び(b)の場合のx軸方向の幅L1より狭い(L2<L1)。
図6(a)から(c)は、原稿26が(基準位置−d)mmの位置をy軸方向に搬送される場合にセンサーチップ21が読み取る画像について説明するための図である。図6(a)は、基準位置Pよりも撮像部2に近い位置にある原稿26から撮像部2の各センサーチップ21に向かう光の範囲(原稿26上の範囲)29と原稿26の図形パターン(ジグザグ状パターン)の一例を示す図であり、図6(b)は、同図(a)の場合に各センサーチップ21に入射する画像を示す図であり、図6(c)は、同図(b)の場合に各センサーチップ21が生成する画像データを示す図である。
図6(a)から(c)では、原稿26に複数の「Λ」状図形が横に並んだ図柄が印刷されている場合について説明する。説明を分かりやすくするために、原稿26が(基準位置−d)mmの位置を搬送される場合では、1個の「Λ」状図形の横幅(x軸方向の幅)が、隣り合うセンサーチップ21によって読み取られる読取範囲2Aの重なり領域のx軸方向の幅L2よりも広い。
図6(a)から(c)では、図5(a)及び(b)で説明したように、隣り合う読取範囲2Aの重なり領域のx軸方向の幅L2が、図4(a)に示される重なり領域のx軸方向の幅L1より狭い。このため、図6(b)に示されるように、1個の「Λ」状図形のx軸方向の幅が、オーバーラップ領域OV1のx軸方向の幅内に収まらず、オーバーラップ領域OV1のx軸方向の外側に出ている。しかしながら、図6(c)に示されるように、センサーチップ21上において設定されたオーバーラップ領域OV2は、ガラス面25と原稿26の位置関係に依存しないため、図6(b)のオーバーラップ領域OV1の範囲外の図形も、センサーチップ21上のオーバーラップ領域OV2内に入る。図6(c)の場合、センサーチップ21で取得した画像は、図4(c)に示される場合よりも拡大した画像になる。
次に、原稿26が、(基準位置+d)mmの位置をy軸方向に搬送される場合について説明する。図7(a)は、基準位置Pよりも撮像部2から遠い位置にある原稿26からレンズ24、絞り23、及びレンズ22を通して各センサーチップ21に向かう光の範囲を示す側面図であり、図7(b)は、同図(a)の場合に各センサーチップ21に向かう光の範囲(原稿26上の範囲)29及び各センサーチップ21によって読み取られる読取範囲2Aを示す平面図である。
図7(a)及び(b)では、図2(a)及び(b)の場合より、原稿26がレンズ24から遠いため、原稿26上の光の範囲29が、図2(a)及び(b)に示される場合の範囲より大きい。したがって、読取範囲2A(k−1)、2A(k)、2A(k+1)のx軸方向の幅も広く、読取範囲2A(k−1)と読取範囲2A(k)との重なり領域(オーバーラップ領域)のx軸方向の幅L3は、図2(a)及び(b)の場合のx軸方向の幅L1より広い(L3>L1)。
図8(a)から(c)は、原稿26が(基準位置+d)mmの位置をy軸方向に搬送される場合にセンサーチップ21が読み取る画像について説明するための図である。図8(a)は、基準位置Pよりも撮像部2から遠い位置にある原稿26から各センサーチップ21に向かう光の範囲(原稿26上の範囲)29と原稿26の図形パターン(ジグザグ状パターン)の一例を示す図であり、図8(b)は、同図(a)の場合に各センサーチップ21に入射する画像を示す図であり、図8(c)は、同図(b)の場合に各センサーチップ21が生成する画像データを示す図である。
図8(a)から(c)では、図5(a)及び(b)で説明したように、隣り合う読取範囲2Aの重なり領域のx軸方向の幅がL1より広いL3であるため、図8(b)に示されるように、1個の「Λ」状図形がオーバーラップ領域OV1内に収まる。しかしながら、図8(c)に示されるように、センサーチップ21上に設定したオーバーラップ領域OV2は、ガラス面25と原稿26の位置関係に依存しないため、図8(b)のオーバーラップ領域OV1のすべてがセンサーチップ21上のオーバーラップ領域OV2に入ってくるわけではない。図8(c)の場合、センサーチップ21で取得した画像は、図4(c)に示される場合よりも縮小して撮った画像になっている。
次に、画像読取装置1では、画像処理部4内において、A/D変換部3からのデジタルの画像データDIに対し、センサーチップに対応する各読取範囲の画像データの倍率を補正し、N個のセンサーチップに対応する各読取範囲の画像データを合成する画像処理を行い、合成画像データD44を生成する。
画像処理部4は、画像メモリ41に格納されている画像データDIのうちN個のセンサーチップに対応する各読取範囲(読取領域)の画像データの内のオーバーラップ領域の画像データを用いて、隣り合うオーバーラップ領域における画像データを比較して、同じ原稿の位置を読取領域とする最も相関が高い(類似の程度が高いともいう)オーバーラップ領域の位置を求め、このオーバーラップ領域の位置を元に、読取画像の倍率と2つの画像データが結合される位置である合成位置を得て、センサーチップに対応する各読取範囲の画像データの倍率を補正し、N個のセンサーチップに対応する各読取範囲の画像データを合成する画像処理を行い、合成画像データD44を生成する。以下に、この画像処理部4の構成について、図1を参照して説明する。
類似度算出部42は、N個のセンサーチップによって生成された画像データであって、原稿上のN個の読取範囲の画像データの内の隣り合う読取範囲が重複する領域であるオーバーラップ領域の画像データを用いて、オーバーラップ領域内で設定されたマッチング領域の画像データを比較して画素間でマッチング処理を行う(マッチング領域間の差分を求める)ことで、相関の高さ(類似の程度の高さ、以下、類似度と呼ぶ)を算出する。この相関の高さをオーバーラップ領域内の画像データ間の類似の程度を示す指標である類似度データ(信号D42)として算出し出力する。
合成位置推定部43は、類似度算出部42で算出された類似度データD42から、最も相関が高い(類似度が高い)オーバーラップ領域の位置であり、隣り合う読取範囲の2つの画像データが結合される位置である合成位置(信号D43)を推定し、推定された位置を元に合成位置を示す位置データD43として出力する。
合成部44は、合成位置推定部43で推定された合成位置に基づく、N個の読取範囲の画像データの各々についての倍率を用いて、N個の読取範囲の画像データの主走査方向の幅を設定し(すなわち、倍率を用いて等倍又は拡大又は縮小し)、この画像データを合成して合成画像データD44を生成する。以上の処理を繰り返すことによって、読取対象物としての原稿の画像に対応する画像データが生成される。画像処理部4により、N個の光学系によって発生する画像データの歪及びその結果発生する合成位置のズレを目立たなくすることができる。
合成部44は、例えば図16に示すように構成される。図16の合成部44は、合成位置推定部43からの位置データD43と、オーバーラップ領域上の合成基準位置Prとの位置のずれから、各読取範囲の画像データの合成倍率と合成位置を設定し、この合成倍率により画像を倍率変換するとともに、合成位置に従い、オーバーラップ領域の画像を結合する(「接続する」もしくは「貼り合わせる」とも言う)ことで、合成画像データD44を生成し出力する。なお、オーバーラップ領域上の合成基準位置Prは、基準位置Pでのオーバーラップ領域OV2の位置から設定されており、ユーザーなどにより予め設定されている予め決められた基準位置である(図示せず)。
図16に示すように、合成部44は、合成倍率設定部45と、画像変換部442と、オーバーラップ領域接続部443とを備えている。
合成部44に入力された合成位置推定部43からの位置データD43は、合成倍率設定部45へと入力され、位置データD43とオーバーラップ領域上の合成基準位置Prとの主走査方向(x軸方向)の位置のずれから、各読取範囲の画像データの合成倍率と合成位置を設定し、合成時の倍率と合成位置を示す合成倍率位置データD45を出力する。合成倍率設定部45は、例えば図17のように構成され、読取幅算出部451と、倍率・合成位置設定部452とを備えている。
合成倍率設定部45における読取幅算出部451は、合成位置推定部43からの位置データD43から、各セルにおける読取範囲の画像データ(読取領域)に対し、主走査方向の読取幅Wc(読取領域の主走査方向の幅)を算出する。この読取幅Wcは、各読取領域の両端にあるオーバーラップ領域で求められた2つの位置データD43の差(両端の位置の間の主走査方向幅)を算出することで得られる。倍率・合成位置設定部452は、読取幅算出部451からの読取幅Wcに対し、各セルによる読取領域の両端の合成基準位置Pr間の幅Wrとの差(すなわち、読取領域の合成位置の基準位置とのずれ)から合成倍率を設定し、さらに、合成位置推定部43からの位置データD43を、設定した合成倍率により変換される(移動される)合成の位置(合成位置)として求め、合成時の倍率と合成位置を示す合成倍率位置データD45として出力する。なお、読取領域の両端における合成基準位置Pr間の幅Wrは、合成基準位置Prから予め設定することができ、ユーザーなどにより予め設定されている基準幅である(図示せず)。
合成部44の画像変換部442は、合成倍率設定部45からの合成倍率位置データD45による合成倍率で、画像メモリ41に格納されている画像データDIの各セルの読取領域の画像を倍率変換することで、センサーチップに対応する各読取範囲の画像データの倍率を補正し、倍率変換された画像データD442を出力する。オーバーラップ領域接続部443は、合成倍率位置データD45による合成位置に従い、画像変換部442により倍率を補正された倍率変換画像データD442に対し、オーバーラップ領域の画像を結合して、合成画像データD44を生成し出力する。オーバーラップ領域接続部443における結合は、例えば合成位置とその周辺の画像データを重み付け加算することで行えば、画像データの歪やその結果発生する合成位置のズレを目立たなくして合成画像を得ることができる。
《1−2》実施の形態1の動作
〈撮像部2の動作〉
撮像部2は、原稿26で反射した光を光電変換して得られた信号SIをA/D変換部3に出力する。A/D変換部3は、信号SIをアナログ信号からデジタル信号に変換し、このデジタル信号に基づく画像データDIを画像処理部4に出力する。
A/D変換部3から出力された画像データDIは、画像処理部4の画像メモリ41に入力される。画像メモリ41は、画像データDIを一時的に記憶し、オーバーラップ領域の画像データMO及びMEを類似度算出部42に出力する。画像データMOは、奇数番目のセルのセンサーチップに対応するオーバーラップ領域の画像データ、画像データMEは、偶数番目のセルのセンサーチップに対応するオーバーラップ領域の画像データである。
〈類似度算出部42の動作〉
図9は、図1に示される画像処理部4の類似度算出部42の動作を説明するための図である。図9において、OV2(k−1,R)は、k−1番目のセンサーチップ21(k−1)によって生成された画像データのx軸方向の右側のオーバーラップ領域(8×4画素)を示す。OV2(k,L)は、k−1番目のセンサーチップ21(k−1)の隣りのk番目のセンサーチップ21(k)によって生成された画像データの左側のオーバーラップ領域(8×4画素)を示す。CD(−1)からCD(−7)は、オーバーラップ領域OV2(k−1,R)から抽出された、8×2画素のマッチング領域を示す。ここで、括弧内の−1から−7までの識別番号は、マッチング領域の番号である。また、CD(1)からCD(7)は、オーバーラップ領域OV2(k,L)から抽出された、8×2画素のマッチング領域を示す。ここで、括弧内の1から7までの識別番号は、マッチング領域の番号である。
図9に示されるように、実施の形態1においては、オーバーラップ領域OV2(k−1,R)から、マッチング領域CD(−7)からCD(−1)までを抽出し、隣接するセルのオーバーラップ領域OV2(k,L)から、マッチング領域CD(1)からCD(7)までを抽出する。隣り合うオーバーラップ領域では、一方のオーバーラップ領域OV2(k,R)から、マッチング領域CD(−7)からCD(−1)までを抽出し、他方のオーバーラップ領域OV2(k+1,L)から、マッチング領域CD(1)からCD(7)までを抽出する。
類似度算出部42は、マッチング領域CD(−1)〜CD(−7)とマッチング領域CD(1)〜CD(7)のそれぞれ同じ位置の領域内の画素間でマッチング処理を行う(領域間の差分を求める)ことで、相関の高さ(類似度)を算出する。例えば、マッチング領域CD(−1)とマッチング領域CD(1)のそれぞれ同じ位置の画素の差分の絶対値を算出し、マッチング領域CD(−1)とCD(1)の全体の差分絶対値の和を算出し、類似度を示すデータ(以下「差分絶対値和」もしくは「類似度データ」とも呼ぶ)D42(1)として出力する。マッチング領域CD(−2)とマッチング領域CD(2)についても、同様に差分絶対値の和を算出しデータD42(2)として出力する。マッチング領域CD(−3)とマッチング領域CD(3)から、マッチング領域CD(−7)とマッチング領域CD(7)までについても、同様に計算し、差分絶対値の和D42(3)からD42(7)までを出力する。
図9では、オーバーラップ領域を幅8画素(x軸方向)で高さ4画素(y軸方向)、オーバーラップ領域の一部であるマッチング領域を幅2画素(x軸方向)で高さ4画素(y軸方向)として説明したが、本発明は、これに限られるものではない。また、所定の高さ(y軸方向の幅)を持つオーバーラップ領域全体をマッチング領域として、オーバーラップ領域の幅(x軸方向)の中心位置を基準に、中心位置を順次移動させてもよいし、隣り合うオーバーラップ領域の端のうち片側のオーバーラップ領域OV2(k−1,R)でのマッチング領域を固定し、もう一方のオーバーラップ領域OV2(k,L)でのマッチング領域を移動させて類似度を求めてもよい。
類似度算出部42で算出された差分絶対値の和である類似度データD42(1)からD42(7)までのそれぞれの値が小さいほど、差分計算に用いられた2つのマッチング領域内の画素間での差分が小さく、相関が高い(類似している)こととなり、すなわち、2つのマッチング領域の類似の程度を示す指標である類似度は高い(類似している)こととなる。したがって、差分絶対値の和D42(1)からD42(7)までの内の、差分絶対値の和が最も低い位置(すなわち、最も類似度の高い位置、つまりは、最も相関が高い位置)を合成位置(結合位置)である実際に重複して読み取られたオーバーラップ領域として、この位置を元に画像の倍率を設定し、隣り合う2つの画像データを合成すれば、繋ぎ目の画像の品質を良好にすることができる。類似度算出部42は、差分絶対値の和D42(1)からD42(7)までを含む類似度データD42を合成位置推定部43に出力する。
〈合成位置推定部43の動作〉
図10(a)から(f)は、合成位置推定部43の動作を説明するための図である。図10(a)及び(b)は、原稿26が基準位置Pにある場合(図4(a)から(c)の場合)における動作を説明する図である。図10(c)及び(d)は、原稿26が基準位置Pよりもセンサーチップ21に近い位置にある場合(図6(a)から(c)の場合)における動作を説明する図である。図10(e)及び(f)は、原稿26が基準位置Pよりもセンサーチップ21から遠い位置にある場合(図8(a)から(c)の場合)における動作を説明する図である。図10(a)、(c)、(e)は、k−1番目のセンサーチップ21(k−1)によって生成された画像データの右側のオーバーラップ領域OV2(k−1,L)におけるマッチング領域CD(−7)からCD(−1)までと、k番目のセンサーチップ21(k)によって生成された画像データの左側のオーバーラップ領域OV2(k,L)とにおけるマッチング領域CD(1)からCD(7)までとの位置関係を示す。また、図10(b)、(d)、(f)は、図10(a)、(c)、(e)に示される各マッチング領域の画像データに対応する類似度データ(差分絶対値の和)D42を示す図である。
図10(b)では、x=4、すなわち、CD(−4)とCD(4)の差分絶対値の和が最も小さい(すなわち、類似度が最も高い)。この場合には、合成位置推定部43は、x=4を合成位置として位置データD43を出力する。
図10(d)では、x=2、すなわち、CD(−2)とCD(2)の差分絶対値の和が最も小さい(すなわち、類似度が最も高い)。この場合には、合成位置推定部43は、x=2を合成位置として位置データD43をD43として出力する。
図10(f)では、x=5、すなわち、CD(−5)とCD(5)の差分絶対値の和が最も小さい(すなわち、類似度が最も高い)。この場合には、合成位置推定部43は、x=5を合成位置として位置データD43をD43として出力する。
類似度算出部42は、1ライン毎、すなわち、y軸方向に1画素分原稿26が搬送されるごとに、対象ラインを中心に各センサーチップの読取範囲の両端にあるオーバーラップ領域それぞれに対して、マッチング領域CDを設定し、類似度データ(差分絶対値の和)D42を出力する。合成位置推定部43も同様に、類似度算出部42が1ライン毎に算出した差分絶対値の和である類似度データD42に基づいて、合成位置として位置データD43を出力する。図10(a)から(f)では、y=8の位置を対象ラインとして説明している。
なお、図10(a)から(f)では、合成位置としての位置データD43を整数で示す場合を説明したが、x軸とD42軸とからなる直交座標系において、差分絶対値の和の点を結ぶ近似曲線を求め、近似曲線においてD42の値が最小値となる点のx座標を小数点以下の精度(サブ・ピクセル単位の精度ともいう)で求めて、合成位置としてもよい。
また、類似度データD42は、オーバーラップ領域内で設定されたマッチング領域の画素毎の差分絶対値の和から算出している場合を説明したが、差分絶対値の和に代えて、差分の二乗和を用いて、類似度データD42としてもよい。
〈合成部44の動作〉
次に、合成部44の動作について説明する。
図11(a)から(c)は、原稿26が基準位置Pにある場合(図2(a)及び(b)、図4(a)から(c)の場合)における合成部44の動作を説明する図である。図11(a)は、画像メモリ41から読み出された画像データD41を示し、図11(b)は、合成部44における合成倍率設定部45からの合成倍率位置データD45での合成倍率により、画像データD41をx軸方向(撮像素子の配列方向、複数のセンサーチップの配列方向)に変倍倍率変換(図11(a)から(c)では、等倍)した画像データを示し、図11(c)は、図11(b)の画像データを合成(合成位置Pcに基づく合成倍率位置データD45による合成位置で結合)した合成画像データD44を示す。
図4(a)から(c)では、原稿26が基準位置Pにある場合を示している。したがって、合成位置推定部43で算出された位置データD43が示す合成位置Pcは、オーバーラップ領域上の合成基準位置Prに一致する。ここで、合成基準位置Prは、原稿26の位置に依存しない、予め決められた位置である。図11(a)に示されるように、算出された合成位置Pcは合成基準位置Prに一致しているので、算出された2つの合成位置Pc間のx軸方向の幅Wcは、2つの合成基準位置Pr間のx軸方向の幅Wrに一致する(Wc=Wr)。したがって、合成部44内の合成倍率設定部45における読取幅算出部451において、この合成位置Pc間のx軸方向の幅Wcを算出し、倍率・合成位置設定部452において、読取幅算出部451からの読取幅Wcと合成基準位置Pr間のx軸方向の基準幅Wrから、合成倍率を、例えば、Wr/Wc=1倍と設定し、合成位置Pcをそのままの合成位置とする。画像変換部442において、画像データDIを合成倍率1(等倍)で倍率変換して画像データの倍率を補正し、オーバーラップ領域の画像を結合して、合成画像データD44を生成し出力する。このため、図11(a)から(c)の場合には、合成部44は、図11(a)に示される画像データを、拡大及び縮小のいずれも行わず、図11(b)に示される等倍のままの画像データを用いて、図11(c)に示されるように、合成する。合成部44は、合成に際し、隣り合うオーバーラップ領域の画像を重み付け加算することで貼り合わせた合成画像データD44を出力する。
図12(a)から(c)は、原稿26が(基準位置−d)mmの位置にある場合(図5(a)及び(b)、図6(a)から(c)の場合)における合成部44の動作を説明する図である。図12(a)は、画像メモリ41から読み出された画像データD41を示し、図12(b)は、合成部44における合成倍率設定部45からの合成倍率位置データD45での合成倍率により、画像データD41をx軸方向(撮像素子の配列方向、複数のセンサーチップ21の配列方向)に倍率変換(図12(a)から(c)では、縮小)した画像データを示し、図12(c)は、図12(b)の画像データを合成(合成位置Pcに基づく合成倍率位置データD45による合成位置で結合)した合成画像データD44を示す。
図6(a)から(c)では、原稿26が(基準位置−d)mmの位置にある場合を示している。したがって、合成位置推定部43で算出された位置データD43が示す図中の合成位置Pcは、オーバーラップ領域上の合成基準位置Prに一致せず、合成位置Pcは合成基準位置Prの外側にある。図12(a)に示されるように、算出された位置データD43が示す合成位置Pcは合成基準位置Prの外側にあるので、算出された2つの合成位置Pc間のx軸方向の幅Wcは、2つの合成基準位置Pr間のx軸方向の幅Wrよりも長い(Wc>Wr)。よって、合成部44内の合成倍率設定部45における読取幅算出部451において、この合成位置Pc間のx軸方向の幅Wcを算出し、倍率・合成位置設定部452において、読取幅算出部451からの読取幅Wcと合成基準位置Pr間のx軸方向の基準幅Wrから、合成倍率を例えばWr/Wc倍(1より小さい縮小倍率を示す値)として設定し、合成位置PcをWr/Wc倍後に位置する値へ変換する。画像変換部442において、画像データDIを合成倍率Wr/Wc倍で倍率変換して画像データの倍率を補正し、オーバーラップ領域の画像を結合して、合成画像データD44を生成し出力する。このため、図12(a)から(c)の場合には、合成部44は、図12(a)に示される画像データを縮小し、図12(b)に示されるように、合成位置Pcを合成基準位置Prに一致させる。縮小倍率としては、例えば、Wr/Wc倍を用いることができる。その後、合成部44は、図12(b)の画像データを用いて、図12(c)に示されるように、画像データを合成する。合成部44は、合成に際し、隣り合うオーバーラップ領域の画像を重み付け加算することで貼り合わせた合成画像データD44を出力する。
図13(a)から(c)は、原稿26が(基準位置+d)mmの位置にある場合(図7(a)及び(b)、図8(a)から(c)の場合)における合成部44の動作を説明する図である。図13(a)は、画像メモリ41から読み出された画像データD41を示し、図13(b)は、合成部44における合成倍率設定部45からの合成倍率位置データD45での合成倍率により、画像データD41をx軸方向(撮像素子の配列方向、複数のセンサーチップ21の配列方向)に倍率変換(図13(a)から(c)では、拡大)した画像データを示し、図13(c)は、図13(b)の画像データを合成(合成位置Pcに基づく合成倍率位置データD45による合成位置で結合)した合成画像データD44を示す。
図8(a)から(c)では、原稿26が(基準位置+d)mmの位置にある場合を示している。したがって、合成位置推定部43で算出された位置データD43が示す図中の合成位置Pcは、オーバーラップ領域上の合成基準位置Prに一致せず、合成位置Pcは合成基準位置Prの内側にある。図13(a)に示されるように、算出された位置データD43が示す合成位置Pcは合成基準位置Prの内側にあるので、算出された2つの合成位置Pc間のx軸方向の幅Wcは、2つの合成基準位置Pr間のx軸方向の幅Wrよりも短い(Wc<Wr)。よって、合成部44内の合成倍率設定部45における読取幅算出部451において、この合成位置Pc間のx軸方向の幅Wcを算出し、倍率・合成位置設定部452において、読取幅算出部451からの読取幅Wcと合成基準位置Pr間のx軸方向の基準幅Wrから、合成倍率を例えばWr/Wc倍(1より大きい拡大倍率を示す値)として設定し、合成位置PcをWr/Wc倍後に位置する値へ変換する。画像変換部442において、画像データDIを合成倍率Wr/Wc倍で倍率変換して画像データの倍率を補正し、オーバーラップ領域の画像を結合して、合成画像データD44を生成し出力する。このため、図13(a)から(c)の場合には、合成部44は、図13(a)に示される画像データを拡大し、図13(b)に示されるように、合成位置Pcを合成基準位置Prに一致させる。拡大倍率としては、例えば、Wr/Wc倍を用いることができる。その後、合成部44は、図13(b)の画像データを用いて、図13(c)に示されるように、画像データを合成する。合成部44は、合成に際し、隣り合うオーバーラップ領域の画像を重み付け加算することで貼り合わせた合成画像データD44を出力する。
《1−3》実施の形態1の効果
以上に説明したように、実施の形態1に係る画像読取装置1によれば、レンズ24などの光学系を用いて原稿26上の隣り合う読取範囲2A(k−1),2A(k)及び隣り合う読取範囲2A(k),2A(k+1)などをオーバーラップさせることで、複数のセンサーチップ21を直線状に配置した構成であって、隣り合うセンサーチップ21間におけるデータの欠落の無い画像データを取得することができる。
また、画像処理部4によりオーバーラップ領域の位置となる合成位置Pcを推定し、このオーバーラップ領域の位置である合成位置Pcを元に読取画像の倍率を得て、画像データをx軸方向に倍率変換(等倍又は拡大又は縮小)し、倍率変換後の画像データを合成することで、基準位置Pから原稿26までの距離が変わった場合であっても、隣り合う画像の繋ぎ目(合成位置)を目立たない画像とすることができる。
《2》実施の形態2.
上記実施の形態1及び後述する実施の形態3における画像読取装置1の機能の一部は、ハードウェア構成で実現されても良いし、あるいは、CPU(Central Processing Unit)を含むマイクロプロセッサにより実行されるコンピュータプログラムで実現されてもよい。画像読取装置1の機能の一部がコンピュータプログラムで実現される場合には、マイクロプロセッサは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体からコンピュータプログラムをロードし実行することによって、画像読取装置1の機能の一部を実現することができる。
図14は、画像読取装置の機能の一部をコンピュータプログラムで実現可能とするハードウェア構成を示すブロック図である。図14に示されるように、画像読取装置1aは、撮像部2と、A/D変換部3と、演算装置5と、原稿をy軸方向(図2(a)及び(b)に示される)に搬送する搬送部6とを有している。演算装置5は、CPUを含むプロセッサ51、RAM(Random Access Memory)52、不揮発性メモリ53、大容量記憶部54及びバス55を備えている。不揮発性メモリ53としては、例えば、フラッシュメモリを使用することができる。また、大容量記憶部54としては、例えば、ハードディスク(磁気ディスク)装置、光ディスク記憶装置、及び半導体記憶装置等を使用することができる。搬送部6は、撮像部2を移動させる機構として構成することも可能である。
A/D変換部3は、図1のA/D変換部3の同じ機能を有し、撮像部2が出力する電気信号SIをデジタルの画像データDIに変換してプロセッサ51を介してRAM52(画像メモリ41としての機能を持つ。)に格納させる。
プロセッサ51は、不揮発性メモリ53又は大容量記憶部54からコンピュータプログラムをロードし、ロードされたコンピュータプログラムを実行することによって、上記実施の形態1における画像処理部4の機能を実現することができる。
図15は、実施の形態2に係る画像読取装置1aの演算装置5による処理手順の一例を概略的に示すフローチャートである。図15に示されるように、プロセッサ51は、まず、類似度算出を実行する(ステップS11)。この処理は、図1における類似度算出部42の処理と同じ内容の処理である。次に、プロセッサ51は、合成位置推定処理を実行する(ステップS12)。この処理は、図1における合成位置推定部43の処理と同じ内容の処理である。最後に、プロセッサ51は、ステップS12において得られた合成位置に基づく倍率で、RAM52に格納されている画像データを倍率変換し(すなわち、拡大、縮小、又は、等倍にするための処理を行い)、倍率変換された画像データを合成して合成画像データを出力する(ステップS13)。
実施の形態2に係る画像読取装置1aによれば、隣り合うセンサーチップ間に対応する位置のデータの欠落を無くし、読取画像の品質を向上することができる。なお、実施の形態2において、上記以外の点は、実施の形態1と同じである。
《3》実施の形態3.
上記実施の形態1で説明した画像読取装置1は、画像処理部4における合成部44内の合成倍率設定部45を図17のように構成し、各セルの両端の位置データD43から読取領域の主走査方向の読取幅Wc(両端の位置の間の主走査方向幅)を算出し、この読取幅Wcと合成基準位置Pr間の幅Wrとから合成倍率と合成位置を設定するよう構成していた。しかし、図18に示されるような合成倍率設定部45bを用いて、位置データD43から読取時のオーバーラップ量を算出し、合成基準位置Prに対応するオーバーラップ量(基準オーバーラップ量と呼ぶ)との差から、合成倍率と合成位置を設定するよう構成することもできる。
《3−1》実施の形態3の構成
図18は、本発明の実施の形態3に係る画像読取装置1内の画像処理部4において、合成部44内の合成倍率設定部45(図16)の代わりに用いる合成倍率設定部45bの構成を示すブロック図である。図18において、図1及び図16、図17を参照して説明した実施の形態1における構成要素と同一又は対応する構成要素には、同じ符号を付してある。
図18において、実施の形態3に係る画像処理部4における合成部44内の合成倍率設定部45bは、オーバーラップ量算出部453と、倍率・合成位置設定部452bとを備えている。その他の画像処理部4及び合成部44内の構成及び動作は、実施の形態1で説明した構成と同じであり、その詳細な説明は省略する。
合成部44(図16)は、合成位置推定部43からの位置データD43と、オーバーラップ領域上の合成基準位置Prとの主走査方向(x軸方向とする)のずれから、各読取範囲の画像データの主走査方向の合成倍率と合成位置を設定し、この合成倍率により画像を倍率変換するとともに、合成位置に従い、オーバーラップ領域の画像を結合することで、合成画像データD44を生成し出力する。ここで、オーバーラップ領域上の合成基準位置Prは、基準位置Pでのオーバーラップ領域OV2の位置から設定されており、このオーバーラップ領域OV2の主走査方向の幅(基準オーバーラップ量とも記す)OVWrも、ユーザーなどにより予め設定されている予め決められた値となる(図示せず)。
合成部44内の合成倍率設定部45bでは、合成位置推定部43からの位置データD43からオーバーラップ領域の主走査方向の幅OVWc(合成オーバーラップ量)を算出し、合成基準位置Prによる基準位置Pでの基準オーバーラップ量OVWrとの差(すなわち、読取領域の合成位置の基準位置とのずれ)により、読取範囲の画像データの主走査方向の合成倍率と合成位置を設定し、合成時の倍率と合成位置を示す合成倍率位置データD45を出力する。
図18において、合成倍率設定部45bにおけるオーバーラップ量算出部453は、合成位置推定部43からの位置データD43から、各セルにおける読取領域の両端のオーバーラップ領域での実際に重複している主走査方向の幅(合成オーバーラップ量)OVWcを算出する。このとき、各読取領域の両端における2つの合成オーバーラップ量OVWc1及びOVWc2が算出され、合成オーバーラップ量OVWcにはオーバーラップ量OVWc1とOVWc2を含んでいる。この合成オーバーラップ量OVWc(OVWc1及びOVWc2)は、各読取領域の画像データの両端のオーバーラップ領域で求められた位置データD43の読取領域上の位置から算出することができる。例えば、オーバーラップ領域の中心位置として位置データD43を求めれば、位置データD43で示す位置を各セルの読取領域の端の位置との主走査方向の距離(位置)に換算することで、合成オーバーラップ量として算出すればよい。
合成倍率設定部45bにおける倍率・合成位置設定部452bは、オーバーラップ量算出部453からの合成オーバーラップ量OVWcに対し、合成基準位置Prによる基準位置Pでの基準オーバーラップ量OVWrとの差(すなわち、読取領域の合成位置の基準位置とのずれ)から合成倍率を設定し、さらに、合成位置推定部43からの位置データD43を、設定した合成倍率により変換される(移動される)合成の位置(合成位置)として求め、合成時の倍率と合成位置を示す合成倍率位置データD45として出力する。合成オーバーラップ量OVWcは、読取領域の両端における2つのオーバーラップ量OVWc1及びOVWc2が算出されているので、それぞれのオーバーラップ量と基準オーバーラップ量OVWrとの比率から2つの変換倍率が求められ、この両端での2つの変換倍率の平均値から、該当セルの読取領域の合成倍率を求める。
なお、上述では両端での2つの変換倍率の平均値から、該当セルの読取領域の合成倍率を求めるとしたが、両端での2つの変換倍率の間を線形に変化するよう各読取範囲内の主走査方向の位置ごとで倍率を求めてもよいし、両端での2つの変換倍率の最小値もしくは最大値を該当セルでの倍率として設定してもよい。このように、2つのオーバーラップ量OVWc1及びOVWc2と基準オーバーラップ量OVWrから倍率が設定できれば、同様の効果が得られる。
合成倍率設定部45bにおける倍率・合成位置設定部452bから出力される合成倍率位置データD45により、合成部44の画像変換部442では、画像メモリ41に格納されている画像データDIの各セルの読取領域の画像を倍率変換して、センサーチップに対応する各読取範囲の画像データの倍率を補正し、オーバーラップ領域接続部443では、倍率を補正された倍率変換画像データD442に対し、オーバーラップ領域の画像を結合して、合成画像データD44を生成し出力する。
《3−2》実施の形態3の動作
〈合成部44、合成倍率設定部45bの動作〉
合成部44及び合成倍率設定部45bの動作を、合成倍率設定部45bの動作を中心に説明する。原稿26が基準位置Pにある場合における合成部44、合成倍率設定部45bの動作は、図11(a)から(c)に示すように、位置データD43が示す合成位置Pcは、オーバーラップ領域上の合成基準位置Prに一致するので、2つの合成オーバーラップ量OVWc1及びOVWc2は、基準オーバーラップ量OVWrと一致する(OVWc1、OVWc2=OVWr)。したがって、合成部44内の合成倍率設定部45bにおけるオーバーラップ量算出部453では、合成オーバーラップ量OVWcを算出し、倍率・合成位置設定部452bにおいて、オーバーラップ量算出部453からの合成オーバーラップ量OVWcと基準オーバーラップ量OVWrから、合成倍率を例えばOVWc/OVWr=1倍と設定し、合成位置Pcをそのままの合成位置とする。画像変換部442において、画像データDIを合成倍率1(等倍)で倍率変換して画像データの倍率を補正し、オーバーラップ領域の画像を結合して、合成画像データD44を生成し出力する。
このため、図11(a)から(c)の場合には、合成部44は、図11(a)に示される画像データを、拡大及び縮小のいずれも行わず、図11(b)に示される等倍のままの画像データを用いて、図11(c)に示されるように、合成する。合成部44は、合成に際し、隣り合うオーバーラップ領域の画像を重み付け加算することで貼り合わせた合成画像データD44を出力する。
図19(a)から(c)は、原稿26が(基準位置−d)mmの位置にある場合(図5(a)及び(b)、図6(a)から(c)の場合)における合成部44及び合成倍率設定部45bの動作を説明する図である。図19(a)から(c)は、図12(a)から(c)の場合と同様の動作であるが、読取幅Wcではなく、各セルの読取領域での両端の合成オーバーラップ量OVWc(OVWc1及びOVWc2)から合成倍率、合成位置を求める点が異なる。図19(a)は、画像メモリ41から読み出された画像データD41を示し、図19(b)は、合成部44における合成倍率設定部45bからの合成倍率位置データD45での合成倍率により、画像データD41をx軸方向(撮像素子の配列方向、複数のセンサーチップ21の配列方向)に倍率変換(図19(a)から(c)では、縮小)した画像データを示し、図19(c)は、図19(b)の画像データを合成(合成位置Pcに基づく合成倍率位置データD45による合成位置で結合)した合成画像データD44を示す。
図6(a)から(c)、図12(a)から(c)での説明と同様、図19(a)から(c)では、原稿26が(基準位置−d)mmの位置にある場合を示しているので、合成位置推定部43で算出された位置データD43が示す図中の合成位置Pcは、オーバーラップ領域上の合成基準位置Prに一致せず、合成位置Pcは合成基準位置Prの外側にある。算出された位置データD43が示す合成位置Pcは合成基準位置Prの外側にあるので、2つのオーバーラップ量OVWc1及びOVWc2は、基準オーバーラップ量OVWrよりも短いことになる(OVWc1<OVWr、OVWc2<OVWr)。よって、合成部44内の合成倍率設定部45bにおけるオーバーラップ量算出部453では、合成オーバーラップ量OVWc(OVWc1、OVWc2)を算出し、倍率・合成位置設定部452bにおいて、オーバーラップ量算出部453からの合成オーバーラップ量OVWcと基準オーバーラップ量OVWrから、両端の2つの変換倍率を例えばOVWc1/OVWr倍とOVWc1/OVWr倍(1より小さい縮小倍率を示す値)として、この両端の2つの変換倍率の平均値から、各セルでの読取領域での合成倍率OVWc/OVWrを設定し、合成位置Pcを倍率変換後に位置する値へ変換する。そして、画像変換部442において、画像データDIを合成倍率OVWc/OVWr倍で倍率変換して画像データの倍率を補正し、オーバーラップ領域の画像を結合して、合成画像データD44を生成し出力する。
上記から、図19(a)から(c)の場合には、合成部44は、図19(a)に示される画像データを縮小し、図19(b)に示されるように、合成位置Pcを合成基準位置Prに一致させる。縮小倍率としては、例えば、OVWc/OVWr倍を用いることができる。その後、合成部44は、図19(b)の画像データを用いて、図19(c)に示されるように、画像データを合成する。合成部44は、合成に際し、隣り合うオーバーラップ領域の画像を重み付け加算することで貼り合わせた合成画像データD44を出力する。
図20(a)から(c)は、原稿26が(基準位置+d)mmの位置にある場合(図7(a)及び(b)、図8(a)から(c)の場合)における合成部44及び合成倍率設定部45bの動作を説明する図である。図20(a)から(c)は、図13(a)から(c)の場合と同様の動作であるが、読取幅Wcではなく、両端の合成オーバーラップ量OVWc(OVWc1及びOVWc2)から合成倍率、合成位置を求める点が異なる。図20(a)は、画像メモリ41から読み出された画像データD41を示し、図20(b)は、合成部44における合成倍率設定部45bからの合成倍率位置データD45での合成倍率により、画像データD41をx軸方向(撮像素子の配列方向、複数のセンサーチップ21の配列方向)に倍率変換(図20(a)から(c)では、拡大)した画像データを示し、図20(c)は、図20(b)の画像データを合成(合成位置Pcに基づく合成倍率位置データD45による合成位置で結合)した合成画像データD44を示す。
図8(a)から(c)、図13(a)から(c)での説明と同様、図20(a)から(c)では、原稿26が(基準位置+d)mmの位置にある場合を示しているので、合成位置推定部43で算出された位置データD43が示す図中の合成位置Pcは、オーバーラップ領域上の合成基準位置Prに一致せず、合成位置Pcは合成基準位置Prの内側にある。算出された位置データD43が示す合成位置Pcは合成基準位置Prの内側にあるので、2つのオーバーラップ量OVWc1及びOVWc2は、基準オーバーラップ量OVWrよりも長いことになる(OVWc1>OVWr、OVWc2>OVWr)。よって、合成部44内の合成倍率設定部45bにおけるオーバーラップ量算出部453では、合成オーバーラップ量OVWc(OVWc1、OVWc2)を算出し、倍率・合成位置設定部452bにおいて、オーバーラップ量算出部453からの合成オーバーラップ量OVWcと基準オーバーラップ量OVWrから、両端の2つの変換倍率を例えばOVWc1/OVWr倍とOVWc1/OVWr倍(1より大きい拡大倍率を示す値)として、この両端の2つの変換倍率の平均値から、各セルでの読取領域での合成倍率OVWc/OVWrを設定し、合成位置Pcを倍率変換後に位置する値へ変換する。そして、画像変換部442において、画像データDIを合成倍率OVWc/OVWr倍で倍率変換して画像データの倍率を補正し、オーバーラップ領域の画像を結合して、合成画像データD44を生成し出力する。
上記から、図20(a)から(c)の場合には、合成部44は、図20(a)に示される画像データを拡大し、図20(b)に示されるように、合成位置Pcを合成基準位置Prに一致させる。拡大倍率としては、例えば、OVWc/OVWr倍を用いることができる。その後、合成部44は、図20(b)の画像データを用いて、図20(c)に示されるように、画像データを合成する。合成部44は、合成に際し、隣り合うオーバーラップ領域の画像を重み付け加算することで貼り合わせた合成画像データD44を出力する。
なお、図19(a)から(c)及び図20(a)から(c)で示す読取領域の両端の合成オーバーラップ量OVWc1及びOVWc2は、オーバーラップ量OVWc1とOVWc2とで、一方では縮小もしくは拡大となり、他方では異なる倍率で算出されるような場合があっても、倍率・合成位置設定部452bにおいて、2つの変換倍率の平均値から、各セルでの読取領域での合成倍率OVWc/OVWrを設定しているので、大きな歪を生じさせることのない倍率を設定できる。
《3−3》実施の形態3の効果
以上に説明したように、実施の形態3に係る画像読取装置1によれば、合成倍率設定部45bにより、位置データD43から読取時の合成オーバーラップ量を算出し、基準オーバーラップ量との差から、合成倍率と合成位置を設定するようにしているので、画像データをx軸方向に倍率変換(等倍又は拡大又は縮小)し、倍率変換後の画像データを合成することで、基準位置Pから原稿26までの距離が変わった場合であっても、隣り合う画像の繋ぎ目(合成位置)を目立たない画像とすることができる。そして、隣り合うセンサーチップ間に対応する位置のデータの欠落を無くし、読取画像の品質を向上することができる。
なお、実施の形態3に係る画像読取装置1は、実施の形態2に係る画像読取装置1aの演算装置5において、マイクロプロセッサにより実行されるコンピュータプログラムで実現されてもよく、上記と同様の効果を奏する。
本発明は、原稿等の読取対象物を走査して画像情報を取得する機能を備えたコピー機、ファクシミリ、及びスキャナ等に適用可能である。
1,1a 画像読取装置、 2 撮像部、 3 A/D変換部、 4 画像処理部、 5 演算装置、 6 搬送部、 21,21(k) センサーチップ、 22,22(k) レンズ、 23 絞り、 23a 開口部、 24,24(k) レンズ、 25 ガラス面、 26 原稿(読取対象物)、 27 照明、 28,28(k) 原稿から撮像部に向かう光の範囲、 29,29(k) 原稿から撮像部に向かう光の原稿上の範囲、 2A,2A(k) 読取範囲、 41 画像メモリ、 42 類似度算出部、 43 合成位置推定部、 44 合成部、 51 プロセッサ、 52 RAM、 53 不揮発性メモリ、 54 大容量記憶部、 211,212,213 撮像素子、 L1,L2,L3 オーバーラップ領域の幅、 OV1(k−1,R) k−1番目の画像データの右側のオーバーラップ領域、 OV1(k,L) k番目の画像データの左側のオーバーラップ領域、 P 基準位置、 Pc 合成位置、 Pr 合成基準位置、 x 主走査方向、 y 副走査方向(原稿搬送方向)、 45,45b 合成倍率設定部、 442 画像変換部、 443 オーバーラップ領域接続部、 451 読取幅算出部、 452,452b 倍率・合成位置設定部、 453 オーバーラップ量算出部。

Claims (11)

  1. 第1方向に配列された複数の撮像素子をそれぞれ有し、前記第1方向に配列されたN個(Nは2以上の整数)のセンサーチップと、
    原稿上において前記第1方向に並ぶN個の読取範囲を隣り合う読取範囲の端同士で一部の領域が重なり合うオーバーラップ領域を持つように、前記N個のセンサーチップにそれぞれ縮小結像させるN個の光学系と、
    前記第1方向に並ぶN個の読取範囲の画像データの内、前記オーバーラップ領域における画像データを用いて、前記隣り合う読取範囲のオーバーラップ領域の最も相関が高い位置を求め、前記位置と前記オーバーラップ領域において予め決められている合成基準位置とに基づき、読取画像の倍率と2つの画像データが結合される位置である合成位置を得て、前記N個の読取範囲の画像データの前記第1方向の倍率を補正する画像処理を行い、該画像処理が行われた前記N個の読取範囲の画像データを結合して合成画像データを生成する画像処理部と
    を備えたことを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記N個の光学系の各々は、前記第1方向に並ぶN個の読取範囲を、隣り合う読取範囲の端同士で一部の領域が重なり合うオーバーラップ領域を持つよう前記N個のセンサーチップにそれぞれ縮小結像させて配置されており、
    前記原稿で反射した光を光学的に縮小する第1のレンズと、
    前記第1のレンズで縮小された前記光の一部を通過させる絞りと、
    前記絞りを通過した光を前記N個のセンサーチップの1つに結像させる第2のレンズと、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記画像処理部は、
    前記N個のセンサーチップによって生成された画像データであって、前記N個の読取範囲の画像データの内の隣り合う読取範囲が重複する領域である前記オーバーラップ領域の前記画像データを用いて、前記オーバーラップ領域内で設定されたマッチング領域の画像データ間の前記相関の高さである類似の程度の高さを示す類似度を算出する類似度算出部と、
    前記類似度算出部で算出された前記類似度から、前記隣り合う読取範囲の2つの画像データが結合される位置である合成位置をそれぞれ推定する合成位置推定部と、
    前記合成位置推定部で推定された前記合成位置と前記予め決められている合成基準位置とに基づき、前記N個の読取範囲の画像データの各々について、読取範囲の倍率と合成位置設定し、前記N個の読取範囲の画像データの前記第1方向の幅をそれぞれ変換して、前記変換された2つの画像データを合成して合成画像データを生成する合成部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  4. 前記類似度は、前記オーバーラップ領域内で設定された前記マッチング領域の画素毎の差分絶対値の和に基づく値であり、前記差分絶対値の和が小さいほど前記類似度は高い、
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
  5. 前記類似度は、前記オーバーラップ領域内で設定された前記マッチング領域の画素毎の差分の二乗和に基づく値であり、前記差分の二乗和が小さいほど前記類似度は高い、
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
  6. 前記合成部は、
    前記合成位置推定部で推定された前記合成位置と前記予め決められている合成基準位置に基づき、前記N個の読取範囲の画像データの各々について合成の倍率を設定し、合成倍率と合成接続位置を出力する合成倍率設定部と、
    前記合成倍率設定部により設定された合成倍率を用いて、前記N個の読取範囲の画像データの前記第1方向の幅を変換する画像変換部と、
    前記合成倍率設定部により設定された合成接続位置を合わせて、前記画像変換部で変換された画像データを合成して合成画像データを生成するオーバーラップ領域接続部と、
    を備えることを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
  7. 前記合成倍率設定部は、
    前記N個の読取範囲の画像データの各々について、
    前記合成位置推定部で推定された前記合成位置から、前記第1方向の一端側の合成位置と他端側の合成位置との間の前記第1方向の幅から合成読取幅を求める読取幅算出部と、
    予め決められている読取範囲の合成基準位置による両端の間の前記第1方向の幅と、前記読取幅算出部からの合成読取幅から合成倍率を算出するとともに、前記合成位置推定部で推定された前記合成位置を前記合成倍率により変換される際の合成接続位置として求めて、合成倍率と合成接続位置を設定する倍率・合成位置設定部と
    を備えることを特徴とする請求項に記載の画像読取装置。
  8. 前記倍率・合成位置設定部は、
    前記読取幅算出部からの合成読取幅と予め決められている合成基準位置による読取範囲の幅との比率から合成倍率と合成接続位置を設定し、
    前記N個の読取範囲の画像データの各々における前記第1方向の一端側の合成位置と他端側の合成位置とが、前記N個の読取範囲の画像データの各々における予め決められている合成基準位置と同じ位置にあり、前記読取幅算出部からの合成読取幅が予め決められている合成基準位置による読取範囲の幅と等しい場合には、前記合成倍率を1に設定し、
    前記N個の読取範囲の画像データの各々における前記第1方向の一端側の合成位置と他端側の合成位置とが、前記N個の読取範囲の画像データの各々における前記合成基準位置の外側にあり、前記読取幅算出部からの合成読取幅が、予め決められている合成基準位置による読取範囲の幅より大きい場合には、前記合成倍率を1より小さい値に設定し、
    前記N個の読取範囲の画像データの各々における前記第1方向の一端側の合成位置と他端側の合成位置とが、前記N個の読取範囲の画像データの各々における前記合成基準位置の内側にあり、前記読取幅算出部からの合成読取幅が、予め決められている合成基準位置による読取範囲の幅より小さい場合には、前記合成倍率を1より大きい値に設定する、
    ことを特徴とする請求項に記載の画像読取装置。
  9. 前記合成倍率設定部は、
    前記N個の読取範囲の画像データの前記第1方向の両端それぞれに対し、前記合成位置推定部で推定された前記合成位置から、前記読取範囲のオーバーラップ領域の幅を算出し、合成オーバーラップ量を求めるオーバーラップ量算出部と、
    前記オーバーラップ量算出部からの前記読取範囲の両端における合成オーバーラップ量と予め決められている読取範囲の合成基準位置でのオーバーラップ量とにより、前記N個の読取範囲における合成倍率を算出するとともに、前記合成位置推定部で推定された前記合成位置を前記合成倍率により変換される際の合成接続位置として求めて、合成倍率と合成接続位置を設定する倍率・合成位置設定部と
    を備えることを特徴とする請求項に記載の画像読取装置。
  10. 前記倍率・合成位置設定部は、
    前記オーバーラップ量算出部からの合成オーバーラップ量と予め決められている合成基準位置によるオーバーラップ量との比率から合成倍率と合成接続位置を設定し、
    前記N個の読取範囲の画像データの各々における前記第1方向の一端の合成オーバーラップ量が、予め決められている合成基準位置でのオーバーラップ量と等しい場合には、前記合成倍率を1に設定し、
    前記N個の読取範囲の画像データの各々における前記第1方向の一端の合成オーバーラップ量が、予め決められている合成基準位置でのオーバーラップ量より小さい場合には、前記合成倍率を1より小さい値に設定し、
    前記N個の読取範囲の画像データの各々における前記第1方向の一端の合成オーバーラップ量が、予め決められている合成基準位置でのオーバーラップ量より大きい場合には、前記合成倍率を1より大きい値に設定する、
    ことを特徴とする請求項に記載の画像読取装置。
  11. 第1方向に配列された複数の撮像素子をそれぞれ有し、前記第1方向に配列されたN個(Nは2以上の整数)のセンサーチップと、
    原稿上において前記第1方向に並ぶN個の読取範囲を隣り合う読取範囲の端同士で一部の領域が重なり合うオーバーラップ領域を持つように、前記N個のセンサーチップにそれぞれ縮小結像させるN個の光学系と
    を備える画像読取装置が実行する画像読取方法であって、
    前記第1方向に並ぶN個の読取範囲の画像データの内、前記オーバーラップ領域における画像データを用いて、前記隣り合う読取範囲のオーバーラップ領域の最も相関が高い位置を求めるステップと、
    記位置と前記オーバーラップ領域において予め決められている合成基準位置とに基づき、読取画像の倍率と2つの画像データが結合される位置である合成位置を得て、前記N個の読取範囲の画像データの前記第1方向の倍率を補正する画像処理を行い、該画像処理が行われた前記N個の読取範囲の画像データを結合して合成画像データを生成するステップと
    を有することを特徴とする画像読取方法。
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