JP2012109737A - 画像結合装置、画像結合方法、画像入出力システム、プログラム、及び記録媒体 - Google Patents

画像結合装置、画像結合方法、画像入出力システム、プログラム、及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の撮像素子部で撮像された複数の被撮像領域の画像を高速かつ高精度に結合する画像結合装置、画像結合方法、及び画像入出力システムを提供する。
【解決手段】画像結合装置は、「画像N」内にマッチング領域M1を設定し、マッチング領域M1内にエッジ検出領域を設定し、「画像N+1」内に複数の被マッチング領域を設定し、被マッチング領域M2を副走査方向に非線形に拡大又は縮小して、マッチング領域M1と副走査方向Dについて同じ大きさにしたときの、マッチング領域M1の画像と、拡大又は縮小された被マッチング領域M2の画像の各々との相関度を示す値により、マッチング領域M1と最も相関の高い被マッチング領域M2を選択し、最も相関の高い被マッチング領域M2を非線形拡大縮小手段によって拡大又は縮小する際の「画像N+1」のリサンプリング位置を、マッチング領域M1の画像と結合する結合位置として特定する。
【選択図】図20

Description

本発明は、複数の撮像手段によって撮像された部分的に互いに重複する領域を持つ複数の画像の画像データから、複数の画像が結合された結合画像の画像データを生成する画像結合装置、画像結合方法、画像結合装置を含む画像入出力システム、画像結合方法をコンピュータに実行させるプログラム、及びこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
一般に、ディジタル複写機、イメージスキャナ、及びファクシミリ装置などに適用される画像入出力システムは、画像データ入力手段である撮像手段として、複数の撮像素子(光電変換素子)を主走査方向(撮像素子の配列方向)に配列して構成された一次元撮像素子部(ラインセンサ)を備えている。画像読み取りに際しては、ラインセンサによる主走査方向の1ラインごとの読み取り、及び、読み取り位置の副走査方向の移動(原稿又はラインセンサの移動)を実行する。
ところが、ラインセンサとしてのCCDセンサ又はCMOSセンサは、半導体集積技術における製造上の理由から、通常6インチウェハ又は8インチウェハを用いて製造される。このため、大きなサイズ、特に、A3サイズ以上の原稿を読み取ることができる長尺のラインセンサを製造することは困難である。
そこで、複数の短尺のラインセンサをライン状に配置したものを1つの長尺のラインセンサとして用い、1ラインを分割した複数の領域を複数の短尺のラインセンサでそれぞれ読み取るとともに、複数の短尺のラインセンサで読み取られた画像の間において欠落した箇所の画像を画素補間する処理が行われていた。
しかしながら、このような画素補間処理は、読み取られていない画像(隣接する短尺のラインセンサ間の画像)を補間処理によって生成するものであるから、十分に高い精度の画像を生成することは困難である。そのため、特許文献1は、読み取り時における画像データの欠落が発生しないように、複数の短尺のラインセンサを千鳥状に配置(すなわち、複数の短尺のラインセンサは、隣接する短尺のラインセンサで読み取られる画像の端部が主走査方向に数画素分重なるように配置)する方法を提案している。この方法によれば、原稿の1ラインを分割した複数の領域を複数の短尺のラインセンサでそれぞれ読み取ることができる。ただし、この方法では、千鳥状に配置された複数の短尺のラインセンサ間の副走査方向のギャップにより、複数の短尺のラインセンサで読み取られた複数の画像に、副走査方向のずれが生じるため、複数の短尺のラインセンサで読み取られた複数の画像を結合する際に、予め定められた固定のずれ量(ギャップ)Δxを用いて画像データを補正した後に、画像の結合を行っている。
また、特許文献2は、複数の画像を合成して1枚の画像を生成する技術を開示している。この技術では、第1段階で、2つの画像の縮小画像を用いて2つの画像の接合位置関係(回転角度及び鏡像反転の有無の少なくとも一方)を特定し、大まかな重なり領域を検出し、第2段階で、重なり領域を複数の矩形領域に分割し、精度を上げて正確な重なり位置及び傾きなどを検出し、第3段階で、第1段階及び第2段階の処理結果を用いて、2つの画像を結合する。
特許第2982032号公報(図8、図12、段落0038) 特開2002−305647号公報(図1、要約)
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、装置の構造上の問題などにより、原稿の読み取り中にずれ量が増減して、短尺のラインセンサで読み取られる画像のずれ量が予め定められた固定のずれ量と異なる値に変化したりすると、ずれ量の変化分だけ画像結合後の画像の品質が低下するという問題がある。
また、特許文献2に記載の技術では、第1段階で用いる領域のすべてを走査して読み取りを完了してから画像処理を開始するため、結合位置検出に用いる領域のすべての読み取りを完了した後でなければ画像結合処理に進むことができないので、画像結合処理の完了までに長時間を要するという問題がある。例えば、特許文献2に記載の技術を、A4サイズやA3サイズの原稿の幅に相当する数の短尺のラインセンサを1列に並べて同時に走査する装置に適用した場合には、画像結合処理の完了までに膨大な処理時間を要するという問題がある。
そこで、本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、画像信号処理によって複数の画像の結合を高速かつ高精度に行うことができる画像結合装置、画像結合方法、画像結合装置を含む画像入出力システム、画像結合方法をコンピュータに実行させるプログラム、及びこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
本発明の一形態に係る画像結合装置は、主走査方向に部分的に互いに重複している第1の被撮像領域と第2の被撮像領域とを異なる複数の撮像手段でそれぞれ撮像する主走査を、副走査方向に前記第1の被撮像領域と前記第2の被撮像領域とを移動させて繰り返すことによって生成された第1の画像の画像データと第2の画像の画像データとから、前記第1の画像と前記第2の画像の副走査方向の重ね合わせ位置を求め、該重ね合わせ位置に基づいて前記第1の画像と前記第2の画像の結合位置を決定する結合位置検出手段と、前記結合位置にしたがって、前記第1の画像の画像データと前記第2の画像の画像データとから、前記第1の画像と前記第2の画像とが結合された第3の画像の画像データを生成する画像結合手段とを有し、前記結合位置検出手段は、前記第1の画像内に、前記第2の画像との相関を算出するためのマッチング領域を設定し、さらに、前記マッチング領域の副走査方向の始点位置から終点位置までの間に、画像のエッジを検出するためのエッジ検出領域を設定する相関検出用領域設定手段と、前記第2の画像内に、前記マッチング領域の副走査方向の大きさと同じ副走査方向の大きさの被マッチング領域を含む、互いに副走査方向の大きさの異なる複数の被マッチング領域を設定する被相関検出用領域設定手段と、前記複数の被マッチング領域の各々の画像を副走査方向に非線形に拡大又は縮小して、前記複数の被マッチング領域の各々の副走査方向の大きさを前記マッチング領域の副走査方向の大きさと同じにする非線形拡大縮小手段と、前記マッチング領域の画像と、前記非線形拡大縮小手段によって拡大又は縮小された前記被マッチング領域の画像の各々との相関度を示す値を算出する相関算出手段と、前記相関度を示す値により、前記複数の被マッチング領域の中から、前記マッチング領域と最も相関の高い被マッチング領域を選択し、該最も相関の高い被マッチング領域を前記非線形拡大縮小手段によって拡大又は縮小する際の前記第2の画像のリサンプリング位置を、前記マッチング領域の前記第1の画像と結合する前記結合位置として特定する結合位置特定手段とを有し、前記非線形拡大縮小手段は、前記被マッチング領域の副走査方向の大きさが前記マッチング領域の副走査方向の大きさと異なる場合、前記マッチング領域の副走査方向の大きさに応じた数のデータを前記被マッチング領域から非等間隔にリサンプリングすることで前記被マッチング領域の画像を副走査方向に拡大又は縮小すること特徴としている。
また、本発明の他の形態に係る画像結合方法は、主走査方向に部分的に互いに重複している第1の被撮像領域と第2の被撮像領域とを異なる複数の撮像手段でそれぞれ撮像する主走査を、副走査方向に前記第1の被撮像領域と前記第2の被撮像領域とを移動させて繰り返すことによって生成された第1の画像の画像データと第2の画像の画像データとから、前記第1の画像と前記第2の画像の副走査方向の重ね合わせ位置を求め、該重ね合わせ位置に基づいて前記第1の画像と前記第2の画像の結合位置を決定する結合位置検出ステップと、前記結合位置にしたがって、前記第1の画像の画像データと前記第2の画像の画像データとから、前記第1の画像と前記第2の画像とが結合された第3の画像の画像データを生成する画像結合ステップとを有し、前記結合位置検出ステップは、前記第1の画像内に、前記第2の画像との相関を算出するためのマッチング領域を設定し、さらに、前記マッチング領域の副走査方向の始点位置から終点位置までの間に、画像のエッジを検出するためのエッジ検出領域を設定する相関検出用領域設定ステップと、前記第2の画像内に、前記マッチング領域の副走査方向の大きさと同じ副走査方向の大きさの被マッチング領域を含む、互いに副走査方向の大きさの異なる複数の被マッチング領域を設定する被相関検出用領域設定ステップと、前記被マッチング領域の副走査方向の大きさが前記マッチング領域の副走査方向の大きさと異なる場合に、前記複数の被マッチング領域の各々の画像を副走査方向に非線形に拡大又は縮小して、前記複数の被マッチング領域の各々の副走査方向の大きさを前記マッチング領域の副走査方向の大きさと同じにする非線形拡大縮小ステップと、前記マッチング領域の画像と、前記非線形拡大縮小ステップにおいて拡大又は縮小された前記被マッチング領域の画像の各々との相関度を示す値を算出する相関算出ステップと、前記相関度を示す値により、前記複数の被マッチング領域の中から、前記マッチング領域と最も相関の高い被マッチング領域を選択し、該最も相関の高い被マッチング領域を前記非線形拡大縮小ステップにおいて拡大又は縮小する際の前記第2の画像のリサンプリング位置を、前記マッチング領域の前記第1の画像と結合する前記結合位置として特定する結合位置特定ステップとを有し、前記非線形拡大縮小ステップにおいては、前記被マッチング領域の副走査方向の大きさが前記マッチング領域の副走査方向の大きさと異なる場合、前記マッチング領域の副走査方向の大きさに応じた数のデータを前記被マッチング領域から非等間隔にリサンプリングすることで前記被マッチング領域の画像を副走査方向に拡大又は縮小すること特徴としている。
また、本発明の他の形態に係る画像入出力システムは、上記画像結合装置と、主走査方向に部分的に互いに重複している前記第1の被撮像領域と前記第2の被撮像領域とを撮像する異なる複数の前記撮像手段でそれぞれ撮像することによって前記第1の画像の画像データと前記第2の画像の画像データとを生成して、前記画像結合装置に与える画像読取装置とを有することを特徴としている。
本発明によれば、隣接する2つの撮像手段の読み取り画像の結合位置のずれ量が、副走査方向に変化するような場合であっても、複数の画像の結合を高速かつ高精度に行うことができるという効果がある。
また、本発明によれば、複数の画像の結合を、フレームメモリを用いずに、少ないメモリ容量のメモリを用いて高速かつ高精度に行うことができるという効果がある。
さらに、本発明によれば、被マッチング領域を非線形に拡大又は縮小することで、結合位置検出に誤差が生じやすい画像が入力された場合であっても、結合位置ずれの目立たない精度の高い画像結合が実現できるという効果がある。
実施の形態1に係る画像結合装置及びこれを含む画像入出力システムの構成を概略的に示す図である。 画像読取装置の光学系を図1のS−S線方向に見る概略的な断面及び主要な光線(原稿が合焦位置にある場合)を示す図である。 実施の形態1に係る画像入出力システムにおいて、画像読取装置の4つの撮像素子部から得られる画像(原稿が合焦位置にある場合)及びそれらを結合して得られる結合画像を示す図である。 実施の形態1に係る画像入出力システムにおいて、画像読取装置の4つの撮像素子部から得られる画像(原稿が合焦位置からずれている場合)及びそれらを結合して得られる結合画像を示す図である。 実施の形態1に係る画像入出力システムの画像読取装置において、撮像素子部が、図中における左から右に向けて移動しながら、天板から部分的に浮いている原稿を読み取る場合(被撮像領域までの距離が変化する場合)を示す図である。 (a)〜(c)は、実施の形態1に係る画像結合装置が行う画像結合処理におけるマッチング領域及び被マッチング領域の設定動作の一例を示す図である。 実施の形態1に係る画像結合装置が行う画像結合処理を概略的に示すフローチャートである。 実施の形態1に係る画像結合装置の非線形拡大縮小手段における被マッチング領域の拡大縮小領域処理を示す説明図(その1)である。 実施の形態1に係る画像結合装置の非線形拡大縮小手段における被マッチング領域の拡大縮小領域処理を示す説明図(その2)である。 実施の形態1に係る画像結合装置の非線形拡大縮小手段における被マッチング領域の拡大縮小領域処理を示す説明図(その3)である。 実施の形態1に係る画像結合装置において、マッチング領域及び被マッチング領域の設定処理を示す説明図(その1)である。 実施の形態1に係る画像結合装置において、マッチング領域及び被マッチング領域の設定処理を示す説明図(その2)である。 実施の形態1に係る画像結合装置において、マッチング領域及び被マッチング領域の設定処理を示す説明図(その3)である。 実施の形態1に係る画像結合装置の効果を説明するための画像の例を示す図である。 実施の形態1に係る画像結合装置において、「画像N+1」の境界部の位置が「画像N」の境界部の位置よりも副走査方向(下側)に大きくずれている場合を示す図である。 図15の場合に、相関を算出するために設けられる被マッチング領域(その副走査方向の大きさがマッチング領域の副走査方向の大きさと等しい)を示す図(その1)である。 図15の場合に、相関を算出するために設けられる被マッチング領域(その副走査方向の大きさがマッチング領域の副走査方向の大きさより小さい)を示す図(その2)である。 図15の場合に、相関を算出するために設けられる被マッチング領域(その副走査方向の大きさがマッチング領域の副走査方向の大きさより大きい)を示す図(その3)である。 (a)〜(c)は、図15の場合に、被マッチング領域の全体を線形に縮小した場合に生じる問題を示す図である。 (a)〜(c)は、図15の場合に、被マッチング領域を非線形に縮小(被マッチング領域の拡大縮小領域のみを縮小)した場合の効果を示す図である。 実施の形態1に係る画像結合装置において、「画像N+1」の境界部の位置が「画像N」の境界部の位置よりも副走査方向(上側)に大きくずれている場合を示す図である。 図21の場合に、相関を算出するために設けられる被マッチング領域(その副走査方向の大きさがマッチング領域の副走査方向の大きさと等しい)を示す図(その1)である。 図21の場合に、相関を算出するために設けられる被マッチング領域(その副走査方向の大きさがマッチング領域の副走査方向の大きさより小さい)を示す図(その2)である。 図21の場合に、相関を算出するために設けられる被マッチング領域(その副走査方向の大きさがマッチング領域の副走査方向の大きさより大きい)を示す図(その3)である。 (a)〜(c)は、図21の場合に、被マッチング領域の全体を線形に拡大した場合に生じる問題を示す図である。 (a)〜(c)は、図21の場合に、被マッチング領域を非線形に拡大(非マッチング領域の拡大縮小領域のみを拡大)した場合の効果を示す図である。 実施の形態2に係る画像入出力システムの構成を概略的に示す図である。 図27の画像読取装置の1つの結像光学部の構成を示す概略的な斜視図及び主要な光線を示す図である。 図27の画像読取装置の光学系を図27のS29−S29線方向に見る概略的な断面及び主要な光線を示す図である。
《1》実施の形態1
《1−1》実施の形態1の構成
図1は、実施の形態1に係る画像結合装置100及びこれを含む画像入出力システム1の構成を概略的に示す図である。図1には、画像読取装置200の光学系の構造の一部を概略的に示す斜視図(左側)と、画像信号処理系(画像結合装置100及びラインメモリ110)の構成を概略的に示すブロック図(右側)とが含まれている。また、図2は、画像読取装置200の光学系を図1のS−S線方向に見る概略的な断面及び主要な光線(原稿が合焦位置にある場合)を示す図である。なお、以下の説明においては、XYZ直交座標系を用いる。画像の読み取りにおける主走査方向DにX軸を置き、主走査方向Dに直交する副走査方向DにY軸を置き、主走査方向D及び副走査方向Dの両方に直交する深度方向DにZ軸を置く。したがって、主走査方向Dは「X軸方向」とも言い、副走査方向Dは「Y軸方向」とも言い、深度方向Dは「Z軸方向」とも言う。また、以下の説明において、Z軸方向は、画像読取装置200の厚み方向である。
図1に示されるように、実施の形態1に係る画像入出力システム1は、被撮像物(被写体)の画像を読み取り画像データを出力する画像読取装置200と、画像読取装置200から出力された画像データを一時的に保持するラインメモリ110と、画像読取装置200から出力された複数の画像データを結合する画像結合装置100(すなわち、本発明が適用された画像結合方法を実施することができる装置)とを有している。
図1に示されるように、画像読取装置200は、結像光学系201と、照明光源202と、天板203と、基板204上に配置された複数の撮像素子部241,242,…,248とを有している。
天板203は、被撮像物の一例である原稿(図1には示さず)が載置される透明な原稿載置部材、例えば、ガラス板である。天板203は、原稿の深度方向Dの位置(すなわち、結像光学系201から原稿の被撮像領域までの距離)を決めることができる位置決め部として機能する。天板203は、原稿を、天板203の上面203aの位置又はこの上面203aから深度方向Dにずれた位置に載置させる。実施の形態1においては、天板203の上面203aを合焦位置としており、原稿の読み取り位置に存在する被撮像領域31,32,…,38が合焦位置にあるときには、原稿の被撮像領域231,232,…,238から結像光学系201を通して撮像素子部241,242,…,248に画像を結像する。
なお、天板203は、被撮像物の位置決め部として機能し、原稿の被撮像領域231,232,…,238を撮像可能にできる構成であれば、ガラス板に限定されず、原稿を位置決めできる他の手段であってもよい。また、被撮像物には、文章、書画、写真などを表示した原稿の他に、紙幣、人間の指などのように、画像を読み取る対象となり得るすべてのものが含まれる。
また、図1は、画像結合装置100をラインメモリ110を介して画像読取装置200に接続した画像入出力システム1を例示しているが、本発明は、ディジタル複写機、ハンドスキャナ、ファクシミリ装置などのように、画像を読み取り、読み取られた画像を結合する装置であれば、種々の装置に適用できる。さらに、画像結合装置100は、複数の画像を結合することが必要な装置、例えば、デジタルカメラなどのパノラマ画像合成装置などにも適用できる。
照明光源202は、例えば、蛍光灯又はLEDなどから構成される。照明光源202は、例えば、天板203の下方であって原稿の被撮像領域231,232,…,238の読み取りに支障が生じない位置に配置される。照明光源202は、原稿の被撮像領域231,232,…,238に光を照射する。なお、照明光源202の形状は、図1に示されるような長尺形状に限定されず、他の形状であってもよい。また、図1には、照明光源202が、結像光学系201の副走査方向Dの一方の側にのみ配置されている場合を示したが、照明光源を結像光学系201の副走査方向Dの両側に配置してもよい。
結像光学系201は、千鳥状に配列された複数の短尺のラインセンサ(「撮像手段」又は「撮像素子部」とも言う。)241,242,…,248に対応する複数の結像光学部211,212,…,218を含む。結像光学部211,212,…,218のそれぞれは、機能的に独立した光学手段である。複数の結像光学部211,212,…,218は、XY面に平行な面上で千鳥状に配置されている円柱状の光学セルによって構成される(通常セルフォックレンズアレイと称されるものである)。また、実施の形態1において、複数の結像光学部211,212,…,218のうちの、主走査方向Dに並ぶ奇数番目の1列の結像光学部211,213,…,217を、第1グループ(系列1)G21に属する結像光学部(第1の結像光学部)と言い、主走査方向Dに並ぶ偶数番目の1列の結像光学部212,214,…,218を、第2グループ(系列2)G22に属する結像光学部(第2の結像光学部)と言う。このように、複数のセルによって結像光学系を構成しているので装置の小型化が可能である。
第1グループG21に属する第1の結像光学部211,213,215,217は、原稿の被撮像領域231,233,235,237から第1の結像光学部211,213,215,217に向かう第1の光の主光線が互いに平行になるように構成されている。すなわち、第1グループG21に属する第1の結像光学部211,213,215,217は、それらの光軸211a,213a,215a,217aが互いに平行になるように構成されている。また、第2グループG22に属する第2の結像光学部212,214,216,218は、原稿の被撮像領域232,234,236,238から第2の結像光学部212,214,216,218に向かう第2の光の主光線が互いに平行になるように構成されている。すなわち、第2グループG22に属する第2の結像光学部212,214,216,218は、それらの光軸212a,214a,216a,218aが互いに平行になるように構成されている。
短尺のラインセンサ241,242,246,248は、結像光学部211,212,…,218に対応するように基板204上に配置される。短尺のラインセンサ(第1の撮像手段)241,243,245,247は、第1グループG21に属する第1の結像光学部211,213,215,217に対応するように配置され、短尺のラインセンサ(第2の撮像手段)242,244,246,248は、第2グループG22に属する第2の結像光学部212,214,216,218に対応するように配置される。
なお、図1には、結像光学系201が、第1グループG21に属する第1の結像光学部211,213,215,217と第2グループG22に属する第2の結像光学部212,214,216,218からなる場合を説明したが、本発明はこのような態様に限定されず、結像光学系201が、副走査方向Dに3列以上配置されている装置にも適用可能である。
また、図1には、複数の結像光学部211,212,…,218が、XY面に平行な面上で千鳥状に配置された場合を示したが、本発明はこのような態様に限定されず、複数の結像光学部の配置は、隣接する被撮像領域が主走査方向Dに重複する領域を有する配置であれば、千鳥状以外の配置であってもよい。
図1において、被撮像領域231,232,…,238は、原稿の天板203側の面であって、撮像素子部241,242,…,248によって読み取られる領域(視野範囲)であり、主走査方向Dに並ぶ複数の領域である。画像読取装置200は、主走査方向Dに沿って天板203上の原稿の被撮像領域231,232,…,238の画像を読み取り、主走査方向Dの読み取りが完了する毎に、副走査方向Dに読み取り位置を相対的に移動させる。この副走査方向Dの読み取り位置の移動は、原稿の移動又は結像光学系201を含む画像読取装置200側の構成の移動のいずれかによって行うことができる。
《1−2》実施の形態1の動作
《1−2−1》実施の形態1の動作の概要
図3は、実施の形態1に係る画像入出力システム1において、画像読取装置200の4つの撮像素子部から得られる画像80,81,82,83(原稿が合焦位置にある場合)及びそれらを結合して得られる結合画像84を示す図である。結像光学部211,212,…,218及びこれらに対応する撮像素子部241,242,…,248は、それぞれの被撮像領域が主走査方向Dに互いに一部重複するように、配置されている。このため、各撮像素子部によって撮像された画像80,81,82,83のうちの隣接する撮像素子部によって取得した画像の端部には、同じ画像(被撮像領域の同じ部分を撮像することによって得られる画像)が重複して含まれる。画像結合装置100は、この重複して読み取られた2つの領域(例えば、領域80bと領域81a、領域81bと領域82a、領域82bと領域83a、領域83bと領域84a)の画像(第1の画像及び第2の画像)を繋ぎ合せることによって、画像80,81,82,83を結合して、結合画像(第3の画像)84を生成する。
図4は、実施の形態1に係る画像入出力システム1において、画像読取装置200の4つの撮像素子部から得られる画像90,91,92,93(原稿が合焦位置からずれている場合であり、例えば、原稿が天板から浮き上がっている場合)及びそれらを結合して得られる結合画像94を示す図である。第1の撮像素子部241,243,245,247と第2の撮像素子部242,244,246,248とを、副走査方向Dにおいて所定の間隔を離して配置し、第1の撮像素子部241,243,245,247の光軸及び第2の撮像素子部242,244,246,248の光軸が、YZ平面に投影された場合に、合焦位置(実施の形態1においては、天板203の上面203a)において交差するようにした場合(図2に示す場合)には、隣り合う画像の主走査方向Dの結合位置は一定だが、副走査方向Dの結合位置は原稿の位置(原稿70の下面と天板203の上面203a間の距離)に応じて変化する。そのため、図4に示すように結合する画像位置が副走査方向Dにずれた画像が得られるため、隣接する2つの画像を結合するときには重ね合わせの位置を副走査方向Dに調整したうえで結合する必要がある。
図5を用いて、副走査方向Dに画像のずれが生じる原理について詳しく説明する。図5は、撮像素子部C0,C1(例えば、図1における241,242)が、図中における左から右に向けて移動しながら、天板203から距離Δz浮いている原稿70を読み取る場合を示す図である。撮像素子部C0,C1が図5における左側の位置にあるときには、系列1(G21)の光学系によって読み取られる画像の位置と系列2(G22)の光学系によって読み取られる画像の位置との間に、副走査方向Dのずれは無い。撮像素子部C0,C1が図5における中央の位置にあるときには、系列1(G21)の光学系によって読み取られる画像の位置と系列2(G22)の光学系によって読み取られる画像の位置との間に、副走査方向Dのずれ(ずれ量Δy)がある。このずれは、撮像素子部C0,C1が、原稿70の天板203から浮き上がり始める傾斜部分70cを読み取るときに徐々に増加して、最終的にずれ量Δyになる。また、原稿70の傾斜部分70cでは原稿面が傾いているため、原稿面に対する系列1(G21)の光学系の光軸の傾きと原稿面に対する系列2(G22)の光学系の光軸の傾きとが異なる。そのため、系列1(G21)の光学系によって読み取られた画像70eの副走査方向Dにおける長さ70e1と、系列2(G22)の光学系によって読み取られた画像70eの副走査方向Dにおける画像の長さ70e2が異なる。その結果、画像の縮み方の違いによって、傾斜部分70cで画像の副走査方向Dのずれが発生する。
このような光学系を用いて図5のように凹凸(起伏)のある原稿を読み取ると、隣り合う画像のずれ量が原稿の高さに応じて変化する。特許文献1に記載の装置のように、予め固定のずれ量を定め、メモリを用いてデータを遅延させることにより、ずれを補正しながら画像の結合を行うと、ずれ量が変化した部分では画像が滑らかに繋がらない。よって、高精度な画像の結合を行うためには、隣接する1組の撮像素子部によって読み取られた2枚の画像(例えば、後述する「画像N」と「画像N+1」)が繋がる位置の検出と画像の拡大又は縮小が必要となる。
ラインメモリ110は、第1の撮像素子部241,243,245,247及び第2の撮像素子部242,244,246,248によって取得された画像データを一時的に記憶する記憶部であり、主走査方向に読み取った被撮像領域231,232,…,238の画像を、1ラインの画像として複数のラインを記憶保持する。
画像結合装置100は、ラインメモリ110に記憶された複数の画像を結合することによって結合画像を生成する。図1には、ラインメモリ110と画像結合装置100とを別個の構成として示しているが、これらは、例えば、同じ回路基板上の一体的な構成であってもよい。
画像結合装置100は、主走査方向Dに部分的に互いに重複している第1の被撮像領域(例えば、図1の領域231)と第2の被撮像領域(例えば、図1の領域232)とを異なる複数の撮像手段である撮像素子部(例えば、図1の系列1(G21)の撮像素子部241,…と、系列2(G22)の撮像素子部242,…)でそれぞれ撮像する主走査を、副走査方向Dに第1の被撮像領域と第2の被撮像領域とを移動させて繰り返すことによって生成された第1の画像の画像データと第2の画像の画像データとから、第1の画像と第2の画像(例えば、画像Nと画像N+1)の副走査方向Dの重ね合わせ位置を求め、この重ね合わせ位置に基づいて第1の画像と第2の画像の結合位置を決定する結合位置検出部(結合位置検出手段)100aと、この結合位置にしたがって、第1の画像の画像データと第2の画像の画像データとから、第1の画像と第2の画像とが結合された第3の画像(結合画像)の画像データを生成する画像結合手段100bとを有している。結合位置検出部100aは、第1の画像内に、第2の画像との相関を算出するためのマッチング領域M1を設定し、さらに、マッチング領域M1の副走査方向Dの始点位置(後述の図6(a)のM1a)から終点位置(後述の図6(a)のM1b)までの間に、画像のエッジを検出するためのエッジ検出領域E1を設定する相関検出用領域設定手段101と、第2の画像内に、マッチング領域M1の副走査方向Dの大きさと同じ副走査方向Dの大きさの被マッチング領域M2を含む、互いに副走査方向Dの大きさの異なる複数の被マッチング領域を設定する被相関検出用領域設定手段102と、複数の被マッチング領域の各々の画像を副走査方向Dに非線形に拡大又は縮小して、複数の被マッチング領域の各々の副走査方向Dの大きさをマッチング領域の副走査方向Dの大きさと同じにする非線形拡大縮小手段103とを有している。さらに、結合位置検出部100aは、マッチング領域M1の画像と、非線形拡大縮小手段103によって拡大又は縮小された被マッチング領域M2の画像の各々との相関度を示す値を算出する相関算出手段104と、相関度を示す値により、複数の被マッチング領域の中から、マッチング領域と最も相関の高い被マッチング領域を選択し、最も相関の高い被マッチング領域を非線形拡大縮小手段によって拡大又は縮小する際の第2の画像のリサンプリング位置を、マッチング領域の第1の画像と結合する結合位置として特定する結合位置特定手段とを有している。そして、非線形拡大縮小手段103は、被マッチング領域M2の副走査方向Dの大きさがマッチング領域M1の副走査方向Dの大きさと異なる場合、マッチング領域M1の副走査方向Dの大きさに応じた数のデータを被マッチング領域M2から非等間隔にリサンプリングすることで被マッチング領域の画像を副走査方向Dに拡大又は縮小する。
また、非線形拡大縮小手段103は、マッチング領域M1内においてエッジ検出領域E1からマッチング領域の副走査方向Dの終点位置までの領域をマッチング領域内の等倍領域(後述する図8〜図10に示す)とし、被マッチング領域M2内において、被マッチング領域M2の副走査方向Dの終点位置から、マッチング領域M1内の等倍領域と副走査方向Dに同じ大きさの領域を、被マッチング領域M2の等倍領域A1と設定し、被マッチング領域M2内における被マッチング領域M2の等倍領域A1以外の領域(拡大縮小領域)A2を、副走査方向Dに拡大又は縮小することによって、被マッチング領域M2の副走査方向Dの大きさをマッチング領域M1の副走査方向Dの大きさと同じにする。
《1−2−2》実施の形態1の動作の詳細
以下に、図6(a)〜(c)、図7、図8〜図10、及び図11〜図13を参照して、画像結合装置100の動作の詳細を説明する。
図6(a)〜(c)は、画像結合装置100が行う画像結合処理におけるマッチング領域M1及び被マッチング領域M2の設定動作の一例を示す図である。図6(a)〜(c)において、最小の横長の長方形として描かれた各領域(各ライン)は、1個の短尺のラインセンサ(例えば、図1のラインセンサ241,…,248のいずれか)による1ラインのスキャン(主走査)によって取得された画像(画像データ)の一部(端部)を意味する。
図6(a)において、左側に描かれている「画像N」は、N番目のラインセンサ(Nは正の整数)(例えば、図1のラインセンサ241)によって順次(上から下に向かう順序で)読み取られた複数ラインの画像(画像データ)の一部(「画像N+1」に重複する側の端部)を示す。また、図6(a)において、右側に描かれている「画像N+1」は、N番目のラインセンサに隣接するN+1番目のラインセンサ(例えば、図1のラインセンサ242)によって順次(上から下に向かう順序で)読み取られた複数ラインの画像(画像データ)の一部(「画像N」に重複する側の端部)を示す。
図6(b)において、左側に描かれている「画像N」は、N番目のラインセンサ(例えば、図1のラインセンサ241)によって順次(上から下に向かう順序で)読み取られた複数ラインの画像(画像データ)の一部(「画像N+1」に重複する側の端部)を示す。また、図6(b)において、右側に描かれている「画像N+1」は、N番目のラインセンサに隣接するN+1番目のラインセンサ(例えば、図1のラインセンサ244)によって順次(上から下に向かう順序で)読み取られた複数ラインの画像(画像データ)の一部(「画像N+1」に重複する側の端部)を示す。
図6(a)〜(c)において、マッチング領域M1及び被マッチング領域M2は、それぞれのラインセンサから得られる画像の画像端付近(主走査方向Dの端部付近)の、重複領域(例えば、図3の領域80b及び81a)に対して設定される領域である。ただし、図6(a)〜(c)には、「画像N」と「画像N+1」の重複領域のみが示されている。
図6(a)に示されるように、画像結合装置100による画像結合処理の開始時には、保留ライン(後述する)は無いため、相関検出用領域設定手段101は、注目ラインL0とその後に続くnラインとから成る(n+1)ラインの領域をマッチング領域M1に設定する。ここで、nは正の整数である。また、相関検出用領域設定手段101は、注目ラインL0とその次に続く1ラインとから成る2ラインの領域をエッジ検出領域E1に設定する。図6(a)には、n=5ラインの場合を示すが、nの値は「5」に限定されない。さらに、エッジ検出領域E1のライン数は、2ラインに限定されず、マッチング領域M1のライン数以下のライン数であれば、3ライン以上であってもよい。
図6(b)は、画像結合装置100が行う画像結合処理の保留ラインがある場合のマッチング領域M1の設定動作を示している。ラインごとの処理において、後述する条件により、マッチング領域M1にエッジが存在しないと判断された場合、又は、相関の高い被マッチング領域M2が見つからないと判断された場合(例えば、相関度を示す値が所定の閾値以下の場合)には、相関検出用領域設定手段101は、結合位置を確定せず保留ラインとする。図6(b)に示されるように、注目ラインL0より上側に保留ラインがある場合には、保留ラインの数だけ注目ラインL0の上側にマッチング領域M1を拡張する。図6(b)には、n=5ラインの場合を示すが、nの値は「5」に限定されるものではない。また、マッチング領域M1が大きくなりすぎるとマッチングの精度が低下するため、保留ラインのライン数に応じてnを減少させてもよい。
図6(c)は、副走査方向Dについて大きさ(サイズ)の異なる複数の被マッチング領域M2を示している。被マッチング領域M2は、マッチング領域M1と副走査方向Dについて同じ大きさの領域を基準とし、領域の開始位置を固定した状態で領域の終了位置を−mラインから+mラインまで変化させた副走査方向Dの大きさの異なる複数の被マッチング領域M2を設ける。例えば、図6(c)に示されるように、マッチング領域M1が6ラインである場合に、mを3ラインとすると、被マッチング領域M2の副走査方向Dの大きさは、3ラインの領域(=基準領域−3ライン)、4ラインの領域(=基準領域−2ライン)、5ラインの領域(=基準領域−1ライン)、6ラインの領域(=基準領域)、7ラインの領域(=基準領域+1ライン)、8ラインの領域(=基準領域+2ライン)、及び9ライン(=基準領域+3ライン)の領域から成る、1ライン単位で副走査方向Dの大きさが異なる7種類の領域の内のいずれかの領域になる。また、図6(c)に示される被マッチング領域M2(厳密には、被マッチングラインの候補)の先頭ラインは、同じラインとなる。ただし、被マッチング領域M2の決定方法は、図6(c)の例に限定されず、pライン(p≧2)単位で副走査方向Dの大きさが異なるq種類(qは2以上の整数)の領域の内のいずれかの領域としてもよい。以上の説明では、1ライン単位で副走査方向Dの大きさが異なる複数の被マッチング領域M2を設けた場合を説明したが、異なる複数の被マッチング領域のライン数の変化の単位は1ライン単位に限定されるものではなく、2ライン以上のライン数を変化の単位としてもよく、又は、1ライン未満のライン数を変化の単位としてもよい。
図7は、画像結合装置100が行う画像結合処理を概略的に示すフローチャートである。図7は、「画像N」と「画像N+1」の結合について説明している。まず、相関検出用領域設定手段101は、「画像N」において、先頭ライン(0ライン目)を注目ラインL0とし(ステップST1、図6(a))、注目ラインL0とその後に続くnライン(nは正の整数)、及び保留ライン(図6(b))となっているラインをマッチング領域M1とする(ステップST2)。
次に、被相関検出用領域設定手段102は、「画像N+1」に被マッチング領域M2を設定する(ステップST3)。被マッチング領域M2としては、マッチング領域M1と副走査方向Dについて同じ大きさの領域を基準(図6(c))とし、さらに、被マッチング領域M2の開始位置を固定した状態で領域の終了位置を、基準の被マッチング領域M2(図6(c))の終了位置の−mラインの位置から+mラインの位置まで変化させた副走査方向Dの大きさの異なる複数の被マッチング領域(候補)を設ける。
次に、相関検出用領域設定手段101は、「画像N」のマッチング領域M1内に設けられたエッジ検出領域E1に画像の特徴的な部分が有るか否かを判断する(ステップST4)。ここで、「特徴的な部分」とは、画像の結合に必要な重ね合わせ位置を検出する際に、目印としてわかりやすい画像のエッジ、又は、文字、又は、文様などであり、例えば、画像の信号レベルの変化が所定の基準レベルよりも大きい部分をいう。実施の形態1ではエッジ検出領域E1での画像内の特徴的な部分の検出の手法は特に限定しないが、後述する図27〜図29(実施の形態2)に示す光学系を用いる場合においては、隣り合う画像の重ね合わせの位置は副走査方向Dにのみ変化するため、副走査方向Dに対して垂直なエッジが存在する位置で重ね合わせの位置を検出すると、確度の高い結果が得られる。そこで、相関検出用領域設定手段101は、例えば、エッジ検出領域E1の副走査方向Dの前後(図6(a)及び(b)においては上下)のライン(すなわち、注目ラインL0とその1つ前のライン)の信号成分の差の合計を算出し、この値が予め定められた閾値より大きいときに、エッジが存在すると判断し、次の処理へ移行する(ステップST5)。一方、相関検出用領域設定手段101は、特徴的な部分がないときは、マッチング処理に精度が期待できないとみなし、別の処理(ステップST12)へ移行する。
エッジ検出領域E1に画像の特徴的な部分が含まれていると判断された場合、相関算出手段104は、マッチング領域M1の画像と被マッチング領域M2の画像との相関を算出する(ステップST5)。ここで、被マッチング領域M2(候補)は、m=3ラインのときには7種類あり(図6(c))、7種類の被マッチング領域M2の副走査方向Dの大きさもそれぞれ異なる。被マッチング領域M2がマッチング領域M1と副走査方向Dについて同じ大きさのときは、それぞれ同じラインのデータ同士で相関を算出する。被マッチング領域M2がマッチング領域M1と副走査方向Dの大きさが異なるときは、非線形拡大縮小手段104は、被マッチング領域M2の画像をマッチング領域M1の画像と副走査方向Dについて同じ大きさ(同じライン数)の画像へと変換し(すなわち、被マッチング領域M2の画像を副走査方向Dに拡大又は縮小する)、相関算出手段104は、対応するラインのデータ同士で相関を算出する。
図8〜図10は、実施の形態1に係る画像結合装置100の非線形拡大縮小手段103における被マッチング領域M2の拡大縮小領域処理を示す説明図(その1〜3)である。図8は、被マッチング領域M2の副走査方向Dの大きさがマッチング領域M1の副走査方向Dの大きさと等しい場合を示す。この場合、被マッチング領域M2を拡大又は縮小する必要はなく、マッチング領域M1のライン数と同数のライン数のデータを、対応するラインごとに被マッチング領域M2から等間隔にリサンプリングしてマッチング領域M1と副走査方向Dについて同じ大きさの画像を生成する。ここで、被マッチング領域M2の開始位置がマッチング領域M1の開始位置から副走査方向Dに1ライン未満の単位でずれている場合には、リサンプリング位置も各ラインの中心位置から副走査方向Dに1ライン未満の単位でずれる。1ライン未満ずれた位置のラインのデータのリサンプリングには、例えば、バイリニア又はバイキュービックなどの補間演算を用いる。
図9は、被マッチング領域M2がマッチング領域M1より2ライン小さい場合、すなわち、
(被マッチング領域のライン数)=(マッチング領域のライン数)−(2ライン)
の場合を示す。この場合、画像結合装置100は、マッチング領域M1の各ラインと相関をとるため、被マッチング領域M2の画像を、9ラインの画像から11ラインの画像へ拡大する。その際、マッチング領域M1においてエッジ検出位置E0からマッチング領域M1の下端までの領域を画像結合に重要な領域とみなし、その領域に対応する同じライン数の領域を被マッチング領域M2では拡大の非対象領域(すなわち、等倍領域A1)とする。言い換えれば、画像の拡大は、等倍領域A1以外の領域(拡大縮小領域A2)のみを拡大することによって行う。よって、図9の場合、被マッチング領域M2の上から4ラインが拡大の対象となり、被マッチング領域M2の下から5ラインが拡大を行わない等倍領域A1となる。図9において黒丸で示すように、被マッチング領域M2の画像において、拡大縮小領域A2の4ラインから6ライン分のデータをリサンプリングし、等倍領域A1の5ラインから5ライン分のデータをリサンプリングすることで、マッチング領域M1と副走査方向Dについて同じ大きさの画像を生成する。なお、リサンプリングには、例えば、バイリニア又はバイキュービックなどの補間演算を用いる。
図10は、被マッチング領域M2がマッチング領域M1より2ライン大きい場合、すなわち、
(被マッチング領域のライン数)=(マッチング領域のライン数)+(2ライン)
の場合を示す。この場合、マッチング領域M1の各ラインと相関をとるため、被マッチング領域M2の画像を13ラインから11ラインの画像へ縮小する。その際、被マッチング領域M2において縮小の非対象領域(等倍領域A1)と、縮小の対象となる領域(拡大縮小領域A2)を設け、拡大縮小領域A2のみを縮小することによって画像の縮小を行う。図10の場合、被マッチング領域M2の上から8ラインが縮小の対象となり、被マッチング領域M2の下から5ラインが縮小を行わない等倍領域A1となる。図10において黒丸で示すように、被マッチング領域M2の画像において、拡大縮小領域A2の8ラインから6ライン分のデータをリサンプリングし、等倍領域A1の5ラインから5ライン分のデータをリサンプリングすることで、マッチング領域M1と副走査方向Dについて同じ大きさの画像を生成する。なお、リサンプリングには、例えば、バイリニア又はバイキュービックなどの補間演算を用いる。
以上が、非線形拡大縮小手段103における非線形な画像の拡大又は縮小の仕方の説明である。言い換えれば、本願における「非線形に画像を拡大又は縮小」の代表例は、図9又は図10に示されるように、被マッチング領域M2内における等倍領域A1においては画像を副走査方向Dに拡大又は縮小せず、被マッチング領域M2内における拡大縮小領域A2においては画像を副走査方向Dに拡大又は縮小することによって、被マッチング領域M2の全体における画像の副走査方向Dの拡大又は縮小を非線形とした処理方法を採用したものである。この場合、被マッチング領域M2内における拡大縮小領域A2においては画像の副走査方向Dの拡大又は縮小は、線形の拡大又は縮小である。ただし、拡大縮小領域A2における画像の副走査方向Dの拡大又は縮小を、非線形の拡大又は縮小とすることも可能である。
また、非線形拡大縮小手段103における「非等間隔にリサンプリング」の代表例は、図9又は図10に示されるように、被マッチング領域M2内における等倍領域A1においては画像を副走査方向Dに等間隔な位置(黒点で示す)でサンプリングし、被マッチング領域M2内における拡大縮小領域A2においても画像を副走査方向Dに等間隔な位置(黒点で示す)でサンプリングするが、等倍領域A1におけるサンプリングの間隔と拡大縮小領域A2におけるサンプリングの間隔とは異なるので、被マッチング領域M2の全体における画像の副走査方向Dのサンプリングの位置は非等間隔である処理方法を採用したものである。この場合、被マッチング領域M2内における拡大縮小領域A2においては画像の副走査方向Dのサンプリング位置は等間隔であるが、拡大縮小領域A2における画像の副走査方向Dのサンプリング位置を非等間隔とすることも可能である。
次に、図7に示されるように、相関算出手段104により、マッチング領域M1の画像と、非線形拡大縮小手段103によって拡大又は縮小された被マッチング領域M2の画像の各々との相関を求める。相関の算出方法としては、両者の画像の対応するラインのデータから相関係数を算出する方法、又は、対応するラインのデータ同士の差分の絶対値の和若しくは差分の二乗和を算出する方法などがある。ただし、相関係数を算出する方法の場合は、相関係数が1に近いほど相関が高くなる。また、画素の差分の絶対値の和、若しくは、差分の二乗和を算出する方法の場合は、算出された値が小さいほど相関が高くなる。
例えば、マッチング領域M1の画像と7種類の被マッチング領域M2の拡大縮小画像との相関を算出したあと、7種類の相関度を示す値(相関値)が予め設定された閾値Kより大きいか否かを判断する(ステップST6)。7種類の相関度を示す値のいずれかが閾値Kより大きいとき、いずれかの領域と相関があるとみなし、相関が最も高い被マッチング領域M2を選択する(ステップST7)。一方、相関度を示す値のすべてが閾値Kより小さいときは7種類の被マッチング領域M2はいずれも相関が低く、正しい結果が検出できないと見なし、別の処理(ステップST12)へ移行する。
相関の高い被マッチング領域M2が検出された場合、結合位置特定手段105は、マッチング領域M1内のエッジ検出位置E0までのラインの結合位置を決定する(ステップST8)。ここでは、エッジ検出領域E1を2ラインとし、エッジ検出領域E1における上下ラインの差からエッジを検出したことから、エッジ検出領域E1の1ライン目までの結合位置を決定することになる。結合位置の決定は、相関が最も高い被マッチング領域M2を非線形拡大縮小手段103によって拡大又は縮小する際のリサンプリング位置を、マッチング領域M1の対応するラインに割り当てることで行う。すなわち、図8〜図10の黒丸で示すリサンプリング位置のうち、拡大縮小領域A2のリサンプリング位置が結合位置として割り当てられる。エッジ検出領域E1にエッジが無いと判断された場合、又は、マッチング領域M1と被マッチング領域M2との相関が低いと判断された場合、結合位置は確定せず、注目ラインL0を一旦保留ラインとする(ステップST12)。ここで、保留ラインとは、そのラインが注目ラインとされたときに隣接する画像との結合位置が検出できず、結合位置の特定が保留されたラインのことを示す。また、確定ラインは、隣接する画像との結合位置が確定されたラインのことを示す。
結合位置の検出処理が終了した後、画像結合手段100bは、1ライン分の画像を結合する。結合するのは注目ラインL0からMAXライン(MAXは、所定の値である)分遡ったラインまでとする。まず、該当するラインに結合位置が確定していないことを表す保留フラグが設定されているか否かを判別し(ステップST9)、保留フラグが設定されていなければ、結合位置に基づいて1ライン分の画像を結合する(ステップST10)。さらに、次のラインの処理のために注目ラインL0を更新する(ステップST11)。ここで、MAXの値は、19ライン程度とする。MAXの値は、画像のサイズを超えない範囲であれば任意の値を設定することができるが、MAXの値が大きくなるほど注目ラインL0と画像の結合結果を出力するラインの位置の差が大きくなり、その結果、画像データを一時的に保存しておくメモリの容量が大きくなるため、MAXは大きくし過ぎない方が望ましい。また、次の注目ラインL0は、先に用いたエッジ検出領域E1の中のエッジ検出位置E0、すなわち、結合位置を決定した位置の直下のラインとする。次の注目ラインL0に基づいて、次のマッチング領域M1が決まる。また、次の被マッチング領域M2の先頭位置は次のマッチング領域M1の先頭ラインと結合する位置とする。(注目ライン−MAX)ライン目に保留フラグが設定されている場合には、(注目ライン−MAX−1)ライン目の結合位置+1ライン目で結合するように結合位置を設定し、保留ラインのフラグを解除して結合位置が確定しているラインに変更する。言い換えれば、結合位置が不明な場合には拡大も縮小も行わず、等倍のままで隣り合う画像を繋ぎ合わせるように結合位置を決定する。
次のラインに処理が進んだとき、注目ラインL0より上に保留ラインがある場合には、注目ラインL0とその後に続くnラインに加え、全ての保留ラインをマッチング領域M1とする(ステップST2、及び、図11)。言い換えれば、保留ラインが多いほど、マッチング領域M1が広がる。被マッチング領域M2の基準の副走査方向Dの大きさは、マッチング領域M1と副走査方向Dについて同じ大きさ(同じライン数)になるようにする(ステップST3)。そして再び、エッジ検出領域E1にエッジがあるか否かを確認し、ステップST4からの処理を繰り返す。エッジ検出領域E1にエッジが検出されない状態やマッチング領域M1と被マッチング領域M2の間の相関が弱い状態が続くと、保留ラインが増える(図12)。保留ラインはマッチング領域M1の副走査方向Dの大きさが大きくなりすぎて演算負荷が必要以上に増加しないようにMAXライン以上になれば結合位置を確定するように制限を設けている(ステップST10)。マッチング領域M1に保留ラインが含まれる場合には、相関が取れたとき、マッチング領域M1の先頭のラインからエッジ検出位置E0までの複数ライン分の結合位置を一度に確定させる(図13)。
以上が結合位置検出手段100aの動作の説明であり、結合位置が確定した領域から画像結合手段100bによって順次、画像結合が施されていく。
《1−3》実施の形態1の効果
最初に、ある注目ラインL0のマッチング処理において画像結合位置が不明である場合に、当該注目ラインL0を保留ラインとして、次の注目ラインのマッチング処理で保留ラインを用いることによって得られる効果について説明する。図1に示される画像読取装置200においては、隣接画像のずれ量は原稿の形状に応じて変化する。そのため、常に隣接画像の画像結合位置を検出し、基準位置から原稿面までの距離が変化した位置で画像の拡大縮小により画像結合位置を調節した後、画像を繋ぎ合わせて1つの結合画像にすることが望ましい。しかし、エッジ検出領域E1内に特徴的な部分が無い原稿の読み取り中に、基準位置から原稿面までの距離が変化すると、特徴的な部分が現れたところで急激な画像の拡大縮小が必要になる恐れがある。そこで、ある注目ラインL0のマッチング処理において、画像に特徴的な部分が無いために、エッジが検出できないという状態、若しくは、マッチング領域M1と被マッチング領域M2の相関が取れないという状態になった場合には、画像結合位置を確定せずに保留してマッチング領域M1を広げることにより、画像結合位置が急激に変化しても1ラインあたりの拡大縮小量が減るため、拡大縮小処理による画像の歪みを小さくすることができる。
ただし、原稿に特徴的な部分がある場合にマッチング領域M1を広く設定すると、基準位置から原稿面までの距離の細かい変化に追従できなくなる。よって、原稿に特徴的な部分があり、マッチング領域M1と被マッチング領域M2の相関が取れる場合には、最小限のマッチング領域M1で画像結合位置を検出し、特徴的な部分が無い場合にはマッチング領域M1を広げることにより、画像を拡大縮小したときの歪みが目立たない上に、基準位置から原稿面までの距離の変化に追従して画像結合位置を検出することにより精度の高い結合画像を生成することができる。
また、画像結合位置が確定したラインの次のラインにマッチング領域M1及び被マッチング領域M2を設定することにより、画像の連続性が保たれるため、画像結合位置検出処理のエラーなどによる画像の欠損、同一画像の繰り返し、前後関係の入れ替わりなどの著しい画質の劣化を回避することができる。
さらに、マッチング領域M1を小さく設け、読み取り装置から1ライン入力される毎に一定ライン分遅延した1ライン分の結合画像を出力する逐次処理を行うため、全画像データを保存するためのフレームメモリが不要となり、コストを抑制することができる。
また、1フレーム分の画像の読み取りが終了するまで画像結合処理を待つ必要がないため、処理スピードの高速化を図ることができる。
また、結合すべき画像の領域(被マッチング領域M2)が検出されたときの画像結合位置の確定をエッジ検出範囲までとするのは、画像の特徴のあるエッジ部分単位ごとに画像結合処理をしたほうが、誤差が少なくなるためである。言い換えれば、相関値は、隣接画像が最もよく一致する被マッチング領域M2の副走査方向Dの大きさにおいて最も高くなる。しかし、エッジ検出領域E1より下側には画像に特徴が有るか否か現時点では不明である。特徴的な画像が含まれている場合には画像結合位置の検出に役立つが、含まれて居ない場合にはエッジ検出領域E1の下側で急激な画像のずれが生じても検知できない。よって、確実に特徴的な画像が含まれるエッジ検出位置E0まで画像結合位置を確定することで、画像結合位置の誤検出を回避できる。
次に、被マッチング領域M2の画像を非線形に拡大又は縮小することの効果について説明する。図14は、実施の形態1に係る画像結合装置100の効果を説明するための画像の例を示す図である。図14に示すような、1ラインより細かい(例えば、間隔の狭い)文様、すなわち、サンプリングのナイキスト周波数を超える文様の領域が続き、その後(すなわち、副走査方向Dに隣接して)、境界部B0を境にして、文様のない平坦な領域に変化する画像を想定する。文様の領域では、図7のステップST4においてエッジを検出することが困難であり、保留ラインを設けながら注目ラインL0は平坦な領域との境界部B0まで移動する。また、図14に示すような細かい文様が比較的長く続く画像の場合、エッジを検出できたとしても、繰り返しパターンであるために相関が高くなるマッチング領域M1と被マッチング領域M2のペアが複数存在するため、「画像N」と「画像N+1」の画像結合位置は誤差が生じやすくなる。なお、被撮像領域に1ラインより細かい間隔の文様が描かれている場合を例示したが、文様はこれに限定されず、他の文様であってもよい。
図15は、実施の形態1に係る画像結合装置100において、「画像N+1」の境界部B2の位置が「画像N」の境界部B1の位置よりも副走査方向D(下側)に大きくずれている場合を示す図である。図15においては、画像結合位置検出の誤差が細かい文様の領域で蓄積され、平坦な領域との境界部の直前にて「画像N+1」の境界部B2の位置が大きく下側へずれている場合を示している。ナイキスト周波数を超えた高い周波数の文様は、スキャンしてもモアレ状の不鮮明な画像となるため、画像結合位置に誤差があっても結合画像上ではほとんど目立たない。しかし、マッチング領域M1に平坦な領域が現れたとき、その境界部は明確なエッジとして認識されるため、その画像結合位置は正確に算出する必要がある。
図16〜図18は、図15の場合に、相関を算出するために設けられる、副走査方向Dの大きさの異なる複数の被マッチング領域M2を示している。図16は、被マッチング領域M2の副走査方向Dの大きさがマッチング領域M1の副走査方向Dの大きさと等しい場合を示し、図17は、被マッチング領域M2の副走査方向Dの大きさがマッチング領域M1の副走査方向Dの大きさより小さい場合を示し、図18は、被マッチング領域M2の副走査方向Dの大きさがマッチング領域M1の副走査方向Dの大きさより大きい場合を示している。この場合、被マッチング領域M2に含まれる平坦な領域の割合が最も近いことから、図18に示す被マッチング領域M2のときに最も高い相関値が得られると予想できる。このとき、被マッチング領域M2を縮小することによって画像結合位置を求めるが、もし仮に、縮小処理が被マッチング領域M2の全体を線形に縮小することによって行われる場合、以下に示すような問題が生じる。
図19(a)〜(c)は、図15の場合に、被マッチング領域M2の全体を線形に縮小した場合に生じる問題を示す図である。図19(a)は、高い相関が得られたマッチング領域M1と被マッチング領域M2のペアを示しており、図19(b)は、領域M2a(被マッチング領域M2全体)を線形に縮小することによって被マッチング領域M2をマッチング領域M1と副走査方向Dについて同じ大きさになるようにしたものである。また、図19(c)は、「画像N」と「画像N+1」とを結合した結果得られた画像を示す。図19(c)に示されるように、境界部B1とB2の位置が「画像N」と「画像N+1」とで大きくずれているため、「画像N+1」を単純に図19(a)の符合M2aの部分に相当する面積を線形に縮小しても、図19(b)に示すように境界部B1及びB2の位置ずれは残ったままであり、結合画像は図19(c)に示すように境界部B2でずれが目立つ結果となる。
そこで、実施の形態1に係る画像結合装置100では、前述したようにマッチング領域M1のエッジ検出位置E0に応じて非線形に画像の縮小を行う。図20(a)〜(c)は、被マッチング領域を非線形に縮小(例えば、非マッチング領域の拡大縮小領域のみを縮小)した場合の効果を示す図である。図20(a)は、高い相関が得られたマッチング領域M1と被マッチング領域M2のペアを示しており、図20(b)は、被マッチング領域M2中の領域M2b(拡大縮小領域A2)のみを縮小することによって被マッチング領域M2をマッチング領域M1と副走査方向Dについて同じ大きさになるようにしたもの、図20(c)は、結合結果の画像を示す。非線形拡大縮小手段103は、マッチング領域M1においてエッジ検出位置E0からマッチング領域M1下端までの領域を画像結合に重要な部分とみなし、その領域に対応する同じライン数の領域を被マッチング領域M2では縮小の非対象領域(等倍領域A1)とし、等倍領域A1以外の領域のみを縮小することによって画像の縮小を行う。よって、図20(a)で示す領域M2bの部分(文様の領域)のみが縮小の対象となり、エッジ検出領域E1以下に対応する領域(平坦な領域)は縮小の対象外となる。そのため、図20(b)に示すように、「画像N」と「画像N+1」との境界部B1及びB2の位置ずれが十分に補正され、図20(c)に示すように、「画像N」の境界部B1と「画像N+1」の境界部B2の位置を一致させることができる。
次に、「画像N+1」の境界部B2の位置が大きく上側へずれている場合を説明する。図21は、実施の形態1に係る画像結合装置100において、「画像N+1」の境界部B2の位置が「画像N」の境界部B1の位置よりも副走査方向D(上側)に大きくずれている場合を示す図である。図22〜図24は、図21の場合に、マッチング領域M1との相関を算出するために設けられる、副走査方向Dの大きさの異なる複数の被マッチング領域M2を示している。図22は、被マッチング領域M2の副走査方向Dの大きさがマッチング領域の副走査方向Dの大きさと等しい場合を示し、図23は、被マッチング領域M2の副走査方向Dの大きさがマッチング領域の副走査方向Dの大きさより小さい場合を示し、図24は、被マッチング領域M2の副走査方向Dの大きさがマッチング領域の副走査方向Dの大きさより大きい場合を示している。この場合、被マッチング領域M2に含まれる平坦な領域の割合が最も近いことから、図23に示す被マッチング領域M2のときに最も高い相関値が得られると予想できる。このとき、被マッチング領域M2を拡大することによって画像結合位置を求めるが、もし仮に、縮小処理が被マッチング領域M2の全体を線形に拡大することによって行われる場合、以下に示すような問題が生じる。
図25(a)〜(c)は、図21の場合に、被マッチング領域M2の全体を線形に拡大した場合に生じる問題を示す図である。図25(a)は、高い相関が得られたマッチング領域M1と被マッチング領域M2のペアを示しており、図25(b)は、領域M2a(被マッチング領域M2全体)を線形に拡大することによって被マッチング領域M2をマッチング領域M1と副走査方向Dについて同じ大きさにしたもの、図25(c)は、結合結果の画像を示す。境界部B1及びB2の位置が「画像N」と「画像N+1」とで大きくずれているため、「画像N+1」を単純に図25(a)のM2cの部分に相当する面積を線形(副走査方向D)に縮小しても、図25(b)に示すように境界部B2の位置ずれは残ったままであり、結合画像は、図25(c)に示すように、境界部B1及びB2でずれが目立つ結果となる。
そこで、実施の形態1に係る画像結合装置100では、前述したように、マッチング領域M1のエッジ検出位置E0に応じて非線形に画像の拡大を行う。図26(a)〜(c)は、図21の場合に、被マッチング領域M2を非線形に拡大(例えば、非マッチング領域の拡大縮小領域のみを拡大)した場合の効果を示す図である。図26(a)は、高い相関が得られたマッチング領域M1と被マッチング領域M2のペアを示しており、図26(b)は、被マッチング領域M2中の領域M2d(拡大縮小領域A2)のみを拡大することによって被マッチング領域M2をマッチング領域M1と副走査方向Dについて同じ大きさにしたもの、図26(c)は、図26(b)の「画像N」と「画像N+1」とを結合した画像を示す。非線形拡大縮小手段103は、マッチング領域M1においてエッジ検出位置E0からマッチング領域M1下端までの領域を画像結合に重要な部分とみなし、その領域に対応する同じライン数の領域を被マッチング領域M2では拡大の非対象領域(等倍領域A1)とし、等倍領域A1以外の領域のみを拡大することによって画像の拡大を行う。よって、図26(a)で示す領域M2dの部分(文様の領域)のみが拡大の対象となり、エッジ検出領域E1以下に対応する領域(平坦な領域)は拡大の対象外となる。そのため、図26(b)に示すように境界部B2の位置ずれが十分に補正され、図26(c)に示すように境界部B1及びB2に当たる箇所を一致させることができる。
以上の例で示したように、エッジ検出位置E0から画像結合に重要とみなす部分を判断し、被マッチング領域M2を非線形に拡大又は縮小することで、画像結合位置検出に誤差が生じやすい画像が入力された場合でも、画像結合位置ずれの目立たない精度の高い画像結合が実現できる。
《2》実施の形態2
《2−1》実施の形態2の構成
図27は、実施の形態2に係る画像読取装置400を含む画像入出力システム2の構成を概略的に示す図である。図27には、画像読取装置400の光学系の構造を概略的に示す斜視図(上側)と、画像入出力システム2の一部を構成する画像信号処理系(ラインセンサ110及び画像結合装置100)を示すブロック図(下側)とが含まれている。また、図28は、実施の形態2に係る画像読取装置400の1つの結像光学部411の構造を示す概略的な斜視図及び主要な光線を示す図である。また、図29は、実施の形態2に係る画像読取装置400の光学系を図27のS29−S29線方向に見る概略的な断面及び主要な光線を示す図である。これらの図において、画像の読み取りにおける主走査方向DにX軸を置き、主走査方向Dに直交する副走査方向DにY軸を置き、主走査方向D及び副走査方向Dの両方に直交する深度方向DにZ軸を置く。
図27〜図29に示されるように、実施の形態2に係る画像読取装置400は、結像光学系401と、照明光源(図示せず)と、天板403(図27には示さず)と、基板404上に配置された複数の撮像素子部441,442,…と、ラインメモリ110と、画像結像装置100とを有する。実施の形態2における、結像光学系401、照明光源(図示せず)、天板403、基板404上に配置された複数の撮像素子部441,442,…、ラインメモリ110、及び画像結合装置100は、実施の形態1における、結像光学系201、照明光源202、天板203、基板204上に配置された複数の撮像素子部241,242,…、ラインメモリ110、及び画像結合装置100と同様の機能を有する。
実施の形態2に係る画像読取装置400は、結像光学系401の構造が、上記実施の形態1における結像光学系201の構造と相違する。実施の形態2の結像光学系401は、原稿70の被撮像領域からの光を折曲げるミラーを含む構成を採用している。実施の形態2の結像光学系401においては、第1グループ(系列1)G41に属する第1の結像光学部(例えば、結像光学部411)は、折曲げミラー451aと、反射型の集光素子(例えば、集光ミラー)である第1凹面鏡452aと、絞りとして機能するアパーチャ453aと、反射型の集光素子(例えば、集光ミラー)である第2凹面鏡454aと、折曲げミラー455aと、これらの保持構造とを有している。また、第2グループ(系列2)G42に属する第2の結像光学部(例えば、結像光学部412)は、折曲げミラー451bと、反射型の集光素子である第1凹面鏡452bと、絞りとして機能するアパーチャ453bと、反射型の集光素子である第2凹面鏡454bと、折曲げミラー455bと、これらの保持構造とを有している。
なお、画像読取装置400の構造は、上記態様に限定されず、第1凹面鏡452a,452b又は第2凹面鏡454a,454bを、レンズと反射ミラーの組み合わせなどの他の光学部材を用いてで構成してもよい。また、各結像光学部が有する凹面鏡の数を、1枚とすること、又は、3枚以上とすることもできる。
《2−2》実施の形態2の動作
実施の形態2における第1凹面鏡452a,452bはそれぞれ、実施の形態1における結像光学部211及び212(図1)内の集光レンズに対応する集光機能を有する。実施の形態2におけるアパーチャ453a,453bはそれぞれ、絞り機能を有する。実施の形態2における第2凹面鏡454a,454bはそれぞれ、結像光学部211及び212(図1)内の集光レンズに対応する集光機能を有する。したがって、実施の形態1における結像光学系401は、実施の形態1における結像光学系201と同様の機能を有する。
《2−3》実施の形態2の効果
実施の形態2に係る画像入出力システム2は、実施の形態1に係る画像入出力システム1と同様の効果を奏することができる。
また、実施の形態2に係る画像入出力システム2の画像読取装置400においては、原稿面から結像光学部(光学セル)への光路の途中に光路を水平方向に向ける第1の折曲げミラー451a及び451bが挿入されており、また、第2凹面鏡454aから撮像素子部441への光路の途中にも第2の折曲げミラー455a及び455bが挿入されている。第2の折曲げミラーにより折曲げる方向は、第1グループ(系列1)G41及び第2グループ(系列2)G42の何れについても撮像素子部441,443又は442,444側である。図29に示されるように、天板403に対して各光学セルの光軸は副走査方向Dに関して斜めに(すなわち、Z軸方向を基準して所定方向の角度で)入射する。他の光学セルも、同様に構成されている。このように、実施の形態2に係る画像読取装置400においては、各結像光学部が、第1凹面鏡452a(又は452b)と、第2凹面鏡454a(又は454b)の2つの凹面鏡を有しているので、画像読取装置400の厚み方向(Z軸方向)及び幅方向(Y軸方向)において画像読取装置400を小型化することができる。
また、実施の形態2に係る画像入出力システム2の画像読取装置400では、第1凹面鏡452aの後ろ側焦点位置にアパーチャ453aを配置すれば、原稿側にテレセントリックな光学系を実現できる。この場合、結像倍率は、1より大きい拡大でも、1より小さい縮小でもよいが、等倍にしておくことによって、一般に流通している解像度のセンサを使用することができるという利点がある。
また、図示の例では、各光学セルの原稿画像はそれぞれに対応する撮像素子部上に反転像として作られる。そのため、画像結合処理に先立ち、画像を反転する処理が必要である。反転処理は、画像結合処理の前処理を行う専用の回路で行ってもよいし、又は、ラインメモリ110へ画像データを格納するときの順序とラインメモリ110から画像データを読み出すときの順序を逆にすることにより行ってもよい。
ここで、各光学セルは原稿側にテレセントリックな光学系であるから、原稿の位置が図29の位置73,74,75と変化しても、撮像素子部に対する画像の転写倍率が変化することがないという利点がある。
なお、実施の形態2に係る画像読取装置400においては、主走査方向Dに関して各光学セルの光軸は天板403に対して垂直であるので、原稿位置がZ軸方向(D方向)に移動しても、各光学セルの画像は主走査方向Dにはまったく動かない。しかし、副走査方向Dに関しては、各光学セルの光軸は天板403に対して垂直ではないので、原稿位置がZ軸方向(D方向)に位置73,74,75と変化すると、結像光学部441〜444が原稿を読み取る位置がずれる。その結果、原稿の位置に応じて得られる画像は副走査方向Dに移動する。このとき、系列1の結像光学部441,443,…の光軸と系列2の結像光学部442,444,…の光軸とは、図29に示されるように、副走査方向Dに関して(Z軸を基準として)逆向きに傾いている。そのため、原稿の位置が、Z軸方向(D方向)に変化したときに、系列1(G41)の結像光学部441,443,…上で画像が移動する方向と、系列2(G42)の結像光学部442,444,…上で画像が移動する方向とは、逆向きになる。このように、実施の形態2に係る画像読取装置400においては、図3に示されるように、隣り合う画像の重ね合わせの位置は副走査方向Dにのみ変化するため、副走査方向Dに対して垂直なエッジが存在する位置で重ね合わせの位置を検出すればよく、高品質な結合画像を得ることができる。
《3》変形例
実施の形態1及び2において、「…手段」とは、ある機能を電気回路によって実行する手段、又は、ある機能をソフトウエアを利用した構成によって実行する手段のいずれであってもよい。
また、実施の形態1及び2に係る画像入出力システムは、ディジタル複写機、イメージスキャナ、ファクシミリ装置、及び画像読取装置に接続されたパーソナルコンピュータ(PC)などのような、各種の情報処理装置に適用可能である。
また、実施の形態1及び2に係る画像結合方法を情報処理装置において実行可能にするプログラムを、該プログラムを格納した情報記録媒体(光ディスクや半導体メモリなど)から情報処理装置にインストールすることも可能であり、また、インターネットなどを経由してダウンロードして、インストールすることも可能である。
1 画像入出力システム、 100 画像結合装置、 100a 結合位置検出手段、 100b 画像結合手段、 101 相関検出用領域設定手段、 102 被相関検出用領域設定手段、 103 非線形拡大縮小手段、 104 相関算出手段、 105 結合位置特定手段、 110 ラインメモリ、 200,400 画像読取装置、 201 結像光学系、 211〜218 結像光学部(光学セル)、 241〜248,441〜444 撮像素子部(ラインセンサ)、 231〜238 被撮像領域、 451a,451b 第1の折曲げミラー、 452a,452b 第1凹面鏡、 453a,453b アパーチャ、 454a,454b 第2凹面鏡、 455a,455b 第2の折曲げミラー、 D 主走査方向(X軸方向)、 D 副走査方向(Y軸方向)、 D 深度方向(Z軸方向)。

Claims (9)

  1. 主走査方向に部分的に互いに重複している第1の被撮像領域と第2の被撮像領域とを異なる複数の撮像手段でそれぞれ撮像する主走査を、副走査方向に前記第1の被撮像領域と前記第2の被撮像領域とを移動させて繰り返すことによって生成された第1の画像の画像データと第2の画像の画像データとから、前記第1の画像と前記第2の画像の副走査方向の重ね合わせ位置を求め、該重ね合わせ位置に基づいて前記第1の画像と前記第2の画像の結合位置を決定する結合位置検出手段と、
    前記結合位置にしたがって、前記第1の画像の画像データと前記第2の画像の画像データとから、前記第1の画像と前記第2の画像とが結合された第3の画像の画像データを生成する画像結合手段と
    を有し、
    前記結合位置検出手段は、
    前記第1の画像内に、前記第2の画像との相関を算出するためのマッチング領域を設定し、さらに、前記マッチング領域の副走査方向の始点位置から終点位置までの間に、画像のエッジを検出するためのエッジ検出領域を設定する相関検出用領域設定手段と、
    前記第2の画像内に、前記マッチング領域の副走査方向の大きさと同じ副走査方向の大きさの被マッチング領域を含む、互いに副走査方向の大きさの異なる複数の被マッチング領域を設定する被相関検出用領域設定手段と、
    前記複数の被マッチング領域の各々の画像を副走査方向に非線形に拡大又は縮小して、前記複数の被マッチング領域の各々の副走査方向の大きさを前記マッチング領域の副走査方向の大きさと同じにする非線形拡大縮小手段と、
    前記マッチング領域の画像と、前記非線形拡大縮小手段によって拡大又は縮小された前記被マッチング領域の画像の各々との相関度を示す値を算出する相関算出手段と、
    前記相関度を示す値により、前記複数の被マッチング領域の中から、前記マッチング領域と最も相関の高い被マッチング領域を選択し、該最も相関の高い被マッチング領域を前記非線形拡大縮小手段によって拡大又は縮小する際の前記第2の画像のリサンプリング位置を、前記マッチング領域の前記第1の画像と結合する前記結合位置として特定する結合位置特定手段と
    を有し、
    前記非線形拡大縮小手段は、前記被マッチング領域の副走査方向の大きさが前記マッチング領域の副走査方向の大きさと異なる場合、前記マッチング領域の副走査方向の大きさに応じた数のデータを前記被マッチング領域から非等間隔にリサンプリングすることで前記被マッチング領域の画像を副走査方向に拡大又は縮小する
    こと特徴とする画像結合装置。
  2. 前記非線形拡大縮小手段は、
    前記マッチング領域内において前記エッジ検出領域から前記マッチング領域の副走査方向の終点位置までの領域をマッチング領域内の等倍領域とし、
    前記被マッチング領域内において、前記被マッチング領域の副走査方向の終点位置から、前記マッチング領域内の等倍領域と副走査方向に同じ大きさの領域を、前記被マッチング領域の等倍領域と設定し、
    前記被マッチング領域内における前記被マッチング領域の等倍領域以外の領域を、副走査方向に拡大又は縮小することによって、前記被マッチング領域の副走査方向の大きさを前記マッチング領域の副走査方向の大きさと同じにする
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像結合装置。
  3. 主走査方向に部分的に互いに重複している第1の被撮像領域と第2の被撮像領域とを異なる複数の撮像手段でそれぞれ撮像する主走査を、副走査方向に前記第1の被撮像領域と前記第2の被撮像領域とを移動させて繰り返すことによって生成された第1の画像の画像データと第2の画像の画像データとから、前記第1の画像と前記第2の画像の副走査方向の重ね合わせ位置を求め、該重ね合わせ位置に基づいて前記第1の画像と前記第2の画像の結合位置を決定する結合位置検出ステップと、
    前記結合位置にしたがって、前記第1の画像の画像データと前記第2の画像の画像データとから、前記第1の画像と前記第2の画像とが結合された第3の画像の画像データを生成する画像結合ステップと
    を有し、
    前記結合位置検出ステップは、
    前記第1の画像内に、前記第2の画像との相関を算出するためのマッチング領域を設定し、さらに、前記マッチング領域の副走査方向の始点位置から終点位置までの間に、画像のエッジを検出するためのエッジ検出領域を設定する相関検出用領域設定ステップと、
    前記第2の画像内に、前記マッチング領域の副走査方向の大きさと同じ副走査方向の大きさの被マッチング領域を含む、互いに副走査方向の大きさの異なる複数の被マッチング領域を設定する被相関検出用領域設定ステップと、
    前記被マッチング領域の副走査方向の大きさが前記マッチング領域の副走査方向の大きさと異なる場合に、前記複数の被マッチング領域の各々の画像を副走査方向に非線形に拡大又は縮小して、前記複数の被マッチング領域の各々の副走査方向の大きさを前記マッチング領域の副走査方向の大きさと同じにする非線形拡大縮小ステップと、
    前記マッチング領域の画像と、前記非線形拡大縮小ステップにおいて拡大又は縮小された前記被マッチング領域の画像の各々との相関度を示す値を算出する相関算出ステップと、
    前記相関度を示す値により、前記複数の被マッチング領域の中から、前記マッチング領域と最も相関の高い被マッチング領域を選択し、該最も相関の高い被マッチング領域を前記非線形拡大縮小ステップにおいて拡大又は縮小する際の前記第2の画像のリサンプリング位置を、前記マッチング領域の前記第1の画像と結合する前記結合位置として特定する結合位置特定ステップと
    を有し、
    前記非線形拡大縮小ステップにおいては、前記被マッチング領域の副走査方向の大きさが前記マッチング領域の副走査方向の大きさと異なる場合、前記マッチング領域の副走査方向の大きさに応じた数のデータを前記被マッチング領域から非等間隔にリサンプリングすることで前記被マッチング領域の画像を副走査方向に拡大又は縮小する
    こと特徴とする画像結合方法。
  4. 前記非線形拡大縮小ステップにおいては、
    前記マッチング領域内において前記エッジ検出領域から前記マッチング領域の副走査方向の終点位置までの領域をマッチング領域内の等倍領域とし、
    前記被マッチング領域内において、前記被マッチング領域の副走査方向の終点位置から、前記マッチング領域内の等倍領域と副走査方向に同じ大きさの領域を、前記被マッチング領域の等倍領域と設定し、
    前記被マッチング領域内における前記被マッチング領域の等倍領域以外の領域を、副走査方向に拡大又は縮小することによって、前記被マッチング領域の副走査方向の大きさを前記マッチング領域の副走査方向の大きさと同じにする
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像結合方法。
  5. 請求項1又は2に記載の画像結合装置と、
    主走査方向に部分的に互いに重複している前記第1の被撮像領域と前記第2の被撮像領域とを撮像する異なる複数の前記撮像手段でそれぞれ撮像することによって前記第1の画像の画像データと前記第2の画像の画像データとを生成して、前記画像結合装置に与える画像読取装置と
    を有することを特徴とする画像入出力システム。
  6. 前記第1の被撮像領域又は前記第2の被撮像領域の画像を、前記複数の撮像手段上に結像させる結像光学系を有し、
    前記複数の撮像手段の内の奇数番目の撮像手段は、主走査方向に1列に配列されており、
    前記複数の撮像手段の内の偶数番目の撮像手段は、前記奇数番目の撮像手段の配列と平行に主走査方向に1列に配列されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像入出力システム。
  7. 前記結像光学系は、集光レンズ及び凹面鏡の少なくとも一方を有することを特徴とする請求項6に記載の画像入出力システム。
  8. 情報処理装置に請求項3又は4の方法を実行させるためのプログラム。
  9. 情報処理装置に請求項3又は4の方法を実行させるためのプログラムを記録した、情報処理装置で読み取り可能な記録媒体。
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