JP6076477B2 - オレフィンの製造方法、およびこれに用いられる脱水触媒 - Google Patents

オレフィンの製造方法、およびこれに用いられる脱水触媒 Download PDF

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Description

本発明は、アルコールの脱水反応によってオレフィンを高効率で製造する方法、および、この方法に用いる脱水触媒に関する。特に、イソプロピルアルコールの分子内脱水反応によるプロピレンの製造方法、および、この方法に用いる脱水触媒に関する。
ベンゼンとプロピレンを反応させてクメンを製造する方法、クメンを酸化してクメンヒドロペルオキシドを製造する方法、クメンヒドロペルオキシドを酸分解させてフェノールとアセトンを製造する方法は、既にそれぞれ公知である。これらの反応を組み合わせた方法は一般にクメン法と呼ばれるフェノール製造方法であり、現在フェノール製造法の主流である。
このクメン法ではアセトンが併産されるという特徴があり、アセトンが同時にほしい場合は長所となるが、併産されるアセトンがその需要量を超える場合には原料であるプロピレンとの価格差が不利な方向へ働き、クメン法フェノールの経済性を悪化させる場合がある。そこで、併産するアセトンを様々な方法を用いてプロピレンに転換してクメン法の原料として再利用する方法が提案されている。
アセトンは水添により容易にイソプロピルアルコールに変換され、このイソプロピルアルコールの脱水反応により得られるプロピレンを更にベンゼンと反応させてクメンを得るプロセス、すなわち、アセトンを二段階の反応によってプロピレンに変換し、クメン法の原料として再利用するプロセスが提案されている(特許文献1、2)。しかし、このような方法では、イソプロピルアルコールの脱水反応時に、LHSV(液空間速度)を高めると反応活性やプロピレン選択率が急激に悪化する現象が発生する場合があり、イソプロピルアルコールからプロピレンへの、より高い生産性を有する脱水反応技術の開発が産業界から求められていた。また、汎用の脱水触媒を用いると、生成プロピレンのオリゴメリ化反応等の併発により不純物が副生する場合もあり選択率が低下し問題となる。
特開平2−174737号公報 特開平3−041035号公報
本発明はアルコールの脱水反応が高効率で進行する脱水触媒を提供することを目的とする。特に、アルコールの分子内脱水反応によって、高いLHSV領域であっても高活性かつ高選択率で対応するオレフィンを製造する方法、とりわけ、イソプロピルアルコールの分子内脱水反応によって、高いLHSV領域であっても高活性かつ高選択率でプロピレンを製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した結果、特定の性状を満たす脱水触媒を用いることによって前記課題が解決できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の骨子は以下の通りである。
〔1〕平均細孔径が10〜50nmであるシリカゲル(A)にアルミニウム化合物がアルミニウム元素として、1,000〜10,000重量ppmが担持された、化学処理されたシリカゲル(X)を脱水触媒として用いることを特徴とする、下記一般式(I)で表されるアルコールから下記一般式(II)で表されるオレフィンの製造方法。
Figure 0006076477
〔一般式(I)及び(II)において、R1は炭素数1〜5のアルキル基から選ばれ、R2は水素原子および炭素数1〜5のアルキル基から選ばれる。〕
〔2〕前記シリカゲル(A)の平均細孔径が20〜50nmであり、且つ、
前記アルミニウム化合物の担持量が、アルミニウム元素として1,000重量ppmを超え、かつ10,000重量ppm以下である
〔1〕に記載のオレフィンの製造方法。
〔3〕前記一般式(I)で表されるアルコールが、含水アルコールの形で、前記脱水触媒存在下での脱水反応に供されることを特徴とする〔1〕または〔2〕に記載の製造方法。
〔4〕前記含水アルコール中の、水の含有量が1〜10重量%であることを特徴とする〔3〕に記載の製造方法。
〔5〕前記化学処理されたシリカゲル(X)が、シリカゲル(A)と水溶性アルミニウム化合物とを接触し、次いで焼成して得られるシリカゲルであることを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のオレフィンの製造方法。
〔6〕前記一般式(I)で表されるアルコールがイソプロピルアルコールであり、前記一般式(II)で表されるオレフィンがプロピレンであることを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のオレフィンの製造方法。
〔7〕脱水反応温度が、50〜500℃であることを特徴とする〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のオレフィンの製造方法。
〔8〕平均細孔径が20〜50nmであるシリカゲル(A)にアルミニウム化合物がアルミニウム元素として1,000重量ppmを超えて10,000重量ppm以下が担持された、化学処理されたシリカゲル(X)からなり、
含水イソプロピルアルコールの脱水反応によるプロピレン製造に用いられることを特徴とするプロピレン製造用脱水触媒。
本発明の製造方法および脱水触媒によれば、アルコールの脱水反応において、高いLHSV領域であってもオレフィンを高効率、すなわち高いアルコール転化率と高いオレフィン選択率でもって製造できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
[オレフィンの製造方法]
本発明は、平均細孔径が10〜50nmであるシリカゲル(A)にアルミニウム化合物がアルミニウム元素として1,000重量ppm〜10,000重量ppmが担持された、化学処理されたシリカゲル(X)を脱水触媒として用いることを特徴とする、下記一般式(I)で表されるアルコールから下記一般式(II)で表されるオレフィンを製造する方法である。言い換えると、この製造方法は、
化学処理されたシリカゲル(X)からなる脱水触媒の存在下で、下記一般式(I)で表されるアルコールの脱水反応を行う工程を含み、
前記化学処理されたシリカゲル(X)が、平均細孔径が10〜50nmであるシリカゲル(A)にアルミニウム化合物が担持されてなるものであり、
前記化学処理されたシリカゲル(X)における前記アルミニウム化合物の担持量が、アルミニウム元素として1,000重量ppm〜10,000重量ppmの範囲にある
下記一般式(II)で表されるオレフィンの製造方法と見ることもできる。
Figure 0006076477
上記一般式(I)及び(II)において、R1は炭素数1〜5のアルキル基から選ばれ、R2は水素原子および炭素数1〜5のアルキル基から選ばれる。
なお本発明における「脱水」とは、同一分子における互いに隣接する炭素原子上の水素原子と水酸基が水分子として取り除かれる反応として定義され、この用語を接頭または接尾にもつ全ての用語についても同様な意味を持つものとして定義される。なお、本発明では「脱水」を「分子内脱水」と呼称する場合もある。
<原料アルコールおよび製造されるオレフィン>
本発明に係るオレフィンの製造方法では、『化学処理されたシリカゲル(X)』を脱水触媒として用いて、このアルコールの脱水反応を行う。ここで、下記一般式(I)で表されるアルコールの脱水反応は、具体的には、水酸基と、当該水酸基に結合する炭素の隣接位(β位)にある水素原子が脱離する態様で行われ、下記一般式(II)で表されるオレフィンを与えるのである。
Figure 0006076477
上記一般式(I)及び(II)において、R1は炭素数1〜5のアルキル基から選ばれ、R2は水素原子および炭素数1〜5のアルキル基から選ばれる。
ここで、炭素数1〜5のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、n-アミル基を例示することができる。後述するように、クメン法において併産されるアセトンの水添反応によって得られるイソプロピルアルコールの脱水によってクメン法原料であるプロピレンを再生産できるプロセスに直ちに適用できるという視点からは、上記一般式(I)及び(II)においてR1がメチル基でありR2が水素原子であることが好ましい。言い換えると、本発明で用いられる一般式(I)で表されるアルコールの好適な例として、R1がメチル基でありR2が水素原子であるアルコール、すなわちイソプロピルアルコールが挙げられる。この場合、イソプロピルアルコールの脱水反応により、対応する一般式(II)で表されるオレフィン、すなわち、プロピレンに変換されることになる。
<シリカゲル(X)>
本発明に係るオレフィンの製造方法においては、脱水触媒として、化学処理されたシリカゲル(X)が用いられる。別の見方をすると、本発明で用いられる脱水触媒は、「化学処理されたシリカゲル(X)」からなる脱水触媒であるともいえる。
ここで、シリカゲル(X)は、平均細孔径が10〜50nmであるシリカゲル(A)にアルミニウム化合物がアルミニウム元素として1,000〜10,000重量ppm、好ましくは1,000〜5,000重量ppm、より好ましくは1,500〜5,000重量ppmを担持された化学処理されたシリカゲルである。より厳密に言うと、本発明で用いられるシリカゲル(X)は、平均細孔径が10〜50nmであるシリカゲル(A)に、高活性かつ高選択率の観点から、アルミニウム化合物がアルミニウム元素として1,000〜10,000重量ppm、好ましくは1,000重量ppmを超え、かつ10,000重量ppm以下、より好ましくは1,000重量ppmを超え、かつ5,000重量ppm以下、より好ましくは1,500〜5,000重量ppm、さらに好ましくは2,000〜3,000重量ppmを担持された化学処理されたシリカゲルである。
なお、本発明では、シリカゲル(A)へのアルミニウム化合物の担持量をアルミニウム元素に換算して表している。具体的には、アルミニウム化合物の担持量は、シリカゲル(X)中のアルミニウム化合物の量ではなく、担持に供されたアルミニウム化合物中に含有されるアルミニウム元素の含有量で表す。そして、アルミニウム化合物について「重量ppm」というときは、シリカゲル(X)全体の重量に対する担持に供されたアルミニウム化合物中に含有されるアルミニウム元素の含有量の割合をいう。
シリカゲル(A)
平均細孔径が10〜50nmであるシリカゲル(A)としては、吸着剤として一般的に用いられているものであれば特に限定されるものではなく、例えば、実験化学講座9,無機化合物の合成と精製(昭和33年12月20日発行,丸善株式会社)513ページに記載された6つの方法で製造された全てのシリカゲルのうち、平均細孔径が10〜50nm、好ましくは、10nmを越え50nm以下のものを挙げることができる。ただ、このようなシリカゲル(A)として、オリゴメリ化した不純物を低減する観点から、平均細孔径20〜50nmであるシリカゲルが好ましく、例えば、平均細孔径30〜50nmであるシリカゲルが好ましい。また、本発明で用いられるシリカゲル(A)として、比表面積が50〜900m2/gであり、且つ細孔容積が0.3〜1.8ml/gであるシリカゲルが好ましく、中でも比表面積50〜200m2/gであり、且つ細孔容積0.7〜1.8ml/gであるシリカゲルがより好ましい。平均細孔径を適正なサイズにすることで、細孔活性点での生成オレフィンの拡散が容易となり、これにより細孔活性点にて不純物となるオリゴマーの副生を抑制できるものと推測する。このようなシリカゲルは公知の方法によって調製することもできるが〔例えば、特開平9−30809号公報、および赤崎ら,東ソー研究・技術報告 第45巻,65−69(2001)〕、市販品を用いることもできる。このような市販品としては後掲する本実施例において用いた、富士シリシア株式会社製の触媒担体用シリカであるキャリアクト(CARiACT)を例示することができる。
ここで、シリカゲル(A)として用いるシリカゲルの種類については、結晶性のシリカゲルであっても、非晶質のシリカゲルであっても良い。ただ、シリカゲル(A)として結晶性のシリカゲルを用いる場合、得られる脱水触媒の酸強度が強くなりすぎることがある。その場合、脱水反応により得られるプロピレンなどのオレフィンのオリゴメリ化が進行しやすくなる結果、オレフィンへの選択性が低下する傾向にある。一方、非晶質のシリカゲルを用いる場合には、このようなオリゴメリ化が起こりにくい傾向にあり、オレフィンへの選択性を高める上で有利になる傾向にある。したがって、シリカゲルの種類としては、非晶質のものが好ましい。
アルミニウム化合物
本発明で用いられる脱水触媒として用いられる化学処理されたシリカゲル(X)は、上記のようなシリカゲル(A)に、アルミニウム化合物がアルミニウム元素として上述した割合で担持されたものである。
シリカゲル(A)に担持するアルミニウム化合物には、構成する金属元素として、アルミニウムが含まれる。ただ、シリカゲル(A)自体には、その他の金属元素として市販のシリカ中にごく微量含まれる不純物由来の金属元素をさらに含んでもよい。例えば、Ca、Fe、Mg、Na、Ti、Zrを含んでいてもよい。
アルミニウム化合物としては、水溶性であればよく、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、過塩素酸アルミニウム等が挙げられる。
本発明において、「化学処理」とは、原料シリカゲルと水溶性アルミニウム化合物とを接触させることとして定義される。ここで、前記水溶性アルミニウム化合物は、通常はアルミニウム化合物含有水溶液として用いられる。また、前記接触は通常固液接触により行われる。具体的には本発明に係わるシリカゲル(X)は、シリカゲル(A)を前記水溶液と固液接触処理することによって調製される。
ここで、シリカゲル(X)において、アルミニウム化合物は、担持に用いたアルミニウム化合物と同じであっても良く、あるいは、異なっていても良い。例えば、後述するように、シリカゲル(X)が、上記シリカゲル(A)と水溶性アルミニウム化合物とを接触し、次いで焼成して得られる場合、焼成等の過程で、水溶性アルミニウム化合物の一部または全部が分解して、当該水溶性アルミニウム化合物とは異なる第2のアルミニウム化合物に変化する場合がある。この場合、最終的にシリカゲル(X)は、アルミニウム化合物として、当該第2のアルミニウム化合物を含む可能性があるが、本発明の製造方法においてはそれでも差し支えない。
シリカゲル(X)の態様および調製
本発明において、化学処理されたシリカゲル(X)は、上記シリカゲル(A)をアルミニウム化合物により「化学処理」して得られるシリカゲルであり、より具体的には、上記シリカゲル(A)と水溶性アルミニウム化合物とを接触し、次いで焼成して得られるシリカゲルであることが好ましい。
シリカゲル(X)を調製する際には、例えばシリカゲル(A)と水溶性アルミニウム化合物の水溶液を接触させ、次いで水の留去、乾燥、焼成を実施する方法やシリカゲルの細孔容積分の水溶性アルミニウム化合物の水溶液をシリカゲルに含浸させ乾燥、焼成を実施する公知の方法によって調製される。より具体的に述べると、前者の方法は、水溶性アルミニウム化合物として硝酸アルミニウムを用い、低濃度水溶液の形態で、前記シリカゲル(A)と接触混合し、次いで減圧下の水除去、120℃下の乾燥、500℃の焼成を実施する方法であり、後者の方法は、シリカゲル(A)の細孔容積分の硝酸アルミニウム水溶液をシリカゲル(A)と混合して細孔内に含浸させ、次いで120℃下の乾燥、500℃の焼成を実施する方法である。後者の方法が水の留去操作が不要である分、工程が簡略化されるので好ましく採用される。本発明の実施例においては後者の方法が採用されている。なお、上記したように、500℃という高温での焼成処理は表面状態を変化させ副反応の抑制につながる場合が多いので好ましい。
本発明に係わる脱水触媒としての、化学処理されたシリカゲル(X)の形状は特に制限は無く、球状・円柱状・押し出し状・破砕状いずれでもよく、またその粒子の大きさも、0.01mm〜100mmの範囲のもので反応器の大きさに応じて適宜選定すればよい。
<脱水反応を行う条件>
本発明に係るオレフィンの製造方法では、上記脱水触媒の存在下で、上記一般式(I)で表されるアルコールの脱水反応が行われる。
本発明において、上記一般式(I)で表されるアルコールは、純アルコールの形で、あるいは、不純物を含む粗アルコールの形で、上記脱水触媒の存在下での脱水反応に供される。ここで、本明細書では、上記脱水触媒の存在下での脱水反応に実際に供される形の、不純物を含みうる上記一般式(I)で表されるアルコールを、「原料アルコール」と呼ぶことがある。このような原料アルコールに含まれうる不純物として、上記一般式(I)で表されるアルコールの製造に用いられた未反応原料、上記一般式(I)で表されるアルコールの製造工程で副生した副生成物などが挙げられる。また、後述するように、本発明では、「原料アルコール」として水を含有する態様のアルコ−ルが用いられることがあるが、本明細書では、このような水を含有する態様のアルコールを、前記未反応原料や副生成物等の他の不純物の有無にかかわらず「含水アルコール」と呼ぶことがある。なお、本明細書において、上記一般式(I)で表されるアルコールについて「純アルコール」というときは、上記一般式(I)で表されるアルコールのみからなるアルコールを指す。
反応温度について特に限定されることはないが、好ましくは50〜500℃、更に好ましくは60〜400℃の範囲である。また、通常好ましい実施圧力範囲は、0.1〜500気圧であり、更に好ましくは0.5〜100気圧である。
本発明で脱水反応の原料として用いられる原料アルコールについて、もう少し詳しく説明する。
上述したように、上記脱水触媒の存在下での脱水反応に実際に供される「原料アルコール」は、必ずしも、純アルコールの形のものに限られず、不純物を含む場合もある。本発明における典型的な態様においては、原料アルコールとして、対応するケトンを水添して得られる上記一般式(I)で表されるアルコールが用いられることがあり、この場合、本発明の製造方法に用いられる原料アルコール中に、上記一般式(I)で表されるアルコールのほか未反応の当該対応するケトンが含まれることがある。例えば、上記一般式(I)で表されるアルコールとしてイソプロピルアルコールが用いられる場合、原料アルコールとしてアセトンを水添して得られるイソプロピルアルコールが用いられることがあり、このとき、原料アルコールには、イソプロピルアルコールのほかに、未反応のアセトンなどが含まれることがある。
この点、本発明の製造方法によれば、一般式(I)で表されるアルコール1重量部に対して0.01〜1重量部の、該アルコールが水添される前の対応するケトンが共存した系であっても、すなわち、上記一般式(I)で表されるアルコール1重量部と、0.01〜1重量部の対応するケトンを含む混合物を原料アルコールとして使用した場合であっても、ケトンのアルドール縮合などの副反応の併発量を最小限に抑えて、上記一般式(I)で表されるアルコールの脱水反応を効率良く進めることが可能である。
また、本発明で脱水反応の原料として用いられる原料アルコールには、水分が含まれる場合もある。このことは、対応するケトンを水添して得られるアルコールを原料アルコールとして用いる場合、例えば、アセトンを水添して得られるイソプロピルアルコールを原料アルコールとして用いる場合にも当てはまる。
この点、本発明の製造方法では、反応系に水分が混入していても、特に、原料アルコール中に水分が混入していても効率よく脱水反応が進行することも本発明の特徴の一つである。このように水分共存下で脱水反応を進める場合は、系内の水分濃度、典型的には、原料アルコール中の水分濃度は通常1〜10重量%、好ましくは1〜8重量%、より好ましくは1〜6重量%である。原料アルコール中に水が共存したとしても、生成オレフィンがプロピレンのような、常圧下で気体の場合は容易に水分を分離できるので反応後の精製工程に特段の負荷をかけることはない。
このことを、例えば、上記一般式(I)で表されるアルコールとしてイソプロピルアルコールを用いる場合に当てはめてみると、本発明の製造方法によれば、イソプロピルアルコールを含水アルコールの形で、上記脱水触媒存在下での脱水反応に供することができるということである。言い換えると、本発明の好適な態様において、上記シリカゲル(X)からなる脱水触媒は、含水イソプロピルアルコールの脱水反応によるプロピレン製造に用いることができるということである。
反応系内には、触媒および原料に対して不活性な溶媒もしくは気体を添加して、希釈した状態で脱水反応を行うことも可能である。
発明を実施するに際して、その方法はバッチ式、セミバッチ式、または連続流通式のいずれの方法においても実施することが可能である。液相、気相、気−液混合相の、いずれの形態においても実施することが可能である。触媒の充填方式としては、固定床、流動床、懸濁床、棚段固定床等種々の方式が採用され、いずれの方式で実施しても差し支えない。
また、充填される触媒の組み合わせについては、脱水触媒として、本発明の触媒、すなわち、上記シリカゲル(X)からなる脱水触媒のみを充填して用いてもよいし、あるいは、汎用触媒を一部に含んでいてもよい。例えば、反応の進行に伴い反応器出口付近では水含有率が高まるので、反応器後半に本発明の触媒を用いることも有用である。
ある経過時間において触媒活性が低下する場合に、公知の方法で再生を行い前記脱水触媒の活性を回復することができる。
オレフィンの生産量を維持するために、反応器を2つまたは3つ並列に並べ、一つの反応器が再生している間に、残った1つまたは2つの反応器で反応を実施するメリーゴーランド方式をとっても構わない。さらに反応器が3つある場合、他の反応器2つを直列につなぎ、生産量の変動を少なくする方法をとっても良い。また流動床流通反応方式や移動床反応方式で実施する場合には、反応器から連続的または断続的に、一部またはすべての触媒を抜き出し、相当する分を補充することにより一定の活性を維持することが可能である。
ここで、オレフィンの生産量に関係するパラメータの1つとしてLHSV(液空間速度)が挙げられる。本明細書においてLHSVとは、触媒の充填容積あたりの、原料アルコールの液流量、例えば、イソプロピルアルコール、イソプロピルアルコールを一時間流通させた時の容積の比で表している。ここで、LHSVの数値が大きいほどイソプロピルアルコールの流通量が多くなり、触媒負荷が高まるため転化率は低下する傾向となる。また高転化率化に伴い、オリゴメリ化による不純物が副生し選択率が低下する傾向がある。LHSVの数値はこのように反応活性と選択率に影響を与えるものであるが、本発明の発明はLHSVが2以上においても優れた反応活性と選択率を維持する点において、特に優れる。
<応用>
上述した本発明に係るオレフィンの製造方法の応用については、特に限定されるわけではないが、典型的な応用先として、クメン法によるフェノール合成の際に副生するアセトンからの、プロピレンの再生が挙げられる。
クメン法では、ベンゼンとプロピレンを付加反応させてクメンとし、このクメンを酸化してクメンヒドロペルオキシドとし、さらにこのクメンヒドロペルオキシド酸分解させることにより、フェノールとアセトンが得られる。ここで、アセトンからのプロピレンの再生は、アセトンを水添反応させてイソプロピルアルコールに導き、このイソプロピルアルコールをさらに脱水反応させることにより行うことができ、このように再生されたプロピレンを、再度クメン法によるフェノール合成に再利用することができる。
このような一連のプロセスにおいて、上述した本発明に係るオレフィンの製造方法は、アセトンの水添反応によって得られるイソプロピルアルコールからのプロピレンの再生に有利に適用することができる。これは、イソプロピルアルコールの脱水反応に用いる原料アルコールとして、アセトンなどを含むものを用いたとしても、イソプロピルアルコールからプロピレンへの変換を効率よく行うことができるからである。
以上のことを踏まえると、本発明の応用の1つとして、以上に上述したオレフィンの製造方法によって得られたプロピレンを用いてクメンを製造する方法を挙げることもできる。ここで、クメンは、ベンゼンとプロピレンを、フリーデル・クラフツ反応などの常法により付加反応させることにより得ることができる。このようにして得られるクメンは、クメン法によるフェノール合成における中間原料として用いることができる。
次に本発明について実施例を示してさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
〔実施例で用いた脱水触媒〕
シリカゲル(X)の原料となるシリカゲル、すなわち、シリカゲル(A)として、富士シリシア化学社から販売されている次のシリカを使用した。なお各性状値はカタログ記載値である。
・CARiACT Q−10;平均細孔径10nm、細孔容積1.0ml/g、比表面積300m2/g
・CARiACT Q−15;平均細孔径15nm、細孔容積1.0ml/g、比表面積200m2/g
・CARiACT Q−20;平均細孔径20nm、細孔容積1.0ml/g、比表面積150m2/g
・CARiACT Q−30;平均細孔径30nm、細孔容積1.0ml/g、比表面積100m2/g
・CARiACT Q−50;平均細孔径50nm、細孔容積1.0ml/g、比表面積80m2/g
〔脱水触媒の評価方法〕
(1)アルミニウムの担持量
下記実施例で得られたシリカゲル(X)中のアルミニウムの担持量は、各シリカゲル(X)を誘導結合プラズマ(ICP)分析によって金属分析することによって求めた。
(2)脱水反応性能
脱水触媒によるイソプロピルアルコール(以下の説明では、IPAと略称する場合がある)の脱水反応性能を評価するため、高圧用フィードポンプ、高圧用窒素マスフロー、電気炉、触媒充填部分を有する反応器、背圧弁を設置した固定床反応装置を用い、ダウンフローによる加圧気相流通反応を行った。
内径1cmのSUS316製反応器に、250〜500μmへ分級した脱水触媒1mlを充填し、窒素で2.0MPaまで加圧した後、反応器入口側より10ml/分の窒素気流下、300℃でイソプロピルアルコールを流通させた。反応器出口と背圧弁の中間に高圧窒素マスフローにより200ml/分の窒素を導入しながら反応を行った。
なお、原料のイソプロピルアルコールは、アセトンの水添反応により得られたものであり、0.4重量%のアセトンと4.7重量%の水を含有しているものを用いた。触媒の活性は、LHSVを変化させた場合の反応成績を総合的に比較して評価した。
反応が定常状態に落ち着いた後に(通常は、通液開始後 20hr後)、背圧弁の出側からサンプリングした反応ガスと反応液のGC分析を行い、反応成績を算出し触媒の評価を行った。
参考例1〕
50mlビーカーに、富士シリシア化学社製シリカゲルCARiACT(Q−10)10.0gと1.39重量%硝酸アルミニウム水溶液25gを仕込み室温で1時間静置した後、シリカゲルに含浸されなかった硝酸アルミニウム水溶液(およそ15g)はろ過操作により除去し、120℃で3時間乾燥、500℃で6時間焼成を行い本発明に係る脱水触媒としての1,000重量ppmのアルミニウムを担持したシリカゲル(X)を得た。本触媒の脱水触媒性能を脱水触媒評価方法に順じて行った結果を表1に示す。
参考例2〕
参考例1において、シリカゲルQ−10の代わりにQ−15を用い、1.39重量%硝酸アルミニウム水溶液の代わりに2.78重量%硝酸アルミニウム水溶液を用いる以外同様に行い、2,000重量ppmのアルミニウムを担持したシリカゲル(X)を得た。本触媒の脱水触媒性能を脱水触媒評価方法に順じて行った結果を表1に示す。
〔実施例3〕
参考例2において、シリカゲルQ−15の代わりにQ−20を用いる以外参考例2と同様に行い、2,000重量ppmのアルミニウムを担持したシリカゲル(X)を得た。本触媒の脱水触媒性能を脱水触媒評価方法に順じて行った結果を表1に示す。
〔実施例4〕
参考例2において、シリカゲルQ−15の代わりにQ−30を用いる以外参考例2と同様に行い、2,000重量ppmのアルミニウムを担持したシリカゲル(X)を得た。本触媒の脱水触媒性能を脱水触媒評価方法に順じて行った結果を表1に示す。
〔実施例5〕
参考例2において、シリカゲルQ−15の代わりにQ−50を用いる以外参考例2と同様に行い、2,000重量ppmのアルミニウムを担持したシリカゲル(X)を得た。本触媒の脱水触媒性能を脱水触媒評価方法に順じて行った結果を表1に示す。
〔比較例1〕
アルコールの脱水触媒として工業的に使用されている、日揮触媒化成(株)製γ−アルミナ(N612N)の脱水触媒性能を脱水触媒評価方法に順じて行った結果を表1に示す。
Figure 0006076477
表1に示すように、これまで工業的に使用されているアルコールの脱水触媒であるγ−Al23では、LHSVを高めるとIPA転化率が低下してくる。このことから、LHSVで1以上でのIPA処理量の増加は望めない。これに対し、シリカゲルにアルミナを担持した触媒を用いると、LHSVを上げてもプロピレン選択率を高選択率で維持したまま、IPAを高転化率で処理できることが分かる。
富士シリシア化学社製CARiACTのQに続く数値は、シリカゲルの平均細孔径(nm)を示し、値が大きいほど細孔径が大きいことになる。アルミニウム担持量を同じにした場合、平均細孔径が大きくなるほど触媒の脱水活性は低下し、プロピレン選択率は向上する傾向が見られる。
〔実施例6〕
実施例4において、2.78重量%硝酸アルミニウム水溶液の代わりに2.09重量%硝酸アルミニウム水溶液を用いる以外同様に行い、1,500重量ppmのアルミニウムを担持したシリカゲル(X)を得た。本触媒の脱水触媒性能を脱水触媒評価方法に順じて行った結果を表2に示す。
〔実施例7〕
実施例5において、2.78重量%硝酸アルミニウム水溶液の代わりに4.17重量%硝酸アルミニウム水溶液を用いる以外同様に行い、3,000重量ppmのアルミニウムを担持したシリカゲル(X)を得た。本触媒の脱水触媒性能を脱水触媒評価方法に順じて行った結果を表2に示す。
〔実施例8〕
実施例5において、2.78重量%硝酸アルミニウム水溶液の代わりに6.95重量%硝酸アルミニウム水溶液を用いる以外同様に行い、5,000重量ppmのアルミニウムを担持したシリカゲル(X)を得た。本触媒の脱水触媒性能を脱水触媒評価方法に順じて行った結果を表2に示す。
Figure 0006076477
表2に示すように、アルミニウム担持濃度を高めるほど、IPA転化率は高くなり、プロピレン選択率は低下する傾向にある。
本触媒系では、運転条件に応じて、最適なシリカゲルと最適なアルミニウム担持量を選択することができる。
本発明によれば、特定の脱水触媒を用いることによって、イソプロピルアルコールの如きアルコールの分子内脱水反応によって、高いLHSV領域であっても高活性かつ高選択率でもって、プロピレンの如きアルコールを高効率で製造する方法が提供される。

Claims (8)

  1. 平均細孔径が0〜50nmであるシリカゲル(A)にアルミニウム化合物がアルミニウム元素として1,000〜10,000重量ppmが担持された、化学処理されたシリカゲル(X)を脱水触媒として用いることを特徴とする、下記一般式(I)で表されるアルコールから下記一般式(II)で表されるオレフィンの製造方法。
    Figure 0006076477
    〔一般式(I)及び(II)において、R1は炭素数1〜5のアルキル基から選ばれ、R2は水素原子および炭素数1〜5のアルキル基から選ばれる。〕
  2. 記アルミニウム化合物の担持量が、アルミニウム元素として1,000重量ppmを超え、かつ10,000重量ppm以下である請求項1に記載のオレフィンの製造方法。
  3. 前記一般式(I)で表されるアルコールが、含水アルコールの形で、前記脱水触媒存在下での脱水反応に供されることを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記含水アルコール中の、水の含有量が1〜10重量%であることを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
  5. 前記化学処理されたシリカゲル(X)が、シリカゲル(A)と水溶性アルミニウム化合物とを接触し、次いで焼成して得られるシリカゲルであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のオレフィンの製造方法。
  6. 前記一般式(I)で表されるアルコールがイソプロピルアルコールであり、前記一般式(II)で表されるオレフィンがプロピレンであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のオレフィンの製造方法。
  7. 脱水反応温度が、50〜500℃であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のオレフィンの製造方法。
  8. 平均細孔径が20〜50nmであるシリカゲル(A)にアルミニウム化合物がアルミニウム元素として1,000重量ppmを超えて10,000重量ppm以下が担持された、化学処理されたシリカゲル(X)からなり、
    含水イソプロピルアルコールの脱水反応によるプロピレン製造に用いられることを特徴とするプロピレン製造に用いられる脱水触媒。
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