JP6074747B2 - 共鳴結合器 - Google Patents

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Description

本発明は、非接触信号伝送、または非接触電力伝送に用いられる共鳴結合器に関するものである。
電気機器を配線により直接接続することなく、電気機器間で電力や信号の伝送を行う非接触(ワイヤレス)伝送技術が知られている。
高周波用半導体チップと外部との信号の送受信において、ワイヤボンディングを用いて伝送線路を構成した場合、高周波信号の特性に影響を与える不確定な寄生容量又は寄生インダクタンスが発生する。このため、高周波信号の特性を悪化させない非接触伝送技術が用いられる。
非接触伝送技術を用いた非接触伝送装置の一例として、デジタルアイソレータと呼ばれる電子回路素子が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の技術は、ロジック信号のグラウンドとRF信号のグラウンドとを分離できる技術であることから、様々な用途で用いられている。
このような非接触伝送装置は、例えば、パワーエレクトロニクス用の半導体スイッチング素子であるIGBT(insulated gate bipolar transistor)などのゲート駆動素子として用いられる。より具体的には、このような非接触伝送装置は、直流電源から任意の周波数の交流電源を実現するインバータシステムやマトリックスコンバータシステムに用いられる。
このようなパワー半導体スイッチング素子では、ソース電位が高い電圧を基準に変動することから、ゲート駆動素子内と、パワー半導体スイッチング素子との間で直流成分を絶縁する必要がある。このため、このようなパワー半導体スイッチング素子では、グラウンドを分離することが可能な非接触伝送装置がゲートの駆動に用いられる。
また、非接触伝送技術の一例として、2つの電気配線共振器の結合を利用した電磁共鳴結合器(または電磁界共振結合器とも呼ぶ。)が近年非常に注目を浴びている(例えば、特許文献2、及び非特許文献1参照。)。このような電磁共鳴結合器は、高効率で、かつ、長距離の信号伝送が可能であることが特徴である。
米国特許第7692444号明細書 特開2008−067012号公報
Andre Kurs,et al.:"Wireless Power Transfer via Strongly Coupled Magnetic Resonances", Science Express, Vol.317, No.5834, pp.83−86 (2007)
上記ゲート駆動素子として電磁共鳴結合器を用いる場合、電磁共鳴結合器を多数備える非接触伝送装置が必要である。しかしながら、電磁共鳴結合器は、半導体集積回路のトランジスタ等に比べれば非常に大きいため、非接触伝送装置の小型化、高集積化が課題である。
そこで本発明は、上記の課題を解決するもので、非接触伝送装置の小型化、高集積化を実現する電磁共鳴結合器を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る共鳴結合器は、第一の伝送線路と第二の伝送線路との間において高周波信号を非接触で伝送する共鳴結合器であって、配線の一部が開放部によって開放された周回形状の配線である第一の共鳴配線と、前記第一の共鳴配線に接続された第一の入出力配線及び第二の入出力配線とを第一の平面上に備える前記第一の伝送線路と、前記第一の共鳴配線と同一の配線幅及び同一の形状の配線である第二の共鳴配線と、前記第二の共鳴配線に接続された第三の入出力配線及び第四の入出力配線とを前記第一の平面に対向する第二の平面上に備える前記第二の伝送線路とを備え、前記第一の共鳴配線上の、前記第一の入出力配線が接続された接続箇所と前記第二の入出力配線が接続された接続箇所との間に設けられた第一の接地部は、前記第一の伝送線路内での前記高周波信号の基準電位を表す第一のグラウンド配線に接続され、前記第二の共鳴配線上の、前記第三の入出力配線が接続された接続箇所と前記第四の入出力配線が接続された接続箇所との間に設けられた第二の接地部は、前記第二の伝送線路内での前記高周波信号の基準電位を表す第二のグラウンド配線に接続され、前記第一の伝送線路と前記第二の伝送線路とは、前記第一の平面に垂直な方向から見た場合に、前記第一の共鳴配線の輪郭と前記第二の共鳴配線の輪郭とが一致し、なおかつ前記第一の共鳴配線と前記第二の共鳴配線とが点対称の関係となるように対向して設けられることを特徴とする。
本発明の共鳴結合器によれば、共鳴結合器を複数用いた非接触伝送装置を小型化、高集積化することができる。
図1は、特許文献2に係る電磁共鳴結合器の模式図である。 図2は、特許文献2に係る電磁共鳴結合器の伝送特性を表す図である。 図3は、実施の形態1に係る共鳴結合器の斜視図(透視図)である。 図4は、実施の形態1に係る共鳴結合器の断面図である。 図5は、実施の形態1に係る共鳴結合器の送信基板の上面図である。 図6は、実施の形態1に係る共鳴結合器の受信基板の上面図である。 図7は、実施の形態1に係る共鳴結合器の各入出力端子の伝送特性を表す図である。 図8は、実施の形態1に係る共鳴結合器の各入出力端子の分離特性を表す図である。 図9は、グラウンド分離領域を設けた送信基板の上面図である。 図10は、実施の形態2に係る共鳴結合器の斜視図(透視図)である。 図11は、実施の形態2に係る共鳴結合器の送信基板の上面図である。 図12は、実施の形態3に係る共鳴結合器の送信基板の上面図である。 図13は、実施の形態4に係る共鳴結合器の模式図(透視図)である。 図14は、実施の形態4に係る共鳴結合器の送信基板の上面図である。 図15は、実施の形態4に係る共鳴結合器の受信基板の上面図である。 図16は、共鳴配線をビアによりグラウンドと接続した送信基板の上面図である。
(発明の基礎となった知見)
背景技術で説明したように、非接触伝送技術の一例として、2つの電気配線共振器の結合を利用した電磁共鳴結合器が知られている。
このような電磁共鳴結合器のうち、図1に示されるようなオープンリング型の電磁共鳴結合器は、単純な構造であるが、小型化が容易であり省スペースで非接触伝送を実現できる。
また、このようなオープンリング型電磁共鳴結合器は、良好な伝送特性を有することが知られている。
図2は、特許文献2に開示されているオープンリング型電磁共鳴結合器の伝送特性を表す図である。
図2において、S21はオープンリング型電磁共鳴結合器の挿入損失を示し、周波数が15GHz付近の電気信号を約1dBの挿入損失で効率的に伝送できることを表している。
図1に示されるようなオープンリング型電磁共鳴結合器の伝送可能な信号の周波数(動作周波数)は、正確には、電磁共鳴結合器のリング形共鳴配線のインダクタンスとキャパシタンスで決定される。しかしながら、動作周波数は、リング形配線の実効面積及びリング配線が形成される基板の誘電率とで近似的に求めることができる。
Figure 0006074747
(式1)で、cは光速、εrは基板(誘電体)の比誘電率を指す。またaは、リング形配線の実効面積であり、リングの直径程度である。
例えば、オープンリング型電磁共鳴結合器において15GHz付近の周波数を伝送する場合、リング形配線の直径が1mm程度の大きさとなる。また、式(1)より、このオープンリング型電磁共鳴結合器の直径を2倍にすると動作周波数は1/2の7.5GHz帯となる。
つまり、オープンリング型電磁共鳴結合器の大きさは、半導体集積回路のトランジスタ等に比べれば非常に大きい。
ここで、背景技術において説明したインバータシステム等のゲート駆動素子として電磁共鳴結合器を用いる場合、電磁共鳴結合器を多数備える非接触伝送装置が必要であるため、非接触伝送装置の小型化、高集積化が課題である。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る共鳴結合器は、第一の伝送線路と第二の伝送線路との間において高周波信号を非接触で伝送する共鳴結合器であって、配線の一部が開放部によって開放された周回形状の配線である第一の共鳴配線と、前記第一の共鳴配線に接続された第一の入出力配線及び第二の入出力配線とを第一の平面上に備える前記第一の伝送線路と、前記第一の共鳴配線と同一の配線幅及び同一の形状の配線である第二の共鳴配線と、前記第二の共鳴配線に接続された第三の入出力配線及び第四の入出力配線とを前記第一の平面に対向する第二の平面上に備える前記第二の伝送線路とを備え、前記第一の共鳴配線上の、前記第一の入出力配線が接続された接続箇所と前記第二の入出力配線が接続された接続箇所との間に設けられた第一の接地部は、前記第一の伝送線路内での前記高周波信号の基準電位を表す第一のグラウンド配線に接続され、前記第二の共鳴配線上の、前記第三の入出力配線が接続された接続箇所と前記第四の入出力配線が接続された接続箇所との間に設けられた第二の接地部は、前記第二の伝送線路内での前記高周波信号の基準電位を表す第二のグラウンド配線に接続され、前記第一の伝送線路と前記第二の伝送線路とは、前記第一の平面に垂直な方向から見た場合に、前記第一の共鳴配線の輪郭と前記第二の共鳴配線の輪郭とが一致し、なおかつ前記第一の共鳴配線と前記第二の共鳴配線とが点対称の関係となるように対向して設けられることを特徴とする。
これにより、1つの共鳴結合器で2つの高周波信号を分離して非接触伝送することができる。したがって、共鳴結合器を複数用いた非接触伝送装置において、共鳴結合器の数は半減し、装置の小型化、高集積化が実現される。
また、本発明の一態様において、前記第一の伝送線路は、第一の基板の一方の面に設けられ、前記第二の伝送線路は、第二の基板の一方の面に設けられてもよい。
また、本発明の一態様において、前記第一のグラウンド配線は、前記第一の基板の他方の面、または前記第一の基板に対向して設けられる基板に設けられ、前記第一の接地部は、第一のビアホールによって前記第一のグラウンド配線と接続され、前記第二のグラウンド配線は、前記第二の基板の他方の面、または前記第二の基板に対向して設けられる基板に設けられ、前記第二の接地部は、第二のビアホールによって前記第二のグラウンド配線と接続されてもよい。
また、本発明の一態様において、前記第一の接地部は、配線を介して前記第一のビアホールと接続され、前記第二の接地部は、配線を介して前記第二のビアホールと接続されてもよい。
これにより、共鳴結合器によって伝送される2つの高周波信号の干渉を抑え、アイソレーションを確保することができる。
また、本発明の一態様において、前記第一のビアホールは、前記第一の共鳴配線の前記周回形状の内側に設けられ、前記第二のビアホールは、前記第二の共鳴配線の前記周回形状の内側に設けられてもよい。
これにより、ビアホールが周回形状の共鳴配線の内側に設けられるため、基板内でのビア及び配線の面積を小さくすることができる。したがって、共鳴結合器の小型化が可能である。
また、本発明の一態様において、前記第一のグラウンド配線は、前記第一の基板の一方の面であって、前記第一の共鳴配線、前記第一の入出力配線、及び前記第二の入出力配線の周辺に設けられ、前記第二のグラウンド配線は、前記第二の基板の一方の面であって、前記第二の共鳴配線、前記第三の入出力配線、及び前記第四の入出力配線の周辺に設けられてもよい。
これにより、ビアホールが不要となるため、共鳴結合器の基板厚み方向の小型化が実現される。
また、共鳴結合器の伝送線路は、コプレーナ配線構造となり、共鳴結合器の周辺にグラウンドがあるため、電磁共鳴結合器の伝送効率を向上し、不要放射ノイズを抑圧する効果がある。
また、本発明の一態様において、前記第一の入出力配線は、前記第一の共鳴配線の一端から前記第一の共鳴配線の配線長の8分の3の長さに相当する位置に接続され、前記第二の入出力配線は、前記第一の共鳴配線の一端から前記第一の共鳴配線の配線長の8分の5の長さに相当する位置に接続され、前記第三の入出力配線は、前記第二の共鳴配線の一端から前記第二の共鳴配線の配線長の8分の3の長さに相当する位置に接続され、前記第四の入出力配線は、前記第二の共鳴配線の一端から前記第二の共鳴配線の配線長の8分の5の長さに相当する位置に接続されてもよいし、本発明の一態様において、前記第一の接地部は、前記第一の共鳴配線の一端から前記第一の共鳴配線の配線長の2分の1の長さに相当する位置に設けられ、前記第二の接地部は、前記第二の共鳴配線の一端から前記第二の共鳴配線の配線長の2分の1の長さに相当する位置に設けられてもよいし、本発明の一態様において、前記第一の伝送線路と前記第二の伝送線路とは、前記第一の共鳴配線と前記第二の共鳴配線との前記第一の平面に垂直な方向における距離が前記高周波信号の波長の2分の1以下になるように対向して設けられてもよい。
これにより、電界放射などの損失を低減し、高い伝送効率で信号を伝送することができる。
また、本発明の一態様において、前記周回形状の輪郭は、円形状であってもよい。
また、本発明の一態様において、前記周回形状の輪郭は、矩形であってもよい。
また、本発明の一態様において、前記周回形状は、少なくとも5箇所以上の曲がり部を有する形状であってもよい。
このように、曲げ部分を複数設けることによって共鳴結合器中における共鳴配線の占める面積を小さくできるため、共鳴結合器をさらに小型化することが可能である。したがって、非常に小型の非接触伝送装置を実現できる。
本発明の一態様において、第一の伝送線路と第二の伝送線路との間において高周波信号を非接触で伝送する共鳴結合器であって、配線の一部が開放部によって開放された周回形状の配線である第一の共鳴配線と、前記第一の共鳴配線に接続されたn(nは3以上の整数)本の配線群である第一の入出力配線群を第一の平面上に備える前記第一の伝送線路と、前記第一の共鳴配線と同一の配線幅及び同一の形状の配線である第二の共鳴配線と、前記第二の共鳴配線に接続されたn本の配線群である第二の入出力配線群を前記第一の平面に対向する第二の平面上に備える前記第二の伝送線路とを備え、前記第一の共鳴配線上の、前記第一の入出力配線群が接続された接続箇所と前記接続箇所と隣り合う前記第一の入出力配線群が接続された接続箇所との間に設けられたn−1箇所の接地部は、前記第一の伝送線路内での前記高周波信号の基準電位を表す第一のグラウンド配線に接続され、前記第二の共鳴配線上の、前記第二の入出力配線群が接続された接続箇所と前記接続箇所と隣り合う前記第二の入出力配線群が接続された接続箇所との間に設けられたn−1箇所の接地部は、前記第二の伝送線路内での前記高周波信号の基準電位を表す第二のグラウンド配線に接続され、前記第一の伝送線路と前記第二の伝送線路とは、前記第一の平面に垂直な方向から見た場合に、前記第一の共鳴配線の輪郭と前記第二の共鳴配線の輪郭とが一致し、なおかつ前記第一の共鳴配線と前記第二の共鳴配線とが点対称の関係となるように対向して設けられてもよい。
これにより、一つの共鳴結合器で複数の高周波信号を分離して非接触伝送することができる。したがって、共鳴結合器を複数用いた非接触伝送装置において、共鳴結合器の数は激減し、大幅に装置を小型化、高集積化することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について、図面を参照しながら説明する。
(構造)
まず、本発明の実施の形態1に係る共鳴結合器の構造について説明する。
図3は、実施の形態1に係る共鳴結合器の斜視図である。
図4は、図3の共鳴結合器を基板の対角線を通る平面(図のX−X´線を通り基板に垂直な平面)で切断した場合の断面図である。
本発明の実施の形態1に係る共鳴結合器10は、18GHzの交流信号を伝送する共鳴結合器である。また、共鳴結合器10は、一組の共鳴配線で二つの信号を伝送することが可能である。
共鳴結合器10は、送信基板(第一の基板)101と、送信基板101の上部に設けられた受信基板(第二の基板)102と、受信基板102の上部に設けられたカバー基板103とで構成される。送信基板101、受信基板102、及びカバー基板103は、誘電体基板であり、例えば、サファイア基板である。また、基板厚は、すべて0.2mmである。なお、各基板の間には、空気などの気体、液体、または他の誘電体材料があってもよい。
送信基板101の上面(第一の平面)には、金属配線である第一の送信配線(第一の入出力配線)111、第二の送信配線(第二の入出力配線)112、送信側スリット115により開放された円形状(周回形状)の送信側共鳴配線(第一の共鳴配線)113が形成される。また、第一の送信配線111、第二の送信配線112、及び送信側共鳴配線113の周りには、金属導体である送信側コプレーナグラウンド114が形成される。
受信基板102は、送信基板101の送信側共鳴配線113を覆うように送信基板101と重ね合わされる。受信基板102上面(第二の平面)には、金属配線である第一の受信配線(第三の入出力配線)121、第二の受信配線(第四の入出力配線)122、受信側スリット125により開放された円形状(周回形状)の受信側共鳴配線(第二の共鳴配線)123、が形成される。また、第一の受信配線121、第二の受信配線122、及び受信側共鳴配線123の周りには、金属導体である受信側コプレーナグラウンド124が形成される。
カバー基板103は、受信基板102の受信側共鳴配線123を覆うように送信基板101と重ね合わされる。また、カバー基板103の上面には、金属導体であるカバーグラウンド105が設置される。
上記金属配線及び上記金属導体の材料は、例えば、金であるが、その他の金属材料であっても良い。また、送信基板101の裏面には、金属導体である裏面グラウンド104が形成されている。
送信基板101の上面に形成された送信側共鳴配線113上の、送信側共鳴配線113と第一の送信配線111との接続箇所と、送信側共鳴配線113と第二の送信配線112との接続箇所との間には、接地部(第一の接地部)が設けられる。接地部は、送信基板101を貫通する送信側分離ビア116により裏面グラウンド104と接続される。送信側分離ビア116は、金属導体で形成され、例えば、金で形成される。
同様に、受信基板102の上面に形成された受信側共鳴配線123上の、受信側共鳴配線123と第一の受信配線121との接続箇所と、受信側共鳴配線123と第二の受信配線122との接続箇所との間には、接地部(第二の接地部)が設けられる。接地部は、カバー基板103を貫通する受信側分離ビア126によりカバーグラウンド105と接続される。受信側分離ビア126は、金属導体で形成され、例えば、金で形成される。
なお、図4に示されるように、裏面グラウンド104と送信側コプレーナグラウンド114とは、送信基板101を貫通するグラウンドビア106によって接続される。裏面グラウンド104及び送信側コプレーナグラウンド114は、送信基板101内での信号の基準電位を表す送信グラウンド(第一のグラウンド配線)である。グラウンドビア106は、金属導体で形成され、例えば、金で形成される。
同様に、図4に示されるように、カバーグラウンド105と受信側コプレーナグラウンド124とは、カバー基板103を貫通するグラウンドビア107によって接続される。カバーグラウンド105及び受信側コプレーナグラウンド124は、受信基板102内での信号の基準電位を表す受信グラウンド(第二のグラウンド配線)である。グラウンドビア107は、金属導体で形成され、例えば、金で形成される。
次に、送信基板101及び受信基板102についてさらに詳細に説明する。
まず、送信基板101について説明する。
図5は、送信基板101の上面図である。
送信側共鳴配線113は、直径1mmの円形状であり、閉曲線の配線の一部が送信側スリット115によって開放された周回形状である。送信側共鳴配線113の配線幅は、0.1mmである。
送信側共鳴配線113と、第一の送信配線111及び第二の送信配線112とは、物理的及び電気的に接続されている。具体的には、第一の送信配線111の一端は、送信側共鳴配線113の送信側スリット115部分の一端から送信側共鳴配線113の配線長の8分の3の長さに相当する位置に接続される。また、第二の送信配線112の一端は、送信側共鳴配線113の送信側スリット115部分の上記一端から送信側共鳴配線113の配線長の8分の5の長さに相当する位置に接続される。
第一の送信配線111の送信側共鳴配線113と接続されていない他端は入力端子Aであって、第二の送信配線112の送信側共鳴配線113と接続されていない他端は入力端子Bである。第一の送信配線111及び第二の送信配線112の配線幅は0.1mmである。
送信側共鳴配線113は、送信側分離ビア116によって、裏面グラウンド104と接続される。
具体的には、送信側共鳴配線113の一端から送信側共鳴配線113の配線長の2分の1の長さに相当する位置(接地部)には、送信側分離ビア116の一端が接続される。また、送信側分離ビア116は、周回形状の送信側共鳴配線113の内側に設けられる。
つまり、送信側分離ビア116は、送信側共鳴配線113上の、第一の送信配線111が接続された接続箇所と第二の送信配線112が接続された接続箇所の間に接続される。
また、送信側分離ビア116の他端は、面グラウンド104に接続されている。送信側分離ビア116の直径は、0.1mmである。
送信側コプレーナグラウンド114は、第一の送信配線111、第二の送信配線112、及び送信側共鳴配線113の周辺に沿って、形成される。
また、図中の点線で示されるように、送信基板101の上面には受信基板102が重ね合わされる。受信基板102は、入力端子A及びBが完全に覆われないように配置される。
次に受信基板102について説明する。
図6は、受信基板102の上面図である。
受信側共鳴配線123は、直径1mmの円形状であり、閉曲線の配線の一部が受信側スリット125によって開放された周回形状である。受信側共鳴配線123の配線幅は、0.1mmである。
受信側共鳴配線123と、第一の受信配線121及び第二の受信配線122とは、物理的及び電気的に接続されている。具体的には、第一の受信配線121は、受信側共鳴配線123の受信側スリット125部分の一端から受信側共鳴配線123の配線長の8分の3の長さに相当する位置に接続される。また、第二の受信配線122は、受信側共鳴配線123の受信側スリット125部分の上記一端から受信側共鳴配線123の配線長の8分の5の長さに相当する位置に接続される。
第一の受信配線121の受信側共鳴配線123と接続されていない終端は出力端子Cであって、第二の受信配線122の受信側共鳴配線123と接続されていない終端は出力端子Dである。第一の受信配線121及び第二の受信配線122の配線幅は0.1mmである。
受信側共鳴配線123は、受信側分離ビア126によって、カバーグラウンド105と接続される。
具体的には、受信側共鳴配線123の一端から受信側共鳴配線123の配線長の2分の1の長さに相当する位置(接地部)には、受信側分離ビア126の一端が接続される。また、受信側分離ビア126は、周回形状の受信側共鳴配線123の内側に設けられる。
つまり、受信側分離ビア126は、受信側共鳴配線123上の、第一の受信配線121が接続された接続箇所と第二の受信配線122が接続された接続箇所の間に接続される。
また、受信側分離ビア126の他端は、カバーグラウンド105と接続される。受信側分離ビア126の直径は、0.1mmである。
受信側コプレーナグラウンド124は、第一の受信配線121、第二の受信配線122、及び受信側共鳴配線123の周辺に沿って、形成されている。
また、図中の点線で示されるように、受信基板102の上面にはカバー基板103が重ね合わされる。カバー基板103は、出力端子C及びDが完全に覆われないように配置される。
図5及び図6に示されるように、送信基板101と受信基板102とは、送信基板101の主面に垂直な方向から見た場合(以下、上面視した場合とも記載する)に送信側共鳴配線113の輪郭と受信側共鳴配線123の輪郭とが一致するように重ね合わされる(対向して設けられる)。なおかつ、送信基板101と受信基板102とは、上面視した場合に送信側共鳴配線113と受信側共鳴配線123とが点対称の関係となるように重ね合わされる。
ここで、送信側共鳴配線113(受信側共鳴配線123)の輪郭とは、次のように定義される。送信側共鳴配線113において送信側スリット115が設けられず、送信側共鳴配線113が周回形状の閉じた配線であると仮定した場合に、この周回形状の閉じた配線は、当該周回形状の閉じた配線によって囲まれる領域を規定する内周側(内側)の輪郭と、上記内周側の輪郭と共に上記周回形状の閉じた配線の形状を規定する外周側(外側)の輪郭とを有する。送信側共鳴配線113の輪郭とは、これら2つの輪郭のうち送信側共鳴配線113の外周側の輪郭を意味する。言い換えれば、上記内周側の輪郭と、上記外周側の輪郭とは、送信側共鳴配線113を規定し、外周側の輪郭は、送信側共鳴配線113の占有面積を規定する。
また、送信側共鳴配線113と受信側共鳴配線123との送信基板101の主面に垂直な方向における距離は、受信基板102の基板厚である0.2mmである。これは、実施の形態1で共鳴結合器10に入力される18GHzの交流信号の波長の2分の1以下である。言い換えれば、送信側共鳴配線113と受信側共鳴配線123とは、近傍界領域において共鳴結合している。このとき、共鳴結合器10は、電磁共鳴結合器として動作する。
(動作)
次に、本発明の実施の形態1に係る共鳴結合器10の動作について説明する。
上述のように送信側共鳴配線113と受信側共鳴配線123とは電磁共鳴結合をしており、18GHz付近の周波数で共鳴する。よって、送信側共鳴配線113に18GHz付近の周波数の交流電流が発生すると、電磁共鳴結合により受信側共鳴配線123にも同じ周波数の交流電流が発生する。
つまり、電磁共鳴結合により18GHz付近の周波数の交流電流が送信側共鳴配線113から受信側共鳴配線123に非接触で伝送される。近傍界で結合する電磁共鳴結合は、不要な電波を放射しにくいため、このような非接触伝送においては放射ノイズが非常に小さい。
さらに、共鳴結合器10は、2つの入力端子(入力端子A及びB)と2つの出力端子(出力端子C及びD)を備え、2つの信号を同時に分離して伝送することが可能である。具体的には、送信側共鳴配線113及び受信側共鳴配線123のそれぞれの接地部を送信側分離ビア116及び受信側分離ビア126によって、送信グラウンド及び受信グラウンドに接続することで、2つの交流信号を分離して伝送することができる。
以下、送信側共鳴配線113を接地部で2つの領域に分割した場合、送信側共鳴配線113のうち第一の送信配線111(入力端子A)が接続されている領域を配線領域A、第二の送信配線112(入力端子B)が接続されている領域を配線領域Bとする。
同様に、受信側共鳴配線123を接地部で2つの領域に分割した場合に、受信側共鳴配線123のうち第一の受信配線121(出力端子C)が接続されている領域を配線領域C、第二の受信配線122(出力端子D)が接続されている領域を配線領域Dとする。
図3に示す共鳴結合器10において、送信基板101の入力端子Aに18GHzの周波数の交流信号が入力された場合、入力された交流信号は、第一の送信配線111を介し、送信側共鳴配線113に伝送される。このとき、送信側共鳴配線113の接地部は、送信側分離ビア116によって送信グラウンドへ接続されているため、入力された交流信号は、入力端子Bへは出力されない。
送信側共鳴配線113と受信側共鳴配線123は18GHz付近で共鳴するよう設計されているため、送信側共鳴配線113に伝送された交流信号は、受信側共鳴配線123に伝送される。このとき、送信側共鳴配線113に発生した交流信号は、第一の受信配線121を介して出力端子Cに出力される。これは、出力端子C(第一の受信配線121)が送信側共鳴配線113のうち、配線領域Aの上面に重ね合わされた配線領域Cに接続されているからである。また、受信側共鳴配線123の接地部は、受信側分離ビア126によって受信グラウンドへ接続されているため、入力された交流信号は、出力端子Dへは出力されない。
また、送信基板101の入力端子Bに入力された18GHzの交流信号は、第二の送信配線112を介し、送信側共鳴配線113に伝送される。このとき、送信側共鳴配線113の接地部は、送信側分離ビア116によって送信グラウンドへ接続されているため、入力された交流信号は、入力端子Aへは出力されない。
送信側共鳴配線113と受信側共鳴配線123は18GHz付近で共鳴するよう設計されているため、送信側共鳴配線113に伝送された交流信号は、受信側共鳴配線123に伝送される。このとき、受信側共鳴配線123に発生した交流信号は、第二の受信配線122を介して出力端子Dに出力される。
これは、出力端子D(第二の受信配線122)が送信側共鳴配線113のうち、配線領域Bの上面に重ね合わされた配線領域Dに接続されているからである。また、受信側共鳴配線123の接地部は、受信側分離ビア126によって受信グラウンドへ接続されているため、入力された交流信号は、出力端子Cへは出力されない。
以下、上記のような伝送特性を実際の測定データである図7及び図8を用いて説明する。
図7は、共鳴結合器10の入力信号の反射量と、入出力間の挿入損失を示す図である。
まず、反射量について説明する。
図7の「A」で表されるグラフ(以下、グラフAと記述する)は、反射量を表す。反射量は、この場合、入力端子Aに入力信号(交流信号)を入力した場合の、入力信号の電力と、入力端子Aに反射された信号(反射信号)の電力との比をデシベル(dB)で表したものである。図7の左の縦軸は、反射量を表し、数値が大きいほど反射が大きいことを意味する。横軸は入力信号の周波数を表す。
図7に示されるように入力信号の周波数が18GHz付近の場合、グラフAの反射量は、−25dB以下であり、入力信号の反射は非常に小さい。
同様に、図7の「B」で表されるグラフ(以下、グラフBと記述する)は、入力端子Bに入力信号(交流信号)を入力した場合の、入力信号の電力と、入力端子Bに反射される信号(反射信号)の電力との比を表す反射量である。グラフBについても、グラフAと同様に、入力信号の周波数が18GHz付近の場合、入力信号の反射は非常に小さい。
次に挿入損失について説明する。
図7の「A−C間」で表されるグラフ(以下、グラフA−Cと記述する)は、入力端子A−出力端子C間の挿入損失を表す。挿入損失は、この場合、入力端子Aに入力信号を入力したときの、入力端子Aから出力端子Cに伝送される信号の電力の損失をデシベル(dB)で表したものである。図7の右の縦軸は、挿入損失を表し、数値が大きいほど入力信号の損失が大きいことを意味する。横軸は入力信号の周波数を表す。
図7のグラフA−Cでは、15GHzから20GHzの周波数帯域で挿入損失は2dB程度であり、損失は小さい。つまり、15GHzから20GHzの周波数の信号は、入力端子Aから出力端子Cへ効率よく伝送される。
同様に、「B−D間」で表されるグラフ(以下、グラフB−Dと記述する)は、入力端子B−出力端子D間の挿入損失を表す。この場合、挿入損失は、入力端子Bに入力信号を入力したときの、入力端子Bから出力端子Dに伝送される信号の電力の損失を表す。
図7のグラフB−Dでは、15GHzから20GHzの周波数帯域で挿入損失は2dB程度であり、損失は小さい。つまり、15GHzから20GHzの周波数の信号は、入力端子Bから出力端子Dへ効率よく伝送される。
続いて、信号の分離量について説明する。
図8は、共鳴結合器10の信号の分離量を示す図である。
図8の「A−B間」で表されるグラフ(以下、グラフA−Bと記述する)は、入力端子A−入力端子B間の分離量を表す。この場合、分離量は、入力端子Aに入力信号を入力したときの、入力信号の電力と、入力端子Bに現れる信号の電力の比をデシベル(dB)で表したものである。
図8の縦軸は、分離量を表し、数値が大きいほど信号が分離されていることを意味する。横軸は入力信号の周波数を表す。
図8のグラフA−Bでは、18GHz付近の周波数帯域で分離量は10dB以上である。つまり、18GHz付近の周波数の入力信号が入力端子Aに入力された場合、入力端子Bへの入力端子Aに入力された入力信号の影響は小さい。
同様に、図8の「A−D間」で表されるグラフ(以下、グラフA−Dと記述する)は、入力端子A−出力端子D間の分離量を表す。この場合、分離量は、入力端子Aに入力信号を入力したときの、入力信号の電力と、出力端子Dに現れる信号の電力の比を表したものである。
図8のグラフA−Dでは、18GHz付近の周波数帯域で分離量は10dB以上である。つまり、18GHz付近の周波数の入力信号が入力端子Aに入力された場合、出力端子Dへの入力端子Aに入力された入力信号の影響は小さい。
同様に、図8の「B−C間」で表される入力端子B−出力端子C間の分離量、及びC−D間」で表される出力端子C−出力端子D間の分離量は、18GHz付近の周波数帯域で10dB以上である。つまり、18GHz付近の周波数の入力信号が入力端子Aに入力された場合、出力端子Dへの入力端子Aに入力された入力信号の影響は小さい。
以上のように、実施の形態1に係る共鳴結合器10においては、信号伝送に使用する周波数帯域において、対応する入出力端子間の挿入損失(入力端子A−出力端子C間、及び入力端子B−出力端子D間)が小さい。
また、上記周波数帯域において、入力端子間(入力端子A−入力端子B間)、出力端子間(出力端子C−出力端子D間)、及び対応しない入出力端子間(入力端子A−出力端子D間、及び入力端子B−出力端子C間)において伝送される信号が、対応しない他の端子に与える影響は小さい。つまり、入力端子A−出力端子C間に伝送される信号と、入力端子B−出力端子D間に伝送される信号とはそれぞれ分離して伝送される。
このように、実施の形態1に係る共鳴結合器10を用いれば、信号間のアイソレーションが高いため、1つの共鳴結合器で2経路の非接触伝送が実現される。したがって共鳴結合器10を用いることで、非接触伝送装置の小型化及び高集積化が可能である。また、半導体基板においては、基板の面積によってコストが変動するため、小型化によるコスト削減効果は高い。
なお、実施の形態1では、送信側分離ビア116は、送信側共鳴配線113の上記一端から送信側共鳴配線113の配線長の2分の1の長さに相当する位置(接地部)に接続されるが、送信側分離ビア116の接続位置は、これに限定されない。送信側分離ビア116は、送信側共鳴配線113上の、第一の送信配線111が接続された接続箇所と第二の送信配線112が接続された接続箇所との間の領域に接続されればよい。
同様に、受信側分離ビア126は、受信側共鳴配線123上の、第一の受信配線121が接続された接続箇所と第二の受信配線122が接続された接続箇所との間の領域に接続されればよい。
なお、第一の送信配線111は、送信側共鳴配線113の送信側スリット115部分の一端から送信側共鳴配線113の配線長の8分の3の長さに相当する位置に接続されるが、第一の送信配線111の接続箇所はこれに限定されない。第二の送信配線112、第一の受信配線121、及び第二の受信配線122についても同様である。
また、第一の送信配線111と第二の受信配線122とは一直線上に配置されなくてもよい。同様に第二の送信配線112及び第一の受信配線121とは一直線上に配置されなくてもよい。
なお、送信側共鳴配線113と第一の送信配線111及び第二の送信配線112とは直接接続され、送信側共鳴配線113と送信側分離ビア116とは直接接続されているが、これらは、伝送される信号の周波数帯域において電気的に接続されていればよい。つまり、容量素子等を介して接続されていてもよい。同様に、受信側共鳴配線123と第一の受信配線121、第二の受信配線122、及び受信側分離ビア126とは、伝送される信号の周波数帯域において電気的に接続されていればよい。
なお、送信基板101と受信基板102とは、上面視した場合に送信側共鳴配線113の輪郭と受信側共鳴配線123の輪郭とが一致するように重ね合わされるが、輪郭同士は完全に一致しなくてもよい。製造上の共鳴配線の個体差や、製造上の基板の配置ずれ等の範囲であれば、共鳴結合器10は十分に動作可能である。
なお、送信基板101、受信基板102、及びカバー基板103はサファイア基板であるが、シリコン、半導体及びその他の誘電体材料で形成された基板であってもよい。
なお、送信側コプレーナグラウンド114は、第一の送信配線111及び第二の送信配線112のみに沿って形成されてもよい。また、送信側コプレーナグラウンド114は、形成されなくてもよい。同様に、受信側コプレーナグラウンド124は、第一の受信配線121及び第二の受信配線122のみに沿って形成されてもよい。また、受信側コプレーナグラウンド124は、形成されなくてもよい。
なお、実施の形態1では、送信基板101と受信基板102を重ね合わせる構成について説明したが、1枚の基板の上面と下面に送信側の配線と受信側の配線とがそれぞれ形成されてもよい。
また、実施の形態1では、入力端子と出力端子とを区別して説明したが、入力端子と出力端子とは交換可能である。つまり、例えば、出力端子Cに入力された信号を、入力端子Aから出力することも可能である。
なお、実施の形態1では、送信側共鳴配線113及び受信側共鳴配線123にはそれぞれ2つずつ入出力配線が接続されたが、送信側共鳴配線113及び受信側共鳴配線123にそれぞれ3以上の入出力配線(入出力配線群)が接続されてもよい。この場合、送信側共鳴配線113及び受信側共鳴配線123において入出力配線群が接続された接続箇所同士の間に接地部が設けられ、全ての接地部は、グラウンド配線に接続される。
なお、実施の形態1では入力端子A及びBに入力される信号の基準電位を表すのは、どちらも送信グラウンドであるが、送信グラウンドを入力端子ごとに分離した構成も可能である。
図9は、このような場合の送信基板701の上面図である。
図9では、送信側共鳴配線713、第一の送信配線711、及び第二の送信配線712の周辺には送信グラウンドである送信側コプレーナグラウンドが形成されている。分離領域717において金属導体が設けられていないため、送信側コプレーナグラウンドは2つに分離されている。つまり、送信グラウンドを入力端子Aに対応する送信側コプレーナグラウンド714Aと入力端子Bに対応する送信側コプレーナグラウンド714Bの2つに分離させている。
なお、2つに分離された送信側コプレーナグラウンド714A及び714Bは、送信基板701の裏面に設けられた裏面グラウンドには接続されない。また、送信基板701の分離領域717以外の構成(送信側スリット715、送信側分離ビア716等)は、図5に示される送信基板101と同様である。
なお、図示しないが、受信基板702の受信側コプレーナグラウンドについてもグラウンド分離領域を設けることで、受信グラウンドを分離する構成が可能である。
(実施の形態2)
実施の形態1では送信側分離ビア116と受信側分離ビア126を用いて、1つの共鳴結合器で2経路の非接触信号伝送を実現したが、共鳴結合器10は、ビアを用いない構成であってもよい。例えば、送信側及び受信側共鳴配線を配線によりコプレーナグラウンドに接続するような構成であってもよい。
図10は、共鳴配線を配線によりコプレーナグラウンドに接続した共鳴結合器20の斜視図である。また、図11は、このような共鳴結合器20の送信基板801の上面図である。
なお、受信基板802の構造は、送信基板801の構造と同様であるため、受信基板802の図面は省略する。また、以下の実施の形態2における説明において、特に説明のない構成要素、構成、動作等の詳細は、実施の形態1と同様であるものとする。
実施の形態2に係る共鳴結合器20は、送信基板801と、送信基板801の上部に設けられた受信基板802と、受信基板802の上部に設けられたカバー基板803とで構成される。
送信基板801の上面には、金属配線である第一の送信配線811、第二の送信配線812、送信側スリット815によって開放された円形の送信側共鳴配線813が形成される。また、第一の送信配線811、第二の送信配線812、及び送信側共鳴配線813の周りには、金属導体である送信側コプレーナグラウンド814が形成される。送信基板801の下面には裏面グラウンド804が形成される。
受信基板802は、送信基板801と重ね合わされる。受信基板802上面には金属配線である第一の受信配線821、第二の受信配線822、受信側スリット825により開放された円形の受信側共鳴配線823が形成される。また、第一の受信配線821、第二の受信配線822、及び受信側共鳴配線823の周りには、金属導体である受信側コプレーナグラウンド824が形成される。
カバー基板803は受信基板802と重ね合わされる。また、カバー基板803の上面には、金属導体であるカバーグラウンド805が設置される。
送信側分離配線818の一端は、送信側共鳴配線813の一端から送信側共鳴配線813の配線長の2分の1の長さに相当する位置に接続される。送信側分離配線818の他端は、送信側コプレーナグラウンド814に接続される。送信側コプレーナグラウンド814は、送信基板801に入力される信号の基準電位を表す送信グラウンドである。
受信側分離配線819の一端は、受信側共鳴配線823の一端から受信側共鳴配線823の配線長の2分の1の長さに相当する位置に接続される。受信側分離配線819の他端は、受信側コプレーナグラウンド824に接続される。受信側コプレーナグラウンド824は、受信基板802に入力される信号の基準電位を表す受信グラウンドである。
送信側分離配線818及び受信側分離配線819の材料は、例えば、金であるが、その他の金属材料であってもよい。送信側分離配線818及び受信側分離配線819の配線幅は、例えば、0.1mmである。
これにより、実施の形態1の図7及び図8で示されるような伝送特性が得られるため、1つの共鳴結合器で2経路の非接触信号伝送を実現できる。つまり、共鳴結合器20を用いて非接触信号伝送装置の小型化、高集積化が可能である。
なお、実施の形態2では、カバーグラウンド805及び裏面グラウンド804は形成されなくてもよい。上述のように、送信側コプレーナグラウンド814が、送信基板801に入力される信号の基準電位をあらわす送信グラウンドとなり、受信側コプレーナグラウンドが受信グラウンドとなるからである。したがって、この場合、カバー基板803を用いない構成も可能である。
また、上記のようにカバーグラウンド805及び裏面グラウンド804が形成されない場合、第一の送信配線811、第二の送信配線812、第一の受信配線821、及び第二の受信配線822はコプレーナ配線構造となる。
以上のように、同一平面において配線により共鳴配線を接地することで、ビアを形成する必要がないため、共鳴結合器10の製造プロセスを簡略化することができる。また、カバー基板を用いない構成も可能であるため、共鳴結合器20の基板の厚み方向の小型化が可能である。
(実施の形態3)
実施の形態1では送信側分離ビア116と送信側共鳴配線113とは直接接続され、受信側分離ビア126と受信側共鳴配線123とは直接接続されるが、受信側及び送信側共鳴配線は、配線を介して分離ビアと接続されてもよい。
図12は、このような場合の送信基板1001を表す上面図である。なお、以下の実施の形態3における説明において、特に説明のない構成要素、構成、動作等の詳細は、実施の形態1と同様であるものとする。
送信基板1001の上面には、送信側共鳴配線1013と、第一の送信配線1011及び第二の送信配線1012とが形成される。送信側共鳴配線1013と、第一の送信配線1011及び第二の送信配線1012とは、それぞれ接続され、第一の送信配線1011、第二の送信配線1012、及び送信側共鳴配線1013の周辺に沿って、送信側コプレーナグラウンド1014が形成されている。
送信側共鳴配線1013は、送信側スリット1015によって開放された円形の配線であり、接続配線1018を介して送信側分離ビア1016に接続される。
送信側分離ビア1016は、送信基板1001の裏面に形成された裏面グラウンドと接続されている。裏面グラウンドは、送信基板1001に入力される信号の基準電位をあらわす送信グラウンドである。したがって、送信側共鳴配線1013は、接続配線1018が接続される接続箇所(接地部)で送信グラウンドに接続される。
なお、図中の点線で示されるように、送信基板1001の上面には受信基板1002が重ね合わされる。なお、受信基板1002の構造は、送信基板1001の構造と同様であるため、受信基板1002の図面は省略する。
以上のように、実施の形態3のような構成であっても、実施の形態1の図7及び図8で示される伝送特性が得られ、1つの共鳴結合器で2経路の非接触信号伝送を実現できる。つまり、共鳴結合器を用いて非接触信号伝送装置の小型化、高集積化が可能である。
また、接続配線1018の配線長を変更することによって、共鳴結合器の伝送特性を微調整することも可能である。
(実施の形態4)
実施の形態1〜3では、送信側共鳴配線113及び受信側共鳴配線123の形状は、直径1mmの円形状としたが、共鳴配線の形状は、矩形または、その他の形状であってもよい。
図13は、実施の形態4に係る共鳴配線を用いた共鳴結合器40の模式図である。図13に示されるような5箇所以上の曲がり部を有する形状の共鳴配線であっても、送信基板1101と受信基板1102とが図3のように重ね合わされることで、共鳴結合器40は、実施の形態1と同様に動作する。
図14は、実施の形態4に係る送信基板1101の上面図である。
送信側共鳴配線1113は、計12ヶ所の曲がり部を有する周回形状である。送信側共鳴配線1113の一部は、送信側スリット1115によって開放されている。送信側共鳴配線1113の配線幅は、例えば、0.1mmである。
第一の送信配線1111の一端は、送信側共鳴配線1113の送信側スリット1115部分の一端から送信側共鳴配線1113の配線長の8分の3の長さに相当する位置に接続される。また、第二の送信配線1112の一端は、送信側共鳴配線1113の送信側スリット1115部分の上記一端から送信側共鳴配線1113の配線長の8分の5の長さに相当する位置に接続される。
第一の送信配線1111の送信側共鳴配線1113と接続されていない他端は入力端子A´であって、第二の送信配線1112の送信側共鳴配線1113と接続されていない他端は入力端子B´である。第一の送信配線1111及び第二の送信配線1112の配線幅は、例えば、0.1mmである。
送信側コプレーナグラウンド1114は、第一の送信配線1111、第二の送信配線1112、及び送信側共鳴配線1113の周辺に沿って、形成される。
送信側分離配線1118の一端は、送信側共鳴配線1113の一端から送信側共鳴配線1113の配線長の2分の1の長さに相当する位置に接続される。送信側分離配線1118の他端は、送信側コプレーナグラウンド1114に接続される。送信側コプレーナグラウンド1114は、送信基板1101に入力される信号の基準電位をあらわす送信グラウンドである。
また、図中の点線で示されるように、送信基板1101の上面には受信基板1102が重ね合わされる。なお、図示されないが、送信基板1101の下面には、裏面グラウンドが形成されている。
図15は、実施の形態4に係る受信基板1102の上面図である。
受信側共鳴配線1123は、送信側共鳴配線1113と同一形状である。
第一の受信配線1121の一端は、受信側共鳴配線1123の受信側スリット1125部分の一端から受信側共鳴配線1123の配線長の8分の3の長さに相当する位置に接続される。また、第二の受信配線1122の一端は、受信側共鳴配線1123の受信側スリット1125部分の上記一端から受信側共鳴配線1123の配線長の8分の5の長さに相当する位置に接続される。
第一の受信配線1121の受信側共鳴配線1123と接続されていない他端は出力端子C´であって、第二の受信配線1122の受信側共鳴配線1123と接続されていない他端は出力端子D´である。第一の受信配線1121及び第二の受信配線1122の配線幅は、例えば、0.1mmである。
受信側コプレーナグラウンド1124は、第一の受信配線1121、第二の受信配線1122、及び受信側共鳴配線1123の周辺に沿って、形成される。
受信側分離配線1128の一端は、受信側共鳴配線1123の一端から受信側共鳴配線1123の配線長の2分の1の長さに相当する位置に接続される。受信側分離配線1128の他端は、受信側コプレーナグラウンド1124に接続される。受信側コプレーナグラウンド1124は、受信基板1102に入力される信号の基準電位をあらわす受信グラウンドである。
また、図中の点線で示されるように、受信基板1102の上面にはカバー基板1103が重ね合わされる。なお、図示されないが、カバー基板1103の上面には、カバーグラウンドが形成されている。
図13に示されるように送信基板1101と受信基板1102とは、上面視した場合に送信側共鳴配線1113の輪郭と受信側共鳴配線1123の輪郭とが一致するように重ね合わされる。また、このとき、送信側共鳴配線1113と受信側共鳴配線1123とは点対称の関係となるように重ね合わされる。
実施の形態4に係る共鳴結合器40は実施の形態1に係る共鳴結合器10と同等の伝送特性を有する。つまり、実施の形態4に係る共鳴結合器10の伝送特性は、図7及び図8において、入力端子A及びBを入力端子A´及びB´と置き換え、出力端子C及びDを出力端子C´及びD´と置き換えた伝送特性である。
共鳴結合器10の共鳴配線と、共鳴結合器40の共鳴配線の配線長が同じであれば、共鳴結合器40のほうが基板内で共鳴配線の占める面積を小さくできる。なぜなら、共鳴結合器40の共鳴配線は曲がり部を複数有するためである。したがって、共鳴結合器40は共鳴結合器10よりもさらに小型化することが可能である。
なお、送信基板1101では、送信側共鳴配線1113は、送信側分離配線1118により送信側コプレーナグラウンド1114に接続されるが、送信側共鳴配線1113は、ビアによって裏面グラウンドと接続されてもよい。
図16は、実施の形態4に係る送信側共鳴配線をビアを用いてグラウンドに接続する送信基板の変形例を示す図である。
送信側分離ビア1116は、送信側共鳴配線1113の一端から送信側共鳴配線1113の配線長の2分の1の長さに相当する位置(接地部)に接続される。送信側分離ビア1116は、周回形状の送信側共鳴配線1113の外側に設けられる。
なお、図示しないが受信基板1102についても、送信基板1101と同様の構成とすることが可能である。つまり、受信基板1102の受信側共鳴配線1123は、ビアによってカバーグラウンドと接続されてもよい。
なお、図示しないが実施の形態3のように共鳴配線が配線を介してビアと接続される構成であってもよい。
なお、以上実施の形態4において、送信基板1101の上面に重ね合わされる受信基板1102の受信側共鳴配線1123の形状は、送信側共鳴配線1113の形状と同一であると説明したが、完全に同一でなくてもよい。
例えば、同一の送信基板1101に対し、重ね合わされる受信基板1102の受信側共鳴配線1123の形状(仕様)を多少変更することで、伝送される信号の周波数の帯域を調整する(図7及び図8で示される伝送特性を変更する)ことが可能である。
具体的には、図15に示される受信側共鳴配線1123の接地部と受信側スリットとの間隔である長さL1と、図中に示される長さL2とを、送信側共鳴配線1113の対応するそれぞれの長さと異なる長さにする。これにより、伝送される信号の周波数の帯域を調整することが可能である。この場合、送信側共鳴配線1113の形状と受信側共鳴配線1123の形状とは多少異なるが、共鳴結合器としての動作については全く問題ないことが確認できている。
以上、実施の形態4のように、曲がり部を複数備える矩形の周回形状の共鳴配線を用いることで、基板内で共鳴配線の占める面積を小さくすることが可能である。つまり、実施の形態4に係る共鳴結合器40を用いることで、さらなる非接触伝送装置の小型化、高集積化が可能である。
以上、本発明の一態様に係る共鳴結合器について、実施の形態1〜4に基づいて説明した。本発明の一態様に係る共鳴結合器によれば、1つの共鳴結合器で2つの高周波信号を分離して非接触伝送することができる。したがって、共鳴結合器を複数用いた非接触伝送装置において、共鳴結合器の数を減らすことで装置の小型化、高集積化が実現される。
なお、本発明は、これらの実施の形態またはその変形例に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態またはその変形例に施したもの、あるいは異なる実施の形態またはその変形例における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
本発明の共鳴結合器は、1つの共鳴結合器で2つの信号を分離して伝送することができ、インバータシステムやマトリックスコンバータシステムなどのゲート駆動に用いる非接触伝送装置等として有用である。
10、20、40 共鳴結合器
101、701、801、1001、1101 送信基板
102、702、802、1002、1102 受信基板
103、803、1103 カバー基板
104、804 裏面グラウンド
105、805 カバーグラウンド
106、107 グラウンドビア
111、711、811、1011、1111 第一の送信配線
112、712、812、1012、1112 第二の送信配線
113、713、813、1013、1113 送信側共鳴配線
114、714A、714B、814、1014、1114 送信側コプレーナグラウンド
115、715、815、1015、1115 送信側スリット
116、716、1016、1116 送信側分離ビア
121、821、1121 第一の受信配線
122、822、1122 第二の受信配線
123、823、1123 受信側共鳴配線
124、824、1124 受信側コプレーナグラウンド
125、825、1125 受信側スリット
126 受信側分離ビア
717 分離領域
818、1118 送信側分離配線
819、1128 受信側分離配線
1018 接続配線

Claims (13)

  1. 第一の伝送線路と第二の伝送線路との間において高周波信号を非接触で伝送する共鳴結合器であって、
    配線の一部が第一の開放部によって開放された周回形状の配線である第一の共鳴配線と、前記第一の共鳴配線に接続された第一の入出力配線及び第二の入出力配線とを第一の平面上に備える前記第一の伝送線路と、
    前記第一の共鳴配線と同一の配線幅及び同一の形状の配線であり、配線の一部が第二の開放部によって開放された周回形状の配線である第二の共鳴配線と、前記第二の共鳴配線に接続された第三の入出力配線及び第四の入出力配線とを前記第一の平面に対向する第二の平面上に備える前記第二の伝送線路とを備え、
    前記第一の共鳴配線上の第一の接地部は、前記第一の伝送線路内での前記高周波信号の基準電位を表す第一のグラウンド配線に接続され、
    前記第一の接地部は、前記第一の入出力配線が接続された接続箇所と前記第二の入出力配線が接続された接続箇所との間に位置し、
    前記第二の共鳴配線上の第二の接地部は、前記第二の伝送線路内での前記高周波信号の基準電位を表す第二のグラウンド配線に接続され、
    前記第二の接地部は、前記第三の入出力配線が接続された接続箇所と前記第四の入出力配線が接続された接続箇所との間に位置し、
    前記第一の伝送線路と前記第二の伝送線路とは、前記第一の平面に垂直な方向から見た場合に、前記第一の共鳴配線の輪郭と前記第二の共鳴配線の輪郭とが一致し、なおかつ前記第一の共鳴配線と前記第二の共鳴配線とが点対称の関係となるように対向して設けられ、
    前記第一の入出力配線と前記第二の入出力配線とは、前記第一の共鳴配線の前記第一の開放部によって形成される端部から離れた位置において、前記第一の共鳴配線と接続され、
    前記第三の入出力配線と前記第四の入出力配線とは、前記第二の共鳴配線の前記第二の開放部によって形成される端部から離れた位置において、前記第二の共鳴配線と接続される
    共鳴結合器。
  2. 前記第一の伝送線路は、第一の基板の一方の面に設けられ、
    前記第二の伝送線路は、第二の基板の一方の面に設けられる
    請求項1に記載の共鳴結合器。
  3. 前記第一のグラウンド配線は、前記第一の基板の他方の面、または前記第一の基板に対向して設けられる基板に設けられ、
    前記第一の接地部は、第一のビアホールによって前記第一のグラウンド配線と接続され、
    前記第二のグラウンド配線は、前記第二の基板の他方の面、または前記第二の基板に対向して設けられる基板に設けられ、
    前記第二の接地部は、第二のビアホールによって前記第二のグラウンド配線と接続される
    請求項2に記載の共鳴結合器。
  4. 前記第一の接地部は、配線を介して前記第一のビアホールと接続され、
    前記第二の接地部は、配線を介して前記第二のビアホールと接続される
    請求項3に記載の共鳴結合器。
  5. 前記第一のビアホールは、前記第一の共鳴配線の前記周回形状の内側に設けられ、
    前記第二のビアホールは、前記第二の共鳴配線の前記周回形状の内側に設けられる
    請求項3に記載の共鳴結合器。
  6. 前記第一のグラウンド配線は、前記第一の基板の一方の面であって、前記第一の共鳴配線、前記第一の入出力配線、及び前記第二の入出力配線の周辺に設けられ、
    前記第二のグラウンド配線は、前記第二の基板の一方の面であって、前記第二の共鳴配線、前記第三の入出力配線、及び前記第四の入出力配線の周辺に設けられる
    請求項2に記載の共鳴結合器。
  7. 前記第一の入出力配線は、前記第一の共鳴配線の一端から前記第一の共鳴配線の配線長の8分の3の長さに相当する位置に接続され、
    前記第二の入出力配線は、前記第一の共鳴配線の一端から前記第一の共鳴配線の配線長の8分の5の長さに相当する位置に接続され、
    前記第三の入出力配線は、前記第二の共鳴配線の一端から前記第二の共鳴配線の配線長の8分の3の長さに相当する位置に接続され、
    前記第四の入出力配線は、前記第二の共鳴配線の一端から前記第二の共鳴配線の配線長の8分の5の長さに相当する位置に接続される
    請求項1に記載の共鳴結合器。
  8. 前記第一の接地部は、前記第一の共鳴配線の一端から前記第一の共鳴配線の配線長の2分の1の長さに相当する位置に設けられ、
    前記第二の接地部は、前記第二の共鳴配線の一端から前記第二の共鳴配線の配線長の2分の1の長さに相当する位置に設けられる
    請求項1に記載の共鳴結合器。
  9. 前記第一の伝送線路と前記第二の伝送線路とは、前記第一の共鳴配線と前記第二の共鳴配線との前記第一の平面に垂直な方向における距離が前記高周波信号の波長の2分の1以下になるように対向して設けられる
    請求項1に記載の共鳴結合器。
  10. 前記周回形状の輪郭は、円形状である
    請求項1に記載の共鳴結合器。
  11. 前記周回形状の輪郭は、矩形である
    請求項1に記載の共鳴結合器。
  12. 前記周回形状は、少なくとも5箇所以上の曲がり部を有する形状である
    請求項1に記載の共鳴結合器。
  13. 前記第一の共鳴配線と前記第一の入出力配線との接続位置、または、前記第一の共鳴配線と前記第二の入出力配線との接続位置のいずれかは、前記第一の共鳴配線の前記第一の開放部によって形成される端部よりも、前記第一の接地部に近い位置にあり、
    前記第二の共鳴配線と前記第四の入出力配線との接続位置、または、前記第二の共鳴配線と前記第四の入出力配線との接続位置のいずれかは、前記第二の共鳴配線の前記第二の開放部によって形成される端部よりも、前記第二の接地部に近い位置にある
    請求項1〜12のいずれか1項に記載の共鳴結合器。
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