JP6312033B2 - 共鳴結合器 - Google Patents

共鳴結合器 Download PDF

Info

Publication number
JP6312033B2
JP6312033B2 JP2015512296A JP2015512296A JP6312033B2 JP 6312033 B2 JP6312033 B2 JP 6312033B2 JP 2015512296 A JP2015512296 A JP 2015512296A JP 2015512296 A JP2015512296 A JP 2015512296A JP 6312033 B2 JP6312033 B2 JP 6312033B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiring
resonance
substrate
ground
main surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015512296A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2014171091A1 (ja
Inventor
永井 秀一
秀一 永井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Publication of JPWO2014171091A1 publication Critical patent/JPWO2014171091A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6312033B2 publication Critical patent/JP6312033B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P5/00Coupling devices of the waveguide type
    • H01P5/02Coupling devices of the waveguide type with invariable factor of coupling
    • H01P5/022Transitions between lines of the same kind and shape, but with different dimensions
    • H01P5/028Transitions between lines of the same kind and shape, but with different dimensions between strip lines
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/2804Printed windings

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Description

本発明は、非接触信号伝送、または非接触電力伝送に用いられる共鳴結合器に関するものである。
電気機器を配線により直接接続することなく、電気機器間で電力や信号の伝送を行う非接触(ワイヤレス)伝送技術が知られている。
非接触伝送技術を用いた非接触伝送装置の一例として、デジタルアイソレータと呼ばれる電子回路素子が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の技術は、ロジック信号のグラウンドとRF信号のグラウンドとを分離できる技術であることから、様々な用途で用いられている。
このような非接触伝送装置は、例えば、パワーエレクトロニクス用の半導体スイッチング素子であるIGBT(insulated gate bipolar transistor)などのゲート駆動素子として用いられる。このようなパワー半導体スイッチング素子では、ソース電位が高い電圧を基準に変動することから、ゲート駆動素子内と、パワー半導体スイッチング素子との間で直流成分を絶縁する必要がある。
また、非接触伝送技術の一例として、2つの電気配線共振器の結合を利用した電磁共鳴結合器(または電磁界共振結合器とも呼ぶ。)が近年非常に注目を浴びている(例えば、非特許文献1参照)。このような電磁共鳴結合器は、高効率で、かつ、長距離の信号伝送が可能であることが特徴である。
このような電磁共鳴結合器のうち、オープンリング形の電磁共鳴結合器は、単純な構造であるが、小型化が容易であり省スペースで非接触伝送を実現できる(例えば、特許文献2参照)。
米国特許第7692444号明細書 特許第4915747号公報 国際公開第2013/065238号
Andre Kurs,et al.:"Wireless Power Transfer via Strongly Coupled Magnetic Resonances", Science Express, Vol.317, No.5834, pp.83−86 (2007)
上記ゲート駆動素子として電磁共鳴結合器を用いる場合、非接触伝送装置のサイズは、非常に大きくなってしまう。つまり、非接触伝送装置の小型化、高集積化が課題である。
そこで本発明は、非接触伝送装置の小型化、高集積化を実現する電磁共鳴結合器を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る電磁共鳴結合器は、第一の共鳴配線と第二の共鳴配線との間で信号を非接触で伝送する共鳴結合器であって、第一の基板と、前記第一の基板に対向する第二の基板とを備え、前記第一の基板の主面上には、一端と他端とを有し、周回状に形成された配線である前記第一の共鳴配線と、前記第一の共鳴配線に接続され、前記信号が入力される配線である入力配線と、前記第一の共鳴配線の前記一端を接地する第一の接地部とが設けられ、前記第二の基板の主面上には、一端と他端とを有し、周回状に形成された配線である前記第二の共鳴配線と、前記第二の共鳴配線に接続され、前記信号が出力される配線である出力配線と、前記第二の共鳴配線の前記一端を接地する第二の接地部とが設けられ、前記第一の基板の主面に垂直な方向から見た場合に、前記第一の共鳴配線の輪郭と、前記第二の共鳴配線の輪郭とは略一致し、前記第一の共鳴配線の形状と、前記第二の共鳴配線の形状とは、線対称の関係である。
本発明の共鳴結合器は、動作周波数が同一である従来の共鳴結合器よりも小さく作製することができ、共鳴結合器を用いた非接触伝送装置を小型化、高集積化することができる。
図1は、特許文献2に係る従来の共鳴結合器の斜視図である。 図2は、実施の形態1に係る共鳴結合器の斜視図である。 図3は、図2に示される共鳴結合器を図のB−B’線を通り基板に垂直な平面で切断した場合の断面図である。 図4Aは、第一の共鳴器の構造を示す図である。 図4Bは、第二の共鳴器の構造を示す図である。 図4Cは、第一の共鳴器と第二の共鳴器との位置関係を説明するための図である。 図5は、共鳴配線に動作周波数の信号を入力した場合の、共鳴配線上の位置と、当該位置における電圧及び電流との関係を模式的に表した図である。 図6は、共鳴結合器の信号伝送特性を示す図である。 図7Aは、実施の形態2に係る共鳴結合器の第一の共鳴器の構造を示す図である。 図7Bは、実施の形態2に係る共鳴結合器の第二の共鳴器の構造を示す図である。 図8は、実施の形態2に係る共鳴結合器の挿入損失を示す図である。 図9は、実施の形態3に係る第一の共鳴器の構造を示す図である。 図10は、2つの凹部配線が設けられた第一の共鳴器の一例を示す図である。 図11は、第一のグランド配線の一部を省略した場合の第一の共鳴器の一例を示す図である。 図12は、ブラケット形状の第一の共鳴配線を有する第一の共鳴器の一例を示す図である。 図13は、巻回形状の第一の共鳴配線を有する第一の共鳴器の一例を示す図である。 図14は、巻回形状の第一の共鳴配線を有する第一の共鳴器の別の例を示す図である。 図15は、輪郭が円形である環状の第一の共鳴配線を有する第一の共鳴器の一例を示す図である。
(本発明の基礎となった知見)
背景技術で説明したように、非接触伝送技術の一例として、電磁共鳴結合器が知られている。
このような電磁共鳴結合器は、上述のように、非接触伝送装置として、パワー半導体スイッチング素子のゲート駆動素子に用いられる。例えば、直流電源から任意の周波数の交流電源を実現するインバータシステムやマトリックスコンバータシステムに用いられる。
このような電磁共鳴結合器のうち、特許文献2に開示されているようなオープンリング形の電磁共鳴結合器は、単純な構造であるが、小型化が容易であり省スペースで非接触伝送を実現できる。
図1は、特許文献2に係る電磁共鳴結合器の模式図である。
図1に示されるようなオープンリング形電磁共鳴結合器の伝送可能な信号の周波数(動作周波数)は、正確には、電磁共鳴結合器のリング形共鳴配線のインダクタンスとキャパシタンスで決定される。しかしながら、動作周波数は、リング形配線の実効面積及びリング配線が形成される基板の誘電率とで近似的に求めることができる。
Figure 0006312033
(式1)において、cは光速、εrは基板(誘電体)の比誘電率を指す。またaは、リング形配線の実効面積であり、リングの直径程度である。
例えば、オープンリング形電磁共鳴結合器において15GHz付近の周波数の信号を伝送する場合、リング形配線の直径が1mm程度の大きさとなる。
つまり、オープンリング形電磁共鳴結合器の大きさは、半導体集積回路のトランジスタ等に比べれば非常に大きい。
ここで、(式1)より、動作周波数を高くすると電磁共鳴結合器のサイズを小さくできる。しかしながら、一般的に、動作周波数が高くなるほど、不確定な寄生容量または寄生インダクタンスが伝送される信号に与える影響が増大する。このため、電磁共鳴結合器の安定動作が難しく、安定動作を実現するための回路コストが増大することが課題である。
さらに、背景技術において説明したインバータシステム等のゲート駆動素子として電磁共鳴結合器を用いる場合、電磁共鳴結合器を多数備える非接触伝送装置が必要であるため、非接触伝送装置の小型化、高集積化が課題である。
ここで、電磁共鳴器の占有領域を小さくするため、1つの電磁共鳴結合器で複数の信号を伝送する電磁共鳴結合器も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
このような1つの電磁共鳴結合器で複数の信号を伝送することができる電磁共鳴結合器では、伝送される2つの信号のグラウンドが共通になるという設計上の制約がある。
さらに、1つの電磁共鳴結合器で複数の信号を伝送することができる電磁共鳴結合器では、2つの信号を分離して伝送するためのグランド配線(シャント配線)の設計上の制約がある。例えば、シャント配線の配線幅が細い場合、2つの信号を良好に分離できずに伝送特性が悪化しやすい。また、シャント配線の配線幅が太い場合、シャント配線の占有面積が増え、シャント配線と電磁共鳴結合器本体との干渉が生じやすいため、伝送特性が悪化しやすい。
つまり、1つの電磁共鳴結合器で複数の信号を伝送することができる電磁共鳴結合器では、設計上の制約が多いことが課題である。
そこで、本発明の一態様に係る共鳴結合器は、第一の共鳴配線と第二の共鳴配線との間で信号を非接触で伝送する共鳴結合器であって、第一の基板と、前記第一の基板に対向する第二の基板とを備え、前記第一の基板の主面上には、一端と他端とを有し、周回状に形成された配線である前記第一の共鳴配線と、前記第一の共鳴配線に接続され、前記信号が入力される配線である入力配線と、前記第一の共鳴配線の前記一端を接地する第一の接地部とが設けられ、前記第二の基板の主面上には、一端と他端とを有し、周回状に形成された配線である前記第二の共鳴配線と、前記第二の共鳴配線に接続され、前記信号が出力される配線である出力配線と、前記第二の共鳴配線の前記一端を接地する第二の接地部とが設けられ、前記第一の基板の主面に垂直な方向から見た場合に、前記第一の共鳴配線の輪郭と、前記第二の共鳴配線の輪郭とは略一致し、前記第一の共鳴配線の形状と、前記第二の共鳴配線の形状とは、線対称の関係である。
これにより、第一の共鳴配線の配線長を伝送対象の信号の波長の4分の1波長にすることができるため、共鳴結合器を動作周波数が同一である従来の共鳴結合器よりも小さく作製することができる。また、このような共鳴結合器では、伝送される信号が1つであり、複数の信号を伝送する電磁共鳴結合器よりも簡素な構成であるため、設計上の制約は少ない。
また、前記第一の基板の主面上の前記第一の共鳴配線の周辺には、さらに、第一のグランド配線が設けられ、前記第一の接地部は、前記第一の共鳴配線の前記一端を前記第一のグランド配線に接続することにより接地する配線であり、前記第二の基板の主面上の前記第二の共鳴配線の周辺には、さらに、第二のグランド配線が設けられ、前記第二の接地部は、前記第二の共鳴配線の前記一端を前記第二のグランド配線に接続することにより接地する配線であってもよい。
また、前記第一のグランド配線は、前記第一の共鳴配線に沿って、所定の距離だけ離間して前記第一の共鳴配線を囲むように設けられ、前記第二のグランド配線は、前記第二の共鳴配線に沿って、所定の距離だけ離間して前記第二の共鳴配線を囲むように設けられてもよい。
これにより、共鳴結合器の伝送特性を向上させ、動作周波数を下げることができる。すなわち、共鳴結合器をさらに小型化できる。
また、前記第一のグランド配線の前記第一の共鳴配線を囲む部分には、前記第一のグランド配線の一部を開放する第一のグランドギャップが設けられ、前記第二のグランド配線の前記第二の共鳴配線を囲む部分には、前記第二のグランド配線の一部を開放する第二のグランドギャップが設けられてもよい。
これにより、共鳴結合器の動作周波数をさらに下げることができる。すなわち、共鳴結合器をさらに小型化できる。
また、前記第一のグランドギャップは、前記第一のグランド配線の前記第一の共鳴配線を囲む部分のうち、前記第一の共鳴配線の前記一端と前記第一の共鳴配線の前記他端とが近接する部分の外側の領域に設けられ、前記第一のグランドギャップの幅は、前記第一のグランド配線の配線幅の4倍以内の所定の長さであり、前記第二のグランドギャップは、前記第二のグランド配線の前記第二の共鳴配線を囲む部分のうち、前記第二の共鳴配線の前記一端と前記第二の共鳴配線の前記他端とが近接する部分の外側の領域に設けられ、前記第二のグランドギャップの幅は、前記第二のグランド配線の配線幅の4倍以内の所定の長さであってもよい。
これにより、共鳴結合器の動作周波数をさらに下げることができる。すなわち、共鳴結合器をさらに小型化できる。
また、前記第一の基板上には、さらに、一端が前記第一の共鳴配線の他端に接続され、前記第一の共鳴配線の輪郭の外側に位置する第一の補助配線が設けられ、前記第一の補助配線の他端は、前記第一のグランド配線から前記第一の補助配線の配線幅の4倍の長さ以内の距離に位置し、前記第二の基板上には、さらに、一端が前記第二の共鳴配線の他端に接続され、前記第二の共鳴配線の輪郭の外側に位置する第二の補助配線が設けられ、前記第二の補助配線の他端は、前記第二のグランド配線から前記第一の補助配線の配線幅の4倍の長さ以内の距離に位置してもよい。
また、前記第一の接地部は、前記第一の共鳴配線の前記一端を接地するビアホールであり、前記第二の接地部は、前記第二の共鳴配線の前記一端を接地するビアホールであってもよい。
また、さらに、前記第二の基板の主面に重ね合わされる第三の基板を備え、前記第一の基板と、前記第二の基板とは、前記第一の基板の主面に前記第二の基板の主面と反対側の面が接するように重ね合わされ、前記第一の基板の主面と反対側の面には、裏面グランド配線が設けられ、前記第三の基板の前記第二の基板と接する面と反対側の面には、第三のグランド配線が設けられ、前記第一の接地部は、前記第一の共鳴配線の前記一端を前記裏面グランド配線に接続することによって接地するビアホールであり、前記第二の接地部は、前記第二の共鳴配線の前記一端を前記第三のグランド配線に接続することによって接地するビアホールであってもよい。
これにより、共鳴結合器から放射する不要輻射を抑制するとともに、共鳴結合器の伝送特性を向上させることができる。
また、前記周回状には、環状、巻回形状、及びブラケット形状が含まれてもよい。
また、前記第一の共鳴配線は、前記第一の共鳴配線の前記一端と前記第一の共鳴配線の前記他端とが近接し、環状に形成された配線であり、前記第二の共鳴配線は、前記第二の共鳴配線の前記一端と前記第二の共鳴配線の前記他端とが近接し、環状に形成された配線であってもよい。
また、前記第一の共鳴配線の輪郭及び前記第二の共鳴配線の輪郭は、矩形状であってもよい。
また、前記第一の基板の主面上には、さらに、前記第一の共鳴配線の一部を開放する第一の開放部と、前記第一の基板の主面に垂直な方向から見た場合に、前記第一の共鳴配線の輪郭よりも内側に位置し、前記第一の開放部を形成する前記第一の共鳴配線の2つの端部を接続する配線である第一の凹部配線とが設けられ、前記第二の基板の主面上には、さらに、前記第二の共鳴配線の一部を開放する第二の開放部と、前記第二の基板の主面に垂直な方向から見た場合に、前記第二の共鳴配線の輪郭よりも内側に位置し、前記第二の開放部を形成する前記第二の共鳴配線の2つの端部を接続する配線である第二の凹部配線とが設けられ、前記第一の基板の主面に垂直な方向から見た場合に、前記第一の共鳴配線と前記第一の凹部配線とを合わせた配線の形状と、前記第二の共鳴配線と前記第二の凹部配線とを合わせた配線の形状とは、線対称の関係であってもよい。
これにより、第一の凹部配線(第二の凹部配線)の配線長分、共鳴配線(第一の共鳴配線)の配線長を延長することができる。つまり、占有面積はそのままで配線長を延長して動作周波数を低減でき、共鳴結合器のさらなる小型化が可能となる。
また、前記第一の凹部配線は、一端が前記第一の開放部を構成する2つの端部のうちの一方の端部に接続される直線状の第一の配線と、一端が前記第一の開放部を構成する2つの端部のうちの他方の端部に接続される直線状の第二の配線と、一端が前記第一の配線の他端に接続され、他端が前記第二の配線の他端に接続される直線状の第三の配線とを有し、前記第二の凹部配線は、一端が前記第二の開放部を構成する2つの端部のうちの一方の端部に接続される直線状の第四の配線と、一端が前記第二の開放部を構成する2つの端部のうちの他方の端部に接続される直線状の第五の配線と、一端が前記第四の配線の他端に接続され、他端が前記第五の配線の他端に接続される直線状の第六の配線とを有してもよい。
このように、配線をより密集させることで、共鳴配線(第一の共鳴配線及び第一の凹部配線)の自己キャパシタンス成分、インダクタンス成分を高め、動作周波数をさらに低減できる。
また、前記第一の基板の主面上には、前記第一の共鳴配線と、前記第一の凹部配線とが前記第一の共鳴配線の配線幅または前記第一の凹部配線の配線幅の4倍の長さ以内に近接する領域が設けられ、前記第二の基板の主面上には、前記第二の共鳴配線と、前記第二の凹部配線とが前記第二の共鳴配線の配線幅または前記第二の凹部配線の配線幅の4倍の長さ以内に近接する領域が設けられてもよい。
また、前記第一の基板と前記第二の基板とは、一つの基板であり、前記一つの基板の主面は、前記第一の基板の主面であり、前記一つの基板の主面と反対側の面は、前記第二の基板の主面であってもよい。
また、前記第一の共鳴配線の前記一端と、前記第一の共鳴配線の前記他端とは前記第一の共鳴配線の配線幅の4倍以内の所定距離だけ離れて近接し、前記第二の共鳴配線の前記一端と、前記第二の共鳴配線の前記他端とは前記第二の共鳴配線の配線幅の4倍以内の所定距離だけ離れて近接してもよい。
これにより、共鳴結合器の動作周波数をさらに下げることができる。すなわち、共鳴結合器をさらに小型化できる。
また、前記第一の共鳴配線の配線長は、当該第一の共鳴配線内における前記信号の波長の4分の1の長さであり、前記第二の共鳴配線の配線長は、当該第二の共鳴配線内における前記信号の波長の4分の1の長さであってもよい。
また、前記第一の基板の主面と垂直な方向における前記第一の共鳴配線と前記第二の共鳴配線との距離は、前記第一の共鳴配線内における前記信号の波長の2分の1以下であってもよい。
これにより、共鳴結合器をより強力に電磁共鳴結合させ、伝送特性を向上させることができる。
また、前記第一の共鳴配線の輪郭及び前記第二の共鳴配線の輪郭は、円形であってもよい。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示したものではない。
なお、以下で説明する本発明の実施の形態は、本発明の好ましい一具体例を示すものである。本実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について、図面を参照しながら説明する。
(構造)
まず、実施の形態1に係る共鳴結合器の構造について説明する。
図2は、実施の形態1に係る共鳴結合器の斜視図である。
図3は、図2の共鳴結合器を、図のB−B’線を通り基板の主面に垂直な平面で切断した場合の断面図である。なお、図2及び図3では、基板の1辺及びこれに垂直な1辺にそれぞれ平行な方向をそれぞれX方向、Y方向とし、基板が積み重ねられる方向をZ方向とする。
実施の形態1に係る共鳴結合器10は、5GHz帯の交流信号を伝送する共鳴結合器である。
図2及び図3に示されるように、共鳴結合器10は、第一の誘電体基板121(第一の基板)と、第二の誘電体基板122(第二の基板)と、第三の誘電体基板123(第三の基板)とを備える。
第一の誘電体基板121と第二の誘電体基板122とは対向する。より具体的には、図2及び図3に示されるように、第一の誘電体基板121の表面(主面)に、第二の誘電体基板122の裏面(主面と反対側の面)が重ね合わされる。
第二の誘電体基板122と、第三の誘電体基板123とは対向する。より具体的には、図2及び図3に示されるように、第二の誘電体基板122の表面(主面)に、第三の誘電体基板123の裏面(主面と反対側の面)が重ね合わされる。
第一の誘電体基板121、第二の誘電体基板122、及び第三の誘電体基板123は、実施の形態1では、サファイア基板であるが、シリコン半導体など、その他の材料で形成された基板であってもよい。また、第一の誘電体基板121、第二の誘電体基板122、及び第三の誘電体基板123は、実施の形態1では矩形であるが、円形であってもよいし、どのような形状であってもよい。
なお、以下の説明では、各基板の表面を第一主面、各基板の裏面を第二主面と記載する。
図2及び図3に示されるように、第一の誘電体基板121の第一主面上には、第一の共鳴器101が設けられる。また、第二の誘電体基板122の第一主面上には、第二の共鳴器102が設けられる。
第一の共鳴器101は、入力配線103と、第一の共鳴配線105と、第一の接続配線107と、第一のグランド配線111及び112と、第一のギャップ131とを備える。
第二の共鳴器102は、出力配線104と、第二の共鳴配線106と、第二の接続配線108と、第二のグランド配線113及び114と、第二のギャップ132とを備える。
また、第一の誘電体基板121の裏面には、裏面グランド配線124が一面に設けられている。同様に、第三の誘電体基板123の表面には、キャップグランド配線125(第三のグランド配線)が一面に設けられている。
第一の共鳴器101、第二の共鳴器102、裏面グランド配線124、及び第三の誘電体基板123は、実施の形態1では、金で形成されるが、その他の金属導体で形成されてもよい。
次に、図4A〜図4Cを用いて、第一の共鳴器101及び第二の共鳴器102の形状等についてより詳細に説明する。
まず、第一の共鳴器101について図4A用いて説明する。図4Aは、第一の共鳴器101の構造を示す図である。
図4Aに示されるように、第一の共鳴配線105は、環状(ループ状)の閉じた配線の一部が、第一のギャップ131によって開放された配線である。言い換えれば、第一の共鳴配線105は、その一端131aと他端131bとが所定の距離(幅W3)だけ離れて近接し、環状に形成された配線である。また、第一の共鳴配線105の一端131aと、第一の共鳴配線105の他端131bとは、第一のギャップ131を形成している。
なお、環状とは、第一のギャップ131を除けば閉じた形状であることを意味し、一部で蛇行するような形状も環状に含まれる。環状とは、例えば、リング形状や、レーストラック形状などである。ここで、第一の共鳴配線105は、輪郭が多角形の環状であってもよいし、輪郭が楕円形の環状であってもよい。また、第一の共鳴配線105は、いわゆるレーストラック形状であってもよいし、一部が蛇行している環状であってもよい。また、ここでの「近接」とは、接近して設けられることを意味し、当接(接触)を含まない意味である。
第一の共鳴配線105は、配線幅W1が一定の配線であるが、配線幅W1は、一定でなくてもよい。
実施の形態1では、第一の共鳴配線105は、輪郭が矩形(四角形)の環状に形成されている。具体的には、第一の共鳴配線105は、輪郭が、縦方向(Y方向)の幅L1が横方向(X方向)の幅L2よりも小さい矩形の輪郭を有する環状である。ここで、第一の共鳴配線105の輪郭とは、次のように定義される。
第一の共鳴配線105が第一のギャップ131を有しない環状の閉じた配線であると仮定した場合に、この環状の閉じた配線は、当該環状の閉じた配線によって囲まれる領域を規定する内周側(内側)の輪郭と、上記内周側の輪郭と共に上記環状の閉じた配線の形状を規定する外周側(外側)の輪郭とを有する。ここで、第一の共鳴配線105の輪郭とは、これら2つの輪郭のうち第一の共鳴配線105の外周側の輪郭を意味する。すなわち、図4Aの破線で示される四角形が、第一の共鳴配線105の輪郭である。なお、言い換えれば、上記内周側の輪郭と、上記外周側の輪郭とは、第一の共鳴配線105の配線幅を規定し、外周側の輪郭は、第一の共鳴配線105の占有面積を規定する。
第一のギャップ131の幅(第一のギャップ131の図4A中のX方向の長さ)W3は、基板の配線設計ルールによって制限されるが、実施の形態1では、幅W3は、第一の共鳴配線105の配線幅の4倍以内の所定の長さである。幅W3をこのような長さに設定することにより、電磁界の閉じ込め効果が高まる。
なお、図4Aに示されるように、実施の形態1では、第一のギャップ131は、第一の共鳴配線105の横方向の幅L2を1:1に分割する直線A−A’から、距離L3だけ離れた位置に設けられる。
入力配線103は、第一の共鳴配線105に接続され、伝送対象の信号が入力される直線状の配線である。入力配線103は、図4AにおけるX方向に延びる直線状の配線である。
入力配線103は、第一の共鳴配線105上の、第一の共鳴配線105の一端131aから、第一の共鳴配線105の配線長の2分の1以下の長さの位置に接続される。より具体的には、入力配線103は、第一の共鳴配線105の外周側の端において、第一の共鳴配線105の一端131aの端から、第一の共鳴配線105の外周側の配線長の2分の1以下の長さの位置に接続される。
第一の共鳴配線105は、入力配線103のうちの第一の共鳴配線105が接続される部分(第一接続部)から見た場合、2つの配線(一端131aを含む配線と、他端131bを含む配線)に分岐しているといえる。
第一の接続配線107(第一の接地部)は、第一の共鳴配線105の一端131aを第一のグランド配線111に接続することによって接地する配線である。なお、ここでの接地とは、第一の共鳴器101に入力される信号の基準電位となる配線等に接続されることを意味する。第一の共鳴配線105がその一端131aにおいて第一のグランド配線111に接続されることは、共鳴結合器10の特徴構成であり、これによる効果の詳細については後述する。
第一のグランド配線111及び112は、第一の誘電体基板121内における伝送対象の信号の基準電位を示す配線である。第一のグランド配線111及び112は、第一の共鳴配線105の周辺に設けられる。より具体的には、第一のグランド配線111及び112は、第一の共鳴配線105に沿って設けられ、所定の距離L4だけ離間して第一の共鳴配線105を囲むように設けられる。
このように、第一のグランド配線111及び112が、入力配線103及び第一の共鳴配線105に近接し、かつこれらの配線に沿って設けられることによって、第一のグランド配線111及び112と、入力配線103及び第一の共鳴配線105との間の容量成分を大きくすることができる。よって共鳴結合器10の動作周波数を低くすることができる。
実施の形態1では、所定の距離L4は、例えば、第一の共鳴配線105の配線幅W1の1.5倍程度であるが、これよりも長くてもよいし、短くてもよい。
また、実施の形態1では、第一のグランド配線111及び112は、第一の共鳴配線105の全周において、所定の距離L4だけ離間して設けられるが、所定の距離L4は、第一の共鳴配線105の全周において一定でなくてもよい。
第一のグランド配線111の一端は、第一の接続配線107によって、第一の共鳴配線105の一端131aに接続される。第一のグランド配線111の他端側は、入力配線103に沿って、入力配線103に平行に設けられる。
第一のグランドギャップ135は、第一のグランド配線の一部を開放し、第一のグランド配線111及び第一のグランド配線112の2つの配線に分割(切断)する開放部である。つまり、第一のグランド配線112の一端は、第一のグランド配線111の一端と、第一のグランドギャップ135を形成する。言い換えれば、第一のグランド配線111と第一のグランド配線112とは、第一のグランドギャップ135を隔てて近接している。第一のグランドギャップ135の幅(図4A中のX方向の長さ)は、幅W3である。実施の形態1では、第一のグランドギャップ135は、第一のギャップ131と同様に直線A−A’から、距離L3だけ離れた位置に設けられるが、必ずしも第一のギャップ131と同様の位置に設けられる必要はない。
第一のグランド配線112の他端側は、入力配線103に沿って、入力配線103に平行に設けられる。なお、第一のグランドギャップ135は、設けられなくてもよい。
このように、第一のグランド配線111の他端側及び第一のグランド配線112の他端側は、入力配線103に沿って、入力配線103を挟むように設けられている。つまり、入力配線103は、グランデット・コプレーナ構造の配線である。実施の形態1の構造では、このように入力配線103を挟むように略平行に第一のグランド配線111及び112が配置されることによって、動作周波数を下げることができることが確かめられている。また、上記のグランデット・コプレーナ構造によって、外部放射を抑えることができ、共鳴結合器の信号伝送効率を向上することができる。
なお、第一のグランド配線111及び112の配線幅W2は、略一定であるが、入力配線103に沿う部分の配線幅W4は、配線幅W2よりもやや大きい。
なお、第一のグランド配線111の他端と、第一のグランド配線112の他端とは、配線によって接続されてもよい。
次に、第二の共鳴器102について図4Bを用いて説明する。図4Bは、第二の共鳴器102の構造を示す図である。
第二の共鳴器102(第二の共鳴配線106)は、実施の形態1では、第一の共鳴器101(第一の共鳴配線105)と直線A−A’について線対称な形状の配線である。したがって、詳細な説明については省略する。
図4Bに示されるように、第二の共鳴配線106は、第一の共鳴配線105と同様に、環状の閉じた配線の一部が、第二のギャップ132によって開放された配線である。言い換えれば、第二の共鳴配線106は、その一端132aと他端132bとが近接することによって環状に形成された配線である。ここで、第二の共鳴配線106の一端132aと、第二の共鳴配線106の他端132bとは、第二のギャップ132を形成している。第二の共鳴配線106は、輪郭が矩形の環状に形成されている。図4Bの破線で示される四角形が、第二の共鳴配線106の輪郭である。
出力配線104は、第二の共鳴配線106に接続され、伝送対象の信号が出力される直線状の配線である。出力配線104は、図4BにおけるX方向に延びる直線状の配線である。
第二の接続配線108(第二の接地部)は、第二の共鳴配線106の一端132aを第二のグランド配線113に接続することによって接地する配線である。
第二のグランド配線113及び114は、第二の誘電体基板122内における伝送対象の信号の基準電位を示す配線である。第二のグランド配線113及び114は、第二の共鳴配線106に沿って、所定の距離だけ離間して第二の共鳴配線106を囲むように設けられる。
また、第二のグランド配線113及び114は、出力配線104に沿って設けられている。つまり、出力配線104は、グランデット・コプレーナ構造の配線である。
次に、第一の共鳴器101と、第二の共鳴器102との位置関係について説明する。共鳴結合器10では、以上説明したような第一の共鳴器101と、第二の共鳴器102とが対向して設けられる。
図4Cは、第一の共鳴器101と第二の共鳴器102との位置関係を説明するための図である。図4Cに示される破線は、第二の共鳴器102の形状を示す。
図4Cに示されるように、第一の誘電体基板121の主面に垂直な方向から見た場合に、第一の共鳴配線105の輪郭と、第二の共鳴配線106の輪郭とは略一致する。ここで、輪郭が略一致するとは、共鳴結合器10が動作可能な程度に実質的に一致することを意味する。具体的には、例えば、ここでの「輪郭が略一致する」は、第一の誘電体基板121と第二の誘電体基板122との組み立てばらつきや、製造工程において発生する第一の共鳴配線105と第二の共鳴配線106との大きさのばらつきを含めて実質的に一致することを意味する。
つまり、輪郭が略一致するとは、必ずしも完全に一致することを意味するわけではなく、共鳴配線同士の輪郭が多少ずれていたとしても、共鳴結合器10を動作させることは可能である。また、例えば、第一の共鳴配線105の配線幅と、第二の共鳴配線106の配線幅とが異なって輪郭がずれる場合も、「輪郭が略一致する」に含まれる。
また、上述のように、第一の共鳴配線105の形状と、第二の共鳴配線106の形状とは、図4CのA−A’線について線対称の関係となる。ここで、線対称とは、実質的に線対称の関係にあることを意味する。例えば、第一の共鳴配線105の配線幅と、第二の共鳴配線106の配線幅とが多少異なるような場合であっても、ギャップが設けられる位置を含めた共鳴配線同士の形状が実質的に線対称であれば、線対称の関係であるといえる。
なお、本実施の形態では、第一の誘電体基板121の主面がA−A’線で2つの領域に分割されるとした場合に、入力配線103が上記2つの領域のうちの一方の領域に位置し、出力配線104は、上記2つの領域のうちの他方の領域に位置する。しかしながら、後述するように、入力配線103及び出力配線104の位置は、必ずしもこのような関係である必要はない。
また、実施の形態1では、第一の共鳴器101と、第二の共鳴器102とが線対称の関係であるが、少なくとも第一の共鳴配線105と第二の共鳴配線106とが線対称の関係であればよい。
(特徴構造)
上述のように、第一の共鳴配線105及び第二の共鳴配線106は、一端が接地されていることが特徴である。なお、上述のように、第一の共鳴配線105の形状と第二の共鳴配線106の形状とは、線対称の関係であるため、以下の説明では、第一の共鳴配線105のみについて説明する。
図5は、共鳴配線に動作周波数の信号を入力した場合の、共鳴配線上の位置と、当該位置における電圧及び電流との関係を模式的に表した図である。なお、図5では、環状の共鳴配線が直線であるものとして模式的に図示されている。
従来の共鳴配線105aは、図5の上段に示されるように、配線長(共鳴配線105aの一端から他端までの長さ)が伝送対象の信号の波長の2分の1であり、配線長がこのように設定されることにより、信号の共振を起こしていた。
ここで、図5の上段の共鳴配線105aの中心位置における電圧は0であり、また、電流及び電圧それぞれの位置に応じた変化は、中心位置に関して対称的である。そこで、発明者らは、この点に着目し、図5の下段に示されるように、第一の共鳴配線105の一端131aを接地する構成を見出した。これにより、第一の共鳴配線105の配線長を伝送対象の信号の波長の4分の1に短縮することができる。
すなわち、共鳴結合器10の第一の共鳴配線105によれば、伝送対象の信号の波長(動作周波数)が同一であれば、配線長を従来の2分の1に低減しつつ、共鳴配線105aと同様の共振を起こすことが可能である。つまり、共鳴結合器10は、動作周波数が同一の、従来の共鳴結合器よりも小さく作製することができる。言い換えれば、共鳴結合器10では、共鳴配線の配線長が同一であれば、動作周波数を従来よりも大幅に下げることができる。
なお、第一の共鳴配線105の一端131aは、ビアホールによって裏面グランド配線124と接続され、接地されてもよい。同様に、第二の共鳴配線106の一端132aは、ビアホールによってキャップグランド配線125と接続され、接地されてもよい。この場合、第一のグランド配線111及び112、並びに第二のグランド配線113及び114は、設けられなくてもよい。
(動作)
共鳴結合器10は、入力配線103と出力配線104を入出力端子として、動作周波数帯の電気信号を伝送する素子である。例えば、第一の共鳴器101の入力配線103から入力された高周波信号は、第一の共鳴配線105に入力される。
上述のように、第一の共鳴配線105の一端131aは、第一の接続配線107を介し、第一のグランド配線111に接続されている。すなわち、第一の共鳴配線105の一端131aは、短絡端となっており、第一の共鳴配線105の他端131bは、開放端となっている。
したがって、第一の共鳴配線105の一端131a(短絡端)から他端131b(開放端)までの長さ(配線長)が、入力される高周波信号の実効波長の4分1の長さに設定されている場合、この高周波信号は、第一の共鳴配線105(第一の共鳴器101)内で共振する。つまり、第一の共鳴器101は、4分の1ラムダの共振器として動作する。
ここで、第二の共鳴器102も同じ構造であるので、第一の共鳴器101と同様に、4分の1ラムダの共振器として動作する。
上述のように、第一の共鳴器101(第一の共鳴配線105)と第二の共鳴器102(第二の共鳴配線106)とは、第一の誘電体基板121の主面に垂直な方向(Z方向)において対向している。同時に、第一の共鳴配線105と、第二の共鳴配線106とは、第一の誘電体基板121の主面に垂直な方向から見た場合に、輪郭が略一致する。
このような構成により、第一の共鳴配線105と第二の共鳴配線106とは、動作周波数で共鳴し、第二の共鳴配線106に、第一の共鳴器101と同様の電磁界が励振される。すなわち、入力配線103に入力された高周波信号は、第二の共鳴配線106に非接触で伝送され、出力配線104から出力される。
逆に、出力配線104に電気信号が入力された場合、第二の共鳴配線106は、第一の共鳴配線105と共鳴し、第一の共鳴配線105に第二の共鳴配線106と同様の電磁界が励振される。すなわち、出力配線104に入力された高周波信号は、第二の共鳴配線106で共振し、第一の共鳴配線105に非接触で伝送され、入力配線103から出力される。
なお、実施の形態1では、第一の誘電体基板121の主面に垂直な方向(Z方向)における第一の共鳴配線105と、第二の共鳴配線106との距離、すなわち第二の誘電体基板122の厚みは、動作周波数帯域の高周波信号の2分の1波長程度以下であることが望ましい。なお、このときの高周波信号の波長とは、信号が伝送される配線材料による波長の短縮率、及び第一の共鳴配線105と第二の共鳴配線106との間に介在する誘電体による波長短縮率を考慮した波長である。実施の形態1では、配線材料である金、及び基板材料であるサファイアによって上記波長短縮率が定められる。
これにより、第一の共鳴配線105と第二の共鳴配線106とがより強力に電磁共鳴結合するため、後述する挿入損失等を低減し、信号の伝送効率を向上させることができる。
次に、共鳴結合器10の信号の伝送特性について説明する。
図6は、共鳴結合器10の信号伝送特性を示す図である。横軸は、共鳴結合器10に入力される高周波信号の周波数であり、図6の左の縦軸は、挿入損失をデシベル表示したものである。挿入損失は、値が小さいほど、損失なく信号を伝送でき、伝送効率が良いことを示す。図6の右の縦軸は、反射量をデシベル表示したものである。反射量は、数値が大きいほど反射が大きく、伝送効率が悪いことを意味する。
まず、図6に示される伝送特性を有する共鳴結合器の主要な寸法について説明する。
第一の誘電体基板121の厚さ(Z方向の長さ)は、0.1mm、第二の誘電体基板122の厚さ(Z方向の長さ)は、0.2mm、第三の誘電体基板123の厚さは、0.3mmである。上述のように、いずれの基板もサファイア基板である。
入力配線103、出力配線104、第一のグランド配線111及び112、第二のグランド配線113及び114の配線幅(配線幅W2)は0.1mmである。第一の共鳴配線105及び第二の共鳴配線106の配線幅(配線幅W1)は0.2mmである。
第一のグランド配線111及び112の入力配線103に沿う部分、並びに第二のグランド配線113及び114の出力配線104に沿う部分の配線幅W4は、0.16mmである。
第一の共鳴配線105及び第二の共鳴配線106の横幅L2は、1.8mm、縦幅L1は、0.8mmである。第一のグランドギャップ135及び第二のグランドギャップ136の位置を示す距離L3は、0.3mmである。
図6に示されるように、上記のような寸法の共鳴結合器10は、4.3GHzを中心とした幅2GHz程度の帯域の周波数の信号をほとんど損失なく伝送できる。
以上説明したように、共鳴結合器10は、伝送効率を維持したまま、従来の共鳴結合器よりも大幅に小型化することが可能である。
なお、第一の共鳴配線105上の入力配線が接続される位置(第一の接続部)は、図4A等に図示される位置に限定されない。共鳴結合器10では、第一の共鳴配線105の一端131aから第一の接続部までの長さと、第一の接続部から他端131bまでの長さと関係によって第一の共鳴器101の入力(出力)インピーダンスが決まる。すなわち、第一の接続部の位置によって、入力インピーダンスを調整することができる。
このため、第一の共鳴器101の入力インピーダンスと、第二の共鳴器102の入力インピーダンスとを異なるインピーダンスとする場合、第一の共鳴配線105上の入力配線103が接続される位置と、第二の共鳴配線106上の出力配線104が接続される位置とは、異なる位置関係(線対称の関係とならない位置関係)であってもよい。
さらに、上記のような第一の共鳴器101と第二の共鳴器102との入力インピーダンスの調整は、第一の共鳴配線105の配線幅と、第二の共鳴配線106の配線幅とを異なる幅にすることによっても調整可能である。また、入力インピーダンスの調整は、第一の共鳴配線105と第一のグランド配線111及び112との間隔(所定の距離L1)と、第二の共鳴配線106と第二のグランド配線113及び114との間隔とを異なる間隔とすることによって調整可能である。このように、共鳴器間で入力インピーダンスを異ならせても、共鳴結合器10は動作する。
(実施の形態2)
実施の形態1では、第一のギャップ131及び第一のグランドギャップ135は、直線A−A’から、距離L3だけ離れた位置に設けられたが、第一のギャップ131及び第一のグランドギャップ135の位置は、このような位置に限定されない。
以下、実施の形態2に係る共鳴結合器20について説明する。なお、共鳴結合器20と共鳴結合器10との相違点は、第一の共鳴器及び第二の共鳴器の配線構造のみである。よって、以下では、相違点を中心に説明する。
まず、共鳴結合器20の第一の共鳴器及び第二の共鳴器について図7A及び図7Bを用いて説明する。図7Aは、実施の形態2に係る共鳴結合器20の第一の共鳴器の構造を示す図である。図7Bは、共鳴結合器20の第二の共鳴器の構造を示す図である。
図7Aに示されるように、第一の共鳴器501において、第一のギャップ531及び第一のグランドギャップ535は、第一の共鳴配線505の中心、すなわち直線A−A’上に位置する。第一のギャップ531は、実施の形態1と同様に、第一の共鳴配線505の一端531aと他端531bとによって形成される開放部である。
同様に、図7Bに示されるように、第二の共鳴器502において、第二のグランドギャップ536は、第二の共鳴配線506の中心、すなわちA−A’線上に位置する。第二のギャップ532は、第二の共鳴配線506の一端532aと他端532bとによって形成される開放部である。
また、図7Aに示されるように、第一の共鳴配線505の他端531bには、第一の補助配線509が接続される。
第一の補助配線509は、一端が第一の共鳴配線505の他端531bに接続され、第一の共鳴配線505の輪郭の外側に位置する配線である。第一の補助配線509の他端は、第一のグランド配線512の一端512aと近接するように設けられる。すなわち、第一の補助配線509の他端と、第一のグランド配線512の一端512aとは、第三のギャップ533を形成している。
具体的には、第一の補助配線509の他端は、第一のグランド配線512の一端512aから第一の補助配線509の配線幅の4倍の長さ以内の距離に位置する。ここで第一の補助配線509の配線幅とは、図7AのX方向の長さを意味し、第一の共鳴配線505の配線幅と略同一である。
なお、実施の形態1と同様に、入力配線503は、第一の共鳴配線505に接続され、第一の共鳴配線505の一端531aは、第一の接続配線507によって第一のグランド配線511に接続される。
同様に、図7Bに示されるように、出力配線504は、第二の共鳴配線506に接続され、第二の共鳴配線506の他端532bには、第二の補助配線510が接続される。
第二の補助配線510は、一端が第二の共鳴配線506の他端532bに接続され、第二の共鳴配線506の輪郭の外側に位置する配線である。第二の補助配線510の他端は、第二のグランド配線514の一端514aと近接するように設けられる。すなわち、第二の補助配線510の他端と、第二のグランド配線514の一端514aとは、第四のギャップ534を形成している。
具体的には、第二の補助配線510の他端は、第二のグランド配線514の一端514aから第二の補助配線510の配線幅の4倍の長さ以内の距離に位置する。ここで第二の補助配線510の配線幅とは、図7BのX方向の長さを意味し、第二の共鳴配線506の配線幅と略同一である。
なお、実施の形態1と同様に、第二の共鳴配線506の一端532aは、第二の接続配線508によって第二のグランド配線513に接続される。
なお、実施の形態1と同様に、第一の共鳴器501が設けられた第一の誘電体基板121と、第二の共鳴器502が設けられた第二の誘電体基板122とは重ね合わされる。このとき、第一の誘電体基板の主面に垂直な方向から見た場合に、第一の共鳴配線505の輪郭と、第二の共鳴配線506の輪郭とは略一致し、第一の共鳴配線505の形状と、第二の共鳴配線506の形状とは、線対称の関係である。
このような構造とすることで、動作周波数が低く、伝送特性が良好な共鳴結合器20が実現される。
また、実施の形態2の共鳴結合器20においては、第一のグランドギャップ535が設けられることが特徴の一つである。これにより、共鳴結合器20の動作周波数を大幅に下げることができる。
図8は、実施の形態2の共鳴結合器20の挿入損失を示す図である。なお、図8には、共鳴結合器20において、第一のグランドギャップ535及び第二のグランドギャップ536が設けられない場合の比較例も図示されている。
なお、第一のグランドギャップ535が設けられない場合とは、第一のグランド配線511の一端511aと、第一のグランド配線512の一端512aとを配線により接続し、第一のグランド配線111と第一のグランド配線112とが一の配線として第一の共鳴配線505を囲むように設けられる場合を意味する。
同様に、第二のグランドギャップ536が設けられない場合とは、第二のグランド配線513の一端513aと、第二のグランド配線514の一端514aとを配線により接続し、第二のグランド配線113と第二のグランド配線114とが一の配線として第二の共鳴配線506を囲むように設けられる場合を意味する。
図8に示されるように、共鳴結合器20では、第一のグランドギャップ535、及び第二のグランドギャップ536が設けられることによって、動作周波数が大幅に下げられている。つまり、同じ周波数で動作する共鳴器結合器と比較した場合、共鳴結合器20では、大幅にサイズを小さくすることができる。
なお、第一の共鳴配線505及び第二の共鳴配線506のサイズは、横(図7A及び図7Bにおいて図4AのL2に相当する長さ)が1.78mm、縦(図7A及び図7Bにおいて図4AのL1に相当する長さ)が0.73mmである。
(実施の形態3)
実施の形態3では、さらに小型化が可能な共鳴結合器について説明する。なお、実施の形態3に係る共鳴結合器と共鳴結合器10及び20との相違点は、第一の共鳴器及び第二の共鳴器の配線構造のみであり、その他の構造は同様である。また、第一の共鳴器と第二の共鳴器とが線対称の関係であることも実施の形態1及び2と同様であるため、以下では、第一の共鳴器について、相違点を中心に説明する。
実施の形態3に係る共鳴結合器の第一の共鳴器では、第一の共鳴配線と、これに接続される凹部配線とによって一の共鳴配線が構成されていることが特徴である。
図9は、実施の形態3に係る第一の共鳴器の構造を示す図である。
第一の共鳴器601は、第一の共鳴配線605と、入力配線603と、凹部配線(第一の配線641、第二の配線642、及び第三の配線643)と、第一の接続配線607と、第一のグランド配線611及び612と、第一の補助配線609とを備える。なお、以下の説明では、第一の配線641、第二の配線642、及び第三の配線643をまとめて凹部配線640と記載する。
第一の共鳴配線605は、図9の破線で囲まれる配線のうち、凹部配線640を除いた、矩形の環状に設けられた配線である。なお、実施の形態1及び2と同様に、第一の共鳴配線605の一端631aは、第一の接続配線607によって第一のグランド配線611の一端611aに接続されている。また、実施の形態2と同様に、第一の共鳴配線605の他端631bに接続された第一の補助配線609の他端と、第一のグランド配線612の一端612aとは、第三のギャップ633を形成している。
なお、第一の共鳴配線605の周囲には、第一のグランド配線611及び612が設けられ、第一のグランド配線611の一端611aと、第一のグランド配線612の一端612aとは、第一のグランドギャップ635を形成している。なお、第一のグランドギャップ635は、設けられなくてもよい。
ここで、第一の共鳴配線605には、実施の形態1及び2とは異なり、配線の途中(一部)に第一の開放部650が設けられている。言い換えれば、第一の共鳴配線605は、第一の開放部650によって2つの配線に分割されている。
第一の共鳴配線605の、第一の開放部650を形成する2つの端部650a及び650bは、凹部配線640によって接続される。
凹部配線640は、第一の共鳴配線605が設けられる第一の誘電体基板121の主面に垂直な方向から見た場合に、第一の共鳴配線605の輪郭の内側(図9の破線で囲まれた領域)に位置する配線である。上述のように、実施の形態3では、凹部配線640は、一端が端部650aに接続される第一の配線641と、一端が端部650bに接続される第二の配線642と、第一の配線641の他端及び第二の配線642の他端を接続する第三の配線643とを備える。
第一の配線641及び第二の配線642は、入力配線603と垂直な方向(図のY方向)に延びる直線状の配線である。第三の配線643は、入力配線603と平行な方向(図のX方向)に延びる直線状の配線である。なお、実施の形態3では、第一の配線641の配線幅、第二の配線642の配線幅、及び第三の配線643の配線幅は、第一の共鳴配線605の配線幅と同一である。
このように、第一の共鳴配線605に加えて凹部配線640を設け、一の共鳴配線を構成することで、凹部配線640の配線長分、上記一の共鳴配線の配線長を延長することができる。このとき、上記一の共鳴配線の占有面積(図9の破線で囲まれる部分の面積)は、凹部配線640が設けられない場合と同一であるため、占有面積はそのままで配線長を延長し、動作周波数を低減できる。つまり、共鳴結合器のさらなる小型化が可能となる。
また、第一の共鳴配線605の輪郭の内側に凹部配線640を設けることで配線同士が密集する。すなわち、図9の破線で囲まれる部分において配線の比率が上がる。これにより、上記一の共鳴配線のインダクタンス成分((式1)のLの値)を大きくする効果が生じ、共鳴結合器の動作周波数は、単に配線長を延長するよりも低減される。
また、高周波信号の共振により生じる電磁界は、配線幅より広がって伝搬する。電磁界の広がりは配線の閉じ込め度によって決まるが、大まかには配線幅の4倍程度広がる。つまり、電磁界を強め、上記一の共鳴配線のインダクタンス成分をより高めたい場合、基板上に配線幅の4倍程度以内に配線同士が近接して設けられた領域が設けられることがより望ましい。
また、上記一の共鳴配線のうち、第一のギャップ631が形成されている部分に配線を密集させることで、上記一の共鳴配線の自己キャパシタンス成分((式1)のCの値)が大きくなる効果が生じる。この場合も、さらに自己キャパシタンス成分をさらに高めたい場合は、配線幅の4倍程度以内に第一のギャップ631が設けられるとよい。これにより、動作周波数をさらに低減できる。
実施の形態3では、第三の配線643は、第一の共鳴配線605の第一のギャップ631を形成している部分に、図9のY方向において配線幅の4倍程度以内の距離だけ近接している。また、第一の配線641と第二の配線642とは近接して設けられている。これにより、実施の形態3に係る共鳴結合器では、単に配線長を延長した場合よりも動作周波数が大幅に下げられている。
以上説明したように、実施の形態3に係る共鳴結合器では、凹部配線を設けることにより、動作周波数がさらに低減される。よって、同じ周波数で動作する共鳴器結合器と比較した場合、実施の形態3に係る共鳴結合器のサイズは、大幅に小さくすることができる。
なお、凹部配線は、上記のいわゆるコの字形状(ブラケット形状)でなくてもよい。例えば、凹部配線は、円弧状であってもよいし、その他の形状であってもよい。凹部配線は、第一の共鳴配線に設けられた開放部を形成する端部同士を接続し、第一の共鳴配線の輪郭の内側に設けられればよい。
(変形例)
以下、変形例に係る共鳴結合器について説明する。なお、変形例に係る共鳴結合器と上記実施の形態に係る共鳴結合器との相違点は、第一の共鳴器及び第二の共鳴器の配線構造のみであり、その他の構造は同様である。また、第一の共鳴器と第二の共鳴器とが線対称の関係であることも実施の形態1及び2と同様であるため、以下では、第一の共鳴器について、相違点を中心に説明する。
実施の形態3では、凹部配線が設けられた第一の共鳴器について説明したが、凹部配線は2以上設けられてもよい。
図10は、2つの凹部配線が設けられた第一の共鳴器の一例を示す図である。
図10に示される第一の共鳴器701は、実施の形態2で説明した共鳴配線と同様の第一の共鳴配線705に、開放部750a及び750bが設けられたものである。さらに、開放部750aを形成する2つの端部は、凹部配線740aによって接続され、開放部750bを形成する2つの端部は、凹部配線740bによって接続されている。このように、第一の共鳴配線は、複数の曲部を有する蛇行した配線構造であってもよい。入力配線703、第一のグランド配線711及び712、第一の接続配線707、第一のギャップ731並びに第一のグランドギャップ735の説明については、実施の形態2と略同様であるため省略する。
なお、図10に示されるように、第一のグランド配線711の他端と第一のグランド配線712の他端とは配線715によって接続されてもよい。これは、上記実施の形態で説明した第一のグランド配線についても同様である。
また、第一のグランド配線は、必ずしも第一の共鳴配線の全周にわたって設けられる必要はない。図11は、第一のグランド配線の一部を省略した場合の第一の共鳴器の一例を示す図である。
図11に示されるように、第一の共鳴器801において、第一のグランド配線811及び812が第一の共鳴配線805を、すべて取り囲む必要はない。第一のグランド配線811及び812が第一の共鳴配線805の少なくとも一部に沿って設けられればよい。このような構成であっても、第一のグランド配線811及び812を設けることによる動作周波数の低減効果や、伝送特性の改善効果は、一定量は得られる。また、第一のグランド配線は、上述のような線状ではなく、いわゆるベタグランドであってもよい。なお、入力配線803、第一の接続配線807、および第一のギャップ831についての説明は省略される。
また、上記実施の形態では、第一の共鳴配線は、環状であると説明したが、環状以外の形状であってもよい。
図12は、ブラケット形状の第一の共鳴配線を有する第一の共鳴器の一例を示す図である。
図12に示される第一の共鳴器901が有するブラケット形状の第一の共鳴配線905の一端905aは、第一の接続配線907によって第一のグランド配線911に接続される。第一の共鳴配線905の他端905bは、開放端である。第一のグランド配線911及び912は、第一の共鳴配線905及びこれに接続された入力配線903に沿って設けられる。
また、第一の共鳴配線は、巻回形状(スパイラル形状)であってもよい。
図13は、巻回形状の第一の共鳴配線を有する第一の共鳴器の一例を示す図である。
第一の共鳴器1201が有する巻回形状の第一の共鳴配線1205(図13中の破線で囲まれる領域に位置する配線)は、内周側の一端1205aが第一の接続配線1207によって第一のグランド配線1211に接続される。第一の共鳴配線1205の外周側の一端1205b(他端)は、開放端である。第一のグランド配線1212は、第一の共鳴配線1205及びこれに接続される入力配線1203に沿って設けられている。
なお、図13に示されるように第一の共鳴配線が巻回形状である場合、第一の共鳴配線の外周側の一端が接地されてもよい。
図14は、巻回形状の第一の共鳴配線を有する第一の共鳴器の別の例を示す図である。
第一の共鳴器1001が有する巻回形状の第一の共鳴配線1005(図14中の破線で囲まれる領域に位置する配線)は、外周側の一端1005aが第一の接続配線1007によって第一のグランド配線1011に接続される。第一の共鳴配線1005の内周側の一端1005b(他端)は、開放端である。第一のグランド配線1012は、第一の共鳴配線1005及びこれに接続される入力配線1003に沿って設けられている。
なお、巻回形状の第一の共鳴配線は、図13及び図14で示されるような直線状の配線からなる構成に限定されず、曲線状の配線で構成されてもよい。
すなわち、第一の共鳴配線が巻回形状の場合、第一の共鳴配線の輪郭は、最外周の配線の外周側の端によって規定される図形である。
すなわち、図13に示される第一の共鳴配線1205の輪郭は、図13中の一点鎖線で示される矩形であると定義される。図14に示される第一の共鳴配線1005の輪郭は、図14中の破線で示される矩形であると定義される。
また、第一の共鳴配線が円形の巻回形状である場合も同様に、第一の共鳴配線の輪郭は、最外周の配線の外周側の端によって規定される略円形または略楕円形などの図形である。
また、第一の共鳴配線が巻回形状の場合も、環状の場合と同様に、「輪郭が略一致する」とは、共鳴結合器が動作可能な程度に実質的に一致することを意味する。
なお、本明細書中では、上記の環状、巻回形状、ブラケット形状を含めて周回状と定義する。ここで、周回状とは、上記実施の形態で説明した、環状、巻回形状、ブラケット形状のように、配線が少なくとも略一周、周回する形状を意味する。また、ここでの周回状には、配線が複数回周回する巻回形状も含まれる。
また、第一の共鳴配線は、円形状であってもよい。
図15は、輪郭が円形である環状の第一の共鳴配線を有する第一の共鳴器の一例を示す図である。
第一の共鳴器1101が有する輪郭が円形である環状の第一の共鳴配線1105(図15中の破線で囲まれる領域に位置する配線)は、一端1131aが第一の接続配線1107によって第一のグランド配線1111の一端1111aに接続される。第一の共鳴配線1105の輪郭は、図15中の破線で示されるように円形状である。
第一の共鳴配線の一端1131aと第一の共鳴配線1105の他端1131bとは所定の距離だけ離れて近接し、第一のギャップ1131を形成している。所定の距離とは、第一のギャップ1131の円周方向の長さである。
第一のグランド配線1111及び1112は、第一の共鳴配線1105に沿って円形状に設けられる。また、第一のグランド配線1111及び1112は、第一の共鳴配線1105に接続される入力配線1103の周辺においては、入力配線1103に沿って入力配線1103を挟むように直線状に設けられる。
また、第一のグランド配線1111の一端1111aと、第一のグランド配線aの一端1112aとは、第一のグランドギャップ1135を形成している。
以上、図10〜図15を用いて説明した第一の共鳴配線を有する共鳴結合器は、伝送効率を維持したまま、実施の形態において説明した共鳴結合器と同様に、従来の共鳴結合器よりも小型化して作製されることが可能である。
(補足)
上記実施の形態では、第一の誘電体基板121、第二の誘電体基板122、及び第三の誘電体基板123は、サファイア基板として説明したが、ポリマーやセラミック等、その他の材料であってもよい。例えば、第一の誘電体基板121、第二の誘電体基板122、及び第三の誘電体基板123は、それぞれシリコン等の半導体基板や導電性の基板であってもよい。また、第一の誘電体基板121、第二の誘電体基板122、及び第三の誘電体基板123は、それぞれ、異なる材料であってもよい。
第一の共鳴器101(第一の共鳴配線105)と、第二の共鳴器102(第二の共鳴配線106)とは、対向するように設けられればよい。すなわち、実施の形態1で説明したように基板同士が重ね合わされる必要はなく、基板間に空間があってもよい。
また、第一の誘電体基板121、第二の誘電体基板122、及び第三の誘電体基板123のそれぞれは、多層構造の基板であってもよい。
裏面グランド配線124、及びキャップグランド配線125は、必須の構成要素ではない。裏面グランド配線124、及びキャップグランド配線125は、設けられなくてもよいし、第三の誘電体基板123は、なくてもよい。
また、一つの基板の一方の主面に第一の共鳴配線105が設けられ、一つの基板の他方の主面に記第二の共鳴配線106が設けられてもよい。この場合、共鳴結合器10は、第一の誘電体基板121と第二の誘電体基板122との2つの基板を備える必要はない。
本実施の形態において、入力配線及び出力配線は、グランデット・コプレーナ構造であるが、その他のコプレーナ構造配線やマイクロストリップ構造配線であってもよい。
第一の共鳴配線105及び、第二の共鳴配線106は、入力配線及び出力配線が接続される接続部から2つに分岐しているとして説明したが、2つ以上の配線に分岐していてもよい。
第一の共鳴器101と第二の共鳴器102との形状、配線幅、及びサイズは、それぞれ完全に一致しなくてもよい。第一の共鳴器101と第二の共鳴器102との寸法が多少異なっても、共鳴結合器10は、信号を伝送することが可能である。
また、上記実施の形態では、2つの共鳴器を共鳴させて信号を伝送したが、3つ以上の共鳴器を共鳴させて信号を伝送してもよい。つまり、共鳴結合器は、さらに、第三の共鳴器を備えてもよい。
また、上記実施の形態では、主に、第一の共鳴配線が第一のグランド配線111及び112に囲まれている構成について説明したが、囲まれてなくてもよい。
第三のギャップ及び第四のギャップは、これらを構成するそれぞれの端部が近接していればよく、端部の端同士が平行にならなくてもよい。このときの近接とは、第一のグランド配線111及び112の配線幅の4倍以内程度の距離だけ離れて近接することを意味する。
なお、上記実施の形態及び変形例では、第一の共鳴配線の形状と、第二の共鳴配線の形状とは、線対称の関係であるとして説明したが、第一の共鳴配線の形状と、第二の共鳴配線の形状とは、点対称の関係であってもよい。このような構成によっても、第一の共鳴配線と第二の共鳴配線とを電磁共鳴結合をさせることは可能である。
なお、共鳴結合器は、第一の共鳴配線と、第二の共鳴配線とを有することを説明したが、共鳴結合器が、別の共鳴配線(たとえば、第三の共鳴配線)を有していても良い。このとき、共鳴結合器は、第一の共鳴配線と、第一の共鳴配線の上部に配置される第二の共鳴配線と、第一の共鳴配線の下部に配置される第三の共鳴配線を有する。それにより、たとえば、共鳴結合器は、1つの入力信号から複数の出力信号を出力することができる。
以上、本発明の一態様に係る共鳴結合器について、実施の形態1〜3及び変形例に基づいて説明した。
なお、本発明は、これらの実施の形態またはその変形例に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態またはその変形例に施したもの、あるいは異なる実施の形態またはその変形例における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
本発明の共鳴結合器は、小型化、高集積化が可能であり、インバータシステムやマトリックスコンバータシステムなどのゲート駆動に用いる非接触伝送装置等として有用である。
10、20 共鳴結合器
101、501、601、701、801、901、1001、1101、1201 第一の共鳴器
102、502 第二の共鳴器
103、503、603、703、803、903、1003、1103、1203 入力配線
104、504 出力配線
105、505、605、705、805、905、1005、1105、1205 第一の共鳴配線
106、506、第二の共鳴配線
107、507、607、707、807、907、1007、1107、1207 第一の接続配線
108、508 第二の接続配線
111、112、511、512、611、612、711、712、811、812、911、912、1011、1012、1111、1112、1211、1212 第一のグランド配線
113、513、114、514 第二のグランド配線
121 第一の誘電体基板
122 第二の誘電体基板
123 第三の誘電体基板
124 裏面グランド配線
125 キャップグランド配線
131、531、631、731、831、1131 第一のギャップ
131a、132a、511a、512a、513a、514a 一端
531a、532a、611a、612a、631a、905a、1005a、1005b 一端
1111a、1112a、1131a、1205a、1205b 一端
131b、132b、531b、532b、631b、905b、1131b 他端
132、532 第二のギャップ
135、535、635、735、1135 第一のグランドギャップ
136、536 第二のグランドギャップ
509、609 第一の補助配線
510 第二の補助配線
533、633 第三のギャップ
534 第四のギャップ
640、740a、740b 凹部配線
641 第一の配線
642 第二の配線
643 第三の配線
650 第一の開放部
715 配線
750a、750b 開放部

Claims (19)

  1. 第一の共鳴配線と第二の共鳴配線との間で信号を非接触で伝送する共鳴結合器であって、
    第一の基板と、
    前記第一の基板に対向する第二の基板とを備え、
    前記第一の基板の主面上には、
    配線長を規定する一端と他端とを有し、周回状に形成された配線である前記第一の共鳴配線と、
    前記第一の共鳴配線に接続され、前記信号が入力される配線である入力配線と、
    前記第一の共鳴配線の前記一端を接地する第一の接地部とが設けられ、
    前記第二の基板の主面上には、
    配線長を規定する一端と他端とを有し、周回状に形成された配線である前記第二の共鳴配線と、
    前記第二の共鳴配線に接続され、前記信号が出力される配線である出力配線と、
    前記第二の共鳴配線の前記一端を接地する第二の接地部とが設けられ、
    前記第一の基板の主面に垂直な方向から見た場合に、
    前記第一の共鳴配線の輪郭と、前記第二の共鳴配線の輪郭とは略一致し、
    前記第一の共鳴配線の形状と、前記第二の共鳴配線の形状とは、線対称の関係である
    共鳴結合器。
  2. 前記第一の基板の主面上の前記第一の共鳴配線の周辺には、さらに、第一のグランド配線が設けられ、
    前記第一の接地部は、前記第一の共鳴配線の前記一端を前記第一のグランド配線に接続することにより接地する配線であり、
    前記第二の基板の主面上の前記第二の共鳴配線の周辺には、さらに、第二のグランド配線が設けられ、
    前記第二の接地部は、前記第二の共鳴配線の前記一端を前記第二のグランド配線に接続することにより接地する配線である
    請求項1に記載の共鳴結合器。
  3. 前記第一のグランド配線は、前記第一の共鳴配線に沿って、所定の距離だけ離間して前記第一の共鳴配線を囲むように設けられ、
    前記第二のグランド配線は、前記第二の共鳴配線に沿って、所定の距離だけ離間して前記第二の共鳴配線を囲むように設けられる
    請求項2に記載の共鳴結合器。
  4. 前記第一のグランド配線の前記第一の共鳴配線を囲む部分には、前記第一のグランド配線の一部を開放する第一のグランドギャップが設けられ、
    前記第二のグランド配線の前記第二の共鳴配線を囲む部分には、前記第二のグランド配線の一部を開放する第二のグランドギャップが設けられる
    請求項3に記載の共鳴結合器。
  5. 前記第一のグランドギャップは、前記第一のグランド配線の前記第一の共鳴配線を囲む部分のうち、前記第一の共鳴配線の前記一端と前記第一の共鳴配線の前記他端とが近接する部分の外側の領域に設けられ、
    前記第一のグランドギャップの幅は、前記第一のグランド配線の配線幅の4倍以内の所定の長さであり、
    前記第二のグランドギャップは、前記第二のグランド配線の前記第二の共鳴配線を囲む部分のうち、前記第二の共鳴配線の前記一端と前記第二の共鳴配線の前記他端とが近接する部分の外側の領域に設けられ、
    前記第二のグランドギャップの幅は、前記第二のグランド配線の配線幅の4倍以内の所定の長さである
    請求項4に記載の共鳴結合器。
  6. 前記第一の基板上には、さらに、一端が前記第一の共鳴配線の他端に接続され、前記第一の共鳴配線の輪郭の外側に位置する第一の補助配線が設けられ、
    前記第一の補助配線の他端は、前記第一のグランド配線から前記第一の補助配線の配線幅の4倍の長さ以内の距離に位置し、
    前記第二の基板上には、さらに、一端が前記第二の共鳴配線の他端に接続され、前記第二の共鳴配線の輪郭の外側に位置する第二の補助配線が設けられ、
    前記第二の補助配線の他端は、前記第二のグランド配線から前記第一の補助配線の配線幅の4倍の長さ以内の距離に位置する
    請求項2〜5のいずれか1項に記載の共鳴結合器。
  7. 前記第一の接地部は、前記第一の共鳴配線の前記一端を接地するビアホールであり、
    前記第二の接地部は、前記第二の共鳴配線の前記一端を接地するビアホールである
    請求項1に記載の共鳴結合器。
  8. さらに、前記第二の基板の主面に重ね合わされる第三の基板を備え、
    前記第一の基板と、前記第二の基板とは、前記第一の基板の主面に前記第二の基板の主面と反対側の面が接するように重ね合わされ、
    前記第一の基板の主面と反対側の面には、裏面グランド配線が設けられ、
    前記第三の基板の前記第二の基板と接する面と反対側の面には、第三のグランド配線が設けられ、
    前記第一の接地部は、前記第一の共鳴配線の前記一端を前記裏面グランド配線に接続することによって接地するビアホールであり、
    前記第二の接地部は、前記第二の共鳴配線の前記一端を前記第三のグランド配線に接続することによって接地するビアホールである
    請求項7に記載の共鳴結合器。
  9. 前記周回状には、環状、巻回形状、及びブラケット形状が含まれる
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の共鳴結合器。
  10. 前記第一の共鳴配線は、前記第一の共鳴配線の前記一端と前記第一の共鳴配線の前記他端とが近接し、環状に形成された配線であり、
    前記第二の共鳴配線は、前記第二の共鳴配線の前記一端と前記第二の共鳴配線の前記他端とが近接し、環状に形成された配線である
    請求項9に記載の共鳴結合器。
  11. 前記第一の共鳴配線の輪郭及び前記第二の共鳴配線の輪郭は、矩形状である
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の共鳴結合器。
  12. 前記第一の基板の主面上には、さらに、
    前記第一の共鳴配線の一部を開放する第一の開放部と、
    前記第一の基板の主面に垂直な方向から見た場合に、前記第一の共鳴配線の輪郭よりも内側に位置し、前記第一の開放部を形成する前記第一の共鳴配線の2つの端部を接続する配線である第一の凹部配線とが設けられ、
    前記第二の基板の主面上には、さらに、
    前記第二の共鳴配線の一部を開放する第二の開放部と、
    前記第二の基板の主面に垂直な方向から見た場合に、前記第二の共鳴配線の輪郭よりも内側に位置し、前記第二の開放部を形成する前記第二の共鳴配線の2つの端部を接続する配線である第二の凹部配線とが設けられ、
    前記第一の基板の主面に垂直な方向から見た場合に、
    前記第一の共鳴配線と前記第一の凹部配線とを合わせた配線の形状と、前記第二の共鳴配線と前記第二の凹部配線とを合わせた配線の形状とは、線対称の関係である
    請求項10または11に記載の共鳴結合器。
  13. 前記第一の凹部配線は、
    一端が前記第一の開放部を構成する2つの端部のうちの一方の端部に接続される直線状の第一の配線と、
    一端が前記第一の開放部を構成する2つの端部のうちの他方の端部に接続される直線状の第二の配線と、
    一端が前記第一の配線の他端に接続され、他端が前記第二の配線の他端に接続される直線状の第三の配線とを有し、
    前記第二の凹部配線は、
    一端が前記第二の開放部を構成する2つの端部のうちの一方の端部に接続される直線状の第四の配線と、
    一端が前記第二の開放部を構成する2つの端部のうちの他方の端部に接続される直線状の第五の配線と、
    一端が前記第四の配線の他端に接続され、他端が前記第五の配線の他端に接続される直線状の第六の配線とを有する
    請求項12に記載の共鳴結合器。
  14. 前記第一の基板の主面上には、前記第一の共鳴配線と、前記第一の凹部配線とが前記第一の共鳴配線の配線幅または前記第一の凹部配線の配線幅の4倍の長さ以内に近接する領域が設けられ、
    前記第二の基板の主面上には、前記第二の共鳴配線と、前記第二の凹部配線とが前記第二の共鳴配線の配線幅または前記第二の凹部配線の配線幅の4倍の長さ以内に近接する領域が設けられる
    請求項12または13に記載の共鳴結合器。
  15. 前記第一の基板と前記第二の基板とは、一つの基板であり、
    前記一つの基板の主面は、前記第一の基板の主面であり、
    前記一つの基板の主面と反対側の面は、前記第二の基板の主面である
    請求項1〜14のいずれか1項に記載の共鳴結合器。
  16. 前記第一の共鳴配線の前記一端と、前記第一の共鳴配線の前記他端とは前記第一の共鳴配線の配線幅の4倍以内の所定距離だけ離れて近接し、
    前記第二の共鳴配線の前記一端と、前記第二の共鳴配線の前記他端とは前記第二の共鳴配線の配線幅の4倍以内の所定距離だけ離れて近接する
    請求項15に記載の共鳴結合器。
  17. 前記第一の共鳴配線の配線長は、当該第一の共鳴配線内における前記信号の波長の4分の1の長さであり、
    前記第二の共鳴配線の配線長は、当該第二の共鳴配線内における前記信号の波長の4分の1の長さである
    請求項1〜16のいずれか1項に記載の共鳴結合器。
  18. 前記第一の基板の主面と垂直な方向における前記第一の共鳴配線と前記第二の共鳴配線との距離は、前記第一の共鳴配線内における前記信号の波長の2分の1以下である
    請求項1〜17のいずれか1項に記載の共鳴結合器。
  19. 前記第一の共鳴配線の輪郭及び前記第二の共鳴配線の輪郭は、円形である
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の共鳴結合器。
JP2015512296A 2013-04-18 2014-04-03 共鳴結合器 Expired - Fee Related JP6312033B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013087837 2013-04-18
JP2013087837 2013-04-18
PCT/JP2014/001931 WO2014171091A1 (ja) 2013-04-18 2014-04-03 共鳴結合器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2014171091A1 JPWO2014171091A1 (ja) 2017-02-16
JP6312033B2 true JP6312033B2 (ja) 2018-04-18

Family

ID=51731054

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015512296A Expired - Fee Related JP6312033B2 (ja) 2013-04-18 2014-04-03 共鳴結合器

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9698461B2 (ja)
JP (1) JP6312033B2 (ja)
CN (1) CN105144319B (ja)
WO (1) WO2014171091A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6528241B2 (ja) * 2014-08-28 2019-06-12 パナソニックIpマネジメント株式会社 共鳴結合器、及び、伝送装置
CN104578455A (zh) * 2015-01-20 2015-04-29 中国矿业大学 一种新型大功率无线充电系统及其控制方法
US9972587B2 (en) * 2016-03-02 2018-05-15 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Signal transmission device using electromagnetic resonance coupler
KR102165964B1 (ko) * 2016-06-24 2020-10-15 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 프린트 기판
US10264348B1 (en) * 2017-12-29 2019-04-16 Nvf Tech Ltd Multi-resonant coupled system for flat panel actuation
US11152975B2 (en) 2019-10-16 2021-10-19 Analog Devices International Unlimited Company High frequency galvanic isolators
US11711894B1 (en) 2022-02-03 2023-07-25 Analog Devices International Unlimited Company Capacitively coupled resonators for high frequency galvanic isolators

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1618712A2 (en) 2003-04-30 2006-01-25 Analog Devices, Inc. Signal isolators using micro-transformers
KR20060057592A (ko) * 2003-07-28 2006-05-26 코닌클리즈케 필립스 일렉트로닉스 엔.브이. 공진기, 필터, 밸런싱 트랜스포머(발룬), 어댑터 네트워크,네트워크를 포함하는 고주파 소자 및 고주파 모듈
CN100477375C (zh) * 2003-10-15 2009-04-08 松下电器产业株式会社 共振器
GB2413710B (en) * 2004-04-26 2007-03-21 Transense Technologies Plc Split-ring coupler incorporating dual resonant sensors
JP4287388B2 (ja) * 2005-02-09 2009-07-01 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ コプレーナ平面回路内結合構造、共振器励振構造およびフィルタ
JP4758942B2 (ja) * 2007-05-10 2011-08-31 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ デュアルバンド共振器およびデュアルバンドフィルタ
JP2009188713A (ja) * 2008-02-06 2009-08-20 Panasonic Corp 誘電体共振子およびこれを用いた積層フィルタ
JP4915747B2 (ja) * 2008-03-31 2012-04-11 国立大学法人徳島大学 高周波信号伝送装置
CN103339825B (zh) 2011-05-11 2015-12-23 松下电器产业株式会社 电磁共振耦合器
CN103201898B (zh) 2011-05-11 2015-07-01 松下电器产业株式会社 电磁共振耦合器
WO2013065238A1 (ja) 2011-11-01 2013-05-10 パナソニック株式会社 共鳴結合器

Also Published As

Publication number Publication date
WO2014171091A1 (ja) 2014-10-23
JPWO2014171091A1 (ja) 2017-02-16
CN105144319B (zh) 2017-10-31
US20160226122A1 (en) 2016-08-04
US9698461B2 (en) 2017-07-04
CN105144319A (zh) 2015-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5377778B2 (ja) 電磁共鳴結合器
JP6312033B2 (ja) 共鳴結合器
JP6074747B2 (ja) 共鳴結合器
JP6124085B2 (ja) 無線電力伝送装置、無線電力送電装置および受電装置
JP5214072B1 (ja) 電磁共鳴結合器
JP3828438B2 (ja) 導波管/マイクロストリップ線路変換器
JPWO2015182677A1 (ja) マルチアンテナ及びそれを備える無線装置
JP5522055B2 (ja) 導波管・平面線路変換器
JP6168500B2 (ja) 無線電力伝送装置、送電装置、および受電装置
TWI394180B (zh) 積體電路電感器結構、電子系統及減少積體電路電感器之間的磁耦之方法
JP6471962B2 (ja) 共鳴結合器、伝送装置、スイッチングシステム、および、方向性結合器
JP2014241482A (ja) マイクロ波回路
JP4601573B2 (ja) 導波管変換器
JP5964785B2 (ja) 高周波伝送線路
JP2012186312A (ja) 電力分配合成器及び電力増幅器
JP2010028787A (ja) デュアルモードフィルタ
US20130207719A1 (en) Transformer power amplifier
JP2011234011A (ja) 高周波フィルタ
JP2005332961A (ja) インダクタ、インピーダンス整合回路、および通信装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170307

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180306

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180309

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6312033

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees