JP2011259391A - 不平衡平衡変換器 - Google Patents

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    • H01P5/08Coupling devices of the waveguide type for linking dissimilar lines or devices
    • H01P5/10Coupling devices of the waveguide type for linking dissimilar lines or devices for coupling balanced with unbalanced lines or devices

Abstract

【課題】設計の簡易化、低変換損失化が実現する不平衡平衡変換器を提供する。
【解決手段】不平衡平衡変換器は、一対の伝送線路14、15を有する平衡伝送線路と、不平衡伝送線路13と、前記一対の伝送線路の4つの端部のうち隣り合う2つ端部に接続され、前記一対の伝送線路から垂直に形成された2つの引き出し伝送線路19、20とを有し、前記2つの引き出し伝送線路の一方は、当該一方の伝送線路の外周面のうち他方の引き出し伝送線路に対向する面である第1の電極面19aを有し、前記2つの引き出し伝送線路の他方は、当該他方の伝送線路の外周面のうち前記一方の引き出し伝送線路に対向する面である第2の電極面20aを有し、前記第1の電極面と前記第2に電極面は容量素子を構成する。
【選択図】図1A

Description

本発明は、各種通信機器やレーダ等の高周波半導体装置内のMMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)チップに搭載されるバラン(不平衡平衡変換器)に関するものである。
近年、Si系半導体デバイスの微細化が進み、65nmCMOSの量産も実現している。CMOS技術の微細化により、トランジスタの使用可能周波数も次第に大きくなり、車載レーダやHDMI無線システムなどの準ミリ波・ミリ波帯でのアプリケーションに向けて研究開発が進められている。
準ミリ波・ミリ波帯のような超高周波領域で動作させる回路では、ノイズに強く、さらに安定した利得が確保出来る差動構成が用いられることが多い。しかし、半導体ICが含まれるモジュールにおいて、信号を送受信するアンテナは、その構造の簡素化、さらにサイズの小型化のためにシングル配線で構成される。半導体ICの内部回路の差動配線と、アンテナを構成するシングル配線とを接続するために、差動配線つまり平衡伝送線路とシングル配線つまり不平衡伝送線路を変換する不平衡平衡変換器、つまりバランが必要不可欠である。
バランには、トランジスタを用いたアクティブ型と、伝送線路を用いたパッシブ型が存在する。しかし、アクティブ型バランは、周波数が高くなるほど位相のズレが大きくなる。さらにバランを構成するトランジスタのNF(Noise Figure)が追加され、システム全体の雑音特性が悪化し、歪みの影響も受けやすくなる。それに対してパッシブ型バランは、トランジスタのようなアクティブ素子を含まないため、位相のズレが小さく、雑音や歪み特性の悪化を抑制することが出来る。
パッシブ型バランの中でも、図14Aのような結合線路による電磁結合を利用し、DC的に接続されていないバランの平衡伝送線路から不平衡伝送線路間で信号を伝搬するマーチャントバランがよく用いられている。マーチャントバランは、1つの不平衡伝送線路に対して、同じ電磁結合が発生するように2つの平衡伝送線路を、誘電体層を介して配置して構成される。100は基本的なマーチャントバラン、101は不平衡伝送線路、102は第一の平衡伝送線路、103は第二の平衡伝送線路、104はシングル入出力端、105a、105bは差動入出力端、106は誘電体層である。また、不平衡伝送線路101のシングル入出力端104とは異なる端部は接地している。平衡伝送線路102、103の差動入出力端105とは異なる端部も接地している。これらの端部と接地層との接続部に、DCカットを目的としてキャパシタ107a、107b、107cを挿入してある。図14Bに示すバランの一種であるラットレース200に比べて、サイズが小型化できるのも特徴である。マーチャントバラン100を構成する不平衡伝送線路101の長さはλ/2um、平衡伝送線路102、103の長さはλ/4umである。
マーチャントバラン100は、使用周波数が高周波になればなるほどサイズは小さくなるが、60GHzという超高周波帯でも、平衡伝送線路102、103の長さはそれぞれ約600um必要となり(CMOSのようなSi系半導体基板上)、マーチャントバランのサイズ小型化は課題であった。
従来では図15のようにバラン110の差動出力間にキャパシタ108を挿入することで、バラン110の小型化を実現している。結合線路のみで構成されるものをマーチャントバラン、差動入出力端間に挿入するキャパシタを含むものを総じてバランと呼ぶこととする。図15において図14Aと同じ構成要素には同一の符号を付すことにより、説明を省略する。108は、差動入出力端105aと105bを接続するキャパシタ、109は、シングル入出力端と接地層との間に設けられたキャパシタである。キャパシタ108を差動入出力端105a、105b端に挿入し、位相を進めることで、バラン110を構成する平衡伝送線路102、103の長さをλ/4um以下に設定することが出来る。60GHz帯では、平衡伝送線路102、103の長さをそれぞれ100〜200um程度に短縮することが可能となる(CMOSのようなSi系半導体基板上)。しかし、キャパシタを挿入して位相の変動を早めるため、バランの帯域が狭くなるという課題はあるが、10〜15GHz程度の帯域は確保出来る。24GHz帯や60GHz帯のUWB(Ultra Wide Band)でも使用可能帯域は約7GHzであり、また、60GHz帯では占有周波数帯域は500MHz程度であるため、帯域としては十分確保できていると言う事が出来る。
特開2005−244848号公報
図16に、さらに詳細なバランの従来構成を示す。図16において図14A、図15と同じ構成要素には同一の符号を付すことにより、説明を省略する。111は不平衡伝送線路と平衡伝送線路からなる結合線路により構成されたマーチャントバランコア部であり、112a、112bはそれぞれマーチャントバランコア部111の差動出力部とキャパシタ108との接続配線である。
準ミリ波・ミリ波帯などの超高周波領域では、これらの接続配線を無視することが出来ず、マーチャントバランコア部111を構成する結合線路以外のコンポーネントを考慮した設計を行わなければならないため、設計が複雑化するという課題がある。さらにキャパシタを含めたバランの損失も増大する。
上記課題に対して、具体例を示しながら詳細に説明する。Si系半導体基板は導電性であるため、例えばCMOS上の受動素子、伝送線路などは損失が大きくなる。またCMOSプロセスで形成された最下層メタル配線をGNDプレーンとし、導電性Si基板の影響を遮断するという薄膜マイクロストリップライン(MSL)構造も提案されているが、信号線を形成する配線層とGNDプレーンの層間膜が薄いため、例えば50Ω線路を形成した場合、信号線幅を大きくすることが出来ない。そのため、信号線の導体損が大きくなるという問題点がある。それらの問題点を解決する技術として、厚膜再配線プロセスがある。厚膜再配線プロセスは、Si内層プロセスが施された半導体基板上に、厚い誘電体層と配線層を新たに追加するプロセスである。15um以上の厚い誘電体層上に形成される配線層で、伝送線路や受動素子を構成することで、導電性Si基板の影響を抑制、もしくは遮断することができる。またSi内層プロセスで形成された最上層メタル配線をGNDプレーンとした場合、信号線を形成する厚膜再配線プロセス上の配線層とGNDプレーン間の層間膜が厚くなるため、薄膜MSL構造と比べて、例えば50Ω線路を形成した場合、信号線幅を大きくすることができ、線路の導体損を低減することが出来る。線路のインピーダンスは50Ωでなく、その他の値のインピーダンスであっても構わない。
厚膜再配線プロセスで形成された半導体装置の簡易斜視図を図17に示す。120はSi半導体基板、121はSi内層プロセス内誘電体層、122はSi内層プロセス内配線層、123はSi内層プロセス内パッシベーション膜、124はSi内層プロセス内部回路、125はSi内層プロセス部、126a、126bは厚膜再配線プロセス誘電体層、127aは厚膜再配線プロセス下層配線層、127bは厚膜再配線プロセス上層配線層、128は厚膜再配線プロセス配線層127aとSi内層プロセス内配線層122とを接続するコンタクトビア、129は厚膜再配線プロセス部である。
図18Aは、厚膜再配線プロセスによってマーチャントバランコア部を形成した場合のバランの斜視図である。図18Bは、図18AのA−A断面をy方向から見た側面図である。図18Aおよび図18Bにおいて図14A〜図17と同じ構成要素には同一の符号を付すことにより、説明を省略する。130は、Si内層プロセス内配線とその配線間を接続するコンタクトビアである。厚膜再配線プロセスによって下層配線層127aにマーチャントバランコア部111を形成する。マーチャントバランコア部の差動出力から、厚膜再配線プロセス部とSi内層プロセス部を接続するコンタクトビア128、さらにSi内層プロセス内配線とコンタクトビア130を介して、キャパシタ108に接続する。キャパシタ108からさらに、Si内層プロセス内配線とコンタクトビア130かつ厚膜再配線プロセス部とSi内層プロセス部を接続するコンタクトビア128を介して、差動出力ポートである105a、105bに到達する。
キャパシタを含むバランを設計する際は、厚膜再配線プロセス部とSi内層プロセス部を接続するコンタクトビア128やSi内層プロセス内配線とその配線間を接続するコンタクトビア130を考慮しなければならず、設計が複雑化し、損失の増大にもつながる。
本発明は、上記の問題点を鑑みて、設計が簡易化し、損失が低減することが出来るバラン(不平衡平衡変換器)を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一形態における不平衡平衡変換器は、平衡信号の入力または出力用であり長手方向に隣り合って配置される一対の伝送線路を有する平衡伝送線路と、不平衡信号の出力または入力用であり前記平衡伝送線路に平行に対向するように形成される不平衡伝送線路と、前記一対の伝送線路の4つの端部のうち隣り合う2つ端部に接続され、前記一対の伝送線路から垂直に形成された2つの引き出し伝送線路とを有し、前記2つの引き出し伝送線路の一方は、当該一方の伝送線路の外周面のうち他方の引き出し伝送線路に対向する面である第1の電極面を有し、前記2つの引き出し伝送線路の他方は、当該他方の伝送線路の外周面のうち前記一方の引き出し伝送線路に対向する面である第2の電極面を有し、前記第1の電極面と前記第2に電極面は容量素子を構成する。
この構成によれば、2つの引き出し伝送線路において対向する第1の電極面と第2の電極面とが容量素子を構成することにより、容量素子を接続するための配線やコンタクトビアを介する必要がなくなるので、バラン(不平衡平衡変換器)の設計を簡易化し、ひいては損失を低減することができる。
ここで、前記不平衡平衡変換器は、シリコン半導体基板と、前記シリコン半導体基板上方に形成された第1の誘電体層と、前記第1の誘電体層上方に形成された第1の配線層と、前記第1の配線層上方に形成された保護層と、前記保護層上方に形成された第2の誘電体層と、前記第2の誘電体層内に形成された複数の配線層とを有し、前記平衡伝送線路、前記不平衡伝送線路および前記2つの引き出し伝送線路は、前記複数の配線層に形成されるようにしてもよい。
この構成によれば、特に厚膜再配線プロセスにより製造されるバランの設計を簡易化し、損失を低減することができる。
ここで、前記不平衡伝送線路は、第1の配線層に形成され第1の方向に延在する第1の伝送線路と、前記第1の配線層と接しない第2の配線層に形成され第1の方向に延在する第二の伝送線路と、前記第1の伝送線路の前記第1の方向とは逆方向側の第1の端部と前記第2の伝送線路の前記第1の方向側の第2の端部とが積層方向で重なる領域を有し、当該領域において前記第1の端部と前記第2の端部とを電気的に接続するコンタクトビアとを有し、前記平衡伝送線路は、前記一対の伝送線路の一方であって、前記第1の配線層に形成され前記第1の方向に延在する第3の伝送線路と、前記一対の伝送線路の他方であって、前記第2の配線層に形成され前記第1の方向に延在する第4の伝送線路とを有し、前記2つの引き出し伝送線路の前記一方は、前記第3の伝送線路の前記第1の方向とは逆方向側の第3の端部から、前記第1の方向および前記積層方向に広がる平面と垂直な第2の方向に延在する第5の伝送線路であり、前記2つの引き出し伝送線路の前記他方は、前記第4の伝送線路の前記第1の方向側の第4の端部から、前記第2の方向に延在する第6の伝送線路であり、前記第1の伝送線路の両端のうち前記第1の端部と異なる端部、および、前記第2の伝送線路の両端のうち前記第2の端部と異なる端部の一方は接地され、他方は不平衡信号の入力または出力用であり、前記第3の伝送線路の両端のうち前記第3の端部と異なる端部は接地され、前記第4の伝送線路の両端のうち前記第4の端部と異なる端部は接地され、前記第5伝送線路および第6伝送線路は、平衡信号の出力または入力用であり、前記第5の伝送線路は、前記第5の伝送線路の外周面のうち前記第6の伝送線路に対向する面である前記第1の電極面を有し、前記第6の伝送線路は、前記第6の伝送線路の外周面のうち前記第5の伝送線路に対向する面である前記第2電極面を有する構成としてもよい。
この構成によれば、第1の配線層と第2の配線層に第5の伝送線路と第6の伝送線路を形成するので、第1の電極面および第2の電極面の面積を設計する自由度が高く、かつ容量素子の容量を精度良く設計することができる。
ここで、前記不平衡平衡変換器は、さらに、前記第1の伝送線路の両端のうち前記第1の端部と異なる端部、および、前記第2の伝送線路の両端のうち前記第2の端部と異なる端部の前記一方に対向する第1の接地電極と、前記第3の伝送線路の両端のうち前記第3の端部と異なる端部に対向する第2の接地電極と、前記第4の伝送線路の両端のうち前記第4の端部と異なる端部に対向する第3の接地電極とを備え、前記第1の伝送線路の両端のうち前記第1の端部と異なる端部、および、前記第2の伝送線路の両端のうち前記第2の端部と異なる端部の前記一方は、前記第1の接地電極を介して接地され、前記第3の伝送線路の両端のうち前記第3の端部と異なる端部は、前記第2の接地電極を介して接地され、前記第4の伝送線路の両端のうち前記第4の端部と異なる端部は、前記第3の接地電極を介して接地される構成としてもよい。
この構成によれば、第1の接地電極と不平衡伝送線路の端部との間に容量素子を形成し、かつ、第2、第3接地電極と平衡伝送線路の端部との間に容量素子を形成するので、平衡信号または不平衡信号からDC成分(直流成分)をカットすることができる。
ここで、前記不平衡平衡変換器は、さらに、前記第1の伝送線路の両端のうち前記第1の端部と異なる端部、および、前記第2の伝送線路の両端のうち前記第2の端部と異なる端部の前記他方に対して、誘電体層を介して対向する第4の接地電極を備えるようにしてもよい。
この構成によれば、第4の接地電極と第1の端部との間に容量素子を形成するので、平衡信号または不平衡信号からDC成分(直流成分)をカットすることができる。
ここで、前記不平衡変換器は、前記第1の電極面と前記第2の電極面に挟まれた第1のナノコンポジット膜を備え、前記第1のナノコンポジット膜は、第1の材料からなる粒子が分散された第2の材料から構成され、前記第1の材料からなる粒子の粒径は、1nm以上かつ200nm以下であり、前記第1の材料の比誘電率および誘電損失は、前記第2の材料よりも大きい構成としてもよい。
ここで、前記不平衡変換器は、前記不平衡伝送線路と前記平衡伝送線路とに挟まれた第2のナノコンポジット膜を備え、前記第2のナノコンポジット膜は、前記第1の材料からなる粒子が分散された前記第2の材料から構成されるようにしてもよい。
ここで、前記第1の材料は、チタン酸ストロンチウムおよびチタン酸バリウムストロンチウムの何れかを含み、前記第2の材料は、ベンゾシクロブテン、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、およびポリフェニレンオキシドの何れかを含む構成としてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の他の形態における不平衡平衡変換器は、第一の配線層で構成され第一方向に延在する第一の伝送線路と、第二の配線層で構成され第一方向に延在する第二の伝送線路と、前記第一の伝送線路と前記第二の伝送線路が積層方向で重なる領域を電気的に接続するコンタクトビアによって構成される不平衡伝送線路と、前記第一の配線層で構成され前記第一方向に延在する第三の伝送線路と、前記第二の配線層で構成され前記第一方向に延在する第四の伝送線路によって構成される平衡伝送線路を有する不平衡平衡変換器であって、前記第三の伝送線路と、前記第四の伝送線路は積層方向に第一の重なり領域が設けられ、前記第三の伝送線路の前記第一の重なり領域から前記第一方向と同一平面内で垂直となる第二方向に延在する第五の伝送線路と、前記第四の伝送線路の前記第一の重なり領域から前記第二方向に延在する第六の伝送線路を有する。前記不平衡伝送線路を形成する前記第一の伝送線路の開放端と、前記平衡伝送線路の前記第一の重なり領域に含まれる第三かつ第四の平衡伝送線路端とは異なる線路端部が接地される。
また、好ましくは、前記不平衡伝送線路を形成する前記第一の伝送線路の接地される端部と、第三の配線層で構成される接地電極が、誘電体層を介して重なるように配置され、前記平衡伝送線路の前記第一の重なり領域に含まれる第三かつ第四の平衡伝送線路端とは異なる線路端部と、第三の配線層で構成される接地電極が、誘電体層を介して重なるように配置される。
また、好ましくは、前記不平衡伝送線路を形成する前記第一の伝送線路の接地される端部とは異なる前記線路端部と、前記第一の伝送線路が形成される前記第一の配線層とは異なる配線層とが、誘電体層を介して重なるように配置される。
本発明の不平衡平衡変換器によれば、マーチャントバランコア部とキャパシタを配線やコンタクトビアを介すことなく直接接続することが出来るため、バランの設計が簡易化し、さらに損失を低減することが出来る。
本発明の第一の実施形態に係るバラン構造の斜視図である。 本発明の第一の実施形態の変形例に係るバラン構造の斜視図である。 本発明の第一の実施形態に係るバラン構造のz方向から見た平面図である。 本発明の第一の実施形態の変形例に係るバラン構造のz方向から見た平面図である。 本発明の第一の実施形態に係るバラン構造のy方向から見た側面図である。 本発明の第一の実施形態の変形例に係るバラン構造のy方向から見た側面図である。 バランの変換損失の周波数依存性を表すグラフである。 本発明の第一の実施形態に係るバラン構造の変形例であり、グランドプレーンをコプレーナ型に配置した場合のz方向から見た平面図である。 y方向から見たグランドプレーンを伴うバランの側面図である。 本発明の第二の実施形態に係るバラン構造の斜視図である。 本発明の第二の実施形態に係るバラン構造のz方向から見た平面図である。 本発明の第二の実施形態に係るバラン構造のシングル入出力端部に、伝送線路間キャパシタを並列に追加した構造の斜視図である。 本発明の第二の実施形態に係るバラン構造のシングル入出力端部に、伝送線路間キャパシタを並列に追加した構造のz方向から見た平面図である。 本発明の第二の実施形態に係るバラン構造変形例の斜視図である。 本発明の第二の実施形態に係るバラン構造変形例のz方向から見た平面図である。 本発明の第三の実施形態に係るバラン構造の斜視図である。 本発明の第四の実施形態に係るバラン構造の斜視図である。 マーチャントバランの簡易構成図である。 バランの1つであるラットレースの簡易構成図である。 差動入出力端にキャパシタを挿入した従来のバラン構造図である。 従来のバラン構造の実際のレイアウト例である。 厚膜再配線プロセスで形成された半導体装置の斜視図である。 厚膜再配線プロセスで形成されたバランの斜視図である。 図18AのA−A断面をy方向から見た断面図である。
(第一の実施の形態)
本実施の形態におけるバラン(不平衡平衡変換器)は、平衡信号の入力または出力用であり長手方向に隣り合って配置される一対の伝送線路を有する平衡伝送線路と、不平衡信号の出力または入力用であり前記平衡伝送線路に平行に対向するように形成される不平衡伝送線路と、前記一対の伝送線路の4つの端部のうち隣り合う2つの端部に接続され、前記一対の伝送線路から垂直に(前記不平衡伝送線路と対向する側とは逆側に)形成された2つの引き出し伝送線路とを有する。
前記2つの引き出し伝送線路の一方は、当該一方の伝送線路の外周面のうち他方の引き出し伝送線路に対向する面である第1の電極面を有し、前記2つの引き出し伝送線路の他方は、当該他方の伝送線路の外周面のうち前記一方の引き出し伝送線路に対向する面である第2の電極面を有する。この前記第1の電極面と前記第2に電極面は容量素子を構成している。
この構成によれば、2つの引き出し伝送線路において対向する第1の電極面と第2の電極面とが容量素子を構成することにより、容量素子を接続するための配線やコンタクトビアを介する必要がなくなるので、バラン(不平衡平衡変換器)の設計を簡易化し、ひいては損失を低減することができる。
以下、本発明の第一の実施形態に係るバランについて添付の図面を参照して説明する。
図1Aは実施形態に係るバランの斜視図、図2Aはz方向から見た実施形態に係るバランの平面図、図3Aはy方向から見た実施形態に係るバランの側面図を示す。図3Aでは、説明の便宜上、内部の配線を透視したように強調して描いている。この実施形態は、図17に示す厚膜再配線プロセスで形成したバランである。図1A、2A、3Aにおいて図17、図18A、図18Bのプロセス構造と同じ構成要素には同一の符号を付すことにより、説明を省略する。
この不平衡平衡変換器は、主として、シリコン(Si)半導体基板120と、前記シリコン半導体基板上方に形成された第1の誘電体層(Si内層プロセス内誘電体層とも呼ぶ)121と、前記第1の誘電体層121上方に形成された第1の配線層(Si内層プロセス内配線層とも呼ぶ)122と、前記第1の配線層122上方に形成された保護層(Si内層プロセス内パッシベーション膜)123と、前記保護層上方に形成された第2の誘電体層(厚膜再配線プロセス誘電体層とも呼ぶ)126a、126bと、前記第2の誘電体層の上層誘電体層である126b内に形成された複数の配線層127a、127bとを有する。前記平衡伝送線路、前記不平衡伝送線路および前記2つの引き出し伝送線路は、前記複数の配線層に形成されている。この構成によれば、特に厚膜再配線プロセスにより製造されるバランの設計を簡易化し、損失を低減することに効果的である。
この構成において、Si内層プロセス部125上に新たに追加した厚膜再配線プロセス部129内の下層配線層127aで形成される伝送線路10と上層配線層127bで形成される伝送線路12が、図2Aに示す重なり領域17を有して配置される。伝送線路10と伝送線路12は、重なり領域17にてコンタクトビア11により接続される。これら伝送線路10と伝送線路12、コンタクトビア11を合わせて不平衡伝送線路13とする。不平衡伝送線路13内の伝送線路10の重なり領域17とは異なる端部から信号が入出力され、これをシングル入出力端21とする。不平衡伝送線路13内の伝送線路12の重なり領域とは異なる端部は、接地電極層と接続する。
厚膜再配線プロセス部129内の下層配線層127aで形成される伝送線路14は、図3Aに示すように伝送線路10と同一平面内に配置され、図2Aに示すようにお互い同じ長さを持つ。また上層配線層127bで形成される伝送線路15は、図3Aに示すように伝送線路12と同一平面内に配置され、図2Aに示すようにお互い同じ長さを持つ。伝送線路14と伝送線路15は、図2Aに示すように重なり領域18を有するが、コンタクトビアでは接続されず、それぞれ平衡伝送線路として扱われる。平衡伝送線路内の伝送線路14と伝送線路15は、重なり領域18にて差動入出力端を有する。平衡伝送線路内の伝送線路14と伝送線路15はそれぞれ、重なり領域18とは異なる端部で接地電極層と接続される。
不平衡伝送線路13と平衡伝送線路14、15を合わせてマーチャントバランコア部16とする。
伝送線路14の重なり領域18からX方向に延在する伝送線路19と伝送線路15の重なり領域18からX方向に延在する伝送線路20が、図2A、図3Aのように同じ長さで誘電体層を介して配置される。伝送線路19の上面は第1の電極面19aとして形成されている。伝送線路20の下面は第2の電極面20aとして形成されている。第1の電極面19aと第2に電極面20aは容量素子を構成する。すなわち、図3Aに示すように伝送線路19と伝送線路20間に容量が形成されることにより、差動入出力端に挿入されたキャパシタ23として動作する。伝送線路19の重なり領域18とは異なる端部を差動入出力端22a、伝送線路20の重なり領域18とは異なる端部を差動入出力端22bとする。
このような構造を用いることで、マーチャントバランコア部16とキャパシタ23を直接接続することが出来る。マーチャントバランコア部16とキャパシタ23を接続する配線やコンタクトビアを削除できるため、キャパシタを含むバランの設計が簡易化し、損失も低減する。
図4は、バランの不平衡伝送線路を伝搬する不平衡信号が、結合線路部での電磁結合により平衡信号に変換され、平衡伝送線路を伝搬し差動出力されるまでの変換損失を示したグラフである。新バラン構造とは、本実施形態に係るバランの構造を含むマーチャントバランコア部とキャパシタが直接接続出来るような構造を指しており、従来バラン構造とは、図18A、図18Bに示すバラン構造を示す。
図4に示すように、従来バラン構造に比べて新バラン構造を用いることで、平衡不平衡変換時のバランの変換損失(Sds21)が低減する。
不平衡伝送線路13内の伝送線路12の接地端、また平衡伝送線路内の伝送線路14と伝送線路15の接地端は、接地せずに何も接続しない開放端であっても構わない。
不平衡伝送線路13内の伝送線路12の接地端部と接地層の間、また平衡伝送線路内の伝送線路14と伝送線路15の接地端部と接地層の間にキャパシタなどDCカットの役割を果たすコンポーネントが直列に挿入されていても構わない。
不平衡伝送線路13内の伝送線路10のシングル入出力端21に、外部回路とのインピーダンス整合のために、並列にキャパシタを挿入しても構わない。
図3Aには、Si内層プロセス内の配線層と誘電体層が1層ずつであるが、それぞれ複数層存在しても構わない。
厚膜再配線プロセス部129の配線層は、本実施の形態では2層であるが、2層以上であれば何層存在しても構わない。
本実施の形態では、伝送線路12と伝送線路15を上層配線層127bで、伝送線路10と伝送線路14を下層配線層127aで形成したが、逆であっても構わない。
本実施の形態では、厚膜再配線プロセス部129上でのバラン構造を示したが、Si内層プロセス部上の配線層でこのような形状のバランを形成しても構わない。
本実施の形態のバランを形成する配線層127aと127bの配線膜厚は等しいことが好ましい。
本実施の形態のバランを形成する伝送線路19と伝送線路20の線幅と線路長は、バランの変換損失を小さくするために設定されるキャパシタ23の容量値によって調整する。
本実施の形態のバランは、配線層127a、127bでグランドプレーン24を形成し、バランを形成する全ての伝送線路からある一定の間隔を空けて配置するのが好ましい。図5Aは、z方向から見たグランドプレーン24を伴うバランの平面図である。図5Bは、y方向から見たグランドプレーン24を伴うバランの側面図を示す。図5Bでは、説明の便宜上、内部の配線を透視したように強調して描いている。グランドプレーン24は図5Bの側面図に示すように配線層127aと127bを出来るだけ多量のコンタクトビアで接続した多層構造にすることが好ましい。バランを形成する全ての伝送線路とグランドプレーン24の間隔は10um以上あることが好ましいが、10um以下であっても構わない。図5Bでは、伝送線路12、伝送線路14と伝送線路15の片端をグランドプレーン24に接続しているが、グランドプレーン24に接続しない開放端であっても構わない。
グランドプレーン24の位置は、バランを形成する伝送線路と同一平面内(コプレーナ型)に存在しなくても構わない。図5Bの側面図に示すSi内層プロセス部125の最上層配線122をグランドプレーンとしたマイクロストリップ型であっても構わない。その際のグランドプレーンのサイズは、バランを形成する面積以上であることが好ましい。また、グランドプレーン24と共に、最上層配線122によるグランドプレーンも形成されたグランデッドコプレーナ型であっても構わない。その際は、グランドプレーン24と最上層配線122によるグランドプレーンは同一電位を保つために、出来るだけ多量のコンタクトビア128(図18B参照)で接続されていることが好ましい。
以上説明してきたように、本実施の形態における不平衡平衡変換器は次のように構成されている。
すなわち、前記不平衡伝送線路13は、第1の配線層に形成され第1の方向(y方向)に延在する第1の伝送線路10と、前記第1の配線層と接しない第2の配線層に形成され第1の方向に延在する第二の伝送線路12と、前記第1の伝送線路の前記第1の方向とは逆方向側の第1の端部と前記第2の伝送線路の前記第1の方向側の第2の端部とが積層方向で重なる重なり領域17を有し、当該領域において前記第1の端部と前記第2の端部とを電気的に接続するコンタクトビア11とを有する。
前記平衡伝送線路は、前記一対の伝送線路の一方であって、前記第1の配線層に形成され前記第1の方向に延在する第3の伝送線路14と、前記一対の伝送線路の他方であって、前記第2の配線層に形成され前記第1の方向に延在する第4の伝送線路15とを有する。
前記2つの引き出し伝送線路の前記一方は、前記第3の伝送線路の前記第1の方向とは逆方向側の第3の端部から、前記第1の方向および前記積層方向に広がる平面と垂直な第2の方向(x方向)に延在する第5の伝送線路(19)であり、前記2つの引き出し伝送線路の前記他方は、前記第4の伝送線路の前記第1の方向側の第4の端部から、前記第2の方向に延在する第6の伝送線路(20)である。
前記第1の伝送線路の両端のうち前記第1の端部と異なる端部、および、前記第2の伝送線路の両端のうち前記第2の端部と異なる端部の一方は接地され、他方は不平衡信号の入力または出力用である。
前記第3の伝送線路の両端のうち前記第3の端部と異なる端部は接地される。
前記第4の伝送線路の両端のうち前記第4の端部と異なる端部は接地される。
前記第5伝送線路および第6伝送線路は、平衡信号の出力または入力用である。
前記第5の伝送線路は、前記第5の伝送線路の外周面のうち前記第6の伝送線路に対向する面である前記第1の電極面19aを有する。
前記第6の伝送線路は、前記第6の伝送線路の外周面のうち前記第5の伝送線路に対向する面である前記第2電極面20aを有する。
この構成によれば、第1の配線層と第2の配線層に第5の伝送線路と第6の伝送線路を形成するので、第1の電極面および第2の電極面の面積を設計する自由度が高く、かつ容量素子の容量を精度良く設計することができる。
(変形例)
次に、本発明の第一の実施形態の変形例に係るバランについて説明する。図1Bは、変形例に係るバラン構造の斜視図である。図2Bは、変形例に係るバラン構造のz方向から見た平面図である。図3Bは、変形例に係るバラン構造のy方向から見た側面図である。
図1B、図2B、図3Bに示すバランは、図1A、図2A、図3Aと比べて、誘電体層の一部または全部に第1および第2のナノコンポジット膜を備える点が異なっている。同じ点は説明を省略して、異なる点を中心に説明する。
本変形例における不平衡変換器は、第1の電極面19aと第2の電極面20aに挟まれた第1のナノコンポジット膜81と、不平衡伝送線路13と平衡伝送線路とに挟まれた第2のナノコンポジット膜82を備える点が異なっている。
ナノコンポジット膜81、82は、第1の材料からなる粒子が分散された第2の材料から構成される。第1の材料からなる粒子の粒径は、1nm以上かつ200nm以下である。第1の材料の比誘電率および誘電損失は、第2の材料よりも大きい。ここで、第1の材料は、セラミックスの粒子であり、例えば、チタン酸ストロンチウムおよびチタン酸バリウムストロンチウムの何れかを含む。第2の材料は、例えば、ベンゾシクロブテン、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、およびポリフェニレンオキシドの何れかを含む。
このように、誘電体層の一部または全部を、第1または第2のナノコンポジット膜とすることによって、誘電率を高くすることができる。
(第二の実施の形態)
以下、本発明の第二の実施形態に係るバランについて添付の図面を参照して説明する。
図6は実施形態に係るバランの斜視図、図7はz方向から見た実施形態に係るバランの平面図を示す。図6、7において図1A、2Aの構造と同じ構成要素には同一の符号を付すことにより、説明を省略する。
図6、7に示すバランの不平衡伝送線路13を構成する伝送線路12の図7に示す重なり領域17とは異なる端部に伝送線路25を追加し、伝送線路25とは異なる配線層、本実施の形態では127aにて重なり領域31を含む伝送線路26を配置し、伝送線路26の重なり領域31とは異なる端部を接地する。さらに、伝送線路14の図7に示す重なり領域18とは異なる端部に伝送線路27を追加し、伝送線路27とは異なる配線層、本実施の形態では127bにて重なり領域32を含む伝送線路28を配置し、伝送線路28の重なり領域32とは異なる端部を接地する。
伝送線路15の図7に示す重なり領域18とは異なる端部に伝送線路29を追加し、伝送線路29とは異なる配線層、本実施の形態では127aにて重なり領域33を含む伝送線路30を配置し、伝送線路30の重なり領域33とは異なる端部を接地する。
重なり領域31、32、33でキャパシタを形成し、バランと接地電極層との間のDCカットとしての役割を持つ。
本実施の形態に係るバランを構成する配線層は2層以上あっても構わない。また重なり領域31、32、33を形成する伝送線路は、それぞれ2層以上離れた配線層同士で形成されていても構わない。
不平衡伝送線路13内の伝送線路10のシングル入出力端21に、外部回路とのインピーダンス整合のために、並列にキャパシタを挿入しても構わない。誘電体層を介して、伝送線路を積層方向に配置して並列キャパシタを構成したバランの斜視図を図8に、z方向から見た平面図を図9に示す。図8、9において図6、7の構造と同じ構成要素には同一の符号を付すことにより、説明を省略する。
シングル入出力端21と不平衡伝送線路13を構成する伝送線路10の間に伝送線路34を挿入する。伝送線路34とは異なる配線層、本実施の形態では127bにて重なり領域36を含む伝送線路35を配置し、伝送線路35の重なり領域36とは異なる端部を接地する。伝送線路35は、配線層が3層以上ある場合、伝送線路10、34が形成される配線層以外であれば、どの配線層で形成されても構わない。
(第二の実施の形態の変形例)
第二の実施の形態の変形例の斜視図を図10に、z方向から見た平面図を図11に示す。図10、11において図6、7の構造と同じ構成要素には同一の符号を付すことにより、説明を省略する。不平衡伝送線路13を構成する伝送線路12に追加した伝送線路25に対して、同一平面内の配線層127aにて伝送線路26を、誘電体を介して重なり領域31をキャパシタとして形成するように配置する。同じように、伝送線路14に追加した伝送線路27に対して、同一平面内の配線層127bに伝送線路28を、誘電体層を介してキャパシタ32を形成するように配置する。さらに、伝送線路15に追加した伝送線路29に対して、同一平面内の配線層127aに伝送線路30を、誘電体層を介して重なり領域33をキャパシタ33として形成するように配置する。
以上説明してきたように、本実施の形態における不平衡平衡変換器は、次のように構成されている。
すなわち、第1の実施の形態の不平衡平衡変換器の構成に加えて、前記第1の伝送線路の両端のうち前記第1の端部と異なる端部、および、前記第2の伝送線路の両端のうち前記第2の端部と異なる端部の前記一方に対向する第1の接地電極26と、前記第3の伝送線路の両端のうち前記第3の端部と異なる端部に対向する第2の接地電極28と、前記第4の伝送線路の両端のうち前記第4の端部と異なる端部に対向する第3の接地電極30とを備える。
前記第1の伝送線路の両端のうち前記第1の端部と異なる端部、および、前記第2の伝送線路の両端のうち前記第2の端部と異なる端部の前記一方は、前記第1の接地電極を介して接地される。
前記第3の伝送線路の両端のうち前記第3の端部と異なる端部は、前記第2の接地電極を介して接地される。
前記第4の伝送線路の両端のうち前記第4の端部と異なる端部は、前記第3の接地電極を介して接地される。
この構成によれば、第1の接地電極と不平衡伝送線路の端部との間に容量素子を形成し、かつ、第2、第3接地電極と平衡伝送線路の端部との間に容量素子を形成するので、平衡信号または不平衡信号からDC成分(直流成分)をカットすることができる。
また、この不平衡平衡変換器であって、さらに、前記第1の伝送線路の両端のうち前記第1の端部と異なる端部、および、前記第2の伝送線路の両端のうち前記第2の端部と異なる端部の前記他方に対して、誘電体層を介して対向する第4の接地電極35を備えもよい。
この構成によれば、第4の接地電極と第1の端部との間に容量素子を形成するので、シングル入出力端と外部回路とのインピーダンス整合に用いることが出来る。
(第三の実施の形態)
以下、本発明の第三の実施形態に係るバランについて添付の図面を参照して説明する。
図12は実施形態に係るバランの斜視図を示す。図12において図1Aの構造と同じ構成要素には同一の符号を付すことにより、説明を省略する。
不平衡伝送線路41と平衡伝送線路42、43は、配線層127bで形成され、同一平面内に配置されている。平衡伝送線路42の接地端とは異なる端部から、44で示される接続線路とコンタクトビアを経由して配線層127aで形成されるx方向に延在する伝送線路46に接続される。また、平衡伝送線路43の接地端とは異なる端部から、45で示される接続線路を経由して配線層127bで形成されるx方向に延在する伝送線路47に接続される。伝送線路46と伝送線路47は、誘電体層を介して積層方向に重なり領域48を有し、この重なり領域48が差動入出力端22aと22bの間に並列に接続されたキャパシタとして動作する。つまり、伝送線路46の上面は第1の電極面46aとして形成されている。伝送線路47の下面は第2の電極面47aとして形成されている。第1の電極面46aと第2に電極面47aは容量素子を構成する。
(第四の実施の形態)
以下、本発明の第四の実施形態に係るバランについて添付の図面を参照して説明する。
図13は実施形態に係るバランの斜視図を示す。図13において図12の構造と同じ構成要素には同一の符号を付すことにより、説明を省略する。
不平衡伝送線路41と平衡伝送線路42、43は全て同一平面内で構成されており、配線層127a、127b、さらに3層以上の配線層を有する断面構造である場合、その他の配線層で構成されていても構わない。平衡伝送線路42の接地端とは異なる端部から、x方向に延在する伝送線路49と、平衡伝送線路43の接地端とは異なる端部から、x方向に延在する伝送線路50を有し、伝送線路49と伝送線路50は、誘電体層を介して積層方向に重なり領域51を有し、この重なり領域51が差動入出力端22aと22bの間に並列に接続されたキャパシタとして動作する。つまり、伝送線路49の同図左側面は第1の電極面49aとして形成されている。伝送線路50の同図右側面は第2の電極面50aとして形成されている。第1の電極面49aと第2に電極面50aは容量素子を構成する。
なお、第二および第三の実施の形態においても第一の実施の形態と同様に、不平衡線路と平衡線路に挟まれた部分、あるいは容量素子を構成する伝送線路で構成される電極間の誘電体層部分は、比誘電率が大きい第1の材料からなる粒子が、比誘電率及び誘電損失が小さい第2の材料中に分散した高誘電率ナノコンポジット膜であってもよい。不平衡線路と平衡線路に挟まれた部分、あるいは容量素子を構成する伝送線路で構成される電極間の誘電体層部分を必要に応じて選択的に高誘電率ナノコンポジット膜を構成することが好ましい。
ここで、前記第1の材料の粒径は、1nm以上かつ200nm以下であることが好ましい。また、前記第1の材料は、セラミクスであってもよい。この場合において、セラミクスは、チタン酸ストロンチウムまたはチタン酸バリウムストロンチウムであってもよい。
また、前記第2の材料は、ベンゾシクロブテン、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、またはポリフェニレンオキシドであってもよい。
以上、本発明におけるバラン構造について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したもの、あるいは異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、各種通信機器やレーダ等の高周波半導体装置の搭載されるバラン(不平衡平衡変換器)に適している。
10、12、14、15 伝送線路
11 コンタクトビア
13 不平衡伝送線路
16 マーチャントバランコア部
17、18 重なり領域
19、20 x方向に延在する伝送線路
19a、46a、49a 第1の電極面
20a、47a、50a 第2の電極面
21 シングル入出力端
22a、22b 差動入出力端
23 キャパシタ
24 グランドプレーン
25、26、27、28、29、30、34、35 伝送線路
31、32、33、36 重なり領域
41 不平衡伝送線路
42、43 平衡伝送線路
44 接続線路とコンタクトビア
45 接続線路
46、47、49、50 伝送線路
48、51 重なり領域キャパシタ
81 第1のナノコンポジット膜
82 第2のナノコンポジット膜
100 マーチャントバラン構成
101 不平衡伝送線路
102 第一の平衡伝送線路
103 第二の平衡伝送線路
104 シングル入出力端
105a、105b 差動入出力端
106 半導体基板上の誘電体層
107a、107b、107c キャパシタ
110 従来のバラン構造
111 マーチャントバランコア部
112a、112b 接続配線
120 Si半導体基板
121 Si内層プロセス内誘電体層
122 Si内層プロセス内配線層
123 Si内層プロセス内パッシベーション膜
124 Si内層プロセス内部回路
125 Si内層プロセス部
126a、126b 厚膜再配線プロセス誘電体層
127a、127b 厚膜再配線プロセス配線層
128 コンタクトビア
129 厚膜再配線プロセス部
130 Siプロセス内配線とコンタクトビア
200 ラットレース

Claims (8)

  1. 不平衡平衡変換器であって、
    平衡信号の入力または出力用であり長手方向に隣り合って配置される一対の伝送線路を有する平衡伝送線路と、
    不平衡信号の出力または入力用であり前記平衡伝送線路に平行に対向するように形成される不平衡伝送線路と、
    前記一対の伝送線路の4つの端部のうち隣り合う2つ端部に接続され、前記一対の伝送線路から垂直に形成された2つの引き出し伝送線路と
    を有し、
    前記2つの引き出し伝送線路の一方は、当該一方の伝送線路の外周面のうち他方の引き出し伝送線路に対向する面である第1の電極面を有し、
    前記2つの引き出し伝送線路の他方は、当該他方の伝送線路の外周面のうち前記一方の引き出し伝送線路に対向する面である第2の電極面を有し、
    前記第1の電極面と前記第2に電極面は容量素子を構成する
    不平衡平衡変換器
  2. 請求項1に記載の不平衡平衡変換器であって、
    シリコン半導体基板と、
    前記シリコン半導体基板上方に形成された第1の誘電体層と、
    前記第1の誘電体層上方に形成された第1の配線層と、
    前記第1の配線層上方に形成された保護層と、
    前記保護層上方に形成された第2の誘電体層と、
    前記第2の誘電体層内に形成された複数の配線層とを有し、
    前記平衡伝送線路、前記不平衡伝送線路および前記2つの引き出し伝送線路は、前記複数の配線層に形成される
    不平衡平衡変換器。
  3. 請求項1または2に記載の不平衡平衡変換器であって、
    前記不平衡伝送線路は、
    第1の配線層に形成され第1の方向(y方向)に延在する第1の伝送線路と、
    前記第1の配線層と接しない第2の配線層に形成され第1の方向に延在する第二の伝送線路と、
    前記第1の伝送線路の前記第1の方向とは逆方向側の第1の端部と前記第2の伝送線路の前記第1の方向側の第2の端部とが積層方向で重なる領域を有し、当該領域において前記第1の端部と前記第2の端部とを電気的に接続するビアとを有し、
    前記平衡伝送線路は、
    前記一対の伝送線路の一方であって、前記第1の配線層に形成され前記第1の方向に延在する第3の伝送線路と、
    前記一対の伝送線路の他方であって、前記第2の配線層に形成され前記第1の方向に延在する第4の伝送線路とを有し、
    前記2つの引き出し伝送線路の前記一方は、前記第3の伝送線路の前記第1の方向とは逆方向側の第3の端部から、前記第1の方向および前記積層方向に広がる平面と垂直な第2の方向に延在する第5の伝送線路であり、
    前記2つの引き出し伝送線路の前記他方は、前記第4の伝送線路の前記第1の方向側の第4の端部から、前記第2の方向に延在する第6の伝送線路であり、
    前記第1の伝送線路の両端のうち前記第1の端部と異なる端部、および、前記第2の伝送線路の両端のうち前記第2の端部と異なる端部の一方は接地され、他方は不平衡信号の入力または出力用であり、
    前記第3の伝送線路の両端のうち前記第3の端部と異なる端部は接地され、
    前記第4の伝送線路の両端のうち前記第4の端部と異なる端部は接地され、
    前記第5伝送線路および第6伝送線路は、平衡信号の出力または入力用であり、
    前記第5の伝送線路は、前記第5の伝送線路の外周面のうち前記第6の伝送線路に対向する面である前記第1の電極面を有し、
    前記第6の伝送線路は、前記第6の伝送線路の外周面のうち前記第5の伝送線路に対向する面である前記第2電極面を有する
    不平衡平衡変換器。
  4. 請求項3に記載の不平衡平衡変換器であって、さらに、
    前記第1の伝送線路の両端のうち前記第1の端部と異なる端部、および、前記第2の伝送線路の両端のうち前記第2の端部と異なる端部の前記一方に対向する第1の接地電極と、
    前記第3の伝送線路の両端のうち前記第3の端部と異なる端部に対向する第2の接地電極と、
    前記第4の伝送線路の両端のうち前記第4の端部と異なる端部に対向する第3の接地電極と
    を備え、
    前記第1の伝送線路の両端のうち前記第1の端部と異なる端部、および、前記第2の伝送線路の両端のうち前記第2の端部と異なる端部の前記一方は、前記第1の接地電極を介して接地され、
    前記第3の伝送線路の両端のうち前記第3の端部と異なる端部は、前記第2の接地電極を介して接地され、
    前記第4の伝送線路の両端のうち前記第4の端部と異なる端部は、前記第3の接地電極を介して接地される
    不平衡平衡変換器。
  5. 請求項3または4に記載の不平衡平衡変換器であって、さらに、
    前記第1の伝送線路の両端のうち前記第1の端部と異なる端部、および、前記第2の伝送線路の両端のうち前記第2の端部と異なる端部の前記他方に対して、誘電体層を介して対向する第4の接地電極を備える
    不平衡平衡変換器。
  6. 請求項1から5の何れか1項に記載の不平衡平衡変換器であって、
    前記不平衡変換器は、さらに、前記第1の電極面と前記第2の電極面に挟まれた第1のナノコンポジット膜81を備え、
    前記第1のナノコンポジット膜は、第1の材料からなる粒子が分散された第2の材料から構成され、
    前記第1の材料からなる粒子の粒径は、1nm以上かつ200nm以下であり、
    前記第1の材料の比誘電率および誘電損失は、前記第2の材料よりも大きい
    不平衡平衡変換器。
  7. 請求項6に記載の不平衡平衡変換器であって、
    前記不平衡変換器は、さらに、前記不平衡伝送線路と前記平衡伝送線路とに挟まれた第2のナノコンポジット膜82を備え、
    前記第2のナノコンポジット膜は、前記第1の材料からなる粒子が分散された前記第2の材料から構成される
    不平衡平衡変換器。
  8. 請求項7に記載の不平衡平衡変換器であって、
    前記第1の材料は、チタン酸ストロンチウムおよびチタン酸バリウムストロンチウムの何れかを含み、
    前記第2の材料は、ベンゾシクロブテン、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、およびポリフェニレンオキシドの何れかを含む
    不平衡平衡変換器。
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