JP2011055302A - 高周波伝送線路 - Google Patents

高周波伝送線路 Download PDF

Info

Publication number
JP2011055302A
JP2011055302A JP2009203080A JP2009203080A JP2011055302A JP 2011055302 A JP2011055302 A JP 2011055302A JP 2009203080 A JP2009203080 A JP 2009203080A JP 2009203080 A JP2009203080 A JP 2009203080A JP 2011055302 A JP2011055302 A JP 2011055302A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal line
frequency transmission
line
transmission line
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009203080A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Ujita
信二 宇治田
Kenji Fukuda
健志 福田
Hiroyuki Sakai
啓之 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2009203080A priority Critical patent/JP2011055302A/ja
Publication of JP2011055302A publication Critical patent/JP2011055302A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Waveguides (AREA)

Abstract

【課題】低損失な高周波伝送線路を提供する。
【解決手段】高周波伝送線路100は、半導体基板10上のグランドプレーン15と信号線群とを利用したマイクロストリップライン構造の伝送線路である。信号線群は、第1の配線層に形成される第1の信号線11と、第2の配線層に形成される第2の信号線12および第3の信号線13とを含む。第1の信号線11の左端部と第2の信号線12とは、ビアホール14Aにより電気的に接続され、第1の信号線11の右端部と第3の信号線13とは、ビアホール14Bにより電気的に接続される。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種通信機器やレーダ等の高周波半導体装置内のMMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)チップに搭載される高周波伝送線路に関する。
近年、シリコン(Si)系半導体デバイスの微細化が進み、65nmプロセスルールに基づくCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)の量産が実現されている。CMOS技術の微細化により、トランジスタの使用可能周波数も次第に大きくなり、車載レーダやHDMI(High-Definition Multimedia Interface)無線システムなどの準ミリ波・ミリ波帯でのアプリケーションに向けて研究開発が進められている。
シリコン系半導体デバイスは導電性基板であるため、伝送線路や受動素子などの損失が大きいという課題がある。そこで、シリコン基板上の配線層の最下層配線層をグランドプレーンとしたマイクロストリップライン構造を用いて、伝送線路などの低損失化が図られている。主に、シリコン基板上の配線層の最上層配線を信号線として、このようなマイクロストリップライン構造を構成している。
しかし、シリコン系半導体デバイスの微細化技術が進むにつれ、配線層の歩留り向上のために、レイアウトルールや面積率の制約が厳しくなってきている。特に短ノードのプロセスでは、配線層厚が薄いため、大面積で均一な配線を形成するのが困難となる。そのため、信号線幅を太くすることが出来ないレイアウトルールや、面積率の上限ルールなどのルールを満たすレイアウトをしなければならず、信号線のレイアウトの自由度は大きく低下する。
これらの微細化技術に伴うレイアウトルールを満たすために、特許文献1には、マイクロストリップライン構造における信号線にスリット(穴)を設ける技術が開示されている。
図9は、特許文献1に示される、従来のマイクロストリップライン構造の高周波伝送線路を示す図である。以下においては、高周波伝送線路が伝送する高周波の信号を、高周波伝送信号という。
図9には、信号線101、グランドプレーン(グランドプレート)102が示される。信号線101は、高周波信号を伝送する高周波信号線である。グランドプレーン102は、最下層配線層に形成される。信号線101には、複数のスリット103が設けられる。スリット103は、穴である。
図9のように、信号線101にスリット103を設けることにより、レイアウトルールなどの制約を柔軟に回避することが出来る。また、信号線101に1つ以上のスリット103を設けることにより、信号線101とグランドプレーンとの配線容量を変化させることができ、伝送線路の特性インピーダンスを調節することが出来る。
特許第3473516号公報
図9の従来の高周波伝送線路では、マイクロストリップライン構造の構成要素である信号線101にスリット103を設けることにより、微細加工技術に伴うレイアウトルールや面積率等の制約を柔軟に回避するという対策を講じていた。
しかし、図9のように、1つの信号線101と、グランドプレーン102とを利用した高周波伝送線路では、信号線101のインピーダンスを、基板裏にグランドがある構造のマイクロストリップラインのインピーダンスと同じにした場合、グランドプレーン102と信号線101との間の層間膜が小さくなる影響で信号線101の幅が非常に狭くなる。そのため、信号線101の導体損が大きくなる。さらにレイアウトルール等の制約により信号線101にスリット103を設ける必要があり、さらに信号線101の損失が増加する。
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、低損失な高周波伝送線路を提供することである。
上述の課題を解決するために、この発明のある局面に従う高周波伝送線路は、半導体基板と信号線群とを利用したマイクロストリップライン構造の伝送線路である。前記信号線群は、第1の配線層に形成される第1の信号線と、第2の配線層に形成される第2および第3の信号線とを含む。前記第2の信号線が形成される方向は、前記第3の信号線が形成される方向と同じであり、前記第1の信号線が形成される方向は、前記第2および第3の信号線が形成される方向と同じであり、前記第1の信号線は、前記第2および第3の信号線を覆うように、前記第2および第3の信号線の上部に形成され、前記第2の信号線は、前記第1の信号線の左端の部分である左端部の下部に形成され、前記第3の信号線は、前記第1の信号線の右端の部分である右端部の下部に形成され、前記第1の信号線には、前記左端部と前記右端部との間に、m(1以上の整数)行n(2以上の整数)列の行列を構成する複数のスリットが形成され、前記第1の信号線の左端部と前記第2の信号線とは、第1のビアホールにより電気的に接続され、前記第1の信号線の右端部と前記第3の信号線とは、第2のビアホールにより電気的に接続される。
すなわち、高周波伝送線路は、半導体基板と信号線群とを利用したマイクロストリップライン構造の伝送線路である。信号線群は、第1の配線層に形成される第1の信号線と、第2の配線層に形成される第2および第3の信号線とを含む。第1の信号線の左端部と第2の信号線とは、第1のビアホールにより電気的に接続され、第1の信号線の右端部と第3の信号線とは、第2のビアホールにより電気的に接続される。
すなわち、信号線群は、2つの配線層において形成される複数の信号線で構成される。そのため、信号を伝達する信号線群において、半導体基板と電磁界的に結合する信号線群の表面積が大きくなる。この場合、信号線群の特性インピーダンスを、従来のマイクロストリップライン構造における信号線の特性インピーダンスと同じにした場合、当該信号線群の幅は狭くなる。しかし、信号線群は、第1、第2、第3の信号線から構成されるため、当該信号線群のトータルの導体損は小さくなり、低損失な高周波伝送線路を実現することができる。
また、前記半導体基板上には接地電極層が形成され、前記接地電極層は、前記第1および第2の配線層の下部に設けられることが好ましい。
また、前記接地電極層の面積は、前記第1の信号線の面積より大きいことが好ましい。
また、前記行列におけるn個の列の各々に対応するm個のスリットは、前記第1の信号線の長さ方向に並ぶように配置され、前記行列におけるm個の行の各々に対応するn個のスリットは、前記第1の信号線の幅方向に並ぶように配置されることが好ましい。
また、前記高周波伝送線路は、さらに、前記第2の配線層に形成されるメタルを含み、前記メタルは、前記第2の信号線と前記第3の信号線との間に形成され、前記メタルは、前記第1の信号線、前記第2の信号線、前記第3の信号線、前記第1のビアホールおよび前記第2のビアホールのいずれとも電気的に非接続とされることが好ましい。
本発明により、低損失な高周波伝送線路を実現することができる。
第1の実施の形態における高周波伝送線路の断面図である。 第1の信号線の平面図である。 第1の実施の形態の高周波伝送線路に対する、シミュレーションによる高周波特性評価結果を示す図である。 第1の信号線の平面図である。 第1の実施の形態の変形例における高周波伝送線路の断面図である。 第2の実施の形態における高周波伝送線路の断面図である。 第2の実施の形態における第1の信号線の平面図である。 高周波伝送線路の断面図である。 従来のマイクロストリップライン構造の高周波伝送線路を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
図1は、第1の実施の形態における高周波伝送線路100の断面図である。
図1を参照して、高周波伝送線路100は、マイクロストリップライン構造の高周波伝送線路である。
高周波伝送線路100は、半導体基板10と、第1の信号線11と、第2の信号線12と、第3の信号線13と、グランドプレーン15と、誘電体層16A,16B,16Cと、ビアホール14A,14Bとを含む。
半導体基板10は、例えば、シリコンで形成される導電性半導体基板である。
半導体基板10上には、接地電極層としてのグランドプレーン15が形成される。すなわち、半導体基板10上の第3の配線層には、グランドプレーン15が形成される。つまり、本実施の形態の高周波伝送線路100は第3の配線層にグランドプレーンを構成したマイクロストリップライン構造である。
グランドプレーン15上には、誘電体層16Cが形成される。誘電体層16C上には、誘電体層16Bが形成される。誘電体層16B上には、誘電体層16Aが形成される。
第1の信号線11は、誘電体層16A内の第1の配線層に形成される。第2の信号線12および第3の信号線13は、誘電体層16B内の第2の配線層に形成される。グランドプレーン15は、第1の配線層および第2の配線層の下部に設けられる。
第1の信号線11、第2の信号線12および第3の信号線13は、高周波の信号を伝送する信号線群(以下、高周波信号線群ともいう)を構成する。
図2は、第1の信号線11の平面図である。図2は、図1の第1の信号線11を上から見た図である。
図1および図2を参照して、グランドプレーン15の面積は、第1の信号線11の面積より大きい。
また、第2の信号線12は、第1の信号線11の左端の部分(以下、左端部という)の下部に形成される。第3の信号線13は、第1の信号線11の右端の部分(以下、右端部という)の下部に形成される。第1の信号線11は、第2の信号線12および第3の信号線13を覆うように、第2の信号線12および第3の信号線13の上部に形成される。第2の信号線12の形状は、第3の信号線13の形状と同じである。
第1の信号線11には、左端部と右端部との間に、複数のスリット17が形成される。各スリット17は、細長い隙間である。第1の信号線11に形成される複数のスリット17は、m(1以上の整数)行n(2以上の整数)列の行列(以下、スリット行列という)を構成する。図2の例では、第1の信号線11に形成される複数のスリット17は、3行2列のスリット行列を構成する。
図2に示されるように、スリット行列における2個の列の各々に対応する3個のスリット17は、第1の信号線11の長さ方向(垂直方向)に並ぶように配置される。また、スリット行列における3個の行の各々に対応する2個のスリットは、第1の信号線11の幅方向(水平方向)に並ぶように配置される。
なお、第1の信号線11に設けられるスリット17の数は、6個に限定されず、例えば、7個以上であってもよい。
図2に示されるように、第2の信号線12が形成される方向は、第3の信号線13が形成される方向と同じである。また、第1の信号線11が形成される方向は、第2の信号線12および第3の信号線13が形成される方向と同じである。
図1および図2を参照して、第1の信号線11の左端部と第2の信号線12とは、ビアホール14Aにより電気的に接続される。第1の信号線11の右端部と第3の信号線13とは、ビアホール14Bにより電気的に接続される。すなわち、第2の信号線12は、ビアホール14Aを介して、積層方向に、第1の信号線11と接続される。また、第3の信号線13は、ビアホール14Bを介して、積層方向に、第1の信号線11と接続される。
ビアホール14A,14Bは、それぞれ1個以上のビアホールの集合体であるビアホール群であっても良い。ビアホール14A,14Bが複数のビアホールの集合体である場合、第1の信号線11、第2の信号線12および第3の信号線13の各々が伝送する信号の位相を均一にするために、それぞれ同じ数だけ配置され、また各信号線の長さ方向(垂直方向)にレイアウトルールを満たすように同間隔で配置される。
(シミュレーション結果)
図3は、第1の実施の形態の高周波伝送線路100に対する、シミュレーションによる高周波特性評価結果を示す図である。なお、図3には、比較のために、第1の配線層に形成された第1の信号線のみで構成された、従来の高周波伝送線路の特性結果も示す。以下においては、高周波伝送線路が伝送する高周波伝送信号の損失を、単に、高周波伝送線路の損失ともいう。
図3において、実線は、本実施の形態の高周波伝送線路100の特性結果を示す。点線は、従来の高周波伝送線路の特性結果を示す。
本発明者は、本実施の形態の高周波伝送線路100に対し、高周波特性を測定するためのシミュレーションを実施した。シミュレーションを実施した高周波伝送線路100の長さは、500μmである。
シミュレーションの結果、本実施の形態の高周波伝送線路100の損失は60GHzで0.72dB/mmであった。一方、従来例の高周波伝送線路の損失は60GHzで0.81dB/mmであった。これにより、本実施の形態の高周波伝送線路100により、伝送する高周波伝送信号の損失が改善できることを確認出来た。
なお、従来例の高周波伝送線路において、信号線の特性インピーダンスを50Ωとした場合、当該信号線の幅は8μmであった。一方、本実施の形態の高周波伝送線路100において、高周波信号線群の特性インピーダンスを50Ωとした場合、高周波信号線群の幅は4μmであった。すなわち、本実施の形態の構成によれば、高周波伝送線路の小型化も実現した。
本実施の形態の高周波伝送線路100では、第2の信号線12は、ビアホール14Aを介して、積層方向に、第1の信号線11と接続される。また、第3の信号線13は、ビアホール14Bを介して、積層方向に、第1の信号線11と接続される。
そのため、高周波伝送線路100における高周波信号線群において、グランドプレーン15(半導体基板10)と電磁界的に結合する高周波信号線群の表面積が大きくなる。この場合、高周波信号線群の特性インピーダンスを、従来例の高周波伝送線路の信号線の特性インピーダンスと同じにした場合、当該高周波信号線群の幅は狭くなる。しかし、本実施の形態の高周波信号線群は、複数の信号線(第1、第2、第3の信号線)から構成されるため、当該高周波信号線群のトータルの導体損は小さくなる。
したがって、高周波伝送線路100において高周波伝送信号の損失を低減することができる。すなわち、低損失な高周波伝送線路を実現することが出来る。
また、高周波信号線群の特性インピーダンスが小さくなるため、特性インピーダンスが50Ωの場合の信号線幅は、従来の高周波伝送線路の幅よりも細くすることができる。すなわち、高周波伝送線路を小型化することができる。
つまり、本実施の形態の高周波伝送線路100における高周波信号線群の幅は、従来の高周波伝送線路の幅より細くなる。しかしながら、本実施の形態の高周波伝送線路100では、第2の信号線12および第3の信号線13を積層方向に第1の信号線11と接続している。そのため、従来の高周波伝送線路よりも低損失な高周波伝送線路を実現することが出来る。また、各配線層のレイアウトルールや面積率にも柔軟に対応することが出来る。
以上により、本実施の形態によれば、小型化および低損失化を両立した高周波伝送線路を実現することができる。
また、本実施の形態の高周波伝送線路100によれば、プロセスの微細化に伴うレイアウトや面積率などの各ルールを満たすように、信号線において、幅方向に2列以上のスリットを形成し、スリットの両端より外側の信号線の両端部のみ下層の配線層の信号線とビアホールにより接続させる。
これにより、レイアウトルールや面積率の制約が厳しい微細プロセスにおいても、伝送する高周波伝送信号の損失を低減することが出来る。
なお、本実施の形態における第1の信号線11は、例えば、図4に示される構成であってもよい。
図4は、第1の信号線11の平面図である。図4は、図1の第1の信号線11を上から見た図である。
図1および図4を参照して、第2の信号線12は、第1の信号線11の左端部の下部に形成される。第3の信号線13は、第1の信号線11の右端部の下部に形成される。第1の信号線11は、第2の信号線12および第3の信号線13を覆うように、第2の信号線12および第3の信号線13の上部に形成される。
第1の信号線11には、複数のスリット17が形成される。図4の第1の信号線11に形成される複数のスリット17は、3行4列のスリット行列を構成する。
図4に示されるように、第1の信号線11の左端部および右端部の各々には、列方向に並ぶスリット17が形成される。すなわち、第1の信号線11および第2の信号線12の各々には、列方向に並ぶスリット17が形成される。
<第1の実施の形態の変形例>
第1の実施の形態では、高周波信号線群が、2つの配線層の信号線で構成されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、高周波信号線群は、3つ以上の配線層の信号線で構成されてもよい。第1の実施の形態の変形例では、一例として、高周波信号線群が、3つの配線層の信号線で構成される高周波伝送線路を示す。
図5は、第1の実施の形態の変形例における高周波伝送線路111の断面図である。
図5を参照して、高周波伝送線路111は、図1の高周波伝送線路100と比較して、誘電体層16D、第4の信号線18、第5の信号線19およびビアホール14C,14Dをさらに含む点が異なる。それ以外は、高周波伝送線路100と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
高周波伝送線路111は、マイクロストリップライン構造の高周波伝送線路である。
グランドプレーン15上には、誘電体層16Dが形成される。誘電体層16D上には、誘電体層16Cが形成される。
第4の信号線18および第5の信号線19は、誘電体層16C内の第4の配線層に形成される。第4の配線層は、前述した第2の配線層より1つ下の配線層である。
第4の信号線18の形状は、第2の信号線12の形状と同じである。また、第5の信号線19の形状は、第3の信号線13の形状と同じである。
第4の信号線18は、ビアホール14Cにより、第2の信号線12と電気的に接続される。第5の信号線19は、ビアホール14Dにより、第3の信号線13と電気的に接続される。
第1の信号線11、第2の信号線12、第3の信号線13、第4の信号線18および第5の信号線19は、高周波信号線群を構成する。
第1の実施の形態の変形例における高周波伝送線路111の構成によれば、高周波伝送線路111における高周波信号線群において、グランドプレーン15と電磁界的に結合する高周波信号線群の表面積が、高周波伝送線路100より大きくなる。この場合、高周波伝送線路111における高周波信号線群の特性インピーダンスを、従来の高周波伝送線路の信号線の特性インピーダンスと同じにした場合、当該高周波信号線群の幅は狭くなる。しかし、高周波伝送線路111における高周波信号線群は、複数の信号線(第1〜第5の信号線)から構成されるため、当該高周波信号線群のトータルの導体損は小さくなる。
したがって、高周波伝送線路111の構成によれば、低損失な高周波伝送線路を実現することが出来る。
なお、信号線が形成される配線層が多層であり、第1の信号線11が形成される第1の配線層と、グランドプレーン15が形成される第3の配線層以外に配線層が3層以上ある場合、全ての配線層で、第2の信号線12および第3の信号線13と同じ形状の信号線を形成し、それぞれの信号線をビアホールで接続した構成にしても構わない。
<第2の実施の形態>
次に、ダミーメタルを使用した高周波伝送線路について説明する。
図6は、第2の実施の形態における高周波伝送線路112の断面図である。
図6を参照して、高周波伝送線路112は、図1の高周波伝送線路100と比較して、ダミーメタル20をさらに含む点が異なる。それ以外は、高周波伝送線路100と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
高周波伝送線路112は、マイクロストリップライン構造の高周波伝送線路である。
ダミーメタル20は、誘電体層16B内の第2の配線層に形成される。
図7は、第2の実施の形態における第1の信号線11の平面図である。図7は、図6の第1の信号線11を上から見た図である。
図7の第1の信号線11は、図2の第1の信号線11と比較して、第1の信号線11の下部に複数のダミーメタル20が形成されている点が異なる。それ以外は、図2の第1の信号線11と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
図6および図7に示されるように、ダミーメタル20は、第2の信号線12と第3の信号線13との間に形成される。ダミーメタル20は、第1の信号線11、第2の信号線12、第3の信号線13、ビアホール14Aおよびビアホール14Bのいずれとも電気的に非接続とされる。
ダミーメタル20は、第2の配線層に形成される信号線の占有率(面積率)が低く、レイアウトルールを満たしていない場合などに配置することが好ましい。占有率(面積率)を満たしていれば、ダミーメタルの形状、大きさ、数などに制約はない。ただし、ダミーメタルを複数個並べる場合、それらのダミーメタルは全て同じ形状、同じ大きさであり、お互いのダミーメタル間隔は等間隔であることが好ましい。
(シミュレーション結果)
本発明者は、本実施の形態の高周波伝送線路112に対し、高周波特性を測定するためのシミュレーションを実施した。シミュレーションを実施した高周波伝送線路112の長さは、500μmである。
シミュレーションの結果、本実施の形態の高周波伝送線路112の損失は60GHzで0.72dB/mmであった。すなわち、ダミーメタル20を使用していない高周波伝送線路100の損失と同等の値が得られた。これにより、従来例の高周波伝送線路と比べて損失が改善されていることが確認出来た。
以上により、本実施の形態の高周波伝送線路112においても、第1の実施の形態と同様な効果が得られる。すなわち、低損失な高周波伝送線路を実現することが出来る。また、高周波伝送線路の小型化も実現される。つまり、小型化および低損失化を両立した高周波伝送線路を実現することができる。
なお、信号線が形成されていない配線層では、ダミーメタルを配置しないことが好ましい。信号線とグランドプレーンとの間にダミーメタルが存在すると、信号線とグランドプレーンとの電磁結合に影響を及ぼし、損失などの高周波特性が変化する可能性がある。
しかし、面積率の下限のルールを満たさない場合は、該当する配線層にてダミーメタルを形成しても構わない。
(その他の高周波伝送線路の構成)
なお、本発明における高周波伝送線路は、以下の図8に示す構成であってもよい。
図8は、高周波伝送線路113の断面図である。
図8を参照して、高周波伝送線路113は、図1の高周波伝送線路100と比較して、第1の信号線11および第2の信号線12の代わりに第6の信号線21を含む点と、ビアホール14Eをさらに含む点とが異なる。それ以外は、高周波伝送線路100と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
第6の信号線21は、誘電体層16B内の第2の配線層に形成される。第6の信号線21は、ビアホール14A,14E,14Bにより、第1の信号線11と電気的に接続される。
第6の信号線21は第1の信号線11と同じ形状であることが好ましい。
なお、レイアウトや面積率のルールが各配線層で異なれば、各信号線(第1の信号線11および第6の信号線21)に形成されるスリットの大きさや数が異なっていても構わない。
(その他)
本発明の高周波伝送線路100,111,112,113の各々は、各種通信機器やレーダ等の高周波半導体装置内のMMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)チップに搭載される高周波伝送線路である。
なお、本発明の高周波伝送線路(100,111,112,113)に形成されるビアホールは信号線の幅方向に2列以上あることが好ましい。また、本発明の高周波伝送線路における半導体基板10はシリコン等の導電性の基板であることが好ましい。
また、本発明の高周波伝送線路において、第1の信号線11、第2の信号線12、第3の信号線13、第4の信号線18、第5の信号線19、第6の信号線21およびビアホール14A,14B,14C,14D,14Eの材料は銅(Cu)であることが好ましい。
本発明の高周波伝送線路において、グランドプレーン15は、第3の配線層の面積率の上限を超える場合は、グランドプレーン15に、例えば、メッシュ状や格子状のスリットを設け、第3の配線層の面積率を満たすようなレイアウトにしても構わない。
以上、本発明における高周波伝送線路について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したもの、あるいは異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、高周波の信号を伝送する低損失な高周波伝送線路として、利用することができる。
10 半導体基板
11 第1の信号線
12 第2の信号線
13 第3の信号線
14A,14B,14C,14D,14E ビアホール
15 グランドプレーン
16A,16B,16C,16D 誘電体層
17 スリット
18 第4の信号線
19 第5の信号線
20 ダミーメタル
21 第6の信号線
100,111,112,113 高周波伝送線路
101 信号線
102 グランドプレーン
103 スリット

Claims (5)

  1. 半導体基板と信号線群とを利用したマイクロストリップライン構造の高周波伝送線路であって、
    前記信号線群は、
    第1の配線層に形成される第1の信号線と、
    第2の配線層に形成される第2および第3の信号線とを含み、
    前記第2の信号線が形成される方向は、前記第3の信号線が形成される方向と同じであり、
    前記第1の信号線が形成される方向は、前記第2および第3の信号線が形成される方向と同じであり、
    前記第1の信号線は、前記第2および第3の信号線を覆うように、前記第2および第3の信号線の上部に形成され、
    前記第2の信号線は、前記第1の信号線の左端の部分である左端部の下部に形成され、
    前記第3の信号線は、前記第1の信号線の右端の部分である右端部の下部に形成され、
    前記第1の信号線には、前記左端部と前記右端部との間に、m(1以上の整数)行n(2以上の整数)列の行列を構成する複数のスリットが形成され、
    前記第1の信号線の左端部と前記第2の信号線とは、第1のビアホールにより電気的に接続され、
    前記第1の信号線の右端部と前記第3の信号線とは、第2のビアホールにより電気的に接続される、
    高周波伝送線路。
  2. 前記半導体基板上には接地電極層が形成され、
    前記接地電極層は、前記第1および第2の配線層の下部に設けられる、
    請求項1に記載の高周波伝送線路。
  3. 前記接地電極層の面積は、前記第1の信号線の面積より大きい、
    請求項2に記載の高周波伝送線路。
  4. 前記行列におけるn個の列の各々に対応するm個のスリットは、前記第1の信号線の長さ方向に並ぶように配置され、
    前記行列におけるm個の行の各々に対応するn個のスリットは、前記第1の信号線の幅方向に並ぶように配置される、
    請求項1〜3のいずれかに記載の高周波伝送線路。
  5. 前記高周波伝送線路は、さらに、
    前記第2の配線層に形成されるメタルを含み、
    前記メタルは、前記第2の信号線と前記第3の信号線との間に形成され、
    前記メタルは、前記第1の信号線、前記第2の信号線、前記第3の信号線、前記第1のビアホールおよび前記第2のビアホールのいずれとも電気的に非接続とされる、
    請求項1に記載の高周波伝送線路。
JP2009203080A 2009-09-02 2009-09-02 高周波伝送線路 Pending JP2011055302A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009203080A JP2011055302A (ja) 2009-09-02 2009-09-02 高周波伝送線路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009203080A JP2011055302A (ja) 2009-09-02 2009-09-02 高周波伝送線路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011055302A true JP2011055302A (ja) 2011-03-17

Family

ID=43943844

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009203080A Pending JP2011055302A (ja) 2009-09-02 2009-09-02 高周波伝送線路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011055302A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019523567A (ja) * 2016-07-26 2019-08-22 レイセオン カンパニー モノリシック・マイクロ波集積回路(mmic)及びラピッド・サーマル・アニール補償要素を有するmmicを製造する方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019523567A (ja) * 2016-07-26 2019-08-22 レイセオン カンパニー モノリシック・マイクロ波集積回路(mmic)及びラピッド・サーマル・アニール補償要素を有するmmicを製造する方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8324979B2 (en) Coupled microstrip lines with ground planes having ground strip shields and ground conductor extensions
US8358009B2 (en) Semiconductor device
US8279025B2 (en) Slow-wave coaxial transmission line having metal shield strips and dielectric strips with minimum dimensions
EP2973773B1 (en) Circuits for and methods of implementing a gain stage in an integrated circuit comprising two inductors of different diameters
JP5337041B2 (ja) 回路装置
US6803252B2 (en) Single and multiple layer packaging of high-speed/high-density ICs
US9362603B2 (en) Via structures and compact three-dimensional filters with the extended low noise out-of-band area
CN103390785B (zh) 无终止件的功率分离器/组合器
JP2006191027A (ja) オンチップ回路パッド構造
JP6643714B2 (ja) 電子装置及び電子機器
US7795996B2 (en) Multilayered coplanar waveguide filter unit and method of manufacturing the same
JP2007288180A (ja) 配線構造、多層配線基板および電子装置
US8022784B2 (en) Planar transmission line-to-waveguide transition apparatus having an embedded bent stub
JP5427702B2 (ja) 不平衡平衡変換器
US8575731B2 (en) Semiconductor device with a balun
US20030095014A1 (en) Connection package for high-speed integrated circuit
US20070194434A1 (en) Differential signal transmission structure, wiring board, and chip package
US9502382B2 (en) Coplaner waveguide transition
JP2011055302A (ja) 高周波伝送線路
JP5789701B1 (ja) 伝送モード変換装置
JP2012084723A (ja) 半導体装置
JP4649455B2 (ja) マイクロストリップ伝送線路、インピーダンス整合回路及び半導体回路
JP2008141474A (ja) 高周波伝送線路
CN114006139A (zh) 一种基于htcc的超宽带毫米波垂直互联结构
JP5978652B2 (ja) 入力または出力回路および受信または送信回路