JP6071713B2 - 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出ヘッド及び液体吐出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6071713B2
JP6071713B2 JP2013079508A JP2013079508A JP6071713B2 JP 6071713 B2 JP6071713 B2 JP 6071713B2 JP 2013079508 A JP2013079508 A JP 2013079508A JP 2013079508 A JP2013079508 A JP 2013079508A JP 6071713 B2 JP6071713 B2 JP 6071713B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
support member
recording element
ink
element substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013079508A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014024323A (ja
Inventor
山田 和弘
和弘 山田
周三 岩永
周三 岩永
亮平 後藤
亮平 後藤
善太郎 為永
善太郎 為永
孝胤 守屋
孝胤 守屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2013079508A priority Critical patent/JP6071713B2/ja
Priority to US14/397,938 priority patent/US9254658B2/en
Priority to CN201380029981.6A priority patent/CN104334355B/zh
Priority to PCT/JP2013/065761 priority patent/WO2013191009A1/en
Publication of JP2014024323A publication Critical patent/JP2014024323A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6071713B2 publication Critical patent/JP6071713B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/145Arrangement thereof
    • B41J2/155Arrangement thereof for line printing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14427Structure of ink jet print heads with thermal bend detached actuators
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J29/00Details of, or accessories for, typewriters or selective printing mechanisms not otherwise provided for
    • B41J29/02Framework
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/12Embodiments of or processes related to ink-jet heads with ink circulating through the whole print head
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/20Modules

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Description

本発明は、インクジェット記録分野などで好適に利用される液体吐出ヘッド及びこれを用いた液体吐出装置に関する。
近年インクジェットプリンターは、家庭用印刷用途のみならず、オフィス用やリテールフォト用などの業務印刷用途、あるいは電子回路描画やフラットパネルディスプレイ製造などの産業用途にも使用され、その用途は広がりつつある。なかでも、業務用インクジェットプリンターのヘッドは高速印字性能が要求され、この要求を満たすために、インク吐出をより高い周波数で行っている。あるいは、高速印字のために、記録ヘッドの幅を記録媒体の幅に対応させたフルラインヘッドとし、吐出口を従来よりも多数配置することが行われている。一般にフルラインヘッドは、複数個の記録素子基板を支持部材上に配置して構成されている。
一般に液体吐出ヘッドのインク吐出方法としては、インクに熱を加えて沸騰させ、その発泡の力を用いるサーマル方式と、圧電素子の変形力を用いたピエゾ方式がある。サーマル方式の場合には、吐出時に発熱による温度変動が生じるので、それによって画像品質に影響が生じる。何故ならば、ヘッド温度が上昇すると、インクの温度も上昇するので、インク吐出量もそれに応じて変化し、その結果、印字初期の印字濃度とその後の濃度が異なるためである。一方でピエゾ方式の場合には、吐出動作によるインクの温度変動は小さく、画像品質への影響は比較的小さい。しかしピエゾ方式の中でも、圧電素子のせん断変形(シアモード)を用いてインクを吐出する方式の場合には、吐出時のエネルギー効率が低いために記録素子基板の発熱量が大きい。このため、インクの温度が上昇しやすく、画像品質への影響が生じやすい。
一方でフルラインヘッドは、高速印字の性能を活かすために基本的に連続動作することが求められる。このためヘッドが過剰に昇温した場合にも、従来のシリアルヘッドのように、印字動作を停止して冷却時間を設けることができない。サーマル方式やシアモードのピエゾ方式を用いてフルラインヘッドを形成して高速印字を行った場合には、記録素子基板の発熱量が大きいため、ヘッドが過剰に昇温しやすく、その結果、インクの温度が上昇しやすい。
そのため、従来からフルラインヘッド内に強制対流による冷却手段を設ける構成が提案されている。図13に、従来のフルラインヘッドの構造の一例を模式的に示す。図13(a)はフルラインヘッドの斜視図、図13(b)は図13(a)のA−A’線を横切る部分断面図である。図13(b)に示すように、支持部材102の内部にはインクを供給する流路103が形成されている。流路103はインクタンク及びポンプ(図示せず)と接続されており、ヘッド駆動時には、インクはインクタンク、ポンプ及び流路103からなる循環経路上を循環しながら流れる。流路103内を流通するインクの一部は各記録素子基板101へ供給され、残りのインクは循環して再び流路103に供給される。各記録素子基板101で発生した熱は、支持部材102内を通るインクに放熱される。このため支持部材102には熱伝導率の高いアルミナなどの材料が使用されている。
しかし、図13に示す構成、すなわちインクを循環させることによってインクを冷却する構成では、支持部材102内で、下流側ほどインクの温度が上昇するという課題がある。これは、インクが支持部材102内を下流側へ流通するに従い記録素子基板101から受ける熱が累積していき、下流側ほど記録素子基板101から受ける熱の総量が増加するためである。このため、フルラインヘッドでは、記録媒体の幅方向で印字物に濃度ムラが生じるという新たな課題が発生する。この課題は、インクを循環しない構成のフルラインヘッドであっても全く同様である。何故ならば、支持部材内の流路が行き止まりであった場合でも、フルラインヘッド駆動時には下流側の記録素子基板へインクが供給されるため、支持部材内には上流側から下流側へと昇温しながら流れるインク流れが発生するからである。
特許文献1には、インクとは別に冷媒流体をヘッド内に流し、各記録素子基板の冷却を行うようにされたヘッドアレイユニット(フルラインヘッド)が提案されている。冷媒流体と各記録素子基板との間の熱伝達効率は、冷媒流体の上流から下流へ向かって大きくなるように構成されている。従って、冷媒流体の下流側における記録素子基板の昇温が抑えられ、その結果、下流側におけるインクの昇温も抑えられる。
特許文献2には、ヘッド内の循環流路と記録素子基板の支持板との間に断熱部材を設けたフルラインヘッドが提案されている。複数の記録素子基板が支持板の下面に搭載され、支持板の上面に板状部材の断熱部材が接着固定されている。断熱部材の裏面は循環流路を備えたヘッド内タンクに固定されている。循環流路から記録素子基板にインクを供給するための連通口が、断熱部材と支持板を貫通して設けられている。断熱部材によって、記録素子基板からインクへの熱移動が抑えられ、その結果、下流側におけるインクの昇温も抑えられる。
特開2009−045905号公報 特開2009−137023号公報
特許文献1に記載のヘッドでは、高速印字になるほど冷媒下流側の記録素子基板の温度が上昇して、記録素子基板間の温度差が増大する。またこれと同時に、ヘッド外への排熱量も大きくなり、冷媒を冷却するための熱交換器が大型化するため、ヘッド駆動用電力に加えて冷却用電力も増大する。
特許文献2に記載のヘッドでは、支持板内の熱移動と小さな熱広がり抵抗によって、記録素子基板間で熱移動が生じるので、ヘッド中央部近傍の記録素子基板の温度が高くなり、記録素子基板間の温度差を十分に小さくすることができない。
本発明は、高速な印刷速度においても、記録素子基板間の温度差を抑制して高い画像品質を維持することができ、かつヘッドからの排熱を抑制した、液体吐出ヘッドを提供することを目的とする。またヘッド内のインクを循環させる構成においては、印字の高速化に伴ってヘッドからの排熱を抑制した、液体吐出装置を提供することができる。
本発明の液体吐出ヘッドは、液体を供給するための流路を内部に備えた第1の支持部材と、第1の支持部材の上に、流路に沿って配置された少なくとも1つ以上の第2の支持部材と、第2の支持部材の、第1の支持部材との対向面の裏面に支持された記録素子基板と、を有し、記録素子基板は液体を吐出するために利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生素子と、エネルギー発生素子に液体を供給するための供給口と、を有し、第2の支持部材は供給口と連通する個別液室を内部に有し、第1の支持部材は第2の支持部材が配置される面に、流路と個別液室とを連通させる分配口を有している。エネルギー発生素子における吐出滴体積あたりに投入されるエネルギーをP(μJ/pL)としたとき、第2の支持部材の、記録素子基板と第1の支持部材との間における最短距離の伝熱経路の熱抵抗R(K/W)が下式を満たしている。
本発明の液体吐出ヘッドは、エネルギー発生素子で発生した熱のほとんどは、吐出される液体に伝熱されてヘッド外へ放熱され、第1の支持部材への伝熱が抑えられる。第1の支持部材内の流路を流れる液体への熱の吸収が抑制されるため、第1の支持部材内の流路を流れる液体の、上流側と下流側との間の温度差を抑えることができる。従って、液体の温度差に基づく印字物の濃度ムラを抑えることができる。
第1の実施形態に係る液体吐出ヘッドの模式的斜視図である。 図1の液体吐出ヘッドの分解斜視図である。 図1の液体吐出ヘッドの断面図である。 支持部材の内部構造を示す模式図である。 記録素子基板の模式図である。 吐出口列当りの駆動周波数を高速化した場合の、最下流側の記録素子基板へ供給される液体の温度差ΔTInkの等高線図である。 液体吐出装置の供給系の概略模式図である。 第2の実施形態に係る液体吐出ヘッドの分解斜視図である。 第3の実施形態に係る液体吐出ヘッドの模式的断面図である。 第4の実施形態に係る断熱部材の模式図である。 流路の流れ方向における各記録素子基板の温度分布を示す図である。 実施例9における記録素子基板の温度の時間変化を示す図である。 従来の液体吐出ヘッドの構造を示す模式図である。
以下、図面を用いて本発明の好適な実施形態を説明する。ただし、本発明の範囲は特許請求の範囲によって定まるものであり、以下の記載は本発明の範囲を限定するものではない。たとえば、以下に記載されている様々な形状、配置等は、この発明の範囲を限定するものではない。同様に、本実施形態はサーマル方式を用いた液体吐出ヘッドに適用されるが、本発明はシアモードを用いたピエゾ方式による液体吐出ヘッドにも適用できる。
(第1の実施形態の液体吐出ヘッド構造)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るインク等の液体を吐出する液体吐出ヘッド5を示している。同図に示す液体吐出ヘッド5は、記録素子基板1が千鳥配列され、記録媒体の幅に対応した幅(長さ)を有するフルラインヘッドの構成例である。図2は、図1のフルラインヘッドの分解斜視図である。図3(a)は、図1におけるA−A’線の位置における部分断面図、図3(b)は、図1におけるB−B’線の位置における断面図である。
これらの図からわかるように、液体吐出ヘッド5は、支持部材2(第1の支持部材)と、複数の断熱部材4(第2の支持部材)と、複数の記録素子基板1と、を有している。断熱部材4は各記録素子基板1に相対するよう個別に配置され、各断熱部材4が支持部材2の上に配置されている。断熱部材4はその両面4a,4bで、各々接着剤(図示せず)を介して、記録素子基板1と支持部材2とに接合されており、記録素子基板1は、支持部材2との対向面4aの裏面4bで、断熱部材4に支持されている。
複数の記録素子基板1は、ヘッドの短手方向に互いに位置をずらされながら、ヘッド長手方向に千鳥配列になるように、支持部材2上に配置されている。記録素子基板1の配置は千鳥配列に限られず、例えば直線状に記録素子基板1を配置してもよく、あるいはヘッドの長手方向に対して、一定角度で傾けて記録素子基板1を配置してもよい。
支持部材2の内部には、図4に示すように、支持部材2の長手方向に沿って、インク等の液体を供給するための流路3が蛇行して延在するように設けられている。流路3の端部には、流入口7及び流出口8が設けられている。支持部材2には、断熱部材4中の個別液室6と連通する分配口24が設けられている。
支持部材2は、低熱膨張率かつ高熱伝導率の材質からなることが好ましい。また、支持部材2は、フルラインヘッドが撓まないような剛性と、インクに対する十分な耐腐食性を有していることが望ましい。支持部材2の材料としては、例えばアルミナ、炭化ケイ素、グラファイトなどを好適に用いることができる。支持部材2は1枚の板状部材で形成してもよいが、図1に示したように薄いアルミナ層を複数枚積層して形成すると、内部に3次元的な流路3を形成することができるので好ましい。
図5は、記録素子基板1の模式図であり、同図(a)が概略斜視図を、同図(b)が同図(a)におけるC−C’線の位置における断面を示している。本明細書では「短手方向」、「長手方向」という用語を使用することがあるが、これらは、それぞれ図5(a)に示した方向を意図している。記録素子基板1は、サーマル方式であり、吐出口11が形成される部材15とヒーターボード16とから構成されている。部材15には、発泡室12と、記録液滴を吐出する吐出口11と、が設けられている。ヒーターボード16には4列の供給口14と、吐出口11に対応する位置に個別に形成された8列の発熱体13と、が設けられている。発熱体13は、記録液体が吐出口11から吐出するために利用される吐出エネルギーを発生させ、吐出エネルギーを記録液体に与えるエネルギー発生素子である。
ヒーターボード16の内部には、電気配線(図示せず)が形成されている。この電気配線は、記録素子基板1の信号入力電極28を介して、ヘッドに別途配置されたFPC29のリード電極30と電気的に接続されている。本実施形態では、リード電極30は、断熱部材4の記録素子基板1が搭載された面4bの、記録素子基板1周囲の余白部で支持されている。記録素子基板1の信号入力電極28とリード電極30は、ワイヤボンディング31により電気的に接続されている。外部制御回路(図示せず)から信号入力電極を介して、ヒーターボード16にパルス電圧を入力することで、発熱体13が加熱され、発泡室12内のインクが沸騰し、吐出口11からインク液滴が吐出される。本実施形態においては、図3(b)に示すように、各記録素子基板1の長手方向に8列の吐出口列(吐出口11の列)が形成されている。
断熱部材4は、各記録素子基板1からの発熱を支持部材2及び支持部材2中を流れるインクに伝えにくくするとともに、記録素子基板同士の熱伝導を抑制する機能を有する。断熱部材4は、例えば長尺形状に設けられて支持部材上に1つまたは2つ設けられ、その上に複数の記録素子基板が坦持されていてもよい。このようにすると、同じ断熱部材上にマウントされた記録素子基板同士の位置間隔の精度を確保し易く、また断熱部材の個数も少なくなるのでコストダウンも図ることができる。あるいは、図1に示すように、断熱部材4は、各記録素子基板1を支持して個別に支持部材2上に設けられている構成も採用することができる。断熱部材4は、流路3に沿って互いに間隔をあけて位置しており、各断熱部材4の上に記録素子基板1が設けられている。このようにすると、記録素子基板間の熱伝導を大きく抑制することができるので、記録素子基板間の温度差(即ちヘッド内温度差)を抑制することができる。
図3を参照すると、断熱部材4は、流路3と吐出口11とを連通させる個別液室6を、少なくとも1つ以上内部に有している。個別液室6は分配口24と連通する位置に設けられており、記録素子基板1の供給口14とは、スリット孔9を介して連通している。これによって、インクは流路3から、分配口24、個別液室6、供給口14を通って吐出口11に供給される。
断熱部材4の材質としては、熱伝導率が低く、かつ支持部材2及び記録素子基板1との線膨張率差が小さいものが好ましい。具体的には樹脂材料、特にPPS(ポリフェニルサルファイド)やPSF(ポリサルフォン)を母材としてシリカ微粒子などの無機フィラーを添加した複合材料が好ましい。支持部材2及び記録素子基板1との線膨張率差が大きいと、ヘッド駆動時に温度が上昇した場合に、断熱部材4と記録素子基板1との界面4b、あるいは断熱部材4と支持部材2との界面4aで剥離が生じるおそれがある。このため、本実施形態では、1つの断熱部材4が1つの記録素子基板1だけを搭載するようにして、断熱部材4の寸法を小さくしている。しかし、線膨張率差が十分に小さい場合には、複数の断熱部材4を結合して、その上に複数個の記録素子基板1を搭載してもよい。従って、断熱部材4は少なくとも1つの記録素子基板1を搭載することができる。
(断熱部材4の熱抵抗)
断熱部材4の熱抵抗Rは、以下の(式1)で求められる。
ここで、
K1:断熱部材4の熱伝導率
L1:断熱部材4のZ方向の厚さ
S1:断熱部材4と支持部材2との接着部(接着剤)の接着面積
K2:記録素子基板1と断熱部材4との接着部(接着剤)の熱伝導率
L2:記録素子基板1と断熱部材4との接着部(接着剤)のZ方向の厚さ
S2:記録素子基板1と断熱部材4との接着部の接着面積
K3:支持部材2と断熱部材4との接着部(接着剤)の熱伝導率
L3:支持部材2と断熱部材4との接着部(接着剤)のZ方向の厚さ
S3:支持部材2と断熱部材4との接着部(接着剤)の接着面積
であり、Z方向は断熱部材4の厚さ方向の寸法である(図3(b)参照)。
式1は、断熱部材4と記録素子基板1とを接着剤で直接接着することを前提にして表記しているが、断熱部材4と記録素子基板1との間に何らかの部材を挟む場合には、その部材自身の熱抵抗の項を式1の左辺に加えれば良い。
断熱部材4の、記録素子基板1と支持部材2との間における最短距離の伝熱経路の熱抵抗R(K/W)は下式で求められる値以上とする。最短距離の伝熱経路は、断熱部材4、記録素子基板1及び支持部材2の形状及び位置関係に依存するが、通常は支持部材2と断熱部材4との接合面4aから垂直に、断熱部材4と記録素子基板1との接合面4bまで至る経路である。
ここで、Pはエネルギー発生素子(発熱体13)における吐出滴体積あたりに投入されるエネルギー(μJ/pL)である。
式2について説明する。図1に示したヘッドを、表1の条件で駆動し、吐出口列当りの駆動周波数を6.75kHz及び1.80kHzとした場合の、最下流側に位置する記録素子基板1の供給温度の差ΔTInkを数値解析によって求めた。その後、縦軸を熱抵抗R、横軸をPとして、ΔTInkを等高線で示すと、図6に示したようなプロットが得られる。この図から分かるように、RをPに対して、ある一定値以上に高くしていくと、ΔTInk≦0以下(即ち印字をどんなに高速化して発熱量が増大した場合でも、ヘッドからの排熱量が増大しない)の領域が存在している。この図のΔTInk=0の等高線が式2である。断熱部材4の熱伝導率及び厚さ、並びに個別液室6の形状は、Rがこの値以上となるように決められる。図6は駆動周波数6.75kHzの場合を含んでいるが、これより高い駆動周波数の場合でも、やはりΔTInk≦0となる。
式2に示されるように、エネルギー発生素子における吐出滴体積あたりに投入されるエネルギーPはRの決定に支配的である。Pの逆数は、単位エネルギーあたりに吐出できる液滴体積であるので、言い換えれば1回の吐出動作に対するエネルギー効率を意味する。エネルギー効率が高い記録素子基板では、高速化しても発熱量が小さく、ヘッド内における温度差も小さくて済むが、エネルギー効率が低い記録素子基板では高速化するほど発熱量の増加分が大きいため、ヘッド内温度差が大きくなる。このため、Pによって好ましいRの範囲が支配的に影響を受けるのである。高速印字時のヘッド内温度差の低減のために、記録素子基板のエネルギー効率を高める手法は有効であるが、Rの値が式2より小さいままでは、更なる高速化時において、ヘッド内温度差はやはり増加傾向になる。これに対し、本発明のようにRを式2以上の値にする手法は、印字速度とヘッド内温度差の正の相関関係を根本的に断ち切ることができるので有用である。
このように本実施形態の液体吐出ヘッド5では、循環インクによって本体側の熱交換器(冷却器)へ排熱される熱量が、高速駆動時になると低速駆動時よりも減少する。これは、高速になると吐出インク量が増大して、記録素子基板1と吐出インクとの間の熱伝達率が増大し、記録素子基板1と支持部材2間の断熱性が低速駆動時に比べて高まるためである。従来の冷却機構付きのフルラインヘッドでは通常、高速化に伴って発熱量が増大すると本体装置側で必要な冷却熱量も増加する。しかし本発明のヘッドでは逆に、高速化して発熱量が増大するに伴って、自己制御的に記録装置本体の冷却用消費電力が低下するという好ましい効果を得ることができる。また、液体吐出装置本体の放熱システムの簡素化及びコストダウンが可能となる。
また、熱抵抗Rを式2から算出される値以上とすることで、記録素子基板間の温度差(ヘッド内温度差)を低減できる。断熱部材4は記録素子基板1の支持基板を兼ねているため、記録素子基板1で発生した熱が断熱部材4の記録素子基板1の支持面4b付近で遮断され、それより支持部材2の方に伝達しにくい構成となっている。よって、支持部材の分配口24付近の温度上昇も抑制され、分配口24付近でのインクの加熱も防止できる。このため、流路3中で、上流側と下流側での温度差が抑制される。このため、各記録素子基板に供給されるインク温度差が小さくなり、高速印字時など記録素子基板からの発熱量が多い場合でも、ヘッド内温度差を低減することができる。従って、長尺のフルラインヘッドであっても、高速印字時においてムラの少ない画像品質を得ることができる。
断熱部材4の、記録素子基板1と支持部材2との間の最短距離における熱抵抗Rは、2.5(K/W)以上であることが望ましく、12.4(K/W)以上とするのがより好ましい。このようにすると、1回の吐出当りに必要なエネルギー(以下「吐出エネルギー」と記載する場合がある)が高い場合においても、ヘッド外への排熱量が増大することなく、かつヘッド内のインク温度差を低減できる。従って、写真など特に高画質を要求される印字画像を高速で印字することができる。
断熱部材の熱抵抗Rは、ヘッド長手方向の両端部において中央部よりも大きくなるようにヘッド内で分布させることが更に好ましい。ヘッドの両端部は周囲環境への放熱量が他よりも大きいため温度が低くなり易いので、両端部の熱抵抗Rを他の位置よりも高くすることで、記録素子基板間の温度差を更に小さく抑制することができる。
吐出口11が1.8kHz以下の駆動周波数で駆動されるときの、発熱体13(エネルギー発生素子)からインクへ与えられる単位時間当たりの吐出エネルギーをQ、発熱体13を発生源として支持部材2へ伝えられる単位時間当たりの放熱量をQ’とする。断熱部材4の熱伝導率及び厚さ、並びに個別液室6の形状は、吐出エネルギーQと放熱量Q’との比Q/Q’が5.1以上とするように決められる。
Q/Q’比を5.1以上にすることにより、各記録素子基板1の発熱量の大半は吐出されるインクへ伝達され、記録素子基板1から支持部材2中のインクへの伝熱量が大幅に低減される。このため、流路3の上流側で熱を受けて昇温したインクが下流側の記録素子基板1へ供給される現象が生じにくくなり、ヘッド内でのインク温度差を低減することが可能となる。従って、最大負荷時においてもムラが生じにくくなる。
Q/Q’は記録素子基板1の吐出口列当りの駆動周波数によって変化し、駆動周波数が上がるとQ/Q’は上昇する。これは駆動周波数の増加により記録素子基板1内における吐出インクの流速が増大するため、記録素子基板1と吐出インク間の熱伝達率が上昇するためである。このため吐出口当りの駆動周波数が1.8kHz以下と低い場合において、Q/Q’が5.1以上であるならば、それ以上の高速駆動周波数においてQが増加しても、Q/Q’が上昇するために、Q’の増加が抑制される。従って、ヘッド内のインク温度差の増加を抑制することが可能となる。
Q/Q’は13.6以上とするのがより好ましい。ヘッド内のインク温度差をさらに低減でき、写真など特に高画質を要求される印字画像を、視認可能なムラを抑えながら高速で印字することができる。
個別液室6の形状は、断熱部材4と支持部材2との接触面積や吐出駆動時の個別液室6内のインクの流れに影響するため、熱抵抗RやQ’の値に影響を与える。しかし、Rが式2の関係式を満たし、またQ/Q’が5.1以上になっている限り、個別液室6の形状に制限はない。もっとも、ヘッドにインクを充填する際には、個別液室6内に泡が発生することがあり、図3(a)に示す個別液室6の形状は、泡の除去容易性の観点から好ましい形状の一つである。図3(a)においては、図面の下方向が鉛直上方向であり、かつ個別液室6がテーパー形状になっているため、個別液室6内に滞留した泡が浮力によって流路3へ排出されやすくなっている。
全ての記録素子基板1が最大負荷で駆動されるときの、支持部材2に伝達される放熱量Q’を、下式(式3)で求められる値とすることで、ヘッド内のインク温度差を視認可能なムラが生じない程度にまで十分に低減することができる。支持部材2に伝達される放熱量は放熱量Q’を下回る値であってもかまわない。
Vd:1つの吐出口からの1回の吐出動作あたりの吐出量(ng)
C:Vdの温度係数(%/K)
ΔVd:視認可能なムラを生じるVdの偏差(ng)
Cp:インクの比熱(W/g/K)
F:流路の出口におけるインクの流量(g/s)
(※ヘッド内のインクを循環しない場合にはF=0となる)
f: 最大負荷で駆動されるときの1つの記録素子基板当たりの吐出量(g/s)
N:記録素子基板の総数
この式は以下のようにして得られる。図4に示したように、流路3内においてインクの流れ方向に(n−1)番目の記録素子基板1に相対する断熱部材4をAn-1とし、n番目の記録素子基板1に相対する断熱部材4を断熱部材Anとする。断熱部材An-1が支持部材2に接する面をインク領域In-1、断熱部材Anが支持部材2に接する面をインク領域In、インク領域In-1中のインクの平均温度をTn-1、インク領域In中のインクの平均温度をTnとする。(n−1)番目の記録素子基板1から断熱部材An-1を通して支持部材2に熱量Q’が伝熱された場合のTnとTn-1の温度差は次式で表わされる。
n−Tn-1=Q’/(Cp・fn)・・・(式4)
ここでfnはインク領域In内のインク流量を表わす。ヘッド内のインク温度差が最大となる、最大負荷での駆動時においては、流路3中では、各記録素子基板1から吐出されるインク量の分だけ、下流側へ行くほどにインク流量が減少していくため、インク領域Inでのインク流量fnは次式で表わせる。
n=F+f・(N−n+1)・・・(式5)
(式5)を(式4)に代入し、nを1から順に代入していくと、
1−T0=Q’/Cp/(F+f・N)
2−T1=Q’/Cp/(F+f・(N−1))
3−T2=Q’/Cp/(F+f・(N−2))
4−T3=・・・
これらの式をn=Nまで合計すると、次式(式6)が得られる。
一方、視認可能なムラを生じる温度差は、次式(式7)で表わすことができる。
ΔT=ΔVd/Vd/(C/100)・・・(式7)
(式6)の左辺が(式7)の左辺より大きければ、画像に視認可能なムラを生じることになるので、(式6)と(式7)から、最大負荷駆動時においても視認可能なムラを生じさせないための熱量Q’の最大値は次式となる。
以上により(式3)が得られる。
(記録駆動動作の説明)
次に、以上説明した液体吐出ヘッド5を駆動する場合の具体的な動作を説明する。まず、図7を参照して、このような液体吐出ヘッド5を備えた液体吐出装置32の構成について説明する。
液体吐出ヘッド5の流入口7には、温度調整用タンク20と連通する樹脂チューブ26が連結され、流出口8には循環ポンプ17と連通するチューブ27が連結されている。チューブ26,27は、ヘッド外部に設けられた、インクの循環経路26,27を構成し、循環ポンプ17は、ヘッド外部に設けられた、インクの循環手段17を構成する。温度調整用タンク20は熱交換器33と熱交換可能に連結されている。温度調整用タンク20はヘッド5にインクを供給するとともに、循環ポンプ17を通って還流するインクを一定温度に維持する機能を備えている。温度調整用タンク20は外気連通孔(図示せず)を備えており、インク中の気泡を外部に排出することができる。
供給ポンプ18は、インクタンク21から供給されフィルター19によって異物が除去されたインクを温度調整用タンク20に移送することができる。また、供給ポンプ18は、印字によってヘッドから吐出されるインクと同量のインクを温度調整用タンク20に供給することが可能になっている。インクタンク21はさらに冷却器22と熱交換可能に連結されており、冷却器22を駆動することで、インクタンク21内のインクを冷却し、ヘッドの流入口7におけるインク供給温度を低温化して、流路3に供給することが可能である。インクのヘッド入口温度は、好ましくは常温(例えば25℃)よりも低い温度とすることが好ましい。
本発明では吐出インクから大半の放熱が行われるため、記録素子基板1及び吐出インクが高温になる。インクが高温になると、インクの種類によってはインク組成物の劣化や吐出口付近でのインク固着など好ましくない現象が生じるおそれがある。インクを冷却することで、ヘッドから吐出されるインクの過度な昇温を防止し、インク組成物の劣化や吐出口付近でのインク固着などの好ましくない現象を抑制することができる。
液体吐出ヘッド5にはFPC29が実装されており、各記録素子基板1の信号入力電極28と電気的に接続されている。画像データに応じた外部制御回路(図示せず)からの吐出信号を、FPC29を介して各記録素子基板1の発熱体13へ伝達することにより、吐出口11からインクが吐出され、印字動作が行われる。
記録素子基板1からインクが吐出される際には、発熱体13で発生した熱の大半は吐出されるインクへ、残りは記録素子基板1へと伝達され、その後断熱部材4へと伝達された後、支持部材2、流路3中のインクへと伝達される。そのため、ヘッド全体の昇温を完全に防止することはできない。
ヘッド駆動時には記録素子基板1で発生した全発熱量の内、吐出インクへ伝えられる熱量Qを除く残りの熱量Q’は断熱部材4、封止剤(図示せず)を通じて支持部材2へ伝わり、その後流路3中のインクへと伝えられる。ここで封止剤は各記録素子基板1の信号入力電極28とFPC29のリード端子30との間のワイヤボンディング部31を封止する機能を有し、FPC29と断熱部材4とに跨って配置されている。
流路3の最上流側の記録素子基板1で吸熱したインクは、昇温しながら流路3を流れ、次の記録素子基板1の分配口24でさらに熱を吸収する。このようにして、インクは流路3中で昇温しながら各記録素子基板1から熱を吸収していくため、記録素子基板1へ供給されるインク温度は下流へ行くほど高くなり、上流側と下流側で記録素子基板1の温度差(即ちヘッド内の温度差)が生じる。
本実施形態の液体吐出ヘッド5では、記録素子基板1から吐出インクへの放熱量Qを、記録素子基板1から支持部材2への伝熱量Q’の10倍以上としているため、支持部材2内の流路3に伝わる熱量は全発熱量の1/11以下である。このため、流路3中のインク昇温を抑制することができる。従って、ヘッド内のインク温度差を低減でき、ヘッド内でのインク昇温をムラが生じない範囲内に抑制することができる。
ヘッド駆動時には、図7の循環ポンプ17を動作させて流路3内のインクを循環させると、流路3内の蓄熱したインクが排出され、新しいインクが流入口からヘッド内に供給されるため、ヘッド温度を低下させることができる。
(第2の実施形態)
図8は、第2の実施形態における液体吐出ヘッド5の分解図を示す。図8からわかるように、支持部材2上に、断熱部材4の間に、断熱部材4に隣接して端子支持体25が設けられている。端子支持体25は、記録素子基板1の信号入力電極と電気的に接続されるFPCのリード端子を支持可能なように設置されている。端子支持体25の弾性率は断熱部材4の弾性率よりも高くされている。第1の実施形態では、断熱部材4の記録素子基板1の支持面4bの余白部にリード端子支持部を設けていたため、断熱部材4の弾性率が低い場合には、ワイヤボンディング接続時に断熱部材4が変形し、ワイヤ接合が不十分となる場合がある。これに対し本実施形態においては、断熱部材4よりも弾性率の高い端子支持体部25でリード端子を支持するので、ワイヤボンディング接合の信頼性を向上させることができる。
(第3の実施形態)
図9に示したように、断熱部材4内の内部に個別液室6と仕切られた空間部10を設けることで、断熱部材4の断熱性を上げ、熱抵抗R及びQ/Q’の値を増加させることができる。このような空間部を設けることは、従来の冷却を行う思想のフルラインヘッドの場合には冷却を妨げる要因になるため、技術常識としては忌避される構成であるが、本発明のフルラインヘッドにおいては、逆に有益な効果が得られる。従って、本実施形態では、ヘッド内のインク温度差をさらに低減することが可能になる。
(第4の実施形態)
本発明の液体吐出ヘッドでは断熱部材の熱抵抗Rにより記録素子基板が他の部材から断熱されるため、Pの値によっては、一般の液体吐出ヘッドよりも比較的高温で駆動することになる。この場合、印字待機と駆動時の温度差を小さく維持するために、記録素子基板内に設けたサブヒータによって印字待機時には記録素子基板を温調することが必要である。しかし、温調待機時には個別液室内のインクは滞留するとともに記録素子基板のサブヒータからの発熱を受けて昇温するため、印字を再開した時に、温度の上がったインクが記録素子基板の発熱を受けて更に昇温し、記録素子基板の温度が上昇してしまう。その場合、吐出を続ければ個別液室内の温かいインク量が減少し、やがて記録素子基板の温度は下がっていく。しかし、過渡的にとは言え、記録素子基板の温度が上昇し過ぎると、インクの吐出状態が乱れたり、記録素子基板のドライバIC回路が異常動作を起こしたりしてしまう。昇温幅がそれほど大きくない場合でも、複数の同一画像を繰り返し印字するような商業印刷での使用を想定すれば、画像の品質を均一に維持するために、印字画像間での温度差を低減することが求められる。
この課題を解決するために、図10に示したように、断熱部材内部の個別液室の、紙送り方向または吐出口列方向の幅を少なくとも3mm以上とする。図10(a),(b)は個別液室6を断熱部材4中に1つだけ設けた構成、図10(c),(d)は個別液室6を断熱部材4中に2つ設けた構成を示す。
これらの断熱部材を用いる場合には、図10(e)に示すように、1つの個別液室6を記録素子基板の複数の供給口14を跨いで配置する。このようにすることで、印字待機時において、個別液室内部に自然対流を発生させやすくし、液室内部のインクの昇温を抑制することができる。これにより、印字再開時における、記録素子基板の過渡的な昇温を抑制することができる。断熱部材内部の個別液室の、紙送り方向または吐出口列方向の幅が3mm以下であると、液室内での対流速度が低下するため、過渡的昇温の抑制が不十分となる。
(実施例1)
実施例1として、図1の液体吐出ヘッド5を図7のようにインク循環流路と接続し、表1に示した条件でヘッドを駆動させた場合の数値解析を行った。記録素子基板1には図5に示したように8列の吐出口列が設けられ、記録画像に対して8列が均等に分散駆動して吐出駆動するようにした。
実施例1においては断熱部材4をPPSにシリカフィラーを添加した材料(熱伝導率0.8(W/m/K))とし、断熱部材4の熱抵抗Rを31.0(K/W)とした。
数値解析においては、液体吐出ヘッド5に搭載されている記録素子基板1は9個とし、支持部材2の材質はアルミナとした。各記録素子基板1と断熱部材4間には樹脂接着剤(熱伝導率0.2(W/m/K))45μm厚相当の熱抵抗を考慮した。各断熱部材4と支持部材2間には接着剤75μm相当の熱抵抗を考慮した。空気への放熱は無視した。
(比較例1)
実施例1において、断熱部材4の熱伝導率を48(W/m/K)とし、熱抵抗Rを0.5(K/W)とした以外は実施例1と同寸法・同条件で駆動させた場合の解析を行った。各断熱部材4と支持部材2間の熱抵抗は無視した。
(比較例2)
実施例1において断熱部材4をアルミナ製とし支持部材2と一体とし、熱抵抗Rを1.0(K/W)とした以外は実施例1と同寸法・同条件で駆動させた場合の解析を行った。各記録素子基板1と断熱部材4間には樹脂接着剤5μm厚相当の熱抵抗を考慮した。
(実施例2)
実施例1において、断熱部材4の熱伝導率を10(W/m/K)とし、熱抵抗Rを2.5(K/W)とした以外は実施例1と同寸法・同条件で駆動させた場合の解析を行った。
(実施例3)
実施例1において、断熱部材4の熱伝導率を5(W/m/K)とし、熱抵抗Rを5.0(K/W)とした以外は実施例1と同寸法・同条件で駆動させた場合の解析を行った。
(実施例4)
実施例1において、断熱部材4の熱伝導率を2(W/m/K)とし、熱抵抗Rを12.4(K/W)とした以外は実施例1と同寸法・同条件で駆動させた場合の解析を行った。
(実施例5)
実施例1において、断熱部材4の重力方向の厚さ寸法を実施例1の3/5とし、熱抵抗Rを18.6(K/W)とした以外は実施例1と同寸法・同条件で駆動させた場合の解析を行った。
(実施例6)
実施例1において、断熱部材4の重力方向の厚さ寸法を実施例1の4/5とし、熱抵抗Rを24.8(K/W)とした以外は実施例1と同寸法・同条件で駆動させた場合の解析を行った。
(実施例7)
実施例1において、図9のように断熱部材4内部に空間部を設け、熱抵抗Rを65.5(K/W)とした以外は、実施例1と同寸法・同条件で駆動させた場合の解析を行った。
(実施例8)
実施例1において、断熱部材4の熱伝導率を0.2(W/m/K)とし、熱抵抗Rを63.6(K/W)とした以外は実施例1と同寸法・同条件で駆動させた場合の解析を行った。
実施例1及び比較例1における、記録素子基板1の長手方向の表面温度分布の数値解析結果を図11に示す。各記録素子基板1の温度分布は、図5における記録素子基板1の4列の分配口24の長手方向の温度分布を平均して算出した。図11においては左側が流入口であり、右側に向かって流路3内をインクが流れている。図11からわかるように、比較例1では、流路に関し上流側の記録素子基板では記録素子基板の温度は低いが、下流側の記録素子基板へ行くほど記録素子基板の温度が上昇し、ヘッド内のインク温度差が約13.5℃にも達している。これに対し、実施例1では断熱部材4の作用により支持部材2への伝熱量が抑制されているため、記録素子基板間の温度差が小さく、ヘッド内のインク温度差は約4.1℃以下と大幅に低減されている。実施例4ではインク上流側の記録素子基板温度は比較例1よりも高くなっているが、例えば図7における冷却器22を駆動してインク供給温度を低下させることで、低温化を図ることが可能である。
表2,3に、実施例1〜8及び比較例1〜2のQ/Q’、各記録素子基板1のQ’を9個の記録素子基板分合計した値(総Q’)、ヘッド内温度差、及びそれによって生じる吐出量の変動量(ΔVd/Vd)を示す。表2は吐出口列当たりの駆動周波数が1.8(kHz)の場合を、表3は吐出口列当たりの駆動周波数が6.75(kHz)の場合を示している。Vdの温度係数Cの値は0.92(%/K)とした。記録素子基板1から支持部材2への伝熱量Q’の総和は、流路3の出口8と流入口7におけるインク温度の差から算出して求めた。
許容可能なヘッド内のインク温度差は、記録しようとする画像において視認可能なムラを生じない吐出液滴体積変動(ΔVd/Vd)を基準として決めることができる。表2,3に、画質判定基準をΔVd/Vd<10%として、印字画像のムラを視認できるか否かで画質を判断した結果を示す。表2,3において、ΔVd/Vd≦5%の場合は写真画質に相当する高画質が得られるため、画質欄に◎印で記載した。
比較例1及び2では、吐出口列当りの駆動周波数が6.75kHzの時に、ヘッド内のインク温度差が大きいため画質判定基準を満たしていなかったのに対し、実施例1〜8では画質判定基準を満たす高画質な画像が得られた。特に熱抵抗Rが12.4以上である実施例1及び4〜8の場合は高画質が得られた。このように本発明の構成の液体吐出ヘッドは、高速駆動時においてもヘッド内温度偏差を低減できるので、高画像な記録画像を得ることができる。
実施例1〜8及び比較例1〜2では、吐出エネルギーは0.5(μJ/ビット)としたので、式2から熱抵抗R≧2.0(K/W)であれば、高速印字時にもヘッド外への排熱量が増大することはない。実際に、表2,3において、Q’の総和、即ち記録装置本体側への排熱量に注目すると、R≧2.0である実施例1〜8の場合、発熱量の多い高速駆動時の方が低速駆動時よりも排熱量が小さくなることが分かる。従来の冷却機構付きのフルラインヘッドでは通常、高速化に伴って発熱量が増大すると本体装置側で必要な冷却熱量も増加する。これに対し、本発明のヘッドでは逆に、高速化して発熱量が増大するに伴って、自己制御的に本体側の必要冷却熱量が低下するという好ましい効果を得ることができる。このように本発明のインクジェットフルラインヘッドでは、ヘッド内のインク温度差を低減できるだけでなく、記録装置本体の冷却用消費電力をも低減することが可能である。
実施例1と実施例7を比較すると、断熱部材4内に空間部を設けた実施例7の方が記録装置本体側への排熱量が抑制されていることが分かる。
(実施例9)
断熱部材4の形状を、図10(a),(b)に示した形状にした以外は、実施例1と同寸法・同構成で液体吐出ヘッドを作成した。印字待機時にはサブヒータによって各記録素子基板を55℃に温調し、300秒保持後に、表1に示した条件でヘッドを駆動させ印字開始した場合の記録素子基板の温度の時間変化を測定した。その際の温度変化を数値解析による計算値とともに、図12に示す。数値解析においては、重力及び密度の温度差を考慮して、自然対流が再現されるように解析条件を設定している。実施例1及び9の実測値は共に一定周期で温度が急激に下がっているプロファイルとなっているが、これは実測時は、4”x6”の同一画像を繰り返し印字していて、画像間の余白部では印字を休止しているためである。数値解析においては、休止時間を設けずに印字を連続する条件で計算を行っているため、厳密には実測時の条件とは異なっているが、図12から分かるように、数値解析による計算値は実測値と非常に良く一致していることが分かる。
実施例9では、液室の幅を実施例1よりも大きくしているため、温調待機中に個別液室内で対流が生じており、インクの昇温が抑制されている。一方実施例1では、個別液室の幅が狭く、対流が生じにくくなっており、個別液室内でインクが昇温している。このため実施例1では、印字再開時に過渡的な昇温が生じている。これに対して実施例9では、昇温幅が大幅に抑制されていることが分かる。このため複数の印字画像間での温度差が小さく、画像の品質がより均一に維持されている。
1 記録素子基板
2 支持部材
3 流路
4 断熱部材
5 液体吐出ヘッド

Claims (12)

  1. 液体を供給するための流路を内部に備えた第1の支持部材と、前記第1の支持部材の上に、前記流路に沿って配置された少なくとも1つ以上の第2の支持部材と、前記第2の支持部材の、前記第1の支持部材との対向面の裏面に支持された記録素子基板と、を有し、前記記録素子基板は前記液体を吐出するために利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生素子と、前記エネルギー発生素子に液体を供給するための供給口と、を有し、前記第2の支持部材は前記供給口と連通する個別液室を内部に有し、前記第1の支持部材は前記第2の支持部材が配置される面に、前記流路と前記個別液室とを連通させる分配口を有する液体吐出ヘッドにおいて、
    前記エネルギー発生素子における吐出滴体積あたりに投入されるエネルギーをP(μJ/pL)としたとき、前記第2の支持部材の、前記記録素子基板と前記第1の支持部材との間における最短距離の伝熱経路の熱抵抗R(K/W)が下式を満たす、液体吐出ヘッド。
  2. 前記第1の支持部材に、前記流路に液体を流入させるための流入口と、前記流路から液体を流出させるための流出口とが形成されており、前記流出口から流出した液体は液体吐出ヘッドの外部に設けられた循環経路を介して前記流入口に流入する、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記第1の支持部材の長手方向に沿って複数の前記第2の支持部材が配置されている、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記流路は前記第1の支持部材の長手方向に沿って蛇行して延在している、請求項1から3のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記吐出口が1.8kHz以下の駆動周波数で駆動されるときの、前記エネルギー発生素子から前記液体へ与えられる単位時間当たりの吐出エネルギーQと、前記エネルギー発生素子を発生源として前記第1の支持部材へ伝えられる単位時間当たりの放熱量Q’との比Q/Q’が5.1以上である、請求項1から4のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 全ての前記記録素子基板が最大負荷で駆動されるときの、前記エネルギー発生素子を発生源として前記第1の支持部材へ伝えられる単位時間当たりの放熱量Q’は下式で求められる、請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
    Vd:1つの前記吐出口からの1回の吐出動作あたりの吐出量(ng)
    C:Vdの温度係数(%/K)
    ΔVd:視認可能なムラを生じるVdの偏差(ng)
    Cp:前記液体の比熱(W/g/K)
    F:前記流路の出口における前記液体の流量(g/s)
    f:最大負荷で駆動されるときの1つの前記記録素子基板当たりの吐出量(g/s)
    N:前記記録素子基板の総数
  7. 液体吐出ヘッドの長手方向の両端部における前記第2の支持部材の前記熱抵抗Rが、液体吐出ヘッドの長手方向の中央部における前記第2の支持部材の前記熱抵抗Rよりも大きい、請求項1から6のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  8. 前記第2の支持部材の内部に前記個別液室とは仕切られた空間部が設けられている、請求項1から7のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  9. 前記第2の支持部材の内部に設けられた前記個別液室の、吐出口列方向の幅は、3mm以上である、請求項1から8のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  10. 前記第2の支持部材の内部に設けられた前記個別液室の、紙送り方向の幅は、3mm以上である、請求項1から9のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  11. 前記第1の支持部材上に前記第2の支持部材に隣接して位置する端子支持体を有し、前記端子支持体は、前記記録素子基板の信号入力電極と電気的に接続されるリード端子を支持し、前記第2の支持部材より高い弾性率を有している、請求項1から10のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドと、前記流路に供給される前記液体を冷却する冷却器と、を有する液体吐出装置。
JP2013079508A 2012-06-18 2013-04-05 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置 Active JP6071713B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013079508A JP6071713B2 (ja) 2012-06-18 2013-04-05 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置
US14/397,938 US9254658B2 (en) 2012-06-18 2013-05-31 Liquid ejection head and liquid ejection apparatus
CN201380029981.6A CN104334355B (zh) 2012-06-18 2013-05-31 液体喷出头和液体喷出设备
PCT/JP2013/065761 WO2013191009A1 (en) 2012-06-18 2013-05-31 Liquid ejection head and liquid ejection apparatus

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012136866 2012-06-18
JP2012136866 2012-06-18
JP2013079508A JP6071713B2 (ja) 2012-06-18 2013-04-05 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014024323A JP2014024323A (ja) 2014-02-06
JP6071713B2 true JP6071713B2 (ja) 2017-02-01

Family

ID=49768610

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013079508A Active JP6071713B2 (ja) 2012-06-18 2013-04-05 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9254658B2 (ja)
JP (1) JP6071713B2 (ja)
CN (1) CN104334355B (ja)
WO (1) WO2013191009A1 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6270533B2 (ja) * 2014-02-25 2018-01-31 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッド、記録装置、および液体吐出ヘッドの放熱方法
JP6422366B2 (ja) * 2014-05-13 2018-11-14 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッド及び記録装置
JP6614868B2 (ja) * 2015-09-02 2019-12-04 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッドとその製造方法
US10022979B2 (en) 2016-01-08 2018-07-17 Canon Kabushiki Kaisha Liquid ejection head, liquid ejection apparatus, and manufacturing method
US9931845B2 (en) 2016-01-08 2018-04-03 Canon Kabushiki Kaisha Liquid ejection module and liquid ejection head
JP6860333B2 (ja) * 2016-01-08 2021-04-14 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッドおよび記録装置
JP6942462B2 (ja) * 2016-01-08 2021-09-29 キヤノン株式会社 液体吐出装置
JP6750848B2 (ja) * 2016-03-24 2020-09-02 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置
JP6750855B2 (ja) 2016-05-27 2020-09-02 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置
JP6616518B2 (ja) * 2016-09-23 2019-12-04 京セラ株式会社 液体吐出ヘッド、および記録装置
JP6968592B2 (ja) * 2017-06-28 2021-11-17 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッド
JP6961404B2 (ja) 2017-06-29 2021-11-05 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置
JP7019318B2 (ja) 2017-06-29 2022-02-15 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置
JP7057071B2 (ja) 2017-06-29 2022-04-19 キヤノン株式会社 液体吐出モジュール
JP6949586B2 (ja) 2017-06-30 2021-10-13 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出ヘッドの製造方法
TWI789529B (zh) 2018-07-30 2023-01-11 瑞士商西克帕控股有限公司 多晶片模組(mcm)組件
JP7292876B2 (ja) 2018-12-28 2023-06-19 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07195696A (ja) * 1993-12-29 1995-08-01 Canon Inc インクジェット記録方法
JP2002029037A (ja) * 2000-07-17 2002-01-29 Canon Inc インクジェット記録装置の駆動エネルギー制御方法及びインクジェット記録装置
JP2003136724A (ja) * 2001-11-02 2003-05-14 Sharp Corp インクジェットヘッドの制御方法及びインクジェットプリンタ
JP2005205892A (ja) * 2003-12-26 2005-08-04 Canon Inc インクジェットヘッド用の基体、インクジェットヘッド、該インクジェットヘッドの駆動方法およびインクジェット記録装置
WO2006009265A1 (en) 2004-07-22 2006-01-26 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet recording head and recording apparatus
JP2006321222A (ja) 2005-04-18 2006-11-30 Canon Inc 液体吐出ヘッド
JP2008055870A (ja) * 2006-09-04 2008-03-13 Canon Inc 端部温度低下を防ぐヘッド構成
JP4949972B2 (ja) * 2007-08-22 2012-06-13 株式会社リコー ヘッドアレイユニット及び画像形成装置
US8033642B2 (en) * 2007-11-30 2011-10-11 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet recording head and ink jet recording apparatus
JP2009149055A (ja) * 2007-11-30 2009-07-09 Canon Inc インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置
JP4999663B2 (ja) * 2007-12-03 2012-08-15 キヤノン株式会社 インクジェット記録ヘッド
JP5202371B2 (ja) 2009-02-06 2013-06-05 キヤノン株式会社 インクジェット記録ヘッド
JP5863493B2 (ja) * 2012-02-13 2016-02-16 キヤノン株式会社 液体吐出記録ヘッド
US8672463B2 (en) * 2012-05-01 2014-03-18 Fujifilm Corporation Bypass fluid circulation in fluid ejection devices
JP6238617B2 (ja) 2013-07-24 2017-11-29 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN104334355A (zh) 2015-02-04
US9254658B2 (en) 2016-02-09
US20150124025A1 (en) 2015-05-07
JP2014024323A (ja) 2014-02-06
WO2013191009A1 (en) 2013-12-27
CN104334355B (zh) 2016-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6071713B2 (ja) 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置
JP6270533B2 (ja) 液体吐出ヘッド、記録装置、および液体吐出ヘッドの放熱方法
JP6463034B2 (ja) 液体吐出ヘッド
EP2921300B1 (en) Liquid jet head and liquid jet apparatus
US9162453B2 (en) Printhead including integrated circuit die cooling
JP5342933B2 (ja) 画像形成装置
JP5328296B2 (ja) インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置
US9457570B2 (en) Liquid ejection head
JP2009149057A (ja) インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置
US8789912B2 (en) Inkjet recording head
JP2011031397A (ja) 画像記録装置
JP2014151528A (ja) 液体吐出記録装置
JP2010082901A (ja) 液滴噴射装置
US20040179070A1 (en) Ink-jet recording head and ink-jet recording apparatus
JP2012030442A (ja) 画像形成装置
JP2005205721A (ja) 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置
JP2014136401A (ja) 記録ヘッド
JP3649284B2 (ja) プリンタヘッド
JP2009132024A (ja) インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置
JP2011235480A (ja) インクジェット記録ヘッド
JP2007326238A (ja) インクジェット記録装置
JP2009101518A (ja) インクジェット記録ヘッド

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20140430

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160315

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161227

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6071713

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151