JP2005205721A - 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発熱素子上以外での気泡発生率をできる限り小さくすることにより、気泡発生特有の現象であるスジの発生を抑制する。
【解決手段】複数の発熱素子12を半導体基板11上に配列したヘッドチップ10aと、各発熱素子12上にそれぞれ位置するようにノズル18を形成したノズルシート17と、ヘッドチップ10aとノズルシート17との間に設けられたバリア層13と、バリア層13の一部によって形成され、各発熱素子12上の領域とその上部のノズル18との間に設けられた液室13aとを備え、バリア層13の一部によって形成されるとともに、液室13aが形成された領域以外の少なくとも一部の領域に設けられ、共通流路及び液室13aと連通し、ノズルシート17の少なくとも一部の領域と液体が接触するように液体を貯留する液体貯留室13bを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェットプリンタ等に用いられるサーマル方式の液体吐出ヘッド、及びこの液体吐出ヘッドを備えるインクジェットプリンタ等の液体吐出装置に関し、液体吐出ヘッドの冷却、換言すれば液体吐出ヘッドの単位時間当たりの温度変化を少なくする技術に関するものである。
従来より、例えばインクジェットプリンタに代表される液体吐出装置に用いられる液体吐出ヘッドでは、発生させた気泡の膨張及び収縮を利用するサーマル方式と、形状や体積の変動を利用するピエゾ方式とが知られている。
そして、サーマル方式では、半導体基板上に発熱素子を設け、この発熱素子によって液室内の液体に気泡を発生させ、発熱素子上に配置されたノズルから液体を液滴として吐出させ、記録媒体等に着弾させるものである。
図17は、従来のこの種の液体吐出ヘッド1(以下、単にヘッド1という。)を示す外観斜視図である。図17において、ノズルシート17は、バリア層3上に貼り合わせられるが、このノズルシート17を分解して図示している。
また、図18は、図17のヘッド1の流路構造を示す断面図である。
図17及び図18において、半導体基板11上には、複数の発熱素子12が配列されている。また、半導体基板11上には、バリア層3及びノズルシート17が順次積層される。ここで、半導体基板11上に発熱素子12が形成されるとともに、その上部にバリア層3が形成されたものを、ヘッドチップ1aと称する。そして、ヘッドチップ1a上にノズルシート17が貼り合わせられたものを、ヘッド1と称する。
ノズルシート17は、各発熱素子12上にそれぞれノズル(液滴を吐出するための孔)18が位置するように、ノズル18が配列されたものである。また、バリア層3は、半導体基板11上に設けられることにより、発熱素子12とノズル18との間に介在して、発熱素子12上とノズル18との間に液室3aを形成している。
図17に示すように、バリア層3は、平面的に見て略櫛歯状に形成されることで、各発熱素子12の3辺が囲まれるとともに、1辺のみが開口されるようになる。この開口された部分は、個別流路3dを形成し、共通流路23と連通する。
また、発熱素子12は、半導体基板11の1辺の近傍に配列されている。そして、図18中、半導体基板11(ヘッドチップ1a)の左側には、ダミーチップDが配置されることで、半導体基板11(ヘッドチップ1a)の一側面と、ダミーチップDの一側面とで、共通流路23を形成している。なお、共通流路23を形成できる部材であれば、ダミーチップDに限らず、いかなる部材を用いても良い。
さらにまた、図18に示すように、半導体基板11の発熱素子12が設けられた面と反対側の面には、流路板22が配置されている。この流路板22には、図18に示すように、インク供給口22aと、このインク供給口22aと連通するように断面形状が略凹状をなす供給流路24が形成されている。そして、この供給流路24と、共通流路23とが連通している。
これにより、インクは、インク供給口22aから供給流路24及び共通流路23に送られるとともに、個別流路3dを通って液室3aに入り込む。そして、発熱素子12が加熱されることで、液室3a内の発熱素子12上に気泡が発生し、この気泡発生時の飛翔力によって、液室3a内の液体の一部を液滴としてノズル18から吐出させる。
なお、図17及び図18では、実際の形状を無視して、理解の容易のために、形状を誇張して表示している。例えば半導体基板11の厚みT(図19参照)は、約600〜650μmであり、ノズルシート17やバリア層3の厚みは、約10〜20μmである。
図19は、図18において、液滴が吐出するときの発熱状態を示す断面図である。図19中、発熱素子12の中心から(ヘッドチップ1aの)端面までの距離Ynは、通常は、約100〜200μm程度に設計される。これに対して、ヘッドチップ1aの幅は、Ynの約10倍程度、すなわち一桁違う値となる。このため、発熱素子12は、ヘッドチップ1aの端部に位置していることとなる。
このような構造において、発熱素子12が駆動され、高温になると(瞬時には数百℃に至ると考えられている)、その熱は、先ず、接触している発熱素子12上にある液体の沸騰に用いられるが、同時に、図19において、その下面の半導体基板11側にも熱エネルギーがロスとして流れ込むこととなる。通常、このロスを最小限に抑えるためにに、発熱素子12と半導体基板11との間には、熱伝導性の低い酸化シリコン等による熱遮断層が設けられる。
また、発熱素子12の発熱により、半導体基板11側に流れる熱のうち、最初に到達する面は、発熱素子12と同じ半導体基板11の上面であって液体に接する部分である。次に到達する面は、図19中、発熱素子12の左側にある半導体基板11の端面(共通流路23を形成している一方の面)である。
ここで、気泡の発生メカニズムについて言及する。
発熱素子12等の発熱体とインク等の液体とが接しており、その発熱体の熱エネルギーによって液体が熱せられ、その結果としてその液体の沸点を超えると沸騰が生じることは一般的に広く知られている。ここでいう「沸騰」とは、学術的には「核沸騰」と称されるものであり、発熱体の表面に小さな傷やくぼみがあって、予め気泡核と称される空気の固まりが存在しうるところに気泡が発生するというのが一般的に知られた学説である。
すなわち、同一温度であっても、表面状態によっては、液体に接していながら、気泡の発生しやすいものと、そうでないものとがある。それを分けるのが気泡核の存在であり、一般的には表面が平坦でなく、ざらざらした突起の多いものは気泡核が発生しやすく、平坦であればあるほど気泡核が存在しにくい性質がある。
ところで、ヘッドチップ1a上の発熱素子12が設けられた面は、半導体のプロセスを経てきわめて緻密に平坦化されている面である。一方、ヘッドチップ1aの端面は、ダイシング(回転鋸等による切断)等により処理されるため、そのままでは表面が凹凸になっているので、気泡核が生成されやすい。図20では、ヘッドチップ1aの表面と、ダイシングによる切断面とを顕微鏡により拡大撮影した結果を示す図である。
以上より、ヘッドチップ1aの端面では、この端面に接する液体に気泡が発生しやすくなる。
ここで、端面に気泡を発生させないようにするためには、以下の方法が考えられる。
第1の方法として、発熱素子12をヘッドチップ1aの端面から十分に離して配置し、発熱素子12で発生した熱が、端面まで届きにくくするすることで、ヘッドチップ1aの端面に伝わる熱エネルギーでは、液体が簡単には沸騰に至らなくすることである。
また、第2の方法として、ヘッドチップ1aの端面の表面を平坦化し、気泡核になるような凹凸をなくすることである。
さらにまた、第3の方法としては、ヘッドチップ1aの中央部に、異方性エッチングでインク供給口(開口部)を形成し、このインク供給口の近傍に発熱素子を設けることが挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−11479号公報
以上の方法において、上記第1の方法では、ヘッドチップ1aの端部に設けられる発熱素子12のさらに外側に多くのスペースを設けることとなるので、無駄なスペースが生じてしまう。このことは、ヘッドチップ1a上の高密度実装に反するとともに、ヘッド1が大型化する原因にもなる。
また、上記第2の方法では、ダイシングによる切断後に、切断した端面の後処理を行わなければならず、コスト高になる。
さらにまた、第3の方法では、異方性エッチングを施すことにより、インク供給口を形成する面の平坦性がきわめて良くなるので、その部分に気泡が発生しなくなる。しかし、ヘッドチップ1aの中央部にインク供給口を形成することは、特殊な構造となり、従来より一般的に使用されるヘッドチップ1aのように、半導体基板11の一端面に発熱素子12を配列する構造にはなじまない。
次に、ヘッドチップ1aの端面に気泡が発生すると、どのような問題が生じるかについて具体的に説明する。図21は、図18と同様のヘッド1において、気泡が発生している様子を示す断面図である。なお、図21では、実際の使用状態で図示しているため、図18等と異なり、発熱素子12が下面側を向いている。
前述のように、気泡が最も発生するのは、インクに接している部分であり、温度が最も高くなる、気泡核が存在する部分である。この部分は、図21では、気泡発生部分の最下端付近である。
また、インク中に発生した気泡は、浮力によって上方に移動するのであるが、実際には、液滴の吐出時には、液室3a内のインク量が減少するため、気泡発生部分のインクには、ノズル18の方向(液室3aの方向)に引き込まれる力が働く。したがって、気泡もまた、その力によって共通流路23や個別流路3d側に引き込まれる。
図22は、ノズルシート17を透明体から形成して、液滴の吐出動作直後のヘッド1内における気泡発生の様子を拡大して写真撮影した結果を示す図である。図22において、白の円で現れているものが気泡である。なお、黒の円で現れているものは、液滴吐出に伴う液滴の飛沫である。
このように、個別流路3dや、個別流路3dに近い共通流路23に気泡が発生した場合において、それがごくわずかであれば、吐出に大きな影響を与えないが、それでも影響が出る場合がある。さらに、気泡の量が増大すると、小さな気泡同士が合体して大きな気泡に成長する場合がある。このようになると、その気泡の表面張力によって細い流路(特に、個別流路3d)へのインクの供給(流入)量が低下したり、さらにはインクが流入しなくなったりするおそれがある。
図23は、ヘッド1において、合体・成長した大きな気泡の存在により、インクの供給不足が生じた部分を拡大して写真撮影した結果を示す図である。
このように、流路のうち、特に個別流路3dへのインクの供給量が不足した場合には、吐出される液滴の量の不足、さらには液滴の不吐出になるおそれもある。
ここで、シリアルプリンタのようなシリアルヘッドにより印画を行う場合には、少しずつ位置を移動させて重ね塗りをするものであるので、平均化することにより、吐出不良を目視ではほとんど判別できない程度まで修復することができる。
これに対し、ラインプリンタのラインヘッドのように、1回塗りで記録を完結する場合には、液滴の吐出不良が存在する部分では、スジ(白スジ)となって現れてしまうという問題がある。
図24は、ラインヘッドにおいて、気泡の発生により液室3aへのインク供給不足となり、スジが発生した様子を拡大して写真撮影した結果を示す図である。図24に示すように、横幅が64ノズル分(約2.7mm)に対して、約4ノズル分程度の幅が吐出不良となっていることを示している。
以上のような気泡発生の問題を解決するためには、
(1)限られたヘッドチップサイズ内において、図19中、Ynの値を最小にしつつ、発熱素子12上以外での気泡発生率をできる限り小さくすること、
(2)多少の気泡発生があっても、実質的にはその気泡にほとんど影響を受けないようにすること、
が考えられる。
そして、本発明が解決しようとする課題は、前者(上記(1))、すなわちYnの値を最小にしつつ、発熱素子上以外での気泡発生率をできる限り小さくすることにより、気泡発生特有の現象であるスジの発生を抑制することである。
本発明は、以下の解決手段によって、上述の課題を解決する。
本発明の1つである請求項1の発明は、複数の発熱素子を基板上に配列したヘッドチップと、各前記発熱素子上にそれぞれ位置するようにノズルを形成したノズル層と、前記ヘッドチップと前記ノズル層との間に設けられたバリア層と、前記バリア層の一部によって形成され、各前記発熱素子上の領域とその上部の前記ノズルとの間に設けられた液室とを備え、前記発熱素子に加熱のためのエネルギーを与え、前記発生素子上で気泡を発生させ、その気泡の発生によって前記液室内の液体に飛翔力を与えることにより、前記液室内の液体を前記ノズルから吐出させる液体吐出ヘッドであって、各前記液室と連通し、前記液室内に液体を供給するための共通流路と、前記バリア層の一部によって形成されるとともに、前記液室が形成された領域以外の少なくとも一部の領域に設けられ、前記共通流路及び前記液室と連通し、前記ノズル層の少なくとも一部の領域と液体が接触するように液体を貯留する液体貯留室とを備えることを特徴とする。
(作用)
上記発明においては、液体吐出ヘッド内に液体が満たされると、液室のみならず、液体貯留室内も液体で満たされる。そして、液体貯留室内の液体は、ノズル層と接している。これにより、ヘッドチップ(発熱素子)で発生した熱は、液体貯留室内の液体に伝達され、液体貯留室内の液体からノズル層に伝達される。
本発明によれば、ヘッドチップの動作温度を従来のものより低減することができるので、それだけ、核沸騰を生じにくくする(気泡の発生を抑制する)ことができる。すなわち、それだけ温度上昇に対して余裕をとることができる。
また、核沸騰を生じにくくする分に相当する分だけ吐出周波数を上げることができるので、吐出・リフィル周期を短くして吐出サイクルを上げることができ、高速化を図ることができる。
さらにまた、ラインヘッドを形成した場合には、ラインヘッド内の全てのヘッドチップの動作温度を近い温度に保つことができるので、温度変化による吐出液適量の変化が少なくなり、濃度ムラを軽減することができる。
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明による液体吐出装置に実装される液体吐出ヘッド10(以下、単にヘッド10という。)の第1実施形態を分解して示す斜視図であり、従来例で示した図17に対応する図である。図1では、図17と同様に、ノズルシート17(本発明におけるノズル層に相当するもの)は、バリア層13上に貼り合わせられるが、このノズルシート17を分解して図示している。また、従来例と同様に、半導体基板11上に発熱素子12が形成されるとともに、その上部にバリア層13が形成されたものを、ヘッドチップ10aと称する。そして、ヘッドチップ10a上にノズルシート17が貼り合わせられたものを、ヘッド10と称する。
また、図2は、図1のヘッドチップ10a全体を示す平面図である。図2では、従来のヘッドチップ1aとの差を容易に理解できるようにするために、(A)に従来のヘッドチップ1aを図示しており、(B)に本実施形態のヘッドチップ10aを図示している。
なお、図2では、ノズルシート17の図示を省略しているが、ノズルシート17に設けられる排気孔17aを併せて図示している。
図1において、半導体基板11及び発熱素子12は、図17のものと同様である。さらに、発熱素子12の周囲部には、バリア層13によって、液室13aと、この液室13aに連通する個別流路13dとが形成されている。この点もまた、従来のヘッド1と同様である。
また、従来のヘッドチップ1aでは、図17に示すように、半導体基板11上の領域は、液室3a及び個別流路3d、さらには接続電極領域(図17では図示していない)を除いて、バリア層3で占められている。すなわち、従来のヘッドチップ1aでは、その上面全体の領域に対して、約10%以下の領域に液室3aや個別流路3dが形成されている。
これに対し、本実施形態では、液室13a及び個別流路13dは、略櫛歯状に形成されているが、その後方のバリア層13は、複数(多数)の支柱13cを配列した構造となっている。この支柱13cは、バリア層13上にノズルシート17が積層されたときに、バリア層13とノズルシート17とを接着する領域にするとともに、支柱13cの高さを一定にすることで、液室13aの高さを一定にするために設けられる。
また、支柱13cの厚みは、液室13a及び個別流路13dを形成している略櫛歯状部分と同一厚みである。さらにまた、支柱13cの大きさとしては、平面的に見たときに、例えば20μm×30μm程度の略長方形状をなしている。なお、支柱13cの配列パターンや、配列ピッチは、いかなるものであっても良い。
以上の支柱13cが形成された部分は、本発明では、液体貯留室13bを形成する。
また、本実施形態では、半導体基板11上において、発熱素子12が配列された側の1辺を除いた3辺の外縁部には、バリア層13が壁状に形成される。そして、この部分には、接続電極領域19が設けられる。
以上より、液体貯留室13bは、バリア層13のうち発熱素子12が配列された側の1辺を除いた3辺の外縁部と、液室13a及び個別流路13dを形成している略櫛歯状の部分とによって囲まれている。
さらに、この液体貯留室13bは、ヘッド10の共通流路(各液室13aと連通し、液室13a内に液体を供給するための流路であって、従来例で示した共通流路23と同様のものである。)側(図1中、右前方側。また、図2中、ヘッドチップ10aの下外縁側。)において、両端部が開口され、共通流路と連通している。これにより、液体貯留室13bは、共通流路、及び個別流路13dを介して液室13aと連通している。
さらに、図2(B)において、ノズルシート17には、ノズルシート17を貫通するとともに、その下層に液体貯留室13bが存在する部分に、排気孔17aが形成されている。図2(B)では、5つの排気孔17aを図示している。この排気孔17aは、液体貯留室13bのうち、液室13aや個別流路13dから遠ざかる位置に設けられている。
以上の構成により、バリア層13の一部によって、各発熱素子12上とそれに対応するノズル18との間に液室13aが形成されるとともに、この液室13aに連通するとともに液室13aへの液体の流路を形成する個別流路13dが形成される。一方、バリア層13の一部によって、液室13a及び個別流路13dが形成された領域以外の少なくとも一部の領域に、液室13aと連通し、液体を貯留する液体貯留室13bが形成される。
上記構成においては、インクを収容したインクタンク等からインクが供給されると、そのインクは、共通流路に流れ込むので、この共通流路からインクが個別流路13dを通って液室13a内に流れ込み、液室13a内がインクで満たされる。同時に、共通流路から、共通流路と連通している液体貯留室13bにインクが流れ込み、液体貯留室13bの内部もまた、インクで満たされる。
この場合に、最初に液体貯留室13bに液体が満たされる前は、液体貯留室13b内は空気で満たされている。したがって、インクを液体貯留室13b内に送り込むと、それまで存在していた空気は、排気孔17aを通して外部に排出される。これにより、液体貯留室13b内は、インクのみで満たされ、空気を存在させないようにすることができる。
さらに、液体貯留室13bにインクが満たされると、そのインクは、排気孔17aの出口部分(ノズルシート17の表面)にまで到達するが、この場合に、排気孔17aの開口面積がノズル18の開口面積と同一であれば、オリフィス面に働く表面張力は等しくなる。そして、インク内に圧力が加わったときには、インクの出口は、ノズル18と排気孔17aだけであるので、その圧力は、ノズル18及び排気孔17aのオリフィス部分に伝達されるが、排気孔17aの開口面積がノズル18の表面の開口面積以下であれば、加えられた圧力によって排気孔17aから先にインクが漏れ出すことはない。
したがって、排気孔17aの開口面積は、ノズル18の表面の開口面積より小さくしている。これにより、輸送中等の、環境条件が変化したときでも、排気孔17aを、ノズル18と同じ取扱いにすることができる。
なお、ヘッド10の駆動時、すなわち液室13aからの液滴の吐出及び液室13aへのインクの供給時には、共通流路から個別流路13dを通じてインクが液室13a内に満たされるが、このときには、液体貯留室13b内のインクの移動はほとんどない。
また、ノズルシート17の下面側は、支柱13cの上面と接着されている。さらにまた、支柱13cとの接着領域を除き、液体貯留室13b内の液体は、ノズルシート17の下面と接触する状態となる。
ここで、従来のヘッドチップ1aでは、発熱素子12で発生した熱のほとんどは、バリア層3を介してノズルシート17に伝達されるが、バリア層3は、上述したような材料から形成されており、熱伝導性が良くないので、バリア層3からノズルシート17を通じての放熱は、十分とはいえない。
これに対して、本実施形態のヘッド10では、発熱素子12で発生した熱は、液体貯留室13b内のインクに伝えることができる。そして、液体貯留室13b内のインクとノズルシート17の下面側とが直接接触しているので、液体貯留室13b内のインクを通して熱がノズルシート17に伝わりやすくなる。したがって、ノズルシート17の表面から放熱を行うことができるので、十分な放熱効果が得られる。
このようなことから、液体貯留室13bは、蓄熱液体層(室)又は熱のコンデンサー層(室)ともいうことができる。
また、ヘッドチップ10a内の発熱量は一定であるので、本実施形態のような構造で放熱量が多くなれば、その分、ヘッドチップ10a内の温度を低下させることができる。
図3は、従来のヘッド1における放熱と、本実施形態のヘッド10における放熱とを対比して示す断面図である。
図中、(A)は、従来のヘッド1であり、(B)は、本実施形態のヘッド10である。図中、半導体基板11の左端近傍に発熱素子12が設けられており、その上部のノズルシート17にノズル18が設けられている(図3では、発熱素子12及びノズル18の図示を省略する)。
従来のヘッド1では、発熱素子12で発生した熱は、ノズルシート17のうちの、液室3aの上部及び左側を中心に熱が伝わる構造である。これに対し、本実施形態のヘッド10は、液室13a上部及び左側のみならず、液体貯留室13bも含めて、その上部のノズルシート17に熱を伝えることができる。
すなわち、発熱素子12が設けられたヘッドチップ10aとノズルシート17との間に、比熱の大きなインクを介在させることで、ヘッドチップ10a単体の急激な温度上昇を抑制するとともに、バリア層13自体よりも熱伝導率の高いインクが効率良くノズルシート17に熱を伝えることができるので、いち早く熱をノズルシート17に伝え、放射冷却を行うことができる。
また、ノズルシート17の材質としては、種々のものが考えられるが、金属材料、又は金属材料を主とする材料から形成すれば、放熱効果はより高くなる。
さらに、複数のヘッドチップ10aによってヘッド10が形成される場合、例えば各色ごとにヘッドチップ10aを備えるカラープリンタヘッド等の場合や、ラインプリンタのラインヘッドのように、ヘッドチップ10aが共通流路に沿って複数配列されている場合であっても、全てのヘッドチップ10aのノズル18を形成した1枚のノズルシート17を設けることが好ましい。このようにすれば、ヘッド10の温度が常に平均化される。
さらに、ラインヘッドの場合には、ヘッドチップ10aごとに液滴の吐出量(駆動量)が異なるので、大量の熱を発生するヘッドチップ10aや、全く使用されるにほとんど発熱していないヘッドチップ10aとが混在することがある。ヘッドチップ10aの半導体基板11は、シリコン等からなるので熱伝導率が良く、ほぼ同一温度になるが、外部への放熱が良好でなければヘッドチップ10aの温度はすぐに上昇してしまう。
この場合に、全てのヘッドチップ10aで同一の(1枚の)ノズルシート17を有していれば、全てのヘッドチップ10aの温度をほぼ同一にすることができる。また、全てのヘッドチップ10aの液体貯留室13b内の液体により熱容量を大きく取ることができ、さらに放熱面積も大きく取ることができるので、温度上昇をより緩やかにすることができる。その結果、ヘッドチップ10aの温度上昇も抑制することができる。
以上のようにしてヘッドチップ10aの温度上昇を抑制することで、ヘッドチップ10a内、特に個別流路13d〜液室13a間のインクに、気泡が発生しにくくなる。
図4は、ヘッドチップ10aを図中、左右方向にライン状に並列するとともに、それを4列形成して、4色のカラーラインヘッドを形成した例を示す平面図である。
図4では、ハッチングを付したヘッドチップ10aが発熱したことを示しており、さらに、ハッチングが密であるほど高温であることを意味している。
この場合、上側の図では、ノズルシート17の熱伝導率が低い場合を示し、下側の図では、ノズルシート17の熱伝導率が高い場合を示している。
これにより、上側の図では、発熱したヘッドチップ10aだけが温度が特に上昇している。これに対し、下側の図では、発熱したヘッドチップ10aの熱がノズルシート17全体に伝達され、全てのヘッドチップ10aの温度が均一化されている(すなわち、ヘッドチップ10aの駆動条件が等しくなる)。
以上述べたような、本実施形態におけるヘッド10及びこのヘッド10を備えるインクジェットプリンタ等の液体吐出装置によれば、以下のような効果がある。
(1)図19において、Ynを長くとることで、ヘッドチップ10aの駆動時に、ヘッドチップ10aの端面の凹凸を気泡核とする核沸騰が生じないようにする(気泡が発生しないようにする)ことができるが、本実施形態のように構成することで、同一条件を考えれば、ヘッドチップ10aの動作温度を従来のものより低減することができる。したがって、ヘッドチップ10aの動作温度を従来のものと同一温度に保つ場合には、Ynの値を従来の値より小さく設定することができる。
(2)Ynの値を小さく設定しない場合には、本実施形態のように構成することでヘッドチップ10aの動作温度を低くすることができるので、それだけ、核沸騰を生じにくくすることができる。すなわち、それだけ温度上昇に対して余裕をとることができる。
(3)ヘッドチップ10aの端面で核沸騰を生じにくくする分に相当する分だけ吐出周波数を上げることができる。これにより、吐出・リフィル周期を短くすることができるので、吐出サイクルを上げることができ、高速化を図ることができる。
(4)複数のヘッドチップ10aを配列してラインヘッドを形成した場合には、ラインヘッド内の全てのヘッドチップ10aの動作温度を近い温度に保つことができる。これにより、温度変化による吐出液適量の変化が少なくなり、濃度ムラを軽減することができる。
次に、他の実施形態について説明する。
(第2実施形態)
図5は、第2実施形態のヘッドチップ10bを示す平面図である。図5のヘッドチップ10bにおいて、図2のヘッドチップ10aと異なる点は、液室13aと、その後方に配置されている液体貯留室13bとが、共通流路と反対側で連通されている点である。図5中、詳細図に示すように、第2実施形態では、発熱素子12は、一方向に一定のピッチで配列されているものの、一直線上に配列されているものではなく、隣り合う発熱素子12(ノズル18)の中心は、配列方向に垂直な方向に所定間隔(0より大きい実数)を隔てて配置されているものである。
これにより、隣り合うノズル18の中心間距離は、発熱素子12(ノズル18)の配列ピッチより大きい値となるので、液滴の吐出に伴う圧力変動によるノズル18及びその周辺領域の変形量が少なくなり、液滴の吐出量、及び吐出方向を安定させることができる。なお、この技術は、本件出願人より既に提案されている技術である(特願2003−383232)。
さらに、各発熱素子12の配列方向における両側には、平面的に見て略長方形状をなすようにバリア層13が設けられているが、発熱素子12の配列方向に垂直な方向における両側(共通流路側及びその反対側)には、個別流路13dがバリア層13によって形成されている。そして、液体貯留室13b側に形成された個別流路13dと液体貯留室13bとが連通されている。
なお、第2実施形態では、液室13aと液体貯留室13bとは、個別流路13dによって直接連通されているが、液体貯留室13bでは、液室13aの周辺を除いて、液体の移動はほとんどないと考えられる。
(第3実施形態)
図6は、第3実施形態のヘッドチップ10cを示す平面図である。第3実施形態では、シリアルヘッドに適用したものである。
シリアルヘッドに適用した場合に、上記各実施形態と比較して異なる点は、接続電極領域19を、ヘッドチップ10cの長手方向の両端部に設けたことである。また、第3実施形態では、液体供給孔11aをヘッドチップ10cの中央部に設けている。ただし、これに限らず、ヘッドチップ10cの両端部に設けることも可能である。シリアルヘッドに適用した場合には、接続電極領域19の設け方がラインヘッドの場合と異なるため、液体貯留室13bを効率良く設けることができる可能性がある。
なお、図6では詳細な図示を省略しているが、バリア層13のうち、液室13aや液体貯留室13bの構造は、上記実施形態で例示したいずれのものであっても良い。
(実施例)
続いて、本発明の実施例について説明する。
従来構造のヘッド1と実施形態のヘッド10(図5(第2実施形態)のヘッドチップ10bを有するもの)とで、図22に示したものと全く同一の仕様のものを製作し、比較測定を行った。
図7は、それぞれのヘッド1、10の仕様概要を表にして示す図である。
図7において、ノズル18の配列は、図5の詳細図で示したように、隣接するノズル18の位置が、ノズル18の配列方向に垂直な方向にオフセットを有するものであり、そのオフセット量は、ノズル18の配列ピッチの1/2である。
また、図8は、ヘッドチップ1a、10b内部における実効回路のスペース配分を示す図である。図8に示すように、ヘッドチップ1a、10bの横幅は、15400μmであり、縦幅は、1540μmである。また、従来のヘッドチップ1aの場合には、インクの浸漬部分は、発熱素子12(液室3a)の部分である220μmである。これに対し、実施例1では、パワートランジスタの部分に液体貯留室13bを形成し、220+410=630μmの範囲をインクの浸漬部分とした。さらに実施例2では、論理回路部の部分まで含めた液体貯留室13bを形成し、220+410+510=1140μmの範囲をインクの浸漬部分とした。
なお、実験結果から、実施例1と実施例2とでは、ほとんど差が認められたかったので、以下、これらを総称して実施例として取り扱う。
従来のヘッドチップ1aと、実施例のヘッドチップ10bとで、実施例の方が従来のものに比べてインクの浸漬部分が約3倍となっている。しかし、従来のヘッドチップ1a、及び実施例のヘッドチップ10bのいずれにおいても、ノズル18の近傍では、吐出時に大きな圧力がかかったときにバリア層3、13とノズルシート17との接着が破壊されないようにするために接着面積を大きく取る構造としている。したがって、ノズル18の近傍では、インクが直接ノズルシート17に触れる面積は、相対的に小さい。このような事情を勘案すれば、従来のヘッドチップ1aと、実施例のヘッドチップ10bとでは、インクがノズルシート17に触れる面積は、実質的には4〜5倍になっていると考えられる。
次に、上記構造のヘッド1、10を用いた観測方法であるが、
(1)同じ内容の記録を(各ヘッド1、10での印画率20%の単調ドット配列パターン) 、
(2)同じ時間(同じ印画枚数)動作させ(A4サイズ20枚連続)、
(3)温度上昇の程度差を観測
できる方法で行えば良い。しかし、(3)については、内部の温度を正確に測定する手段が備わっていないので、実施例では、先ず、気泡発生の度合いで比較することとした。
そのため、ノズルシート17は、使用予定であったニッケル電鋳のものを用いず、高分子材料(ポリイミド)による透明なノズルシート17を用いることとした。なお、その厚みは、25μmのものを用いた。
図9は、従来のヘッド1を写真撮影した結果を示す図である。後述する図10も同様であるが、図9では、印画直後にヘッド1(ヘッドブロック)を取り出し、下側(記録媒体側)からマゼンタ色のインクのヘッド1内部を写真撮影したものである。気泡は、ヘッドチップ1aに沿って発生しているが、対向側に設けられているダミーチップDには、気泡は発生していない。
これらの気泡は、比較的安定であり、気泡周囲の温度が下がれば消滅するが、観測結果から、実施例の構造では、一度気泡が発生すると、後から発生する気泡との合体は起こるが、それらが全て消滅するには数時間を要することがわかった。
図10は、実施例のヘッド10を写真撮影した結果を示す図である。図10からわかるように、気泡は、1つも発生しなかった。
なお、本実施例では、ヘッドチップ10bの端部に沿って、2ノズルごとに排気孔17aを実験的に配置したが、この排気孔17aによって気泡が抜け出たわけではないのは明らかである。
すなわち、排気孔17aは、大量の気泡が溜まった場合には有効に気泡を減らす効果があることが認められたが、図9からもわかるように、通常、気泡は、発生当初の小さな物から合体後の大きな物まで種々の物があるので、これらが発生と同時に排気孔17aから全て外部に排出されてしまうことは考えられない。したがって、実施例の場合に、全く気泡がないということは、気泡が発生していないと考えるのが妥当である。
以上の観測結果より、本発明は、サーマル方式の液体吐出ヘッド(ヘッドチップ)を冷却するには有効であることが確認された。
上述したように、ヘッドチップ1a、10b内部の温度を正確に測定することは難しい。しかし、実施例のヘッドチップ1a、10bには、接続電極領域19(例えば14本の電極)が設けられており、電極からは金線のボンディングワイヤで外部に接続されている。このため、ボンディング端子は、ヘッドチップ1a、10bに直接接続されているため、ヘッドチップ1a、10bの温度は、ボンディング端子近傍の温度を測定することができれば、大体の目安となる。
そこで、この方法を用いて、間接的ではあるが、この方法で測定を試みた。
図11は、温度測定中のノズルシート17とボンディング孔付近の状態を写真撮影した結果を示す図である。図11では、赤外線カメラと熱画像処理プログラムによるものである。なお、ヘッドチップ1a、10bの各ボンディング部分の構造は同一である。以上のようにして、ボンディング端子上での温度を測定した。図11中、a〜eの各十字で示したマークは、温度測定点を示している。
図12は、上記の方法で温度測定した結果を表にして示す図である。また、図13は、温度測定した結果をグラフにして示す図である。
測定は、ボンディング端子表面については、図11中、ノズルシート17上の長円状に抜かれた部分で行い、対向する2つのヘッドチップ1a、10bの4か所(a〜d)で測定し、平均値をとったものである。また、ノズルシート17の表面については、e点での測定値である。
また、図13では、それぞれ、ボンディング端子表面での温度を表す実験式を併記している。
図12及び図13から明らかなように、実施例の構造では、従来構造と比較して、ボンディング端子付近で約5℃(差分;62.49−57.66=4.83)程度、温度が低下していることがわかる。
このことから、従来構造において、いずれかの位置で、気泡発生温度である100℃に達している部分があったとすれば、実施例の構造では、7〜8℃以上の温度低下を期待できるので、それだけ気泡発生確率を低くできることが確認された。なお、従来構造と実施例の構造とで、ノズルシート17の表面の温度はほとんど同じであることも併せて確認された。
次に、等価回路モデルを用いた冷却効果について説明する。
発熱素子12を電源に、熱抵抗(熱伝導度)を電気抵抗に、各部品の熱容量をキャパシターに、関心のある観測点の温度を電圧に置き換えると、簡単な電気回路で状況を表すことができる。
図14は、そのモデルの概念を示す図である。図14中、(B)の等価回路において、Pn(P1〜P4)で表される点(場所)は、他の部分に比べて熱伝導率が高く、部材そのものがほぼ同一温度にあると考えて良い部分(等価回路上でほぼ等電位点として扱える部分)を示す。P1からP4までの状況を考えると、
P1:測定可能点(350℃近傍にある)
P2:温度を測定したい点(従来構造については、液体が気化し始めるので、100℃付近にある)
P3:外部に露出しているので測定可能な点
P4:P3に同じだが、図14(C)では不要
となる。
ところで、図14(B)に示すように、全体の温度が安定しない過渡状態を考えると熱容量が絡むので、等価回路が複雑になるが、十分長い時間動作させた後で系の温度が安定した状態を考えると、同図(C)のように簡略化して考えても良い。図15は、簡略化して考えてもそれほど誤差が大きくならない根拠を表にして示す図である。
図12に示した既に得られている結果と、図14(C)の等価回路とを対比して、本発明の効果を検証してみると、本発明の構造に変えることによって変化するパラメータは、R2とR3であるので、
P1:350℃で一定(吐出に一定の温度が必要)、
P2:従来構造での動作中は62.5℃(図13中の式において、小数点第2位を四捨五入)であるが、実施例の構造では、57.7℃に変化している、
P3:従来構造も実施例の構造も、約32.4℃でほぼ同じ、
測定場所での周囲温度:25℃、
等の条件から、
(式1)R1/(R2+R3)=(350−62.5)/(62.5−25)=287.5/37.5
となる。
従来構造と実施例の構造とでは、バリア層3、13を除いてヘッドチップ1a、10b等は、同一構造であるので、R1=一定であり、P2点の温度変化は、全てR2、R3の変化によるものなので、実施例の構造でのこれらの値をR2’、R3’として、
(式2)R1/(R2’+R3’)=(350−57.7)/(57.7−25)=292.3/32.7
となる。
そして、(式1)/(式2)を求めれば、
(式3)(R2’+R3’)/(R2+R3)≒0.86
が得られる。
さらに、ノズルシート17上での温度は、従来構造も実施例の構造も同じことから、上と同様の計算をすれば、
(式4)R2/R3=(62.5−32.4)/(32.4−25)=4.07
(式5)R2’/R3’=(57.7−32.4)/(32.4−25)=3.42
が得られる。
(式4)よりR2=4.07×R3、(式5)よりR2’=3.42×R3’として、(式3)に代入すれば、
(1+3.42)R3’/(1+4.07)R3=0.86
となるので、
(式6)R3’/R3=0.99
となる。
同じく、(式4)よりR3=R2/4.07、(式5)よりR3’=R2’/3.42として、(式3)に代入すれば、
(式7)R2’/R2=0.83
が得られる。
(式6)及び(式7)の結果から、実施例の構造では、ノズルシート17からの自然放熱による特性は従来構造と同じだが、ノズルシート17に熱を伝える効率は、約17%改善できたことがわかる。
実施例の構造で、液体の浸漬部分が数倍に増加したわりには、改善がこの程度に留まった理由としては、新しく液体を浸漬させた部分においては、従来の構造に比べて液体供給による流れが少ない(ほとんどない)ことによる冷却効果の差であると推測できる。
なお、図16は、参考として、発熱素子12の表面を350℃(一定)とした根拠である写真撮影結果を示す図である。図16では、空焼き(インクなし)状態を顕微鏡写真で撮影したものである。
本発明による液体吐出装置に実装される液体吐出ヘッドの第1実施形態を分解して示す斜視図である。 図1のヘッドチップ全体を示す平面図であり、従来のヘッドチップとの対比を図示したものである。 従来のヘッドにおける放熱と、本実施形態のヘッドにおける放熱とを対比して示す断面図である。 ヘッドチップを図中、左右方向にライン状に並列したものを4列形成し、カラーラインヘッドを形成した例を示す平面図である。 第2実施形態のヘッドチップを示す平面図である。 第3実施形態のヘッドチップを示す平面図である。 実施例のヘッドの仕様概要を表にして示す図である。 ヘッドチップ内部における実効回路のスペース配分を示す図である。 従来のヘッドを写真撮影した結果を示す図である。 実施例のヘッドを写真撮影した結果を示す図である。 温度測定中のノズルシートとボンディング孔付近の状態を写真撮影した結果を示す図である。 温度測定した結果を表にして示す図である。 温度測定した結果をグラフにして示す図である。 等価回路モデルの概念を示す図である。 等価回路の要素とその有効性の根拠を表にして示す図である。 発熱素子の表面を350℃(一定)とした根拠である写真撮影結果を示す図である。 従来の液体吐出ヘッドを示す外観斜視図である。 図17のヘッドの流路構造を示す断面図である。 図18において、液滴が吐出するときの発熱状態を示す断面図である。 ヘッドチップの表面と、ダイシングによる切断面とを顕微鏡により拡大撮影した結果を示す図である。 図18と同様のヘッドにおいて、気泡が発生している様子を示す断面図である。 液滴の吐出動作直後のヘッド内における気泡発生の様子を拡大して写真撮影した結果を示す図である。 合体・成長した大きな気泡の存在により、インクの供給不足が生じた部分を拡大して写真撮影した結果を示す図である。 ラインヘッドにおいて、気泡の発生により液室へのインク供給不足となり、スジが発生した様子を拡大して写真撮影した結果を示す図である。
符号の説明
10 液体吐出ヘッド(ヘッド)
10a、10b、10c ヘッドチップ
11 半導体基板
12 発熱素子
13 バリア層
13a 液室
13b 液体貯留室
13c 支柱
13d 個別流路
17 ノズルシート(ノズル層)
17a 排気孔
18 ノズル
19 接続電極領域

Claims (8)

  1. 複数の発熱素子を基板上に配列したヘッドチップと、
    各前記発熱素子上にそれぞれ位置するようにノズルを形成したノズル層と、
    前記ヘッドチップと前記ノズル層との間に設けられたバリア層と、
    前記バリア層の一部によって形成され、各前記発熱素子上の領域とその上部の前記ノズルとの間に設けられた液室と
    を備え、
    前記発熱素子に加熱のためのエネルギーを与え、前記発生素子上で気泡を発生させ、その気泡の発生によって前記液室内の液体に飛翔力を与えることにより、前記液室内の液体を前記ノズルから吐出させる液体吐出ヘッドであって、
    各前記液室と連通し、前記液室内に液体を供給するための共通流路と、
    前記バリア層の一部によって形成されるとともに、前記液室が形成された領域以外の少なくとも一部の領域に設けられ、前記共通流路及び前記液室と連通し、前記ノズル層の少なくとも一部の領域と液体が接触するように液体を貯留する液体貯留室と
    を備えることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記ノズル層は、金属材料からなる1部材によって形成されている
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  3. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記液体吐出ヘッドは、前記ヘッドチップが複数設けられることによりラインヘッドを形成しており、
    複数の前記ヘッドチップは、前記共通流路に沿って各前記液室の開口側が前記共通流路を向くように配置されており、
    前記ノズル層は、全ての前記ヘッドチップの前記発熱素子上にぞれぞれ前記ノズルが位置するように、金属材料からなる1部材によって形成されている
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  4. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記液室は、前記発熱素子を囲むように前記共通流路側のみが開口された形状をなし、
    前記液体貯留室は、前記ヘッドチップの長手方向における両端部で前記共通流路と連通している
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  5. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記液室は、前記共通流路側及びその反対側が開口された形状をなし、
    前記液体貯留室は、前記共通流路に対して前記液室を隔てた側に設けられている
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  6. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記ノズル層のうち、前記ノズル層の下層に前記液体貯留室が位置する部分には、前記ノズル層を貫通して前記液体貯留室と連通する少なくとも1つの排気孔が形成されている
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  7. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記ノズル層のうち、前記ノズル層の下層に前記液体貯留室が位置する部分には、前記ノズル層を貫通して前記液体貯留室と連通する少なくとも1つの排気孔が形成されており、
    前記ノズル層の液体吐出面における前記排気孔の開口面積は、前記ノズル層の表面における前記ノズルの前記開口面積より小さい
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  8. 複数の発熱素子を基板上に配列したヘッドチップと、
    各前記発熱素子上にそれぞれ位置するようにノズルを形成したノズル層と、
    前記ヘッドチップと前記ノズル層との間に設けられたバリア層と、
    前記バリア層の一部によって形成され、各前記発熱素子上の領域と前記ノズルとの間にそれぞれ形成された液室と
    を備え、
    前記発熱素子に加熱のためのエネルギーを与え、前記発生素子上で気泡を発生させ、その気泡の発生によって前記液室内の液体に飛翔力を与えることにより、前記液室内の液体を前記ノズルから吐出させる液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置であって、
    前記液体吐出ヘッドは、
    各前記液室と連通し、前記液室内に液体を供給するための共通流路と、
    前記バリア層の一部によって形成されるとともに、前記液室が形成された領域以外の少なくとも一部の領域に設けられ、前記共通流路及び前記液室と連通し、前記ノズル層の少なくとも一部の領域と液体が接触するように液体を貯留する液体貯留室とを備える
    ことを特徴とする液体吐出装置。
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