JP6071516B2 - 桃核抽出液を含有する飲料 - Google Patents

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Description

本発明は、桃の核をアルコールに浸漬して得られる桃核抽出液を含む飲料に関する。詳しくは、桃の核を特定条件下でアルコールに浸漬することにより得られる華やかな香気成分を著量含む抽出液を、核果類の果実由来の成分を含む飲料に配合して得られる良好な香味を有する飲料に関する。
多様化する消費者の嗜好を満足するために、近年様々な種類の飲料が開発されている。新たな飲料の開発においては、飲料に添加する香料や甘味料などの添加物の開発や、添加物と果汁の配合量の検討などが一般に行われる。そのような中で、梅酒の香味を改善させる目的で、梅酒に梅核の浸漬酒を配合することが提案されている。梅核浸漬酒とは、梅核(梅の種)をアルコールに一定期間浸漬して得られるものである。特許文献1には、エタノール濃度5%〜60%(v/v)、pHが2〜6のエタノール含有水溶液に梅核を浸漬させることにより梅核抽出液を調製し、これを梅酒に10〜30%(v/v)添加することによって梅酒の香味を改善することが記載されている。また、特許文献2には、青梅浸漬酒、熟成梅浸漬酒、及び所望により梅核浸漬酒を特定比で配合することにより、短い熟成期間でフレッシュな香味等を充分に有する梅酒を製造することが記載されている。これらは、いずれも、梅酒の製造に向けられたものであり、梅酒以外の飲料の製造については記載されていない。
特開2001−252053号公報 特開2007−195435号公報
本発明は、多様化する消費者の嗜好に合致する種々の飲料を開発するに当たり、様々な種類の飲料に配合することによって、その飲料の香味を改善することができるような、飲料ブレンド用の材料を提供することを目的とする。本発明者らは、そのような材料について鋭意検討した結果、核果類の一種である桃果実の核をアルコール度数20〜30v/v%のアルコール水溶液に一定期間浸漬して不溶性固形分を除去することにより、ベンズアルデヒドやバニリンといった華やかな香気成分を非常に多く含む材料(桃核抽出液)が得られることを見出した。また、こうして得られた桃核抽出液自体には渋味やえぐみが感じられるが、これを飲料(特に核果類果実由来の成分を含む飲料)に配合した場合、意外にも渋味やえぐみは消え、一方、華やかな香りや果実感を付与することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明に用いられる桃核抽出液は、桃果実の核をアルコール度数20〜30v/v%のアルコール水溶液に一定期間浸漬することにより得られるものであり、ベンズアルデヒドやバニリンなどの華やかな香気成分を非常に多く含む。更に、この桃核抽出液を飲料に配合することにより、優れた香味の飲料を製造することができる。本発明は以下の通りである:
(1)以下の工程:
(a)桃果実から果皮及び果肉を除去して核を取り出し;
(b)得られた桃果実の核を、アルコール度数20〜30v/v%のアルコール水溶液に浸漬し;
(c)一定期間保持し;
(d)不溶性固形分を除去する;
を含む方法により製造された桃核抽出液を、核果類果実の果肉由来の成分を含む飲料1Lに対し、2〜80mLの割合で添加することにより製造される飲料。
(2)核果類果実が、桃又は梅である、上記(1)に記載の飲料。
(3)核果類果実の果肉由来の成分を含む飲料が、核果類果実の果汁及び/又は果肉を含むアルコール含有又はアルコール非含有飲料、核果類果実をアルコール水溶液に浸漬して得られる浸漬酒、前記浸漬酒を含有する飲料、並びにこれらの混合物から選択される、上記(1)または(2)に記載の飲料。
(4)工程(c)における保持期間が2ヶ月間以上である、上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の飲料。
(5)桃核抽出液におけるバニリン含有量が7.5〜100ppmである、上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の飲料。
(6)桃核抽出液におけるベンズアルデヒド含有量が20〜200ppmである、上記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の飲料。
(7)アルコール度数が1〜9v/v%である、上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載の飲料。
(8)核果類果実の果肉由来の成分を含む飲料の風味を改善する方法であって、桃果実から果皮及び果肉を除去して得た桃果実の核をアルコール度数20〜30v/v%のアルコール水溶液に添加し、一定期間保持し、不溶性固形分を除去することによって得られる桃核抽出液を、前記飲料1Lに対し、2〜80mLの割合で配合することを含む、前記方法。
(9)以下の工程:
(a)桃果実から果皮及び果肉を除去して核を取り出し;
(b)得られた桃果実の核を、アルコール度数20〜30v/v%のアルコール水溶液に浸漬し;
(c)一定期間保持し;
(d)不溶性固形分を除去する;
を含む方法により製造される桃核抽出液。
桃果実の部位のひとつである核を、アルコール度数20〜30v/v%のアルコール水溶液に浸漬し、一定期間保持することによって、ベンズアルデヒドやバニリンなどの華やかな香気成分を著量含有する桃核抽出液を得ることができる。また、この桃核抽出液を、核果類果実の果肉由来の成分を含有する飲料に一定量配合することによって、華やかな香味に加えて、本物らしい果実の立体感や繊維感が強化された、消費者の嗜好を満足する飲料を提供することができる。
桃果実の縦断面図である。 桃果実の各部位の抽出液に含まれるベンズアルデヒド量とバニリン量を表すグラフである。
本明細書において、特に断りがない限り、アルコールとはエチルアルコール(エタノール)のことをいう。また、アルコール度数とは、アルコール水溶液中のアルコールの容量%のことをいう。
(桃核抽出液)
本発明に用いられる桃核抽出液は、(1)桃果実から果皮及び果肉を除去して桃果実の内部に存在する核(桃核という)を取り出し、(2)桃核をアルコール度数20〜30v/v%のアルコール水溶液に浸漬し、(3)一定期間保持した後、(4)不溶性固形分を除去することにより得られる。本発明に使用される桃果実は、モモ(学名:Amygdaluspersica)の木になる果実であり、一般に白肉種と黄肉種とに大別され、品種としては熟期の早晩性により早生種、中生種、晩生種の三群に区別される。食用に供されるものであればよく、特に品種、産地は限定されない。具体的には、早生種の布目早生、砂子早生、岡山早生、大和早生、倉方早生、あかつき、錦、中生種の白鳳、大久保、中山金桃、大和白桃、中津白桃、缶桃5号、晩生種の白桃、清見、上海水密、缶桃12号などを使用することができる。桃果実の熟度も特に限定されない。
桃果実は、核果の一種であり、果実の中心部に1個のかたい核をもつ。桃果実の縦断面を図1に示す。桃果実は、最も外側に果皮を有し、果皮の下に一般に食される果肉を有する。果肉のさらに内側には、木質化した殻とその中に内包される種子(仁ともよばれる)とからなる核が存在する。本発明では、桃果実から果皮と果肉を除去し、残った核をアルコール水溶液に浸漬する。アルコール水溶液に浸漬する核はかたい殻のみでなっていてもよく、殻と種子とを含んでいてもよい。
本発明で桃果実から果皮及び果肉を除去する方法は、特に限定されないが、例えば、ピーチピッターによって果実を半割りした後ストーンドパルパーによって破砕する方法、熱破砕した果実を裏ごしする方法、ロールブレーカーで果肉を圧壊し、シードパルパーで破砕する方法等の、桃果実から食品や果汁を製造するために用いられる従来の方法を用いて桃果実から果皮、果肉、及び核を分離し、核のみを取り出すことができる。この際、核に付着している果肉は、できるだけ除去することが好ましい。核に果肉が付着していると、桃核抽出液に果肉由来の香気成分も抽出されるため、核由来の華やかな香気が感じられにくくなる傾向がある。得られた桃核は、アルコール水溶液にそのまま浸漬しても、粉砕等の前処理を施してから浸漬してもよい。また、桃核を粉砕して種子(仁)を除去し、殻のみを浸漬してもよい。種子を除去して核の殻のみを浸漬して得た抽出液は、種子を含む抽出液と比べて、甘い香気が一層顕著に感じられる。これは、桃核の中でも、特に、木質化している殻の部分から甘い香気を有するバニリンが多く抽出されるためと考えられる。
本発明で桃核を浸漬するアルコールの種類は、通常の酒類として飲用されるものであれば特に限定されない。ウイスキー、ウォッカ、ラム、焼酎、スピリッツ類などの蒸留酒、日本酒、ワイン、ビールなどの醸造酒、リキュールなどの混成酒などを使用することができる。様々な飲料に配合するためのブレンド材料としての汎用性と言う点では、香味がそれほど強くない酒類の方が好ましく、アルコール含有物を連続式蒸留機で蒸留して得られる連続式蒸留スピリッツや連続式蒸留アルコールをより好ましく使用することができる。このような連続式蒸留スピリッツ及び連続式蒸留アルコールとしては、具体的には、日本の酒税法で規定されるウォッカなどの香りの少ないスピリッツ類、ニュートラルスピリッツやグレーンスピリッツなどの原料用アルコール、及び連続式蒸留焼酎(いわゆる甲類焼酎)などを挙げることができる。求める抽出液の品質や目的に応じて、単一種類のアルコールを用いても、抽出液の香味特徴を変化させる目的で複数種類のアルコールを用いてもよい。
桃核を浸漬するアルコール水溶液のアルコール度数は、20〜30v/v%が好ましい。20v/v%を下回っても使用することができるが、やや香立ちが大人しくなる傾向が見られる。また、30v/v%を上回った場合は香立ちが強くなる一方味の厚みが薄くなる傾向が見られる。なお、本発明におけるアルコール度数は、国税庁所定分析法(平19国税庁訓令第6号、平成19年6月22日改訂)に記載の方法によって測定することができる。具体的には、糖類を添加したものと添加していないもののそれぞれについて、以下の方法で測定することができる。
対象のアルコールを含む試料がショ糖等の糖類を添加していない焦げ付きのおそれがないものの場合:試料100〜150mLを、メスフラスコを用いて15℃において正確に採取する。これを300〜500mL容のフラスコに移し、メスフラスコをそれぞれ15mLの水で2回洗浄し、洗浄液もフラスコ内に移す。試料の採取に用いたメスフラスコを受器として直火蒸留を行い、採取量の70%以上が留出した後、留液に水を加えて15℃において原容に戻し、よく振り混ぜて分析サンプルとする。
ショ糖等の糖類を添加した焦げ付きのおそれのある試料の場合:水蒸気蒸留法によって分析サンプルを調製する。すなわち、試料100〜150mLをメスフラスコを用いて15℃において正確に採取する。これを500mL容二連フラスコに移し、メスフラスコをそれぞれ15mLの水で2回洗浄し、洗浄液もフラスコ内に移す。試料の採取に用いたメスフラスコを受器として水蒸気蒸留を行い、採取量の98%以上が留出した後、留液に水を加えて15℃において原容に戻し、よく振り混ぜて分析サンプルとする。
以上のようにして調製した分析サンプルの15℃における密度を振動式密度計で測定し、前記国税庁所定分析法の付表である「第2表 アルコール分と密度(15℃)及び比重(15/15℃)換算表」を用いて換算することにより、アルコール度数を求めることができる。本明細書においては、振動式密度計として、(株)京都電子工業株式会社製の振動式密度計DA−310を用いた。
浸漬に供する桃核と浸漬するアルコール水溶液との割合は、求める品質によって自由に調整可能であるが、アルコール水溶液1Lに対して桃核100〜2000gであることが好ましく、アルコール水溶液1Lに対して桃核120〜1000gであるとバニリンの甘い香気がより顕著に感じられるようになるためより好ましく、アルコール水溶液1Lに対して桃核130〜800gであると抽出液の香味バランスがよくなるため好ましい。
本発明の桃核浸漬は、桃核浸漬開始時にショ糖等の糖類を添加してもよい。味覚を向上させるだけでなく、浸透圧によって抽出効率が高まり、浸漬期間を短縮する効果が期待できる。糖類を添加する場合、その添加量は特に限定されないが、一般的に桃核100gに対して5〜30g程度である。
本発明の桃核抽出液の製造においては、桃核をアルコール水溶液に一定期間浸漬した状態を保持することによって香気成分を抽出する。浸漬期間は、桃核とアルコール水溶液との量比や、求める品質によって自由に調整可能である。浸漬期間の管理法の一つとして、浸漬液中のバニリン濃度の測定が挙げられる。バニリンは、ベンズアルデヒドに比べて抽出に時間がかかるため、バニリン濃度が一定値を超えるまで浸漬すると、バニリンやベンズアルデヒドといった華やかな香気が十分に抽出された抽出液を得ることができ、好ましい。指標となるバニリン濃度の一例としては、7.5ppmを挙げることができる。バニリン濃度が7.5ppmを超える程度まで浸漬すると、梅核等他の核果類の抽出液とは異なる品質を有する抽出液を得ることができる。このような抽出液を得るための浸漬時間の一例としては、桃核とアルコール水溶液との量比にもよるが、2ヶ月間以上が好ましく、3ヶ月間以上がより好ましい。一方、浸漬期間が過度に長期間に及ぶと、加熱劣化等の化学反応によって好ましくない成分の生成等が起こり桃核抽出液の品質が低下する恐れがある。従って、浸漬期間の上限は、12ヶ月以下が好ましく、8ヶ月以下がより好ましく、6ヶ月以下が更に好ましい。
浸漬の際の温度は、温度が低いと抽出効率が悪くなり、また温度が高いと抽出効率は上がるものの、酸化やメイラード反応等の化学変化が過度に進行して品質が悪化するので、10〜40℃程度が好ましく、15〜35℃がより好ましく、20〜30℃が更に好ましい。なお、浸漬の際の温度は、浸漬液と浸漬容器との接触部における浸漬液の温度を測定することが好ましく、深さは、浸漬液の中央部付近で測定することが好ましい。
一定期間浸漬したら、不溶性固形分を除去して、桃核抽出液を得る。不溶性固形分の除去手段は、不溶性固形分の生成度合に応じて適切な手段を選択すればよい。例えば、不溶性固形分の生成量が軽微であればオリ引きなどの手段で除去することができ、生成量が多ければ、固液分離手段を用いて不溶性固形分を除去することができる。固液分離手段としては、具体的には、遠心分離、膜濾過、珪藻土濾過、濾紙濾過など通常の分離手段を実施することができる。作業効率を向上させるために、複数の固液分離手段を組み合わせて実施してもよい。
本発明により得られる桃核抽出液は、桃果実の品種、熟度、浸漬環境等によって水分含量が変化するため若干値がばらつくが、以下のような品質特性を有する。アルコール度数は、15〜28%程度で、香味成分として有機酸、アミノ酸のほか、特徴的な成分としてベンズアルデヒド及びバニリンを含む。前記の浸漬条件によって桃核抽出液中のベンズアルデヒド及びバニリンの含有量は変化しうるが、ひとつの態様として例示すると、ベンズアルデヒドの含有量は20〜200ppm、より好ましくは、20〜100ppm、より好ましくは20〜50ppm、より好ましくは20〜40ppm、バニリンの含有量は7.5〜100ppm、より好ましくは7.5〜50ppm、より好ましくは7.5〜20ppm、より好ましくは7.5〜15ppmとなる。
ベンズアルデヒド及びバニリンの分析は、以下の方法で行うことができる:
<ベンズアルデヒド分析方法>
サンプル前処理:Extrelut NT-1カラムにサンプル1mlを添加し、4mlジエチルエーテルで溶出して得た液をGC分析用サンプルとし、以下の条件で分析した。
GC分析条件:分析機器:Agilent 6890(アジレント・テクノロジー株式会社製)
カラム:HP-FFAP Polyethylene Glycol TPA 50m
検知器:FID
注入法:スプリットレス
注入温度:240℃
オーブン温度:分析開始時50℃で5分間保持し、その後5℃/minで34分間昇温して220℃とし、220℃で5分間保持する
検出器温度:250℃
キャリアガス:ヘリウム。
<バニリン分析方法>
サンプル前処理:孔径0.45μmのメンブレンフィルター(アドバンテック東洋社製セルロースアセテートタイプメンブレンフィルター)を用いて濾過したものをHPLC用サンプルとし、以下の条件で分析した。
HPLC分析条件:分析機器:Agilent 1200(アジレント・テクノロジー株式会社製)
カラム:Luna 5u C18 (phenomenex社製)
検知器:UV
検知波長:280nm
オーブン温度:40℃
移動相:A液 酢酸2%(v/v)及び酢酸ナトリウム0.27%(w/v)を含有する水溶液
B液 酢酸2%(v/v)、酢酸ナトリウム0.27%(w/v)、メタノール50%(v/v)、及び1-プロパノール6%(v/v)を含有する水溶液
初期濃度をA液:B液比=97:3、最終濃度をB液100%とする70分間のリニアグラジエント
流速:1ml/min。
(核果類果実の果肉由来の成分を含む飲料とのブレンド)
上記により得られた桃核抽出液は、華やかな香気を有するものの、味としてはえぐみ等を有し、そのまま飲用するには、適宜糖類や酸味料を添加する必要がある。一方、ブレンド材料として飲料や酒類に適当量配合することによって、香料や果汁などの他の添加物では表現できない、果実の本物らしい立体的な風味や繊維感などを飲料や酒類に付与することができる。
本発明に使用される核果類果実の果肉由来の成分を含む飲料における核果類果実とは、果実の中心部に1個のかたい核をもつ果実をいい、例えば、桃、スモモ、梅、サクランボ、ナツメ、マンゴー、アンズなどが挙げられる。特に、桃または梅の果汁を含む飲料は、それらの果実の香りと、桃核抽出液の華やかな香気成分とがマッチし、従来の香料等の技術では表現できなかった優れた香気や果実らしさが付与されるため、好ましい。なお、「果肉由来の成分を含む飲料」とは、製造時に果肉を含む果実が用いられることにより、飲料中に果実の果肉由来のエキスが含まれるものをいう。例えば、果実を搾汁して得た果汁を一定量含む飲料であってもよいし、あるいは、リキュール等の、果肉由来の成分を含む飲料であってもよい。また、アルコールを含有する飲料であっても、含有しない飲料であってもよい。具体的には、梅果汁や桃果汁といった核果の果汁や、桃果肉のような核果の果肉を含む果実飲料、カクテルやチューハイのようなアルコール度数1〜9v/v%程度の低濃度アルコール飲料、果実を高糖度のアルコール水溶液に浸漬して得られる果実浸漬酒、及びこのような果実浸漬酒を原料の一部として含むリキュール類等が挙げられる。果汁を配合する場合には、配合量は特に限定されないが、果汁ストレート換算で飲料1L当たり0.01〜100g、好ましくは0.01〜50g、より好ましくは0.01〜20g含む。ここで、果汁ストレート換算とは、希釈されない、すなわち1倍希釈に換算された果汁の重量のことをいい、飲料に配合された果汁重量にその果汁の濃縮度を掛けることで計算することができる。例えば、5倍濃縮の桃果汁10gを含むジュースにおいて、桃果汁のストレート換算した配合量は、5×10g=50gとなる。
桃核抽出液と、核果類果実の果肉由来の成分を含む飲料とのブレンド比は、核果類果実の果肉由来の成分を含む飲料1Lに対して、桃核抽出液2〜80mLであり、好ましくは2〜50mLであり、更に好ましくは2〜30mLである。桃核抽出液の量が2mLより少ないと、ブレンド後の飲料において華やかな香気が得られず、80mLより多いと、香気は強いが、バランスが悪くなったり、えぐみが出る傾向がある。また、特に、果肉由来の成分を含む飲料がアルコールを含まない場合や、アルコール度数1〜9v/v%程度の低濃度アルコール飲料である場合には、果肉由来の成分を含む飲料1Lに対する桃核抽出液のブレンド比を、2〜15mL、更に好ましくは2〜10mL程度とすると、果肉由来の成分を含む飲料と、桃核抽出液の香味バランスが良好となるため好ましい。また、特に、果肉由来の成分を含む飲料がリキュールや梅酒等の比較的高濃度のアルコールを含む飲料(例えばアルコール度数10〜40v/v%)である場合には、果肉由来の成分を含む飲料1Lに対する桃核抽出液のブレンド比を、5〜80mL、更に好ましくは8〜50mL、更に好ましくは10〜30mL程度とすると、桃核抽出液由来の香気がしっかりと感じられるようになるため好ましい。
(本発明の飲料)
桃核抽出液と核果類果実の果肉由来の成分を含む飲料とをブレンドして得た本発明の飲料は、通常の飲料と同様、糖分、酸味料、各種添加剤等を配合してもよい。各種添加剤としては、香料、ビタミン、色素類、酸化防止剤、乳化剤、保存料、調味料、エキス類、pH調整剤、品質安定剤等を配合することができる。これらの添加剤は、ブレンドした後に添加してもよいし、桃核抽出液または果肉由来の成分を含む飲料中に予め添加しておいて
からそれらをブレンドしてもよい。
また、本発明の飲料にアルコールを添加して、アルコール度数を調整してもよい。本発明の飲料のアルコール度数は特に限定されないが、1〜20v/v%程度が好ましい。また、アルコール度数1〜9v/v%といった比較的低いアルコール度数の場合は、アルコールの味わいが減少するが、それに応じて桃核抽出液由来の華やかな香気がより一層明りょうになるため好ましい。
本発明では、桃果実の核から得た抽出液を核果類果実の果肉由来の成分を含む飲料に一定量配合することによって、該飲料の風味を改善して、優れた香気と、これまでにない果実の本物らしい立体的な風味や繊維感を有する飲料とすることができる。桃核抽出液を配合することによりこうした効果が得られる理由は明らかではないが、桃の核、特に核の中でも、木質化した部位である殻から、華やかな香気を発する成分であるバニリンやベンズアルデヒドが多量に抽出されることが1つの理由として考えられる。後述するように、バニリンやベンズアルデヒドといった成分は、桃核のみではなく、桃の果実全体をアルコール水溶液に浸漬した場合には、あまり抽出されない(図2参照)。桃果実から果皮及び果肉を除去して得た桃核、特に殻を含む核をアルコール水溶液に浸漬することにより得た抽出液を用いることが、華やかな香気成分を得るためには重要である。また、そのようにして得た桃核抽出液を用いると、桃果実全体を浸漬して得た抽出液を用いた場合に比べて、繊維感といった果実らしい味わいも付与することができる。その理由は明らかではないが、桃核抽出液に特有のえぐみが、むしろ、果実を実食した際の食感やのどごしを連想させ、果実らしさの向上につながっていると推測される。
(実施例1)桃果実の各部位を用いて得た抽出液の評価
桃果実全体、桃果実から果肉及び果皮を除去して得た核、桃果実の果皮、桃果実から核を除去した核抜き果実(果肉及び果皮)、及び桃果実から果皮を除去した皮なし果実のそれぞれを、アルコール水溶液に4ヶ月間浸漬し、各部位の抽出液を得た。アルコール水溶液のアルコールとしてはニュートラルスピリッツを用い、アルコール度数は、各部位から抽出液に浸出してくる水分量を事前に計算し、浸漬終了後の抽出液全体としてのアルコール度数が約25%となるよう調整した。桃果実としてはあかつきを用い、アルコール1Lに対して、コントロール(桃果実全体)、核抜き果実、及び皮なし果実の場合はそれぞれ560g、桃核及び果皮の場合はそれぞれ140g浸漬した。
得られた抽出液の香味について、訓練した専門パネリスト3名により官能評価を行った。評価はコントロール(桃果実全体の抽出液)を基準とする相対評価により行い、コントロールを2点として、非常に良いものを4点、やや良いものを3点、同等のものを2点、やや劣るものを1点とした。評価項目は、桃の味わい、桃の香り、ボディ感、酒らしい香り、全体品質の5項目とした。ボディ感とは、抽出液を口に含んだときの味の厚みのことをいう。酒らしい香りとは、脂肪酸エチルエステルのような酒の軽快な香りのことをいう。結果を表1に示す。
以上の結果から、各部位の中でも、桃核を用いて得た抽出液は、コントロールと比較しても優れた品質を有しており、特にボディ感が優れていることが分かった。これとは対照的に、核抜き果実の抽出液はボディ感が少なかった。これは、桃核に、飲用した際のボディ感を増強する成分が含まれることを示唆している。コントロールにも梅酒を思わせる香りや、甘い芳香が認められたが、桃核抽出液では、これらの香りがより強く感じられた。特にバニラ様の甘い芳香が強く、このことはボディ感の増強にも関係があるように思われる。果皮の抽出液は、酒らしい軽快な香りは強いが、味わいが少ないため桃の味わいやボディ感を評価することができず、核の抽出液と比べて全体品質がやや劣っていた。
(実施例2)桃果実の各部位を用いて得た抽出液の香気成分分析結果
実施例1で製造した桃果実の各部位の抽出液について、香気成分の含有量を分析した。香気成分として、梅酒様の香気成分であるベンズアルデヒドと、バニラ様の香気成分であるバニリンを選択し、先に記載の方法で測定した。結果を図2に示す。
「核抜き果実」サンプルからはバニリンがほとんど検出されず、「核」サンプルにおいて多量に検出されたことから、バニリンは核に局在していることが推定される。また、「核」サンプルからは、ベンズアルデヒドも多量に検出された。以上により、桃核抽出液にはバニリンやベンズアルデヒドといった華やかな香気成分が多量に含まれ、ブレンド材料として使用することにより飲料の香気等の品質を改善できる可能性が示唆された。
(実施例3)桃核抽出液と梅核抽出液の比較
桃核抽出液と、同じ核果類である梅の核を用いて得た抽出液との香気成分の比較を行った。果汁搾汁時の副産物として得られる桃核及び梅核を用いて、桃核抽出液及び梅核抽出液を製造し、ベンズアルデヒド及びバニリンの含有量を分析した。桃としてはあかつきを用い、梅としては南高を用いた。また、各抽出液を飲用して官能評価を行った。桃核及び梅核の浸漬量は、アルコール水溶液1Lに対してそれぞれ140g及び357gとした。アルコール水溶液のアルコールとしてはニュートラルスピリッツを用い、アルコール度数は20、25、及び30v/v%とし、室温(約15〜25℃)で3ヶ月間浸漬を行った。桃核のサンプルのアルコール度数20v/v%に関しては、浸漬時期を変えて、2回製造及び分析を行った。結果を表2に示す。
同じアルコール度数で浸漬したサンプルを比較すると、核単位重量当たりのバニリンの量は、桃核のほうが顕著に多い。また、バニリンに対するベンズアルデヒドの量の比を比較すると、桃核抽出液の方が小さく、桃核抽出液では、バニリンが特に多く抽出されていることが分かる。官能評価でも、桃核抽出液の方がバニリンの香りが強く感じられるとのコメントが多い。以上から、桃核抽出液は同じ核果類である梅核抽出液と比べてもバニリンが顕著に多く含まれ、官能評価の上でも梅核抽出液よりも明らかに強く甘い芳香が感じられることがわかった。また、ベンズアルデヒドやバニリンによるのかは不明であるが、味の厚みを増強する効果があった。
(実施例4)桃核抽出液と核果類果実の果肉由来の成分を含む低濃度アルコール飲料とのブレンド
実施例1に記載の方法と同様の方法で製造した桃果実の各部位の抽出液を、桃果汁を含むアルコール度数3%の飲料に2/1000容量の割合で添加した。得られた飲料の配合を表3に示す。抽出液は、コントロールとして桃果実全体を浸漬したもの(サンプル1)、桃核のみ浸漬したもの(サンプル2)、桃核を粉砕してから浸漬したもの(サンプル3)を用いた。
得られた飲料の香味について、訓練した専門パネリスト4名により官能評価を行った。評価はコントロール(サンプル1)を基準とする相対評価により行い、コントロールを2
点として、非常に良いものを4点、やや良いものを3点、同等のものを2点、やや劣るものを1点とした。評価項目は、香り、味、全体品質の3項目とした。表4に各サンプルの評価結果を示す。
以上の結果から、桃核抽出液を用いたサンプルNo.2、3は、甘く華やかな香りが強くなることが明らかとなった。サンプル2は、甘く華やかな香りが増強されるだけでなく、香り立ちが複雑になり、果実らしさが増強された。また、味わいにも複雑さが増し、果実を喫食したときに感じられる繊維感が感じられ、飲料全体として果実らしい印象が強まった。核を粉砕して用いたサンプル3は、サンプル2と同様の傾向が認められるものの、苦味やえぐみといったネガティブな香味も強まったため、飲料全体の品質としては、サンプル2の方が優れていた。
(実施例5)桃核抽出液と核果類果実の果肉由来の成分を含むアルコール飲料とのブレンド
実施例1に記載の方法と同様の方法で製造した桃核抽出液を、桃果汁を含むアルコール度数18v/v%の飲料に30/1000容量の割合で添加した。得られた飲料の配合を表5に示す。なお、桃核抽出液の代わりにニュートラルスピリッツで同じアルコール度数になるよう調製したリキュールを比較例とした。また、これらを純水でアルコール度数8v/v%に調整した飲料も製造した。これらの飲料の香味について、訓練した専門パネリスト4名により官能評価を行った。その結果、アルコール度数18%の飲料も、8%の飲料も、本発明の桃核抽出液を含む飲料は、甘い香りが増強されるだけでなく、果肉の繊維感が増して果実らしさが増強され、比較例に対して優れた品質であることが認められた。
(実施例6)桃核抽出液と梅酒とのブレンド
南高梅の果実1kgを、ショ糖500gとアルコール度数35%のホワイトリカー2Lに4ヶ月浸漬して製造した梅酒(アルコール度数24%)に、実施例1に記載の方法と同様の方法で製造した桃核抽出液を、80/1000容量の割合で添加した。なお、桃核抽出液の代わりにニュートラルスピリッツで同じアルコール度数になるよう調整して作成したリキュールを比較例とした。これらの梅酒の香味について、訓練した専門パネリスト4名により官能評価を行ったところ、本発明の桃核抽出液を含む梅酒は、比較例に対して甘い香りが増強され、どっしりとした重量感と熟成感が感じられる優れた品質であることが認められた。
(実施例7)桃核抽出液と核果類果実の果肉由来の成分を含む清涼飲料とのブレンド
実施例1に記載の方法と同様の方法で製造した桃核抽出液を用い、表6に記載の配合に従って桃果汁を含む清涼飲料を製造した。桃核抽出液の飲料中の割合は、約5/1000容量である。比較例としては、桃核抽出液を含まない清涼飲料を用いた。これらの飲料の香味について、訓練した専門パネリスト4名により官能評価を行ったところ、本発明の桃核抽出液を含む飲料は、甘い香りが増強され、果肉の繊維感が増して果実らしさが増強され、比較例に対して優れた品質であることが認められた。
(実施例8)低濃度アルコール飲料における桃核抽出液のブレンド比
実施例1に記載の方法と同様の方法で製造した桃核抽出液を、桃果汁を含むアルコール度数9v/v%の飲料に1/1000容量、2/1000容量、10/1000容量、15/1000容量の割合で添加した。
得られた飲料の配合を表7に示す。なお、桃核抽出液の代わりにニュートラルスピリッツで同じアルコール度数になるよう調製したリキュールを比較例(コントロール)とした。これらの飲料の香味について、訓練した専門パネリスト4名により官能評価を行った。評価は桃核抽出液を含まないコントロールを基準として飲料全体の品質を相対評価することにより行い、コントロールを2点として、非常に良いものを4点、やや良いものを3点、同等のものを2点、やや劣るものを1点とした。
その結果は、1/1000容量;2点、2/1000容量;4点、10/1000容量;4点、15/1000容量;3点となった。桃核抽出液を1/1000容量含む場合は、コントロールに対して大きな差は認められなかったが、2/1000容量〜15/1000容量含む場合は、甘く華やかな香りが増強され、香り立ちが複雑になり、果実らしさが増強されることが認められた。特に、2/1000容量〜10/1000容量含む場合は、果実を喫食したときに感じられる繊維感が感じられ、果実らしい印象が強まった。
(実施例9)高濃度のアルコールを含む飲料における桃核抽出液のブレンド比
実施例1に記載の方法と同様の方法で製造した桃核抽出液を、桃果汁を含むアルコール度数約18v/v%の飲料に1/1000容量、5/1000容量、8/1000容量、10/1000容量、30/1000容量、50/1000容量、80/1000容量の割合で添加した。
得られた飲料の配合を表7に示す。なお、桃核抽出液の代わりにニュートラルスピリッツで同じアルコール度数になるよう調製したリキュールを比較例(コントロール)とした。これらの飲料の香味について、訓練した専門パネリスト4名により官能評価を行った。評価は桃核抽出液を含まないコントロールを基準として飲料全体の品質を相対評価することにより行い、コントロールを2点として、非常に良いものを4点、やや良いものを3点、同等のものを2点、やや劣るものを1点とした。
その結果は、1/1000容量;2点、5/1000容量;3点、8/1000容量;3.5点、10/1000容量;4点、30/1000容量;4点、50/1000容量;3.5点、80/1000容量;3点となった。桃核抽出液を1/1000容量含む場合は、コントロールに対して大きな差は認められなかったが、5/1000容量〜80/1000容量含む場合は、甘く華やかな香りが増強され、香り立ちが複雑になり、果実らしさが増強されることが認められた。8/1000容量〜50/1000容量含む場合は、前記の範囲より若干香り立ちの複雑さが増してより好ましい品質となった。更に、10/1000容量〜30/1000容量含む場合は、果実を喫食したときに感じられる繊維感が感じられ、果実らしい印象が強まって非常に好ましい品質となった。

Claims (13)

  1. 以下の工程:
    (a)桃果実から果皮及び果肉を除去して核を取り出し;
    (b)得られた桃果実の核を、アルコール度数20〜30v/v%のアルコール水溶液に浸漬し;
    (c)一定期間保持し;
    (d)不溶性固形分を除去する;
    を含む方法により桃核抽出液を製造する工程および
    得られた桃核抽出液を、核果類果実の果肉由来の成分を含む飲料1Lに対し、2〜80mLの割合で添加する工程、
    を含む、飲料の製造方法
  2. 核果類果実が、桃又は梅である、請求項1に記載の方法
  3. 核果類果実の果肉由来の成分を含む飲料が、核果類果実の果汁及び/又は果肉を含むアルコール含有又はアルコール非含有飲料、核果類果実をアルコール水溶液に浸漬して得られる浸漬酒、前記浸漬酒を含有する飲料、並びにこれらの混合物から選択される、請求項1又は2に記載の方法
  4. 工程(c)における保持期間が2ヶ月間以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法
  5. 桃核抽出液におけるバニリン含有量が7.5〜100ppmである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法
  6. 桃核抽出液におけるベンズアルデヒド含有量が20〜200ppmである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法
  7. 製造された飲料のアルコール度数が1〜9v/v%である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法
  8. 核果類果実の果肉由来の成分を含む飲料の風味を改善する方法であって、桃果実から果皮及び果肉を除去して得た桃果実の核をアルコール度数20〜30v/v%のアルコール水溶液に添加し、一定期間保持し、不溶性固形分を除去することによって得られる桃核抽出液を、前記飲料1Lに対し、2〜80mLの割合で配合することを含む、前記方法。
  9. 以下の工程:
    (a)桃果実から果皮及び果肉を除去して核を取り出し;
    (b)得られた桃果実の核を、アルコール度数20〜30v/v%のアルコール水溶液に浸漬し;
    (c)一定期間保持し;
    (d)不溶性固形分を除去する;
    を含む、桃核抽出液の製造方法
  10. ベンズアルデヒド及び7.5ppm以上のバニリンを含む桃核抽出液を、核果類果実の果肉由来の成分を含む飲料1Lに対し、2〜80mLの割合で含む、飲料。
  11. 核果類果実の果肉由来の成分を含む飲料が、核果類果実の果汁及び/又は果肉を含むアルコール含有又はアルコール非含有飲料、核果類果実をアルコール水溶液に浸漬して得られる浸漬酒、前記浸漬酒を含有する飲料、並びにこれらの混合物から選択される、請求項10に記載の飲料。
  12. 桃核抽出液におけるベンズアルデヒド含有量が20〜200ppmである、請求項10又は11に記載の飲料。
  13. アルコール度数が1〜9v/v%である、請求項10〜12のいずれか1項に記載の飲料。
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