JP6070065B2 - 引戸用ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、引戸を閉め切る際又は開け切る際には摩擦抵抗力を増大させて制動し、引戸を閉め切る方向又は開け切る方向と逆方向へ動かす際には摩擦抵抗力を減少させて軽く移動させるように構成した引戸用ブレーキ装置に関するものである。
引戸開閉の操作力が必要以上に大きく、引戸移動の勢いが強すぎると、引戸が枠体に当たって騒音がしたり、引戸が跳ね返って開いてしまうことから、引戸を閉め切る際又は開け切る際には摩擦抵抗力を増大させて制動し、引戸を閉め切る方向又は開け切る方向と逆方向へ動かす際には摩擦抵抗力を減少させて軽く移動させるように構成した引戸用ブレーキ装置がある(例えば、特許文献1及び2参照。)。
特許文献1の引戸用ブレーキ装置は、鴨居の案内溝に装着され、引戸の移動方向に沿った長手部材にて形成し、摩擦面となるほぼ平行な2面を具備する制動部材と、引戸の上部に装着され、制動部材の摩擦面を挟んで当接摺動でき、引戸の移動中に制動部材との当接摺動により摩擦抵抗力を発生させる摺動部材を具備する当接部材とによって構成され、当接部材は、断面L字状に形成された2つの板状部材からなり、板状部材の垂直部分に設けた摺動部材を対向配置させるとともに、水平部分を重ね合わせて配置し、水平部分には引戸の移動方向に対して斜め方向に形成した貫通孔を、水平部分を重ねた状態で互いにクロスするように形成して、両貫通孔に遊嵌させた取付ネジを設けており、当接部材は、制動部材との当接摺動の際の摩擦抵抗力によって、引戸の一方向への移動時には、摺動部材間の間隔が狭くなるようにずれ、引戸の逆方向への移動時には、摺動部材間の間隔が広くなるようにずれるよう構成したものである。
また、特許文献2の引戸用ブレーキ装置は、引戸上部の走行方向両端部に、案内レールの内部に収容される箱形に形成された制動部材受を取り付け、引戸が当接するストッパと反対側に配置された制動部材受と接触して引戸がストッパに当接する前に引戸の走行速度を減速する制動部材を引戸の上部の前後方向への移動を規制するガイド部材に取り付け、制動部材に、ガイド部材のケーシングのケーシング本体から露出して制動部材受の外枠材のキャッチ板に当接される1対の小駒状の制動板と、制動板を支持する角度が逆の2つの支持面と、支持面に開口され制動板を抜止め係止させるとともに支持面に沿って少しのスライドを許容する取付窓と、ガイド部材のケーシングのケーシング本体の内部に収容されて両制動板の間に引張力を付与して掛け渡されたコイルスプリングとを備えてなるものである。
特許第3423180号公報 特開2008−63768号公報
特許文献1の引戸用ブレーキ装置は、その当接部材が、断面L字状に形成された2つの板状部材の水平部分を重ね合わせて配置し、水平部分には引戸の移動方向に対して斜め方向に形成した貫通孔を、水平部分を重ねた状態で互いにクロスするように形成して、両貫通孔に遊嵌させた取付ネジを設け、垂直部分には引戸の移動中に制動部材との当接摺動により摩擦抵抗力を発生させる摺動部材を保持させてなるものであるため、部品点数が比較的多いこと等から製造コストが増大する。
その上、当接部材が、断面L字状に形成された2つの板状部材の水平部分を重ね合わせて配置し、水平部分には引戸の移動方向に対して斜め方向に形成した貫通孔が形成され、水平部分を重ねた状態で互いにクロスするように形成して、両貫通孔を取付ネジにより連結したものであるので、一対の当接部材の重ね合わされた水平部分が円滑にずれない場合があり、特に引戸を強く操作して急制動した場合には、引戸を開ける操作を行う際に、引っ掛かりが生じたり比較的大きい操作力が必要になる場合がある。
また、特許文献2の引戸用ブレーキ装置は、その制動部材が、ガイド部材のケーシングのケーシング本体から露出して制動部材受の外枠材のキャッチ板に当接される1対の小駒状の制動板と、制動板を支持する角度が逆の2つの支持面と、支持面に開口され制動板を抜止め係止させるとともに支持面に沿って少しのスライドを許容する取付窓と、ガイド部材のケーシングのケーシング本体の内部に収容されて両制動板の間に引張力を付与して掛け渡されたコイルスプリングとを備えてなるものであるため、部品点数が比較的多いこと等から製造コストが増大する。
そこで本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、引戸を閉め切る際又は開け切る際には摩擦抵抗力を増大させて引戸を制動させる動作を確実に行うことができ、引戸を閉め切る方向又は開け切る方向と逆方向へ動かす際には摩擦抵抗力を減少させて引戸を軽快に移動させることができるとともに、簡素な構成により製造コストを低減することができる引戸用ブレーキ装置を提供する点にある。
本発明に係る引戸用ブレーキ装置は、前記課題解決のために、引戸の戸先側若しくは戸尻側の端部上面又は引戸の上部が係合する上枠の引戸開閉方向端部に取り付けられ、引戸開閉方向に延びる垂直壁状のブレーキ板を有するブレーキ本体と、前記引戸の上部が係合する上枠の引戸開閉方向端部又は前記引戸の戸先側若しくは戸尻側の端部上面に取り付けられ、前記引戸を閉め切る際又は開け切る際に前記ブレーキ板の摺動面に摺動する摺動体を有するブレーキ操作体とを備えた引戸用ブレーキ装置であって、前記ブレーキ板は、前記ブレーキ本体の基体により引戸開閉方向に対して平面視で斜め方向へ移動可能なようにガイドされるとともに、弾性支持手段により前記斜め方向に弾性支持された状態で前記基体に保持された可動ブレーキ板であり、前記斜め方向は、前記引戸を閉め切る際又は開け切る際に前記摺動体が前記可動ブレーキ板に摺動すると、その際に作用される摺動摩擦力により前記可動ブレーキ板が前記摺動体に近づく方向であり、前記可動ブレーキ板が合成樹脂製であり、その下端に水平板部が一体成形されており、前記弾性支持手段が、前記水平板部に一体成形され、前記摺動体が前記可動ブレーキ板に摺動した際に前記可動ブレーキ板が前記摺動体に近づくと弾性変形する樹脂ばねと、前記可動ブレーキ板を前記摺動体に近づく方向へ付勢する弾性体とからなることを特徴とする。
このような構成によれば、引戸を閉め切る際又は開け切る際にブレーキ操作体の摺動体がブレーキ本体の可動ブレーキ板に摺動すると、その際に作用される摺動摩擦力により可動ブレーキ板が摺動体に近づく方向へ移動するので、摺動摩擦力が増大するため、引戸は急制動される。
その上、引戸を閉め切った際又は開け切った際には引戸が停止し、ブレーキ操作体とブレーキ本体との相対速度が零になるので、ブレーキ操作体の摺動体がブレーキ本体の可動ブレーキ板に摺動する摺動摩擦力が無くなるため、摺動体に近づく方向へ移動した状態の可動ブレーキ板が、弾性支持手段の復元力により前記移動をする前の状態へ戻ろうとする。
したがって、引戸を閉め切った状態又は開け切った状態から逆方向へ動かす際において、引戸を動かす最初の状態から摩擦抵抗力が大幅に減少しているので、引戸を軽快に移動させることができる。
その上さらに、ブレーキ本体が基体及び可動ブレーキ板等により、ブレーキ操作体が可動ブレーキ板の摺動面に摺動する摺動体等により構成されているので、構成が簡素であるため、製造コストを低減することができる。
その上、可動ブレーキ板を弾性支持する弾性支持手段が、合成樹脂製の可動ブレーキ板と一体成形された樹脂ばね及び例えば圧縮コイルばね等の弾性体のみにより構成されるので、弾性支持手段の構成が簡素かつコンパクトになる。
また、前記ブレーキ本体が、前記可動ブレーキ板とともに、前記可動ブレーキ板の摺動面に対向する摺動面が形成された固定ブレーキ板を備えたものであり、前記ブレーキ操作体が、前記ブレーキ本体の対向する摺動面に摺動する一対の摺動体を備えたものであると好ましい。
このような構成によれば、可動ブレーキ板及び固定ブレーキ板の対向する内向きの摺動面に一対の摺動体が摺動するように構成されるので、ブレーキ本体の一対のブレーキ板がブレーキ操作体の一対の摺動体を挟んだ状態で摺動するため、引戸を制動する制動力が大きくなるとともに引戸を制動する動作が確実になる。
さらに、前記ブレーキ操作体の一対の摺動体の少なくもどちらかを、前記ブレーキ本体の対向する摺動面に摺動した際に、その摺動摩擦力により前記摺動面に近づくようにスライド可能に構成してなると好ましい。
このような構成によれば、ブレーキ本体の一対のブレーキ板がブレーキ操作体の一対の摺動体を挟んだ状態で摺動する際に、一対の摺動体の間隔が広がるので、さらに制動力が増大する。
さらにまた、調整ねじの操作で前記一対の摺動体の表面間の引戸幅方向の距離を変えることにより制動力を調整する制動力調整手段を設けてなると好ましい。
このような構成によれば、固定ブレーキ板及び可動ブレーキ板の対向する内向きの摺動面に摺動する一対の摺動体の表面間の引戸幅方向の距離が調整ねじの操作で変わるため、調整ねじを操作することにより、摺動摩擦力、すなわち制動力を容易に調整することができる。
以上のように、本発明に係る引戸用ブレーキ装置によれば、(ア)引戸を閉め切る際又は開け切る際には、ブレーキ操作体の摺動体がブレーキ本体の可動ブレーキ板に摺動した際に作用される摺動摩擦力により可動ブレーキ板が摺動体に近づく方向へ移動するので、摩擦抵抗力を増大させて引戸を制動させる動作を確実に行うことができること、(イ)引戸を閉め切った状態又は開け切った状態から逆方向へ動かす際には、引戸を閉め切る際又は開け切る際に摺動体に近づく方向へ移動した可動ブレーキ板が、弾性支持手段の復元力により前記摺動摩擦力が作用する前の状態へ戻ろうとするので、引戸を動かす最初の状態から摩擦抵抗力が大幅に減少しているため、引戸を軽快に移動させることができること、(ウ)ブレーキ本体が基体及び可動ブレーキ板等により、ブレーキ操作体が可動ブレーキ板の摺動面に摺動する摺動体等により構成されているので、構成が簡素であるため、製造コストを低減することができること、等の顕著な効果を奏する。
本発明の実施の形態に係る引戸用ブレーキ装置を引戸及び上枠に取り付けた例を示しており、(a)は引戸の戸先側端部に取り付けたブレーキ本体及び引戸の上部が係合する上枠の引戸開閉方向端部に取り付けたブレーキ操作体を示す下方から見た斜視図、(b)は引戸の戸先側端部上面に取り付けたブレーキ本体を示す上方から見た斜視図である。 ブレーキ本体及びブレーキ操作体を取り出して示す上方から見た斜視図である。 引戸を閉め切った状態に対応するブレーキ本体及びブレーキ操作体を取り出して示す正面図である。 (a)はブレーキ本体の分解平面図、(b)はブレーキ本体の上方から見た分解斜視図である。 ブレーキ操作体の下方から見た分解斜視図である。 ブレーキ操作体の部分横断平面図であり、(a)はブレーキ本体と係合していない状態を、(b)はブレーキ本体と係合している状態を示している。 引戸を閉め切る際における引戸用ブレーキ装置の動作説明用概略平面図であり、(a)は引戸を閉方向へ移動させてブレーキ本体がブレーキ操作体へ近づいている状態を、(b)はさらに引戸を閉方向へ移動させてブレーキ本体にブレーキ操作体が係合して引戸に制動力が作用している状態を、(c)は引戸を閉め切った状態を示している。 引戸を開ける際における引戸用ブレーキ装置の動作説明用概略平面図であり、(a)は引戸を開方向へ若干移動させた状態を、(b)はさらに引戸を開方向へ移動させてブレーキ本体とブレーキ操作体とが離間した状態を示している。
次に本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明するが、本発明は、添付図面に示された形態に限定されず特許請求の範囲に記載の要件を満たす実施形態の全てを含むものである。
なお、本明細書においては、引戸の閉方向(図中矢印D1参照。)に向かって前後左右方向を定め、左方から見た図を正面図とする。
図1(a)の斜視図に示すように、引戸Sは、枠体Fで仕切られた例えば出入口である開口部Eを開閉するものであり、図1及び図2の斜視図に示すように、本発明の実施の形態に係る引戸用ブレーキ装置1は、引戸Sの戸先C側の端部上面に取付孔4B,4Cを利用して取り付けられたブレーキ本体2と、引戸Sの上部が係合する上枠Uの前後方向(引戸開閉方向)Aの端部(前端部)に取付孔12A,12Bを利用して取り付けられたブレーキ操作体3とからなり、ブレーキ本体2及びブレーキ操作体3の構成部品は、後述する圧縮コイルばね以外は全て合成樹脂製である。
引戸用ブレーキ装置1は、図1(a)のように引戸Sを閉方向D1へ移動させて戸先Cを縦枠Lに当接させた状態まで閉め切る際に、ブレーキ本体2にブレーキ操作体3を係合させて制動することができるため、引戸Sが縦枠Lに当たることにより生じる騒音や跳ね返りを防止することができる。
また、図1(b)の斜視図及び図3の正面図に示すように、ブレーキ本体2の引戸幅方向調整ねじ21を回転させることにより、長軸状の引戸幅方向調整ねじ21先端のウォームギヤ21Aが回転し、ウォームギヤ21Aに下面が噛合するスライドブロック20が前後方向Aへ移動するため、スライドブロック20上面の傾斜溝に下面の凸部が係合するガイド体19が左右方向(引戸幅方向)Bへ移動する。
よって、引戸幅方向調整ねじ21を操作することにより、上枠Uのレールに係合するガイド体19の引戸Sに対する左右方向Bの相対位置を変えることができるため、上枠Uのレール内における引戸Sの左右方向Bの位置調整を行うことができる。
なお、引戸Sは、出入口である開口部Eを開閉する引戸だけでなく、クローゼットや食器棚等に使用される引戸であってもよい。
図2の斜視図、図3の正面図並びに図4(a)の分解平面図及び図4(b)の分解斜視図に示すように、ブレーキ本体2は、前後方向に長い基体4の左端部から立起して前後方向Aに延びる垂直壁状の固定ブレーキ板5が形成され、基体4の右端部には前後方向Aに延びる垂直壁状の可動ブレーキ板9を備えている。
可動ブレーキ板9は、その下端部から水平に延びる水平板部10とともに、基体4により前後方向Aに対して平面視で斜め方向へ移動可能なようにガイドされた斜めスライド部材8を形成する。
基体4上面の水平ガイド面6には後方へ行くにしたがって左方へ傾斜するガイド溝6A,6Bが形成され、斜めスライド部材8の水平板部10下面には、ガイド溝6A,6Bに係合する、後方へ行くにしたがって左方へ傾斜するガイド突条10A,10Bが形成される。
基体4の上面6のばね収容凹部6Cに圧縮コイルばねKを収容し、圧縮コイルばねKの左端の端末部を水平板部10下面に突設したばね受け10Cで受けるように、ばね受け10Cをばね収容凹部6C内に入れるとともに、水平ガイド面6のガイド溝6A,6Bにガイド突条10A,10Bを係合させることにより、斜めスライド部材8は基体4に対して前記斜め方向へ移動可能に支持される。
また、この状態では、水平板部10の左端部が、固定ブレーキ板5の下端部から右方へ突き出して前後方向へ延びる庇状の水平突条7と水平ガイド面6との間に挿入され、水平板部10の左端縁に形成された片持ち梁状の樹脂ばね11A,11Bの先端が基体4の水平ガイド面6と水平突条7との間の垂直面である樹脂ばね当接面4Aに当接する。
よって、斜めスライド部材8(可動ブレーキ板9)は、基体4により前記斜め方向へ移動可能なようにガイドされるとともに、弾性支持手段である圧縮コイルばねK及び樹脂ばね11A,11Bにより前記斜め方向に弾性支持された状態で基体4に保持される。
なお、圧縮コイルばねKを他の弾性体に置き換えてもよい。
図2の斜視図、図3の正面図及び図5の分解斜視図に示すように、ブレーキ操作体3は、前後方向に長い基体12の前後方向中間部下面に形成された収容部13に設けられた、固定ブレーキ板5及び可動ブレーキ板9の左右方向内側の摺動面5A,9A(図2及び図4参照。)に摺動する摺動体16,17を備えている。
ブレーキ操作体3は、基体12、摺動体16,17の他に、基体12の収容部13内で前後方向へスライド可能なスライド部材14、及び、スライド部材14左面の後方へ行くにしたがって右方へ傾斜する傾斜面14A,14A,…に当接する、後方へ行くにしたがって右方へ傾斜する傾斜面15A,15A,…が右面に形成されたガイド体15を備えており、摺動体16はガイド体15の左面に取り付けられて収容部13の左端部に位置しており、摺動体17は収容部13の右端部に固定される。
また、ブレーキ操作体3は、収容部13の前部(調整ねじ側端部13B)に形成された螺孔13Aにねじ部18Aが螺合する制動力調整ねじ18を備えており、図6(a)の部分横断平面図において、制動力調整ねじ18を回転することにより、制動力調整ねじ18先端の当接部18Bの前後方向の位置が変わるため、当接部18Bが当接するスライド部材14の前後方向の位置を変えることができる。
よって、スライド部材14の傾斜面14A,14A,…に当接する傾斜面15A,15A,…を備えたガイド体15の左右方向の位置を変えることができるので、ガイド体15に取り付けられた摺動体16を左右方向へ移動させることができる
したがって、ブレーキ本体2の固定ブレーキ板5に摺動する摺動体16による摺動力の大きさを変えることができるため、引戸用ブレーキ装置1の制動力を調整することができる。
ここで、制動力調整ねじ18、調整ねじ側端部13Bに形成された螺孔13A、スライド部材14及びガイド体15が、調整ねじ18の操作で一対の摺動体16,17の表面(摺動体16の左面と摺動体17の右面)間の左右方向(引戸幅方向)Bの距離を変えることにより制動力を調整する制動力調整手段を構成する。
次に、図7の概略平面図を参照して引戸Sを閉め切る際における引戸用ブレーキ装置1の動作を、図8の概略平面図を参照して引戸Sを閉め切った状態から開く際における引戸用ブレーキ装置1の動作を説明する。
図7(a)に示す引戸Sを閉方向D1へ移動させてブレーキ本体2がブレーキ操作体3へ近づいている状態(図1(a)も参照。)から、さらに引戸Sを閉方向D1へ移動させてブレーキ本体2にブレーキ操作体3が係合した図7(b)に示す状態になると、摺動体16が固定ブレーキ板5の摺動面5Aを摺動し、摺動体17が可動ブレーキ板9の摺動面9Aを摺動することから、摺動摩擦力が作用するため、引戸Sに制動力が付与される。
また、摺動体17により可動ブレーキ板9に摺動摩擦力が作用すると、弾性支持手段(圧縮コイルばねK及び樹脂ばね11A,11B)により弾性支持された状態で基体4に保持されている可動ブレーキ板9が、摺動摩擦力により摺動体17に近づく方向へ押し付けられるため(図7(b)中の矢印H1参照。)、摺動摩擦力が増大する。
さらに、摺動体16により固定ブレーキ板5に摺動摩擦力が作用すると、図6(a)に示すように収容部13の前部(調整ねじ側端部13B)の後面と摺動体が取り付けられたガイド体15の前面との間には隙間Gが空いているので、固定ブレーキ板5及び摺動体16間に作用する摺動摩擦力により、図6(b)に示すようにスライド体14の傾斜面14A,14A,…に当接する傾斜面15A,15A,…が相対移動して、ガイド体15及び摺動体16が固定ブレーキ板5に近づく方向へ押し付けられるため、摺動摩擦力が増大する。
図7(c)に示す引戸Sを閉め切った状態では、引戸Sが停止し、ブレーキ操作体3とブレーキ本体2との相対速度が零になっているので、ブレーキ操作体3の摺動体17がブレーキ本体の可動ブレーキ板9に摺動する摺動摩擦力が無くなるため、摺動体17に近づく方向へ移動した状態の可動ブレーキ板9が、弾性支持手段の復元力により前記移動をする前の状態に戻ろうとしている(図7(c)中の矢印H2参照。)。
よって、図7(c)に示す引戸Sを閉め切った状態から図8(a)に示すように引戸Sを開方向D2へ移動させる際に、摩擦抵抗力が大幅に減少しており、引戸Sを開方向D2へ移動させると、摺動体17及び可動ブレーキ板9の摺動面9A間の摺動摩擦力により可動ブレーキ板9が摺動体17から離間する方向の力が作用するとともに、摺動体16及び固定ブレーキ板5の摺動面5A間の摺動摩擦力により固定ブレーキ板5から摺動体16が離間する方向の力が作用し、摺動体16が図6(b)の状態から図6(a)の状態まで右方へ移動するため、引戸Sを開方向D2へ軽快に移動させることができる。
また、引戸Sをさらに開方向D2へ移動させ、図8(b)に示すようにブレーキ本体2とブレーキ操作体3とが離間した状態になると、可動ブレーキ板9が弾性支持手段により弾性支持された状態で基体4に保持され、可動ブレーキ板9に摺動体17が摺動又は当接していない状態に復帰する(図8(b)中の矢印H3参照。)。
以上の説明においては、ブレーキ本体2が可動ブレーキ板9とともに固定ブレーキ板5を備える構成を示したが、引戸Sがレール内で左右方向へ移動しにくいようにレールによりガイドされた構成である場合には、ブレーキ本体2を、固定ブレーキ板5を備えずに可動ブレーキ板9のみを備えるように構成してもよい。
また、図6(a)及び(b)のように固定ブレーキ板5と摺動する摺動体16を摺動摩擦力により固定ブレーキ板5に近づくようにスライド可能にする構造は、可動ブレーキ板9と摺動する摺動体17に採用してもよく、摺動体16及び17の両方が摺動摩擦力によりブレーキ板に近づくようにスライド可能に構成してもよい。
以上のような引戸用ブレーキ装置1の構成によれば、引戸Sを閉め切る際にブレーキ操作体3の摺動体17がブレーキ本体2の可動ブレーキ板9に摺動すると、その際に作用される摺動摩擦力により可動ブレーキ板9が摺動体17に近づく方向へ移動するので、摺動摩擦力が増大するため、引戸Sは急制動される。
また、引戸Sを閉め切った際には引戸Sが停止し、ブレーキ操作体3とブレーキ本体2との相対速度が零になるので、ブレーキ操作体3の摺動体17がブレーキ本体2の可動ブレーキ板9に摺動する摺動摩擦力が無くなるため、摺動体17に近づく方向へ移動した状態の可動ブレーキ板9が、弾性支持手段の復元力により前記移動をする前の状態へ戻ろうとする。
したがって、引戸Sを閉め切った状態から逆方向へ動かす際において、引戸Sを動かす最初の状態から摩擦抵抗力が大幅に減少しているので、引戸Sを軽快に移動させることができる。
さらに、ブレーキ本体2が基体4及び可動ブレーキ板9等により、ブレーキ操作体3が可動ブレーキ板9の摺動面9Aに摺動する摺動体17等により構成されているので、構成が簡素であるため、製造コストを低減することができる。
さらにまた、可動ブレーキ板9が合成樹脂製であり、その下端に水平板部10が一体成形されており、前記弾性支持手段が、水平板部10に一体成形され、摺動体17が可動ブレーキ板9に摺動した際に可動ブレーキ板9が摺動体17に近づくと弾性変形する樹脂ばね11A,11Bと、可動ブレーキ板9を摺動体17に近づく方向へ付勢する弾性体(例えば圧縮コイルばねK)であることから、可動ブレーキ板9を弾性支持する弾性支持手段が、合成樹脂製の可動ブレーキ板9と一体成形された樹脂ばね11A,11B及び前記弾性体のみにより構成されるので、弾性支持手段の構成が簡素かつコンパクトになる。
また、ブレーキ本体2が、可動ブレーキ板9とともに、可動ブレーキ板9の摺動面9Aに対向する摺動面5Aが形成された固定ブレーキ板5を備えたものであり、ブレーキ操作体3が、ブレーキ本体2の対向する摺動面9A,5Aに摺動する一対の摺動体17,16を備えたものである場合は、可動ブレーキ板9及び固定ブレーキ板5の対向する内向きの摺動面9A,5Aに一対の摺動体17,16が摺動するように構成されるので、ブレーキ本体2の一対のブレーキ板9,5がブレーキ操作体3の一対の摺動体17,16を挟んだ状態で摺動するため、引戸Sを制動する制動力が大きくなるとともに引戸Sを制動する動作が確実になる。
さらに、ブレーキ操作体3の一対の摺動体16,17の少なくもどちらかを、ブレーキ本体2の対向する摺動面5A,9Aに摺動した際に、その摺動摩擦力により摺動面5A,9Aに近づくようにスライド可能に構成することにより、ブレーキ本体2の一対のブレーキ板5,9がブレーキ操作体3の一対の摺動体16,17を挟んだ状態で摺動する際に、一対の摺動体16,17の間隔が広がるので、さらに制動力が増大する。
さらにまた、調整ねじ18の操作で一対の摺動体16,17の表面間の左右方向の距離を変えることにより制動力を調整する制動力調整手段を設けることにより、固定ブレーキ板5及び可動ブレーキ板9の対向する内向きの摺動面5A,9Aに摺動する一対の摺動体16,17の表面間の左右方向の距離が調整ねじ18の操作で変わるため、調整ねじ18を操作することにより、摺動摩擦力、すなわち制動力を容易に調整することができる。
以上の説明においては、ブレーキ本体2を引戸Sの戸先C側上面に取り付け、ブレーキ操作体3を引戸Sの上部が係合する上枠Uの引戸開閉方向A端部(引戸Sの戸先C側に対応する端部)に取り付ける例を示したが、ブレーキ本体板2を引戸Sの戸尻側上面に取り付け、ブレーキ操作体3を引戸Sの上部が係合する上枠Uの引戸開閉方向A端部(引戸Sの戸尻側に対応する端部)に取り付けてもよい。このように、引戸用ブレーキ装置1を引戸Sの戸尻側に装着した場合は、引戸Sを開け切る際に摩擦抵抗力を増大させて引戸Sが制動される。
あるいは、ブレーキ本体2を引戸Sの上部が係合する上枠Uの引戸開閉方向A端部に取り付け、ブレーキ操作体3を引戸Sの戸先C側若しくは戸尻側の端部上面に取り付けてもよい。
A 前後方向(引戸開閉方向)
B 左右方向(引戸幅方向)
C 戸先
D1 閉方向
D2 開方向
E 出入口(開口部)
F 枠体
G 隙間
K 圧縮コイルばね
L 縦枠
S 引戸
U 上枠
1 引戸用ブレーキ装置
2 ブレーキ本体
3 ブレーキ操作体
4 基体
4A 樹脂ばね当接面
4B,4C 取付孔
5 固定ブレーキ板
5A 摺動面
6 水平ガイド面
6A,6B ガイド溝
6C ばね収容凹部
7 水平突条
8 斜めスライド部材
9 可動ブレーキ板
9A 摺動面
10 水平板部
10A,10B ガイド突条
10C ばね受け
11A,11B 樹脂ばね
12 基体
12A,12B 取付孔
13 収容体
13A 螺孔
13B 調整ねじ側端部
14 スライド部材
14A 傾斜面
15 ガイド体
15A 傾斜面
16,17 摺動体
18 制動力調整ねじ
18A ねじ部
18B 当接部
19 ガイド体
20 スライドブロック
21 引戸幅方向調整ねじ
21A ウォームギヤ

Claims (4)

  1. 引戸の戸先側若しくは戸尻側の端部上面又は引戸の上部が係合する上枠の引戸開閉方向端部に取り付けられ、引戸開閉方向に延びる垂直壁状のブレーキ板を有するブレーキ本体と、前記引戸の上部が係合する上枠の引戸開閉方向端部又は前記引戸の戸先側若しくは戸尻側の端部上面に取り付けられ、前記引戸を閉め切る際又は開け切る際に前記ブレーキ板の摺動面に摺動する摺動体を有するブレーキ操作体とを備えた引戸用ブレーキ装置であって、
    前記ブレーキ板は、前記ブレーキ本体の基体により引戸開閉方向に対して平面視で斜め方向へ移動可能なようにガイドされるとともに、弾性支持手段により前記斜め方向に弾性支持された状態で前記基体に保持された可動ブレーキ板であり、前記斜め方向は、前記引戸を閉め切る際又は開け切る際に前記摺動体が前記可動ブレーキ板に摺動すると、その際に作用される摺動摩擦力により前記可動ブレーキ板が前記摺動体に近づく方向であり、
    前記可動ブレーキ板が合成樹脂製であり、その下端に水平板部が一体成形されており、前記弾性支持手段が、前記水平板部に一体成形され、前記摺動体が前記可動ブレーキ板に摺動した際に前記可動ブレーキ板が前記摺動体に近づくと弾性変形する樹脂ばねと、前記可動ブレーキ板を前記摺動体に近づく方向へ付勢する弾性体とからなることを特徴とする引戸用ブレーキ装置。
  2. 前記ブレーキ本体が、前記可動ブレーキ板とともに、前記可動ブレーキ板の摺動面に対向する摺動面が形成された固定ブレーキ板を備えたものであり、前記ブレーキ操作体が、前記ブレーキ本体の対向する摺動面に摺動する一対の摺動体を備えたものである請求項記載の引戸用ブレーキ装置。
  3. 前記ブレーキ操作体の一対の摺動体の少なくもどちらかを、前記ブレーキ本体の対向する摺動面に摺動した際に、その摺動摩擦力により前記摺動面に近づくようにスライド可能に構成してなる請求項記載の引戸用ブレーキ装置。
  4. 調整ねじの操作で前記一対の摺動体の表面間の引戸幅方向の距離を変えることにより制動力を調整する制動力調整手段を設けてなる請求項2又は3記載の引戸用ブレーキ装置。
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