JP6084852B2 - 緩衝装置の組立方法、およびその方法で組み立てられた緩衝装置を備える折戸 - Google Patents

緩衝装置の組立方法、およびその方法で組み立てられた緩衝装置を備える折戸 Download PDF

Info

Publication number
JP6084852B2
JP6084852B2 JP2013013996A JP2013013996A JP6084852B2 JP 6084852 B2 JP6084852 B2 JP 6084852B2 JP 2013013996 A JP2013013996 A JP 2013013996A JP 2013013996 A JP2013013996 A JP 2013013996A JP 6084852 B2 JP6084852 B2 JP 6084852B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
damper
shock absorber
contact
base
moving body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013013996A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014145179A (ja
Inventor
大輔 小林
大輔 小林
直作 竹下
直作 竹下
健 稲葉
健 稲葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobayashi Engineering Works Ltd
Original Assignee
Kobayashi Engineering Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobayashi Engineering Works Ltd filed Critical Kobayashi Engineering Works Ltd
Priority to JP2013013996A priority Critical patent/JP6084852B2/ja
Publication of JP2014145179A publication Critical patent/JP2014145179A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6084852B2 publication Critical patent/JP6084852B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Extensible Doors And Revolving Doors (AREA)

Description

本発明は、一般住宅等において使用される折戸の緩衝装置に関し、折戸が急激に閉まって大きな衝撃音や振動が発生するのを防止する緩衝装置およびそれを含む折戸に関する。
折戸は、一般住宅等におけるクローゼットや物入れにアクセスするための開口を開閉するためのものである。このような折戸は、少なくとも2枚の戸板を備えており、隣り合う戸板同士を蝶番等で互いに水平方向に回動自在に連結するとともに、戸板の上端部あるいは下端部を回動自在に保持することにより、戸板が相互に回動しながら開口を開閉することができるようになっている。
このように、折戸は、戸板同士が回動しながら開口を開閉する構造上、閉めたときに戸板が上下左右の戸枠に当接したり、戸板の木口同士が当接したりする。このため、折戸を勢いよく閉めると大きな衝撃音や振動が発生する。この衝撃や振動は、ユーザに不快感を与えるだけでなく、衝撃や振動が戸板や戸枠に繰り返し加わることによって戸板の損傷や劣化を招く原因となる。また、一旦最後まで閉まった戸板が衝撃によって跳ね返り、折戸が半閉まり状態になるという問題もある。
このような問題を回避するため、特許文献1に示すように、戸板の背面側上部隅にダンパを含む緩衝装置を取り付け、折戸を閉じたときにダンパの先端に取り付けた当接部材を戸枠の表面に当接させることにより、戸板の勢いを当該ダンパで緩衝させて衝撃音や振動の発生を低減する技術が開発されている。
特開2008−248598号公報
しかしながら、特許文献1の緩衝装置にも問題があった。すなわち、図10(a)に示すように、特許文献1の緩衝装置1を戸板2の背面側に取り付けた場合において、折戸を閉じていったとき、ダンパ3は、戸枠4に対して直線的に近接していくのではなく、戸板2を回動可能に保持する軸5を中心として円弧を描くようにして戸枠4に近接してく。このため、ダンパ3の先端に取り付けた当接部材6が戸枠4の表面に当接してから折戸が閉じきる直前までは、当接部材6を介してピストン軸7が戸枠4の表面を押圧する。このように押圧することの反力として、当接部材6は、戸板2の表面から離間する方向の応力Fを戸枠4の表面から受け続けることになる(図10(b))。とりわけ、当接部材6が戸枠4の表面に当接した直後は、戸枠4の表面とダンパ3の長手方向の軸線とが成す角度が浅く、当接部材6が戸枠4の表面から受ける応力Fの角度が戸板2の表面に対して直角に近いことから、この応力Fの大部分が当接部材6を戸板2の表面から離間させる方向に作用することになる。
当接部材6を戸板2の表面から離間させる方向の応力Fが繰り返し加えられると、ピストン軸7がその動作方向から撓んだ状態でダンパ3のシリンダ8内を出入りすることになり、これによってダンパ3の耐久性が著しく損なわれてしまう。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みて開発されたものである。それゆえに本発明の主たる課題は、折戸を構成する戸板の表面に取り付けた場合であってもダンパの耐久性が損なわれることのない緩衝装置およびそれを用いた折戸を提供することにある。
請求項1に記載した発明は、
折戸を構成する戸板の表面に取り付けられるベースと、
前記折戸を閉じる動作に伴って当接対象に当接し、さらに前記折戸を閉じていくことにより前記ベースに対して直線方向に移動する移動体と、
一端が前記ベースに当接するとともに、他端が前記移動体に当接しており、前記移動体に対する前記当接対象からの応力によって圧縮されることにより、前記移動体に対して前記直線方向に弾発力を付勢するダンパとを備える緩衝装置の組立方法であって
前記移動体は、前記直線方向に沿って延びるガイド部を有しており、
前記ベースは、前記ガイド部に係合して前記移動体の移動方向を前記直線方向に規制するとともに、前記移動体が前記ベースから離間する方向へ移動するのを規制する規制部材を備えており、
前記規制部材は、前記ベースにおける前記移動体が前記ダンパによって付勢される方向の端部に形成されており、
前記移動体には前記ダンパを収容するダンパ収容溝が形成されており、
前記ダンパを前記移動体の前記ダンパ収容溝に収容するとともに、前記移動体の前記ガイド部を前記ベースの前記規制部材に係合し、
前記ダンパの一端を前記ベースに当接させることからなる
緩衝装置の組立方法である。
請求項1に記載した組立方法による緩衝装置によれば、ベースに形成された規制部材によって、当該移動体が予め設定された直線方向以外の向きに移動することが規制されるので、戸板を閉じていったときに、戸板の表面に対して直角に近い方向の応力が当接対象(例えば、戸枠の表面)から移動体に与えられたとしても、移動体は所定の直線方向にのみ移動するので、移動体を介して応力を受けるダンパが撓んだ状態で作動するのを回避することができる。これにより、ダンパの耐久性が損なわれるおそれを極小化することができる。
また、移動体が付勢される方向の端部に規制部材が形成されることにより、移動体がベースから離間する方向に加えられる応力への耐力を高めることができる点で有利である。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した組立方法による緩衝装置の改良に関するものであり、前記移動体は、前記当接対象に当接する当接面を有しており、前記当接面は、円弧上の断面を有していることを特徴としている。
この緩衝装置では、当接面の断面が円弧上に形成されているので、折戸を閉じていったときに、当接対象が当接する当接面上の位置をスムースに移動させることができる。これにより、戸板の勢いをよりスムースに減殺することができる。
請求項3に記載した発明は、請求項2に記載した組立方法による緩衝装置を改良したものであり、前記折戸を閉じきったときに前記当接対象に当接する平面状の閉時当接面が前記当接面に連続して形成されていることを特徴としている。
この発明によれば、折戸を閉じていったとき、折戸が閉じきられる直前までは、円弧状断面を有する当接面が当接対象に対して当接しており、徐々にダンパが縮められていく。そして、折戸を閉じきったときに平面状の閉時当接面が当接対象に対して当接する。すると、平面状の閉時当接面は、当接対象に対して「面」で接触し、ダンパの弾発力によって「面」で当接対象を押圧付勢するので、折戸が不所望に開こうとせずに折戸の閉状態を安定的に維持することができる。
請求項4に記載した発明は、請求項1から3のいずれかに記載した発明の改良に関し、複数のダンパを備えており、これらダンパは、緩衝装置を戸板に取り付けたとき、当該戸板の表面に沿って並ぶように配置されていることを特徴とする。
この発明によれば、複数のダンパが戸板の表面に沿って並ぶように配置されているので、ダンパによる弾発力を増大させながらも、緩衝装置が戸板の表面から突出する高さが増すのを回避することができ、折戸を開けたときに緩衝装置が反対側の戸板と干渉するのをできるだけ防止して広い有効開口を維持することができる。
請求項5に記載した発明は、請求項1から4のいずれかに記載した組立方法による緩衝装置を備える折戸である。
本発明によれば、折戸を構成する戸板の表面に取り付けた場合であってもダンパの耐久性が損なわれることのない緩衝装置およびそれを用いた折戸を提供することができた。
本発明が適用された緩衝装置を示す分解斜視図である。 ベースの(a)平面図、(b)正面図、および(c)右側面図である。 ダンパ位置調整部材の底面側を示す斜視図である。 移動体の(a)平面図、(b)背面図、および(c)右側面図である。 移動体の当接面および閉時当接面を示す図である。 本発明が適用された緩衝装置を含む折戸を示す斜視図である。 本発明が適用された緩衝装置を含む折戸を示す平面図である。 戸枠に当接した状態の緩衝装置を示す平面図である。 ベースにおける規制部材の他の実施例を示す斜視図である。 従来技術を示す図である。
以下、本発明が適用された緩衝装置10について図面を用いて説明する。なお、以下の説明では、各符号に関し、各部位を上位概念で示す場合にはアルファベットの枝番をつけずアラビア数字のみで示し、各部位を区別する必要がある場合(すなわち下位概念で示す場合)にはアルファベット大文字の枝番をアラビア数字に付して区別する。
緩衝装置10は、図1に示すように、大略、ベース14と、移動体16と、ダンパ18とを備えている。
ベース14は、折戸12を構成する戸板20の表面に取り付けられる部材であり、図1および図2に示すように、略矩形状のプレート24と、プレート24の端縁(図2(a)における下方端縁)に形成された一対の規制部材26と、規制部材26とは反対側の端縁(図2(a)における上方端縁)に形成された複数の突片28と、一対のボルト孔30と、ダンパ位置調整部材19とを有している。なお、本実施例では、プレート24、規制部材26、および突片28が一体的に形成されており、これとは別体としてダンパ位置調整部材19が用意されているが、各部材を別々に形成した後で組み合わせることによってベース14を形成してもよいし、逆に、ダンパ位置調整部材19も含めて、一体的にベース14を形成してもよい。
プレート24は、例えば、金属製の板材であり、必要に応じてその表面に塗装が施されている。もちろん、移動体16を介してプレート24に加えられる当接対象102(本実施例では、戸枠100の表面)からの応力に耐えられるものであれば、金属に限らず、樹脂等の他の材料を使用することもできる。
規制部材26は、プレート24の端縁を折り曲げることによって断面が互いに向かい合う逆「L」字状となるように形成された一対の鈎状部である。つまり、規制部材26は、ベース14における移動体16がダンパ18によって付勢される方向の端部に形成されている。移動体16が付勢される方向の端部に規制部材26が形成されることにより、移動体16がベース14から離間する方向に加えられる応力への耐力を高めることができる点で有利である。なお、ここでいう「端部」とは、文字通りプレート24の「端」に限定されるものではなく、規制部材26がプレート24の端縁からやや中心寄りに形成されている場合も含む概念である。
規制部材26は、移動体16のガイド部34(後述)と係合することにより、移動体16の移動方向を直線方向SDに規制するとともに、移動体16がベース14から離間する方向に移動するのを規制する役割を有している。
突片28は、プレート24における規制部材26とは反対側の端縁部(図2(a)における上方端縁)を切り起すことによって形成されており、本実施例では、プレート24の中心線L上に1つの突片(突片28a)、および、この中心線Lを中心とした両側に2つ突片(突片28b、28c)が形成されている。もちろん、突片28の数は本実施例のものに限られず、1つ、あるいは2つでもよいし、4つ以上であってもよい。
また、本実施例では、各突片28の表面にそれぞれ凸部60が形成されている。さらに詳しく言えば、突片28aに形成された凸部60aは、突片28b、28cに形成された凸部60b、60cに対して向かい合う向きに形成されており、各突片28をダンパ位置調整部材19に形成された突片挿入穴46(後述)に挿入したとき、各凸部60がダンパ位置調整部材19を挟持するようになっている。なお、各突片28の先端部はケガ防止のために丸められており、また、各突片28の高さは、規制部材26の高さよりもやや高く設定されている。
ボルト孔30は、プレート24における両側端部(図面では左右端部)にそれぞれ1つずつ形成されたキリ孔である。ボルト孔30の位置、数、あるいはその直径は本実施例に限定されるものではないが、できるだけ規制部材26の近くにボルト孔30を形成するのが、プレート24に加えられる応力に対してより有利である点で好適である。
ダンパ位置調整部材19は、図3に示すように、ベース14に形成された3つの突片28が挿入される複数の突片挿入穴46が形成されたブロック状の部材である。本実施例では、樹脂製のダンパ位置調整部材19が使用されているが、材質は特に限定されるものではない。
複数の突片挿入穴46について説明すると、この突片挿入穴46は、3つの突片28を同時に挿入できるように、各突片28と同じ間隔で3列に形成されており、各列では同じ方向に5つの突片挿入穴46が形成されている。つまり、1つのダンパ位置調整部材19に、3×5=15カ所の突片挿入穴46が形成されている。このように突片挿入穴46を形成することにより、突片28を挿入する位置を5段階に変えることができる。もちろん、突片挿入穴46の数は、これに限定されるものではなく、ベース14に形成された突片28の数、および、要求されるダンパ18の位置調整の精度に応じて決定される。
また、ダンパ位置調整部材19における突片挿入穴46が形成された面の縁部(より正確に言えば、ダンパ18が当接する面とは反対側の面に隣接する縁部)には、脚部48が突設されている。この脚部48の高さtは、プレート24の厚さとほぼ同じにするのが好適である。
脚部48から最も離れた位置にある突片挿入穴46に突片28が挿入された場合、ダンパ位置調整部材19がベース14のプレート24からはみ出した状態になる可能性がある。しかしながら、上述のような脚部48を構成することにより、ダンパ位置調整部材19がダンパ18からの弾発力を受けたときに、当該ダンパ位置調整部材19が不所望にぐらつくのを防止することができる。
移動体16は、図4に示すように、例えばポリアセタールのような強度のある樹脂で形成された本体部31に、当接面32と、ガイド部34と、ダンパ18が収容されるダンパ収容溝36とが一体的に形成されている。
当接面32は、緩衝装置10を戸板20に取り付けて使用したとき、例えば戸枠100の表面等の当接対象102に当接する面である。この当接面32は、図示するように、その断面を円弧状に形成するのが好適である。
当接面32の断面を円弧状に形成するのに加えて、図5に示すように、円弧状の当接面32に連続しており、折戸12を閉じきったときに当接対象102に当接する、平面状の閉時当接面38を形成してもよい。
このような閉時当接面38を形成することにより、折戸12を閉じていったときにおいて、折戸12が閉じきられる直前までは、円弧状断面を有する当接面32が当接対象102に対して当接しており(図5(a))、徐々にダンパ18が縮められていく。そして、折戸12を閉じきったときに、平面状の閉時当接面38が当接対象102に対して当接する(図5(b))。すると、平面状の閉時当接面38は、当接対象102に対して「面」で接触し、ダンパ18の弾発力によって「面」で当接対象102を押圧付勢するので、折戸12が不所望に開こうとせずに折戸12の閉状態を安定的に維持することができる点で好適である。
図4に戻って、ガイド部34は、本体部31の両側面からそれぞれ突出し、移動体16がベース14に対して移動する直線方向SD(図1参照)に沿って延びるように形成されている。このガイド部34がベース14に形成された規制部材26と係合することにより、ベース14に対する移動体16の移動方向が直線方向SDに規制されるとともに、移動体16がベース14から離間する方向へ移動することが規制されるようになっている。
ダンパ収容溝36は、ダンパ18を収容するための溝であり、本実施例では3本のダンパ18を収容すべく3カ所のダンパ収容溝36が形成されている。折戸12を構成する戸板20の大きさ等によって決まる必要な弾発力に応じて緩衝装置10に用いられるダンパ18の本数が決まり、これに基づいてダンパ収容溝36の数が決定されることは言うまでもない。
ダンパ18は、その一端がベース14(本実施例では、ダンパ位置調整部材19の側面)に当接するとともに、他端が移動体16に当接しており(本実施例では、ダンパ収容溝36に収容されている)、さらに、移動体16に対する当接対象102からの応力によって圧縮されるとともに移動体16に対して弾発力を付勢する部材である。本実施例では、図1に示すように、大略、シリンダ部40と、当該シリンダ部40から出入りするピストン軸42と、必要に応じて設けられる、当該ピストン軸42の先端に取り付けられた先端部材44とで構成されたダンパ18を使用しているが、移動体16に対して弾発力を付勢できるものであれば、他の形式のダンパを使用してもよい。
また、本実施例では、上述のように移動体16の本体部31に所定の本数のダンパ18を収容するダンパ収容溝36が形成されており、ダンパ18は移動体16側に取り付けられることになるが、もちろん、ダンパ18をベース14側で収容固定してもよい。
次に、図6、図7および図8を用いて、本実施例の緩衝装置10を備える折戸12について説明する。本実施例の折戸12は、2枚一組の戸板20と、蝶番22とを備えている。
折戸12は、一般住宅等におけるクローゼットや物入れにアクセスするための開口を開閉するためのものであり、隣り合う戸板20同士を蝶番22で互いに水平方向に回動自在に連結するとともに、開口の両側縁や上縁に取り付けられた戸枠100に対して戸板20の上端部あるいは下端部を回動自在に保持することにより、戸板20が相互に回動しながら開口を開閉することができるようになっている。
本実施例では、緩衝装置10が戸板20の背面(折戸12を閉じたときにクローゼット等の内側になる面)における、戸枠100側の端縁部に取り付けられている。なお、戸板20の上下方向における緩衝装置10の取り付け位置は、特に限定されるものではないが、戸板20の高さ方向のほぼ中央部に取り付けるのが好適である。仮に、緩衝装置10を戸板20の上端部に取り付けたとすると、折戸12を勢いよく閉じたとき、戸板20の上端部には緩衝装置10があるのでその勢いが止められる。しかしながら、その一方で、慣性力が残る戸板20の下部はその勢いを止めることができないことから、戸板20は一時的に上端部を支点として下部が開口の内側に入り込むように撓んだ状態になる。このような「撓み」が戸板20に何度も生じると、戸板20が歪んでスムースな開閉ができなくなるおそれがあるからである。
緩衝装置10を取り付けた折戸12[開けた状態(図7(a))]から閉じていくと、緩衝装置10の当接面32が当接対象102(本実施例では、戸枠100の表面)に当接する(図7(b)および図8(a))。さらに折戸12を閉じていくと、移動体16が当接対象102からの押圧力を受けることにより、ベースに対して直線方向SDに移動し、それに伴ってダンパ18が圧縮されていく(図7(c)および図8(b))。
ダンパ18が圧縮されることによってシリンダ部40にピストン軸42が押し込まれた分だけ、ピストン軸42を元の長さに戻そうとするダンパ18の弾発力が増加していくので、折戸12を閉じていくにつれて、移動体16を当接対象102側に押し戻そうとする弾発力が増加していく。
これにより、勢いよく折戸12を閉じたとしても、折戸12が閉じきるころには折戸12の勢いがダンパ18の弾発力によって減殺されて、ゆっくりと静かに閉じきるようになる。
本実施例の緩衝装置10によれば、ベース14に形成された規制部材26によって、移動体16が予め設定された直線方向SD以外の向きに移動することが規制されるので、戸板20を閉じていったときに、戸板20の表面に対して直角に近い方向の反力が当接対象102(例えば、戸枠100の表面)から移動体16に与えられたとしても、移動体16は所定の直線方向SDにのみ移動するので、移動体16を介して反力を受けるダンパ18が撓んだ状態で作動するのを回避することができる。これにより、ダンパ18の耐久性が損なわれるおそれを極小化することができる。
また、本実施例では、当接面32の断面が円弧上に形成されているので、折戸12を閉じていったときに、当接対象102が当接される当接面32上の位置をスムースに移動させることができる。これにより、戸板20の勢いをよりスムースに減殺することができる。
さらに、本実施例では、複数のダンパ18が戸板20の表面に沿って並ぶように配置されているので、ダンパ18による弾発力を増大させながらも、緩衝装置10が戸板20の表面から突出する高さが増すのを回避することができ、折戸12を開けたときに緩衝装置10が反対側の戸板20と干渉するのをできるだけ防止して広い有効開口を維持することができる。
なお、本実施例では、断面が逆「L」字状である鈎状の規制部材26が用いられているが、規制部材26の形状はこれに限られるものではなく、例えば、図9に示すようなトンネル状のものであってもよい。この場合、移動体16の本体部31がガイド部34を兼ねることになる。つまり、直線方向SDに直交する面で本体部31を切断し断面における四隅がトンネル状の規制部材26と係合するガイド部34となる。
また、ダンパ位置調整部材19についても、上記実施例のような段階式のものではなく、ボルトの押し込み深さを変えることによってダンパ18の位置を調整する「押しボルト」方式を含むその他の方式を用いることができる。もちろん、ダンパ18の位置調整機構を省いて、ダンパ18の位置を固定式にしてもよい。
10…緩衝装置、12…折戸、14…ベース、16…移動体、18…ダンパ、19…ダンパ位置調整部材、20…戸板、22…蝶番、24…プレート、26…規制部材、28…突片、30…ボルト孔、31…本体部、32…当接面、34…ガイド部、36…ダンパ収容溝、38…閉時当接面、40…シリンダ部、42…ピストン軸、44…先端部材、46…突片挿入穴、48…脚部、60…凸部、100…戸枠、102…当接対象、L…中心線、SD…直線方向

Claims (5)

  1. 折戸を構成する戸板の表面に取り付けられるベースと、
    前記折戸を閉じる動作に伴って当接対象に当接し、さらに前記折戸を閉じていくことにより前記ベースに対して直線方向に移動する移動体と、
    一端が前記ベースに当接するとともに、他端が前記移動体に当接しており、前記移動体に対する前記当接対象からの応力によって圧縮されることにより、前記移動体に対して前記直線方向に弾発力を付勢するダンパとを備える緩衝装置の組立方法であって
    前記移動体は、前記直線方向に沿って延びるガイド部を有しており、
    前記ベースは、前記ガイド部に係合して前記移動体の移動方向を前記直線方向に規制するとともに、前記移動体が前記ベースから離間する方向へ移動するのを規制する規制部材を備えており、
    前記規制部材は、前記ベースにおける前記移動体が前記ダンパによって付勢される方向の端部に形成されており、
    前記移動体には前記ダンパを収容するダンパ収容溝が形成されており、
    前記ダンパを前記移動体の前記ダンパ収容溝に収容するとともに、前記移動体の前記ガイド部を前記ベースの前記規制部材に係合し、
    前記ダンパの一端を前記ベースに当接させることからなる
    緩衝装置の組立方法
  2. 前記移動体は、前記当接対象に当接する当接面を有しており、前記当接面は、円弧の断面を有していることを特徴とする請求項1に記載の緩衝装置の組立方法
  3. 前記折戸を閉じきったときに前記当接対象に当接する平面状の閉時当接面が前記当接面に連続して形成されていることを特徴とする請求項2に記載の緩衝装置の組立方法
  4. 複数の前記ダンパを備えており、これら前記ダンパは、前記緩衝装置を前記戸板に取り付けたとき、前記戸板の表面に沿って並ぶように配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の緩衝装置の組立方法
  5. 請求項1から4のいずれかに記載した組立方法で組み立てられた緩衝装置を備える折戸。
JP2013013996A 2013-01-29 2013-01-29 緩衝装置の組立方法、およびその方法で組み立てられた緩衝装置を備える折戸 Active JP6084852B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013013996A JP6084852B2 (ja) 2013-01-29 2013-01-29 緩衝装置の組立方法、およびその方法で組み立てられた緩衝装置を備える折戸

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013013996A JP6084852B2 (ja) 2013-01-29 2013-01-29 緩衝装置の組立方法、およびその方法で組み立てられた緩衝装置を備える折戸

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014145179A JP2014145179A (ja) 2014-08-14
JP6084852B2 true JP6084852B2 (ja) 2017-02-22

Family

ID=51425636

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013013996A Active JP6084852B2 (ja) 2013-01-29 2013-01-29 緩衝装置の組立方法、およびその方法で組み立てられた緩衝装置を備える折戸

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6084852B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6440253B2 (ja) * 2014-11-21 2018-12-19 株式会社ムラコシ精工 折戸装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008248600A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Murakoshi Mfg Corp 緩衝装置
JP5411420B2 (ja) * 2007-11-09 2014-02-12 株式会社ムラコシ精工 緩衝装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014145179A (ja) 2014-08-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4751607B2 (ja) 自走往動させる機構、引き戸機構、および、引き出し機構
JP2008223456A (ja) 引戸の閉鎖緩衝装置
WO2013042559A1 (ja) ロック装置
KR20110104968A (ko) 문 개폐용 스테이
US20190094791A1 (en) Document cover closer and office equipment having the same
JP6084852B2 (ja) 緩衝装置の組立方法、およびその方法で組み立てられた緩衝装置を備える折戸
JP6084853B2 (ja) 緩衝装置およびそれを含む折戸
JP5503440B2 (ja) 緩衝装置
JP2008156906A (ja) 折り戸開閉装置
JP2022067000A (ja) ドアストッパー
JP5411420B2 (ja) 緩衝装置
JP6570560B2 (ja) 丁番
JP4231223B2 (ja) 引戸用取手
KR100867664B1 (ko) 듀얼 슬라이더 조립체
JP4746176B2 (ja) 引き戸用反発防止装置
JP5385238B2 (ja) 建具
JP5307769B2 (ja) 自走往動させる機構
JP5478278B2 (ja) 折戸
JP5877606B2 (ja) 開閉体ブレーキ装置
JP3299518B2 (ja) 引き戸用ストッパ装置
KR100699527B1 (ko) 슬라이드 힌지를 구비한 휴대단말기
KR200484296Y1 (ko) 가구 힌지용 어댑터
JP2006009411A (ja) 調整ストライク
JP2021031983A (ja) 開閉体緩衝装置
KR20150003577U (ko) 탄성부재를 이용한 경첩

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151104

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160621

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160819

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170117

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170126

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6084852

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250