JP5584508B2 - ドアの制動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、開口部に開閉可能に支持されたドアの閉動速度を抑制するためのドアの制動装置に関するものである。
従来、例えば住宅の玄関等の開口部の一側に蝶番により揺動可能に支持されたドアにおいて、ドア閉動速度を抑制するために、所謂ドアクローザ(またはドアチェック)が多く使用されている。
このようなドアクローザは、ドアが開口部に対して閉鎖位置まで移動する際に、開度が大きい場合には、高い速度でドアを閉動させるが、所定開度以下になると、ドアの閉動速度を抑制して、ゆっくりと閉動させる。あるいは、ドア閉動速度を開度に応じて複数段階で減速させるようなドアクローザも知られている。
これにより、ドア閉動時におけるドアと開口部との間での人の手指の挟み込みを防止すると共に、ドアが開口部付近の固定部分例えば開口部の周囲の枠体に衝突して大きな音を発生させることを防止する。
これに対して、特許文献1には、下方に開口した断面概略C字状をなすレールの下端縁部内側を転動して走行するランナと、該ランナに連結されると共に戸に埋め込み固定される取付部と、該戸の動きに応じて制動力を発生する制動部材とを備える戸の制動装置において、前記制動部材が、前記レールの内側天面の所定位置に固着された制動力付与部材と、前記ランナに設けられて、閉じられる戸が所定位置に達すると前記制動力付与部材に当接し、その後の閉動に応じて当該当接力を増大させながら前記制動力付与部材と摺擦して一定の制動力を発揮し、戸を開く場合には前記制動力が減少するように当接力を減少させ、戸が所定位置に達すると該制動力付与部材との当接が解除するように動作する制動部材本体とを備えることを特徴とする戸の制動装置が開示されている。
このような構成の戸の制動装置によれば、例えば戸を開く際には開動作に応じて、制動部材本体と制動力付与部材との当接力が徐々に減少して当接解除するため、制動部材本体が踊って異音を発生するような事態を防止することが可能になる。
特開2006−207232号公報
ところで、前述した従来のドアクローザにおいては、手指等の挟み込み防止及び静穏のために、所定開度になると、ドア閉動速度が減速される。従って、ドアがゆっくり閉動するまでの間に手指等をドアの縁部と開口部との間から引き抜くことにより、手指等の挟み込みを防止することができる。
しかしながら、ドアは所定開度以下になっても、低速でそのまま閉鎖動作を継続して閉鎖位置まで達することになる。このため、ドアの縁部と開口部との間の隙間への手指等の挟み込みを完全に防止することはできない。
また、ドア閉動時の閉動速度が高速から低速に切り換わる所定開度は、一般に、ドアの蝶番とは反対側の側縁と開口部との間の隙間における手指等の挟み込みを防止するために、通常約10度以下である。従って、ドアの取付側(蝶番側)の隙間に誤って手指等が入った場合には、ドアが高速で閉動している状態で、この隙間に手指等が挟み込まれてしまうことになる。
これに対して、特許文献1記載されている戸の制動装置においては、制動部材本体と制動力付与部材との当接によって、戸の開動作が制動されるが、制動部材本体に対して、一側から制動力付与部材が当接しているので、制動動作中、制動部材本体及び制動力付与部材にはトルクが作用することになる。従って、制動部材本体及び制動力付与部材の取付強度を高くする必要がある。
本発明は、以上の点に鑑み、簡単な構成により、ドア閉動時の手指等の挟み込みや騒音を確実に防止し得るようにしたドアの制動装置を提供することを目的としている。
上記目的は、本発明の構成によれば、開口部に対して開閉可能に支持されたドアまたは
開口部を画成するドア枠もしくはドア開放位置に対応する壁面の一方に取り付けられるベース部材と、ドアまたはドア枠もしくは壁面の他方に取り付けられ、ドアの閉動時または開動時にベース部材内に進入する制動部材と、を有し、ベース部材は、制動部材の移動路を挟むように互いに対向する二つの摺動面を有し、制動部材は、二つの摺動面に対向する二つのプッシャーから構成され、二つのプッシャーは、互いに摺動機構を介して前記ベース部材内への進入方向に摺動可能に係合し、摺動機構は、一方のプッシャーが他方のプッシャーに対してベース部材内に進入する向きと逆向きに摺動するにつれて二つのプッシャーが互いに離反するようなテーパーを有し、制動部材がベース部材の摺動面間に進入する際には、一方のプッシャーが他方のプッシャーに対してベース部材内への進入方向と逆向きに摺動し、二つのプッシャーが互いに離反する方向に付勢され、二つのプッシャーと二つの摺動面との摩擦力によりドアの閉動または開動が抑制されることを特徴とする、ドアの制動装置により、達成される。
本発明によるドアの制動装置は、好ましくは、ドアが開口部に対して平行移動可能に支持された引き戸であって、ベース部材がドア開閉による制動部材の直線状の移動路に沿って配置されている。
本発明によるドアの制動装置は、好ましくは、ドアが開口部の一側に枢支された開き戸であって、ベース部材がドア開閉による制動部材の円弧状の移動路に沿って配置されている。
本発明によるドアの制動装置は、好ましくは、二つの摺動面の間隔が 制動部材の進入側に近づくにつれて徐々に広がるように、各摺動面の制動部材の進入側の領域が斜面として形成されている。
本発明によるドアの制動装置は、好ましくは、二つのプッシャーは摺動面に垂直な方向に互いに離反するように弾性部材により付勢されている。
本発明によるドアの制動装置は、好ましくは、摺動機構は、一方のプッシャーにおける他方のプッシャーに対する摺動範囲を制限する調整ネジを有する。
本発明によるドアの制動装置は、好ましくは、制動部材は、支持部材を介して、支持部材に対して摺動面に垂直な方向への遊びをもって取り付けられる。
本発明によるドアの制動装置は、好ましくは、摺動機構は、一方のプッシャーに設けられた斜めスロットと、他方のプッシャーに設けられ且つ斜めスロットに係合するガイド部材と、から成り、斜めスロットは、ベース部材に近づくにつれて摺動面に接近する傾斜を有する。
本発明によるドアの制動装置は、好ましくは、ベース部材はドア枠に取り付けられ、制動部材はドアに取り付けられる。
本発明によるドアの制動装置は、ベース部材がドア枠に取り付けられ、ドアの閉動時に、制動部材がベース部材の摺動面間に進入し、二つのプッシャーと 二つの摺動面との摩擦力によりドアの閉動が抑制されるものでもよい。
上記構成によれば、ドアが閉じられて閉鎖位置に近づくと、または開かれて開放位置に近づくと、ドアまたはドア枠もしくは壁面に取り付けられた制動部材の各プッシャーが、ドア枠もしくは壁面またはドアに取り付けられたベース部材の二つの摺動面の間に進入して、各プッシャーの上下の面がそれぞれ対応する摺動面の斜面領域に当接する。
さらにドアが閉じられまたは開かれると、制動部材の各プッシャーの上下面がそれぞれ対応するベース部材の摺動面の斜面領域に沿って当接による摩擦力に抗して摺動する。
そして、ドアの持っている運動エネルギーが摩擦によって消費しつくされたとき、ドアの閉動または開動が停止する。
この場合、上述した摩擦力によって、ベース部材の各摺動面の斜面領域の傾斜角度に基づいて、制動部材の各プッシャーは摺動機構により互いに摺動しながら、上下方向に離反し、それに伴って当接力が増大し、摩擦力も増大する。これにより、ドアの閉動または開動が確実に停止するので、ドア閉動時または開動時のドアと開口部との間の手指等の挟み込みや騒音を確実に防止することができる。
この状態から、さらにドアが手動により閉じられまたは開かれると、ドアの手動による閉動または開動力が上述した当接力による摩擦力を超えたとき、制動部材がベース部材の二つの摺動面の斜面領域の間でさらに圧縮しながら当該傾斜部分に沿って摺動し、当該斜面領域を通過した後、摺動面の平坦部分に沿って摺動する。
このとき、一方のプッシャーは対応する摺動面の斜面領域による進入方向逆向きの力から解放されるので、摺動機構により他方のプッシャーに対して当該進入方向に摺動し、これにより、制動部材が摺動面に垂直な方向に圧縮することになり、ドアが閉鎖位置または開動位置まで容易に移動して、開口部を閉鎖する。
これに対して、ドアを閉鎖位置から開放する場合には、ドアを開放側に向かって押動すると、ドアの開動力が、制動部材の各プッシャーの上下面の対応する摺動面への付勢力による摩擦力を超えたとき、制動部材がベース部材の二つの摺動面の平坦部分そして斜面領域に沿って摺動して、ベース部材から抜けて、ドアが開放される。
従って、ドア開動時には、ドア閉動時のように、制動部材の付勢力が増大しないので、閉動時よりも軽く、ドアを容易に開放することができる。
ドアが開口部に対して平行移動可能に支持された引き戸であって、ベース部材がドア開閉による制動部材の直線状の移動路に沿って配置されている場合、あるいはドアが開口部の一側に枢支された開き戸であって、当接部がドア開閉による制動部材の円弧状の移動路に沿って配置されている場合には、ドアが引き戸であっても開き戸であっても、制動部材とベース部材との上述した相互作用により、ドアの閉動が閉鎖位置の手前で一旦停止する。これにより、ドアと開口部との間での手指等の挟み込みを確実に防止することができる。
摺動機構が、一方のプッシャーにおける他方のプッシャーに対する摺動範囲を制限する調整ネジを有する場合には、調整ネジを調整することによって、ドア閉鎖時における停止位置を調整することができる。
制動部材は、支持部材を介して、支持部材に対して摺動面に垂直な方向への遊びをもって取り付けられる場合には、ドア枠に対するドアの建付け精度により、ドア枠に対するドアの垂直方向の高さ位置がこの遊び分だけずれたとしても、ドアの閉動時に制動部材が確実に当接部の二つの当接面の間に進入し得る。
このようにして、本発明によれば、ドア閉動時の手指等の挟み込みを確実に防止し得るようにしたドアの制動装置を提供することができる。
本発明によるドアの制動装置の一実施形態の構成を示す概略斜視図である。 図1のドアの制動装置の下方から見た図である。 図1のドアの制動装置の詳細な構成を示す斜め上方から見た分解斜視図である。 図1のドアの制動装置の詳細な構成を示す斜め下方から見た分解斜視図である。 図1のドアの制動装置におけるベース部材を示す(A)平面図,(B)正面図及び(C)側面図である。 図1のドアの制動装置における制動部材を示す(A)平面図,(B)正面図,(C)一部破断正面図及び(D)A−A線断面図である。 図1のドアの制動装置におけるドア開放位置から閉動開始した状態を示す(A)斜視図,(B)下方から見た図及び(C)移動路に沿った断面図である。 図1のドアの制動装置におけるドア停止位置を示す(A)斜視図,(B)下方から見た図及び(C)移動路に沿った断面図である。 図1のドアの制動装置におけるドア閉鎖位置を示す(A)斜視図,(B)下方から見た図及び(C)移動路に沿った断面図である。
図1及び図2は、本発明によるドアの制動装置の一実施形態の構成を示している。
図1に示すように、ドアの制動装置10は、建物等に設けられた開口部を画成するドア枠11に対して開閉可能に支持されたドア12、例えば玄関ドアの閉動速度を抑制するためのものであって、ドア枠11に取り付けられるベース部材20と、ドア12に取り付けられる制動部材30と、から構成されている。
ここで、ドア枠11は、図2に示すように、長方形の開口部を画成しており、ドア12が隙間なくドア枠11に当接するように、厚さ方向中間付近に突条部11aを備えている。
また、ドア12は、一側(図1において左側,図2において下側)が、ドア枠11に対して蝶番12aにより揺動可能に支持されている。
これにより、ドア12は、ドア枠11が画成する開口部に対して開閉可能に枢支されている。
尚、ドア12は、図示しないドアクローザ等によって、閉動時に閉鎖方向に付勢されていてもよい。
ベース部材20は、例えばガラス繊維入りのポリカーボネイト樹脂等から一体成形されており、図3,図4及び図5に示すように、ドア12の閉動時における制動部材30の移動路を上下から挟むように互いに対向して配置された二つの摺動面21,22を有している。
これら二つの摺動面21,22は、図5に示すように、制動部材30の移動路に沿って円弧状に配置されている。
二つの摺動面21,22は、ドア開放側(図5(A)にて左側)の領域21a,22aで、それぞれドア開放側に向かってその間隔が徐々に広がるように、斜面として形成されている。
また、二つの摺動面21,22は、上記斜面領域21a,22bを除く領域では、互いに平行に配置され、等しい間隔、例えば16mm程度に配置されている。
これに対して、二つの摺動面21,22は、ドア開放側、すなわち斜面領域21a,22aの先端付近では、ドア12に対する制動部材30の上下方向の取付位置のバラツキを吸収し得るように、その間隔が制動部材30の高さよりも遊び分(後述)だけ大きく、例えば3mm程度に選定されている。
さらに、ベース部材20は、ドア枠11に固定するための取付部材23を有している。
この取付部材23は、図3に示すように、ベース部材20のドア開放側とは反対側の側面(右側面)に対して、固定される。
取付部材23は、例えば図示の場合、ベース部材20の右側面に開口する係合溝20a内に、取付部材23の係合部23a(図3及び図4参照)を矢印Aで示すように嵌合させることにより、ベース部材20に対して固定される。
これにより、ベース部材20は、図1及び図2に示すように、取付部材23を介して、ドア枠11のドア取付(蝶番12a)側の側方の突条部11aに対して固定ネジ24により固定保持される。
さらに、ベース部材20は、右側面に関して上下二つの係合溝20aを有しており、ベース部材20に対して、取付部材23が上下何れの位置にも取付可能となっている。これにより、取付部材23の取付位置によって、ベース部材20が右開きのドアにも左開きのドアにも取り付けることが可能になっている。
また、ベース部材20は、図1において上下方向に貫通する取付孔20bを有し、この取付孔20に固定ネジ(図示省略)が貫通しドア枠11の上内辺に螺合することによりドア枠11に固定される。
ベース部材20は、一対の突起20c,20dを有し、ドア枠11の側内辺における対応する位置に穿設された穴(図示省略)に嵌合することによりドア枠11に位置決めされる。
制動部材30は、同様に例えばガラス繊維入りのポリカーボネイト樹脂等から一体成形されており、図3,図4及び図6に示すように、取付アーム31と、この取付アーム31により支持された二つのプッシャー32,33と、から構成されている。
取付アーム31は、その取付部31aにより、固定ネジ31b(図2参照)により固定 され、さらに、取付穴31bに取付ネジ(図示省略)を貫通させてドア12に螺合することにより、ドア12の取付側上部から水平方向に張り出すように保持される。
取付アーム31は、取付部31aとは反対側に、二つのプッシャー32,33を受容する保持孔31cを備えている。
保持孔31cは、図3に示すように下側が拡大されており、段部31dを構成している。
これにより、保持孔31cは、段部31dの下側では、第一のプッシャー32の後述するフランジ32aを受容し得る寸法を有していると共に、段部31dの上側では、第一のプッシャー32のフランジ32aより小さい寸法を有している。
従って、第一のプッシャー32は、そのフランジ32aが保持孔31cの段部31dの下側で上下に遊びをもって保持されることになる。この遊びは、例えば3mm程度に選定される。
第一のプッシャー32は、例えばポリアセタール樹脂から構成されており、図3及び図4に示すように、下方が開放した中空直方体状の形状を有し、その下縁から周囲に張り出したフランジ32aを備えている。
第一のプッシャー32は、その上面32bが平坦に形成されており、ベース部材20の上側の摺動面21に当接し、摺動する。
さらに、第一のプッシャー32は、その中空内部において、ドア開放側が支持された板バネ32cを有している。
この板バネ32cは、図示の場合、第一のプッシャー32と一体成形されており、後述するように、第一のプッシャー32内に配置される第二のプッシャー33を下方に付勢する。
第二のプッシャー33は、同様に例えばポリアセタール樹脂から構成されており、図3及び図4に示すように、ほぼ直方体状の形状を有し、第二のプッシャー32の中空部内に収容されている。
さらに、第二のプッシャー33は、幅が第一のプッシャー32の中空部の幅とほぼ等しく選定されていると共に、長さが第一のプッシャー32の中空部の長さより短く選定されている。
これにより、第二のプッシャー33は、第一のプッシャー32の中空部内で、長手方向、すなわちベース部材20内への進入方向に移動することができる。
第二のプッシャー33は、その下面33aが平坦に形成されており、ベース部材20の下側の摺動面22に当接し、摺動する。
ここで、第二のプッシャー33は、第一のプッシャー32の中空部内で、以下のように摺動機構によりガイドされるようになっている。
すなわち、第一のプッシャー32は、その長手方向(ドア12の開閉方向、すなわち図6(C)にて左右方向)に関して両側面に、摺動機構を構成する一対の斜めスロット32dを有している。
この斜めスロット32dは、図6(C)の右側、すなわちドア開放側に近づくにつれて下方、すなわち第二のプッシャー33側に近づくように、ベース部材20内に進入する方向に対して斜めに延びている。換言すれば、斜めスロット32dは、第二のプッシャー33が第一のプッシャー32に対してベース部材20内に進入する向きと逆向きに摺動するにつれて第二のプッシャー33と第一のプッシャー32とが互いに離反するようなテーパーを有している。
これに対して、第二のプッシャー33は、その長手方向に関して両側面に、摺動機構を構成する一対のガイド部材33bを有している。これらのガイド部材33bは、上述した斜めスロット32dと同じ傾斜を有する細長いピンとして形成されており、第二のプッシャー33が第一のプッシャー32の中空部内に収容された状態で、それぞれ対応する斜めスロット32dに係合する。
これにより、第二のプッシャー33は、第一のプッシャー32の中空部内において上記ガイド部材33bが対応する斜めスロット32d内を案内されることにより、第一のプッシャー33に対して斜めスロット32dの方向に並進可能に支持されることになる。
また、第一のプッシャー32は、中空部内での第二のプッシャー33の摺動範囲を制限する調整ネジ34を受容する。調整ネジ34は、ネジ孔32eに螺合し、先端が第一のプッシャー32の中空部内に突出することにより第二のプッシャー33の褶動範囲を制限する。調節ネジ34は、取付アーム31に穿設された調整孔31dからドライバを差し込んで回転することにより突出量を調整することができる。このようにして調整ネジ34により第二のプッシャー33の摺動範囲を制限することによって、制動部材30のベース部材20の摺動面21,22の斜面領域21a,22aにおける停止位置を適宜に調整することができる。
ドアの制動装置10は、以上のように構成されており、以下のようにドア12に関して組付けられる。
すなわち、まず図1に示すように、ベース部材20が、取付部材23を介してドア枠11の突条部11aに固定ネジ24により固定される。
同時に、制動部材30が、取付アーム31の取付部31aにより、ドア12の取付側の上方に固定ネジ31bにより固定される。
これにより、ドア12に関して、ドアの制動装置10が組付けられる。
このようにしてドア12に組付けられたドアの制動装置10は、図7から図9に示すように動作する。
まず、ドア12が開放されている状態から、ドア12の閉動が開始されると、ドア12の閉動に伴って、ドア12に取り付けられた制動部材30が円弧状に移動して、ベース部材20に接近する。
そして、図7(C)に示すように、制動部材30がベース部材20の二つの摺動面21,22の間に進入すると、第一のプッシャー32の上面32bが上方の摺動面21に当接すると共に、第二のプッシャー33の下面33aが下方の摺動面22に当接する。
その際、第二のプッシャー33は、板バネ32dにより下方に向かって付勢されているので、第二のプッシャー33も確実に下方の摺動面22に当接することになる。
ここで、ドア12のドア枠11に対する建付け誤差によって、制動部材30がベース部材20に対して上下方向にずれていたとしても、第一のプッシャー32が取付アーム31に対して上下方向に遊びをもって保持されていることにより、制動部材30がベース部材20の二つの摺動面21,22の間に確実に進入する。
さらに、ドア12が閉じられると、制動部材30の各プッシャー32,33の上面32b及び下面33aが、それぞれ対応するベース部材20の摺動面21a,22aに沿って、板バネ32dの付勢力による摩擦力に抗して摺動する。
このとき、第二のプッシャー33は、その下面33aと摺動面22aとの間の摩擦によって、ドア12の閉動方向とは逆向きに第一のプッシャー33内を移動し、これに伴って、第一のプッシャー32の上面32bと第二のプッシャー33の下面33aとの間の距離、すなわち高さhが増大するので、第一のプッシャー32の上面32bと第二のプッシャー33の下面33aの対応する摺動面21,22に対する当接力が増大する。
これにより、図8に示すように、制動部材30は、各プッシャー32,33の摺動面21,22に対する当接力がドア12を閉じる力を上回ったとき、ドア12の閉動が停止する。
ここで、ドア12の停止位置においては、好ましくはドア12の開度θは例えば約30度程度である。これにより、ドア12の取付側(蝶番12a)側におけるドア12の縁部とドア枠11との間の間隔dは、例えば約15mm程度確保される。
従って、ドア12が停止位置で完全に閉動停止することと相まって、ドア12の取付側における手指等の挟み込みが確実に防止されることになる。
この状態から、さらにドア12が手動により閉じられると、ドア12の手動による閉動力が上述した当接力による摩擦力を超えたとき、制動部材30の各プッシャー32,33が、ベース部材20の対応する摺動面21,22の斜面領域21a,22aの間で、板バネ32dの付勢力に抗して互いに圧縮されながら、当該斜面領域21a,22aを摺動し、平坦部分に移行し、さらに摺動面21,22に沿って摺動する。
このとき、第二のプッシャー33は、摺動面22の斜面領域22aによる進入方向とは逆向きの力から解放されるので、ガイド部材33bが斜めスロット32d内をガイドされて、第一のプッシャー32に対して進入方向に摺動する。従って、制動部材30の高さが小さくなるので、制動部材30は、ベース部材20の二つの摺動面21,22の平坦部分を容易に閉鎖位置まで摺動することができる。
このようにして、制動部材30がベース部材20の二つの摺動面21,22の平坦部分を摺動して、図8に示す閉鎖位置まで進む。これにより、ドア12はドア枠11に対して完全に閉鎖されることになる。
これに対して、図8に示す閉鎖位置からドア12が開放される場合には、ドア12が開放側に向かって押動されると、ドアの開放力が、制動部材30の各プッシャー32,33の上面32b及び下面33aの対応するベース部材20の摺動面21,22への当接力による摩擦力を超えたとき、制動部材30がベース部材20の二つの摺動面21,22の平坦部分及び斜面領域21a,22aに沿って摺動した後、ベース部材20の二つの摺動面21,22の間から脱出する。これにより、ドア12は、ドアの制動装置10の影響を受けるとこなく、開放され得る。
このとき、ドア12の開動により、第二のプッシャー33は、ベース部材20の対応する摺動面22との間の摩擦力によりドア閉鎖方向に移動し、これに伴って、制動部材30の高さhが低減する。従って、制動部材30のベース部材20の摺動面21,22に対する当接力が低減するので、ドア12を開放するために必要な力が小さくて済み、ドア12は容易に開放され得ることになる。
また、ベース部材20の各摺動面21,22は、制動部材30の移動路を上下から挟むように対向して配置されており、制動部材30に対して上下から制動する。これにより、制動部材30の第一のプッシャー32及び第二のプッシャー33は、動作時にベース部材20の各摺動面21,22に対する摺動によって、トルクを受けることがない。従って、制動部材30の取付強度をこのようなトルクに対応して高める必要はなく、また耐久性が損なわれるようなこともない。
ドア12は、図示の場合、所謂右開き型のドアであるが、左開き型ドアの場合には、ベース部材20に対して取付部材23を他方の係合溝20aに係合させることにより、同一のベース部材20で対応することができる。
本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施することができる。
例えば、上述した実施形態においては、ベース部材20がドア枠11に、制動部材30がドア12に、それぞれ取り付けられているが、これに限らず、ベース部材20がドア12に、制動部材30がドア枠11に、それぞれ取り付けられていてもよい。
上述した実施形態においては、ベース部材20の摺動面21,22は、制動部材30の移動路を上下から挟むように互いに対向して配置されているが、これに限らず、ベース部材20の摺動面21,22は、他の方向、例えば両側方から制動部材30の移動路を挟むように互いに対向して配置されていてもよい。
上述した実施形態においては、ドア12は、ドア枠11に対して一側で蝶番12aにより揺動可能に支持された所謂開き戸であるが、ドア12は、ドア枠11に対して平行移動する所謂引き戸であってもよい。
この場合、ベース部材20の摺動面21,22は、ドア12の開閉による直線状の移動路に沿って配置されることになる。
上述した実施形態においては、ドアの制動装置10は、ドアの閉鎖方向への運動を制御するが、ドアの制動装置10の取付位置によっては、ドアストッパー、すなわち扉を開いたときに壁等にぶつかることを防止する装置の代用として使用することもでき、この場合、扉を勢いよく開けた場合であっても静かに停止できるという効果を得ることができる。
このようにドアの制動装置10をドアストッパーとして利用する際は、それはベース部材20をドア12の開放位置に対応する壁面に取り付ける。
以上述べたように、本発明によれば、簡単な構成により、ドア閉動時の手指等の挟み込みを確実に防止し得るようにした、極めて優れたドアの制動装置が提供される。
10 ドアの制動装置
11 ドア枠
11a 突条部
12 ドア
12a 蝶番
20 ベース部材
20a 係合溝
21,22 摺動面
21a,22a 斜面領域
23 取付部材
23a 係合部
24 固定ネジ
30 制動部材
31 取付アーム
31a 取付部
31b 固定ネジ
31c 保持孔
31d 段部
32 第一のプッシャー
32a フランジ
32b 上面
32c 板バネ
32d 斜めスロット
33 第二のプッシャー
33a 下面
33b ガイド部材

Claims (10)

  1. 開口部に対して開閉可能に支持されたドアまたは前記開口部を画成するドア枠もしくは
    ドア開放位置に対応する壁面の一方に取り付けられるベース部材と、前記ドアまたはドア枠もしくは壁面の他方に取り付けられ、ドアの閉動時または開動時に前記ベース部材内に進入する制動部材と、を有し、
    上記ベース部材は、上記制動部材の移動路を挟むように互いに対向する二つの摺動面を有し、
    上記制動部材は、前記二つの摺動面に対向する二つのプッシャーから構成され、前記二つのプッシャーは、互いに摺動機構を介して前記ベース部材内への進入方向に摺動可能に係合し、前記摺動機構は、一方のプッシャーが他方のプッシャーに対して前記ベース部材内に進入する向きと逆向きに摺動するにつれて前記二つのプッシャーが互いに離反するようなテーパーを有し、
    前記制動部材が前記ベース部材の摺動面間に進入する際には、前記一方のプッシャーが前記他方のプッシャーに対して前記ベース部材内への進入方向と逆向きに摺動し、前記二つのプッシャーが互いに離反する方向に付勢され、前記二つのプッシャーと前記二つの摺動面との摩擦力によりドアの閉動または開放が抑制されることを特徴とする、ドアの制動装置。
  2. 前記ドアが、前記開口部に対して平行移動可能に支持された引き戸であって、
    前記ベース部材が、前記ドア開閉による前記制動部材の直線状の移動路に沿って配置さ
    れている
    ことを特徴とする、請求項1に記載のドアの制動装置。
  3. 前記ドアが、前記開口部の一側に枢支された開き戸であって、
    前記ベース部材が、前記ドア開閉による前記制動部材の円弧状の移動路に沿って配置さ
    れている
    ことを特徴とする、請求項1に記載のドアの制動装置。
  4. 前記二つの摺動面の間隔が上記制動部材の進入側に近づくにつれて徐々に広がるように、各摺動面の上記制動部材の進入側の領域が斜面として形成されていることを特徴とする、
    請求項1から3の何れかに記載のドアの制動装置。
  5. 前記二つのプッシャーは、摺動面に垂直な方向に互いに離反するように弾性部材により
    付勢されていることを特徴とする、請求項1から4の何れかに記載のドアの制動装置。
  6. 前記摺動機構は、前記一方のプッシャーにおける前記他方のプッシャーに対する摺動範
    囲を制限する調整ネジを有することを特徴とする、請求項1から5の何れかに記載のドア
    の制動装置。
  7. 前記制動部材は、支持部材を介して、前記支持部材に対して前記摺動面に垂直な方向へ
    の遊びをもって取り付けられることを特徴とする、請求項1から6の何れかに記載のドア
    の制動装置。
  8. 前記摺動機構は、前記一方のプッシャーに設けられた斜めスロットと、前記他方のプッ
    シャーに設けられ且つ前記斜めスロットに係合するガイド部材と、から成り、
    前記斜めスロットは、前記ベース部材に近づくにつれて前記摺動面に接近する傾斜を有することを特徴とする、請求項1から7の何れかに記載のドアの制動装置。
  9. 前記ベース部材はドア枠に取り付けられ、前記制動部材はドアに取り付けられることを特徴とする、請求項1から8の何れかに記載のドアの制動装置。
  10. 前記ベース部材は前記ドア枠に取り付けられ、ドアの閉動時に、前記制動部材が前記ベ
    ース部材の摺動面間に進入し、前記二つのプッシャーと前記二つの摺動面との摩擦力によ
    りドアの閉動が抑制されることを特徴とする、請求項1から9の何れかに記載のドアの制動装置。
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