JP6068868B2 - 湿式不織布用ショートカット繊維 - Google Patents
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Description
[単糸繊度]
切断前の繊維束を用いて、JIS L 1015 正量繊度のA法により測定した。
[繊維長]
得られたショートカット繊維のサイドビュー写真を撮影し、任意の30本の長さを測定し後、その平均値を撮影倍率で割り返して算出した。
[強度、伸度]
切断前の繊維束を用いて、JIS L 1015 引張強さ及び伸び率により測定した。
[不織布の通気度]
得られた湿式維不織布を、JIS L 1096 通気性のA法により測定した。8cc/cm2/sec未満を合格とした。
[不織布の機械的特性]
得られた湿式不織布を、JIS L 1096 引張強さ及び伸び率のA法によりMD方向(カレンダー加工の際の機械方向)の強力を測定した。15N/2.5cm幅以上を合格とした。
[極限粘度]
フェノールと四塩化エタンとの等質量混合物を溶媒として、試料濃度0.5質量%、温度20℃の条件下で常法に基づき測定した。
[芯鞘型複合繊維における各重合体の極限粘度]
芯鞘型複合繊維を、フェノールと四塩化エタンとの等質量混合物を溶媒として、試料濃度0.5質量%、温度20℃の条件下で測定して複合繊維の極限粘度[η]0を得る。一方、同じ芯鞘型複合繊維をアルカリ減量処理して鞘部を溶解除去した後、芯部(高粘度PET)の極限粘度を上記と同様にして測定して、その極限粘度を[η]1とする。
鞘部分を構成するPETの極限粘度を[η]2としたときに、[η]0、[η]1および[η]2の間には下記式1で示される関係が成立する。
式1 : [η]0=([η]1+[η]2)/2
したがって、上記の式1から、複合繊維の鞘部を構成するPETの極限粘度[η]2を下記の式2より求める。
式2 : [η]2=2[η]0−[η]1
[不織布の地合]
得られた不織布の地合を目視により以下の3段階で評価した。
○:構成繊維の分布が均一であり、斑が非常に少ない。
△:構成繊維の分布がやや不均一であり、斑がやや目立つ。
×:構成繊維の分布が非常に不均一であり、斑が目立つ。
融点が256℃、極限粘度0.64のPETを芯部とし、極限粘度0.53のPETを鞘部とし、孔数1014、円形断面同心芯鞘複合紡糸口金を用い、芯:鞘=50:50となるように計量し、合計吐出量621g/分、紡糸温度285℃、紡糸速度1100m/分で溶融紡糸し、複合繊維の未延伸糸を得た。次いで、得られた未延伸糸を延伸温度73℃、延伸倍率3.85倍で延伸を行い、続いて180℃の熱ローラーにて緊張熱処理を行った。ポリエーテルとポリエーテルエステルアミドを主成分とする分散油剤を付着量が0.2質量%となるように付与した後、カットして単糸繊度1.6dtex、繊維長5mmの本発明のショートカット繊維を得た。得られたショートカット繊維の芯部PETの極限粘度は0.62、鞘部PETの極限粘度は0.51であった。
極限粘度0.65のポリエチレンテレフタレートペレットを130℃で乾燥後、295℃で溶融し、紡糸口金(紡糸孔数が1040)を通して、吐出量180g/分で吐出し、紡糸速度1150m/分の速度で引取り、単繊維繊度が1.35デシテックスの未延伸ポリエチレンテレフタレート繊維を得た。該ポリエチレンテレフタレート繊維を約80万デシテックスのトウとなし、延伸熱処理を施すことなく、供給ロールと巻取ロールとのローラー間の工程張力(ロール間の速度比が1.04倍)で繊維を走行させて、ポリエーテルとポリエーテルエステルアミドを主成分とする分散油剤を付着量が0.2質量%となるように付与した後、カットして単糸繊度1.35dtex、繊維長5mmのショートカットされた未延伸のバインダー繊維を得た。
得られたショートカット繊維を主体繊維として、主体繊維とバインダー繊維とを用い、混率を質量比60/40(主体繊維/バインダー繊維)として、パルプ離解機(熊谷理機工業製)に投入し、3000rpmにて1分間撹拌した。その後、得られた試料を抄紙機(熊谷理機工業製角型シ−トマシン)にて、ポリエーテルとポリエーテルエステルアミドを主成分とする分散油剤を添加した後、付帯の攪拌羽にて攪拌を行い抄紙し、湿式ウエブとした。そして、湿式ウエブを回転式乾燥機(熊谷理機工業製)にて140℃の温度で熱処理し、表面が平滑の熱カレンダー装置にて160℃、線圧100kg/cm、処理速度2m/分にて熱圧着を施し、坪量が約80g/m2のポリエチレンテレフタレート繊維からなる湿式不織布を得た。
主体繊維の芯鞘比率を表1のように変更したこと以外は実施例1と同様に実施した。
実施例1において、融点が256℃、極限粘度0.64のPETを芯部とし、極限粘度0.56のPETを鞘部としたこと以外は、実施例1と同様にして、本発明のショートカット繊維を得たこと以外は、実施例1と同様に実施した。得られたショートカット繊維の芯部PETの極限粘度は0.62、鞘部PETの極限粘度は0.54であった。
鞘部に極限粘度0.60のPETを用いたこと以外は、実施例1と同様に実施した。得られた繊維の鞘部PETの極限粘度は0.59であった。
鞘部に極限粘度0.64のPET(芯部と同じ極限粘度のPET)を用い、合計吐出量578g/分、延伸倍率3.71倍としたこと以外は実施例1と同様に実施した。
鞘部に極限粘度0.45のPETを用い、延伸倍率4.00倍としたこと以外は実施例1と同様に実施した。得られた繊維の鞘部PETの極限粘度は0.45であった。
主体繊維の芯鞘比率を表1のように変更したこと以外は実施例1と同様に実施した。
比較例3のショートカット繊維は、極限粘度差が大きすぎたために、湿式抄造法により不織布製造の際に水分散性が悪く、地合が悪化した。鞘部に低粘度PETを使用しているため不織布強力は高かったものの、地合が悪いため通気度は高いものとなった。
比較例4のショートカット繊維は、鞘部PETの比率が少ないために、不織布強度が低く、通気度も高いものとなった。
比較例5のショートカット繊維は、鞘部PETの比率が大きいために、地合いが悪く、不織布強度が低いものとなった。
Claims (3)
- 湿式不織布に用いられるショートカット繊維であり、該繊維は機械捲縮が付与されてなく、粘度の異なる2種のポリエチレンテレフタレートによって構成された芯鞘複合型の断面形状を有し、該2種のポリエチレンテレフタレートはいずれも第三成分が共重合してなるものではなく、芯部に高粘度ポリエチレンテレフタレート、鞘部に低粘度ポリエチレンテレフタレートが配され、高粘度ポリエチレンテレフタレートと低粘度ポリエチレンテレフタレートの極限粘度差が0.05〜0.13であり、芯部と鞘部の複合比率が20:80〜80:20であることを特徴とする湿式不織布用ショートカット繊維。
- ショートカット繊維の強度が3〜8cN/dtex、伸度が25〜100%であることを特徴とする請求項1記載の湿式不織布用ショートカット繊維。
- 請求項1または2記載の湿式不織布用ショートカット繊維と熱接着成分を有するバインダー繊維とを混合して、湿式抄造後、熱と圧力が付与することにより繊維同士を一体化することを特徴とする湿式不織布の製造方法。
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