JP6065612B2 - シミュレーション方法、シミュレーションプログラム、加工装置およびシミュレータ - Google Patents
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Description
1.第1の実施の形態
1−1.シミュレーション方法の第1の例
1−2.第1の計算例
1−3.第2の計算例
1−4.第3の計算例
1−5.第4の計算例
2.第2の実施の形態
シミュレーション方法の第2の例(Stringモデルを用いる方法の例)
3.第3の実施の形態
シミュレーションソフトウェア(プログラム)の構成例
4.第4の実施の形態
加工装置の第1の構成例
5.第5の実施の形態
加工装置の第2の構成例
6.第6の実施の形態
6−1.シミュレーション方法の第3の例(エッチング量の積算を行う方法の例)
6−2.第1の計算例
6−3.第2の計算例
6−4.シミュレーションソフトウェア(プログラム)の構成例
6−5.加工装置の第1の構成例
6−6.加工装置の第2の構成例
7.第7の実施の形態
7−1.シミュレーション方法の第4の例(IEDF,IADEの変動を考慮した計算方法の例)
7−2.第1の計算例
7−3.第2の計算例
7−4.シミュレーションソフトウェア(プログラム)の構成例
7−5.加工装置の第1の構成例
7−6.加工装置の第2の構成例
8.その他の実施の形態
[1−1.シミュレーション方法の第1の例]
図1は、本開示の第1の実施の形態に係るシミュレーション方法の一例を示している。図2は、このシミュレーション方法を実現するための情報処理装置(シミュレータ)の一構成例を示している。
図2に示したシミュレータは、入力部11と、演算部12と、出力部14とを備えている。入力部11は、被加工体に対して所定の加工処理を行う際の加工条件を取得して演算部12に入力するものである。演算部12は、形状・ダメージ演算部13を有している。形状・ダメージ演算部13では、入力部11を介して入力された加工条件に基づいて、後述する図1に示したシミュレーション方法によって、被加工体の形状進展やダメージの計算を行う。
以下、所定の加工処理として半導体加工のための処理を行う場合を例に説明する。
半導体加工の予測技術として、フラックス法ベースのVoxelモデルがある。この計算手法では、cos則に基づく簡易的な表面反応を用いているが、一方で、例えば文献A「N.Kuboi, T.Tatsumi, S.Kobayashi, J.Komachi, M.Fukasawa, T.Kinoshita, and H.Ansai: "Numerical Simulation Method for Plasma-Induced Damage Profile in SiO2 Etching", Japanese journal of applied physics : Jpn. J. Appl. Phys. 50 (2011) 116501 」には、表面から法線方向への深さ方向までも考慮したより現実的な表面反応モデルが提案されている。このような深さ方向を考慮した現実的な表面反応モデルを導入する場合(これは、コンタクトホールやSi貫通ビアなど加工表面における反応堆積物が厚い状況での加工の場合に非常に重要となる)、計算精度と計算負荷の点で大きな問題が生じる。具体的には、以下が挙げられる。
(ii)Voxelには空間位置情報に加えて、後述する付加方法に従ってダメージ情報も持たせる。
(iii)計算冒頭で導出される反応速度を用いて、以後の形状・ダメージ計算に使用されるVoxelサイズを最適化する。
図3に示したように、被加工体60の表面に配置されているあるVoxelに着目した場合、そのVoxelの重心(i,j)に入射してくるガスフラックスを考える。パターン直上から直接入射してくるフラックス成分のみを考えても良いし、それに加えて、例えばパターン側壁から再放出されて間接的に入射してくるフラックス成分まで考えても良い。さらに、ウェハ開口率、チップ内開口率、局所的なパターン構造の寄与までも考えても良い。この際、ある角度方向iで入射してきたフラックスベクトルΓ(i)を図3のような互いに直交する単位ベクトル成分exとey(なお、3次元であれば、ex,ey,ez)方向に分離する。その他の角度方向から入射してくるフラックスにもある角度ステップごとに同様な作業を行い、exとey成分ごとに足し合わせる。最後に、ex方向とey方向のフラックス成分の線形合成を行い(数式1)、その合成ベクトルΓavgの方向を法線方向と定義し、合成ベクトルΓ avg を法線ベクトルとする。また、絶対値|Γavg|をそのVoxelへの総フラックス量とする。
Voxel重心(i,j)からの距離Rの関数であるダメージDa(i,j,R)は、深さ方向を考慮した表面反応モデル(例えば上記文献Aに記載の表面反応モデル)を解くことで得られるダングリングボンド率θ(i,j,R)を用いて、数式2のように表現できる。
(a)単純に2ダメージ値(Da1,Da2)を足し合わせる。
(b)該当Voxelの重心(i’,j’)までの距離が近い方のダメージ値(Da1 or Da2)を割り当てる。
(c)2つの範囲と該当Voxelの重なり面積(3次元では体積)の割合で足し合わせる(数式3)。
(a)該当Voxelの重心(i’,j’)までの距離が近い方のダメージ値(Da1 or Da2)を割り当てる。
(b)2つのダメージを補間演算によって割り当てる。例えば、該当Voxelの重心(i’,j’)までの各距離(L1,L2)の逆比例配分として割り当てる(数式5)。
例えば図7に示したように、初期のVoxelサイズ(dx0,dy0)は初期パラメータとして設定しておく。例えば、dx0=1nm,dy0=1nmである。その後、時間t=0ステップにおいて、(i)で導出した法線ベクトルおよび法線方向の総フラックス量を用いて表面反応モデルを解く。導出された単位ベクトル成分exおよびey方向の反応速度(エッチレートまたはデポジッションレート)ERx,ERyを基にVoxelサイズの修正パラメータrxとryを数式6および数式7によって導出する。これは、時間ステップ(dt)でエッチング(またはデポジッション)される程度の大きさにVoxelサイズが最適化されることを意味する(図7)。
以上説明した本実施の形態に係るシミュレーション方法を用いることにより、以下のような効果が得られる。
(1)隣接するVoxelの位置情報を基に表面の法線ベクトルを導出する従来のVoxelモデルよりも精度良く法線ベクトルを導出することが可能になり、高精度・高速で反応速度(エッチレート、デポジッションレート)、形状、ダメージ分布の計算が実現できる。
(2)Voxelにダメージ情報までも付加できるので、ダメージ分布の可視化・ダメージ低減可能なプロセス条件をVoxelモデルで詳細にシミュレーション予測することができる。そのため、デバイス電気特性に対するプロセス条件影響をこれまで以上に多角的に予測・解析することが可能となる。
(3)反応速度を反映したVoxelサイズの最適化を行うので、従来のVoxelモデルよりも低計算負荷での形状さらにはダメージ分布の予測が可能となる。
(4)形状・ダメージシミュレーションの加工装置への実装、およびこれを用いたin−situプロセス制御も、高い精度でプロセス制御が可能になる(後述の第4、第5の実施の形態参照)。
(5)形状・ダメージ分布シミュレーション結果を確認しながら加工を行うことが可能になり、プロセス条件構築の短TAT(Turn-around Time)化が期待される(後述の第4の実施の形態参照)。
(6)高精度シミュレーション予測で得られたプロセス補正値を逐次加工条件にフィードバックすることが可能になるために、高精度加工・低ダメージ加工、歩留まり向上が期待される(後述の第5の実施の形態参照)。
図8に本計算例を示す。図8は、CCP(Capacitively Coupled Plasma)ドライエッチング装置を用いたSiO2膜の2次元コンタクトホールエッチングである。ホール径が200nmで膜厚が400nmのレジストマスク、Voxelのサイズは3nm×3nmであり、以下のプロセス条件を用いた。
ガス種と流量:C4F8/O2/Ar=11/8/400sccm
圧力:30mTorr
Vpp=1450V
ウェハ温度:30℃
図9に本計算例を示す。ホール径が200nmと900nmで膜厚が400nmのレジストマスク初期パターンに対して、第1の計算例と同様のプロセス条件(ただし、エッチング時間は160秒)を用いて加工シミュレーションを行った。第1の計算例で得られた法線ベクトルΓavgおよびその方向へのフラックス量を用いて、深さ方向を考慮した表面反応モデル(例えば上記文献Aに記載の表面反応モデル)を用いて、各Voxelでの反応堆積物の膜厚とエッチレートを算出し、形状進展を計算した。なお、入射イオンについては、直接入射だけを考慮した(パターン表面での散乱の効果は無視)。図9で示しているとおり、断面SEM(Scanning Electron Microscope)でみられる加工深さや形状を再現することができた。
図10に本計算例を示す。図10では初期のVoxel61と、この初期のVoxel61を最適化した後のVoxel62の計算結果を示している。上記第1の計算例のプロセス条件でのコンタクトホール加工を想定する。Voxelサイズの初期値(dx0,dy0)=(1nm,1nm)である。深さ方向を考慮した表面反応モデル(例えば上記文献Aに記載の表面反応モデル)によって計算冒頭で算出された垂直方向のエッチレートは600nm/min、水平方向のエッチレートは10nm/min、時間ステップdtは0.3秒である。このとき、上記(iii)の計算処理を用いると、ry=3、rx=0.06である。ここで、rxは十分小さいため、メモリ容量の軽減のために、rx=1として、水平方向の積算エッチ量がVoxelの横幅である1nmを超えた時間ステップのときに水平方向のVoxelの除去を行うとした。
図11および図12に本計算例を示す。図11および図12は、Si基板上のSiO2膜にアスペクト比(AR)=1のコンタクトホールを加工する際に、下地Siに加えられるダメージ(Si結晶欠陥)分布をシミュレーションした結果である。図12では、図11に示したコンタクトホール下部の表面領域70を拡大して、時間経過と共にシミュレーション結果を示している。下地のSiにダメージが入った瞬間から3秒間エッチングしたときに相当する。加工条件や法線導出などは上記第1ないし第3の計算例の場合に相当するものである。ダメージの割り当てには、上記(ii)の1(b)を適用した。
次に、本開示の第2の実施の形態に係る表示装置について説明する。なお、上記第1の実施の形態と説明が重複する部分については、適宜説明を省略する。
次に、本開示の第3の実施の形態に係る表示装置について説明する。なお、上記第1または第2の実施の形態と説明が重複する部分については、適宜説明を省略する。
次に、本開示の第4の実施の形態に係る表示装置について説明する。なお、上記第1ないし第3の実施の形態と説明が重複する部分については、適宜説明を省略する。
次に、本開示の第5の実施の形態に係る表示装置について説明する。なお、上記第1ないし第4の実施の形態と説明が重複する部分については、適宜説明を省略する。
次に、本開示の第6の実施の形態に係る表示装置について説明する。なお、上記第1ないし第5の実施の形態と説明が重複する部分については、適宜説明を省略する。
上述のフラックス法ベースのVoxelモデル(TIGER)の計算手法では、形状進展に際して、形状を安定して除去するよう、最も遅いエッチレートを持つVoxelまでも全て一括除去できるよう計算の冒頭で大きな時間ステップ(例えば、5s)を決定する。これは、一般的なVoxelモデルでも同様である。そのため、表面反応モジュールの時間ステップは形状モジュールの時間ステップと同じ大きな値を使わざるを得ない。
図21は、本実施の形態に係るシミュレーション方法の一例を示している。図19は、比較例に係るシミュレーション方法による形状進展の概念を示している。図20は、本実施の形態に係るシミュレーション方法による形状進展の概念を示している。
以上説明した本実施の形態に係るシミュレーション方法を用いることにより、以下のような効果が得られる。
(1)詳細な表面反応モデルから算出される正確なエッチレートおよびダメージをVoxelモデルに反映させることが可能になるため、より高精度な形状・ダメージ進展を実現できる。
(2)Voxelモデルの形状・ダメージシミュレーションを用いたin−situプロセス制御が高い精度で可能になる(後述の6−5.加工装置の第1の構成例、6−6.加工装置の第2の構成例参照)。
(3)形状・ダメージ分布シミュレーション結果を確認しながら加工を行うことが可能になり、プロセス条件構築の短TAT化が期待される(後述の6−5.加工装置の第1の構成例参照)。
(4)高精度シミュレーション予測で得られたプロセス補正値を逐次加工条件にフィードバックすることが可能になるために、高精度加工・低ダメージ加工、歩留まり向上が期待される(後述の6−6.加工装置の第2の構成例参照)。
次に、本実施の形態に係るシミュレーション方法を用いた実際の計算例を説明する。
本計算例は、CCPドライエッチング装置を用いたSiO2膜の2次元コンタクトホールエッチングを想定したシミュレーションである。ホール径が200nmで膜厚が400nmのレジストマスク、VoxelのサイズLは3nmであり、以下のエッチングプロセス条件を用いた。
ガス種と流量:C4F8/O2/Ar=11/8/400sccm
圧力:30mTorr
Vpp=1450V
ウェハ温度:30℃
本計算例では、被加工体60が複数の加工層からなる場合の計算例である。一例として、図23に示したように、第1の加工層60Aと第2の加工層60Bとからなる場合の計算例を示す。このように、被加工体60が複数の加工層からなる場合において、形状進展が2以上の加工層に亘るとみなせる領域(界面層付近)では、Voxelのサイズを変更する。なお、以下では、複数の加工層のすべてにおいて、上述の積算モジュールに64による積算処理を行う場合の計算例を説明するが、一部の層にのみ積算処理を行うようにしても良い。例えば、単一の加工層とみなせる領域では積算された形状進展の量ではなく、所定の時間ステップに対応する形状進展の量で通常の形状進展を行い、形状進展が2以上の加工層に亘るとみなせる領域(界面層付近)では、積算された形状進展の量に基づいて形状進展を行うようにしても良い。
ガス種と流量:C4F8/O2/Ar=6/8/400sccm
圧力:30mTorr
Vpp=1450V
ウェハ温度:30℃
本実施の形態によるシミュレーション方法は、例えば上記第3の実施の形態に係るシミュレーションソフトウェア(図15)に適用することが可能である。
本実施の形態によるシミュレーション方法は、例えば上記第4の実施の形態に係る加工装置(図16)に適用することが可能である。
本実施の形態によるシミュレーション方法は、例えば上記第5の実施の形態に係る加工装置(図17)に適用することが可能である。
次に、本開示の第7の実施の形態に係る表示装置について説明する。なお、上記第1ないし第6の実施の形態と説明が重複する部分については、適宜説明を省略する。
一般的に、半導体加工の形状シミュレーションでは、プラズマで生成されるイオンおよびラジカルのパターンへの入射フラックスを用いて表面反応を解くことで、エッチレートを算出する。よって高精度形状予測には、高精度なエッチレート計算技術が必須となるが、その際、いかに入射するイオンのイオンエネルギー分布(IEDF:Ion Energy Distribution Function)とイオン角度分布(IADF:Ion Angular Distribution Function)を高速・高精度モデル化して計算に取り込むかがキーとなる。図25に、被加工体60の表面に入射するイオン74によるイオンエネルギー分布およびイオン角度分布の例を示す。イオン74はシース領域(高周波電界が印加された領域)を通過する際に、周囲のラジカル粒子との衝突と印加バイアスによる加速を繰り返しながら、加工パターンへ入射してくる。その際、シース直後では、イオンフラックスは図25のようなエネルギーと角度における3次元空間分布を持つことが知られている。
図26は、本実施の形態に係るシミュレーション方法の一例を示している。なお、本実施の形態に係るシミュレーション方法を実現するための情報処理装置(シミュレータ)の全体構成は、上述の図2と同様であり、形状・ダメージ演算部13で図26の計算フローに示す計算を行う。
イオンエネルギー分布の変動は、以下のように、デポジッション膜71および反応層72を通過する際のイオンエネルギーの減少を考慮して計算する。図28は、イオンエネルギー分布の変動の計算手法の概念を示している。図28に示すように、デポジッション膜厚(Tn)およびその下層のトータルのスラブ厚さ(ΣL(j))に依存して、イオン74は自身の持つエネルギーEの減少ΔE(T’)を受けるとする。この時、シース領域直後のイオンエネルギー分布の参照データベースから、該当するエネルギーのフラックス値ないしは数式11のように関数値を読んでくる。
以下のように、イオン74がデポジッション膜71に入射する直前におけるイオン角度分布の第1の角度範囲と、イオン74が反応層72を通過する際のイオン角度分布の第2の角度範囲とで、入射するイオンフラックスの総量が互いに等しくなるようにして、イオン角度分布の変動を計算する。
以上説明した本実施の形態に係るシミュレーション方法を用いることにより、以下のような効果が得られる。
(1)通常のモンテカルロ法による処理とは異なり、解析的なイオンエネルギー分布とイオン角度分布の変動の計算手法であるため、形状・ダメージ進展の高速計算が実現できる(計算の簡略化が可能となる)。
(2)上記第1の実施の形態の計算手法を併せて用いることで、Voxelモデルの形状・ダメージシミュレーションを用いたin−situプロセス制御が高い精度で可能になる(後述の7−5.加工装置の第1の構成例、7−6.加工装置の第2の構成例参照)。
(3)形状・ダメージ分布シミュレーション結果を確認しながら加工を行うことが可能になり、プロセス条件構築の短TAT化が期待される(後述の7−5.加工装置の第1の構成例参照)。
(4)高精度シミュレーション予測で得られたプロセス補正値を逐次加工条件にフィードバックすることが可能になるために、高精度加工・低ダメージ加工、歩留まり向上が期待される(後述の7−6.加工装置の第2の構成例参照)。
次に、本実施の形態に係るシミュレーション方法を用いた実際の計算例を説明する。
本計算例は、CCPドライエッチング装置を用いたSiO2平坦膜のエッチングを想定したシミュレーションである。計算には、以下のエッチングプロセス条件、装置条件、プラズマ条件を用いた。
ガス種と流量:C4F8/O2/Ar=11/8/400sccm
圧力:30mTorr
ウェハ温度:30℃
上部印加周波数:60MHz
下部印加周波数:2MHz
下部印加バイアス:700V
プラズマポテンシャル:20V
自己バイアス電圧:−700V
プラズマ密度:5×1010/cm3
電子温度:3eV
本計算例は、CCPドライエッチング装置を用いたSiO2膜の2次元コンタクトホールエッチングを想定したシミュレーションである。ホール径が400nmと900nmの2つの場合で、膜厚が400nmのレジストマスク、形状進展にはVoxelモデルを用いた(VoxelのサイズLは3nm)。エッチングプロセス条件は以下のものとした。装置条件とプラズマ条件は上記第1の計算例と同様とした。
ガス種と流量:C4F8/O2/Ar=33/8/400sccm
圧力:30mTorr
Vpp=1450V
ウェハ温度:30℃
本実施の形態によるシミュレーション方法は、例えば上記第3の実施の形態に係るシミュレーションソフトウェア(図15)に適用することが可能である。
本実施の形態によるシミュレーション方法は、例えば上記第4の実施の形態に係る加工装置(図16)に適用することが可能である。
本実施の形態によるシミュレーション方法は、例えば上記第5の実施の形態に係る加工装置(図17)に適用することが可能である。
本開示による技術は、上記各実施の形態の説明に限定されず種々の変形実施が可能である。
上記各実施の形態は、本技術の好ましい様態の一例を示すものであり、本技術の技術的範囲は上記各実施の形態に限定されるものではない。例えば、本技術はプラズマを用いる半導体プロセスおよび半導体製造装置に対して広く適用できる。本技術によるシミュレーション方法、シミュレーションプログラム、および加工装置は、デバイスタイプを問わずに広く適用可能である。
(1)
所定の加工処理の対象となる被加工体の表面の任意の位置に入射する複数の入射フラックスをそれぞれ、互いに直交する複数の単位ベクトル方向に成分分解する処理と、
前記複数の入射フラックスについての前記複数の単位ベクトル方向のフラックス成分をすべて、前記各単位ベクトル方向ごとに足し合わせる処理と、
前記各単位ベクトル方向ごとに足し合わせられた互いに直交する複数のフラックス成分を、1つのベクトルとして合成することで、前記被加工体の表面の任意の位置における法線ベクトルを算出する処理と
を含む計算を情報処理装置によって行うシミュレーション方法。
(2)
さらに、
Voxel空間を生成して前記被加工体の形状を複数のVoxelによって表す処理と、
前記法線ベクトルに基づいて、前記複数の入射フラックスによって前記被加工体に発生するダメージを求め、求められた前記ダメージを前記複数のVoxelに割り当てる処理と
を含む計算を前記情報処理装置によって行う上記(1)に記載のシミュレーション方法。
(3)
さらに、
初期条件に基づいて前記各Voxelの初期のVoxelサイズを設定する処理と、
前記初期のVoxelサイズを、前記法線ベクトルを用いて算出された前記被加工体の表面の反応速度に応じて最適化する処理と
を含む計算を前記情報処理装置によって行う上記(2)に記載のシミュレーション方法。
(4)
さらに、
前記法線ベクトルを、前記被加工体の表面の第1の位置と第2の位置とについて算出することで、前記第1の位置における第1の法線ベクトルと、前記第2の位置における第2の法線ベクトルとを算出する処理と、
前記第1の法線ベクトルに所定の幅を持たせた第1の範囲内にのみ存在するVoxelに前記第1の法線ベクトルに基づく第1のダメージを割り当てる処理と、
前記第2の法線ベクトルに前記所定の幅を持たせた第2の範囲内にのみ存在するVoxelに前記第2の法線ベクトルに基づく第2のダメージを割り当てる処理と
を含む計算を前記情報処理装置によって行う上記(2)または(3)に記載のシミュレーション方法。
(5)
さらに、
前記第1の範囲と前記第2の範囲との双方に重複して存在するVoxelがある場合、前記重複して存在するVoxelに、前記第1のダメージと前記第2のダメージとを所定の割合で足し合わたダメージを割り当てる処理
を含む計算を前記情報処理装置によって行う上記(4)に記載のシミュレーション方法。
(6)
さらに、
前記第1の範囲と前記第2の範囲との双方に重複して存在するVoxelがある場合、前記第1の法線ベクトルおよび前記第2の法線ベクトルのうち、前記重複して存在するVoxelまでの距離が近い方の一方の法線ベクトルに基づくダメージを前記重複して存在するVoxelに割り当てる処理
を含む計算を前記情報処理装置によって行う上記(4)に記載のシミュレーション方法。
(7)
さらに、
前記第1の範囲と前記第2の範囲との双方の範囲外に存在するVoxelがある場合、前記範囲外に存在するVoxelに、補間演算によって前記第1のダメージと前記第2のダメージとに基づくダメージを割り当てる処理
を含む計算を前記情報処理装置によって行う上記(4)に記載のシミュレーション方法。
(8)
さらに、
前記第1の範囲と前記第2の範囲との双方の範囲外に存在するVoxelがある場合、前記範囲外に存在するVoxelまでの距離が近い方の一方の法線ベクトルに基づくダメージを前記範囲外に存在するVoxelに割り当てる処理
を含む計算を前記情報処理装置によって行う上記(4)に記載のシミュレーション方法。
(9)
前記被加工体の表面の形状を複数の格子点を含むStringモデルを用いて表し、前記Stringモデルによって前記法線ベクトルに基づく形状進展を行う処理と、
前記Stringモデルによって表された前記被加工体の表面付近にVoxel空間を生成して複数のVoxelを配置する処理と、
前記法線ベクトルに基づいて、前記複数の入射フラックスによって前記被加工体に発生するダメージを求め、求められた前記ダメージを前記複数のVoxelに割り当てる処理と
を含む計算を前記情報処理装置によって行う上記(1)ないし(8)のいずれか1つに記載のシミュレーション方法。
(10)
さらに、
前記法線ベクトルおよびその方向の総フラックス量とに基づいて、前記法線ベクトル方向を考慮した表面反応モデルを解くことで、前記所定の加工処理の反応速度または前記複数の入射フラックスによって前記被加工体に発生するダメージを計算する処理
を含む計算を前記情報処理装置によって行う上記(1)ないし(9)のいずれか1つに記載のシミュレーション方法。
(11)
さらに、
Voxel空間を生成して前記被加工体の形状を複数のVoxelによって表す処理と、
前記法線ベクトルに基づいて、所定の表面反応モデルを解くことで、前記所定の加工処理による反応速度を所定の時間ステップで計算する処理と、
前記反応速度に基づく形状進展の量を、複数の前記時間ステップ分、積算する処理と、
積算された前記形状進展の量に基づいて前記複数のVoxelに対して形状進展を行う処理と
を含む計算を前記情報処理装置によって行う上記(1)ないし(8)のいずれか1つに記載のシミュレーション方法。
(12)
さらに、
前記法線ベクトルに基づいて、前記所定の表面反応モデルを解くことで、前記被加工体に発生するダメージを前記所定の時間ステップで計算する処理と、
求められた前記ダメージを、複数の前記時間ステップ分、積算する処理と、
積算された前記ダメージを前記複数のVoxelに割り当てる処理と
を含む計算を前記情報処理装置によって行う上記(11)に記載のシミュレーション方法。
(13)
前記形状進展を行う処理では、積算された前記形状進展の量が、1つの前記Voxelのサイズに対して所定の条件を満たすか否かを判断し、前記所定の条件を満たした場合に前記形状進展を実行する
上記(11)または(12)に記載のシミュレーション方法。
(14)
前記被加工体が材料の異なる複数の加工層からなり、
前記Voxelによって表す処理では、形状進展が2以上の前記加工層に亘るとみなせる領域に達した場合、2以上の前記加工層を表すVoxelのサイズを変更する
上記(11)ないし(13)のいずれか1つに記載のシミュレーション方法。
(15)
前記被加工体が材料の異なる複数の加工層からなり、
前記形状進展を行う処理では、単一の加工層とみなせる領域では積算された前記形状進展の量ではなく、前記所定の時間ステップに対応する形状進展の量で形状進展を行い、形状進展が2以上の前記加工層に亘るとみなせる領域では、積算された前記形状進展の量に基づいて形状進展を行う
上記(11)ないし(14)のいずれか1つに記載のシミュレーション方法。
(16)
さらに、
前記被加工体の表面に形成されるデポジッション膜と前記デポジッション膜の下層に形成される前記被加工体の反応層とをイオンが通過する際の、イオンエネルギー分布の変動およびイオン角度分布の変動を計算する処理と、
前記イオンエネルギー分布の変動および前記イオン角度分布の変動を加味して、前記複数の入射フラックスを算出する処理と
を含む計算を前記情報処理装置によって行う上記(1)ないし(10)のいずれか1つに記載のシミュレーション方法。
(17)
さらに、
前記法線ベクトルに基づいて、所定の表面反応モデルを解くことで、前記所定の加工処理による反応速度を計算する処理と、
前記反応速度に基づいて前記被加工体の形状進展の計算を行う処理と、
前記形状進展による前記デポジッション膜厚の変動を計算する処理と、
前記デポジッション膜厚の変動を指標として、前記イオンエネルギー分布の変動および前記イオン角度分布の変動を再計算する処理と
を含む計算を前記情報処理装置によって行う上記(16)に記載のシミュレーション方法。
(18)
前記イオン角度分布の変動を計算する処理では、
前記イオンが前記デポジッション膜に入射する直前におけるイオン角度分布の第1の角度範囲と、前記イオンが前記反応層を通過する際のイオン角度分布の第2の角度範囲とで、入射するイオンフラックスの総量が互いに等しくなるようにして、前記イオン角度分布の変動を計算する
上記(16)または(17)に記載のシミュレーション方法。
(19)
前記イオンエネルギー分布の変動は、前記デポジッション膜および前記反応層を通過する際のイオンエネルギーの減少を考慮して計算する
上記(16)ないし(18)のいずれか1つに記載のシミュレーション方法。
(20)
前記所定の加工処理は半導体加工のための処理であり、
前記複数の入射フラックスとして、ウェハ開口率、チップ内開口率、および局所的なパターン構造の寄与の少なくとも1つを考慮する
上記(1)ないし(19)のいずれか1つに記載のシミュレーション方法。
(21)
前記複数の入射フラックスとして、前記被加工体の表面の任意の位置に直接的に入射してくる成分および間接的に入射してくる成分のうち少なくとも一方を、前記法線ベクトルの算出に用いる
上記(1)ないし(20)のいずれか1つに記載のシミュレーション方法。
(22)
前記所定の加工処理としてプラズマを用いた半導体の加工処理を含み、
プラズマ気相計算、およびシース計算のうち少なくとも一方を、前記法線ベクトルの算出に反映させる
上記(1)ないし(21)のいずれか1つに記載のシミュレーション方法。
(23)
所定の加工処理の対象となる被加工体の表面の任意の位置に入射する複数の入射フラックスをそれぞれ、互いに直交する複数の単位ベクトル方向に成分分解する処理と、
前記複数の入射フラックスについての前記複数の単位ベクトル方向のフラックス成分をすべて、前記各単位ベクトル方向ごとに足し合わせる処理と、
前記各単位ベクトル方向ごとに足し合わせられた互いに直交する複数のフラックス成分を、1つのベクトルとして合成することで、前記被加工体の表面の任意の位置における法線ベクトルを算出する処理と
を含む計算を情報処理装置に実行させるシミュレーションプログラム。
(24)
被加工体に対して所定の加工処理を行う加工部と、
前記所定の加工処理をシミュレーションするシミュレータと
を備え、
前記シミュレータは、
前記被加工体の表面の任意の位置に入射する複数の入射フラックスをそれぞれ、互いに直交する複数の単位ベクトル方向に成分分解する処理と、
前記複数の入射フラックスについての前記複数の単位ベクトル方向のフラックス成分をすべて、前記各単位ベクトル方向ごとに足し合わせる処理と、
前記各単位ベクトル方向ごとに足し合わせられた互いに直交する複数のフラックス成分を、1つのベクトルとして合成することで、前記被加工体の表面の任意の位置における法線ベクトルを算出する処理と
を含む計算を行う
加工装置。
(25)
前記シミュレータは、前記所定の加工処理を行う際の加工条件を取得する入力部を有し、
前記入力部が取得する加工条件として、前記加工部における加工処理をモニタリングすることによって得られた情報が含まれる
上記(24)に記載の加工装置。
(26)
前記シミュレータは、前記所定の加工処理のシミュレーション結果を出力する出力部を有する
上記(24)に記載の加工装置。
(27)
前記シミュレーション結果に基づいて、前記加工部における前記所定の加工処理を行う際の加工条件を補正する制御部
をさらに備えた
上記(26)に記載の加工装置。
(28)
被加工体に対する所定の加工処理をシミュレーションする演算部を備え、
前記演算部は、
前記被加工体の表面の任意の位置に入射する複数の入射フラックスをそれぞれ、互いに直交する複数の単位ベクトル方向に成分分解する処理と、
前記複数の入射フラックスについての前記複数の単位ベクトル方向のフラックス成分をすべて、前記各単位ベクトル方向ごとに足し合わせる処理と、
前記各単位ベクトル方向ごとに足し合わせられた互いに直交する複数のフラックス成分を、1つのベクトルとして合成することで、前記被加工体の表面の任意の位置における法線ベクトルを算出する処理と
を含む計算を行う
シミュレータ。
Claims (19)
- 所定の加工処理の対象となる被加工体の表面の任意の位置に入射する複数の入射フラックスをそれぞれ、互いに直交する複数の単位ベクトル方向に成分分解する処理と、
前記複数の入射フラックスについての前記複数の単位ベクトル方向のフラックス成分をすべて、前記各単位ベクトル方向ごとに足し合わせる処理と、
前記各単位ベクトル方向ごとに足し合わせられた互いに直交する複数のフラックス成分を、1つのベクトルとして合成することで、前記被加工体の表面の任意の位置における法線ベクトルを算出する処理と、
Voxel空間を生成して前記被加工体の形状を複数のVoxelによって表す処理と、
前記法線ベクトルに基づいて、前記複数の入射フラックスによって前記被加工体に発生するダメージを求め、求められた前記ダメージを前記複数のVoxelに割り当てる処理と
を含む計算を情報処理装置によって行うシミュレーション方法。 - さらに、
初期条件に基づいて前記各Voxelの初期のVoxelサイズを設定する処理と、
前記初期のVoxelサイズを、前記法線ベクトルを用いて算出された前記被加工体の表面の反応速度に応じて最適化する処理と
を含む計算を前記情報処理装置によって行う請求項1に記載のシミュレーション方法。 - さらに、
前記法線ベクトルを、前記被加工体の表面の第1の位置と第2の位置とについて算出することで、前記第1の位置における第1の法線ベクトルと、前記第2の位置における第2の法線ベクトルとを算出する処理と、
前記第1の法線ベクトルに所定の幅を持たせた第1の範囲内にのみ存在するVoxelに前記第1の法線ベクトルに基づく第1のダメージを割り当てる処理と、
前記第2の法線ベクトルに前記所定の幅を持たせた第2の範囲内にのみ存在するVoxelに前記第2の法線ベクトルに基づく第2のダメージを割り当てる処理と
を含む計算を前記情報処理装置によって行う請求項2に記載のシミュレーション方法。 - さらに、
前記第1の範囲と前記第2の範囲との双方に重複して存在するVoxelがある場合、前記重複して存在するVoxelに、前記第1のダメージと前記第2のダメージとを所定の割合で足し合わたダメージを割り当てる処理
を含む計算を前記情報処理装置によって行う請求項3に記載のシミュレーション方法。 - さらに、
前記第1の範囲と前記第2の範囲との双方に重複して存在するVoxelがある場合、前記第1の法線ベクトルおよび前記第2の法線ベクトルのうち、前記重複して存在するVoxelまでの距離が近い方の一方の法線ベクトルに基づくダメージを前記重複して存在するVoxelに割り当てる処理
を含む計算を前記情報処理装置によって行う請求項3に記載のシミュレーション方法。 - さらに、
前記第1の範囲と前記第2の範囲との双方の範囲外に存在するVoxelがある場合、前記範囲外に存在するVoxelに、補間演算によって前記第1のダメージと前記第2のダメージとに基づくダメージを割り当てる処理
を含む計算を前記情報処理装置によって行う請求項3に記載のシミュレーション方法。 - さらに、
前記第1の範囲と前記第2の範囲との双方の範囲外に存在するVoxelがある場合、前記範囲外に存在するVoxelまでの距離が近い方の一方の法線ベクトルに基づくダメージを前記範囲外に存在するVoxelに割り当てる処理
を含む計算を前記情報処理装置によって行う請求項3に記載のシミュレーション方法。 - さらに、
前記被加工体の表面の形状を複数の格子点を含むStringモデルを用いて表し、前記Stringモデルによって前記法線ベクトルに基づく形状進展を行う処理と、
前記Stringモデルによって表された前記被加工体の表面付近に前記Voxel空間を生成して複数のVoxelを配置する処理と
を含む計算を前記情報処理装置によって行う請求項1ないし7のいずれか1つに記載のシミュレーション方法。 - さらに、
前記法線ベクトルおよびその方向の総フラックス量とに基づいて、前記法線ベクトル方向を考慮した表面反応モデルを解くことで、前記所定の加工処理の反応速度または前記複数の入射フラックスによって前記被加工体に発生するダメージを計算する処理
を含む計算を前記情報処理装置によって行う請求項1ないし8のいずれか1つに記載のシミュレーション方法。 - さらに、
前記法線ベクトルに基づいて、所定の表面反応モデルを解くことで、前記所定の加工処理による反応速度を所定の時間ステップで計算する処理と、
前記反応速度に基づく形状進展の量を、複数の前記時間ステップ分、積算する処理と、
積算された前記形状進展の量に基づいて前記複数のVoxelに対して形状進展を行う処理と
を含む計算を前記情報処理装置によって行う請求項1ないし7のいずれか1つに記載のシミュレーション方法。 - さらに、
前記法線ベクトルに基づいて、前記所定の表面反応モデルを解くことで、前記被加工体に発生するダメージを前記所定の時間ステップで計算する処理と、
求められた前記ダメージを、複数の前記時間ステップ分、積算する処理と、
積算された前記ダメージを前記複数のVoxelに割り当てる処理と
を含む計算を前記情報処理装置によって行う請求項10に記載のシミュレーション方法。 - 前記形状進展を行う処理では、積算された前記形状進展の量が、1つの前記Voxelのサイズに対して所定の条件を満たすか否かを判断し、前記所定の条件を満たした場合に前記形状進展を実行する
請求項10または11に記載のシミュレーション方法。 - 前記被加工体が材料の異なる複数の加工層からなり、
前記Voxelによって表す処理では、形状進展が2以上の前記加工層に亘るとみなせる領域に達した場合、2以上の前記加工層を表すVoxelのサイズを変更する
請求項10ないし12のいずれか1つに記載のシミュレーション方法。 - 前記被加工体が材料の異なる複数の加工層からなり、
前記形状進展を行う処理では、単一の加工層とみなせる領域では積算された前記形状進展の量ではなく、前記所定の時間ステップに対応する形状進展の量で形状進展を行い、形状進展が2以上の前記加工層に亘るとみなせる領域では、積算された前記形状進展の量に基づいて形状進展を行う
請求項10ないし13のいずれか1つに記載のシミュレーション方法。 - さらに、
前記被加工体の表面に形成されるデポジッション膜と前記デポジッション膜の下層に形成される前記被加工体の反応層とをイオンが通過する際の、イオンエネルギー分布の変動およびイオン角度分布の変動を計算する処理と、
前記イオンエネルギー分布の変動および前記イオン角度分布の変動を加味して、前記複数の入射フラックスを算出する処理と
を含む計算を前記情報処理装置によって行う請求項1ないし9のいずれか1つに記載のシミュレーション方法。 - さらに、
前記法線ベクトルに基づいて、所定の表面反応モデルを解くことで、前記所定の加工処理による反応速度を計算する処理と、
前記反応速度に基づいて前記被加工体の形状進展の計算を行う処理と、
前記形状進展による前記デポジッション膜厚の変動を計算する処理と、
前記デポジッション膜厚の変動を指標として、前記イオンエネルギー分布の変動および前記イオン角度分布の変動を再計算する処理と
を含む計算を前記情報処理装置によって行う請求項15に記載のシミュレーション方法。 - 所定の加工処理の対象となる被加工体の表面の任意の位置に入射する複数の入射フラックスをそれぞれ、互いに直交する複数の単位ベクトル方向に成分分解する処理と、
前記複数の入射フラックスについての前記複数の単位ベクトル方向のフラックス成分をすべて、前記各単位ベクトル方向ごとに足し合わせる処理と、
前記各単位ベクトル方向ごとに足し合わせられた互いに直交する複数のフラックス成分を、1つのベクトルとして合成することで、前記被加工体の表面の任意の位置における法線ベクトルを算出する処理と、
Voxel空間を生成して前記被加工体の形状を複数のVoxelによって表す処理と、
前記法線ベクトルに基づいて、前記複数の入射フラックスによって前記被加工体に発生するダメージを求め、求められた前記ダメージを前記複数のVoxelに割り当てる処理と
を含む計算を情報処理装置に実行させるシミュレーションプログラム。 - 被加工体に対して所定の加工処理を行う加工部と、
前記所定の加工処理をシミュレーションするシミュレータと
を備え、
前記シミュレータは、
前記被加工体の表面の任意の位置に入射する複数の入射フラックスをそれぞれ、互いに直交する複数の単位ベクトル方向に成分分解する処理と、
前記複数の入射フラックスについての前記複数の単位ベクトル方向のフラックス成分をすべて、前記各単位ベクトル方向ごとに足し合わせる処理と、
前記各単位ベクトル方向ごとに足し合わせられた互いに直交する複数のフラックス成分を、1つのベクトルとして合成することで、前記被加工体の表面の任意の位置における法線ベクトルを算出する処理と、
Voxel空間を生成して前記被加工体の形状を複数のVoxelによって表す処理と、
前記法線ベクトルに基づいて、前記複数の入射フラックスによって前記被加工体に発生するダメージを求め、求められた前記ダメージを前記複数のVoxelに割り当てる処理と
を含む計算を行う
加工装置。 - 被加工体に対する所定の加工処理をシミュレーションする演算部を備え、
前記演算部は、
前記被加工体の表面の任意の位置に入射する複数の入射フラックスをそれぞれ、互いに直交する複数の単位ベクトル方向に成分分解する処理と、
前記複数の入射フラックスについての前記複数の単位ベクトル方向のフラックス成分をすべて、前記各単位ベクトル方向ごとに足し合わせる処理と、
前記各単位ベクトル方向ごとに足し合わせられた互いに直交する複数のフラックス成分を、1つのベクトルとして合成することで、前記被加工体の表面の任意の位置における法線ベクトルを算出する処理と、
Voxel空間を生成して前記被加工体の形状を複数のVoxelによって表す処理と、
前記法線ベクトルに基づいて、前記複数の入射フラックスによって前記被加工体に発生するダメージを求め、求められた前記ダメージを前記複数のVoxelに割り当てる処理と
を含む計算を行う
シミュレータ。
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