JP5322413B2 - シミュレーション方法およびシミュレーションプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、シミュレーション方法およびシミュレーションプログラムに関し、具体的には半導体デバイスなどの物質表面の加工形状のシミュレーションを行うシミュレーション方法およびシミュレーションプログラムに関する。
化学気相堆積法(chemical vapor deposition)や反応性イオンエッチング(reactive ion etching)等を用いた物質表面の加工において、加工形状のシミュレーションを実施することは、高度なプロセス制御のために必要不可欠な技術となっている。微細な加工を伴う半導体の製造工程では、プロセスの制御性に高い精度が要求されてきており、シミュレーションにおいても同様の高い精度が必要とされている。
物質表面の加工形状をシミュレーションする場合、微細構造内の物質表面を有限の計算要素(例えば、点、線分、ポリゴンなど)に分割し、各計算要素におけるフラックスや表面成長速度を算出する方法が一般的である。物質表面を有限の計算要素に分割し、各計算要素における局所フラックスを求めた上で、表面反応モデルに基づき表面成長速度をタイムステップ毎に計算し、加工形状を求めるシミュレーション方法がある(例えば、非特許文献1)。
加工形状を発展させていく上では、レベルセット法を用いた手法(例えば、非特許文献1)、セルモデルを用いた手法(例えば、非特許文献2)、ストリングモデルを用いた手法など様々な手法があるが、いずれの手法も微細構造内の物質表面を有限の計算要素(例えば、点、線分、ポリゴンなど)に分割し、各計算要素におけるフラックスや表面成長速度を求める方法が一般的である。
また、物質表面の加工においては、気相から直接物質表面に到達する反応種だけでなく、一旦他の物質に接触した後、間接的にさらに他の物質表面に到達する反応種が、加工形状に大きな影響を与えることが知られている。気相から物質表面に到達したイオンが、その物質表面において反射することで、「マイクロトレンチ」などと呼ばれる特異形状が生成されることは、実験およびシミュレーションの両面から示されている(例えば、非特許文献3)。非特許文献3に記載された加工形状のシミュレーションでは、微細構造内の物質表面を有限の計算要素に分割し、ある計算要素から他の計算要素へのイオンの反射量を、予め計算前に定義した出射角度に依存した反射確率に基づき算出している。これにより、マイクロトレンチなどと呼ばれる特異形状を表現している。
しかしながら、物質表面を有限の計算要素(例えば、点、線分、ポリゴンなど)に分割して表現する手法を用いる場合、形状の誤差が発生する場合がある。特に、ある計算要素から他の計算要素への間接的影響(例えば、反射、リスパッタなど)を算出する際、物質表面を有限に区切った影響により誤差が生じ、計算結果の形状精度に大きな影響を与えてしまうという問題がある。
G. Kokkoris, A. Tserepi, A. G. Boudouvis, and E. Gogolides, "Simulation of SiO2 and Si feature etching for microelectronics and microelectromechanical systems fabrication", J. Vac. Sci. Technol. A 22, 1896 (2004). A P Mahorowala, and H H Sawin, "Etching of polysilicon in inductively coupled Cl2 and HBr discharges. II. Simulation of profile evolution using cellular representation of feature composition and Monte Carlo computation of flux and surface kinetics", J. Vac. Sci. Technol. B 20, 1064 (2002). S. Abdollahi-Alibeik, J P McVittie, K C Saraswat, V Sukharev, and P Schoenborn,"Analytical modeling of silicon etch process in high density plasma", J. Vac. Sci. Technol. A 17, 2485 (1999).
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、第1の計算要素から第2の計算要素への間接的影響をより正確に算出できるシミュレーション方法およびシミュレーションプログラムを提供する。
本発明の一態様によれば、物質表面を有限の計算要素に分割し、前記計算要素のそれぞれにおける堆積速度またはエッチング速度を算出して物質表面の加工形状のシミュレーションを行うシミュレーション方法であって、第2の計算要素の堆積速度またはエッチング速度に対する第1の計算要素からの間接的影響を算出する際に、前記第1の計算要素の周辺の表面の構造変化に関する情報を曲率として求め、前記曲率に基づいて前記第1の計算要素における表面形状を補正し、前記補正した第1の計算要素における表面形状に基づいて、前記間接的影響を算出することを特徴とするシミュレーション方法が提供される。
本発明の他の一態様によれば、物質表面を有限の計算要素に分割し、前記計算要素のそれぞれにおける堆積速度またはエッチング速度を算出して物質表面の加工形状を計算するシミュレーションをコンピュータに実行させるシミュレーションプログラムであって、第2の計算要素の堆積速度またはエッチング速度に対する第1の計算要素からの間接的影響を算出する際に、前記第1の計算要素の周辺の表面の構造変化に関する情報を曲率として求め、前記曲率に基づいて前記第1の計算要素における表面形状を補正し、前記補正した第1の計算要素における表面形状に基づいて、前記間接的影響を算出するステップをコンピュータに実行させることを特徴とするシミュレーションプログラムが提供される。

本発明によれば、第1の計算要素から第2の計算要素への間接的影響をより正確に算出できるシミュレーション方法およびシミュレーションプログラムが提供される。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる半導体デバイスの加工形状のシミュレーション全体を表すフローチャート図である。
まず、加工前の初期構造を入力する(ステップS110)。入力方法には様々なフォーマットが考えられるが、本実施形態においては物質表面を点列で表現し、これを読み取る手法を用いている。次に、入力された初期構造より、初期レベルセット関数を作成する(ステップS120)。なお、ステップS110において、直接レベルセット関数を入力してもよい。
ここで、レベルセット関数について説明する。
図2は、レベルセット関数を説明するための模式図である。
レベルセット関数とは、物質表面からの距離を用いて定義される関数であり、計算領域内のメッシュに値が保存される。レベルセット関数φは、物質表面においては、次式で表されるように「0」と定義される。

また、真空中(物質の外部)においてはφ>0と表され、物質中においてはφ<0と表される。
初期レベルセット関数を計算する際には、各メッシュ点から最近接となる物質表面を探し、その距離を計算して、その位置が物質中であれば符号を逆転させる。
再び、図1に戻って説明を続けると、次に局所的な表面成長速度F(堆積速度またはエッチング速度)を算出する(ステップS130)。ここで、「成長」とは堆積のみならずエッチングされる場合も含むものとする。またこの時、表面成長速度の計算は、毎タイムステップである必要はない。なお、表面成長速度の計算の代わりに、物質表面におけるフラックスの計算を行い、成長速度への変換を行わなくてもよい。
続いて、表面成長速度に基づき、時間Δtが経過後のレベルセット関数を算出する(ステップS140)。例えば、次式を離散化した式に従い、時間発展させる。∇はベクトル微分演算子である。

なお、形状を時間発展させずに、ある形状における表面成長速度やフラックスを求めてもよい。これは、後述するステップS150を1ステップ目で「Yes」と判定する場合に相当する。
次に、予め入力したプロセス時間を過ぎたか否かを判定する(ステップS150)。プロセス時間が終了した場合においては(ステップS150:yes)、最終形状を出力し(ステップS160)、計算終了となる(ステップS170)。プロセス時間が終了していない場合においては(ステップS150:no)、ステップS130へと戻る。なお、本実施形態においては、形状表現の手法としてレベルセット法を用いているが、セル法、またはストリング法など、いずれの手法を用いてもよい。
図3は、図1のフローチャート図におけるステップS130の内容を詳細に説明するためのフローチャート図である。
また、図4は、レベルセット法で表された表面形状を有限の計算要素に分割した形状を例示する模式図である。
また、図5は、有限の計算要素に分割した形状と実際の形状との誤差を例示する模式図である。
まず、レベルセット法で表された表面形状を、有限の計算要素に分割する(ステップS210)。このステップS210において分割した結果は、例えば図4の如くである。計算要素の分割は有限であるため、図5に表した形状のように、計算要素に分割した形状と実際の形状とは誤差が生じる。これは、実際は曲線で表されるべき形状も、直線補間されてしまうためである。ここで、太い実線は計算要素に分割した形状を表しており、細い実線は実際の形状を表している。
なお、計算要素の分割方法はメッシュごとに限られるわけではなく、どのような方法をとってもよい。さらに、計算要素への分割は、図3に表したフローチャート図のようなタイムステップ毎の分割を行う必要はなく、例えば図1に表したフローチャート図におけるステップS110の初期構造入力を行った直後などであってもよい。
また、図4に表した形状においては、2次元構造における線分を計算要素としているが、この手法の解析対象は2次元、または3次元に限られるわけではない。したがって、計算要素は、点、線、またはポリゴンなどのいずれでもよい。
図5に表した形状における第2の計算要素(以下、「計算要素B」という。)における堆積種またはエッチング種(以下、一例として「イオン」と呼ぶ)のフラックス、及びそのフラックスに基づく表面成長速度(堆積速度またはエッチング速度)、を求める際においては、気相から直接計算要素Bに到達するイオンのフラックスΓB,direct(あるいはそれに基づく成長速度)と、気相からまず他の計算要素(以下、「計算要素a」という。)に到達し、その後間接的に計算要素Bに到達するイオンのフラックスΓa,B,indirect(あるいはそれに基づく成長速度)と、の全ての計算要素の和を加えるようにモデル化するのが一般的である。これは、次式のように表される。
再び、図3に戻って説明を続けると、次にレベルセット関数を用いて、各計算要素における曲率を計算する(ステップS220)。例えば、図5に表した計算要素Aの周囲の表面形状に基づいて、計算要素Aにおける表面形状が細い実線であらわしたように曲率を有する曲面であると補正する。
続いて、各計算要素における直接イオンフラックスの計算を行う(ステップS230)。この直接イオンフラックスは、式(3)における直接イオンフラックスΓB,directに相当する。直接イオンフラックスは、例えば次式に表すように、全角度方向から到達するイオンフラックスを積分することによって求められる。
次に、各計算要素における間接イオンフラックス(間接的影響)の計算を行う(ステップS240)。この間接イオンフラックスは、式(3)における間接イオンフラックスΓa,B,indirectに相当する。間接イオンフラックスは、例えば「トレンチ」などと呼ばれる奥行き方向が並進対称の場合においては、次式のようにモデル化される。
Γa,reflectは、計算要素aから反射するフラックスを表している。ga,Bは、aとBとの可視係数を表している。ここで、可視係数とは、計算要素aから計算要素Bを直接眺めることができるか否かを表す係数である。計算要素aから計算要素Bを直接眺めることができる場合においては、可視係数は「1」となり、計算要素aから計算要素Bを直接眺めることができない場合においては、可視係数は「0」となる。βは、計算要素Bの法線ベクトルと、ベクトルBaと、のなす斜影角度を表している。βは、計算要素aの反射中心ベクトルと、ベクトルaBと、のなす斜影角度を表している。ここで、「反射中心ベクトル」とは、計算要素aにおける反射の強度分布において、最大の反射強度を示すベクトルである。Ra,Bは、計算要素aと計算要素Bとの間の距離を表している。ΔSは、計算要素aの線分の長さを表している。N(m)は、規格化係数を表している。mは、反射の角度分布を表している。mが大きい場合においては、反射ベクトルの指向性が高くなり、mが小さい場合においては、反射ベクトルが分散された状態となる。
式(5)を用いて計算要素aから計算要素Bへの間接イオンフラックス(間接的影響)を求める際、計算要素aの線分内において形状誤差がある場合、βの値はある代表値を用いなくてはならなくなるため、誤差が大きくなる。特に、mが大きい反射では特に誤差が大きくなる。
そこで、本実施形態にかかるシミュレーション方法においては、ステップS220において形状変化(構造変化)を曲率として求め、これを計算要素aからの反射角度分布に反映する。ステップS220において曲率を求める際においては、局所的なレベルセット関数を用いて曲率を次式で計算する。

また、レベルセット関数を用いなくとも、前後のセグメントの法線ベクトル(n,n,n)を用いて、次式で算出してもよい。
図6は計算要素aにおける反射の状態を表した模式図であり、図6(a)は、計算要素aの構造に誤差がある場合の状態を表した模式図であり、図6(b)は、実際の構造の状態を表した模式図である。
ステップS240において、式(5)を用いて計算要素aから計算要素Bへの間接イオンフラックスを求める際、計算要素aの構造に誤差があるために鏡面反射をする場合、図6(a)に表した状態のように、計算要素aからの反射は、ある一定方向の反射しか起きない。これに対して、実際の構造の場合においては、図6(b)に表した状態のように、計算要素aからの反射は広がった反射を起こす。これを避けるため、第1の計算要素(以下、「計算要素A」という。)からの反射の角度分布を計算する場合、これより前に求めた曲率の情報を用いる。例えば、式(5)の反射の角度分布を次式で求める。
式(8)において、κ=0となる場合においては、mが無限大となるため、反射の角度分布は限りなく平らな状態に近づくことになる。
また、モデルで用いられる反射の角度分布をminpとした場合、m≧minpのときにおいては、mは次式の通りである。

さらに、(κΔS≧2の場合、すなわち曲率が大きい場合、解が出なくなることを防ぐために、次式で表されるような微小値を代入してもよい。

式(10)を代入することは、計算要素aにおける曲率が大きい場合、計算要素Aから出射されるイオンの角度分布の半値幅を広げ、図6(b)に表した状態のような実際の反射の角度分布に近づけることに相当する。
最後に、各計算要素における局所的な表面成長速度Fを求めて(ステップS250)、計算終了となる(ステップS260)。反応種nの局所的なフラックスをΓとすると、表面成長速度は、N個の局所的なフラックスに依存した次式のような形でモデリングされる。
図7は、加工形状のシミュレーションの条件を表す模式図であり、図7(a)は、シミュレーションの初期入力形状を表す模式図であり、図7(b)は、図7(a)におけるMASKの角部50を表す拡大模式図である。
また、図8は、加工形状のシミュレーションの結果を表す模式図であり、図8(a)は本実施形態にかかるシミュレーション方法を適用した模式図であり、図8(b)は、比較例のシミュレーション方法を適用した模式図である。
本モデルにおいては、厚さ1μmのマスク(MASK)を形成してケイ素(Si)をエッチングによりパターニングした形状を初期入力形状とした。メッシュ間隔はx方向、y方向ともにそれぞれ0.1μmとした。つまり、図7(a)のx方向のケイ素(Si)は、50メッシュに分割されている。
図7(b)に表した形状のように、入力表面形状と、ステップS210においてレベルセット関数から抽出されたMASKの表面計算要素の形状と、は誤差が生じている。本モデルにおいては、MASKはプロセスの過程で一切削れないものと仮定した。気相からはアルゴンイオン(Ar)が基板に対して垂直上方から異方的に入射してケイ素がエッチングされる。また、MASK上において、次式の反射確率で反射するものとしてアルゴンイオン(Ar)をモデリングした。
θinは、各計算要素におけるイオンの入射角度である。イオンの局所的なフラックスに比例して決定されるよう、ケイ素(Si)の局所的な表面成長速度Fを次式を用いてモデリングした。

κは比例定数である。Γは、式(3)において求めたΓである。ここで、イオンのデフォルトの反射角度分布minpを次式のようにモデリングした。
比較例のシミュレーション方法を適用したシミュレーションにおいて、気相から他の計算要素(例えば、計算要素a)に到達し、その後間接的に計算要素Bに到達するイオンのフラックスΓa,B,indirectを式(5)によって求める際に、反射の角度分布mにおいては、次式に表すようにデフォルトの反射の角度分布をそのまま用いた。これは、図7(b)において、マスクの角部50が一点鎖線で表した表面形状であると仮定し、この斜面部においてイオンが反射されるとしたことに対応する。

これに対して、本実施形態にかかるシミュレーション方法を適用したシミュレーションにおいては、式(8)などを用いて、イオンの反射の角度分布minpを曲率に基づき変化させた。つまり、マスクの角部50が曲面により形成されているとして計算した。
図8(a)に表したシミュレーションの結果のように、本実施形態にかかるシミュレーション方法を適用したシミュレーションにおいては、表面曲率に応じて反射が広がるため、誤差形状は大幅に低減されている。これに対して、図8(b)に表したシミュレーションの結果のように、比較例のシミュレーション方法を適用したシミュレーションにおいては、レベルセット関数からの計算要素を抽出する際の誤差に基づき、起こりえない反射が誤差形状60を形成してしまう。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1の計算要素(計算要素A)の周辺の構造変化に関する情報を曲率として求め、この曲率に基づいて、第1の計算要素(計算要素A)から第2の計算要素(計算要素B)への間接的影響(間接イオンフラックス)を反射の角度分布として変化させている。そのため、第1の計算要素から第2の計算要素への間接的影響をより正確に算出することができ、誤差形状を低減させたシミュレーションが可能となる。
次に、本実施形態の変形例について説明する。
図1〜図8を参照しつつ説明した実施形態においては、計算要素aから反射する反応種を考えたが、計算要素aに衝突したイオンが叩き出すスパッタ物のフラックスにおいても、式(5)に似た形で表現することができる。例えば、計算要素aにおいてスパッタにより生成される中性種のフラックスをΓa,sputとしたとき、計算要素aから計算要素Bに到達するスパッタフラックスΓa,B,sputは、例えば次式で表現される。

このようにすることで、スパッタ物の角度分布の誤差についても修正することができる。
次に、本実施形態の他の変形例について説明する。
図1〜図8を参照しつつ説明した実施形態においては、計算要素aにおける構造変化を曲率として求めて、反射されるイオンの角度分布の半値幅を広げ、実際の反射の角度分布に近づけることを考えたが、曲率が大きい場合、計算誤差を減らすために間接フラックス(間接的影響)を消してしまうモデリングも考えられる。これは、例えば次式のように定式化する。

このモデリングによれば、誤差の多くなる曲率の大きい計算要素からの間接フラックスを無視することができる。本変形例は物理的なモデリングではないが、誤差を無くすという点については有用である。
次に、本実施形態のさらに他の変形例について説明する。
図1〜図8を参照しつつ説明した実施形態においては、計算要素aにおける構造変化を曲率として求めたが、構造変化の情報を保存しておけば何れでもよい。例えば、法線ベクトル(n,n,n)の変化を次式のように保存しておいてもよい。

この法線ベクトルの変化量を角度分布に反映させ、次式のように定式化してもよい。
次に、本実施形態のさらに他の変形例について説明する。
図1〜図8を参照しつつ説明した実施形態においては、1回のみ反射するフラックスを考えたが、複数回反射するフラックスの場合においても、同様の定式化が可能である。そのような場合、全ての計算要素間の影響を行列化し、線形一次方程式を解く手法が知られているが、本変形例においても、その手法が適用できる。各形態係数に対し、計算要素の曲率に依存した次式のような定式化を行う。






totalは、解となるフラックスを表すベクトルである。Fdirectは、直接フラックスを表すベクトルである。γψは各計算要素による反射確率である。このように、形態係数γ’ψφを各計算要素の曲率に依存した形で表し、無限回反射を繰り返す現象を表現してもよい。
次に、本実施形態のさらに他の変形例について説明する。
本実施形態は、モンテカルロ法を用いた手法にも適用することができる。これによれば、計算要素Aに粒子が到達した際、その反射の角度分布を計算要素Aの曲率に依存させ、反射方向を確率的に変化させる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図9は、本発明の第2の実施の形態にかかるシミュレーションプログラムが格納されたシミュレーション装置を表す模式図である。
図9に表したシミュレーション装置は、制御部10と、入力部11と、出力部12と、を備えている。
制御部10は、制御装置であるCPU(Central Processing Unit)と、記憶装置であるROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)と、を有する。制御部10は、入力部11、出力部12を制御するとともに、シミュレーションを実行する。シミュレーション装置の使用者によって入力部11から所定の指示情報が入力されると、CPUはROMに格納されているシミュレーションプログラムなどを読み出して、RAM内のプログラム格納領域に展開し、シミュレーションなどの各種処理を実行する。この処理に際して生じる各種データ(シミュレーション結果)は、RAM内に形成されるデータ格納領域に記憶される。
入力部11は、キーボード11aやマウス11bなどを有する。使用者は、入力部11によって、シミュレーションを行なうための、算出式に関する情報、実験値や予測値に関する情報、デバイスの微細構造に関する情報、フラックスに関する情報、または指示情報(条件や手順に関する情報)などを入力する。
出力部12は、液晶モニタなどの表示手段を有する。出力部12は、制御部10によって算出されたシミュレーションの算出結果(シミュレーション結果)などを出力表示する。
なお、本実施形態にかかるシミュレーションプログラムが格納されたシミュレーション装置は、制御部10と、入力部11と、出力部12と、を備えているが、これに加えて、HDD(Hard Disk Drive)、CD(Compact Disc)ドライブ装置などの記憶装置をさらに備えていてもよい。
この場合、本実施形態にかかるシミュレーションプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)などのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されることとしてもよい。
また、本実施形態にかかるシミュレーションプログラムを、インターネットなどのネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するようにしてもよい。また、本実施形態にかかるシミュレーションプログラムを、インターネットなどのネットワーク経由で提供または配布するようにしても良い。また、本実施形態にかかるシミュレーションプログラムを、ROMなどに予め組み込んで提供するようにしてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、本発明の実施の形態について説明した技術は、半導体デバイスの表面加工のシミュレーションに限られるわけではない。表面加工のシミュレーション全般に応用可能である。例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)加工、またはディスプレイなどの加工シミュレーションなどにも適用することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
本発明の第1の実施の形態にかかる半導体デバイスの加工形状のシミュレーション全体のフローチャート図である。 レベルセット関数を説明するための模式図である。 ステップS130を詳細に説明するためのフローチャート図である。 レベルセット法で表された表面形状を有限の計算要素に分割した形状を例示する模式図である。 有限の計算要素に分割した形状と実際の形状との誤差を例示する模式図である。 図6(a)は、計算要素aの構造に誤差がある場合の状態を表した模式図であり、図6(b)は、実際の構造の状態を表した模式図である。 図7(a)は、シミュレーションの初期入力形状を表す模式図であり、図7(b)は、図7(a)におけるMASKの角部50を表す拡大模式図である。 図8(a)は本実施形態にかかるシミュレーション方法を適用した模式図であり、図8(b)は、比較例のシミュレーション方法を適用した模式図である。 本発明の第2の実施の形態にかかるシミュレーションプログラムが格納されたシミュレーション装置を表す模式図である。
符号の説明
10 制御部、11 入力部、11a キーボード、11b マウス、12 出力部、50 角部

Claims (6)

  1. 物質表面を有限の計算要素に分割し、前記計算要素のそれぞれにおける堆積速度またはエッチング速度を算出して物質表面の加工形状のシミュレーションを行うシミュレーション方法であって、
    第2の計算要素の堆積速度またはエッチング速度に対する第1の計算要素からの間接的影響を算出する際に、前記第1の計算要素の周辺の表面の構造変化に関する情報を曲率として求め、前記曲率に基づいて前記第1の計算要素における表面形状を補正し、前記補正した第1の計算要素における表面形状に基づいて、前記間接的影響を算出することを特徴とするシミュレーション方法。
  2. 前記間接的影響は、前記第1の計算要素において反射され前記第2の計算要素に到達する堆積種またはエッチング種のフラックスであることを特徴とする請求項1記載のシミュレーション方法。
  3. 前記間接的影響は、前記第1の計算要素において反射され前記第2の計算要素に到達する堆積種またはエッチング種による堆積速度またはエッチング速度成分であることを特徴とする請求項1記載のシミュレーション方法。
  4. 前記間接的影響を算出する際に、前記第1の計算要素において反射される前記堆積種またはエッチング種の角度分布を算出することを特徴とする請求項3記載のシミュレーション方法。
  5. 前記表面形状の補正は、前記第1の計算要素における前記表面形状の少なくとも一部を曲面に近似することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のシミュレーション方法。
  6. 物質表面を有限の計算要素に分割し、前記計算要素のそれぞれにおける堆積速度またはエッチング速度を算出して物質表面の加工形状を計算するシミュレーションをコンピュータに実行させるシミュレーションプログラムであって、
    第2の計算要素の堆積速度またはエッチング速度に対する第1の計算要素からの間接的影響を算出する際に、前記第1の計算要素の周辺の表面の構造変化に関する情報を曲率として求め、前記曲率に基づいて前記第1の計算要素における表面形状を補正し、前記補正した第1の計算要素における表面形状に基づいて、前記間接的影響を算出するステップをコンピュータに実行させることを特徴とするシミュレーションプログラム。
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