JP5036450B2 - シミュレーション方法およびシミュレーションプログラム - Google Patents
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Description
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる半導体デバイスの加工形状のシミュレーション全体を表すフローチャート図である。
図2は、レベルセット関数を説明するための模式図である。
レベルセット関数とは、物質表面からの距離を用いて定義される関数であり、計算領域内のメッシュに値が保存される。レベルセット関数φは、物質表面においては、次式で表されるように「0」と定義される。
また、真空中(物質の外部)においてはφ>0と表され、物質中においてはφ<0と表される。
初期レベルセット関数を計算する際には、各メッシュ点から最近接となる物質表面を探し、その距離を計算して、その位置が物質中であれば符号を逆転させる。
図3に表したフローチャート図においては、表面成長速度の計算は数ステップごとに行われ、残りの計算は得られた表面成長速度を用いたレベルセットの形状発展が数回行われている。
∇はベクトル微分演算子である。これを離散化し、nステップ目のメッシュi,jにおけるレベルセット関数φn ijから、Δt秒後のn+1ステップ目におけるレベルセット関数φn+1 ijを求める式は、例えば式(3)〜(10)のように表される。
ステップS250における判定方法は、形状表現の手法によって様々な方法が考えられる。ここでは、レベルセット法を用いた場合を例に挙げて説明する。
なお、判定点のレベルセット関数はメッシュ上にないため、補完関数を利用して周囲のレベルセット関数から補完して求める手法などが考えられる。
図6は、本実施形態の変形例にかかる表面形状の時間発展シミュレーションを表すフローチャート図である。
図6に表したフローチャート図は、ステップS130(図1参照)に相当する表面形状の時間発展シミュレーションの部分を詳細に記載した一例である。
これに対して、本変形例にかかるシミュレーション方法においては、物質表面からの距離に応じて時間刻みΔtを変化させている。
ここで、φn aはステップnの判定点ηaにおけるレベルセット関数である。Saは判定点ηaにおけるレベルセット発展係数である。これは、式(4)で得られたSijを補完して求めたものである。
式(15)より、判定点ηaが物質界面に到達する時間刻みΔtjust,aを算出することができる。
これは、判定点が次のステップ以降、既に物質表面を横切ったようにするためである。
図6を参照しつつ説明した変形例におけるΔtの決定に際しては、必ずしも判定点におけるレベルセット関数を用いる必要はない。例えば、各レベルセットのメッシュにおける最近接の物質界面との距離rijを事前に計算・保存しておき、これを用いてもよい。なお、距離rijを計算・保存するタイミングは、ステップS110(図1参照)の初期構造入力直後でもよいし、ステップS110の初期構造入力直後でなくてもよい。
ここで、φa,nearestは、最近接の物質界面のレベルセット関数である。
このΔtjustallを式(18)および式(20)に代入し、図6を参照しつつ説明した変形例と同様に時間刻みΔtを決定する。
図7に表したフローチャート図は、ステップS210(図3参照)に相当する表面成長速度計算の部分を詳細に記載した一例である。
従って、次式が成り立つとき、残りの時間は表面成長速度FB,ijを使えば計算が正しくなる。
εは、式(19)で表される微小値であり、物質界面が新規物質の領域に少しだけ入るように設定されているものである。なお、これは設定されていなくてもよい。
εは、式(19)で表される微小値であり、物質界面が新規物質の領域に少しだけ入るように設定されているものである。なお、これは設定されていなくてもよい。
図7を参照しつつ説明した変形例における式(28)について、2つ以上の物質界面を通過する場合においては、2つ以上の物質界面の距離を計算した上で、3つ以上の物質を平均化する式を別途用いてもよい。つまり、物質Aの表面成長速度FA,ij、物質Bの表面成長速度FB,ij、物質Cの表面成長速度FC,ij、物質AB界面との距離RAB,ij、物質BC界面との距離RBC,ij、および時間刻みΔtから、表面成長速度Fijを求める。
図8は、本発明の第2の実施の形態にかかるシミュレーションプログラムが格納されたシミュレーション装置を表す模式図である。
図8に表したシミュレーション装置は、制御部10と、入力部11と、出力部12と、を備えている。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
Claims (2)
- 物質表面の加工形状のシミュレーションを行うシミュレーション方法であって、
そのステップが表面成長速度の計算をスキップするステップであるか否かの判定に基づいて、前記表面成長速度の計算を行うステップと、前記表面成長速度の計算をスキップするステップと、を繰り返すアルゴリズムを用い、
物質界面を前記物質表面が横切ったステップに、前記表面成長速度の計算を行い、
前記物質界面を前記物質表面が横切らないステップに、前記表面成長速度の計算をスキップすることを特徴とするシミュレーション方法。 - 物質表面の加工形状のシミュレーションをコンピュータに実行させるシミュレーションプログラムであって、
そのステップが表面成長速度の計算をスキップするステップであるか否かの判定に基づいて、前記表面成長速度の計算を行うステップと、前記表面成長速度の計算をスキップするステップと、を繰り返すアルゴリズムを用い、
物質界面を前記物質表面が横切ったステップに、前記表面成長速度の計算をコンピュータに実行させ、
前記物質界面を前記物質表面が横切らないステップに、前記表面成長速度の計算をコンピュータにスキップさせることを特徴とするシミュレーションプログラム。
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