JP3738110B2 - 酸化シミュレーション方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造プロセスにおける酸化シミュレーション方法、特に、酸化工程において発生する応力分布および酸化膜形状を求める酸化シミュレーション方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコンの熱酸化膜は、LSI上の能動素子を電気的に分離するために用いられるが、現行のLSI製造で広く用いられているLOCOS工程のような酸化工程では、平坦でないシリコン/シリコン酸化膜界面で酸化反応が進行するため、シリコンがシリコン酸化膜に変わる際の体積膨張により高い応力が発生する。
このような応力は、シリコン基板中に結晶欠陥を生じ、DRAMのデータ保持時間の劣化原因となると考えられるため、DRAM開発においては、かかる酸化工程で発生する応力を正確に評価することが不可欠であり、シリコン酸化膜を粘弾性体として取り扱う粘弾性モデルに基づいた酸化シミュレーションシステムを利用して、酸化工程での発生応力の評価が行われている。
【0003】
従来の粘弾性モデルに基づく酸化シミュレーションのフローチャートを図5に、かかるシミュレーションに使用する各領域の材料固有のヤング率、ポアソン比を示した弾性定数テーブルの一例を表1に、それぞれ示す。
【表1】
かかる従来の酸化シミュレーション工程を、図6に示すLOCOS工程の2次元断面模式図に従って説明すると、まず、図6(a)に示すように、酸化膜2中を、H2OやO2のような酸化種4が拡散し、シリコン基板1表面に到達するため、定常状態の拡散方程式を解くことにより、酸化種4の濃度分布を計算し、シリコン/シリコン酸化膜界面における酸化種4の濃度から、かかる界面における局所的なシリコン1の酸化速度を決める(酸化種拡散計算)。ここで、3はSiN膜を示す。
次に、計算で求めた酸化速度に応じて、図6(b)に示すように、酸化膜2とシリコン1の間に、新たにシリコン基板1が酸化膜2に変わる遷移領域5を設定する。
次に、上記表1から各領域(シリコン、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜等)を構成する材料固有のヤング率、ポアソン比を選択した後、遷移領域5に体積膨張に起因する初期ひずみを与える。表1にはパラメータとして温度が含まれていないが、温度毎にテーブルを作成しても良い。
続いて、有限要素法を用いて、酸化膜に発生する応力を求める。このとき有限要素法では、仮想仕事の原理から導かれる下記式(I)
【数1】
を解く。式中、△amは未知数であるm番目のタイムステップにおける節点変位増分、Bはひずみ一変位行列、Dは弾性マトリクス、Dtm、△fmは、m番目のタイムステップにおける時間増分および節点荷重増分である。
このように、遷移領域5を設定し、遷移領域5に体積膨張を与えて、有限要素法により酸化膜の応力を計算する上記シミュレーション工程を繰り返すことにより、最終的に酸化後のシリコン基板の応力分布を求めることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように酸化膜を粘弾性体として取り扱った場合、応力の計算値が、実際の値に比べて2桁程度大きくなるため、酸化膜に発生する応力がある応力を越えた場合に粘性係数が低下し、発生応力が緩和されるように、上記粘性係数が応力依存性を有するモデルの導入が検討される。
しかし、かかるモデルでは、遷移領域の体積膨張の直後に極めて速い速度で遷移領域において応力緩和が起きるため、シミュレーションに計算上、不安定が生じやすい。
即ち、図7は、粘性係数の応力依存性を考慮した粘弾性モデルに基づいた酸化シミュレーション方法を用いた場合の遷移領域における酸化時間と発生応力の関係のシミュレーション結果であるが、酸化開始から最初の白丸(酸化時間約25秒)までの範囲で見られるように、計算値が極めて不安定となる。
かかる不安定性を避け、安定解を得るためにはタイムステップを小さくして酸化シミュレーションを行うことが必要となるが、一方で、計算時間が長時間となり、計算コストが極めて大きくなるという問題点が発生することとなる。
そこで、本発明は、粘性係数の応力依存性を考慮した粘弾性モデルを用いた酸化シミュレーションにおいて、タイムステップを小さくすることなく安定したシミュレーション結果を得ることが可能なシミュレーション方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、発明者らは鋭意研究の結果、酸化シミュレーションに用いる遷移領域の弾性定数として、シリコン酸化膜固有の弾性定数を用いる代わりに、上記酸化シミュレーションの酸化条件でシリコン基板を酸化して形成したシリコン酸化膜の実測応力から求めた実測弾性定数を用いることにより、タイムステップを小さくすることなく、安定したシミュレーション結果を得ることができることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
即ち、本発明は、シリコン酸化膜を、その粘性係数が応力依存性を有する粘弾性体として取り扱い、シリコン/シリコン酸化膜界面において、シリコンがシリコン酸化膜に酸化される領域を遷移領域とし、上記遷移領域および該遷移領域以外の必要な領域にそれぞれ弾性定数を設定し、上記遷移領域が酸化されることによる体積膨張に基づいて上記遷移領域に初期ひずみを与え、上記初期ひずみを基に、設定された酸化条件において遷移領域およびその周辺領域に発生する応力分布と該応力分布に対応する酸化膜の形状とを計算する酸化シミュレーション方法において、上記遷移領域の弾性定数として、上記酸化条件でシリコン基板を酸化して形成したシリコン酸化膜の残留応力の実測値から求めた実測弾性定数または上記酸化条件でシリコン基板の酸化シミュレーションを行うことにより得られたシリコン酸化膜の残留応力から求めた計算弾性定数を設定し、上記遷移領域以外の必要な領域の弾性定数として、該領域を構成する物質固有の弾性定数をそれぞれ設定することを特徴とする酸化シミュレーション方法である。
【0007】
図3に示した遷移領域に発生する応力の酸化時間依存性のグラフから分かるように、遷移領域の酸化膜の弾性定数として、酸化膜固有の弾性定数を用いる従来のシミュレーション方法では、シリコン酸化膜の粘性係数ηが応力依存性を有するため、酸化シミュレーション初期に、遷移領域において急速な応力緩和(応力の急激な低下)が発生し、これに伴って、タイムステップを小さくしなければ安定したシミュレーション結果が得られなくなるのに対し、本発明にかかるシミュレーション方法では、上記遷移領域の弾性定数として、上記酸化シミュレーションの酸化条件でシリコン基板を酸化して求めたシリコン酸化膜の実測弾性定数または上記酸化条件で行ったシリコン基板の酸化シミュレーション結果から求めた計算弾性定数を用いることにより、上記遷移領域の応力が緩和された後の状態からシミュレーションを開始することができ、シリコンの酸化開始直後の遷移領域の急速な応力緩和現象についてのシミュレーションを省力することができるため、タイムステップを小さくすることなく安定した数値計算結果を得ることが可能となる。
この結果、酸化シミュレーションに必要な計算時間の短縮、即ち計算コストの低減が可能となる。
尚、弾性定数には、ヤング率、ポアソン比、体積弾性係数、剪断弾性係数の4つの定数が含まれる。
【0008】
上記遷移領域の弾性定数は、複数の酸化条件で酸化したシリコン基板上のシリコン酸化膜の残留応力の各実測値を基に計算してテーブル化した複数の実測弾性定数の群より選択されることが好ましい。
このように、予め複数の酸化条件でシリコン基板を酸化して形成したシリコン酸化膜の残留応力の実測値より、各酸化条件における実測弾性定数を計算で求めてテーブル化しておき、酸化シミュレーション毎に適宜必要な弾性定数をテーブルから選択して用いることにより、酸化シミュレーションを迅速に行うことが可能となる。
【0009】
上記遷移領域の弾性定数は、複数の酸化条件で行ったシリコン基板の酸化シミュレーションにより求めたシリコン酸化膜の残留応力の各計算値を基に計算してテーブル化した複数の計算弾性定数の群より選択されることが好ましい。
このように、予め複数の酸化条件でシリコン基板の酸化シミュレーションを行い、各酸化条件におけるシリコン酸化膜の計算弾性定数を求めてテーブル化しておき、実際の酸化シミュレーションを行う場合に適宜必要な弾性定数を上記テーブルから選択して用いることにより、酸化シミュレーションを迅速に行うことが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1に、本発明の実施の形態1にかかる酸化シミュレーションのフローチャートであり、図2は、酸化シミュレーションに用いられる一般的な酸化シミュレーションシステムの一例である。
図2に示すように、酸化シミュレーションシステムの中心をなすのはEWS、パーソナルコンピュータ、大型計算機等の計算機11であり、システムのユーザーはこの計算機11に対して酸化温度、酸化時間、酸化雰囲気、初期形状等の酸化条件を指示する。これらの条件を与える方法としては、キーボードを使って条件をファイルに作成する方法や、計算機11上に構築されたグラフィカルユーザーインターフェースを使って初期形状を与える方法がある。計算機11は、以下に述べる計算手法により酸化膜形状および応力分布を計算し、計算結果をそのディスプレイ上に表示する。システムのユーザーは、計算結果を見て、最適な形状(例えば分離間隔が短くできるなど)や応力分布(応力の発生が少なく、シリコンの損傷が少なくなるなど)が得られるように、酸化条件を変更して繰り返し計算を行う。スキャナ12はSEM写真などの実測形状を計算機上に取り込み、実測と比較を行う。ハードコピー機13は画面上の酸化膜形状や応力分布を紙の上にプリントするために用いられる。
【0011】
本実施の形態にかかる酸化シミュレーション方法では、従来の粘弾性モデルに基づく酸化シミュレーション方法と同様に、まず、図6(a)に示すように、酸化膜2中を、H2OやO2のような酸化種4が拡散し、シリコン基板1表面に到達するため、定常状態の拡散方程式を解くことにより、酸化種4の濃度分布を計算し、シリコン/シリコン酸化膜界面における酸化種4の濃度から、かかる界面における局所的なシリコン1の酸化速度を決める(酸化種拡散計算)。
次に、計算で求めた酸化速度に応じて、図6(b)に示すように、酸化膜2とシリコン1の間に、新たにシリコン基板1が酸化膜2に変わる遷移領域5を設定する。
次に、遷移領域5以外の領域(シリコン、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜等)については、従来の方法と同様に、下記表2(a)から各領域を構成する材料固有のヤング率、ポアソン比を選択する。
一方、遷移領域5については、ポアソン比は、下記表2(a)から選択するが、ヤング率については、従来方法のように酸化膜固有のヤング率を用いるのではなく、下記表2(b)に示すような、予め複数の酸化条件でシリコン基板を酸化して形成したシリコン酸化膜の残留応力を基板の反り等から測定した実測値より、各酸化条件における仮想的なヤング率(実測ヤング率)を計算して求めたヤング率のテーブルから、同じ酸化条件を用いた場合の仮想的なヤング率を選択して用いる。
【表2】
尚、上記表2(b)は、各酸化条件でシリコン基板を酸化した場合のシリコン酸化膜の残留応力の実測値から、下記式(II)
【数2】
を用いて求められた仮想的なヤング率Etransをテーブル化したものである。ここで、σfilmは測定された酸化膜の応力値、eTはシリコンが酸化膜に変わる際の体積膨張率で通常1.25である。νはポアソン比でここでは酸化膜と同じ値とするが他の値でもよい。このように、通常の酸化膜よりも小さい弾性係数を設定するということは、粘性流動以外の応力緩和機構が存在することを考慮して、弾性応答として発生する応力(膨張直後の時刻0の応力)が小さくなるようにパラメータを調整するということを意味する。
次に、従来方法と同様に、遷移領域5に体積膨張に起因する初期ひずみを遷移領域に与え、有限要素法を用いて、酸化膜に発生する応力を求める。このとき有限要素法では、仮想仕事の原理から導かれる下記式(I)
【数3】
を解く。
次に、このようにして求めた遷移領域5を酸化膜と考えて、その上に新たに遷移領域を設けて(形状の更新)、同様の酸化シミュレーションを行うことにより、新たな酸化膜の形成に対応した応力分布の酸化シミュレーションが可能となる。
最後に、適当な酸化時間、上記酸化シミュレーションを繰り返すことにより、与えられた酸化時間後に基板に発生する応力分布およびこれに対応した酸化膜の形状を求めることが可能となる。
【0012】
図3に、遷移領域のヤング率に、遷移領域を構成する酸化膜固有のヤング率を用いる従来の酸化シミュレーションを用いた場合と、上記テーブルから選択した仮想的なヤング率を用いた本発明の酸化シミュレーションを用いた場合の、酸化時間と遷移領域の応力の関係を示す。図3から明らかなように、上記テーブルから選択した仮想的なヤング率を用いることにより、酸化シミュレーション開始時に遷移領域に発生する応力値が、従来の場合のA点からB点のように小さくなり、これにより従来方法で発生していた酸化開始直後の応力緩和が発生しなくなる。
即ち、本実施の形態にかかる酸化シミュレーションでは、応力緩和後の遷移領域の応力に相当する酸化膜の応力の実測値から求めた仮想的なヤング率を遷移領域のヤング率として用いることにより、従来の酸化シミュレーションで行っていた応力緩和過程のシミュレーションを行わずに酸化後の応力分布を求めることが可能となる。
【0013】
ここで、シリコン/シリコン酸化膜界面には、光学的な測定によって厚さ5Å程度の高密度層が存在することが知られているが、このような高密度層の存在は、遷移領域の酸化により発生する125%という大きな遷移領域の体積膨張が、通常の粘性流動とは異なるメカニズムで、極めて短時間に(薄い層の間で)緩和されていることを示すものである。
即ち、従来のシミュレーション方法では、このような通常の粘性流動による応力緩和とはメカニズムの異なる応力緩和現象まで含めて通常の粘性流動で取り扱おうとしたために、極めて速い応力緩和を扱う必要が生じ、この結果、計算の不安定性を生じさせ、タイムステップを小さくすることが不可欠となり、計算時間が長くなっていたのである。
従って、本実施の形態にかかる酸化シミュレーション方法では、上述のように、遷移領域の応力緩和後の酸化膜の応力から求めた仮想的なヤング率を遷移領域のヤング率として用いて酸化シミュレーションを行うことにより、上記メカニズムの異なる急速な応力の緩和現象を酸化シミュレーション中で取り扱う必要がなくなり、この結果タイムステップを小さくしなくても安定した計算結果を得ることが可能となる。
【0014】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、複数の酸化条件で予め酸化したシリコン基板の反り測定などで得られた応力緩和後の残留応力の測定値から、式(II)を用いて計算した遷移領域の仮想的なヤング率(計算ヤング率)をそれぞれテーブル化したが、本実施の形態2では、まず、粘性係数が応力依存粘性を有する上記酸化シミュレーションの遷移領域のヤング率に、遷移領域を構成する酸化膜固有のヤング率を用いる従来の酸化シミュレーション方法において、タイムステップ小さくして(即ち長い時間をかけて)、予め複数の酸化条件における応力緩和後の遷移領域の応力を求め、かかる応力から式(II)を用いて求めた仮想的なヤング率をテーブル化しておく。
例えば、図4は、このような事前の酸化シミュレーション(数値解析)によりシミュレーションした各酸化条件(酸化温度:800、900、1000、1100℃)における遷移領域の応力値を示すグラフであり、この結果を基に、式(II)を用いてそれぞれの仮想的なヤング率が求められる。
【0015】
次に、実際に酸化シミュレーションを行うにあたり、シミュレーションに用いる酸化条件に合った仮想的なヤング率を、適宜上記テーブルから選択して用いることにより酸化シミュレーションを行う。
このように、従来のシミュレーション方法を用いて、予め複数の酸化条件における遷移領域の仮想的なヤング率をそれぞれテーブル化し、実施の形態1と同様に、実際の酸化シミュレーションにおいて、シミュレーションに用いる酸化条件に応じた仮想的なヤング率をかかるテーブルから選択することにより、上記メカニズムの異なる急速な応力の緩和現象を酸化シミュレーション中で取り扱う必要がなくなり、この結果タイムステップを小さくしなくても安定した計算結果を得ることが可能となる。
【0016】
尚、上記実施の形態1、2では、弾性定数としてヤング率をテーブル化したが、ヤング率、ポアソン比、体積弾性係数、せん断弾性係数の4つの弾性定数うち、独立なパラメータは2つだけで、他のパラメータはこれらを用いて計算できるため、これらのパラメータのうち1または2のパラメータをテーブル化しても同様の効果を得ることが可能となる。
【0017】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にかかる酸化シミュレーション方法では、遷移領域の応力緩和後の酸化膜の応力から求めた弾性定数を遷移領域の弾性定数として用いて酸化シミュレーションを行うことにより、従来の酸化シミュレーションで取り扱っていた急速な応力の緩和現象を酸化シミュレーション中で取り扱う必要がなくなり、この結果タイムステップを小さくしなくても安定した計算結果を得ることが可能となる。
従って、酸化シミュレーションに必要な計算時間の短縮、計算コストの低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる酸化シミュレーションのフローチャートである。
【図2】 本発明にかかる酸化シミュレーションシステムのシステム構成図である。
【図3】 遷移領域における酸化時間と応力の関係の酸化シミュレーション結果である。
【図4】 事前解析により計算した遷移領域の酸化温度と応力との関係である。
【図5】 従来の酸化シミュレーションのフローチャートである。
【図6】 酸化シミュレーションにおける遷移領域の設定方法である。
【図7】 従来の酸化シミュレーション方法を用いて求めた酸化時間と遷移領域の応力の関係である。
【符号の説明】
1 シリコン基板、2 酸化膜(LOCOS酸化膜)、3 SiN膜、4 酸化種(H2OまたはO2)、5 遷移領域、11 計算機、12 スキャナ、13ハードコピー出力機である。
Claims (3)
- シリコン酸化膜を、その粘性係数が応力依存性を有する粘弾性体として取り扱い、
シリコン/シリコン酸化膜界面において、シリコンがシリコン酸化膜に酸化される領域を遷移領域とし、
上記遷移領域および該遷移領域以外の必要な領域にそれぞれ弾性定数を設定し、
上記遷移領域が酸化されることによる体積膨張に基づいて上記遷移領域に初期ひずみを与え、
上記初期ひずみを基に、設定された酸化条件において遷移領域およびその周辺領域に発生する応力分布と該応力分布に対応する酸化膜の形状とを計算する酸化シミュレーション方法において、
上記遷移領域の弾性定数として、上記酸化条件でシリコン基板を酸化して形成したシリコン酸化膜の残留応力の実測値から求めた実測弾性定数または上記酸化条件でシリコン基板の酸化シミュレーションを行うことにより得られたシリコン酸化膜の残留応力から求めた計算弾性定数を設定し、
上記遷移領域以外の必要な領域の弾性定数として、該領域を構成する物質固有の弾性定数をそれぞれ設定することを特徴とする酸化シミュレーション方法。 - 上記遷移領域の弾性定数が、複数の酸化条件で酸化したシリコン基板上のシリコン酸化膜の残留応力の各実測値を基に計算してテーブル化した複数の実測弾性定数の群より選択されることを特徴とする請求項1に記載の酸化シミュレーション方法。
- 上記遷移領域の弾性定数が、複数の酸化条件で行ったシリコン基板の酸化シミュレーションにより求めたシリコン酸化膜の残留応力の各計算値を基に計算してテーブル化した複数の計算弾性定数の群より選択されることを特徴とする請求項1に記載の酸化シミュレーション方法。
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