JP4491278B2 - 形状シミュレーション装置、形状シミュレーション方法および形状シミュレーションプログラム - Google Patents

形状シミュレーション装置、形状シミュレーション方法および形状シミュレーションプログラム Download PDF

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Description

この発明は、微細加工による製品の形状の変化をシミュレーションする形状シミュレーション装置、形状シミュレーション方法および形状シミュレーションプログラムに関し、特に形状のシミュレーションを高い精度でおこなうことができる形状シミュレーション装置、形状シミュレーション方法および形状シミュレーションプログラムに関するものである。
近年、加工技術の進歩によって半導体メモリやMRヘッドの微細化が大きく進み、またそれにともなって、これらの製品の製造工程を構築するための投資コストも増大している。このため、これらの微細加工製品の製造工程を構築するにあたっては、製品の加工後の形状を事前に高い精度でシミュレーションし、問題を早期に解決することが非常に重要になっている。
微細加工による形状の変化を高い精度でシミュレーションするための発明として、特許文献1には、モンテカルロ法を用いて高速かつ高精度なエッチング形状のシミュレーション計算が可能な形状シミュレーション装置が開示されている。
また、特許文献2には、エッチング粒子の入射方向を考慮することによりドライエッチングの加工形状シミュレーションの精度を向上させる方法が開示されている。
また、特許文献3には、シリコンとの界面の性質に応じてその界面での物理現象を表す物理モデルを変更することでシミュレーション精度を向上させるプロセスシミュレーション装置とプロセスシミュレーション方法が開示されている。
特開平10−326756号公報 特開昭63−1034号公報 特開2000−269105号公報
しかしながら、微細加工技術の進歩により、これらの装置および方法によるシミュレーションでは十分な精度が得られなくなってきている。その理由は、これまでは影響を無視することができた陰影効果や再付着効果による作用やウエハ上の位置による加工形状の違いが、半導体メモリ等の微細化が進んだことによって、製品の品質に大きな影響をもつようになってきたためである。
また、陰影効果や再付着効果については従来の2次元でのシミュレーションでは対応できず、3次元でのシミュレーションが必要となるが、3次元でのシミュレーションは計算量が膨大になり処理時間が大幅に増大するという問題もある。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、微細加工による加工形状のシミュレーションを高い精度でおこなうことができ、さらにシミュレーションに要する処理時間をユーザが調整することができる形状シミュレーション装置、形状シミュレーション方法および形状シミュレーションプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、微細加工による製品の形状の変化をシミュレーションする形状シミュレーション装置であって、前記製品の各表面を多角形に分割した表面要素の3次元空間での位置関係による可視性を評価して表面関係行列を作成する表面関係行列演算手段と、前記表面関係行列演算手段によって作成された前記表面関係行列を用いて陰影効果と再付着効果を反映させた前記表面要素の表面移動速度を算出する表面移動速度演算手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明は、微細加工による製品の形状の変化をシミュレーションする形状シミュレーション方法であって、前記製品の各表面を多角形に分割した表面要素の3次元空間での位置関係による可視性を評価して表面関係行列を作成する表面関係行列演算工程と、前記表面関係行列演算工程によって作成された前記表面関係行列を用いて陰影効果と再付着効果を反映させた前記表面要素の表面移動速度を算出する表面移動速度演算工程と、を含んだことを特徴とする。
また、本発明は、微細加工による製品の形状の変化をシミュレーションする形状シミュレーションプログラムであって、前記製品の各表面を多角形に分割した表面要素の3次元空間での位置関係による可視性を評価して表面関係行列を作成する表面関係行列演算手順と、前記表面関係行列演算手順によって作成された前記表面関係行列を用いて陰影効果と再付着効果を反映させた前記表面要素の表面移動速度を算出する表面移動速度演算手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
かかる発明によれば、シミュレーション対象の製品の各表面を多角形に分割した表面要素の3次元空間での位置関係による可視性を評価し、この可視性の情報を用いて陰影効果や再付着効果による影響を反映させたシミュレーションをおこなうように構成したので、高い精度のシミュレーション結果を得ることができる。
また、本発明は、上記発明において、前記表面関係行列演算手段は、前記表面要素の3次元空間での位置関係による可視性を、極座標を任意の数に分割した評価点からなる前記表面関係行列として評価することを特徴とする。
かかる発明によれば、シミュレーション対象の製品の各表面を多角形に分割した表面要素の3次元空間での位置関係による可視性を評価するための表面関係行列の評価点を任意の数に変更できるように構成したので、シミュレーションをおこなうユーザがシミュレーション結果の精度とシミュレーションに要する時間を調整することができる。
また、本発明は、上記発明において、前記表面関係行列演算手段は、前記表面要素の3次元空間での位置関係による可視性を、削れ分析用と再付着分析用の2種類の表面関係行列として評価し、前記表面移動速度演算手段は、前期削れ分析用の表面関係行列を用いて削れによる前記表面要素の表面移動速度を算出し、再付着分析用の表面関係行列を用いて再付着による前記表面要素の表面移動速度を算出することを特徴とする。
かかる発明によれば、3次元空間での可視性を評価するための表面関係行列を削れ分析用と再付着分析用の2種類用いるように構成したので、より高い精度が必要な削れのシミュレーションを高い精度で短時間におこなうことができ、もって高い精度のシミュレーション結果を短時間で得ることができる。
また、本発明は、微細加工による製品の形状の変化をシミュレーションする形状シミュレーション装置であって、前記微細加工における加工プロセスの構成と前記微細加工に用いるビームのビーム特性との入力を受け付けるユーザインターフェース制御手段と、前記微細加工をおこなうために前記製品に照射される前記ビームの強度および方向を前記加工プロセスの構成と前記ビーム特性とから算出するビーム条件計算手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明は、微細加工による製品の形状の変化をシミュレーションする形状シミュレーション方法であって、前記微細加工における加工プロセスの構成と前記微細加工に用いるビームのビーム特性との入力を受け付けるユーザインターフェース制御工程と、前記微細加工をおこなうために前記製品に照射される前記ビームの強度および方向を前記加工プロセスの構成と前記ビーム特性とから算出するビーム条件計算工程と、を含んだことを特徴とする。
また、本発明は、微細加工による製品の形状の変化をシミュレーションする形状シミュレーションプログラムであって、前記微細加工における加工プロセスの構成と前記微細加工に用いるビームのビーム特性との入力を受け付けるユーザインターフェース制御手順と、前記微細加工をおこなうために前記製品に照射される前記ビームの強度および方向を前記加工プロセスの構成と前記ビーム特性とから算出するビーム条件計算手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
かかる発明によれば、シミュレーションの各フェーズにおけるビーム条件を入力情報より算出するように構成したので、シミュレーションをおこなうユーザがビーム条件をフェーズ毎に別途計算して入力する必要がなく、正確なシミュレーション結果を容易に得ることができる。
また、本発明は、上記発明において、前記ユーザインターフェース制御手段は、前記微細加工をおこなう装置において前記製品が形成される位置をさらに受け付け、前記ビーム条件計算手段は、前記ビームの強度および方向を前記加工プロセスの構成と前記ビーム特性と前記位置とから算出することを特徴とする。
かかる発明によれば、シミュレーション対象の製品のウエハ上の位置を加味してビーム条件を算出するように構成したので、ウエハ面内の位置の違いによりおこる形状の違いをシミュレーションすることができる。
また、本発明は、上記発明において、前記形状シミュレーション装置は、前記微細加工をおこなう装置において前記製品が形成される位置を少なくともひとつ記憶する素子位置記憶手段をさらに備え、前記ビーム条件計算手段は、前記素子位置記憶手段に記憶された数の前記製品に対応するビームの強度および方向を算出することを特徴とする。
かかる発明によれば、シミュレーション対象の製品のウエハ上の位置を複数記憶し、それぞれの位置における加工形状をシミュレーションするように構成したので、ウエハ面内の位置の違いによりおこる形状の違いを容易に比較することができる。
本発明によれば、シミュレーション対象の製品の各表面を多角形に分割した表面要素の3次元空間での可視性を評価し、この可視性の情報を用いて陰影効果や再付着効果による影響を反映させたシミュレーションをおこなうように構成したので、高い精度のシミュレーション結果を得ることができるという効果を奏する。
本発明によれば、シミュレーション対象の製品の各表面を多角形に分割した表面要素の3次元空間での可視性を評価するための表面関係行列の評価点を任意の数に変更できるように構成したので、シミュレーションをおこなうユーザがシミュレーション結果の精度とシミュレーションに要する時間を調整することができるという効果を奏する。
本発明によれば、3次元空間での可視性を評価するための表面関係行列を削れ分析用と再付着分析用の2種類用いるように構成したので、より高い精度が必要な削れのシミュレーションを高い精度で短時間におこなうことができ、もって高い精度のシミュレーション結果を短時間で得ることができるという効果を奏する。
本発明によれば、シミュレーションの各フェーズにおけるビーム条件を入力情報より算出するように構成したので、シミュレーションをおこなうユーザがビーム条件をフェーズ毎に別途計算して入力する必要がなく、正確なシミュレーション結果を容易に得ることができるという効果を奏する。
本発明によれば、シミュレーション対象の製品のウエハ上の位置を加味してビーム条件を算出するように構成したので、ウエハ面内の位置の違いによりおこる形状の違いをシミュレーションすることができるという効果を奏する。
本発明によれば、シミュレーション対象の製品のウエハ上の位置を複数記憶し、それぞれの位置における加工形状をシミュレーションするように構成したので、ウエハ面内の位置の違いによりおこる形状の違いを容易に比較することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る形状シミュレーション装置、形状シミュレーション方法および形状シミュレーションプログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、以下では本実施例に係る形状シミュレーション装置、形状シミュレーション方法および形状シミュレーションプログラムがシミュレーションをおこなう対象である微細加工について簡単に説明し、これに続いて、本実施例に係る形状シミュレーション装置、形状シミュレーション方法および形状シミュレーションプログラムを半導体の加工に用いた場合について説明することとする。
まず、本実施例に係る形状シミュレーション装置、形状シミュレーション方法および形状シミュレーションプログラムがシミュレーションをおこなう対象である微細加工について簡単に説明する。LSI(Large Scale Integration)のような微細な構造を加工するために、現在ではイオンミリング法が広く用いられている。このイオンミリング法は、アルゴンイオン等のイオンを加速して被加工面に照射し、被加工面を物理的に削り取って形状変化をおこさせる加工方法である。
図1は、イオンミリング法による微細加工を説明するための説明図である。加速されたイオン粒子であるイオンビーム1は、所定の入射角をもって被加工面3に照射され、被加工面3を削り取ってエッチング部4を形成させる。このとき、被加工面3の上に加工形状2のような立体が形成されていると、この加工形状2の影になった部分にはイオンビーム1が届かず、非エッチング部5ができる(以下「陰影効果」という。)。また、イオンビーム1で削り取られた粒子が散乱して周囲に付着し、付着部7が形成される現象も発生する(以下、「再付着効果」という。)。
LSI等の微細化が進むにつれて、微細加工プロセスにおける陰影効果や再付着効果の影響は大きくなりつつあり、シミュレーション段階でこれらの効果の影響を把握することが非常に大きな意味を持ちつつある。
また、LSI等の微細加工プロセスにおいてはウエハと呼ばれる円盤状の素材の上に複数のチップパターンを同時に形成し、これを切り分けてICチップとする製造方法が通常用いられている。ところが、イオンミリング法によるイオンビームの照射は、ウエハの表面全体に均一におこなわれるわけではなく、加工装置の特性により例えばウエハの中心部にはより強いビームが照射され、周辺部にいくほど照射が弱くなるというようにウエハの部位によってビームの照射の強さが異なる。このため、同一のチップパターンをもつLSIであっても、ウエハの中心部で形成されたチップとウエハの周辺部で形成されたチップではチップの表面形状が異なる場合がある。
かかるウエハ上の形成位置による表面形状の相違は、陰影効果や再付着効果と同様に、LSI等の微細化が進むにつれて影響が大きくなりつつあり、シミュレーション段階で形成位置による加工形状の相違を把握することが非常に大きな意味を持ちつつある。
次に、本実施例に係る形状シミュレーション装置の構成について説明する。図2は、本実施例に係る形状シミュレーション装置の構成を示す機能ブロック図である。形状シミュレーション装置20は、素子初期位置情報と初期表面形状情報とビーム分布情報とプロセス条件情報と計算条件情報とからなる入力情報10を受け取り、加工後の形状を計算結果30として出力する機能をもつ。図3−1は、初期形状のサンプル図であり、入力情報10の初期表面形状情報に相当する。図3−2は、シミュレーション後の形状のサンプル図であり、計算結果30に相当する。
図2に示すように、形状シミュレーション装置20は、ユーザインターフェース部100と制御部200と記憶部300とを有する。ユーザインターフェース部100は、文字やイメージを表示可能な液晶装置等からなる表示部110とユーザの操作を受け付けるキーボードやマウス等からなる操作部120とを有する。
制御部200は、形状シミュレーション装置20を全体制御する制御部であり、ユーザインターフェース制御部210と時間発展ソルバ部220とを有する。ユーザインターフェース制御部210は、ユーザインターフェース部100の制御をおこなう制御部である。
時間発展ソルバ部220は、入力情報を基にしてシミュレーションをおこなう処理部であり、ビーム条件計算処理部221と表面関係行列演算処理部222と表面移動速度演算処理部とを223を有する。
ビーム条件計算処理部221は、素子初期位置情報とビーム分布情報とプロセス条件情報とから、加工プロセスの途中経過時点においてシミュレーション対象の素子がウエハ上のどの位置にあるのかを計算によって求め、その位置におけるビームの入射角と強さ(以下「ビーム条件」という。)を算出する処理部である。
形状シミュレーション装置20は、加工プロセスを細かいフェーズに細分化してフェーズ毎に形状変化を演算し、そのフェーズ毎の形状変化を累積して最終的に形成される素子の形状をシミュレーションするものであるが、各フェーズでの素子の形状変化の演算にはその時点におけるビーム条件が必要となる。ビーム条件計算処理部221は、ユーザが入力した素子初期位置情報とビーム分布情報とプロセス条件情報とを基にして、このビーム条件の算出をおこなう。
従来の形状シミュレーション装置においては、フェーズ毎のビーム条件をユーザが計算して入力する仕組みをとっており、ユーザの負担が大きく、またユーザの計算間違いによって誤ったシミュレーション結果が得られる可能性もあった。ビーム条件計算処理部221がビーム条件を算出することにより、シミュレーションの作業を効率化し、また正確なシミュレーション結果を得ることができる。
さらに、ビーム条件計算処理部221によるビーム条件の算出は、ウエハ上の形成位置による素子の形状の違いを検証する場合にも有用である。同一ウエハ上に素子を形成する場合、ビーム分布情報とプロセス条件情報の内容は同一であり、素子初期位置情報の指定さえあればビーム条件計算処理部221によってビーム条件の算出がおこなわれ、シミュレーションの実行が可能となる。したがってユーザは、一旦ビーム分布情報とプロセス条件情報の指定をおこなえば、素子初期位置情報を指定するだけでウエハ上の任意の位置に形成される素子の形状をシミュレーションすることができ、これらの素子の形状を容易に比較することができる。
表面関係行列演算処理部222は、シミュレーション対象の素子の各表面要素の位置関係による可視性を評価する処理部である。既に説明したとおり、微細加工においては他の形状によってビームが遮られてエッチングがおこなわれない陰影効果や、ビームによって削り取られた粒子が他の面に付着する再付着効果がみられる。これらの効果をシミュレーションするには各表面要素の可視性を3次元で評価する必要がある。
陰影効果をシミュレーションするには、ビームの入射方向に対して素子の各表面要素がどのように重なっているかを3次元で評価しなければならない。また、再付着は、削りとられた面から見える面にのみ発生し、他の表面要素に隠れた面にはおこらないため、再付着効果を評価するには各表面要素の可視性を3次元で評価する必要がある。
表面移動速度演算処理部223は、ビーム条件計算処理部221と表面関係行列演算処理部222の演算結果を基にして、シミュレーション対象の素子の各表面要素の移動速度を計算し、この移動速度に応じて各表面要素を移動させて形状を変化させる処理部である。移動速度は、ビームによって削られて表面が後退する負の移動速度と、再付着によって表面が隆起する正の移動速度を合計したものであり、単位時間当たりの表面の移動距離を表す。
記憶部300は、素子初期位置記憶部310と初期表面形状記憶部320とビーム分布記憶部330とプロセス条件記憶部340と計算条件記憶部350とビーム条件記憶部360と表面形状記憶部370と削れ分析用表面関係行列記憶部380と再付着分析用表面関係行列記憶部390とを有する。
素子初期位置記憶部310、初期表面形状記憶部320、ビーム分布記憶部330、プロセス条件記憶部340および計算条件記憶部350は、それぞれ入力情報を記憶する。素子初期位置記憶部310は、ウエハ上に形成する素子の初期位置をX座標とY座標の組合せとして記憶する。加工プロセスにおいてウエハは回転し、それにともなってウエハ上の素子の位置も移動するが、移動の起点となる位置をここに記憶する。
初期表面形状記憶部320は、ウエハ上に形成されている素子の初期形状を記憶する。素子の形状は、三角形等の多角形(以下「ポリゴン」という。)からなる表面要素の集合として表現されるが、初期表面形状記憶部320にはこれらの表面要素の位置と形状が座標情報もしくはベクトル情報として記憶される。
ビーム分布記憶部330は、ウエハに照射されるビームの強度をウエハ上の位置と入射角別に定義した情報である。ビーム分布は、微細加工に用いる装置の特性によって異なるため、シミュレーション対象の装置に応じた情報をここに記憶させる。
プロセス条件記憶部340は、素子の加工工程を記憶する。プロセス条件記憶部340は、複数の工程を記憶することができ、それぞれの工程には加工時間、ウエハの傾斜角、ビームの発散角、ウエハの回転角度などの情報が含まれる。
計算条件350は、シミュレーションの精度に係る情報を記憶する。シミュレーションの精度に係る情報には、加工工程を細分化する時間の単位となるタイムステップや、素子の表面要素の可視性を評価する際の極座標の分割数などがある。
ビーム条件記憶部360は、ビーム条件計算処理部221の計算結果を記憶する。具体的には、加工工程を細分化した各フェーズにおけるビームの入射角と強度を記憶する。図4は、ビーム条件記憶部360の一例を示すデータ構造図である。同図に示すように、ビーム条件記憶部360は、時間、仰角、方位角、強度および発散角という項目をもつ。時間の項目は、経過した加工時間を表す。この時間は、計算条件記憶部350のタイムステップの倍数になる。仰角および方位角の項目は、ビームの入射角を表し、強度の項目は、ビームの強度を表す。発散角の項目は、プロセス条件記憶部340のビームの発散角の値を保持する。
表面形状記憶部370は、表面移動速度演算処理部223の演算結果を記憶する。表面形状記憶部370には、ビームの照射によって変化した表面要素の位置と形状が座標情報もしくはベクトル情報として記憶される。
削れ分析用表面関係行列記憶部380と再付着分析用表面関係行列記憶部390は、表面関係行列演算処理部222の演算結果を記憶する。いずれの情報も、シミュレーション対象の素子を形成する各表面要素の可視性を記憶するものであるが、使用目的が異なる。前者は、ビームの照射による削れと陰影効果を評価するための情報であり、後者は、再付着効果を評価するための情報である。
ここで、表面関係行列演算処理部222が表面関係行列を用いて表面要素の可視性を評価するやり方について説明しておく。ここでは、シミュレーション対象の素子が表面要素0〜表面要素9の10個の表面要素から形成されているものとして説明することとする。
まず、表面要素0〜表面要素9それぞれに対して表面関係行列を用意して初期化する。図5は、初期化時の表面関係行列を説明するための説明図である。同図に示すように、表面関係行列は、計算条件記憶部350の分割数の項目に設定されている数だけの評価点をもつ。それぞれの評価点は、当該の表面要素の表面から見た方向を示し、その方向に存在する最近接の表面要素の番号とその表面要素への距離を保持できるようになっている。この図に示した例では分割数の項目に36が設定されたために、36の評価点が設けられており、それぞれの評価点は初期化されて値を保持しない状態になっている。
表面関係行列演算処理部222は、この表面関係行列に他の表面要素をマッピングして可視性の評価を行う。図6は、マッピング時の表面関係行列を説明するための説明図である。既に説明したように表面要素は三角形等のポリゴンであり、複数の頂点をもつ。表面要素0の表面からみて表面要素1の各頂点がどの方向にあるかを表面要素0の表面関係行列にマッピングし、それらの点を結びあわせると同図に示すように三角形等の多角形の像ができあがる。
マッピングができたら、マッピングによってできた像の中の各評価点にマッピングした表面要素の番号とその表面要素との距離を設定する。図7は、表面要素番号と距離を設定した表面関係行列を説明するための説明図である。同図に示すように、マッピングによってできた像の中にある各評価点に表面要素1の番号と表面要素0の中心から当該の評価点の方向に進んだときに表面要素1に達するまでの距離とを設定する。
そして、同様のマッピングと評価点への値の設定を他の表面要素2〜9に対してもおこなう。このとき、評価点に他の表面要素への距離が設定されており、さらにその距離が今回マッピングした表面要素との距離よりも短い場合には、評価点への表面要素番号と距離の設定をおこなわないこととする。
このようにして表面要素1〜9の全てを表面要素0の表面関係行列にマッピングし、表面要素番号と距離の設定をおこなうと、表面要素0の表面関係行列の各評価点にはその方向に存在する最近接の表面要素の番号とその表面要素への距離が設定されることとなる。この情報を利用することで、他の表面要素に遮られて表面要素0にビームの照射が届かないかどうかを判断することができる。また、表面要素0がビームによって削られたときにどの表面要素に再付着が発生するかを判断することもできる。
表面関係行列演算処理部222は、同様のやり方で表面要素1〜9についても表面関係行列を用いて可視性の評価をおこなう。
かかる表面関係行列演算処理において、表面要素からみた極座標をより細分化しより多くの評価点を設けることは、可視性をより正確に評価することを可能にし、より精度の高いシミュレーション結果を得ることができる反面、計算時間の増大を招く。本実施例に係る形状シミュレーション装置およびシミュレーションプログラムは、極座標を細分化する分割数をユーザが設定できるようにすることで、ユーザがシミュレーションの精度と計算時間の調整おこなうことを可能にしている。
また、本実施例に係る形状シミュレーション装置およびシミュレーションプログラムは、各表面要素毎に削れ分析用と再付着分析用の2つの表面関係行列をもたせる。再付着分析用表面関係行列記憶部390は、当該の表面要素にビームが照射されて削られた場合にどの表面要素に再付着が発生するかを判定するためのものである。再付着は、当該の表面要素からみて一部でも他の表面要素の影にならずに見えている全ての表面要素におこりうる。したがって、再付着分析用表面関係行列記憶部390は、全ての方向について可視性を評価する必要がある。
一方、削れ分析用表面関係行列記憶部380は、ビームの照射によって当該の表面要素が削られるかあるいは他の表面要素の影になって削られることがないかを判定するためのものである。ビームの入射方向は、入射角に発散角を加味した方向に限られるため、削れ分析用表面関係行列記憶部380の場合はこの方向においての可視性を評価すればよい。図8は、削れ分析用の表面関係行列を説明するための説明図である。同図に示すように、ビームの入射方向は全評価点の一部のみであり、削れ分析用表面関係行列ではこの範囲外の部分については表面要素の可視性を評価する必要がない。
既に述べたように、表面関係行列の評価点を増やすことは可視性をより正確に評価することを可能にし、より精度の高いシミュレーション結果を得ることができる反面、計算時間の増大を招く。しかし、削れ分析用表面関係行列は、全ての評価点について距離の計算をおこなう必要が無いため評価点の数を増やしても計算時間の増加は少なくて済む。再付着は削れによって発生する作用であるため、削れを高い精度でシミュレーションすることは、再付着のシミュレーションの精度も向上させ、全体のシミュレーション結果の精度を向上させることにつながる。このように、表面関係行列を削れ分析用と再付着分析用の2つにわけて評価することは、より短い計算時間でより精度の高いシミュレーション結果をえることに貢献する。
次に、本実施例に係る形状シミュレーション装置20へ情報を入力する画面について説明する。なお、これらの画面は一例であり、本発明はこれらの画面により限定されるものではない。
図9は、素子初期位置情報の入力画面のサンプル図である。この画面は、ウエハ上の位置による素子の加工形状の違いを知るために、形状変化をシミュレーションする素子の位置を指定するための画面である。
同図に示すように、画面の左上にはウエハの径を入力する欄と素子の位置をX座標およびY座標として入力する欄が設けられている。ここで入力された値は、追加ボタンを押下することで画面の左下のリストに登録され、削除ボタンを押下することでリストから削除される。このリストでは、素子の位置を示すX座標とY座標の組合せを任意の個数保持することができる。
また、画面の右半分にはウエハのイメージを示す円が描かれ、左下のリストに登録されている素子の位置が点として表示される。このウエハのイメージを示す円の上の任意の位置をマウス等の入力装置で選択することにより、その位置を画面の左下のリストに登録することができる。
このように、素子初期位置情報の入力画面では、素子の初期位置の指定をX座標とY座標を直接入力するやり方とウエハのイメージを示す円の上で選択するやり方の2種類のやり方でおこなうことができ、指定した初期位置を複数保持することができる。そして、この入力画面で入力された情報は、記憶部300の素子初期位置記憶部310に記憶される。
図10は、初期表面形状情報の入力画面のサンプル図である。この画面は、形状変化をシミュレーションする素子の加工前の形状を入力するための画面である。同図に示すように、画面の左上には表面データ名を入力する欄が設けられており、ここに素子の初期表面形状を記憶したファイル名を入力し、読み込みボタンを押下することにより、素子の表面形状を示す情報が取り込まれて記憶部300の初期表面形状記憶部320に記憶される。なお、素子の初期表面形状を記憶したファイルの形式は、この形状シミュレーション装置、形状シミュレーション方法および形状シミュレーションプログラム対応したものであれば何であってもよく、例えばSTL形式のポリゴンデータを用いることができる。また、素子の初期表面形状を記憶したファイルは、どのようなやり方で作成されたものであってもよい。
図11は、プロセス条件情報とビーム分布情報の入力画面のサンプル図である。この画面は、シミュレーションする加工工程の工程と各工程におけるビーム分布を入力するための画面である。
同図に示すように、画面の左上には加工工程における加工時間とウエハ傾斜角と発散角とウエハ回転とビームの強度分布と入射角分布とを入力する欄が設けられている。加工時間は、その工程に要する時間を表す。ウエハ傾斜角は、その工程においてウエハを傾斜させる角度を表す。発散角は、照射するイオンビームの開き角を表す。ウエハ回転は、ウエハの回転方向と回転量を表す。ビームの強度分布は、ウエハの中心からの距離によるビームの強度の変化を表し、入射角分布はビームの入射角によるビームの強度の変化を表す。強度分布および入射角分布は、事前に値を設定しておいた情報を選択することで指定をおこなう。
これらの入力欄で入力された値は、追加ボタンを押下することで画面下部のリストに登録され、削除ボタンを押下することでリストから削除される。このリストでは、加工工程に係る情報を任意の個数保持することができる。また、画面の右上にはビームの強度分布および入射角分布を示すイメージが表示される。
このように、プロセス条件情報とビーム分布情報の入力画面では、加工工程を構成する各工程に係る情報を複数入力し保持することができる。そして、この画面で入力された情報は、記憶部300のビーム分布記憶部330とプロセス条件記憶部340とに記憶される。
図12は、計算条件情報の入力画面のサンプル図である。この画面は、シミュレーションの精度を指定するための画面である。この画面で高い精度を指定するとより現実に近いシミュレーション結果が得られる反面、計算時間をより多く要することになる。
同図に示すように、画面上にはタイムステップとビーム分割数と再付着分割数を入力する欄が設けられている。タイムステップは、加工工程を細分化するための時間を表す。図11の画面で入力された各加工工程は、このタイムステップで指定された時間に分割され、この分割された各フェーズ毎に形状変化のシミュレーションがおこなわれて最終的な加工形状が出力される。したがって、タイムステップに指定した時間が短いほどシミュレーション結果の精度は向上し、また、計算に時間を要する。
また、ビーム分割数と再付着分割数は、それぞれ削れ分析用表面関係行列記憶部370と再付着分析用表面関係行列記憶部380の精度を表す。これらの値は、それぞれの入力欄の横に設けられた高速と高精度を両端とするスライドバーを操作することによっても指定できる。これらの項目に指定した値が大きいほど、素子の各表面要素の可視性を正確に判断することができ、より精度の高いシミュレーション結果を得ることができる反面、計算により多くの時間を要することになる。
このように、計算条件情報の入力画面では、シミュレーション結果の精度とシミュレーションに要する時間をユーザが調整して設定することができる。そして、この画面で入力された情報は、記憶部300の計算条件記憶部350に記憶される。
次に、図2に示した形状シミュレーション装置20の処理手順について説明する。なお、形状シミュレーション装置20は、図9の画面で指定した複数の異なる位置の素子の加工形状をシミュレーションすることができるが、ここではひとつの素子の加工形状をシミュレーションする場合の処理手順について説明することとする。複数の異なる位置の素子の加工形状をシミュレーションする場合は、ここで説明する処理手順を素子の個数分繰り返す。
図13は、図2に示した形状シミュレーション装置20の処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、まずシミュレーション装置20は、シミュレーションに必要なデータの読み込みをおこなう(ステップS101)。ここで読み込まれる情報には、素子初期位置情報と初期表面形状情報とビーム分布情報とプロセス条件情報と計算条件情報とがあり、これらの情報はユーザによって図9〜図12で説明した画面から入力され、それぞれ素子初期位置記憶部310、初期表面形状記憶部320、ビーム分布記憶部330、プロセス条件記憶部340および計算条件記憶部350に記憶される。
そして、形状シミュレーション装置20は、読み取った初期表面形状情報を基にしてシミュレーション対象の素子の表面形状を作成する(ステップS102)。この表面形状は、ポリゴンである表面要素を多数組み合わせたものからなる。
次に、ビーム条件計算処理部221が、ビーム条件の計算をおこなう(ステップS103)。ビーム条件計算処理部221は、ステップS101で読み込んだ情報と経過した加工時間を基にしてビーム条件を計算し、ビーム条件記憶部360に記憶させる。具体的には、素子初期位置記憶部310とプロセス条件記憶部340と経過した加工時間からシミュレーション対象の素子の現在の位置とビームの入射角を算出し、これをビーム分布記憶部330に当てはめてビームの強度を求め、その結果をビーム条件記憶部360に記憶させる。ビーム分布記憶部330は、全ての位置に関する情報を保持しないため、ビーム分布記憶部330に条件に合う情報が存在しない場合は隣接する位置の情報を補完することによって強度を求める。
次に、表面関係行列演算処理部222が、削れ分析用表面関係行列記憶部380と再付着分析用表面関係行列記憶部390を更新し、各表面要素の可視性を評価する(ステップS104)。そして、表面移動速度演算処理部223が、ビーム分布記憶部330と削れ分析用表面関係行列記憶部380と再付着分析用表面関係行列記憶部390との情報を基にして各表面要素の移動速度を計算し(ステップS105)、この移動速度に応じて各表面要素を計算条件記憶部350のタイムステップの時間分だけ移動させる(ステップS106)。
このようにして、形状シミュレーション装置20は、加工プロセスを細分化したひとつのフェーズの処理を完了する。そして、全ての加工プロセスが完了したかを確認し、完了していない場合には(ステップS107否定)、加工時間を計算条件記憶部350のタイムステップの時間分だけ進めて(ステップS108)、ステップS103〜ステップS106を実行して次のフェーズの処理をおこなう。形状シミュレーション装置20は、加工プロセスが完了した時点で(ステップS107肯定)処理を完了する。
次に、図13に示した表面関係行列演算処理の処理手順について説明する。図14は、図13に示した表面関係行列演算処理の処理手順を示すフローチャートである。この処理は、シミュレーション対象の素子を形成する各表面要素の可視性を評価するためのものであり、表面関係行列演算処理部222によって実行される。
まず、表面関係行列演算処理部222、最初の表面要素Isを選択し(ステップS201)、表面要素Isに対応する表面関係行列を初期化する(ステップS202)。そして、最初の評価対象の表面要素Jsを選択し(ステップS203)、この表面要素Jsの各頂点を表面要素Isの表面関係行列にマッピングする(ステップS204)。
次に、このマッピングによりできあがった多角形の像の中にある評価点をひとつ選択し(ステップS205)、表面要素Isの中心からこの評価点の方向に進んだ場合に表面要素Jsと接触するまでの距離ZJを算出する(ステップS206)。そして、この評価点に表面要素番号が設定されていない場合(ステップS207肯定)、もしくはZJがこの評価点に設定されている距離よりも短い場合(ステップS208肯定)には、評価点に表面要素番号Jsと距離ZJを設定する(ステップS209)。表面関係行列演算処理部222は、マッピングによりできあがった多角形の中にある評価点全てを処理し終えるまで、ステップS205〜ステップS209を繰り返して実行する。
表面関係行列演算処理部222は、表面要素Isと表面要素Jsとの可視性の評価を終えると、次の表面要素をJsとして選択し(ステップS211)、この表面要素Jsとの可視性を評価するために再びステップS204〜ステップS210を実行する。そして、表面要素Isと他の全ての表面要素との可視性の評価が完了し、表面要素Isに対応した表面関係行列が完成すると(ステップS212肯定)、表面関係行列演算処理部222は、別の表面要素を表面要素IsとしてステップS202〜ステップS212を実行する。このようにして、全ての表面要素に関して表面関係行列が完成すると表面関係行列演算処理は完了する。
なお、フローチャートには明示していないが、各表面要素は、削れ分析用と再付着分析用の2種類の表面関係行列をもっており、ステップS204〜ステップS210の処理は、これら2種類の表面関係行列それぞれに対して実行する必要がある。
次に、図13に示した表面移動速度演算処理の処理手順について説明する。図15は、図13に示した表面移動速度演算処理の処理手順を示すフローチャートである。この処理は、ビームの照射による削れと削れにともなう再付着とによって各表面要素がどの程度の速度で移動するのかを算出するためのものであり、表面移動速度演算処理部223によって実行される。
まず、表面移動速度演算処理部223は、最初の表面要素Isを選択する(ステップS301)。そして、表面要素Isに対応する削れ分析用表面関係行列を参照し、ビームの入射方向にある評価点が他の表面要素によって覆われているかどうかを確認する(ステップS302)。ここで、ビームの入射方向にある全ての評価点が他の表面要素によって覆われている場合には(ステップS303肯定)、ビームにより表面要素が削られることはないとみなされるため別の表面要素をIsとしてステップS302から処理を再開する。
ビームの入射方向にある評価点の少なくともひとつが他の表面要素に覆われていない場合には(ステップS303否定)、ビーム条件記憶部360からビームの強度を取得し(ステップS304)、削れによる表面要素Isの移動速度を算出する(ステップS305)。なお、ビーム条件記憶部360に格納されているビーム強度はウエハに対して水平な面に適用される値であるため、表面要素Isがウエハの表面に対して水平でない場合には、ビーム条件計算処理部221を呼び出して、ビームの入射角と強度を取得する必要がある。
削れによる表目要素の移動速度Vsは、数1を用いて求めることができる。数1において、(θ,φ)は、各表面要素上での極座標形式での仰角と方位角を示す。Fbeam(θ,φ)は、(θ,φ)で示される方向から飛来するビーム強度を示し、ER(θ)は、入射角度θでの表面素材のエッチングレートを示す。
Figure 0004491278
次に、表面要素Isに対応する再付着分析用表面関係行列を参照し、表面要素Isから一部でも見えている表面要素Jsを選択する(ステップS306)。具体的には、再付着分析用表面関係行列で評価点に表面要素番号が設定されている表面要素のひとつを選択することになる。
そして、表面要素Isの削れ速度等から再付着粒子密度を求め(ステップS308)、再付着による表面要素Jsの移動速度を算出する(ステップS309)。再付着による表面要素の移動速度Vsは、数2を用いて求めることができる。数2において、(θ,φ)は、各表面要素上での極座標形式での仰角と方位角を示す。また、Fdepo(θ,φ)は、(θ,φ)で示される方向から飛来する再付着粒子密度を示す。
Figure 0004491278
表面移動速度演算処理部223は、表面要素Isの再付着分析用表面関係行列の評価点に表面要素番号が設定されている表面要素を全て処理するまでステップS306〜ステップ309を繰り返す。そして、表面要素番号が設定されている表面要素を全て処理すると(ステップS307肯定)、別の表面要素をIsとしてステップS302から処理を再開する。このようにして、全ての表面要素について削れによる表面移動速度をもとめ、さらにその削れにともなって他の表面要素に発生する再付着による表面移動速度を求める
そして、表面移動速度演算処理部223は、再び最初の表面要素Isを選択し(ステップS312)、表面要素Isの削れによる移動速度と、他の表面要素の削れにともなう表面要素Isの再付着による移動速度の合計値とを合計し、これを表面要素Isの表面移動速度とする(ステップS313)。表面移動速度演算処理部223は、別の表面要素をIsとして(ステップS314)、最後の表面要素を処理し終えるまで(ステップS315肯定)ステップS313を繰り返し実行する。このようにして、全ての表面要素について表面移動速度が求められると表面移動速度演算処理は完了する。
上述してきたように、本実施例では、表面関係行列演算処理部222が表面関係行列を用いてシミュレーション対象の素子を構成する表面要素の可視性を3次元で評価するよう構成したので、陰影効果や再付着効果を適切に考慮したシミュレーション結果を得ることができる。
また、本実施例では、表面関係行列の評価点の数をユーザが自由に設定できるよう構成したので、シミュレーション結果の精度の高さとシミュレーションに要する計算時間をユーザが調整することができる。
また、本実施例では、ビーム条件計算処理部221がシミュレーションの各フェーズにおけるビームの入射方向と強度を計算するよう構成したので、同一ウエハ上の別の位置に形成される素子の加工形状の違いをシミュレーションにより容易にえることができる。
(付記1)微細加工による製品の形状の変化をシミュレーションする形状シミュレーション装置であって、
前記製品の各表面を多角形に分割した表面要素の3次元空間での位置関係による可視性を評価して表面関係行列を作成する表面関係行列演算手段と、
前記表面関係行列演算手段によって作成された前記表面関係行列を用いて陰影効果と再付着効果を反映させた前記表面要素の表面移動速度を算出する表面移動速度演算手段と、
を備えたことを特徴とする形状シミュレーション装置。
(付記2)前記表面関係行列演算手段は、前記表面要素の3次元空間での位置関係による可視性を、極座標を任意の数に分割した評価点からなる前記表面関係行列として評価することを特徴とする付記1に記載の形状シミュレーション装置。
(付記3)前記表面関係行列演算手段は、前記表面要素の3次元空間での位置関係による可視性を、削れ分析用と再付着分析用の2種類の表面関係行列として評価し、
前記表面移動速度演算手段は、前期削れ分析用の表面関係行列を用いて削れによる前記表面要素の表面移動速度を算出し、再付着分析用の表面関係行列を用いて再付着による前記表面要素の表面移動速度を算出することを特徴とする付記1または2に記載の形状シミュレーション装置。
(付記4)微細加工による製品の形状の変化をシミュレーションする形状シミュレーション装置であって、
前記微細加工における加工プロセスの構成と前記微細加工に用いるビームのビーム特性との入力を受け付けるユーザインターフェース制御手段と、
前記微細加工をおこなうために前記製品に照射される前記ビームの強度および方向を前記加工プロセスの構成と前記ビーム特性とから算出するビーム条件計算手段と、
を備えたことを特徴とする形状シミュレーション装置。
(付記5)前記ユーザインターフェース制御手段は、前記微細加工をおこなう装置において前記製品が形成される位置をさらに受け付け、
前記ビーム条件計算手段は、前記ビームの強度および方向を前記加工プロセスの構成と前記ビーム特性と前記位置とから算出することを特徴とする付記4に記載の形状シミュレーション装置。
(付記6)前記形状シミュレーション装置は、前記微細加工をおこなう装置において前記製品が形成される位置を少なくともひとつ記憶する素子位置記憶手段をさらに備え、
前記ビーム条件計算手段は、前記素子位置記憶手段に記憶された数の前記製品に対応するビームの強度および方向を算出することを特徴とする付記5に記載の形状シミュレーション装置。
(付記7)微細加工による製品の形状の変化をシミュレーションする形状シミュレーション方法であって、
前記製品の各表面を多角形に分割した表面要素の3次元空間での位置関係による可視性を評価して表面関係行列を作成する表面関係行列演算工程と、
前記表面関係行列演算工程によって作成された前記表面関係行列を用いて陰影効果と再付着効果を反映させた前記表面要素の表面移動速度を算出する表面移動速度演算工程と、
を含んだことを特徴とする形状シミュレーション方法。
(付記8)前記表面関係行列演算工程は、前記表面要素の3次元空間での位置関係による可視性を、極座標を任意の数に分割した評価点からなる前記表面関係行列として評価することを特徴とする付記7に記載の形状シミュレーション方法。
(付記9)前記表面関係行列演算工程は、前記表面要素の3次元空間での位置関係による可視性を、削れ分析用と再付着分析用の2種類の表面関係行列として評価し、
前記表面移動速度演算工程は、前期削れ分析用の表面関係行列を用いて削れによる前記表面要素の表面移動速度を算出し、再付着分析用の表面関係行列を用いて再付着による前記表面要素の表面移動速度を算出することを特徴とする付記7または8に記載の形状シミュレーション方法。
(付記10)微細加工による製品の形状の変化をシミュレーションする形状シミュレーション方法であって、
前記微細加工における加工プロセスの構成と前記微細加工に用いるビームのビーム特性との入力を受け付けるユーザインターフェース制御工程と、
前記微細加工をおこなうために前記製品に照射される前記ビームの強度および方向を前記加工プロセスの構成と前記ビーム特性とから算出するビーム条件計算工程と、
を含んだことを特徴とする形状シミュレーション方法。
(付記11)前記ユーザインターフェース制御工程は、前記微細加工をおこなう装置において前記製品が形成される位置をさらに受け付け、
前記ビーム条件計算工程は、前記ビームの強度および方向を前記加工プロセスの構成と前記ビーム特性と前記位置とから算出することを特徴とする付記10に記載の形状シミュレーション方法。
(付記12)前記形状シミュレーション方法は、前記微細加工をおこなう装置において前記製品が形成される位置を少なくともひとつ記憶する素子位置記憶工程をさらに備え、
前記ビーム条件計算工程は、前記素子位置記憶肯定に記憶された数の前記製品に対応するビームの強度および方向を算出することを特徴とする付記11に記載の形状シミュレーション方法。
(付記13)微細加工による製品の形状の変化をシミュレーションする形状シミュレーションプログラムであって、
前記製品の各表面を多角形に分割した表面要素の3次元空間での位置関係による可視性を評価して表面関係行列を作成する表面関係行列演算手順と、
前記表面関係行列演算手順によって作成された前記表面関係行列を用いて陰影効果と再付着効果を反映させた前記表面要素の表面移動速度を算出する表面移動速度演算手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする形状シミュレーションプログラム。
(付記14)前記表面関係行列演算手順は、前記表面要素の3次元空間での位置関係による可視性を、極座標を任意の数に分割した評価点からなる前記表面関係行列として評価することを特徴とする付記13に記載の形状シミュレーションプログラム。
(付記15)前記表面関係行列演算手順は、前記表面要素の3次元空間での位置関係による可視性を、削れ分析用と再付着分析用の2種類の表面関係行列として評価し、
前記表面移動速度演算手順は、前期削れ分析用の表面関係行列を用いて削れによる前記表面要素の表面移動速度を算出し、再付着分析用の表面関係行列を用いて再付着による前記表面要素の表面移動速度を算出することを特徴とする付記13または14に記載の形状シミュレーションプログラム。
(付記16)微細加工による製品の形状の変化をシミュレーションする形状シミュレーションプログラムであって、
前記微細加工における加工プロセスの構成と前記微細加工に用いるビームのビーム特性との入力を受け付けるユーザインターフェース制御手順と、
前記微細加工をおこなうために前記製品に照射される前記ビームの強度および方向を前記加工プロセスの構成と前記ビーム特性とから算出するビーム条件計算手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする形状シミュレーションプログラム。
(付記17)前記ユーザインターフェース制御手順は、前記微細加工をおこなう装置において前記製品が形成される位置をさらに受け付け、
前記ビーム条件計算手順は、前記ビームの強度および方向を前記加工プロセスの構成と前記ビーム特性と前記位置とから算出することを特徴とする付記16に記載の形状シミュレーションプログラム。
(付記18)前記形状シミュレーションプログラムは、前記微細加工をおこなう装置において前記製品が形成される位置を少なくともひとつ記憶する素子位置記憶手順をさらに備え、
前記ビーム条件計算手順は、前記素子位置記憶手順に記憶された数の前記製品に対応するビームの強度および方向を算出することを特徴とする付記17に記載の形状シミュレーションプログラム。
以上のように、本発明にかかる形状シミュレーション装置、形状シミュレーション方法および形状シミュレーションプログラムは、半導体等の微細加工による形状変化のシミュレーションに有用であり、特に、高い精度をもったシミュレーション結果を効率よく得ることが必要な場合に適している。
イオンミリング法による微細加工を説明するための説明図である。 本実施例に係る形状シミュレーション装置の構成を示す機能ブロック図である。 初期形状のサンプル図である。 シミュレーション後の形状のサンプル図である。 ビーム条件情報の一例を示すデータ構造図である。 初期化時の表面関係行列を説明するための説明図である。 マッピング時の表面関係行列を説明するための説明図である。 表面要素番号と距離を設定した表面関係行列を説明するための説明図である。 削れ分析用の表面関係行列を説明するための説明図である。 素子初期位置情報の入力画面のサンプル図である。 初期表面形状情報の入力画面のサンプル図である。 プロセス条件情報とビーム分布情報の入力画面のサンプル図である。 計算条件情報の入力画面のサンプル図である。 図2に示した形状シミュレーション装置の処理手順を示すフローチャートである。 図13に示した表面関係行列演算処理の処理手順を示すフローチャートである。 図13に示した表面移動速度演算処理の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 イオンビーム
2 加工形状
3 被加工面
4 エッチング部
5 非エッチング部
6 粒子の散乱
7 付着部
10 入力情報
20 形状シミュレーション装置
30 計算結果
100 ユーザインターフェース部
110 表示部
120 操作部
200 制御部
210 ユーザインターフェース制御部
220 時間発展ソルバ部
221 ビーム条件計算処理部
222 表面関係行列演算処理部
223 表面移動速度演算処理部
300 記憶部
310 素子初期位置記憶部
320 初期表面形状記憶部
330 ビーム分布記憶部
340 プロセス条件記憶部
350 計算条件記憶部
360 ビーム条件記憶部
370 表面形状記憶部
380 削れ分析用表面関係行列記憶部
390 再付着分析用表面関係行列記憶部

Claims (5)

  1. 微細加工による製品の形状の変化をシミュレーションする形状シミュレーション装置であって、
    前記製品の各表面を多角形に分割した各表面要素について、3次元空間で所定の視点から見た場合の重なり状況を評価して削れ分析用の表面関係行列と再付着分析用の表面関係行列とを作成する表面関係行列演算手段と、
    前記製品の各表面を多角形に分割した各表面要素の初期位置情報および前記微細加工に用いるビームの分布情報に基づいて、前記製品上の位置におけるビームの入射角および強度を計算するビーム条件計算手段と、
    前記表面関係行列演算手段によって作成された前記削れ分析用の表面関係行列および前記ビーム条件計算手段によって計算されたビームの入射角および強度を用いて削れによる前記表面要素の表面移動速度を算出し、前記表面関係行列演算手段によって作成された前記再付着分析用の表面関係行列を用いて再付着による前記表面要素の表面移動速度を算出する表面移動速度演算手段と、
    と備え、
    前記表面関係行列演算手段は、前記削れ分析用の表面関係行列を作成する場合に、前記再付着分析用の表面関係行列を作成する場合よりも、より多くの評価点に分割することにより、前記削れ分析用の表面関係行列の精密度を前記再付着分析用の表面関係行列の精密度よりも向上させることを特徴とする形状シミュレーション装置。
  2. 前記表面関係行列演算手段は、前記各表面要素の前記3次元空間で所定の視点から見た場合の重なり状況を、極座標を任意の数に分割した評価点からなり、評価点毎に前記視点から見て最も手前に位置する表面要素を保持する表面関係行列として評価することを特徴とする請求項に記載の形状シミュレーション装置。
  3. 前記表面関係行列演算手段は、前記削れ分析用の表面関係行列を作成する場合に、前記再付着分析用の表面関係行列を作成する場合よりも、極座標をより多くの評価点に分割することにより、前記削れ分析用の表面関係行列の精密度を前記再付着分析用の表面関係行列の精密度よりも向上させることを特徴とする請求項に記載の形状シミュレーション装置。
  4. 微細加工による製品の形状の変化をシミュレーションする形状シミュレーション方法であって、
    前記製品の各表面を多角形に分割した各表面要素について、3次元空間で所定の視点から見た場合の重なり状況を評価して削れ分析用の表面関係行列と再付着分析用の表面関係行列とを作成する表面関係行列演算工程と、
    前記製品の各表面を多角形に分割した各表面要素の初期位置情報および前記微細加工に用いるビームの分布情報に基づいて、前記製品上の位置におけるビームの入射角および強度を計算するビーム条件計算工程と、
    前記表面関係行列演算工程によって作成された前記削れ分析用の表面関係行列および前記ビーム条件計算手段によって計算されたビームの入射角および強度を用いて削れによる前記表面要素の表面移動速度を算出し、前記表面関係行列演算工程によって作成された前記再付着分析用の表面関係行列を用いて再付着による前記表面要素の表面移動速度を算出する表面移動速度演算工程と、
    を含み、
    前記表面関係行列演算工程は、前記削れ分析用の表面関係行列を作成する場合に、前記再付着分析用の表面関係行列を作成する場合よりも、より多くの評価点に分割することにより、前記削れ分析用の表面関係行列の精密度を前記再付着分析用の表面関係行列の精密度よりも向上させることを特徴とする形状シミュレーション方法。
  5. 微細加工による製品の形状の変化をシミュレーションする形状シミュレーションプログラムであって、
    前記製品の各表面を多角形に分割した各表面要素について、3次元空間で所定の視点から見た場合の重なり状況を評価して削れ分析用の表面関係行列と再付着分析用の表面関係行列とを作成する表面関係行列演算手順と、
    前記製品の各表面を多角形に分割した各表面要素の初期位置情報および前記微細加工に用いるビームの分布情報に基づいて、前記製品上の位置におけるビームの入射角および強度を計算するビーム条件計算手順と、
    前記表面関係行列演算手順によって作成された前記削れ分析用の表面関係行列および前記ビーム条件計算手段によって計算されたビームの入射角および強度を用いて削れによる前記表面要素の表面移動速度を算出し、前記表面関係行列演算手順によって作成された前記再付着分析用の表面関係行列を用いて再付着による前記表面要素の表面移動速度を算出する表面移動速度演算手順と、
    をコンピュータに実行させ、
    前記表面関係行列演算手順は、前記削れ分析用の表面関係行列を作成する場合に、前記再付着分析用の表面関係行列を作成する場合よりも、より多くの評価点に分割することにより、前記削れ分析用の表面関係行列の精密度を前記再付着分析用の表面関係行列の精密度よりも向上させることを特徴とする形状シミュレーションプログラム。
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