JP6060594B2 - スクラッチカード - Google Patents
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これらの秘匿情報をフレキソ印刷機、オフセット印刷機、グラビア印刷機、活版印刷機、凹版印刷機、熱転写プリンタ、レーザープリンタ、ドットプリンタ、インクジェットプリンタ等により印刷して形成した秘匿情報印刷部の上に、アルミ粉にバインダー成分を加えた銀インキを主成分とする引っ掻くことで破壊されるスクラッチ隠蔽層を形成したインスタントくじ、宝くじ、秘匿情報伝達カード、クイズカード、プリペイドカード等が知られている。
正当な使用者が秘匿情報印刷部の情報を取得するためには、スクラッチ隠蔽層を引っ掻いて削りカスを除去することにより、秘匿情報を目視で確認することができる。
しかしながら、従来のスクラッチカードでは、一旦スクラッチシールを剥がし取り、スクラッチシールの下面に形成されている印刷領域の印字情報を読み取り、情報を入手した後、再度スクラッチシールを貼付するというような不正使用を十分防止できないという課題がある。
図1は、本発明に係わるスクラッチカードの一形態を示す概略断面図である。図1において、10はスクラッチカード、11は基材、12は剥離パターン層、13はインクェット受像層、14は粘着層、15は保護フィルム層、16は隠蔽層、17はスクラッチシールを示している。
スクラッチカード10は、図1に示されるように、基材11上に剥離剤をパターン状に形成した剥離パターン層12からなり、さらに剥離パターン層12の上にインクジェットプリンターにより印刷可能なインクジェット受像層13が形成されている。さらにインクジェット受像層13の上に粘着層14、保護フィルム層15、隠蔽層16からなるスクラッチシール17が積層されている。
カード基材11に好適に使用できるものとしては、ポリアミド、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド、ポリカーボネートがあり、その他の樹脂を用いても良い。
アンカー層18は、例えば、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレートなどの電離放射線硬化型樹脂や、ポリエステル、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体などの樹脂から構成されることが好ましい。その厚さは、0.01μm〜5μmの範囲に形成するのが好ましく、0.5μm〜3μmに形成するのがより好ましい。
剥離パターン層12に用いられる樹脂としては、従来公知の剥離性樹脂あるいは、剥離剤を含んだ樹脂であれば特に限定されることはなく、例えば、ワックス類、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、フッ素樹脂、フッ素変性樹脂、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、熱架橋性エポキシーアミノ樹脂及び架橋性アルキッドーアミノ樹脂等が挙げられる。また、剥離パターン層12に用いられる樹脂として、1種の樹脂からなるものであっても良く、2種以上の樹脂からなるものであっても良い。
さらに、ポリメチル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、アクリル変性ポリエステル、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン系アクリレート等の電離放射線硬化型樹脂を好適に用いることができる。
ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂等の樹脂からなるインクジェット受像層は、厚さ0.5μm〜50μmの範囲が好ましく、厚さ1μm〜40μmで塗布乾燥することがより好ましい。
このインクジェット受像層に市販のインクジェットプリンター(EPSON製;型番PX−G920)を使用して絵柄、文字、記号などの画像を印刷した。
粘着層14は、常温で粘着性を有するアクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤等を単独または2種以上混合して用いて形成することができ、各種フィラーや硬化剤等の添加剤を含んでいてもよい。
粘着層14の厚さは、10μm〜200μmの範囲で塗布乾燥することが好ましい。
粘着層14の形成方法については、特に制限はなく、例えば、コンマコート、リバースコート、エアナイフコート、ダイヘッドコート、ミヤバーコート、ダイレクトグラビア、オフセットグラビア等の公知の手法により、粘着剤を塗布することで、形成することができる。
保護フィルム層15は、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の従来公知の樹脂を用いることが出来、厚さは、10μm〜100μmの範囲が好ましい。
隠蔽層16であるスクラッチ層は、例えば、ゴム系天然樹脂(天然ゴム,塩酸ゴム等)、ジエン系樹脂(ポリブタジエン,スチレン・ブタジエン共重合体,アクリロニトリル・ブタジエン共重合体,ポリイソプレン,ポリクロロプレン等)や、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂をビヒクル(顔料を印刷面に転移,固着させるための成分)としたものである。
さらにスクラッチ層は、下地の隠蔽性を得るために、色料としての金属系微粉末(アルミニウム微粉末,黄銅微粉末,銅微粉末等)やそれらの酸化微粉末等を40重量%〜60重量%含有しても良い。
また、スクラッチ層の下地の隠蔽性を向上させるために、硫酸バリウム,炭酸カルシウム等を1〜2重量%含有させても良い。
また、スクラッチ層の厚さは、3μm〜20μmの範囲が好ましい。
印刷パターン層19は、パターンや彩文の印刷を行うオフセット印刷で印刷された地紋印刷層で形成されている。地紋印刷層には、従来から用いられている多色インキを使用することができ、さらには、電離放射線硬化型樹脂を用いることも可能である。
11 基材
12 剥離パターン層
13 インクジェット受像層
14 粘着層
15 保護フィルム層
16 隠蔽層
17 スクラッチシール
18 アンカー層
19 印刷パターン層
Claims (5)
- 基材上の少なくとも一部に、インクジェットプリンターにより印刷可能な印刷領域と、前記印刷領域を覆い、かつその一部を削り取ることが可能なスクラッチシールとを備えたスクラッチカードにおいて、前記印刷領域の基材上には、剥離剤をパターン状に形成した剥離パターン層と、前記剥離パターン層を覆うように設けられ、前記インクジェットプリンターにより印刷可能なインクジェット受像層と、前記インクジェット受像層を覆うスクラッチシールとが、少なくとも積層され、前記スクラッチシールを基材側から剥がした場合にインクジェット受像層が破壊されることを特徴とするスクラッチカード。
- 前記インクジェット受像層に、所定の情報が前記インクジェットプリンターにより印刷されていることを特徴とする請求項1に記載のスクラッチカード。
- 前記スクラッチシールは、前記剥離パターン層側から、少なくとも粘着層、保護フィルム層、隠蔽層が、この順に積層されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載のスクラッチカード。
- 前記スクラッチシールの隠蔽層の上に、さらに印刷パターン層を形成したことを特徴とする請求項3に記載のスクラッチカード。
- 前記印刷領域の基材上には、予めアンカー層が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のスクラッチカード。
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