JP6059279B2 - 歩行補助車および歩行補助車を制御するためのプログラム - Google Patents
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Description
本開示は歩行補助車の制御に関し、より特定的には、駆動機構を備えた歩行補助車の制御に関する。
高齢者等の歩行が困難な人の歩行を補助するための器具として、歩行器やシルバーカー等の歩行補助車が存在する。そして、モータ等による駆動力を車輪に与え、下り坂でブレーキをかけて加速を抑制したり、上り坂での歩行を補助する歩行補助車が開発されている。
たとえば、特開2009−183407号公報(特許文献1)は、「簡単な操作で直進・旋回動作を行うことができる歩行補助装置」を開示している。特開2009−183407号公報に開示された歩行補助装置は、「ハンドル部を有するフレーム体の左右両側に設けられた4つの車輪をそれぞれ回転駆動させるインホイールモータ4A〜4Dと、歩行者がハンドル部を握っているかどうかを検出するタッチセンサ10と、コントローラ11とを備えている。コントローラ11は、インホイールモータ4A〜4Dに生じる逆起電力を検出し、この逆起電力に基づいて各車輪の車輪速指令値を求め、その車輪速指令値に応じて各車輪を駆動させるようにインホイールモータ4A〜4Dを制御する。また、コントローラ11は、タッチセンサ10の検出信号に基づいて歩行者がハンドル部を握っていないと判断すると、各車輪を制動させるようにインホイールモータ4A〜4Dを制御する。」というものである([要約]参照)。
特開2002−271916号公報(特許文献2)は、「坂道でも平地でも十分な制動力と滑らかな停止性能とを両立させることができる安全性の高い車両用モータ駆動制御方法」を開示している。特開2002−271916号公報に開示された技術は、「操作力が所定の時間検出されなくなったとき、または、操作者を検知しなくなったとき、路面傾斜判定手段で路面状態を判定する(第一ステップ)。第一ステップで平地と判定したとき、路面傾斜判定動作から速度指令ゼロの速度フィードバック制御動作に切り替える(第二ステップ)。そして第二ステップ後、モータ回転速度が所定の回転速度以下になったときダイナミックブレーキに切り替える。または、モータ回転速度が所定の回転速度以上でも一定時間経過後にダイナミックブレーキに切り替える(第三ステップ)。さらに第一ステップから所定時間経過後にメカニカルブレーキをかける(第四ステップ)。」というものである([要約]参照)。
特開2008−068702号公報(特許文献3)は、「電動アシスト付きの走行体において消費電流を抑えつつ、操作性を向上させる」技術を開示している。特開2008−068702号公報に開示された技術によると、「走行体である搬送ベッドは、入力トルクをホールドするホールド閾値HS1を有し、操作者の入力トルクがホールド閾値HS1以下になったときには、ホールド時間Htの間、入力トルクがホールド閾値HS1であるとみなしてアシスト力を演算し、そのアシスト力で操作者が搬送ベッドを押し引きする力をアシストする。ホールド時間Htの間に入力トルクがホールド解除閾値HL1以下になったら、ホールドを解除して実際の入力トルクに基づいてアシスト力を演算する。」というものである([要約]参照)。
特開2009−183407号公報および特開2002−271916号公報に開示された技術によると、振動等により、ハンドル部のタッチセンサの動作が不安定になった場合、アシストしている途中でもハンドルを押していないと判断され、制動をかけてしまい、動作がぎこちなくなる可能性がある。
特開2008−068702号公報に開示された技術によると、押し力のバラつきによる力の変化には対応できるが、がたついた道等を走行した際など、車体の振動が大きくなってしまう場合には、入力された力が第二の閾値を下回ってしまい、急に力がなくなったような挙動をすることで、動作が不安定になってしまう可能性がある。また、第一の閾値以下で入力がある場合には、ホールド時間によるアシスト量が一定に保たることがないため、不安定な動作になる可能性がある。
したがって、歩行補助車の動作がぎこちなくならないようにする技術が必要とされている。
本開示は、上述のような問題点を解決するためになされたものであって、ある局面における目的は、安定した走行ができる歩行補助車を提供することである。他の局面における目的は、操作性の低下が防止される歩行補助車を提供することである。他の局面における目的は、安定した走行ができるように歩行補助車を制御するためのプログラムを提供することである。他の局面における目的は、操作性の低下が防止されるように歩行補助車を提供することである。
一実施の形態に従う歩行補助車は、歩行補助車を駆動するための駆動手段と、ブレーキと、歩行補助車の使用者によって当該歩行補助車に与えられる操作力を検出するための操作力検出手段と、計時手段と、操作力が予め規定された値以下になった場合に歩行補助車の駆動を制御するための制御手段と、歩行補助車の使用者と当該歩行補助車との位置関係を検出するための位置検出手段とを備える。制御手段は、操作力が予め規定された値以下になってから経過した時間が予め定められた時間よりも長くなった場合に、ブレーキを作動させ、使用者と歩行補助車との間隔が予め定められた距離を上回ると、ブレーキを作動させ、間隔が予め定められた距離を下回っている場合に、操作力が予め規定された値以下になってから経過した時間が予め定められた時間よりも長くなったとき、ブレーキを作動させるように構成されている。
好ましくは、制御手段は、力が予め規定された値以下になった場合に、ブレーキの制動力を徐々に変更するように構成されている。
好ましくは、歩行補助車は、当該歩行補助車の傾斜の状態を検出するための傾斜検出手段をさらに備える。制御手段は、歩行補助車の傾斜に応じて、ブレーキを作動させるまでの時間を変更するように構成されている。
他の実施の形態に従うと、歩行補助車を制御するためのプログラムが提供される。
歩行補助車の使用者によって当該歩行補助車に与えられる操作力を検出するステップと、時刻を計測するステップと、歩行補助車の使用者と当該歩行補助車との位置関係を検出するステップと、操作力が予め規定された値以下になった場合に歩行補助車の駆動を制御するステップとを実行させる。制御するステップは、操作力が予め規定された値以下になってから経過した時間が予め定められた時間よりも長くなった場合に、ブレーキを作動させるステップと、使用者と歩行補助車との間隔が予め定められた距離を上回ると、ブレーキを作動させるステップと、間隔が予め定められた距離を下回っている場合に、操作力が予め規定された値以下になってから経過した時間が予め定められた時間よりも長くなったとき、ブレーキを作動させるステップとを含む。
歩行補助車の使用者によって当該歩行補助車に与えられる操作力を検出するステップと、時刻を計測するステップと、歩行補助車の使用者と当該歩行補助車との位置関係を検出するステップと、操作力が予め規定された値以下になった場合に歩行補助車の駆動を制御するステップとを実行させる。制御するステップは、操作力が予め規定された値以下になってから経過した時間が予め定められた時間よりも長くなった場合に、ブレーキを作動させるステップと、使用者と歩行補助車との間隔が予め定められた距離を上回ると、ブレーキを作動させるステップと、間隔が予め定められた距離を下回っている場合に、操作力が予め規定された値以下になってから経過した時間が予め定められた時間よりも長くなったとき、ブレーキを作動させるステップとを含む。
上記のような構成によれば、ある局面において、歩行補助車の走行安定性の低下が防止され得る。
この発明の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解されるこの発明に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
[概要]
本実施の形態に係る歩行補助車は、使用者が所定の位置に不在又は停止しようとしていることを検出できる検出モジュールを備える。検出モジュールは、使用者が不在又は停止しようとしていることを検出した状態がある一定以上の時間続いた場合に、はじめてブレーキを作動する。本構成をとることで、路面の状況により、使用者の動作状況を検出する検出センサが不安定になっても、スムーズな動作を実現できる。
本実施の形態に係る歩行補助車は、使用者が所定の位置に不在又は停止しようとしていることを検出できる検出モジュールを備える。検出モジュールは、使用者が不在又は停止しようとしていることを検出した状態がある一定以上の時間続いた場合に、はじめてブレーキを作動する。本構成をとることで、路面の状況により、使用者の動作状況を検出する検出センサが不安定になっても、スムーズな動作を実現できる。
また、歩行補助車は、使用者が不在又は停止しようとしていることを検出した場合に、時間に応じて徐々にブレーキ力(以下「制動力」ともいう)を変更してもよい。このような構成によれば、歩行補助車は、使用者が不在又は停止しようとしていることを検出した場合に、はじめは制動力を弱めに設定し、徐々に制動力を大きくする。このような構成によれば、走行時の振動等でセンサの出力値が不安定になった場合でも、最初のうちは制動力が小さいため、走行への影響が少ない。したがって、走行時におけるぎこちなさを抑制できる。
検出モジュールの一例として、たとえば、歩行補助車のハンドル部に取り付けられた力センサを使用する場合には、ハンドル部の力が急になくなった場合でも、そのままアシストを続け、一定時間以上グリップに使用者の力(以下、「操作力」ともいう。)が作用していないことが検出された場合に、初めてブレーキを作動する。これにより、走行時の不安定さを防止することができる。
さらに、別の局面において、使用者が所定の位置に不在又は停止しようとしていることを検出するために、歩行補助車と使用者との距離を測定する距離センサが用いられ得る。歩行補助車と使用者との間の距離を測定することにより、使用者が本来いるはずの位置にいない場合、つまり使用者が歩行補助車を適切に操作していないこと、あるいは、使用者が歩行補助車から離れていることが検出される。そのような場合に、歩行補助車はブレーキをかけることにより、坂道等で歩行補助車が単独で走り出してしまうような事故を防止できる。
さらに別の局面において、歩行補助車は、傾斜を検知する傾斜センサを備え得る。歩行補助車は、傾斜センサによって検出された傾斜に応じて、ブレーキをかけるまでの時間を変更してもよい。傾斜面を走行する場合に、ブレーキが作動するまでの時間を変更することで、傾斜を走行しているときのブレーキの応答性と、平地を走行する場合の安定性とを両立することができる。
図1および図2を参照して、本実施の形態に係る歩行補助車1の概要について説明する。
[ハードウェア構成]
図1を参照して、ある局面に従う歩行補助車1の構成について説明する。図1(A)は、歩行補助車1を側面からみた図である。図1(B)は、歩行補助車1を上からみた図である。図1(C)は、歩行補助車1の制御部10の構成を表すブロック図である。
図1を参照して、ある局面に従う歩行補助車1の構成について説明する。図1(A)は、歩行補助車1を側面からみた図である。図1(B)は、歩行補助車1を上からみた図である。図1(C)は、歩行補助車1の制御部10の構成を表すブロック図である。
図1(A)および図1(B)に示されるように、歩行補助車1は、基体フレーム(以下、単に「基体」ともいう)40と、グリップ2と、傾斜センサ6と、距離センサ7と、手動操作用のブレーキレバー9と、スタート/停止スイッチ2Aと、物を収容するためのバッグ26とを備える。基体40は、左フレーム41と、右フレーム42と、フレーム43と、歩行補助車1を制御するための制御部10とを含む。ブレーキレバー9の操作に基づく操作力は、力センサ(図示しない)によって検出され得る。なお、本実施の形態に係る歩行補助車1は、当該力センサと、傾斜センサ6と、距離センサ7との全てを備えている必要はなく、少なくとも一つのセンサを備えていればよい。
傾斜センサ6は、歩行補助車1の傾斜の度合いを検出する。距離センサ7は、歩行補助車1と、歩行補助車1の使用者との間隔(距離)を検出する。各検出結果は、制御部10に送られる。
フレーム43は、左フレーム41と右フレーム42との間にブリッジ状に渡されて、左フレーム41と右フレーム42とを連結している。フレーム43の一部は、着座可能な座部を構成する。左フレーム41および右フレーム42には、それぞれ、歩行時に使用者が握るグリップ2と、前輪3と、後輪4とが設けられている。後輪4は、モータ5により駆動される。グリップ2は、支持部として、歩行補助車1の使用者の身体の少なくとも一部を支持するように構成されている。
バッグ26には、歩行補助車1の各部に電力を供給するための電池部25が配置される。電池部25は、たとえば、充電可能な電池である。なお、制御部10および電池部25の取り付け位置は、歩行時の妨げにならない位置であればよく、図1(A)および図1(B)に示される位置に限定されない。
図1(C)を参照して、制御部10は、CPU(Central Processing Unit)21と、メモリ22と、入力部23と、出力部24とを含む。メモリ22は、たとえば、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)とにより実現される。入力部23は、各種センサから出力される信号の入力を受け付ける。出力部24は、信号をモータ5その他の各部に出力する。
CPU21は、プログラムに含まれる命令を実行し、歩行補助車1の作動を制御する。たとえば、CPU21は、モータ5の回転を制御する。モータ5は、たとえば、DC(Direct Current)モータによって実現される。後輪4は、モータ5の回転軸(図示しない)に連接されており、モータ5の回転運動に連動して回転する。本実施の形態では、モータ5が後輪4に設けられており、歩行補助車1は、後輪駆動である。しかしながら、歩行補助車1の駆動形式は、これに限定されず、前輪3が駆動する前輪駆動、または前輪3および後輪4がいずれも駆動する4輪駆動であってもよい。
なお、本実施の形態では、モータ5のショートブレーキ(短絡制動)を用いることにより、制動力が基体40に作用し得る。ショートブレーキは、モータ5のコイル間をスイッチのON/OFFにより短絡させて制動力を得るものである。
ブレーキは、使用者のブレーキレバー9の操作に応答して、自転車のブレーキのように車輪の回転を止める。本実施の形態では、ブレーキレバー9が操作された時には、CPU21は、モータ5への電流供給を停止することで、モータ5に電流が供給された状態でブレーキによる制動力がモータ5に作用して前輪3や後輪4がロックする状態になることを防止する。他の局面において、電池部25のバッテリ切れ等により歩行補助車1の運転制御ができない場合には、歩行補助車1は、モータ5によるアシスト力および抑速力が作用しない通常の歩行器として使用され得る。
[使用態様]
図2を参照して、歩行補助車1の使用について説明する。図2は、使用者が歩行補助車1をつかんでいる状態を表す図である。
図2を参照して、歩行補助車1の使用について説明する。図2は、使用者が歩行補助車1をつかんでいる状態を表す図である。
歩行時、使用者は、グリップ2を握るように持って、歩行補助車1を進行方向(すなわち、矢印の方向)に押す。このとき、制御部10は、センサ(図示しない)からの信号に基づいて、歩行補助車1に作用する操作力を検出する。制御部10は、検出結果からモータ5の回転量(回転方向と角度)を決定し、決定した回転量に従いモータ5を回転させる。モータ5の回転によって後輪4が進行方向に回転すると、この回転に連動して前輪3も回転し、歩行補助車1は、進行方向へ移動する。グリップ2を握った状態の使用者は、この移動に伴って、進行方向への歩行が促されて、すなわち歩行が補助され、安定して歩行することができる。
<第1の実施の形態>
図3を参照して、第1の実施の形態に係る歩行補助車300の構成について説明する。図3は、歩行補助車300によって実現される機能の構成を表わすブロック図である。歩行補助車300は、移動制御部310と、作用力検出部320と、速度(回転角度)検出部330と、計時部340と、駆動部350とを備える。
図3を参照して、第1の実施の形態に係る歩行補助車300の構成について説明する。図3は、歩行補助車300によって実現される機能の構成を表わすブロック図である。歩行補助車300は、移動制御部310と、作用力検出部320と、速度(回転角度)検出部330と、計時部340と、駆動部350とを備える。
移動制御部310は、作用力検出部320と速度(回転角度)検出部330と計時部340からの各出力に基づいて、歩行補助車1の移動(たとえば、前進、後退、制動、電源のオンおよびオフ等)を制御する。
作用力検出部320は、各センサからの出力に基づいて、歩行補助車1に作用する力(たとえば、操作力)を検出する。検出された力は、移動制御部310に送られる。
速度(回転角度)検出部330は、前輪3または後輪4の回転角度を検出し、歩行補助車1の速度を導出する。速度(回転角度)検出部330は、たとえば、ロータリーエンコーダによって実現される。
計時部340は、歩行補助車1におけるタイマーとして時間を計測する。たとえば、計時部340は、歩行補助車1の状態が継続している時間、歩行補助車1の状態が別の状態に切り替わったことが検出されてから経過した時間等を計測する。歩行補助車1の状態は例えば、モータ5により駆動がアシストされている状態、ブレーキが作動している状態、グリップ操作がなくなっている状態等を含み得るが、これらに限られない。
駆動部350は、移動制御部310からの出力に基づいて、歩行補助車1の駆動を制御する。ある局面において、駆動部350は、モータ5の回転を制御するための信号をモータ5に送る。別の局面において、駆動部350は、前輪3または後輪4の回転を止めるための制動信号を電磁ブレーキ(図示しない)に送り得る。
[制御構造]
次に、本実施の形態に係る歩行補助車300の制御構造について説明する。まず、本実施の形態に係る歩行補助車300の概要を説明する。
次に、本実施の形態に係る歩行補助車300の制御構造について説明する。まず、本実施の形態に係る歩行補助車300の概要を説明する。
歩行補助車300は、グリップ2に取り付けられた力センサ(図示しない)によって使用者の操作の状態を検知する。まず、歩行補助車300は、ハンドルの力センサで使用者の操作力を検知できていない場合には、使用者が歩行補助車300を操作していないと判断し、歩行補助車300の前輪3または後輪4にブレーキをかけておく。その後、歩行補助車300が、ハンドルの力センサの出力に基づいて、ある一定以上の力がハンドルに作用していると判断した場合には、歩行補助車300は、使用者が操作を始めたと判断し、歩行のアシスト動作を開始する。
たとえば、モータ5によって駆動される車輪(前輪3または後輪4)の場合、歩行補助車300の移動制御部310は、測定された回転数に応じて、アシスト量を変化させることで、使用者の意図に沿うように、歩行補助車300を動作させることができる。
歩行補助車300の車輪がある一定以上回転している状態で、たとえば凸凹道等を走行した場合には、路面の影響により、歩行補助車300ががたつき、使用者が前進しようとしている場合であっても、ハンドルの力センサの出力は不安定になり、設定されている閾値を一時的に(瞬間的に)下回ってしまう場合がある。この場合、力センサの出力に追従するような制御が行なわれると、歩行補助車300の挙動も不安定になる可能性がある。そこで、極めて短時間にハンドルの力センサの出力値が閾値以下になっても、歩行補助車300は、暫くの間これまでのアシスト状態を維持する。力センサがハンドルへの力を検出しなくなった状態がある一定以上の時間継続した場合に、歩行補助車300の移動制御部310は、使用者がいなくった(歩行補助車1から離れた)と判断し、ブレーキをかける。使用者が停止しようとしている場合には、ハンドルの力センサの出力は、歩行補助車1の後方に引っ張る方向に力が作用していることを示すため、移動制御部310は、使用者がいなくなった場合との違いを判断することができる。
図4は、歩行補助車300が備えるCPU21によって実現される処理の一部を表わすフローチャートである。
ステップS410にて、CPU21は、入力部23からの信号に基づいて、歩行補助車の停止ブレーキがオンされたことを検知する。
ステップS420にて、CPU21は、停止スイッチが押されていないか否かを判断する。CPU21は、停止スイッチが押されていないと判断すると(ステップS420にてYES)、制御をステップS430に切り換える。そうでない場合には(ステップS420にてNO)、CPU21は、処理を終了する。この場合、歩行補助車300は動作を停止する。
ステップS430にて、CPU21は、グリップ2に働く操作力が予め定められた支持力閾値以上であるか否かを判断する。CPU21は、操作力が当該支持力閾値以上であると判断すると(ステップS430にてYES)、制御をステップS440に切り換える。そうでない場合には(ステップS430にてNO)、CPU21は、制御をステップS410に戻す。
ステップS440にて、CPU21は、移動制御部310として、移動制御を実行する。たとえば、CPU21は、モータ5に信号を送り、歩行補助車1を前進させる。このとき、歩行補助車1のブレーキが電磁ブレーキである場合には、CPU21は、電磁ブレーキをオフ(ブレーキ解除)するための信号を電磁ブレーキに送り、歩行補助車1の前輪3または後輪4を回転可能な状態に切り替える。
ステップS450にて、CPU21は、使用者の操作力が予め定められた閾値以下であるか否かを判断する。CPU21は、使用者の操作力が当該閾値以下であると判断すると(ステップS450にてYES)、制御をステップS460に切り換える。そうでない場合には(ステップS450にてNO)、CPU21は、制御をステップS440に戻す。CPU21は、移動制御を継続する。
ステップS460にて、CPU21は、操作力がなくなって一定時間経過したか否かを判断する。CPU21は、操作力がなくなってから一定時間が経過したと判断すると(ステップS460にてYES)、制御をステップS410に戻す。そうでない場合には(ステップS460にてNO)、CPU21は制御をステップS440に戻す。したがって、一定時間が経過するまでは、CPU21は移動制御を実行し、歩行補助車1は、モータ5の駆動によるアシスト走行を継続する。
[タイミングチャート]
図5を参照して、本実施の形態に係る歩行補助車300における制御のタイミングについて説明する。図5は、センサによって検出された値とブレーキのオンまたはオフの状態とを表わすタイミングチャートである。
図5を参照して、本実施の形態に係る歩行補助車300における制御のタイミングについて説明する。図5は、センサによって検出された値とブレーキのオンまたはオフの状態とを表わすタイミングチャートである。
グラフ(A)に示されるように、時刻t(0)において、歩行補助車300は停止している。その後、時間が経過し時刻t(1)においてセンサの検出値が予め規定された閾値v(th)を経過すると、ブレーキはオンからオフに切り換わる(グラフ(B)参照)。
グラフ(B)に示されるように、ブレーキは、時刻t(1)から時刻t(2)までオフの状態であり、車輪は回転可能な状態である。したがって、歩行補助車300は、使用者の歩行に応じて、あるいは、モータ5のアシストを得て移動可能である。
その後、グラフ(A)に示されるように、時刻t(2)において、センサの検出値が当該予め定められた閾値v(th)を下回ると、グラフ(B)に示されるように、ブレーキはオフからオンに切り換わる。歩行補助車300は、徐々に速度を落とし停止する。
以上のようにして、本実施の形態によれば、歩行補助車300に作用する力が閾値以下となった状態が予め定められた時間続いたのちに、ブレーキをオンにする。このような構成によれば、歩行補助車300に作用する力が一時的に閾値以下となっただけではブレーキをオンにならないので、歩行補助車300は、歩行のアシストを継続する。したがって、道路の凸凹を走行した場合などにおいて使用者の操作力が一時的に低下した場合であっても、歩行補助車300は、一定のアシスト状態を継続する。これにより、歩行補助車300の挙動が安定するので、使用者もストレスなく歩行補助車300を使用することができる。
<第2の実施の形態>
以下、第2の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る歩行補助車のハードウェア構成は、第1の実施の形態に係る歩行補助車300のハードウェア構成と同様である。したがって、ハードウェア構成の説明は繰り返さない。
以下、第2の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る歩行補助車のハードウェア構成は、第1の実施の形態に係る歩行補助車300のハードウェア構成と同様である。したがって、ハードウェア構成の説明は繰り返さない。
本実施の形態に係る歩行補助車は、ブレーキのかけ方が第1の実施の形態に係る歩行補助車300と異なる。より具体的には、第1の実施の形態と同様に、歩行補助車は、グリップに取り付けられた圧力センサ(または力センサ)によって使用者の状態を検知する。走行中に、歩行補助車に対する操作力が検知されなくなった場合には、歩行補助車は、使用者によって操作されていないと判断し、ブレーキをオンにして、歩行補助車を減速させる。その際に、歩行補助車は、すぐにブレーキ力を大きくするのではなく、グリップの力センサの値が閾値以下になってからの経過時間に応じて、徐々に(たとえば、比例的に、あるいは段階的に)ブレーキ力を大きくするように構成される。このような構成により、路面の状況等により、力センサの値が低下してしまった状態においても、歩行補助車のブレーキによる制動力は急に大きくならない。その結果、意図していない場面でブレーキが作動する状況においても、ブレーキが急に強く作動することがないため、歩行補助車の走行のぎこちなさを小さくすることができる。
[制御構造]
図6および図7を参照して、本実施の形態に係る歩行補助車の制御構造について説明する。図6は、第2の実施の形態に係る歩行補助車が実行する処理の一部を表すフローチャートである。図7は、第2の実施の形態に係る歩行補助車の制御の状態を表わすタイミングチャートである。なお、第1の実施の形態に係る歩行補助車における処理と同一の処理には同一のステップ番号を付してある。したがって同じ処理の説明は繰り返さない。
図6および図7を参照して、本実施の形態に係る歩行補助車の制御構造について説明する。図6は、第2の実施の形態に係る歩行補助車が実行する処理の一部を表すフローチャートである。図7は、第2の実施の形態に係る歩行補助車の制御の状態を表わすタイミングチャートである。なお、第1の実施の形態に係る歩行補助車における処理と同一の処理には同一のステップ番号を付してある。したがって同じ処理の説明は繰り返さない。
図6に示されるように、ステップS450にて、CPU21は、操作力が予め定められた閾値以下であるか否かを判断する。CPU21は、操作力が当該閾値以下であると判断すると(ステップS450にてYES)、制御をステップS610に切り換える。そうでない場合には(ステップS450にてNO)、CPU21は制御をステップS440に戻す。
ステップS610にて、CPU21は、制動ブレーキを作動させる。より具体的には、CPU21は、出力部24を介して命令をブレーキに送り、操作力が予め定められた閾値以下になってからの時間に応じてブレーキ力を変更する。たとえば、CPU21は、当該時間と、予め登録されている制動力マップとに基づいて、ブレーキに対する信号を比例的に、あるいは、段階的に大きくする。操作力が予め定められた閾値以下になってからの時間が長くなると、制動力も大きくなるので、歩行補助車の減速度が増大する。その後、制御はステップS460に移される。
図7を参照して、時刻t(0)から時刻t(2)までは、第1の実施の形態におけるタイミングチャートと同じである。時刻t(2)において、CPU21は、操作力が予め定められた閾値v(th)以下になったことを検知すると、予め定められた時間をかけてブレーキの制動力を徐々に大きくしていく。図7に示されるグラフ(B)は、時刻t(2)からの経過時間に応じて正動力が大きくなる態様を示している。別の局面において、時刻t(2)から時刻t(3)までの制動力が階段状に大きくなる態様が用いられてもよい。
以上のようにして、本実施の形態に係る歩行補助車によると、急にブレーキが作動することが防止されるため、歩行補助車の走行性が向上する。
<第3の実施の形態>
以下、第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態に係る歩行補助車は、使用者と歩行補助車との位置関係を考慮してブレーキを制御する構成を備える点で、前述の各実施の形態に係る歩行補助車と異なる。本実施の形態において、位置関係とは、たとえば、歩行補助車から使用者までの距離、測位によって得られる座標値等をいう。
以下、第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態に係る歩行補助車は、使用者と歩行補助車との位置関係を考慮してブレーキを制御する構成を備える点で、前述の各実施の形態に係る歩行補助車と異なる。本実施の形態において、位置関係とは、たとえば、歩行補助車から使用者までの距離、測位によって得られる座標値等をいう。
[概要]
本実施の形態に係る歩行補助車は、ハンドルの操作力の大きさ(圧力または力)だけでなく、使用者と歩行補助車との距離も考慮して、使用の状況を判断する。具体的には、まず、当初の動作は、第1の実施の形態と同様に、歩行補助車のブレーキ状態(歩行補助車が制している状態)から始まる。その後、歩行補助車のフレームに設けられた距離センサが、使用者と歩行補助車との距離を検出する。たとえば、歩行補助車のハンドルに一定以上の操作力が加わった場合において、当該距離が予め定められた値以下である場合(すなわち、使用者が操作可能な程度に歩行補助車の近傍にいるような場合)、歩行補助車は、使用者がハンドルの操作を始めたと判断し、アシスト動作を開始する。たとえば、歩行補助車は、モータ5を回転させる。
本実施の形態に係る歩行補助車は、ハンドルの操作力の大きさ(圧力または力)だけでなく、使用者と歩行補助車との距離も考慮して、使用の状況を判断する。具体的には、まず、当初の動作は、第1の実施の形態と同様に、歩行補助車のブレーキ状態(歩行補助車が制している状態)から始まる。その後、歩行補助車のフレームに設けられた距離センサが、使用者と歩行補助車との距離を検出する。たとえば、歩行補助車のハンドルに一定以上の操作力が加わった場合において、当該距離が予め定められた値以下である場合(すなわち、使用者が操作可能な程度に歩行補助車の近傍にいるような場合)、歩行補助車は、使用者がハンドルの操作を始めたと判断し、アシスト動作を開始する。たとえば、歩行補助車は、モータ5を回転させる。
その後、グリップの力センサの値が閾値以下になった場合において、距離センサから適切な距離の出力が出ている場合には、歩行補助車は、しばらくアシストを続ける。すなわち、モータ5が回転し駆動力を車輪に与える。一定時間以上グリップの力センサが閾値以下を示した状態が続いた場合には、歩行補助車はブレーキをかける。
逆に、距離センサが適切な距離を検知しなくなった場合においても、グリップの力センサが閾値以上の出力を検出している場合には、歩行補助車は、モータ5を駆動して、しばらくアシストを続ける。その後、歩行補助車が、距離センサの出力に基づいて、一定時間以上、当該歩行補助車から一定の範囲内に使用者を検知できなかった場合には、歩行補助車は、ブレーキをかける。また、別の局面において、グリップの力センサに基づく操作力の大きさと、距離センサの出力に基づく使用者までの距離とが、いずれも、適切な値を出していないと歩行補助車によって判断されると、歩行補助車は、使用者から離れた状態で歩行補助車が移動しているという異常な状態と判断し、即座にブレーキをかける。このように、操作力を検出するためのセンサに加えて、使用者が歩行補助車の近傍にいるか否かを検出するためのセンサ(たとえば距離センサ)を使用することにより、歩行補助車の状態が正確に把握され、安定した駆動制御が実現され得る。
図8を参照して、第3の実施の形態に係る歩行補助車800の構成について説明する。図8は、歩行補助車800によって実現される機能の構成を表わすブロック図である。歩行補助車800は、歩行補助車300が備える構成に加えて、距離検出部810をさらに備える。
距離検出部810は、歩行補助車800の使用者と、歩行補助車800との間隔を算出する。距離検出部810は、たとえば、距離センサによって実現される。他の局面において、カメラと、当該カメラによって撮影された画像を解析するプロセッサとが、距離検出部810を構成してもよい。
[制御構造]
図9を参照して、本実施の形態に係る歩行補助車800の制御構造について説明する。図9は、第3の実施の形態に係る歩行補助車800のCPU21によって実行される処理の一部を表わすフローチャートである。なお、前述の実施の形態に係る処理と同一の処理には同一のステップ番号を付してある。したがって、それらの説明は繰り返さない。
図9を参照して、本実施の形態に係る歩行補助車800の制御構造について説明する。図9は、第3の実施の形態に係る歩行補助車800のCPU21によって実行される処理の一部を表わすフローチャートである。なお、前述の実施の形態に係る処理と同一の処理には同一のステップ番号を付してある。したがって、それらの説明は繰り返さない。
ステップS910にて、CPU21は、距離検出部810からの出力に基づいて、距離センサの出力が所定の範囲内であるか否かを判断する。CPU21は、距離センサの出力が所定の範囲内であると判断すると(ステップS950にてYES)、制御をステップS430に切り換える。そうでない場合には(ステップS950にてNO)、CPU21は制御をステップS410に戻す。
ステップS450にて、CPU21は、操作力が予め定められた閾値以下であるか否かを判断する。CPU21は、操作力が予め定められた閾値以下であると判断すると(ステップS450にてYES)、制御をステップS920に切り換える。そうでない場合には(ステップS450にてNO)、CPU21は制御をステップS440に戻す。
ステップS920にて、CPU21は、使用者が歩行補助車800の近傍に存在しているか否かを判断するために、距離センサの出力が予め定められた範囲外であるか否かを判断する。CPU21は、距離センサの出力が予め定められた範囲外であると判断すると(ステップS920にてYES)、制御をステップS410に戻す。そうでない場合には(ステップS920にてNO)、CPU21は、制御をステップS460に切り換える。
以上のようにして、本実施の形態によれば、歩行補助車800は、操作力の大きさに加えて、使用者が歩行補助車800の近傍にいるか否かを判断する。このようにすると、二つの判断基準(操作力と使用者の存在)によって歩行補助車800が使用者によって操作されているかどうかが判断されることになるので、歩行補助車800の操作の状況の判断精度が向上する。その結果、たとえば、歩行補助車800が一時的に路面の凸凹部分を走行した場合であっても、突然ブレーキがかかることが防止されるので、使用時の操作感の低下が抑制され得る。
<第4の実施の形態>
以下、第4の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る歩行補助車は、ハンドルに対する操作力を検出するためのセンサ(力センサ、圧力センサ等)だけでなく、歩行補助車の姿勢、特に傾きを検出する機能を備える点で、前述の実施の形態と異なる。
以下、第4の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る歩行補助車は、ハンドルに対する操作力を検出するためのセンサ(力センサ、圧力センサ等)だけでなく、歩行補助車の姿勢、特に傾きを検出する機能を備える点で、前述の実施の形態と異なる。
[概要]
本実施の形態に係る歩行補助車は、たとえば、前輪が取り付けられるフレームの近傍に傾斜センサを備えている。傾斜センサから得られる傾斜の度合いを歩行補助車の駆動制御に用いることで、坂道のような傾斜面を走行しているときの応答性と平地を走行する場合の安定性とを両立することができる。より具体的には、本実施の形態に係る歩行補助車は、傾斜センサによって検出された傾斜の状態にかかわらず、はじめは、グリップに設けられているセンサ(たとえば力センサ)の値が閾値以上になっていることを検知すると、使用者が歩行補助車を把持していると判断し、モータ5を駆動してアシスト動作を行う。
本実施の形態に係る歩行補助車は、たとえば、前輪が取り付けられるフレームの近傍に傾斜センサを備えている。傾斜センサから得られる傾斜の度合いを歩行補助車の駆動制御に用いることで、坂道のような傾斜面を走行しているときの応答性と平地を走行する場合の安定性とを両立することができる。より具体的には、本実施の形態に係る歩行補助車は、傾斜センサによって検出された傾斜の状態にかかわらず、はじめは、グリップに設けられているセンサ(たとえば力センサ)の値が閾値以上になっていることを検知すると、使用者が歩行補助車を把持していると判断し、モータ5を駆動してアシスト動作を行う。
傾斜面において、もし歩行補助車が使用者の手から離れてしまった場合に、仮に、グリップの力センサの出力または距離センサの出力に基づいて使用者の不在を検知してからブレーキまでの時間を長く設定されると、その間、歩行補助車は勝手に走行し、危険な状態になる。そこで、使用者の不在を検知してからブレーキまでの時間は短い方が好ましい。
他方、歩行補助車が平地を走行する局面において、使用者の不在を検知してからブレーキまでの時間が短く設定されている場合には、凹凸面等において、センサの出力レベルの一時的な変動によっては、使用者が意図していない状態でもブレーキが作動する可能性がある。その結果、走行時にぎこちなさが発生しやすくなるため、使用者の不在を検知してからブレーキまでの時間はある程度長めに設定した方が好ましい。
そこで、歩行補助車が傾斜を検知した場合には、傾斜の状態に応じて、使用者の不在を検知してからブレーキをかけるまでの時間を変更することで、状況に応じて最適な動作を実現することが望ましい。なお、本実施の形態では、歩行補助車が傾斜面に在るか否かだけでなく、測定された傾斜角度に応じて使用者の不在を検知してからブレーキをかけるまでの時間を変えてもよい。具体的には、たとえば、傾斜角度が大きければ大きいほど、使用者の不在を検知してからブレーキをかけるまでの時間を短くすることで、急な斜面等ではより早く応答できるため、安全性を向上させることができる。
[構成]
図10を参照して、第4の実施の形態に係る歩行補助車1000の構成について説明する。図10は、歩行補助車1000によって実現される機能の構成を表わすブロック図である。歩行補助車1000は、歩行補助車300が備える構成に加えて、傾斜検出部1010をさらに備える。
図10を参照して、第4の実施の形態に係る歩行補助車1000の構成について説明する。図10は、歩行補助車1000によって実現される機能の構成を表わすブロック図である。歩行補助車1000は、歩行補助車300が備える構成に加えて、傾斜検出部1010をさらに備える。
傾斜検出部1010は、歩行補助車1000の傾きの度合いを検出する。検出された信号は、移動制御部310に入力される。傾斜検出部1010は、歩行補助車300のフレーム(図示しない)に、たとえば、歩行補助車300の前輪の取り付け部の近傍に設けられるのが望ましい。傾斜検出部1010は、たとえば、傾斜センサとして実現される。
[制御構造]
図11を参照して、本実施の形態に係る歩行補助車1000の制御構造について説明する。図11は、歩行補助車1000のCPU21によって実現される処理の一部を表わすフローチャートである。なお、前述の処理と同一の処理には同一のステップ番号を付してある。したがって同じ処理の説明は繰り返さない。
図11を参照して、本実施の形態に係る歩行補助車1000の制御構造について説明する。図11は、歩行補助車1000のCPU21によって実現される処理の一部を表わすフローチャートである。なお、前述の処理と同一の処理には同一のステップ番号を付してある。したがって同じ処理の説明は繰り返さない。
ステップS450にて、CPU21は、操作力が予め定められた閾値以下であるか否かを判断する。CPU21は、操作力が予め定められた閾値以下であると判断すると(ステップS450にてYES)、制御をステップS1110に切り換える。そうでない場合には(ステップS450にてNO)、CPU21は、制御をステップS440に戻す。
ステップS1110にて、CPU21は、歩行補助車が一定以上の傾斜を走行しているか否かを判断する。CPU21は、歩行補助車1000が一定以上の傾斜を走行していると判断すると(ステップS1110にてYES)、制御をステップS410に戻す。この場合、ある局面において、歩行補助車1100は、傾斜に応じて予め定められた制動力をブレーキに与えてもよい。そうでない場合には(ステップS1110にてNO)、CPU21は、制御をステップS460に切り換える。
以上のようにして、本実施の形態に係る歩行補助車1100は、グリップの操作力の大きさに加えて、傾斜を走行しているか否かに基づいて、ブレーキを作動させるかどうかを判断する。これにより、傾斜面の走行時に歩行補助車1100が勝手に移動することが防止される。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,300,800,1000,1100 歩行補助車、2 グリップ、2A 停止スイッチ、3 前輪、4 後輪、5 モータ、6 傾斜センサ、7 距離センサ、9 ブレーキレバー、10 制御部、21 CPU、22 メモリ、23 入力部、24 出力部、25 電池部、26 バッグ、40 基体、41 左フレーム、42 右フレーム、43 フレーム、310 移動制御部、320 作用力検出部、330 検出部、340 計時部、350 駆動部、810 距離検出部、1010 傾斜検出部。
Claims (6)
- 歩行補助車であって、
前記歩行補助車を駆動するための駆動手段と、
ブレーキと、
前記歩行補助車の使用者によって当該歩行補助車に与えられる操作力を検出するための操作力検出手段と、
計時手段と、
前記操作力が予め規定された値以下になった場合に前記歩行補助車の駆動を制御するための制御手段と、
前記歩行補助車の使用者と当該歩行補助車との位置関係を検出するための位置検出手段とを備え、
前記制御手段は、
前記操作力が前記予め規定された値以下になってから経過した時間が予め定められた時間よりも長くなった場合に、前記ブレーキを作動させ、
前記使用者と前記歩行補助車との間隔が予め定められた距離を上回ると、前記ブレーキを作動させるように構成されている、歩行補助車。 - 前記制御手段は、前記経過した時間が前記予め定められた時間よりも長くなった場合、または、前記間隔が前記予め定められた距離を上回る場合に、前記ブレーキを作動させるように構成されている、請求項1に記載の歩行補助車。
- 前記制御手段は、前記経過した時間が前記予め定められた時間よりも短く、かつ前記間隔が前記予め定められた距離を下回っている場合には、前記ブレーキを作動させないように構成されている、請求項1または2に記載の歩行補助車。
- 前記制御手段は、前記操作力が前記予め規定された値以下になった場合に、前記ブレーキの制動力を徐々に変更するように構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の歩行補助車。
- 前記歩行補助車の傾斜の状態を検出するための傾斜検出手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記歩行補助車の傾斜に応じて、前記ブレーキを作動させるまでの時間を変更するように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の歩行補助車。 - 歩行補助車を制御するためのプログラムであって、前記プログラムは、前記歩行補助車が備えるコントローラに、
前記歩行補助車の使用者によって当該歩行補助車に与えられる操作力を検出するステップと、
時刻を計測するステップと、
前記歩行補助車の使用者と当該歩行補助車との位置関係を検出するステップと、
前記操作力が予め規定された値以下になった場合に前記歩行補助車の駆動を制御するステップとを実行させ、
前記制御するステップは、
前記操作力が前記予め規定された値以下になってから経過した時間が予め定められた時間よりも長くなった場合に、ブレーキを作動させるステップと、
前記使用者と前記歩行補助車との間隔が予め定められた距離を上回ると、前記ブレーキを作動させるステップとを含む、プログラム。
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