JP6057733B2 - 遊技機用可変入賞装置及びそれを備えた遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機用可変入賞装置及びそれを備えた遊技機に関するものである。
アタッカーとも称される大入賞装置は、入賞口を開閉部材によって開閉する構成のものが多く、一般的には、開閉部材の下端側を軸として上端側を前方に向けて開放動作して入賞口を開放するようにしており、近年では閉鎖状態のときに開閉部材を遊技盤の前方に突出させて入賞口を閉鎖し、開放状態のときには開閉部材を遊技盤の前方から後退させて入賞口を開放するようにしている。
このような入賞装置の例としては、例えば特許文献1のようなものが提供されている。この特許文献1で開示される遊技部品(17)は、遊技者に有利な第1状態(Y)と不利な第2状態(X)との間で前後方向に変換動作可能な変換部材(48)と、この変換部材(48)を第1状態(Y)と第2状態(X)とに変換駆動する駆動手段(49)とを有しており、変換部材(48)が第1状態(Y)となるときに遊技球が入賞または通過するように構成され、第2状態(X)となるときには遊技球の入賞又は通過を阻止するように構成されている。
特開2011−45491号公報
ところで、上記のような入賞装置では、非動作時に開閉部材が不正に開放される虞があるため、このような開放を効果的に防止し得る構造が望まれている。特許文献1の遊技部品(17)は、このような問題に着目したものであり、不正開放を防止するためのロック手段(51)を備えた構成となっている。このロック手段(51)は、開閉部材(48)を第2状態(X)でロックするように機能し、開閉部材(48)の第2状態(X)で第1連動部材(86)の係合部(93)が第2連動部材(88)の被係合部(92)に下側から係合して、ロック手段(51)が第2連動部材(88)を介して開閉部材(48)を第2状態(X)にロックしている。また、駆動手段(49)が開閉部材(48)を第2状態(X)から第1状態(Y)に変換する場合には、開閉部材(48)の駆動前にそのロックを解除するようになっている。
しかしながら、このような入賞装置では、通常、開閉部材(48)のロック機構を構成する部材(開閉部材(48)、第1連動部材(86)及び第2連動部材(88))が樹脂材料によって形成されるため、これらの部材が他の部材によって規制される(又は規制する)際に、大きな荷重を受けることになると、これらの部材に捻れや曲がり等の変形が生じる虞がある。そして、変形が生じたことによって当該部材が他の部材を規制し続けることができない場合には、ロック機構によるロックが解除されてしまい、開閉部材(48)の不正開放を阻止することができなくなる。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、遊技球を内部に誘導可能に構成された遊技機用可変入賞装置及びこれを備えた遊技機において、不正開放操作時に、開閉部材の開放を確実に抑止又は防止し得る構成を実現することを目的とする。
本発明の遊技機用可変入賞装置は、遊技機の遊技盤に直接又は他部材を介して間接的に固定され、前記遊技盤の前面と直交する前後方向において少なくとも前記遊技盤の前方側に、前記遊技盤の前面に沿って流下する遊技球を下方側に進入させつつ取り込む誘導口が形成されてなる筐体と、
少なくとも前記遊技盤の前面の前方側において前記誘導口を閉鎖可能な閉鎖部を備え、前記閉鎖部が前記誘導口を閉鎖する閉鎖位置と、前記閉鎖位置のときよりも遊技球が進入しやすい開放位置とで変位する構成をなし、前記前後方向にスライド移動する開閉部材と、
前記開閉部材を前記閉鎖位置と前記開放位置との間で変位させる駆動源と、
前記開閉部材と連動するように配置されると共に前記駆動源の駆動力を受けて動作する1又は複数の部材からなる伝達機構と、
を有し、
前記開閉部材、前記伝達機構のいずれかの部材には、前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記開閉部材、前記伝達機構の少なくともいずれかの他の部材の移動経路上に配置され、当該他の部材の移動を規制可能な規制部が形成されており、
前記筺体には、前記規制部の移動経路外に位置し、前記規制部が前記他の部材の移動を規制する際に当該規制部の移動又は変形を規制可能な補助ストッパーが形成されており、
前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記駆動源が駆動すると、前記開閉部材と前記伝達機構の連係動作が許容されて前記開閉部材が開閉する一方、
前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で当該開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合に、互いに連係する前記開閉部材、及び前記伝達機構のいずれかの前記他の部材の動作が、前記規制部によって規制されることで前記開閉部材の開放が阻止され、
前記補助ストッパーは、さらに前記開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合に、前記規制部が該規制部の移動経路を離脱して移動又は変形したときに、前記規制部が当接し、前記開閉部材の開状態への移行を阻止することを特徴とする。
本発明の遊技機は、上記遊技機用可変入賞装置を備えていることを特徴とする。
本発明の遊技機用可変入賞装置及び遊技機によれば、開閉部材が閉鎖位置にある状態で当該開閉部材を開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合に、互いに連係する開閉部材、伝達機構のいずれかの部材の動作が、規制部によって規制されることで開閉部材の開放が阻止される構成となっている。そして、補助ストッパーは、さらに開閉部材を開放位置に変位させようとする外力が加えられて規制部が移動又は変形しようとしても、規制部の移動経路からの離脱を阻止する位置に位置して当該規制部の移動又は変形を規制するようになっている。つまり、開閉部材の不正開放操作が行われ、開閉部材、伝達機構が他の部材によって規制される(又は規制する)際に、他の部材からの押圧等の大きな荷重を受けて規制部が移動又は変形しようとしても、補助ストッパーが規制部の移動経路からの離脱を阻止する位置にあるため、規制部が当接して当該規制部がさらに移動及び変形(捻れや曲がり等)することを効果的に抑制することができる。これによって、規制部と他の部材との係合(ロック状態)が解除することがなくなり、他の部材の移動を規制しロック状態を維持し続けることができ、開閉部材の不正開放を確実に抑止又は防止することができる。
また、本発明において、駆動源の駆動力を受けて伝達機構、及び開閉部材が連係動作するときには、規制部は、いずれかの部材の回動動作又はスライド動作に応じて補助ストッパーに規制されない第1経路を通り、開閉部材が閉鎖位置にある状態で当該開閉部材を開放位置に変位させようとする外力が加えられて規制部が第1経路を離脱移動又は変形する場合には、補助ストッパーは、規制部が他の部材からの押圧に応じて移動する第2経路上に位置するように構成されていてもよい。
この構成によれば、開閉部材が閉鎖位置にあるとき、駆動源の駆動力による正常な開放動作がなされるときには、補助ストッパーが規制部の移動する経路上に位置することなく規制部の移動を妨害せず、問題なく開閉部材を開放することができ、一方で、駆動源の駆動力によらずに外力によって不正な開放動作がなされるときには、規制部によって連係動作するいずれかの部材の動きを規制すると共に、補助ストッパーが規制部の移動経路上に位置することで規制部の移動及び変形を規制することにより、開閉部材の開放を確実に阻止することができるようになっている。
また、本発明において、伝達機構は、筐体内における開閉部材の上方又は下方若しくは側方の位置において所定の回動軸線回りに回動可能に保持され、且つ開閉部材と連動するように配置される第1伝達部材と、筐体内において所定の中心軸回りに回動可能に又は所定方向に沿ってスライド可能に保持され、駆動源の駆動力を受けて動作すると共にその駆動力を第1伝達部材に伝達する第2伝達部材とを備え、第2伝達部材は、第1伝達部材を押圧可能な押圧作用部と、開閉部材が閉鎖位置にある状態で第1伝達部材の移動経路上に配置されると共に第1伝達部材の移動を規制可能な規制部とを有し、開閉部材が閉鎖位置にある状態で駆動源が駆動するときには、規制部が第1伝達部材の移動経路上から退避しつつ押圧作用部が第1伝達部材を押圧することで、規制部が第1伝達部材の移動を規制せずに第1伝達部材が回動し、その回動動作に連係して開閉部材が開放位置へ移動し、開閉部材が閉鎖位置にある状態で当該開閉部材を開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合には、当該開閉部材と連動する第1伝達部材の移動経路上に規制部が位置することで第1伝達部材の回動動作及び開閉部材の変位が規制され、補助ストッパーは、さらに開閉部材を開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合に、規制部が該規制部の移動経路を離脱して移動又は変形するのを阻止するように構成されていてもよい。
この構成によれば、通常時には第1伝達部材と第2伝達部材を連係動作可能とし、不正開放操作時には第1伝達部材の移動経路を第2伝達部材によって阻害すると共に、補助ストッパーによって規制部の移動又は変形を阻止する構成を、第2伝達部材に押圧作用部及び規制部を設けるという簡易な構成を要部として実現することができる。
また、本発明において、規制部は、押圧作用部の一部として形成されように構成されていてもよい。この構成によれば、部品構成の簡素化、小型化を図りやすくなる。
また、本発明において、第1伝達部材は、閉鎖部の上面側又は下面側に配置され、閉鎖部における第1伝達部材側の面には、開閉部材が閉鎖位置にある状態で第1伝達部材及び第2伝達部材の少なくともいずれかの移動経路上に配置され、いずれかの伝達部材の移動を規制可能な突出形態の規制部が形成されており、開閉部材が閉鎖位置にある状態で駆動源による駆動力を受けて第2伝達部材が変位したときには、当該第2伝達部材及び第1伝達部材が、規制部の移動経路上から退避しつつ開閉部材を連動させることで、規制部が第2伝達部材及び第1伝達部材によって規制されずに開閉部材が開放位置へ移動し、開閉部材が閉鎖位置にある状態で開閉部材を開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合には、第1伝達部材及び第2伝達部材の少なくともいずれかが規制部の移動経路上に位置することで開閉部材の変位が規制され、前記補助ストッパーは、さらに前記開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられて前記規制部が移動又は変形する場合に、前記規制部の移動経路上に位置して当該規制部の移動又は変形を阻止するように構成されていてもよい。
この構成によれば、通常時には開閉部材が第2伝達部材及び第1伝達部材によって規制されずに開閉動作し、不正開放操作時には開閉部材の移動経路を第1伝達部材及び第2伝達部材の少なくともいずれかによって阻害して開放を阻止しうる構成を、開閉部材の所定位置に規制部を設けるという簡易な構成を要部として実現することができる。
また、本発明において、開閉部材には、第1伝達部材から作用を受ける被作用部が形成されており、第1伝達部材及び第2伝達部材は、開閉部材の上方又は下方若しくは側方において被作用部を遊技盤の後面よりも前方側の範囲で動作させるように構成され、開閉部材は、開放位置にあるときに当該開閉部材の後端が遊技盤の後面と同位置又は当該後面の前方に位置するように構成されていてもよい。
この構成によれば、入賞装置全体の前後方向の嵩張りを抑えることができ、特に入賞装置後方側において他部品のためのスペースを確保しやすくなる。
また、本発明において、第1伝達部材は、上下方向に沿った回動軸線回りに回動可能に保持され、第2伝達部材は、上下方向に沿った中心軸回りに回動可能に又は左右方向に沿ってスライド可能に保持されるように構成されていてもよい。
このように、開閉部材、可動部材、第1伝達部材、第2伝達部材が水平方向に沿って移動するように構成されているため上下方向の嵩張りを効果的に抑えることができる。その上、連係する開閉部材、第1伝達部材、及び第2伝達部材のいずれかの部材の水平方向に沿った動作が、そのいずれかの部材の水平方向に隣接する他の部材によって規制されることで開閉部材の開放が阻止されるようになっており、ロック機構についても、上下方向に嵩張らずに構成できる。このようにして、装置全体の上下方向の嵩張りを抑えつつ不正開放をより確実に防止し得る構成を実現できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る遊技機用可変入賞装置を備えた遊技機を例示する正面図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係る遊技機用可変入賞装置の正面図である。 図3(A)は、図2の遊技機用可変入賞装置に関し、開閉部材が閉鎖位置にあるときの平面図であり、図3(B)は、開閉部材が開放位置にあるときの平面図である。 図4(A)は、図2のA−A断面を概略的に示す断面図であり、図4(B)は、開閉部材が開放位置にあるときの図4(A)に対応した断面図である。 図5は、図2の遊技機用可変入賞装置を前側の斜め上方から見た分解斜視図である。 図6(A)は、図2の遊技機用可変入賞装置に関し、上ケース体及び下ケース体の組み立て状態を上方側から示す説明図であり、図6(B)は、その組み立て状態を後側の斜め上方から見た説明図である。 図7(A)は、開閉部材が閉鎖位置にあるときの、開閉部材、第1伝達部材、第2伝達部材、及びソレノイドの連係状態を上方側から示す説明図であり、図7(B)は、開閉部材が開放位置にあるときの図7(A)に対応した説明図である。 図8は、図2の遊技機用可変入賞装置に関し、開閉部材が閉鎖位置にある状態で外力が加えられたとき(ロック状態のとき)の第1伝達部材、第2伝達部材、及びソレノイドの連係状態を上方側から示す説明図である。 図9は、本発明の第2実施形態に係る遊技機用可変入賞装置における開閉部材が閉鎖位置にある状態で外力が加えられたとき(ロック状態のとき)の第1伝達部材、第2伝達部材、及びソレノイドの連係状態を上方側から示す説明図である。 図10は、本発明の第3実施形態に係る遊技機用可変入賞装置における断面図であり、図10(A)は、開閉部材が閉鎖位置にあるときの状態を示す断面図であり、図10(B)は、開閉部材が開放位置にあるときの断面図である。
[第1実施形態]
以下、本発明に係る遊技機用可変入賞装置10及びそれを備えた遊技機1を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
(遊技機の構成)
まず、図1を参照して遊技機1の構成を概説する。図1に示す遊技機1は、いわゆるパチンコ機として構成されるものであり、木板(ベニヤ板)、アクリル板等によって構成される遊技盤2の盤面(前面2b)に沿って遊技球Bの発射を誘導するガイドレール5が設けられ、このガイドレール5等によって区画された形態で遊技領域が形成されている。また、遊技盤2の中央付近には、各種表示を行い得る液晶表示部3が配置され、この液晶表示部3の下方には、始動誘導口7が配置されている。そして、液晶表示部3の下方側において、始動誘導口7の横方向に、本発明に係る遊技機用可変入賞装置10が配置されている。なお、遊技機1には、遊技盤2の前方において当該遊技盤2の盤面(前面2b)とほぼ平行に透明板(ガラス板等)が配置され、ガイドレール5等によって区画された遊技領域内において透明板と遊技盤2との間を遊技球Bが流下するように構成されている。
(遊技機用可変入賞装置の構成)
次に、第1実施形態に係る遊技機用可変入賞装置10について説明する。
図1に示すように、遊技機用可変入賞装置10(以下、入賞装置10ともいう)は、遊技盤2に直接的に又は他部材を介して間接的に固定されて用いられるものであり、その一部が遊技盤2の前方側から視認可能となるように露出した状態で配置されている。この入賞装置10は、図3及び図4に示すように遊技盤2の前面2b(盤面)の前方側において上方側に開放した開口形態で配される誘導口20を備えている。この誘導口20は、後述する開閉部材21によって開閉される構成をなしており、開閉部材21が開放位置となったときに開放状態となり、前面2bに沿って流下する遊技球Bを内部に誘導することができるようになっている。なお、図3及び図4は、遊技盤2の前面2b(盤面)及び後面2cの位置を二点鎖線にて仮想的に示している。
本明細書において、「前後方向」とは、遊技盤2の前面2b(盤面)と直交する方向を意味し、前面2b(盤面)に対し遊技者が位置するべき側を前方側、それとは反対側(即ち、遊技機1奥側)を後方側とする。また、「上下方向」とは、遊技盤2の前面2bと平行で遊技領域を遊技球Bが流下する方向(鉛直方向)を意味する。また、「左右方向」とは、上記「前後方向」及び「上下方向」と直交する方向を意味する。また、「水平方向」とは、上記「上下方向」と直交する平面方向(即ち、「前後方向」及び「左右方向」と平行な平面方向)を意味する。
ここで、図2〜図8等を参照し、入賞装置10を構成する各部品について詳述する。
図4等に示すように、入賞装置10は、遊技盤2に直接的に固定されると共に遊技盤2の前方側に当該遊技盤2の前面2bに沿って流下する遊技球Bを下方側に進入させつつ取り込む誘導口20が形成されてなる筐体80と、遊技盤2の前面2bの前方側において誘導口20を閉鎖可能な閉鎖部21aを備え、閉鎖部21aが誘導口20を閉鎖する閉鎖位置とその閉鎖位置のときよりも遊技球Bが進入しやすい開放位置とで変位する開閉部材21と、駆動力を生じさせる駆動源40とを備えている。更に、入賞装置10は、開閉部材21と連動可能に構成されると共に駆動源40の駆動力を受けて開閉部材21を前後に変位させる構成をなし、閉鎖位置のときには閉鎖部21aを遊技盤2の前方側に突出させて誘導口20を閉鎖し、開放位置のときには閉鎖部21aを閉鎖状態のときよりも後退させて誘導口20を開放するように開閉部材21を変位させる伝達機構30と、誘導口20から内部に進入した遊技球Bを検出する球検出部62とを備えている。
以下、各構成要素について詳述する。
まず、開閉部材21について説明する。
開閉部材21は、ポリアセタール等の樹脂により形成されており、図5等に示すように、長手状且つ略板状に構成されており、図3(A)及び図4(A)に示すように、筐体80に形成された誘導口20を閉塞し得るように当該筐体80に保持されている。この開閉部材21は、図3(A)(B)及び図4(A)(B)に示すように、遊技盤2の前面2bの前方側に突出して誘導口20を閉鎖する位置(閉鎖位置(図3(A)及び図4(A)))と、その閉鎖位置のときよりも誘導口20に遊技球Bが進入しやすくなる位置(開放位置(図3(B)及び図4(B)))とで変位するようになっている。
開閉部材21は、図5に示すように、主として、略板状に形成され誘導口20を閉鎖し得るように機能する閉鎖部21aと、開閉部材21の下面側における後端部21c付近(後部側)かつ中央部付近から下方側に突出するように凸状に形成された被作用部21b(図4参照)とを備えている。また、開閉部材21の前端は、図4に示すように、下面側が前方に向かって高位置となるように傾斜している。このような構成によって、開閉部材21が閉鎖位置に変位する時に、遊技盤2の前方に配置される透明板(ガラス板等)と開閉部材21の前端とによって遊技球Bが挟み込まれることがないようにしている。
開閉部材21の左端は、上ケース体82の左側ガイド部82f(図5、図6参照)及び前側ガイド部87cに沿って移動するようになっており、開閉部材21の右端は、上ケース体82の右側ガイド部82g(図3(B)、図6参照)に沿って移動するようになっており、これにより安定的に開閉部材21を開状態と閉状態に変位させることができる。
図4等に示す被作用部21bは、開閉部材21の後部側において伝達機構30から作用を受けるように構成された部分であり、図4等に示すように後述する第1伝達部材31と連結されるとともに、この第1伝達部材31の先端部と連動して前後動するように構成されている。本構成では第1伝達部材31(後述)が回動可能に構成され、その回動に応じて第1伝達部材31の先端部に形成された作用部31dが前後動するようになっており、図4(A)に示すように、第1伝達部材31の作用部31dが遊技盤2の前面2bに近い前方位置に移動するときには、被作用部21bも連動して前方に移動し、この作用部31dの変位に応じて開閉部材21が前方位置(閉鎖位置)に移動することとなる。一方、図4(B)に示すように、第1伝達部材31の作用部31dが遊技盤2の後面2c側に近い後方位置に移動するときには、被作用部21bも連動して後方に移動し、この作用部31dの変位に応じて開閉部材21が後方位置(開放位置)に移動することとなる。
そして、図3(A)及び図4(A)のように開閉部材21が閉鎖位置にあるときには、閉鎖部21aが誘導路60の上方で誘導口20を塞ぐように遊技盤2の前方側(より詳しくは、後述する庇部86の前方側)に突出して配されるようになっている。また、図3(B)及び図4(B)のように開閉部材21が開放位置にあるときには、閉鎖部21aが誘導路60の上方から退避し、誘導口20を開放するように配されることとなる。そして、このように開放位置にあるときには、開閉部材21の後端部21cは、遊技盤2の後面2cと同位置又はこれよりも前方に位置するようになっている。なお、図4(B)等に示す例では、開閉部材21が開放位置にあるときに、開閉部材21の後端部21cが遊技盤2の後面2cと前後方向においてほぼ同位置となる場合を示しているが、開閉部材21が開放位置にあるときに開閉部材21の後端が遊技盤2の後面2cよりもある程度離れた前側に位置するようになっていてもよい。
また、図4(B)のように、開閉部材21が開放位置にあるときには、開閉部材21の前端は、遊技盤2の前面2bよりも前方に位置するようになっている。より具体的には、後述する台板部材85(筐体80)において遊技盤2の前面2bの前方に突出するように庇部86が形成されており、開閉部材21は、開放位置のときに当該開閉部材21における遊技盤2の前面2bの前方に突出する部分の大部分が庇部86の下方側に配されるようになっている。なお、図4(B)の例では、開放位置のときに当該開閉部材21の上面部前端が庇部86の前端位置よりもやや後方となるように構成されていてもよく、開閉部材21の上面部前端が庇部86の前端位置よりもやや前方となるように構成されていてもよい。更に、本構成では、図4のように、伝達機構30(後述)の作用を受ける被作用部21bが、遊技盤2における前面2bと後面2cの間の厚み内で変位するようになっている。
次に、伝達機構30について説明する。
伝達機構30は、開閉部材21と連動可能に構成され、駆動源40の駆動力を受けて動作するとともに、開閉部材21を閉鎖位置と開放位置とで変位させるように構成されている。この伝達機構30は、筐体80内における開閉部材21の下方において上下方向に沿った回動軸線G1(図8等)回りに回動可能に保持され、且つ開閉部材21と連動するように配置される第1伝達部材31と、筐体80内において上下方向に沿った中心軸G2(図8等)回りに回動可能に保持され、駆動源40の駆動力を受けて動作すると共にその駆動力を第1伝達部材31に伝達する第2伝達部材32とを備えている。
開閉部材21側に配置される第1伝達部材31は、ポリアセタール等の樹脂により形成されており、図5、図7及び図8に示すように、全体としてV字状(へ字状)の形態をなし、その屈曲部分で連結される第1延長部31bと第2延長部31cとを備えている。この第1伝達部材31は、屈曲部分が回動中心となるように、上ケース体82に形成されたボス(軸)に挿通される回動軸孔31aが形成されており、第1延長部31bは回動軸孔31aを中心とする半径方向に延出しており、第2延長部31cは回動軸孔31aを中心とする半径方向であって第1延長部31bとは異なる方向に延出している。図5、図7及び図8に示すように、第1延長部31bの延出方向端部(先端部)には、回動軸孔31a側に凹むU字状の作用部31dが形成されており、第2延長部31cの延出方向端部(先端部)には、回動軸孔31a側に凹むU字状の被作用部31e(第1被作用部31f、第2被作用部31g)が形成されている。なお、被作用部31eは、作用部31dとの距離が近い位置に形成された第1被作用部31fと、作用部31dとの距離が遠い位置に形成された第2被作用部31gとによって構成されている。
また、第1伝達部材31の上面には、回動軸孔31aの上端部に開閉部材21と対向し得る共に上方側にリング状に凸となる構成の回動軸線側当接部31hと、第2延長部31cの延出部において上方側に凸となる構成で、且つ回動軸線側当接部31hから当該第2延長部31cの延出方向に沿うように連続して延びる延出部側当接部31iが形成されている。そして、図7(A)に示すように、開閉部材21が閉鎖位置に位置する時に、回動軸線側当接部31hの前方側の一部と延出部側当接部31iの全体とが、開閉部材21に上下方向で対向するよう構成されている。一方で、図7(B)に示すように、開閉部材21が開放位置に位置する時に、回動軸線側当接部31hの後方側の一部が、開閉部材21の対向部21fに上下方向で対向するように構成されている。このような構成によって、開閉部材21が閉鎖位置と開放位置との間で変位する際に、ガタつくことなく安定した動作をさせることができる。
この第1伝達部材31は、開閉部材21と連動可能に構成され、第2伝達部材32から作用を受けて開閉部材21を閉鎖位置と開放位置とで変位させるように機能している。具体的には、図7及び図8に示すように、第1伝達部材31の被作用部31eが、第2伝達部材32の作用部32cと嵌合状態(遊嵌状態)で連結しており、第2伝達部材32の往復動(往復回動)に伴う作用部32cの往復動と連動して被作用部31eが回動することで第1伝達部材31全体が水平回動動作するようになっている。そして、この第1伝達部材31は、第2伝達部材32の回動に応じて、図7(A)に示すような回動位置(開閉部材21を開放位置とする第1回動位置)と、図7(B)に示すような回動位置(開閉部材21を閉鎖位置とする第2回動位置)とで、回動軸孔31aを中心として(より詳しくは上下方向の回動軸線G1(図8参照)を中心として)回動動作するようになっている。
そして、このような第1伝達部材31の回動動作が開閉部材21の直進動作に変換されるようになっている。上述したように、開閉部材21は、前後方向に往復動可能となるように保持されており、第1伝達部材31は、図7に示すように、自身の回動に伴って開閉部材21に形成された被作用部21bを前後に往復動させることで、開閉部材21を前後に往復動させている。具体的には、第1延長部31bが第2延長部31cに比してある程度長く構成され、作用部31dが回動軸孔31aからある程度遠い位置となっているため、開閉部材21の回動動作に伴って作用部31dがほぼ前後方向に往復動し、これと嵌合(遊嵌)する被作用部21bも開閉部材21の回動動作に伴って前後方向に往復動するようになっている。
第2伝達部材32は、ポリアセタール等の樹脂により形成されており、第1伝達部材31と連動可能に構成され、駆動源40から駆動力を受けて動作すると共に第1伝達部材31を変位(回動)させるように機能している。この第2伝達部材32は、上下に対向する一対の壁部(上壁部32g及び下壁部32h)と、これら上壁部32g、下壁部32hを連結する周壁部32iと、上壁部32g及び下壁部32hから上方及び下方にそれぞれ突出する回動軸32aとを備えている。更に、回動軸32aから所定距離隔てた位置において上方に突出するように軸状に構成される作用部32cと、この作用部32cの下方側において、プランジャ42の先端部42aと嵌合する嵌合部32jが形成されている。嵌合部32jは、上壁部32gの下面から下方に突出する突出部32kと、下壁部32hの上面から上方に突出する突出部32lと、周壁部32iとによって構成され、突出部32k、突出部32lと周壁部32iとによってプランジャ42の先端部42aを左右方向に挟み込むように構成されている。そして、嵌合部32jがプランジャ42の先端部42aと嵌合することでプランジャ42と第2伝達部材32とが連動して動作するようになっている。プランジャ42は、コイル部41の駆動及び駆動解除に伴って左右方向に直線的に往復運動するようになっており、第2伝達部材32は、プランジャ42の変位に応じ、図7(A)に示すような回動位置(開閉部材21を開放位置とする第3回動位置)と、図7(B)に示すような回動位置(開閉部材21を閉鎖位置とする第4回動位置)とで、上下方向に延びる回動軸32aを中心として回動運動するようになっている。
また、図5、図7及び図8に示すように、第2伝達部材32には、ロック機構として軸状に構成される作用部32cの外周壁から張り出す構成で第1伝達部材31の被作用部31eに対して当接可能な規制部32fが形成されている。図8はロック機構が作用する図であるが、この図に示すように、規制部32fは、作用部32cの外周壁から当該作用部32cの回動方向(中心軸G2を中心として作用部32cを通る円C2(図7)の周方向)に沿った方向に延びると共に円C2の周方向に沿って移動するように構成されている。一方、第2被作用部31gは、回動軸線G1を中心として第2被作用部31gを通る円C1に沿って移動するようになっており、規制部32fの移動方向と第2被作用部31gの移動方向は互いに交差している。そして、開閉部材21が閉鎖位置にあるときに、規制部32fの大部分が第1被作用部31fの先端部と第2被作用部31gの先端部を結ぶ線よりも外側に配されるようになっている(即ち、規制部32fの大部分が第1被作用部31fと第2被作用部31gとの間のU字形状の凹み部分よりも外側に配されるようになっており、特に、規制部32f付近を押圧する第2被作用部31gと半径方向(回動軸線G1を中心とする半径方向)において第2被作用部31gの先端面と当接するように規制部32fが延出形態で配されている)。また、この規制部32fは、作用部32cの外周壁からわずかに中心軸G2から離れる向きに延出し、略直方体形状に形成されている。また、規制部32fは、上端の高さが作用部32cの上端よりも低くなっており、更に、図8のように、規制部32fにおける第2被作用部31g側の外壁と作用部32cにおける外周壁とによって断面V字状の溝が形成されている。
次に、駆動源40について説明する。
図5等に示すように、駆動源40は、通電可能なコイルを備えたコイル部41と、プランジャ42と、ばね部材43とを備えている。この駆動源40は、図4に示すように、開閉部材21及び第1伝達部材31の下方側において遊技盤2の前面2bよりも後側の領域且つ後面2cよりも前側の領域に配置されている。そして、コイル部41によってプランジャ42を駆動することにより、第2伝達部材32を第1回動位置と第2回動位置とで変位させるように機能している。
プランジャ42は、軸状に構成されると共に、その一部がコイル部41に形成された孔部内に挿入されるようになっており、この孔部に沿って移動することによりコイル部41に対して直線的に相対移動するようになっている。このプランジャ42は、フランジ状に構成された先端部42a(図5参照)が第2伝達部材32と嵌合することで第2伝達部材32に一体的に連結されており、第2伝達部材32はプランジャ42の変位に応じて回動運動するようになっている。
コイル部41は、金属線が複数周巻き回されてなる中空状の金属コイルからなり、この金属コイルの通電、非通電が切り替えられることにより、励磁状態と非励磁状態とに切り替わるようになっている。このコイル部41は、上ケース体82と下ケース体83とによって閉鎖された空間に収容されており、プランジャ42はこの空間内において右方向に突出するように位置している。また、プランジャ42は、コイル部41が非励磁状態のときには、ばね部材43(図5参照)によってプランジャ42の先端部42aがコイル部41から離間するように付勢され、所定の突出位置に維持されるようになっている。一方、コイル部41が励磁状態のときには、プランジャ42がコイル部41内に引き込まれ、上記突出位置のときよりも突出量が小さくなる状態(没入位置)で維持される。このように、プランジャ42は、このコイル部41の通電状態に応じてコイル部41内に引き込まれた没入位置とこの没入位置のときよりもコイル部41から突出する突出位置との間で左右に直線的に移動するようになっている。なお、本実施形態において、駆動力を発生させる手段としてコイル部41(被通電部)及びプランジャ42(可動部材)からなる駆動源40を示したが、電磁石を被通電部とし、フラッパーを可動部材とするフラッパーソレノイドを用いる構成としてもよい。この場合、フラッパーを伝達機構30と連係する構成とすることで駆動力を伝達機構30に伝達することができる。
次に、筐体80について説明する。
筐体80は、入賞装置10の外殻をなすものであり、例えばポリカーボネート等の樹脂材料などによって箱状に構成され、開閉部材21、駆動源40、第1伝達部材31、第2伝達部材32及び球検出部62等が収容される。この筐体80は、図2〜図6に示すように、遊技盤2に固定される台板部材85と、台板部材85を前後方向に貫通して配置され、第1伝達部材31を下方側から支持する上ケース体82と、上ケース体82の下側に配置され、駆動源40及び第2伝達部材32を下方側から支持する下ケース体83とを備えている。そして、これらがねじ等の締結部材によって一体的に組付けられている。また、これら上ケース体82及び下ケース体83の前方側には、前面に図柄等が施される前飾り部材87が設けられ、上ケース体82及び下ケース体83に一体的に組み付けられている。
この筐体80は、図4に示すように、開閉部材21、第1伝達部材31、第2伝達部材32、駆動源40を内部に収容して直接的に保持するように構成されている。具体的には、台板部材85と上ケース体82とによって閉鎖された空間内を移動し得るように第1伝達部材31が組み付けられ、上ケース体82と下ケース体83とによって閉鎖された空間に第2伝達部材32及び駆動源40が組み付けられている。
図2及び図3に示すように、筐体80の上面部には、遊技盤2の前面2b(図4等)に沿うように誘導樋50が形成されている。この誘導樋50は、図3(A)に示すように開閉部材21が閉鎖位置にあるときに当該開閉部材21の下流側に隣接して配置するように構成されている。そして、筐体80において誘導樋50の上流側に隣接して形成される開口部が誘導口20となっている。この誘導口20は、入賞口として機能する部分であり、当該誘導口20を遊技球Bが通過したときにこの通過した遊技球Bが球検出部62によって検出され、所定の遊技(例えば賞球の払い出し)が行われるようになっている。
具体的には、図2及び図3に示すように、前飾り部材87の周壁部の一部をなす上側の上壁部87bが誘導樋50の底壁部となっている。また、誘導樋50は、この前飾り部材87の上壁部87bと、台板部材85の台板85aとによって構成されており、上壁部87b上を左方向に転がるように遊技球Bが流下するようになっている。この誘導樋50では、前飾り部材87の上壁部87bの右側端部と、上ケース体82の左側壁部82pと、上ケース体82の右側壁部82nと左側壁部82pとの間を左右方向に亘って形成される内側壁部82dとによって誘導口20が形成されており、これらによって囲まれる開口領域が遊技球Bの取り込み口となっている。なお、誘導口20の前側には、図示しない透明板(ガラス板等)が配置されている。
この構成では、図2及び図3に示すように開閉部材21が閉鎖位置にあるときには、開閉部材21上に流下してきた遊技球Bが、開閉部材21の上を転がり、誘導樋50側に導かれることとなる。なお、図2等に示す例では、誘導樋50は、誘導口20側が高位となるように傾斜しているが、反対に傾斜するように形成されていてもよい。即ち、誘導口20側が低位となり、誘導口20とは反対側が高位となるように形成されていてもよい。このようにすると、誘導樋50上を転がる遊技球Bが誘導口20側に導かれやすくなる。
また、図3(B)及び図4に示すように、筐体80の内部には、誘導口20側を上流側として当該誘導口20から進入する遊技球Bを下流側に設けられた排出部60a(図6(B)参照)へ誘導する誘導路60が形成されている。図2〜図4に示すように、誘導路60は、前飾り部材87の前飾り板87aと、上ケース体82の前側底壁部82c、右側壁部82n、左側壁部82p、内側壁部82d及び球通路82qと、下ケース体83の球通路83cと、下ケース体83の内部に収容される球検出部62などによって構成される。この誘導路60は、遊技球Bを1球ずつ通す流路として機能しており、具体的には、前飾り部材87の前飾り板87aの後方側且つ上ケース体82の内側壁部82dの前方側において、上ケース体82の前側底壁部82cの上部を球通路82qに向かって遊技球B(誘導口20から進入した遊技球B)が通るようになっている。また、上ケース体82における前側底壁部82cは、球通路82q側が低位になるように傾斜している。また、球通路82q内の壁部には、遊技球Bを後方側に誘導する凸状形態のレール部82sが設けられている(図3(B)及び図6(A)参照)。そして、レール部82sの後方には、誘導路60内に面する部分において球通過孔62a(図5参照)が前後方向に連通するように球検出部62が配置されている。また、上ケース体82の球通路82qに連通するように下ケース体83の球通路83cが配置され、球通路83cによって構成される排出部60aを通過した遊技球Bが入賞装置10から排出されるように構成されている。
前飾り部材87は、図2、図3及び図5に示すように、遊技盤2の前面2bと略平行に配置される板状の前飾り板87aと、当該前飾り板87aから後方に突出する板状の上壁部87bとを備えている。また、前飾り部材87の上壁部87bは、左側が下がるように(誘導口20と反対側となるにつれて下方位置となるように)傾斜して設けられている。
台板部材85は、図2〜図5に示すように、遊技盤2の前面2bに隣接して配置される板状の台板85aと、この台板85aから後方に突出する略板状の突出部85b(図3参照)と、開閉部材21の開閉動作時に前後方向への動作をガイドする前側ガイド部87cとを備えている。また、台板85aの中央部分には、後述する上ケース体82及び下ケース体83が嵌まり込んだ状態で組み付けられるようになっている。具体的には、図4及び図5に示すように、台板85aを厚さ方向(前後方向)に貫通する貫通孔85cが形成されている。
上ケース体82は、図4〜図6に示すように、前後左右の四方を囲むような周壁部82aによって構成されており、上下両方向から内部に部品を組み付けて収容できるように所定の空間が形成されている。そして、上方からは、第1伝達部材31を組み付けて収容し、下方からは第2伝達部材32及び駆動源40を組み付けて収容している。また、上ケース体82の後方側の周壁部82aにおいて中央部分には下方側に凹むように構成され且つ後述する作用部31dが出入り可能となるように構成された切欠状の後側開口部82eが形成されている。また、上ケース体82の上面部左端側には、前後方向に延びるリブ状に構成され且つ開閉部材21の左端部をガイドするように構成された左側ガイド部82fが形成され、上ケース体82の上面部右端側には、前後方向に延びるリブ状に構成され且つ開閉部材21の右端部をガイドするように構成された右側ガイド部82gが形成されている。また、図6に示すように上ケース体82の後側底壁部82bにおける中央部分付近において、第1延長部31bの動作をガイドするように前後方向(開閉部材の移動方向)に延びるリブ状に構成された内側ガイド部82hが形成されている。また、上ケース体82の後側底壁部82bには、右側壁部82nの後方端部に隣接する位置に、第2伝達部材32の回動軸32aが挿通支持されるように上下方向に貫通する貫通孔82iが形成されている。また、上ケース体82の後側底壁部82bには、右側壁部82nに隣接して第1伝達部材31の回動軸孔31aに挿通する突出部82jが軸状に突出形成されている。また、上ケース体82の突出部82jの前方側には、第2伝達部材32の作用部32cを下方側から挿通させると共に所定範囲内で変位させるように、後側底壁部82bの一部を上下方向に貫通する切欠部82kが形成されている。
また、上ケース体82には、図6に示すように、前後方向に延びる略直方体状の補助ストッパー82rが形成されている。補助ストッパー82rは、後側底壁部82bの右側端部付近から上方に突出すると共に、内側壁部82dの前方側から後方に突出するように構成されている。また、補助ストッパー82rは、第2伝達部材32の規制部32fが第1伝達部材31を規制する際に移動又は変形しようとした場合に、規制部32fが移動経路を離脱するのを阻止する位置にあり、規制部32fの移動及び変形を抑制するように機能している。具体的には、補助ストッパー82rは、開閉部材21が閉鎖位置にある状態で当該開閉部材21を開放位置に変位させようとする外力が加えられ、不正開放を阻止する規制部32fが移動または変形しようとして、規制部32fの移動経路から離脱しそうになった場合に、規制部32fが補助ストッパー82rに当接して当該規制部32fを支持することで当該規制部32fが第1伝達部材31の押圧に応じて被作用部31e(第2被作用部31g)の係合(ロック状態)が外れないように円C2の軌跡外に移動及び変形することを抑制(阻止)することが可能である。
下ケース体83は、図4、図5及び図6(B)に示すように、上方の壁部を除く略直方体状に形成され、上方から内部に部品を組み付けて収容できるように所定の空間が形成され、左側下方には、前後方向に貫通する球通路83cが設けられている。そして、上方からは、第2伝達部材32及び駆動源40を組み付けて収容して、上ケース体82の下方側に組み付けられる。また、下ケース体83の後方の周壁部83aには上側切欠部83bが形成されており、上ケース体82に形成された下側切欠部82mと共に筐体80の後方側において前後方向に貫通する貫通孔を構成している。そして、当該貫通孔は、駆動源40のコイル部41の後方に位置することによって、駆動源40の動作によって生じた熱の放出効率を向上させることができる。なお、駆動源40は、プランジャ42の突出方向が左右方向となるように(プランジャ42の先端部42aが右方向を向くように)下ケース体83に配置されている。但し、駆動源40は、このような向きに配置される構成として限定されない。
また、図2〜図5に示すように、台板部材85の台板85aには、開閉部材21の上方において、遊技盤2aの前方に延出する庇部86が設けられている。具体的には、庇部86は、台板部材85の台板85aに形成された貫通孔85c(図4、図5参照)の上側の縁に沿うように設けられており、上面が前方に向かって低位置となるように傾斜している。これによって、開閉部材21が閉鎖位置に位置する際は、図4(A)に示すように、庇部86は開閉部材21の閉鎖部21aの真上に位置し、開閉部材21が開放位置に位置する際は、図4(B)に示すように、庇部86は開閉部材21の前端を上方から覆うように位置している。
また、本構成の筐体80には、図6に示すように、第1伝達部材31と干渉を回避するための後側開口部82eが形成されている。後側開口部82eは、図6に示すように、上ケース体82の後側の周壁部82aに、開閉部材21と第1伝達部材31の一部を後側に投影した形状の貫通孔として形成されている。そして、図4(A)に示すように、開閉部材21が閉鎖位置に位置する際に、第1伝達部材31の作用部31dが後側開口部82eに前方側から入り込む構成になっている。このような構成によって、第1伝達部材31が筐体80と干渉することを回避し、第1伝達部材31、第2伝達部材32及び開閉部材21の可動域を広げることができ、開閉部材21の被作用部21bを筐体80内において遊技盤2の厚み内で変位するように構成することが可能となる。
本実施形態の構成では、図7(A)に示すように、開閉部材21が閉鎖位置に位置する場合には、規制部32fが、第1伝達部材31の被作用部31e(第2被作用部31g)に当接する位置となり、図7(B)に示すように、開閉部材21が開放位置に位置する場合には、第2伝達部材32の作用部と同様に、第1伝達部材31の被作用部31eのU字形状部分(即ち、第1被作用部31fと第2被作用部31gとの間の凹み)に収まるように構成されている。なお、駆動力を開閉部材21に伝達する伝達機構は、複数の部材(実施形態では第1伝達部材31及び第2伝達部材32の2部材)によって構成される形態に限られず、駆動力を1つの伝達部材によって開閉部材に伝達する構成としてもよい。また、本実施形態では、ロック機構が第1伝達部材31と第2伝達部材32とによって構成されるが、開閉部材21と隣接する第1伝達部材31とによってロック機構が構成されてもよい。
(遊技機用可変入賞装置の開閉動作)
次に、入賞装置10の開閉動作について説明する。
入賞装置10は、コイル部41が通電されていないときには、コイル部41によるプランジャ42の吸引作用が生じず、ばね部材43の付勢によってプランジャ42が突出位置に維持され、これにより第2伝達部材32が、図7(A)に示すような回動位置(開閉部材21を開放位置とする第3回動位置)で維持されることになる。そして、第2伝達部材32がこのような回動位置にあるときには、第1伝達部材31の被作用部31eが第2伝達部材32の作用部32cに連動して保持されるため、第1伝達部材31は、図7(A)に示すような回動位置(上述の第1回動位置)で維持されることになる。そして、第1伝達部材31がこのような回動位置にあるときには、前方側にある第1伝達部材31の作用部31dに対応する前方位置で開閉部材21の被作用部21bが保持されるため、開閉部材21は、図3(A)、図4(A)、図7(A)に示すように遊技盤2の前方側に大きく突出して誘導口20を閉鎖する閉鎖位置で維持されることになる。
一方、コイル部41が通電されると、ばね部材43の付勢に抗してプランジャ42がコイル部41内に引き込まれ、プランジャ42が没入位置に移動する。このとき、第2伝達部材32は、回動軸32aを中心として回動し、図7(B)に示すような回動位置(開閉部材21を閉鎖位置とする第4回動位置)で維持されることになる。そして、第2伝達部材32がこのような回動位置にあるときには、第1伝達部材31の被作用部31eが第2伝達部材32の作用部32cに連動して保持されるため、第1伝達部材31は、図7(B)に示すような回動位置(上述の第2回動位置)で維持されることになる。そして、第1伝達部材31が上記第2回動位置にあるときには、後方側にある第1伝達部材31の作用部31dに対応する後方位置で開閉部材21の被作用部21bが保持されるため、開閉部材21は、図3(B)、図4(B)に示すように大部分が遊技盤2の後方側に退避し、誘導口20を開放する開放位置で維持されることになる。
このとき、規制部32fは第1伝達部材31の移動経路上(具体的には、被作用部31eの移動経路上)から退避しつつ作用部32c(押圧作用部)が第1伝達部材31を押圧することで、規制部32fが第1伝達部材31の移動を規制せずに第1伝達部材31が回動し、その回動動作に連係して開閉部材21が開放位置へ移動する。
本実施形態の構成では、上述したように、駆動源40の駆動力を受けて第2伝達部材32が動作するときには、第1伝達部材31及び開閉部材21の連係動作が許容されて開閉部材21が開閉するようになっている。例えば、図7(A)のように開閉部材21が閉鎖位置にあるときにコイル部41が通電されてプランジャ42が駆動するときには、図7(B)のように規制部32fは、第2伝達部材32の回動動作に応じて補助ストッパー82rに規制されない第1経路を通るようになっている。即ち、補助ストッパー82rは、規制部32fの第1経路上から外れた位置にあり、第1伝達部材31及び第2伝達部材32の移動を規制することはない。このように、補助ストッパー82rによって第2伝達部材32の回動動作を規制しないため、作用部32c(押圧作用部)が第1伝達部材31を押圧し、規制部32fが第1伝達部材31の移動を規制することもなく、第1伝達部材31の回動動作に連係して開閉部材21が開放位置へ移動するようになっている。
そして、再びコイル部41を非通電状態にすると、ばね部材43の付勢によってプランジャ42が突出位置に変位し、各構成部材が連動して、第1伝達部材31は上述の第1回動位置に、第2伝達部材32は上述の第3回動位置に、開閉部材21は誘導口20を閉鎖する閉鎖位置に変位することになる。
(遊技機用可変入賞装置のロック動作)
次に、入賞装置10のロック動作について説明する。
図7(A)のように開閉部材21が閉鎖位置に位置する時に不正行為等により開閉部材21を閉鎖位置から開放位置へ移動させようとする外力が働いた場合、開閉部材21が後方側に移動しようとすることに応じて被作用部21bが後方側に向かおうとし、これに応じて第1伝達部材31が所定方向(上方側から見て時計回り)に回動しようとする。この時、第1被作用部31fは作用部32cから離間する方向に移動しようとし、その一方で、第2被作用部31gは、作用部32cと当接している方向に移動しようとして、当該作用部32cを押圧することになる。
詳しくは、第2被作用部31gが作用部32c(実線で示す作用部32c)を押圧するときには、図8に示すように、第2被作用部31gの移動経路は円C1(回動軸線G1を中心とし、第2被作用部31gを通る円)の方向であり、図8の状態での第2被作用部31gの移動方向は円C1における第2被作用部31gでの接線方向(矢印Faの方向)となる。このときの第2被作用部31gによる押圧力(移動経路)は、中心軸G2を中心とする周方向(矢印Fbの方向)の成分と中心軸G2を中心とする半径方向の成分とを含むことになる。しかしながら、作用部32c及び規制部32fは、中心軸G2を中心として回動するようになっているため、作用部32cが第2被作用部31gによる押圧力を受けたときには、作用部32c及び規制部32fは中心軸G2を中心とする周方向(円C2に沿った方向)のみに移動しようとする。
一方、第2被作用部31gは作用部32c及び規制部32fの回動中心(中心軸G2)とは異なる回動軸線G1を中心として回動するように構成され、規制部32fにおける規制面(第2被作用部31gの先端付近と当接する面)の移動経路(中心軸G2を中心とし、作用部32cの中心を通る円C2)と第2被作用部31gの先端部の移動経路(回動軸線G1を中心とし、当該先端部を通る円C1)とが交わるようになっている。つまり、第2被作用部31gの先端部は、この先端部が当接する上記規制面の移動方向(矢印Fbの方向)と交差する方向(円C1における、第2被作用部先端での接線方向、即ち矢印Faの方向)に移動しようとする。その一方で、第2被作用部31gの内壁によって押圧される作用部32cは第2被作用部31gに対して当該第2被作用部31gの内壁に沿って相対移動しようとし、凹部(第1被作用部31fと第2被作用部31gの間の凹部)の奥側に入り込もうとする。しかしながら、このように作用部32cが第2被作用部31gの内壁に沿って凹部奥側に移動しようとするときには、規制部32fは、第2被作用部31gの先端外側に当接し、作用部32cが移動しようとする方向(即ち、上記凹部の奥側の方向)に移動することができないため、規制部32fは、図8に示すような位置(第2被作用部31gの先端と当接する位置)において楔状に嵌り込む形態で保持され続ける。即ち、この構成では、中心軸G2を中心とし、作用部32cの中心を通る円C2よりも、回動軸線G1を中心とし、第2被作用部31gを通る円C1のほうが前方位置にまで及ぶようになっており、第2被作用部31gの移動経路のほうが作用部32cの移動経路(規制部32fの移動経路)よりも前方位置に構成されている。つまり、規制部32fは、第2被作用部31gによって自身の移動経路(円C2の経路)よりも外側に押されても自身の移動経路(円C2の経路)よりも前方位置に移動することができず、このような移動規制によってロックされることになる。そして、このように規制部32fが第2被作用部31gの移動経路上(矢印Faの方向)に位置し続けるため、第2被作用部31gの移動が阻害され、これにより、第1伝達部材31の回動も阻害されることになる。従って、開閉部材21は、規制部32fによって変位が規制されている位置(図8参照)を超えて開放位置側に向かうことがなく、不正開放が阻止される。また、ロック位置としては、図8に示すように、規制部32f(実線で示す規制部32f)が中心軸G2の略前方位置となるように形成されているので、規制部32fはほとんど前方へ移動しないことになり、前後方向の動作スペース増大を抑えて効果的にロック機構を形成することができる。また、上下方向で平行に延びる回動軸(回動軸線G1、中心軸G2)を有する2つの部材によって、ロック機構を形成することで、伝達機構の拡大化を抑制して筐体内に配置することができる。
しかしながら、第1伝達部材31,第2伝達部材32がポリアセタール等の樹脂により形成されているため、さらに開閉部材21を閉鎖位置から開放位置へ移動させようとする外力が働いた場合、規制部32fは、第1伝達部材31(第2被作用部31g)からの押圧に応じて第1経路を離脱して補助ストッパー82r側に移動する第2経路に移動しようとする。即ち、第1伝達部材31が所定方向(図7の時計回り)に回動しようとして、これに応じて第2被作用部31gが規制部32fを押圧することで、規制部32f(作用部32c)は前方側(即ち、補助ストッパー82rが配置される側)に向かおうとするため、補助ストッパー82rは当該規制部32fの第2経路上に位置する構成となっている。そして、図8に示すように、第2被作用部31gが規制部32fと当接している方向に移動しようとして当該規制部32fを押圧する場合には、当該規制部32f(作用部32c)が第1経路を離脱する方向に移動したり、あるいは、当該規制部32f(作用部32c)に変形(捻れや曲がり等)が生じる場合が考えられる(図8において、破線で示す作用部32c’から実線で示す作用部32cに移動あるいは変形する場合(なお、第2伝達部材32の移動あるいは変形する前の状態は、破線32’、32a’、32c’、32f’で示す))。このとき、補助ストッパー82rは、当該規制部32fの第2経路上に位置する構成となっているため、補助ストッパー82rに規制部32fが当接して当該規制部32fを支持することになる。これによって、補助ストッパー82rは、規制部32fが第2被作用部31gの押圧に応じて移動及び変形(捻れや曲がり等)することを阻止(抑制)する。言い換えれば、規制部32fが第2被作用部31gの押圧に応じて第1経路から離脱することを阻止(抑制)する。従って、規制部32fが第1伝達部材31の移動経路上から離脱することがなく、第1伝達部材31の移動を阻止(抑制)し続けることができる。これによって、規制部32fと第2被作用部31gとの係合(ロック状態)が解除されることがなくなり、第2被作用部31gの移動を阻止(抑制)しロック状態を維持し続けることができ、ひいては開閉部材21の不正開放を確実に抑止又は防止することができる。
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、第2伝達部材が上下方向の中心軸を中心として回動する構成を例示したが、第2伝達部材は、左右方向に沿ってスライド可能に保持されていてもよい。図9は、このような構成を例示するものであり、この構成では、第2伝達部材以外の構成は第1実施形態と同様であるため、適宜、図1〜図8を参照し、詳細な説明は省略する。この構成では、第2伝達部材132が筐体80と同様の筐体により左右方向にスライド可能となるように保持されており、図9のように開閉部材21(図5等参照)が閉鎖位置にあるときに駆動源40においてプランジャ(上記実施形態と同様のプランジャであり、図9では図示略)が引き込まれたときには、矢印F1のように作用部132cがコイル部41側に移動して第1被作用部31fをコイル部41側に押圧し、これに伴い第1伝達部材31が時計回りに回動するようになっている。また、作用部132c(即ち、作用部132cの後方側の面として構成される規制部132f)が第1伝達部材31の移動経路上(具体的には、被作用部31eの移動経路上)から退避するようになっている。更に、規制部132fは、第2伝達部材132のスライド動作に応じて補助ストッパー82rに規制されない経路を通るようになっている。即ち、補助ストッパー82rは規制部132fの移動経路上から離脱した位置に設けられている。言い換えれば、補助ストッパー82rは、ロック機構がロックした際に、ロック機構の変形または移動を阻止(抑制)する位置(作用部132cの前方の近接位置)に設けられている。
一方、図9のように開閉部材21が閉鎖位置にあるときに開閉部材21を開放位置に移動させようとする外力が加えられた場合には、これに伴い第1伝達部材31の第2被作用部31gが矢印F2の方向に移動しようとするが、この移動が作用部132cによって阻害されるため、第1伝達部材31の回動が規制され、開閉部材21の開放が阻止される。そして、さらに開閉部材21を開放位置に移動させようとする外力が加えられ、作用部132cが第2被作用部31gをさらに押圧した場合には、作用部132cが第2被作用部31gの移動経路(円C1によって描かれる経路)を外れる方向(作用部132cが押される前方向)に変形または移動しようとするが、補助ストッパー82rが第2伝達部材132の移動経路(矢印F1の方向)を離脱して作用部132cの前方の近接位置に設けられているため、作用部132cが補助ストッパー82rに当接して当該作用部132cを支持することになる。これによって、補助ストッパー82rは、作用部132cが第2被作用部31gの押圧に応じて移動及び変形(捻れや曲がり等)することを抑制する。従って、作用部132cが第2伝達部材32の移動経路上から離脱することがなく、第1伝達部材31の移動を規制してロック状態を維持し続けることができ、開閉部材21の不正開放を確実に抑止又は防止することができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について主に図10を参照して説明する。
第3実施形態は、開閉部材の形状を第1実施形態のものと異ならせ、開閉部材と第1伝達部材又は第2伝達部材との関係でロック機構が構成される点が第1実施形態と異なりそれ以外は第1実施形態と同一である。よって第1実施形態と同一の部分については第1実施形態と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。また、適宜図1〜図8を参照することとする。
第3実施形態で用いられる開閉部材(図示略)は、規制部221fが設けられた点のみが第1実施形態と異なっており、それ以外は第1実施形態で用いられる開閉部材21と同一である。よって、開閉部材において第1実施形態の開閉部材21と同様の部分については第1実施形態と同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
本実施形態でも、第1伝達部材31は、閉鎖部21a(図4等参照)の下面側に配置されており、閉鎖部21aにおける第1伝達部材31側の面には、被作用部21bに加え、下方側に突出する形態で規制部221fが形成されている。この規制部221fは、図10(A)のように開閉部材21が閉鎖位置にあるときに第2伝達部材32の作用部32cの前方側に隣接するようになっている。また、補助ストッパー82rは、当該規制部221fの移動経路を離脱した前方位置に位置する構成となっている。
そして、図10(A)のように開閉部材21が閉鎖位置にある状態で駆動源40による駆動力を受けて第2伝達部材32が変位したときには、第2伝達部材32及び第1伝達部材31における規制部221fに隣接する部分が左右方向に移動し、図10(B)のように規制部221fの移動経路上から第2伝達部材32及び第1伝達部材31が退避した上で、破線221f’から実線221fのように規制部221fが移動するようになる。このように、駆動源40によって駆動される通常動作時には、規制部221fの移動が第2伝達部材32及び第1伝達部材31によって阻害されないため、開閉部材21は問題なく開放位置へ移動することができる。
一方、図10(A)のように開閉部材21が閉鎖位置にある状態で開閉部材21を開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合には、図10(A)のように第2伝達部材32が規制部221fの移動経路上(即ち、後方側)に位置した状態のまま開閉部材21が後方に移動しようとするため、規制部221fが作用部32cに当接し、規制部221fの移動が阻害されることになる。更に、開閉部材21を開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合には、作用部32cの押圧により規制部221fを前方に移動又は変形(捻れや曲がり等)させようとするが、規制部221fが補助ストッパー82rに当接して当該補助ストッパー82rが規制部221fを支持することになる。これによって、規制部221fが作用部32cの押圧に応じて移動及び変形(捻れや曲がり等)することを阻止(抑制)する。従って、規制部221fが第1伝達部材31の移動経路上から離脱することがなく、第1伝達部材31の移動を規制しロック状態を保持し続けることができ、開閉部材21の不正開放を確実に抑止又は防止することができる。
[他の実施形態]
上記実施形態では、第1伝達部材31が上下方向に沿った回動軸線回りに回動可能に保持される構成を例示したが、左右方向に沿った回動軸線回りに回動可能に保持される構成とすることができる。
上記実施形態では、第1伝達部材31等が開閉部材の下方に位置する構成を例示したが、開閉部材の上面側に被作用部を形成するような構成では第1伝達部材、第2伝達部材、駆動源などを開閉部材の上方側に配置する構成とすることができる。また、開閉部材の左右端部側に被作用部を形成するような構成では、第1伝達部材、第2伝達部材、駆動源などを開閉部材の側方寄りに配置する構成とすることができる。
1…遊技機
2…遊技盤
2b…前面
2c…後面
10…遊技機用可変入賞装置(入賞装置)
20…誘導口
21…開閉部材
21a…閉鎖部
21b…被作用部
21c…後端部
30…伝達機構
31…第1伝達部材
32,132…第2伝達部材
32f,132f,221f…規制部
32c,132c…作用部(押圧作用部)
40…駆動源
41…コイル部(被通電部)
42…プランジャ(可動部材)
80…筐体
82r…補助ストッパー
B…遊技球
G1…回動軸線
G2…中心軸

Claims (8)

  1. 遊技機の遊技盤に直接又は他部材を介して間接的に固定され、前記遊技盤の前面と直交する前後方向において少なくとも前記遊技盤の前方側に、前記遊技盤の前面に沿って流下する遊技球を下方側に進入させつつ取り込む誘導口が形成されてなる筐体と、
    少なくとも前記遊技盤の前面の前方側において前記誘導口を閉鎖可能な閉鎖部を備え、前記閉鎖部が前記誘導口を閉鎖する閉鎖位置と、前記閉鎖位置のときよりも遊技球が進入しやすい開放位置とで変位する構成をなし、前記前後方向にスライド移動する開閉部材と、
    前記開閉部材を前記閉鎖位置と前記開放位置との間で変位させる駆動源と、
    前記開閉部材と連動するように配置されると共に前記駆動源の駆動力を受けて動作する1又は複数の部材からなる伝達機構と、
    を有し、
    前記開閉部材、前記伝達機構のいずれかの部材には、前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記開閉部材、前記伝達機構の少なくともいずれかの他の部材の移動経路上に配置され、当該他の部材の移動を規制可能な規制部が形成されており、
    前記筺体には、前記規制部の移動経路外に位置し、前記規制部が前記他の部材の移動を規制する際に当該規制部の移動又は変形を規制可能な補助ストッパーが形成されており、
    前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記駆動源が駆動すると、前記開閉部材と前記伝達機構の連係動作が許容されて前記開閉部材が開閉する一方、
    前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で当該開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合に、互いに連係する前記開閉部材、及び前記伝達機構のいずれかの前記他の部材の動作が、前記規制部によって規制されることで前記開閉部材の開放が阻止され、
    前記補助ストッパーは、さらに前記開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合に、前記規制部が該規制部の移動経路を離脱して移動又は変形したときに、前記規制部が当接し、前記開閉部材の開状態への移行を阻止することを特徴とする遊技機用可変入賞装置。
  2. 前記駆動源の駆動力を受けて前記伝達機構、及び前記開閉部材が連係動作するときには、前記規制部は、前記いずれかの部材の回動動作又はスライド動作に応じて前記補助ストッパーに規制されない第1経路を通り、
    前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で当該開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられて前記規制部が前記第1経路を離脱移動又は変形する場合には、前記補助ストッパーは、前記規制部が前記他の部材からの押圧に応じて移動する第2経路上に位置することを特徴とする請求項1に記載の遊技機用可変入賞装置。
  3. 前記伝達機構は、前記筐体内における前記開閉部材の上方又は下方若しくは側方の位置において所定の回動軸線回りに回動可能に保持され、且つ前記開閉部材と連動するように配置される第1伝達部材と、前記筐体内において所定の中心軸回りに回動可能に又は所定方向に沿ってスライド可能に保持され、前記駆動源の駆動力を受けて動作すると共にその駆動力を前記第1伝達部材に伝達する第2伝達部材とを備え、
    前記第2伝達部材は、前記第1伝達部材を押圧可能な押圧作用部と、前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記第1伝達部材の移動経路上に配置されると共に前記第1伝達部材の移動を規制可能な前記規制部とを有し、
    前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記駆動源が駆動するときには、前記規制部が前記第1伝達部材の移動経路上から退避しつつ前記押圧作用部が前記第1伝達部材を押圧することで、前記規制部が前記第1伝達部材の移動を規制せずに前記第1伝達部材が回動し、その回動動作に連係して前記開閉部材が前記開放位置へ移動し、
    前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で当該開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合には、当該開閉部材と連動する前記第1伝達部材の移動経路上に前記規制部が位置することで前記第1伝達部材の回動動作及び前記開閉部材の変位が規制され、
    前記補助ストッパーは、さらに前記開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合に、前記規制部が該規制部の移動経路を離脱して移動又は変形するのを阻止することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機用可変入賞装置。
  4. 前記規制部は、前記押圧作用部の一部として形成されていることを特徴とする請求項3に記載の遊技機用可変入賞装置。
  5. 前記第1伝達部材は、前記閉鎖部の上面側又は下面側に配置され、
    前記閉鎖部における前記第1伝達部材側の面には、前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記第1伝達部材及び前記第2伝達部材の少なくともいずれかの移動経路上に配置され、いずれかの伝達部材の移動を規制可能な突出形態の前記規制部が形成されており、
    前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記駆動源による駆動力を受けて前記第2伝達部材が変位したときには、当該第2伝達部材及び前記第1伝達部材が、前記規制部の移動経路上から退避しつつ前記開閉部材を連動させることで、前記規制部が前記第2伝達部材及び前記第1伝達部材によって規制されずに前記開閉部材が前記開放位置へ移動し、
    前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合には、前記第1伝達部材及び前記第2伝達部材の少なくともいずれかが前記規制部の移動経路上に位置することで前記開閉部材の変位が規制され、
    前記補助ストッパーは、さらに前記開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられて前記規制部が移動又は変形する場合に、前記規制部の移動経路上に位置して当該規制部の移動又は変形を阻止することを特徴とする請求項又は請求項に記載の遊技機用可変入賞装置。
  6. 前記開閉部材には、前記第1伝達部材から作用を受ける被作用部が形成されており、
    前記第1伝達部材及び前記第2伝達部材は、前記開閉部材の上方又は下方若しくは側方において前記被作用部を前記遊技盤の後面よりも前方側の範囲で動作させるように構成され、
    前記開閉部材は、前記開放位置にあるときに当該開閉部材の後端が前記遊技盤の後面と同位置又は当該後面の前方に位置するように構成されていることを特徴とする請求項から請求項5のいずれか一項に記載の遊技機用可変入賞装置。
  7. 前記第1伝達部材は、上下方向に沿った前記回動軸線回りに回動可能に保持され、
    前記第2伝達部材は、上下方向に沿った前記中心軸回りに回動可能に又は左右方向に沿ってスライド可能に保持されることを特徴とする請求項から請求項6のいずれか一項に記載の遊技機用可変入賞装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の遊技機用可変入賞装置を備えていることを特徴とする遊技機。
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