JP6057733B2 - 遊技機用可変入賞装置及びそれを備えた遊技機 - Google Patents
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少なくとも前記遊技盤の前面の前方側において前記誘導口を閉鎖可能な閉鎖部を備え、前記閉鎖部が前記誘導口を閉鎖する閉鎖位置と、前記閉鎖位置のときよりも遊技球が進入しやすい開放位置とで変位する構成をなし、前記前後方向にスライド移動する開閉部材と、
前記開閉部材を前記閉鎖位置と前記開放位置との間で変位させる駆動源と、
前記開閉部材と連動するように配置されると共に前記駆動源の駆動力を受けて動作する1又は複数の部材からなる伝達機構と、
を有し、
前記開閉部材、前記伝達機構のいずれかの部材には、前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記開閉部材、前記伝達機構の少なくともいずれかの他の部材の移動経路上に配置され、当該他の部材の移動を規制可能な規制部が形成されており、
前記筺体には、前記規制部の移動経路外に位置し、前記規制部が前記他の部材の移動を規制する際に当該規制部の移動又は変形を規制可能な補助ストッパーが形成されており、
前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記駆動源が駆動すると、前記開閉部材と前記伝達機構の連係動作が許容されて前記開閉部材が開閉する一方、
前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で当該開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合に、互いに連係する前記開閉部材、及び前記伝達機構のいずれかの前記他の部材の動作が、前記規制部によって規制されることで前記開閉部材の開放が阻止され、
前記補助ストッパーは、さらに前記開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合に、前記規制部が該規制部の移動経路を離脱して移動又は変形したときに、前記規制部が当接し、前記開閉部材の開状態への移行を阻止することを特徴とする。
以下、本発明に係る遊技機用可変入賞装置10及びそれを備えた遊技機1を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
(遊技機の構成)
まず、図1を参照して遊技機1の構成を概説する。図1に示す遊技機1は、いわゆるパチンコ機として構成されるものであり、木板(ベニヤ板)、アクリル板等によって構成される遊技盤2の盤面(前面2b)に沿って遊技球Bの発射を誘導するガイドレール5が設けられ、このガイドレール5等によって区画された形態で遊技領域が形成されている。また、遊技盤2の中央付近には、各種表示を行い得る液晶表示部3が配置され、この液晶表示部3の下方には、始動誘導口7が配置されている。そして、液晶表示部3の下方側において、始動誘導口7の横方向に、本発明に係る遊技機用可変入賞装置10が配置されている。なお、遊技機1には、遊技盤2の前方において当該遊技盤2の盤面(前面2b)とほぼ平行に透明板(ガラス板等)が配置され、ガイドレール5等によって区画された遊技領域内において透明板と遊技盤2との間を遊技球Bが流下するように構成されている。
次に、第1実施形態に係る遊技機用可変入賞装置10について説明する。
図1に示すように、遊技機用可変入賞装置10(以下、入賞装置10ともいう)は、遊技盤2に直接的に又は他部材を介して間接的に固定されて用いられるものであり、その一部が遊技盤2の前方側から視認可能となるように露出した状態で配置されている。この入賞装置10は、図3及び図4に示すように遊技盤2の前面2b(盤面)の前方側において上方側に開放した開口形態で配される誘導口20を備えている。この誘導口20は、後述する開閉部材21によって開閉される構成をなしており、開閉部材21が開放位置となったときに開放状態となり、前面2bに沿って流下する遊技球Bを内部に誘導することができるようになっている。なお、図3及び図4は、遊技盤2の前面2b(盤面)及び後面2cの位置を二点鎖線にて仮想的に示している。
図4等に示すように、入賞装置10は、遊技盤2に直接的に固定されると共に遊技盤2の前方側に当該遊技盤2の前面2bに沿って流下する遊技球Bを下方側に進入させつつ取り込む誘導口20が形成されてなる筐体80と、遊技盤2の前面2bの前方側において誘導口20を閉鎖可能な閉鎖部21aを備え、閉鎖部21aが誘導口20を閉鎖する閉鎖位置とその閉鎖位置のときよりも遊技球Bが進入しやすい開放位置とで変位する開閉部材21と、駆動力を生じさせる駆動源40とを備えている。更に、入賞装置10は、開閉部材21と連動可能に構成されると共に駆動源40の駆動力を受けて開閉部材21を前後に変位させる構成をなし、閉鎖位置のときには閉鎖部21aを遊技盤2の前方側に突出させて誘導口20を閉鎖し、開放位置のときには閉鎖部21aを閉鎖状態のときよりも後退させて誘導口20を開放するように開閉部材21を変位させる伝達機構30と、誘導口20から内部に進入した遊技球Bを検出する球検出部62とを備えている。
以下、各構成要素について詳述する。
開閉部材21は、ポリアセタール等の樹脂により形成されており、図5等に示すように、長手状且つ略板状に構成されており、図3(A)及び図4(A)に示すように、筐体80に形成された誘導口20を閉塞し得るように当該筐体80に保持されている。この開閉部材21は、図3(A)(B)及び図4(A)(B)に示すように、遊技盤2の前面2bの前方側に突出して誘導口20を閉鎖する位置(閉鎖位置(図3(A)及び図4(A)))と、その閉鎖位置のときよりも誘導口20に遊技球Bが進入しやすくなる位置(開放位置(図3(B)及び図4(B)))とで変位するようになっている。
伝達機構30は、開閉部材21と連動可能に構成され、駆動源40の駆動力を受けて動作するとともに、開閉部材21を閉鎖位置と開放位置とで変位させるように構成されている。この伝達機構30は、筐体80内における開閉部材21の下方において上下方向に沿った回動軸線G1(図8等)回りに回動可能に保持され、且つ開閉部材21と連動するように配置される第1伝達部材31と、筐体80内において上下方向に沿った中心軸G2(図8等)回りに回動可能に保持され、駆動源40の駆動力を受けて動作すると共にその駆動力を第1伝達部材31に伝達する第2伝達部材32とを備えている。
図5等に示すように、駆動源40は、通電可能なコイルを備えたコイル部41と、プランジャ42と、ばね部材43とを備えている。この駆動源40は、図4に示すように、開閉部材21及び第1伝達部材31の下方側において遊技盤2の前面2bよりも後側の領域且つ後面2cよりも前側の領域に配置されている。そして、コイル部41によってプランジャ42を駆動することにより、第2伝達部材32を第1回動位置と第2回動位置とで変位させるように機能している。
筐体80は、入賞装置10の外殻をなすものであり、例えばポリカーボネート等の樹脂材料などによって箱状に構成され、開閉部材21、駆動源40、第1伝達部材31、第2伝達部材32及び球検出部62等が収容される。この筐体80は、図2〜図6に示すように、遊技盤2に固定される台板部材85と、台板部材85を前後方向に貫通して配置され、第1伝達部材31を下方側から支持する上ケース体82と、上ケース体82の下側に配置され、駆動源40及び第2伝達部材32を下方側から支持する下ケース体83とを備えている。そして、これらがねじ等の締結部材によって一体的に組付けられている。また、これら上ケース体82及び下ケース体83の前方側には、前面に図柄等が施される前飾り部材87が設けられ、上ケース体82及び下ケース体83に一体的に組み付けられている。
次に、入賞装置10の開閉動作について説明する。
入賞装置10は、コイル部41が通電されていないときには、コイル部41によるプランジャ42の吸引作用が生じず、ばね部材43の付勢によってプランジャ42が突出位置に維持され、これにより第2伝達部材32が、図7(A)に示すような回動位置(開閉部材21を開放位置とする第3回動位置)で維持されることになる。そして、第2伝達部材32がこのような回動位置にあるときには、第1伝達部材31の被作用部31eが第2伝達部材32の作用部32cに連動して保持されるため、第1伝達部材31は、図7(A)に示すような回動位置(上述の第1回動位置)で維持されることになる。そして、第1伝達部材31がこのような回動位置にあるときには、前方側にある第1伝達部材31の作用部31dに対応する前方位置で開閉部材21の被作用部21bが保持されるため、開閉部材21は、図3(A)、図4(A)、図7(A)に示すように遊技盤2の前方側に大きく突出して誘導口20を閉鎖する閉鎖位置で維持されることになる。
次に、入賞装置10のロック動作について説明する。
図7(A)のように開閉部材21が閉鎖位置に位置する時に不正行為等により開閉部材21を閉鎖位置から開放位置へ移動させようとする外力が働いた場合、開閉部材21が後方側に移動しようとすることに応じて被作用部21bが後方側に向かおうとし、これに応じて第1伝達部材31が所定方向(上方側から見て時計回り)に回動しようとする。この時、第1被作用部31fは作用部32cから離間する方向に移動しようとし、その一方で、第2被作用部31gは、作用部32cと当接している方向に移動しようとして、当該作用部32cを押圧することになる。
上記第1実施形態では、第2伝達部材が上下方向の中心軸を中心として回動する構成を例示したが、第2伝達部材は、左右方向に沿ってスライド可能に保持されていてもよい。図9は、このような構成を例示するものであり、この構成では、第2伝達部材以外の構成は第1実施形態と同様であるため、適宜、図1〜図8を参照し、詳細な説明は省略する。この構成では、第2伝達部材132が筐体80と同様の筐体により左右方向にスライド可能となるように保持されており、図9のように開閉部材21(図5等参照)が閉鎖位置にあるときに駆動源40においてプランジャ(上記実施形態と同様のプランジャであり、図9では図示略)が引き込まれたときには、矢印F1のように作用部132cがコイル部41側に移動して第1被作用部31fをコイル部41側に押圧し、これに伴い第1伝達部材31が時計回りに回動するようになっている。また、作用部132c(即ち、作用部132cの後方側の面として構成される規制部132f)が第1伝達部材31の移動経路上(具体的には、被作用部31eの移動経路上)から退避するようになっている。更に、規制部132fは、第2伝達部材132のスライド動作に応じて補助ストッパー82rに規制されない経路を通るようになっている。即ち、補助ストッパー82rは規制部132fの移動経路上から離脱した位置に設けられている。言い換えれば、補助ストッパー82rは、ロック機構がロックした際に、ロック機構の変形または移動を阻止(抑制)する位置(作用部132cの前方の近接位置)に設けられている。
次に、第3実施形態について主に図10を参照して説明する。
第3実施形態は、開閉部材の形状を第1実施形態のものと異ならせ、開閉部材と第1伝達部材又は第2伝達部材との関係でロック機構が構成される点が第1実施形態と異なりそれ以外は第1実施形態と同一である。よって第1実施形態と同一の部分については第1実施形態と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。また、適宜図1〜図8を参照することとする。
上記実施形態では、第1伝達部材31が上下方向に沿った回動軸線回りに回動可能に保持される構成を例示したが、左右方向に沿った回動軸線回りに回動可能に保持される構成とすることができる。
2…遊技盤
2b…前面
2c…後面
10…遊技機用可変入賞装置(入賞装置)
20…誘導口
21…開閉部材
21a…閉鎖部
21b…被作用部
21c…後端部
30…伝達機構
31…第1伝達部材
32,132…第2伝達部材
32f,132f,221f…規制部
32c,132c…作用部(押圧作用部)
40…駆動源
41…コイル部(被通電部)
42…プランジャ(可動部材)
80…筐体
82r…補助ストッパー
B…遊技球
G1…回動軸線
G2…中心軸
Claims (8)
- 遊技機の遊技盤に直接又は他部材を介して間接的に固定され、前記遊技盤の前面と直交する前後方向において少なくとも前記遊技盤の前方側に、前記遊技盤の前面に沿って流下する遊技球を下方側に進入させつつ取り込む誘導口が形成されてなる筐体と、
少なくとも前記遊技盤の前面の前方側において前記誘導口を閉鎖可能な閉鎖部を備え、前記閉鎖部が前記誘導口を閉鎖する閉鎖位置と、前記閉鎖位置のときよりも遊技球が進入しやすい開放位置とで変位する構成をなし、前記前後方向にスライド移動する開閉部材と、
前記開閉部材を前記閉鎖位置と前記開放位置との間で変位させる駆動源と、
前記開閉部材と連動するように配置されると共に前記駆動源の駆動力を受けて動作する1又は複数の部材からなる伝達機構と、
を有し、
前記開閉部材、前記伝達機構のいずれかの部材には、前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記開閉部材、前記伝達機構の少なくともいずれかの他の部材の移動経路上に配置され、当該他の部材の移動を規制可能な規制部が形成されており、
前記筺体には、前記規制部の移動経路外に位置し、前記規制部が前記他の部材の移動を規制する際に当該規制部の移動又は変形を規制可能な補助ストッパーが形成されており、
前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記駆動源が駆動すると、前記開閉部材と前記伝達機構の連係動作が許容されて前記開閉部材が開閉する一方、
前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で当該開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合に、互いに連係する前記開閉部材、及び前記伝達機構のいずれかの前記他の部材の動作が、前記規制部によって規制されることで前記開閉部材の開放が阻止され、
前記補助ストッパーは、さらに前記開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合に、前記規制部が該規制部の移動経路を離脱して移動又は変形したときに、前記規制部が当接し、前記開閉部材の開状態への移行を阻止することを特徴とする遊技機用可変入賞装置。 - 前記駆動源の駆動力を受けて前記伝達機構、及び前記開閉部材が連係動作するときには、前記規制部は、前記いずれかの部材の回動動作又はスライド動作に応じて前記補助ストッパーに規制されない第1経路を通り、
前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で当該開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられて前記規制部が前記第1経路を離脱移動又は変形する場合には、前記補助ストッパーは、前記規制部が前記他の部材からの押圧に応じて移動する第2経路上に位置することを特徴とする請求項1に記載の遊技機用可変入賞装置。 - 前記伝達機構は、前記筐体内における前記開閉部材の上方又は下方若しくは側方の位置において所定の回動軸線回りに回動可能に保持され、且つ前記開閉部材と連動するように配置される第1伝達部材と、前記筐体内において所定の中心軸回りに回動可能に又は所定方向に沿ってスライド可能に保持され、前記駆動源の駆動力を受けて動作すると共にその駆動力を前記第1伝達部材に伝達する第2伝達部材とを備え、
前記第2伝達部材は、前記第1伝達部材を押圧可能な押圧作用部と、前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記第1伝達部材の移動経路上に配置されると共に前記第1伝達部材の移動を規制可能な前記規制部とを有し、
前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記駆動源が駆動するときには、前記規制部が前記第1伝達部材の移動経路上から退避しつつ前記押圧作用部が前記第1伝達部材を押圧することで、前記規制部が前記第1伝達部材の移動を規制せずに前記第1伝達部材が回動し、その回動動作に連係して前記開閉部材が前記開放位置へ移動し、
前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で当該開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合には、当該開閉部材と連動する前記第1伝達部材の移動経路上に前記規制部が位置することで前記第1伝達部材の回動動作及び前記開閉部材の変位が規制され、
前記補助ストッパーは、さらに前記開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合に、前記規制部が該規制部の移動経路を離脱して移動又は変形するのを阻止することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機用可変入賞装置。 - 前記規制部は、前記押圧作用部の一部として形成されていることを特徴とする請求項3に記載の遊技機用可変入賞装置。
- 前記第1伝達部材は、前記閉鎖部の上面側又は下面側に配置され、
前記閉鎖部における前記第1伝達部材側の面には、前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記第1伝達部材及び前記第2伝達部材の少なくともいずれかの移動経路上に配置され、いずれかの伝達部材の移動を規制可能な突出形態の前記規制部が形成されており、
前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記駆動源による駆動力を受けて前記第2伝達部材が変位したときには、当該第2伝達部材及び前記第1伝達部材が、前記規制部の移動経路上から退避しつつ前記開閉部材を連動させることで、前記規制部が前記第2伝達部材及び前記第1伝達部材によって規制されずに前記開閉部材が前記開放位置へ移動し、
前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合には、前記第1伝達部材及び前記第2伝達部材の少なくともいずれかが前記規制部の移動経路上に位置することで前記開閉部材の変位が規制され、
前記補助ストッパーは、さらに前記開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられて前記規制部が移動又は変形する場合に、前記規制部の移動経路上に位置して当該規制部の移動又は変形を阻止することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の遊技機用可変入賞装置。 - 前記開閉部材には、前記第1伝達部材から作用を受ける被作用部が形成されており、
前記第1伝達部材及び前記第2伝達部材は、前記開閉部材の上方又は下方若しくは側方において前記被作用部を前記遊技盤の後面よりも前方側の範囲で動作させるように構成され、
前記開閉部材は、前記開放位置にあるときに当該開閉部材の後端が前記遊技盤の後面と同位置又は当該後面の前方に位置するように構成されていることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の遊技機用可変入賞装置。 - 前記第1伝達部材は、上下方向に沿った前記回動軸線回りに回動可能に保持され、
前記第2伝達部材は、上下方向に沿った前記中心軸回りに回動可能に又は左右方向に沿ってスライド可能に保持されることを特徴とする請求項3から請求項6のいずれか一項に記載の遊技機用可変入賞装置。 - 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の遊技機用可変入賞装置を備えていることを特徴とする遊技機。
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