JP5868719B2 - 遊技機用可変入賞装置及びそれを備えた遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機用可変入賞装置及びそれを備えた遊技機に関するものである。
アタッカーとも称される大入賞装置は、入賞口を開閉部材によって開閉する構成のものが多く、一般的には、閉鎖状態のときに開閉部材を遊技盤の前方に突出させて入賞口を閉鎖し、開放状態のときには開閉部材を遊技盤の前方から後退させて入賞口を開放するようにしている。
このような入賞装置の例としては、例えば特許文献1のようなものが提供されている。この特許文献1で開示される遊技部品(17)は、遊技者に有利な第1状態(Y)と不利な第2状態(X)との間で前後方向に変換動作可能な変換部材(48)と、この変換部材(48)を第1状態(Y)と第2状態(X)とに変換駆動する駆動手段(49)とを有しており、変換部材(48)が第1状態(Y)となるときに遊技球が入賞または通過するように構成され、第2状態(X)となるときには遊技球の入賞又は通過を阻止するように構成されている。
特開2011−45491号公報
ところで、上記のような入賞装置では、非動作時に開閉部材が不正に開放される虞があるため、このような開放を効果的に防止し得る構造が望まれている。特許文献1の遊技部品(17)は、このような問題に着目したものであり、不正開放を防止するためのロック手段(51)を備えた構成となっている。このロック手段(51)は、変換部材(48)を第2状態(X)でロックするように機能し、駆動手段(49)が変換部材(48)を第2状態(X)から第1状態(Y)に変換する場合には、変換部材(48)の駆動前にそのロックを解除するようになっている。しかしながら、この特許文献1の構成では、上下方向の嵩張りが大きくなるという問題がある。特に、開閉部材(変換部材(48))と連動する連動部材(50)を上下方向に延びるように配置し、左右方向の回転軸を中心として回動させているため、上下方向への嵩張りが避けられなくなってしまう。また、変換部材(48)の後方側に連動部材(50)を配置し、その後方側にロック手段(51)を設けているため、装置全体として後方側への嵩張りも大きくなってしまう。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、遊技球を内部に誘導可能に構成された遊技機用可変入賞装置及びこれを備えた遊技機において、不正開放をより確実に防止し得る構成を、上下方向及び前後方向の嵩張りを抑えて実現することを目的とする。
本発明の遊技機用可変入賞装置は、遊技機の遊技盤に直接又は他部材を介して間接的に固定され、前記遊技盤の前面と直交する前後方向において少なくとも前記遊技盤の前方側に、前記遊技盤の前面に沿って流下する遊技球を下方側に進入させつつ取り込む誘導口が形成されてなる筐体と、
少なくとも前記遊技盤の前面の前方側において前記誘導口を閉鎖可能な閉鎖部を備え、前記閉鎖部が前記誘導口を閉鎖する閉鎖位置と、前記閉鎖位置のときよりも遊技球が進入しやすい開放位置とで変位する構成をなし、前記前後方向にスライド移動する開閉部材と、
通電可能に構成されたコイル部と、このコイル部の通電状態に応じて前記コイル部内に引き込まれた没入位置とこの没入位置のときよりも前記コイル部から突出する突出位置との間で直線的に移動するプランジャとを備え、前記プランジャが前記前後方向及び上下方向と直交する左右方向に往復移動するように配置され、駆動力を生じさせる駆動源と、
前記筐体内における前記開閉部材の上方又は下方若しくは側方の位置において前記上下方向に沿った回動軸線回りに回動可能に保持され、且つ前記開閉部材と連動するように配置される第伝達部材と、前記筐体内において前記上下方向に沿った中心軸回りに回動可能に又は前記左右方向に沿ってスライド可能に保持され、前記駆動源の駆動力を受けて動作すると共にその駆動力を前記第伝達部材に伝達する第2伝達部材と、を備えた伝達機構と、
を有し、
前記伝達機構は、
前記第2伝達部材が前記駆動源の駆動力を受けて動作するときに、前記第1伝達部材及び前記開閉部材の連係動作が許容されて前記開閉部材が開閉する一方、
前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で当該開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合に、互いに連係する前記開閉部材、前記第1伝達部材、及び前記第2伝達部材のいずれかの部材の水平方向に沿った動作が、そのいずれかの部材の水平方向に隣接する他の部材によって規制されることで前記開閉部材の開放が阻止されることを特徴とする。
更に、前記第1伝達部材は、前記回動軸線を中心とする半径方向に延出すると共に前記開閉部材に作用する作用部が先端部に形成された第1延長部と、前記回動軸線を中心する半径方向であって前記第1延長部とは異なる方向に延出すると共に前記第2伝達部材からの作用を受ける被作用部が先端部に形成された第2延長部とを備える。
本発明の遊技機は、上記遊技機用可変入賞装置が遊技盤に配置されていることを特徴とする。
本発明の遊技機用可変入賞装置及び遊技機では、伝達機構は、第2伝達部材が駆動源の駆動力を受けて動作するときには、第1伝達部材及び開閉部材の連係動作が許容されて開閉部材が開閉するように構成され、開閉部材が閉鎖位置にある状態で当該開閉部材を開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合に、互いに連係する開閉部材、第1伝達部材、及び第2伝達部材のいずれかの動作が隣接する他の部材によって規制されることで開閉部材の開放が阻止されるようになっている。つまり、開閉部材が閉鎖位置にあるとき、駆動源の駆動力による正常な開放動作がなされるときには問題なく開閉部材を開放することができ、駆動源の駆動力によらずに外力によって不正な開放動作がなされるときには、連係動作するいずれかの部材の動きを規制することによって開閉部材の開放を阻止することができるようになっている。
また、本発明では、開閉部材が前後方向にスライド移動するように配置され、プランジャが左右方向に往復移動するように駆動源が配置されている。そして、第1伝達部材は上下方向に沿った回動軸線回りに回動可能に保持されており、第2伝達部材は、上下方向に沿った中心軸回りに回動可能に又は左右方向に沿ってスライド可能に保持されている。このように、開閉部材、プランジャ、第1伝達部材、第2伝達部材が水平方向に沿って移動するように構成されているため上下方向の嵩張りを効果的に抑えることができる。その上、連係する開閉部材、第1伝達部材、及び第2伝達部材のいずれかの部材の水平方向に沿った動作が、そのいずれかの部材の水平方向に隣接する他の部材によって規制されることで開閉部材の開放が阻止されるようになっており、ロック機構についても、上下方向に嵩張らずに構成できる。このようにして、装置全体の上下方向の嵩張りを抑えつつ不正開放をより確実に防止し得る構成を実現できる。
また、本発明において、前記第2伝達部材は、前記第1伝達部材を押圧可能な押圧作用部と、前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記第1伝達部材の移動経路上に配置されると共に前記第1伝達部材の移動を規制可能な規制部とを有し、
前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記プランジャが駆動するときには、前記規制部が前記第1伝達部材の移動経路上から退避しつつ前記押圧作用部が前記第1伝達部材を押圧することで、前記規制部が前記第1伝達部材の移動を規制せずに前記第1伝達部材が回動し、その回動動作に連係して前記開閉部材が前記開放位置へ移動し、
前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で当該開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合には、当該開閉部材と連動する前記第1伝達部材の移動経路上に前記規制部が位置することで前記第1伝達部材の回動動作及び前記開閉部材の変位が規制され、前記開閉部材の開放が阻止されるように構成されていてもよい。
この構成によれば、通常時には第1伝達部材と第2伝達部材を連係動作可能とし、不正開放操作時には第1伝達部材の移動経路を第2伝達部材によって阻害して開閉部材の開放を阻止しうる構成を、第2伝達部材に押圧作用部及び規制部を設けるという簡易な構成を要部として実現することができる。
また、本発明において、前記規制部は、前記押圧作用部の一部として形成されていてもよい。この構成によれば、部品構成の簡素化、小型化を図りやすくなる。
また、本発明において、前記第2伝達部材は、前記筐体内において前記上下方向に沿った中心軸回りに回動可能に保持され、前記プランジャの駆動の際に当該プランジャから押圧力を受ける被押圧部を有し、
前記プランジャは、前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記第2伝達部材の移動経路上に配置され、当該第2伝達部材の移動を規制可能な規制部を有し、
前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記プランジャが駆動するときには、前記プランジャが前記第2伝達部材の移動経路上から退避しつつ前記被押圧部を押圧することで、前記第2伝達部材が前記規制部に当接せずに移動すると共に回動し、その回動に連係して前記開閉部材が前記開放位置へ移動し、
前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で当該開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられたときには、前記開閉部材及び前記第1伝達部材と連係しようとする前記第2伝達部材の一部が前記左右方向と交差する方向に向かうと共に前記突出位置にある前記プランジャの前記規制部と当接することで前記第2伝達部材の回動動作及び前記開閉部材の連係動作が規制され、前記開閉部材の開放が阻止されるようになっていてもよい。
この構成によれば、通常時にはプランジャの駆動に応じて第2伝達部材が水平方向に沿って回動し、不正開放操作時には第2伝達部材の回動動作をプランジャによって阻害して開閉部材の開放を阻止しうる構成を、第2伝達部材に被押圧部及び被規制部(規制部によって規制されうる部分)を設け、プランジャに規制部を設けるという簡易な構成を要部として実現することができる。
また、本発明において、前記第1伝達部材は、前記閉鎖部の上面側又は下面側に配置され、
前記閉鎖部における前記第1伝達部材側の面には、前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記第1伝達部材及び前記第2伝達部材の少なくともいずれかの移動経路上に配置され、いずれかの伝達部材の移動を規制可能な突出形態の規制部が形成されており、
前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記駆動源による駆動力を受けて前記第2伝達部材が変位したときには、当該第2伝達部材及び前記第1伝達部材が、前記規制部の移動経路上から退避しつつ前記開閉部材を連動させることで、前記規制部が前記第2伝達部材及び前記第1伝達部材によって規制されずに前記開閉部材が前記開放位置へ移動し、
前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合には、前記第1伝達部材及び前記第2伝達部材の少なくともいずれかが前記規制部の移動経路上に位置することで前記開閉部材の変位が規制され、前記開閉部材の開放が阻止されるようになっていてもよい。
この構成によれば、通常時には開閉部材が第2伝達部材及び第1伝達部材によって規制されずに開閉動作し、不正開放操作時には開閉部材の移動経路を第1伝達部材及び第2伝達部材の少なくともいずれかによって阻害して開放を阻止しうる構成を、開閉部材の所定位置に規制部を設けるという簡易な構成を要部として実現することができる。
また、本発明において、開閉部材に、第1伝達部材から作用を受ける被開閉作用部が形成され、第1伝達部材及び第2伝達部材は、開閉部材の上方又は下方若しくは側方において被開閉作用部を遊技盤の後面よりも前方側の範囲で動作させるように構成されていてもよい。そして、開閉部材は、開放位置にあるときに当該開閉部材の後端が遊技盤の後面と同位置又は当該後面の前方に位置するように構成されていてもよい。
この構成によれば、入賞装置全体の前後方向の嵩張りを抑えることができ、特に入賞装置後方側において他部品のためのスペースを確保しやすくなる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る遊技機用可変入賞装置を備えた遊技機を例示する正面図である。 図2(A)は、本発明の第1実施形態に係る遊技機用可変入賞装置に関し、開閉部材が閉鎖位置にあるときの様子を前側の斜め上方から見た斜視図であり、図2(B)は、開閉部材が開放位置にあるときの図2(A)に対応する図である。 図3(A)は、図2(A)の遊技機用可変入賞装置の正面図であり、図3(B)はその背面図である。 図4(A)は、図2の遊技機用可変入賞装置に関し、開閉部材が閉鎖位置にあるときの平面図であり、図4(B)は、開閉部材が開放位置にあるときの平面図である。 図5は、図2の遊技機用可変入賞装置を前側の斜め上方から見た分解斜視図である。 図6は、図2の遊技機用可変入賞装置を後側の斜め下方から見た分解斜視図である。 図7(A)は、図3(A)のA−A断面を概略的に示す断面図であり、図7(B)は、開閉部材が開放位置にあるときの図7(A)に対応した断面図である。 図8(A)は、図3(A)のB−B断面を概略的に示す断面図であり、図8(B)は、開閉部材が開放位置にあるときの図8(A)に対応した断面図である。 図9(A)は、開閉部材が閉鎖位置にあるときの、開閉部材、第1伝達部材、第2伝達部材、及びソレノイドの連係状態を上方側から示す説明図であり、図9(B)は、開閉部材が開放位置にあるときの図9(A)に対応した説明図である。 図10は、図2の遊技機用可変入賞装置に関し、開閉部材が閉鎖位置にある状態で外力が加えられたとき(ロック状態のとき)の第1伝達部材、第2伝達部材、及びソレノイドの連係状態を上方側から示す説明図である。 図11(A)は、図3(A)のC−C断面を概略的に示す断面図であり、図11(B)は、開閉部材が開放位置にあるときの図11(A)に対応した断面図である。図11(C)は、ロック状態のときの図11(A)に対応した断面図である。 図12(A)は、図3(A)のD−D断面を概略的に示す断面図であり、図12(B)は、開閉部材が開放位置にあるときの図12(A)に対応した断面図である。図12(C)は、ロック状態のときの図12(A)に対応した断面図である。 図13は、図2の遊技機用可変入賞装置に関し、開閉部材、第1伝達部材、第2伝達部材、及びソレノイドの連係状態を斜め後方側からの様子を示す説明図であり、図13(A)は、開閉部材が閉鎖位置にあるときの様子を示す図であり、図13(B)は、開閉部材が開放位置にあるときの様子を示す図であり、図13(C)は、ロック状態のときの様子を示す図である。 図14は、図2の遊技機用可変入賞装置に関し、開閉部材、第1伝達部材、第2伝達部材、及びソレノイドの連係状態を斜め前方側からの様子を示す説明図であり、図14(A)は、開閉部材が閉鎖位置にあるときの様子を示す図であり、図14(B)は、開閉部材が開放位置にあるときの様子を示す図であり、図14(C)は、ロック状態のときの様子を示す図である。 図15は、本発明の第2実施形態に係る遊技機用可変入賞装置に関し、開閉部材が閉鎖位置にあるときの第1伝達部材、第2伝達部材、及びソレノイドの連係状態を後方側から示す説明図である。 図16(A)は、図15のE−E断面を概略的に示す断面図であり、図16(B)は、ソレノイドが引き込まれ始めたときの図16(A)に対応した断面図であり、図16(C)は、開閉部材が開放位置にあるときの図16(A)に対応した断面図である。 図17は、本発明の第3実施形態に係る遊技機用可変入賞装置における図3のC−C位置に対応する断面図であり、図17(A)は、開閉部材が閉鎖位置にあるときの状態を図11(A)の一部を変更して示す断面図であり、図11(B)は、開閉部材が開放位置にあるときの図17(A)に対応した断面図である。 図18は、本発明の第4実施形態に係る遊技機用可変入賞装置における開閉部材が閉鎖位置にある状態で外力が加えられたとき(ロック状態のとき)の第1伝達部材、第2伝達部材、及びソレノイドの連係状態を上方側から示す説明図である。
[第1実施形態]
以下、本発明に係る遊技機用可変入賞装置10及びそれを備えた遊技機1を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
(遊技機の構成)
まず、図1を参照して遊技機1の構成を概説する。図1に示す遊技機1は、いわゆるパチンコ機として構成されるものであり、木板(ベニヤ板)、アクリル板等によって構成される遊技盤2の盤面(前面2b)に沿って遊技球Bの発射を誘導するガイドレール5が設けられ、このガイドレール5等によって区画された形態で遊技領域が形成されている。また、遊技盤2の中央付近には、各種表示を行い得る液晶表示部3が配置され、この液晶表示部3の下方には、始動誘導口7が配置されている。そして、液晶表示部3の下方側において、始動誘導口7の横方向に、本発明に係る遊技機用可変入賞装置10が配置されている。なお、遊技機1には、遊技盤2の前方において当該遊技盤2の盤面(前面2b)とほぼ平行に透明板(ガラス板等)が配置され、ガイドレール5等によって区画された遊技領域内において透明板と遊技盤2との間を遊技球が流下するように構成されている。
(遊技機用可変入賞装置の構成)
次に、第1実施形態に係る遊技機用可変入賞装置10について説明する。
図1に示すように、遊技機用可変入賞装置10(以下、入賞装置10ともいう)は、遊技盤2に直接的に又は他部材を介して間接的に固定されて用いられるものであり、その一部が遊技盤2の前方側から視認可能となるように露出した状態で配置されている。この入賞装置10は、図1、図2及び図4に示すように遊技盤2の前面2b(盤面)の前方側において上方側に開放した開口形態で配される誘導口20を備えている。この誘導口20は、後述する開閉部材21によって開閉される構成をなしており、開閉部材21が開放位置となったときに開放状態となり、前面2bに沿って流下する遊技球を内部に誘導することができるようになっている。なお、図1等に示す入賞装置の代表例では、誘導口20が大入賞口として機能するアタッカーとしての例を示すが、遊技球が入賞し得る構成であれば電動チューリップや役物等の様々な入賞装置に適用できることは勿論である。
なお、図4、図7、図8、図11、図12、及び図17では、遊技盤2の前面2b(盤面)及び後面2cの位置を二点鎖線にて仮想的に示している。
本明細書において、「前後方向」とは、遊技盤2の前面2b(盤面)と直交する方向を意味し、前面2b(盤面)に対し遊技者が位置するべき側を前方側、それとは反対側(即ち、遊技機1奥側)を後方側とする。また、「上下方向」とは、遊技領域を遊技球が流下する方向(鉛直方向)を意味する。また、「左右方向」とは、上記「前後方向」及び「上下方向」と直交する方向を意味する。遊技機前方側から見て左側を左方向、右側を右方向とする。また、「水平方向」とは、上記「上下方向」と直交する平面方向(即ち、「前後方向」及び「左右方向」と平行な平面方向)を意味する。
ここで、図2〜図14等を参照し、入賞装置10を構成する各部品について詳述する。
図2〜図6に示すように、入賞装置10は、遊技盤2に直接的に固定されると共に遊技盤2の前方側に当該遊技盤2の前面2bに沿って流下する遊技球を下方側に進入させつつ取り込む誘導口20が形成されてなる筐体80と、遊技盤2の前面2bの前方側において誘導口20を閉鎖可能な閉鎖部21aを備え、閉鎖部21aが誘導口20を閉鎖する閉鎖位置とその閉鎖位置のときよりも遊技球が進入しやすい開放位置とで変位する開閉部材21と、駆動力を生じさせる駆動源40とを備えている。更に、入賞装置10は、開閉部材21と連動可能に構成されると共に駆動源40の駆動力を受けて開閉部材21を前後に変位させる構成をなし、閉鎖位置のときには閉鎖部21aを遊技盤2の前方側に突出させて誘導口20を閉鎖し、開放位置のときには閉鎖部21aを閉鎖状態のときよりも後退させて誘導口20を開放するように開閉部材21を変位させる伝達機構30と、誘導口20から内部に進入した遊技球を検出する球検出部62とを備えている。
以下、各構成要素について詳述する。
まず、開閉部材21について説明する。
開閉部材21は、図5、図6等に示すように、長手状且つ略板状に構成されており、図2(A)、図4(A)に示すように、筐体80に形成された誘導口20を閉塞し得るように当該筐体80に保持されている。この開閉部材21は、図2(A)(B)及び図4(A)(B)に示すように、遊技盤2の前面2bの前方側に突出して誘導口20を閉鎖する位置(閉鎖位置(図2(A)、図4(A)))と、その閉鎖位置のときよりも誘導口20に遊技球が進入しやすくなる位置(開放位置(図2(B)図4(B)))とで変位するようになっている。
開閉部材21は、図5及び図6に示すように、主として、略板状に形成され誘導口20を閉鎖し得るように機能する閉鎖部21aと、開閉部材21の下面側における後端部21c付近(後部側)かつ中央部付近から下方側に突出するように凸状に形成された被作用部21b(図6)と、開閉部材21の上面側における後端部21c付近かつ中央部付近から上方向に突出する上側摺動部21dと、開閉部材21の下面側における後端部21c付近(後部側)かつ中央部付近から下方向に突出する下側摺動部21eとを備えている。また、開閉部材21の前端は、下面側が前方に向かって高位置となるように傾斜している。
開閉部材21の上側摺動部21dは、図3(B)及び図6に示すように、後述する台板部材85の上側ガイド部85dに沿って前後方向に摺動可能に設けられている。また、図7(A)及び図8(A)に示すように、上側摺動部21dは、開閉部材21が閉鎖位置に位置する際に、台板85aの一部に接触することで開閉部材21が閉鎖位置より前方へ移動することを規制している。また、図5、図11(A)等に示すように、開閉部材21の下側摺動部21eは、後ケース体82において溝状に形成された下側ガイド部82bに沿って前面2bの前後方向に摺動可能に設けられている。また、図11(A)に示すように、下側摺動部21eは、開閉部材21が閉鎖位置に位置する際に、溝状に形成された下側ガイド部82bの内壁前端に接触することで開閉部材21が閉鎖位置より前方へ移動することを規制している。このように、開閉部材21に形成された上側摺動部21d及び下側摺動部21eが前後方向に摺動し、開閉部材21の前後動をガイドすることで、開閉部材21が所定の姿勢(上下方向を板厚方向とする姿勢)を維持しつつ閉鎖位置と開放位置とにスライド変位し得るようになっている。更に、図5に示すように、開閉部材21の左端は、後ケース体82の左側ガイド部82fあるいは前ケース体81の左側ガイド部81fに支持され、開閉部材21の右端は、後ケース体82の右側ガイド部82g及び前ケース体81の右側ガイド部81gの一連のガイド部に沿って移動するようになっており、これにより安定的に開閉部材21を変位させることができる。
図6に示す被作用部21bは、開閉部材21の後部側において伝達機構30から作用を受けるように構成された部分であり、図7、図8等に示すように後述する第1伝達部材31と連結されるとともに、この第1伝達部材31の先端部と連動して前後動するように構成されている。本構成では第1伝達部材31(後述)が回動可能に構成され、その回動に応じて第1伝達部材31の先端部に形成された作用部31dが前後動するようになっており、図7(A)、図8(A)、図11(A)及び図12(A)に示すように、第1伝達部材31の作用部31dが遊技盤2の前面2bに近い前方位置に移動するときには、被作用部21bも連動して前方に移動し、この作用部32cの変位に応じて開閉部材21が前方位置(閉鎖位置)に移動することとなる。一方、図7(B)、図8(B)、図11(B)及び図12(B)に示すように、第1伝達部材31の作用部31dが遊技盤2の後面2c側に近い後方位置に移動するときには、被作用部21bも連動して後方に移動し、この作用部32cの変位に応じて開閉部材21が後方位置(開放位置)に移動することとなる。
そして、図2(A)、図11(A)、図12(A)のように開閉部材21が閉鎖位置にあるときには、閉鎖部21aが誘導路60の上方で誘導口20を塞ぐように遊技盤2の前方側(より詳しくは、後述する庇部86の前方側)に突出して配されるようになっている。また、図2(B)、図11(B)、図12(B)のように開閉部材21が開放位置にあるときには、閉鎖部21aが誘導路60の上方から退避し、誘導口20を開放するように配されることとなる。そして、このように開放位置にあるときには、開閉部材21の後端部21cは、遊技盤2の後面2cと同位置又はこれよりも前方に位置するようになっている。なお、図7(B)、図8(B)等に示す例では、開閉部材21が開放位置にあるときに、開閉部材21の後端部21cが遊技盤2の後面2cと前後方向においてほぼ同位置となる場合を示しているが、開閉部材21が開放位置にあるときに開閉部材21の後端が遊技盤2の後面2cよりもある程度離れた前側に位置するようになっていてもよい。
また、図7(B)、図8(B)のように、開閉部材21が開放位置にあるときには、開閉部材21の前端は、遊技盤2の前面2bよりも前方に位置するようになっている。より具体的には、後述する台板部材85(筐体80)において遊技盤2の前面2bの前方に突出するように庇部86が形成されており、開閉部材21は、開放位置のときに当該開閉部材21における遊技盤2の前面2bの前方に突出する部分の大部分が庇部86の下方側に配されるようになっている。なお、図7(B)、図8(B)の例では、開放位置のときに当該開閉部材21の上面部前端が庇部86の前端位置よりもやや後方となるように構成されていてもよく、開閉部材21の上面部前端が庇部86の前端位置よりもやや前方となるように構成されていてもよい。更に、本構成では、図7、図8のように、伝達機構30(後述)の作用を受ける被作用部21bが、遊技盤2における前面2bと後面2cの間の厚み内で変位するようになっている。
次に、筐体80について説明する。
筐体80は、開閉部材21、駆動源40、第1伝達部材31、第2伝達部材32及び球検出部62等を収容すると共に入賞装置10の外殻をなすものであり、例えば樹脂材料などによって箱状に構成されている。この筐体80は、図2〜図6に示すように、遊技盤2に固定される台板部材85と、台板部材85の前側に配置され、上部に遊技球を受け入れる誘導口20が形成されてなる前ケース体81と、台板部材85の後側に配置され、駆動源40及び伝達機構30が収容される後ケース体82と、後ケース体82の下側に配置され、駆動源40及び第1伝達部材31を下方側から支持する下ケース体83とを備えている。そして、これらがねじ等の締結部材によって一体的に組付けられている(図5及び図6等を参照)。また、前ケース体81の前方側には、前面に図柄等が施される前飾り部材87が設けられ、前ケース体81に一体的に組み付けられている。
この筐体80は、図7、図8、図11及び図12のように、開閉部材21、第1伝達部材31、第2伝達部材32、駆動源40を内部に収容して直接的に保持するように構成されている。具体的には、台板部材85と後ケース体82とによって閉鎖された閉鎖空間内を移動し得るように第1伝達部材31が組み付けられ、後ケース体82と下ケース体83とによって閉鎖された閉鎖空間に第2伝達部材32及び駆動源40が組み付けられ、前ケース体81と台板部材85と後ケース体82とによって閉鎖された空間内に球検出部62が組み付けられている。
図2(A)のように、筐体80の上面部には、遊技盤2の前面2b(図4等)に沿うように誘導樋50が形成されている。この誘導樋50は、図2(A)のように開閉部材21が閉鎖位置にあるときに当該開閉部材21の上流側に隣接して配置される上流側誘導樋52と、開閉部材21が閉鎖位置にあるときに当該開閉部材21の下流側に隣接して配置される下流側誘導樋51とにより構成されている。そして、筐体80において上流側誘導樋52と下流側誘導樋51との間に形成される開口部が誘導口20となっている。この誘導口20は、入賞口として機能する部分であり、当該誘導口20を遊技球が通過したときにこの通過した遊技球が球検出部62(後述)によって検出され、所定の遊技(例えば賞球の払い出し)が行われるようになっている。
具体的には、図2のように前ケース体81の周壁部81cの一部をなす上側の壁部52aが上流側誘導樋52の底壁部となっており、もう一方の上側の壁部51aが下流側誘導樋51の底壁部となっている。上流側誘導樋52は、この壁部52aと、前ケース体81及び台板85aにおける壁部52aに隣接する部分とによって構成されており、壁部52a上を遊技球が右方向に転がるようになっている。また、下流側誘導樋51は、この壁部51aと、前飾り板87a及び台板85aにおける壁部51aに隣接する部分とによって構成されており、壁部51a上を左方向に転がるように遊技球が流下するようになっている。この誘導樋50では、壁部52aにおける左右方向一方側(壁部51a側)の端部と、壁部51aにおける左右方向他方側(壁部52a側)の端部と、台板85aとによって誘導口20が形成されており、これらによって囲まれる開口領域が遊技球の取り込み口となっている。なお、誘導口20の前側には、図示しない透明板(ガラス板等)が配置されている。
この構成では、図2(A)のように開閉部材21が閉鎖位置にあるときには、開閉部材21上に流下してきた遊技球が、開閉部材21の上を転がり、下流側誘導樋51側に導かれることとなる。また、図2(B)のように後述する開閉部材21が開放位置にあるときには、誘導口20上方に流下してきた遊技球が、誘導口20から内部に進入することとなる。なお、図2等に示す例では、上流側誘導樋52は、誘導口20側が高位となるように傾斜しているが、反対に傾斜するように形成されていてもよい。即ち、誘導口20側が低位となり、誘導口20とは反対側が高位となるように形成されていてもよい。このようにすると、上流側誘導樋52上を転がる遊技球が誘導口20側に導かれやすくなる。
また、図2に示すように、筐体80の内部には、誘導口20側を上流側として当該誘導口20から進入する遊技球を下流側に設けられた排出部60a(図3(B)参照)へ誘導する誘導路60が形成されている。図2に示すように、誘導路60は、前ケース体81の板部81a及び上壁部81eと、後ケース体82の周壁部82aと、下ケース体83の貫通孔83aと、前飾り部材87の後方に配置される球検出部62などによって構成されている。この誘導路60は、遊技球を1球ずつ通す流路として機能しており、具体的には、前ケース体81の板部81aの後方側且つ後ケース体82の周壁部82aの前方側において、前ケース体81の上壁部81eの上部を球検出部62の遊技球通過孔62aに向かって遊技球(誘導口20から進入した遊技球)が通るようになっている。また、球検出部62の下方側には、遊技球通過孔62aに対して排出部60aが連通している。また、前ケース体81における上壁部81eは、球検出部62側が低位になるように傾斜している。更に、前ケース体81において遊技盤2の前面2bの前方側(遊技者側)から見て左下方向に形成された所定の空間から、下ケース体83に形成された貫通孔83aへと遊技球が誘導されるようになっている。
前飾り部材87は、図5及び図6に示すように、遊技盤2の前面2bと略平行に配置される板状の前飾り板87aと、当該前飾り板87aから後方に突出する取付部87bとを備えており、取付部87bには、前飾り部材87の後方側から締結部材88を取り付ける孔部87c(図6)が設けられている。
前ケース体81は、図5及び図6に示すように、遊技盤2の前面2bと略平行に配置される板状の板部81aと、当該板部81aから後方に突出する周壁部81cとを備えており、板部81aには、筐体80の組み立て時に、前飾り部材87の取付部87bを貫通させる案内孔81bが設けられている。周壁部81cは、板部81aの外周部に沿った枠状に構成されており、前ケース体81の上端側において左右に所定距離隔てて配置される一対の壁部51a、52a(上述の下流側誘導樋51、上流側誘導樋52のそれぞれの底壁)と、前ケース体81の左右両側において上下に延びるように配置される一対の側壁91、92と、これら側壁91、92の下端部側を連結する形態で配置される底壁93とを有しており、上述したように、一対の壁部51a、52aの間に形成される開口部が上記誘導口20として機能している。また、上記誘導口20の左右端部(即ち、壁部51a、52aの開口側の端部)から垂れ下がる構成で一対の内壁部94、95が形成されており、更に、壁部51a、52aから所定距離隔てた下方位置且つ底壁93の上方位置において、壁部52aと段差状となるように上壁部81eが設けられている。本構成では、上記内壁部94、95及び上壁部81eによって左右及び下方が囲まれ、前飾り板87a及び台板85aによって前後が囲まれるように誘導路60が構成されており、誘導口20から下方に入り込んだ遊技球がこの誘導路60によって導かれるようになっている。誘導路60において、上壁部81eは、一方の内壁部95側に隣接して配置されると共に、他方の内壁部94とは隙間を隔てて配置され、さらに左側が下がるように(内壁部94側となるにつれて下方位置となるように)傾斜して設けられている。従って、誘導路60内に入り込んだ遊技球は、上壁部81eの上面部を左側(内壁部94側)に転がり、上壁部81eと内壁部94の間に形成された隙間から落下することとなる。また、その隙間の下方側には、前ケース体81の後方側から球検出部62を組み付けて収容する収容部81dが形成されており、上記隙間から落下した遊技球はこの球検出部62に形成された孔内を通過して検出されるようになっている。
また、一方の内壁部94における開閉部材21付近(壁部51aの誘導口側端部付近)には略三角形突起状の左側ガイド部81fが形成されており、他方の内壁部95における開閉部材21付近(壁部52aの誘導口側端部付近)には左上方に向かって凹形状の右側ガイド部81gが設けられている。また、前ケース体81には、遊技盤2の前面2bの前方側(遊技者側)から見て左下に、内壁部94と上壁部81eとの間の隙間から下方に続く遊技球誘導経路が形成され、当該経路内の底壁部には遊技球を後方側に誘導する凸状形態のレール部81hが設けられている(図3(B)及び図4(B)参照)。なお、このレール部81hは、後述する下ケース体83に形成されたレール部83bに隣接して続くようになっており、レール部81h上を転がる遊技球は、続いて、その後方のレール部83b上を転がって外部に排出されるようになっている。
また、図2に示すように、誘導口20の下方に位置する誘導路60の底壁(前ケース体81の上壁部81e)上には、2つの誘導突起部82cが所定の間隔を隔てて設けられている。具体的には、図5に示すように、略三角柱形状を有し、後ケース体82から突出するように形成されるとともに、図2に示すように、前ケース体81における上壁部81eの上面に接するように構成されている。これによって、誘導口20に流入した遊技球が誘導路60(前ケース体81の上壁部81e)を流下する際に、誘導突起部82cに接触させて前方側に流下方向を規制することができ、誘導路60内で遊技球の流れが不規則に変化して球詰まりが発生することを回避することができる。
前ケース体81に組み付けられる台板部材85は、図5及び図6に示すように、遊技盤2の前面2bに隣接して配置される板状の台板85aと、この台板85aから後方に突出する略板状の突出部85bとを備えている。突出部85bには、上方向に向かって凹形状となるように構成され且つその内壁面で開閉部材21の上側摺動部21dをガイドするように機能する上側ガイド部85dが形成されている。また、突出部85bの下方には、後述する後ケース体82が嵌まり込んだ状態で組み付けられるようになっている。具体的には、台板85aを厚さ方向(前後方向)に貫通する貫通孔85cが形成されている。そして、台板部材85の後方側から後ケース体82を組み付けることで、当該貫通孔85c内に嵌合する構成で後ケース体82が配置されることになる。
後ケース体82は、図5及び図6に示すように、前後左右の四方を囲むような周壁部82aによって構成されており、上下両方向から内部に部品を組み付けて収容できるように所定の空間が形成されている。そして、上方からは、第1伝達部材31を組み付けて収容し、下方からは第2伝達部材32及び駆動源40を組み付けて収容している。また、後ケース体82の上側において中央左寄り部分には下方側に凹むように構成され且つ後述する作用部31dが出入り可能となるように構成された切欠状の後側開口部82eが形成されている。また、後ケース体82の上面部左端側には、前後方向に延びるリブ状に構成され且つ開閉部材21の左端部をガイドするように構成された左側ガイド部82fが形成され、後ケース体82の上面部右端側には、前後方向に延びるリブ状に構成され且つ開閉部材21の右端部をガイドするように構成された右側ガイド部82gが形成されている。
下ケース体83は、図5及び図6に示すように、上方の壁部を除く略直方体状に形成され、上方から内部に部品を組み付けて収容できるように所定の空間が形成されている。また、下ケース体83の左側には、前後方向に貫通する貫通孔83aが設けられている。そして、上方からは、第2伝達部材32及び駆動源40を組み付けて収容している。また、下ケース体83を、後ケース体82に、下方側から組み付けることで、筐体80の一部を構成している。
球検出部62は、図2及び図4(B)に示すように、開閉部材21の下方側において、遊技盤2の後面2cよりも前側の領域に配置されている。また、遊技球通過孔62aが遊技盤2の後面2cよりも前側の領域に位置されており、誘導路60を通過する遊技球を検出するように機能している。また、球検出部62は、上面部62bの一部が誘導路60内に面し、他の部分が下ケース体83に覆われるように筐体80の内部に保持されており、上面部62bの誘導路60内に面する部分において上面部62b側から下面部62c側に連通するように遊技球通過孔62aが形成されている。そして、この遊技球通過孔62aを通過する遊技球Bを検出するように構成されている。また、球検出部62は、上面部62b及び下面部62cが略水平の状態で筐体80内に保持され、遊技球通過孔62aが上方前側から下方後側に続くように配置されて、上面部62b側から遊技球通過孔62a内に入り込んだ遊技球がこの遊技球通過孔62aによって下方側に導かれるようになっている。遊技球通過孔62aを通過した遊技球は、この遊技球通過孔62aの後方側且つ下方側に設けられた排出部60aに誘導され、排出部60aから装置外に排出されるようになっている。
また、図3、図7、図8に示すように、台板部材85の台板85aには、開閉部材21の上方において、遊技盤2aの前方に延出する庇部86が設けられている。具体的には、庇部86は、台板部材85の台板85aに形成された貫通孔85cの上側の縁に沿うように設けられており、上面が前方に向かって低位置となるように傾斜している。これによって、開閉部材21が閉鎖位置に位置する際は、図7(A)及び図8(A)に示すように、庇部86は開閉部材21の閉鎖部21aの真上に位置し、開閉部材21が開放位置に位置する際は、図7(B)及び図8(B)に示すように、庇部86は開閉部材21の前端を上方から覆うように位置している。
また、本構成の筐体80には、図3に示すように、第1伝達部材31と干渉を回避するための前側開口部82d、後側開口部82eが形成されている。前側開口部82dは、図3(A)及び図11に示すように、後ケース体82の前側の周壁部82aに略長方形状の貫通孔として形成されている。後側開口部82eは、図3(B)に示すように、後ケース体82の後側の周壁部82aに、開閉部材21と第1伝達部材31の一部を後側に投影した形状の貫通孔として形成されている。そして、図11(B)に示すように、開閉部材21が開放位置に位置する際に、第1伝達部材31の被作用部31eが前側開口部82dに後方側から入り込む構成になっている。また、図11(A)に示すように、開閉部材21が閉鎖位置に位置する際に、第1伝達部材31の作用部31dが後側開口部82eに前方側から入り込む構成になっている。このような構成によって、第1伝達部材31が筐体80と干渉することを回避し、第1伝達部材31、第2伝達部材32及び開閉部材21の可動域を広げることができ、開閉部材21の被作用部21bを筐体80内において遊技盤2の厚み内で変位するように構成することが可能となる。
次に、駆動源40について説明する。
図5、図6に示すように、駆動源40は、通電可能なコイルを備えたコイル部41と、プランジャ42と、ばね部材43とを備えている。なお、図10、図13、図14等の構成では、ばね部材43を省略して示している。この駆動源40は、図3(B)、図7、図8のように、開閉部材21及び第1伝達部材31の下方側において遊技盤2の前面2bよりも後側の領域且つ後面2cよりも前側の領域に配置されている。そして、コイル部41によってプランジャ42を駆動することにより、後述する第2伝達部材32を後述する第1回動位置と第2回動位置とで変位させるように機能している。
プランジャ42は、図5及び図6に示すように、軸状に構成されると共に、その一部がコイル部41に形成された孔部(図示略)内に挿入されるようになっており、この孔部に沿って移動することによりコイル部41に対して直線的に相対移動するようになっている。このプランジャ42は、図14等に示すように、フランジ状に構成された先端部42aが後述する第2伝達部材32と嵌合することで第2伝達部材32に一体的に連結されており、第2伝達部材32はプランジャ42の変位に応じて回動運動するようになっている。
コイル部41は、金属線が複数周巻き回されてなる中空状の金属コイルからなり、この金属コイルの通電、非通電が切り替えられることにより、励磁状態と非励磁状態とに切り替わるようになっている。このコイル部41は、後ケース体82と下ケース体83とによって閉鎖された空間に収容されており、プランジャ42はこの空間内において右方向に突出するように位置している。また、プランジャ42は、コイル部41が非励磁状態のときには、ばね部材43によってプランジャ42の先端部42aがコイル部41から離間するように付勢され、図13(A)及び図14(A)に示す所定の突出位置に維持されるようになっている。
一方、コイル部41が励磁状態のときには、図13(B)及び図14(B)のように、プランジャ42がコイル部41内に引き込まれ、上記突出位置のときよりも突出量が小さくなる状態(没入位置)で維持される。このように、プランジャ42は、このコイル部41の通電状態に応じてコイル部41内に引き込まれた没入位置(図13(B)及び図14(B))とこの没入位置のときよりもコイル部41から突出する突出位置(図13(A)及び図14(A))との間で左右に直線的に移動するようになっている。
次に、伝達機構30について説明する。
伝達機構30は、開閉部材21と連動可能に構成され、駆動源40の駆動力を受けて動作するとともに、開閉部材21を閉鎖位置と開放位置とで変位させるように構成されている。この伝達機構30は、筐体80内における開閉部材21の下方において上下方向に沿った回動軸線G1(図10等)回りに回動可能に保持され、且つ開閉部材21と連動するように配置される第1伝達部材31と、筐体80内において上下方向に沿った中心軸G2(図10等)回りに回動可能に保持され、駆動源40の駆動力を受けて動作すると共にその駆動力を第1伝達部材31に伝達する第2伝達部材32とを備えている。
開閉部材21側に配置される第1伝達部材31は、図5、図6、図10等に示すように、全体としてV字状(へ字状)の形態をなし、その屈曲部分で連結される第1延長部31bと第2延長部31cとを備えている。この第1伝達部材31は、屈曲部分が回動中心となるように、後ケース体82に形成されたボス(軸)に挿通される回動軸孔31aが形成されており、第1延長部31bは回動軸孔31aを中心とする半径方向に延出しており、第2延長部31cは回動軸孔31aを中心とする半径方向であって第1延長部31bとは異なる方向に延出している。図10に示すように、第1延長部31bの延出方向端部(先端部)には、回動軸孔31a側に凹むU字状の作用部31dが形成されており、第2延長部31cの延出方向端部(先端部)には、回動軸孔31a側に凹むU字状の被作用部31e(第1被作用部31f、第2被作用部31g)が形成されている。なお、被作用部31eは、作用部31dとの距離が近い位置に形成された第1被作用部31fと、作用部31dとの距離が遠い位置に形成された第2被作用部31gとによって構成されている。
この第1伝達部材31は、開閉部材21と連動可能に構成され、第2伝達部材32から作用を受けて開閉部材21を閉鎖位置と開放位置とで変位させるように機能している。具体的には、図10〜図14に示すように、第1伝達部材31の被作用部31eが、第2伝達部材32の作用部32cと嵌合状態(遊嵌状態)で連結しており、第2伝達部材32の往復動(往復回動)に伴う作用部32cの往復動と連動して被作用部31eが回動することで第1伝達部材31全体が回動動作するようになっている。そして、この第1伝達部材31は、第2伝達部材32の回動に応じて、図11(A)、図12(A)図13(A)及び図14(A)に示すような回動位置(図11(B)等に示す位置に対し上方から見て反時計回りに回動した第1回動位置)と、図11(B)、図12(B)、図13(B)及び図14(B)に示すような回動位置(図11(A)等に示す位置に対し上方から見て時計回りに回動した第2回動位置)とで、回動軸孔31aを中心として(より詳しくは上下方向の回動軸線G1(図10等)を中心として)回動動作するようになっている。
そして、このような第1伝達部材31の回動動作が開閉部材21の直進動作に変換されるようになっている。上述したように、開閉部材21は、前後方向に往復動可能となるように保持されており、第1伝達部材31は、図11、図12のように、自身の回動に伴って開閉部材21に形成された被作用部21bを前後に往復動させることで、開閉部材21を前後に往復動させている。具体的には、第1延長部31bがある程度長く構成され、作用部31dが回動軸孔31aからある程度遠い位置となっているため、開閉部材21の回動動作に伴って作用部31dがほぼ前後方向に往復動し、これと嵌合(遊嵌)する被作用部21bも開閉部材21の回動動作に伴って前後方向に往復動するようになっている。
第2伝達部材32は、第1伝達部材31と連動可能に構成され、駆動源40から駆動力を受けて動作すると共に第1伝達部材31を変位(回動)させるように機能している。この第2伝達部材32は、図5及び図6に示すように、上下に対向する一対の壁部(上壁部32p、下壁部32q)と、これら上壁部32p、下壁部32qを連結する周壁部32tと、上壁部32p、下壁部32qから上方及び下方にそれぞれ突出する回動軸32aとを備えている。更に、回動軸32aから所定距離隔てた位置において上方に突出するように軸状に構成される作用部32cと、この作用部32cの下方側において、上壁部32p、下壁部32qを連結するように構成される連結部32mとを備えており、周壁部32tと連結部32mとによって貫通孔である嵌合部32dが形成されている。そして、図14(A)に示すように、嵌合部32dがプランジャ42の先端部42aと嵌合することでプランジャ42と第2伝達部材32とが連動して動作するようになっている。プランジャ42は、コイル部41の駆動及び駆動解除に伴って左右方向に直線的に往復運動するようになっており、第2伝達部材32は、プランジャ42の変位に応じ、図11(A)、図12(A)、図13(A)及び図14(A)に示すような回動位置(図11(B)等に示す位置に対し上方から見て反時計回りに回動した回動位置)と、図11(B)、図12(B)、図13(B)及び図14(B)に示すような回動位置(図11(A)等に示す位置に対し上方から見て時計回りに回動した回動位置)とで、上下方向に延びる回動軸32aを中心として回動運動するようになっている。ここで、「反時計回り」及び「時計回り」とは、それぞれ入賞装置10の上方から下方に向かって見たときの反時計回り及び時計回りの方向である。この構成では、回動軸32aからある程度距離を隔てた前方側に連結部32mが配され、プランジャ42の先端部42aの一方面側に連結部32mが配され、他方面側に周壁部32tが配されるようになっており、プランジャ42がコイル部41内に引き込まれるときには先端部42aによって連結部32mがコイル部41寄りに押圧され、これにより第2伝達部材32が時計回りに回動するようになっている。一方、コイル部41の通電解除及びばね部材43の付勢によってプランジャ42が突出位置に変位するときには、先端部42aによって周壁部32tの一端側(連結部32m側)が押圧され、これにより第2伝達部材32が反時計回りに回動することになる。
また、第2伝達部材32には、図5及び図6に示すように、軸状に構成される作用部32cにおいて、下方側から第1伝達部材31の被作用部31eを支持可能な支持部32eが形成されている。支持部32eは、第2伝達部材32の作用部32cを中心とする半径方向に延出すると共に、作用部32cの上下方向に沿うように延びる略直方体形状に形成されている。この支持部32eは、作用部32cの補強リブとして機能し、図13(A)ないし図13(C)に示すように、第1伝達部材31の被作用部31eを下方側から支持可能に構成され、第1伝達部材31の軸方向のガタつき(傾き等)を抑え、第1伝達部材31の動作を安定させている。
また、図5、図6、図10に示すように、第2伝達部材32には、軸状に構成される作用部32cの外周壁から張り出す構成で第1伝達部材31の被作用部31eに対して当接可能な規制部32fが形成されている。図10はロック機構が作用する図であるが、この図に示すように、規制部32fは、作用部32cの外周壁から当該作用部32cの回動方向(中心軸G2を中心として作用部32cを通る円C2(図10)の周方向)に沿った方向に延びると共に円C2の周方向に沿って移動するように構成されている。一方、第2被作用部31gは、回動軸線G1を中心として第2被作用部31gを通る円C1に沿って移動するようになっており、規制部32fの移動方向と第2被作用部31gの移動方向は互いに交差している。そして、開閉部材21が閉鎖位置にあるときに、規制部32fの大部分が第1被作用部31fの先端部と第2被作用部31gの先端部を結ぶ線よりも外側に配されるようになっている(即ち、規制部32fの大部分が第1被作用部31fと第2被作用部31gとの間のU字形状の凹み部分よりも外側に配されるようになっており、特に、規制部32f付近を押圧する第2被作用部31gよりも半径方向(回動軸線G1を中心とする半径方向)外側において第2被作用部31gの先端面と対向するように規制部32fが延出形態で配されている)。また、この規制部32fは、作用部32cの外周壁から支持部32eが突出する向きよりもわずかに中心軸G2から離れる向きに延出し、略直方体形状に形成されている。また、規制部32fは、上端が作用部32cの上端と同程度の高さとなっており、更に、図10のように、規制部32fにおける第2被作用部31g側の外壁と作用部32cにおける外周壁とによって断面V字状の溝が形成されている。
本実施形態の構成では、図11(A)に示すように、開閉部材21が閉鎖位置に位置する場合には、規制部32fが、第1伝達部材31の被作用部31eからわずかに離れた非当接位置となり、図11(B)、11(B)、13(B)に示すように、開閉部材21が開放位置に位置する場合には、第2伝達部材32の作用部と同様に、第1伝達部材31の被作用部31eのU字形状部分(即ち、第1被作用部31fと第2被作用部31gとの間の凹み)に収まるように構成されている。
(遊技機用可変入賞装置の開閉動作)
次に、入賞装置10の開閉動作について説明する。
入賞装置10は、コイル部41が通電されていないときには、コイル部41によるプランジャ42の吸引作用が生じず、ばね部材43の付勢によってプランジャ42が突出位置に維持され、これにより第2伝達部材32が、図11(A)及び図12(A)に示すような回動位置(第3回動位置)で維持されることになる。そして、第2伝達部材32がこのような回動位置にあるときには、第1伝達部材31の被作用部31eが第2伝達部材32の作用部32cに連動して保持されるため、第1伝達部材31は、図11(A)及び図12(A)に示すような回動位置(上述の第1回動位置)で維持されることになる。そして、第1伝達部材31がこのような回動位置にあるときには、前方側にある第1伝達部材31の作用部31dに対応する前方位置で開閉部材21の被作用部21bが保持されるため、開閉部材21は、図11(A)、図12(A)、図13(A)、図14(A)に示すように遊技盤2の前方側に大きく突出して誘導口20を閉鎖する閉鎖位置で維持されることになる。
一方、コイル部41が通電されると、ばね部材43の付勢に抗してプランジャ42がコイル部41内に引き込まれ、プランジャ42が没入位置に移動する。このとき、第2伝達部材32は、回動軸32aを中心として回動し、図11(B)及び図12(B)に示すような回動位置(第4回動位置)で維持されることになる。そして、第2伝達部材32がこのような回動位置にあるときには、第1伝達部材31の被作用部31eが第2伝達部材32の作用部32cに連動して保持されるため、第1伝達部材31は、図11(B)及び図12(B)に示すような回動位置(上述の第2回動位置)で維持されることになる。そして、第1伝達部材31が上記第2回動位置にあるときには、後方側にある第1伝達部材31の作用部31dに対応する後方位置で開閉部材21の被作用部21bが保持されるため、開閉部材21は、図11(B)、図12(B)、図13(B)、図14(B)に示すように大部分が遊技盤2の後方側に退避し、誘導口20を開放する開放位置で維持されることになる。
更に、再びコイル部41を非通電状態にすると、ばね部材43の付勢によってプランジャ42が突出位置に変位し、各構成部材が連動して、第1伝達部材31は上述の第1回動位置に、第2伝達部材32は上述の第3回動位置に、開閉部材21は誘導口20を閉鎖する閉鎖位置に変位することになる。また、図11及び図12に示すように、後ケース体82の周壁部82aの内側には、突起状のリブ82h,82i,82jが形成されており、リブ82hは、第1伝達部材31が第2回動位置に変位したときに第1延長部31bと当接することで、当該第1伝達部材31がその当接位置を超えて回動することを規制している。リブ82i,82jは、第2伝達部材32が第3回動位置に変位したときに延出部32bと当接することで、当該第2伝達部材32がその当接位置を超えて回動することを規制している。このように、リブ82h,82i,82jは、第1伝達部材31及び第2伝達部材32の回動を阻止するストッパーとしての機能を果たしている。また、第2伝達部材32は、回動軸32aが後ケース体82に支持され、回動軸32aから延出する延出部32bがリブ82i,82jによって支持されることとなり、遊技球が開閉部材21に衝突した場合にその反発などによって、ガタつく(回動)ことがなく、安定させることができる。
(遊技機用可変入賞装置のロック動作)
次に、入賞装置10のロック動作について説明する。
本実施形態の構成では、上述したように、駆動源40の駆動力を受けて第2伝達部材32が動作するときには、第1伝達部材31及び開閉部材21の連係動作が許容されて開閉部材21が開閉するようになっている。例えば、図11(A)、図12(A)のように開閉部材21が閉鎖位置にあるときにコイル部41が通電されてプランジャ42が駆動するときには、図11(B)、図12(B)のように規制部32fが第1伝達部材31の移動経路上(具体的には、被作用部31eの移動経路上)から退避しつつ作用部32c(押圧作用部)が第1伝達部材31を押圧することで、規制部32fが第1伝達部材31の移動を規制せずに第1伝達部材31が回動し、その回動動作に連係して開閉部材21が開放位置へ移動するようになっている。
一方、図11(A)、図12(A)のように開閉部材21が閉鎖位置に位置する時に不正行為等により開閉部材21を閉鎖位置から開放位置へ移動させようとする外力が働いた場合、図10、図11(C)、図12(C)に示すように、開閉部材21が後方側に移動しようとすることに応じて被作用部21bが後方側に向かおうとし、これに応じて第1伝達部材31が所定方向(上方側から見て時計回り)に回動しようとする。この時、第1被作用部31fは作用部32cから離間する方向に移動し、その一方で、第2被作用部31gは、作用部32cに接近する方向に移動して作用部32cと当接し、この作用部32cを押圧することになる。
図10、図11(C)、図12(C)のように第2被作用部31gが作用部32cを押圧するときには、図10に示すように、第2被作用部31gの移動経路は円C1(回動軸線G1を中心とし、第2被作用部31gを通る円)の方向であり、図10の状態での第2被作用部31gの移動方向は円C1における第2被作用部31gでの接線方向(矢印Faの方向)となる。このときの第2被作用部31gによる押圧力(移動経路)は、中心軸G2を中心とする周方向(矢印Fbの方向)の成分と中心軸G2を中心とする半径方向の成分とを含むことになる。しかしながら、作用部32c及び規制部32fは、中心軸G2を中心として回動するようになっているため、作用部32cが第2被作用部31gによる押圧力を受けたときには、作用部32c及び規制部32fは中心軸G2を中心とする周方向(円C2に沿った方向)のみに移動しようとする。
一方、第2被作用部31gは作用部32c及び規制部32fの回動中心(中心軸G2)とは異なる回動軸線G1を中心として回動するように構成され、規制部32fにおける規制面(第2被作用部31gの先端付近と当接する面)の移動経路(中心軸G2を中心とし、作用部32cの中心を通る円C2)と第2被作用部31gの先端部の移動経路(回動軸線G1を中心とし、当該先端部を通る円C1)とが交わるようになっている。つまり、第2被作用部31gの先端部は、この先端部が当接する上記規制面の移動方向(矢印Fbの方向)と交差する方向(円C1における、第2被作用部先端での接線方向、即ち矢印Faの方向)に移動しようとする。その一方で、第2被作用部31gの内壁によって押圧される作用部32cは第2被作用部31gに対して当該第2被作用部31gの内壁に沿って相対移動しようとし、凹部(第1被作用部31fと第2被作用部31gの間の凹部)の奥側に入り込もうとする。しかしながら、このように作用部32cが第2被作用部31gの内壁に沿って凹部奥側に移動しようとするときには、規制部32fは、第2被作用部31gの先端外側に当接し、作用部32cが移動しようとする方向(即ち、上記凹部の奥側の方向)に移動することができないため、規制部32fは、図10に示すような位置(即ち、第2被作用部31gの先端と当接する位置)において楔状に嵌り込む形態で保持され続ける。即ち、この構成では、中心軸G2を中心とし、作用部32cの中心を通る円C2よりも、回動軸線G1を中心とし、第2被作用部31gを通る円C1のほうが前方位置にまで及ぶようになっており、第2被作用部31gの移動経路のほうが作用部32cの移動経路(即ち、規制部32fの移動経路)よりも前方位置に構成されている。つまり、規制部32fは、第2被作用部31gによって自身の移動経路(円C2の経路)よりも外側に押されても自身の移動経路(円C2の経路)よりも前方位置に移動することができず、このような移動規制によってロックされることになる。そして、このように規制部32fが第2被作用部31gの移動経路上(矢印Faの方向)に位置し続けるため、第2被作用部31gの移動が阻害され、これにより、第1伝達部材31の回動も阻害されることになる。従って、開閉部材21は、図13(C)、図14(C)等に示す所定位置を超えて開放位置側に向かうことがなく、不正開放が確実に阻止される。また、ロック位置としては、図10に示すように、規制部32fが中心軸G2の略前方位置となるように形成されているので、規制部32fはほとんど前方へ移動しないことになり、前後方向の動作スペース増大を抑えて効果的にロック機構を形成することができる。また、上下方向で平行に延びる回動軸(回動軸線G1、中心軸G2)を有する2つの部材によって、ロック機構を形成することで、伝達機構の拡大化を抑制して筐体内に配置することができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について主に図15〜図16を参照して説明する。
第2実施形態は、第2伝達部材の構成のみが第1実施形態と異なりそれ以外は第1実施形態と同一である。よって第1実施形態と同一の部分については第1実施形態と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。また、適宜図1〜図14を参照することとする。例えば、開閉部材が閉鎖位置にあるときの、開閉部材、第1伝達部材、第2伝達部材、及びソレノイドの連係状態を上方側から見た図は図9(A)と同一となっており、開閉部材が開放位置にあるときのそれら連係状態は、図9(A)と同一となっている。
第2実施形態で用いられる第2伝達部材232は、被規制部32sが設けられ、プランジャ42と第2伝達部材232との関係でロック機構が構成される点が第1実施形態と異なっており、それ以外は第1実施形態で用いられる第2伝達部材32と同一である。よって、第2伝達部材232において第1実施形態の第2伝達部材32と同様の部分については第1実施形態と同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
なお、第2実施形態における以下の代表例では、第1実施形態の特徴(第1実施形態のロック機構等)を全て含み、更に被規制部32s等を要素とするロック機構を併用しているが、第1実施形態のロック機構(規制部32f等)を省略してもよい。
第2実施形態で用いられる第2伝達部材232も、第1実施形態の第2伝達部材32と同様の保持構造となっており、筐体80(図5、図6等)内において上下方向に沿った中心軸G2回りに回動可能に保持され、駆動源40から駆動力を受けて動作すると共に第1伝達部材31を変位(回動)させるように機能している。この第2伝達部材32も、上下に対向する一対の壁部(上壁部32p、下壁部32q)と、これら上壁部32p、下壁部32qを連結する周壁部32tと、上壁部32p、下壁部32qから上方及び下方にそれぞれ突出する回動軸32aとを備えている。更に、回動軸32aから所定距離隔てた位置において上方に突出するように軸状に構成される作用部32c(作用部32cは、押圧作用部の一例に相当)と、この作用部32cの下方側において、上壁部32p、下壁部32qを連結するように構成される連結部32mとを備えており、周壁部32tと連結部32mとによって貫通孔である嵌合部32d(図16(A))が形成されている。そして、この構成でも、図16(A)に示すように、嵌合部32dがプランジャ42の先端部42aと嵌合することでプランジャ42と第2伝達部材32とが連動して動作するようになっている。
この構成では、図16のように、回動軸32aからある程度距離を隔てた前方側に連結部32mが配され、フランジ状に構成されるプランジャ42の先端部42a(先端部42aは「規制部」の一例に相当)の一方面側に対向する形態で連結部32mが配され、他方面側に対向する形態で周壁部32tが配されるようになっている。つまり左右方向に往復動する先端部42aの左右方向一方側に対向して連結部32mが配され、左右方向他方側に対向して周壁部32tが板状に配されている。そして、これら連結部32m及び周壁部32tによって前方側に開口する形態で嵌合部32dが形成され、この嵌合部32dの中に一部(前端側の部分)を挿入した形態で先端部42a(フランジ部)が配されている。更に、周壁部32tの後端部から折れ曲がる形態で板状の被規制部32sが設けられており、この被規制部32sは、上述の上壁部32pと下壁部32qとの間を連結する形態で配されると共に先端部42a(フランジ部)よりも左右方向他端側(コイル部41とは反対側)で周壁部32tに連結されており、この連結位置から左右方向一端側(コイル部41側)に延びている。そして、図16(A)のように、少なくともプランジャ42が突出位置にあるときには、先端部42aの後方側に対向配置されるようになっている。
そして、プランジャ42は、コイル部41の駆動及び駆動解除に伴って左右方向に直線的に往復運動するようになっており、図16(A)のように開閉部材21が閉鎖位置にある状態で、図16(B)、図16(C)のようにプランジャ42がコイル部41内に引き込まれるときには、先端部42aによって連結部32mがコイル部41寄りに押圧され、これにより第2伝達部材32が中心軸G2を中心として時計回りに回動するようになっている。このとき、まず図16(B)のようにプランジャ42の先端部42a(規制部)が被規制部32sの移動経路上から退避し、その後、連結部32m(連結部32mは被押圧部の一例に相当)を押圧することで、被規制部32sがプランジャ42に阻害されずに(当接せずに)移動すると共に第2伝達部材32が回動し、その回動に連係して開閉部材21が開放位置へ移動するようになっている(図16(C)参照)。また、図16(C)の状態からコイル部41の通電解除がなされたときには、ばね部材43(図5等参照、図16では図示略)の付勢によってプランジャ42が突出位置に変位し、このとき先端部42aによって周壁部32tの一端側(連結部32m側)が押圧され、これにより第2伝達部材32が反時計回りに回動して、図16(A)の位置に戻るようになっている。
一方、図16(A)のように開閉部材21が閉鎖位置にある状態で当該開閉部材21を開放位置に変位させようとする外力が加えられたときには、開閉部材21及び第1伝達部材31と連係しようとする第2伝達部材232において被規制部32sが左右方向と交差する方向(図16の例では矢印Fcに示す後方側)に向かうと共に突出位置にあるプランジャ42の先端部42a(規制部)と当接することで第2伝達部材232の回動動作及び開閉部材21の連係動作が規制され、開閉部材21の開放が阻止されるようになっている。具体的には、図16(A)のような状態(開閉部材21が閉鎖位置にある状態)のときに、被規制部32sの前方側に隣接してプランジャ42の先端部42a(規制部)が配されるようになっており、このとき、中心軸G2を中心とする被規制部32sの移動経路上(図16(A)の円C3(中心軸G2を中心として被規制部32sを通る円)に示す回動経路上)にその先端部42aが位置保持されるようになっている。そして、図16(A)の状態からの被規制部32sの回動経路は、ほぼ前方側に移動する経路(具体的には、円C3の接線方向となる矢印Fcの方向)となっているため、当該開閉部材21を開放位置に変位させようとする外力が加えられたときには被規制部32sがプランジャ42の移動方向に対してほぼ直交する方向に向かい、先端部42aに当接して移動が阻害されることになる。そして、第2伝達部材232の回動が許容されないように規制されるため、第1伝達部材31の回動も許容されず、開閉部材21の変位も規制されて開放が阻止されることになる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について主に図17を参照して説明する。
第3実施形態は、開閉部材の形状を第1実施形態のものと異ならせ、開閉部材と第1伝達部材又は第2伝達部材との関係でロック機構が構成される点が第1実施形態と異なりそれ以外は第1実施形態と同一である。よって第1実施形態と同一の部分については第1実施形態と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。また、適宜図1〜図14を参照することとする。
なお、第3実施形態における以下の代表例では、第1実施形態のロック機構(規制部32f等)や第2実施形態のロック機構(被規制部32s等)を省略しているが、これらのロック機構を併用してもよい。
第3実施形態で用いられる開閉部材321は、規制部21fが設けられた点のみが第1実施形態と異なっており、それ以外は第1実施形態で用いられる開閉部材21と同一である。よって、開閉部材321において第1実施形態の開閉部材21と同様の部分については第1実施形態と同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
本実施形態でも、第1伝達部材31は、閉鎖部21a(図5等参照)の下面側に配置されており、閉鎖部21aにおける第1伝達部材31側の面には、被作用部21bに加え、下方側に突出する形態で規制部21fが形成されている。この規制部21fは、図17(A)のように開閉部材321が閉鎖位置にあるときに第2伝達部材32の作用部32cの前方側に隣接するようになっている。
そして、図17(A)のように開閉部材321が閉鎖位置にある状態で駆動源40による駆動力を受けて第2伝達部材32が変位したときには、第2伝達部材32及び第1伝達部材31における規制部21fに隣接する部分が左右方向に移動し、図17(B)のように規制部21fの移動経路上から第2伝達部材32及び第1伝達部材31が退避した上で、破線21f’から実線21fのように規制部21fが移動するようになる。このように、駆動源40によって駆動される通常動作時には、規制部21fの移動が第2伝達部材32及び第1伝達部材31によって阻害されないため、開閉部材321は問題なく開放位置へ移動することができる。
一方、図17(A)のように開閉部材321が閉鎖位置にある状態で開閉部材321を開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合には、図17(A)のように第2伝達部材32が規制部21fの移動経路上(即ち、後方側)に位置した状態のまま開閉部材321が後方に移動しようとするため、規制部21fが作用部32cに当接し、規制部21fの移動が阻害されることになる。従って、規制部21fが所定位置よりも後方に移動することなく保持され、開閉部材221の開放が阻止される。
[他の実施形態]
上記実施形態では、第2伝達部材が上下方向の中心軸を中心として回動する構成を例示したが、第2伝達部材は、左右方向に沿ってスライド可能に保持されていてもよい。図18は、このような構成を例示するものであり、この構成では、第2伝達部材以外の構成は第1実施形態と同様であるため、適宜、図1〜図14を参照し、詳細な説明は省略する。この構成では、第2伝達部材432が筐体80と同様の筐体により左右方向にスライド可能となるように保持されており、図18のように開閉部材21(図5等参照)が閉鎖位置にあるときに駆動源40においてプランジャ(上記実施形態と同様のプランジャであり、図18では図示略)が引き込まれたときには、矢印F1のように作用部432cがコイル部41側に移動して第1被作用部31fをコイル部41側に押圧し、これに伴い第1伝達部材31が時計回りに回動するようになっている。一方、図18のように開閉部材21が閉鎖位置にあるときに開閉部材21を開放位置に移動させようとする外力が加えられた場合には、これに伴い第1伝達部材31の第2被作用部31gが矢印F2の方向に移動しようとするが、この移動が作用部432cによって阻害されるため、第1伝達部材31の回動が規制され、開閉部材21の開放が阻止される。
上記実施形態では、第1伝達部材31等が開閉部材の下方に位置する構成を例示したが、開閉部材の上面側に被作用部を形成するような構成では第1伝達部材、第2伝達部材、駆動源などを開閉部材の上方側に配置する構成とすることができる。また、開閉部材の左右端部側に被作用部を形成するような構成では、第1伝達部材、第2伝達部材、駆動源などを開閉部材の側方寄りに配置する構成とすることができる。
1…遊技機
2…遊技盤
2b…前面(盤面)
2c…後面
10…遊技機用可変入賞装置
20…誘導口
21,321…開閉部材
21a…閉鎖部
21b…被作用部(被開閉作用部)
21f…規制部
30…伝達機構
31…第1伝達部材
31b…第1延長部
31c…第2延長部
31d…作用部
31e…被作用部
32,232,432…第2伝達部材
32c…作用部(押圧作用部)
32f…規制部
32t…周壁部
40…駆動源
41…コイル部
42…プランジャ
42a…先端部(規制部)
43…ばね部材
80…筐体
432c…作用部(押圧作用部、規制部)
B…遊技球
G1…回動軸線
G2…中心軸

Claims (5)

  1. 遊技機の遊技盤に直接又は他部材を介して間接的に固定され、前記遊技盤の前面と直交する前後方向において少なくとも前記遊技盤の前方側に、前記遊技盤の前面に沿って流下する遊技球を下方側に進入させつつ取り込む誘導口が形成されてなる筐体と、
    少なくとも前記遊技盤の前面の前方側において前記誘導口を閉鎖可能な閉鎖部を備え、前記閉鎖部が前記誘導口を閉鎖する閉鎖位置と、前記閉鎖位置のときよりも遊技球が進入しやすい開放位置とで変位する構成をなし、前記前後方向にスライド移動する開閉部材と、
    通電可能に構成されたコイル部と、このコイル部の通電状態に応じて前記コイル部内に引き込まれた没入位置とこの没入位置のときよりも前記コイル部から突出する突出位置との間で直線的に移動するプランジャとを備え、前記プランジャが前記前後方向及び上下方向と直交する左右方向に往復移動するように配置され、駆動力を生じさせる駆動源と、
    前記筐体内における前記開閉部材の上方又は下方若しくは側方の位置において前記上下方向に沿った回動軸線回りに回動可能に保持され、且つ前記開閉部材と連動するように配置される第1伝達部材と、前記筐体内において前記上下方向に沿った中心軸回りに回動可能に又は前記左右方向に沿ってスライド可能に保持され、前記駆動源の駆動力を受けて動作すると共にその駆動力を前記第1伝達部材に伝達する第2伝達部材と、を備えた伝達機構と、
    を有し、
    前記伝達機構は、
    前記第2伝達部材が前記駆動源の駆動力を受けて動作するときに、前記第1伝達部材及び前記開閉部材の連係動作が許容されて前記開閉部材が開閉する一方、
    前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で当該開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合に、互いに連係する前記開閉部材、前記第1伝達部材、及び前記第2伝達部材のいずれかの部材の水平方向に沿った動作が、そのいずれかの部材の水平方向に隣接する他の部材によって規制されることで前記開閉部材の開放が阻止される構成であり、
    前記第1伝達部材は、前記回動軸線を中心とする半径方向に延出すると共に前記開閉部材に作用する作用部が先端部に形成された第1延長部と、前記回動軸線を中心する半径方向であって前記第1延長部とは異なる方向に延出すると共に前記第2伝達部材からの作用を受ける被作用部が先端部に形成された第2延長部とを備え、
    前記第2伝達部材は、前記第1伝達部材を押圧可能な押圧作用部と、前記押圧作用部の一部として形成され、前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記第1伝達部材の移動経路上に配置されると共に前記第1伝達部材の移動を規制可能な規制部とを有し、
    前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記プランジャが駆動するときには、前記規制部が前記第1伝達部材の移動経路上から退避しつつ前記押圧作用部が前記第1伝達部材を押圧することで、前記規制部が前記第1伝達部材の移動を規制せずに前記第1伝達部材が回動し、その回動動作に連係して前記開閉部材が前記開放位置へ移動し、
    前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で当該開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合には、前記開閉部材が前記第1延長部の前記作用部を後方側に押す作用に応じて前記第2延長部の前記被作用部に前方側への押圧力が生じ、当該開閉部材と連動する前記第1伝達部材の前記被作用部の移動経路上に前記規制部が位置することで前記第1伝達部材の回動動作及び前記開閉部材の変位が規制され、前記開閉部材の開放が阻止されることを特徴とする遊技機用可変入賞装置。
  2. 遊技機の遊技盤に直接又は他部材を介して間接的に固定され、前記遊技盤の前面と直交する前後方向において少なくとも前記遊技盤の前方側に、前記遊技盤の前面に沿って流下する遊技球を下方側に進入させつつ取り込む誘導口が形成されてなる筐体と、
    少なくとも前記遊技盤の前面の前方側において前記誘導口を閉鎖可能な閉鎖部を備え、前記閉鎖部が前記誘導口を閉鎖する閉鎖位置と、前記閉鎖位置のときよりも遊技球が進入しやすい開放位置とで変位する構成をなし、前記前後方向にスライド移動する開閉部材と、
    通電可能に構成されたコイル部と、このコイル部の通電状態に応じて前記コイル部内に引き込まれた没入位置とこの没入位置のときよりも前記コイル部から突出する突出位置との間で直線的に移動するプランジャとを備え、前記プランジャが前記前後方向及び上下方向と直交する左右方向に往復移動するように配置され、駆動力を生じさせる駆動源と、
    前記筐体内における前記開閉部材の上方又は下方若しくは側方の位置において前記上下方向に沿った回動軸線回りに回動可能に保持され、且つ前記開閉部材と連動するように配置される第1伝達部材と、前記筐体内において前記上下方向に沿った中心軸回りに回動可能に又は前記左右方向に沿ってスライド可能に保持され、前記駆動源の駆動力を受けて動作すると共にその駆動力を前記第1伝達部材に伝達する第2伝達部材と、を備えた伝達機構と、
    を有し、
    前記伝達機構は、
    前記第2伝達部材が前記駆動源の駆動力を受けて動作するときに、前記第1伝達部材及び前記開閉部材の連係動作が許容されて前記開閉部材が開閉する一方、
    前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で当該開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合に、互いに連係する前記開閉部材、前記第1伝達部材、及び前記第2伝達部材のいずれかの部材の水平方向に沿った動作が、そのいずれかの部材の水平方向に隣接する他の部材によって規制されることで前記開閉部材の開放が阻止される構成であり、
    前記第1伝達部材は、前記回動軸線を中心とする半径方向に延出すると共に前記開閉部材に作用する作用部が先端部に形成された第1延長部と、前記回動軸線を中心する半径方向であって前記第1延長部とは異なる方向に延出すると共に前記第2伝達部材からの作用を受ける被作用部が先端部に形成された第2延長部とを備え、
    前記第2伝達部材は、前記筐体内において前記上下方向に沿った中心軸回りに回動可能に保持され、前記プランジャの駆動の際に当該プランジャから押圧力を受ける被押圧部を有し、
    前記プランジャは、前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記第2伝達部材の移動経路上に配置され、当該第2伝達部材の移動を規制可能な規制部を有し、
    前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記プランジャが駆動するときには、前記プランジャが前記第2伝達部材の移動経路上から退避しつつ前記被押圧部を押圧することで、前記第2伝達部材が前記規制部に当接せずに移動すると共に回動し、その回動に連係して前記開閉部材が前記開放位置へ移動し、
    前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で当該開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられたときには、前記開閉部材が前記第1延長部の前記作用部を後方側に押す作用に応じて前記第2延長部の前記被作用部に前方側への押圧力が生じ、前記開閉部材及び前記第1伝達部材と連係しようとする前記第2伝達部材の一部が前記左右方向と交差する方向に向かうと共に前記突出位置にある前記プランジャの前記規制部と当接することで前記第2伝達部材の回動動作及び前記開閉部材の連係動作が規制され、前記開閉部材の開放が阻止されることを特徴とする遊技機用可変入賞装置。
  3. 遊技機の遊技盤に直接又は他部材を介して間接的に固定され、前記遊技盤の前面と直交する前後方向において少なくとも前記遊技盤の前方側に、前記遊技盤の前面に沿って流下する遊技球を下方側に進入させつつ取り込む誘導口が形成されてなる筐体と、
    少なくとも前記遊技盤の前面の前方側において前記誘導口を閉鎖可能な閉鎖部を備え、前記閉鎖部が前記誘導口を閉鎖する閉鎖位置と、前記閉鎖位置のときよりも遊技球が進入しやすい開放位置とで変位する構成をなし、前記前後方向にスライド移動する開閉部材と、
    通電可能に構成されたコイル部と、このコイル部の通電状態に応じて前記コイル部内に引き込まれた没入位置とこの没入位置のときよりも前記コイル部から突出する突出位置との間で直線的に移動するプランジャとを備え、前記プランジャが前記前後方向及び上下方向と直交する左右方向に往復移動するように配置され、駆動力を生じさせる駆動源と、
    前記筐体内における前記開閉部材の上方又は下方若しくは側方の位置において前記上下方向に沿った回動軸線回りに回動可能に保持され、且つ前記開閉部材と連動するように配置される第1伝達部材と、前記筐体内において前記上下方向に沿った中心軸回りに回動可能に又は前記左右方向に沿ってスライド可能に保持され、前記駆動源の駆動力を受けて動作すると共にその駆動力を前記第1伝達部材に伝達する第2伝達部材と、を備えた伝達機構と、
    を有し、
    前記伝達機構は、
    前記第2伝達部材が前記駆動源の駆動力を受けて動作するときに、前記第1伝達部材及び前記開閉部材の連係動作が許容されて前記開閉部材が開閉する一方、
    前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で当該開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合に、互いに連係する前記開閉部材、前記第1伝達部材、及び前記第2伝達部材のいずれかの部材の水平方向に沿った動作が、そのいずれかの部材の水平方向に隣接する他の部材によって規制されることで前記開閉部材の開放が阻止される構成であり、
    前記第1伝達部材は、前記閉鎖部の上面側又は下面側に配置され、前記第1伝達部材は、前記回動軸線を中心とする半径方向に延出すると共に前記開閉部材に作用する作用部が先端部に形成された第1延長部と、前記回動軸線を中心する半径方向であって前記第1延長部とは異なる方向に延出すると共に前記第2伝達部材からの作用を受ける被作用部が先端部に形成された第2延長部とを備え、
    前記閉鎖部における前記第1伝達部材側の面には、前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記第1伝達部材及び前記第2伝達部材の少なくともいずれかの移動経路上に配置され、いずれかの伝達部材の移動を規制可能な突出形態の規制部が形成されており、
    前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記駆動源による駆動力を受けて前記第2伝達部材が変位したときには、当該第2伝達部材及び前記第1伝達部材が、前記規制部の移動経路上から退避しつつ前記開閉部材を連動させることで、前記規制部が前記第2伝達部材及び前記第1伝達部材によって規制されずに前記開閉部材が前記開放位置へ移動し、
    前記開閉部材が前記閉鎖位置にある状態で前記開閉部材を前記開放位置に変位させようとする外力が加えられた場合には、前記開閉部材が前記第1延長部の前記作用部を後方側に押す作用に応じて前記第2延長部の前記被作用部に前方側への押圧力が生じ、前記第1伝達部材及び前記第2伝達部材の少なくともいずれかが前記規制部の移動経路上に位置することで前記開閉部材の変位が規制され、前記開閉部材の開放が阻止されることを特徴とする遊技機用可変入賞装置。
  4. 前記開閉部材には、前記第1伝達部材から作用を受ける被開閉作用部が形成されており、
    前記第1伝達部材及び前記第2伝達部材は、前記開閉部材の上方又は下方若しくは側方において前記被開閉作用部を前記遊技盤の後面よりも前方側の範囲で動作させるように構成され、
    前記開閉部材は、前記開放位置にあるときに当該開閉部材の後端が前記遊技盤の後面と同位置又は当該後面の前方に位置するように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の遊技機用可変入賞装置。
  5. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の遊技機用可変入賞装置が前記遊技盤に配置されていることを特徴とする遊技機。
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