JP6404631B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
遊技媒体を貯留可能な貯留部(31)と、前記貯留部(31)に貯留された遊技媒体を送り出す送出体(38)を有する払出装置(35)とを備えた遊技機において、
前記払出装置(35)における送出体(38)の作動により送り出される遊技媒体を、機前面に開設された払出口(25)に誘導する払出通路(27)と、
前記払出通路(27)を形成する壁面(61)に凹設されて当該払出通路(27)に臨む溝部(64)と、
前記溝部(64)が凹設された前記壁面(61)との間に前記払出通路(27)を形成すると共に該払出通路(27)に開口する開口部(74)が形成された通路形成手段(71)と、
前記払出装置(35)に取り付けられる前記通路形成手段(71)によって支持される軸部(75)を中心として回動可能に構成され、前記払出通路(27)を開放可能に閉鎖する開閉弁(80)とを備え、
前記開閉弁(80)は、
前記送出体(38)により送り出された遊技媒体の通過方向への押圧を受けた場合に前記払出通路(27)を開放して遊技媒体の通過を許容し、該通過方向に逆行する方向への押圧を受けた場合には当該払出通路(27)を閉鎖する閉鎖状態を維持して、該閉鎖状態において閉鎖端部(80a)が前記溝部(64)に嵌まるよう構成されると共に、
前記払出通路(27)の通路幅方向に延在する前記軸部(75)に支持された第1板部(81)と、該第1板部(81)の延出端から該第1板部(81)との交差方向に延出すると共に前記開口部(74)を介して前記払出通路(27)に臨み、前記第1板部(81)に対して屈曲して前記開口部(74)を通過する屈曲部(82a)および該屈曲部(82a)から延出する開閉部(82b)を有する第2板部(82)とを備え、前記第2板部(82)の前記開閉部(82b)が前記屈曲部(82a)側から延出端部に向かうにつれて前記払出口(25)側に近づく傾斜状に形成されて、該開閉部(82b)によって前記払出通路(27)を開閉するよう構成され、
前記通路形成手段(71)とは別の部材(33)に設けられて該払出通路(27)の通路方向と平行な方向に前記軸部(75)と並び、前記閉鎖状態にある開閉弁(80)によって移動方向を変更された不正器具(F)の前記軸部(75)に対する接触を阻止可能な壁(33b)を備えたことを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、閉鎖状態にある開閉弁の閉鎖端部が、払出通路に臨む壁面に形成された溝部に嵌まるよう構成することにより、払出通路の壁面と開閉弁の閉鎖端部との間に針金等の不正器具を差し込むことが極めて困難となる。すなわち、開閉弁を強制的に開放する行為を防止することで、払出通路を通じて侵入させた不正器具により払出装置を作動させる不正行為を開閉弁により効果的に防止することができる。
本願には、次のような技術的思想が含まれる。
前記開閉弁(80)は、前記閉鎖状態において前記払出口(25)側から当接した前記不正器具(F)を前記軸部(75)の配置位置から逸れた方向に向かわせ得るよう形成されたことを要旨とする。
また、本願には、次のような技術的思想が含まれる。
前記払出通路(27)を形成する壁面(61)に凹設されて当該払出通路(27)に臨む溝部(64)と、
前記溝部(64)が凹設された前記壁面(61)との間に前記払出通路(27)を形成する通路形成手段(71)とを備え、
前記閉鎖状態にある開閉弁(80)の閉鎖端部(80a)が前記溝部(64)に嵌まるよう構成され、
前記軸部(75)と、該軸部(75)を支持する軸受台(91A,91B)と、前記開閉弁(80)を閉鎖側に付勢する付勢手段(76)とが、前記通路形成手段(71)を挟んで前記払出通路(27)と反対側に設けられ、
前記壁(33b)は、前記通路形成手段(71)を挟んで前記払出通路(27)と反対側において、前記軸部(75)、前記軸受台(91A,91B)および前記付勢手段(76)より前記払出口(25)側に位置するよう設けられたことを要旨とする。
前記溝部(64)が凹設された前記壁面(61)において溝部(64)の通路下流側に位置する下流側壁面(61b)は、通路上流側に位置する上流側壁面(61a)よりも溝部(64)の底側に近接するよう設けられたことを要旨とする。
上記構成によれば、払出通路の壁面に開閉弁の閉鎖端部が嵌まる溝部を設けつつ、送出体により送り出された遊技媒体が溝部に嵌まり込んで払出通路内で滞留するのを防止できる。
前記払出通路(27)を形成する壁面として、前記溝部(64)が凹設された第1壁面(61)と、該第1壁面(61)に対向する第2壁面(96)とを有し、
前記第1壁面(61)および第2壁面(96)の間で前記払出通路(27)の外側へ向けて凹となる凹部(111,112)が設けられ、
前記払出通路(27)を横切るように延在させた前記開閉弁(80)の側縁部(83,84)が前記凹部(111,112)に位置するよう構成されたことを要旨とする。
上記構成によれば、前記開閉弁の側縁部が凹部に位置するよう構成することで、不正行為者が払出通路に侵入させた不正器具を開閉弁の側縁部の外側から通路上流側に通過させようとしても、不正器具を凹部に迂回させる必要が生じることで当該行為を困難とし得る。
前記払出通路(27)を形成する壁面として、前記溝部(64)が凹設された第1壁面(61)と、該第1壁面(61)に対向する第2壁面(96)とを有し、
前記第1壁面(61)および第2壁面(96)の少なくとも一方に、前記払出通路(27)の外側へ向けて凹となる凹部(113)が前記開閉弁(80)の配設位置より通路上流側に位置するよう設けられたことを要旨とする。
上記構成によれば、第1壁面および第2壁面の少なくとも一方に、開閉弁の配設位置より通路上流側に位置するよう凹部を設けることにより、不正器具の先端部を凹部に係合させて不正器具の進行を阻止することができるから、開閉弁が強制的に開放されたとしても不正器具が払出装置に到達するのを防止できる。すなわち、不正器具により払出装置を作動させる不正行為をより確実に防止することができる。
実施例に係るスロットマシン機10は、図1に示すように、遊技店に縦置き姿勢で設置される支持体としての筐体15の前面側に、複数の操作部42が設けられた前面部材としての前面扉20が開閉可能に配設されている。筐体15は、前面側が開口する箱状に形成されており、内側に画成される収容空間16には、前記操作部42の操作に応じて図柄(絵柄)を変動表示および停止表示する図柄表示装置17や、メダルMを貯留すると共にメダルMの払出動作を行うメダル払出ユニット30、当該メダル払出ユニット30や図柄表示装置17を制御する制御装置18等の各種構成部材が収容されている。前面扉20は、筐体15の前方開口を塞ぐ大きさに形成されて、当該筐体15に対して前面扉20を閉鎖した状態では、筐体15の収容空間16に収容される図柄表示装置17や、メダル払出ユニット30、制御装置18等の構成部材を前側から覆うように筐体15の前方開口に位置している。また前面扉20は、筐体15に対して一側部(実施例では左側部)が回動可能に枢支されており、他側部(実施例では右側部)を手前に引き出すことで収容空間16を開放できるように構成されている。なお、筐体15および前面扉20の右側部には施錠機構19が設けられている。施錠機構19は、筐体15の右側部に設けられた係止受部19aと、前面扉20の右側部に設けられたスライド体19bと、前面扉20の前面から鍵による解錠操作が可能な鍵操作部19cとを備えている。そして、前面扉20を筐体15に対して閉鎖してスライド体19bの鉤部を係止受部19aに係合させた状態で、所定の鍵を用いて鍵操作部19cを解錠操作することにより、前面扉20を筐体15に対して開放し得るようになっている。
図1に示すように、前記前面扉20は、複数の操作部42a,42b,42cが設けられた操作領域構成部21と、前記図柄表示装置17を前側から視認可能に構成された表示領域構成部22と、機種名やキャラクタ画像等を表示するパネルを視認可能に配設したパネル構成部23と、メダルMを貯留可能な受け皿24とを備えている。前面扉20は、上下方向の略中央部に設けられた該操作領域構成部21を挟んで上側には前記表示領域構成部22が設けられると共に下側には前記パネル構成部23が設けられ、該パネル構成部23の下側に前記受け皿24が設けられている。前記受け皿24は、上方に開放する箱状に設けられ、前面扉20の前面(機前面)に開設された払出口25から払い出されるメダルMを受けて貯留できるようになっている。そして、遊技(回胴遊技)の結果として規定枚数のメダルMの払い出しが決定された場合に、メダル払出ユニット30の一部を構成する払出装置35の払出動作により送り出されたメダルMが、払出通路27を通過して前記払出口25から受け皿24に放出されるようになっている。ここで、前面扉20の後面には、扉側通路27Aを形成する筒状の扉側通路部材26が配設されており、当該扉側通路部材26に形成された扉側通路27Aの下流端部が前記払出口25に連通するようになっている。そして、前面扉20が筐体15に対して閉鎖された状態(閉鎖状態)では、扉側通路27Aの上流端部(入口)が前記払出装置35に形成された後述する装置側通路27Bの出口(払出装置35のメダル出口E2)に連通して、装置側通路27Bを通過したメダルMが扉側通路27Aを介して前記払出口25から受け皿24に払い出されるようになっている。すなわち、実施例のスロットマシン機10では、払出装置35(具体的には後述する回転送出体38)の作動により送り出されるメダルMを機前面に開設された払出口25に誘導する払出通路27が、扉側通路27Aおよび装置側通路27Bにより形成されている。
図1に示すように、前記操作領域構成部21には、メダルMの投入口41が設けられると共に、前記操作部として、図柄表示装置17の各リール17aを回転始動させるスタートレバー42aや、図柄表示装置17の各リールの回転を個別に停止させる複数のストップボタン42bや、制御装置18にクレジットメダルとして記憶されたメダルの内の所定数を1回の遊技に投入するメダルとして決定するベットボタン42cが設けられている。そして、スロットマシン機10は、投入口41へ投入されたメダルMおよびベットボタン42cの押下によって投入されたメダルの合計数が規定の遊技開始数に達していることを条件として、スタートレバー42aを操作することで、1回の回胴遊技を行い得るよう構成されている。そして、回胴遊技では、スタートレバー42aの始動操作に応じて回転駆動された各リール17aをストップボタン42bの停止操作により停止させ、各リール17aの停止位置に応じて入賞役が成立した場合(後述する図柄透視窓43に表示される図柄が所定の組み合わせとなった場合)に、規定枚数のメダルMを払い出すように構成されている。ここで、クレジットメダルは、前記遊技開始数を超えて投入口41に投入されたメダルMおよび入賞役の成立に伴って払い出されるメダルを、所定の上限数分(例えば50枚分)まで制御装置18が備える記憶手段に記憶させたものである。なお、操作領域構成部21に備えられた精算ボタンを操作することで、制御装置18の記憶手段が記憶するクレジットメダル数のメダルMが払い出されるようになっている。
図1および図2に示すように、前記表示領域構成部22は、前記前面扉20において前記図柄表示装置17の前側を覆う位置に設けられると共に、前記リール17aに対応する数(実施例では3つ)の図柄透視窓43が該リール17aの並列方向に離間して形成され、各リール17aが図柄透視窓43に個別に臨むようになっている。
図2および図3に示すように、前記メダル払出ユニット30は、メダルMを貯留可能なメダルタンク31と、メダルタンク31の下側に配設されて該メダルタンク31に貯留されたメダルMを払い出す払出装置35とを備え、前記筐体の底板15a上に払出装置35が設置されて、前記収容空間16の内部に収容されている。ここで、払出装置35には、左右の下端部から外側方へ延出するガイド片30aが前後方向に延在するよう設けられており、筐体15の底板15a上に前後に延在するよう敷設された左右一対のガイドレール15bの前端側から左右のガイド片30aの後端部を挿入して後方にスライドさせることで、メダル払出ユニット30を所定の設置位置に設置し得るようになっている。また、払出装置35には、当該払出装置35の内部に形成される装置側通路27Bの内部への不正器具Fの侵入を防止する侵入防止部材70(後述)が配設されている。
前記メダルタンク31は、図3に示すように、上方に開放する箱状に形成されて内部にメダルMの貯留空間が画成された貯留部32と、前記払出装置35に着脱可能に取り付けられる取付台部33とを有している。そして、当該貯留空間に開口するタンク出口(図示せず)が貯留部32の底部32aに上下に貫通するよう形成されており、メダルタンク31を払出装置35に取り付けた際に、払出装置35の後述する回転送出体38がタンク出口の下部に臨むようになっている。また、底部32aは、タンク出口へ向けて下方傾斜するよう形成されており、メダルタンク31に貯留されたメダルMは、底部32aに沿ってタンク出口に順次導かれ、タンク出口から払出装置35に向けて流れるようになっている。取付台部33の右側部には、払出装置35の係合口36aに挿入される係合凸部33aが突設され、係合口36aに係合凸部33aを差し込んだ状態で取付台部33の左側部を払出装置35の係止レバー36bにより固定することで、後述する払出装置35(後述する設置面50)上に載置された状態で払出装置35に固定される。なお、貯留部32には、メダルMの貯留量が一定量を超えた場合にメダルMをサブタンク34(図2参照)に放出する放出口32bが形成されている。
前記払出装置35は、図3に示すように、前記筐体15の底板15a上に載置されて収容空間16に収容されると共に駆動モータ(駆動手段)を収容する箱状の装置本体36と、装置本体36に配設されて駆動モータにより回転駆動される円盤形状の回転送出体(送出体)38と、前記払出通路27を開閉可能な開閉弁80を有する前記侵入防止部材70とを備えている。そして、回転送出体38がメダルタンク31の貯留部32の下側に臨むよう設けられ、該回転送出体38を駆動モータの駆動により回転させることで、メダルMを払出通路27に送出し得るよう構成されている。また、装置本体36には、メダルタンク31が設置される設置面50が、右方に下方傾斜するよう設けられている。設置面50には、前記回転送出体38が回転可能に設置される円形凹状の送出凹部51と、送出凹部51の外周縁から外側(装置本体36の前面)へ向けて延在する凹状の連通部60とが凹設されて、当該連通部60および送出凹部51が連通している。なお、送出凹部51および連通部60の底面は、連設部分が同一平面上に位置するよう設けられると共に、連通部60の底面が設置面50と同様に右方に下方傾斜している。
図7に示すように、前記装置本体36には、前記装置側通路27Bの流入口側の端部に、当該装置側通路27Bの通路内側および通路外側に亘って延在する変位口62が開設されると共に、当該変位口62には、装置側通路27Bに出没するよう移動可能に押出部56が設けられている。押出部56は、装置本体36の内部においてバネ部材(図示せず)と連結され、バネ部材の付勢力により常には装置側通路27Bに突出するようになっている。そして、移送空間51aから送出されたメダルMにより押出部56が付勢方向と反対側に押圧されることで、装置側通路27Bの内側から外側に退避するよう変位口62を移動可能に構成される。前記連通部60の底面には、円柱状の当接ピン57を嵌入可能な第1ピン孔部63および第2ピン孔部66が形成されており、当該第1ピン孔部63または第2ピン孔部66の何れか(実施例では第1ピン孔部63)に当接ピン57を嵌入して固定するようになっている。第1ピン孔部63および第2ピン孔部66は、押出部56が装置側通路27Bに突出した状態において押出部56との離間寸法がメダルの直径より小さく、押出部56が装置側通路27Bから退避した状態において押出部56との離間寸法がメダルの直径より大きくなる位置に形成されている。すなわち、使用されるメダルMの直径に応じて当接ピン57を第1ピン孔部63または第2ピン孔部66の何れかに嵌め込むことで、装置側通路27Bの流入口の幅寸法を変更することができるようになっている。そして、回転送出体38の回転によって送出口38aから押出部56および当接ピン57の間に送り出されたメダルMが、押出部56を付勢方向と反対方向に押圧して該押出部56および当接ピン57の間を押し広げながら装置側通路27B内に移動する。このとき、当該メダルMが押出部56の付勢力によって装置側通路27Bのメダル出口E2へ向けて弾かれることで、メダルMを装置側通路27Bで滞留させることなく扉側通路27Aに導き得るようになっている。
図4、図5および図6に示すように、前記侵入防止部材70は、前記装置本体36に取り付けられて前記装置側通路27Bを形成するベース部材71と、該ベース部材71に回動可能に支持されて装置側通路27Bを閉鎖および開放するよう回動変位する開閉弁80とを備え、装置側通路27Bを開閉弁80が常には閉鎖するよう構成される。ここで、開閉弁80は、払い出されるメダルMが装置側通路27Bを通過する際に該通過方向へのメダルMの押圧を受けて開閉弁80が開放する一方、開閉弁80がメダルMの通過方向に逆行する方向への押圧を受けた場合には、該開閉弁80の自由端部80aが前記連通部60の前記溝部64に当接して閉鎖状態を維持するように構成されている。
図5、図6および図8に示すように、前記開閉弁80は、前記ベース部材71に左右に延在するよう設けられた前記軸部75を中心として回動する板状部材であり、軸部75の延在方向(軸線方向)と交差する方向(前記開口部74が位置する方向)に延出する第1板部81と、該第1板部81から延出する第2板部82とを備えている。第1板部81には、両側縁部83,84から立ち上がる一対の側板81aが設けられ、該一対の側板81aに前記軸部75が挿通される一対の軸孔(図示せず)が夫々形成されている。第2板部82は、開口部74を介して装置側通路27B内に突出するよう第1板部81の前端部に連設されて、開閉弁80の回動に伴って当該第2板部82が装置側通路27Bを開閉するようになっている。そして、閉鎖状態において第2板部82の延出端部(開閉弁80の自由端部80a)が溝部64に嵌まるよう設けられている。なお、実施例では、開閉弁80を金属板により形成することで該開閉弁80の強度が高められているが、開閉弁80を合成樹脂材料により形成することで軽量化を図るようにしてもよい。
図6(b)および図7(b)に示すように、前記ベース部材71において装置側通路27Bを形成するベース内面95には、前記回転送出体38の回転に伴って送出口38aから送出されて装置側通路27B内に移動するメダルMを前記当接ピン57の配設位置に誘導する区画リブ77aが設けられている。すなわち、区画リブ77aは、当接ピン57を第1ピン孔部63に固定する場合に対応して装置本体36に取り付けられる侵入防止部材70と、当接ピン57を第2ピン孔部66に固定する場合に対応して装置本体36に取り付けられる侵入防止部材70とで異なる形状に形成される。なお、実施例では、当接ピン57を第1ピン孔部63に固定する場合に対応する侵入防止部材70が採用されており、区画リブ77aは、前記充塞部77の上部右端側から左方に位置する第1ピン孔部63との近接位置までへ延出するよう設けられ、区画リブ77aによってメダルMを第1ピン孔部63に固定された当接ピン57の配設位置に誘導するようになっている。
次に、前述した実施例に係るスロットマシン機10の作用につき説明する。
本発明は、前述の実施例に限定されず、以下の如く変更することも可能である。
(1) 実施例では、払出通路を構成する装置側通路に開閉弁を設けたが、扉側通路に開閉弁を設けて当該扉側通路を開閉弁が開閉するよう構成してもよい。
(2) 実施例では、装置側通路を、流入口から左前方へ向けて延出した後に直前方へ向けて延出する屈曲状に形成したが、装置側通路を直線状に設けたり、湾曲状に設けたりしてもよい。また、装置側通路に複数の屈曲部位や湾曲部位を設けてもよい。
(3) 実施例では、払出通路(装置側通路)の底面側を形成する壁面(連通部の開放底部)を右方に傾斜するよう設けると共に、払出装置の送出体により払出通路に送り出された遊技媒体が当該払出通路を前方へ向けて通過するよう構成したが、装置側通路の底面側を形成する壁面を水平面としてもよい。また、装置側通路の底面側を形成する壁面を、払出通路の延在方向に傾斜するよう構成してもよい。
(4) 実施例では、装置本体(連通部)に取り付けられる侵入防止部材のベース部材に軸受台を設け、当該軸受台に配設した軸部により開閉弁を支持するよう構成したが、装置本体(連通部)に軸受台を一体的に形成し、当該軸受台に配設した軸部により開閉弁を開閉自在に支持するよう構成してもよい。すなわち、開閉弁は、払出通路を開放可能に閉鎖するよう設けられ、送出体により送り出された遊技媒体の通過方向への押圧を受けた場合に当該払出通路を開放して遊技媒体の通過を許容し、遊技媒体の通過方向に逆行する方向への押圧を受けた場合に当該払出通路の閉鎖状態を維持するものであればよく、軸部に支持された開閉弁が払出通路を開閉可能となる任意の位置に当該軸部を設けることができる。
(5) 実施例では、ベース部材のベース内面において、開口部より通路上流側に位置する凹部形成隔壁(第1〜第5壁部)を格子状に連結させて天井側凹部を形成したが、ベース内面における開口部より通路下流側に天井側凹部を形成してもよい。この場合には、開口部の通路下流側の開口縁に沿って延在する壁部を突設し、当該壁部と前壁との間を出口側隔壁によって区画することで天井側凹部を形成する。このようにすれば、不正器具の先端部を開閉弁に到達する前に天井側凹部に係合させて当該不正器具の進行を阻止することができるから、不正器具により開閉弁を強制的に開放する行為を防止することができる。
(6) 実施例では、開閉弁より通路上流側に到達した不正器具の進行を阻止する凹部(天井側凹部)を、装置側通路の天井側を画成するベース部材のベース内面に形成したが、装置側通路の底側を画成する連通部の開放底部における溝部より通路上流側に凹部を形成して、開閉弁より通路上流側に到達した不正器具の進行を阻止するようにしてもよい。
(7) 実施例では、溝部を、溝底面および一対の溝側面により構成し、各溝側面が溝底面から離間するにつれて間隔を拡大するよう形成したが、溝部の形状は、溝底面を省略した溝側面の端部が連続する形状(例えば、断面視において楔形をなす形状)としたり、溝底面および溝側面が境界なく連続する形状(例えば、断面視において半円形をなす形状)としたりすることも可能である。
(8) 実施例では、溝部を、左側凹部の内側に溝部の左端部が位置し、右側凹部の内側に溝部の右端部が位置する直線状に形成したが、溝部の形状は曲線状や屈曲線状であってもよいし、複数の小溝により溝部を構成してもよい。
(9) 実施例では、開閉弁が閉鎖状態のときに該開閉弁の閉鎖端部が溝部における溝底面に当接するよう構成したが、開閉弁の閉鎖端部が上流側溝側面に面接触し得るよう、開閉弁の閉鎖位置での閉鎖端部および上流側溝側面の傾斜角度が略一致するよう構成してもよい。
(10) 実施例では、遊技機の1種であるスロットマシン機を例として説明したが、遊技球を遊技媒体として用いるパチンコ機やアレンジボール機に本発明を採用してもよい。例えば、パチンコ機であれば、遊技店の島設備に固定される固定枠としての外枠と、外枠に開閉可能に設けられ、遊技媒体としての遊技球が流下可能な遊技領域を前面に画成する遊技盤が設置された本体枠としての中枠と、中枠の前側に開閉可能に設けられると共に遊技盤の前面を覆うように配設される前面枠と、中枠の後側に配設されて遊技球を貯留可能な貯留部と、貯留部に貯留された遊技球を送り出す送出体を有する払出装置と、送出体の作動により送り出される遊技媒体を、前面枠の前面に開設された払出口に誘導する払出通路とを備えた構成において、実施例の開閉弁を採用することができる。
(A) 請求項1記載の構成を含む遊技機に関し、
前記払出通路(27)を形成する壁面として、前記溝部(64)が凹設された第1壁面(61)と、該第1壁面(61)に対向する第2壁面(96)とを有し、
前記第1壁面(61)および第2壁面(96)の少なくとも一方に、前記払出通路(27)の外側へ向けて凹となる凹部(113)が前記開閉弁(80)の配設位置より通路下流側に位置するよう設けられたことを要旨とする。
上記構成によれば、第1壁面および第2壁面の少なくとも一方に、開閉弁の配設位置より通路下流側に位置するよう凹部を設けることにより、不正器具の先端部を開閉弁に到達する前に凹部に係合させて当該不正器具の進行を阻止することができるから、不正器具により開閉弁を強制的に開放する行為を防止することができる。すなわち、不正器具により払出装置を作動させる不正行為をより確実に防止することができる。
(B) 請求項1記載の構成を含む遊技機に関し、
前記払出通路(27)を形成する壁面として、前記溝部(64)が凹設された第1壁面(61)と、該第1壁面(61)に対向する第2壁面(96)とを有し、
前記開閉弁(80)は、前記払出通路(27)の通路幅方向に延在する軸部(75)に支持された第1板部(81)と、前記第1板部(81)の端部から該第1板部(81)との交差方向に延在する第2板部(82)とを備え、前記軸部(75)および第1板部(81)が前記払出通路(27)の外側に位置すると共に、前記第2壁面(96)に設けられた開口部(74)を通じて前記払出通路(27)に突出させた前記第2板部(82)の延出端部(80a)が前記溝部(64)に嵌まるよう設けられたことを要旨とする。
上記構成によれば、払出通路の外側に開閉弁の軸部および第1板部を設けると共に、第1板部の端部から延出する第2板部を第2壁面の開口部から払出通路に突出させて該第2板部により払出通路を開閉することにより、開閉弁の閉鎖端部(第2板部の延出端部)の移動軌跡を、第2板部に軸部を設ける(第1板部を設けない)場合と比較して払出通路の延在方向と直交する方向に近づけることができるから、溝部の溝幅(払出通路の延在方向の幅)を小さく設定できる。従って、遊技媒体が溝部に嵌り込んで払い出されなくなるのを防止できる。
27 払出通路
31 メダルタンク(貯留部)
33 取付台部(ベース部材とは別の部材)
33b 突壁(壁)
35 払出装置
38 回転送出体(送出体)
61 開放底部(壁面)
64 溝部
71 ベース部材(通路形成手段)
74 開口部
75 軸部
76 付勢手段
80 開閉弁
80a 自由端部(閉鎖端部)
81 第1板部
82 第2板部
91A 右側の軸受台(軸受台)
91B 左側の軸受台(軸受台)
F 不正器具
Claims (1)
- 遊技媒体を貯留可能な貯留部と、前記貯留部に貯留された遊技媒体を送り出す送出体を有する払出装置とを備えた遊技機において、
前記払出装置における送出体の作動により送り出される遊技媒体を、機前面に開設された払出口に誘導する払出通路と、
前記払出通路を形成する壁面に凹設されて当該払出通路に臨む溝部と、
前記溝部が凹設された前記壁面との間に前記払出通路を形成すると共に該払出通路に開口する開口部が形成された通路形成手段と、
前記払出装置に取り付けられる前記通路形成手段によって支持される軸部を中心として回動可能に構成され、前記払出通路を開放可能に閉鎖する開閉弁とを備え、
前記開閉弁は、
前記送出体により送り出された遊技媒体の通過方向への押圧を受けた場合に前記払出通路を開放して遊技媒体の通過を許容し、該通過方向に逆行する方向への押圧を受けた場合には当該払出通路を閉鎖する閉鎖状態を維持して、該閉鎖状態において閉鎖端部が前記溝部に嵌まるよう構成されると共に、
前記払出通路の通路幅方向に延在する前記軸部に支持された第1板部と、該第1板部の延出端から該第1板部との交差方向に延出すると共に前記開口部を介して前記払出通路に臨み、前記第1板部に対して屈曲して前記開口部を通過する屈曲部および該屈曲部から延出する開閉部を有する第2板部とを備え、前記第2板部の前記開閉部が前記屈曲部側から延出端部に向かうにつれて前記払出口側に近づく傾斜状に形成されて、該開閉部によって前記払出通路を開閉するよう構成され、
前記通路形成手段とは別の部材に設けられて該払出通路の通路方向と平行な方向に前記軸部と並び、前記閉鎖状態にある開閉弁によって移動方向を変更された不正器具の前記軸部に対する接触を阻止可能な壁を備えた
ことを特徴とする遊技機。
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-
2014
- 2014-08-07 JP JP2014161949A patent/JP6404631B2/ja active Active
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