以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係る冷却器10の全体構成を示す図であり、断面図示されている。冷却器10は、その冷却器10内に封入された冷媒を利用して発熱体12を冷却する。図1に示すように、冷却器10は、冷媒容器14と駆動補助装置16とを備えている。冷却器10の冷媒は、常温では液体で、発熱体12により加熱されることにより沸騰する流体である。
発熱体12は、冷却器10により冷却される部材であり、具体的には、冷却が必要な半導体素子などである。一例を挙げれば、インバータのパワーカードである。
冷媒容器14の内部には、冷媒が収容される管状の管状空間22が形成されている。その管状空間22の一端は閉塞されているが、他端は、駆動補助装置16に形成された伸縮空間28aに連通している。すなわち、その管状空間22と伸縮空間28aとが一体となって、冷媒を封入する管状の収容空間24を形成している。
また、冷媒容器14は、加熱部141と冷却部142と延設部143とを有している。冷媒容器14は、L字状の形状をなしており、加熱部141と冷却部142と延設部143とは、管状空間22の長手方向に沿って、管状空間22の一端側から並んで配置されている。具体的には、加熱部141と冷却部142とはそれらの長手方向が水平方向となるように配設され、延設部143はその長手方向が鉛直方向となるように配設されている。そして、冷却部142の加熱部141側とは反対側の端部が延設部143の下端と連結している。
加熱部141には発熱体12が設けられている。具体的には、発熱体12は、管状空間22のうち加熱部141に属する部分である加熱部管状空間221内に収容されている。発熱体12の電気端子12a、12bは加熱部141から突き出ており、発熱体12は、その電気端子12a、12bに通電されることにより発熱する。このような構成から、加熱部141は、発熱体12からの熱により、収容空間24内に封入された冷媒の一部を沸騰させ気化させる。具体的には、加熱部管状空間221内の冷媒を沸騰させ気化させる。
冷却部142は、冷媒を冷却するための冷却装置142aを備えており、管状空間22のうち冷却部142に属する部分である冷却部管状空間222内の冷媒を冷却装置142aにより冷却する。具体的に、冷却装置142aは、冷却部管状空間222の周りに設けられた多数の冷却フィンから構成されている。そして、冷却装置142aは、冷却部管状空間222内の冷媒を、冷却装置142a周りを流れる他の流体である空気すなわち外気と熱交換させることにより冷却する。要するに、冷却部142は、冷媒を外気と熱交換させることによりその冷媒を冷却する。
また、冷却部管状空間222は、その長手方向に直交する管路断面積が極めて小さい管路で構成されている。そのため、冷却部管状空間222内に冷媒の気液界面26が存在する場合には、その気液界面26は、重力方向に拘わらず冷媒の表面張力により、冷却部管状空間222の長手方向に直交する方向を向くように維持される。すなわち、冷却部管状空間222の長手方向において、気液界面26を境に加熱部141側には気体冷媒が存在し、その反対側には液体冷媒が存在する。
例えば、冷媒が加熱部141で加熱されることにより気体冷媒の体積が増すほど、気液界面26は管状空間22の他端方向すなわち図1の左方向に移動する。そうすると、冷却部142は、液体冷媒も冷却するが、それと共に、加熱部で気化された気体冷媒も冷却し凝縮させる。
延設部143は、冷却部142から駆動補助装置16に向けて延びるように設けられた部位であり、冷却部142と駆動補助装置16との間に介装されている。延設部143には、管状空間22のうち延設部143に属する部分である延設部管状空間223が形成されている。延設部管状空間223は上下方向に延びた空間である。延設部管状空間223の下端は冷却部管状空間222に接続されており、延設部管状空間223の上端すなわち管状空間22の他端は伸縮空間28aに接続されている。
駆動補助装置16は、伸縮空間28aが形成された伸縮部28と、錘30とを備えている。伸縮部28は、例えば蛇腹等で構成されており、水平方向に伸縮する。駆動補助装置16は機械的な動作を行う部分であるので、冷却器10における駆動部32を構成している。伸縮部28が伸縮すると、それに伴い、伸縮空間28aも同じ方向に伸縮する。伸縮空間28a内は常に液体の冷媒で満たされている。また、伸縮部28はその一端すなわち図1での左端において冷媒容器14に固定されており、伸縮部28の他端すなわち図1での右端には錘30が固定されている。
また、伸縮空間28aの一端は、前述したように管状空間22の他端すなわち延設部管状空間223の上端に連通している。その一方で、伸縮空間28aの他端は閉塞されている。従って、管状空間22内の冷媒が伸縮空間28a内に流入すると、伸縮空間28aが伸びて、伸縮部28の他端に設けられた錘30が伸縮部28の一端から離れるように移動する。逆に、伸縮空間28a内の冷媒が管状空間22内へ流出すると、伸縮空間28aが縮んで、錘30が伸縮部28の一端に近付くように移動する。
また、伸縮部28は、伸縮部28の縮んだ状態でも伸びた状態でも、加熱部管状空間221の全体が伸縮空間28aよりも下方に位置するように構成されている。また、発熱体12からの発熱が止まれば、冷媒の気液界面26は加熱部管状空間221内において発熱体12よりも上側に位置することになり、そのため、発熱体12が液体冷媒に浸ることになる。
錘30は、伸縮部28が左右に伸縮する際の慣性を増すために設けられている。
このように構成された冷却器10では、加熱部管状空間221内の液体冷媒が発熱体12により加熱され沸騰させられると冷媒の気体部分が増し、それと共に冷媒全体の体積が増加し伸縮部28が伸びる。冷媒の気体部分がある程度増し例えば気液界面26が図1のように冷却部管状空間222内に入ると、冷却部142が、その冷媒の気体部分を冷却し凝縮させる。
冷媒の気体部分が凝縮することにより気体部分が少なくなると、それと共に冷媒全体の体積が減少し伸縮部28が縮む。そして、発熱体12の一部または全部が液体冷媒に浸かるようになる。発熱体12が液体冷媒に浸かると、上述したように再び加熱部管状空間221内の液体冷媒が沸騰し蒸発する。
このように、冷却器10において加熱部141および冷却部142は、冷媒に蒸発と凝縮とを繰り返させることにより、収容空間24内で冷媒の気液界面26を自励振動させる。要するに、収容空間24内で冷媒を自励振動させる。そして、伸縮部28は、その冷媒の自励振動と同期して伸縮し、その自励振動を吸収する振動吸収部として機能する。更に、伸縮部28は、所定のばね定数を持っているので、その伸縮部28の伸縮方向における釣合い点に向って伸縮量に応じた反力を生じ、冷媒の自励振動を補助する役割を果たす。
この気液界面26の自励振動すなわち冷媒の自励振動に伴い冷媒が蒸発と凝縮とを繰り返すことで、発熱体12から冷媒を介し外気に至る熱伝達経路において高い熱伝達率を得つつ、発熱体12の熱を、冷却部142にて外気へ放出させることができる。また、気液界面26から離れた部位の液体冷媒はサブクール状態になっており、そのサブクール状態の液体冷媒が伸縮部28の収縮と共に発熱体12まわりに流れ込むので、発熱体12を冷却する高い冷却性能を得ることができる。
また、冷却器10は冷却ファン40を備えている。冷却ファン40は、冷却部142に対して空気を吹き付ける送風機である。その冷却部142に吹き付けられる空気は、冷却部142で冷媒と熱交換される流体である。冷却ファン40は、空気を送る軸流式の羽根車401と、その羽根車401を回転駆動する駆動機構402とを備えている。なお、冷却ファン40は本発明における冷却量調節装置に対応する。
駆動機構402は駆動補助装置16に連結されている。駆動機構402は、例えばクランク機構等から構成されており、駆動補助装置16における伸縮部28の伸縮運動すなわち錘30の往復運動を羽根車401の回転運動に変換する。従って、伸縮部28の伸縮運動の振動数が高くなるほど、羽根車401の回転速度Nfすなわちファン回転速度Nfが高くなる。
例えば、収容空間24内の冷媒の自励振動中であれば、その自励振動の振動数Ninが高くなるほど、ファン回転速度Nfが高くなる。そして、ファン回転速度Nfが高くなると、冷却部142に吹き付けられる空気の流量が増し冷却部142での冷媒の冷却が促進される。すなわち、冷却ファン40は、冷媒の自励振動の振動数Ninが高くなるほど冷却部142の冷却量を大きくする。なお、冷却部142の冷却量とは、冷却部142が冷媒から外気へ放出させる単位時間当たりの熱量、言い換えれば、冷媒から外気への単位時間当たりの熱移動量であり、単位としては例えばWである。また、上記空気の流量は、体積流量と質量流量との何れであっても差し支えない。
図2は、冷媒の自励振動中における冷却ファン40の作動を説明するためのタイムチャートである。図2のタイムチャートは、上から順に、発熱体12の発熱量、収容空間24内での気液界面26の位置、冷却部142の冷却量をそれぞれ示している。発熱体12の発熱量とは、発熱体12から放出される単位時間当たりの熱量であり、単位としては例えばWである。
図2に示すように、冷媒の自励振動中に、例えば発熱体12の発熱量が段階的に大きくなると、冷媒の蒸発と凝縮とが促進されるので、その発熱量の増加に伴い、冷媒の自励振動の振動数Ninが高くなる。そうすると、その振動数Ninに応じてファン回転速度Nfが高くなって、冷却部142に吹き付けられる空気の流量が増し、冷却部142の冷却量が大きくなる。言い換えれば、冷却ファン40は、空気の流量を増すことにより冷却部142の冷却量を大きくする。
例えば仮に、冷却ファン40が設けられていないとすると、発熱体12の発熱量が大きくなった場合に破線のように推移する。すなわち、発熱体12の発熱量が段階的に大きくなると、それに追従して冷却部142の冷却量は一時的には大きくなる。しかし、発熱体12の発熱量に見合った冷却部142の冷却量が維持されず、そのため、冷媒の自励振動は減衰し停止することになる。
このように、冷却ファン40は、発熱体12の発熱量が変動した場合たとえば発熱量が図2のように増大した場合に、図2の破線ではなく実線のように冷却部142の冷却量を推移させる。要するに、冷却ファン40は、発熱体12の発熱量に対して冷却部142の冷却量を釣り合わせるようにその冷却量を調節する。なお、後述する第2実施形態以降の実施形態においても、図2のタイムチャートの縦軸に示されたパラメータは、図2と同様に推移する。
上述したように、本実施形態によれば、冷却ファン40は、発熱体12の発熱量に対して冷却部142の冷却量を釣り合わせるようにその冷却量を調節するので、発熱体12の発熱量と冷却部142の冷却量との不均衡を抑制し、冷媒の自励振動を安定して継続させることができる。
また、本実施形態によれば、冷却ファン40は、冷却部142に吹き付ける空気の流量を増すことにより冷却部142の冷却量を大きくし、冷媒の自励振動の振動数Ninが高くなるほど冷却部142の冷却量を大きくするので、冷媒の自励振動に伴う伸縮部28の伸縮運動を冷却ファン40の動力源とすることができる。
また、本実施形態によれば、発熱体12の少なくとも一部が、発熱体12の発熱開始時点においては冷媒の液体部分に浸かっているので、発熱体12からの熱が発熱開始時点において冷媒に伝わり易いという利点がある。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。また、前述の実施形態と同一または均等な部分については省略または簡略化して説明する。後述の第3実施形態以降の説明でも同様である。
図3は、本実施形態に係る冷却器10の全体構成を示す断面図である。図3に示すように、本実施形態の冷却ファン40は、羽根車401および駆動機構402に加え、変速装置403を備えている。変速装置403は、例えば変速機およびリミッタ機構等から構成されており、伸縮部28が伸縮する振動数すなわち冷媒の自励振動の振動数Ninの高低に応じて、その振動数Ninとファン回転速度Nfとの比を変更する。
例えば、変速装置403は、冷媒の自励振動の振動数Ninとファン回転速度Nfとの関係を示した図4のように、自励振動の振動数Ninに対しファン回転速度Nfを変化させる。
すなわち、変速装置403は、冷媒の自励振動の低振動数域では、その自励振動の振動数Ninに対するファン回転速度Nfの上昇量を小さくして、ファン回転速度Nfを低く抑える。そして、冷媒の自励振動の高振動数域では、低振動数域に比して、自励振動の振動数Ninに対するファン回転速度Nfの上昇量を大きくする。例えば、変速装置403は、自励振動の振動数Ninが次第に高くなっていく過程では、所定の振動数を境に、自励振動の振動数Ninに対するファン回転速度Nfの上昇量を大きくする。更に、変速装置403は、ファン回転速度Nfを所定の上限回転速度以下に制限する。このように、変速装置403は、冷媒の自励振動の振動数Ninとファン回転速度Nfとの関係が単純な比例関係とはならないように、羽根車401を回転させる。
上述したように、本実施形態によれば、変速装置403は、冷媒の自励振動の低振動数域では、その自励振動の振動数Ninに対するファン回転速度Nfの上昇量を小さくしているので、例えば冷却部142周りの外気の自然対流を利用して冷媒の冷却が図られるように、冷媒の自励振動により駆動部32から出力される動力を適切に節約することができる。
また、本実施形態によれば、変速装置403は、ファン回転速度Nfを所定の上限回転速度以下に制限するので、冷却ファン40の耐久性が損なわれることを防止できる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。図5は、本実施形態に係る冷却器10の全体構成を示す断面図である。
図5に示すように、本実施形態の冷却器10は、図1の駆動補助装置16へ機械的に連結された冷却ファン40に替えて、電動の電動冷却ファン60と、その電動冷却ファン60を制御する電子制御装置62とを備えているという点が、前述の第1実施形態に対して異なっている。また、駆動補助装置16の伸縮部28の伸縮方向が、第1実施形態では水平方向となっているが、本実施形態では上下方向となっている。
電動冷却ファン60は、電動式であるという点が第1実施形態の冷却ファン40とは異なっているが、それ以外は、第1実施形態の冷却ファン40と同じである。従って、電動冷却ファン60は、羽根車401と電動モータ602とを備えている。
電動モータ602は、電子制御装置62からの制御信号に従って、羽根車401を回転駆動する。
駆動補助装置16の伸縮部28は重力方向の上下に伸縮する。伸縮部28はその下端において延設部143に連結されており、伸縮部28の上端には錘30が固定されている。
また、延設部管状空間223は、第1実施形態のように上下方向に延びる空間ではなく、冷却部管状空間222から水平方向に延設された空間となっている。そして、延設部管状空間223の上側の一部にて伸縮空間28aの下端と連通している。
電子制御装置62は、CPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータとその周辺回路とから構成されており、ROM等に予め記憶されたコンピュータプログラムに従って種々の制御処理を実行する。
また、電子制御装置62には、周知のセンサ等から種々の検出信号等が入力される。例えば、錘30に固定された振動数検出器64からの検出信号が入力される。その振動数検出器64は、例えば加速度センサ等で構成されており、伸縮部28の上端の振動数、すなわち収容空間24内における冷媒の自励振動の振動数Ninを検出信号として電子制御装置62へ出力する。なお、本実施形態では、電動冷却ファン60と電子制御装置62と振動数検出器64とが、本発明における冷却量調節装置を構成している。
次に、本実施形態において電子制御装置62が実行する制御処理を説明する。図6は、本実施形態の電子制御装置62の制御処理を示すフローチャートである。電子制御装置62は、例えば発熱体12の発熱が開始されてから終了するまで、図6のフローチャートに示す制御処理を周期的に繰り返し実行する。
先ず、図6のS110においては、電子制御装置62は、振動数検出器64によって、収容空間24内における冷媒の自励振動の振動数Ninを検出する。
続くS120においては、S110にて検出した自励振動の振動数Ninに基づいて電動モータ602の回転速度すなわちファン回転速度Nfを決定する。例えば、電子制御装置62は、図4に示す冷媒の自励振動の振動数Ninとファン回転速度Nfとの関係と同様の関係を表すファン回転速度マップを予め記憶しており、そのファン回転速度マップからファン回転速度Nfを決定する。
続くS130においては、S120にて決定されたファン回転速度Nfで電動冷却ファン60を駆動するように、電動モータ602に対して制御信号を出力する。電動モータ602は、その制御信号を受けると、上記決定されたファン回転速度Nfで羽根車401を回転させる。
このような制御処理が発熱体12の発熱中に繰り返し実行されることにより、本実施形態では、前述の第2実施形態と同様のファン回転速度Nf変化を、電子制御装置62の制御により実現することができる。そのため、前述の第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、上述した図6の各ステップでの処理は、それぞれの機能を実現する手段を構成している。後述する図7、9、12、14、16のフローチャートでも同様である。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第3実施形態と異なる点を主として説明する。本実施形態に係る冷却器10の全体構成を示す図は、第3実施形態と同様、図5である。
本実施形態の電子制御装置62は、第3実施形態と異なり、収容空間24内の温度Tinに基づいてファン回転速度Nfを決定する。そのため、本実施形態では、冷却器10は、第3実施形態の振動数検出器64に替えて温度センサ66を備えている。
温度センサ66は、例えば図5に示すように加熱部管状空間221内の発熱体12の表面に設けられており、発熱体12の表面温度を収容空間24内の温度Tinとして検出する。そして、収容空間24内の温度Tinを表す検出信号が、温度センサ66から電子制御装置62へ入力される。なお、本実施形態では、電動冷却ファン60と電子制御装置62と温度センサ66とが、本発明における冷却量調節装置を構成している。
次に、本実施形態において電子制御装置62が実行する制御処理を説明する。図7は、本実施形態の電子制御装置62の制御処理を示すフローチャートである。電子制御装置62は、前述の第3実施形態と同様にして、図7のフローチャートに示す制御処理を周期的に実行する。図7は、前述の図6に相当するフローチャートであり、図6に対し、S110がS210に置き換わっておりS120がS220に置き換わっている点において異なっている。図7において、図6と同じ内容のステップについては同一の符号を付しその説明を省略する。
先ず、図7のS210においては、電子制御装置62は、温度センサ66によって収容空間24内の温度Tinを検出する。
続くS220においては、S210にて検出した収容空間24内の温度Tinに基づいてファン回転速度Nfを決定する。例えば、電子制御装置62は、図8に示す収容空間24内の温度Tinとファン回転速度Nfとの関係であるファン回転速度マップを予め記憶しており、そのファン回転速度マップからファン回転速度Nfを決定する。
具体的に、図8のファン回転速度マップでは、収容空間24内の温度Tinが高くなるほどファン回転速度Nfが大きくされる。詳細には、収容空間24内の温度Tinの低い領域では、その収容空間24内の温度Tinに対するファン回転速度Nfの上昇量が小さくされており、ファン回転速度Nfが低く抑えられる。そして、収容空間24内の温度Tinの高い領域では、低い領域に比して、収容空間24内の温度Tinに対するファン回転速度Nfの上昇量が大きくされる。
例えば、図8のファン回転速度マップによれば、収容空間24内の温度Tinに対するファン回転速度Nfの上昇量は、その温度Tinが次第に上昇していく過程では、所定の温度を境に大きくなる。更に、収容空間24内の温度Tinに拘わらず、ファン回転速度Nfは所定の上限回転速度以下に制限される。
なお、冷媒の自励振動中には、収容空間24内の温度Tinはその自励振動に同期して脈動するが、例えば、その脈動する収容空間24内の温度Tinの極大値すなわち上ピーク値が、図8のファン回転速度マップでファン回転速度Nfを決定するために用いられる。
上述したように、本実施形態によれば、電動冷却ファン60は、図8に示すように、収容空間24内の温度Tinが高くなるほどファン回転速度Nfを大きくするように制御される。すなわち、電動冷却ファン60は、収容空間24内の温度Tinが高くなるほど冷却部142の冷却量を大きくするので、発熱体12の発熱量に対して冷却部142の冷却量を釣り合わせるように、冷却部142の冷却量を収容空間24内の温度Tinに基づいて調節することが可能である。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第3実施形態と異なる点を主として説明する。本実施形態に係る冷却器10の全体構成を示す図は、第3実施形態と同様、図5である。
本実施形態の電子制御装置62は、第3実施形態と異なり、収容空間24内の圧力Pinすなわち冷媒圧力Pinに基づいてファン回転速度Nfを決定する。そのため、本実施形態では、冷却器10は、第3実施形態の振動数検出器64に替えて圧力センサ68を備えている。
圧力センサ68は、例えば図5に示すように伸縮部28に設けられており、伸縮部28の伸縮空間28a内の圧力を収容空間24内の圧力Pinとして検出する。そして、収容空間24内の圧力Pinを表す検出信号が、圧力センサ68から電子制御装置62へ入力される。なお、本実施形態では、電動冷却ファン60と電子制御装置62と圧力センサ68とが、本発明における冷却量調節装置を構成している。
次に、本実施形態において電子制御装置62が実行する制御処理を説明する。図9は、本実施形態の電子制御装置62の制御処理を示すフローチャートである。電子制御装置62は、前述の第3実施形態と同様にして、図9のフローチャートに示す制御処理を周期的に実行する。図9は、前述の図6に相当するフローチャートであり、図6に対し、S110がS310に置き換わっておりS120がS320に置き換わっている点において異なっている。図9において、図6と同じ内容のステップについては同一の符号を付しその説明を省略する。
先ず、図9のS310においては、電子制御装置62は、圧力センサ68によって収容空間24内の圧力Pinを検出する。
続くS320においては、S310にて検出した収容空間24内の圧力Pinに基づいてファン回転速度Nfを決定する。例えば、電子制御装置62は、図10に示す収容空間24内の圧力Pinとファン回転速度Nfとの関係であるファン回転速度マップを予め記憶しており、そのファン回転速度マップからファン回転速度Nfを決定する。
具体的に、図10のファン回転速度マップは、前述の図8のファン回転速度マップの横軸が収容空間24内の温度Tinから収容空間24内の圧力Pinへ置き換えられたものとなっている。
なお、冷媒の自励振動中には、収容空間24内の圧力Pinはその自励振動に同期して脈動するが、例えば、その脈動する収容空間24内の圧力Pinの極大値すなわち上ピーク値が、図10のファン回転速度マップでファン回転速度Nfを決定するために用いられる。
上述したように、本実施形態によれば、電動冷却ファン60は、図10に示すように、収容空間24内の圧力Pinが高くなるほどファン回転速度Nfを大きくするように制御される。すなわち、電動冷却ファン60は、収容空間24内の圧力Pinが高くなるほど冷却部142の冷却量を大きくするので、発熱体12の発熱量に対して冷却部142の冷却量を釣り合わせるように、冷却部142の冷却量を収容空間24内の圧力Pinに基づいて調節することが可能である。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第3実施形態と異なる点を主として説明する。図11は、本実施形態に係る冷却器10の全体構成を示す断面図である。
図11に示すように、本実施形態の冷却器10は、図5の電動冷却ファン60に替えて、空調装置80を備えているという点が、前述の第3実施形態に対して異なっている。
空調装置80は、冷却部142に対して空気を吹き付けるという点では第3実施形態の電動冷却ファン60と同様である。しかし、空調装置80は、その冷却部142に対して吹き付ける空気の温度である送風温度Tairを調節する機能を備えているという点で、その電動冷却ファン60とは異なっている。従って、本実施形態の空調装置80は、冷却部142で冷媒と熱交換する前における空気の温度Tairすなわち送風温度Tairを下げることにより冷却部142の冷却量を大きくする。
具体的には、図11に示すように、空調装置80は、不図示の送風機によって送風される空気を冷却部142へ導く送風ダクト801と、その送風ダクト801の吹出口に設けられた調温ドア803とを備えている。
送風ダクト801は、不図示の冷却装置によって冷却された冷風が冷却部142に向けて送られる冷風通路801aと、その冷風よりも高温の温風が冷却部142に向けて送られる温風通路801bとを備えている。その温風は、例えば、冷却も加熱もなされていない常温の空気である。
冷風通路801aと温風通路801bとは、それぞれの吹出口を冷却部142に向け、互いに隣り合って並列に配設されている。
調温ドア803は、一軸心まわりに矢印ARdrのように回動する平板状のドアであり、例えば電子制御装置62により制御される不図示の電動モータによって回動させられる。
調温ドア803は、温風通路801bを塞ぐ一方で冷風通路801aを全開にする第1回動位置AP1から、温風通路801bを全開にする一方で冷風通路801aを塞ぐ第2回動位置AP2にまで連続的に回動する。図11では、第1回動位置AP1の調温ドア803は破線で表され、第2回動位置AP2の調温ドア803は実線で表されている。
このような構成から、空調装置80は、調温ドア803の回動位置に応じて送風温度Tairを調節することができる。具体的には、調温ドア803の回動位置が第1回動位置AP1にあるときに送風温度Tairは最も低くなる。そして、調温ドア803の回動位置が第1回動位置AP1から第2回動位置AP2へ変化するほど、送風温度Tairは高くなる。なお、本実施形態では、空調装置80と電子制御装置62と振動数検出器64とが、本発明における冷却量調節装置を構成している。
次に、本実施形態において電子制御装置62が実行する制御処理を説明する。図12は、本実施形態の電子制御装置62の制御処理を示すフローチャートである。電子制御装置62は、前述の第3実施形態と同様に、例えば発熱体12の発熱が開始されてから終了するまで、図12のフローチャートに示す制御処理を周期的に繰り返し実行する。
先ず、図12のS110においては、電子制御装置62は、振動数検出器64によって、収容空間24内における冷媒の自励振動の振動数Ninを検出する。これは、前述の図6のS110と同様である。
続くS420においては、S110にて検出した自励振動の振動数Ninに基づいて、調温ドア803の回動位置であるドア回動位置を決定する。例えば、電子制御装置62は、図13に示す冷媒の自励振動の振動数Ninとドア回動位置との関係であるドア回動制御マップを予め記憶しており、そのドア回動制御マップからドア回動位置を決定する。
具体的に、図13のドア回動制御マップでは、冷媒の自励振動の振動数Ninが高くなるほどドア回動位置は第2回動位置AP2から第1回動位置AP1へと変化する。要するに、冷媒の自励振動の振動数Ninが高くなるほど、冷却部142で冷媒と熱交換される空気の温度すなわち送風温度Tairが低くなる。
詳細には、上記自励振動の振動数Ninが低い領域では、ドア回動位置は、その振動数Ninに拘わらず、第2回動位置AP2になる。その振動数Ninの所定の中間領域内においては、その振動数Ninが高くなるほどドア回動位置は第2回動位置AP2から第1回動位置AP1へと変化する。そして、その所定の中間領域を超える高振動数域においては、ドア回動位置は、その振動数Ninに拘わらず、第1回動位置AP1になる。
すなわち、図13のドア回動制御マップによれば、上記自励振動の振動数Ninが上記所定の中間領域内である場合には、空調装置80は、その振動数Ninが高くなるほど送風温度Tairが低くなるように制御される。そして、空調装置80は、その振動数Ninが所定の中間領域を超えて更に高い場合には、送風温度Tairがそれの調節範囲において最も低い温度になるように制御される。逆に、その振動数Ninが所定の中間領域を下回って更に低い場合には、送風温度Tairがそれの調節範囲において最も高い温度になるように制御される。
続くS430においては、S420にて決定されたドア回動位置に調温ドア803を回動するように、空調装置80に対して制御信号を出力する。空調装置80がその制御信号を受けると、調温ドア803が、上記決定されたドア回動位置に回動させられる。
このような制御処理が発熱体12の発熱中に繰り返し実行されることにより、本実施形態では、電子制御装置62は、冷媒の自励振動の振動数Ninに応じて送風温度Tairを調節することができる。すなわち、前述の第1〜5実施形態と同様に、発熱体12の発熱量に対して冷却部142の冷却量を釣り合わせるようにその冷却量を調節することができる。
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第6実施形態と異なる点を主として説明する。本実施形態に係る冷却器10の全体構成を示す図は、第6実施形態と同様、図11である。
本実施形態の電子制御装置62は、第6実施形態と異なり、収容空間24内の温度Tinに基づいて調温ドア803のドア回動位置を決定する。そのため、本実施形態では、冷却器10は、第6実施形態の振動数検出器64に替えて、図11に示す温度センサ66を備えている。本実施形態の温度センサ66は前述の第4実施形態のものと同じであるので、その説明を省略する。なお、本実施形態では、空調装置80と電子制御装置62と温度センサ66とが、本発明における冷却量調節装置を構成している。
本実施形態において電子制御装置62が実行する制御処理を説明する。図14は、本実施形態の電子制御装置62の制御処理を示すフローチャートである。電子制御装置62は、前述の第6実施形態と同様にして、図14のフローチャートに示す制御処理を周期的に実行する。図14は、前述の図12に相当するフローチャートであり、図12に対し、S110がS210に置き換わっておりS420がS520に置き換わっている点において異なっている。図14において、図12と同じ内容のステップについては同一の符号を付しその説明を省略する。また、図14のS210は前述の図7のものと同じであるので、その説明も省略する。
S520においては、電子制御装置62は、S210にて検出した収容空間24内の温度Tinに基づいて調温ドア803のドア回動位置を決定する。例えば、電子制御装置62は、図15に示す収容空間24内の温度Tinとドア回動位置との関係であるドア回動制御マップを予め記憶しており、そのドア回動制御マップからドア回動位置を決定する。
具体的に、図15のドア回動制御マップは、前述の図13のドア回動制御マップの横軸が冷媒の自励振動の振動数Ninから収容空間24内の温度Tinへ置き換えられたものとなっている。
なお、前述の図8のファン回転速度マップと同様に、例えば、脈動する収容空間24内の温度Tinの極大値すなわち上ピーク値が、図15のドア回動制御マップでドア回動位置を決定するために用いられる。
上述したように、本実施形態によれば、空調装置80は、図15に示すように、収容空間24内の温度Tinが高くなるほど送風温度Tairを低くするように制御される。すなわち、空調装置80は、収容空間24内の温度Tinが高くなるほど冷却部142の冷却量を大きくするので、発熱体12の発熱量に対して冷却部142の冷却量を釣り合わせるように、冷却部142の冷却量を収容空間24内の温度Tinに基づいて調節することが可能である。
(第8実施形態)
次に、本発明の第8実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第6実施形態と異なる点を主として説明する。本実施形態に係る冷却器10の全体構成を示す図は、第6実施形態と同様、図11である。
本実施形態の電子制御装置62は、第6実施形態と異なり、収容空間24内の圧力Pinに基づいて調温ドア803のドア回動位置を決定する。そのため、本実施形態では、冷却器10は、第6実施形態の振動数検出器64に替えて、図11に示す圧力センサ68を備えている。本実施形態の圧力センサ68は前述の第5実施形態のものと同じであるので、その説明を省略する。なお、本実施形態では、空調装置80と電子制御装置62と圧力センサ68とが、本発明における冷却量調節装置を構成している。
本実施形態において電子制御装置62が実行する制御処理を説明する。図16は、本実施形態の電子制御装置62の制御処理を示すフローチャートである。電子制御装置62は、前述の第6実施形態と同様にして、図16のフローチャートに示す制御処理を周期的に実行する。図16は、前述の図12に相当するフローチャートであり、図12に対し、S110がS310に置き換わっておりS420がS620に置き換わっている点において異なっている。図16において、図12と同じ内容のステップについては同一の符号を付しその説明を省略する。また、図16のS310は前述の図9のものと同じであるので、その説明も省略する。
S620においては、電子制御装置62は、S310にて検出した収容空間24内の圧力Pinに基づいて調温ドア803のドア回動位置を決定する。例えば、電子制御装置62は、図17に示す収容空間24内の圧力Pinとドア回動位置との関係であるドア回動制御マップを予め記憶しており、そのドア回動制御マップからドア回動位置を決定する。
具体的に、図17のドア回動制御マップは、前述の図13のドア回動制御マップの横軸が冷媒の自励振動の振動数Ninから収容空間24内の圧力Pinへ置き換えられたものとなっている。
なお、前述の図10のファン回転速度マップと同様に、例えば、脈動する収容空間24内の圧力Pinの極大値すなわち上ピーク値が、図17のドア回動制御マップでドア回動位置を決定するために用いられる。
上述したように、本実施形態によれば、空調装置80は、図17に示すように、収容空間24内の圧力Pinが高くなるほど送風温度Tairを低くするように制御される。すなわち、空調装置80は、収容空間24内の圧力Pinが高くなるほど冷却部142の冷却量を大きくするので、発熱体12の発熱量に対して冷却部142の冷却量を釣り合わせるように、冷却部142の冷却量を収容空間24内の圧力Pinに基づいて調節することが可能である。
(他の実施形態)
(1)上述の第4、第7実施形態において、温度センサ66は、具体的には発熱体12の表面温度を検出するが、例えば、伸縮空間28a内、加熱部管状空間221内、冷却部管状空間222内、延設部管状空間223内、管状空間22を形成する壁面、冷媒容器14自体など、何れの温度を収容空間24内の温度Tinとして検出しても差し支えない。
(2)上述の第4実施形態において、脈動する収容空間24内の温度Tinの上ピーク値が、図8のファン回転速度マップでファン回転速度Nfを決定するために用いられるが、所定期間内での収容空間24内の温度Tinの平均値が用いられてもよいし、収容空間24内の温度Tinの下ピーク値が用いられてもよい。上述の第7実施形態における図15のドア回動制御マップに関しても同様である。
(3)上述の第5、第8実施形態において、圧力センサ68は、具体的には伸縮空間28a内の圧力を検出するが、例えば、加熱部管状空間221内、冷却部管状空間222内、延設部管状空間223内など、何れにおける圧力を収容空間24内の圧力Pinとして検出しても差し支えない。
(4)上述の第5実施形態において、脈動する収容空間24内の圧力Pinの上ピーク値が、図10のファン回転速度マップでファン回転速度Nfを決定するために用いられるが、所定期間内での収容空間24内の圧力Pinの平均値が用いられてもよいし、収容空間24内の圧力Pinの下ピーク値が用いられてもよい。上述の第8実施形態における図17のドア回動制御マップに関しても同様である。
(5)上述の実施形態において、発熱体12からの発熱が止まると、発熱体12全体が液体冷媒に浸るが、発熱体12の一部分が液体冷媒に浸るのでも差し支えない。すなわち、発熱体12の発熱が開始された時点において、発熱体12の全部ではなく一部分だけが液体冷媒に浸かっていても差し支えない。
(6)上述の実施形態において、冷却部142は、冷却部管状空間222内の冷媒を外気と熱交換させることにより冷却するが、冷却部142まわりに冷却水が流れる配管を設け、冷媒を、その冷却水と熱交換させることにより冷却しても差し支えない。そのように、冷却部142で冷媒と熱交換される他の流体が冷却水とされる場合には、例えば、図1、3、5に示す冷却ファン40、60は、その冷却水を流し流量を調節するポンプに置き換わり、図11に示す空調装置80は、その冷却水の水温を調節する調温装置に置き換わる。
(7)上述の実施形態において、加熱部管状空間221および冷却部管状空間222は、その長手方向が水平方向となるように設けられているが、例えば冷媒容器14が、特許第4411829号公報に記載された流体容器のようにU字状に形成され、加熱部管状空間221の長手方向、または、加熱部管状空間221および冷却部管状空間222の両方の長手方向が上下方向に向いていても差し支えない。
(8)上述の実施形態において、発熱体12は、加熱部管状空間221内に収容されているので冷媒に直接接触するが、発熱体12の熱により加熱部141の冷媒を沸騰させることができれば、発熱体12は冷媒に直接接触する必要はなく、発熱体12の配置位置に限定はない。
(9)上述の実施形態において、駆動補助装置16は錘30を備えているが、錘30は無くても差し支えない。或いは、錘30が、冷媒の振動を助長するように慣性力を付加する他の部品又は装置に置き換わっていても差し支えない。
(10)上述の実施形態において、伸縮部28は蛇腹等で構成され上下に伸縮するが、冷媒の振動を吸収できれば伸縮しない構成であっても差し支えない。
(11)上述の実施形態において、発熱体12は、冷却が必要な半導体素子などであるが、電気部品である必要はない。
(12)上述の実施形態において、図6、7、9、12、14、16のフローチャートに示す各ステップの処理はコンピュータプログラムによって実現されるものであるが、ハードロジックで構成されるものであっても差し支えない。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。